JP2004033876A - Method of decomposing ureas in exhaust gas, and method and apparatus for treating exhaust gas - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中に含まれる尿素類を分解し、除去する排ガス中の尿素類の分解除去方法、および該方法に適した排ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化学製品の工場等から排出される排ガス中に含まれる尿素類は、酸の水溶液を使用して中和し、硫酸アンモニウム等に変換した後処理する方法が採られてきた。しかし、この処理方法では、水溶液中に移行した硫酸アンモニウム等を別途処理するための排水処理設備が必要となる。
【0003】
近年では、環境に対する意識の高まりとともに排ガス中に含まれる化学物質に対する各種の規制も厳しくなる傾向にある。尿素のように比較的毒性の低い物質についても、未処理のまま環境中に放出するのではなく、最終的に窒素まで分解した後大気等に放出することが望まれている。しかし、これまでのところ、排ガス中に含まれる尿素類を排ガスの処理設備の中で分解する効率的な処理方法は提案されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、排ガス中に含まれる尿素類を最終的に分解除去する方法、および該方法に適した排ガス処理装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明は、排ガス中に含まれる尿素類を加水分解してアンモニアに変換し、該アンモニアを酸化分解して窒素に変換することを特徴とする。
この排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明によれば、排ガス中に含まれる尿素類を加水分解することで、熱分解させた場合に生ずる副反応を避けながら、高い変換効率で尿素類をアンモニアに変換できる。生成したアンモニアは酸化分解することにより、窒素に変換できるため、排ガス中の尿素類を排ガス処理設備の中で最終的に窒素と水と二酸化炭素まで分解して無害化できる。
【0006】
請求項2に記載の排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明は、排ガスから尿素類を分離した後、該尿素類を加水分解してアンモニアに変換し、該アンモニアを排ガス中に導入して排ガス中で酸化分解して窒素に変換することを特徴とする。
この排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明によれば、排ガス中に含まれる尿素類を加水分解することで、熱分解させた場合に生ずるような副反応を避けながら、高い変換効率で尿素類をアンモニアに変換できる。生成したアンモニアは排ガス中に導入して酸化分解せしめることにより、窒素に変換できるため、排ガス中の尿素類を排ガス処理設備の中で最終的に窒素と水と二酸化炭素まで分解して無害化できる。また、排ガス中に窒素酸化物が含まれている場合でも、アンモニアの接触還元作用により分解が可能になるという副次的効果も得られる。
【0007】
請求項3に記載の排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明は、請求項2において、排ガス中からの尿素類の分離を、水に吸収させて行うことを特徴とする。 この特徴によれば、排ガス中からの尿素類の分離を、水に吸収させて行うことにより、以下に述べるように、尿素分解除去プロセス全体の効率を各段に向上させることができる。
まず第1に、本発明の排ガス中の尿素類の分解除去方法では、副生物の生成を避けるため加水分解によって尿素をアンモニアに変換する工程を必須とするが、尿素類を分離するために使用する水は、そのまま加水分解に利用できる。つまり、尿素類の吸収に用いる水は、加水分解における水の供給源となるため、加水分解工程で別途水を供給する必要がなくなるか、新たに供給する量を大幅に削減できる。
【0008】
第2に、尿素類の加水分解工程におけるアンモニアへの変換効率を十分なものとするためには、尿素類と水との接触機会を十分確保することが要求される。したがって、加水分解工程で別途水を供給する場合には、尿素類と水との混合が大きな課題となる。本発明方法では、予め尿素類を水に吸収させておくことにより、上記要求を満足できる。
【0009】
さらに、水への尿素類の吸収の際に尿素を濃縮するようにした場合は、尿素類の濃度が高い状態でアンモニアへ変換することが可能になるので、アンモニアへの変換効率が格段に向上するとともに、加水分解設備も小型化できる。
【0010】
請求項4に記載の排ガス中の尿素類の分解除去方法の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、アンモニアの酸化分解を、アンモニア分解触媒と脱硝触媒を用いて行うことを特徴とする。
【0011】
この特徴によれば、アンモニアの酸化分解を、アンモニア分解触媒と脱硝触媒を用いて行うことにより、アンモニアの酸化分解だけでなく、アンモニアの酸化分解過程で副反応により不可避的に生成する窒素酸化物を、脱硝触媒の作用によりアンモニアと反応させて効率よく窒素まで還元することができる。また、アンモニアに変換されずに排ガス中に残った尿素類も脱硝触媒によって効率よく分解できる。
【0012】
請求項5に記載の排ガスの処理方法の発明は、排ガスと水を接触させ、排ガス中に含まれる尿素類を水に吸収させて除去し、尿素類が除去された排ガスの一部または全部に、尿素類を加水分解してアンモニアとして再導入し、該アンモニアを含む排ガスを酸化触媒により処理し、アンモニアを酸化分解して窒素に変換することを特徴とする。
この排ガスの処理方法の発明によれば、まず第1に、排ガス中に含まれる尿素類を水に吸収させることにより、効率的に捕集することができるとともに、必要に応じて濃縮することも容易にできる。
第2に、水に吸収された尿素類はそのまま加水分解工程でアンモニアに変換できる。つまり、別途水との混合手段を設ける必要がない。
第3に、尿素類が除去された排ガスの一部または全部に、加水分解で得られたアンモニアを再導入し、排ガス中で酸化分解することにより最終的に窒素まで分解できるので、排ガス処理設備の中で効率良く尿素類を除去できる。
【0013】
請求項6に記載の排ガスの処理方法の発明は、請求項5において、酸化触媒として、アンモニア分解触媒と脱硝触媒とを用いることを特徴とする。
この特徴によれば、酸化触媒として、アンモニア分解触媒と脱硝触媒とを用いることにより、アンモニアの酸化分解だけでなく、アンモニアの酸化分解過程で副反応により不可避的に生成する窒素酸化物を、脱硝触媒の作用によりアンモニアと反応させて効率よく窒素まで分解することができる。また、アンモニアに変換されずに排ガス中に残った尿素類も脱硝触媒によって効率よく分解できる。さらに、排ガス中に窒素酸化物が含まれている場合でも、アンモニアの作用により接触還元して分解が可能になるという副次的効果も期待できる。
【0014】
請求項7に記載の排ガス処理装置の発明は、排ガスと水とを接触させ、排ガス中に含まれる尿素類を水に吸収させる捕集手段と、尿素類が除去された排ガスに、尿素類を加水分解してアンモニアとして導入する導入手段と、該アンモニアが導入された排ガスを処理するためのアンモニア分解触媒および脱硝触媒を備えた触媒反応手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
この排ガス処理装置の発明は、尿素類を含む排ガス処理に適しており、排ガス中の尿素類を窒素と水と二酸化炭素まで効率よく分解して除去できる装置である。
すなわち、まず捕集手段によって、排ガス中の尿素類を水に吸収させることにより、尿素分解プロセス全体としての効率を高めることができる。つまり、尿素類の吸収に用いる水は、加水分解における水の供給源となるため、別途水を供給する装置を設ける必要がない。また、予め尿素類を水に吸収させておくことにより、水と尿素類との接触、混合が十分に行われ、別途混合手段を設けなくても加水分解効率を高めることができる。
【0016】
さらに、捕集手段として、例えば循環式のスクラバー等を用いた場合には、水への吸収の際に尿素を濃縮することが可能になり、尿素類の濃度が高い状態でアンモニアへ変換できるようになるので、変換効率の向上と加水分解設備の小型化が可能になる。
【0017】
またさらに、触媒反応手段として、アンモニア分解触媒と脱硝触媒とを備えることにより、アンモニアの酸化分解過程で副反応により不可避的に生成する窒素酸化物を、脱硝触媒の作用によりアンモニアと反応させて効率よく窒素まで分解することができる。また、アンモニアに変換されずに排ガス中に残った尿素類も脱硝触媒によって効率よく分解できる。さらに、排ガス中に窒素酸化物が含まれている場合でも、アンモニアの作用により接触還元して分解が可能になるという副次的効果も期待できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る排ガス中の尿素類の分解除去方法は、排ガス中に含まれる尿素類を加水分解してアンモニアに変換し、該アンモニアを酸化分解して窒素に変換することにより実施できる。
【0019】
本発明における「排ガス」は、尿素を含む排ガスであれば特に制限はなく、例えば、合成樹脂製品の製造、加工工程等で排出される尿素含有排ガスが対象となる。排ガス中に含まれる尿素類の量は、例えば、1000ppm程度あるいはそれ以上の濃度でも十分に処理できる。
【0020】
本発明において「尿素類」とは、尿素のほか、尿素の関連化合物としてのシアヌル酸、メラミン、ビュウレット等が含まれる。
【0021】
尿素類は、排ガス中に含まれた状態で加水分解してもよいが、排ガスから一旦分離して加水分解することもできる。排ガス中に含まれた尿素類を直接加水分解する場合は、排ガス中に水を注入し、所定温度(後記)まで加熱すればよい。
【0022】
<尿素類の分離>
排ガスから尿素類を分離する場合には、スクラバー等の既知のガス洗浄設備を利用して分離操作を行うことができるが、尿素は水への溶解性が高いので、水に吸収させて分離することが好ましい。また、尿素の吸収に使用した水は、後に行う加水分解工程における水分の供給源ともなる。この際、尿素が水に溶解し十分混合状態にあることから、アンモニアへの変換効率を向上させ得る。したがって、例えばスクラバー等を用いて排ガス中の尿素類を水に吸収させて分離することが好ましく、水中の尿素濃度を高める(濃縮する)ことが可能な循環形式のスクラバーであればより好ましい。また、尿素類の溶解量は水の温度が高いほど増加するので、吸収に使用する水としては30〜50℃程度の温水が好ましい。
【0023】
<尿素類の加水分解>
尿素類は、水の存在下で加熱することにより、次に示す反応式(I)に基づき加水分解してアンモニアに変換することができる。
【0024】
【化1】
尿素は水の存在下では、式(I)に示すように加水分解してアンモニアと二酸化炭素を生成するが、水が存在しない場合、緩熱条件では式(II)に示すようにアンモニアに加えてビュウレット、さらにはメラミンを生成し、急熱条件では式(III)に示すようにアンモニアに加えてシアヌル酸、さらにはイソシアン酸を生成する。本発明で加水分解を行うのは、式(I)の反応を選択的に生ぜしめ、式(II)や式(III)の反応を回避して、イソシアン酸などを生成させることなく、排ガス中の尿素を効率良くアンモニアへ変換するためである。
【0025】
尿素類の加水分解は、例えば、適切な触媒の存在下90〜110℃程度の温度で水を作用させる方法や、触媒を用いずに200℃〜450℃程度の温度で水を作用させる方法により行うことができる。尿素類の加水分解に使用可能な触媒としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア等の金属酸化物、アルカリ金属の水酸化物(例えばNaOH、KOHなど)、アルカリ金属の炭酸塩(例えばNa2CO3、K2CO3など)、アルカリ金属の珪酸塩(例えば、Na2SiO3、K2SiO3など)、ゼオライト等が挙げられる。これらの加水分解触媒の中でも、アンモニアへの高い変換効率が期待できるゼオライトを用いることが好ましい。
【0026】
<アンモニアの酸化分解>
尿素類の加水分解により生成したアンモニアは、酸化分解して窒素に変換する。具体的には、排ガス中で尿素類をアンモニアに変換した後、あるいは尿素類が除去された排ガス中にアンモニア(尿素類の加水分解により生成)を導入した後、200〜450℃の温度条件で酸化触媒により処理する。
【0027】
酸化触媒としては、既知のアンモニア分解触媒と脱硝触媒を組み合わせて使用することが好ましい。アンモニア分解触媒としては、例えばMnO2をTiO2に担持させたマンガン系触媒や、PtをAl2O3に担持させた白金系触媒などを用いることが好ましい。脱硝触媒としては、例えばV2O5とWO3をTiO2に担持させたV−W−Ti系触媒などを用いることが好ましい。このように、アンモニア分解触媒と脱硝触媒とを組み合わせて用いることにより、アンモニアの分解作用に加えて窒素酸化物の脱硝作用が期待できる。
【0028】
すなわち、アンモニア分解触媒によるアンモニアの分解反応は、以下の反応式(IV)に基づき進行する。しかし、副反応として式(V)の反応も生じ、一定量の窒素酸化物(NOx)が不可避的に生ずると考えられる。また、排ガス中に尿素の他に窒素酸化物が含まれている場合もありうる。反応式(VI)は、アンモニアの選択的接触還元による窒素酸化物の分解反応(脱硝反応)である。
【0029】
【化2】
マンガン系触媒などのアンモニア分解触媒は、窒素酸化物の分解作用はほとんど持たないので、脱硝触媒を組み合わせて用い、式(VI)の反応を起こさせることにより、生成した(あるいは排ガス中に存在する)窒素酸化物を窒素まで分解することができる。なお、脱硝触媒自体もアンモニアの分解作用を有することが多いが、その反応速度は緩慢であるため、脱硝触媒単独で用いるよりも、アンモニア分解触媒と組み合わせて用いることが好ましい。
【0030】
また、脱硝触媒は、尿素類を直接分解する作用も併せ持つため、排ガス中に未分離の尿素類が少量含まれていたり、処理過程で尿素関連物質が生成したりした場合でも、脱硝触媒により窒素まで分解できることが期待される。
【0031】
アンモニア分解触媒および脱硝触媒による排ガスの処理温度は、200〜450℃程度であり、好ましくは250〜350℃、望ましくは250〜320℃である。上記(IV)〜(VI)の反応式から理解できるように、アンモニアの分解により生じた窒素酸化物を脱硝触媒を用いて効率良く分解するためには、排ガスの流れ方向の上流にアンモニア分解触媒を配置し、その後(下流側)に脱硝触媒を配置することが好ましい。
以上のアンモニア分解触媒と脱硝触媒による処理により、アンモニアは窒素まで分解されるので、排ガス中の尿素類を確実に分解、除去することができるようになる。
【0032】
次に、図面に基づき本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る排ガス処理装置100の全体構成を示す図面である。この排ガス処理装置100は、尿素類を含む排ガスから尿素類を除去する目的に適した装置である。排ガス処理装置100は、排ガス60と水50とを接触させ、排ガス60中に含まれる尿素類を水50に吸収させる捕集手段としての吸収塔10、該吸収塔10を通過することにより尿素類が除去された排ガス(1次処理ガス61)に尿素類を加水分解してアンモニアとして導入する導入手段としての気化器23、該気化器23より上流側に燃焼部21を備えたインラインバーナー等の加熱装置20、並びに、1次処理ガス61中のアンモニア等を窒素まで分解するためのアンモニア分解触媒部31とアンモニアの分解の過程で生じる窒素酸化物等を分解する脱硝触媒部33とからなる触媒反応手段としての反応塔30を主要な構成として備えている。
【0033】
また、図1中、符号41は排ガス60を装置内に導入するためのブロア、符号49は清浄ガスを装置外へ導出するためのブロアであり、さらに、符号43は吸収塔10の水を循環させるためのポンプであり、符号47は吸収塔10から排出された1次処理ガス61に、反応塔30から排出された清浄ガスの熱を付与して予熱するための熱交換器である。また、符号65は1次処理ガス流路、符号67はアンモニア添加ガス流路、符号69は清浄ガス流路、符号71は水循環経路、符号73は尿素水経路を、それぞれ示す。
【0034】
吸収塔10としては、既知の構成のスクラバーを用いることができる。スクラバーの代表的な例を図2に示す。図2(a)は充填塔式スクラバー11Aの例を示すものであり、同図(b)はスプレー塔式スクラバー11Bの例を示している。
図2(a)に例示した充填塔式スクラバー11Aは、内部にポールリング、テラレット、ハイレックス等の充填物12を備えており、排ガス60は、装置下部のガス導入口14より導入されて上部のガス排出口16から排出される。水50は上部の水導入口15より導入されて塔内を流下するように構成されているので、気液向流状態で効率良く接触が行われ、尿素類が水に吸収される。
【0035】
図2(b)のスプレー塔式スクラバー11Bは、装置内の上部に噴霧器13を備えており、ここから水50が微細粒子として噴霧拡散される。排ガス60は、装置下部のガス導入口14より導入されて上部のガス排出口16から排出されるので、気液向流状態で効率良く接触が行われ、尿素類が水に吸収される。
【0036】
図2(a)、(b)に例示する以外にも、例えば、多孔板製棚段を所定間隔で水平に複数段配備したトレイ方式スクラバーや、多数の溝を有する波型エレメントを所定間隔で傾斜配置したスキー方式スクラバー、管径を絞ったスロート部を介して排ガス60と水50を噴霧状に導入して高速で壁面や液面に衝突させるベンチュリー式スクラバー等の既知のスクラバーを利用することができる。
【0037】
気化器23としては、例えば既知のインジェクションノズル等を使用できるが、尿素類を含む水を気化するため、ステンレス等の材質のものを用いることが好ましい。図3に、気化器23の好ましい例を示す。この気化器23は、尿素水導入管27が挿入されたケーシング25の内部にゼオライト等の触媒80が配備されたものであり、触媒80の作用により尿素類からアンモニアへの加水分解反応が効率的に行われる。そして、アンモニアへの変換効率に優れる結果として、加熱装置20からアンモニア添加ガス流路67に至る加水分解反応領域を小さくすることができ、装置全体の小型化が可能になる。かかる構成の気化器23の具体例としては、特開平10−244131号公報に記載されたものを挙げることができる。
【0038】
触媒反応手段としての反応塔30は、アンモニア分解触媒部31と、脱硝触媒部33とを備えたものである。アンモニア分解触媒としては、MnO2/TiO2、脱硝触媒としてはV2O5・WO3/TiO2を、それぞれ1:2の体積で使用している。なお、図1では、反応塔30は一体型であるが、アンモニア分解触媒部31と脱硝触媒部33とを別塔に配置してもよい。
【0039】
上記のような構成の排ガス処理装置100において、例えば1000ppm程度の尿素類を含む排ガス60は、ブロア41によって吸収塔10の下部より導入され吸収塔10内を上昇する。ここで、吸収塔10の入口における排ガス60の温度は、例えば100〜110℃程度であり、流量は1000〜3000m3/hである。一方、水(30〜50℃の温水)は、吸収塔10の上部から導入され、吸収塔10内を流下する。この過程で、気液接触が十分に行われ、排ガス60中の尿素類は水に吸収される。なお、吸収塔10の形式に応じて、水と排ガス60の導入位置は任意に選択できるので、図1のように気液向流方式に限らず、気液並流方式にすることも可能である。
【0040】
水50は、水循環経路71によって吸収塔10を繰返し通過するため、排ガス60中の尿素類を濃縮することが可能であり、吸収塔10出口における尿素濃度を32重量%程度まで高めることができる。このように、水50への尿素類の吸収の際に尿素を濃縮するようにした場合は、尿素類の濃度が高い状態でアンモニアへ変換することが可能になるので、アンモニアへの変換効率を格段に向上させることができるとともに、加水分解設備を小型化することが可能になる。
【0041】
図1において、吸収塔10の上部から排出された1次処理ガス61(尿素類が略除去されている)は、1次処理ガス流路65を通って加熱装置20に導入される。吸収塔10を通過した1次処理ガス61は、水温近くまで冷やされた状態にあるので、1次処理ガス流路65の途中に配備された熱交換器47において後述する反応塔30から排出された清浄ガスと熱交換を行うことにより、150〜200℃程度まで予備加熱される。
【0042】
1次処理ガス61は、加熱装置20で200〜450℃程度、好ましくは250〜350℃、望ましくは250〜320℃まで加熱される。吸収塔10の水循環経路71から分岐された尿素水経路73を通じて運ばれた尿素水(尿素類が溶解した水)51は、気化器23内でアンモニアに加水分解されて1次処理ガス61中に導入される。
すなわち、気化器23は、図3に示すように、加熱された1次処理ガス61中に挿入配備されており、尿素水51は、尿素水導入管27を通じてケーシング25内に導入される。そして、周囲を取り巻く高温の1次処理ガス61により熱せられて気化するとともに、触媒80の作用により尿素類の加水分解が速やかに進行し、前記式(I)の反応によりケーシング25内でアンモニア(ガス)に効率良く変換される。生成したアンモニアガスは、図3に示すように、ケーシング25に設けられた排出部29より1次処理ガス61中に排出される。なお、尿素類は、水分の存在下で200〜450℃に加熱することにより加水分解するため、気化器23における触媒80は必須ではないが、尿素類からアンモニアへの変換効率は尿素の分解効率に大きな影響を与えるので、触媒80を使用することが望ましい。
【0043】
アンモニアを含む排ガスは、アンモニア添加ガス流路67を通じて反応塔30に導入され、順次アンモニア分解触媒部31と脱硝触媒部33において処理され、前記した反応式(IV)、(VI)の反応を経てアンモニアが最終的に窒素まで分解される。
【0044】
反応塔30から排出された清浄ガスは、ブロア49に吸引され、清浄ガス流路69を通じて大気中に放出される。この際、清浄ガスの熱量は、熱交換器47により1次処理ガス61の予熱として有効利用される。
【0045】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるものであることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の排ガス中の尿素類の分解除去方法によれば、排ガス中に含まれる尿素類を加水分解することで、熱分解させた場合に生ずる副反応を回避し、高い変換効率で尿素類をアンモニアに変換できる。生成したアンモニアは酸化分解することにより、窒素に変換できるため、排ガス中の尿素類を窒素と水と二酸化炭素まで分解できる。
【0047】
本発明の排ガスの処理方法によれば、まず第1に、排ガス中に含まれる尿素類を水に吸収させることにより、効率的に捕集することができるとともに、必要に応じて容易に濃縮することもできる。第2に、水に吸収された尿素類はそのまま加水分解工程でアンモニアに変換できる。つまり、別途水との混合手段を設ける必要がない。第3に、尿素類が除去された排ガスの一部または全部に、加水分解で得られたアンモニアを再導入し、排ガス中で酸化分解することにより最終的に窒素まで分解できるので、効率良く尿素類を除去できる。
【0048】
本発明の排ガス処理装置によれば、排ガス中の尿素類を窒素と水と二酸化炭素まで効率よく分解して除去できる。すなわち、まず捕集手段によって、排ガス中の尿素類を水に吸収させることにより、尿素分解プロセス全体としての効率を高めることができる。つまり、尿素類の吸収に用いる水は、加水分解における水の供給源となるため、別途水を供給する装置を設ける必要がない。また、予め尿素類を水に吸収させておくことにより、水と尿素類との接触、混合が十分に行われ、別途混合手段を設けなくても加水分解効率を高めることができる。さらに、捕集手段として、例えば循環式のスクラバー等を用いた場合には、水への吸収の際に尿素を濃縮することが可能になり、尿素類の濃度が高い状態でアンモニアへ変換できるようになるので、変換効率の向上と加水分解設備の小型化が可能になる。またさらに、触媒反応手段として、アンモニア分解触媒と脱硝触媒とを備えることにより、アンモニアの酸化分解過程で副反応により不可避的に生成する窒素酸化物を、脱硝触媒の作用によりアンモニアと反応させて効率よく窒素まで分解することができる。また、アンモニアに変換されずに排ガス中に残った尿素類も脱硝触媒によって効率よく分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る排ガス処理装置の概要を説明する図面。
【図2】吸収塔の説明の供する図面であり、(a)は充填塔式スクラバー、(b)はスプレー塔式スクラバーを示す模式図。
【図3】気化器の説明に供する模式図。
【符号の説明】
10 吸収塔
11A 充填塔式スクラバー
11B スプレー塔式スクラバー
12 充填材
13 噴霧装置
14 ガス導入口
15 水導入口
16 ガス排出口
17 水排出口
20 加熱装置
21 燃焼部
23 気化器
25 ケーシング
27 尿素水導入管
29 排出部
30 反応塔
31 アンモニア分解触媒部
33 脱硝触媒部
41 ブロア
43 ポンプ
45 弁
47 熱交換器
49 ブロア
50 水
51 尿素水
60 排ガス
61 1次処理ガス
65 1次処理ガス流路
67 アンモニア添加ガス流路
69 清浄ガス流路
71 水循環経路
73 尿素水経路
80 触媒
100 排ガス処理装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for decomposing and removing urea in exhaust gas for decomposing and removing urea contained in exhaust gas, and an exhaust gas treatment apparatus suitable for the method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a method has been adopted in which urea contained in exhaust gas discharged from factories of chemical products is neutralized using an aqueous solution of an acid, converted into ammonium sulfate, and then treated. However, this treatment method requires wastewater treatment equipment for separately treating ammonium sulfate and the like transferred into the aqueous solution.
[0003]
In recent years, various regulations on chemical substances contained in exhaust gas have tended to be stricter as awareness of the environment has increased. It is desired that a substance having relatively low toxicity, such as urea, is not released to the environment without being treated, but is finally decomposed to nitrogen and then released to the atmosphere. However, up to now, there has not been proposed an efficient treatment method for decomposing urea contained in exhaust gas in an exhaust gas treatment facility.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for finally decomposing and removing urea contained in exhaust gas, and an exhaust gas treatment apparatus suitable for the method.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the invention of a method for decomposing and removing urea in exhaust gas according to
According to the invention of the method for decomposing and removing urea in exhaust gas, the urea contained in the exhaust gas is hydrolyzed so that urea can be converted with high conversion efficiency while avoiding side reactions that occur when thermally decomposed. Can be converted to ammonia. Since the generated ammonia can be converted into nitrogen by oxidative decomposition, urea in the exhaust gas can be finally decomposed into nitrogen, water and carbon dioxide in the exhaust gas treatment equipment to make it harmless.
[0006]
The method for decomposing and removing urea in exhaust gas according to
According to the invention of the method for decomposing and removing urea in exhaust gas, urea contained in exhaust gas is hydrolyzed, thereby avoiding side reactions that occur when thermally decomposed, and achieving high conversion efficiency of urea. Can be converted to ammonia. Since the generated ammonia can be converted into nitrogen by introducing it into the exhaust gas and decomposing it by oxidation, urea in the exhaust gas can be finally detoxified into nitrogen, water and carbon dioxide in the exhaust gas treatment equipment to make it harmless . In addition, even when nitrogen oxides are contained in the exhaust gas, a secondary effect that decomposition can be performed by the catalytic reduction action of ammonia is obtained.
[0007]
The invention of the method for decomposing and removing urea in exhaust gas according to
First, the method of the present invention for decomposing and removing urea in exhaust gas requires a step of converting urea to ammonia by hydrolysis in order to avoid the formation of by-products. The water used can be directly used for hydrolysis. That is, water used for absorbing urea is a water supply source in the hydrolysis, so that it is not necessary to separately supply water in the hydrolysis step, or the amount of newly supplied water can be significantly reduced.
[0008]
Secondly, in order to make the conversion efficiency of ammonia into ammonia in the hydrolysis step of urea sufficient, it is required to ensure a sufficient contact opportunity between urea and water. Therefore, when water is separately supplied in the hydrolysis step, mixing of urea and water is a major problem. In the method of the present invention, the above requirement can be satisfied by absorbing urea in water in advance.
[0009]
Furthermore, when urea is concentrated during the absorption of urea into water, it is possible to convert urea to ammonia with a high concentration of urea, so the conversion efficiency to ammonia is significantly improved. In addition, the hydrolysis equipment can be downsized.
[0010]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a method of decomposing and removing urea in exhaust gas according to any one of the first to third aspects, wherein the oxidative decomposition of ammonia is performed using an ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst. It is characterized by.
[0011]
According to this feature, by performing oxidative decomposition of ammonia using an ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst, not only oxidative decomposition of ammonia but also nitrogen oxides inevitably generated by a side reaction in the oxidative decomposition process of ammonia. Can be reacted with ammonia by the action of a denitration catalyst to efficiently reduce it to nitrogen. Urea remaining in the exhaust gas without being converted into ammonia can also be efficiently decomposed by the denitration catalyst.
[0012]
The invention of the method for treating exhaust gas according to
According to the invention of the exhaust gas treatment method, firstly, the urea contained in the exhaust gas can be efficiently collected by absorbing the urea contained in the water and, if necessary, concentrated. Easy.
Second, ureas absorbed in water can be directly converted to ammonia in the hydrolysis step. That is, there is no need to provide a separate mixing means with water.
Thirdly, ammonia obtained by hydrolysis is re-introduced to a part or all of the exhaust gas from which urea has been removed, and can be finally decomposed to nitrogen by oxidative decomposition in the exhaust gas. Ureas can be efficiently removed in the solution.
[0013]
The invention of the method for treating exhaust gas according to
According to this feature, by using the ammonia decomposition catalyst and the denitration catalyst as the oxidation catalyst, not only the oxidative decomposition of ammonia but also the nitrogen oxide unavoidably generated by the side reaction in the oxidative decomposition process of ammonia can be denitrated. It can react with ammonia by the action of the catalyst to efficiently decompose to nitrogen. Urea remaining in the exhaust gas without being converted into ammonia can also be efficiently decomposed by the denitration catalyst. Furthermore, even when the exhaust gas contains nitrogen oxides, a secondary effect that catalytic decomposition by the action of ammonia and decomposition becomes possible can be expected.
[0014]
The invention of an exhaust gas treatment apparatus according to
[0015]
The invention of the exhaust gas treatment apparatus is an apparatus suitable for treating an exhaust gas containing urea and capable of efficiently decomposing and removing urea in the exhaust gas into nitrogen, water and carbon dioxide.
That is, the efficiency of the entire urea decomposition process can be increased by first absorbing the urea in the exhaust gas with water by the collecting means. That is, since water used for absorbing urea is a water supply source for hydrolysis, it is not necessary to provide a separate water supply device. Further, by absorbing urea in water in advance, the contact and mixing of water and urea are sufficiently performed, and the hydrolysis efficiency can be increased without providing a separate mixing means.
[0016]
Further, when a circulating scrubber or the like is used as the collecting means, for example, urea can be concentrated at the time of absorption into water, so that urea can be converted to ammonia in a high concentration state. Therefore, the conversion efficiency can be improved and the size of the hydrolysis equipment can be reduced.
[0017]
Furthermore, by providing an ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst as catalyst reaction means, nitrogen oxides inevitably generated by a side reaction in the oxidative decomposition process of ammonia are reacted with ammonia by the action of the denitration catalyst to improve efficiency. Can decompose well to nitrogen. Urea remaining in the exhaust gas without being converted into ammonia can also be efficiently decomposed by the denitration catalyst. Furthermore, even when the exhaust gas contains nitrogen oxides, a secondary effect that catalytic decomposition by the action of ammonia and decomposition becomes possible can be expected.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The method for decomposing and removing urea in exhaust gas according to the present invention can be carried out by hydrolyzing urea contained in exhaust gas to convert it to ammonia, and oxidatively decomposing the ammonia to convert it to nitrogen.
[0019]
The “exhaust gas” in the present invention is not particularly limited as long as it is an exhaust gas containing urea, and includes, for example, urea-containing exhaust gas discharged in the production and processing steps of synthetic resin products. The urea contained in the exhaust gas can be sufficiently treated at a concentration of, for example, about 1000 ppm or more.
[0020]
In the present invention, the “ureas” include, in addition to urea, cyanuric acid, melamine, buret, and the like as urea-related compounds.
[0021]
The urea may be hydrolyzed while being contained in the exhaust gas, but may also be separated from the exhaust gas once and hydrolyzed. In the case of directly hydrolyzing urea contained in the exhaust gas, water may be injected into the exhaust gas and heated to a predetermined temperature (described later).
[0022]
<Urea separation>
When separating urea from the exhaust gas, the separation operation can be performed using a known gas scrubber such as a scrubber, but since urea has high solubility in water, it is absorbed in water and separated. Is preferred. The water used for urea absorption also serves as a water supply source in the hydrolysis step performed later. At this time, since urea is dissolved in water and is in a sufficiently mixed state, the conversion efficiency to ammonia can be improved. Therefore, it is preferable to separate the urea in the exhaust gas by absorbing the urea in the water using water, for example, using a scrubber, and it is more preferable to use a circulation type scrubber capable of increasing (concentrating) the urea concentration in the water. Further, since the amount of urea dissolved increases as the temperature of the water increases, the water used for absorption is preferably warm water of about 30 to 50 ° C.
[0023]
<Hydrolysis of ureas>
By heating in the presence of water, ureas can be converted into ammonia by hydrolysis based on the following reaction formula (I).
[0024]
Embedded image
Urea hydrolyzes in the presence of water as shown in formula (I) to produce ammonia and carbon dioxide, but in the absence of water, it is added to ammonia as shown in formula (II) under mild heat conditions. To produce burette and further melamine, and under rapid heating conditions to produce cyanuric acid and further isocyanic acid in addition to ammonia as shown in formula (III). The hydrolysis in the present invention selectively causes the reaction of the formula (I), avoids the reaction of the formula (II) or the formula (III), and does not produce isocyanic acid or the like, and the exhaust gas For efficient conversion of urea to ammonia.
[0025]
The hydrolysis of urea is carried out, for example, by a method in which water is acted at a temperature of about 90 to 110 ° C in the presence of an appropriate catalyst, or a method in which water is acted at a temperature of about 200 to 450 ° C without using a catalyst. It can be carried out. Examples of the catalyst that can be used for the hydrolysis of ureas include metal oxides such as alumina, silica, and titania; hydroxides of alkali metals (eg, NaOH, KOH); and carbonates of alkali metals (eg, Na 2 CO 3 , K 2 CO 3 Etc.), alkali metal silicates (eg, Na 2 SiO 3 , K 2 SiO 3 And zeolite). Among these hydrolysis catalysts, it is preferable to use a zeolite that can be expected to have a high conversion efficiency to ammonia.
[0026]
<Oxidative decomposition of ammonia>
Ammonia generated by the hydrolysis of ureas is oxidatively decomposed and converted to nitrogen. Specifically, after converting urea into ammonia in the exhaust gas, or introducing ammonia (generated by hydrolysis of urea) into the exhaust gas from which the urea has been removed, at a temperature condition of 200 to 450 ° C. Treat with an oxidation catalyst.
[0027]
As the oxidation catalyst, it is preferable to use a combination of a known ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst. As the ammonia decomposition catalyst, for example, MnO 2 To TiO 2 Manganese catalyst supported on Pt 2 O 3 It is preferable to use a platinum-based catalyst or the like supported on. As a denitration catalyst, for example, V 2 O 5 And WO 3 To TiO 2 It is preferable to use a VW-Ti-based catalyst or the like supported on a catalyst. As described above, by using the ammonia decomposition catalyst and the denitration catalyst in combination, it is possible to expect the denitration of nitrogen oxides in addition to the decomposition of ammonia.
[0028]
That is, the decomposition reaction of ammonia by the ammonia decomposition catalyst proceeds based on the following reaction formula (IV). However, the reaction of the formula (V) also occurs as a side reaction, and a certain amount of nitrogen oxide (NO x ) Is inevitable. Further, the exhaust gas may contain nitrogen oxides in addition to urea. Reaction formula (VI) is a decomposition reaction of nitrogen oxides by a selective catalytic reduction of ammonia (denitration reaction).
[0029]
Embedded image
Since an ammonia decomposition catalyst such as a manganese catalyst has almost no decomposition effect of nitrogen oxides, it is produced (or is present in exhaust gas) by causing a reaction of the formula (VI) using a denitration catalyst in combination. ) Nitrogen oxides can be decomposed to nitrogen. Although the denitration catalyst itself often has an ammonia decomposing action, its reaction rate is slow. Therefore, it is preferable to use the denitration catalyst in combination with the ammonia decomposition catalyst rather than using the denitration catalyst alone.
[0030]
In addition, since the denitration catalyst also has a function of directly decomposing urea, even if a small amount of unseparated urea is contained in the exhaust gas or urea-related substances are generated in the treatment process, the nitrogen removal by the denitration catalyst is performed. It is expected that it can be decomposed.
[0031]
The treatment temperature of the exhaust gas with the ammonia decomposition catalyst and the denitration catalyst is about 200 to 450 ° C, preferably 250 to 350 ° C, and more preferably 250 to 320 ° C. As can be understood from the above reaction formulas (IV) to (VI), in order to efficiently decompose nitrogen oxides generated by decomposition of ammonia using a denitration catalyst, an ammonia decomposition catalyst must be provided upstream of the exhaust gas flow direction. It is preferable to arrange a denitration catalyst after that (downstream side).
Since the ammonia is decomposed into nitrogen by the above treatment using the ammonia decomposition catalyst and the denitration catalyst, urea in the exhaust gas can be decomposed and removed reliably.
[0032]
Next, embodiments of the present invention will be described in more detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a drawing showing an overall configuration of an exhaust
[0033]
In FIG. 1,
[0034]
As the absorption tower 10, a scrubber having a known configuration can be used. FIG. 2 shows a typical example of a scrubber. FIG. 2 (a) shows an example of a packed tower type scrubber 11A, and FIG. 2 (b) shows an example of a spray tower type scrubber 11B.
The packed tower type scrubber 11A illustrated in FIG. 2 (a) is provided with a filler 12 such as a pole ring, a terraret, and a Hi-Rex therein. Is discharged from the
[0035]
The spray tower type scrubber 11B shown in FIG. 2B is provided with an atomizer 13 at the upper part in the apparatus, from which
[0036]
2A and 2B, for example, a tray type scrubber in which a plurality of perforated plate shelves are horizontally arranged at predetermined intervals or a corrugated element having a large number of grooves at predetermined intervals. A known scrubber such as a ski-type scrubber with an inclined arrangement, a venturi-type scrubber that introduces exhaust gas 60 and
[0037]
As the vaporizer 23, for example, a known injection nozzle or the like can be used, but a material such as stainless steel is preferably used to vaporize water containing urea. FIG. 3 shows a preferred example of the vaporizer 23. In the vaporizer 23, a catalyst 80 such as zeolite is provided inside a casing 25 into which a urea water introduction pipe 27 is inserted, and the hydrolysis of urea to ammonia is efficiently performed by the action of the catalyst 80. Done in As a result of the excellent conversion efficiency to ammonia, the hydrolysis reaction region from the
[0038]
The
[0039]
In the exhaust
[0040]
Since the
[0041]
In FIG. 1, the primary processing gas 61 (the urea has been substantially removed) discharged from the upper part of the absorption tower 10 is introduced into the
[0042]
The primary processing gas 61 is heated by the
That is, as shown in FIG. 3, the vaporizer 23 is inserted and provided in the heated primary processing gas 61, and the urea water 51 is introduced into the casing 25 through the urea water introduction pipe 27. Then, while being heated and vaporized by the high-temperature primary processing gas 61 surrounding the surroundings, the hydrolysis of urea proceeds rapidly by the action of the catalyst 80, and the reaction of the formula (I) causes the ammonia ( Gas). The generated ammonia gas is discharged into the primary processing gas 61 from a
[0043]
The exhaust gas containing ammonia is introduced into the
[0044]
The clean gas discharged from the
[0045]
As described above, the present invention has been described with respect to various embodiments. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and is applicable to other embodiments within the scope of the invention described in the claims. Of course.
[0046]
【The invention's effect】
According to the method for decomposing and removing urea in exhaust gas of the present invention, by hydrolyzing urea contained in exhaust gas, it is possible to avoid side reactions that occur when thermally decomposed, and to convert urea with high conversion efficiency. Can be converted to ammonia. Since the generated ammonia can be converted to nitrogen by oxidative decomposition, urea in the exhaust gas can be decomposed into nitrogen, water and carbon dioxide.
[0047]
According to the method for treating exhaust gas of the present invention, firstly, the urea contained in the exhaust gas can be efficiently collected by absorbing the urea contained in the water and, if necessary, easily concentrated. You can also. Second, ureas absorbed in water can be directly converted to ammonia in the hydrolysis step. That is, there is no need to provide a separate mixing means with water. Third, ammonia obtained by hydrolysis is re-introduced to a part or all of the exhaust gas from which urea has been removed, and can be finally decomposed to nitrogen by oxidative decomposition in the exhaust gas. Can be removed.
[0048]
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the exhaust gas processing apparatus of this invention, urea in an exhaust gas can be decomposed and removed efficiently to nitrogen, water, and carbon dioxide. That is, the efficiency of the entire urea decomposition process can be increased by first absorbing the urea in the exhaust gas with water by the collecting means. That is, since water used for absorbing urea is a water supply source for hydrolysis, it is not necessary to provide a separate water supply device. Further, by absorbing urea in water in advance, the contact and mixing of water and urea are sufficiently performed, and the hydrolysis efficiency can be increased without providing a separate mixing means. Further, when a circulating scrubber or the like is used as the collecting means, for example, urea can be concentrated at the time of absorption into water, so that urea can be converted to ammonia in a high concentration state. Therefore, the conversion efficiency can be improved and the size of the hydrolysis equipment can be reduced. Furthermore, by providing an ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst as catalyst reaction means, nitrogen oxides inevitably generated by a side reaction in the oxidative decomposition process of ammonia are reacted with ammonia by the action of the denitration catalyst to improve efficiency. Can decompose well to nitrogen. Urea remaining in the exhaust gas without being converted into ammonia can also be efficiently decomposed by the denitration catalyst.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating an outline of an exhaust gas treatment apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are drawings for explaining an absorption tower, wherein FIG. 2A is a schematic view showing a packed tower scrubber, and FIG. 2B is a schematic view showing a spray tower scrubber.
FIG. 3 is a schematic diagram for explaining a vaporizer.
[Explanation of symbols]
10 Absorption tower
11A packed tower scrubber
11B spray tower scrubber
12 filler
13 Spraying device
14 Gas inlet
15 Water inlet
16 Gas outlet
17 Water outlet
20 heating device
21 Combustion unit
23 vaporizer
25 Casing
27 Urea water introduction pipe
29 Discharge unit
30 reaction tower
31 Ammonia decomposition catalyst section
33 DeNOx catalyst section
41 Blower
43 pump
45 valves
47 heat exchanger
49 Blower
50 water
51 Urea water
60 exhaust gas
61 Primary processing gas
65 Primary processing gas flow path
67 Ammonia-added gas flow path
69 Clean gas channel
71 Water circulation route
73 Urea water route
80 catalyst
100 Exhaust gas treatment device
Claims (7)
尿素類が除去された排ガスの一部または全部に、尿素類を加水分解してアンモニアとして再導入し、
該アンモニアを含む排ガスを酸化触媒により処理し、アンモニアを酸化分解して窒素に変換することを特徴とする、排ガスの処理方法。Exhaust gas and water are brought into contact, and urea contained in the exhaust gas is absorbed by water and removed,
To some or all of the exhaust gas from which urea has been removed, urea is hydrolyzed and reintroduced as ammonia,
A method for treating exhaust gas, comprising treating the exhaust gas containing ammonia with an oxidation catalyst, and oxidizing and decomposing the ammonia to convert it to nitrogen.
尿素類が除去された排ガスに、尿素類を加水分解してアンモニアとして導入する導入手段と、
アンモニアが導入された排ガスを処理するためのアンモニア分解触媒および脱硝触媒を備えた触媒反応手段と、
を備えた排ガス処理装置。A collecting means for bringing the exhaust gas into contact with water and absorbing urea contained in the exhaust gas into the water,
Introduction means for hydrolyzing the urea and introducing it as ammonia into the exhaust gas from which the urea has been removed;
Catalytic reaction means comprising an ammonia decomposition catalyst and a denitration catalyst for treating exhaust gas in which ammonia has been introduced,
An exhaust gas treatment device equipped with:
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