JP2004033360A - 注入用注射器接続ポート - Google Patents

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Akitoshi Fukai
深井 昭壽
Takeshi Ikegami
池上 毅
Yoshihito Okui
奥井 禧仁
Toshiaki Takeuchi
竹内 俊明
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Fukai Kogyo KK
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Abstract

【課題】本発明は、ツイストロック式注射器の口部の突出量などにばらつきがある場合でも、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができ、かつ、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる注入用の注射器接続ポートを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の注射器接続ポート10は、シール弁体11と、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部34と、スリーブ部34に装着したシール部材13とからなる。シール部材13は、ゴム製の略円筒状の部材で、その上端には、円板状のフランジ部37を設けている。このフランジ部37は、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、口部の挿入量にばらつきがあってもツイストロック式注射器600の口部602の先端に液密に密着する。また、シール部材13の内周は薬液の流路38になっており、薬液注入時の薬液の流路のデッドスペースが小さい。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器又は配管の開口に設けられ、注射器を容器又は配管に接続するための注射器接続ポートに関し、特に注射器から容器又は配管内へ、一方向に流体を注入することができるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬液の点滴や人工透析に用いられる輸液配管に取り付けられ、輸液の抽出や薬液の混入などを行う混注管501は、図11に示すように、その分岐部502に設けられた開口503に気密に嵌合したゴム栓504と、ゴム栓504を被覆して開口503の外周フランジ部505に固着させたキャップ506とで構成されている。輸液配管を流れる輸液(図示省略)を注射器507で抽出する時は、キャップ506の中心を剥離除去し、(あるいは、予めキャップ506の中心部に設けた開口から)ゴム栓504に注射針508を突き刺して内部の薬液を抽出している。
【0003】
また、医療現場では注射器の安全性を向上させるために、図12(a)に示すように、注射針601を注射器の口部602に螺合させ、注射針601の脱落を防止することができるツイストロック式注射器(シリンジ)600が採用されつつある。ツイストロック式注射器600は、図12(b)に示すように、押子603と、押子603が装入されるシリンダ部604と、シリンダ部604からオステーパ状に突出した口部602と、口部602の周りに円筒状に延在したカラー605と、カラー605の内周面に形成された雌ねじ部606とを備えている。ツイストロック式注射器600の注射針601は、図12(c)に示すように、ハブ部607の先端部に針608が取り付けてあり、基端部にメステーパ状の装着部609があり、その基端部端縁の外周に螺合片610が設けられている。注射針601は、図12(a)に示すように、ツイストロック式注射器600の雌ねじ部606に螺合片610を螺合させ、かつ、ツイストロック式注射器600の口部602に、注射針601の装着部609を装着させて取り付ける。
【0004】
上述した混注管の開口のシール構造では、ゴム栓に突き刺す注射針が必要である。しかし、注射針の使用は、注射針の購入費の他に、使用済みの注射針の管理を怠れば院内感染など、重大な医療事故の原因となるので、使用済み注射針の廃棄処分に十分な配慮が必要であり、コスト面での負担や、管理面での負担を負うことになり、また使用済み注射針を誤って使用するなど不慮の医療事故のリスクを負うことになる。
【0005】
また、注射針を取り付けないで注射器の口部をそのまま薬液瓶や混注管の開口に刺し込めれば、注射針の使用が不要になり上記の問題は解消される。また、通常の注射器の口部を刺し込めるようにしただけでなく、ツイストロック式の注射器のように口部の周りにカラーがあるものも使えることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、ツイストロック式注射器をニードルレスで使用することができる注射器接続ポートを提案しており、本出願の出願時においては未公開であるが、ツイストロック式注射器から容器又は配管に薬液を注入する場合に用いる注入用の注射器接続ポートを提案している。
【0007】
本発明者らが提案する注射器接続ポートの一つは、図13に示すように、容器又は配管(例えば、混注管700)の開口部701に装着した、中央部に常時は圧着密閉状態の弁孔702を有するゴム製のシール弁体703と、混注管700の開口部701を臨むことができるように設け、かつ、ツイストロック式注射器600の口部602を嵌入することができるスリーブ部704とを備えており、図14に示すように、スリーブ部704にツイストロック式注射器600の口部602を嵌入し、ツイストロック式注射器600の注入時の液圧でシール弁体703の弁孔702の圧着密閉状態を解除して、ツイストロック式注射器600から混注管700内に流体を注入することができるものであった。
【0008】
この注射器接続ポートの改良すべき第一の問題点は、ツイストロック式注射器の口部と、スリーブ部の内周面との間に隙間があると、ツイストロック式注射器で薬液を注入する際に、薬液が漏れる可能性があるという点である。
【0009】
この問題点に関し、通常は、スリーブ部の内周面をツイストロック式注射器の口部のテーパ形状に合わせて、雌テーパ形状にしておけば薬液の漏れを防ぐことができる。しかし、ガラス製のツイストロック式注射器では、製造上の問題により、ツイストロック式注射器の口部の口径などにばらつきがあり、ツイストロック式注射器の口部と、スリーブ部の内周面との間に隙間ができる可能性があった。
【0010】
また、この注射器接続ポートの改良すべき第二の問題点は、ツイストロック式注射器の口部の先端から、スリーブ内、及び、シール弁に囲まれた領域が、薬液注入時のデッドスペースになるが、薬液の注入量の誤差を少なくするために、このデッドスペースをできる限り小さくしたいという問題である。上述のようにガラス製のツイストロック式注射器では、製造上の問題により、ツイストロック式注射器の口部の口径などにばらつきがあるため、口部の挿入量にばらつきがあり、デッドスペースが大きくなる場合があった。
【0011】
そこで、本発明は、ツイストロック式注射器の口部の挿入量などにばらつきがある場合でも、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができ、かつ、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる注入用の注射器接続ポートを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の注入用注射器接続ポートは、容器又は配管の開口部に装着した、中央部に常時は圧着密閉状態の弁孔を有するゴム製のシール弁体と、前記容器又は配管の開口部を囲むように設けた、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部と、前記スリーブ部内に装着した弾性材料からなる管状のシール部材とを備え、前記ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端が前記管状のシール部材の上端に液密に圧着し、かつ、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成し、ツイストロック式注射器内の薬液を注入するときに、ツイストロック式注射器の注入時の液圧でシール弁体の弁孔の圧着密閉状態が解除されて、ツイストロック式注射器から容器又は配管内への薬液を注入することを特徴としている。この注入用注射器接続ポートは、スリーブ部内に弾性材料からなる管状のシール部材を装着しており、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端が前記管状のシール部材の上端に液密に圧着するので、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができる。また、シール部材は、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成するので、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる。
【0013】
請求項2に記載の注入用注射器接続ポートは、前記シール部材の上端と下端にフランジ部を設けたことを特徴としている。管状のシール部材の上端と下端に設けたフランジ部により、管状のシール部材の上端および下端からも漏れが生じにくくなるので、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができる。
【0014】
請求項3に記載の注入用注射器接続ポートは、容器又は配管の開口部に装着した、中央部に常時は圧着密閉状態の弁孔を有するゴム製のシール弁体と、前記容器又は配管の開口部を囲むように設けた、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部と、前記シール弁体の上に配設した基部と、前記基部からスリーブ部内に挿入した凸部と、前記凸部の先端から基部を貫通するように形成した流路を備えた弾性材料からなるシール部材とを備え、ツイストロック式注射器の口部を挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端に前記シール部材の凸部の先端が密着し、かつ、前記シール部材の流路を通してツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成し、ツイストロック式注射器内の薬液を注入するときに、ツイストロック式注射器の注入時の液圧でシール弁体の弁孔の圧着密閉状態が解除されて、ツイストロック式注射器から容器又は配管内への薬液を注入することを特徴としている。この注入用注射器接続ポートは、スリーブ部内に弾性材料からなるシール部材の凸部を挿入しており、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端が前記シール部材の凸部の先端に液密に圧着するので、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができる。また、このシール部材は、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成するので、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる。
【0015】
請求項4に記載の注入用注射器接続ポートは、前記シール部材の基部の下面とシール弁体の上面との間に、常時は所定の隙間を設けているので、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、シール部材が下方に変形した場合でもシール弁体の変形を抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る注入用注射器接続ポートの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
本発明の第1実施形態に係る注入用注射器接続ポート10は、図1に示すように、シール弁体11と、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部34を備えたキャップ部材12と、スリーブ部34内に装着されたシール部材13とからなり、混注管200に設けたものである。この注入用注射器接続ポート10は、スリーブ部34内に装着したシール部材13によって、薬液注入時の薬液の漏れを防ぎ、かつ、薬液注入時のデッドスペースを小さくしている。以下、この注入用注射器接続ポート10を詳述する。
【0018】
混注管200は、図1及び図2(a)(b)に示すように、輸液配管の途中に設けた配管で、両端に輸液配管の2つの管201、202を接続する接続部203、204を備えている。混注管200の中央には分岐部205があり、この分岐部205を臨むように開口206が形成されている。この開口206には注射器接続ポート10の後述するシール弁体11を装着する円筒状の壁部207と、シール弁体11を着座させる着座部208がある。壁部207の上端外周縁には、注射器接続ポート10の後述するキャップ部材12を装着するための外周フランジ部209が外径方向に突出している。
【0019】
シール弁体11は、図3(a)(b)に示すように、シリコーンゴムなどの弾性体で形成した略円板状の部材であり、シール弁体11の中央部に弁孔15を形成している。
【0020】
弁孔15は、図3(c)に拡大して示すように、(混注管200の開口部206に装着するときに混注管200の外側に向くように配設する)シール弁体11の上面16に所定深さの溝17を直線状に形成し、この溝17の底部に、(混注管200の開口部206に装着したときに混注管200の内側に向くように配設する)シール弁体11の下面18に貫通した小径孔19を形成したものである。
【0021】
溝17の長手方向の両端部17aは、図3(d)に拡大して示すように、V字に切り込まれている。これにより弁孔15を圧着密閉状態にしたときに、溝17の両端部17aの締まりがよく、液体の沁み出しや漏れを抑制できる。
【0022】
シール弁体11の中央部に形成された溝17の深さは、シール弁体11の中央部の厚さの1/2〜4/5程度であることが望ましい。この溝17は、シール弁体11を成形する金型成形時に形成するとよい。また、シール弁体11の溝17の底部に形成される小径孔19は、円錐形状の針を突き刺して形成すると、小径孔19の開口部にシリコーンゴムの切屑が生じず、小径孔19の開口がきれいに仕上がる。シール弁体11は、混注管200の開口206の円筒状壁部207に圧入できるように、外径20を当該円筒状壁部207の内径よりも少し大きくしている。また、シール弁体11の上面16および下面18の中央部をそれぞれアーチ型凹部形状21、22にしている。
【0023】
このシール弁体11は、図4に示すように、混注管200に装着すると、混注管200の円筒状壁部207によって内径方向に圧縮されるので、シール弁体11の中央部に矢印方向の大きな圧縮応力が発生する。さらに、シール弁体11の中央部は、上面16及び下面18の中央部をそれぞれアーチ型凹部形状21、22にしているので、弁孔15の近傍ではより大きな圧縮応力が作用する。特に、シール弁体11の中央部は、上面16側よりも小径孔19が形成されているシール弁体11の下面18側に、より大きな圧縮応力が発生している。シール弁体11の弁孔15は、この圧縮応力により、圧着密閉状態になっている。
【0024】
次に、キャップ部材12は、混注管200の開口206の壁部207の上端及びシール弁体11の上面を覆い、かつ、混注管200の外周フランジ部209に装着した部材である。キャップ部材12の下面31の中央は、シール本体11の上面16のアーチ型凹部形状21に対応したアーチ型凸部形状32になっており、その中心部にシール本体11の弁孔15を臨める開口33を形成している。また、キャップ部材12の上部には、この開口33を囲うようにツイストロック式注射器600の口部602を挿入することができるスリーブ部34を立設している。
【0025】
スリーブ部34は、ツイストロック式注射器600の口部602とカラー605との間の円形溝領域611(図12(b)参照)を装入することができる内外径を有している。
スリーブ部34の底には、上述したようにキャップ部材12の下面31の中央部に形成した開口33があり、その開口33からシール本体11の圧着密閉状態の弁孔15が臨めるようになっている。スリーブ部34の上端外周面には、ツイストロック式注射器600の雌ねじ部606を螺合させる螺合片35を突設している。スリーブ部34の内周面は、標準的なツイストロック式注射器600の口部602の雄テーパ形状に対応した雌テーパ形状になっている。なお、キャップ部材42は、例えばポリプロピレンなどのプラスチック製の材料で成形されている。
【0026】
次に、シール部材13は、ゴム製の略円筒状の部材で、その下端に円板状のフランジ部36を設けており、スリーブ部34の底に設置している。また、シール部材13の上端にも、円板状のフランジ部37を設けている。この上端のフランジ部37は、後述するように、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、ツイストロック式注射器600の口部602の先端に液密に密着する。また、シール部材13の内周は薬液の流路38になっている。シール部材13は、図5に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602がスリーブ部34に挿し込まれたときに、確実に、口部602の挿入量のばらつきを吸収して、シール部材13の上端がツイストロック式注射器600の口部602の先端に液密に密着するように所要の高さを備えている。
【0027】
この注入用注射器接続ポート10は、図6に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部34に挿し込んだ状態で、ツイストロック式注射器600の押子603を押し込む。これにより、ツイストロック式注射器600の注入時の液圧でシール弁体13の弁孔15の近傍部分を下方に撓ませ、弁孔15の圧着密閉状態を解除して、ツイストロック式注射器600から混注管200内への流体を注入することができる。このとき、薬液は、シール部材13の流路38と、キャップ部材12の下面の開口33と、シール弁体11の弁孔15を通って注入される。
【0028】
ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量は、ガラス製のツイストロック式注射器600では、口部602の口径のばらつきにより、口部602の挿入量にばらつきがある。この注入用注射器接続ポート10によれば、図5に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部34に挿し込むと、シール部材13の上端がツイストロック式注射器600の口部602の先端に液密に密着するので、注入時の液漏れを防止することができる。
【0029】
また、このシール部材13は、ゴム製であるので、ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量に応じて、ツイストロック式注射器600よって下方に弾性的に撓む。これにより、ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量や外形形状にばらつきがある場合でも、注入時にツイストロック式注射器600の口部602から薬液が漏れるのを確実に防止することができる。
【0030】
また、この注射器接続ポート10は、シール部材13によって流路を形成しているので、薬液が注入される流路に無駄なスペースが少ない。すなわち、薬液注入時の薬液の流路にデッドスペースを小さくすることができるので、薬液の注入量が調節し易く、また注入しきれない薬液の量を低減させることができる。
【0031】
次に、第2実施形態に係る注入用注射器接続ポートを説明する。なお、第1実施形態の注入用注射器接続ポート10と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
この注射器接続ポート40は、図7に示すように、シール弁体11と、ツイストロック式注射器600の口部602が挿入可能なスリーブ部を備えたキャップ部材41と、シール弁体11とキャップ部材41との間に装着されたシール部材42とからなり、混注管200に設けたものである。シール弁体11の構造は、第1実施形態のものと同じであるので説明を省略する。
【0033】
キャップ部材41は、混注管200の開口部602の外周フランジ部209に装着される部材で、混注管200の開口部602を覆うキャップ部材41の下面と、混注管200の開口部602に装着されるシール弁体11の上面16との間に、後述するシール部材42を装着することができるようになっている。キャップ部材41の中央部には、開口43が形成してあり、この開口43を囲うようにツイストロック式注射器600の口部602を挿入することができるスリーブ部44を立設している。
【0034】
スリーブ部44は、ツイストロック式注射器600の口部602とカラー605との間の円形溝領域611(図12(b)参照)を装入することができる内外径を有している。
スリーブ部44の上端外周面には、ツイストロック式注射器600の雌ねじ部606を螺合させる螺合片45を突設している。スリーブ部44の内周面は、標準的なツイストロック式注射器600の口部602の雄テーパ形状に対応した雌テーパ形状になっている。なお、キャップ部材41は、例えばポリプロピレンなどのプラスチック製の材料で成形されている。
【0035】
この注入用注射器接続ポート40のシール部材42は、シール弁体11と同様に、ゴム製の部材であり、シール弁体11の上面16及び混注管200の開口部602の壁部207の上端面と、キャップ部材41の下面18との間に配設した円盤状の基部46と、この基部46の中央上面からスリーブ部44の内部に突出させた凸部47とを備えている。
この凸部47には上端48から基部46の下面に貫通した流路49を形成している。また、シール部材42の基部46の下面と、シール弁体11の上面との間には、若干の空隙50を設けている。
【0036】
この注入用注射器接続ポート40は、図8に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部44に挿し込むと、シール部材42の凸部47の上端48が、ツイストロック式注射器600の口部602の先端に密着し、かつ、シール部材42は、ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量に応じて、ツイストロック式注射器600よって下方に弾性的に撓む。このとき、シール部材42の基部46が下方に撓み、シール部材42の基部46の下面とシール弁体11の上面との間の空隙50は無くなる。そして、シール部材42の基部46の下面がシール弁体11の上面に液密に密着した状態になる。このとき、ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量が大きいと、シール弁体11はシール部材42の基部46の撓みに応じて少し下方に変形する。
【0037】
この注入用注射器接続ポート40は、図9に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部44に挿し込んだ状態で、ツイストロック式注射器600の押子603を押し込む。これにより、ツイストロック式注射器600の注入時の液圧でシール弁体13の弁孔15の近傍部分を下方に撓ませ、弁孔15の圧着密閉状態を解除して、ツイストロック式注射器600から混注管200内への流体を注入することができる。このとき、薬液は、シール部材42の流路49と、シール弁体11の弁孔15を通って注入される。
【0038】
ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量は、ガラス製のツイストロック式注射器600では、口部602の口径のばらつきにより、口部602の挿入量にばらつきがある。この注入用注射器接続ポート40によれば、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部44に挿し込むと、シール部材42の凸部47の上端48が、ツイストロック式注射器600の口部602の先端に密着するので、ツイストロック式注射器600の口部602の挿入量にばらつきがある場合でも、薬液注入時の液漏れを防止することができる。
【0039】
また、この注入用注射器接続ポート40は、シール部材42の流路49によって流体の流路を形成しているので、薬液が注入される流路に無駄なスペースが少ない。
すなわち、薬液注入時の薬液の流路にデッドスペースを小さくすることができるので、薬液の注入量が調節し易く、また注入しきれない薬液の量を低減させることができる。
【0040】
また、この注入用注射器接続ポート40は、常時は、シール部材42の基部46の下面とシール弁体11の上面との間に空隙50を設けて置くことにより、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、シール部材42の基部46の下面がシール弁体11の上面に密着してから、シール弁体11が変形するので、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときのシール弁体11の変形を小さくすることができる。
【0041】
以上、本発明の注入用注射器接続ポートの実施形態を説明したが、本発明の注射器接続ポートは、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0042】
例えば、注射器接続ポートには、図10に示すように、スリーブ部60の上端を覆うようにゴム弁61を付けても良い。このゴム弁61は、スリーブ部60の上端開口63を覆う上面部64と、スリーブ部61の上部外周面65を覆う側壁部66とからなる逆コップ状の部材とし、かつ、ゴム弁61の側壁部66にスリーブ部61の螺合片67に係合する係合穴68を設けて、スリーブ部60の上端にゴム弁61を設けたものである。
このゴム弁61の上面部64には、常時は閉鎖状態の小径孔69を形成している。この小径孔69は、ツイストロック式注射器600の口部602を挿し込んだときに開口する。このゴム弁61により、スリーブ部60からツイストロック式注射器600の口部602を抜いたときに、ゴム弁61の上面64に液溜まりが生じる場合があるが、この場合、液溜まりはゴム弁61の上面64にあるので簡単に拭き取ることができる。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に記載の注入用注射器接続ポートは、スリーブ部内に弾性材料からなる管状のシール部材を装着しており、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、口部の挿入量にばらつきがあってもツイストロック式注射器の口部の先端が管状のシール部材の上端に液密に圧着するので、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができる。また、シール部材は、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成するので、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる。
【0044】
請求項2に記載の注入用注射器接続ポートは、管状のシール部材の上端と下端に設けたフランジ部により、管状のシール部材の上端および下端からも漏れが生じにくくなるので、薬液注入時の薬液の漏れをより確実に防ぐことができる。
【0045】
請求項3に記載の注入用注射器接続ポートは、シール弁体の上に配設した基部と、基部からスリーブ部内に挿入した凸部と、凸部の先端から基部を貫通するように形成した流路を備えた弾性材料からなるシール部材とを備えており、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、口部の挿入量にばらつきがあってもツイストロック式注射器の口部の先端がシール部材の凸部の先端に液密に圧着するので、薬液注入時の薬液の漏れを確実に防ぐことができる。また、このシール部材は、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成するので、薬液注入時のデッドスペースを小さくすることができる。
【0046】
請求項4に記載の注入用注射器接続ポートは、シール部材の基部の下面とシール弁体の上面との間に、常時は所定の隙間を設けているので、ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、シール部材が下方に変形した場合でもシール弁体の変形を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る注入用注射器接続ポートの縦断面図である。
【図2】(a)は混注管の平面図、(b)は混注管の縦断面図である。
【図3】(a)は本発明の位置実施形態に係るシール弁を示す平面図、(b)はシール弁のA−A断面図、(c)はシール本体の貫通孔の両端部分の拡大平面図、(d)はシール弁の貫通孔の拡大断面図である。
【図4】混注管に装着した状態でのシール弁体の応力状態を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る注入用注射器接続ポートにツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る注入用注射器接続ポートに薬液を注入する状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る注射器接続ポートの縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る注射器接続ポートにツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る注入用注射器接続ポートに薬液を注入する状態を示す縦断面図である。
【図10】スリーブ部の上端に取り付けるゴム弁を示す図である。
【図11】従来の混注管の開口部の構造を示す縦断面図である。
【図12】(a)はツイストロック式注射器を示す縦断面図、(b)はツイストロック式注射器の口部を示す図、(c)はツイストロック式注射器の注射針を示す図である。
【図13】本発明者らが提案している注入用注射器接続ポートを示す図である。
【図14】図13に示す注入用注射器接続ポートの薬液を注入する状態を示す図である。
【符号の説明】
10 注射器接続ポート
11 シール弁体
12 キャップ部材
13 シール部材
15 弁孔
34 スリーブ部
36 フランジ部
37 フランジ部
38 流路
40 注射器接続ポート
41 キャップ部材
42 シール部材
44 スリーブ部
46 基部
47 凸部
48 上端
49 流路
50 空隙
200  混注管
600  ツイストロック式注射器
602  口部

Claims (4)

  1. 容器又は配管の開口部に装着した、中央部に常時は圧着密閉状態の弁孔を有するゴム製のシール弁体と、
    前記容器又は配管の開口部を囲むように設けた、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部と、
    前記スリーブ部内に装着した弾性材料からなる管状のシール部材とを備え、
    前記ツイストロック式注射器の口部をスリーブ部に挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端が前記管状のシール部材の上端に液密に圧着し、かつ、ツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成し、ツイストロック式注射器内の薬液を注入するときに、ツイストロック式注射器の注入時の液圧でシール弁体の弁孔の圧着密閉状態が解除されて、ツイストロック式注射器から容器又は配管内への薬液を注入することを特徴とする注入用注射器接続ポート。
  2. 前記シール部材の上端と下端にフランジ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の注入用注射器接続ポート。
  3. 容器又は配管の開口部に装着した、中央部に常時は圧着密閉状態の弁孔を有するゴム製のシール弁体と、
    前記容器又は配管の開口部を囲むように設けた、ツイストロック式注射器の口部が挿入可能なスリーブ部と、
    前記シール弁体の上に配設した基部と、前記基部からスリーブ部内に挿入した凸部と、前記凸部の先端から基部を貫通するように形成した流路を備えた弾性材料からなるシール部材とを備え、
    ツイストロック式注射器の口部を挿入した状態において、ツイストロック式注射器の口部の先端に前記シール部材の凸部の先端が密着し、かつ、前記シール部材の流路を通してツイストロック式注射器の口部の先端からシール弁体の弁孔に至る流路を形成し、ツイストロック式注射器内の薬液を注入するときに、ツイストロック式注射器の注入時の液圧でシール弁体の弁孔の圧着密閉状態が解除されて、ツイストロック式注射器から容器又は配管内への薬液を注入することを特徴とする注入用注射器接続ポート。
  4. 前記シール部材の基部の下面とシール弁体の上面との間に、常時は所定の隙間を設けていることを特徴とする請求項3に記載の注入用注射器接続ポート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008029495A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd 液体混注具
JP2011036358A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Nikkiso Co Ltd 医療用送液回路の接続具
JP2012228332A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Nipro Corp 薬液調製用器具

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