JP2004032711A - マルチキャストサービスデータ配信システム及びその方法並びに秘匿キー生成装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】移動通信システムにおいて、無線エリアの共通チャネルでマルチキャストサービスデータを配信する場合に、未加入のユーザがマルチキャストサービスデータを解読できないようにし、加入ユーザに対してのみ課金が可能とする。
【解決手段】マルチキャストサービスデータに対して秘匿をかけるための秘匿キーの生成方法として、SGSNにおいて、マルチキャストサービスにそれぞれ対応して秘匿キーを生成して秘匿処理するようにする。この秘匿処理されたマルチキャストサービスデータはRANとUE(端末)との間の無線エリアの共通チャネルで送信できることになり、加入していないユーザにサービスデータが解読できないようにすることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】マルチキャストサービスデータに対して秘匿をかけるための秘匿キーの生成方法として、SGSNにおいて、マルチキャストサービスにそれぞれ対応して秘匿キーを生成して秘匿処理するようにする。この秘匿処理されたマルチキャストサービスデータはRANとUE(端末)との間の無線エリアの共通チャネルで送信できることになり、加入していないユーザにサービスデータが解読できないようにすることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチキャストサービスデータ配信システム及びその方法並びに秘匿キー生成装置及びプログラムに関し、特に移動体通信システムにおいてビデオ映像等のサービスデータを不特定多数の移動局に対して配信するマルチキャストサービスデータ配信方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このようなマルチキャストサービスデータ配信方式におけるマルチキャストのサービス内容としては、例えば、ビデオなどの映像を配信することである。この配信されたサービスデータを受信したいユーザは、そのサービスに加入した後に、始めて、配信されるデータを受信することが可能になるということが前提となっている。
【0003】
移動体通信システムのマルチキャストでは、サービスデータをある無線エリアの共通な無線チャネルで配信するようになっており、これは、同じサービスデータを複数のユーザにそれぞれ専用チャネルで転送するよりも、全ユーザが受信できるある一つの共通無線チャネルで転送した方が、ユーザ個別に対応する無線チャネルを設定する必要がないので、無線基地局制御局の処理が簡単となるからである(特許文献1参照)。
【0004】
事業者はユーザに対してサービス毎の課金をなすようになっているので、該マルチキャストサービスに加入したユーザしか該サービスデータを受けることができない。換言すれば、加入した全ユーザにサービスデータを受信できるようにしなければならない。しかしながら、上記のように、マルチキャストの特徴である、あるサービスデータを全ユーザが受信できるように、一つの共通チャネルで転送するようになっているために、加入しないユーザも受信できることになる。そこで、該サービスデータを受信するユーザに対して何らかの制限制御が必要となる。
【0005】
ユーザの受信を制限するために、もっとも有効な手段としては、転送するサービスデータを加入したユーザしか解読できないようにすることである。これを実現するためには、サービスデータに秘匿をかけることにすれば、該サービスに加入していないユーザは解読できないようにすることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−77859号公報(第5,6頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状の移動体通信システムの秘匿制御方法は、移動局毎に秘匿するための秘匿キーを生成する方式であるために、この現状の秘匿制御方法は上述したマルチキャストには、適用できないのである。なぜならば、前述したように、マルチキャストは加入した全ユーザに受信できるようにしなければならないため、特定端末対応の秘匿キーで秘匿をかけると、別の端末がそのサービスデータが受信できても、秘匿解除ができないからである。
【0008】
本発明はかかる従来例の問題点を解消すべくなされたものであって、その目的とするところは、移動通信システムにおいて、無線エリアの共通チャネルでマルチキャストサービスデータを配信する場合に、未加入のユーザがマルチキャストサービスデータを解読できないようにし、加入ユーザに対してのみ課金が可能なマルチキャストサービスデータ配信システム及びその方法並びに秘匿キー生成装置及びプログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるマルチキャストサービスデータ配信システムは、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成手段を含むことを特徴とする。
【0010】
そして、前記生成手段は、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を有し、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする。
【0011】
また、前記生成手段は、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする。また、前記生成手段は、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を有し、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする。また、前記生成手段は、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする。
【0012】
更に、前記生成手段により生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理手段と、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信する手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明によるマルチキャストサービスデータ配信方法は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信方法であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成ステップを含むことを特徴とする。
【0014】
そして、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を設けておき、前記生成ステップは、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする。
【0015】
また、前記生成ステップは、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする。また、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を設けておき、前記生成ステップは、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする。また、前記生成ステップは、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする。
【0016】
更に、前記生成ステップにより生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理ステップと、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明による秘匿キー生成装置は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する手段を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明によるプログラムは、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成するステップを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明による秘匿キー送信装置は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信装置であって、前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信手段を有することを特徴とする。
【0020】
本発明による秘匿キー送信方法は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信方法であって、前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信ステップを有することを特徴とする。
【0021】
本発明の作用を述べる。マルチキャストサービスデータに対して秘匿をかけるための秘匿キーの生成方法として、マルチキャストサービスにそれぞれ対応して秘匿キーを生成して秘匿処理するようにしたので、この秘匿処理されたマルチキャストサービスデータは、無線エリアの共通チャネルで送信できることになり、加入していないユーザにサービスデータが解読できないようにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスデータ配信システムの概略ブロック図である。図1を参照すると、無線基地局(以下、単に基地局と称す)1a〜1dの各サービスエリア(セル)には、移動局(UE)10a〜10eがそれぞれ在圏しているものとする。
【0023】
基地局1a,1bは無線基地局制御局(以下、単に基地局制御局と称す)2aに、基地局1c及び1dは基地局制御局2b及び2cにそれぞれ接続されている。基地局制御局2aはSGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service)Support Node)3aに、また基地局制御局2b,2cはSGSN3bに、それぞれ接続されている。そして、SGSN3a,3bはGGSN(Gateway GPRS Support Node )4に接続されている。SGSN及びGGSNはパケット交換機能を実現する機能を有するものであり、3GPP(3rd Generation Partnership Projects )により規定されたものである。
【0024】
このGGSN4はマルチキャスト制御装置5を介してマルチキャストサービスのためのコンテンツサーバ6a,6bに接続されている。なお、本例では、コンテンツサーバ6bはインターネット網内に存在しているものとして示している。SGSN3a,3b及びGGSN4は移動体通信システムのコアネットワーク(CN)を構成し、基地局1a〜1d及び基地局制御局2a〜2cは無線アクセスネットワーク(RAN)を構成している。
【0025】
先ず、本発明の前提として、マルチキャストサービスの提供を受けるユーザの移動局(UE)である携帯端末において、どの様なマルチキャストサービスが存在するかを、ユーザが知ることが必要であり、そのために、メニューリストの生成、配信が必要となる。そこで、マルチキャスト制御装置5において、最新のマルチキャストサービスのメニューリストが生成されることになる。すなわち、マルチキャスト制御装置5において、定期的にコンテンツサーバ6a,6bから最新のマルチキャストサービスの情報(当該サービスにより提供されるコンテンツの見出し等)を受け、図2に示す如きメニューリストが作成される。
【0026】
図2において、第1番目(1)のマルチキャストサービスは、コンテンツの見出しが“A”であり、第2番目(2)のマルチキャストサービスは、コンテンツの見出しが“B”であることを示している。このメニューリストがマルチキャスト制御装置5にて作成され、GGSN4、SGSN3a,3b、基地局制御局2a〜2c及び基地局1a〜1dを介して不特定多数のユーザの携帯端末へブロードキャストされる。このブロードキャストは、SGSN3a,3bによるページングメッセージを発生することにより行われる。
【0027】
このページングメッセージにより、メニューリストをブロードキャストする代りに、図3に示す如く、コアネットワーク(CN)内にブロードキャストセンタ7を別に設けておき、マルチキャスト制御装置5からメニューリストをこのブロードキャストセンタ7へ送信して、このブロードキャストセンタ7からブロードキャストを行う方式でも良いものである。なお、図3において、図1と同等部分は同一符号にて示しており、ブロードキャストセンタ7を設けた以外は、図1の構成と同じである。
【0028】
ユーザはブロードキャストされた図2のメニューリストを参照して、ユーザが希望するマルチキャストサービスを選択することになる。図4は、ユーザがマルチキャストサービスを選択する操作をトリガとした本実施例の動作シーケンス図である。図4を参照すると、ユーザのマルチキャストサービス選択操作に応答して、携帯端末(UE)はRANを介してSGSNへ“マルチキャストContext Activate要求”を送信する(ステップS1)。SGSNはこのユーザの認証を行うために、セキュリティ処理を起動し実行する(ステップS2)。
【0029】
このユーザからの“Activate要求”が、SGSNにとって始めてのものであれば、GGSNに対してGTP(GPRS Tunneling Protocol )トンネルの設定を要求するために、SGSNは“マルチキャストContext 設定要求”を送信する(ステップS3)。
【0030】
GGSNでは、SGSNからのトンネル設定要求がこのGGSNにとって始めてのマルチキャストサービスに対するものであれば、マルチキャスト制御装置(MB−SC:Multicast Broadcast Center)を介してコンテンツサーバへ加入するための“Join”信号である“Join IP Multicast ”を送信する(ステップS4)。
【0031】
ここで、マルチキャストサービスへの加入が正常であれば、GGSNはSGSNに対して“マルチキャストContext 設定応答”を送信する(ステップS5)。この“マルチキャストContext 設定応答”を受信すると、SGSNは秘匿キーを生成することになる(ステップS6)。この秘匿キーの生成処理の動作を図5のフローを参照しつつ説明する。
【0032】
GGSNからの” マルチキャストContext 設定応答“を受信すると(ステップS21)、SGSNでは、ユーザが選択したマルチキャストサービスに対応した秘匿キーをテーブル10より検索する(ステップS22)。このテーブル10はメモリであって、図6(A)に示す如く、予めマルチキャストサービスと秘匿キーとの対応表が格納されているものとする。
【0033】
ユーザが選択したマルチキャストサービスを特定するための情報は、“マルチキャストサービスContext Activate要求”に含まれているので、SGSNはこの情報によりユーザが選択したマルチキャストサービスを知ることができる。
【0034】
また、ユーザが選択したマルチキャストサービスを特定するための情報としては、当該サービスの提供元を示すアドレスが含まれているので、このアドレスとマルチキャストサービスとが一対一に対応するものであれば、テーブル10として、図6(B)に示す様なマルチキャストサービスのアドレスと秘匿キーとが予め対応づけられたテーブルを用いることができる。
【0035】
この場合のアドレスは、一般にIP(Internet Protocol )アドレスが用いられる。こうして得られたものが当該マルチキャストサービスデータの秘匿のための秘匿キーとなる(ステップS23)。
【0036】
図7はSGSNにおける秘匿キー生成処理S6の他の例を示すフローである。図7を参照すると、GGSNからの“マルチキャストContext 設定応答”を受信すると(ステップS31)、SGSNでは、このマルチキャストサービスに対する最初のユーザかどうかを判定し(ステップS32)、そうであれば、このマルチキャストサービスに対応して未使用の秘匿キーの一つを割当てる(ステップS33)。この秘匿キーを当該マルチキャストサービスに対応してメモリ20へ格納する(ステップS34)。このメモリ20の格納情報の例としては、図8に示す様に、マルチキャストサービスと秘匿キーとの対応テーブルである。図8では、マルチキャストサービスAに対して秘匿キーaが割当てられていることを示している。
【0037】
ステップS32において、“NO”であれば、既にステップS33,S34にて当該マルチキャストサービスに対して秘匿キーが割り当てられているので、メモリ20内に対応情報が格納されている。従って、このメモリ20の対応情報を検索してそのマルチキャストサービスに対する秘匿キーを読出す(ステップS35)。この読出し結果(検索結果)を秘匿キーとするのである(ステップS36)。
【0038】
再び図4を参照すると、SGSNはRANに対してマルチキャストサービスデータを転送するための無線アクセスベアラ(RAB:Radio Access Bearer )設定を要求するために、“RAB Assignment Request”を送信する。このとき、生成した秘匿キーをこの“Request ”に設定する(ステップS7)。
【0039】
もし、このマルチキャストサービスが以前に既に無線エリアの共通チャネルで転送されているならば、SGSNはこのマルチキャストサービス用の秘匿キーを、この“RAB Assignment Request”に設定しない。RANは、マルチキャストサービス用の秘匿キーが設定されていないことにより、既に無線エリアの共通チャネルで秘匿しているものを引続き送信することになる。
【0040】
続いて、RANは無線ベアラ(RB)をユーザ端末(UE)である移動局との間に設定する。これが“RB Setup”として示されている(ステップS8)。移動局から無線ベアラが設定されたことを示す“RB Setup Complete ”がRANへ送信される(ステップS9)。これに応答して、RANは無線アクセスベアラの設定が終了したことをSGSNへ知らせるために、“RAB Assignment Response ”を送信する(ステップS10)。そして、RANはマルチキャストサービスデータ(送信元のコンテンツサーバから、MB−SC,GGSN,SGSN,RANの間に上記の各手順で既にベアラが設定されており、このベアラを介してダウンロードされてくるデータ)に対して、秘匿キーを用いて秘匿をかける(ステップS11)。
【0041】
こうして秘匿処理されたマルチキャストサービスデータは、上述の手順にて設定された無線ベアラである無線エリアの共通チャネルを用いて、RANから送出される(ステップS12)。同時に、ステップS1における“マルチキャストContext Activate要求”に対する応答として、SGSNからRANを介して“マルチキャストContext Activate受付”に当該秘匿キーを設定して送信する(ステップS13)。この場合の送信は、ユーザ個別の個別チャネル(dedicated channel )にて行われる。ユーザ端末では、この“マルチキャストContext Activate受付”を受信すると、正常にマルチキャストサービスに加入できたものと判断して、それに設定されている秘匿キーを取出し、既に無線エリアの共通チャネルで転送されているマルチキャストサービスデータを受信し、そのデータを解読するのである。
【0042】
以上のシーケンスに従って、ユーザ設定ができると、図9の太線100で示す様なマルチキャストサービスデータの配信が行われる。なお、図9では、ある一つのユーザ設定がなされる以前に、既に他のユーザが同じマルチキャストサービスデータを受信している様子を示しているものとする。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、マルチキャストサービス毎に秘匿キーを定めてマルチキャストサービスデータ秘匿処理を施すようにしているので、マルチキャストサービスデータを無線エリアのある共通チャネルで転送することができ、このマルチキャストサービスに加入していないユーザがそのデータを解読することができないようにすることが可能となり、よってこのサービスに加入しているユーザのみがそのデータの解読ができかつ当該ユーザのみに対して課金ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスのための機能ブロック図である。
【図2】マルチキャストサービスのためのユーザ端末(移動局)でのメニューリストの例を示す図である。
【図3】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスのための他の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の実施例における秘匿キー生成のための動作フローの例を示す図である。
【図6】図5のテーブルの例を示す図である。
【図7】本発明の実施例における秘匿キー生成のための動作フローの他の例を示す図である。
【図8】図7のメモリの格納情報の例を示す図である。
【図9】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスの配信例を説明する図である。
【符号の説明】
1a〜1d 基地局
2a〜2c 基地局制御局
3a,3b SGSN
4 GGSN 5 マルチキャスト制御装置
6a,6b コンテンツサーバ
7 ブロードキャストセンタ
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチキャストサービスデータ配信システム及びその方法並びに秘匿キー生成装置及びプログラムに関し、特に移動体通信システムにおいてビデオ映像等のサービスデータを不特定多数の移動局に対して配信するマルチキャストサービスデータ配信方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このようなマルチキャストサービスデータ配信方式におけるマルチキャストのサービス内容としては、例えば、ビデオなどの映像を配信することである。この配信されたサービスデータを受信したいユーザは、そのサービスに加入した後に、始めて、配信されるデータを受信することが可能になるということが前提となっている。
【0003】
移動体通信システムのマルチキャストでは、サービスデータをある無線エリアの共通な無線チャネルで配信するようになっており、これは、同じサービスデータを複数のユーザにそれぞれ専用チャネルで転送するよりも、全ユーザが受信できるある一つの共通無線チャネルで転送した方が、ユーザ個別に対応する無線チャネルを設定する必要がないので、無線基地局制御局の処理が簡単となるからである(特許文献1参照)。
【0004】
事業者はユーザに対してサービス毎の課金をなすようになっているので、該マルチキャストサービスに加入したユーザしか該サービスデータを受けることができない。換言すれば、加入した全ユーザにサービスデータを受信できるようにしなければならない。しかしながら、上記のように、マルチキャストの特徴である、あるサービスデータを全ユーザが受信できるように、一つの共通チャネルで転送するようになっているために、加入しないユーザも受信できることになる。そこで、該サービスデータを受信するユーザに対して何らかの制限制御が必要となる。
【0005】
ユーザの受信を制限するために、もっとも有効な手段としては、転送するサービスデータを加入したユーザしか解読できないようにすることである。これを実現するためには、サービスデータに秘匿をかけることにすれば、該サービスに加入していないユーザは解読できないようにすることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−77859号公報(第5,6頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状の移動体通信システムの秘匿制御方法は、移動局毎に秘匿するための秘匿キーを生成する方式であるために、この現状の秘匿制御方法は上述したマルチキャストには、適用できないのである。なぜならば、前述したように、マルチキャストは加入した全ユーザに受信できるようにしなければならないため、特定端末対応の秘匿キーで秘匿をかけると、別の端末がそのサービスデータが受信できても、秘匿解除ができないからである。
【0008】
本発明はかかる従来例の問題点を解消すべくなされたものであって、その目的とするところは、移動通信システムにおいて、無線エリアの共通チャネルでマルチキャストサービスデータを配信する場合に、未加入のユーザがマルチキャストサービスデータを解読できないようにし、加入ユーザに対してのみ課金が可能なマルチキャストサービスデータ配信システム及びその方法並びに秘匿キー生成装置及びプログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるマルチキャストサービスデータ配信システムは、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成手段を含むことを特徴とする。
【0010】
そして、前記生成手段は、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を有し、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする。
【0011】
また、前記生成手段は、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする。また、前記生成手段は、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を有し、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする。また、前記生成手段は、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする。
【0012】
更に、前記生成手段により生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理手段と、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信する手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明によるマルチキャストサービスデータ配信方法は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信方法であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成ステップを含むことを特徴とする。
【0014】
そして、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を設けておき、前記生成ステップは、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする。
【0015】
また、前記生成ステップは、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする。また、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を設けておき、前記生成ステップは、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする。また、前記生成ステップは、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする。
【0016】
更に、前記生成ステップにより生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理ステップと、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明による秘匿キー生成装置は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する手段を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明によるプログラムは、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成するステップを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明による秘匿キー送信装置は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信装置であって、前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信手段を有することを特徴とする。
【0020】
本発明による秘匿キー送信方法は、移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信方法であって、前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信ステップを有することを特徴とする。
【0021】
本発明の作用を述べる。マルチキャストサービスデータに対して秘匿をかけるための秘匿キーの生成方法として、マルチキャストサービスにそれぞれ対応して秘匿キーを生成して秘匿処理するようにしたので、この秘匿処理されたマルチキャストサービスデータは、無線エリアの共通チャネルで送信できることになり、加入していないユーザにサービスデータが解読できないようにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスデータ配信システムの概略ブロック図である。図1を参照すると、無線基地局(以下、単に基地局と称す)1a〜1dの各サービスエリア(セル)には、移動局(UE)10a〜10eがそれぞれ在圏しているものとする。
【0023】
基地局1a,1bは無線基地局制御局(以下、単に基地局制御局と称す)2aに、基地局1c及び1dは基地局制御局2b及び2cにそれぞれ接続されている。基地局制御局2aはSGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service)Support Node)3aに、また基地局制御局2b,2cはSGSN3bに、それぞれ接続されている。そして、SGSN3a,3bはGGSN(Gateway GPRS Support Node )4に接続されている。SGSN及びGGSNはパケット交換機能を実現する機能を有するものであり、3GPP(3rd Generation Partnership Projects )により規定されたものである。
【0024】
このGGSN4はマルチキャスト制御装置5を介してマルチキャストサービスのためのコンテンツサーバ6a,6bに接続されている。なお、本例では、コンテンツサーバ6bはインターネット網内に存在しているものとして示している。SGSN3a,3b及びGGSN4は移動体通信システムのコアネットワーク(CN)を構成し、基地局1a〜1d及び基地局制御局2a〜2cは無線アクセスネットワーク(RAN)を構成している。
【0025】
先ず、本発明の前提として、マルチキャストサービスの提供を受けるユーザの移動局(UE)である携帯端末において、どの様なマルチキャストサービスが存在するかを、ユーザが知ることが必要であり、そのために、メニューリストの生成、配信が必要となる。そこで、マルチキャスト制御装置5において、最新のマルチキャストサービスのメニューリストが生成されることになる。すなわち、マルチキャスト制御装置5において、定期的にコンテンツサーバ6a,6bから最新のマルチキャストサービスの情報(当該サービスにより提供されるコンテンツの見出し等)を受け、図2に示す如きメニューリストが作成される。
【0026】
図2において、第1番目(1)のマルチキャストサービスは、コンテンツの見出しが“A”であり、第2番目(2)のマルチキャストサービスは、コンテンツの見出しが“B”であることを示している。このメニューリストがマルチキャスト制御装置5にて作成され、GGSN4、SGSN3a,3b、基地局制御局2a〜2c及び基地局1a〜1dを介して不特定多数のユーザの携帯端末へブロードキャストされる。このブロードキャストは、SGSN3a,3bによるページングメッセージを発生することにより行われる。
【0027】
このページングメッセージにより、メニューリストをブロードキャストする代りに、図3に示す如く、コアネットワーク(CN)内にブロードキャストセンタ7を別に設けておき、マルチキャスト制御装置5からメニューリストをこのブロードキャストセンタ7へ送信して、このブロードキャストセンタ7からブロードキャストを行う方式でも良いものである。なお、図3において、図1と同等部分は同一符号にて示しており、ブロードキャストセンタ7を設けた以外は、図1の構成と同じである。
【0028】
ユーザはブロードキャストされた図2のメニューリストを参照して、ユーザが希望するマルチキャストサービスを選択することになる。図4は、ユーザがマルチキャストサービスを選択する操作をトリガとした本実施例の動作シーケンス図である。図4を参照すると、ユーザのマルチキャストサービス選択操作に応答して、携帯端末(UE)はRANを介してSGSNへ“マルチキャストContext Activate要求”を送信する(ステップS1)。SGSNはこのユーザの認証を行うために、セキュリティ処理を起動し実行する(ステップS2)。
【0029】
このユーザからの“Activate要求”が、SGSNにとって始めてのものであれば、GGSNに対してGTP(GPRS Tunneling Protocol )トンネルの設定を要求するために、SGSNは“マルチキャストContext 設定要求”を送信する(ステップS3)。
【0030】
GGSNでは、SGSNからのトンネル設定要求がこのGGSNにとって始めてのマルチキャストサービスに対するものであれば、マルチキャスト制御装置(MB−SC:Multicast Broadcast Center)を介してコンテンツサーバへ加入するための“Join”信号である“Join IP Multicast ”を送信する(ステップS4)。
【0031】
ここで、マルチキャストサービスへの加入が正常であれば、GGSNはSGSNに対して“マルチキャストContext 設定応答”を送信する(ステップS5)。この“マルチキャストContext 設定応答”を受信すると、SGSNは秘匿キーを生成することになる(ステップS6)。この秘匿キーの生成処理の動作を図5のフローを参照しつつ説明する。
【0032】
GGSNからの” マルチキャストContext 設定応答“を受信すると(ステップS21)、SGSNでは、ユーザが選択したマルチキャストサービスに対応した秘匿キーをテーブル10より検索する(ステップS22)。このテーブル10はメモリであって、図6(A)に示す如く、予めマルチキャストサービスと秘匿キーとの対応表が格納されているものとする。
【0033】
ユーザが選択したマルチキャストサービスを特定するための情報は、“マルチキャストサービスContext Activate要求”に含まれているので、SGSNはこの情報によりユーザが選択したマルチキャストサービスを知ることができる。
【0034】
また、ユーザが選択したマルチキャストサービスを特定するための情報としては、当該サービスの提供元を示すアドレスが含まれているので、このアドレスとマルチキャストサービスとが一対一に対応するものであれば、テーブル10として、図6(B)に示す様なマルチキャストサービスのアドレスと秘匿キーとが予め対応づけられたテーブルを用いることができる。
【0035】
この場合のアドレスは、一般にIP(Internet Protocol )アドレスが用いられる。こうして得られたものが当該マルチキャストサービスデータの秘匿のための秘匿キーとなる(ステップS23)。
【0036】
図7はSGSNにおける秘匿キー生成処理S6の他の例を示すフローである。図7を参照すると、GGSNからの“マルチキャストContext 設定応答”を受信すると(ステップS31)、SGSNでは、このマルチキャストサービスに対する最初のユーザかどうかを判定し(ステップS32)、そうであれば、このマルチキャストサービスに対応して未使用の秘匿キーの一つを割当てる(ステップS33)。この秘匿キーを当該マルチキャストサービスに対応してメモリ20へ格納する(ステップS34)。このメモリ20の格納情報の例としては、図8に示す様に、マルチキャストサービスと秘匿キーとの対応テーブルである。図8では、マルチキャストサービスAに対して秘匿キーaが割当てられていることを示している。
【0037】
ステップS32において、“NO”であれば、既にステップS33,S34にて当該マルチキャストサービスに対して秘匿キーが割り当てられているので、メモリ20内に対応情報が格納されている。従って、このメモリ20の対応情報を検索してそのマルチキャストサービスに対する秘匿キーを読出す(ステップS35)。この読出し結果(検索結果)を秘匿キーとするのである(ステップS36)。
【0038】
再び図4を参照すると、SGSNはRANに対してマルチキャストサービスデータを転送するための無線アクセスベアラ(RAB:Radio Access Bearer )設定を要求するために、“RAB Assignment Request”を送信する。このとき、生成した秘匿キーをこの“Request ”に設定する(ステップS7)。
【0039】
もし、このマルチキャストサービスが以前に既に無線エリアの共通チャネルで転送されているならば、SGSNはこのマルチキャストサービス用の秘匿キーを、この“RAB Assignment Request”に設定しない。RANは、マルチキャストサービス用の秘匿キーが設定されていないことにより、既に無線エリアの共通チャネルで秘匿しているものを引続き送信することになる。
【0040】
続いて、RANは無線ベアラ(RB)をユーザ端末(UE)である移動局との間に設定する。これが“RB Setup”として示されている(ステップS8)。移動局から無線ベアラが設定されたことを示す“RB Setup Complete ”がRANへ送信される(ステップS9)。これに応答して、RANは無線アクセスベアラの設定が終了したことをSGSNへ知らせるために、“RAB Assignment Response ”を送信する(ステップS10)。そして、RANはマルチキャストサービスデータ(送信元のコンテンツサーバから、MB−SC,GGSN,SGSN,RANの間に上記の各手順で既にベアラが設定されており、このベアラを介してダウンロードされてくるデータ)に対して、秘匿キーを用いて秘匿をかける(ステップS11)。
【0041】
こうして秘匿処理されたマルチキャストサービスデータは、上述の手順にて設定された無線ベアラである無線エリアの共通チャネルを用いて、RANから送出される(ステップS12)。同時に、ステップS1における“マルチキャストContext Activate要求”に対する応答として、SGSNからRANを介して“マルチキャストContext Activate受付”に当該秘匿キーを設定して送信する(ステップS13)。この場合の送信は、ユーザ個別の個別チャネル(dedicated channel )にて行われる。ユーザ端末では、この“マルチキャストContext Activate受付”を受信すると、正常にマルチキャストサービスに加入できたものと判断して、それに設定されている秘匿キーを取出し、既に無線エリアの共通チャネルで転送されているマルチキャストサービスデータを受信し、そのデータを解読するのである。
【0042】
以上のシーケンスに従って、ユーザ設定ができると、図9の太線100で示す様なマルチキャストサービスデータの配信が行われる。なお、図9では、ある一つのユーザ設定がなされる以前に、既に他のユーザが同じマルチキャストサービスデータを受信している様子を示しているものとする。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、マルチキャストサービス毎に秘匿キーを定めてマルチキャストサービスデータ秘匿処理を施すようにしているので、マルチキャストサービスデータを無線エリアのある共通チャネルで転送することができ、このマルチキャストサービスに加入していないユーザがそのデータを解読することができないようにすることが可能となり、よってこのサービスに加入しているユーザのみがそのデータの解読ができかつ当該ユーザのみに対して課金ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスのための機能ブロック図である。
【図2】マルチキャストサービスのためのユーザ端末(移動局)でのメニューリストの例を示す図である。
【図3】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスのための他の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の実施例における秘匿キー生成のための動作フローの例を示す図である。
【図6】図5のテーブルの例を示す図である。
【図7】本発明の実施例における秘匿キー生成のための動作フローの他の例を示す図である。
【図8】図7のメモリの格納情報の例を示す図である。
【図9】本発明の実施例が適用される移動体通信システムにおけるマルチキャストサービスの配信例を説明する図である。
【符号の説明】
1a〜1d 基地局
2a〜2c 基地局制御局
3a,3b SGSN
4 GGSN 5 マルチキャスト制御装置
6a,6b コンテンツサーバ
7 ブロードキャストセンタ
Claims (26)
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成手段を含むことを特徴とするマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 前記生成手段は、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を有し、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする請求項1記載のマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 前記生成手段は、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする請求項1記載のマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 前記生成手段は、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を有し、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする請求項3記載のマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 前記生成手段は、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 前記生成手段により生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理手段と、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信する手段とを、更に含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のマルチキャストサービスデータ配信システム。
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信方法であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成ステップを含むことを特徴とするマルチキャストサービスデータ配信方法。
- マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を設けておき、前記生成ステップは、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする請求項7記載のマルチキャストサービスデータ配信方法。
- 前記生成ステップは、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする請求項7記載のマルチキャストサービスデータ配信方法。
- 前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を設けておき、前記生成ステップは、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする請求項9記載のマルチキャストサービスデータ配信方法。
- 前記生成ステップは、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする請求項7〜10いずれか記載のマルチキャストサービスデータ配信方法。
- 前記生成ステップにより生成された秘匿キーにより前記マルチキャストサービスデータに対して秘匿処理を施して要求元のユーザへ配信する秘匿処理ステップと、前記秘匿キーを前記要求元のユーザへ送信するステップとを、更に含むことを特徴とする請求項7〜11いずれか記載のマルチキャストサービスデータ配信方法。
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置であって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成手段を含むことを特徴とする秘匿キー生成装置。
- 前記生成手段は、マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を有し、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする請求項13記載の秘匿キー生成装置。
- 前記生成手段は、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする請求項13記載の秘匿キー生成装置。
- 前記生成手段は、前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を有し、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする請求項15記載の秘匿キー生成装置。
- 前記生成手段は、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする請求項13〜16いずれか記載の秘匿キー生成装置。
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー生成装置の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、複数のマルチキャストサービスの各々に対応して前記秘匿キーを生成する生成ステップを含むことを特徴とするプログラム。
- マルチキャストサービスの各々と秘匿キーとの対応を予め定めた対応表を設けておき、前記生成ステップは、ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスを元に前記対応表を参照して秘匿キーを生成することを特徴とする請求項18記載のプログラム。
- 前記生成ステップは、前記ユーザからの配信要求のあったマルチキャストサービスが最初の配信要求であった場合、このマルチキャストサービスに対して未使用の秘匿キーを割当てるようにしたことを特徴とする請求項18記載のプログラム。
- 前記マルチキャストサービスと割当てられた秘匿キーとの対応情報を格納する格納手段を設けておき、前記生成ステップは、以後前記マルチキャストサービスと同じサービスに対する配信要求があった時、この格納手段の対応情報から秘匿キーを読出すようにしたことを特徴とする請求項20記載のプログラム。
- 前記生成ステップは、前記秘匿キーを、前記マルチキャストサービスの配信元を示すアドレスに対応して生成することを特徴とする請求項18〜21いずれか記載のプログラム。
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信装置であって、
前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信手段を有することを特徴とする秘匿キー送信装置。 - 前記送信手段は、前記秘匿キーを、個別チャネルを用いて前記ユーザへ送信することを特徴とする請求項23記載の秘匿キー送信装置。
- 移動体通信システムにおいてマルチキャストサービスデータを秘匿キーにより秘匿してユーザへ配信するようにしたマルチキャストサービスデータ配信システムにおける秘匿キー送信方法であって、
前記ユーザからのマルチキャストサービス要求に応答して、このマルチキャストサービスに対応して生成された秘匿キーを、前記ユーザへ送信する送信ステップを有することを特徴とする秘匿キー送信方法。 - 前記送信ステップは、前記秘匿キーを、個別チャネルを用いて前記ユーザへ送信することを特徴とする請求項25記載の秘匿キー送信方法。
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