JP2004032602A - パケット伝送装置及びその方法 - Google Patents

パケット伝送装置及びその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004032602A
JP2004032602A JP2002189435A JP2002189435A JP2004032602A JP 2004032602 A JP2004032602 A JP 2004032602A JP 2002189435 A JP2002189435 A JP 2002189435A JP 2002189435 A JP2002189435 A JP 2002189435A JP 2004032602 A JP2004032602 A JP 2004032602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packet
flow
priority
quality
determined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002189435A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kumazawa
熊澤 雅之
Mikio Shimazu
島津 幹夫
Ikuji Shimizu
志水 郁二
Akira Sakai
酒井 章
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002189435A priority Critical patent/JP2004032602A/ja
Priority to KR1020030040544A priority patent/KR20040000336A/ko
Priority to US10/600,765 priority patent/US20040125815A1/en
Publication of JP2004032602A publication Critical patent/JP2004032602A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】さまざまなポリシーに従うパケットのフローが混在して流れても、それぞれのポリシーを尊重したパケット伝送を行える、パケット伝送装置を提供する。
【解決手段】パケット受信部2が受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する廃棄判定部21と、キュー5〜8から出力されたパケットを外部へ送信するパケット送信部4と、パケットのフローを定義する情報と、このフローに属するパケットの優先度に関する情報とを、関連付けて保持するフロー管理テーブル12と、特定のポリシーに従い、フローに属するパケットの優先度を、通信リソースの使用状況を反映して動的に決定する品質決定部14、16、18、19と、パケットの優先度情報を、フロー管理テーブルに保持された情報のまま、静的に決定するか、品質決定部により動的に決定するかという、静的/動的判定を行うモード判定部13とを備えるパケット伝送装置。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キューを用いてパケットを伝送するパケット伝送装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このようなパケット伝送装置は、ルータ、スイッチあるいはそれらの主要な機能をはたすボードなど、様々な形態を持つ。そして、この種のパケット伝送装置において使用され、かつ、優先度クラスごとに帯域制御を行うスケジューリング方式としては、WFQ(Weighted Fair Queuing)が最も一般的である。この方式では、優先度クラス数分のキューを用意し、各優先度クラスに設定された重みに従ってパケットを送信することにより、帯域保証を行う。
【0003】
【従来の技術】
このような技術分野における、文献1として、「Manolis Katevenis, ”Weighted Round Robin Cell Multiplexing in a General−Purpose ATM Switch Chip”, IEEE Journal on selected areas in communications, Vol.9 No.8 October 1991”」を挙げることができる。そして、この文献に記載のWRR(Weighted Round Robin)スケジューラでは、複数のパケット格納キューから設定した値に従ってパケットを送信することにより、回線帯域を分配している。
【0004】
また、文献2「Floyd, S., and Jacobson, V.,Random Early Detection gateways forCongestion Avoidance V.1 N.4, August 1993, p. 397−413.”」には、1個のパケットキューにおいて、パケットの蓄積量に基づき確率的に到着パケットを廃棄することで、1キュー内のフローの帯域公平性を実現する、RED(Random Early Detection)技術が開示されている。
【0005】
そして、さらに進んだ文献3として、「http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios121/121cgcr/qos_c/qcdintro.htm#xtocid19969」がある。この文献では、このRED技術に優先度を導入した、WRED(Weighted RED)とWFQとを組み合わせる、技術が開示されている。
【0006】
そして、この技術では、各キューに対して帯域を分配すると同時に、1キュー内の複数フローに対して、優先度に基づくパケット廃棄処理を行う。この技術を使用すると、パケットのフローを分類するためのトラフィッククラスに基づく帯域分配だけでなく、クラス内の各フローに対して優先制御できる。
【0007】
しかしながら、文献3は、優先度が常に予め静的に設定されていることを、前提としているので、トラフィックの状況に応じて、動的にパケットのフローの優先制御することはできない。
【0008】
また、文献4:特開2001−144803号公報には、予め複数の品質クラスを定義しておき、ユーザの利用時間に応じて、品質クラスを再設定する技術が開示されている。ところが、これにおいても、品質クラスは、同じ次元のポリシーにおけるランク分けをし、このランクを変更するに過ぎないから、次元の異なる複数のポリシーに従う、パケットのフローが、同じ伝送路を混在して流れるような場合には、十分な対応をとることができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一方、ネットワーク環境が広く普及するに伴い、異なるポリシーに従う、パケットのフローが同じ伝送路を混在して流れる事態は、今後益々増加するものと予想される。
【0010】
そこで本発明は、さまざまなポリシーに従うパケットのフローが混在して流れても、それぞれのポリシーを尊重したパケット伝送を行える、パケット伝送装置及びその方法を提供することを、目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のパケット伝送装置では、外部からパケットを受信するパケット受信部と、受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する廃棄判定部と、廃棄判定部により廃棄しないと判定されたパケットが順次挿入されるキューと、キューから出力されたパケットを外部へ送信するパケット送信部と、パケットのフローを定義する情報と、このフローに属するパケットの優先度に関する情報とを、関連付けて保持するフロー管理情報記憶部と、特定のポリシーに従い、フローに属するパケットの優先度を、通信リソースの使用状況を反映して動的に決定する品質決定部と、受信したパケットの優先度に関する情報を、フロー管理情報記憶部に保持された情報のまま、静的に決定すべきか、あるいは、品質決定部により、動的に決定すべきかという、静的/動的判定を行うモード判定部とを備える。
【0012】
この構成において、フロー管理情報記憶部を以上のようになし、しかも、特定のポリシーに従い、フローに属するパケットの優先度を、通信リソースの使用状況を反映して動的に決定する品質決定部を備えているから、フローの性質や目的に応じて、サービス品質を決定でき、ポリシーを尊重したパケット伝送を行える。
【0013】
例えば、プロトコルが共通するグループ、料金が一致するユーザグループ、アプリケーションが共通するグループなどを、共通のサービス品質集合にまとめ、この集合内で、まとめて、サービス品質を決定でき、ポリシーの反映が容易である。
【0014】
請求項2記載のパケット伝送装置では、フロー管理情報記憶部の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、静的/動的判定の根拠となるように構成されている。
【0015】
この構成において、フロー管理情報記憶部の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、静的/動的判定の根拠となるから、動的/静的によらず、同じ尺度で、サービス品質が評価されることとなり、廃棄判定部は、動的/静的を、意識して区別する必要がない。つまり、廃棄判定部は、シンプルな処理で、廃棄するか否かを決定でき、ハードウエア化等が容易である。
【0016】
請求項3記載のパケット伝送装置では、フロー管理情報記憶部の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、動的に決定すべきことを示す際、無効な優先度を示す。
【0017】
この構成により、無効な優先度であるかどうかだけで、動的/静的を明確に区別できる。しかも、動的に決定すべきことを示す際、無効な優先度としているため、静的に決定すべき際の優先度と相紛れることがなく、動的とすべきことを示す情報が、予め静的に定められた値の格納を邪魔することがない。
【0018】
請求項4記載のパケット伝送装置では、キューと品質決定部とは、一対一に対応するペアとして設けられ、しかも、このペアは、必要となるポリシーの数だけ複数設けられている。
【0019】
この構成において、1つのキューに対して、高々1つの品質決定部を設ければよいから、動的品質決定のプロセスを単純化できる。
【0020】
請求項5記載のパケット伝送装置では、優先度は、該当するキューの空き容量に対する閾値であり、廃棄判定部は、該当するキューに関する、この閾値と空き容量とに基づいて、受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する。
【0021】
この構成により、廃棄判定を、簡単かつ正確に実行できる。
【0022】
請求項6記載のパケット伝送装置では、品質決定部は、該当するフローの累積使用量を参照して、優先度を動的に決定する。
【0023】
請求項7記載のパケット伝送装置では、品質決定部は、該当するフローの継続時間を参照して、優先度を動的に決定する。
【0024】
これらの構成において、累積使用量あるいは継続時間が、一定範囲を超えると、サービス品質を落とすようにすると、通信が特定のユーザに独占されないようにすることができ、通信の公平性を担保できる。逆に、一定範囲を超えたとき、サービス品質を上げるようにすると、多く使用するユーザ(例えば、上得意)を優遇することができる。
【0025】
請求項8記載のパケット伝送装置では、品質決定部は、乱数を利用して、優先度を動的に決定する。
【0026】
ここで、伝送路における輻輳が深刻な状態になると、1フローのパケットが連続して破棄されてしまうことがある。この構成によれば、優先度はランダムに決定されることになり、このような破棄を回避しやすく、バーストトラフィックを分散化できる。また、見方を変えれば、全フローのパケットを同時に廃棄してしまう事態を抑制できる。
【0027】
請求項9記載のパケット伝送装置では、品質決定部は、アクティブフロー数を参照して、優先度を動的に決定する。
【0028】
この構成において、アクティブフロー数が、一定範囲を超えると、サービス品質を落とすようにすると、新規に通信を始めたユーザを保護し、通信が古参のユーザに独占されないようにすることができ、通信の公平性を担保できる。逆に、一定範囲を超えたとき、サービス品質を上げるようにすると、古参のユーザに確保していた品質を維持できる。例えば、古参のユーザが、映像を受信していたような場合、古参のユーザ自身は、何もしていないのに、新参のユーザが通信を始めたことにより、古参のユーザが受信していた映像が、突然、乱れてしまうような事態を回避できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。次に、具体的な構成の説明に先立ち、本明細書で使用する重要な概念について説明する。まず、伝送されるパケットは、ヘッダ情報とデータ部とを有する。
【0030】
この「ヘッダ情報」とは、パケットのデータ部以外の宛先情報やプロトコル情報を含む部分であり、TCP/IPにおいてはIPヘッダ、TCP/UDPヘッダ、下位層のMACヘッダ等にあるフィールドのうち一部のものの値である。
【0031】
また、本形態では、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、TCP/UDPヘッダの中の送信元ポート番号、送信先ポート番号の4つのフィールド値を、「フロー」を定義するヘッダ情報として使用する。
【0032】
即ち、これら4つのフィールド値が一致すれば、同一のフローに属するものとする。言い換えれば、1つの「フロー」とは、これら4つのフィールド値が一致するパケットの集合である。
【0033】
しかし、これ以外のフィールド(例えば、プロトコル番号等)を使用しフローを定義してもよい。また本発明で使用するプロトコルは、TCP/IPのみに限られず、宛先の識別等にヘッダを使用するプロトコルであれば任意に使用できる。また、フローのうち、特に、パケットが伝送されつつあるフローを、「アクティブフロー」と呼ぶ。
【0034】
また、「キュー」とは、受信パケットであって廃棄されないものが、その中に挿入され、外部へ送信されるのを待つ、メモリ及びメモリコントローラである。本形態では、FIFOキュー(先着順に送出する)を前提にするが、LIFOキュー(後着順に送出する)等を使用することも可能である。
【0035】
「キュー長」とは、このキューに格納されているパケットの量を表すものである。本形態では、簡単のためにパケットの個数を単位とするが、キューに挿入されている全パケットのバイト数またはビット数等を使用しても良い。
【0036】
「キューID」(QID)とは、キューが2以上存在する場合(本形態では、4つ設けてある)に、これらのキューについてユニークに付与された識別子である。
【0037】
「キュー長閾値」(QTH)とは、各受信パケットに対して一意に決定される値であり優先度に相当する。後述するように、受信パケットを廃棄するか否かは、キュー長とキュー長閾値を、大小比較することによって、決定される。本形態では、キュー長閾値が大きい方が破棄されにくく、優先度が高い。しかし、結果が矛盾しなければ、キュー長閾値が大きい方が破棄されやすいようにすることもできる。
【0038】
「サービス品質集合」とは、同一のポリシーを持つフローの集合である。図1の例では、LAN1に係るフローf11、f12等は、同一のサービス品質集合S1に属するが、LAN2に係るフローf21、f22等は、このサービス品質集合S1とはポリシーが異なり、別のサービス品質集合S2に属する。
【0039】
「共通リソース集合」とは、同一のリソースを使用するサービス品質集合の集合である。本形態では、このリソースは、キューである。
【0040】
なお、ここでいう、サービス品質は、共通リソースの占有率、占有優先度等を指している。例えば、同じ共通リソース集合に、複数のサービス品質集合が含まれている場合、これらのサービス品質集合間において、リソースの使用可能性に差をつけることができる。
【0041】
「静的品質決定」とは、予め定められたとおりの品質を決定し、適用することである。例えば、VoIP等によるパケットであれば、常に高い品質を割り当てるようにすることができる。
【0042】
「動的品質決定」とは、状況に応じて品質を決定することである。例えば、フロー自身の振る舞いや、他のフローの振る舞い、その他の状況に応じて品質を変化させるべき場合、この決定による品質が使用される。
【0043】
次に、図1を例に取りながら、本発明におけるパケット伝送装置の好ましい適用例について、述べる。
【0044】
図1は、本発明の一実施の形態におけるパケット伝送装置を採用したネットワークシステムの例示図である。
【0045】
図1において、ネットワーク100は、例えばインターネットのような大規模な外部のネットワークである。ネットワーク100には、本形態のパケット伝送装置101が接続され、図1の左側が上流側、右側が下流側にあたる。つまり、パケット伝送装置101は、このネットワーク100とその配下に接続される要素(スイッチ102他)とでパケットを伝送するルータとして機能する。
【0046】
さらに、パケット伝送装置101の下流側は、100Mbpsの伝送路103により、スイッチ102に接続される。本例では、スイッチ102は、「1.0.0.1」というIPアドレス(以下、単にアドレスという)を持つ。
【0047】
また、図示している例では、パケット伝送装置101の下流側では、WRRにより各LANに帯域などが分配される。
【0048】
スイッチ102の配下には、LAN1〜LAN4という、4つのLANが接続され、これらのLAN1〜LAN4は、それぞれポリシー1〜ポリシー4という、独立のポリシーを持っている。
【0049】
具体的には、LAN1のポリシー1は、「累積使用量が100Mbytes増える毎に品質が高くなる」というものであり、LAN1のアドレスは、「1.0.1.0〜1.0.1.24」である。LAN1の関係では、フローf11、f12等が伝送される。これらのフローf11、f12等は、サービス品質集合S1に属する。
【0050】
また、LAN2のポリシー2は、「継続時間が30分経つ毎に品質が低くなる」というものであり、LAN2のアドレスは、「1.0.2.0〜1.0.2.24」である。LAN2の関係では、フローf21、f22等が伝送される。これらのフローf21、f22等は、サービス品質集合S2に属する。
【0051】
また、LAN3のポリシー3は、「ランダムに品質が決定される」というものであり、LAN3のアドレスは、「1.0.3.0〜1.0.3.24」である。LAN3の関係では、フローf31、f32等が伝送される。これらのフローf31、f32等は、サービス品質集合S3に属する。
【0052】
さらに、LAN4のポリシー4は、「アクティブフローが64個増える毎にアクティブフローの品質を下げる」というものであり、LAN4のアドレスは、「1.0.4.0〜1.0.4.24」である。LAN1の関係では、フローf41、f42等が伝送される。これらのフローf41、f42等は、サービス品質集合S4に属する。
【0053】
このように、これらのポリシーは、それぞれ次元が異なるものであり、通信状況が同じように変化しても、それぞれのLANでは、品質の変化は、一般に一致しない。
【0054】
従来技術では、このように次元が異なり、しかも通信リソースの使用状況を反映して、動的に品質を変化させることは、困難である。
【0055】
しかし、本発明によれば、以下の説明により明らかなように、このようなシステムにおいて、複数のフローf11、f12、f21、f22などが、共通の伝送路103を混在する状態で経由し、これらのフローがそれぞれ異なるポリシーに従うものであっても、そのポリシーが尊重され、しかも、互いに干渉することなく、独立して取り扱うことができる。
【0056】
なお以上では、図1に示すように、説明をわかりやすくするために、LANとポリシーとが、一対一に対応している例を述べた。しかしながら、ポリシーは、必ずしもLANと一対一に対応している必要はなく、例えば、LAN1にポリシー1に従うユーザとポリシー2に従うユーザとが存在していても良い。このような場合にも、本発明は同様に適用できる。
【0057】
次に、図2を参照しながら、本形態のパケット伝送装置101の各要素を説明する。図2において、制御部1は、図3のフローチャートに従って、図2に示す各要素を制御する。
【0058】
パケット受信部2は、外部からパケット3を受信する。
【0059】
本形態では、4つのキュー5〜8が設けられ、受信パケットは、それが廃棄されない限り、制御部1の指示に従う、キュー挿入部9により、これらのキュー5〜8の何れか1つに挿入される。これらのキュー5〜8は、ユニークなキューID(QID)を持ち、キューIDにより区別される。
【0060】
パケット送信部4は、キュー5〜8から出力され、スケジューラ10から受け取ったパケットを外部へ送信する。
【0061】
スケジューラ10は、パケット送信可能な状態になった場合、本形態では、WRR(Weighted Round Robin)により、キュー5〜8のうちの一つのキューを選択し、その中から1個のパケットを送信する。
【0062】
スケジューラ10の、スケジューリングアルゴリズムは任意であり、各キューの帯域を重みに従って制御するWFQ(Weighted Fair Queuing)、優先制御を行うPQ(Priority Queuing)等、パケットを送信するものであればなんでもよい。また、WFQとPQを組み合わせてもよい。なお、キュー数が1であれば、単にFIFOやLIFOを使用することも可能である。
【0063】
キュー長記憶部11は、メモリなどからなり、これらのキュー5〜8の現在のキュー長を記憶し、キューIDを指示すれば、現在のキュー長を読み出せるようになっている。
【0064】
また、本形態では、上述したように、キュー長をパケットの個数で表現しているので、キュー長は、次のように取り扱われる。
【0065】
即ち、キュー挿入部9がキュー5〜8の何れかにパケットを挿入したら、キュー長記憶部11が記憶するキュー長のうち、該当するキュー長が1つ増やされる。
【0066】
逆に、スケジューラ10が、キュー5〜8の何れかからパケットをパケット送信部4へ出力したら、キュー長記憶部11が記憶するキュー長のうち、該当するキュー長が1つ減らされる。
【0067】
廃棄判定部21は、該当するキューの現在のキュー長と、キュー長閾値QTHを、大小比較し、キュー長閾値QTHが、現在のキュー長よりも大きければ、受信したパケットを廃棄する旨決定し、そうでなければ、廃棄しない旨決定する。また、タイマ22は、現在時刻を計測し、制御部1に通知する。
【0068】
フロー管理テーブル12は、フロー管理情報記憶部に相当する。そして、フロー管理テーブル12は、パケットのフローを定義する情報と、このフローに属するパケットの優先度に関する情報とを、関連付けて保持する。そして、フロー管理テーブル12の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、静的/動的判定の根拠となるように構成されている。
【0069】
次に、図4を参照しながら、フロー管理テーブル12の内容について、詳しく説明する。
【0070】
図4に示すように、フロー管理テーブル12は、フロー番号とヘッダ情報と属性値という、3つのフィールドを持つ。
【0071】
フロー番号は、フロー毎にユニークに付与される整数であり、フローIDに相当する。しかし、フローIDとしては、フロー番号でなくとも良く、例えば、フローを相紛れることなく区別できる、文字列などを用いても良い。
【0072】
ヘッダ情報は、さらに、送信元アドレス、送信先アドレス、送信元ポート番号及び送信先ポート番号という、4つのフィールドを持つ。本形態では、上述したように、フローをこれらの4つの値が一致するパケットの集合として定義しているから、これに従って、フロー管理テーブル12のヘッダ情報が、これらの4つの値を持つものである。もし、フローの定義に、プロトコル番号も含めるのであれば、フロー管理テーブル12のヘッダ情報にも、プロトコル番号も含めるべきである。
【0073】
属性値は、さらに、キューID(QID)とキュー長閾値(QTH)のフィールドを持つ。これらの値は、既に述べた定義のとおりである。
【0074】
就中、QTHの値に注目されたい。フロー番号1〜4では、QTH=60となっており、この値は、キュー長閾値として通常のものである。
【0075】
しかしながら、フロー番号5〜8では、QTH=0となっている。これを上述の、現在のキュー長とキュー長閾値との大小比較にそのまま適用すると、現在のキュー長がどのような値であっても、全てパケットが破棄されることになる。
【0076】
つまり、QTH=0なるキュー長閾値は、無効な優先度を示すと言うことができる。また、キュー長閾値QTHが何らかの有効な優先度を示す場合、QTH=0となることは考えられない。
【0077】
そこで、本形態では、このフローの優先度を動的に決定すべきであるときに、QTH=0とし、そうでなく静的に決定すべきときに、0でない値をQTHに設定することとした。
【0078】
つまり、フロー番号1〜4に係るパケットは、その優先度が静的に(フロー管理テーブル12の値のまま)決定され、フロー番号5〜8に係るパケットは、その優先度が図2に示す、各品質決定部14、16、18、19の何れかにより、動的に決定されるものである。
【0079】
また、属性値のキューID(QID)は、当該フローがどのキューに(廃棄されないなら)挿入されるべきことを示し、本形態では、QID=1なるときに、キュー5が使用され、同様に、QID=2,3,4なるときに、それぞれキュー6、7、8、9が使用される。
【0080】
そして、図2に示すように、各キュー5、6、7、8に対して、一対一に対応する、第1〜第4品質決定部14、16、18、19が設けられている。
【0081】
図2のモード判定部13は、以上のルールに従って、パケット3がパケット受信部2に到着すると、制御部1からパケット3を受け取り、フロー管理テーブル12を参照して、パケット3がどのフローに属するパケットかを調べる。
【0082】
フロー番号がわかったら、モード判定部13は、該当フロー番号のQTHを調べ、これが「0」かどうかチェックする。もし、「0」なら、動的決定すべきなので、該当フロー番号のQIDに係る品質決定部を、制御部1に報告する。
【0083】
また、「0」でなければ、静的にQTHを決定すべきことを制御部1に報告する。
【0084】
なお、以上において、QTHとしての無効な値「0」は一例に過ぎず、例えば、負の値をセットするようにしても良い。いずれにしても、図4のフロー管理テーブル12の各値のセット及び各品質決定部14、16、18、19のアルゴリズム等は、このパケット伝送装置の初期設定時に完了させておく。
【0085】
以下、図3を用いて、本形態のパケット伝送装置による、動作の流れを説明する。なお、各品質決定部14、16、18、19についての各論は、後に詳述する。
【0086】
まず、図2のステップ1において、制御部1は、上述のように、フロー管理テーブル12に値をセットし、各品質決定部14、16、18、19の初期設定を行う。
【0087】
次に、ステップ2にて、制御部1は、パケット3がパケット受信部2に到着するのを待つ。パケット3がパケット受信部2に到着したら、制御部1は、パケット3に関するフローが、フロー管理テーブル12に定義されているかどうかチェックする。
【0088】
もし、未定義なら、ステップ4にて、フロー管理テーブル12にエントリを追加し、値をセットし、ステップ5へ移る。定義済みなら、そのままステップ5へ移る。
【0089】
次に、ステップ5にて、制御部1は、モード判定部13にモード判定を指示する。モード判定部13は、フロー管理テーブル12を参照し、上述のルールに従って、QTHの値が無効な値「0」であれば、どの品質決定部を用いた動的決定を行うべきか定め、そうでなければ、静的決定を行うべきかを定める。その結果は、制御部1に報告される(ステップ6)。
【0090】
この報告が静的決定を行うべきことを示している場合、ステップ7にて、制御部1は、フロー管理テーブル12の該当QID及び該当QTHを使用することを決定する。
【0091】
一方、この報告が動的決定をすべきことを示す場合、制御部1は、該当する品質決定部を呼び出す(ステップ8)。呼び出された品質決定部は、そのポリシーに従う処理を行い、QTHを制御部1に返す。これにより、QID及びQTHが決定される。
【0092】
次に、制御部1は、ステップ9にて、廃棄判定部21にパケット3を廃棄すべきかどうか判定をさせ、廃棄することになれば、そのままステップ11へ移る。廃棄しないのであれば、ステップ10にて、制御部1は、パケット3をキュー挿入部9に渡し、挿入すべきキューIDを指示する。すると、キュー挿入部9は、指示されたキューへパケット3を挿入し(ステップ10)、処理がステップ11へ移る。
【0093】
ステップ11では、制御部1は、処理終了でないことを確認し、ステップ2へ処理を移す。以降、ステップ2以下の処理が繰り返される。
【0094】
なお、スケジューラ10は、そのスケジューリングアルゴリズムに従って、キュー5〜8から、順次パケット送信部4へパケットを渡し、パケット送信部4は、受け取ったパケットを外部へ送信する。
【0095】
次に、動的品質決定を行う、各品質決定部14、16、18、19について説明する。まず、図5及び図6を用いて、第1品質決定部14及び第1テーブル15について、説明する。
【0096】
第1品質決定部14及び第1テーブル15は、図1に示した、LAN1のポリシー1(累積使用量が100Mbytes増える毎に品質が高くなる)を、実現するためのものである。因みに、このポリシー1は、従量課金を想定しており、使えば使うほどサービスが向上することになる。
【0097】
第1テーブル14は、図5に示すように、フロー番号とQTHと累積使用量というフィールドを持つ。
【0098】
ここで、フロー番号は、フロー管理テーブル12のフロー番号と同じである。しかし、キュー長閾値QTHは、フロー管理テーブル12のそれとは一致せず、状況に応じて書き換えられる。累積使用量は、基本的に、該当するパケットが通過するたびに加算される。
【0099】
初期設定時には、このポリシー1を使用する、つまり、サービス品質集合S1に属する、全てのフローに係る、エントリが作成され、各値がセットされる。
【0100】
次に、図3のステップ8により、制御部1が、第1品質決定部14を呼び出すと、図6に示す処理が実行される。
【0101】
まず、第1品質決定部14は、ステップ21にて、制御部1からフロー番号を取得し、ステップ22にて、第1テーブル15に、このフロー番号に係るエントリがあるかどうかチェックする。
【0102】
もしなければ、ステップ23にて、第1品質決定部14は、QTHに「0」をセットし、制御部1に返して処理を終了する。そうすると、このパケットは、破棄されることになる。
【0103】
エントリがあれば、ステップ24にて、第1品質決定部14は、第1テーブル15から、該当するQTHを読み出す。そして、第1品質決定部14は、ステップ25にて、このエントリの累積使用量に、受信したパケット長を加算し、ステップ26にて、この累積使用量が100Mbytesを超えたかどうかチェックする。
【0104】
超えていなければ、現在のQTHを制御部1に返して処理を終了する。超えていれば、ステップ27にて、現在のQTHを10増やし、その累積使用量を0にリセットし、増やした後のQTHを制御部1に返して処理を終了する。
【0105】
このようにすれば、ポリシー1(累積使用量が100Mbytes増える毎に品質が高くなる)にかなう、品質の動的決定を行える。
【0106】
なお、QTHに最大閾値を設定し、エントリがある全てのフロー番号に係るQTHが、この最大閾値になったならば、QTHを初期値(例えば64など)にリセットするようにしても良い。
【0107】
さらに、ポリシー1の反対のポリシー(使えば使うほど品質が落ちる)も、若干の変更で、簡単に実現できる。例えば、ステップ27にて、該当QTHを10増やしているところを、10減らすようにすればよい。このポリシーは、一定課金制にかなうものである。
【0108】
なお、以上の数値は、単なる例示であり、適宜変更できることは言うまでもない。
【0109】
次に、図7及び図8を用いて、図2の第2品質決定部16及び第2テーブル17について、説明する。これらの要素16、17は、図1のLAN2のポリシー2(継続時間が30分経つ毎に品質が低くなる)を実現するためのものである。このポリシー2は、例えば、VoIP、TV電話などのサービスを一定料金で提供し、長時間通信する場合には、ペナルティとして通信品質を落とすような場合にかなう。
【0110】
第2テーブル17は、図7に示すように、フロー番号、QTH、更新時刻、最終到着時刻の、4つのフィールドを持つ。
【0111】
フロー番号、QTHについては、図5の第1テーブル15と同様である。更新時刻は、該当エントリの内容が変更された時刻であり、最終到着時刻は、このエントリにあるパケットが最後に到着した時刻である。
【0112】
第1テーブル15とは異なり、初期設定時には、第2テーブル17は、エントリなしの状態となる。
【0113】
次に、図3のステップ8において、第2品質決定部16が呼び出されると、図8に示す処理が実行される。
【0114】
即ち、ステップ31にて、第2品質決定部16は、制御部1からフロー番号を取得し、ステップ32にて、この番号以外のフローでエントリがあるものについて、未到着時刻を計算する。この未到着時刻は、「未到着時刻=現在時刻−最終到着時刻」により計算される。
【0115】
そして、第2品質決定部16は、ステップ33にて、未到着時刻が30分を超えるエントリを削除する。この処理は、アクティブフローとは言えない、フローに係るエントリを削除するものである。
【0116】
次に、第2品質決定部16は、ステップ34にて、取得した番号に係るエントリがあるかどうかチェックする。もしなければ、ステップ36にて、第2品質決定部16は、エントリを追加し、追加したエントリについて、現在時刻を更新時刻のフィールドに入れ、QTHのフィールドに初期値として「64」をセットする。そして、ステップ37へ処理が移る。
【0117】
このエントリがあれば、ステップ35にて、第2品質決定部16は、このエントリのQTHを戻り値QTHにセットし、ステップ37へ処理が移る。
【0118】
ステップ37にて、第2品質決定部16は、取得した番号のエントリ、または、追加したエントリの、最終到着時刻のフィールドに、現在時刻をセットする。
【0119】
そして、ステップ38にて、第2品質決定部16は、継続時間(=現在時刻−取得した番号のエントリ、または、追加したエントリの、更新時刻)を計算し、ステップ39にて、継続時間が30分を超えたエントリがあるかどうかチェックする。
【0120】
もしあれば、ステップ40にて、第2品質決定部16は、該当エントリのQTHを10減らし、そのエントリの更新時刻のフィールドに、現在時刻をセットした上で、戻り値QTHを制御部1へ返して処理を終了する。
【0121】
逆に、エントリがなければ、第2品質決定部16は、そのまま、戻り値QTHを制御部1に返して処理を終了する。
【0122】
以上において、第2テーブル17は、時々刻々と変化するが、メモリの制限などによって、もしエントリが足りないような場合には、エントリを設けず、単にQTHとして無難な値(例えば、32など)を、制御部1へ返すようにしてもよい。
【0123】
また、ポリシー2の反対のポリシー(継続時間が30分経つ毎に品質が高くなる)も、簡単な変更で対応できる。例えば、ステップ40にて、該当QTHを10減らしていたのを、10増やすようにすればよい。
【0124】
次に、図9を用いて、図2の第3品質決定部18の動作を説明する。なお、この品質決定部18は、他のそれのように、テーブルを持たない。したがって、初期設定は、不要である。
【0125】
この第3品質決定部18は、ポリシー3(ランダムに品質が決定される)を実現するためのものである。
【0126】
即ち、図3のステップ8にて、制御部1から第3品質決定部18が呼び出されると、図9に示す処理が実行される。
【0127】
まず、第3品質決定部18は、ステップ41にて、フロー番号を取得し、次にステップ42にて、乱数を発生させる。
【0128】
そして、ステップ43にて、第3品質決定部18は、発生値をQTHにあうように、整形し、戻り値QTHを作り、これを制御部1へ返す。
【0129】
なお、TCPにおいて、フローの公平性を確保するため、従来の技術の項で説明した、RED技術がある。これは、平均キュー長が大きくなればなるほど、パケットの廃棄確率を上げるものであるが、
(1)パケット到着毎に、平均キュー長を計算する必要がある。
(2)パケット到着毎に、平均キュー長に基づいて、廃棄確率を計算する必要がある。
ため、処理負担が重い。
【0130】
一方、第3品質決定部18によれば、事実上、REDに類似の処理を簡単な計算で実現できる。
【0131】
つまり、このポリシー3に係るサービス品質集合S3に属する、パケットが到着すると、第3品質決定部18は、QTHをランダムに割り当てる。
【0132】
このため、キュー長が長ければ長いほど破棄されやすくなり、短ければ破棄を免れる確率が高くなる。つまり、外から見た振る舞いは、REDに類似したものになる。
【0133】
また、乱数発生には、キュー長や平均キュー長などを求めたり、知ったりする必要がなく、処理負担が軽い。
【0134】
さらに、第3品質決定部18の処理によれば、単にドロップテイル(FIFOでキュー長を超えたパケットを破棄する)する場合と比べて、破棄されるパケットの分布がばらつくことになり、特定のフローのパケットが集中的に破棄されてしまう事態を回避できる。
【0135】
次に、図10及び図11を用いて、第4品質決定部19及び第4テーブル20について説明する。
【0136】
これらの要素19、20は、ポリシー4(アクティブフローが64個増える毎にアクティブフローの品質を下げる)を実現するためのものである。
【0137】
図10に示すように、第4テーブル20は、アクティブフロー数を1つと、エントリ毎に、フロー番号、QTH、到着数の3つのフィールドを持つ。フロー番号及びQTHについては、第1テーブル15と同様である。本例では、到着数は、初回到着時は「0」とする。
【0138】
また、初期設定時には、図10(a)に示すように、エントリがなく、アクティブフロー数AFは、「0」である。
【0139】
そして、AFは、ポリシー4のサービス品質集合S4のパケットが到着するたびに、基本的に「1」ずつ増加するが、AF=64となる毎に、AF=0に戻す。なお、AF=0なるとき、AF−1=63とする。
【0140】
次に、図11を用いて、第4品質決定部19の動作を説明する。まず、ステップ51にて、第4品質決定部19は、制御部1からフロー番号を取得する。
【0141】
次に、第4品質決定部19は、ステップ52にて、第4テーブル20を検索し、取得したフロー番号のエントリがあるかどうかチェックする。
【0142】
エントリがあれば、ステップ53に処理が移り、なければ、ステップ58に処理が移る。
【0143】
ステップ53では、第4品質決定部19は、該当するエントリの到着数を「0」にリセットする。そして、第4品質決定部19は、該当するエントリ以外のエントリの到着数を+1する。
【0144】
つまり、第4テーブル20において、到着数が「0」に近い(つまり小さい)ほど、よりアクティブなフローである。
【0145】
そして、ステップ54にて、第4品質決定部19は、到着数が、予め設定された閾値THを超えるものがあるかどうかチェックする。
【0146】
もしあれば、第4品質決定部19は、ステップ55にて、該当するエントリを削除し、ステップ56へ移る。なければ、ステップ62へ処理が移る。
【0147】
ステップ56では、第4品質決定部19は、AFが「63」になっているかどうかチェックする。なっていなければ、ステップ62へ処理が移る。AFが「63」になっていれば、ステップ57にて、第4品質決定部19は、全てのエントリのQTHに「10」を加え、ステップ62へ処理が移る。
【0148】
ステップ62では、第4品質決定部19は、番号を取得したフローのQTHを、戻り値QTHへセットし、制御部1へ返して処理を終了する。
【0149】
一方、ステップ52にて、エントリがないときは、ステップ58にて、第4品質決定部19は、エントリを追加し、追加したエントリのQTHを初期値(64)とする。そして、アクティブフローが一つ増えたわけであるから、ステップ59にて、第4品質決定部19は、AFに「1」を加え、ステップ60にて、AFが「0」になっていないかどうかチェックする。
【0150】
ここで、AF=63のときに、ステップ59にて、AFに「1」を加えると、上述したルールに従って、AF=0となる。そのときは、処理が、ステップ62へ移り、上述したように、取得した番号のQTHが制御部1へ返され、処理が終了する。
【0151】
また、ステップ60において、AFが「0」でないときは、取得した番号以外のQTHが「10」だけ減らされた上で、ステップ62に処理が移る。これは、新参のフローについて、通信できる帯域を割り当てるものである。
【0152】
次に、図10を用いて、第4テーブル20の遷移例を説明する。まず、初期設定時は、図10(a)のように、エントリがなく、AFは「0」である。
【0153】
そして、1つ目のフローがくると、図10(b)に示すように、AF=1となり、QTHに初期値(64)がセットされる。
【0154】
その後、続々とフローが追加されると、図10(c)に示すように、AF=63になることがある。そして、その後、64番目のフローが到着すると、図10(d)に示すように、AFが「0」にリセットされ、到着したフロー以外のフローに係るエントリの、QTHが「10」だけ減らされることになる。
【0155】
勿論、図10及び図11は、一例に過ぎず、種々変更できる。例えば、フローの削除が頻繁に起こりすぎないように、到着数をより大きめにとるようにしてもよい。また、ステップ54にて、ステップ55から直ちにステップ62に処理を移すようにしても良い。
【0156】
さらに、以上の例によると、QTHは、最低値が4のとき、64,54,44,34,24,14,4の、都合7通りしかない。そこで、図12(a)に示すように、第4テーブル20のQTHのフィールドに、ポインタP1,P2等を入れ、QTHの実体を、QTHのフィールドとは、別のメモリアドレスに格納し、ポインタP1,P2等で、QTHの実体を指すようにしても良い。
【0157】
こうすると、QTHの増減は、ポインタP1,P2等の指す先をシフトすれば足り、処理が高速かつ簡単になる。なお、フローが増えたら、図12(b)に示すように、ポインタP3を増やすなど、ポインタの操作を行えばよい。
【0158】
以上の処理により、ポリシー4(アクティブフローが64個増える毎にアクティブフローの品質を下げる)を実現できる。
【0159】
【発明の効果】
本発明によれば、さまざまなポリシーに従うパケットのフローが混在して流れても、それぞれのポリシーを尊重したパケット伝送を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるパケット伝送装置を採用したネットワークシステムの例示図
【図2】同パケット伝送装置のブロック図
【図3】同パケット伝送装置のフローチャート
【図4】同フロー管理テーブルの構成図
【図5】同第1テーブルの構成図
【図6】同第1品質決定部のフローチャート
【図7】同第2テーブルの構成図
【図8】同第2品質決定部のフローチャート
【図9】同第3品質決定部のフローチャート
【図10】(a)同第4テーブルの状態説明図
(b)同第4テーブルの状態説明図
(c)同第4テーブルの状態説明図
(d)同第4テーブルの状態説明図
【図11】同第4品質決定部のフローチャート
【図12】(a)同第4テーブルの応用例説明図
(b)同第4テーブルの応用例説明図
【符号の説明】
1 制御部
2 パケット受信部
3 パケット
4 パケット送信部
5〜8 キュー
9 キュー挿入部
10 スケジューラ
11 キュー長記憶部
12 フロー管理テーブル
13 モード判定部
14 第1品質決定部
15 第1テーブル
16 第2品質決定部
17 第2テーブル
18 第3品質決定部
19 第4品質決定部
20 第4テーブル
21 廃棄判定部
22 タイマ
101 パケット伝送装置

Claims (21)

  1. 外部からパケットを受信するパケット受信部と、
    受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する廃棄判定部と、
    前記廃棄判定部により廃棄しないと判定されたパケットが順次挿入されるキューと、
    前記キューから出力されたパケットを外部へ送信するパケット送信部と、
    パケットのフローを定義する情報と、このフローに属するパケットの優先度に関する情報とを、関連付けて保持するフロー管理情報記憶部と、
    特定のポリシーに従い、フローに属するパケットの優先度を、動的に決定する品質決定部と、
    受信したパケットの優先度に関する情報を、前記フロー管理情報記憶部に保持された情報のまま、静的に決定すべきか、あるいは、前記品質決定部により、動的に決定すべきかという、静的/動的判定を行うモード判定部とを備えるパケット伝送装置。
  2. 前記フロー管理情報記憶部の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、静的/動的判定の根拠となるように構成されている、請求項1記載のパケット伝送装置。
  3. 前記フロー管理情報記憶部の、フローに属するパケットの優先度に関する情報は、動的に決定すべきことを示す際、無効な優先度を示す、請求項1から2記載のパケット伝送装置。
  4. 前記キューと前記品質決定部とは、一対一に対応するペアとして設けられ、しかも、このペアは、必要となるポリシーの数だけ複数設けられている、請求項1から3記載のパケット伝送装置。
  5. 優先度は、該当するキューの空き容量に対する閾値であり、前記廃棄判定部は、該当するキューに関する、この閾値と空き容量とに基づいて、受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する、請求項1から4記載のパケット伝送装置。
  6. 前記品質決定部は、該当するフローの累積使用量を参照して、優先度を動的に決定する、請求項1から5記載のパケット伝送装置。
  7. 前記品質決定部は、該当するフローの継続時間を参照して、優先度を動的に決定する、請求項1から5記載のパケット伝送装置。
  8. 前記品質決定部は、乱数を利用して、優先度を動的に決定する、請求項1から5記載のパケット伝送装置。
  9. 前記品質決定部は、アクティブフロー数を参照して、優先度を動的に決定する、請求項1から5記載のパケット伝送装置。
  10. パケットのフローを定義する情報と、このフローに属するパケットの優先度に関する情報とを、関連付けて保持するステップと、
    外部からパケットを受信するステップと、
    受信したパケットの優先度を、保持された情報のまま、静的に決定すべきか、あるいは、動的に決定すべきかという、静的/動的判定を行うステップと、
    動的に決定すべきと判定された際、特定のポリシーに従い、フローに属するパケットの優先度を、動的に決定するステップと、
    静的に決定すべきと判定された際、フローに属するパケットの優先度を、保持された情報のままとするステップと、
    受信したパケットを廃棄すべきか否か判定するステップと、
    廃棄しないと判定されたパケットを順次キューに挿入するステップと、
    キューから出力されたパケットを外部へ送信するステップとを含む、パケット伝送方法。
  11. 受信したパケットの優先度に関する情報に基づいて、受信したパケットの優先度を、保持された情報のまま、静的に決定すべきか、あるいは、動的に決定すべきかという、静的/動的判定を行う、請求項10記載のパケット伝送方法。
  12. フローに属するパケットの優先度に関する情報は、動的に決定すべきことを示す際、無効な優先度を示す、請求項10から11記載のパケット伝送方法。
  13. フローに属するパケットの優先度は、キューと一対一に対応して決定され、しかも、キューは、必要となるポリシーの数だけ複数存在する、請求項10から12記載のパケット伝送方法。
  14. 優先度は、該当するキューの空き容量に対する閾値であり、該当するキューに関する、この閾値と空き容量とに基づいて、受信したパケットを廃棄すべきか否か判定する、請求項10から13記載のパケット伝送方法。
  15. フローに属するパケットの優先度は、該当するフローの累積使用量を参照して、動的に決定される、請求項10から14記載のパケット伝送方法。
  16. フローに属するパケットの優先度は、該当するフローの継続時間を参照して、動的に決定される、請求項10から14記載のパケット伝送方法。
  17. フローに属するパケットの優先度は、乱数を利用して、動的に決定される、請求項10から14記載のパケット伝送方法。
  18. 前記品質決定部は、アクティブフロー数を参照して、優先度を動的に決定する、請求項10から14記載のパケット伝送方法。
  19. ポリシーが共通のフローを、サービス品質集合にまとめて取り扱うパケット伝送方法であって、
    このサービス品質集合に特有のポリシーにかなう、アルゴリズムを定義するステップと、
    このサービス品質集合に属するフローのパケットについて、定義されたアルゴリズムに従って、通信リソースの使用状況を反映し、優先度を動的に決定するステップと、
    決定された優先度に従って、このサービス品質集合に属するフローのパケットを送信するステップとを含む、パケット伝送方法。
  20. それぞれポリシーが異なる複数のサービス品質集合に属する、複数のフローが、共通の伝送路を混在する状態で経由し、かつ、サービス品質集合毎に、互いに独立して取り扱われる請求項19記載のパケット伝送方法。
  21. 使用するキューが共通するサービス品質集合は、共通リソース集合として、まとめて取り扱われる、請求項19から20記載のパケット伝送方法。
JP2002189435A 2002-06-24 2002-06-28 パケット伝送装置及びその方法 Pending JP2004032602A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002189435A JP2004032602A (ja) 2002-06-28 2002-06-28 パケット伝送装置及びその方法
KR1020030040544A KR20040000336A (ko) 2002-06-24 2003-06-23 패킷 전송 장치와 그 방법, 트래픽 컨디셔너, 우선 제어기구 및 패킷 셰이퍼
US10/600,765 US20040125815A1 (en) 2002-06-24 2003-06-23 Packet transmission apparatus and method thereof, traffic conditioner, priority control mechanism and packet shaper

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002189435A JP2004032602A (ja) 2002-06-28 2002-06-28 パケット伝送装置及びその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004032602A true JP2004032602A (ja) 2004-01-29

Family

ID=31183861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002189435A Pending JP2004032602A (ja) 2002-06-24 2002-06-28 パケット伝送装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004032602A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006025296A1 (ja) * 2004-08-31 2006-03-09 Nec Corporation 障害回復方法およびネットワーク装置ならびにプログラム
JP2012089942A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Kddi Corp 品質クラス制御方式
US9413654B2 (en) 2013-03-21 2016-08-09 Fujitsu Limited System, relay device, method, and medium

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006025296A1 (ja) * 2004-08-31 2006-03-09 Nec Corporation 障害回復方法およびネットワーク装置ならびにプログラム
JP2012089942A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Kddi Corp 品質クラス制御方式
US9413654B2 (en) 2013-03-21 2016-08-09 Fujitsu Limited System, relay device, method, and medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040125815A1 (en) Packet transmission apparatus and method thereof, traffic conditioner, priority control mechanism and packet shaper
US9106577B2 (en) Systems and methods for dropping data using a drop profile
US8599868B2 (en) Systems and methods for determining the bandwidth used by a queue
US8078763B1 (en) Dequeuing and congestion control systems and methods for single stream multicast
US8009561B1 (en) Systems and methods for permitting queues to oversubscribe
Parris et al. Lightweight active router-queue management for multimedia networking
US8547846B1 (en) Method and apparatus providing precedence drop quality of service (PDQoS) with class-based latency differentiation
US20100172363A1 (en) Systems and methods for congestion control using random early drop at head of buffer
WO2004077767A1 (ja) パケット転送制御方法及びパケット転送制御回路
US8625605B2 (en) Non-uniform per-packet priority marker for use with adaptive protocols
US8203956B1 (en) Method and apparatus providing a precedence drop quality of service (PDQoS)
WO2006069528A1 (fr) Procede d'ordonnancement de paquets dans un service de transmission par paquets
KR20020079904A (ko) 차등 서비스 네트워크에서 프레임 스케쥴링 및 버퍼관리를 위한 통합 알고리즘
JP2008263430A (ja) トラヒックシェーピング回路、端末装置及びネットワークノード
JP2004032602A (ja) パケット伝送装置及びその方法
Astuti Packet handling
KR100475783B1 (ko) 계층적 우선 순위화 라운드 로빈 스케쥴링
CN111277513B (zh) 一种pq队列扩容实现方法、装置、设备及存储介质
JP3583711B2 (ja) 帯域制御装置及びその方法
JP5350433B2 (ja) ネットワーク装置
Raza et al. CHOKe-FS: CHOKe with fair bandwidth share
JP3595134B2 (ja) パケットバッファ装置及びパケット廃棄制御方法
Onadokun et al. Assessing Buffering with Scheduling Schemes in a QoS Internet Router
Mohammed et al. Effects of Dynamic Scheduling of Internet Traffics on Multimedia Application Performance
JP3917830B2 (ja) レート制御装置