JP2004028942A - 金属ガスケットの評価試験方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静的な較正試験も併せた金属ガスケットの評価試験方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1及び第2金属フランジ部材1,2間に環状の金属ガスケット3を挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材1,2を複数のボルト4によって締付け、上記第1金属フランジ部材1又は第2金属フランジ部材2に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材1と上記第2金属フランジ部材2との間の横方向変位量と前記ガスケット3の歪又は前記ボルト4の軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材1又は第2金属フランジ部材2に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケット3の歪又は前記ボルト4の軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】第1及び第2金属フランジ部材1,2間に環状の金属ガスケット3を挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材1,2を複数のボルト4によって締付け、上記第1金属フランジ部材1又は第2金属フランジ部材2に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材1と上記第2金属フランジ部材2との間の横方向変位量と前記ガスケット3の歪又は前記ボルト4の軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材1又は第2金属フランジ部材2に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケット3の歪又は前記ボルト4の軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属ガスケットの評価試験方法及びその装置に関する。詳しくは、放射性物質を貯蔵するための密閉容器、いわゆる金属キャスクに用いられる金属ガスケットの評価等の特性評価を行うための評価試験方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されると共に、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。
通常、使用済燃料は、電子力発電所で密閉容器、いわゆる金属キャスクに収納され、トラック等によって再処理施設に搬送され貯蔵される。
そして、このような使用済燃料は高放射性物質であるため、これを収納した金属キャスクは、放射性物質に対する高い密閉性及び遮蔽性を有し、かつ、長期間に亘ってその密閉性及び遮蔽性を維持することが必要となる。
【0003】
一般に、金属キャスクは、ステンレス、炭素鋼等の金属によって形成されていると共に上端が開口した容器本体と、例えば高分子材料の合成樹脂により形成され容器本体の外周を覆った中性子遮蔽体と、を備え、容器本体の上端開口は、一次蓋及び二次蓋によって閉塞されている。
これらの一次蓋及び二次蓋は、容器本体の上端に設けられた肩部にそれぞれボルト止めされていると共に、容器本体と一次蓋とのシール面、及び容器本体と二次蓋とのシール面には、それぞれ金属ガスケットが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された金属キャスクでは、輸送時あるいは積み下ろし作業時に落下や転倒等の事故が生じる恐れがあり、落下、転倒によって大きな衝撃を受けた場合でも、一次蓋及び二次蓋の密閉機能を十分に保持し、放射線に対するキャスクの密閉性及び遮蔽性を確実に担保する必要がある。
【0005】
一次蓋及び二次蓋のシール部に用いられる金属ガスケットは、高温、高線量条件下における使用に耐えることができ、長期間に亘って高い密閉性を維持することができる反面、熱変形や衝撃等により蓋が僅かにずれた場合、密閉性が低下する恐れがある。
特に、長期間の使用により金属ガスケットの応力緩和特性、復元特性等の密閉能力が低下するため、蓋の僅かなずれによって金属キャスクの密閉性が大幅に劣化する。
蓋がずれる要因としては、火災事故の発生等によって蓋が過度に加熱され、ゆっくりと横ずれ、すなわち、蓋の平面方向に沿ってずれる場合、あるいは、衝突等にいより高い加速度で横ずれする場合等が考えられる。
【0006】
従って、金属ガスケットの使用に当たっては、長期間使用した後の金属ガスケットの特性を予め評価し、長期間使用後においても高い密閉能力を維持可能な金属ガスケットを用いる必要がある。
【0007】
そこで、本発明者は、以上の点に鑑み、金属ガスケットの特性を高い精度で評価可能な金属ガスケットの評価試験方法及び評価試験装置を既に出願している(特願平2001−185201号)。
即ち、金属ガスケットに動的な衝撃が負荷された後、フランジが口開きする事象と横ズレ事象により、漏えい量を評価する装置を出願及び方法している。
しかしながら、金属ガスケットの動的な変位を1/1000〜5/10000mm程度の精度で計測することは非常に困難であった。
本発明は、静的な較正試験も併せた金属ガスケットの評価試験方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る金属ガスケットの評価試験装置は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る金属ガスケットの評価試験装置は第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験装置とを備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
本発明の第1の実施例に係る口開き方向の垂直方向較正試験装置を図1に、動的垂直方向試験装置を図3にそれぞれ示す。
図1に示すように、垂直方向較正試験では、動的試験用の第1及び第2のフランジ1,2に環状の金属ガスケット3を挟み込み、複数本のボルト(M20×12本)4により所定の軸力で締め込んだ状態で、第1及び第2のフランジ1,2に対して垂直方向の静的荷重を負荷し、口開き変位(即ち、第1及び第2のフランジ1,2を引き離す方向の垂直変位)と金属ガスケット3の歪の静的関係を求めると共に垂直方向変位とボルト4の軸力の静的関係を取得する。
【0013】
ここで、金属ガスケット3はダブルガスケットとし、その外周側外被に歪ゲージ5を取り付け、歪ゲージ5からの出力をガスケット歪計測装置13へ送り、金属ガスケット3の歪を求める。
第1のフランジ1はリング状となっており、その中央においてブロック6を貫通させて第2のフランジ2に固定し、第1のフランジ1を支え円板14にて水平に保持する。
このブロック6に衝撃荷重に相当する静的荷重を矢印で示すように負荷し、第1、第2のフランジ1,2の間の垂直方向の変位を変位計7で計測し、その値を変位計測装置8に送り、垂直方向方向の変位を求める。
【0014】
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測された値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
このような構成の垂直方向較正試験装置によれば、図2(a)に示すように、垂直方向の変位に対する金属ガスケット3の歪との静的関係が求められ、また、図2(b)に示すように、垂直方向の変位に対するボルト4の軸力との静的関係が求められる。
【0015】
図3の動的垂直方向評価試験は、室温下での締付特性取得後、実機60年相当の劣化条件を金属ガスケットに与えるために供試体・フランジを加熱し、規定時間保持(230℃×34h)した後、室温に降温した後に実施する。
図3に示すように、金属ガスケット3及び第1、第2のフランジ1,2を振り子式衝撃試験機20に対し所定の位置に設置し、漏えい率を計測する。
ここで、振り子式衝撃試験機20は、リンク21を介して重錘22を揺動自在に取り付けたものであり、剛壁11に取付治具12を介して縦置きに取り付けられた第1、第2のフランジ1,2に対して垂直方向の動的荷重(衝撃荷重)を負荷するものである。
【0016】
ここで、衝撃荷重を負荷した後の金属ガスケット3からの漏洩量を測定するために、ヘリウムガス供給装置30から第1フランジ1とブロック6との間にヘリウムガスが流され、また、金属ガスケット3からのヘリウムのリークを計測するヘリウムリークディテクタ40が設けられている。これらヘリウムガス供給装置30、ヘリウムリークディテクタ40は漏洩計測時のみ取り付けられる。
金属ガスケット3の歪計測は、図1と同様なシステムにより行われる。
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測した値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
【0017】
このような構成の動的垂直方向試験は、重錘22をブロック6に衝突させることにより、第1、第2フランジ1,2に垂直方向の動的荷重を負荷し、その後のボルト4の軸力をボルト軸力計測装置10により計測すると共にガスケット歪を計測し、図5(a)に示すように、時間とガスケット歪の動的関係を取得し、図5(b)に示すように時間とボルト軸力の動的関係を取得する。
【0018】
そして、図5(a)に示すガスケット歪の残留値と図2(a)に示す静的関係から、垂直方向方向の変位が求められる。
同様に、図5(b)に示すボルト軸力の残留値と図2(b)に示す静的関係から、垂直方向方向の変位が求められる。
つまり、垂直方向較正試験から得られる垂直方向変位とガスケット歪との静的関係、垂直方向変位とボルト軸力の静的関係と、動的垂直方向試験から得られる時間とガスケット歪との動的関係、時間とボルト軸力との動的関係より、衝撃力を負荷した後の垂直方向変位を導出することができる。
【0019】
尚、条件にもよるが、衝撃後の垂直方向変位は図4に示すように、複数のピークを示して変動するため、リアルタイムで計測することは現実には困難である。また、衝突後にヘリウムリークディテクタ40により漏えい率を計測することで漏えい率とフランジ垂直方向変位の関係を導出することができる。
例えば、図11に衝撃負荷後の垂直方向変位(垂直方向変位)と漏洩量との関係を示す。
図11に示すように、垂直方向変位が増大するに従い、漏洩量も増加することが認められ、許容漏洩量に相当する垂直方向変位を簡単に求められる。
【0020】
〔実施例2〕
本発明の第2の実施例に係る横方向較正試験装置を図6に、動的横方向ズレ試験装置を図8にそれぞれ示す。
図6に示すように、横方向較正試験では、動的試験用の第1及び第2のフランジ1,2に環状の金属ガスケット3を挟み込み、複数のボルト(M20×12本)4により所定の軸力で締め込んだ状態で、第1及び第2のフランジ1,2に対して横方向の静的荷重を負荷し、横方向変位(第1及び第2のフランジ1,2を相互に滑らせる方向の変位)と金属ガスケット3の歪の静的関係を求めると共に横方向変位とボルト4の軸力又は歪の静的関係を取得する。
【0021】
ここで、金属ガスケット3はダブルガスケットとし、歪ゲージ(図示省略)を取り付け、歪ゲージ5からの出力をガスケット歪計測装置13に送り、金属ガスケット3の歪を求める。
また、2枚で構成される第1のフランジ1で第2のフランジ2を両側から挟み込み、第2のフランジ2には衝撃荷重に相当する静的荷重を矢印で示すように負荷し、第1、第2のフランジ1,2の間の横方向の変位を変位計7で計測し、その値を変位計測装置8に送り、横方向変位を求める。
【0022】
更に、ボルト4には歪ゲージ9が取り付けられ、この歪ゲージ9で計測された値がボルト軸力計測装置10へ送られ、ボルト4の軸力又は歪が求められる。
このような構成の横方向較正試験装置によれば、図7(a)に示すように、横方向の変位に対する金属ガスケット3の歪との静的関係が求められ、また、図7(b)に示すように、横方向の変位に対するボルト4の軸力又は歪との静的関係が求められる。
【0023】
図8の動的横方向ズレ試験は、室温下での締付特性取得後、実機60年相当の劣化条件を金属ガスケットに与えるために供試体・フランジを加熱し、規定時間保持(230℃×34h)した後、室温に降温した後に実施する。
図8に示すように、金属ガスケット3及び第1、第2のフランジ1,2を振り子式衝撃試験機20に対して所定の位置に設置し、漏えい率を計測する。
ここで、振り子式衝撃試験機20は、リンク21を介して重錘22を揺動自在に取り付けたものであり、剛壁11に取付治具12を介して横置きに取り付けられ第1、第2のフランジ1,2に対して横方向の動的荷重(衝撃荷重)を負荷するものである。
【0024】
ここで、衝撃荷重を負荷した後の金属ガスケット3からの漏洩量を測定するために、ヘリウムガス供給装置30から金属ガスケット3へヘリウムガスが流され、また、第1、第2のフランジ1,2との間からのヘリウムのリークを計測するヘリウムリークディテクタ40が設けられている。
金属ガスケット3の歪計測は、図1と同様なシステムにより行われる。
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測された値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
【0025】
このような構成の動的横方向ズレ試験は、重錘22を第2のフランジ2に衝突させることにより、第1、第2フランジ1,2に横方向の動的荷重を負荷し、その時のボルト4の軸力をボルト軸力計測装置10により計測すると共にガスケット歪を計測し、図10(a)に示すように、時間とガスケット歪の動的関係を取得し、図10(b)に示すように時間とボルト軸力の動的関係を取得する。
【0026】
そして、図10(a)に示すガスケット歪の残留値と図7(a)に示す静的関係から、横方向の変位が求められる。
同様に、図10(b)に示すボルト軸力の残留値と図7(b)に示す静的関係から、横方向の変位が求められる。
つまり、横方向較正試験から得られる横方向変位とガスケット歪との静的関係、横方向変位とボルト軸力の静的関係と、動的横方向ズレ試験から得られる時間とガスケット歪との動的関係、時間とボルト軸力との動的関係より、衝撃力を負荷した後の横方向変位を導出することができる。
【0027】
尚、条件にもよるが、衝撃後の横方向変位はリアルタイムで計測することは現実には困難である。
また、衝突後にヘリウムリークディテクタ40により漏えい率を計測することで漏えい率と横方向変位の関係を導出することができる。
例えば、図12に衝撃負荷後の横方向変位と漏洩量との関係を示す。
図12に示すように、横方向変位が増大するに従い、漏洩量も増加することが認められ、許容漏洩量に相当する横方向変位を簡単に求めることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明の請求項1に係る金属ガスケットの評価試験装置は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出するので、横方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0029】
また、本発明の請求項2に係る金属ガスケットの評価試験装置は第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験装置とを備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出するので、垂直方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0030】
また、本発明の請求項3に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出するので、横方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0031】
また、本発明の請求項4に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出するので、垂直方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る垂直方向較正試験装置に係り、図1(a)はその全体図、図1(b)はそのガスケット部分の拡大図である。
【図2】垂直方向較正試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施例に係る垂直方向試験装置を示す全体図である。
【図4】変位の時間的な変化を示すグラフである。
【図5】垂直方向試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施例に係る横方向較正試験装置を示す全体図である。
【図7】横方向較正試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第2の実施例に係る横方向ズレ試験装置を示す全体図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る横方向ズレ試験装置を示す上面図である。
【図10】横方向ズレ試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図11】垂直方向試験で得られる成果を示すグラフである。
【図12】横方向ズレ試験で得られる成果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1のフランジ
2 第2のフランジ
3 金属ガスケット
4 ボルト
5,9 歪ゲージ
6 ブロック
7 変位計
8 変位計測装置
10 ボルト軸力計測装置
11 剛壁
12 取付治具
13 ガスケット歪計測装置
14 支え円板
20 振り子式衝撃試験機
21 リンク
22 重錘
30 ヘリウムガス供給装置
40 ヘリウムリークディテクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属ガスケットの評価試験方法及びその装置に関する。詳しくは、放射性物質を貯蔵するための密閉容器、いわゆる金属キャスクに用いられる金属ガスケットの評価等の特性評価を行うための評価試験方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されると共に、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。
通常、使用済燃料は、電子力発電所で密閉容器、いわゆる金属キャスクに収納され、トラック等によって再処理施設に搬送され貯蔵される。
そして、このような使用済燃料は高放射性物質であるため、これを収納した金属キャスクは、放射性物質に対する高い密閉性及び遮蔽性を有し、かつ、長期間に亘ってその密閉性及び遮蔽性を維持することが必要となる。
【0003】
一般に、金属キャスクは、ステンレス、炭素鋼等の金属によって形成されていると共に上端が開口した容器本体と、例えば高分子材料の合成樹脂により形成され容器本体の外周を覆った中性子遮蔽体と、を備え、容器本体の上端開口は、一次蓋及び二次蓋によって閉塞されている。
これらの一次蓋及び二次蓋は、容器本体の上端に設けられた肩部にそれぞれボルト止めされていると共に、容器本体と一次蓋とのシール面、及び容器本体と二次蓋とのシール面には、それぞれ金属ガスケットが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された金属キャスクでは、輸送時あるいは積み下ろし作業時に落下や転倒等の事故が生じる恐れがあり、落下、転倒によって大きな衝撃を受けた場合でも、一次蓋及び二次蓋の密閉機能を十分に保持し、放射線に対するキャスクの密閉性及び遮蔽性を確実に担保する必要がある。
【0005】
一次蓋及び二次蓋のシール部に用いられる金属ガスケットは、高温、高線量条件下における使用に耐えることができ、長期間に亘って高い密閉性を維持することができる反面、熱変形や衝撃等により蓋が僅かにずれた場合、密閉性が低下する恐れがある。
特に、長期間の使用により金属ガスケットの応力緩和特性、復元特性等の密閉能力が低下するため、蓋の僅かなずれによって金属キャスクの密閉性が大幅に劣化する。
蓋がずれる要因としては、火災事故の発生等によって蓋が過度に加熱され、ゆっくりと横ずれ、すなわち、蓋の平面方向に沿ってずれる場合、あるいは、衝突等にいより高い加速度で横ずれする場合等が考えられる。
【0006】
従って、金属ガスケットの使用に当たっては、長期間使用した後の金属ガスケットの特性を予め評価し、長期間使用後においても高い密閉能力を維持可能な金属ガスケットを用いる必要がある。
【0007】
そこで、本発明者は、以上の点に鑑み、金属ガスケットの特性を高い精度で評価可能な金属ガスケットの評価試験方法及び評価試験装置を既に出願している(特願平2001−185201号)。
即ち、金属ガスケットに動的な衝撃が負荷された後、フランジが口開きする事象と横ズレ事象により、漏えい量を評価する装置を出願及び方法している。
しかしながら、金属ガスケットの動的な変位を1/1000〜5/10000mm程度の精度で計測することは非常に困難であった。
本発明は、静的な較正試験も併せた金属ガスケットの評価試験方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る金属ガスケットの評価試験装置は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る金属ガスケットの評価試験装置は第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験装置とを備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
本発明の第1の実施例に係る口開き方向の垂直方向較正試験装置を図1に、動的垂直方向試験装置を図3にそれぞれ示す。
図1に示すように、垂直方向較正試験では、動的試験用の第1及び第2のフランジ1,2に環状の金属ガスケット3を挟み込み、複数本のボルト(M20×12本)4により所定の軸力で締め込んだ状態で、第1及び第2のフランジ1,2に対して垂直方向の静的荷重を負荷し、口開き変位(即ち、第1及び第2のフランジ1,2を引き離す方向の垂直変位)と金属ガスケット3の歪の静的関係を求めると共に垂直方向変位とボルト4の軸力の静的関係を取得する。
【0013】
ここで、金属ガスケット3はダブルガスケットとし、その外周側外被に歪ゲージ5を取り付け、歪ゲージ5からの出力をガスケット歪計測装置13へ送り、金属ガスケット3の歪を求める。
第1のフランジ1はリング状となっており、その中央においてブロック6を貫通させて第2のフランジ2に固定し、第1のフランジ1を支え円板14にて水平に保持する。
このブロック6に衝撃荷重に相当する静的荷重を矢印で示すように負荷し、第1、第2のフランジ1,2の間の垂直方向の変位を変位計7で計測し、その値を変位計測装置8に送り、垂直方向方向の変位を求める。
【0014】
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測された値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
このような構成の垂直方向較正試験装置によれば、図2(a)に示すように、垂直方向の変位に対する金属ガスケット3の歪との静的関係が求められ、また、図2(b)に示すように、垂直方向の変位に対するボルト4の軸力との静的関係が求められる。
【0015】
図3の動的垂直方向評価試験は、室温下での締付特性取得後、実機60年相当の劣化条件を金属ガスケットに与えるために供試体・フランジを加熱し、規定時間保持(230℃×34h)した後、室温に降温した後に実施する。
図3に示すように、金属ガスケット3及び第1、第2のフランジ1,2を振り子式衝撃試験機20に対し所定の位置に設置し、漏えい率を計測する。
ここで、振り子式衝撃試験機20は、リンク21を介して重錘22を揺動自在に取り付けたものであり、剛壁11に取付治具12を介して縦置きに取り付けられた第1、第2のフランジ1,2に対して垂直方向の動的荷重(衝撃荷重)を負荷するものである。
【0016】
ここで、衝撃荷重を負荷した後の金属ガスケット3からの漏洩量を測定するために、ヘリウムガス供給装置30から第1フランジ1とブロック6との間にヘリウムガスが流され、また、金属ガスケット3からのヘリウムのリークを計測するヘリウムリークディテクタ40が設けられている。これらヘリウムガス供給装置30、ヘリウムリークディテクタ40は漏洩計測時のみ取り付けられる。
金属ガスケット3の歪計測は、図1と同様なシステムにより行われる。
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測した値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
【0017】
このような構成の動的垂直方向試験は、重錘22をブロック6に衝突させることにより、第1、第2フランジ1,2に垂直方向の動的荷重を負荷し、その後のボルト4の軸力をボルト軸力計測装置10により計測すると共にガスケット歪を計測し、図5(a)に示すように、時間とガスケット歪の動的関係を取得し、図5(b)に示すように時間とボルト軸力の動的関係を取得する。
【0018】
そして、図5(a)に示すガスケット歪の残留値と図2(a)に示す静的関係から、垂直方向方向の変位が求められる。
同様に、図5(b)に示すボルト軸力の残留値と図2(b)に示す静的関係から、垂直方向方向の変位が求められる。
つまり、垂直方向較正試験から得られる垂直方向変位とガスケット歪との静的関係、垂直方向変位とボルト軸力の静的関係と、動的垂直方向試験から得られる時間とガスケット歪との動的関係、時間とボルト軸力との動的関係より、衝撃力を負荷した後の垂直方向変位を導出することができる。
【0019】
尚、条件にもよるが、衝撃後の垂直方向変位は図4に示すように、複数のピークを示して変動するため、リアルタイムで計測することは現実には困難である。また、衝突後にヘリウムリークディテクタ40により漏えい率を計測することで漏えい率とフランジ垂直方向変位の関係を導出することができる。
例えば、図11に衝撃負荷後の垂直方向変位(垂直方向変位)と漏洩量との関係を示す。
図11に示すように、垂直方向変位が増大するに従い、漏洩量も増加することが認められ、許容漏洩量に相当する垂直方向変位を簡単に求められる。
【0020】
〔実施例2〕
本発明の第2の実施例に係る横方向較正試験装置を図6に、動的横方向ズレ試験装置を図8にそれぞれ示す。
図6に示すように、横方向較正試験では、動的試験用の第1及び第2のフランジ1,2に環状の金属ガスケット3を挟み込み、複数のボルト(M20×12本)4により所定の軸力で締め込んだ状態で、第1及び第2のフランジ1,2に対して横方向の静的荷重を負荷し、横方向変位(第1及び第2のフランジ1,2を相互に滑らせる方向の変位)と金属ガスケット3の歪の静的関係を求めると共に横方向変位とボルト4の軸力又は歪の静的関係を取得する。
【0021】
ここで、金属ガスケット3はダブルガスケットとし、歪ゲージ(図示省略)を取り付け、歪ゲージ5からの出力をガスケット歪計測装置13に送り、金属ガスケット3の歪を求める。
また、2枚で構成される第1のフランジ1で第2のフランジ2を両側から挟み込み、第2のフランジ2には衝撃荷重に相当する静的荷重を矢印で示すように負荷し、第1、第2のフランジ1,2の間の横方向の変位を変位計7で計測し、その値を変位計測装置8に送り、横方向変位を求める。
【0022】
更に、ボルト4には歪ゲージ9が取り付けられ、この歪ゲージ9で計測された値がボルト軸力計測装置10へ送られ、ボルト4の軸力又は歪が求められる。
このような構成の横方向較正試験装置によれば、図7(a)に示すように、横方向の変位に対する金属ガスケット3の歪との静的関係が求められ、また、図7(b)に示すように、横方向の変位に対するボルト4の軸力又は歪との静的関係が求められる。
【0023】
図8の動的横方向ズレ試験は、室温下での締付特性取得後、実機60年相当の劣化条件を金属ガスケットに与えるために供試体・フランジを加熱し、規定時間保持(230℃×34h)した後、室温に降温した後に実施する。
図8に示すように、金属ガスケット3及び第1、第2のフランジ1,2を振り子式衝撃試験機20に対して所定の位置に設置し、漏えい率を計測する。
ここで、振り子式衝撃試験機20は、リンク21を介して重錘22を揺動自在に取り付けたものであり、剛壁11に取付治具12を介して横置きに取り付けられ第1、第2のフランジ1,2に対して横方向の動的荷重(衝撃荷重)を負荷するものである。
【0024】
ここで、衝撃荷重を負荷した後の金属ガスケット3からの漏洩量を測定するために、ヘリウムガス供給装置30から金属ガスケット3へヘリウムガスが流され、また、第1、第2のフランジ1,2との間からのヘリウムのリークを計測するヘリウムリークディテクタ40が設けられている。
金属ガスケット3の歪計測は、図1と同様なシステムにより行われる。
更に、ボルト4には歪ゲージ9を取り付け、この歪ゲージ9で計測された値をボルト軸力計測装置10へ送り、ボルト4の軸力を求める。
【0025】
このような構成の動的横方向ズレ試験は、重錘22を第2のフランジ2に衝突させることにより、第1、第2フランジ1,2に横方向の動的荷重を負荷し、その時のボルト4の軸力をボルト軸力計測装置10により計測すると共にガスケット歪を計測し、図10(a)に示すように、時間とガスケット歪の動的関係を取得し、図10(b)に示すように時間とボルト軸力の動的関係を取得する。
【0026】
そして、図10(a)に示すガスケット歪の残留値と図7(a)に示す静的関係から、横方向の変位が求められる。
同様に、図10(b)に示すボルト軸力の残留値と図7(b)に示す静的関係から、横方向の変位が求められる。
つまり、横方向較正試験から得られる横方向変位とガスケット歪との静的関係、横方向変位とボルト軸力の静的関係と、動的横方向ズレ試験から得られる時間とガスケット歪との動的関係、時間とボルト軸力との動的関係より、衝撃力を負荷した後の横方向変位を導出することができる。
【0027】
尚、条件にもよるが、衝撃後の横方向変位はリアルタイムで計測することは現実には困難である。
また、衝突後にヘリウムリークディテクタ40により漏えい率を計測することで漏えい率と横方向変位の関係を導出することができる。
例えば、図12に衝撃負荷後の横方向変位と漏洩量との関係を示す。
図12に示すように、横方向変位が増大するに従い、漏洩量も増加することが認められ、許容漏洩量に相当する横方向変位を簡単に求めることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明の請求項1に係る金属ガスケットの評価試験装置は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出するので、横方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0029】
また、本発明の請求項2に係る金属ガスケットの評価試験装置は第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験装置とを備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出するので、垂直方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0030】
また、本発明の請求項3に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出するので、横方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【0031】
また、本発明の請求項4に係る金属ガスケットの評価試験方法は、第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出するので、垂直方向の動的荷重負荷後の金属ガスケットの評価を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る垂直方向較正試験装置に係り、図1(a)はその全体図、図1(b)はそのガスケット部分の拡大図である。
【図2】垂直方向較正試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施例に係る垂直方向試験装置を示す全体図である。
【図4】変位の時間的な変化を示すグラフである。
【図5】垂直方向試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施例に係る横方向較正試験装置を示す全体図である。
【図7】横方向較正試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第2の実施例に係る横方向ズレ試験装置を示す全体図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る横方向ズレ試験装置を示す上面図である。
【図10】横方向ズレ試験装置により得られる関係を示すグラフである。
【図11】垂直方向試験で得られる成果を示すグラフである。
【図12】横方向ズレ試験で得られる成果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1のフランジ
2 第2のフランジ
3 金属ガスケット
4 ボルト
5,9 歪ゲージ
6 ブロック
7 変位計
8 変位計測装置
10 ボルト軸力計測装置
11 剛壁
12 取付治具
13 ガスケット歪計測装置
14 支え円板
20 振り子式衝撃試験機
21 リンク
22 重錘
30 ヘリウムガス供給装置
40 ヘリウムリークディテクタ
Claims (4)
- 第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験装置と備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする金属ガスケットの評価試験装置。
- 第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験装置と、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験装置とを備え、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする金属ガスケットの評価試験装置。
- 第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を横方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の横方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める横方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を横方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的横方向ズレ試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の横方向変位量を導出することを特徴とする金属ガスケットの評価試験方法。
- 第1及び第2金属フランジ部材間に環状の金属ガスケットを挟持すると共に上記第1及び第2金属フランジ部材を複数のボルトによって締付け、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に静的荷重を垂直方向に負荷した際の上記第1金属フランジ部材と上記第2金属フランジ部材との間の垂直方向変位量と前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪との静的関係を求める垂直方向較正試験を行う一方、上記第1金属フランジ部材又は第2金属フランジ部材に動的荷重を垂直方向に負荷した後の前記ガスケットの歪又は前記ボルトの軸力或いは歪と時間との動的関係を求める動的垂直方向試験を行い、前記静的関係と前記動的関係を組み合わせて動的荷重負荷後の垂直方向変位量を導出することを特徴とする金属ガスケットの評価試験方法。
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Legal Events
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