JP2004028811A - 監視システムの距離補正装置および距離補正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステレオカメラ2は、第1の水平角度θ1で対象物を含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データを出力する。また、第1の水平角度θ1とは異なる第2の水平角度θ2で対象物を含む景色が撮像されることにより、第2のステレオ画像データが出力される。視差算出部は、ステレオ画像データに基づいて視差を算出する。距離算出部は、視差と、距離補正値としてのパラメータとに基づいて、距離を算出する。補正演算部12は、第1のステレオ画像データに基づいて算出された対象物に関する第1の視差do1と、第2のステレオ画像データに基づいて算出された対象物に関する第2の視差do2と、第1および第2の水平角度θ1,θ2とに基づいて、パラメータを算出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステレオカメラの位置ずれに起因した誤差を含んだ距離情報を補正する監視システム用の距離補正装置および距離補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、一対のカメラ(ステレオカメラ)を用いた監視システムが注目されている。この類の監視システムは、車両や移動ロボット、または、航空機等に搭載されたステレオカメラ、或いは、踏切近傍の支柱等に固定的に配置されたステレオカメラによって所定の監視領域内の景色を撮像する。これにより得られた情報に基づいて、車両前方の走行状況や移動ロボットの周囲の状況、または、航空機等の高度、或いは、踏切エリア内の状況などが認識される。
【0003】
この監視システムは、一対の撮像画像(ステレオ画像)に写し出された同一対象物に関する位置的なずれ量(すなわち視差)を、ステレオマッチングを用いて算出する。画像に写し出された対象物の実空間上の距離は、対象物に関して算出された視差に基づいて、周知の座標変換式より算出可能である。ステレオマッチングの精度を高めるためには、換言すると、信頼性の高い距離情報を得るためには、視差以外の位置的なずれがステレオ画像に存在しないことが望ましい。しかしながら、実際は、ステレオカメラの機械的な取り付け精度に起因した位置ずれ(例えば、水平方向や垂直方向への並進ずれ、或いは回転ずれ等)が存在する。この位置ずれのうち、特に、水平方向の並進ずれ(以下「水平ずれ」という)は、ステレオ画像における視差の誤差となって現れるため、それに基づき算出された距離は実測値と異なってしまう。
【0004】
この点に関して、特開2001−160137号公報では、実際の距離と一致するように、視差に基づき算出される距離を補正する技術が提案されている。具体的には、まず、道路両脇の白線の平行性を利用して、撮像画像平面上で2本の白線の交点から消失点が算出される。算出された消失点に基づき、距離補正値としてのパラメーラが算出される。そして、このパラメータと、視差とに基づき、実空間上の距離が算出される。このとき、距離の誤差(正確には、視差に含まれる誤差に起因する距離の誤差)は、このパラメータによって相殺されるので、算出される実空間上の距離は、適正に補正される。
【0005】
また、別な一例として、対象物までの実際の距離が既知な場合には、この距離に基づき、距離補正値としてのパラメータが算出される。そして、このパラメータにより距離の誤差を相殺することで、視差に基づき算出される実空間上の距離を補正する手法も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された従来技術では、平行と見なせる対象物、例えば、一対の白線などが監視領域内に存在していなければならず、この補正手法を適用できる環境が限定されるという問題がある。すなわち、従来では、実距離が既知な対象物、あるいは、2本の平行性という特徴を有する対象物が存在しない限り、上述した補正を行うことが困難であった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、監視システムの使用環境下において、ステレオマッチングにより算出される視差の誤差を考慮して、算出される実空間上の距離を容易に補正することである。
【0008】
また、この発明の別の目的は、対象物までの距離を補正することにより、距離計測の精度の向上を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、監視システムの距離補正装置において、ステレオカメラと、視差算出部と、距離算出部と、補正演算部とを有する監視システムの距離補正装置を提供する。ここで、ステレオカメラは、第1の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データを出力する。また、第1の水平角度とは異なる第2の水平角度で対象物を含む景色が撮像されることにより、第2のステレオ画像データが出力される。視差算出部は、ステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより視差を算出する。距離算出部は、視差算出部により算出された視差と、距離補正値としてのパラメータとに基づいて、距離を算出する。補正演算部は、第1のステレオ画像データに基づいて算出された対象物に関する第1の視差と、第2のステレオ画像データに基づいて算出された対象物に関する第2の視差と、第1の水平角度と、第2の水平角度とに基づいて、上記パラメータを算出する。
【0010】
ここで、第1の発明において、補正演算部は、第1の視差とパラメータとに基づき算出される対象物の距離と、第2の視差とパラメータとに基づき算出される対象物の距離との比を、第1の水平角度に関する余弦値と、第2の水平角度に関する余弦値との比に一致させるパラメータを算出することが好ましい。
【0011】
また、第1の発明において、対象物は、静止した物体であることが好ましい。このとき、第1の発明において、ステレオカメラの撮像方向を水平方向に変化させることにより、第1の水平角度と第2の水平角度とを異ならせることが好ましい。この場合、ステレオカメラは、メインカメラとサブカメラとで構成されており、このステレオカメラは、メインカメラのレンズ焦点位置を中心に水平方向に回転することが好ましい。
【0012】
あるいは、第1の発明において、対象物は、メインカメラのレンズ焦点位置を中心に、円周方向に移動することが好ましい。
【0013】
また、第1の発明において、第1のステレオ画像データに関する第1の撮像画像平面において対象物は第1の撮像画像平面の中央に位置することが好ましい。また、第2のステレオ画像データに関する第2の撮像画像平面において対象物は第2の撮像画像平面の端に位置することが好ましい。
【0014】
さらに、第1の発明において、補正演算部は、それぞれ異なる水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより出力された3フレーム以上のステレオ画像データに基づいて算出された対象物に関する視差群と、それぞれ異なる水平角度とに基づいて、パラメータを補正することが好ましい。
【0015】
また、第2の発明は、監視システムの距離補正方法を提案する。かかる距離補正方法は、第1のステップとして、第1の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより出力された第1のステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより対象物に関する第1の視差を算出する。第2のステップは、第1の水平角度とは異なる第2の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより出力された第2のステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより対象物に関する第2の視差を算出する。第3のステップは、第1の視差と、第2の視差と、第1の水平角度と、第2の水平角度とに基づいて、距離補正値としてのパラメータを算出する。第4のステップは、ステレオ画像データに基づいてステレオマッチングにより算出された視差と、算出されたパラメータとに基づいて、距離を算出する。
【0016】
ここで、第2の発明において、第3のステップは、第1の視差とパラメータとに基づき算出される対象物の距離と、第2の視差とパラメータとに基づき算出される対象物の距離との比を、第1の水平角度に関する余弦値と、第2の水平角度に関する余弦値との比に一致させるパラメータを算出することが好ましい。
【0017】
また、第2の発明において、第3のステップは、それぞれ異なる水平角度で前記対象物を含む景色を撮像することにより出力された3フレーム以上のステレオ画像データに基づいて算出された前記対象物に関する視差群と、前記それぞれ異なる水平角度とに基づいて、前記パラメータを補正することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態にかかる監視システムのブロック構成図である。本実施形態にかかる監視システム1は、一例として、屋内外において用いられる移動ロボットに搭載されて、監視領域内の状況を監視する。この監視システム1において、ステレオカメラ2は、監視領域を含む景色を撮像する。このステレオカメラ2は、一対のカメラ2a,2bで構成されており、それぞれのカメラ2a,2bには、イメージセンサ(例えば、CCDまたはCMOSセンサ等)が内蔵されている。メインカメラ2aは、ステレオ画像処理を行う際に必要な基準画像(右画像)を撮像し、サブカメラ2bは、比較画像(左画像)を撮像する。互いの同期が取れている状態において、カメラ2a,2bから出力された各アナログ画像は、A/Dコンバータ3,4により、所定の輝度階調(例えば、256階調のグレースケール)のデジタル画像に変換される。
【0019】
デジタル化された一対の画像データは、画像補正部5において、輝度の補正や画像の幾何学的な変換等が行われる。通常、一対のカメラ2a,2bの取付位置は、程度の差はあるものの誤差が存在するため、それに起因したずれが左右の各画像に生じている。このずれを補正するために、アフィン変換等を用いて、画像の回転や平行移動等の幾何学的な変換が行われる。
【0020】
このような画像処理を経て、メインカメラ2aより基準画像データが得られ、サブカメラ2bより比較画像データが得られる。これらの画像データ(ステレオ画像データ)は、各画素の輝度値(0〜255)の集合である。ここで、画像データによって規定される画像平面は、i−j座標系で表現され、画像の左下隅を原点として、水平方向をi座標軸、垂直方向をj座標軸とする。一フレーム(一画像の表示単位)相当のステレオ画像データは、後段のステレオ画像処理部6に出力されるとともに、画像データメモリ7に格納される。
【0021】
ステレオ画像処理部6は、基準画像データと比較画像データとに基づいて、一フレーム相当の撮像画像に関する距離データを算出する。ここで、「距離データ」とは、画像データによって規定される画像平面において小領域毎に算出された視差dの集合であり、個々の視差dは画像平面上の位置(i,j)と対応付けられている。それぞれの視差dは、基準画像の一部を構成する所定面積(例えば、4×4画素)の画素ブロック毎に1つ算出される。
【0022】
図2は、基準画像に設定される画素ブロックの説明図である。例えば、基準画像が200×512画素で構成されている場合、一フレーム相当の撮像画像から、画素ブロックPBijの個数相当(50×128個)の視差群が算出され得る。周知のように、視差dは、その算出単位である画素ブロックPBijに関する水平方向のずれ量であり、画素ブロックPBijに写し出された対象物までの距離と大きな相関がある。すなわち、画素ブロックPBij内に写し出されている対象物がカメラ2a,2bに近いほど、この画素ブロックPBijの視差dは大きくなり、対象物が遠いほど視差dは小さくなる(無限に遠い場合、視差dは0になる)。
【0023】
ある画素ブロックPBij(相関元)に関する視差dを算出する場合、この画素ブロックPBijの輝度特性と相関を有する領域(相関先)を比較画像において特定する。上述したように、カメラ2a,2bから対象物までの距離は、基準画像と比較画像との間における水平方向のずれ量として現れる。したがって、比較画像において相関先を探索する場合、相関元となる画素ブロックPijのj座標と同じ水平線(エピポーラライン)上を探索すればよい。ステレオ画像処理部6は、相関元のi座標を基準に設定した所定の探索範囲内において、エピポーラライン上を一画素ずつシフトしながら、相関元と相関先の候補との間の相関性を順次評価する(ステレオマッチング)。そして、原則として、最も相関が高いと判断される相関先(相関先の候補の内のいずれか)の水平方向のずれ量を、その画素ブロックPBijの視差dとする。換言すれば、ステレオ画像処理部6(機能的に称するならば「視差算出部」)は、ステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより視差dを算出する。
【0024】
2つの画素ブロックの相関は、例えば、シティブロック距離CBを算出することにより評価することができる。数式1は、シティブロック距離CBの基本形を示す。同数式において、p1ijは一方の画素ブロックのij番目の画素の輝度値であり、p2ijは他方の画素ブロックのij番目の輝度値である。シティブロック距離CBは、位置的に対応した輝度値p1ij,p2ijの差(絶対値)の画素ブロック全体における総和であって、その差が小さいほど両画素ブロックの相関が大きいことを意味している。
【数1】
【0025】
基本的に、エピポーラライン上に存在する画素ブロック毎に算出されたシティブロック距離CBのうち、その値が最小となる画素ブロックが相関先と判断される。このようにして特定された相関先と相関元との間のずれ量が視差dとなる。なお、シティブロック距離CBを算出するステレオ画像処理部6のハードウェア構成については、特開平5−114099号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。このような処理を経て算出された距離データ、すなわち、画像上の位置(i,j)と対応付けられた視差dの集合は、後段の距離データメモリ8に格納される。
【0026】
図3は、ステレオカメラの回転状態を示した説明図である。本実施形態において、ステレオカメラ2は、回転可能なカメラ台(図示せず)に取り付けられており、同図に示すように、メインカメラ2aのレンズ焦点位置を中心に、水平方向に回転する。このカメラ台にはサーボモータ9が接続されており、サーボモータ9は、後段のマイクロコンピュータ10からの指示に基づき、ステレオカメラ2を回転させるべく、駆動する。なお、マイクロコンピュータ10は、サーボモータ9からの出力に基づき、現在のステレオカメラ2の角度を把握している。かかる構成において、ステレオカメラ2は、第1の水平角度θ1で対象物Oを含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データP1を出力する。また、この状態からステレオカメラ2の撮像方向が変化させられて、第1の水平角度θ1とは異なる第2の水平角度θ2で対象物Oを含む景色を撮像することにより、第2のステレオ画像データP2が出力される。ここで、本明細書に示す「水平角度θ」とは、同図に示すように、水平方向において、対象物Oとメインカメラ2aの視線方向とのなす角をいう。
【0027】
マイクロコンピュータ10は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等で構成されているが、これを機能的に捉えた場合、認識部11、補正演算部12および制御部13を有する。認識部11は、距離データメモリ8から読み出された距離データD、正確には、視差dを基本パラメータとして、下式に基づいて実空間上の距離zを算出する。
【数2】
【0028】
同式において、KZHは所定の定数(カメラ基線長/水平視野角)であり、DPは消失点視差である。本実施形態において、消失点視差DPは、距離補正値としてのパラメータ(可変)であり、その値は補正演算部12において算出される。換言すれば、認識部(その機能の一つを捉えて称するのであれば「距離算出部」)11は、算出された視差dと、距離補正値としてのパラメータとに基づいて、距離zを算出する。
【0029】
補正演算部12は、後述する一連の手順にしたがって消失点視差DPの値を更新し、その値を認識部11にフィードバックする。より具体的には、補正演算部12は、以下に示す4つのパラメータに基づき、消失点視差DPを算出する。これらのパラメータは、第1のステレオ画像データP1に基づいて算出された対象物Oに関する第1の視差do1、第2のステレオ画像データP2に基づいて算出された対象物Oに関する第2の視差do2、第1の水平角度θ1および第2の水平角度θ2の4つである。補正演算部12は、認識部11で取り扱われている消失点視差DPとしての現在値を把握しており、算出された消失点視差DPに基づき、この現在値を更新する。
【0030】
制御部13は、認識部11による認識結果に基づいて、必要に応じてモニタやスピーカー等の警報装置を作動させて、周囲に注意を促す。また、必要に応じて制御装置を制御することにより、進行方向の変更、或いは、ブレーキの作動といった制御が実行される。
【0031】
図4は、本実施形態にかかる消失点視差の算出処理の手順を示したフローチャートである。なお、このフローチャートに示したルーチンは、適宜呼び出され、マイクロコンピュータ10(機能的な要素としては補正演算部12)によって実行される。例えば、この算出処理は、移動ロボットの起動時、或いは、所定の時間間隔毎に行われる。
【0032】
まず、ステップ1において、1フレーム相当の画像データPが画像データメモリ7より読み込まれるとともに、それに対応する距離データDが距離データメモリ8より読み込まれる。
【0033】
ステップ2において、読み込まれた画像データPおよび距離データDに基づき、第1および第2の視差do1,do2の算出対象となる対象物Oが特定される。図5は、ステップ2における対象物の特定処理の詳細な手順を示すフローチャートである。まず、ステップ20において、距離データDが、画像データPによって規定される二次元的な平面において、縦方向に延在する短冊状に切断され、複数の区分に分割される。
【0034】
ステップ21において、分割された区分のそれぞれを処理対象として、区分に関する代表視差d’がそれぞれ算出される。このステップ21では、まず、ある区分(例えば、一番左端の区分)について、視差dに関するヒストグラムが算出される。図6は、ヒストグラムの一例を示す説明図である。同図に示す例において、ヒストグラムは、視差dを横軸として、予め設定された幅の区間でこの横軸が区切られている。そして、横軸の区間のそれぞれにおいて、この区分内に含まれる区間相当の視差dの個数が数えられ、区間のそれぞれについて度数が求められる。これにより、視差dに関するヒストグラムが算出されると、このヒストグラムにおいて、最頻値となる区間(正確には、区間相当の視差値)が、代表視差d’として特定される。そして、分割された全ての区分について、この処理が行われ、区分に関する代表視差d’がそれぞれ算出される。
【0035】
ステップ22において、算出された代表視差d’に基づき、区分のそれぞれがグループにまとめられる(グループ化)。図7は、グループ化の処理を示す説明図である。この処理では、隣接する一組の区分において代表視差d’がそれぞれ比較され、この一組の代表視差d’の差が判定値以下であるか否かが判断される。この判断で肯定された場合には、この両区分に関する代表視差d’は同一の物体を示す視差であるとみなされ、この一組の区分が同一のグループにまとめられる。一方、この判断で否定された場合には、両区分に関する代表視差d’はそれぞれ異なる物体を示す視差であるとみなされ、この一組の区分がそれぞれ異なるグループに分けられる。以上の処理が、隣接する一組の区分の全てについて行われ、分割された区分が幾つかのグループにまとめられる。同図に示す例では、楕円で囲まれた4つのグループに区分がまとめられている。これらのグループは、撮像範囲内に含まれている物体(立体物や背景)をそれぞれ概略的にあらわすものであり、これらのグループは対象物Oの候補である。
【0036】
ここで、対象物Oの条件としては、後述する消失点視差DPの算出式に関する導出原理に基づき、以下に示す2項目が挙げられる。
(1)対象物Oは静止した物体である。
(2)対象物Oは実空間上での距離が中近距離の物体である。
【0037】
本実施形態において、ステレオカメラ2の水平ずれ等に起因した距離zの誤差(すなわち、視差dに含まれる誤差)は、この消失点視差DPにより相殺される。第1および第2の視差do1,do2はこの消失点視差DPを算出するための必須パラメータであるが、これら視差do1,do2の算出対象となる対象物Oが上記条件を満たさない場合、算出される消失点視差DPの信頼性は低下してしまう。例えば、ステレオカメラ2の角度変化以外の要素(すなわち、対象物Oの移動等)が、この距離z1(或いは距離z2)に含まれると、これらの視差do1,do2に含まれる誤差以外の要素が消失点視差DPの値に反映されてしまう。それ故に、対象物Oは、静止した物体であることが重要である。また、ステレオマッチングにおいて遠方の物体は、中近距離の物体と比べると視差dの精度が悪い。これら視差do1、do2に含まれる誤差を評価する場合、値として信頼性の高い視差dを用いることが好ましい。それ故に、対象物Oは、中近距離であることが重要となる。
【0038】
これらの条件に基づき、ステップ22に示すグループ化の処理では、4つのグループのうち、背景など遠景を示す(視差の値が小さい)グループが除外される。そして、対象物Oの候補とするべく、なんらかの物体を示すであろうグループのみが、グループとして決定される。例えば、図7に示す例では、両端の2つのグループが除外される。そして、真ん中に位置する2つのグループが、グループG1,G2として決定される。
【0039】
なお、本実施形態では、対象物Oが静止した物体であるか否かの評価を行っていない。しかしながら、例えば、ステップ20で画像データPを読み込んだ際に、以下に示す処理を行うことで、この問題は解消される。具体的には、まず、補正演算部12は、読み込まれた画像データPよりも時系列的に後(或いは、前)で出力され、かつ、この画像データPと同じ撮像方向で撮像された画像データPを更に読み込む。そして、これらの画像データPについて、差分処理が行われ、しきい値以上の輝度変化がある領域(或いは、画素単体)が特定される。そして、距離データDにおいて、特定された領域に対応する視差dを予め除外する、すなわち、輝度変化が大きくなるような動的な像が写し出された領域を除外することで、取り扱う視差dを静止した物体にのみ限定することができる。ここで、差分処理は、異なるフレームの画像データPにおいて、位置的に対応する輝度値の差分を求めることである。
【0040】
次に、ステップ23において、グループ(本実施形態では、2つのグループG1,G2)を構成する区分が縦方向に限定される。このステップ23では、グループとしてまとめられた区分を処理単位として、これら区分に対応する距離データDが、横方向に延在する短冊状の区分に分割される。そして、この横方向の短冊状の区分のそれぞれにおいて、上述したステップ21〜ステップ22に示した処理が行われ、区分が縦方向に限定される。この結果、図8(a)に示すように、区分が縦方向に限定されたグループ(ハッチングで示された矩形)G1,G2が、距離データD上で特定される。これにより、同図(b)に示すように、これらのグループG1,G2は、画像データPに関する撮像画像平面に写し出された対象物O1,O2(楕円)とほぼ対応することとなる。
【0041】
そして、ステップ24において、背景との切り分けが容易なグループGが選択される。このステップ24では、特定された複数のグループの中から、背景との視差dが一番大きく異なるグループが一つ選別される。図8に示す例では、グループGとして、背景との視差dが一番大きく異なるグループG1が選択される(図7参照)。なお、先のステップ23までの処理で、グループが一つのみ特定されている場合には、このステップ24では、特定された一つのグループがグループGとして選択される。
【0042】
ステップ25において、選別されたグループG内に含まれる視差dの分散値が算出される。そして、算出された視差dの分散値が所定のしきい値以下であるか否かが判断される(ステップ26)。この判断で肯定された場合、すなわち、グループ内の視差dの分散が小さい場合、ステップ27に進み、選択されたグループGを対象物Oとして特定する。
【0043】
一方、この判断で否定された場合、すなわち、グループ内の視差dの分散が大きい場合、ステップ28において、読み込まれた画像データPに対応する撮像範囲内には、対象物Oがないと判断される。なぜならば、グループG内の視差dの分散が大きい場合には、対象物Oに特徴付ける視差doを定めるのが困難であるからである。本実施形態では、その視差が一義的に特定される対象物Oである方が、視差に含まれる誤差の評価をするうえで好ましい。
【0044】
そして、図4に示すステップ3において、対象物Oがあるか否かが判断される。この判断で肯定された場合(ステップ2において対象物Oが特定されている場合)には、ステップ4に進む。一方、この判断で否定された場合には、本ルーチンを抜ける。すなわち、補正演算部12は、対象物Oの特定が不可能であるとして、読み込んだ画像データPおよび距離データDを不適と判断する。そして、次の処理対象のフレームに対応する画像データPおよび距離データDが読み込まれ、ステップ2の処理を再度行う。
【0045】
ステップ3に続くステップ4において、距離データD上で特定された対象物Oの位置に基づき、第1の水平角度θ1で対象物Oを含む景色を撮像可能となるように、ステレオカメラ2の回転角θcenが算出される。本実施形態では、回転角θcenは、回転後の対象物Oの位置がメインカメラ2aの視線延長上に存在するように、この値が決定される(すなわち、第1の水平角度θ1=0)。この回転角θcenは、対象物Oの実空間上の位置、或いは、画像平面上の位置に基づき、一義的に算出される。この算出された回転角θcenは、マイクロコンピュータ10からサーボモータ9に対して出力される。これにともない、サーボモータ9が駆動し、ステレオカメラ2の撮像方向が水平方向に変化させられる(或いは、そのまま維持される)。このとき、ステレオカメラ2が対象物Oを含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データP1が出力される。換言すれば、この第1のステレオ画像データP1に関する第1の撮像画像平面において、対象物Oは、第1の撮像画像平面の中央に位置している。
【0046】
ステップ5において、対象物Oに関する視差do1が算出される。ここで、距離データDのフレーム番号を指定する変数Fとして、1がセットされる。この変数「1」は、第1のステレオ画像データP1に基づき算出された距離データD1に対応するフレーム番号を指す。図9は、視差算出手順を示した詳細なフローチャートである。まず、ステップ50において、フレーム番号F(=1)相当の距離データD1が距離データメモリ8から読み込まれる。
【0047】
そして、ステップ51〜ステップ54において、距離データD1上で対象物Oを示すグループGの特定処理が行われる。ここで、ステップ51〜ステップ54の手順は、上述したステップ20〜ステップ23に示した手順と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、距離データD1において、対象物Oに関する大まかな位置は予めわかっているので(本実施形態では、中央)、距離データD1上で対象物Oが存在するであろう領域のみを処理対象として、これらの処理が行われることが好ましい。
【0048】
また、対象物Oの形状を正確に把握しているのであれば、その形状と一致する領域を距離データD1上の対象物Oに対応する位置と一致させることにより、グループGを特定してもよい。この処理は、上述したステップ51〜ステップ54の処理と比べ、計算処理を簡略化できるので好ましい。
【0049】
そして、ステップ55において、グループGに基づき対象物Oが特定され、この特定されたグループG内の視差dの平均値が対象物Oに関する第1の視差do1として特定される。換言すれば、第1の視差do1は、第1のステレオ画像データP1に基づいて算出された対象物Oに関する視差である。
【0050】
ステップ6において、現在の対象物Oの位置に基づき、第2の水平角度θ2で対象物Oを含む景色が撮像可能となるように、ステレオカメラ2の回転角θedgeが算出される。本実施形態において、回転角θedgeは、回転後の対象物Oの位置がメインカメラ2aの画角の端に存在するように、この値が決定される(すなわち、第2の水平角度θ2=(メインカメラ2aの画角)/2)。算出された回転角θedgeは、マイクロコンピュータ10からサーボモータ9に対して出力される。これにともない、サーボモータ9が駆動し、ステレオカメラ2撮像方向が水平方向に変化させられる。このとき、ステレオカメラ2が対象物Oを含む景色を撮像することにより、第2のステレオ画像データP2が出力される。換言すれば、この第2のステレオ画像データP2に関する第2の撮像画像平面において、対象物Oは、第2の撮像画像平面の端に位置している。
【0051】
ステップ7において、対象物Oに関する視差do2が算出される。ここで、距離データDのフレーム番号を指定する変数Fとして、2がセットされる。この変数「2」は、第2のステレオ画像データP2に基づき算出された距離データD2に対応するフレーム番号を指す。このステップ7では、ステップ5において詳述した視差算出ルーチン(図9参照)が呼び出される。これにより、第2のステレオ画像データP2に対応する距離データD2が読み込まれ、対象物Oに関する第2の視差do2が算出される。換言すれば、第2の視差do2は、第2のステレオ画像データP2に基づいて算出された対象物Oに関する視差である。
【0052】
ステップ8において、第1の視差do1と、第2の視差do2と、第1の水平角度θ1と、第2の水平角度θ2とに基づき、消失点視差DPが算出される。本実施形態(すなわち、θ1=0)では、消失点視差DPは、第1の視差do1と、第2の視差do2と、第1の水平角度θ1と第2の水平角度θ2とのなす角θ12(以下、「回転角度θ12」と称する)との3つのパラメータに基づき、以下に示す数式3により、一義的に算出される。
【数3】
【0053】
図10は、視差dに基づき算出される距離を示すための説明図である。一般に、ステレオ画像処理において、数式2に基づき算出される対象物Oまでの距離zは、カメラ2a,2bの視線方向に算出される。すなわち、距離zは、三次元空間において、対象物Oまでの最短実距離が算出されるのではない。同図に示すように、距離zは、カメラ基線に関して平行に定義される。
【0054】
図11は、消失点視差の算出式に関する導出原理を示す説明図である。同図(a)に示すように、メインカメラ2aの中心線上で、奥行き(距離)z=z1の静止した対象物Oを考える。そして、この状態から、メインカメラ2aの焦点位置を中心として、ステレオカメラ2を水平方向に角度θだけ回転させる。このとき、ステレオカメラ2によって観測される対象物Oに関する距離z=z2は、上述したz=z1との関係では、以下に示す数式4を満たす。
【数4】
【0055】
ここで、この距離z1,z2に対応する視差をそれぞれ視差d1,d2とすると、この距離z1,z2は数式2に基づき、以下に示す数式5で示される。
【数5】
【0056】
ステレオカメラ2の位置ずれがなく精度よく取り付けられている場合、数式5に示される距離z1,z2は、消失点視差DPを考慮せずとも、数式4の関係を満たす。しかしながら、カメラ2a,2bに位置ずれが生じている場合には、視差d1,d2の値に誤差が含まれるため、この数式5に示される距離z1,z2は、数式4の関係を満たさなくなる。そこで、この誤差が相殺されるように消失点視差DPの値を決定すれば、誤差を含んだ視差d1,d2であっても上述した数式4を満足することとなる。したがって、この決定された消失点視差DPを用いて数式2に基づき距離を算出した場合、算出される距離に含まれる誤差(すなわち、視差dに含まれる誤差)が消失点視差DPにより相殺されるので、正確な距離算出が可能となる。以上の導出原理に鑑みると、上述した数式3の意味するところは、第1視差do1に基づき算出された距離z1と、第2の視差do2に基づき算出された距離z2との比(z2/z1)が、回転角度θ12と一致するような消失点視差DPを算出することである。
【0057】
そして、図4に示すステップ9において、ステップ8において算出された値を用いて消失点視差DPが更新される。このとき、制御の安定性を図るために、比例制御を用いて消失点視差DPの更新演算が行われる。すなわち、補正演算部12は、認識部11にて用いられる消失点視差DPの現在値を把握している。これにより、消失点視差DPの現在値と、ステップ8において算出された消失点視差DPの算出値との差を、ずれ量ΔDPとして算出する。そして、このずれ量ΔDPに比例定数(0<k<1)を乗じた値を、消失点視差DPの現在値に加算することで、消失点視差DPの値を更新する。そして、更新された消失点視差DPが認識部11に対して出力され、本フローチャートに示したルーチンの実行が終了する。
【0058】
以上の処理に基づき、認識部11は、ステレオ画像データに基づいてステレオマッチングにより算出された視差dと、補正演算部12から出力されたパラメータ(消失点視差DP)とに基づいて、距離zを算出する。なお、距離zが算出されると、視差dと、この視差dに対応付けられた画像平面上の位置(i,j)とに基づき、周知の座標変換式により実空間上の座標(x,y,z)は、一意に特定される。ステレオカメラ2の位置を基準に設定された実空間の座標系は、メインカメラ2aの中央(レンズ焦点位置)真下の地面を原点として、ステレオカメラ2におけるカメラ基線長の延長方向をx軸、取り付け高さ方向をy軸、視線方向(距離方向)をz軸とする。ここで、先に述べたステレオカメラ2の回転中心は、ステレオカメラ2の位置を基準に設定された座標系の原点に対応する(正確には、x−z平面の原点位置と一致する)。そして、これらの情報にもとづき、認識部11は、監視領域内の状況を認識する。ただし、認識部11は、監視領域内の状況の認識にあたって、適宜、画像データメモリ7に格納された画像データを用いてもよい。
【0059】
以上説明したように、本実施形態によれば、回転前後の対象物Oに関する第1および第2の視差do1,do2と、回転角度θ12とに基づき、消失点視差DPを算出している。ステレオカメラ2の水平ずれ等に起因した距離zの誤差は、この消失点視差DPにより相殺することができる。したがって、この消失点視差DPを用いて距離算出を行うことで、監視領域内の距離を精度よく算出することができる。また、本実施形態では、消失点視差DPを算出するための対象物は、静止した物体であればよく、道路上の白線等などに限定されない。これにより、使用環境に限定されず、容易に距離の補正を行うことができる。
【0060】
なお、上述した消失点視差DPの算出手法において、距離z1と距離z2との差違が大きい、すなわち、回転角度θ12が大きい方が、算出される消失点視差DPとしての値の信頼性は高くなる。そこで、本実施形態では、回転角θedge(=回転角度θ12)を算出する際、対象物Oが画角の端に存在するような角度、すなわち、回転角θ12が最も大きくなるような角度としてその値が決定されている。これにより、本実施形態では、高精度な消失点視差DPの算出が実現されている。
【0061】
また、上述した実施形態では、距離z1と距離z2との差違が最も大きくなることを前提に、第1の水平角度θ1を0度として説明を行ったが、本発明はこれ限定されるものでない。すなわち、第1の水平角度θ1は、任意に設定することができる。この場合、数式3は、以下に示す数式6として一般展開可能である。
【数6】
【0062】
換言すれば、数式3或いは数式6の意味するところは、距離z1と距離z2との比を、第1の水平角度θ1に関する余弦値(cosθ1)と第2の水平角度θ2に関する余弦値(cosθ2)との比に一致させる消失点視差DPを算出することである。ここで、距離z1は第1の視差do1とパラメータ(消失視差DP)とに基づき算出される対象物Oの距離であり、距離z2は第2の視差do2と消失点視差DPとに基づき算出される対象物Oの距離である。なお、この数式6から理解されるように、第1の水平角度θ1を0度として取り扱った場合に数式6は数式3と一致している。
【0063】
また、補正演算部12は、複数の消失点視差DPを算出し、この複数の消失点視差DPに基づき、更新すべき値としての消失点視差DPを特定してもよい。例えば、第1および第2の水平角度θ1,θ2とは異なる第3の水平角度θ3で対象物Oを含む景色を撮像することにより、第3のステレオ画像データP3が出力される。補正演算部12は、この第3のステレオ画像データP3に基づいて対象物Oに関する第3の視差d3を算出する。この第3の視差d3と、第1の視差d1と、第3の水平角度θ3と、第1の水平角度θ1とに基づき、消失点視差DPを新たに算出する。そして、算出された新たな消失点視差DPと、ステップ8で算出された消失点視差DPとの平均値を、消失点視差DPとして決定すると言った如くである。換言すれば、補正演算部12は、3フレーム以上のステレオ画像データPに基づいて算出された対象物Oに関する視差群と、それぞれ異なる水平角度とに基づいて、パラメータを補正してもよい。ここで、この3フレーム以上のステレオ画像データPは、それぞれ異なる水平角度で対象物Oを含む景色を撮像することにより、ステレオカメラ2から出力される。このように消失点視差DPに関し多数の値を用いることで、消失点視差DPの信頼性を向上することができる。
【0064】
さらに、本実施形態では、ステレオカメラ2を回転させることで、水平角度を変化させたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステレオカメラ2が固定された監視システムにおいて、対象物Oをメインカメラ2aの焦点位置を中心に円周方向に移動させてもよい。これにより、ステレオカメラ2を回転させた場合と同様の効果を奏することができるとともに、広く一般のステレオ式監視装置の距離補正手法として適用することができる。
【0065】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、第1の水平角度で対象物を含む景色を撮像し、第1の水平角度とは異なる第2の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データと、第2のステレオ画像データを出力する。これにより、第1および第2のステレオ画像データに基づいてそれぞれ算出された対象物に関する第1および第2の視差と、第1の水平角度と、第2の水平角度とに基づき、距離補正値としてのパラメータを算出している。その結果、ステレオカメラの水平ずれ等に起因した距離の誤差は、このパラメータにより相殺することができる。したがって、このパラメータを用いて距離算出を行うことで、精度よく距離を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる監視システムのブロック構成図
【図2】基準画像に設定される画素ブロックの説明図
【図3】ステレオカメラの回転状態を示した説明図
【図4】本実施形態にかかる消失点視差の算出処理の手順を示したフローチャート
【図5】対象物の検索処理の詳細な手順を示すフローチャート
【図6】ヒストグラムの一例を示す説明図
【図7】グループ化の処理を示す説明図
【図8】グループ化の処理を示す別の説明図
【図9】視差算出手順を示した詳細なフローチャート
【図10】視差に基づき算出される距離を示すための説明図
【図11】消失点視差の算出式に関する導出原理を示す説明図
【符号の説明】
1 監視システム
2 ステレオカメラ
2a メインカメラ
2b サブカメラ
3 A/Dコンバータ
4 A/Dコンバータ
5 画像補正部
6 ステレオ画像処理部
7 画像データメモリ
8 距離データメモリ
9 サーボモータ
10 マイクロコンピュータ
11 認識部
12 補正演算部
13 制御部
Claims (11)
- 監視システムの距離補正装置において、
第1の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより、第1のステレオ画像データを出力するとともに、前記第1の水平角度とは異なる第2の水平角度で前記対象物を含む景色を撮像することにより、第2のステレオ画像データを出力するステレオカメラと、
ステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより視差を算出する視差算出部と、
前記視差算出部により算出された視差と、距離補正値としてのパラメータとに基づいて、距離を算出する距離算出部と、
前記第1のステレオ画像データに基づいて算出された前記対象物に関する第1の視差と、前記第2のステレオ画像データに基づいて算出された前記対象物に関する第2の視差と、前記第1の水平角度と、前記第2の水平角度とに基づいて、前記パラメータを算出する補正演算部と
を有することを特徴とする監視システムの距離補正装置。 - 前記補正演算部は、前記第1の視差と前記パラメータとに基づき算出される前記対象物の距離と、前記第2の視差と前記パラメータとに基づき算出される前記対象物の距離との比を、前記第1の水平角度に関する余弦値と、前記第2の水平角度に関する余弦値との比に一致させる前記パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記対象物は、静止した物体であることを特徴とする請求項1または2に記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記ステレオカメラの撮像方向を水平方向に変化させることにより、前記第1の水平角度と前記第2の水平角度とを異ならせることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記ステレオカメラは、メインカメラとサブカメラとで構成されており、当該ステレオカメラは、メインカメラのレンズ焦点位置を中心に水平方向に回転することを特徴とする請求項4に記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記対象物は、メインカメラのレンズ焦点位置を中心に、円周方向に移動することを特徴とする請求項1または2に記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記第1のステレオ画像データに関する第1の撮像画像平面において前記対象物は当該第1の撮像画像平面の中央に位置し、前記第2のステレオ画像データに関する第2の撮像画像平面において前記対象物は当該第2の撮像画像平面の端に位置することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載された監視システムの距離補正装置。
- 前記補正演算部は、それぞれ異なる水平角度で前記対象物を含む景色を撮像することにより出力された3フレーム以上のステレオ画像データに基づいて算出された前記対象物に関する視差群と、前記それぞれ異なる水平角度とに基づいて、前記パラメータを補正することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載された監視システムの距離補正装置。
- 監視システムの距離補正方法において、
第1の水平角度で対象物を含む景色を撮像することにより出力された第1のステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより前記対象物に関する第1の視差を算出する第1のステップと、
前記第1の水平角度とは異なる第2の水平角度で前記対象物を含む景色を撮像することにより出力された第2のステレオ画像データに基づいて、ステレオマッチングにより前記対象物に関する第2の視差を算出する第2のステップと、
前記第1の視差と、前記第2の視差と、前記第1の水平角度と、前記第2の水平角度とに基づいて、距離補正値としてのパラメータを算出する第3のステップと、
ステレオ画像データに基づいてステレオマッチングにより算出された視差と、前記算出されたパラメータとに基づいて、距離を算出する第4のステップと
を有することを特徴とする監視システムの距離補正方法。 - 前記第3のステップは、前記第1の視差と前記パラメータとに基づき算出される前記対象物の距離と、前記第2の視差と前記パラメータとに基づき算出される前記対象物の距離との比を、前記第1の水平角度に関する余弦値と、前記第2の水平角度に関する余弦値との比に一致させる前記パラメータを算出することを特徴とする請求項9に記載された監視システムの距離補正方法。
- 前記第3のステップは、それぞれ異なる水平角度で前記対象物を含む景色を撮像することにより出力された3フレーム以上のステレオ画像データに基づいて算出された前記対象物に関する視差群と、前記それぞれ異なる水平角度とに基づいて、前記パラメータを補正することを特徴とする請求項9または10に記載された監視システムの距離補正方法。
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