JP2004027926A - ガスタービン設備の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】概略設定された条件をもとに、予め該ガスタービン設備の主要部を設定し、主要部を基準に所望のサイクルに適した条件を得る圧縮機及びタービンの段数を設定し、主要部のうち設定した段数の圧縮機およびタービンを組み合わせて構成する。また、設定した圧縮機またはタービンの段数が、複数の所望のサイクルで異なる場合に、複数のサイクルのガスタービンの軸受け間距離を等しくするように、段数の少ないサイクルに、概略円盤状でその外周部が圧縮機またはタービンの概略環状流路の内周壁の一部となる部材を組み合わせて構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ガスタービンシステムで使用するガスタービンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンの排気温度は500℃程度と高いため、例えば、日本ガスタービン学会誌Vol.25,No.97(1997)に述べられているように、複合サイクル,熱電併給サイクル,再生サイクル,高湿分利用サイクルなどが利用され、単純サイクルよりも高効率化が図られている。これらのサイクルにおいては、単純サイクルの最高効率点よりも、圧力比を下げて排気温度を高くする、あるいはタービン入口温度を上げて排気温度を高くするほうが、システム全体としての効率が向上する場合がある。
【0003】
また、例えば、国際公開番号WO98/48159に開示されているような高湿分利用サイクルは、圧縮機吐出空気に湿分を混入してタービンを駆動するため、圧縮機の容量に対するタービンの容量が、他のサイクルと比較して大きくなる。そこで、単純サイクルとは別に高湿分利用サイクル用のガスタービンを開発する必要がある。あるいは文献(Upgrading of a Small Size Gas Turbine to HATCycle Operation : Thermodynamic and Economic Analysis, Umberto Desideri and Francesco di Maria, ASME Paper 99−GT−372, 1999)に示されるように、比較的小型のガスタービンで用いられる圧縮機と、比較的大型のガスタービンで用いられるタービンを組み合わせて、高湿分利用サイクルを構成する必要がある。あるいは特開平11−229894号に開示されているように、圧縮機またはタービンの一部に可動翼を設けて、単純サイクルの場合と、高湿分利用サイクルの場合とで、圧縮機とタービンのマッチングを取る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、同等の流量・温度・圧力条件で用いられるガスタービンでも、各種サイクルごとに最適となる圧縮比や、圧縮機とタービンの流量が変わるため、それぞれのサイクルに適した圧縮機とタービンを設計する必要がある。しかし、各サイクル用にそれぞれ圧縮機,タービンを設計,制作するのはコストがかかり、管理すべき部品点数も増加する。
【0005】
本発明の目的は、各種サイクルに適用することが可能なガスタービン設備の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、概略設定された条件(例えばタービン入口温度と流量)をもとに、予め該ガスタービン設備の主要部を設定し、該主要部を基準に所望のサイクルに適した条件(例えばタービン出口温度)を得る該圧縮機及び該タービンの段数を設定し、該主要部のうち設定した段数の圧縮機およびタービンを組み合わせて構成するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の一実施例を示し、予め設定したガスタービン設備の主要部を持つ単純ガスタービンサイクルの概略図である。空気101は、吸気室1入口のルーバ2から吸い込まれ、フィルタ3で清浄された後、吸気外筒4に設けられた吸気案内翼5を通過して圧縮機6で圧縮される。例えば図2の圧縮機は、圧縮機外筒7内に圧縮機動翼8と圧縮機静翼9を各16個備えた、段数16段の圧縮機であり、単純ガスタービンサイクルに最適な圧力比となるよう設計されている。この16段のうち下流側14段は、後述する高湿分利用サイクルで用いる際に最適な流量および圧力比となるように設計されている。また、この16段のうち上流側14段は、後述するコンバインドサイクルおよび熱電併給サイクルで用いる際に最適な圧力比となるように設計されている。
【0008】
圧縮機で圧縮された高圧空気102は、本体外筒10を経て燃焼器11へと流入する。燃焼器11は、燃焼器外筒12,燃焼器カバー13,燃料ノズル14,燃焼器ライナ15,燃焼器尾筒16等から構成されている。燃焼器11内に流入した高圧空気102は、燃焼器尾筒16,燃焼器ライナ15を冷却しつつ燃焼器頭部へ向かって流れ、燃焼器ライナ15に設けられた開口部を通って燃焼器ライナ15内へ流入する。そして、燃料ノズル14から噴出された燃料201と混合して燃焼し、高温の燃焼ガス106となり、燃焼器ライナ15内、燃焼器尾筒
16内を通って、タービン17へと導かれる。
【0009】
例えば図2のタービンは、タービン外筒18内にタービン静翼19,タービン動翼20を各4個備えた、段数4段のタービンであり、単純ガスタービンサイクルに最適な膨張比となるよう設計されている。この4段のうち上流側2段は、後述する2軸ガスタービンで用いる際に最適な負荷および膨張比となるように設計されている。また、上流側3段は、後述するコンバインドサイクル,熱電併給サイクルおよび再生サイクルで用いる際に最適な膨張比となるように設計されている。燃焼ガス106はタービン17の静・動翼を通過する際に膨張して圧力・温度が低下し、タービン排ガス107となって排出される。
【0010】
図6は、上述した単純サイクルガスタービン、特に圧縮機各段,燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン動静翼等を主要部とした、各種サイクルに用いるガスタービンの製造方法のフロー図である。ここでは、タービン入口の温度と流量を設定条件(ステップ101)として、各種サイクルのタービン出口温度条件がそれぞれ適切となるように、圧縮機およびタービンの段数を設計する場合について説明する。
【0011】
たとえば、後述する高湿分利用サイクルガスタービンについて考える。先ず、複数段の圧縮機やタービンを持つガスタービン主要部を設計し(ステップ102)、次にサイクル計算から最適効率となるタービン出口温度を求める(ステップ
103)。高湿分利用サイクルは、圧縮機吐出空気を加湿した後、タービン出口排ガスで再生して燃焼に用いるサイクルである。そのため、タービン出口温度が高いほうが、燃焼空気の温度も高くなるので、タービン入口の温度が同じとすれば、燃料の量を減らすことができ、ガスタービン効率が向上する。タービン出口温度の上限は、再生器の耐熱条件等によって制約されるが、単純サイクルに比べると最適なタービン出口温度は高くなる。
【0012】
次にこのタービン出口温度を得るための圧力比を求める(ステップ104)。タービン入口温度がほぼ同じ場合、圧力比が小さいほうがタービン出口温度は高くなる。したがって、高湿分利用サイクルは単純サイクルよりも圧力比が小さくなる。そしてその圧力比となる圧縮機およびタービンの段数を設定する(ステップ105,106)。
【0013】
この段数の設定と並行して、設定したタービン入口流量を得るための圧縮機流量を設定する(ステップ107)。高湿分利用サイクルは、圧縮機吐出空気に湿分を加えるため、タービン流量は圧縮機流量よりも多く、ある例では1.2 倍程度になる。そこで設定された加湿量から必要な圧縮機流量を求め、その流量が得られる圧縮機初段動翼部の入口面積を、修正流量を用いて算出する(ステップ
108)。上述したように、タービン入口流量がほぼ同じ場合、高湿分利用サイクルは単純サイクルよりも圧縮機流量が小さくなるので、圧縮機初段動翼部の入口面積も小さくなる。
【0014】
以上の設定結果をもとに、予め設計した単純サイクルの複数段の圧縮機の中から、圧縮機段数,入口面積を満足する段数の組み合わせを選定する(ステップ
109)。高湿分利用サイクルは単純サイクルよりも圧力比が小さく圧縮機流量が小さいので、後述するように、単純サイクルの複数段の圧縮機のうちの後段側の一部が選定される。同様にタービンの組み合わせも選定し(ステップ110)、これらと燃焼器等を組み合わせてガスタービンを構成し(ステップ111)、さらに加湿装置,再生器,熱交換器等を含めて高湿分利用のガスタービンシステムを構成する(ステップ112)。
【0015】
以上、高湿分利用サイクルの場合について説明したが、複合サイクル,熱電併給サイクル,再生サイクル等についても、同様の方法でシステムを構成することができる。また、本実施例では、タービン入口の温度と流量を設定条件としたが、このほかにも、圧縮機,燃焼器,タービンの流量,圧力,温度等を設定することもできる。また、ガスタービンの主要部に軸受けや外筒を含めて、共通化することも可能である。
【0016】
次に、同様の方法を2軸ガスタービンに適用する場合について図7に説明する。2軸ガスタービンの場合も圧縮機については上述した方法と同様に段数を選定することができる。すなわち、最適効率となる出力タービン出口温度を求め(ステップ121)、必要な出力タービン出口温度となる圧力比を求め(ステップ
122)、必要な圧力比となる圧縮機段数を求める(ステップ105)。次に、予め設計した複数段の圧縮機から、圧縮機入口面積,段数を満足する組み合わせを選定し(ステップ109)、その結果圧縮機動力が求まる(ステップ123)。
【0017】
圧縮機駆動タービンは、タービン仕事がこの圧縮機動力と釣り合うようにタービン出口温度を選定する(ステップ124)。以下、同様に、必要な駆動タービン出口温度となる圧力比を求め(ステップ125)、必要な圧力比となる圧縮機駆動タービンの段数を選定する(ステップ106)。ただし、タービンは、圧縮機に比べて段数が少ないので、単純サイクルガスタービンのタービンを設計する際に、2軸タービンに利用しやすいように仕事配分を設定しておくと尚良い。同様に圧縮機についても、単純サイクルガスタービンの圧縮機を設計する際に、所望のサイクルに利用しやすいように各段を設定しておくことが望ましい。
【0018】
次に、上述した方法によって構成した各種サイクルの例を以下に説明する。
【0019】
図1は、高湿分利用サイクルの概略図である。上述の単純サイクルと異なる部分について以下説明する。空気101は、フィルタ3で清浄された後、吸気室1内に設置した、吸気加湿装置21から水202が噴霧される。その結果空気101は、湿度が増加するが同時に温度が低下するので、圧縮機吸い込み流量が増加する効果と、圧縮動力が低下する効果により、ガスタービン出力とガスタービン効率が増加する。圧縮機6は動静翼が各14個、すなわち14段であり、上述の単純サイクルよりも少ない。この段数の減少は、システムの圧力比を単純サイクルよりも下げる働きをする。このときの段数減少は、単純サイクルに対して圧縮機上流側の2段分減少している。
【0020】
これにより圧縮機吸い込み流量が減少し、高圧空気中に噴霧された水の増加分と相殺され、タービンに流入する流量を一定または若干減少させることができる。そのため開発が難しいタービン上流段の変更が不要となる。また、下流側14段は単純サイクルと同じ部品を使用しているので、単純サイクルと高湿分利用サイクルの2種のガスタービンシステムを構成する場合でも、圧縮機翼の開発を共通化することができる。
【0021】
さらに、上流側2段の段数減少をする際に、概略円盤状でその外周部が圧縮機またはタービンの概略環状流路の内周壁の一部となる部材が、減少させた段落のディスク部に挿入される。例えば、図8に示すように圧縮機翼と翼取り付け溝の無い(外周面を平面に形成した)ダミーディスク30をディスク部に2段挿入することにより、複数のサイクルのガスタービンの軸受け間距離を等しくして、ロータ長を単純サイクルと同じにすることができる。これにより、吸気外筒4,圧縮機外筒7、および図示されていない軸受け,スタッキングボルトの構造変更が不要となり、設計期間の短縮化,部品の共通化が図れる。このダミーディスク
30は、図8に示すように、外周部が滑らかな部材でも良いが、図9に示すように、単純サイクルで利用している圧縮機翼取り付け部材を共用しても良い。この場合、翼取り付け溝には、図9のようにダミーキー31を取り付け、圧縮機内の流路形状を滑らかとし、圧力損失を低減する構造とすることが望ましい。このダミーキー31の使用により、このガスタービンの使用方法を高湿分利用サイクルから単純サイクルに変更する際にも、ダミーキーを取り外して、圧縮機翼を挿入すれば良く、変更が容易にできる。
【0022】
圧縮機6で圧縮され燃焼器11内に流入した高圧空気102は、燃焼器尾筒
16を冷却しつつ本体外筒10内を流れ、本体外筒の抽気口から抽気される。このとき燃焼器尾筒16を冷却する空気は低温高湿となるので、冷却効果が高くなる。また、本体外筒10と燃焼器外筒12の間にシールプレート22が設置してあり、再生前後の空気の混合を防止し、再生効果を高く維持できる。その後、高圧加湿装置23から水203が噴霧されて、さらに湿度が増加しかつ温度が低下した後、低温再生器24でタービン排ガス107と熱交換して温度が高くなり、その際噴霧水203は全て蒸発する。このとき再生前空気は低温高湿となるので、再生効果が高くなる。その後、高温再生器25でさらに高温のタービン排ガス107と熱交換してさらに温度が高くなり、燃焼器外筒の注入口から、燃焼器
11内に流入する。このとき、噴霧水203は低温再生器24内で全て蒸発しているので、高温再生器25内での浸食や不純物の固着が無く、高温再生器の信頼性が高くなる。
【0023】
この高温・高湿空気は、単純サイクルガスタービンと同様に燃焼に用いられるが、多量の湿分を含むことにより局所の火炎温度が下がり、燃焼中に生成する窒素酸化物の量を大幅に減らすことができる。
【0024】
タービン17は、単純サイクルと同じ4段であるが、上述した圧縮機流量の減少により、タービン流入量が若干小さくなるように設計されているので、それに応じて圧力および膨張比が小さくなり、上述した圧縮機の段数減少と合わせてシステムの圧力比が下がるため、タービン排ガス107の温度は高くなる。その結果、高温高湿空気105の温度も高くなるので、燃焼ガス106の温度が同じとすれば、燃料201の量を減らすことができるので、ガスタービン効率が向上する。本実施例ではタービン流入量を減少させて圧力比を下げたが、タービン静翼の取り付け角度を若干小さくして開口面積を大きくすることによっても圧力比を下げることができる。この場合はタービン形状を若干修正する必要があるが、流量を大きくすることができるので、サイクルの出力を大きく取ることが可能となる。
【0025】
このように高湿分利用ガスタービンでは、タービン排ガスの温度を高くすることで効率の向上が図れるが、タービン排ガスの温度を上げる方法としては、上述の圧力比を下げる方法と、燃焼ガス温度を下げる方法がある。本実施例の圧力比を下げる方法は、燃焼ガス温度を一定に保てるので、開発が難しい、燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン上流段の静・動翼の変更が不要となる。
【0026】
タービン排ガス107は高温再生器25,低温再生器24へと順に流入し、高湿空気104と熱交換して温度が低下し、低温排ガス108となって排出される。単純サイクルと比べて最終排ガス温度が低いので、その分だけ熱エネルギーを有効に利用したことになり、タービン効率が向上する。
【0027】
図3は、複合サイクルまたは熱電併給サイクルの概略を示したものである。ガスタービン排ガス107との熱交換により、給水109をボイラ26で蒸気110とし、さらに加温器27で昇温して加熱蒸気111を得る。この加熱蒸気を用いて蒸気タービン28を回すと複合サイクルとなり、加熱蒸気111を蒸気または熱源として利用すると熱電併給サイクルとなる。
【0028】
本実施例では、圧縮機を14段、タービンを3段としている。単純サイクルに対する段数減少により、燃焼ガス温度を一定にしたまま、タービン排ガス107の温度を高くできるので、加熱蒸気111の温度も高くなり、複合サイクルにおいては蒸気タービン28の出力が大きくなり、全体の効率が高くなる。熱電併給サイクルにおいては、加熱蒸気111の温度,圧力または流量を大きくすることができ、熱需要に対する供給仕様範囲を広く取ることができる。
【0029】
また、単純サイクルに対して、圧縮機,タービンとも上流段の部品を共通化しており、燃焼ガス温度は一定なので、高温部品である燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン上流段の静・動翼は変更する必要がない。これらの部品は使用温度が高いため、耐熱材料を使用し、高度な冷却技術を用いて開発しているので、各サイクルで部品を共通化できれば、開発コストは大きく低下する。また、高温部品の寿命等の信頼性確保については、実負荷または実負荷を模擬した条件での耐久試験で確認することになるが、各種サイクルで共通の部品を使用できることから、信頼性試験データを集めやすくなり、高温部品の信頼性が向上する。圧縮機の段数減少は、図2の場合と同様にダミーディスクを下流側2段に挿入し、ロータ長を等しく方法も取れるが、本実施例では別の場合として、段数削減に応じてロータ長を短くし、部品点数の削減と全長のコンパクト化を図った。
【0030】
図4は、再生サイクルの概略を示したものである。ガスタービン排ガス107との熱交換により、高圧空気103昇温して高温空気113を燃焼に利用する。本実施例では、圧縮機を14段、タービンを3段としている。単純サイクルに対する段数減少により、燃焼ガス温度を一定にしたまま、タービン排ガス107の温度を高くできる。その結果、高温空気113の温度も高くなるので、燃焼ガス106の温度が同じとすれば、燃料201の量を減らすことができ、ガスタービン効率が向上する。また、圧力比を小さくしたことで、高圧空気103の温度が低下するため、低温排ガス108の温度も低下し、その分だけ熱エネルギーを有効に利用したことになり、ガスタービン効率が向上する。
【0031】
また、単純サイクルに対して、圧縮機,タービンとも上流段の部品を共通化しており、燃焼ガス温度は一定なので、高温部品である燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン上流段の静・動翼は変更する必要がない。この利点は上述した複合サイクルの場合と同様である。
【0032】
図5は、圧縮機駆動用のタービンと、出力取り出し用のタービン29の軸を分離した、2軸ガスタービンの概略を示したものである。他のサイクルの上流側2段のタービンを、2軸用圧縮機の駆動に必要な動力が得られるように設計してあるので、2軸ガスタービンの上流側2段のタービンは他のサイクルの上流側2段のタービンと部品を共通化できる。その上で、出力取り出し用のタービンは、負荷となる発電機,圧縮機,ポンプ等の仕様に合わせて、回転数等を自由に設定できる。
【0033】
以上説明したような、ガスタービン部品の共通化は、本実施例の単純サイクル,複合サイクル,熱電併給サイクル,再生サイクル,高湿分利用サイクル,2軸ガスタービンサイクルのような各種サイクルのいずれか2種以上のサイクルの組み合わせで可能となる。
【0034】
さらに、上記のガスタービンにおいて、段数変更後の圧縮機初段または最終段、または段数変更後のタービン最終段を軽微に変更することで、圧力比,温度,流量のマッチングを微調整し、さらに効率を向上させることも可能となる。この場合も圧縮機,タービンの大部分の段は、段数変更前と部品を共通化して構成するので、開発の難しい圧縮機翼列の大部分と、特に使用温度が高いため耐熱材料を使用し、高度な冷却技術を用いて開発しているタービン上流側の翼については、開発が共通化でき、コストが低下するとともに、メインテナンスに使用する部品点数が減少し、管理も容易になる。また、高温部品の寿命等の信頼性確保については、実負荷または実負荷を模擬した条件での耐久試験で確認することになるが、各種サイクルで共通の部品を使用できることから、信頼性試験データを集めやすくなり、高温部品の信頼性が向上する。
【0035】
前述した図1〜図9に示す本実施例によれば、単純サイクル,複合サイクル,熱電併給サイクル,再生サイクル,高湿分利用サイクル,2軸ガスタービンサイクル等の各種サイクルにおいて、圧縮機,燃焼器,タービン等の部品、特に燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン静・動翼等の高温部品を共通化できるため、開発・製作コスト,部品管理コストが低下する。
【0036】
また、単純サイクルに比べて、段数の少ない圧縮機またはタービンを用いて、複合サイクル,熱電併給サイクル,再生サイクル,高湿分利用サイクル,2軸ガスタービンサイクル等の各種サイクルを構成することで、単純サイクルと比べて、圧力比を下げ、燃焼ガス温度を一定にできるので、燃焼器ライナ,燃焼器尾筒,タービン静・動翼等の高温部品は変更不要となる。
【0037】
なお、各種サイクルに適した圧縮機とタービンを設計する際、圧縮機あるいはタービンに可動翼を設けて、最適な圧縮比や圧縮機とタービンの流量となるように調整する場合では、その分部品点数が増加しコストが増大してしまう。これに加えて、特にタービン等の高温部に可動部を設ける場合には、信頼性に対する入念な検証が必要となる。しかし、本実施例では可動翼を設けずに、各種サイクルごとに最適となる圧縮比や、圧縮機とタービンの流量に調整することができる。
【0038】
したがって、特に開発に労力,コスト,期間がかかるこれら高温部品は共通化したまま、出力,効率,熱需要に対応できる製品ラインナップをそろえることができる。その際、高温部品は各製品共通なので、寿命等の信頼性評価を一元的に行うことができ、より信頼性の高い製品群が構築できる。
【0039】
また、圧縮機の段数削減時にダミーディスク,ダミーキーを挿入することで、ロータ長を各サイクルで同じにすることができるため、吸気外筒4,圧縮機外筒7、および軸受け、スタッキングボルトの構造変更が不要となり、設計期間の短縮化,部品の共通化が図れる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、各種サイクルに適用することが可能なガスタービン設備の製造方法を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる高湿分利用ガスタービン。
【図2】単純サイクルガスタービン。
【図3】複合または熱電併給サイクルガスタービン。
【図4】再生サイクルガスタービン。
【図5】2軸ガスタービン。
【図6】本発明の一実施例となる段数設定フロー。
【図7】本発明の一実施例となる2軸ガスタービンの段数設定フロー。
【図8】ダミーディスクの例。
【図9】ダミーキーの例。
【符号の説明】
1…吸気室、2…ルーバ、3…フィルタ、4…吸気外筒、5…吸気案内翼、6…圧縮機、7…圧縮機外筒、8…圧縮機動翼、9…圧縮機静翼、10…本体外筒、11…燃焼器、12…燃焼器外筒、13…燃焼器カバー、14…燃料ノズル、15…燃焼器ライナ、16…燃焼器尾筒、17…タービン、18…タービン外筒、19…タービン静翼、20…タービン動翼、21…吸気加湿装置、22…シールプレート、23…高圧加湿装置、24…低温再生器、25…高温再生器、26…ボイラ、27…加熱器、28…蒸気タービン、29…出力タービン、30…ダミーディスク、31…ダミーキー、101…空気、102…高圧空気、103…尾筒冷却後の抽気空気、104…低温高湿空気、105…高温高湿空気、106…燃焼ガス、107…タービン排ガス、108…低温排ガス、109…ボイラ給水、110…蒸気、111…加熱蒸気、112…凝縮水、201…燃料、202…吸気噴霧水、203…高圧噴霧水。
Claims (6)
- 複数段の圧縮機及びタービンを有し、各種サイクルに適用可能に共通化されたガスタービン設備の主要部を予め設定し、この予め設定された主要部を基準に、所望のサイクルに適した条件を得る圧縮機及びタービンの段数を設定することを特徴とするガスタービン設備の製造方法。
- 請求項1に記載のガスタービン設備の製造方法において、圧縮機又はタービンの段数を予め設定された段数から減少させる場合に、減少させた段落にその外周部が前記圧縮機またはタービンの環状流路の内周壁を形成する部材を取り付けて、前記主要部のうち設定した段数の圧縮機およびタービンを組み合わせて構成することを特徴とするガスタービン設備の製造方法。
- 請求項1に記載のガスタービン設備の製造方法において、
所望のサイクルに必要なタービン出口温度となる圧縮機及びガスタービンの圧力比、必要なタービン流量及び圧縮機流量となる圧縮機入口面積に基づいて、前記圧縮機及びタービンの段数、並びに圧縮機とタービンの組み合わせを設定することを特徴とするガスタービン設備の製造方法。 - 複数段の圧縮機及びタービンを備えたガスタービン設備において、
前記圧縮機及びタービンの主要部を各種サイクルに適用可能に予め共通化して構成し、前記圧縮機及びタービンは所望のサイクルに適した段数に形成された段落部と、円盤状でその外周部が前記圧縮機またはタービンの環状流路の内周壁の一部を形成する部材とを組み合わせて構成したことを特徴とするガスタービン設備。 - 請求項4のガスタービン設備において、前記部材は圧縮機又はタービンの予め設定された段数から減少された段落部に取り付けられるものであることを特徴とするガスタービン設備。
- 請求項4のガスタービン設備において、前記部材はその外周面が平面に形成されたダミーディスクを前記圧縮機又はタービンのディスク部に挿入可能に構成されていることを特徴とするガスタービン設備。
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