JP2004027054A - Polyurethane resin from new polyol - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低硬度、高強度、高伸びを発現するポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオキシテトラメチレンジオール、ポリオキシプロピレンポリオールなどのポリオキシアルキレンポリオールやポリエステルポリオールなどの高分子量ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマーに硬化剤を反応させてポリウレタン樹脂を製造する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ポリオキシテトラメチレンポリオールとポリイソシアネート化合物を原料として用いて製造したポリウレタン樹脂は、伸び、反発弾性率、耐水性などが優れていることから、スパンデックスなどの用途に用いられてきた。しかしながら、酸化劣化しやすく、耐候性、耐熱性、低温での弾性回復率、染色性に劣る欠点があった。また、原料ポリオールの分子量としては、粘度の点で4000が限度であったため、製造できるポリウレタン樹脂の硬度には下限値があった。
【0004】
一方、ポリエステルポリオールとポリイソシアネート化合物を原料として用いて製造したポリウレタン樹脂は、伸び、反発弾性率などが優れているが、耐水性に劣る欠点があった。
【0005】
上記を改良する目的で、分子量2000程度のポリオキシプロピレンポリオールにラクトンを反応させて得られるポリエーテルポリラクトンポリオールを用いてポリウレタン樹脂を製造する試みがなされた(特開昭58−59213号公報)。
【0006】
上記提案により、高伸び、高弾性回復率のポリウレタン樹脂は得られたが、原料ポリオールの分子量に限界があったため、低硬度のポリウレタン樹脂を得ることが難しかった。このように、低硬度、高強度、高伸びを併せもつポリウレタン樹脂が要望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決する下記の発明である。
【0008】
ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させてポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオールの少なくとも一部として、(1)水酸基価5〜30、および(2)総不飽和度が0.07以下のポリオキシアルキレンポリオール(A)とラクトンの反応生成物を用いることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
(ポリオール)
本発明において、ポリオールの少なくとも一部として、(1)水酸基価5〜30および(2)総不飽和度が0.07以下のポリオキシアルキレンポリオール(A)とラクトンとを反応させて得られるラクトン系ポリオールを用いる。
ポリオキシアルキレンポリオール(A)は、開始剤および触媒の存在下、アルキレンオキシドを反応させて得られる水酸基数2〜8のものが好ましい。
【0010】
開始剤としては2〜8個の活性水素原子を有する化合物が使用でき、具体的には、エチレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの2価アルコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリンなどの3価アルコール、ペンタエリスリトールなどの4価アルコール;ソルビトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、トリペンタエリスリトール、ショ糖などの8価アルコール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミンなどのジアミン、モノエタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ビスフェノールAなどのフェノール、およびこれらの化合物に少量のアルキレンオキシドを付加した比較的低分子量のアルキレンオキシド付加体などが挙げられる。2価アルコールまたは3価アルコールが好ましい。
【0011】
アルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、エチレンオキシドなどが挙げられ、プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシドと他のアルキレンオキシドの併用が好ましい。プロピレンオキシドのみが好ましい。アルキレンオキシドのうち70質量%以上、特に90質量%以上がプロピレンオキシドであることが好ましい。
【0012】
触媒としては、公知の触媒を使用できるが、総不飽和度が0.07以下のポリオキシアルキレンポリオールを得るためには、複合金属シアン化物錯体触媒、セシウム系触媒、金属ポルフィリン触媒、フォスファゼン触媒などの使用が好ましい。本発明においては、複合金属シアン化物錯体を使用することが特に好ましい。なかでも亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ましく、特にそのエーテルおよび/またはアルコール錯体が好ましい。
【0013】
ポリオール(A)の総不飽和度は、0.07以下であり、0.04以下であることが好ましい。総不飽和度がこれより高い場合には、得られるポリウレタン樹脂において残留タックの増大、強度の低下等が起こる。
ポリオール(A)の水酸基価は5〜30である。水酸基価が5未満であるとポリオールが高粘度化し、作業性が悪くなる。水酸基価が30を超えると得られるポリウレタン樹脂の物性が悪くなる。
【0014】
ポリオキシアルキレンポリオール(A)は、2種以上のポリオールの混合物であってもよい。混合物の場合、水酸基価、不飽和度の平均値が上記範囲内であればよい。
【0015】
(ラクトン系ポリオール)
本発明において、上記ポリオキシアルキレンポリオール(A)にラクトンを反応させてラクトン系ポリオールを製造する。
【0016】
ラクトンとしては、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどが挙げられ、ε−カプロラクトンが特に好ましい。ラクトンの使用量は、ポリオール(A)/ラクトンが質量比で、20〜98/2〜80となる割合が好ましく、55〜98/2〜45が特に好ましい。また得られる反応生成物の水酸基価は、4〜28が好ましく、4〜25が特に好ましい。
【0017】
反応させる際、触媒として、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等の有機チタン化合物、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキシド、塩化第一錫、臭化第一錫、ヨウ化第一錫等の錫化合物を0.05〜1000ppm用いてもよい。
また反応温度としては、130〜240℃、さらには140〜230℃が好ましい。
【0018】
(ポリウレタン樹脂)
本発明において、上記ラクトン系ポリオールを含むポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させることによりポリウレタン樹脂を製造できる。ポリウレタン樹脂の製造方法としては、ワンショット法、プレポリマー法など公知の方法を採用できる。
【0019】
本発明においては、プレポリマー法、すなわち、イソシアネート基末端プレポリマーを製造し、さらに硬化剤(ポリオール、ポリアミン等)を反応させることによりポリウレタン樹脂を製造する方法がより好ましい。この場合、イソシアネート基末端プレポリマーの原料ポリオールとしてラクトン系ポリオールを用いてもよく、硬化剤としてラクトン系ポリオールを使用してもよい。用途、ポリウレタン樹脂の要求物性等に応じて選択することが好ましいが、前者が特に好ましい。
【0020】
以下、プレポリマー法によるポリウレタン樹脂の製造方法について詳しく述べるが、本発明はこの方法に限定されない。
イソシアネート基末端プレポリマーの原料ポリオールとしては、上記ラクトン系ポリオールを単独で用いてもよく、他のポリオールを混合して使用してもよい。また、硬化剤として、上記ラクトン系ポリオールを用いる場合には、イソシアネート基末端プレポリマーの原料ポリオールとしては、上記ラクトン系ポリオールを含まないポリオールを使用してもよい。物性の点からはイソシアネート基末端プレポリマーの原料ポリオールとしてラクトン系ポリオールを使用することがより好ましく、ラクトン系ポリオール単独で使用することが特に好ましい。
【0021】
使用できる上記ラクトン系ポリオール以外のポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。水酸基価5〜100のものが好ましく、5〜60のものがより好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールとしては、ポリオキシテトラメチレンポリオールやポリオキシアルキレンポリオール(A)やその他の比較的総不飽和度の高いポリオキシアルキレンポリオールなどが使用できる。
【0022】
ラクトン系ポリオールと他のポリオールを併用する場合、その使用割合は質量比で10〜90/90〜10となる割合が好ましく、40〜90/60〜10となる割合が特に好ましい。
【0023】
(ポリイソシアネート化合物)
本発明において使用できるポリイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などの脂環族ポリイソシアネート、およびこれらポリイソシアネートをウレタン変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、カルボジイミド変性体、イソシアヌレート変性体などが挙げられる。反応性および得られるイソシアネート基末端プレポリマーの粘度の点から芳香族ジイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0024】
(プレポリマー)
イソシアネート基末端プレポリマーは、上記ポリオールとポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート基/水酸基(モル比)が2〜10、好ましくは3〜6となる割合で反応させることにより製造できる。該モル比が2未満であると、プレポリマーの粘度が高くなり作業性が低下し、一方該モル比が10超過では発泡しやすい問題がある。
【0025】
また、プレポリマーのイソシアネート基含有量(質量換算)は、0.1〜10%が好ましく、0.3〜6.0%がより好ましく、2〜4%が最も好ましい。イソシアネート基含有量が0.1%未満では、プレポリマーの粘度が高くなり作業性が低下し、イソシアネート基含有量が10%超過では発泡しやすい問題がある。
【0026】
イソシアネート基末端プレポリマーは通常の公知の方法で製造することができる。例えば、ポリイソシアネート化合物と上記ポリオキシアルキレンポリオールとを乾燥窒素気流下、60〜100℃で1〜20時間加熱反応することによって製造できる。
【0027】
(硬化剤)
本発明において、上記プレポリマーを硬化剤と反応させることによりポリウレタン樹脂を製造できる。硬化剤としては、最終生成物であるポリウレタンの物性に応じて、高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、ポリアミンなどを選択できる。
【0028】
高分子量ポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオールまたは本発明における上記ラクトン系ポリオールが使用できる。ポリオキシアルキレンポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオール(A)や(A)以外の比較的総不飽和度の高いポリオキシアルキレンポリオールなどが使用できる。高分子量ポリオールは、水酸基価5〜112のものが好ましい。
【0029】
低分子量ポリオールとしては、分子量500以下の低分子量ポリオールが使用できる。低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,5−ヘプタンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールなどの2価アルコールなどが挙げられる。
【0030】
ポリアミンとしては、芳香環に直接アミノ基が結合した芳香族系ジアミン化合物および芳香環にアルキレン基を介してアミノ基が結合したジアミン化合物などの、脂肪族アミン、脂環族アミンが挙げられる。
【0031】
具体的には、ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエチル−2,6−ジアミノトルエン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等の芳香族アミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン等の脂肪族ジアミン、ピペラジン、ピペラジン誘導体等の脂環族ジアミンが挙げられる。
【0032】
(反応)
プレポリマーと硬化剤を反応させる際の割合は、硬化剤中の活性水素含有基/プレポリマー中のイソシアネート基が、0.7〜1.2となる割合が好ましく、0.85〜1.05となる割合が好ましい。
反応温度は0〜30℃が好ましい。0℃未満であると、反応が遅すぎ、長時間要する。30℃を超えると、反応が速すぎて充分に混合される前の不均一な状態で反応するので好ましくない。
【0033】
プレポリマーおよび硬化剤を反応させるための公知のウレタン化反応触媒を含有してもよい。例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、2−エチルヘキサン酸錫などの有機錫化合物、鉄アセチルアセトナート、塩化第二鉄などの鉄化合物;トリエチルアミン、トリエチレンジアミンなどの三級アミン系などが挙げられる。なかでも有機錫化合物が好ましい。
【0034】
触媒の添加量は、プレポリマーと硬化剤との合計100質量部に対して、0.0001〜0.1質量部が好ましく、0.001〜0.01質量部が特に好ましい。0.0001質量部未満では成形品が脱型可能になるまでの時間が長くなり、0.1質量部超過では反応成分混合後のポットライフが短くなりすぎて、いずれも好ましくない。
【0035】
また、プレポリマーと硬化剤との反応は溶媒中で行うこともできる。たとえば、溶媒中で、プレポリマーを製造して、プレポリマー溶液を得、これに硬化剤を添加することにより、溶媒中で反応を行うことができる。溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなど、水に可溶な極性溶媒が好ましく用いられる。
また、ポリウレタン樹脂の分子量調節剤として、ジエチルアミン、ジブチルアミンやジエタノールアミン等の末端基停止剤を併用してもよい。
【0036】
本発明においてポリウレタン樹脂を製造するにあたり、下記の充填剤、補強剤、安定剤、難燃剤、離型剤、防黴剤などの添加剤を配合することができる。
充填剤や補強剤としては、カーボンブラック、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、ガラス、骨粉、木粉、繊維フレークなどが、安定剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などが、難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート、アンモニウムポリホスフェート、有機臭素化合物などが、離型剤としては、ワックス、石鹸類、シリコンオイルなどが、防黴剤としてはペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェノールラウレート、ビス(トリ−n−ブチル錫)オキシドなどが挙げられる。
【0037】
本発明のポリウレタン樹脂は、可塑剤を含まないことが好ましい。本発明のポリウレタン樹脂は、可塑剤を配合しなくても作業性に優れる効果や低硬度のポリウレタン樹脂を製造できる効果を有する。
【0038】
本発明において、特定のラクトン系ポリオールを使用することにより、低硬度、高強度、高伸び、低温での弾性回復率を同時に満足するポリウレタン樹脂を得ることができる。
【0039】
よって、本発明によるポリウレタン樹脂は、低硬度と高強度が要求される用途、たとえば、樹脂成型用型枠材、給紙ローラー、排紙ローラー、転写ローラー、現像ローラー、帯電ローラーなどの事務機器用各種ローラー、スクリーン印刷などに用いられる各種ブレード、シール材、防振材、衝撃吸収材などに有用である。
【0040】
また、本発明によるポリウレタン樹脂は、高伸び、高反発弾性率のポリウレタン樹脂を製造できるので、合成皮革、スパンデックスなどの用途にも有用である。スパンデックス用途に使用した場合、従来のポリオキシテトラメチレンポリオールを用いたウレタン樹脂では低温(0〜50℃)での弾性回復率が低い問題があったが、本発明におけるウレタン樹脂ではこの点を改良できる。
【0041】
本発明によるポリウレタン樹脂を合成皮革として利用する場合には、溶媒中で反応を行い、ポリウレタン樹脂溶液を得、基布に塗布した後、溶媒除去することによって合成皮革を得ることができる。また、スパンデックスとして利用する場合には前記のような反応によって得られたポリウレタン樹脂溶液から、乾式紡糸法または湿式紡糸法により弾性糸を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明の内容を説明する。部数は質量部数を示す。
【0043】
(原料)
ポリオールとして、表1に示す開始剤と触媒を用いて、プロピレンオキシドを開環重合させて得られたポリオキシプロピレンポリオールを使用した。各ポリオールの水酸基価(単位:mgKOH/g)、総不飽和度(単位:meq/g)を表1に示す。表中、DMCは亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒を、KOHは水酸化カリウム触媒を示す。また、ポリオールc1は、水酸基数2、水酸基価56のポリオキシテトラメチレンポリオールである。
【0044】
【表1】
【0045】
(ポリオールの合成)
(例1〜8)
原料として表2に示す種類と部数のポリオールと、表2に示す部数のε−カプロラクトンを反応器に投入し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、140℃に昇温した。さらにテトラブトキシチタンを0.002部を投入して、170℃に昇温し、8時間反応させてポリオール(P1〜P5、Q1〜Q3)を得た。得られたポリオールの水酸基価(単位:mgKOH/g)を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
(低硬度ウレタンゴムへの応用)
(例9〜12)
表3〜4に示す種類と部数のポリオールと、表3〜4に示す種類と部数のポリイソシアネート化合物とを、窒素雰囲気下、80℃で7時間反応させ、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。得られたプレポリマーのイソシアネート基含有量(表中、NCO量)を表3〜4に示す。
【0048】
次いで、得られたプレポリマー100部に対して、硬化剤として表3〜4に示す種類と部数のポリオールおよび触媒としてジブチル錫ジラウレート(以下、DBTDL)を0.05部加えて、100℃にて10時間反応させてポリウレタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂の物性を表3〜4に示す。物性の評価はJIS K 6301に準じた。
【0049】
表中、MDIは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名ミリオネートMT)を、TDIは2,4−トリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名ミリオネートT−100)を示す。なお、例9〜10、12〜13は実施例であり、例11、14〜16は比較例である。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
例9〜10では、例11と比較して、より低硬度で高強度かつ高伸びの樹脂が得られた。また、例12〜13では、低硬度であって、高強度かつ高反発弾性率の樹脂が得られたが、例14〜16では、低硬度、高強度、高反発弾性率のいずれも満足する樹脂を得ることができなかった。
【0053】
(熱可塑性ポリウレタン樹脂への応用)
(例17〜19)
表5に示す種類と部数のポリオールと、表5に示す種類と部数のポリイソシアネート化合物とを、窒素雰囲気下、80℃で7時間反応させ、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。得られたプレポリマーのイソシアネート基含有量(表中、NCO量)を表5に示す。
【0054】
次いで、得られたプレポリマー100部に対して、硬化剤として表5に示す部数の1,4−ブタンジオール、触媒としてジブチル錫ジラウレート 0.05部を加えて、120℃にて10時間反応させてポリウレタン樹脂を得た。
【0055】
得られた樹脂組成物を、粉砕機によりフレーク状に砕き、次いでこのフレーク状の樹脂組成物をダイス温度125℃の押出成型機を用いて、100μmの厚みのフィルム状に押出成型し、フィルム状樹脂組成物を得た。なお、例17は実施例、例18〜19は比較例である。
【0056】
【表5】
【0057】
例18では、押出成型機の吐出部において、樹脂が熱分解し発泡してしまい、フィルム状樹脂組成物を得ることができなかった。
【0058】
(溶液重合によるポリウレタンウレア樹脂への応用)
(例20〜23)
表6に示す種類と部数のポリオール、と表6に示す種類と部数のポリイソシアネート化合物を窒素雰囲気下、80℃で時間反応させ、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。得られたプレポリマーのイソシアネート基含有量(表中、NCO量)を表6に示す。
【0059】
得られたプレポリマーをN,N’−ジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解して、固形分30質量%のウレタンプレポリマー溶液を得た。ついで、表6に示す部数のm−キシリレンジアミンと、表6に示す部数のジエチルアミンを、30重量%の濃度になるようにDMACに溶解した溶液を硬化剤として、室温下で激しく撹拌した該ウレタンプレポリマー溶液100部に加え、重合反応を行いポリウレタンウレア樹脂溶液を得た。
【0060】
DMACを蒸発させて該ポリウレタンウレア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理を行い、厚さ約100μmのフィルム状の試料を作成した。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性測定を行った。結果を表6に示す。なお、例20〜21は実施例、例22〜23は比較例である。
【0061】
【表6】
【0062】
【発明の効果】
低硬度であって、かつ、高強度、高い伸び特性を発現するポリウレタン樹脂が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a polyurethane resin exhibiting low hardness, high strength, and high elongation.
[0002]
[Prior art]
Polyurethane resin is obtained by reacting a curing agent with an isocyanate group-terminated polyurethane prepolymer obtained by reacting a high molecular weight polyol such as polyoxyalkylene polyol such as polyoxytetramethylene diol or polyoxypropylene polyol or a polyester polyol with an isocyanate compound. Manufacturing methods are known.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Polyurethane resins produced using polyoxytetramethylene polyol and a polyisocyanate compound as raw materials have been used for applications such as spandex because of their excellent elongation, impact resilience, water resistance, and the like. However, it is susceptible to oxidative degradation and has the disadvantages of being inferior in weather resistance, heat resistance, elastic recovery at low temperatures, and dyeability. Further, the molecular weight of the raw material polyol was 4000 in terms of viscosity, so that the hardness of the polyurethane resin that can be produced had a lower limit.
[0004]
On the other hand, a polyurethane resin produced using a polyester polyol and a polyisocyanate compound as raw materials has excellent elongation and impact resilience, but has a drawback of poor water resistance.
[0005]
In order to improve the above, an attempt was made to produce a polyurethane resin by using a polyether polylactone polyol obtained by reacting a lactone with a polyoxypropylene polyol having a molecular weight of about 2000 (Japanese Patent Laid-Open No. 58-59213). .
[0006]
According to the above proposal, a polyurethane resin having a high elongation and a high elastic recovery rate was obtained. However, since the molecular weight of the raw material polyol was limited, it was difficult to obtain a low-hardness polyurethane resin. Thus, a polyurethane resin having both low hardness, high strength, and high elongation is desired.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
This invention is the following invention which solves said subject.
[0008]
In a method for producing a polyurethane resin by reacting a polyol and an isocyanate compound, polyoxyalkylene having (1) a hydroxyl value of 5 to 30 and (2) a total degree of unsaturation of 0.07 or less as at least part of the polyol. A method for producing a polyurethane resin, comprising using a reaction product of a polyol (A) and a lactone.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Polyol)
In the present invention, as at least a part of the polyol, a lactone obtained by reacting (1) a hydroxyl value of 5 to 30 and (2) a polyoxyalkylene polyol (A) having a total unsaturation of 0.07 or less with a lactone A system polyol is used.
The polyoxyalkylene polyol (A) preferably has 2 to 8 hydroxyl groups obtained by reacting an alkylene oxide in the presence of an initiator and a catalyst.
[0010]
As the initiator, a compound having 2 to 8 active hydrogen atoms can be used. Specifically, dihydric alcohols such as ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,4-butanediol, Trihydric alcohols such as methylolpropane, trimethylolethane and glycerin, tetrahydric alcohols such as pentaerythritol; hexahydric alcohols such as sorbitol and dipentaerythritol, octahydric alcohols such as tripentaerythritol and sucrose, ethylenediamine, hexamethylenediamine , Diamines such as tolylenediamine, alkanolamines such as monoethanolamine, propanolamine, diethanolamine, phenols such as bisphenol A, and a small amount of alkyl in these compounds. Such as relatively low molecular weight of the alkylene oxide adduct obtained by adding a N'okishido the like. A dihydric alcohol or a trihydric alcohol is preferred.
[0011]
Examples of the alkylene oxide include propylene oxide, 1,2-butylene oxide, 2,3-butylene oxide, and ethylene oxide. Propylene oxide or a combination of propylene oxide and another alkylene oxide is preferable. Only propylene oxide is preferred. Among the alkylene oxides, 70% by mass or more, particularly 90% by mass or more is preferably propylene oxide.
[0012]
As the catalyst, a known catalyst can be used. In order to obtain a polyoxyalkylene polyol having a total unsaturation of 0.07 or less, a double metal cyanide complex catalyst, a cesium catalyst, a metal porphyrin catalyst, a phosphazene catalyst, etc. Is preferred. In the present invention, it is particularly preferable to use a double metal cyanide complex. Of these, a complex mainly composed of zinc hexacyanocobaltate is preferable, and an ether and / or alcohol complex thereof is particularly preferable.
[0013]
The total degree of unsaturation of the polyol (A) is 0.07 or less, and preferably 0.04 or less. When the total degree of unsaturation is higher than this, an increase in residual tack or a decrease in strength occurs in the resulting polyurethane resin.
The hydroxyl value of the polyol (A) is 5-30. When the hydroxyl value is less than 5, the polyol has a high viscosity and the workability deteriorates. If the hydroxyl value exceeds 30, the physical properties of the resulting polyurethane resin will deteriorate.
[0014]
The polyoxyalkylene polyol (A) may be a mixture of two or more polyols. In the case of a mixture, the average value of the hydroxyl value and the degree of unsaturation may be within the above ranges.
[0015]
(Lactone polyol)
In the present invention, a lactone polyol is produced by reacting the polyoxyalkylene polyol (A) with a lactone.
[0016]
Examples of the lactone include ε-caprolactone, γ-valerolactone, and δ-valerolactone, and ε-caprolactone is particularly preferable. The amount of the lactone used is preferably such that the polyol (A) / lactone has a mass ratio of 20 to 98/2 to 80, and particularly preferably 55 to 98/2 to 45. Moreover, 4-28 are preferable and, as for the hydroxyl value of the reaction product obtained, 4-25 are especially preferable.
[0017]
When reacting, as a catalyst, organic titanium compounds such as tetrabutyl titanate and tetrapropyl titanate, tin 2-ethylhexanoate, dibutyltin dilaurate, dibutyltin oxide, stannous chloride, stannous bromide, first iodide A tin compound such as tin may be used at 0.05 to 1000 ppm.
Moreover, as reaction temperature, 130-240 degreeC, Furthermore, 140-230 degreeC is preferable.
[0018]
(Polyurethane resin)
In the present invention, a polyurethane resin can be produced by reacting a polyol containing the lactone-based polyol with a polyisocyanate compound. As a method for producing the polyurethane resin, known methods such as a one-shot method and a prepolymer method can be employed.
[0019]
In the present invention, a prepolymer method, that is, a method of producing a polyurethane resin by producing an isocyanate group-terminated prepolymer and further reacting with a curing agent (polyol, polyamine, etc.) is more preferred. In this case, a lactone polyol may be used as a raw material polyol for the isocyanate group-terminated prepolymer, and a lactone polyol may be used as a curing agent. The selection is preferably made according to the use and the required physical properties of the polyurethane resin, but the former is particularly preferable.
[0020]
Hereinafter, although the manufacturing method of the polyurethane resin by a prepolymer method is described in detail, this invention is not limited to this method.
As the raw material polyol for the isocyanate group-terminated prepolymer, the lactone-based polyol may be used alone, or other polyols may be mixed and used. Moreover, when using the said lactone type polyol as a hardening | curing agent, you may use the polyol which does not contain the said lactone type polyol as a raw material polyol of an isocyanate group terminal prepolymer. From the viewpoint of physical properties, it is more preferable to use a lactone-based polyol as the raw material polyol of the isocyanate group-terminated prepolymer, and it is particularly preferable to use the lactone-based polyol alone.
[0021]
Examples of polyols other than the lactone-based polyol that can be used include polyoxyalkylene polyols and polyester polyols. The thing of a hydroxyl value of 5-100 is preferable, and the thing of 5-60 is more preferable. As the polyoxyalkylene polyol, polyoxytetramethylene polyol, polyoxyalkylene polyol (A), and other polyoxyalkylene polyols having a relatively high total unsaturation can be used.
[0022]
When using a lactone-type polyol and another polyol together, the use ratio is preferably a ratio of 10 to 90/90 to 10 and particularly preferably a ratio of 40 to 90/60 to 10 by mass ratio.
[0023]
(Polyisocyanate compound)
Examples of the polyisocyanate compound that can be used in the present invention include aromatic polyisocyanates such as diphenylmethane diisocyanate, polyphenylene polymethylene polyisocyanate, 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, and xylene diisocyanate, and hexamethylene diisocyanate. Aliphatic polyisocyanates such as aliphatic polyisocyanates, isophorone diisocyanates, 4,4′-methylenebis (cyclohexyl isocyanate), and these polyisocyanates are urethane-modified, burette-modified, allophanate-modified, carbodiimide-modified, isocyanurate-modified. Examples include the body. Aromatic diisocyanates are preferred and diphenylmethane diisocyanate is preferred in terms of reactivity and the viscosity of the resulting isocyanate group-terminated prepolymer.
[0024]
(Prepolymer)
The isocyanate group-terminated prepolymer can be produced by reacting the polyol and the polyisocyanate compound at a ratio of isocyanate group / hydroxyl group (molar ratio) of 2 to 10, preferably 3 to 6. When the molar ratio is less than 2, the viscosity of the prepolymer increases and the workability decreases, whereas when the molar ratio exceeds 10, there is a problem that foaming tends to occur.
[0025]
The isocyanate group content (in terms of mass) of the prepolymer is preferably 0.1 to 10%, more preferably 0.3 to 6.0%, and most preferably 2 to 4%. When the isocyanate group content is less than 0.1%, the viscosity of the prepolymer increases and the workability decreases, and when the isocyanate group content exceeds 10%, foaming tends to occur.
[0026]
The isocyanate group-terminated prepolymer can be produced by an ordinary known method. For example, it can be produced by subjecting a polyisocyanate compound and the polyoxyalkylene polyol to a heat reaction at 60 to 100 ° C. for 1 to 20 hours in a dry nitrogen stream.
[0027]
(Curing agent)
In the present invention, a polyurethane resin can be produced by reacting the prepolymer with a curing agent. As the curing agent, a high molecular weight polyol, a low molecular weight polyol, a polyamine, or the like can be selected in accordance with the physical properties of the polyurethane which is the final product.
[0028]
As the high molecular weight polyol, polyoxyalkylene polyol, polyester polyol, or the lactone-based polyol in the present invention can be used. As the polyoxyalkylene polyol, polyoxyalkylene polyols (A) and polyoxyalkylene polyols having a relatively high total unsaturation other than (A) can be used. The high molecular weight polyol preferably has a hydroxyl value of 5 to 112.
[0029]
As the low molecular weight polyol, a low molecular weight polyol having a molecular weight of 500 or less can be used. Low molecular weight polyols include ethylene glycol, diethylene glycol, 1,2-propanediol, 1,6-hexanediol, 2-methyl-1,3-propanediol, 2,2-dimethyl-1,3-propanediol, 2 -Dihydric alcohols such as methyl-1,5-heptanediol and cyclohexane-1,4-dimethanol.
[0030]
Examples of the polyamine include aliphatic amines and alicyclic amines such as an aromatic diamine compound in which an amino group is directly bonded to an aromatic ring and a diamine compound in which an amino group is bonded to an aromatic ring via an alkylene group.
[0031]
Specifically, diaminobenzene, 2,4-diaminotoluene, 2,6-diaminotoluene, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminodiphenylmethane, 3,3′- Fragrances such as diethyl-4,4'-diaminodiphenylmethane, 3,5-diethyl-2,4-diaminotoluene, 3,5-diethyl-2,6-diaminotoluene, m-xylylenediamine, p-xylylenediamine And aliphatic diamines such as aliphatic amines, ethylene diamine, propylene diamine and isophorone diamine, and alicyclic diamines such as piperazine and piperazine derivatives.
[0032]
(reaction)
The ratio when the prepolymer and the curing agent are reacted is preferably such that the active hydrogen-containing group in the curing agent / isocyanate group in the prepolymer is 0.7 to 1.2, and 0.85 to 1.05. The ratio is preferably.
The reaction temperature is preferably 0 to 30 ° C. If it is less than 0 ° C., the reaction is too slow and takes a long time. If the temperature exceeds 30 ° C., the reaction is too fast and the reaction occurs in a non-uniform state before being sufficiently mixed.
[0033]
You may contain the well-known urethanation reaction catalyst for making a prepolymer and a hardening | curing agent react. For example, dibutyltin dilaurate, dioctyltin dilaurate, dibutyltin dioctoate, organotin compounds such as tin 2-ethylhexanoate, iron compounds such as iron acetylacetonate and ferric chloride; tertiary amines such as triethylamine and triethylenediamine Etc. Of these, organotin compounds are preferred.
[0034]
The addition amount of the catalyst is preferably 0.0001 to 0.1 parts by mass, particularly preferably 0.001 to 0.01 parts by mass with respect to 100 parts by mass in total of the prepolymer and the curing agent. If the amount is less than 0.0001 parts by mass, the time until the molded product can be removed becomes long. If the amount exceeds 0.1 parts by mass, the pot life after mixing the reaction components becomes too short.
[0035]
The reaction between the prepolymer and the curing agent can also be performed in a solvent. For example, a prepolymer can be produced in a solvent to obtain a prepolymer solution, and a curing agent can be added thereto to carry out the reaction in the solvent. As the solvent, a water-soluble polar solvent such as dimethylformamide, dimethylacetamide, dimethyl sulfoxide or the like is preferably used.
Moreover, you may use together terminal group terminators, such as diethylamine, dibutylamine, and diethanolamine, as a molecular weight regulator of a polyurethane resin.
[0036]
In producing the polyurethane resin in the present invention, additives such as the following fillers, reinforcing agents, stabilizers, flame retardants, mold release agents, and antifungal agents can be blended.
Fillers and reinforcing agents include carbon black, aluminum hydroxide, calcium carbonate, titanium oxide, silica, glass, bone meal, wood flour, and fiber flakes. Stabilizers include antioxidants, UV absorbers, and light stabilizers. As flame retardants, chloroalkyl phosphate, dimethylmethylphosphonate, ammonium polyphosphate, organic bromine compounds, etc. as mold release agents, waxes, soaps, silicone oils, etc., and as anti-mold agents, pentachloro Examples include phenol, pentachlorophenol laurate, and bis (tri-n-butyltin) oxide.
[0037]
The polyurethane resin of the present invention preferably contains no plasticizer. The polyurethane resin of the present invention has the effect of being excellent in workability and the effect of producing a low-hardness polyurethane resin without blending a plasticizer.
[0038]
In the present invention, by using a specific lactone-based polyol, it is possible to obtain a polyurethane resin that simultaneously satisfies low hardness, high strength, high elongation, and elastic recovery at low temperature.
[0039]
Accordingly, the polyurethane resin according to the present invention is used for applications requiring low hardness and high strength, for example, for office equipment such as resin molding mold materials, paper feed rollers, paper discharge rollers, transfer rollers, development rollers, and charging rollers. It is useful for various rollers, various blades used for screen printing, seal materials, vibration-proof materials, shock absorbers, and the like.
[0040]
Moreover, since the polyurethane resin according to the present invention can produce a polyurethane resin having a high elongation and a high rebound resilience, it is useful for applications such as synthetic leather and spandex. When used in spandex applications, conventional urethane resins using polyoxytetramethylene polyol had a problem of low elastic recovery at low temperatures (0-50 ° C), but this point was improved in the urethane resin of the present invention. it can.
[0041]
When the polyurethane resin according to the present invention is used as a synthetic leather, the reaction is carried out in a solvent to obtain a polyurethane resin solution, which is applied to a base fabric, and then the solvent is removed to obtain the synthetic leather. When used as spandex, an elastic yarn can be obtained from the polyurethane resin solution obtained by the reaction as described above by a dry spinning method or a wet spinning method.
[0042]
【Example】
The contents of the present invention will be described below with reference to examples. The number of parts indicates the number of parts by mass.
[0043]
(material)
As the polyol, polyoxypropylene polyol obtained by ring-opening polymerization of propylene oxide using the initiator and catalyst shown in Table 1 was used. Table 1 shows the hydroxyl value (unit: mgKOH / g) and the total unsaturation (unit: meq / g) of each polyol. In the table, DMC represents a zinc hexacyanocobaltate complex catalyst, and KOH represents a potassium hydroxide catalyst. Polyol c1 is a polyoxytetramethylene polyol having 2 hydroxyl groups and 56 hydroxyl values.
[0044]
[Table 1]
[0045]
(Polyol synthesis)
(Examples 1-8)
The types and parts of polyol shown in Table 2 and the parts of ε-caprolactone shown in Table 2 as raw materials were charged into the reactor, and the temperature was raised to 140 ° C. while stirring in a nitrogen atmosphere. Further, 0.002 part of tetrabutoxytitanium was added, the temperature was raised to 170 ° C., and the mixture was reacted for 8 hours to obtain polyols (P1 to P5, Q1 to Q3). Table 2 shows the hydroxyl value (unit: mgKOH / g) of the obtained polyol.
[0046]
[Table 2]
[0047]
(Application to low hardness urethane rubber)
(Examples 9 to 12)
The types and parts of polyols shown in Tables 3 to 4 and the types and parts of polyisocyanate compounds shown in Tables 3 to 4 were reacted in a nitrogen atmosphere at 80 ° C. for 7 hours to obtain isocyanate group-terminated prepolymers. Tables 3 to 4 show the isocyanate group content (NCO amount in the table) of the obtained prepolymer.
[0048]
Next, with respect to 100 parts of the obtained prepolymer, 0.05 parts of dibutyltin dilaurate (hereinafter referred to as DBTDL) as a curing agent and the types and parts of polyols shown in Tables 3 to 4 were added at 100 ° C. A polyurethane resin was obtained by reacting for 10 hours. Tables 3 to 4 show the physical properties of the obtained polyurethane resin. The physical properties were evaluated according to JIS K 6301.
[0049]
In the table, MDI represents 4,4′-diphenylmethane diisocyanate (trade name Millionate MT manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.), and TDI represents 2,4-tolylene diisocyanate (trade name Millionate T-100 manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.). Examples 9 to 10 and 12 to 13 are examples, and examples 11 and 14 to 16 are comparative examples.
[0050]
[Table 3]
[0051]
[Table 4]
[0052]
In Examples 9 to 10, as compared with Example 11, a resin having lower hardness, higher strength and higher elongation was obtained. In Examples 12 to 13, resins having low hardness and high strength and high rebound resilience were obtained. In Examples 14 to 16, all of low hardness, high strength, and high rebound resilience were satisfied. The resin could not be obtained.
[0053]
(Application to thermoplastic polyurethane resin)
(Examples 17 to 19)
The types and parts of polyols shown in Table 5 and the types and parts of polyisocyanate compounds shown in Table 5 were reacted at 80 ° C. for 7 hours in a nitrogen atmosphere to obtain isocyanate group-terminated prepolymers. Table 5 shows the isocyanate group content (NCO amount in the table) of the obtained prepolymer.
[0054]
Next, 100 parts of the obtained prepolymer was added with 1,4-butanediol in the number of parts shown in Table 5 as a curing agent and 0.05 part of dibutyltin dilaurate as a catalyst, and reacted at 120 ° C. for 10 hours. Thus, a polyurethane resin was obtained.
[0055]
The obtained resin composition is crushed into flakes by a pulverizer, and then the flaky resin composition is extruded into a film having a thickness of 100 μm using an extruder with a die temperature of 125 ° C. A resin composition was obtained. In addition, Example 17 is an Example and Examples 18-19 are comparative examples.
[0056]
[Table 5]
[0057]
In Example 18, the resin was thermally decomposed and foamed at the discharge part of the extrusion molding machine, and a film-like resin composition could not be obtained.
[0058]
(Application to polyurethane urea resin by solution polymerization)
(Examples 20 to 23)
The type and number of polyols shown in Table 6 and the type and number of polyisocyanate compounds shown in Table 6 were reacted at 80 ° C. for a time in a nitrogen atmosphere to obtain isocyanate group-terminated prepolymers. Table 6 shows the isocyanate group content (NCO amount in the table) of the obtained prepolymer.
[0059]
The obtained prepolymer was dissolved in N, N′-dimethylacetamide (DMAC) to obtain a urethane prepolymer solution having a solid content of 30% by mass. Then, a solution obtained by dissolving the parts of m-xylylenediamine shown in Table 6 and the parts of diethylamine shown in Table 6 in DMAC so as to have a concentration of 30% by weight was used as a curing agent, and the mixture was vigorously stirred at room temperature. In addition to 100 parts of the urethane prepolymer solution, a polymerization reaction was performed to obtain a polyurethane urea resin solution.
[0060]
DMAC was evaporated to dry the polyurethane urea resin solution, followed by heat treatment at 140 ° C. for 30 minutes to prepare a film-like sample having a thickness of about 100 μm. The sample was cured at room temperature for 10 days and then measured for physical properties as described below. The results are shown in Table 6. Examples 20 to 21 are examples, and examples 22 to 23 are comparative examples.
[0061]
[Table 6]
[0062]
【The invention's effect】
A polyurethane resin having a low hardness and exhibiting high strength and high elongation characteristics can be obtained.
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