JP2004025949A - 車両用シート - Google Patents

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Naoki Noda
野田 直樹
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Takanichi Co Ltd
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Abstract

【課題】シートバックの基本設計を変更することなしに、後部座席から最も見易いシートバックやヘッドレストの背面にテレビやナビゲーションなどの情報の受像用パネルを設置した車両用シートを提供する。
【解決手段】シートバック1またはヘッドレスト2の背面に沿ってフィルム液晶パネル面3を設けた。シートバック1の背面とは、シートバック本体11そのものの背面でも、シートバック本体11に被覆されるシートカバーの背部表面でもよく、また、ヘッドレスト3の背面とは、シートバック本体11の上部に一連に形成したヘッドレスト部分の背面でも、シートバック本体11とは別に製作されてシートバック本体11に挿着されるヘッドレストでも、このヘッドレストに被覆されるシートカバーの背部表面でもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ受像用パネルや、ナビゲーションその他情報端末としての受像用パネルを組み込んだ車両用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の自動車には、テレビ受像用パネルやナビゲーションその他情報端末としての受像用パネルなど各種の受像用パネルを組み込んだものが普及されてきており、既に一部ではこのような受像用パネルを運転席から見易い箇所だけではなく、後部座席から見易い全部座席のシートバック背面に設置することも試みられているが、従来のこの種の受像用パネルは相当の厚みを有しているため、シートバック背面より突出しないようにシートバック背面に窪みを設けてこれに受像用パネルを嵌め込んでいる。ところが、シートバック背面に窪みを設けるとその分だけシートバックのクッション材を肉薄化したりシートバックフレームを曲げるなどシートバックの基本設計を変更しなければならず、設計が複雑化してシートバックの性能やコストに悪影響を及ぼすこととなって好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとするところは、上記のような問題点を解決して、シートバックのクッション材を肉薄化したりシートバックフレームの設計を複雑化するなどシートバックの基本設計を変更することなく、後部座席から最も見易い個所であるシートバックやヘッドレスト背面に面一の受像用パネルを組み込んでテレビやナビゲーションなどの情報の鮮明な画像を受像できるようにした車両用シートを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、シートバック本体の背面に沿ってフィルム液晶パネル面を設けたことを特徴とする車両用シートと、シートバックのヘッドレスト背面に沿ってフィルム液晶パネル面を設けたことを特徴とする車両用シートとよりなるものである。
なお、前記したシートバックの背面とは、シートバック本体そのものの背面のみならず、シートバック本体に被覆されるシートカバーの背部表面を含み、また、シートバックの上部に設けられるヘッドレストとは、シートバック本体の上部に一連に形成されたヘッドレスト部分の背面と、シートバック本体とは別体に製作されてシートバック本体に挿着されるヘッドレストそのものの背面はもとより、前記したヘッドレストに被覆されるシートカバーの背部表面をも含む。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図示した乗用車の前部座席の代表例である運転者用シートを挙げて具体的に説明する。
図1〜図4において、1はシートバック、2はシートバック1の上部に設けられているヘッドレスト、3はシートバック1またはヘッドレスト2の背面に沿ってヘッドレスト背面と面一に設けられているフィルム液晶パネル面である。このヘッドレスト2の背面に設けられているフィルム液晶パネル面3は、図示されないテレビや、ナビゲーションなどの情報機器の機構部分に接続されていて、スイッチ操作により画像を提供できるものであることは従来のフィルム液晶パネルと何等かわることがない。
【0006】
図1および図2に示すシートバック1は、シートバック本体11の上端にこのシートバック本体11とは別体として製造されたヘッドレスト本体21を挿着した周知のシートバックであって、この場合、受像用のフィルム液晶パネル面3は、図1に示した第1の実施例では前記したシートバック本体11の上部背面を構成している表皮にこれと面一として設けてあるが、図2に示した第2の実施例ではヘッドレスト本体21の上端に挿着したヘッドレスト21の背面上部を構成している表皮にこれと面一として設けてある。
【0007】
一方、図3に示すシートバック1は、シートバック本体11の上部をヘッドレスト部22に形成してある周知のヘッドレスト一体型のシートバックであって、この場合、受像用のフィルム液晶パネル面3は前記したシートバック本体11の上部からヘッドレスト部22にわたる部分の背面を構成している表皮のうちの最適部分にこれと面一として設けてある。
【0008】
このように構成されたものは、いずれの実施例においても、後部座席から見易い個所であるシートバック1の背面またはヘッドレスト2の背面に沿ってフィルム液晶パネル面3を設けてあるから、車内の所要個所に設置されているスイッチの操作またはリモートコントロールスイッチの操作により、このフィルム液晶パネル面3に予め接続してある図示されないテレビや、ナビケーションなどの情報機器の液晶表示モジュールとの回路を閉じれば、フィルム液晶パネル面3に鮮明な画像が映出されることとなって、後部座席の乗員に対して所要の画像を極めて見やすい姿勢で見られるように提供することとなるが、特に、本発明ではフィルム液晶パネル面3を採用してあるので、画像が鮮明で見易いうえにガラス基板よりなる受像用パネルに比べ遙かに薄くて軽量であるため、従来のようにシートバック背面に窪みを設けてこれに嵌め込めるようにシートフレームやシートクッションの厚みなどの基本設計を変更することなくシートバックやヘッドレストの背面にそのまま設置しても両面が面一となり、シートバック背面より突出することのない受像面が簡単に得られることとなって車内空間を狭めるなどシートバックの性能に悪影響を及ぼすおそれは全くない。しかも、フィルム液晶パネル面3は可撓性を有しているため、ヘッドレストに合わせて形状を自由にデザイン可能なうえに衝撃にも強くて破損し難くて長期耐用できるうえに乗客の安全性の面からも好ましいものとなる。
【0009】
なお、前記した3つの実施例はいずれもシートバック1やヘッドレスト2そのものの背面にフィルム液晶パネル面3を設けたものとしているが、フィルム液晶パネル面3をシートバック1に被覆される交換自在なシートカバーの背部表面に設けたり、ヘッドレスト2に被覆される交換自在なヘッドレストカバーの背部表面に設けたものとしてもよく、このような交換自在な受像パネルを備えたヘッドレストカバーとすることは折り畳み時においても嵩張ることのないフィルム液晶パネル面3を用いたことにより初めて可能なことである。
【0010】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、シートバック本体の背面またはシートバックの上部に設けられるヘッドレストの背面に沿ってフィルム液晶パネル面を設けたので、クッション材を肉薄化したりシートバックフレームを屈曲させるなどシートバックの基本設計を変更することなしに、後部座席から最も見易い個所であるシートバックやヘッドレストの背面にテレビやナビゲーションなどの情報の鮮明な画像を受像できる受像用パネルを面一として的確容易に設置できるなど多くの利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図である
【図2】本発明の第2の実施例を示す斜視図である
【図3】本発明の第3の実施例を示す斜視図である
【符号の説明】
1  シートバック
2  ヘッドレスト
3  フィルム液晶パネル

Claims (2)

  1. シートバック本体の背面に沿ってフィルム液晶パネル面を設けたことを特徴とする車両用シート。
  2. シートバックの上部に設けられるヘッドレストの背面に沿ってフィルム液晶パネル面を設けたことを特徴とする車両用シート。
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