JP2004023589A - Cm削除装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】番組から確実にCMを削除できるようにする。
【解決手段】ハードディスク250のCMデータベース部252に、CMの冒頭部の画像信号と、末尾部の画像信号とをCMデータとして記憶させておく。番組記憶部251に記憶されてる番組の画像信号について、上記CMデータを用いて検索を行なうことで、番組に挿入されたCMの画像信号を認識する。番組のうち、CMと認識されなかった区間を番組の本編と認識して、上記本編の画像信号及び音声信号を本編記憶部253に書き込むことで、番組からCMが削除される。
【選択図】 図3
【解決手段】ハードディスク250のCMデータベース部252に、CMの冒頭部の画像信号と、末尾部の画像信号とをCMデータとして記憶させておく。番組記憶部251に記憶されてる番組の画像信号について、上記CMデータを用いて検索を行なうことで、番組に挿入されたCMの画像信号を認識する。番組のうち、CMと認識されなかった区間を番組の本編と認識して、上記本編の画像信号及び音声信号を本編記憶部253に書き込むことで、番組からCMが削除される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
放送電波等から取得した番組の画像信号及び音声信号からCM(コマーシャルメッセージ)部を削除して本編部のみを保存するCM削除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレヴィジョン放送などの番組の画像データ及び音声データを取得して記録媒体に記録するためのビデオテープレコーダー等の画像記録装置のユーザは、一般に記録された番組を視聴する際、本編に挿入されたコマーシャルメッセージ(CM)が再生される時には早回し操作を行ない、CMを飛ばして視聴する傾向がある。
【0003】
上述のようなCMに係る煩雑な操作を解消するため、番組の画像データ、音声データを記録するとき、番組の本編に挿入されて放送されるコマーシャルメッセージの画像、音声データを取得せず、本編の画像、音声データだけを取得するCMカット機能を備えた画像記録装置が知られている。
【0004】
また、近年になってHD(Hard Disk)やDVD−RAM(Digital Video [ Versatile ] Disk−Random Access Memory)といった円盤状の記憶媒体に画像を記録する形態の画像記録装置が知られるようになってきた。これらの記録媒体は記憶容量が従来のビデオテープのような記憶媒体に較べて記憶容量が高い上にデータの読み取り、書き込み、検索を迅速に行えるという特長がある。この特長を生かして、予め記憶媒体に記録した番組から、CMを削除して番組の画像データ及び音声データを書き換えるという技術が特開2001−238176に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CMカット機能を有する多くの画像記録装置では、本編の音声データの形態とCM音声データの形態が異なる場合に、これらの形態の違いで本編とCMとを識別している。具体的には、多くのCMがステレオモードで制作されているのを利用し、モノラルモードや二カ国語モードで制作された本編と識別している。しかしこの方式では本編の音声がステレオモードで制作されている場合には本編とCMとの識別ができないという問題が生じる。そのため、従来の画像記録装置では、音声がステレオモードで制作された番組を記録した場合には依然として、CMを飛ばして視聴する煩雑さが解消されなかった。
【0006】
上述の技術に替わる本編、CM識別技術として、例えばいくつかの番組の本編において、CMの直前、直後に現れるアイキャッチテレロップのような一定の表示画像を検知し、この画像に基づいて本編とCMとを識別するという技術が特開平2―139740に開示されている。
【0007】
また、それ以外にも、本編においてCMの直前と直後で同じ画像を繰り返すといういくつかの番組で採用されている演出方法を利用し、この繰り返しを検知して本編とCMとを識別するという技術が特開2000―57749に開示されている。
【0008】
しかし、上記の表示画面や演出方法は全ての番組で採用されているわけではなく、上述の技術ではユーザが視聴する全ての番組でCMを削除することはできなかった。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、番組のデータの画像データ、音声データに関係なく、CMを削除して記録できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置(例えば、HDレコーダ1)において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体(例えば、ハードディスク250)と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記読み取り手段が読み取った番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段(例えば、コントローラ24)と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、を備え、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むとともに、
前記認識手段は前記冒頭部の画像信号と前記末尾部の画像信号との間隔を計測し、前記間隔が所定時間以内の場合に前記CMの画像信号を認識することを特徴とするCM削除装置。
【0011】
以上のように請求項1に記載の発明では、認識手段でCM(コマーシャルメッセージ)の冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号とを含んだCMデータを用いて、番組の画像信号からCMの画像信号を検索する。こうして認識手段が番組の本編の画像信号とCMの画像信号とを認識した後、書き込み手段により本編の画像信号と音声信号だけを記憶媒体の本編記憶部に記憶させる。
このように、CM画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、本編及びCMの音声信号の形式や、番組のCMの直前、直後における演出といった要素に関係なく、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。よって、上述のような演算装置を認識手段に適用することで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
さらに、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ないので、記憶媒体の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。よって、記憶媒体全体の容量を小さくすることで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
それに加えて、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部とCMの末尾部との間隔が所定時間より短い場合に限って行なわれる。そのため、CMの冒頭部や末尾部が誤って認識されたり、上記末尾部に大きなノイズがあるような場合に、本編の画像信号及び音声信号がCMの画像信号及び音声信号と誤認識されて削除されるといったトラブルを回避することができる。よって、誤って本編を削除することのないCM削除装置を作成することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置(例えば、HDレコーダ1)において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体(例えば、ハードディスク250)と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記読み取り手段が読み取った番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段と、を備えるとともに、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むことを特徴とするCM削除装置。
【0013】
以上のように請求項2に記載の発明では、認識手段でCM(コマーシャルメッセージ)の冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号とを含んだCMデータを用いて、番組の画像信号からCMの画像信号を検索する。こうして認識手段が番組の本編の画像信号とCMの画像信号とを認識した後、書き込み手段により本編の画像信号と音声信号だけを記憶媒体の本編記憶部に記憶させる。
このように、CM画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、本編及びCMの音声信号の形式や、番組のCMの直前、直後における演出といった要素に関係なく、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。よって、上述のような演算装置を認識手段に適用することで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
さらに、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ないので、記憶媒体の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。よって、記憶媒体全体の容量を小さくすることで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係るCM削除装置について、HDレコーダ1を例に取り、図面を用いて説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0015】
図1には、HDレコーダ1のブロック図が示されている。HDレコーダ1は、受信部21、入力制御部22、A/D変換部23、コントローラ24、HDドライブ25、D/A変換部26、出力制御部27、入力部28、インターフェース部29等を備えて構成される。
【0016】
入力部28は、スイッチ、ボタン或いはリモコン等から構成され、ユーザの操作内容に応じた信号をコントローラ24へ出力するものである。これにより、ユーザは、種々のデータをHDレコーダ1に入力することができ、HDレコーダ1を操作して使用することができる。
【0017】
インターフェース部29は例えばインターネット等のHDレコーダ1外部の構成要素とコントローラ24とを接続するための構成要素であり、上記HDレコーダ1外部の構成要素から取得されたデータをコントローラ24に入力する。
【0018】
受信部21はチューナや分離器を備えて構成される。受信部21はアンテナ6を介して番組の放送信号を受信し、この放送信号を入力制御部22へ送信する。放送信号はアナログ信号又はデジタル信号であり、音声信号と画像信号とを含んで構成される。
【0019】
入力制御部22は受信部21で受信された放送信号から音声信号と画像信号を抽出する。A/D変換部23は、上記放送信号がアナログ信号である場合には入力制御部22で抽出された画像信号及び音声信号をMPEG2(Motion PictureExpert Group 2)によりエンコード(圧縮)してコントローラ24に出力する。一方、上記放送信号がデジタル信号である場合には、画像信号及び音声信号は既にMPEG2でエンコードされているので、これら画像信号及び音声信号をそのままコントローラ24に送信する。
【0020】
コントローラ24は、CPU24a、RAM24b、ROM24cを備えて構成される。コントローラ24は読み取り手段、認識手段、書込み手段を兼ねた構成要素であり、後述するハードディスク250に対する音声信号、画像信号、CMデータの読み取り、書き込みや、番組の本編やCMの認識を行なったり、HDレコーダ1の各構成要素を制御したりする。
【0021】
ROM24cには、HDレコーダ1全体を制御するためのプログラムが格納されている。CPU24aはROM24cに格納されたプログラムや入力部28からの信号に従い、HDレコーダ1の各構成要素を制御するための演算を行なう。RAM24bはCPU24aが演算を行なうための作業領域として作動する。
【0022】
HDドライブ25はコントローラ24とともに読み取り手段及び書き込み手段を形成する構成要素であり、記憶媒体であるハードディスク(HD)250と、ハードディスク250に記憶されている情報の読み取り、書き込むを行なうためのヘッドと、を備えて構成される。ハードディスク250は図2に示すように番組記憶部251、CMデータベース部252、本編記憶部253の3つの領域を含んで構成される。
【0023】
番組記憶部251は入力制御部22で抽出された番組の画像信号及び音声信号を、放送されたままの形態で記憶する。本編記憶部253は上記番組の画像信号及び音声信号からCMの画像信号および音声信号を削除したあとに残った、本編の画像信号及び音声信号を記憶する。
【0024】
CMデータベース部252は、番組に本編の間に挿入して放送されるコマーシャルメッセージ(CM)を番組の本編と識別するためのCMデータを格納して記憶する。ここで、CMデータは、各CMの冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号を含んで構成される。
【0025】
具体的には、CMの冒頭のフレームの画像信号が該CMの冒頭部の画像信号としてCMデータベース部252に記憶されている。また、CMの末尾のフレームの画像信号が該CMの末尾部の画像信号としてCMデータベース部252に記憶されている。これらのCMデータは、例えばインターネットやDVD−ROMといったメディアからインターフェース部29を介して取得されるか、番組の画像信号再生時にユーザがCMを視聴しながら入力部28を操作することで上記CM冒頭部と末尾部とを指定することによって取得され、コントローラ24により書き込まれて記憶される。CMデータベース部252に記憶されたCMデータは、放送されるCMの変動に対応するため、定期的もしくは随時書き換えられる。
【0026】
D/A変換部26はハードディスク250に記憶された画像信号及び音声信号を再生する際、コントローラ24を介してこれらの信号をデコード(伸張)し、アナログ信号に変換して出力制御部27に出力する。さらに出力制御部27はD/A変換部26で変換された画像信号及び音声信号をテレビモニタや受像管(CRT)やスピーカといった出力装置へ出力する。
【0027】
本発明に係るHDレコーダ1を用いて番組からCMを削除する動作について、番組Pを例に取り、図3、図4を参照して説明する。
【0028】
番組Pは本編H1と本編H2の間にCM1が挿入され、本編H2と本編H3の間にCM2が挿入された構成を有する。CM1は「あ」という文字の画像からなるフレームF1で始まり、「KK」という文字の画像からなるフレームF’1で終わる。また、CM2は「A」という文字の画像からなるフレームF2で始まり、「Co.」という文字の画像からなるフレームF’2で終わる。CM1及びCM2は1分以内の長さで制作されている。
【0029】
番組Pはアンテナ6、受信部21を経て放送信号として取得される。さらに入力制御部22で番組Pの放送信号から画像信号及び音声信号が抽出される。抽出された番組Pの画像信号及び音声信号はA/D変換部23及びコントローラ24を経てハードディスク250の番組記憶部251に書き込まれ、記憶される。
【0030】
ユーザが番組PからのCMの削除を入力部28で指示すると、コントローラ24はまず、番組記憶部251に記憶された番組Pの画像信号を読み出す。さらにコントローラ24はCMデータベース部252に記憶されたCMデータを順次読み出し、このCMデータを用いて番組Pの画像信号を検索してCM1、CM2を認識する。
【0031】
CM1、CM2の認識は図4のフローチャートに示す手順で行なわれる。コントローラ24はまずCM1の冒頭部の画像信号であるフレームF1の画像信号をCMデータベース部252から読み出す。引き続きコントローラ24は周知の画像信号比較方法により、番組Pの各フレームの画像信号と、フレームF1の画像信号とを比較して検索する(S1、S2)。検索の結果、番組Pの画像信号からフレームF1の画像信号が検知されると、引き続いてコントローラ24はCM1の末尾部の画像信号であるフレームF’1の画像信号を読み出して番組Pの各フレームの画像信号を検索する(S3、S4)。
【0032】
フレームF’1の画像信号が番組Pの画像信号から検知されると、コントローラ24はフレームF1とフレームF’1との間隔を計測する(S5)。計測の結果、フレームF1とフレームF’1との間隔が所定時間である1分より短い場合には、コントローラ24はこのフレームF1とフレームF’1との間の区間にある画像信号をCM1の画像信号として認識する(S7)。
【0033】
ここで、上記所定時間は、番組PにCM1が含まれていないに関わらずフレームF1をコントローラ24がエラーによってフレーム1を検知したり、番組Pにおいて、フレームF’1に大きなノイズが入っていてコントローラ24がフレームF’1を検知できなかったりした場合に誤って本編が削除されることを防ぐために設定されるものである。
【0034】
CM1の認識後、コントローラ24はCM2の冒頭部の画像信号であるフレームF2の画像信号をCMデータベース部252から読み出し、CM1の場合と同様にして番組Pの画像信号を検索し(S8、S9、S2)、さらにCM2を認識する(S3〜S7)。
【0035】
CM1、CM2の認識後、コントローラ24はさらにフレームF1、F2以外のフレームについても順次検索を行なう。例えばコントローラ24があるCMについて番組Pの画像信号を検索した結果、番組Pから上記CMの冒頭のフレームであるフレームFnが検知されなかった場合(S3)や、フレームFnが検知されたものの上記CMの末尾のフレームであるフレームF’nを検知できなかったり(S5)、フレームFnとフレームF’nとの間隔が1分以上だったりした場合(S6)には、上記CMは番組Pに挿入されていないものとして次のCMについての検索に移行する(S9)。
【0036】
図4のフローチャートで示す手順に従い、CMデータベース部252に記憶されている全てのCMデータについて検索を行なうことで、番組Pに挿入されているCMの認識が完了する。
【0037】
CM1、CM2の認識が完了した後、番組PのCM1、CM2、…と認識されなかった区間の画像信号を番組Pの本編の画像信号として認識する。図3の番組Pの場合では、CM1の手前の区間の画像信号を本編H1の画像信号、CM1とCM2の間の区間の画像信号を本編H2の画像信号、CM2の後の区間の画像信号を本編H3の画像信号とそれぞれ認識し、CM1、CM2の画像信号と識別する。
【0038】
本編H1、H2、H3の画像信号とCM1、CM2の画像信号とを識別後、本編H1、H2、H3の画像信号及びこれらの画像信号と同期した音声信号を図3(b)に示すように連結して1つのファイルとし、番組P’として本編記憶部253に書き込む。こうして番組PからのCM削除が完了する。本編記憶部253に書き込まれた番組P’を再生することにより、ユーザはCMを早回ししたりすることなく番組Pを視聴することができる。
【0039】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行なっても良い。
例えば、記録媒体は1組のハードディスク250に限らない。例えばビデオテープを番組記憶部として適用し、ハードディスクにCMデータ記憶部及び本編記憶部を構築しても良い。この場合、ビデオデッキとHDレコーダを組み合わせてCM削除装置が形成される。
また、CM削除は、番組記憶部への番組の書き込み中に、該番組の書き込みの後を追う形態で行なっても良い。
また、CMの冒頭部の画像信号及びCMの末尾部の画像信号は、認識手段で取り扱う画像信号の形態に応じて適宜変更することとしても良い。さらに、CMの画像信号の検索は、CMの冒頭部の画像信号及びCMの末尾部の画像信号と一致する画像信号を検知することで行なうものとは限らず、類似する画像信号を検知することで行なうこととしても良い。
また、CMの冒頭部と、末尾部との間隔を比較するための所定時間は、1分とは限らず実際に放送されるCMの長さに応じて適宜変更することとしても良い。さらに、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部と、末尾部との間隔の計測を経ずに行なうこととしても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CM(コマーシャルメッセージ)の画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうことができるので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。
その上、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ない。そのため、記憶媒体上の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。これらのことにより、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
それに加えて、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部とCMの末尾部との間隔が所定時間より短い場合に限って行なわれる。そのため、本編の画像信号がCMの画像信号と誤認識されて削除されるといったトラブルを回避することができる。よって、誤って本編を削除することのないCM削除装置を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るHDレコーダ1の概略を示す要部ブロック図である。
【図2】HDレコーダ1に適用されるハードディスク250の構成を示す概略図である。
【図3】HDレコーダ1によりCMが削除される番組の1例である番組P(a)と、番組PからCMが削除された形態の番組P’(b)の構成を示す概略図である。
【図4】番組に挿入されたCMを認識する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 HDレコーダ
24 コントローラ
25 HDドライブ
29 インターフェース部
250 ハードディスク
251 番組記憶部
252 CMデータベース部
253 本編記憶部
【発明の属する技術分野】
放送電波等から取得した番組の画像信号及び音声信号からCM(コマーシャルメッセージ)部を削除して本編部のみを保存するCM削除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレヴィジョン放送などの番組の画像データ及び音声データを取得して記録媒体に記録するためのビデオテープレコーダー等の画像記録装置のユーザは、一般に記録された番組を視聴する際、本編に挿入されたコマーシャルメッセージ(CM)が再生される時には早回し操作を行ない、CMを飛ばして視聴する傾向がある。
【0003】
上述のようなCMに係る煩雑な操作を解消するため、番組の画像データ、音声データを記録するとき、番組の本編に挿入されて放送されるコマーシャルメッセージの画像、音声データを取得せず、本編の画像、音声データだけを取得するCMカット機能を備えた画像記録装置が知られている。
【0004】
また、近年になってHD(Hard Disk)やDVD−RAM(Digital Video [ Versatile ] Disk−Random Access Memory)といった円盤状の記憶媒体に画像を記録する形態の画像記録装置が知られるようになってきた。これらの記録媒体は記憶容量が従来のビデオテープのような記憶媒体に較べて記憶容量が高い上にデータの読み取り、書き込み、検索を迅速に行えるという特長がある。この特長を生かして、予め記憶媒体に記録した番組から、CMを削除して番組の画像データ及び音声データを書き換えるという技術が特開2001−238176に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CMカット機能を有する多くの画像記録装置では、本編の音声データの形態とCM音声データの形態が異なる場合に、これらの形態の違いで本編とCMとを識別している。具体的には、多くのCMがステレオモードで制作されているのを利用し、モノラルモードや二カ国語モードで制作された本編と識別している。しかしこの方式では本編の音声がステレオモードで制作されている場合には本編とCMとの識別ができないという問題が生じる。そのため、従来の画像記録装置では、音声がステレオモードで制作された番組を記録した場合には依然として、CMを飛ばして視聴する煩雑さが解消されなかった。
【0006】
上述の技術に替わる本編、CM識別技術として、例えばいくつかの番組の本編において、CMの直前、直後に現れるアイキャッチテレロップのような一定の表示画像を検知し、この画像に基づいて本編とCMとを識別するという技術が特開平2―139740に開示されている。
【0007】
また、それ以外にも、本編においてCMの直前と直後で同じ画像を繰り返すといういくつかの番組で採用されている演出方法を利用し、この繰り返しを検知して本編とCMとを識別するという技術が特開2000―57749に開示されている。
【0008】
しかし、上記の表示画面や演出方法は全ての番組で採用されているわけではなく、上述の技術ではユーザが視聴する全ての番組でCMを削除することはできなかった。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、番組のデータの画像データ、音声データに関係なく、CMを削除して記録できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置(例えば、HDレコーダ1)において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体(例えば、ハードディスク250)と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記読み取り手段が読み取った番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段(例えば、コントローラ24)と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、を備え、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むとともに、
前記認識手段は前記冒頭部の画像信号と前記末尾部の画像信号との間隔を計測し、前記間隔が所定時間以内の場合に前記CMの画像信号を認識することを特徴とするCM削除装置。
【0011】
以上のように請求項1に記載の発明では、認識手段でCM(コマーシャルメッセージ)の冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号とを含んだCMデータを用いて、番組の画像信号からCMの画像信号を検索する。こうして認識手段が番組の本編の画像信号とCMの画像信号とを認識した後、書き込み手段により本編の画像信号と音声信号だけを記憶媒体の本編記憶部に記憶させる。
このように、CM画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、本編及びCMの音声信号の形式や、番組のCMの直前、直後における演出といった要素に関係なく、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。よって、上述のような演算装置を認識手段に適用することで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
さらに、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ないので、記憶媒体の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。よって、記憶媒体全体の容量を小さくすることで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
それに加えて、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部とCMの末尾部との間隔が所定時間より短い場合に限って行なわれる。そのため、CMの冒頭部や末尾部が誤って認識されたり、上記末尾部に大きなノイズがあるような場合に、本編の画像信号及び音声信号がCMの画像信号及び音声信号と誤認識されて削除されるといったトラブルを回避することができる。よって、誤って本編を削除することのないCM削除装置を作成することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、
本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置(例えば、HDレコーダ1)において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体(例えば、ハードディスク250)と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記読み取り手段が読み取った番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段(例えば、コントローラ24、HDドライブ25)と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段と、を備えるとともに、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むことを特徴とするCM削除装置。
【0013】
以上のように請求項2に記載の発明では、認識手段でCM(コマーシャルメッセージ)の冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号とを含んだCMデータを用いて、番組の画像信号からCMの画像信号を検索する。こうして認識手段が番組の本編の画像信号とCMの画像信号とを認識した後、書き込み手段により本編の画像信号と音声信号だけを記憶媒体の本編記憶部に記憶させる。
このように、CM画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、本編及びCMの音声信号の形式や、番組のCMの直前、直後における演出といった要素に関係なく、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。よって、上述のような演算装置を認識手段に適用することで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
さらに、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ないので、記憶媒体の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。よって、記憶媒体全体の容量を小さくすることで、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係るCM削除装置について、HDレコーダ1を例に取り、図面を用いて説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0015】
図1には、HDレコーダ1のブロック図が示されている。HDレコーダ1は、受信部21、入力制御部22、A/D変換部23、コントローラ24、HDドライブ25、D/A変換部26、出力制御部27、入力部28、インターフェース部29等を備えて構成される。
【0016】
入力部28は、スイッチ、ボタン或いはリモコン等から構成され、ユーザの操作内容に応じた信号をコントローラ24へ出力するものである。これにより、ユーザは、種々のデータをHDレコーダ1に入力することができ、HDレコーダ1を操作して使用することができる。
【0017】
インターフェース部29は例えばインターネット等のHDレコーダ1外部の構成要素とコントローラ24とを接続するための構成要素であり、上記HDレコーダ1外部の構成要素から取得されたデータをコントローラ24に入力する。
【0018】
受信部21はチューナや分離器を備えて構成される。受信部21はアンテナ6を介して番組の放送信号を受信し、この放送信号を入力制御部22へ送信する。放送信号はアナログ信号又はデジタル信号であり、音声信号と画像信号とを含んで構成される。
【0019】
入力制御部22は受信部21で受信された放送信号から音声信号と画像信号を抽出する。A/D変換部23は、上記放送信号がアナログ信号である場合には入力制御部22で抽出された画像信号及び音声信号をMPEG2(Motion PictureExpert Group 2)によりエンコード(圧縮)してコントローラ24に出力する。一方、上記放送信号がデジタル信号である場合には、画像信号及び音声信号は既にMPEG2でエンコードされているので、これら画像信号及び音声信号をそのままコントローラ24に送信する。
【0020】
コントローラ24は、CPU24a、RAM24b、ROM24cを備えて構成される。コントローラ24は読み取り手段、認識手段、書込み手段を兼ねた構成要素であり、後述するハードディスク250に対する音声信号、画像信号、CMデータの読み取り、書き込みや、番組の本編やCMの認識を行なったり、HDレコーダ1の各構成要素を制御したりする。
【0021】
ROM24cには、HDレコーダ1全体を制御するためのプログラムが格納されている。CPU24aはROM24cに格納されたプログラムや入力部28からの信号に従い、HDレコーダ1の各構成要素を制御するための演算を行なう。RAM24bはCPU24aが演算を行なうための作業領域として作動する。
【0022】
HDドライブ25はコントローラ24とともに読み取り手段及び書き込み手段を形成する構成要素であり、記憶媒体であるハードディスク(HD)250と、ハードディスク250に記憶されている情報の読み取り、書き込むを行なうためのヘッドと、を備えて構成される。ハードディスク250は図2に示すように番組記憶部251、CMデータベース部252、本編記憶部253の3つの領域を含んで構成される。
【0023】
番組記憶部251は入力制御部22で抽出された番組の画像信号及び音声信号を、放送されたままの形態で記憶する。本編記憶部253は上記番組の画像信号及び音声信号からCMの画像信号および音声信号を削除したあとに残った、本編の画像信号及び音声信号を記憶する。
【0024】
CMデータベース部252は、番組に本編の間に挿入して放送されるコマーシャルメッセージ(CM)を番組の本編と識別するためのCMデータを格納して記憶する。ここで、CMデータは、各CMの冒頭部の画像信号と末尾部の画像信号を含んで構成される。
【0025】
具体的には、CMの冒頭のフレームの画像信号が該CMの冒頭部の画像信号としてCMデータベース部252に記憶されている。また、CMの末尾のフレームの画像信号が該CMの末尾部の画像信号としてCMデータベース部252に記憶されている。これらのCMデータは、例えばインターネットやDVD−ROMといったメディアからインターフェース部29を介して取得されるか、番組の画像信号再生時にユーザがCMを視聴しながら入力部28を操作することで上記CM冒頭部と末尾部とを指定することによって取得され、コントローラ24により書き込まれて記憶される。CMデータベース部252に記憶されたCMデータは、放送されるCMの変動に対応するため、定期的もしくは随時書き換えられる。
【0026】
D/A変換部26はハードディスク250に記憶された画像信号及び音声信号を再生する際、コントローラ24を介してこれらの信号をデコード(伸張)し、アナログ信号に変換して出力制御部27に出力する。さらに出力制御部27はD/A変換部26で変換された画像信号及び音声信号をテレビモニタや受像管(CRT)やスピーカといった出力装置へ出力する。
【0027】
本発明に係るHDレコーダ1を用いて番組からCMを削除する動作について、番組Pを例に取り、図3、図4を参照して説明する。
【0028】
番組Pは本編H1と本編H2の間にCM1が挿入され、本編H2と本編H3の間にCM2が挿入された構成を有する。CM1は「あ」という文字の画像からなるフレームF1で始まり、「KK」という文字の画像からなるフレームF’1で終わる。また、CM2は「A」という文字の画像からなるフレームF2で始まり、「Co.」という文字の画像からなるフレームF’2で終わる。CM1及びCM2は1分以内の長さで制作されている。
【0029】
番組Pはアンテナ6、受信部21を経て放送信号として取得される。さらに入力制御部22で番組Pの放送信号から画像信号及び音声信号が抽出される。抽出された番組Pの画像信号及び音声信号はA/D変換部23及びコントローラ24を経てハードディスク250の番組記憶部251に書き込まれ、記憶される。
【0030】
ユーザが番組PからのCMの削除を入力部28で指示すると、コントローラ24はまず、番組記憶部251に記憶された番組Pの画像信号を読み出す。さらにコントローラ24はCMデータベース部252に記憶されたCMデータを順次読み出し、このCMデータを用いて番組Pの画像信号を検索してCM1、CM2を認識する。
【0031】
CM1、CM2の認識は図4のフローチャートに示す手順で行なわれる。コントローラ24はまずCM1の冒頭部の画像信号であるフレームF1の画像信号をCMデータベース部252から読み出す。引き続きコントローラ24は周知の画像信号比較方法により、番組Pの各フレームの画像信号と、フレームF1の画像信号とを比較して検索する(S1、S2)。検索の結果、番組Pの画像信号からフレームF1の画像信号が検知されると、引き続いてコントローラ24はCM1の末尾部の画像信号であるフレームF’1の画像信号を読み出して番組Pの各フレームの画像信号を検索する(S3、S4)。
【0032】
フレームF’1の画像信号が番組Pの画像信号から検知されると、コントローラ24はフレームF1とフレームF’1との間隔を計測する(S5)。計測の結果、フレームF1とフレームF’1との間隔が所定時間である1分より短い場合には、コントローラ24はこのフレームF1とフレームF’1との間の区間にある画像信号をCM1の画像信号として認識する(S7)。
【0033】
ここで、上記所定時間は、番組PにCM1が含まれていないに関わらずフレームF1をコントローラ24がエラーによってフレーム1を検知したり、番組Pにおいて、フレームF’1に大きなノイズが入っていてコントローラ24がフレームF’1を検知できなかったりした場合に誤って本編が削除されることを防ぐために設定されるものである。
【0034】
CM1の認識後、コントローラ24はCM2の冒頭部の画像信号であるフレームF2の画像信号をCMデータベース部252から読み出し、CM1の場合と同様にして番組Pの画像信号を検索し(S8、S9、S2)、さらにCM2を認識する(S3〜S7)。
【0035】
CM1、CM2の認識後、コントローラ24はさらにフレームF1、F2以外のフレームについても順次検索を行なう。例えばコントローラ24があるCMについて番組Pの画像信号を検索した結果、番組Pから上記CMの冒頭のフレームであるフレームFnが検知されなかった場合(S3)や、フレームFnが検知されたものの上記CMの末尾のフレームであるフレームF’nを検知できなかったり(S5)、フレームFnとフレームF’nとの間隔が1分以上だったりした場合(S6)には、上記CMは番組Pに挿入されていないものとして次のCMについての検索に移行する(S9)。
【0036】
図4のフローチャートで示す手順に従い、CMデータベース部252に記憶されている全てのCMデータについて検索を行なうことで、番組Pに挿入されているCMの認識が完了する。
【0037】
CM1、CM2の認識が完了した後、番組PのCM1、CM2、…と認識されなかった区間の画像信号を番組Pの本編の画像信号として認識する。図3の番組Pの場合では、CM1の手前の区間の画像信号を本編H1の画像信号、CM1とCM2の間の区間の画像信号を本編H2の画像信号、CM2の後の区間の画像信号を本編H3の画像信号とそれぞれ認識し、CM1、CM2の画像信号と識別する。
【0038】
本編H1、H2、H3の画像信号とCM1、CM2の画像信号とを識別後、本編H1、H2、H3の画像信号及びこれらの画像信号と同期した音声信号を図3(b)に示すように連結して1つのファイルとし、番組P’として本編記憶部253に書き込む。こうして番組PからのCM削除が完了する。本編記憶部253に書き込まれた番組P’を再生することにより、ユーザはCMを早回ししたりすることなく番組Pを視聴することができる。
【0039】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行なっても良い。
例えば、記録媒体は1組のハードディスク250に限らない。例えばビデオテープを番組記憶部として適用し、ハードディスクにCMデータ記憶部及び本編記憶部を構築しても良い。この場合、ビデオデッキとHDレコーダを組み合わせてCM削除装置が形成される。
また、CM削除は、番組記憶部への番組の書き込み中に、該番組の書き込みの後を追う形態で行なっても良い。
また、CMの冒頭部の画像信号及びCMの末尾部の画像信号は、認識手段で取り扱う画像信号の形態に応じて適宜変更することとしても良い。さらに、CMの画像信号の検索は、CMの冒頭部の画像信号及びCMの末尾部の画像信号と一致する画像信号を検知することで行なうものとは限らず、類似する画像信号を検知することで行なうこととしても良い。
また、CMの冒頭部と、末尾部との間隔を比較するための所定時間は、1分とは限らず実際に放送されるCMの長さに応じて適宜変更することとしても良い。さらに、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部と、末尾部との間隔の計測を経ずに行なうこととしても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CM(コマーシャルメッセージ)の画像信号の認識をCMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号という、各々のCMに固有な情報に基づく検索により行なうことで、確実に番組からCMを削除することができる。
また、番組の画像信号に対するCMの画像信号の検索は、番組記憶部への番組の画像信号及び音声信号を記憶が完了した後、こうして一旦記憶された画像信号に対して行なうことができるので、演算速度の遅い演算装置でも実行が可能である。
その上、CMの冒頭部の画像信号や末尾部の画像信号は、CM全体の画像信号に較べて情報量が少ない。そのため、記憶媒体上の小さな領域にCMデータベース部を構築することができる。これらのことにより、安価且つ容易にCM削除装置を作成することができる。
それに加えて、CMの画像信号の認識は、CMの冒頭部とCMの末尾部との間隔が所定時間より短い場合に限って行なわれる。そのため、本編の画像信号がCMの画像信号と誤認識されて削除されるといったトラブルを回避することができる。よって、誤って本編を削除することのないCM削除装置を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るHDレコーダ1の概略を示す要部ブロック図である。
【図2】HDレコーダ1に適用されるハードディスク250の構成を示す概略図である。
【図3】HDレコーダ1によりCMが削除される番組の1例である番組P(a)と、番組PからCMが削除された形態の番組P’(b)の構成を示す概略図である。
【図4】番組に挿入されたCMを認識する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 HDレコーダ
24 コントローラ
25 HDドライブ
29 インターフェース部
250 ハードディスク
251 番組記憶部
252 CMデータベース部
253 本編記憶部
Claims (2)
- 本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段と、
前記番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段と、を備え、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むとともに、
前記認識手段は前記冒頭部の画像信号と前記末尾部の画像信号との間隔を計測し、前記間隔が所定時間以内の場合に前記CMの画像信号を認識することを特徴とするCM削除装置。 - 本編とCMからなる番組の画像信号及び音声信号から前記CMの画像信号及び音声信号を削除するCM削除装置において、
前記番組の画像信号及び音声信号を記憶する番組記憶部と、前記CMの特徴を示すCMデータを記憶するCMデータベース部と、前記本編の画像信号及び音声信号を記憶する本編記憶部と、を有する記憶媒体と、
前記番組記憶部から前記番組の画像信号及び音声信号を読み取り、且つ前記CMデータベース部から前記CMデータを読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段が読み取った番組の画像信号から、前記CMデータに基づいて前記CMの画像信号を認識し、且つ前記CMの画像信号と認識されない画像信号を前記本編の画像信号として認識する認識手段と、
前記本編の画像信号と、該画像信号と同期した音声信号とを前記本編記憶部に書き込む書き込み手段と、を備えるとともに、
前記CMデータは、前記CMの冒頭部の画像信号及び前記CMの末尾部の画像信号を含むことを特徴とするCM削除装置。
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Cited By (3)
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JP2009111994A (ja) * | 2007-10-08 | 2009-05-21 | Sony Computer Entertainment America Inc | コンテンツを可変持続時間をもたせて再生するためにスケーリングする方法とシステム |
US7876480B2 (en) | 2004-10-04 | 2011-01-25 | Sony Corporation | Apparatus, method, and computer program for processing information |
US8144991B2 (en) | 2004-10-06 | 2012-03-27 | Sony Corporation | Apparatus, method, and computer program for processing information |
-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002177951A patent/JP2004023589A/ja active Pending
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