JP2004022333A - Wire drawing machine and cable manufacturing device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、線状導体の外周に絶縁被覆部が被覆された電線に張力を加えて端部を切断するにあたり、前記絶縁被覆部を被覆する前に前記線状導体を予め引き伸ばすことで、切断後に前記絶縁被覆部の端部からの前記線状導体の飛び出し量を抑制するための伸線機及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電線(ワイヤーハーネス)を間欠的に送り出して端部を切断するとともに、この切断により切り離された端末部分に対して皮剥ぎや端子金具の圧着接続等の端末処理を順次実行することにより、所望の加工処理が施された製品を順次製造するようにされた切断圧着機が知られている。
【0003】
この切断圧着機においては、電線を送り出す際に、その送り出し長さを測定し、適正な電線長だけ送り出した時点でその送り出し動作を停止させ、その端部を切断した後、端部の皮剥を行って端子を圧着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の切断圧着機では、電線を送り出して端部の切断及び端子圧着を行う際に、電線長の測定精度を向上するため、電線の端部を保持して張力をかけ、電線とローラとの滑りを可及的に少なくするようにしている。
【0005】
しかしながら、このように電線に張力をかける場合、その電線は数%だけ伸長してしまう。そして、内部の線状導体と外側の絶縁被覆部とで伸び量が異なることがある。例えば、電線の絶縁被覆部として比較的伸長しにくい電線を使用し、且つ線状導体として銅のように伸長しやすい材料が使用されている場合は、その切断面では、線状導体よりも絶縁被覆部の方が伸長しにくい。このため、図6のように、電線の切断後に線状導体1の端部が絶縁被覆部2から1mm程度飛び出してしまうことがある。そうすると、線状導体1の絶縁被覆部2からの飛び出し寸法にはばらつきがあり、製品品質を均一にし難いといった問題がある。また、電線の端部に端子を圧着する際に、当該電線の端部が予測できない形状になってしまっているため、端子の圧着が困難になることもある。
【0006】
このことを考慮すると、絶縁被覆部2の材料の変更も考えられるが、取引先から要求される電線の仕様を考慮すると、絶縁被覆部2の材料を変更することが困難である場合が多い。
【0007】
そこで、この発明の課題は、電線に張力を加えて端部を切断するにあたって、内部の線状導体の絶縁被覆部の端部からの伸び量を容易に抑制し得る伸線機及びそれに関連する技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、線状導体の外周に絶縁被覆部が被覆された電線に張力を加えて端部を切断するにあたり、前記絶縁被覆部を被覆する前に前記線状導体を予め引き伸ばすことで、切断後に前記絶縁被覆部の端部からの前記線状導体の飛び出し量を抑制するための伸線機であって、所定の軟化機で軟化された線状導体を受け入れる第1の伸線ローラと、前記第1の伸線ローラを回転駆動する第1の駆動手段と、前記第1の伸線ローラから送出される前記線状導体を受け入れて当該線状導体を引き伸ばすための第2の伸線ローラと、前記第2の伸線ローラを回転駆動する第2の駆動手段と、前記第1の伸線ローラの周速度に対する前記第2の伸線ローラの周速度の比率を任意に変更するよう前記両駆動手段の駆動を制御する周速度比率調整手段とを備えるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の伸線機であって、前記周速度比率調整手段が、前記第1の伸線ローラの周速度と前記第2の伸線ローラの周速度とを同一に設定する同速運転モードと、前記第1の伸線ローラの周速度に対し前記第2の伸線ローラの周速度を任意の比率で増大する比率運転モードとを切り替えるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の伸線機であって、前記周速度比率調整手段が、運転開始から一定時間は前記同速運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御し、前記一定時間の経過後に前記比率運転モードに切り替えるものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の伸線機であって、前記周速度比率調整手段が、運転終了前の一定時間が到来するまで前記比率運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御し、運転終了前の前記一定時間に前記同速運転モードに切り替えるものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の伸線機であって、前記線状導体が、複数の金属線同士をジョイント部で繋ぎ合わせて成る場合に、前記周速度比率調整手段が、前記両伸線ローラの間を前記ジョイント部が通過している間は、前記同速運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御するものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の伸線機が組み込まれた電線製造装置であって、前記伸線機と、前記線状導体を軟化して前記伸線機に供給する軟化機と、前記伸線機で引き伸ばされた前記線状導体の外周を絶縁被覆部で被覆する被覆手段と、前記被覆手段で前記線状導体の外周に前記絶縁被覆部が被覆された電線に張力を加えながら端部を切断し、当該端部に端子を圧着する切断圧着機とを備えるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一の実施の形態に係る伸線機が適用された電線製造装置を示すブロック図である。
【0015】
この電線製造装置は、図1の如く、線状の銅または銅合金等を撚り合わせるなどして形成された線状導体1の外周に、樹脂製の絶縁被覆部2(図6参照)を被覆し、1本の連続した電線3を形成した後、その端部を所定の寸法に切断し、さらに端部を皮剥ぎして端子を圧着し、最終的に製品としての完成品3aを製造するものであり、線状導体1を軟化する軟化機11と、この軟化機11で軟化された線状導体1aを引き伸ばす伸線機12と、この伸線機12で引き伸ばされた線状導体1bの外周に絶縁被覆部2を被覆して1本の電線3を形成する押出機(被覆手段)13と、この押出機13から送り出された電線3の端部を所定の寸法に切断して皮剥ぎし、その端部に端子を圧着する切断圧着機14とを備える。
【0016】
軟化機11は、伸線機12での伸線や押出機13における絶縁被覆部2の被覆時に、線状導体1が硬化して引きちぎれやすくなるのを防止するために、予め線状導体1を軟化するためのものである。具体的に、この軟化機11は、図2の如く、裸状の線状導体1を上下一対のローラ21,22間に架橋するとともに、この一対のローラ21,22間を移動する線状導体1に電流を流して加熱することで、当該線状導体1を軟化する。従来において切断圧着機14で張力をかけた際に線状導体1の伸び量が25〜30%であったのに比べて、軟化機11により線状導体1の軟化を行うことにより、切断圧着機14で張力をかけた際に線状導体1の伸び量が約20%程度に抑制される。
【0017】
この際、線状導体1に流す電流の態様(電流の大きさ、時間等)により、線状導体1の軟化の度合をある程度コントロールできる。所望の伸びを得るために、どのような軟化処理を行えばいいか、ここでは、どのような態様で電流を流せばよいかについては、導体径、導体素材に応じて実験的・経験的に得ることができる。
【0018】
尚、図2中の符号23及び符号24は線状導体1,1aを案内するための案内ローラを示している。
【0019】
伸線機12は、軟化機11で軟化された線状導体1aを架橋して引き伸ばすよう互いに周速度(回転による外周の移動速度)が個別調整可能とされた一対の伸線ローラ31,32と、この伸線ローラ31,32で引き伸ばされた線状導体1bを後工程の押出機13に供給するためのライン速度に同調させるライン同調用ダンサーローラ装置33とを備える。
【0020】
各伸線ローラ31,32においては、それぞれの外周に線状導体1aを複数回巻回して当該外周での滑りを防止しながら、当該各伸線ローラ31,32をそれぞれ独立したモーター(駆動手段)35,36により回転駆動して、軟化機11から与えられた線状導体1aを引き伸ばしてダンサーローラ装置33に送出する。
【0021】
各第1の伸線ローラ31を回転駆動させる第1のモーター35の回転速度と、第2の伸線ローラ32を回転駆動させる第2のモーター36の回転速度は、CPU、ROM及びRAM等を備えたコンピュータ装置である制御装置(周速度比率調整手段)38での操作制御により任意に調整可能となっており、これにより、両伸線ローラ31,32の周速度が同じである同速運転モードと、両伸線ローラ31,32の周速度を任意の比率に異なって回転させる比率運転モードとを切り替えることが可能となっている。そして、比率運転モードに設定したときには、両伸線ローラ31,32の周速度の比率を調整(図4参照:後述)することで、1%〜5%程度の任意の伸線比率で線状導体1aを引き伸ばすことが可能となっている。
【0022】
ダンサーローラ装置33は、上側のダンサーローラ33aの回転軸39aが伸線機12の本体ケースの固定点に軸支される一方、下側のダンサーローラ33bの回転軸39bが上下方向に昇降可能とされており、またこの下側のダンサーローラ33bの回転軸39bがバネ等の付勢手段33cにより下側に付勢されることで、両ダンサーローラー33a,33b間に架橋された線状導体1bの張力を一定に保持しながら、この線状導体1bを後工程の押出機13に向けて送出する。
【0023】
押出機13は、例えばスクリュ、シリンダ及びギヤボックス等を備え、シリンダ内に格納した樹脂を分散混練しながらスクリュの回転により樹脂を押し出して、線状導体1bの外周に絶縁被覆部2を形成して電線3を製造する一般的なものが使用される。
【0024】
切断圧着機14は、例えば図5の如く、押出機13から供給された電線3に対して、案内ローラ41a,41b,42a,42bで張力を印加しながら搬送し、その張力をかけた状態のまま後端部を上下一対のカッター43a,43bで切断するとともに、先頭部を上下一対のカッター44a,44bで切断及び皮剥ぎした後、端子圧着機構45,46により端部に端子(図示省略)を圧着する一般的なものである。尚、図5においては、電線3の両端部に相当する位置にそれぞれカッター43a,43b,44a,44bを設置しているが、いずれか一方のみにカッターを設置するものであってもよい。
【0025】
上記構成の電線製造装置の動作を説明する。
【0026】
まず、線状導体1を軟化機11に供給し、当該線状導体1に電流を流して過熱することで、線状導体1の軟化処理を行う。この軟化機11で軟化された線状導体1aは伸線機12に供給される。
【0027】
伸線機12に供給された線状導体1aは、まず上側の伸線ローラ31に複数回巻回された後、下側の伸線ローラ32に架橋されるように送り込まれ、さらにその下側の伸線ローラ32に複数回巻回された後、ダンサーローラ装置33に送り込まれる。
【0028】
ここで、各伸線ローラ31,32は、それぞれ独立したモーター35,36により回転駆動される。この各伸線ローラ31,32の周速度は、図4に示された通りである。
【0029】
図4中の符号Cv1は上側の伸線ローラ31の周速度、符号Cv2は下側の伸線ローラ32の周速度を示している。この電線製造装置の運転を開始してから一定時間が経過するまでは、前工程である軟化機11での軟化処理が不十分であり、強い張力をかけると線状導体1aが断線するおそれがある。このため、図4において電線製造装置の運転を開始してから一定時間T1が経過するまでは、制御装置38は両伸線ローラ31,32の周速度を同一にする同速運転モードを維持しながら、当該両伸線ローラ31,32の周速度を徐々に増大させる。
【0030】
そして、電線製造装置の運転を開始してから一定時間T1が経過した時点で、制御装置38は比率運転モードに切り替わり、時間T2,T4において、上側の伸線ローラ31の周速度を下側の伸線ローラ32の周速度に対して一定比率で小さく維持しながら、当該両伸線ローラ31,32を回転駆動する。これにより、軟化機11で軟化された後の線状導体1aは、1%から5%程度引き伸ばされた線状導体1bとしてダンサーローラ装置33に供給される。
【0031】
尚、複数の金属線の端部を繋ぎ合わせて1本の長い線状導体1,1aが構成されている場合があるため、この金属線同士が繋ぎ合わされたジョイント部が両伸線ローラ31,32の間を通過する際には、このジョイント部に張力をかけるとジョイント部の繋ぎ目が切断されてしまうおそれがある。このことを考慮し、ジョイント部が両伸線ローラ31,32の間に架橋されて通過する間T3は、制御装置38が同速運転モードに切り替わり、両伸線ローラ31,32の周速度を同一に維持しながら当該両伸線ローラ31,32を回転駆動する。
【0032】
さらに、電線製造装置の運転を終了する場合には、線状導体1aに張力をかけたまま伸線機12が停止することのないよう、当該伸線機12の停止前の一定時間T5において、制御装置38が同速運転モードに切り替わり、両伸線ローラ31,32の周速度を同一に維持しながら当該両伸線ローラ31,32の周速度を徐々に低減させるようにする。
【0033】
このように、制御装置38によって線状導体1aが架橋される両伸線ローラ31,32の比率運転モードと同速運転モードとを適宜切り替えながら、必要に応じて張力がかけられることで引き伸ばされた線状導体1bがダンサーローラ装置33に供給される。
【0034】
ダンサーローラ装置33では、上側のダンサーローラ33aの回転軸39aが伸線機12の本体ケースの固定点に軸支される一方、下側のダンサーローラ33bの回転軸39bが上下方向に昇降可能とされ、またこの下側のダンサーローラ33bの回転軸39bがバネ等の付勢手段33cにより下側に付勢されることで、両ダンサーローラー33a,33b間に架橋された線状導体1bの張力が付勢手段33cにより一定に保持されつつ、この線状導体1bが後工程の押出機13に向けて送出される。
【0035】
押出機13では、伸線機12によって引き伸ばされた線状導体1bの外周に絶縁被覆部2が被覆される。
【0036】
そして、切断圧着機14において、押出機13から供給された電線3に対して、案内ローラ41a,41b,42a,42bで張力を印加しながら搬送し、その張力をかけたままの状態で、後端部を上下一対のカッター43a,43bで切断し、また、先頭部を上下一対のカッター44a,44bで切断した後、それぞれの端部について皮剥ぎを行い、端子圧着機構45,46により端部に端子(図示省略)を圧着して、製品としての電線3aが完成する。
【0037】
このように、線状導体1を軟化機11で軟化処理した後、その線状導体1aを伸線機12で1%〜5%程度予め引き伸ばしておき、この線状導体1bの外周に絶縁被覆部2を被覆してから、切断圧着機14で電線3に張力をかけながら端部を切断しているので、この切断圧着機14で張力がかけられる際の端部における絶縁被覆部2からの線状導体1bの飛び出し寸法を抑制することができる。
【0038】
尚、絶縁被覆部2を形成して切断圧着を行う前に、伸線機12を設置せずに、軟化機11で軟化処理を行うだけでも、線状導体1aの絶縁被覆部2からのある程度の飛び出しを抑制することも可能である。具体的には、軟化処理を行わない場合の25%〜30%程度に比べて、軟化処理時に線状導体1aに流される電流量を調整するなどすれば、線状導体1aの引っ張り伸び量を約20%程度に抑制することが可能である。しかし、かかる軟化処理での電流量の調整によっても、線状導体1aの伸び量を約20%未満に抑制することは困難である。
【0039】
これに対して、この実施の形態のように、軟化機11で軟化処理を実行した後、さらに伸線機12で線状導体1aを引き伸ばしてから、張力をかけて切断圧着を行うと、切断圧着時の線状導体1bの引っ張り伸び量を15%〜19%程度まで抑制できる。したがって、後工程での切断圧着機14での端子の圧着を容易に実施できる利点がある。
【0040】
ここで、この実施の形態では、軟化機11と押出機13との間に伸線機12を設置し、この伸線機12で線状導体1aを予め引き伸ばすようにしていたが、例えば、軟化機11と押出機13との間で、線状導体1aを所定のダイス(金型:図示省略)に通して軽圧縮し、線状導体1aを硬化させることで、切断圧着機14での張力印加時の線状導体1aの伸び量を抑制する方法も考えられる。
【0041】
しかしながら、ダイスを用いて線状導体1aを硬化させる方法では、このダイスが消耗品であり、摩耗の度合いに応じて交換する必要があるので、ダイス自体の定期管理が必要であり、管理に手間がかかる。また、ダイスでの硬化による場合は、運転中に線状導体1aの伸び量を調節することが困難である。さらに、ジョイント部がダイスを通過する際にこのジョイント部が切断されやすいという欠点がある。
【0042】
これに対して、この実施の形態では、線状導体1aの伸び量の調節が可能であり、ダイスの交換の手間がなくなり、且つジョイント部の切断を防止することが可能となる点で有利である。
【0043】
以上のように、この実施の形態では、制御装置38での制御に基づいて伸線機12の伸線ローラ31,32の周速度を任意に調節することで、運転開始時及び運転終了時での線状導体1bの張力を制限したり、ジョイント部の切断を防止したりしながら、絶縁被覆部2の端部での線状導体1bの飛び出し寸法を効率よく抑制することができる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1及び請求項6に記載の発明によれば、軟化機で軟化された線状導体を伸線機の第1の伸線ローラで受け入れ、この第1の伸線ローラから送出される線状導体を第2の伸線ローラで受け入れて引き伸ばす。この際、周速度比率調整手段で、第1の伸線ローラの周速度に対する第2の伸線ローラの周速度の比率を任意に変更するよう両駆動手段の駆動を制御し、これにより伸線機での線状導体の伸び量を任意に調整できるようになる。したがって、後工程において切断圧着機で電線に張力を加えて切断する際に、既に伸線機で線状導体が予め引き伸ばされた状態で切断されていることから、絶縁被覆部の端部からの線状導体の飛び出し量を十分に抑制できる。特に、軟化機で軟化した直後に絶縁被覆部を形成して張力を加えて切断する場合に比べて、絶縁被覆部の端部からの線状導体の飛び出し量を大幅に抑制することが可能となる。また、軟化された線状導体をダイスに通して軽圧縮して硬化させる場合に比べて、ダイスの交換の必要がなく、また線状導体の伸び量の調整を容易に行うことができる。
【0045】
請求項2に記載の発明によれば、周速度比率調整手段が、第1の伸線ローラの周速度と第2の伸線ローラの周速度とを同一に設定する同速運転モードと、第1の伸線ローラの周速度に対し第2の伸線ローラの周速度を任意の比率で増大する比率運転モードとを切り替えることが可能であるので、例えば請求項3のように、運転開始から一定時間や、請求項4のように運転終了前の一定時間において、十分に軟化されていない線状導体に無理な張力を加えて断線させる事態を防止でき、さらに例えば請求項5のように、線状導体が、複数の金属線同士をジョイント部で繋ぎ合わせて成る場合に、両伸線ローラの間をジョイント部が通過している間は、同速運転モードで両駆動手段の駆動を制御して、当該ジョイント部が断線するのを容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る電線製造装置を示すブロック図である。
【図2】一般的な軟化機の概略を示す図である。
【図3】この発明の一の実施の形態に係る伸線機の概略を示す図である。
【図4】制御装置により制御される両伸線ローラの周速度の変化を示す図である。
【図5】一般的な切断圧着機の概略を示す図である。
【図6】電線に張力を加えて端部を切断した際に内部の線状導体が絶縁被覆部の端部から飛び出た状態を示す図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 線状導体
2 絶縁被覆部
3,3a 電線
11 軟化機
12 伸線機
13 押出機
14 切断圧着機
21 ローラ
31,32 伸線ローラ
33 ダンサーローラ装置
35,36 モーター
38 制御装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a method for cutting a wire by applying tension to an electric wire having an outer periphery covered with an insulating covering portion and cutting the end portion before coating the insulating covering portion. The present invention also relates to a wire drawing machine for suppressing the amount of protrusion of the linear conductor from the end of the insulating covering portion and a technique related thereto.
[0002]
[Prior art]
In general, by intermittently sending out an electric wire (wire harness) to cut an end portion, and sequentially performing terminal processing such as peeling and crimp connection of a terminal fitting on the terminal portion separated by the cutting, 2. Description of the Related Art There is known a cutting and crimping machine which is adapted to sequentially manufacture products subjected to a desired processing.
[0003]
In this cutting and crimping machine, when sending out an electric wire, the sending length is measured, the feeding operation is stopped when an appropriate electric wire length is sent out, the end is cut, and then the end is peeled. And crimp the terminals.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional cutting and crimping machine, when sending out the wire and cutting the end and crimping the terminal, in order to improve the measurement accuracy of the wire length, the end of the wire is held and tension is applied to the wire and the roller. I try to minimize the slip with.
[0005]
However, when tension is applied to the electric wire in this way, the electric wire is elongated by several percent. Then, the elongation amount may be different between the inner linear conductor and the outer insulating coating. For example, if a wire that is relatively difficult to stretch is used as the insulating coating of the wire and a material that is easily stretched, such as copper, is used as the wire conductor, the cut surface is more insulated than the wire conductor. The coating is less likely to stretch. Therefore, as shown in FIG. 6, the end of the
[0006]
Considering this, it is conceivable to change the material of the insulating
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a wire drawing machine and a wire drawing machine capable of easily suppressing the amount of elongation from the end of an insulating coating portion of an internal linear conductor when applying tension to an electric wire and cutting the end. To provide technology.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to
[0009]
The invention according to
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the wire drawing machine according to the second aspect, the peripheral speed ratio adjusting unit controls the driving of the two driving units in the same speed operation mode for a fixed time from the start of operation. Then, after the elapse of the certain time, the mode is switched to the ratio operation mode.
[0011]
According to a fourth aspect of the present invention, in the wire drawing machine according to the second or third aspect, the peripheral speed ratio adjusting unit operates in the ratio operation mode until a certain time before the end of operation is reached. The driving of both driving means is controlled, and the operation mode is switched to the same speed operation mode at the predetermined time before the end of the operation.
[0012]
The invention according to claim 5 is the wire drawing machine according to any one of
[0013]
The invention according to claim 6 is an electric wire manufacturing apparatus in which the wire drawing machine according to any one of
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a block diagram showing an electric wire manufacturing apparatus to which a wire drawing machine according to one embodiment of the present invention is applied.
[0015]
As shown in FIG. 1, this electric wire manufacturing apparatus coats an outer periphery of a
[0016]
In order to prevent the
[0017]
At this time, the degree of softening of the
[0018]
[0019]
The
[0020]
In each of the drawing
[0021]
The rotation speed of the
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
For example, as shown in FIG. 5, the cutting and pressing
[0025]
The operation of the electric wire manufacturing apparatus having the above configuration will be described.
[0026]
First, the
[0027]
The
[0028]
Here, the
[0029]
In FIG. 4, reference numeral Cv1 indicates the peripheral speed of the
[0030]
Then, at a point in time when a certain time T1 has elapsed since the operation of the electric wire manufacturing apparatus has started, the
[0031]
Since one long
[0032]
Further, when the operation of the wire manufacturing apparatus is terminated, in order to prevent the
[0033]
As described above, the tension is applied as needed while appropriately switching between the ratio operation mode and the same speed operation mode of the two
[0034]
In the
[0035]
In the
[0036]
Then, in the cutting and pressing
[0037]
After the
[0038]
In addition, before performing the cutting and press-bonding after forming the insulating
[0039]
On the other hand, as in this embodiment, after the softening process is performed by the softening
[0040]
Here, in this embodiment, the
[0041]
However, in the method of curing the
[0042]
On the other hand, this embodiment is advantageous in that the amount of elongation of the
[0043]
As described above, in the present embodiment, the peripheral speeds of the drawing
[0044]
【The invention's effect】
According to the first and sixth aspects of the invention, the linear conductor softened by the softening machine is received by the first drawing roller of the wire drawing machine, and the wire sent out from the first drawing roller. The conductor is received by a second drawing roller and stretched. At this time, the peripheral speed ratio adjusting means controls the driving of both driving means so as to arbitrarily change the ratio of the peripheral speed of the second drawing roller to the peripheral speed of the first drawing roller. The extension amount of the linear conductor in the machine can be adjusted arbitrarily. Therefore, when the wire is cut by applying tension to the wire in the cutting and crimping machine in the subsequent process, the wire conductor has already been cut in a stretched state by the wire drawing machine. The amount of protrusion of the linear conductor can be sufficiently suppressed. In particular, it is possible to significantly reduce the amount of linear conductors protruding from the end of the insulating coating as compared to the case where the insulating coating is formed immediately after softening with a softener and tension is applied to cut. Become. Further, compared with a case where the softened linear conductor is lightly compressed through a die and hardened, there is no need to replace the die, and the amount of elongation of the linear conductor can be easily adjusted.
[0045]
According to the invention described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an electric wire manufacturing apparatus according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view schematically showing a general softener.
FIG. 3 is a view schematically showing a wire drawing machine according to one embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a change in the peripheral speed of both drawing rollers controlled by a control device.
FIG. 5 is a view schematically showing a general cutting and pressing machine.
FIG. 6 is a diagram showing a state in which when an end is cut by applying tension to an electric wire, an internal linear conductor protrudes from an end of an insulating coating portion.
[Explanation of symbols]
1, 1a,
Claims (6)
所定の軟化機で軟化された線状導体を受け入れる第1の伸線ローラと、
前記第1の伸線ローラを回転駆動する第1の駆動手段と、
前記第1の伸線ローラから送出される前記線状導体を受け入れて当該線状導体を引き伸ばすための第2の伸線ローラと、
前記第2の伸線ローラを回転駆動する第2の駆動手段と、
前記第1の伸線ローラの周速度に対する前記第2の伸線ローラの周速度の比率を任意に変更するよう前記両駆動手段の駆動を制御する周速度比率調整手段と
を備える伸線機。In applying tension to the electric wire covered with the insulating coating on the outer periphery of the linear conductor and cutting the end, the wire is stretched in advance before coating the insulating coating. A wire drawing machine for suppressing the amount of protrusion of the linear conductor from the end of the part,
A first drawing roller for receiving a linear conductor softened by a predetermined softening machine;
First driving means for rotating and driving the first wire drawing roller;
A second drawing roller for receiving the linear conductor sent from the first drawing roller and stretching the linear conductor;
A second driving unit that rotationally drives the second wire drawing roller;
A wire drawing machine comprising: a peripheral speed ratio adjusting means for controlling the driving of both driving means so as to arbitrarily change a ratio of a peripheral speed of the second wire drawing roller to a peripheral speed of the first wire drawing roller.
前記周速度比率調整手段が、前記第1の伸線ローラの周速度と前記第2の伸線ローラの周速度とを同一に設定する同速運転モードと、前記第1の伸線ローラの周速度に対し前記第2の伸線ローラの周速度を任意の比率で増大する比率運転モードとを切り替えることを特徴とする伸線機。The wire drawing machine according to claim 1,
A peripheral speed ratio adjusting means for setting a peripheral speed of the first wire drawing roller and a peripheral speed of the second wire drawing roller at the same speed; a peripheral speed of the first wire drawing roller; A drawing machine characterized by switching between a ratio operation mode in which a peripheral speed of the second drawing roller is increased at an arbitrary ratio with respect to a speed.
前記周速度比率調整手段が、運転開始から一定時間は前記同速運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御し、前記一定時間の経過後に前記比率運転モードに切り替えることを特徴とする伸線機。The wire drawing machine according to claim 2,
Wherein the peripheral speed ratio adjusting means controls the driving of the two driving means in the same speed operation mode for a fixed time from the start of operation, and switches to the ratio operation mode after the lapse of the fixed time. .
前記周速度比率調整手段が、運転終了前の一定時間が到来するまで前記比率運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御し、運転終了前の前記一定時間に前記同速運転モードに切り替えることを特徴とする伸線機。The wire drawing machine according to claim 2 or claim 3,
The peripheral speed ratio adjusting means controls the driving of the two driving means in the ratio operation mode until a certain time before the end of operation comes, and switches to the same speed operation mode for the certain time before the end of operation. Characteristic wire drawing machine.
前記線状導体が、複数の金属線同士をジョイント部で繋ぎ合わせて成る場合に、前記周速度比率調整手段が、前記両伸線ローラの間を前記ジョイント部が通過している間は、前記同速運転モードで前記両駆動手段の駆動を制御することを特徴とする伸線機。The wire drawing machine according to any one of claims 2 to 4, wherein
When the linear conductor is formed by joining a plurality of metal wires to each other at a joint, the peripheral speed ratio adjusting unit may be configured such that, while the joint passes between the two drawing rollers, A wire drawing machine characterized by controlling the driving of both driving means in the same speed operation mode.
前記伸線機と、
前記線状導体を軟化して前記伸線機に供給する軟化機と、
前記伸線機で引き伸ばされた前記線状導体の外周を絶縁被覆部で被覆する被覆手段と、
前記被覆手段で前記線状導体の外周に前記絶縁被覆部が被覆された電線に張力を加えながら端部を切断し、当該端部に端子を圧着する切断圧着機と
を備える電線製造装置。An electric wire manufacturing apparatus incorporating the wire drawing machine according to any one of claims 1 to 5,
The wire drawing machine;
A softening machine that softens the linear conductor and supplies the wire to the wire drawing machine;
Coating means for coating the outer periphery of the linear conductor stretched by the wire drawing machine with an insulating coating portion,
An electric wire manufacturing apparatus comprising: a cutting crimping machine that cuts an end while applying tension to the electric wire in which the insulating covering portion is coated on the outer periphery of the linear conductor by the coating means, and crimps a terminal to the end.
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100907285B1 (en) | 2007-10-11 | 2009-07-13 | 김영중 | Control cable and method for fabricating the same |
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CN112893492A (en) * | 2021-01-15 | 2021-06-04 | 东莞市成就实业有限公司 | Double-coordinate vibration protection mechanism of wire drawing machine |
-
2002
- 2002-06-17 JP JP2002175581A patent/JP2004022333A/en active Pending
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