JP2004020333A - 超音波探傷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲の検査を行うことができるようにする。
【解決手段】被検査体1に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子sを、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、前記複数の超音波探触子sを切り替えて作動させる切替部11を設けてある。
【選択図】 図1
【解決手段】被検査体1に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子sを、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、前記複数の超音波探触子sを切り替えて作動させる切替部11を設けてある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の超音波探傷装置では、超音波探触子を、被検査体の上に超音波伝達媒質を介して押し付けて、超音波探触子により被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信することで、被検査体に存在する応力腐食割れ等の各種欠陥の検査を非破壊で行うことができる。
【0003】
そして、従来、超音波探傷装置を用いて被検査体に対して、ある程度の範囲に存在する欠陥の検査を行うにあたっては、上述のようにして被検査体上に押し付けた超音波探触子をその被検査体上で検査範囲にわたって移動させることで、行っているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、超音波探触子を移動させる際に、超音波探触子の押し付け力が変化したり、超音波探触子と被検査体間の前記超音波伝達媒質の厚みが不均一になったりし易く、あまり精度よく欠陥の検査を行えないという問題がある。特に、超音波としてSH波(横波水平波(Shear Wave Horizontal)、検査面と平行に水平方向に振動する波)を発信する超音波探触子を用いる場合には、超音波を効率よく被検査体に入力するために、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があることから、このような問題が顕著に起こり、また、高粘度の接触媒質を用いるために、超音波探触子を被検査体上で効率よく移動させ難く、検査に非常に時間がかかるという問題もある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲の検査を行うことができる超音波探傷装置を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、前記複数の超音波探触子を切り替えて作動させる切替部を設けてあるところにある。
【0007】
〔作用効果〕
超音波探触子が、複数、その超音波の発信方向が同方向となるように並設されているため、切替部により、例えば複数の超音波探触子を順次切り替えて作動させるなどすることで、各超音波探触子どうしの相互干渉を防止しながら、わざわざ超音波探触子を移動させることなく、所定方向に対して任意の範囲にわたって欠陥の検査を行うことができる。
よって、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲にわたって精度よく欠陥の検査を行うことができる。さらに、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を用いる場合には、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があるため、特に好適に検査を行うことができ、さらに、検査に要する時間の短縮化を図ることができるようにもなる。
【0008】
請求項2記載の発明の特徴構成は、被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、その超音波探触子各々から発信される超音波の位相を変化させる位相制御部を設け、前記複数の超音波探触子のうち少なくとも2つを選択して作動させる選択部を設けてあるところにある。
【0009】
〔作用効果〕
複数の超音波探触子はその超音波の発信方向が同方向となるように並設されているが、超音波はある程度の広がりをもって進むため、選択部によって、複数の超音波探触子のうち2つ以上を選択して作動させ、超音波どうしの干渉作用により強められる超音波(以下、便宜上、強超音波と称する)を利用して検査を行うことで、感度を向上させ、精度よく検査を行うことができるようになる。しかも、位相制御部によって、選択された超音波探触子各々より発信される超音波の位相を変化させることで、かかる強超音波の発生箇所を一定方向に変化させ、超音波探触子を移動させることなく、強超音波の発生源を一定方向に変化させて、所定方向に対して任意の範囲にわたって欠陥の検査を行うことができるようになる。
よって、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲にわたって精度よく欠陥の検査を行うことができる。さらに、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を用いる場合には、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があるため、特に好適に検査を行うことができ、さらに、検査に要する時間の短縮化を図ることができるようにもなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
図1〜3を参照しながら、本発明に係る超音波探傷装置の第1実施形態について説明する。図1(イ)は超音波探触子sの設置状況を示す斜視図で、図1(ロ)はその超音波探傷装置の構成図である。図2は、超音波探傷子sからのSH波の進行状況を示す概念説明図で、(イ)が断面図(ロ)が平面図である。そして、図3(イ)は、第1実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図であり、図3(ロ)はその動作状況を説明する概念図である。
【0012】
前記超音波探傷装置は、超音波探触子sを介して被検査体に超音波を送信して、戻ってきた反射波(エコー)を評価することで、被検査体に存在する欠陥を検査するものである。ここでは、図1(イ)の斜視図に示すように、前記被検査体の一例として、2本のステンレス管Pを突き合わせて溶接してある配管1をとりあげ、その溶接部Wに存在する応力腐食割れや疲労割れや腐食減肉等の欠陥の超音波検査のために用いられている。
【0013】
図1,3に示すように、この超音波探傷装置は、超音波探触子sを多数備えており一例として本実施形態では20個の超音波探触子sを備え、それら超音波探触子sは、配管1の全周にその周方向に沿って所定間隔おきに並設されている。
【0014】
前記超音波探触子sは、本実施形態では、SH波を送信し、その反射波を受信可能に構成されるもので、図2に詳しく示すように、超音波探触子sより発信される超音波は、探傷面に沿って進行する面に平行な横波である。よって、上述のように多数の超音波探触子sを配管1の周方向に沿って並設することで、各々の超音波探触子sからの超音波の発信方向が、配管1の軸方向に沿って溶接部Wに向かう同方向となる(図1(イ)参照)。尚、図には詳しく示さないが、超音波探触子sは何れもSH波用の高粘度の接触媒質を介して配管1上に、各種手段により押し付けた状態とされている。
【0015】
そして、これら多数の超音波探触子sは、図1(ロ)および図3(イ)に示すように、切換部11により切り替えて作動され、ここでは一例として、スイッチング素子等により電気的に、超音波探触子sを1つずつ順番に切り替えて作動するようにしてある。
具体的には、図3(イ)に示すように、超音波探触子sの作動がs1,s2,・・・,s20と順次切り替えられ、図3(ロ)の概念図に示すように、順次、各超音波探傷子s1,s2,・・・,s20により検査を行うことで、各超音波探触子s1〜s20を移動させることなく、各超音波探触子s1〜s20どうしの相互干渉を防止しながら配管1の全周を周方向に沿って検査を行うことができる。尚、超音波はある程度の広がりをもって進むため、並設される各超音波探触子s間にある程度間隙があっても十分な検査が行われる。
尚、ここでは、一例として、複数の超音波探触子sを一つずつ順次切り替える例を示したにすぎず、その切換は超音波探触子sどうしの相互作用を防止できれば任意であり、例えば、互いの超音波探触子sどうしの相互作用を受けない範囲で2つ以上の超音波探触子sを作動させるようにしてもよい。
【0016】
そして、各超音波探触子s1〜s20からの測定データは、超音波探傷器12に送られ各種データ処理が行われてモニター等の画像表示装置により、欠陥の検出検査結果を評価できるようにされている。
【0017】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る超音波探傷装置の第2実施形態について、図1(イ),図2,4を参照しながら説明する。
本実施形態の超音波探傷装置においても、図1(イ),図2に例示するように、多数の超音波探触子sが配管1の周方向に沿って並設され、各々からの超音波の発信方向が同方向となるようにしてある点は先の第1実施形態と同じであるが、以下のように、それら超音波探触子sより発信される超音波どうしの干渉作用を利用する点で異なる。
【0018】
ここでは、一例として、図4のシステム構成図に示すように、スイッチング素子等により電気的に、各超音波探触子s1〜s20のうちから1つ選択して作動させる選択器21を、超音波探触子sと同様に複数設けて、選択部20とし、その選択部20により、多数の超音波探触子s1〜s20のうちから隣り合うものどうしの2つずつを順番に選択して、作動させるようにしてある。
【0019】
そして、この選択部20を構成する各選択器21毎に超音波探傷器22が接続され、各種データ処理が行われるのであるが、これら超音波探傷器22は何れも同一の位相制御器(位相制御部に相当)23に接続され、一例として、この位相制御器23により超音波探触子sに印加される電圧を制御することで、同時に動作される超音波探触子s各々からは、適宜位相を変えられた超音波が発信されるようにしてある。
【0020】
一例として、図4(ロ)に例示するように、2つの超音波探触子s1、s2をとりあげて説明すると、超音波はある程度の広がりをもって進むため、このように選択部20によって、超音波探触子s1、s2を選択して作動させると、超音波どうしの干渉作用により強められた強超音波(図中、太線で表示)を得ることができ、より強い超音波を利用することで精度よく検査を行うことができるようになる。しかも、位相制御器23によって、選択された超音波探触子s1,s2各々より発信される超音波の位相を変化させることで、図4(ロ)に例示するように、かかる強超音波の発生箇所を一定方向に変化させ、超音波探触子s1,s2を移動させることなく、強超音波の発生源を一定方向(ここでは、配管1の周方向)に変化させて、任意の範囲(ここでは、並設される超音波探触子s1,s2間)にわたって欠陥の検査を行うことができるようになる。
よって、例えば、超音波探触子s1〜s20のうち、s1とs2、s2とs3、s3とs5、・・・、s20とs1と、互いに隣り合うものどうしを順次選択することで、各超音波探触子s1〜s20を移動させることなく、配管1の全周を周方向に沿って精度よく検査を行うことができる。
【0021】
尚、ここでは、一例として、複数の超音波探触子sより2つを選択して作動させる例を示したが、3つ以上選択して作動してもよく、また、強超音波の発生源を配管1の周方向に沿って変化させる例を示したが、どのような方向に沿って変化させてもよく、例えば、配管1の軸方向に沿って変化させてもよい。
【0022】
その他は、先の第1実施形態と同様である。
【0023】
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉 被検査体としては先の実施形態で説明した配管に限らず、タンク等の曲面を有するもの、また平板状のものなど、各種形状のものに適用できる。尚、被検査体は先に例示したステンレスからなるものに限らず、その他の金属や、樹脂等、各種材質のものに適用できる。
〈2〉 また、超音波探触子sは、発信素子や受信素子等を備え、超音波を発信し、その反射波を受信可能なものであれば如何なる構成のものでもよく、発信素子や受信素子等により任意に構成すればよい。そして、先の実施形態では、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を例示したが、SH波に限らず、超音波探触子は超音波としてSV波等の各種横波や縦波を発信するものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波探傷装置の一例を示す説明図 (イ)超音波探触子の設置状況を示す斜視図,(ロ)構成図
【図2】SHはによる超音波探傷装置の一例を示す説明図 (イ)断面図,(ロ)平面図
【図3】(イ)第1実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図,(ロ)動作状況を示す説明図
【図4】(イ)第2実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図,(ロ)動作状況を示す説明図
【符号の説明】
s(s1〜s20) 超音波探触子
1 被検査体
11 切換部
20 選択部
23 位相制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の超音波探傷装置では、超音波探触子を、被検査体の上に超音波伝達媒質を介して押し付けて、超音波探触子により被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信することで、被検査体に存在する応力腐食割れ等の各種欠陥の検査を非破壊で行うことができる。
【0003】
そして、従来、超音波探傷装置を用いて被検査体に対して、ある程度の範囲に存在する欠陥の検査を行うにあたっては、上述のようにして被検査体上に押し付けた超音波探触子をその被検査体上で検査範囲にわたって移動させることで、行っているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、超音波探触子を移動させる際に、超音波探触子の押し付け力が変化したり、超音波探触子と被検査体間の前記超音波伝達媒質の厚みが不均一になったりし易く、あまり精度よく欠陥の検査を行えないという問題がある。特に、超音波としてSH波(横波水平波(Shear Wave Horizontal)、検査面と平行に水平方向に振動する波)を発信する超音波探触子を用いる場合には、超音波を効率よく被検査体に入力するために、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があることから、このような問題が顕著に起こり、また、高粘度の接触媒質を用いるために、超音波探触子を被検査体上で効率よく移動させ難く、検査に非常に時間がかかるという問題もある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲の検査を行うことができる超音波探傷装置を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、前記複数の超音波探触子を切り替えて作動させる切替部を設けてあるところにある。
【0007】
〔作用効果〕
超音波探触子が、複数、その超音波の発信方向が同方向となるように並設されているため、切替部により、例えば複数の超音波探触子を順次切り替えて作動させるなどすることで、各超音波探触子どうしの相互干渉を防止しながら、わざわざ超音波探触子を移動させることなく、所定方向に対して任意の範囲にわたって欠陥の検査を行うことができる。
よって、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲にわたって精度よく欠陥の検査を行うことができる。さらに、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を用いる場合には、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があるため、特に好適に検査を行うことができ、さらに、検査に要する時間の短縮化を図ることができるようにもなる。
【0008】
請求項2記載の発明の特徴構成は、被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、その超音波探触子各々から発信される超音波の位相を変化させる位相制御部を設け、前記複数の超音波探触子のうち少なくとも2つを選択して作動させる選択部を設けてあるところにある。
【0009】
〔作用効果〕
複数の超音波探触子はその超音波の発信方向が同方向となるように並設されているが、超音波はある程度の広がりをもって進むため、選択部によって、複数の超音波探触子のうち2つ以上を選択して作動させ、超音波どうしの干渉作用により強められる超音波(以下、便宜上、強超音波と称する)を利用して検査を行うことで、感度を向上させ、精度よく検査を行うことができるようになる。しかも、位相制御部によって、選択された超音波探触子各々より発信される超音波の位相を変化させることで、かかる強超音波の発生箇所を一定方向に変化させ、超音波探触子を移動させることなく、強超音波の発生源を一定方向に変化させて、所定方向に対して任意の範囲にわたって欠陥の検査を行うことができるようになる。
よって、超音波探触子を被検査体上で移動させることなく、所定範囲にわたって精度よく欠陥の検査を行うことができる。さらに、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を用いる場合には、前記超音波伝達媒質として高粘度の接触媒質を用いる必要があるため、特に好適に検査を行うことができ、さらに、検査に要する時間の短縮化を図ることができるようにもなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
図1〜3を参照しながら、本発明に係る超音波探傷装置の第1実施形態について説明する。図1(イ)は超音波探触子sの設置状況を示す斜視図で、図1(ロ)はその超音波探傷装置の構成図である。図2は、超音波探傷子sからのSH波の進行状況を示す概念説明図で、(イ)が断面図(ロ)が平面図である。そして、図3(イ)は、第1実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図であり、図3(ロ)はその動作状況を説明する概念図である。
【0012】
前記超音波探傷装置は、超音波探触子sを介して被検査体に超音波を送信して、戻ってきた反射波(エコー)を評価することで、被検査体に存在する欠陥を検査するものである。ここでは、図1(イ)の斜視図に示すように、前記被検査体の一例として、2本のステンレス管Pを突き合わせて溶接してある配管1をとりあげ、その溶接部Wに存在する応力腐食割れや疲労割れや腐食減肉等の欠陥の超音波検査のために用いられている。
【0013】
図1,3に示すように、この超音波探傷装置は、超音波探触子sを多数備えており一例として本実施形態では20個の超音波探触子sを備え、それら超音波探触子sは、配管1の全周にその周方向に沿って所定間隔おきに並設されている。
【0014】
前記超音波探触子sは、本実施形態では、SH波を送信し、その反射波を受信可能に構成されるもので、図2に詳しく示すように、超音波探触子sより発信される超音波は、探傷面に沿って進行する面に平行な横波である。よって、上述のように多数の超音波探触子sを配管1の周方向に沿って並設することで、各々の超音波探触子sからの超音波の発信方向が、配管1の軸方向に沿って溶接部Wに向かう同方向となる(図1(イ)参照)。尚、図には詳しく示さないが、超音波探触子sは何れもSH波用の高粘度の接触媒質を介して配管1上に、各種手段により押し付けた状態とされている。
【0015】
そして、これら多数の超音波探触子sは、図1(ロ)および図3(イ)に示すように、切換部11により切り替えて作動され、ここでは一例として、スイッチング素子等により電気的に、超音波探触子sを1つずつ順番に切り替えて作動するようにしてある。
具体的には、図3(イ)に示すように、超音波探触子sの作動がs1,s2,・・・,s20と順次切り替えられ、図3(ロ)の概念図に示すように、順次、各超音波探傷子s1,s2,・・・,s20により検査を行うことで、各超音波探触子s1〜s20を移動させることなく、各超音波探触子s1〜s20どうしの相互干渉を防止しながら配管1の全周を周方向に沿って検査を行うことができる。尚、超音波はある程度の広がりをもって進むため、並設される各超音波探触子s間にある程度間隙があっても十分な検査が行われる。
尚、ここでは、一例として、複数の超音波探触子sを一つずつ順次切り替える例を示したにすぎず、その切換は超音波探触子sどうしの相互作用を防止できれば任意であり、例えば、互いの超音波探触子sどうしの相互作用を受けない範囲で2つ以上の超音波探触子sを作動させるようにしてもよい。
【0016】
そして、各超音波探触子s1〜s20からの測定データは、超音波探傷器12に送られ各種データ処理が行われてモニター等の画像表示装置により、欠陥の検出検査結果を評価できるようにされている。
【0017】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る超音波探傷装置の第2実施形態について、図1(イ),図2,4を参照しながら説明する。
本実施形態の超音波探傷装置においても、図1(イ),図2に例示するように、多数の超音波探触子sが配管1の周方向に沿って並設され、各々からの超音波の発信方向が同方向となるようにしてある点は先の第1実施形態と同じであるが、以下のように、それら超音波探触子sより発信される超音波どうしの干渉作用を利用する点で異なる。
【0018】
ここでは、一例として、図4のシステム構成図に示すように、スイッチング素子等により電気的に、各超音波探触子s1〜s20のうちから1つ選択して作動させる選択器21を、超音波探触子sと同様に複数設けて、選択部20とし、その選択部20により、多数の超音波探触子s1〜s20のうちから隣り合うものどうしの2つずつを順番に選択して、作動させるようにしてある。
【0019】
そして、この選択部20を構成する各選択器21毎に超音波探傷器22が接続され、各種データ処理が行われるのであるが、これら超音波探傷器22は何れも同一の位相制御器(位相制御部に相当)23に接続され、一例として、この位相制御器23により超音波探触子sに印加される電圧を制御することで、同時に動作される超音波探触子s各々からは、適宜位相を変えられた超音波が発信されるようにしてある。
【0020】
一例として、図4(ロ)に例示するように、2つの超音波探触子s1、s2をとりあげて説明すると、超音波はある程度の広がりをもって進むため、このように選択部20によって、超音波探触子s1、s2を選択して作動させると、超音波どうしの干渉作用により強められた強超音波(図中、太線で表示)を得ることができ、より強い超音波を利用することで精度よく検査を行うことができるようになる。しかも、位相制御器23によって、選択された超音波探触子s1,s2各々より発信される超音波の位相を変化させることで、図4(ロ)に例示するように、かかる強超音波の発生箇所を一定方向に変化させ、超音波探触子s1,s2を移動させることなく、強超音波の発生源を一定方向(ここでは、配管1の周方向)に変化させて、任意の範囲(ここでは、並設される超音波探触子s1,s2間)にわたって欠陥の検査を行うことができるようになる。
よって、例えば、超音波探触子s1〜s20のうち、s1とs2、s2とs3、s3とs5、・・・、s20とs1と、互いに隣り合うものどうしを順次選択することで、各超音波探触子s1〜s20を移動させることなく、配管1の全周を周方向に沿って精度よく検査を行うことができる。
【0021】
尚、ここでは、一例として、複数の超音波探触子sより2つを選択して作動させる例を示したが、3つ以上選択して作動してもよく、また、強超音波の発生源を配管1の周方向に沿って変化させる例を示したが、どのような方向に沿って変化させてもよく、例えば、配管1の軸方向に沿って変化させてもよい。
【0022】
その他は、先の第1実施形態と同様である。
【0023】
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉 被検査体としては先の実施形態で説明した配管に限らず、タンク等の曲面を有するもの、また平板状のものなど、各種形状のものに適用できる。尚、被検査体は先に例示したステンレスからなるものに限らず、その他の金属や、樹脂等、各種材質のものに適用できる。
〈2〉 また、超音波探触子sは、発信素子や受信素子等を備え、超音波を発信し、その反射波を受信可能なものであれば如何なる構成のものでもよく、発信素子や受信素子等により任意に構成すればよい。そして、先の実施形態では、超音波としてSH波を発信する超音波探触子を例示したが、SH波に限らず、超音波探触子は超音波としてSV波等の各種横波や縦波を発信するものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波探傷装置の一例を示す説明図 (イ)超音波探触子の設置状況を示す斜視図,(ロ)構成図
【図2】SHはによる超音波探傷装置の一例を示す説明図 (イ)断面図,(ロ)平面図
【図3】(イ)第1実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図,(ロ)動作状況を示す説明図
【図4】(イ)第2実施形態の超音波探傷装置のシステム構成図,(ロ)動作状況を示す説明図
【符号の説明】
s(s1〜s20) 超音波探触子
1 被検査体
11 切換部
20 選択部
23 位相制御部
Claims (2)
- 被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、前記複数の超音波探触子を切り替えて作動させる切替部を設けてある超音波探傷装置。
- 被検査体に対して超音波を発信すると共に、その超音波の反射波を受信する超音波探触子を、複数、各々からの超音波の発信方向が同方向となるように並設し、その超音波探触子各々から発信される超音波の位相を変化させる位相制御部を設け、前記複数の超音波探触子のうち少なくとも2つを選択して作動させる選択部を設けてある超音波探傷装置。
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