JP2004018874A - Pretreatment equipment for coating - Google Patents

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JP2004018874A JP2002171087A JP2002171087A JP2004018874A JP 2004018874 A JP2004018874 A JP 2004018874A JP 2002171087 A JP2002171087 A JP 2002171087A JP 2002171087 A JP2002171087 A JP 2002171087A JP 2004018874 A JP2004018874 A JP 2004018874A
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Hideaki Yaegashi
八重樫 英明
Masahiro Obika
小比賀 正弘
Hiroyuki Kishi
岸 博之
Osamu Tanaka
田中 修
Seiji Miyamoto
宮本 誠司
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a pretreatment equipment for coating which achieves space saving , improvement of productivity, sharp reduction of the cost of equipment, chemicals, manhour of management and effluent water treatment, even if to the composite body of iron and aluminum. <P>SOLUTION: The pretreatment equipment has a treatment tank 101 which is filled with a degrease and chemical conversion treatment solution containing mixed solvent whose weight ratio of polar organic solvent to water is from 2.8 : 7.2 to 3.8 : 6.2, and sodium ion and/or lithium ion, phosphoric acid ion, zinc ion, nickel ion, manganese ion, nitrate ion and/or nitrite ion at least, in which an automotive body B is immersed, and an aluminum chemical conversion treatment zone 300 which is installed in the poststage of a treatment tank 101 and sprays the chemical conversion treatment solution for aluminum on the automotive body B, and a rinse tank 201 installed in the poststage of the aluminum chemical conversion treatment zone 300, in which rinse solution is filled and the automotive body B is immersed, and and which is equipped with an ultrasonic agitating device 20 which agitates ultrasonically the rinse solution. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、塗装前処理装置に関し、たとえば鉄とアルミニウムとの複合ボディが流れる塗装前処理ラインに用いて好ましい塗装前処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】
重量軽減、剛性向上あるいはリサイクル性向上などの観点から、自動車ボディにもフード、トランクリッド、ドアインナ等々、アルミニウム部品の採用が検討されている。
【0003】
こうした鉄とアルミニウムとの複合ボディに対する前処理液として、たとえば特表2001−515959号公報には、第一のステップにて鉄部品にだけ化成処理を施し、第二のステップにてアルミニウム部品に化成処理を施すことが提案されている。
【0004】
この前処理で使用される化成処理液には、アルミニウムのエッチングと溶出したアルミを沈殿又はマスクするために、遊離又は複合結合したフッ化物イオンが添加されているが、必要以上にアルミ面に化成被膜が発生しないように、すなわち多量のスラッジが一度に蓄積しないように、遊離フッ化物濃度が8/T(g/L,Tは処理温度℃)未満に制限されている。
【0005】
ところが、上述した特表2001−515959号公報記載の前処理では、化成処理液にフッ化物イオンが含まれるため、槽内にアルミのスラッジが蓄積され、これを除去及び廃棄する必要がある。また、上述したように遊離フッ化物濃度を所定値以下に管理しないとアルミ面に必要以上の化成被膜が形成されるので、フッ化物濃度の制御管理及び補充液の制御管理の作業又はシステムが必要になる。
【0006】
さらに、鋼板の化成処理工程の後にアルミの化成処理工程が設けられるので、前処理工程の全長が長くなり、スペース、処理時間及び設備費の点で不利である。
【0007】
【発明の開示】
本発明は、鉄とアルミニウムの複合ボディに対しても、省スペース化、生産性向上、設備費・薬剤費・管理工数・排水処理負担の大幅低減を達成できる塗装前処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明によれば、重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、前記処理槽の後段に設けられ、被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、前記洗浄液が満たされ被塗物が浸漬されるリンス手段の洗浄液に振動を与える振動付与手段と、を備えた塗装前処理装置が提供される(請求項1参照)。また、同じく処理槽と、アルミニウム化成処理手段と、リンス槽と、前記リンス手段へ供給される洗浄液の少なくとも一部に磁場を印加する磁場印加手段と、を備えた塗装前処理装置が提供される(請求項2参照)。
【0009】
本発明の塗装前処理装置では、処理槽に満たされた脱脂兼化成処理液にて被塗物のうちの鉄部品の脱脂処理と化成処理を行うとともに、アルミニウム部品の脱脂処理を行う。処理槽に満たされた本発明に係る脱脂兼化成処理液は、アルミニウムをエッチングするフッ化物を含まないので、処理槽内にアルミニウムのスラッジが蓄積することがない。
【0010】
本発明の処理槽に満たされた脱脂兼化成処理液では、被塗物のうちのアルミニウム部品については脱脂処理が行われるだけで化成被膜は形成されないので、次段のアルミニウム化成処理手段にてアルミニウム用化成処理液を吹き付けたり浸漬させたりする。特に、アルミニウム部品が被塗物の外板部にある場合は、スプレー処理のみによっても充分な化成被膜を形成することができる。また、アルミニウム部品が被塗物の内板部にある場合でも、浸漬処理を施すことにより、またスプレー装置による吹き付け方法を考慮することによっても充分な化成被膜を形成することができる。
【0011】
アルミニウム用化成処理液による処理を終えたら、次段のリンス手段にて、振動が付与された洗浄液又は、磁場が印加された洗浄液で被塗物全体を洗浄する。こうして、電着塗装などの下地としての塗装前処理が終了する。なお、電着塗装工程に送る前に被塗物を乾燥炉に搬送してもよい。
【0012】
本発明によれば、脱脂兼化成処理液にアルミニウムをエッチングするフッ化物を含まないので、処理槽にアルミのスラッジが蓄積するのを防止することができる。これにより、アルミニウムのスラッジ除去及び廃棄に要する作業工数やシステム費などを低減することができる。また、アルミニウムのスラッジそのものが生じないので、従来の前処理手法に比べてフッ化物の濃度管理に関する作業工数やシステム費を低減できる。
【0013】
また、振動が付与された洗浄液、又は磁場が印加された洗浄液を用いることにより、リンス手段においてより高い洗浄効果が得られる。このため、被塗物に付着した油分、化成スラッジ、塵埃は、リンス手段において洗い落とされ、これらの油分等を次工程の電着槽へ持ち込むことを防止することができる。
【0014】
さらに、脱脂兼化成処理槽の後段にアルミニウム部品の化成処理工程を設けているが、特にスプレー処理によって化成被膜を形成する場合には、浸漬処理に比べて工程スペースや設備費用が大幅に低減できる。工程スペースが低減されることにより、処理時間が短時間になり、自動車ボディの生産性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の塗装前処理装置の第1実施形態を示すシステム図であり、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。
【0016】
特に本例の塗装ラインに流れる自動車ボディBは、フード、トランクリッド、ドアなどの外板部にアルミニウム製部品が採用され、他の部品は鋼板からなる、鉄とアルミニウムの複合ボディであるが、本発明の塗装前処理装置は、全ての被塗物がこうした鉄−アルミ複合ボディに限定される必要はなく、鉄−アルミ複合ボディと鋼板製ボディとの混合ラインであってもよい。また、同じ鉄−アルミニウムの複合ボディでもアルミニウム部品の採用部位が異なる車種が混合して流れてもよい。
【0017】
同図に示すように、自動車ボディBは、ハンガHに搭載された状態で塗装搬送コンベアCによって搬送される。本実施形態では、塗装搬送ラインCに沿って2つのディッピング槽101,201が設けられ、図に矢印で示す搬送方向の上流側が脱脂処理及び化成処理を行うための処理槽101(以下、脱脂化成処理槽101ともいう。)であり、下流側が処理後のボディBを洗浄するためのリンス槽201である。処理槽101には脱脂兼化成処理液が満たされ、リンス槽201には純水が満たされている。このリンス槽201へ純水を供給する配管220は、外部の純水製造装置に連絡していてもよいし、又は処理液又はアルミニウム用化成処理液から水成分を抽出する装置に連絡していてもよい。さらに、リンス槽202には洗浄液に振動を与える振動付与手段としての超振動攪拌装置30が4つ設けられている。
【0018】
本例で用いられる脱脂兼化成処理液は、脱脂処理、表面調整および化成処理といった3種類の処理を同一工程で行うことができる処理液である。こうした脱脂兼化成処理液としては、例えば、極性有機溶剤と、水と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンとを少なくとも含む処理液を用いることができる。この処理液を用いることにより、脱脂工程、表面調整工程及び化成工程をまとめて1つの工程で同時に行うことができ、大幅な処理工程の短縮、処理設備の簡略化、省スペース化、生産性の向上、薬剤コストの低減、薬剤管理の簡略化を図ることができる。
【0019】
本例の脱脂兼化成処理液をさらに詳細に説明すると、極性有機溶剤及び水の混合溶媒の重量比率は、2.8:7.2〜3.8:6.2、好ましくは3.0:7.0〜3.8:6.2、より好ましくは3.3:6.7〜3.8:6.2、より好ましくは3.3:6.7〜3.5:6.5、最も好ましくは3.5:6.5である。
【0020】
本例の極性有機溶剤としては、(−CH−CH−O−)(ただし、n=1〜4)で示されるエチレングリコールその他の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステル、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールその他の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールその他の低級アルキレングリコール、低級アルコール又はこれらのエステルを例示することができる。
【0021】
エチレングリコール系の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステルとしては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル等を例示することができる。
【0022】
また、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールの低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステルとしては、例えば、プロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びポリプロピレングリコールモノエチルエーテル等を例示することができる。
【0023】
また、低級アルコールとしては、炭素数1〜8、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4のアルコールを例示することができる。具体的には、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、第3ブチルアルコール、メトキシジメチルペンタノール、ジアセトンアルコール、2−メトキシエタノール、及び2−エトキシメタノール等のグリコールエーテル等を例示することができる。
【0024】
エステル類としては、例えば、乳酸エチル、酢酸メトキシブチル及び乳酸ブチル等を例示することができる。
【0025】
上述の極性有機溶媒のうち、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種類以上のグリコール系化合物、又はこれらのグリコール系化合物と低級アルコールとの混合溶媒を採用することが最も好ましい。
【0026】
そして、これらグリコール系化合物におけるアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。また低級アルコールとしては、炭素数1〜8のアルコールであることが好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜5のアルコール、最も好ましくは炭素数1〜4のアルコールである。
【0027】
本例の脱脂兼化成処理液は、上記極性有機溶剤及び水の混合溶媒に、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含む。
【0028】
リン酸イオンは、混合溶媒100重量部に対して0.2〜0.5重量部含まれることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このリン酸イオンの供給源は特に限定されることはなく、オルトリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、五酸化リン等を例示することができる。また、脱脂兼化成処理液に含まれる金属イオン(ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン)に対するアニオンとして供給することも可能である。
【0029】
亜鉛イオンは、リン酸イオンとともにリン酸亜鉛化成皮膜を形成する機能を有する。亜鉛イオンは、混合溶媒100重量部に対して0.5〜0.7重量部含まれることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。この亜鉛イオンの供給源は、例えば酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛等の無機酸塩等を例示することができる。
【0030】
ニッケルイオンは、未塗装の被塗物の耐食性を向上させる機能を有する。ニッケルイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.09〜0.23重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このニッケルイオンの供給源は、例えば、硝酸ニッケル、リン酸ニッケルといった無機酸塩等を例示することができる。
【0031】
マンガンイオンは、金属亜鉛を含む被塗物の湿潤塗装密着性を向上させる機能を有する。マンガンイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.03〜0.16重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このマンガンイオンの供給源は硝酸マンガン、リン酸マンガン等の無機酸塩等を例示することができる。
【0032】
硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンは、混合溶媒100重量部に対して3.5〜10.8重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。
【0033】
ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.8〜3.3重量部含まれることが好ましい。ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンは、脱脂兼化成処理液の水と相俟って被塗物の表面に形成されるリン酸亜鉛被膜の結晶を緻密にする機能を有する。このナトリウムイオン供給源としては硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、水酸化ナトリウムを例示することができる。さらに、硝酸ナトリウムの一部又は全部を亜硝酸ナトリウムで置換することもできる。亜硝酸イオンの働きにより酸のエッチング力がさらに高められ、化成反応の促進が期待できる。
【0034】
また、ナトリウムイオンは、1価のアルカリ金属として共通するリチウムイオンに置換することもできる。具体的には、ナトリウムイオンとリチウムイオンの全体量のうち50%〜98%、好ましくは60%〜90%、さらに好ましくは70%〜80%をリチウムイオンに置換する。脱脂兼化成処理液にリチウムイオンを含ませることにより、リン酸亜鉛皮膜の結晶が更に緻密になり、塗装密着性が更に向上する。リチウムイオンの供給源は硝酸リチウム、リン酸リチウム、亜硝酸リチウム等の無機酸塩を例示することができる。
【0035】
ちなみに、脱脂兼化成処理液は、温度が40℃〜60℃の条件で、3分〜10分処理することが好ましい。
【0036】
以上の配合を有する脱脂兼化成処理液を用いることで、脱脂兼化成処理液中に多量の油が混入しても、また脱脂兼化成処理液の攪拌状態が不良であっても、耐食性、塗膜密着性に優れたリン酸亜鉛化成皮膜を形成することができる。
【0037】
図1に戻り、処理槽101内の脱脂兼化成処理液は、配管105及びポンプ106によって吸引され、処理液補給タンク109を介して、配管111およびポンプ110によって処理槽101へ戻される。この配管105の途中に、塵埃除去装置102,化成スラッジ除去装置103及び油分除去装置104が設けられ、これら塵埃除去装置102,化成スラッジ除去装置103及び油分除去装置104を通過することで、鉄粉などの塵埃、化成スラッジ及び油分が除去された極性有機溶剤と水とを含む処理液は、処理液補給タンク109に一時的に貯留される。そして、この処理液補給タンク109に、新規な脱脂兼化成処理液が収容された処理液タンク107からポンプ108によって新規な脱脂兼化成処理液が補給及び調整され、この調整された脱脂兼化成処理液が、既述した配管111およびポンプ110によって脱脂化成処理槽101に戻される。
【0038】
塵埃除去装置102は、処理槽101内の処理液に含まれた鉄粉等のゴミブツを除去するもので、除去されたゴミブツは廃棄され、ゴミブツが除去された処理液は次の化成スラッジ除去装置103に送られる。本例の塵埃除去装置102として用いることのできる具体的装置として、セットリングタンク、遠心式セパレータ、マグネット式セパレータを挙げることができる。これらセットリングタンク、遠心式セパレータ、マグネット式セパレータは、単独でも複合でも用いることができ、特に、セットリングタンクとマグネット式セパレータとを組み合わせた塵埃除去装置102は、ゴミブツの除去率が高く、最も好ましい。
【0039】
ただし、本例に係る塵埃除去装置102は、上述した3形態にのみ限定される趣旨ではなく、その他の形態のものも含まれる。また、本例の塵埃除去装置102は配管105に設けたが、処理槽101そのものの内部又は外部に設けることもできる。
【0040】
化成スラッジ除去装置103は、上述した塵埃除去装置102を通過した処理液に含まれる化成スラッジを除去するもので、除去された化成スラッジは廃棄され、化成スラッジが除去された処理液は、次の油分除去装置104へ送られる。この化成スラッジ除去装置103としては、処理槽101中の処理液のスラッジ濃度が、150ppm以内に抑制され、処理液を汚染することのないようなフィルターであれば、特に限定されず用いることができる。
【0041】
油分除去装置104は、上述した化成スラッジ除去装置103を通過した処理液に含まれる油分を除去するもので、除去された油分は廃棄され、油分が除去された処理液は、処理液補給タンク109へ送られる。本例にて用いることができる油分除去装置104としては、加温式油分除去装置、コアレッサー式油分除去装置、限外濾過式油分除去装置を挙げることができる。
【0042】
このうちの加温式油分除去装置は、ノニオン系界面活性剤が脱脂成分として含有されている水溶液に適用して好ましいもので、これを特定温度以上に加熱すると、それ自身が水に不溶化し、非イオン性界面活性剤からなる油相と水相との2相に油水分離するといった、ノニオン系界面活性剤の特徴を利用した油分除去装置である。
【0043】
また、コアレッサー式油分除去装置は、水溶液中に数μmの大きさで分散している油滴をフィルターを通過させることにより水−油のエマルションを破壊することで、油滴を拡大成長させ、浮上回収することが可能な油分除去装置である。
【0044】
限外濾過式油分除去装置は、限外濾過、即ち、0.01〜0.001μm程度のメッシュからなるフィルターを用い、0.5〜5×10−5Pa程度の低圧力にて加圧もしくは吸引濾過することで、コロイド粒子を溶媒から分離する濾過方法を用いた油分除去装置である。
【0045】
これらの加温式油分除去装置、コアレッサー式油分除去装置、限外濾過式油分除去装置は、要求される油水分離度合いにより選択し、単独でも複合でも用いることができる。
【0046】
図1に示す処理槽101とリンス槽201との間には、自動車ボディBにアルミニウム用化成処理液を吹き付けるためのアルミ化成処理ゾーン300が設けられている。このアルミ化成処理ゾーン300は、吹き付けたアルミニウム用化成処理液が前段の処理槽101及び後段のリンス槽201に極力流入しないように、ブースの床面がその中央で最下面となるように傾斜している。
【0047】
また、このアルミ化成処理ゾーン300を通過する自動車ボディBにアルミニウム用化成処理液を吹き付けるためのノズル304が配管302に取り付けられており、アルミニウム用化成処理液が収容されたアルミニウム化成処理液補給タンク301からポンプ303によって当該化成処理液が供給される。図1に示す例では、自動車ボディBに対して、アルミニウム部品であるフード、トランクリッド及びドアにアルミニウム化成処理液を吹き付ける複数のノズル304が、ブースの天井面と側面とのそれぞれに設けられている。
【0048】
また、ブースの床面で集約されたアルミニウム用化成処理液は、回収槽307に回収され、配管308及びポンプ309によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。なお、回収槽307に接続された配管308には、回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれる塵埃を除去するための塵埃除去装置310、アルミニウムおよび鉄(前段の処理槽101の処理にて生じたもの)の化成スラッジを除去するための化成スラッジ除去装置311及び油分を除去するための油分除去装置312が設けられている。これら塵埃除去装置310、化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312は、それぞれ上述した塵埃除去装置102、化成スラッジ除去装置103および油分除去装置104で例示した具体例を用いることができる。
【0049】
本例で用いられるアルミニウム用化成処理液としては、特に限定されることはなく、たとえばヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートなどを例示することができる。こうした新規なアルミニウム化成処理液は、アルミニウム化成処理液タンク305に収容され、ポンプ306によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に供給され、これによりノズル304から自動車ボディBに吹き付けられるアルミニウム化成処理液が調整される。
【0050】
ちなみに、アルミニウム用化成処理液は、pHが2.5〜10、温度が20℃〜70℃の条件で、20秒〜100秒間処理することが好ましい。
【0051】
アルミ化成処理ゾーン300の後段にはリンス槽201が設けられ、処理槽101およびアルミ化成処理ゾーン300にて化成皮膜が形成された自動車ボディBを純水にて洗浄する。本例では自動車ボディBをリンス槽201に浸漬させることにより自動車ボディBの外板および内板を洗浄するが、ディッピング処理以外のスプレー処理によっても実現することができる。
【0052】
なお、リンス槽201内の純水には自動車ボディBに付着した塵埃や化成スラッジ、油分が混入することから、配管202およびポンプ203にて吸引し、前段のアルミ化成処理ゾーン300の塵埃除去装置310に供給することで、これら塵埃、化成スラッジおよび油分を除去したのち、アルミニウム化成処理液の純水として再利用する。このとき、配管202およびポンプ203で吸引したリンス槽201内の洗浄液をアルミ化成処理ゾーン307の回収槽307に供給しても良い。また、図示は省略したが、新規な純水は別途設けられた純水供給装置からリンス槽201内に供給される。
【0053】
続いて、このリンス槽201に設けた超振動攪拌装置30について説明する。
【0054】
図1及び図2に示すように、本実施形態においては、上述のリンス槽201内の塗装搬送ラインの自動車ボディBの進行方向に対する両側面部に、4つの超振動攪拌装置30(振動付与手段)が設けられている。各超振動攪拌装置30は、振動発生源である振動モータを有する超振動発生部31と、洗浄液内に浸漬された複数の振動羽根板32と、振動モータからの振動を振動羽根板32に伝達するための振動伝達部材33と、振動発生部31を支持する架台34とから構成されている。超振動発生部31の振動モータには、電源39から電力が供給されている。なお、リンス槽201に設けられる超振動攪拌装置30の数は、4つに限定されるものではなく、要求される乱流攪拌を発生させるのに必要な1つ以上の超振動攪拌装置30を適宜配置させることが可能である。また、上記の超振動攪拌装置30は、上記の構造に特に限定されるものでなく、市販されている超振動攪拌装置を用いることが可能である。
【0055】
図2に示すように、架台34は、振動モータを具備した振動発生部31を支持しており、リンス槽201及び床面に固定して支持されている。図2においては、自動車ボディBのみを図示し、塗装搬送ライン10及びハンガは図示していない。振動伝達部材33は、架台34を貫通して振動発生部31の駆動モータに接続されており、振動発生部31の振動モータにより生じた振動が、振動伝達部材33を介して複数の振動羽根板32に伝達され、洗浄液に振動が付与される。さらに、振動羽根板32が上下振動することにより、洗浄液に乱流攪拌が発生する。これにより、洗浄効果が向上し、洗浄時間の短縮化、袋構造部の洗浄性向上、攪拌に必要なエネルギーの削減の効果を得ることが可能となる。なお、超振動とは、超音波の周波数の約1/1000である低い周波数での振動であり、具体的には周波数10〜80[Hz]であり、好ましくは、20〜40[Hz]である。
【0056】
さらに、第1実施形態における他の振動攪拌手段の例として、図3に示すように、複数の超音波攪拌子37を有する超音波攪拌装置35(振動付与手段)を設けても良い。当該超音波攪拌装置35は、電気的振動を発生する発振器36と、洗浄液内に浸漬されて電気的振動を機械的振動に変換する複数の超音波振動子37と、から構成されている。発振器36には、電源39より電力が供給されている。なお、超音波振動子37を洗浄液に浸漬させずに、リンス理槽201の側面外側表面部や下面外側表面部に取り付けても良く、通常用いられる対流式の攪拌と併用されても良い。
【0057】
超音波攪拌装置35の発振器36が、電気的な超音波を発生させて超音波振動子37に送信し、当該超音波振動子37が機械的に15[kHz]以上の周波数で振動する。液体中に設置されたこの超音波振動子37の振動により、洗浄液内にキャビテーション(空洞現象)が生じ、当該キャビテーションにより発生した洗浄液中の微細な泡が破壊するときの衝撃力により洗浄液が攪拌される。これにより、リンス槽201において、洗浄効果の向上、洗浄時間の短縮化、袋構造部の洗浄効果の向上、攪拌に必要なエネルギーの削減の効果を得ることが可能となる。このように、振動が付与された洗浄液、又は磁場が印加された洗浄液を用いることにより、リンス槽201においてより高い洗浄効果が得られる。このため、自動車ボディBに付着した油分、化成スラッジ、塵埃は、リンス槽201において洗い落とされ、これらの油分等を次工程の電着槽へ持ち込むことを防止することができる。超音波振動子37の出力密度は、6.0[W/cm]以上とすることが好ましく、特に被塗物がアルミニウムを含む場合には、特開平7−258864号公報より、6.5[W/cm]〜13.0[W/cm]とすることが好ましい。
【0058】
次に作用を説明する。
車体工程で溶接組立を終了したホワイトボディBは、塗装ハンガHに搭載された状態でオーバーヘッドコンベアCにより搬送され、最初に処理槽101に浸漬される。この処理槽101に浸漬されることにより、脱脂兼化成処理液の洗浄及び脱脂効果によって自動車ボディBに付着した鉄粉などのゴミブツや油分が処理槽101内に除去される。さらに、油分が除去された自動車ボディBのうち鋼板製部品については脱脂兼化成処理液と鉄との反応が生じ、ここにリン酸亜鉛の化成被膜が形成される。
【0059】
ただし、自動車ボディBのうちアルミニウム製部品については除塵及び脱脂が行われるだけで、脱脂兼化成処理液とは反応せず、化成被膜は形成されない。すなわち、本例の脱脂兼化成処理液にはアルミニウムをエッチングするフッ化物が含まれていないので、処理槽101にはアルミニウムの化成スラッジは蓄積されず、既述した従来の特表2001−515959号公報に開示された前処理方法に比べて、アルミのスラッジ除去及び廃棄に要する作業工数やシステム費などを低減することができる。また、アルミのスラッジそのものが生じないので、当該従来の前処理方法に比べて、フッ化物の濃度管理に関する作業工数やシステム費を低減できる。
【0060】
なお、処理槽101内の脱脂兼化成処理液はポンプ106によって配管105に吸引され、塵埃除去装置102を通過することにより処理液に含まれた鉄粉などのゴミブツが除去され、化成スラッジ除去装置103を通過することにより処理液に含まれた鉄の化成スラッジが除去され、さらに油分除去装置104を通過することにより処理液に含まれたプレス油などの油分が除去される。
【0061】
こうして塵埃、化成スラッジ及び油分が除去された脱脂兼化成処理液は、処理液補給タンク109に送られ、ここでフレッシュな脱脂兼化成処理液が処理液タンク107からポンプ108によって補給され、適切に調整されたのち配管111およびポンプ110によって処理槽101に戻される。このように処理槽101の脱脂兼化成処理液は配管105,111によって閉回路とされているので、材料費の低減によるコストダウンと、廃水処理工程の負担軽減とを図ることができる。また、脱脂兼化成処理液を用いることで前処理条件の管理工数を削減することができる。さらに、この脱脂兼化成処理液を用いることで水洗工程を大幅に削減することができ、洗浄液の使用量が減少することにより廃水処理工程の負担が軽減される。
【0062】
処理槽101を通過した自動車ボディBは、アルミ化成処理ゾーン300に送られ、ノズル304からアルミニウム用化成処理液が吹き付けられる。アルミニウム用化成処理液補給タンク301内の処理液はポンプ303によって吸引され、配管302を介してノズル304から自動車ボディBの主としてアルミニウム製部品に吹き付けられる。また、自動車ボディBに吹き付けられたアルミニウム用化成処理液は、ブースの床面で集約されて回収槽307に回収され、ここからポンプ309によって吸引される。そして、塵埃除去装置310,化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312を通過することによりアルミニウム処理液に含まれた塵埃、アルミニウムや鉄の化成スラッジ、油分が除去されたのち、配管308を介してアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。
【0063】
このアルミ化成処理ゾーン300の処理によって、フード、トランクリッド及びドアなど外板部品として採用されたアルミニウム製部品の化成被膜処理を行うことができる。特に、これらアルミニウム製部品が自動車ボディBの外板部品に使用されていると、本例のようなスプレー処理のみによっても充分な化成被膜を形成することができ、その結果、アルミニウムの化成処理工程の長さを最小限に留めることができる。
【0064】
最後に、アルミ化成処理ゾーン300を通過した自動車ボディBは、リンス槽201に浸漬され、自動車ボディBに付着した処理液を洗浄する。このリンス槽201内の洗浄液は、振動付与手段としての超振動攪拌装置30又は超音波攪拌装置35により振動が与えられている。こののち、自動車ボディを乾燥炉に搬送して乾燥させ、下地塗装である電着塗装工程に送る。このとき、リンス槽201内の洗浄液は配管202およびポンプ203によって配管308の塵埃除去装置310の上流に導かれ、塵埃除去装置310,化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312を通過したのち、アルミニウム化成処理液補給槽301に供給される。これにより、リンス槽201内の純水を有効活用することができる。
【0065】
第2実施形態
図4は、本発明の塗装前処理装置の第2実施形態を示すシステム図であり、第1実施形態と同様に、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。本実施形態は、上述した第1実施形態に比べて、アルミ化成処理ゾーン300にディッピング槽313を採用した点が基本的に相違している。その他の構成については第1実施形態と同様であるため同一の構成部材には同一の符号を付す。
【0066】
本例のアルミ化成処理ゾーン300には、アルミニウム化成処理液が満たされたアルミニウム化成処理槽313が設けられ、コンベアCにて搬送されてきた自動車ボディBは、コンベアCの軌跡にしたがって全没または半没される。
【0067】
ここで、全没処理、いわゆるフルディップ処理とは、自動車ボディBの全てをアルミニウム化成処理液に浸漬させる処理をいい、これに対して半没処理、いわゆるハーフディップ処理とは、自動車ボディBのドアパネルの上側のライン(図5のB1参照)から下部のみをアルミニウム化成処理液に浸漬させる処理をいう。それぞれの浸漬処理を行った場合の液面を図5に示す。自動車ボディBのうちアルミニウム材で構成された部品がドアパネルの上側ラインB1より上部にない場合、たとえばルーフパネルやピラーが鉄で構成されている場合には、自動車ボディBを全没させる必要はなく、アルミニウム材で構成された部品が浸漬されればよいのでハーフディップ処理を採用することもできる。また、ルーフパネルなどがアルミニウム材で構成されていても、自動車ボディBをハーフディップとして、ドアパネルの上側のラインB1から下部のアルミニウム製部品の化成処理を行うとともに、浸漬されないルーフなどにはスプレー装置でアルミニウム化成処理液を吹き付けるように構成してもよい。
【0068】
ハーフディップを採用すると、フルディップに比べて、処理槽やリンス槽の容量を小さく設定することができるので、アルミニウム化成処理液のイニシャルコストを低減することができるとともに、アルミニウム化成処理液の加温に要するエネルギーを低減することができる。
【0069】
ディッピング槽313内のアルミニウム化成処理液は、配管308及びポンプ309によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。なお、ディッピング槽313に接続された配管308には、アルミニウム用化成処理液に含まれる塵埃を除去するための塵埃除去装置310、アルミニウムおよび鉄(前段の処理槽101の処理にて生じたもの)の化成スラッジを除去するための化成スラッジ除去装置311及び油分を除去するための油分除去装置312が設けられている。これら塵埃除去装置310、化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312は、それぞれ上述した塵埃除去装置102、化成スラッジ除去装置103および油分除去装置104で例示した具体例を用いることができる。
【0070】
本例で用いられるアルミニウム用化成処理液としては、特に限定されることはなく、たとえばヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートなどを例示することができる。こうした新規なアルミニウム化成処理液は、アルミニウム化成処理液タンク305に収容され、ポンプ306によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に供給されて、ここで適切な値に調整されたのち、配管302およびポンプ303によってディッピング槽313に供給される。
【0071】
本例の塗装前処理装置では、アルミニウム化成処理手段として、フルディップまたはハーフディップなどのディッピング槽313を採用しているので、特に内板部にアルミニウム材を採用した場合の処理に優れている。
【0072】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0073】
上述した実施形態の自動車ボディBは、ドア、トランクリッド及びドアなどの部品がアルミニウム製部品であったが、アルミニウム合金であってもよい。
【0074】
第3実施形態
図6は、本発明の塗装前処理装置の第3実施形態を示すシステム図であり、第1実施形態と同様に、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。本実施形態は、上述した第1実施形態に比べて、リンス手段としてのリンス槽201へ供給される洗浄液の少なくとも一部に磁場を印加する磁場印加装置280が設けられた点が基本的に相違している。その他の構成については第1実施形態と同様であるため同一の構成部材には同一の符号を付す。
【0075】
また、図6ではリンス手段としてリンス槽201を図示したが、リンス手段としては洗浄液を被塗物に吹き付けて処理するスプレー装置を採用することも可能である。スプレー装置は複数のノズルを有し、配管202及びポンプ203により供給された洗浄液をノズルから噴射して、自動車ボディBに吹き付ける。
【0076】
磁場印加装置280は、イオン除去装置7においてイオンが除去された残余の水に磁場を印加し、磁場が印加された水をリンス槽8に供給する。この磁場印加装置280は、水に磁場を与えるものであれば良く、永久磁石を用いたものであってもよいし、電磁誘導により磁場を導く電磁石を用いたものであってもよい。本実施形態の磁場印加装置280は電磁石を用いて水に磁場を印加する。図7に示すように、この磁場印加装置280の電磁石811と電磁石812とは、N極とS極とが対向するように配置されている。このため、形成される磁力線は、供給される水の経路、すなわち水の流れに対して略直角に交わる。また、発生させる磁場は、磁束密度が10T(テスラ)級の強磁場であることが好ましい。ちなみに、磁場印加装置280内に設けられた水を案内する管は、少なくとも磁場が印加される部分においてステンレスやセラミックス等の非磁性体であることが好ましい。磁場に影響を与えないようにするためである。
【0077】
磁場印加装置280により磁場が印加されると水のクラスター分解が起こり、水のクラスター(cluster:ブドウの房)分子は小さくなる。発明者らは、このクラスター分解により水分子の表面積が増加することに着目し、リンス槽における洗浄力強化のため、リンス槽201の前段に磁場印加装置280を設けることとした。なお、本例では、第2実施形態と同様に、アルミニウム化成処理手段に図4に示すようなディッピング槽313を採用することも可能である。
【0078】
実際に、洗浄効果の向上を確認するために、鋼板のぬれ性とアルミ板のぬれ性とを観察した。
【0079】
(1)試料の準備
(a)試験片は以下のものを準備した。
(i)  材料:冷間圧延鋼板
寸法:70mm×150mm、t(厚さ)=0.8mm
(ii) 材料:アルミ板
寸法:70mm×150mm、t(厚さ)=1.0mm
(b)試験片の調整
各試験片はアルカリ脱脂液を用いて脱脂処理を行う。その後、アルコール、アセトン等の極性有機溶剤に浸漬した。浸漬後、極性有機溶剤から引き上げて表面をガーゼでふき取る。ガーゼに汚れが付着しなくなるまで浸漬とふき取りを繰り返し、試験片を清浄する。
(c)防錆油の塗布
防錆油は商品名ラクトクリーンK(コスモ石油(株)製)を用いる。各試験片が完全に浸る程度にそれぞれの容器に防錆油を満たし、各容器内の防錆油を良く攪拌する。標準状態(温度20±5℃、相対湿度78%)で、(b)で調整した試験片を防錆油に1分間浸した後、約100mm/secの速さで容器から垂直に引き上げる。
【0080】
(d)乾燥方法
防錆油の塗布された試験片を、標準状態(温度20±5℃、相対湿度78%)が保たれた試験室に24時間放置し、自然乾燥させる。
【0081】
(2)評価方法
水はじき測定板により、ぬれている部分を測定する。
水はじき測定板について:
(a)材質:無色透明の材質の平板(塩ビ板等)
(b)大きさ:70mm×150mm
(c)測定基準:水はじき測定板を長辺(150mm)を横にして置いたときに、長辺の左右端から15mm内側、短辺の上端から5mm内側、短辺の下端から5mm内側の60mm×120mmの範囲を評価範囲とする。この評価範囲に、幅0.1mmの刻み線で1辺が5mmの正方形の碁盤目288個を刻む。
(d)測定方法:試験板に水はじき測定板を接近させ、肉眼にてぬれている碁盤目の数を数える。区分線又は交差点から隣接する碁盤目にぬれている部分がはみ出している場合は、はみ出している碁盤目の数も加算して数える。
【0082】
(3)試験方法
(a)洗浄液として以下の2種類を用意した。
洗浄液1(比較例):イオン交換水(1μS以下)
洗浄液2(実施例):イオン交換水(1μS以下)に垂直磁場(10T)を5分間印加したもの
(b)脱脂兼化成処理液を用意し、上記(1)で得られた鋼鈑とアルミ板の試験片を所定の脱脂兼化成処理液に3分又は5分浸漬して脱脂を行った。その後各試験片を取り出して水洗した。
(c)(b)処理後の各試験片を鉛直線に対して約10°の傾きを持たせた状態とする。この状態を保って各試験片の両面に、霧吹きにより洗浄液1(磁場印加無し)又は洗浄液2(磁場印加有り)を十分に噴霧する。
(d)(c)処理後の試験片に水はじき測定板を接近させ、肉眼でぬれている碁盤目の数を数える。
(e)試験は、水温25℃、標準状態(温度20±5℃、相対湿度78%)の下で行った。
【0083】
(4)試験結果
以下に試験結果を示す。
【0084】
【表1】

Figure 2004018874
【0085】
表1に示すように、処理時間が3分の脱脂処理、及び処理時間が5分の脱脂処理を行った鋼鈑及びアルミ板の試験板のいずれにおいても、洗浄液2(磁場印加有り)を噴霧した場合の水はじきを起こさず、ぬれている碁盤目の数は、洗浄液1(磁場印加無し)を噴霧した場合のぬれている碁盤目の数よりも多かった。言いかえると、洗浄液2(磁場印加有り)は洗浄液1(磁場印加無し)よりも脱脂後の試験板へのぬれ性が高く、洗浄液2(磁場印加有り)を洗浄液として用いた場合には洗浄液1(磁場印加無し)よりも高い洗浄効果を得ることができる。しかも、この試験板へのぬれ性の向上は、鋼鈑についてもアルミ板についても同様に観察され、洗浄液2(磁場印加有り)は鋼鈑及びアルミ板のいずれにおいても高い洗浄効果を奏する。
【0086】
さらに、洗浄液1(磁場印加有り)の鋼鈑に対する洗浄効果とアルミ板に対する洗浄効果を比較すると、鋼鈑の洗浄効果の方がアルミ板に対する洗浄効果に対して若干劣る。言い換えると、アルミ板の脱脂性の方が鋼鈑の脱脂性よりも高い傾向がある。これは、鋼鈑の表面粗度がアルミ板の表面粗度よりも大きい(粗い)ために、鋼鈑表面にミクロな油溜りが生じやすいためであると考えられる。
【0087】
また、試験結果によれば、洗浄液2(磁場印加有り)は、脱脂処理時間が3分から5分と長くなった場合に、ぬれている碁盤目の数が増加し、ぬれ性がさらに向上する傾向にある。このように、洗浄液2(磁場印加有り)は脱脂処理の進行に伴いぬれ性が向上し、さらに高い洗浄効果を発揮することができる。
【0088】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例は、上述した実施形態で用いた脱脂兼化成処理液の効果を確認するためのものである。
【0089】
実施例
実施例の脱脂兼化成処理液は、極性有機溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテル(DEGMEE)、ナトリウムイオンの供給源となるナトリウム化合物としての硝酸ナトリウム、リチウムの供給源となるリチウム化合物としての硝酸リチウム、リン酸イオンの供給源としてのオルトリン酸、亜鉛イオンの供給源となる亜鉛化合物としての硝酸亜鉛、ニッケルイオンの供給源となるニッケル化合物としての硝酸ニッケル、マンガンイオンの供給源となるマンガン化合物としての硝酸マンガンを用い、表2に示す配合により調整した。
【0090】
また、実施例のアルミニウム用化成処理液として、ヘキサフルオロジルコネート(ヘンケル社製Deoxylyte54C)を用いた。
【0091】
テストピースとして、冷延鋼板(CRS)、電気亜鉛メッキ鋼板(ZE)及びアルミニウム6111(AL)の3種類を用意し、アセトンで脱脂した後に、3種類の防錆油(コスモ石油社製ラクトクリーンK、出光興産製出光NR3、日本石油製ノンラストPN−1)の等量混合油を0.5g/m2 塗布し、試験用の油面を有するテストピースを作成した。このテストピースを上述した脱脂兼化成処理液及びアルミニウム用化成処理液を用いて表面処理し、得られたリン酸亜鉛被膜の性状及び性能、すなわち皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性及び二次塗装密着性を評価した。結果を表2に示す。
【0092】
なお、脱脂兼化成処理液による処理はテストピースを処理液にディッピングすることにより行い、その処理時間は300秒とし、処理液の液温は40℃とした。また、アルミニウム用化成処理液による処理はテストピースに処理液をスプレーすることにより行い、スプレー時間を20秒、30秒及び100秒とした。アルミニウム用化成処理液のpHは4.0、液温は40℃とした。
【0093】
評価結果は、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性を、◎極めて良好、○良好、△少々劣る、×不良の4つに区分して行った。
【0094】
皮膜重量は、処理後のテストピースをドライヤーで乾燥させた後に計測した。ここでは皮膜重量として1mあたりの重さ(g)に換算し、リン酸亜鉛化成処理膜が塗装下地として優れた防錆製及び塗装性を有するためには皮膜重量が2〜3.5g/m程度の均一且つ緻密な結晶皮膜が求められるので、皮膜重量が2〜2.5g/mであれば◎(極めて良好)、2.6〜3.5g/mであれば○(良好)、1.5〜1.9g/mであれば△(少々劣る)、1.5g/m未満であれば×(不良)と評価した。
【0095】
結晶皮膜の緻密度合いは、処理後のテストピースの中央部から試料をサンプリングし、走査型電子顕微鏡(SEM)でリン酸亜鉛結晶皮膜の形状、大きさを観察した。
【0096】
本実施例においては、緻密度合を示す結晶サイズが5μm以下であればA(極めて良好)、5μm超〜10μm以下であればB(良好)、10μm超〜20μm以下であればC(少々劣る)、20μmより大きければD(不良)という基準に基づき評価した。
【0097】
一次塗装密着性は、処理後のテストピースに塗装を施して評価した。具体的には、処理後のテストピースに、電着塗料(神東ハーバーツ・オートモーティブ・システムズ(株)社製サクセード#80V)を、200Vの電圧をかけて3分間通電させたのち、170℃で20分間焼き付け、15〜20μmの電着膜厚を形成した。こうして得られた電着塗膜が形成されたテストピースを用いてJIS・K5400の碁盤目試験に従い、テストピースの塗装面を、NTカッタ−で1mm間隔で100個の升目に刻み、セロハン製テープ(ニチバン製、幅18mm)を貼り付け、2分経過後、セロハン製テープを剥離させた後に100個の升目のうち何個分の塗装膜が残存しているか、升目の個数で評価した。残存塗装膜の升数が100個であれば◎(極めて良好)、95〜99個であれば○(良好)、85〜94個であれば△(少々劣る)、84個以下であれば×(不良)と評価した。
【0098】
二次塗装密着性は、上述した一次塗装密着性試験と同様の電着塗膜を形成し、これを温水浸漬することで塗膜の密着性を意図的に劣化させた後の塗膜の密着性を評価するものである。温水浸漬は、電着塗膜が形成されたテストピースを、40℃±1℃の温水に1000時間浸漬する。なお、密着性の評価は、一次塗装密着性と同様にJIS・K5400の碁盤目試験に従って行った。
【0099】
【表2】
Figure 2004018874
【0100】
比較例
実施例における脱脂兼化成処理液の極性有機溶剤と水との重量比率を1:9とした以外は実施例と同じ条件で脱脂兼化成処理液及びアルミニウム化成処理液を作製し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0101】
【表3】
Figure 2004018874
【0102】
考察
表2及び表3の結果からも明らかなように、比較例の塗装前処理方法では、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性の何れにおいても少々劣る〜不良であったのに対し、実施例の塗装前処理装置を採用することで、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性の何れについても極めて良好〜少々劣るとなり、品質的にも問題がないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装前処理装置の実施形態を示すシステム図である。
【図2】図1のリンス槽の概略断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態における他の塗装前処理装置の例を示す図である。
【図4】本発明の塗装前処理装置の第2実施形態を示すシステム図である。
【図5】図4に示す塗装前処理装置における全没処理および半没処理を説明するための図である。
【図6】本発明の塗装前処理装置の第3実施形態を示すシステム図である。
【図7】磁場印加装置を説明するための図である。
【符号の説明】
101…処理槽
201…リンス槽(リンス手段)
300…アルミ化成処理ゾーン(アルミニウム化成処理手段)
301…アルミニウム用化成処理液補給タンク
302…配管
303…ポンプ
304…ノズル
307…回収槽
308…配管
309…ポンプ
30…超振動攪拌装置
35…超音波攪拌装置
280…磁場印加装置[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a coating pretreatment device, and more particularly to a coating pretreatment device suitable for use in a coating pretreatment line in which a composite body of iron and aluminum flows.
[0002]
[Background Art]
From the viewpoint of reducing weight, improving rigidity, or improving recyclability, the use of aluminum parts such as hoods, trunk lids, door inners, etc. in automobile bodies is being studied.
[0003]
As a pretreatment liquid for such a composite body of iron and aluminum, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-515959 discloses that a chemical treatment is performed only on an iron part in a first step, and a chemical conversion treatment is performed on an aluminum part in a second step. It has been proposed to perform processing.
[0004]
The chemical conversion treatment solution used in this pretreatment contains fluoride ions, which are free or complex-bonded, in order to etch aluminum and precipitate or mask the eluted aluminum. The free fluoride concentration is limited to less than 8 / T (g / L, where T is the processing temperature (° C.)) so that no film is formed, that is, so that a large amount of sludge does not accumulate at one time.
[0005]
However, in the pretreatment described in JP-T-2001-515959, since the chemical conversion treatment solution contains fluoride ions, aluminum sludge accumulates in the tank and needs to be removed and discarded. In addition, if the concentration of free fluoride is not controlled to a predetermined value or less as described above, a chemical conversion coating is formed on the aluminum surface more than necessary, so that an operation or system for controlling and controlling the concentration of fluoride and controlling and controlling the replenisher is required. become.
[0006]
Further, since the aluminum chemical conversion treatment step is provided after the steel sheet chemical conversion treatment step, the total length of the pretreatment step is increased, which is disadvantageous in terms of space, processing time and equipment cost.
[0007]
DISCLOSURE OF THE INVENTION
The present invention provides a coating pretreatment apparatus that can achieve space saving, improved productivity, and significantly reduced equipment costs, chemical costs, management man-hours, and wastewater treatment load even for a composite body of iron and aluminum. Aim.
[0008]
To achieve the above object, according to the present invention, a mixed solvent of a polar organic solvent and water having a weight ratio of 2.8: 7.2 to 3.8: 6.2, sodium ion and / or lithium A treatment tank filled with a degreasing / chemical conversion treatment solution containing at least ions, phosphate ions, zinc ions, nickel ions, manganese ions, nitrate ions and / or nitrite ions, and immersed in an object to be coated; An aluminum chemical conversion treatment unit provided at a subsequent stage and treating an object to be coated with a chemical conversion treatment solution for aluminum, a rinsing unit provided at a subsequent stage of the aluminum chemical conversion treatment unit and washing the object to be coated with a cleaning liquid, and the cleaning liquid Vibration applying means for applying vibration to the cleaning liquid of the rinsing means filled and immersed in the object to be coated is provided. Also provided is a pre-coating treatment apparatus comprising a treatment tank, an aluminum chemical conversion treatment means, a rinsing tank, and a magnetic field applying means for applying a magnetic field to at least a part of the cleaning liquid supplied to the rinsing means. (See claim 2).
[0009]
In the pretreatment apparatus for coating according to the present invention, the degreasing treatment and the chemical conversion treatment of the iron parts of the object to be coated are performed with the degreasing and chemical conversion treatment liquid filled in the treatment tank, and the degreasing treatment of the aluminum parts is performed. Since the degreasing / chemical conversion treatment liquid according to the present invention filled in the treatment tank does not contain a fluoride for etching aluminum, aluminum sludge does not accumulate in the treatment tank.
[0010]
With the degreasing and chemical conversion treatment liquid filled in the treatment tank of the present invention, aluminum components of the coating object are only subjected to degreasing treatment and no chemical conversion coating is formed. Spraying or immersing the chemical conversion treatment solution. In particular, when the aluminum component is on the outer plate portion of the object to be coated, a sufficient conversion coating can be formed only by spraying. Further, even when the aluminum component is on the inner plate portion of the object to be coated, a sufficient chemical conversion film can be formed by performing the immersion treatment or by considering the spraying method using a spray device.
[0011]
After the treatment with the chemical conversion treatment solution for aluminum, the entire object to be coated is washed with a washing solution to which vibration has been applied or a washing solution to which a magnetic field has been applied by the next-stage rinsing means. Thus, the pre-coating process as a base such as the electrodeposition coating is completed. The object to be coated may be conveyed to a drying oven before being sent to the electrodeposition coating step.
[0012]
According to the present invention, since the degreasing and chemical conversion treatment liquid does not contain a fluoride for etching aluminum, accumulation of aluminum sludge in the treatment tank can be prevented. As a result, it is possible to reduce the number of work steps and system cost required for removing and disposing of aluminum sludge. Further, since the aluminum sludge itself is not generated, the number of man-hours and system cost related to the concentration control of the fluoride can be reduced as compared with the conventional pretreatment method.
[0013]
Further, by using the cleaning liquid to which vibration is applied or the cleaning liquid to which a magnetic field is applied, a higher cleaning effect can be obtained in the rinsing means. For this reason, oil, chemical sludge, and dust adhering to the object to be coated are washed away by the rinsing means, and it is possible to prevent these oils and the like from being carried into the next electrodeposition tank.
[0014]
Furthermore, a chemical conversion treatment step for aluminum parts is provided at a stage subsequent to the degreasing and chemical conversion treatment tank. Particularly when a chemical conversion coating is formed by spray treatment, the process space and equipment costs can be significantly reduced as compared with immersion treatment. . By reducing the process space, the processing time is shortened, and the productivity of the automobile body is improved.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
First Embodiment FIG. 1 is a system diagram showing a first embodiment of a coating pretreatment apparatus of the present invention. For example, an object to be coated such as an automobile body is used as a base treatment for electrodeposition coating. Fig. 4 shows a pre-coating treatment step for performing degreasing treatment, surface conditioning, and chemical conversion treatment.
[0016]
In particular, the automobile body B flowing through the coating line of this example is a composite body of iron and aluminum, in which aluminum parts are used for outer plates such as a hood, a trunk lid, and a door, and other parts are made of a steel plate. In the coating pretreatment device of the present invention, all the objects to be coated need not be limited to such an iron-aluminum composite body, and may be a mixed line of an iron-aluminum composite body and a steel plate body. In addition, even in the same iron-aluminum composite body, vehicle types having different adoption portions of aluminum parts may be mixed and flow.
[0017]
As shown in the figure, the vehicle body B is transported by a paint transport conveyor C while being mounted on a hanger H. In the present embodiment, two dipping tanks 101 and 201 are provided along the coating transfer line C, and the upstream side in the transfer direction indicated by an arrow in the drawing is a processing tank 101 (hereinafter, referred to as a degreasing chemical treatment) for performing a degreasing treatment and a chemical conversion treatment. The downstream side is a rinsing tank 201 for cleaning the processed body B. The treatment tank 101 is filled with a degreasing / chemical conversion treatment liquid, and the rinsing tank 201 is filled with pure water. The pipe 220 for supplying pure water to the rinsing tank 201 may be connected to an external pure water production apparatus, or may be connected to an apparatus for extracting a water component from a treatment liquid or a chemical conversion treatment liquid for aluminum. Is also good. Further, the rinsing tank 202 is provided with four super-vibration stirring devices 30 as vibration applying means for applying vibration to the cleaning liquid.
[0018]
The degreasing and chemical conversion treatment liquid used in this example is a treatment liquid capable of performing three types of treatments such as degreasing treatment, surface conditioning, and chemical conversion treatment in the same step. As such a degreasing / chemical conversion treatment solution, for example, a polar organic solvent, water, sodium ion and / or lithium ion, phosphate ion, zinc ion, nickel ion, manganese ion, nitrate ion and / or nitrite ion are used. A processing solution containing at least can be used. By using this processing liquid, the degreasing step, the surface conditioning step, and the chemical conversion step can be collectively performed in one step at the same time, greatly reducing the processing steps, simplifying the processing equipment, saving space, and improving productivity. Improvement, reduction of drug cost, and simplification of drug management can be achieved.
[0019]
The degreasing and chemical conversion treatment liquid of this example will be described in more detail. The weight ratio of the mixed solvent of the polar organic solvent and water is 2.8: 7.2 to 3.8: 6.2, preferably 3.0: 7.2. 7.0-3.8: 6.2, more preferably 3.3: 6.7-3.8: 6.2, more preferably 3.3: 6.7-3.5: 6.5, Most preferably, it is 3.5: 6.5.
[0020]
Examples of the polar organic solvent of this example include ethylene glycol and other lower alkyl ethers or lower alkyl esters represented by (—CH 2 —CH 2 —O—) n (where n = 1 to 4), propylene glycol or dipropylene. Glycols and other lower alkyl ethers or lower alkyl esters, diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol and other lower alkylene glycols, lower alcohols and esters thereof can be exemplified.
[0021]
As the ethylene glycol-based lower alkyl ether or lower alkyl ester, for example, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol mono-n-butyl ether and other ethylene glycol ethers, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol mono-n-butyl ether and the like diethylene glycol ether And triethylene glycol mono-n-butyl ether, tetraethylene glycol mono-n-butyl ether, ethylene glycol monoethyl ether acetate, diethylene glycol monoethyl ether acetate and the like.
[0022]
Examples of the lower alkyl ether or lower alkyl ester of propylene glycol or dipropylene glycol include, for example, propylene glycol butyl ether, dipropylene glycol monomethyl ether, and polypropylene glycol monoethyl ether.
[0023]
In addition, examples of the lower alcohol include alcohols having 1 to 8, preferably 1 to 5, and more preferably 1 to 4 carbon atoms. Specific examples include glycol alcohols such as ethyl alcohol, isopropyl alcohol, tertiary butyl alcohol, methoxydimethylpentanol, diacetone alcohol, 2-methoxyethanol, and 2-ethoxymethanol.
[0024]
Examples of the esters include ethyl lactate, methoxybutyl acetate and butyl lactate.
[0025]
Among the above-mentioned polar organic solvents, at least one selected from the group consisting of diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, propylene glycol, ethylene glycol monoalkyl ether, diethylene glycol monoalkyl ether, diethylene glycol dialkyl ether, and propylene glycol monoalkyl ether It is most preferred to employ more than one glycol compound or a mixed solvent of these glycol compounds and a lower alcohol.
[0026]
The alkyl group in these glycol compounds is preferably an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms. The lower alcohol is preferably an alcohol having 1 to 8 carbon atoms, more preferably an alcohol having 1 to 5 carbon atoms, and most preferably an alcohol having 1 to 4 carbon atoms.
[0027]
The degreasing and chemical conversion solution of this example is obtained by adding sodium ion and / or lithium ion, phosphate ion, zinc ion, nickel ion, manganese ion, nitrate ion and / or nitrite ion to the above-mentioned mixed solvent of polar organic solvent and water. At least.
[0028]
It is preferable that the phosphate ion is contained in an amount of 0.2 to 0.5 part by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. If the content is out of this range, the amount of oil mixed in is large, and the desired good zinc phosphate coating is not formed at the time of poor stirring. The source of the phosphate ions is not particularly limited, and examples thereof include orthophosphoric acid, pyrophosphoric acid, polyphosphoric acid, trimetaphosphoric acid, tetrametaphosphoric acid, and phosphorus pentoxide. It is also possible to supply as an anion to metal ions (sodium ion and / or lithium ion, zinc ion, nickel ion, manganese ion) contained in the degreasing / chemical conversion treatment liquid.
[0029]
Zinc ions have a function of forming a zinc phosphate chemical conversion film together with phosphate ions. The zinc ion is preferably contained in an amount of 0.5 to 0.7 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. If the content is out of this range, the amount of oil mixed in is large, and the desired good zinc phosphate coating is not formed at the time of poor stirring. Examples of the supply source of the zinc ion include inorganic acid salts such as zinc oxide, zinc carbonate, zinc nitrate, zinc chloride, zinc sulfate, and zinc phosphate.
[0030]
Nickel ions have a function of improving the corrosion resistance of the uncoated object. Nickel ions are preferably present in an amount of 0.09 to 0.23 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. If the content is out of this range, the amount of oil mixed in is large, and the desired good zinc phosphate coating is not formed at the time of poor stirring. Examples of the supply source of the nickel ions include inorganic acid salts such as nickel nitrate and nickel phosphate.
[0031]
Manganese ions have a function of improving wet coating adhesion of an object containing zinc metal. Manganese ion is preferably used in an amount of 0.03 to 0.16 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. If the content is out of this range, the amount of oil mixed in is large, and the desired good zinc phosphate coating is not formed at the time of poor stirring. Examples of the source of the manganese ion include inorganic acid salts such as manganese nitrate and manganese phosphate.
[0032]
The nitrate ion and / or nitrite ion is preferably 3.5 to 10.8 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. If the content is out of this range, the amount of oil mixed in is large, and the desired good zinc phosphate coating is not formed at the time of poor stirring.
[0033]
It is preferable that sodium ion and / or lithium ion be contained in an amount of 0.8 to 3.3 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent. The sodium ions and / or lithium ions have a function of making the zinc phosphate coating crystals formed on the surface of the article to be dense together with the water of the degreasing and chemical conversion treatment solution. Examples of the sodium ion supply source include sodium nitrate, sodium phosphate, sodium nitrite, and sodium hydroxide. Further, part or all of sodium nitrate can be replaced with sodium nitrite. By the action of nitrite ions, the etching power of the acid is further enhanced, and the promotion of the chemical reaction can be expected.
[0034]
Further, the sodium ion can be replaced with a lithium ion which is common as a monovalent alkali metal. Specifically, 50% to 98%, preferably 60% to 90%, more preferably 70% to 80% of the total amount of sodium ions and lithium ions is replaced with lithium ions. By including lithium ions in the degreasing and chemical conversion treatment liquid, the crystals of the zinc phosphate film become more dense and the coating adhesion is further improved. Examples of the supply source of lithium ions include inorganic acid salts such as lithium nitrate, lithium phosphate, and lithium nitrite.
[0035]
Incidentally, it is preferable that the degreasing and chemical conversion treatment liquid is treated at a temperature of 40 ° C to 60 ° C for 3 minutes to 10 minutes.
[0036]
By using the degreasing and chemical conversion treatment liquid having the above composition, even if a large amount of oil is mixed in the degreasing and chemical conversion treatment liquid, or even if the stirring state of the degreasing and chemical conversion treatment liquid is poor, corrosion resistance and A zinc phosphate conversion coating having excellent film adhesion can be formed.
[0037]
Returning to FIG. 1, the degreasing / chemical conversion treatment liquid in the treatment tank 101 is sucked by the pipe 105 and the pump 106, and is returned to the treatment tank 101 by the pipe 111 and the pump 110 via the treatment liquid supply tank 109. A dust removing device 102, a chemical sludge removing device 103, and an oil removing device 104 are provided in the middle of the pipe 105. The iron dust is passed through the dust removing device 102, the chemical sludge removing device 103, and the oil removing device 104. The processing liquid containing water, such as dust, chemical sludge, and a polar organic solvent from which oil has been removed, is temporarily stored in the processing liquid supply tank 109. A new degreasing / chemical conversion liquid is supplied and adjusted by a pump 108 from the processing liquid tank 107 containing the new degreasing / chemical conversion liquid to the processing liquid supply tank 109, and the adjusted degreasing / chemical conversion treatment is performed. The liquid is returned to the degreasing chemical treatment tank 101 by the piping 111 and the pump 110 described above.
[0038]
The dust removing device 102 is for removing dust particles such as iron powder contained in the processing liquid in the processing tank 101. The removed dust particles are discarded, and the processing liquid from which the dust particles are removed is used as the next chemical sludge removing device. 103. Specific devices that can be used as the dust removing device 102 of this example include a settling tank, a centrifugal separator, and a magnet separator. These settling tanks, centrifugal separators, and magnetic separators can be used alone or in combination, and in particular, the dust removal device 102 that combines the settling tank and the magnetic separator has a high dust removal rate, preferable.
[0039]
However, the dust removing device 102 according to the present example is not limited to the above-described three forms, but includes other forms. In addition, the dust removing device 102 of this example is provided in the pipe 105, but may be provided inside or outside the processing tank 101 itself.
[0040]
The chemical sludge removing device 103 is for removing chemical sludge contained in the processing liquid that has passed through the above-described dust removing device 102, and the removed chemical sludge is discarded. The oil is sent to the oil removing device 104. As the chemical sludge removal device 103, any filter can be used without particular limitation as long as the sludge concentration of the processing liquid in the processing tank 101 is suppressed to within 150 ppm and does not contaminate the processing liquid. .
[0041]
The oil removing device 104 removes the oil contained in the processing liquid that has passed through the chemical sludge removing device 103 described above. The removed oil is discarded, and the processing liquid from which the oil has been removed is supplied to the processing liquid supply tank 109. Sent to Examples of the oil removing device 104 that can be used in this example include a heated oil removing device, a coalescer oil removing device, and an ultrafiltration oil removing device.
[0042]
Of these, the heated oil removal device is preferably applied to an aqueous solution containing a nonionic surfactant as a degreasing component.When this is heated to a specific temperature or higher, it itself becomes insoluble in water, This is an oil-removing device that utilizes the characteristics of a nonionic surfactant, such as oil-water separation into two phases, an oil phase and a water phase, each of which is composed of a nonionic surfactant.
[0043]
In addition, the coalescer type oil removing device is a method of breaking down a water-oil emulsion by passing oil droplets dispersed in an aqueous solution with a size of several μm through a filter, thereby expanding and growing the oil droplets. It is an oil removal device that can float and recover.
[0044]
The ultrafiltration type oil removing device uses ultrafiltration, that is, using a filter having a mesh of about 0.01 to 0.001 μm, and applying pressure at a low pressure of about 0.5 to 5 × 10 −5 Pa or This is an oil removing device using a filtration method of separating colloid particles from a solvent by suction filtration.
[0045]
These heated oil removal equipment, coalescer oil removal equipment, and ultrafiltration oil removal equipment are selected according to the required degree of oil-water separation, and can be used alone or in combination.
[0046]
Between the treatment tank 101 and the rinsing tank 201 shown in FIG. 1, an aluminum chemical treatment zone 300 for spraying a chemical conversion treatment liquid for aluminum onto the automobile body B is provided. The aluminum chemical conversion treatment zone 300 is inclined so that the floor surface of the booth is the lowest surface at the center thereof so that the sprayed chemical conversion treatment liquid for aluminum does not flow into the treatment tank 101 and the rinsing tank 201 of the preceding stage as much as possible. ing.
[0047]
Further, a nozzle 304 for spraying the chemical conversion liquid for aluminum onto the automobile body B passing through the aluminum chemical conversion zone 300 is attached to the pipe 302, and an aluminum chemical conversion liquid supply tank containing the chemical conversion liquid for aluminum is contained. The chemical conversion treatment liquid is supplied from 301 by a pump 303. In the example shown in FIG. 1, a plurality of nozzles 304 for spraying an aluminum chemical conversion liquid onto a hood, a trunk lid, and a door, which are aluminum parts, are provided on an automobile body B on each of a ceiling surface and a side surface of a booth. I have.
[0048]
The aluminum chemical treatment liquid collected on the floor of the booth is collected in the recovery tank 307 and returned to the aluminum chemical treatment liquid supply tank 301 by the pipe 308 and the pump 309. A pipe 308 connected to the collection tank 307 includes a dust removal device 310 for removing dust contained in the collected chemical conversion treatment liquid for aluminum, and aluminum and iron (produced by processing in the processing tank 101 in the preceding stage). A chemical sludge removing device 311 for removing chemical sludge and an oil removing device 312 for removing oil. As the dust removing device 310, the chemical sludge removing device 311 and the oil removing device 312, the specific examples exemplified as the dust removing device 102, the chemical sludge removing device 103 and the oil removing device 104, respectively, can be used.
[0049]
The chemical conversion treatment solution for aluminum used in this example is not particularly limited, and examples thereof include hexafluorotitanate and hexafluorozirconate. Such a new aluminum chemical conversion liquid is stored in an aluminum chemical conversion liquid tank 305 and supplied to an aluminum chemical conversion liquid supply tank 301 by a pump 306, whereby the aluminum chemical conversion liquid sprayed from the nozzle 304 onto the automobile body B is adjusted. Is done.
[0050]
Incidentally, the chemical conversion treatment solution for aluminum is preferably treated at a pH of 2.5 to 10 and a temperature of 20 ° C to 70 ° C for 20 seconds to 100 seconds.
[0051]
A rinsing tank 201 is provided at a stage subsequent to the aluminum chemical conversion treatment zone 300, and the automobile body B on which the chemical conversion film is formed in the treatment tank 101 and the aluminum chemical conversion treatment zone 300 is washed with pure water. In this example, the outer plate and the inner plate of the vehicle body B are cleaned by immersing the vehicle body B in the rinsing tank 201, but it can also be realized by a spray process other than the dipping process.
[0052]
In addition, since dust, chemical sludge, and oil adhering to the vehicle body B are mixed into the pure water in the rinsing tank 201, the pure water in the rinse tank 201 is sucked by the pipe 202 and the pump 203, and the dust removing device of the aluminum chemical treatment zone 300 in the preceding stage is removed. After supplying the dust, the chemical conversion sludge, and the oil component to the liquid 310, the aluminum conversion liquid is reused as pure water. At this time, the cleaning liquid in the rinsing tank 201 sucked by the pipe 202 and the pump 203 may be supplied to the recovery tank 307 of the aluminum chemical conversion treatment zone 307. Although not shown, new pure water is supplied into the rinse tank 201 from a separately provided pure water supply device.
[0053]
Subsequently, the super-vibration stirring device 30 provided in the rinsing tank 201 will be described.
[0054]
As shown in FIGS. 1 and 2, in the present embodiment, four super-vibration stirrers 30 (vibration applying means) are provided on both sides of the above-described rinsing tank 201 with respect to the traveling direction of the automobile body B in the coating and conveying line. Is provided. Each super-vibration stirrer 30 includes a super-vibration generator 31 having a vibration motor as a vibration source, a plurality of vibrating blades 32 immersed in a cleaning liquid, and transmitting vibration from the vibrating motor to the vibrating blades 32. And a gantry 34 supporting the vibration generator 31. Electric power is supplied from a power supply 39 to the vibration motor of the super-vibration generator 31. The number of the super-vibration stirrers 30 provided in the rinsing tank 201 is not limited to four, and one or more super-vibration stirrers 30 required to generate the required turbulent stirring are provided. It is possible to arrange them appropriately. Further, the above-described super-vibration stirrer 30 is not particularly limited to the above structure, and a commercially available super-vibration stirrer can be used.
[0055]
As shown in FIG. 2, the gantry 34 supports the vibration generator 31 having a vibration motor, and is fixedly supported on the rinsing tank 201 and the floor. In FIG. 2, only the vehicle body B is illustrated, and the painting transfer line 10 and the hanger are not illustrated. The vibration transmitting member 33 penetrates the gantry 34 and is connected to a drive motor of the vibration generating unit 31, and the vibration generated by the vibration motor of the vibration generating unit 31 generates a plurality of vibration blades through the vibration transmitting member 33. The vibration is applied to the cleaning liquid. Furthermore, turbulent agitation occurs in the cleaning liquid as the vibrating blade 32 vibrates up and down. As a result, the cleaning effect is improved, and the effects of shortening the cleaning time, improving the cleanability of the bag structure, and reducing the energy required for stirring can be obtained. The super-vibration is vibration at a low frequency that is about 1/1000 of the frequency of the ultrasonic wave, specifically, a frequency of 10 to 80 [Hz], preferably 20 to 40 [Hz]. is there.
[0056]
Further, as another example of the vibration stirrer in the first embodiment, as shown in FIG. 3, an ultrasonic stirrer 35 (vibration applying unit) having a plurality of ultrasonic stirrers 37 may be provided. The ultrasonic stirring device 35 includes an oscillator 36 that generates electric vibration, and a plurality of ultrasonic vibrators 37 that are immersed in the cleaning liquid and convert the electric vibration into mechanical vibration. The oscillator 36 is supplied with power from a power supply 39. The ultrasonic vibrator 37 may be attached to the outer surface of the side surface or the outer surface of the lower surface of the rinsing bath 201 without being immersed in the cleaning liquid, and may be used in combination with a commonly used convection type stirring.
[0057]
The oscillator 36 of the ultrasonic stirring device 35 generates an electric ultrasonic wave and transmits it to the ultrasonic vibrator 37, and the ultrasonic vibrator 37 mechanically vibrates at a frequency of 15 [kHz] or more. Due to the vibration of the ultrasonic vibrator 37 installed in the liquid, cavitation (cavitation phenomenon) occurs in the cleaning liquid, and the cleaning liquid is agitated by the impact force when fine bubbles in the cleaning liquid generated by the cavitation are broken. You. Thereby, in the rinsing tank 201, it is possible to obtain the effects of improving the cleaning effect, shortening the cleaning time, improving the cleaning effect of the bag structure, and reducing the energy required for stirring. As described above, by using the cleaning liquid to which vibration is applied or the cleaning liquid to which a magnetic field is applied, a higher cleaning effect can be obtained in the rinsing tank 201. Therefore, oil, chemical sludge, and dust adhering to the vehicle body B are washed off in the rinsing tank 201, and it is possible to prevent the oil and the like from being carried into the next electrodeposition tank. The output density of the ultrasonic vibrator 37 is preferably set to 6.0 [W / cm 2 ] or more. In particular, when the object to be coated contains aluminum, it is described in JP-A-7-258864 as 6.5. [W / cm 2 ] to 13.0 [W / cm 2 ] are preferable.
[0058]
Next, the operation will be described.
The white body B that has been welded and assembled in the vehicle body process is transported by the overhead conveyor C while being mounted on the coating hanger H, and is first immersed in the processing tank 101. By being immersed in the treatment tank 101, dust and oil such as iron powder attached to the vehicle body B are removed into the treatment tank 101 by the cleaning and degreasing effect of the degreasing and chemical conversion treatment liquid. Further, in the steel body parts of the automobile body B from which oil has been removed, a reaction between the degreasing and chemical conversion treatment solution and iron occurs, and a chemical conversion film of zinc phosphate is formed thereon.
[0059]
However, aluminum parts of the automobile body B are only subjected to dust removal and degreasing, but do not react with the degreasing and chemical conversion treatment liquid, and no chemical conversion film is formed. That is, since the degreasing and chemical conversion treatment liquid of the present example does not contain a fluoride for etching aluminum, the chemical conversion sludge of aluminum is not accumulated in the processing tank 101, and the above-described conventional Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-515959 has been described. Compared with the pretreatment method disclosed in the gazette, it is possible to reduce the number of work steps and system cost required for removing and disposing of aluminum sludge. Further, since the aluminum sludge itself is not generated, the number of man-hours and system cost related to the concentration control of the fluoride can be reduced as compared with the conventional pretreatment method.
[0060]
The degreasing / chemical conversion treatment liquid in the treatment tank 101 is sucked into a pipe 105 by a pump 106 and passes through a dust removal device 102 to remove dust particles such as iron powder contained in the treatment solution. By passing through 103, iron conversion sludge contained in the processing liquid is removed, and further through passing through an oil removing device 104, oil such as press oil contained in the processing liquid is removed.
[0061]
The degreasing / chemical conversion treatment liquid from which the dust, the chemical sludge and the oil have been removed is sent to the treatment liquid supply tank 109, where a fresh degreasing / chemical conversion treatment liquid is replenished from the processing liquid tank 107 by the pump 108, and appropriately. After the adjustment, it is returned to the processing tank 101 by the pipe 111 and the pump 110. As described above, since the degreasing and chemical conversion treatment liquid in the treatment tank 101 is closed by the pipes 105 and 111, the cost can be reduced by reducing material costs and the burden on the wastewater treatment step can be reduced. Further, the use of the degreasing and chemical conversion treatment liquid can reduce the number of man-hours for controlling the pretreatment conditions. Furthermore, the use of this degreasing and chemical conversion treatment liquid can greatly reduce the number of washing steps, and the amount of the washing liquid used reduces the load on the wastewater treatment step.
[0062]
The automobile body B that has passed through the processing tank 101 is sent to the aluminum chemical conversion treatment zone 300, and a chemical conversion treatment liquid for aluminum is sprayed from the nozzle 304. The treatment liquid in the aluminum chemical treatment liquid supply tank 301 is sucked by the pump 303 and sprayed from the nozzle 304 via the pipe 302 onto mainly aluminum parts of the automobile body B. The chemical conversion solution for aluminum sprayed on the automobile body B is collected on the floor of the booth, collected in the collection tank 307, and sucked by the pump 309 therefrom. After passing through the dust removing device 310, the chemical sludge removing device 311 and the oil removing device 312, the dust, the chemical sludge of aluminum or iron, and the oil contained in the aluminum processing liquid are removed, and then through the pipe 308. It is returned to the aluminum chemical conversion treatment liquid supply tank 301.
[0063]
By the treatment in the aluminum conversion treatment zone 300, a chemical conversion coating treatment can be performed on an aluminum component used as an outer plate component such as a hood, a trunk lid, and a door. In particular, when these aluminum parts are used for the outer panel parts of the automobile body B, a sufficient chemical conversion film can be formed only by the spray treatment as in this example, and as a result, the aluminum chemical conversion treatment step is performed. Length can be kept to a minimum.
[0064]
Finally, the vehicle body B that has passed through the aluminum chemical conversion treatment zone 300 is immersed in the rinsing tank 201 to clean the processing liquid attached to the vehicle body B. The cleaning liquid in the rinsing tank 201 is vibrated by the super-vibration stirrer 30 or the ultrasonic stirrer 35 as a vibration applying means. Thereafter, the automobile body is transported to a drying oven to be dried, and is sent to an electrodeposition coating process as a base coating. At this time, the cleaning liquid in the rinsing tank 201 is guided by the pipe 202 and the pump 203 to the upstream of the dust remover 310 in the pipe 308, passes through the dust remover 310, the chemical sludge remover 311 and the oil remover 312, and then passes through the aluminum remover. It is supplied to the chemical conversion liquid supply tank 301. Thereby, the pure water in the rinsing tank 201 can be effectively used.
[0065]
Second Embodiment FIG. 4 is a system diagram showing a second embodiment of the coating pretreatment device of the present invention. As in the first embodiment, for example, an object to be coated such as an automobile body can be used. The drawing shows a pre-coating treatment step of performing a degreasing treatment, a surface conditioning, and a chemical conversion treatment as a base treatment of the electrodeposition coating. The present embodiment is basically different from the above-described first embodiment in that a dipping tank 313 is employed in the aluminum chemical conversion treatment zone 300. Other configurations are the same as those of the first embodiment, and thus the same components are denoted by the same reference numerals.
[0066]
The aluminum chemical conversion treatment zone 300 of this example is provided with an aluminum chemical conversion treatment tank 313 filled with an aluminum chemical conversion treatment solution, and the automobile body B conveyed by the conveyor C is completely submerged or moved along the locus of the conveyor C. Half-submerged.
[0067]
Here, the full immersion treatment, so-called full dip treatment, refers to a treatment in which the entire vehicle body B is immersed in an aluminum chemical conversion solution, whereas the half immersion treatment, so-called half-dip treatment, This refers to a process in which only the lower part from the upper line (see B1 in FIG. 5) of the door panel is immersed in the aluminum chemical conversion solution. FIG. 5 shows the liquid surface after each immersion treatment. When the part made of aluminum material in the car body B is not above the upper line B1 of the door panel, for example, when the roof panel and the pillar are made of iron, the car body B does not need to be completely immersed. Since a component made of an aluminum material only needs to be immersed, a half dipping process can be employed. Even if the roof panel is made of an aluminum material, the car body B is used as a half-dip to carry out the chemical conversion treatment of the lower aluminum parts from the upper line B1 of the door panel, and a spray device is used for a roof that is not immersed. May be configured to spray an aluminum chemical conversion solution.
[0068]
When a half-dip is used, the capacity of the treatment tank and rinsing tank can be set smaller than that of a full-dip, so that the initial cost of the aluminum chemical treatment liquid can be reduced and the aluminum chemical treatment liquid can be heated. Energy required for the operation can be reduced.
[0069]
The aluminum chemical conversion liquid in the dipping tank 313 is returned to the aluminum chemical conversion liquid supply tank 301 by the pipe 308 and the pump 309. In addition, a pipe 308 connected to the dipping tank 313 includes a dust removing device 310 for removing dust contained in the chemical conversion treatment liquid for aluminum, aluminum and iron (produced in the processing of the preceding processing tank 101). A chemical sludge removing device 311 for removing the chemical sludge and an oil removing device 312 for removing the oil component are provided. As the dust removing device 310, the chemical sludge removing device 311 and the oil removing device 312, the specific examples exemplified as the dust removing device 102, the chemical sludge removing device 103 and the oil removing device 104, respectively, can be used.
[0070]
The chemical conversion treatment solution for aluminum used in this example is not particularly limited, and examples thereof include hexafluorotitanate and hexafluorozirconate. Such a new aluminum chemical conversion liquid is stored in an aluminum chemical conversion liquid tank 305, supplied to an aluminum chemical conversion liquid supply tank 301 by a pump 306, adjusted to an appropriate value here, and then supplied to a pipe 302 and a pump 303. Is supplied to the dipping tank 313.
[0071]
The coating pretreatment apparatus of this example employs a dipping tank 313 such as a full dip or a half dip as the aluminum conversion treatment means, and thus is particularly excellent in processing when an aluminum material is employed for the inner plate.
[0072]
The embodiments described above are described for facilitating the understanding of the present invention, and are not described for limiting the present invention. Therefore, each element disclosed in the above embodiment is intended to include all design changes and equivalents belonging to the technical scope of the present invention.
[0073]
In the vehicle body B of the above-described embodiment, parts such as the door, the trunk lid, and the door are aluminum parts, but may be an aluminum alloy.
[0074]
Third Embodiment FIG. 6 is a system diagram showing a third embodiment of the coating pretreatment device of the present invention. As in the first embodiment, for example, an object to be coated such as an automobile body is applied to a coating object. The drawing shows a pre-coating treatment step of performing a degreasing treatment, a surface conditioning, and a chemical conversion treatment as a base treatment of the electrodeposition coating. The present embodiment is basically different from the above-described first embodiment in that a magnetic field applying device 280 for applying a magnetic field to at least a part of the cleaning liquid supplied to the rinsing tank 201 as a rinsing means is provided. are doing. Other configurations are the same as those of the first embodiment, and thus the same components are denoted by the same reference numerals.
[0075]
Although the rinsing tank 201 is shown in FIG. 6 as the rinsing means, a spray device for spraying a cleaning liquid onto the object to be processed may be employed as the rinsing means. The spray device has a plurality of nozzles, and sprays the cleaning liquid supplied by the pipe 202 and the pump 203 from the nozzles, and sprays the cleaning liquid on the automobile body B.
[0076]
The magnetic field applying device 280 applies a magnetic field to the remaining water from which ions have been removed by the ion removing device 7, and supplies the water to which the magnetic field has been applied to the rinsing tank 8. The magnetic field applying device 280 only needs to apply a magnetic field to water, and may use a permanent magnet or may use an electromagnet that guides a magnetic field by electromagnetic induction. The magnetic field application device 280 of this embodiment applies a magnetic field to water using an electromagnet. As shown in FIG. 7, the electromagnet 811 and the electromagnet 812 of the magnetic field applying device 280 are arranged such that the N pole and the S pole face each other. For this reason, the formed magnetic lines of force intersect at a substantially right angle with the path of the supplied water, that is, the flow of the water. The magnetic field to be generated is preferably a strong magnetic field having a magnetic flux density of 10T (tesla) class. Incidentally, the water guide tube provided in the magnetic field applying device 280 is preferably made of a non-magnetic material such as stainless steel or ceramic at least at a portion to which the magnetic field is applied. This is so as not to affect the magnetic field.
[0077]
When a magnetic field is applied by the magnetic field applying device 280, water cluster decomposition occurs, and water cluster molecules become smaller. The inventors focused on the fact that the surface area of water molecules increased due to the cluster decomposition, and decided to provide a magnetic field application device 280 in front of the rinsing tank 201 in order to enhance the detergency of the rinsing tank. In this example, as in the second embodiment, it is possible to employ a dipping tank 313 as shown in FIG. 4 for the aluminum chemical conversion treatment means.
[0078]
Actually, in order to confirm the improvement of the cleaning effect, the wettability of the steel plate and the aluminum plate were observed.
[0079]
(1) Preparation of sample (a) The following test pieces were prepared.
(I) Material: Cold rolled steel sheet Dimensions: 70 mm x 150 mm, t (thickness) = 0.8 mm
(Ii) Material: aluminum plate dimensions: 70 mm x 150 mm, t (thickness) = 1.0 mm
(B) Preparation of test pieces Each test piece is subjected to a degreasing treatment using an alkaline degreasing solution. Then, it was immersed in a polar organic solvent such as alcohol and acetone. After immersion, it is pulled up from the polar organic solvent and the surface is wiped with gauze. Repeat immersion and wiping until the gauze is no longer stained, and clean the specimen.
(C) Application of rust preventive oil As the rust preventive oil, Lactclean K (trade name, manufactured by Cosmo Oil Co., Ltd.) is used. Fill each container with rust-preventive oil to the extent that each test piece is completely immersed, and stir the rust-preventive oil in each container well. Under the standard condition (temperature: 20 ± 5 ° C., relative humidity: 78%), the test piece prepared in (b) is immersed in rust preventive oil for 1 minute, and then vertically pulled up from the container at a speed of about 100 mm / sec.
[0080]
(D) Drying Method The test piece coated with the rust-preventive oil is allowed to stand in a test room maintained in a standard state (temperature: 20 ± 5 ° C., relative humidity: 78%) for 24 hours, and is naturally dried.
[0081]
(2) Evaluation method A wet part is measured with a water repellency measuring plate.
About water repellency measurement plate:
(A) Material: flat plate made of colorless and transparent material (such as PVC plate)
(B) Size: 70 mm x 150 mm
(C) Measurement criteria: When the water repelling measurement plate is placed with the long side (150 mm) placed sideways, 15 mm inside from the left and right ends of the long side, 5 mm inside from the top of the short side, and 5 mm inside from the bottom of the short side. A range of 60 mm × 120 mm is set as an evaluation range. In this evaluation range, 288 square grids each having a side of 5 mm are cut with a notch line having a width of 0.1 mm.
(D) Measuring method: The water repelling measurement plate is brought close to the test plate, and the number of grids that are wet with the naked eye is counted. If a portion that is wet on the adjacent grid is protruding from the dividing line or the intersection, the number of grids that protrude is also counted.
[0082]
(3) Test method (a) The following two types of cleaning solutions were prepared.
Cleaning liquid 1 (comparative example): ion-exchanged water (1 μS or less)
Cleaning solution 2 (Example): A solution obtained by applying a vertical magnetic field (10 T) to ion-exchanged water (1 μS or less) for 5 minutes (b) A degreasing / chemical conversion treatment solution is prepared, and the steel sheet and aluminum obtained in (1) above are prepared. The test piece of the plate was immersed in a predetermined degreasing / chemical conversion solution for 3 or 5 minutes to perform degreasing. Thereafter, each test piece was taken out and washed with water.
(C) (b) Each test specimen after the treatment is set to have a tilt of about 10 ° with respect to the vertical line. In this state, the cleaning liquid 1 (without applying a magnetic field) or the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) is sufficiently sprayed on both surfaces of each test piece by spraying.
(D) (c) The water repelling measurement plate is brought close to the treated test piece, and the number of grids that are wet with the naked eye is counted.
(E) The test was carried out at a water temperature of 25 ° C. under standard conditions (temperature 20 ± 5 ° C., relative humidity 78%).
[0083]
(4) Test results The test results are shown below.
[0084]
[Table 1]
Figure 2004018874
[0085]
As shown in Table 1, the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) is sprayed on both the steel plate and the aluminum plate that have been subjected to the degreasing treatment for 3 minutes and the degreasing treatment for 5 minutes. In this case, no water repelling occurred, and the number of wet grids was greater than the number of wet grids when the cleaning liquid 1 (without applying a magnetic field) was sprayed. In other words, the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) has higher wettability to the test plate after degreasing than the cleaning liquid 1 (without a magnetic field applied), and when the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) is used as the cleaning liquid, the cleaning liquid 1 It is possible to obtain a higher cleaning effect than (without applying a magnetic field). In addition, the improvement of the wettability to the test plate is similarly observed for both the steel plate and the aluminum plate, and the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) exhibits a high cleaning effect on both the steel plate and the aluminum plate.
[0086]
Furthermore, comparing the cleaning effect of the cleaning liquid 1 (with the application of a magnetic field) on the steel plate and the cleaning effect on the aluminum plate, the cleaning effect on the steel plate is slightly inferior to the cleaning effect on the aluminum plate. In other words, the degreasing property of the aluminum plate tends to be higher than the degreasing property of the steel plate. This is presumably because the surface roughness of the steel plate is larger (rougher) than the surface roughness of the aluminum plate, so that micro oil pools easily occur on the surface of the steel plate.
[0087]
According to the test results, the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) increases the number of wet grids when the degreasing treatment time is increased from 3 minutes to 5 minutes, and the wettability is further improved. It is in. As described above, the cleaning liquid 2 (with a magnetic field applied) has improved wettability with the progress of the degreasing treatment, and can exhibit a higher cleaning effect.
[0088]
【Example】
Hereinafter, the effects of the present invention were confirmed by Examples and Comparative Examples that further embody the present invention. The following examples are for confirming the effects of the degreasing and chemical conversion treatment liquid used in the above-described embodiment.
[0089]
The degreasing and chemical conversion treatment solution of Example <br/> Example, sodium nitrate as a diethylene glycol monoethyl ether (DEGMEE), sodium compound as a source of sodium ions as the polar organic solvent, lithium as a source of lithium Lithium nitrate as a compound, orthophosphoric acid as a source of phosphate ions, zinc nitrate as a zinc compound as a source of zinc ions, nickel nitrate and manganese ions as a nickel compound as a source of nickel ions The manganese nitrate was used as the manganese compound to be prepared, and was adjusted according to the formulation shown in Table 2.
[0090]
Hexafluorozirconate (Deoxylyte 54C manufactured by Henkel) was used as the chemical conversion treatment solution for aluminum in the examples.
[0091]
Three types of test pieces are prepared: cold-rolled steel sheet (CRS), galvanized steel sheet (ZE), and aluminum 6111 (AL). After degreasing with acetone, three kinds of rust-preventive oils (Lactclean manufactured by Cosmo Oil Co., Ltd.) K, manufactured by Idemitsu Kosan Idemitsu NR3, equal amounts mixed oil 0.5 g / m 2 was applied in the Nippon oil Nonrasuto PN-1), was prepared a test piece having an oil surface for testing. The test piece was surface-treated with the above-described degreasing and chemical conversion treatment solution and a chemical conversion treatment solution for aluminum, and the properties and performance of the obtained zinc phosphate coating, that is, the coating weight, the density of the crystal coating, and the primary coating adhesion. And the secondary coating adhesion was evaluated. Table 2 shows the results.
[0092]
The treatment with the degreasing and chemical conversion treatment liquid was performed by dipping a test piece into the treatment liquid, the treatment time was 300 seconds, and the temperature of the treatment liquid was 40 ° C. The treatment with the chemical conversion treatment solution for aluminum was performed by spraying the treatment solution on the test piece, and the spray time was set to 20 seconds, 30 seconds, and 100 seconds. The pH of the chemical conversion treatment solution for aluminum was 4.0, and the solution temperature was 40 ° C.
[0093]
The evaluation results were carried out by classifying the coating weight, the density of the crystalline coating, the adhesion of the primary coating, and the adhesion of the secondary coating into four categories: 極 め て very good, 良好 good, △ slightly poor, and × bad.
[0094]
The film weight was measured after the test piece after the treatment was dried with a dryer. Here, the film weight is converted into the weight (g) per 1 m 2, and the weight of the film is 2 to 3.5 g / cm 2 in order for the zinc phosphate chemical conversion film to have excellent rust prevention and coating properties as a coating base. Since a uniform and dense crystal film of about m 2 is required, the film weight is 2 to 2.5 g / m 2 (very good), 2.6 to 3.5 g / m 2 ○ ( good), if 1.5~1.9g / m 2 △ (slightly poor), was evaluated as × (poor) is less than 1.5 g / m 2.
[0095]
The density of the crystal film was determined by sampling a sample from the center of the test piece after the treatment, and observing the shape and size of the zinc phosphate crystal film with a scanning electron microscope (SEM).
[0096]
In this embodiment, A (extremely good) if the crystal size indicating the denseness is 5 μm or less, B (good) if it is more than 5 μm to 10 μm or less, and C (somewhat inferior) if it is more than 10 μm to 20 μm or less. If it is larger than 20 μm, it was evaluated based on the criterion D (defective).
[0097]
The primary coating adhesion was evaluated by coating the test piece after the treatment. Specifically, an electrodeposition paint (Shindo # 80V manufactured by Shinto Herberts Automotive Systems Co., Ltd.) was applied to the treated test piece by applying a voltage of 200V for 3 minutes, and then the test piece was heated at 170 ° C. Baking was performed for 20 minutes to form an electrodeposited film thickness of 15 to 20 μm. Using the test piece on which the electrodeposition coating film thus obtained was formed, the coated surface of the test piece was cut into 100 squares at 1 mm intervals with an NT cutter according to JIS K5400 grid test, and a cellophane tape was used. (Nichiban, width 18 mm) was applied, and after 2 minutes, the cellophane tape was peeled off, and the number of coating films remaining in 100 cells was evaluated by the number of cells.で あ れ ば (very good) when the number of remaining coating films is 100, ((good) when 95 to 99, △ (slightly poor) when 85 to 94, and × when 84 or less. (Poor).
[0098]
The secondary coating adhesion is determined by forming an electrodeposited coating similar to the primary coating adhesion test described above, and immersing it in warm water to deliberately degrade the adhesion of the coating and then adhere the coating. It evaluates sex. In hot water immersion, the test piece on which the electrodeposition coating film is formed is immersed in warm water at 40 ° C. ± 1 ° C. for 1000 hours. The adhesion was evaluated in accordance with the JIS K5400 grid test in the same manner as the primary coating adhesion.
[0099]
[Table 2]
Figure 2004018874
[0100]
Comparative example A degreasing / chemical conversion liquid and an aluminum chemical conversion liquid were prepared under the same conditions as in the example except that the weight ratio of the polar organic solvent and water in the degreasing / chemical conversion liquid in the example was set to 1: 9. Then, the same evaluation was performed. Table 3 shows the results.
[0101]
[Table 3]
Figure 2004018874
[0102]
Discussion As is clear from the results of Tables 2 and 3, in the coating pretreatment method of the comparative example, the coating weight, the denseness of the crystalline coating, the primary coating adhesion, and the secondary coating adhesion are all considered. By using the pre-treatment equipment of the example, the coating weight, the density of the crystalline coating, the adhesion of the primary coating, and the adhesion of the secondary coating were all very good. ~ It was slightly inferior, and it was confirmed that there was no problem in quality.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system diagram showing an embodiment of a coating pretreatment device of the present invention.
FIG. 2 is a schematic sectional view of the rinsing tank of FIG.
FIG. 3 is a diagram showing an example of another coating pretreatment device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a system diagram showing a second embodiment of the coating pretreatment device of the present invention.
FIG. 5 is a view for explaining a full immersion process and a half immersion process in the coating pretreatment apparatus shown in FIG. 4;
FIG. 6 is a system diagram showing a third embodiment of the coating pretreatment device of the present invention.
FIG. 7 is a diagram for explaining a magnetic field application device.
[Explanation of symbols]
101: Treatment tank 201: Rinse tank (rinse means)
300 ... Aluminum chemical treatment zone (aluminum chemical treatment means)
Numeral 301: Chemical conversion liquid supply tank for aluminum 302 ... Piping 303 ... Pump 304 ... Nozzle 307 ... Recovery tank 308 ... Piping 309 ... Pump 30 ... Super vibration stirrer 35 ... Ultrasonic stirrer 280 ... Magnetic field applying device

Claims (25)

重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、
前記処理槽の後段に設けられ、前記被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、
前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、前記被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、
前記洗浄液が満たされ被塗物が浸漬されるリンス手段の洗浄液に振動を与える振動付与手段と、を備えた塗装前処理装置。
A mixed solvent of a polar organic solvent and water having a weight ratio of 2.8: 7.2 to 3.8: 6.2, sodium ion and / or lithium ion, phosphate ion, zinc ion, nickel ion, and manganese ion A treatment tank in which a degreasing and chemical conversion treatment solution containing at least nitrate ions and / or nitrite ions is filled, and an object to be coated is immersed;
Aluminum chemical conversion treatment means provided at the subsequent stage of the treatment tank and treating the object to be coated with a chemical conversion treatment solution for aluminum,
Rinsing means provided at a subsequent stage of the aluminum chemical conversion treatment means, for washing the article to be coated with a washing liquid,
A vibrating means for vibrating the cleaning liquid of the rinsing means filled with the cleaning liquid and immersed in the object to be coated;
重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、
前記処理槽の後段に設けられ、前記被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、
前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、前記被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、
前記リンス手段へ供給される洗浄液の少なくとも一部に磁場を印加する磁場印加手段と、を備えた塗装前処理装置。
A mixed solvent of a polar organic solvent and water having a weight ratio of 2.8: 7.2 to 3.8: 6.2, sodium ion and / or lithium ion, phosphate ion, zinc ion, nickel ion, and manganese ion A treatment tank in which a degreasing and chemical conversion treatment solution containing at least nitrate ions and / or nitrite ions is filled, and an object to be coated is immersed;
Aluminum chemical conversion treatment means provided at the subsequent stage of the treatment tank and treating the object to be coated with a chemical conversion treatment solution for aluminum,
Rinsing means provided at a subsequent stage of the aluminum chemical conversion treatment means, for washing the article to be coated with a washing liquid,
A magnetic field applying means for applying a magnetic field to at least a part of the cleaning liquid supplied to the rinsing means.
前記リンス手段は、前記洗浄液を前記被塗物に吹き付けて処理するリンス装置である請求項2記載の塗装前処理装置。3. The pre-coating treatment apparatus according to claim 2, wherein the rinsing means is a rinsing device for spraying the cleaning liquid onto the object to be treated. 前記リンス手段は、前記洗浄液が満たされ、前記被塗物を浸漬させて処理するリンス槽である請求項2記載の塗装前処理装置。3. The pre-coating treatment apparatus according to claim 2, wherein the rinsing means is a rinsing tank filled with the cleaning liquid and immersed in the object to be treated. 少なくとも一部の被塗物が、外板部の少なくとも一部にアルミニウム又はアルミニウム合金製部品を有する、鉄とアルミニウムとの複合自動車ボディである請求項1〜4の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment according to any one of claims 1 to 4, wherein at least a part of the object to be coated is a composite automobile body of iron and aluminum having an aluminum or aluminum alloy part in at least a part of an outer plate portion. apparatus. 前記アルミニウム化成処理手段は、調整されたアルミニウム用化成処理液を収容するアルミニウム用化成処理液補給タンクと、このアルミニウム用化成処理液補給タンク内のアルミニウム化成処理液を前記被塗物に吹き付けるスプレー装置と、を含む請求項1〜5の何れかに記載の塗装前処理装置。The aluminum chemical conversion treatment means includes a chemical conversion treatment liquid supply tank for aluminum containing the adjusted chemical conversion treatment liquid for aluminum, and a spray device for spraying the aluminum chemical conversion treatment liquid in the chemical conversion treatment liquid supply tank for aluminum onto the substrate. The coating pretreatment device according to any one of claims 1 to 5, comprising: 前記アルミニウム化成処理手段は、前記被塗物に吹き付けられたアルミニウム用化成処理液を回収する回収槽と、この回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液を前記アルミニウム用化成処理液補給タンクへ戻す第1配管系と、を含む請求項6記載の塗装前処理装置。The aluminum chemical treatment unit is configured to collect a chemical conversion treatment liquid for aluminum sprayed on the object to be coated, and return the chemical conversion treatment liquid for aluminum collected in the collection tank to the chemical conversion treatment liquid supply tank for aluminum. The coating pretreatment device according to claim 6, comprising: a first piping system. 前記第1配管系は、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた塵埃を除去する塵埃除去手段と、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた化成スラッジを除去する化成スラッジ除去手段と、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた油分を除去する油分除去手段と、を含む請求項7記載の塗装前処理装置。The first piping system includes a dust removing unit that removes dust contained in the chemical conversion liquid for aluminum collected in the collection tank, and a chemical sludge contained in the chemical conversion liquid for aluminum collected in the collection tank. The coating pretreatment apparatus according to claim 7, further comprising: chemical sludge removing means for removing oil; and oil removing means for removing oil contained in the chemical conversion treatment liquid for aluminum collected in the recovery tank. 前記リンス手段の洗浄液を前記回収槽および/または、前記塵埃除去手段、化成スラッジ除去手段および油分除去手段のうちの最上流の手段へ導く第2配管系をさらに有する請求項8記載の塗装前処理装置。9. The pre-coating treatment according to claim 8, further comprising a second piping system for leading the cleaning liquid of the rinsing means to the recovery tank and / or the most upstream means among the dust removing means, the chemical sludge removing means, and the oil removing means. apparatus. 前記アルミニウム化成処理手段は、前記アルミニウム化成処理液が満たされ、前記被塗物が浸漬されるアルミニウム化成処理槽を含む請求項1〜5の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to any one of claims 1 to 5, wherein the aluminum chemical treatment unit includes an aluminum chemical treatment tank filled with the aluminum chemical treatment liquid and immersed in the article to be coated. 前記被塗物を前記アルミニウム化成処理槽に全没させる請求項10記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to claim 10, wherein the article is completely submerged in the aluminum chemical conversion treatment tank. 前記被塗物を前記アルミニウム化成処理槽に半没させる請求項10記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to claim 10, wherein the object to be coated is half-submerged in the aluminum conversion treatment tank. 前記アルミニウム化成処理手段は、調整されたアルミニウム用化成処理液を収容するアルミニウム用化成処理液補給タンクと、このアルミニウム用化成処理液補給タンク内のアルミニウム化成処理液を前記アルミニウム化成処理槽に供給する第3配管系と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液を前記アルミニウム用化成処理液補給タンクへ戻す第4配管系と、を含む請求項10〜12の何れかに記載の塗装前処理装置。The aluminum chemical conversion treatment means supplies an aluminum chemical conversion treatment liquid supply tank containing the adjusted aluminum chemical conversion treatment liquid, and supplies the aluminum chemical conversion treatment liquid in the aluminum chemical conversion treatment liquid supply tank to the aluminum chemical conversion treatment tank. The coating according to any one of claims 10 to 12, comprising a third piping system and a fourth piping system for returning the chemical conversion treatment liquid for aluminum in the aluminum chemical conversion treatment tank to the chemical conversion treatment liquid supply tank for aluminum. Processing equipment. 前記第4配管系は、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた塵埃を除去する塵埃除去手段と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた化成スラッジを除去する化成スラッジ除去手段と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた油分を除去する油分除去手段と、を含む請求項13記載の塗装前処理装置。The fourth piping system includes dust removing means for removing dust contained in the aluminum chemical conversion treatment liquid in the aluminum chemical conversion treatment tank, and chemical conversion sludge contained in the aluminum chemical conversion treatment liquid in the aluminum chemical conversion treatment tank. 14. The pretreatment apparatus according to claim 13, further comprising: chemical sludge removing means for removing oil; and oil removing means for removing oil contained in the chemical conversion liquid for aluminum in the aluminum chemical treatment tank. 前記リンス手段の洗浄液を前記塵埃除去手段、化成スラッジ除去手段および油分除去手段のうちの最上流の手段へ導く第5配管系をさらに有する請求項14記載の塗装前処理装置。15. The pretreatment apparatus according to claim 14, further comprising a fifth piping system that guides the cleaning liquid of the rinsing unit to the most upstream unit among the dust removing unit, the chemical sludge removing unit, and the oil removing unit. 前記極性有機溶剤が、グリコールエーテル、ジエチレングリコールエーテルの少なくとも一つを含む請求項1〜12の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment device according to claim 1, wherein the polar organic solvent includes at least one of glycol ether and diethylene glycol ether. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.8〜3.3重量部のナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンを含む請求項1〜16の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment device according to any one of claims 1 to 16, comprising 0.8 to 3.3 parts by weight of sodium ions and / or lithium ions with respect to 100 parts by weight of the mixed solvent of the polar organic solvent and water. . 前記ナトリウムイオンとリチウムイオンのモル比が、50:50〜2:98である請求項17記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment device according to claim 17, wherein the molar ratio of the sodium ions to the lithium ions is 50:50 to 2:98. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.2〜0.5重量部のリン酸イオンと、0.5〜0.7重量部の亜鉛イオンとを含む請求項1〜18の何れかに記載の塗装前処理装置。2 to 0.5 parts by weight of phosphate ions and 0.5 to 0.7 parts by weight of zinc ions with respect to 100 parts by weight of the mixed solvent of the polar organic solvent and water. 19. The coating pretreatment device according to any one of 18. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.09〜0.23重量部のニッケルイオンを含む請求項1〜19の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to any one of claims 1 to 19, further comprising 0.09 to 0.23 parts by weight of nickel ions based on 100 parts by weight of the mixed solvent of the polar organic solvent and water. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.03〜0.16重量部のマンガンイオンを含む請求項1〜20の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to any one of claims 1 to 20, wherein the manganese ion is contained in an amount of 0.03 to 0.16 parts by weight based on 100 parts by weight of the mixed solvent of the polar organic solvent and water. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、3.5〜10.8重量部の硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを含む請求項1〜21の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment according to any one of claims 1 to 21, comprising 3.5 to 10.8 parts by weight of nitrate ions and / or nitrite ions with respect to 100 parts by weight of the mixed solvent of the polar organic solvent and water. apparatus. 前記処理槽に満たされた処理液の温度が40℃〜60℃であって、前記被塗物の浸漬時間が3分〜10分である請求項1〜22の何れかに記載の塗装前処理装置。The pretreatment for coating according to any one of claims 1 to 22, wherein the temperature of the processing liquid filled in the processing tank is 40 ° C to 60 ° C, and the immersion time of the object to be coated is 3 minutes to 10 minutes. apparatus. 前記アルミニウム用化成処理液が、ヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートの少なくとも一つを含む請求項1〜23の何れかに記載の塗装前処理装置。The coating pretreatment apparatus according to any one of claims 1 to 23, wherein the chemical conversion treatment liquid for aluminum includes at least one of hexafluorotitanate and hexafluorozirconate. 前記被塗物に吹き付けられるアルミニウム用化成処理液のpHが2.5〜10、温度が20℃〜70℃、前記被塗物に吹き付けられる時間が20秒〜100秒である請求項1〜24の何れかに記載の塗装前処理装置。25. The pH of the chemical conversion treatment liquid for aluminum sprayed on the object to be coated is 2.5 to 10, the temperature is 20 ° C. to 70 ° C., and the time of spraying the object to be coated is 20 seconds to 100 seconds. A coating pretreatment device according to any one of the above.
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