JP2004018822A - Crosslinked rubber product - Google Patents

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JP2004018822A
JP2004018822A JP2002180195A JP2002180195A JP2004018822A JP 2004018822 A JP2004018822 A JP 2004018822A JP 2002180195 A JP2002180195 A JP 2002180195A JP 2002180195 A JP2002180195 A JP 2002180195A JP 2004018822 A JP2004018822 A JP 2004018822A
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Japan
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rubber
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steam
crosslinked product
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JP2002180195A
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Japanese (ja)
Inventor
Shigeru Fujita
藤田 茂
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a crosslinked product that shows no decrease in permanent compression set characteristics when it is used in contact with steam for a long time as well as excellent mechanical properties, and can be favorably used for rubber parts such as hoses, tubes and sealing materials for use in contact with steam. <P>SOLUTION: This crosslinked product is obtained by crosslinking a crosslinkable rubber composition comprising 100 pts.wt. of a nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine number of ≤100 and a content of an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit of 10-60 wt.%, 1-30 pts.wt. of an organic peroxide (B) and 0.1-10 pts.wt. of an isocyanurate compound (C). The crosslinked product having a variation of tensile product of ≤120% when it is brought into contact with steam at 150°C for 72 hrs is used. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋性ニトリル基含有共重合ゴム組成物を架橋してなる架橋物に関し、詳しくはシール材として好適な架橋物に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐熱性、耐油性などに優れたゴム材料として、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)を水素添加して得られる水素化NBRが知られている。水素化NBRは、この耐熱性、耐油性を活かしてベルトを始めホースやチューブなどの自動車用ゴム部品の材料として使用されている。
また、水素化NBRは高圧条件下においても耐熱性や耐油性に優れているので、O−リング、パッキン、ガスケットなどのように、耐熱性、耐油性に加えて耐圧性が要求されるシール材としても広く使用されている。
【0003】
かかるシール材の中には、沸騰水やスチームと長期にわたり接触する状態で使用されるものも数多くあり、耐スチーム性の向上は水素化NBRの重要な技術課題の一つとなっている。
【0004】
例えば、特開昭60−86135号公報には、ヨウ素価が120以下のニトリル基含有共重合ゴムと有機過酸化物架橋系からなる架橋性ゴム組成物であって、前記ゴム100重量部に対して8〜30重量部の架橋促進剤を配合して架橋したものが、耐スチーム性に優れることが報告されている。
【0005】
しかしながら、水素化NBRに対して比較的多量の架橋促進剤などを配合して架橋すると、一般的に、得られる架橋物の機械的特性が大幅に変化する傾向があり、シール材やホース、チューブなどとして適した物性が得られない場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、機械的特性に優れ、スチームや沸騰水と長期に接触させて使用しても圧縮永久ひずみ特性が低下しない水素化NBRの架橋物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、水素化ニトリル基含有共重合ゴムを有機過酸化物とイソシアヌル酸エステル化合物とで架橋してなるゴム架橋物であって、特定条件下での抗張積変化率が小さいものが、機械的特性に優れ、スチームと長期に接触させても圧縮永久ひずみ特性が低下しないことを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成させるに至った。
【0008】
かくして、本発明によれば、
1.(1)α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が10〜60重量%であるヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)と、ゴム(A)100重量部に対し、有機過酸化物(B)を1〜30重量部及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を0.1〜10重量部含有してなる架橋性ゴム組成物を架橋して成り、かつ、
(2)150℃のスチームに72時間接触させたときの抗張積の変化率が120%以下であることを特徴とするゴム架橋物、
2.(1)α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が10〜60重量%であるヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)と、ゴム(A)100重量部に対し、有機過酸化物(B)を1〜30重量部及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を0.1〜10重量部含有してなり、酸化亜鉛を実質的に含有しない架橋性ゴム組成物を架橋して成るゴム架橋物、
3.イソシアヌル酸エステル化合物(C)が、イソシアヌル酸トリアリルエステルである上記1又は2記載の架橋物、
4.シール材である上記1乃至3記載の架橋物、
が、それぞれ提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の架橋物は、(1)α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が10〜60重量%であるヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)(以降、ニトリル基含有共重合ゴム(A)と略記する場合がある)100重量部に対し、有機過酸化物(B)を1〜30重量部及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を0.1〜10重量部含有してなる架橋性ゴム組成物を架橋して成り、かつ、
(2)150℃のスチームに72時間接触させたときの抗張積の変化率が120%以下であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に用いるニトリル基含有共重合ゴム(A)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と他の単量体とを公知の方法で共重合して得られるゴムである。
【0011】
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられ、アクリロニトリルが好ましい。ニトリル基含有共重合ゴム(A)中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、10〜60重量%、好ましくは12〜55重量%、より好ましくは15〜50重量%である。ニトリル基含有共重合ゴム中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると架橋物の耐油性が劣る場合があり、逆に多すぎると耐寒性に劣る場合がある。
【0012】
前記α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合させることができる単量体としては、共役ジエン単量体、非共役ジエン単量体、α−オレフィンなどが例示される。
共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、1,3−ブタジエンが好ましい。非共役ジエン単量体は、好ましくは炭素数が5〜12のものであり、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが例示される。α−オレフィンとしては、炭素数が2〜12のものが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。
【0013】
さらに、ニトリル基含有共重合ゴム(A)は、上記の単量体以外に、芳香族ビニル単量体、フルオロオレフィン単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系単量体などを本発明の目的を損なわない範囲で共重合して得られるものであってもよい。また、これらの単量体は、共重合性の老化防止剤であってもよい。ニトリル基含有共重合ゴム(A)中のこれらの単量体単位の含有量は、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは0〜25重量%以下である。
【0014】
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。フルオロオレフィン単量体としては、例えば、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸;エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレートなどのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸;無水イタコン酸、無水マレイン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物;モノブチルイタコン酸、ジブチルイタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸エステル;などが挙げられる。共重合性の老化防止剤としては、例えば、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
【0015】
ニトリル基含有共重合ゴム(A)のヨウ素価は、100以下、好ましくは50以下、より好ましくは20以下である。ヨウ素価が大きすぎると耐熱性に劣る。
【0016】
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン単量体とを共重合した場合には、ヨウ素価が100を超える場合がある。その場合には共重合ゴム(A)の炭素−炭素不飽和結合を公知の方法で水素添加することによりヨウ素価が100以下になるようにする。水素添加の方法は、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。
【0017】
ニトリル基含有共重合ゴム(A)のムーニー粘度ML1+4,(100℃)は、好ましくは10〜300、より好ましくは20〜250、特に好ましくは30〜200である。ムーニー粘度が小さすぎると架橋物の機械的特性が劣る場合があり、逆に大きすぎると加工性に劣る場合がある。
【0018】
本発明に用いる有機過酸化物(B)は、ゴムの架橋剤として使用されるものであれば特に制限されず、従来公知の有機過酸化物架橋剤が使用できる。
【0019】
有機過酸化物(B)としては、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステルなどが挙げられ、ジアルキルパーオキサイドが好ましい。ジアルキルパーオキサイドとしては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。ジアシルパーオキサイドとして、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイドなどが挙げられる。パーオキシエステルとしては、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなど)などが挙げられる。
ニトリル基含有共重合ゴム(A)に対する有機過酸化物(B)の配合量は、ゴム(A)100重量部当たり、1〜30重量部、好ましくは1.5〜20重量部、より好ましくは2〜10重量部である。有機過酸化物(B)の配合量が少なすぎると、架橋密度が低下し、架橋物の圧縮永久ひずみが大きくなる。有機過酸化物(B)の配合量が多すぎると、架橋物のゴム弾性が不十分となる場合がある。
【0020】
本発明で用いるイソシアヌル酸エステル化合物(C)は、イソシアヌル酸の窒素原子に結合する少なくとも一つの水素を炭化水素基に置き換えた構造を有する化合物であり、イソシアヌル酸のモノエステル、ジエステル、トリエステルが挙げられるが、本発明においては、ジエステル又はトリエステルが好ましく、トリエステルが最も好ましい。また、前記水素と置き換えられる炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基などが挙げられるが、アルケニル基が好ましく、アルケニル基の中でもアリル基が最も好ましい。
このようなイソシアヌル酸エステル化合物(C)の具体例としては、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリメタリルイソシアヌレートなどのイソシアヌル酸トリエステル;ジアリルイソシアヌレート、ジメタリルイソシアヌレートなどのイソシアヌル酸ジエステル;などが挙げられる。これらの中でも、イソシアヌル酸トリエステルが好ましく、トリアリルイソシアヌレートが最も好ましい。
ニトリル基含有共重合ゴム(A)に対するイソシアヌル酸エステル化合物(C)の配合量は、ゴム(A)100重量部当たり、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部、より好ましくは1〜6重量部である。イソシアヌル酸エステル化合物(C)の配合量が少なすぎると、長期スチーム接触時の圧縮永久ひずみ特性が低下し、逆に多すぎると架橋物の伸び等の機械的特性が低下する。
【0021】
本発明に用いる架橋性ゴム組成物は、ニトリル基含有共重合ゴム(A)、有機過酸化物(B)及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を含有してなるものである。
【0022】
架橋性ゴム組成物には、上記有機過酸化物(B)の架橋助剤として、ビスマレイミド、多価アクリレート、キノンジオキシムなどの多官能性モノマーを配合してもよい。
ビスマレイミドとしては、フェニレンビスマレイミド、ナフテンビスマレイミドなどが挙げられ、本発明においては、フェニレンビスマレイミドが最も好ましく、N,N’−m−フェニレンビスマレイミドが最も好ましい。多価アクリレートとしてはトリメチロールプロパントリメタクリレートなどが好ましい。キノンジオキシムとしては、p−ベンゾキノンジオキシム、4,4’−ジアセチルベンゾキノンジオキシム、4,4’−ジプロピオニルベンゾキノンジオキシム、4,4’−ジベンゾイルベンゾキノンジオキシム等が挙げられるが、これらの中でも、4,4’−ジベンゾイルベンゾキノンジオキシムが最も好ましい。
これらの架橋助剤は、クレー、炭酸カルシウム、シリカなどに分散させて配合してもよい。これらの架橋助剤の種類および配合量は特に限定されず、架橋物の用途、要求性能、有機過酸化物の種類などに応じて決めればよい。
【0023】
また、架橋剤として、有機過酸化物(B)に硫黄系架橋剤を併用してもよい。硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄などの硫黄;4,4’−ジチオモルホリンやテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、高分子多硫化物などの有機硫黄化合物;などが挙げられる。
【0024】
硫黄系架橋剤を併用する場合には、一般的に、グアニジン化合物、チウラム化合物、ジチオカルバミン酸塩、スルフェンアミドなどの架橋促進剤、酸化亜鉛などの架橋助剤を用いることができるが、本発明の架橋性ゴム組成物は酸化亜鉛を含有しないものが好ましく、酸化亜鉛を含有する場合でも、その含有量は、ニトリル基含有共重合ゴム100重量部に対して、5重量部未満、好ましくは3重量部未満、より好ましくは1重量部未満である。酸化亜鉛の含有量が多すぎると、架橋物のスチーム接触時の伸び変化率が大きくなる。
【0025】
本発明に用いる架橋性ゴム組成物は、ゴムに一般的に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ、短繊維などの補強剤;炭酸カルシウム、クレー、タルク、ケイ酸カルシウムなどの充填剤;可塑剤;顔料;老化防止剤;粘着付与剤;加工助剤;スコーチ防止剤;などを含有していてもよい。また、本発明の架橋性ゴム組成物は、ニトリル基含有共重合ゴム(A)以外のゴムや樹脂を本発明の効果を実質的に阻害しない範囲で含有していてもよい。
【0026】
本発明に用いる架橋性ゴム組成物の調製方法は特に限定されず、一般的な架橋性ゴム組成物の調製方法に従えばよい。例えば、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混合方法が採用できる。配合順序は特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を十分に混合した後、熱により反応あるいは分解し易い架橋剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合すればよい。
【0027】
上記架橋性ゴム組成物の成形方法は、特に限定されない。圧縮成形、射出成形、トランスファー成形あるいは押出成形など、いずれの方法を用いることも可能である。また、架橋方法は、架橋物の形状などに応じて選択すればよく、成形と架橋を同時に行う方法、成形後に架橋を行う方法のいずれでもよい。
【0028】
本発明の架橋物は、上記の架橋性ゴム組成物を架橋して得られるものである。架橋性ゴム組成物を架橋する方法は、該ゴム組成物を所定温度以上に加熱すればよい。一般的には、上記方法で成形しておいてから加熱するか、成形と同時に加熱する。
【0029】
架橋温度は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは130〜195℃、特に好ましくは140〜190℃である。温度が低すぎると架橋時間が長時間必要となったり、架橋密度が低くなったりする場合がある。温度が高すぎる場合は、成形不良になる場合がある。また、架橋時間は、架橋方法、架橋温度、形状などにより異なるが、1分間〜4時間が架橋密度と生産効率の面から好ましい。
【0030】
架橋するための加熱方法としては、プレス加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法から適宜選択すればよい。
【0031】
架橋物の形状、大きさなどによっては、表面は架橋していても、内部が架橋しないことがある。そのような場合、上記のように架橋した後、高温状態に維持する二次架橋を行なってもよい。
【0032】
本発明の架橋物は、150℃のスチームに72時間接触させたときの抗張積の変化率が120%以下、好ましくは110%以下である。抗張積とは、ゴムの引張強さと伸びとの積であり、JISに規定するいくつかの試験法において、ゴムの物性評価に用いられる物性値の一つであって、ゴムの破断に要するエネルギーを表す物性値である。150℃のスチームに72時間接触させたときの抗張積の変化率、すなわち、スチーム接触前の抗張積に対するスチームに72時間接触後の抗張積の割合が120%を超える架橋物は、スチームと長期に接触させて使用し続ける間に圧縮永久ひずみ特性が低下してしまう。
本発明の架橋物は、機械的特性に優れ、長期スチーム接触時の圧縮永久ひずみが小さいため、種々の用途に使用できる。その用途は特に限定されず、例えば、シール、ゴムベルト、ゴムロール、ゴムホースなどの工業用製品またはその部品をはじめ、油井、ガス井などで用いられるパッカー、アウトプリベンダー、パイププロテクターなどにも用いることができる。シールとしては、回転用、揺動用、往復動用などの運動用シールと固定用シールが挙げられる。運動用シールとしては、オイルシール、ピストンシール、メカニカルシールなどが挙げられ、固定用シールとしては、Oリング、各種ガスケットなどが挙げられる。ゴムベルトとしては、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、丸ベルト、角ベルト、歯付ベルトなどが挙げられる。ゴムロールとしては、印刷機器、コピー機器などのOA機器の部品であるロール;紡糸用延伸ロール、紡績用ドラフトロールなどの繊維加工用ロール;ブライドルロール、スナバロール、ステアリングロールなどの製鉄用ロール;などが挙げられる。ゴムホースは、単管ゴムホース、多層ゴムホース、編上式補強ホース、布巻式補強ホースなどが挙げられる。本発明の架橋物は、機械的特性と圧縮永久ひずみが小さいことから、これらのなかでも、シールおよびゴムベルト用途に特に適しており、シール材として最も好適である。
【0033】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。部および%は、特に記載のない限り、重量基準である。なお、評価方法は、下記の通りである。
【0034】
(1)ムーニー粘度
架橋性ゴム組成物のムーニー粘度はJIS K6300に従って、100℃で測定した。
【0035】
(2)引張強さ及び伸び
調製した架橋性ゴム組成物を、170℃、プレス圧10MPaで15分間架橋を行い、さらに150℃で4時間二次架橋して厚さ2mmのシートを得た。3号形ダンベルを用いてこのシートを打ち抜いて、試験片を作製した。これらの試験片を用いて、JIS K 6251に従い、架橋物の引張強さ及び伸びを機械的特性として測定した。
【0036】
(3)抗張積変化率
抗張積変化率は、上記(3)で作製したものと同様の試験片を150℃のスチームに72時間接触させた後に、(3)同様の方法で引張強さ及び伸びを測定し、引張強さと伸びの積を算出し、これと(3)の引張強さと伸びの積に対する割合を算出した。
【0037】
(4)スチーム接触時の圧縮永久ひずみ
JIS K 6254に従い、架橋性ゴム組成物を170℃で15分間、プレス圧10MPaで架橋し、次いで、150℃で4時間二次架橋を行い円筒状試験片を得た。この試験片を用いて、25%圧縮状態で150℃のスチームに接触させた時の圧縮永久ひずみを経時的に測定した。
【0038】
実施例1
ニトリル基含有共重合ゴムA(Zetpol 2000、日本ゼオン社製、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル単位含有量36%、ヨウ素価4、ムーニー粘度ML1+4,(100℃)83)100部、カーボンブラック(ASTM D1765による分類;N762)45部、ジフェニルアミン系老化防止剤1部、を50℃にてバンバリーで混練した後、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(有機過酸化物)4部、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)2部を加えて、40℃にてオープンロールで混練して、架橋性ゴム組成物を調製した。
【0039】
この架橋性ゴム組成物を上記の条件により架橋して架橋物とした。架橋物を150℃のスチームに72時間接触させた時の抗張率変化率は103%であった。架橋物の引張強度、伸び、スチーム接触時の圧縮永久ひずみを評価した。結果を表1に示す。
【0040】
実施例2
TAICの量を8部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして架橋性ゴム組成物を製造し、架橋させて架橋物とした。架橋物を150℃のスチームに72時間接触させた時の抗張積変化率は102%であった。架橋物の引張強度、伸び、スチーム接触時の圧縮永久ひずみを評価した。結果を表1に示す。
【0041】
比較例1
TAICに代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPT)2部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして架橋性ゴム組成物を製造し、架橋させて架橋物とした。架橋物を150℃のスチームに72時間接触させた時の抗張積変化率は129%であった。架橋物の引張強度、伸び、スチーム接触時の圧縮永久ひずみを評価した。結果を表1に示す。
【0042】
比較例2
さらに酸化亜鉛を5部配合したこと以外は実施例1と同様にして架橋性ゴム組成物を製造し、架橋させて架橋物とした。架橋物を150℃のスチームに72時間接触させた時の抗張積変化率は128%であった。架橋物の引張強度、伸び、スチーム接触時の圧縮永久ひずみを評価した。結果を表1に示す。
【0043】
比較例3
TMPTの量を15部に変えたこと以外は比較例1と同様にして架橋性ゴム組成物を製造し、架橋させて架橋物とした。架橋物を150℃のスチームに72時間接触させた時の抗張積変化率は130%であった。架橋物の引張強度、伸び、スチーム接触時の圧縮永久ひずみを評価した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】

Figure 2004018822
【0045】
表1から明らかなように、TAICを使用せずにTMPTを配合した架橋性ゴム組成物の架橋物(比較例1及び比較例3)は、150℃のスチームと72時間接触させた時の抗張積変化率が120%以上であり、この架橋物はスチームと長期に接触させた時の圧縮永久ひずみの増加が大きい。特にTMPTの配合が多いと(比較例3)、機械的特性(引張り強度、伸び)が劣る。また、酸化亜鉛を配合した架橋性ゴム組成物の架橋物(比較例2)も、150℃のスチームと72時間接触させた時の抗張積変化率が120%以上であり、この架橋物はスチームと長期に接触させた時の圧縮永久ひずみの増加が大きく、引張り強度も低下する。
【0046】
これに対して、150℃のスチームと72時間接触させた時の抗張積変化率が120%以下である本発明の架橋物(実施例1及び実施例2)は、スチームと長期に接触させた時でも圧縮永久ひずみが小さく、機械的特性(引張り強度、伸び)にも優れていることが確認できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、機械的特性に優れ、スチームと長期に接触させて使用しても圧縮永久ひずみ特性が低下しない架橋物が提供される。この架橋物は、スチームと接触させて使用するホース、チューブ、シール材などのゴム部品に好適に使用することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a crosslinked product obtained by crosslinking a crosslinkable nitrile group-containing copolymer rubber composition, and more particularly to a crosslinked product suitable as a sealing material.
[0002]
[Prior art]
Hydrogenated NBR obtained by hydrogenating acrylonitrile-butadiene copolymer rubber (NBR) is known as a rubber material having excellent heat resistance and oil resistance. Hydrogenated NBR is used as a material for rubber parts for automobiles, such as hoses and tubes, as well as belts, utilizing this heat resistance and oil resistance.
In addition, hydrogenated NBR has excellent heat resistance and oil resistance even under high pressure conditions. Therefore, sealing materials such as O-rings, packings and gaskets that require pressure resistance in addition to heat resistance and oil resistance are required. Also widely used as.
[0003]
Many of such sealing materials are used in a state of being in contact with boiling water or steam for a long time, and improvement of steam resistance is one of the important technical issues of hydrogenated NBR.
[0004]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-86135 discloses a crosslinkable rubber composition comprising a nitrile group-containing copolymer rubber having an iodine value of 120 or less and an organic peroxide crosslinkable system, based on 100 parts by weight of the rubber. It has been reported that a product obtained by blending 8 to 30 parts by weight of a crosslinking accelerator and having excellent crosslinking resistance has excellent steam resistance.
[0005]
However, when a relatively large amount of a crosslinking accelerator is blended with hydrogenated NBR and crosslinked, generally, the mechanical properties of the obtained crosslinked product tend to change significantly, and sealing materials, hoses and tubes are generally used. In some cases, it was not possible to obtain suitable physical properties.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a crosslinked product of hydrogenated NBR which has excellent mechanical properties and does not deteriorate in compression set even when used in contact with steam or boiling water for a long period of time.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, a rubber crosslinked product obtained by crosslinking a hydrogenated nitrile group-containing copolymer rubber with an organic peroxide and an isocyanuric acid ester compound, under specific conditions It was found that the tensile product change rate was small, the mechanical properties were excellent, and the compression set characteristics did not decrease even if it was brought into contact with steam for a long period of time, and based on this finding, the present invention was completed. Was.
[0008]
Thus, according to the present invention,
1. (1) A nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 100 or less having an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit content of 10 to 60% by weight, and 100 parts by weight of the rubber (A) A crosslinkable rubber composition containing 1 to 30 parts by weight of an organic peroxide (B) and 0.1 to 10 parts by weight of an isocyanuric acid ester compound (C), and
(2) a rubber crosslinked product, wherein the rate of change in tensile product when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours is 120% or less;
2. (1) A nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 100 or less having an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit content of 10 to 60% by weight, and 100 parts by weight of the rubber (A) A crosslinkable rubber composition containing 1 to 30 parts by weight of an organic peroxide (B) and 0.1 to 10 parts by weight of an isocyanuric acid ester compound (C) and containing substantially no zinc oxide A rubber crosslinked product obtained by crosslinking
3. The crosslinked product according to the above 1 or 2, wherein the isocyanuric acid ester compound (C) is triallyl isocyanuric acid ester,
4. The crosslinked product according to any one of the above 1 to 3, which is a sealing material,
Are provided respectively.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The crosslinked product of the present invention comprises (1) a nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 100 or less (A) having an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit content of 10 to 60% by weight. , Nitrile group-containing copolymer rubber (A) may be abbreviated as 100 parts by weight), 1 to 30 parts by weight of organic peroxide (B) and 0.1 to 10 parts by weight of isocyanurate compound (C). It is formed by crosslinking a crosslinkable rubber composition containing parts by weight, and
(2) The rate of change of the tensile product when exposed to steam at 150 ° C. for 72 hours is 120% or less.
[0010]
The nitrile group-containing copolymer rubber (A) used in the present invention is a rubber obtained by copolymerizing an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer and another monomer by a known method.
[0011]
Examples of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer include acrylonitrile, methacrylonitrile, α-chloroacrylonitrile and the like, with acrylonitrile being preferred. The content of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit in the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is 10 to 60% by weight, preferably 12 to 55% by weight, more preferably 15 to 50% by weight. %. If the content of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit in the nitrile group-containing copolymer rubber is too small, the oil resistance of the crosslinked product may be poor, and if it is too large, the cold resistance may be poor. is there.
[0012]
Examples of the monomer that can be copolymerized with the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer include a conjugated diene monomer, a non-conjugated diene monomer, and an α-olefin.
Examples of the conjugated diene monomer include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, and 1,3-pentadiene, and 1,3-butadiene is preferable. The non-conjugated diene monomer preferably has 5 to 12 carbon atoms, and examples thereof include 1,4-pentadiene, 1,4-hexadiene, vinylnorbornene, and dicyclopentadiene. As the α-olefin, those having 2 to 12 carbon atoms are preferable, and examples thereof include ethylene, propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, and 1-octene.
[0013]
Further, the nitrile group-containing copolymer rubber (A) includes, in addition to the above-mentioned monomers, an aromatic vinyl monomer, a fluoroolefin monomer, an α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid-based monomer, and the like. It may be obtained by copolymerization within a range that does not impair the object of the present invention. In addition, these monomers may be copolymerizable antioxidants. The content of these monomer units in the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is preferably from 0 to 30% by weight, more preferably from 0 to 25% by weight.
[0014]
Examples of the aromatic vinyl monomer include styrene, α-methylstyrene, vinylpyridine and the like. Examples of the fluoroolefin monomer include fluoroethyl vinyl ether, fluoropropyl vinyl ether, o-trifluoromethylstyrene, vinyl pentafluorobenzoate, difluoroethylene, tetrafluoroethylene, and the like. α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid monomers include α, β-ethylenically unsaturated monocarboxylic acids such as acrylic acid and methacrylic acid; α, β such as ethyl acrylate, butyl acrylate and methoxyethyl acrylate -Ethylenically unsaturated monocarboxylic acid esters; α, β-ethylenically unsaturated polycarboxylic acids such as itaconic acid, fumaric acid and maleic acid; α, β-ethylenically unsaturated acids such as itaconic anhydride and maleic anhydride Polycarboxylic acid anhydrides; α, β-ethylenically unsaturated polycarboxylic acid esters such as monobutylitaconic acid and dibutylitaconic acid; and the like. Examples of the copolymerizable antioxidant include N- (4-anilinophenyl) acrylamide, N- (4-anilinophenyl) methacrylamide, N- (4-anilinophenyl) cinnamamide, and N- (4 -Anilinophenyl) crotonamide, N-phenyl-4- (3-vinylbenzyloxy) aniline, N-phenyl-4- (4-vinylbenzyloxy) aniline and the like.
[0015]
The iodine value of the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is 100 or less, preferably 50 or less, more preferably 20 or less. If the iodine value is too large, heat resistance is poor.
[0016]
When an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer and a conjugated diene monomer are copolymerized, the iodine value may exceed 100. In this case, the carbon-carbon unsaturated bond of the copolymer rubber (A) is hydrogenated by a known method so that the iodine value becomes 100 or less. The method of hydrogenation is not particularly limited, and may be a known method.
[0017]
The Mooney viscosity ML 1 + 4 (100 ° C.) of the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is preferably 10 to 300, more preferably 20 to 250, and particularly preferably 30 to 200. If the Mooney viscosity is too low, the mechanical properties of the crosslinked product may be poor, and if it is too high, processability may be poor.
[0018]
The organic peroxide (B) used in the present invention is not particularly limited as long as it is used as a rubber crosslinking agent, and a conventionally known organic peroxide crosslinking agent can be used.
[0019]
Examples of the organic peroxide (B) include dialkyl peroxide, diacyl peroxide, peroxyester, and the like, and dialkyl peroxide is preferable. Examples of the dialkyl peroxide include dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) -3-hexyne, and 2,5-dimethyl- Examples thereof include 2,5-di (t-butylperoxy) hexane and 1,3-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene. Examples of the diacyl peroxide include benzoyl peroxide and isobutyryl peroxide. Examples of the peroxyester include 2,5-dimethyl-2,5-bis (benzoylperoxy) hexane, t-butylperoxyisopropyl carbonate, and the like.
The compounding amount of the organic peroxide (B) to the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is 1 to 30 parts by weight, preferably 1.5 to 20 parts by weight, more preferably 1.5 to 20 parts by weight, per 100 parts by weight of the rubber (A). It is 2 to 10 parts by weight. If the amount of the organic peroxide (B) is too small, the crosslink density decreases and the compression set of the crosslinked product increases. If the amount of the organic peroxide (B) is too large, the rubber elasticity of the crosslinked product may be insufficient.
[0020]
The isocyanuric acid ester compound (C) used in the present invention is a compound having a structure in which at least one hydrogen bonded to the nitrogen atom of isocyanuric acid is replaced with a hydrocarbon group, and isocyanuric acid monoester, diester, and triester are In the present invention, diesters or triesters are preferred, and triesters are most preferred. Examples of the hydrocarbon group that can be replaced with hydrogen include an alkyl group and an alkenyl group. An alkenyl group is preferable, and among the alkenyl groups, an allyl group is most preferable.
Specific examples of such an isocyanuric acid ester compound (C) include isocyanuric acid triesters such as triallyl isocyanurate (TAIC) and trimethallyl isocyanurate; isocyanuric acid diesters such as diallyl isocyanurate and dimethallyl isocyanurate; Is mentioned. Of these, isocyanuric acid triesters are preferred, and triallyl isocyanurate is most preferred.
The compounding amount of the isocyanuric acid ester compound (C) with respect to the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is 0.1 to 10 parts by weight, preferably 0.5 to 8 parts by weight, per 100 parts by weight of the rubber (A). Preferably it is 1 to 6 parts by weight. If the compounding amount of the isocyanuric acid ester compound (C) is too small, the compression set characteristic at the time of long-term steam contact is reduced, while if too large, the mechanical properties such as elongation of the crosslinked product are reduced.
[0021]
The crosslinkable rubber composition used in the present invention contains a nitrile group-containing copolymer rubber (A), an organic peroxide (B) and an isocyanurate compound (C).
[0022]
The crosslinkable rubber composition may be blended with a polyfunctional monomer such as bismaleimide, polyacrylate or quinonedioxime as a crosslinking assistant for the organic peroxide (B).
Examples of the bismaleimide include phenylene bismaleimide and naphthene bismaleimide. In the present invention, phenylenebismaleimide is most preferred, and N, N'-m-phenylenebismaleimide is most preferred. As the polyvalent acrylate, trimethylolpropane trimethacrylate and the like are preferable. Examples of the quinone dioxime include p-benzoquinone dioxime, 4,4′-diacetylbenzoquinone dioxime, 4,4′-dipropionylbenzoquinone dioxime, and 4,4′-dibenzoylbenzoquinone dioxime. Among them, 4,4′-dibenzoylbenzoquinonedioxime is most preferred.
These crosslinking aids may be dispersed in and blended with clay, calcium carbonate, silica and the like. The type and amount of these crosslinking assistants are not particularly limited, and may be determined according to the use of the crosslinked product, required performance, the type of organic peroxide, and the like.
[0023]
As the crosslinking agent, a sulfur-based crosslinking agent may be used in combination with the organic peroxide (B). Examples of the sulfur-based crosslinking agent include sulfur such as powdered sulfur and precipitated sulfur; and organic sulfur compounds such as 4,4′-dithiomorpholine, tetramethylthiuram disulfide, tetraethylthiuram disulfide, and high molecular polysulfide.
[0024]
When a sulfur-based cross-linking agent is used in combination, generally, a cross-linking accelerator such as a guanidine compound, a thiuram compound, a dithiocarbamate, or a sulfenamide, and a cross-linking auxiliary such as zinc oxide can be used. Preferably, the crosslinkable rubber composition does not contain zinc oxide. Even when zinc oxide is contained, its content is less than 5 parts by weight, preferably 3 parts by weight, per 100 parts by weight of the nitrile group-containing copolymer rubber. It is less than 1 part by weight, more preferably less than 1 part by weight. If the content of zinc oxide is too large, the rate of change in elongation at the time of steam contact of the crosslinked product increases.
[0025]
The crosslinkable rubber composition used in the present invention is a compounding agent generally used for rubber, for example, a reinforcing agent such as carbon black, silica, and short fiber; a filler such as calcium carbonate, clay, talc, and calcium silicate. A plasticizer; a pigment; an antioxidant; a tackifier; a processing aid; an anti-scorch agent; Further, the crosslinkable rubber composition of the present invention may contain a rubber or resin other than the nitrile group-containing copolymer rubber (A) within a range that does not substantially impair the effects of the present invention.
[0026]
The method for preparing the crosslinkable rubber composition used in the present invention is not particularly limited, and may be a general method for preparing a crosslinkable rubber composition. For example, an appropriate mixing method such as roll mixing, Banbury mixing, screw mixing, and solution mixing can be adopted. The order of blending is not particularly limited, but after sufficiently mixing components that are not easily reacted or decomposed by heat, a crosslinking agent or the like that is easily reacted or decomposed by heat may be mixed in a short time at a temperature at which no reaction or decomposition occurs. .
[0027]
The method for molding the crosslinkable rubber composition is not particularly limited. Any method such as compression molding, injection molding, transfer molding, or extrusion molding can be used. The crosslinking method may be selected according to the shape of the crosslinked product, and may be any of a method of performing molding and crosslinking at the same time or a method of performing crosslinking after molding.
[0028]
The crosslinked product of the present invention is obtained by crosslinking the above crosslinkable rubber composition. The method of crosslinking the crosslinkable rubber composition may be such that the rubber composition is heated to a predetermined temperature or higher. Generally, heating is performed after molding by the above method, or heating is performed simultaneously with molding.
[0029]
The crosslinking temperature is preferably from 100 to 200C, more preferably from 130 to 195C, particularly preferably from 140 to 190C. If the temperature is too low, the crosslinking time may be required for a long time or the crosslinking density may be low. If the temperature is too high, molding failure may occur. The crosslinking time varies depending on the crosslinking method, crosslinking temperature, shape, etc., but is preferably 1 minute to 4 hours from the viewpoint of crosslinking density and production efficiency.
[0030]
A heating method for crosslinking may be appropriately selected from methods used for rubber crosslinking such as press heating, steam heating, oven heating, and hot air heating.
[0031]
Depending on the shape and size of the crosslinked product, the inside may not be crosslinked even if the surface is crosslinked. In such a case, after crosslinking as described above, secondary crosslinking for maintaining a high temperature state may be performed.
[0032]
The crosslinked product of the present invention has a tensile product change rate of 120% or less, and preferably 110% or less when it is brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours. Tensile product is the product of the tensile strength and elongation of rubber, and is one of the physical properties used for evaluating the physical properties of rubber in some test methods specified in JIS, and is required for breaking rubber. It is a physical property value representing energy. The rate of change of the tensile product when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours, that is, the crosslinked product in which the ratio of the tensile product after contact with steam for 72 hours to the tensile product before steam contact exceeds 120% is as follows: The compression set characteristic is degraded during long-term contact with steam.
The crosslinked product of the present invention has excellent mechanical properties and a small compression set upon long-term steam contact, so that it can be used for various applications. Its application is not particularly limited, for example, including industrial products such as seals, rubber belts, rubber rolls, rubber hoses and parts thereof, oil wells, packers used in oil wells, gas wells, etc. it can. Examples of the seal include movement seals for rotation, swinging, reciprocating movement, and the like, and fixing seals. Examples of the motion seal include an oil seal, a piston seal, and a mechanical seal, and examples of the fixing seal include an O-ring and various gaskets. Examples of the rubber belt include a flat belt, a V belt, a V-ribbed belt, a round belt, a square belt, and a toothed belt. Examples of rubber rolls include rolls that are parts of OA equipment such as printing equipment and copying equipment; rolls for fiber processing such as drawing rolls for spinning and draft rolls for spinning; and rolls for iron making such as bridle rolls, snubber rolls, and steering rolls. No. Examples of the rubber hose include a single tube rubber hose, a multilayer rubber hose, a braided reinforcing hose, and a cloth-wound reinforcing hose. Since the crosslinked product of the present invention has low mechanical properties and low compression set, it is particularly suitable for use in seals and rubber belts, and is most suitable as a sealant.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples and Comparative Examples. Parts and percentages are by weight unless otherwise indicated. In addition, the evaluation method is as follows.
[0034]
(1) Mooney viscosity The Mooney viscosity of the crosslinkable rubber composition was measured at 100 ° C according to JIS K6300.
[0035]
(2) Tensile strength and elongation The crosslinked rubber composition having been adjusted was crosslinked at 170 ° C. under a pressure of 10 MPa for 15 minutes, and then subjected to secondary crosslinking at 150 ° C. for 4 hours to obtain a sheet having a thickness of 2 mm. This sheet was punched out using a No. 3 dumbbell to prepare a test piece. Using these test pieces, the tensile strength and elongation of the crosslinked product were measured as mechanical properties according to JIS K6251.
[0036]
(3) Tensile product change rate The tensile product change rate was determined by contacting a test piece similar to that prepared in the above (3) with steam at 150 ° C. for 72 hours, and then applying a tensile strength in the same manner as in (3). The tensile strength and elongation were measured, and the product of the tensile strength and the elongation was calculated, and the ratio of this and (3) to the product of the tensile strength and the elongation was calculated.
[0037]
(4) Compression set at the time of steam contact According to JIS K 6254, the crosslinkable rubber composition was crosslinked at 170 ° C for 15 minutes under a pressure of 10 MPa, and then subjected to secondary crosslinking at 150 ° C for 4 hours to obtain a cylindrical test piece. Got. Using this test piece, the compression set was measured over time when it was brought into contact with steam at 150 ° C. in a 25% compressed state.
[0038]
Example 1
100 parts of nitrile group-containing copolymer rubber A (Zetpol 2000, manufactured by Zeon Corporation, hydrogenated acrylonitrile-butadiene copolymer rubber, acrylonitrile unit content 36%, iodine value 4, Mooney viscosity ML 1 + 4 , (100 ° C.) 83), After kneading 45 parts of carbon black (classified by ASTM D1765; N762) and 1 part of a diphenylamine-based antioxidant in a Banbury at 50 ° C., 1,3-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene (organic peroxide) Product) and 2 parts of triallyl isocyanurate (TAIC) were added and kneaded at 40 ° C. with an open roll to prepare a crosslinkable rubber composition.
[0039]
This crosslinkable rubber composition was crosslinked under the above conditions to obtain a crosslinked product. When the crosslinked product was brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours, the tensile strength change rate was 103%. The tensile strength, elongation, and compression set at the time of steam contact of the crosslinked product were evaluated. Table 1 shows the results.
[0040]
Example 2
A crosslinkable rubber composition was produced in the same manner as in Example 1 except that the amount of TAIC was changed to 8 parts, and the composition was crosslinked to obtain a crosslinked product. When the crosslinked product was brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours, the tensile product change rate was 102%. The tensile strength, elongation, and compression set at the time of steam contact of the crosslinked product were evaluated. Table 1 shows the results.
[0041]
Comparative Example 1
A crosslinkable rubber composition was produced in the same manner as in Example 1 except that 2 parts of trimethylolpropane triacrylate (TMPT) was used instead of TAIC, and was crosslinked to obtain a crosslinked product. When the crosslinked product was brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours, the tensile product change rate was 129%. The tensile strength, elongation, and compression set at the time of steam contact of the crosslinked product were evaluated. Table 1 shows the results.
[0042]
Comparative Example 2
Further, a crosslinkable rubber composition was produced in the same manner as in Example 1 except that 5 parts of zinc oxide was added, and crosslinked to obtain a crosslinked product. When the crosslinked product was brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours, the tensile product change rate was 128%. The tensile strength, elongation, and compression set at the time of steam contact of the crosslinked product were evaluated. Table 1 shows the results.
[0043]
Comparative Example 3
A crosslinkable rubber composition was produced in the same manner as in Comparative Example 1 except that the amount of TMPT was changed to 15 parts, and crosslinked to obtain a crosslinked product. When the crosslinked product was brought into contact with steam at 150 ° C. for 72 hours, the tensile product change rate was 130%. The tensile strength, elongation, and compression set at the time of steam contact of the crosslinked product were evaluated. Table 1 shows the results.
[0044]
[Table 1]
Figure 2004018822
[0045]
As is clear from Table 1, the crosslinked products of the crosslinkable rubber composition containing TMPT without using TAIC (Comparative Example 1 and Comparative Example 3) exhibited an anti-shrinkage property when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours. The rate of change in tonicity is 120% or more, and this crosslinked product has a large increase in compression set when it is brought into contact with steam for a long time. In particular, when the content of TMPT is large (Comparative Example 3), the mechanical properties (tensile strength, elongation) are inferior. The crosslinked product of the crosslinkable rubber composition containing zinc oxide (Comparative Example 2) also had a tensile product change rate of 120% or more when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours. The increase in compression set upon long-term contact with steam is large, and the tensile strength is also reduced.
[0046]
On the other hand, the crosslinked product of the present invention (Examples 1 and 2) having a tensile product change rate of 120% or less when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours was brought into contact with steam for a long time. It can be confirmed that the compression set is small and the mechanical properties (tensile strength, elongation) are excellent even when the test is carried out.
[0047]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the crosslinked material which is excellent in mechanical characteristics and which does not reduce a compression set characteristic even if it is made to contact with steam for a long period of time is provided. This crosslinked product can be suitably used for rubber parts such as hoses, tubes, and sealing materials used in contact with steam.

Claims (4)

(1)α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が10〜60重量%であるヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)と、ゴム(A)100重量部に対し、有機過酸化物(B)を1〜30重量部及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を0.1〜10重量部含有してなる架橋性ゴム組成物を架橋して成り、かつ、
(2)150℃のスチームに72時間接触させたときの抗張積の変化率が120%以下であることを特徴とするゴム架橋物。
(1) A nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 100 or less having an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit content of 10 to 60% by weight, and 100 parts by weight of the rubber (A) A crosslinkable rubber composition containing 1 to 30 parts by weight of an organic peroxide (B) and 0.1 to 10 parts by weight of an isocyanuric acid ester compound (C), and
(2) A crosslinked rubber product having a change rate of tensile product of 120% or less when contacted with steam at 150 ° C. for 72 hours.
(1)α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が10〜60重量%であるヨウ素価100以下のニトリル基含有共重合ゴム(A)と、ゴム(A)100重量部に対し、有機過酸化物(B)を1〜30重量部及びイソシアヌル酸エステル化合物(C)を0.1〜10重量部含有してなり、酸化亜鉛を実質的に含有しない架橋性ゴム組成物を架橋して成るゴム架橋物。(1) A nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 100 or less having an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit content of 10 to 60% by weight, and 100 parts by weight of the rubber (A) A crosslinkable rubber composition containing 1 to 30 parts by weight of an organic peroxide (B) and 0.1 to 10 parts by weight of an isocyanuric acid ester compound (C), and containing substantially no zinc oxide A rubber cross-linked product obtained by cross-linking イソシアヌル酸エステル化合物(C)が、イソシアヌル酸トリアリルエステルである請求項1又は2記載の架橋物。3. The crosslinked product according to claim 1, wherein the isocyanuric acid ester compound (C) is triallyl isocyanuric acid ester. シール材である請求項1乃至3記載の架橋物。4. The crosslinked product according to claim 1, which is a sealing material.
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