JP2004017679A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2004017679A JP2002171525A JP2002171525A JP2004017679A JP 2004017679 A JP2004017679 A JP 2004017679A JP 2002171525 A JP2002171525 A JP 2002171525A JP 2002171525 A JP2002171525 A JP 2002171525A JP 2004017679 A JP2004017679 A JP 2004017679A
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Katsutoshi Hirose
廣瀬 勝敏
Naoki Kato
加藤 直樹
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Abstract

【課題】エバポレータのフロストを確実に防止することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】この車両用空調装置は、空調ケーシング1内のエバポレータ5の吐出側の空気の温度を検出し、その検出温度が予め設定した設定温度以下に低下した場合、エバポレータ5に冷媒を流通させるコンプレッサを停止制御し或いは冷媒流量の制限を行なってエバポレータ5のフロスト防止を行なう。エバポレータ5の吸込み側の空気の温度を検出する吸込側温度センサ11と、空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気と車外側の外気とで切り替える内外気切替ドア3とを備える。吸込側温度センサ11の検出温度が予め設定した設定温度未満に低下したとき、内外気切替ドア3が空調ケーシング1内に導入される空気を室内側の内気に切り替える。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の室内の空調を行う車両用空調装置に関し、特にエバポレータのフロスト防止を効果的に行なうことができる空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用空調装置は、一般に、空調ケーシング内にエバポレータを配置し、冷房時には、冷凍サイクルのコンプレッサにより圧縮した冷媒をエバポレータに供給して冷却すると共に、送風機により室内の空気または外気を空調ケーシング内に吸引し、エバポレータを通過させて室内に冷気を送風する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、このような冷房動作時に、エバポレータへのフロスト(霜の付着)を防止するために、エバポレータの吐出側の空気の温度をエバポレータ後温度センサにより検出し、その吐出側の空気の検出温度が設定温度以下に低下したときには、冷凍サイクルのコンプレッサの駆動を断続的にオフ制御し、或いは可変容量コンプレッサの冷媒流量を制限する制御を行なって、エバポレータの冷却動作を一時的に停止または低下させて、エバポレータのフロスト防止を行なっている。
【0004】
しかし、冬季などの寒冷時に、自動モードで空調装置を動作させているとき、外気を導入して車内の除湿を行なう場合があるが、この際、冷凍サイクルの動作によりエバポレータが冷却動作を行なっていると、外気の温度が低下しているため、低負荷運転状態となり、エバポレータの冷媒流量が極端に低下する現象が生じる。このように、冷媒流量が極度に低下すると、エバポレータの吸込み側の温度が低いにも拘らず、その吐出側の温度が低下せずにフロストの設定温度以上を継続する場合があった。
【0005】
このために、このようなエバポレータの吸込み側の温度がフロスト防止温度以下に低下しているにも拘らず、エバポレータの冷却動作が継続する状態が続く場合があり、このような場合、冷凍サイクルの制御部は、エバポレータのフロスト防止の動作を行なうことができず、この状態が続くと、エバポレータの冷却動作が継続し、エバポレータのフロストが進行してしまう課題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、エバポレータのフロストを確実に防止することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の車両用空調装置は、空調ケーシング内に冷却用のエバポレータが設けられ、エバポレータの吐出側の空気の温度を検出し、その検出温度が予め設定した設定温度以下に低下した場合、エバポレータに冷媒を流通させるコンプレッサを停止制御し或いは冷媒流量の制限を行なってエバポレータのフロスト防止を行なう車両用空調装置において、エバポレータの吸込み側の空気の温度を検出する吸込側温度センサと、空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気と車外側の外気とで切り替える内外気切替手段とを備え、吸込側温度センサの検出温度が予め設定した設定温度未満に低下したとき、内外気切替手段が空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気に切り替えることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記構成の車両用空調装置では、空調設定温度や検出された室内空気温度などに応じて冷房モードなどに入ると、冷凍サイクルのコンプレッサが作動し、冷媒をエバポレータに流通させ、エバポレータの冷却を行い、空調ケーシング内に導入され空気をエバポレータに通し、冷却して車室内に送風する。そして、吸込側温度センサの検出温度が予め設定した設定温度未満に低下したとき、内外気切替手段が空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気に切り替えるように制御する。
【0009】
したがって、例えば、寒冷時などの気温が低い場合に、車内の除湿を行なおうとして、内外気切替手段を外気導入側に切り替える場合があるが、この様な場合に、空調ケーシング内に導入される空気が室内側の内気に強制的に切り替え制御される。これによって、室内の空気が空調ケーシング内に循環・導入され、エバポレータを通過する空気の温度が上昇し、エバポレータの冷房負荷が上昇して、エバポレータに流れる冷媒の流量も減少することなく十分に冷媒が流通することになる。
【0010】
このため、エバポレータは正常に冷却動作し、その吐出側の空気の温度がフロスト防止の設定温度以下に低下した場合は、コンプレッサが断続的に停止制御され、或いは冷媒流量が制限制御されて、フロスト防止が正常に行なわれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は車両に搭載された車両用空調装置の概略構成図を示している。1は合成樹脂等で成形された空調ケーシングであり、空調ケーシング1の一端に、空気を内部に導入するための内外気切替箱2が設けられる。内外気切替箱2には、室内の空気を導入するための内気導入口と外気を導入するための外気導入口が設けられ、さらに、内気と外気を切り替えるための内外気切替ドア3が設けられる。
【0012】
内外気切替ドア3は、内外気切替用モータ(サーボモータ)9の駆動により切替動作し、内外気切替用モータ9は後述の制御ユニット10によって制御される。さらに、内外気切替ドア3の下流側に送風機4が設置され、室内の空気または外気を内外気切替箱2を通してケーシング1内に吸引し下流側に送風する。
【0013】
空調ケーシング1内の送風機4の下流側に冷却用熱交換器としてエバポレータ5が配設される。エバポレータ5は冷媒用のタンク及び多数のチューブを有し、それらは図示しない冷凍サイクルに接続され、冷凍サイクルのコンプレッサ17によって圧縮された冷媒が流通され、冷却される。このエバポレータ5に送風される吸込み側の空気の温度を検出するために、吸込側温度センサ11がエバポレータ5の上流側に設けられ、さらに、エバポレータ5から吐出した空気の温度を検出するために、吐出側温度センサ12がエバポレータ5の下流側に設けられる。一方、外気の温度を検出するための外気温度センサ13が車両の外側に設けられる。
【0014】
さらに、エバポレータ5の下流側の空調ケーシング1内には、加温した空気と加温しない空気を混合して送風するためのエアミックスドア6が設けられ、そのエアミックスドア6によって開閉される一方の通路内にヒータコア7が設置される。ヒータコア7は、温水を導入するタンクと多数のチューブを有し、それらに温水(エンジンの冷却水)が供給され、ヒータコア7を通過する空気を加温する。
【0015】
空調ケーシング1の末端には、空気の吹出し方向を切り替える吐出モード切替部8が設けられる。吐出モード切替部8には、例えば乗員の頭部に向けて送風するフェイス通路を開閉するフェイス通路ドア8b、フロントガラスに向けて送風するデフロスタ通路を開閉するデフロスタ通路ドア8a、乗員の足元に向けて送風するフット通路を開閉するフット通路ドア8cなどが設けられる。
【0016】
上記構成の空調機器を電気的に制御するために、制御ユニット10が使用される(図2)。制御ユニット10は、マイクロコンピュータを主要部として構成され、そのCPUは予めそのROMに記憶されたプログラムデータに基づき、空調スイッチや温度設定スイッチ等の操作、検出温度等に応じて、所定の空調制御処理を実行する。また、制御ユニット10のCPUは、後述のように、エバポレータ5の吸込み側の空気の温度が予め設定した設定温度(例えば10℃)以下に低下した場合、内外気切替ドア3を内気導入側に切り替えるように制御する。
【0017】
図2に示すように、制御ユニット10の入力系には、上記吐出側温度センサ12,吸込側温度センサ11、外気温度センサ13が接続され、さらに、温度設定スイッチ、送風スイッチ、モード切替スイッチなどを設けた操作部15、及び空調のオンオフを行なう空調スイッチ15が制御ユニット10の入力系に接続される。さらに、制御ユニット10の出力系には、図示しない冷凍サイクルのコンプレッサ17をエンジンに対し接続して駆動させるマグネットクラッチ16、送風機4、内外気切替用モータ9などが接続される。
【0018】
次に、上記構成の車両用空調装置の動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。制御ユニット10のCPUは、まず、ステップ100で、空調スイッチ15がオンされたか否かを判定し、車両の空調スイッチ15がオンされた場合、次のステップ110に進み、所定の空調制御を実施する。
【0019】
すなわち、空調スイッチ15がオンされると、制御ユニット10は、送風スイッチの操作位置に応じて、或いは自動モードの場合は設定温度や検出温度などに応じて、制御された回転速度で送風機4を駆動して送風を行なうと共に、各温度センサ11〜13からの検出温度と温度設定スイッチに基づき、マグネットスイッチ16をオンして冷凍サイクルのコンプレッサ17を駆動し、エバポレータ5を冷却する。これにより、外気または車室内の空気が空調ケーシング1内に導入され、エバポレータ5を通過して冷却された空気が、エアミックスドア6の状態に応じてヒータコア7を通り、吐出モード切替部8を通して、室内に空気が送風される。
【0020】
また、制御ユニット10は、エバポレータ5の出口側の空気の温度を検出する吐出側温度センサ12の検出温度が予め設定したフロスト防止温度(例えば3℃)以下に低下した場合、コンプレッサ17の駆動を断続的にオフ制御し、或いは可変容量コンプレッサの場合にはその冷媒流量を制限する制御を行なって、エバポレータ5の冷却動作を一時的に停止または低下させて、エバポレータ5のフロスト防止を行なう。
【0021】
そして、次にステップ120にて、エバポレータ5の吸込側温度センサ11が検出したエバポレータ5の吸込み側の空気の温度が、予め設定した設定温度(例えば10℃)未満か否かを判定する。
【0022】
ここで、例えば、冬季の寒冷時などにおいて、エバポレータ5の吸込側温度センサ11が検出したエバポレータ5の吸込み側の空気の温度が、予め設定した設定温度(例えば10℃)未満であった場合、次に、ステップ130に進み、内外気切替用モータ9を駆動して、内外気切替箱2の内外気切替ドア3を内気導入側に切り替え、空調ケーシング1内に内気を循環させるように制御する。
【0023】
つまり、寒冷時などの気温が低い場合に、車内の除湿を行なおうとして、内外気切替ドアを外気導入側に切り替える場合があるが、この様な場合に内外気切替ドア3を強制的に内気導入側に切り替える。
【0024】
これにより、内外気切替箱2が車室に連通し、室内の空気が空調ケーシング1内に循環・導入され、エバポレータ5を通過する空気の温度が上昇する。これにより、エバポレータ5の冷房負荷が上昇し、エバポレータ5に流れる冷媒の流量も減少することなく十分に冷媒が流通することになる。
【0025】
このため、エバポレータ5は正常に冷却動作し、その吐出側の空気の温度がフロスト防止の設定温度以下に低下した場合は、制御ユニット10は、マグネットクラッチ16を断続的に切るように動作して、フロストが進行することを防止することができる。
【0026】
一方、上記ステップ120で、エバポレータ5の吸込側の空気の温度が予め設定した設定温度の10℃以上の場合、次に、ステップ140に進み、フロストの発生の可能性は薄いと判断して外気を吸入する。つまり、除湿などのために、内外気切替箱2の内外気切替ドア3を外気導入側にして、空調ケーシング1内に導入するようにする。
【0027】
このように、冬季の寒冷時に、室内の除湿などを行なおうとして、冷凍サイクルを作動すると共に、外気導入側に内外気切替ドア3を切り替える場合があるが、このような場合、エバポレータ5の吸込み空気の温度が低いために、エバポレータ5の冷媒流量が極端に低下し、エバポレータ5の吐出側の空気の温度がフロスト防止の設定温度まで低下せず、フロストが進行しやすい状態となりやすい。しかし、上記のように、このような場合には、強制的に内外気切替ドア3を内気導入側に切り替え、空調ケーシング1内への導入空気の温度を上げるように動作するから、エバポレータ5を通過する空気の温度を上昇させて、エバポレータ5の冷房負荷を高め、十分な量の冷媒流量を確保するように制御する。
【0028】
これにより、エバポレータ5の冷却が十分に行なわれ、その吐出側の空気の温度も十分に低下し安定するから、吐出側温度センサ12が予め設定されたフロスト防止用の最低温度(例えば3℃)を検出し、これによって制御ユニット10がコンプレッサ17に断続的に停止制御を行なって、フロスト防止を確実に行なうことができる。
【0029】
なお、上記実施形態では、エバポレータ5の吸込側の空気の温度を吸込側温度センサ11で検出し、その検出温度が予め設定した設定温度より低い場合、内外気切替ドア3を内気導入側に切り替える制御を行なったが、外気温度センサ13により車両の外側の温度を検出し、その外気温度が予め設定した設定温度より低い場合、内外気切替ドア3を内気導入側に切り替えるように制御することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調装置によれば、エバポレータの吸込み側の空気の温度が予め設定した設定温度未満に低下した場合、強制的に内外気切替手段を内気導入側に切り替え、空調ケーシング内への導入空気の温度を上げるように動作するから、エバポレータを通過する空気の温度を上昇させて、エバポレータの冷房負荷を高め、十分な量の冷媒流量を確保することができる。これにより、エバポレータの冷却が十分に行なわれ、その吐出側の空気の温度も十分に低下し安定するから、エバポレータの吐出側の空気の温度がフロスト防止用の最低温度まで低下し、これに基づきコンプレッサの断続的な停止制御または冷媒流量の制限制御を行なって、フロスト防止を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】空調装置の制御系の構成ブロック図である。
【図3】空調装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−空調ケーシング
2−内外気切替箱
3−内外気切替ドア
4−送風機
5−エバポレータ
9−内外気切替ドア用モータ
10−制御ユニット
11−吸込側温度センサ
12−吐出側温度センサ
13−外気温度センサ
17−コンプレッサ

Claims (2)

  1. 空調ケーシング内に冷却用のエバポレータが設けられ、該エバポレータの吐出側の空気の温度を検出し、その検出温度が予め設定した設定温度以下に低下した場合、該エバポレータに冷媒を流通させるコンプレッサを停止制御し或いは冷媒流量の制限を行なってエバポレータのフロスト防止を行なう車両用空調装置において、
    該エバポレータの吸込み側の空気の温度を検出する吸込側温度センサと、該空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気と車外側の外気とで切り替える内外気切替手段とを備え、該吸込側温度センサの検出温度が予め設定した設定温度未満に低下したとき、該内外気切替手段が該空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気に切り替えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 空調ケーシング内に冷却用のエバポレータが設けられ、該エバポレータの吐出側の空気の温度を検出し、その検出温度が予め設定した設定温度以下に低下した場合、該エバポレータに冷媒を流通させるコンプレッサを停止制御し或いは冷媒流量の制限を行なってエバポレータのフロスト防止を行なう車両用空調装置において、
    車両の外側の温度を検出する外気温度センサと、該空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気と車外側の外気とで切り替える内外気切替手段とを備え、該外気温度センサの検出温度が予め設定した設定温度未満に低下したとき、該内外気切替手段が該空調ケーシング内に導入される空気を室内側の内気に切り替えることを特徴とする車両用空調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8175023B2 (en) 2007-01-25 2012-05-08 Hitachi, Ltd. Radiocommunication system and multicast data distribution method in the radiocommunication system
US20120252340A1 (en) * 2011-03-30 2012-10-04 Denso International America, Inc. Air conditioning apparatus

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