JP2004016537A - 背もたれ式温灸装置およびその方法 - Google Patents

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Yoshiaki Suematsu
末松 義章
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Abstract

【課題】腰掛けマッサージのように温灸を腰掛けたり、傾斜したりして行えるようにすることにある。
【解決手段】背もたれ可能な腰掛装置6の背もたれ部8に温灸器1を昇降移動可能に配設し、温灸器1を被治療者の背中部の所定の治療位置に移動して温灸するもので、腰掛装置6の背もたれ部8を所定の傾斜角度に傾斜して温灸することができる。また、背中の所要部を温灸器1で温灸するとともに、この温灸器1で同時に指圧することもできる。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、健康器具分野における背もたれ式温灸装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、OA機器の著しい普及や、膨大な数の自動車の走行による排ガス公害、その他住宅環境、食事の変化、景気状態等によって、現代人にはストレスが生じ、健康を害する人が多くなっている。
【0003】
そのため、マッサージ器具や、筋肉疲労を緩和する貼り薬やスプレーなどの健康器具や薬が使用されたり、スポーツセンターやトレーニングセンターが利用されたり、ジョギングなどが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、筋肉痛や腰痛、頭痛などが激しくなると、もはやこれらの健康器具等では治療できず、温灸や指圧、鍼灸などを治療せざるを得なくなったり、もっとひどくなると病院に行って治療してもらうことになる。
【0005】
特に、従来の温灸では、被治療者の手の届く部位は自分でできても、背中などの手の届かないところは、一人では容易に温灸ができないものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、背もたれ可能な腰掛装置の背もたれ部に温灸器を昇降移動可能に配設し、温灸器を被治療者の背中部の所定の治療位置に移動して温灸するようにしたことを特徴とする背もたれ式温灸装置およびその方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の背もたれ式温灸装置およびその方法は、背もたれ可能な腰掛装置の背もたれ部に温灸器を昇降移動可能に配設し、温灸器を被治療者の背中部の所定の治療位置に移動して温灸するようにしたことを特徴としている。
【0008】
温灸器1は、図1のように温灸本体部2の前部にセラミックヒーター等の加熱部3を内装し、その前面に小孔等を開口したケース4ににんにくや枇杷葉等のエキスを含浸した吸着体5を装填したり、空状としたりして、このケース4部を加熱部3で加熱して湿式温灸したり、乾式温灸したり、湿乾両方の温灸ができるようにしたものである。しかし、このような温灸手段に限定されず、その他の公知の電気温灸器等も使用することができる。
【0009】
腰掛装置6は、図2、図3のように腰掛部7に背もたれ部8の下部を傾転可能に軸支具9で軸着していて、サーボモータ等の所定出力の傾転モータ10で減速歯車機構11を介して所定の傾斜角度に自在に傾転できるようにしている。
【0010】
そして、この背もたれ部8の両側端部には、図2、図3のように昇降ガイド12を内装し、その上下端部に懸架用のダイミングギヤーやスプロケット等の昇降用ホイール13、14をそれぞれ懸架軸15、16に軸着し、この上下の昇降ホイール13、14、にタイミングベルトやチェーンの懸架材17を懸架してサーボモータ等の昇降用モータ18によって懸架材17を所定の速度で、回転駆動するとともに、所定の位置に自動的に位置決め制御できるようにしている。
【0011】
この両側の懸架材17の間に図2、図3のように横架材19を架設し、横架材19の中央部に上記した温灸器1を所定の間隔で左右対称状にクランプ材20で着脱可能に装着し、温灸器1の前面の温灸部21を背もたれ部8の表面よりやや突き出して、被治療者の背中や腰部に当接して温灸治療等を自動的に行えるようにしている。
【0012】
また、横架材19にも横行用モータ22を配設し、ダイミングギヤー等の横行用ホイール23、タイミングベルト等の懸架材24を配設して、温灸器1を所定の位置に横行して背中や腰部の所定部位に位置決めできるようにしている。
【0013】
そして、上記温灸器1は、サーボモータ等の指圧用モータ25でラック・ピニオン機構26や早戻り機構等を介して横架材19に対して垂直状に、すなわち背もたれ部8に対して垂直状に所定の速度で突き出して押圧状態とし、所定の高速度で引っ込むようにして指圧ができるようにしている。
【0014】
背もたれ部8での温灸器1の位置決め方法としては、図4のように高さL0、L1、L2・・・、幅W0、W1、W2・・・といった位置に自動設定できるように昇降用モータ18、横行用モータ22の駆動制御をマイコン等にプログラム設定して行なうことができる。そして、被治療者の体の大きさに対応してS、M、Lの選択ボタンによって、上記した高さL、幅Wを被治療者の背中〜腰部に対応して温灸器1を所要の適正な位置に自動的に当接できるようにしている。
【0015】
温灸器1の横方向の移動については、左右対称状の逆ねじ機構を介したりして両側の温灸器1をそれぞれ左右対称状に移動するようにできる。また、左右の温灸器1の一方のみを突き出し、引っ込めるようにして、1個の温灸器1で背中の中央部を温灸するようにもできる。
【0016】
なお、上記した温灸器1に代えて指圧球等の押圧器や按摩器を交換可能に装着するようにもできる。
【0017】
【実施例】
図1以下は、本発明の一実施例を示すものである。腰掛装置6の背もたれ部8に図2、図3のように温灸器1をクランプ材20で装着して昇降用モータ18、横行用モータ22で所要の位置に順次移動して腰掛装置6に座った被治療者の背中から腰部を温灸できるようにしている。
【0018】
温灸するには、電源を入れ、被治療者の体型に応じてS、M、Lのいずれかの選択によって、図4に示したように高さ、幅の標準位置に対してSでは10%少なく、Lでは10%大きく設定される。必要により、その設定量を入力して−20〜+20%の範囲で設定するようにもできる。
【0019】
そして、スタートボタンを押すと、たとえば横行用モータ22が駆動して温灸器1を水平方向の所定位置に移動し、ついで昇降用モータ18が駆動して腰部から順次首部まで間欠的に温灸器1を自動的に移動して温灸していくものである。
【0020】
図2の実線で示したように背もたれ部8を垂直状態で温灸でき、傾転モータ10を駆動して点線のように所定の傾斜角度に背もたれ部8を傾転して寝た状態としても温灸することができる。
【0021】
その際、温灸兼指圧モードを選択すると、温灸時に指圧用モータ25が作動し、温灸器1を前方へやや突き出して温灸部を数秒間押圧状態とするとともに、急速に引っ込めることを繰り返して温灸とともに指圧を同時に行っていくことができる。
【0022】
特に、上記した温灸器1では、セラミックヒーターの加熱部で遠赤外線を放射する乾式温灸と、にんにくや枇杷葉等のエキスを含浸した吸着体5からこれらのエキスを蒸気として噴射して治療部に飛着する湿気温灸ができるために温灸効果を高めることができるものである。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明にあっては、背もたれ可能な腰掛装置の背もたれ部に温灸器を昇降移動可能に配設したので、温灸器を被治療者の背中部の所定の治療位置に移動して温灸できるもので、腰掛装置に腰掛けて温灸できて背中の手の届かない部位であっても温灸器を移動して温灸することができる。
【0024】
また、腰掛装置の背もたれ部を所定の傾斜角度に傾斜して温灸することによって、寝た状態によって楽に温灸することができる。
【0025】
特に、昇降用モータと横行用モータで温灸器を所定位置に自動的に移動して順次温灸していくことによって、温灸器を自動的に所要の部位に順次移動して温灸でき、腰から背中部にかけての温灸治療が自動的に行える。
【0026】
またさらに、背中の所要部を温灸器で温灸するとともに、この温灸器で同時に指圧することによって、温灸効果と指圧効果の両方が行えて一層の治療効果を奏するようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の温灸器の一部切欠した側断面図、
【図2】同上の腰掛装置に実施した説明用側断面図、
【図3】同上の説明用正断面図、
【図4】同上の温灸器の自動位置決め方法の説明用図。
【符号の説明】
1…温灸器      6…腰掛装置     8…背もたれ部
18…昇降用モータ  22…横行用モータ  25…指圧用モータ

Claims (4)

  1. 背もたれ可能な腰掛装置の背もたれ部に温灸器を昇降移動可能に配設し、温灸器を被治療者の背中部の所定の治療位置に移動して温灸するようにしたことを特徴とする背もたれ式温灸装置。
  2. 腰掛装置の背もたれ部を所定の傾斜角度に傾斜可能とした請求項1に記載の背もたれ式温灸装置。
  3. 背もたれ可能な腰掛装置の背もたれ部に温灸器を昇降移動可能に配設し、昇降用モータと横行用モータで温灸器を所定位置に自動的に移動して順次温灸していくことを特徴とする背もたれ式温灸方法。
  4. 背中の所要部を温灸器で温灸するとともに、この温灸器で同時に指圧する請求項3に記載の背もたれ式温灸方法。
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