JP2004016389A - 裏面透視可能な額縁 - Google Patents

Abstract

【課題】額装物の裏面を容易に見ることが出来るようにして裏面にもディスプレー価値のある額装物にも使用できる裏面透視可能な額縁を提供する。
【解決手段】本発明による裏面透視可能な額縁１は、外枠２に配置される表面板と背板との間に絵画等を額装して掲げる額縁において、額装物５の装着域を有する表面板３と装着域３−１に装着した額装物５を押さえる透明な背板４とから構成し、額装物の装着域を開口した枠体３−２で構成することを特徴としており、固定している留め金６を弛めて背板を外す等の手間を掛けることなく、額装物の裏面を容易に見ることが出来るので、裏面にもディスプレー価値のある額装物に使用できると共に、ディスプレーの多様化によって手狭な生活空間を独自の快適空間に改変できる。
【選択図】　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絵画等を入れて掲げる額縁に関し、特に、額装物の裏面を必要に応じて容易に見ることが出来る裏面透視可能な額縁に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的に市販されている額縁は、開口した外枠の内部に透明な表面板と合板等の不透明な背板とを配置することで構成されている。そして、額縁に絵画等の額装物を入れて掲げる場合には、外枠から背板を外して掲げるべき額装物を表面板の適宜な位置に装着し、しかる後にこれを背板で押さえながら背板を外枠に設けた留め金で固定することによって額装している。
【０００３】
このように、一般的な額縁は、配置する額装物の表面のみをディスプレーする意識で構成されていることから、何らかの都合で額装物の裏面を見たい場合には、固定している留め金を弛めて背板を外す等の手間を掛けない限り、その要望を満たせない状況にあった。
【０００４】
そして、額縁は、絵画を額装して壁に掲持されている場合や家族の写真等を展示するために家具上の適宜の場所に載置することが大凡の傾向であり、背板は上記のように不透明な合板等で充分としてきた。
【０００５】
しかるに、最近に至って、通常は中身の見えないフィルムパックに２〜１０枚程度のカードをランダムに封入している、「スポーツカード」、「トレーディングカード」、「フォトカード」、「アイドルカード」及び「ゲームカード」等が、オモチャ屋、書店、スポーツ用品店或いは専門店で販売されている。
【０００６】
又、同様のカードは、食品の付録、限定された雑誌の付録としても販売されており、プロレス、サッカー、競馬（馬）、大相撲、プロレス、アイドル、アニメキャラクター、特撮キャラクター、乗り物等、ありとあらゆるものをテーマにする単独商品マーケットが急速に拡大している。
【０００７】
これら「カード」商品の狙いは、表面の絵柄を様々な印刷技術を駆使した鑑賞に堪え得るものにして、”　自分の大好きなカードをカッコ良く飾りましょう！”という目的を、カード収集者向けに浸透させながら市場を拡大すると同時に、一方では、珍しいカードを当てようとする射幸心を煽りながら流通させており、カード収集者は、各種カードの誇張と確実な保存を図る傾向を強めている。
【０００８】
上記の「カード」商品は、カード表面が最大のセールスポイントであると同時に、活字中心の裏面にも、重要な情報、有意義な情報が記載されているケースが多々あり、カード表面のみでは、「カード」商品の実際の魅力を半減させているのが実態である。
【０００９】
即ち、「トレーディングカード」等に実際に記載されている重要情報の一例としては、シリアルナンバーの記載がある。シリアルナンバーは、カードの発行枚数を限定すると同時にカード一枚毎にナンバリングするものであり、希少価値化を保証しているこのナンバリングは、裏面に記載されている場合も多くなっている。
【００１０】
従って、このような「トレーディングカード」等を従来の額縁に収めた場合には、この貴重な情報が留め金を外すという作業をしない限り確認できないものであり、カードの有効な保存と相俟って裏面の迅速確認が潜在的に嘱望されてきている。
【００１１】
以上のような「トレーディングカード」、ＣＤ・ＭＤ等のミュージックデスクＤＶＤ、家庭用ゲーム機のゲームディスク及び映画のチラシ等では、通常の状態にあっては、額縁に額装することによって表面のみをディスプレーさせて室内装飾を図ると共に、経済価値等を保持するためにその保存を確実にして置きながら、ナンバリング等の記録、経過及び価格等の説明を必要とする場合には、これらが記載されている裏面を直ちに見るようにしたいという要望が、「トレーディングカード」や映画のチラシ等を額装している額縁に求められている。
【００１２】
しかして、サッカーのユニフォーム等のように、前面ばかりでなく裏面の背番号をも一緒に見るために、全体を透明なアクリル貼り等に納めることも行われているが、これらの展示目的は、あくまでも表裏一体のものとして同時に見ることを意識しているものであって、上記額縁に対する要望のように、表面の展示を以てディスプレーするという第一義的な目的を達成しながら、必要な場合には額装物の裏面も容易に見たいとしている額縁とは、展示する額装物の相違とも相俟って発想の趣を異にしている。
【００１３】
一方、最近になって生活の中心を住居に据えようとする動向が顕著になっていることから、住居における生活空間についても手狭であっても独自の快適空間に改変する必要に迫られ始めている。
【００１４】
この際に、壁を利用することは重要な手段であり、真っ白なままの壁でなくそこで暮らす主の趣味や思い出を自分らしく彩れるショーケースのように用いるものであるが、住宅の真っ白い壁に家具類を支持するような大きな穴を空けることなく彩って行く手段については、加工と現状復帰させるための道具不足、快適に展示するための知識不足等が明らかであり、これらのテーマに関して大きな影響を与えないで済む額縁の活用が極めて有効である。
【００１５】
しかしながら、住宅家屋における額縁は、上述したように絵画を額装して壁に掲持することや家族等の写真を額装して家具上に載置するという生活風習に限定されており、これらの範囲を越えて、生活環境を変えて行くための手段面から検討されていないのが現状であり、壁の存在を平面から立体状態に変えるために役立つような額縁は皆無であり、上記「カード」商品についても、表面をディスプレーさせて室内装飾を図ると共に、その保存を確実にしながら額装物の裏面に記載されている経済価値を保証したナンバリング等を必要に応じて直ちに提示できる額縁は存在していない。
【００１６】
以上の現況を踏まえると、「カード」商品等を表面のディスプレーによって室内装飾に生かしながら額装物の裏面に記載されているディスプレー価値のある表示を適宜に見られるように構成すると共に、ディスプレーの多様化によって壁の存在を平面から立体状態に変えることで手狭な生活空間を独自の快適空間に改変できる額縁が、社会動向に対応できるものとして新規に開発されることを嘱望されていた。
【００１７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の状況に鑑みて提案するものであり、額装物の裏面を容易に見られるようにして裏面にディスプレー価値のある額装物に使用すると共に、壁に有効に生かすことで室内を快適空間に改変できる裏面透視可能な額縁を提供している。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
本発明による裏面透視可能な額縁は、外枠に配置される表面板と背板との間に絵画等を額装して掲げる額縁において、額装物の装着域を有する表面板と装着域に装着した額装物を押さえる透明な背板とから構成し、額装物の装着域を開口した枠体で構成することを特徴としており、固定している留め金を弛めて背板を外す等の手間を掛けることなく、額装物の裏面を容易に見ることが出来ることで、裏面にもディスプレー価値のある額装物に使用すると共に、この額縁を壁に有効に生かすことで室内を快適空間に改変できるものである。
【００１９】
【発明の実施の形態】
本発明による裏面透視可能な額縁は、外枠に配置される表面板と背板との間に絵画等を額装して掲げる額縁において、額装物の装着域を有する表面板と装着域に装着した額装物を押さえる透明な背板とから構成し、額装物の装着域を開口した枠体で構成することを特徴としている。
【００２０】
以下に、本発明による裏面透視可能な額縁の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００２１】
図１は、本発明による裏面透視可能な額縁の実施の形態を示す部分断面図であり、額装物の装着状態を分解して示している。
【００２２】
本実施の形態における額縁１は、内部を開口した外枠２、その開口内部に配置される表面板３、透明な背板４及び絵画等の額装物５から構成されている。外枠２は、アルミの押出成形品で組み立てられており、表面側２−１を内方に延出させて形成する飾り枠２−２で表面板３を受け止めると共に、その内面２−３で表面板３と透明な背板４との外方側を支持しながら、透明な背板４を固定する留め金６を裏面側２−４に装備している。
【００２３】
本実施の形態での表面板３は、額装物５の装着域３−１をその中央部に形成しており、装着域３−１は、内部を開口した枠体３−２を表面板３に嵌合配置することで構成している。この枠体３−２は、裏面側に段差３−３を形成することで額装物５を受け止めており、額装物５の安定した装着を確保している。
【００２４】
枠体３−２に装着された額装物５は、透明な背板４で押圧されており、透明な背板４は、外枠２の裏面側２−３に装備している留め金６によって固定されている。
【００２５】
尚、本実施の形態では、表面板３の装着域３−１を内部が開口した枠体３−２で構成しているが、本発明による裏面透視可能な額縁では、表面板の装着域を他の形態に構成することも可能であり、特別の枠体を設けること無く表面板をガラス板のように透明状態にすることで装着域を任意に構成する実施の形態でも採用可能である。
【００２６】
図２、３は、以上のように組み立てられている額縁１の表面図と裏面図である。
【００２７】
額縁１の表面は、図２に示すように、外枠２の表面側２−１に形成された飾り枠２−２を露出させると共に、前面に見える表面板３の中央部に配置している枠体３−２には、額装物５を安定的に額装させており、「トレーディングカード」、ＣＤ・ＭＤ等のミュージックデスクＤＶＤ、家庭用ゲーム機のゲームディスク及び映画のチラシ等の表面を、額縁によって生かしながら従来通りに希望の形態でディスプレーしている。
【００２８】
一方、本実施の形態における額縁１の裏面は、図３に示すように構成されている。
【００２９】
本発明による背板４は、アクリル板のように透明な板体で構成されており、額縁１の裏面において、表面板３と共に外枠２の内面２−３でその外方側を支えられて外枠２に納められ、表面板３側に額装物５を押さえ付けながら外枠２の裏面側２−４に装備された留め金６によって固定されている。
【００３０】
従って、透明な背板４は、額装物５である「トレーディングカード」、ＣＤ・ＭＤ等のミュージックデスクＤＶＤ、家庭用ゲーム機のゲームディスク及び映画のチラシ等の裏面が常に見えるように対応しているものであり、「トレーディングカード」、ＣＤ・ＭＤ等のミュージックデスクＤＶＤ、家庭用ゲーム機のゲームディスク及び映画のチラシ等の裏面に表示されたディスプレー価値のある記載を、必要な場合には外枠２の留め金６を外すこと無く、簡単に見ることが出来るものである。
【００３１】
以上の実施の形態で詳細に説明したように、本発明による裏面透視可能な額縁は、額装物の装着域を有する表面板と装着域に装着した額装物を押さえる透明な背板とから構成しているので、通常の額縁としてディスプレーしながら、固定している留め金を弛めて背板を外す手間を掛けずに額装物の裏面を簡単に見ることが出来るので、「カード」商品等を表面のディスプレーによって室内装飾に生かしながら額装物の裏面に記載されているディスプレー価値のある表示を適宜に見られると共に、ディスプレーの多様化によって壁の存在を平面から立体状態に変えることで手狭な生活空間を独自の快適空間に改変できて社会動向にも対応できるものである。
【００３２】
以上、本発明による裏面透視可能な額縁を、上記各実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は、これらの実施の形態に何ら限定されるものでなく、額縁の外枠、表面板、装着域の設定、透明な背板及び額装物等の具体的な構造や材質に関しては、発明の主旨を逸脱しない範囲において各種の変更が可能であることは当然のことである。
【００３３】
【発明の効果】
本発明による裏面透視可能な額縁は、外枠に配置される表面板と背板との間に絵画等を額装して掲げる額縁において、額装物の装着域を有する表面板と装着域に装着した額装物を押さえる透明な背板とから構成し、額装物の装着域を開口した枠体で構成することを特徴としているので、通常の額縁としてディスプレーしながら、固定している留め金を弛めて背板を外す手間を掛けずに額装物の裏面を簡単に見ることが出来るので、「カード」商品等を表面のディスプレーによって室内装飾に生かしながら額装物の裏面に記載されているディスプレー価値のある表示が適宜に見られると共に、ディスプレーの多様化によって壁の存在を平面から立体状態に変えることで手狭な生活空間を独自の快適空間に改変できて社会動向にも対応できる効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【　図１】本発明による裏面透視可能な額縁の実施の形態を示す部分断面図
【　図２】本発明による裏面透視可能な額縁の表面図
【　図３】本発明による裏面透視可能な額縁の裏面図
【符号の説明】
１　額縁、　２　外枠、　２−１　表面側、　２−２　飾り枠、
２−３　内面、　２−４　裏面側、　３　表面板、　３−１　装着域、
３−２　枠体、　３−３　段差、　４　透明な背板、　５　額装物、
６　留め金、

Claims (2)

1. 外枠に配置される表面板と背板との間に絵画等を額装して掲げる額縁であって、額装物の装着域を有する表面板と該装着域に装着した額装物を押さえる透明な背板とから構成されることを特徴とする裏面透視可能な額縁。
2. 額装物の装着域が、開口した枠体で構成されることを特徴とする請求項１に記載の裏面透視可能な額縁。

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