JP2004014817A - 静止誘導機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】垂直に配設された矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、コイル上部の冷却効率を適切に改善する。
【解決手段】垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、矩形平板コイル1に面する絶縁物3に設けられた通油路に油流混合用の遮蔽部材2を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、矩形平板コイル1に面する絶縁物3に設けられた通油路に油流混合用の遮蔽部材2を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、静止誘導機器、特に、油入り外鉄形変圧器および油入り外鉄形リアクトルの自然対流冷却方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は油入り外鉄形変圧器の構造を示す斜視図である。図2は油入り外鉄形変圧器における自然対流状況を示す側面図である。図3は油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。図8は従来技術による冷却構造を示す概略図である。
図において、1,1−a,1−bは矩形平板コイル、3,3−a,3−bは絶縁物、4は鉄心、5は中部タンク、6は下部タンク、7は油流である。
【0003】
通常、外鉄形変圧器ではコイル面が垂直に配置されるため、油流が均一で局部温度上昇が発生しにくいなど、図2に示すように、冷却効果に優れた構造となっている。
自然対流冷却における従来技術においては、垂直に立てられたコイルと周辺の絶縁物の関係は図8のようになっている。
自然対流冷却方式では、コイル1の発熱によりコイル面の絶縁油が絶縁物3に設けられた油道からなる通油路を上方に移動することで油の循環が発生する。冷たい油が油流7で示すようにコイル1の下方から流入し、コイル面の熱を奪って上方に抜けるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の油入り外鉄形変圧器および油入り外鉄形リアクトルの自然対流冷却時の問題点は下記の通りである。
(1)油がコイル面を通って上方に進むに従いコイル面の熱により油は高温となり、上方になるに従いコイル面の冷却効率が悪化していく。
(2)コイル1を規格値内の温度上昇にするため、コイル体積を大きくする必要がある。このため、変圧器全体も大きくなり、価値が高くなる。
【0005】
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、垂直に配設された矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を大きな構造変更なく適切に改善しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に油流混合用遮蔽部材を設けたものである。
【0007】
第2の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部と、前記油流連通部において前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0008】
第3の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の油流混合用遮蔽部材を設けたものである。
【0009】
第4の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する複数の油流連通部と、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0010】
第5の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0011】
第6の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する第2の油流連通部と、前記第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0012】
第7の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0013】
第8の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第2の油流連通部と、前記複数の第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1ないし図4について説明する。図1は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の全体構造を示す斜視図である。図2は実施の形態1で構成される油入り外鉄形変圧器における油の自然対流状況を示す側面図である。図3は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。図4は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1−aは矩形平板コイル1を構成する高圧コイル、1−bは矩形平板コイル1を構成する低圧コイル、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3−aは高圧絶縁物、3−bは低圧絶縁物、4は矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心、5は中部タンク、6は下部タンク、7は油流である。
【0015】
矩形平板コイル1は、図3に示すように、複数本からなる長尺の導線素材1pが矩形平板状に周回面1rを形成して巻回される。このように巻回された矩形平板コイル1には、その巻回端面すなわちコイル面1sが形成され、このコイル面1sでは矩形平板コイル1を構成する導線素材1pがコイル面1sに沿って延在する。
【0016】
高圧コイル1−aおよび低圧コイル−bで構成される、この矩形平板コイル1は、図1および図2に示すように、中部タンク5および下部タンク6で構成される油入りタンク内で油に浸漬され、その長手方向を上下にして垂直に配設される。
矩形平板コイル1のコイル面1sは、垂直方向に延在して位置するものであり、矩形平板コイル1を包み込む高圧絶縁物3−aおよび低圧絶縁物3−bで構成される絶縁物3には、図4に示すように、油道(1)および油道(2)からなる通油路が形成される。油道(1)および油道(2)からなる通油路は、上下に延在して設けられるものであって、油流7に示すように、油を下方から上方に向けて流通させる。
矩形平板コイル1のコイル面1sには、油道(1)からなる通油路による油流が直接的に熱交換をしつつ流通するものである。矩形平板コイル1の長手方向に延在する導線素材1pは導線素材1pの延在方向に流通する上方への油流により冷却される。
【0017】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には油流連通部3Rが設けられ、この油流連通部3R部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、油流混合部3Rで油流の混合が行われる。
【0018】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0019】
この実施の形態1では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0020】
この発明による実施の形態1によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部3Rと、前記油流連通部3Rにおいて前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する遮蔽板2からなる油流混合用遮蔽部材とを設けたので、油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0021】
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図5について説明する。図5は実施の形態2における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0022】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3Rは油流混合部である。
【0023】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Rが設けられ、これら油流連通部3R部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、複数の油流混合部3Rで油流の混合が繰り返し行われる。
【0024】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と繰り返し混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0025】
この実施の形態2では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0026】
この発明による実施の形態2によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する複数の油流連通部3Rと、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる油流混合用遮蔽部材とを設けたので、垂直方向に間隔を置いて配設される複数の油流連通部と水平方向に延在する複数の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0027】
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図6について説明する。図6は実施の形態3における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0028】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3R,3Sは油流混合部である。
【0029】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には油流連通部3Rが設けられ、油道(2)からなる通油路と油道(3)からなる通油路との間には油流連通部3Sが設けられる。
この油流連通部3R部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
また、油流連通部3S部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が絶縁物3から油流連通部3Sに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、油流混合部3Rで油流の混合が行われる。
また、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)または油道(3)へ移動して上昇し、油道(3)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇することになって、油流混合部3R,3Sで油流の混合が行われる。
【0030】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路および油道(3)からなる第3の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0031】
このように、図6の通り、油道(2)と油道(3)の間にも油流混合部3Sを設け、コイル面1sを通った高温油の温度を更に低下させる。
【0032】
この実施の形態3では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0033】
この発明による実施の形態3によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路を介して並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(3)からなる第3の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する第1の油流連通部3Rと、前記油道(2)からなる第2の通油路と油道(3)からなる第3の通油路とを連通する第2の油流連通部3Sと、前記第1の油流連通部3Rにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部3Sにおいて前記油道(3)からなる第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1および第2の油流連通部と第1および第2の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0034】
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図7について説明する。図7は実施の形態4における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態3における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0035】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる複数の油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3R,3Sはそれぞれ複数の油流混合部である。
【0036】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Rが設けられ、油道(2)からなる通油路と油道(3)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Sが設けられる。
これら複数の油流連通部3R部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
また、複数の油流連通部3S部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が絶縁物3から油流連通部3Sに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる複数の遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、複数の油流混合部3Rで油流の混合が繰り返し行われる。
また、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)または油道(3)へ移動して上昇し、油道(3)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇することになって、油流混合部3R,3Sで油流の混合が繰り返し行われる。
【0037】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路および油道(3)からなる第3の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と繰り返し混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0038】
このように、図6の通り、油道(2)と油道(3)の間にも複数の油流混合部3Sを設け、コイル面1sを通った高温油の温度を更に低下させる。
【0039】
この実施の形態4では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0040】
この発明による実施の形態4によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路を介して並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(3)からなる第3の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する複数構成からなる第1の油流連通部3Rと、前記油道(2)からなる第2の通油路と油道(3)からなる第3の通油路とを連通する複数構成からなる第2の油流連通部3Sと、前記複数構成からなる第1の油流連通部3Rのそれぞれにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第1の油流混合用遮蔽部材と、前記複数構成からなる第2の油流連通部3Sのそれぞれにおいて前記油道(3)からなる第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1,第2および第2,第3の通油路を連通する垂直方向に間隔を置いて配設される複数の第1および第2の油流連通部と、前記第1および第2の油流連通部のそれぞれにおいて水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
第1の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に油流混合用遮蔽部材を設けたので、油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0042】
第2の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部と、前記油流連通部において前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたので、水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0043】
第3の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の油流混合用遮蔽部材を設けたので、複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0044】
第4の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する複数の油流連通部と、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたので、水平方向に延在する複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0045】
第5の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の通油路に設けた油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0046】
第6の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する第2の油流連通部と、前記第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の油流連通部と水平に延在する複数の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0047】
第7の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の通油路にそれぞれ配設された複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0048】
第8の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第2の油流連通部と、前記複数の第1の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部のそれぞれにおいて前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1,第2および第2,第3の通油路を連通する垂直方向に間隔を置いて配設される複数の第1および第2の油流連通部と、前記第1および第2の油流連通部のそれぞれにおいて水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の全体構造を示す斜視図である。
【図2】この発明による実施の形態1で構成される油入り外鉄形変圧器における油の自然対流状況を示す側面図である。
【図3】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。
【図4】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図5】この発明による実施の形態2における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図6】この発明による実施の形態3における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図7】この発明による実施の形態4における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図8】従来技術における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 コイル、1−a 高圧コイル、1−b 低圧コイル、2 遮蔽板、3 絶縁物、3−a 高圧絶縁物、3−b 低圧絶縁物、4 鉄心、5 中部タンク、6 下部タンク、7 油流。
【発明の属する技術分野】
この発明は、静止誘導機器、特に、油入り外鉄形変圧器および油入り外鉄形リアクトルの自然対流冷却方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は油入り外鉄形変圧器の構造を示す斜視図である。図2は油入り外鉄形変圧器における自然対流状況を示す側面図である。図3は油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。図8は従来技術による冷却構造を示す概略図である。
図において、1,1−a,1−bは矩形平板コイル、3,3−a,3−bは絶縁物、4は鉄心、5は中部タンク、6は下部タンク、7は油流である。
【0003】
通常、外鉄形変圧器ではコイル面が垂直に配置されるため、油流が均一で局部温度上昇が発生しにくいなど、図2に示すように、冷却効果に優れた構造となっている。
自然対流冷却における従来技術においては、垂直に立てられたコイルと周辺の絶縁物の関係は図8のようになっている。
自然対流冷却方式では、コイル1の発熱によりコイル面の絶縁油が絶縁物3に設けられた油道からなる通油路を上方に移動することで油の循環が発生する。冷たい油が油流7で示すようにコイル1の下方から流入し、コイル面の熱を奪って上方に抜けるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の油入り外鉄形変圧器および油入り外鉄形リアクトルの自然対流冷却時の問題点は下記の通りである。
(1)油がコイル面を通って上方に進むに従いコイル面の熱により油は高温となり、上方になるに従いコイル面の冷却効率が悪化していく。
(2)コイル1を規格値内の温度上昇にするため、コイル体積を大きくする必要がある。このため、変圧器全体も大きくなり、価値が高くなる。
【0005】
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、垂直に配設された矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を大きな構造変更なく適切に改善しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に油流混合用遮蔽部材を設けたものである。
【0007】
第2の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部と、前記油流連通部において前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0008】
第3の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の油流混合用遮蔽部材を設けたものである。
【0009】
第4の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する複数の油流連通部と、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0010】
第5の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0011】
第6の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する第2の油流連通部と、前記第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0012】
第7の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0013】
第8の発明に係る静止誘導機器では、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第2の油流連通部と、前記複数の第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1ないし図4について説明する。図1は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の全体構造を示す斜視図である。図2は実施の形態1で構成される油入り外鉄形変圧器における油の自然対流状況を示す側面図である。図3は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。図4は実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1−aは矩形平板コイル1を構成する高圧コイル、1−bは矩形平板コイル1を構成する低圧コイル、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3−aは高圧絶縁物、3−bは低圧絶縁物、4は矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心、5は中部タンク、6は下部タンク、7は油流である。
【0015】
矩形平板コイル1は、図3に示すように、複数本からなる長尺の導線素材1pが矩形平板状に周回面1rを形成して巻回される。このように巻回された矩形平板コイル1には、その巻回端面すなわちコイル面1sが形成され、このコイル面1sでは矩形平板コイル1を構成する導線素材1pがコイル面1sに沿って延在する。
【0016】
高圧コイル1−aおよび低圧コイル−bで構成される、この矩形平板コイル1は、図1および図2に示すように、中部タンク5および下部タンク6で構成される油入りタンク内で油に浸漬され、その長手方向を上下にして垂直に配設される。
矩形平板コイル1のコイル面1sは、垂直方向に延在して位置するものであり、矩形平板コイル1を包み込む高圧絶縁物3−aおよび低圧絶縁物3−bで構成される絶縁物3には、図4に示すように、油道(1)および油道(2)からなる通油路が形成される。油道(1)および油道(2)からなる通油路は、上下に延在して設けられるものであって、油流7に示すように、油を下方から上方に向けて流通させる。
矩形平板コイル1のコイル面1sには、油道(1)からなる通油路による油流が直接的に熱交換をしつつ流通するものである。矩形平板コイル1の長手方向に延在する導線素材1pは導線素材1pの延在方向に流通する上方への油流により冷却される。
【0017】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には油流連通部3Rが設けられ、この油流連通部3R部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、油流混合部3Rで油流の混合が行われる。
【0018】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0019】
この実施の形態1では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0020】
この発明による実施の形態1によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部3Rと、前記油流連通部3Rにおいて前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する遮蔽板2からなる油流混合用遮蔽部材とを設けたので、油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0021】
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図5について説明する。図5は実施の形態2における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0022】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3Rは油流混合部である。
【0023】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Rが設けられ、これら油流連通部3R部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、複数の油流混合部3Rで油流の混合が繰り返し行われる。
【0024】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と繰り返し混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0025】
この実施の形態2では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0026】
この発明による実施の形態2によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する複数の油流連通部3Rと、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる油流混合用遮蔽部材とを設けたので、垂直方向に間隔を置いて配設される複数の油流連通部と水平方向に延在する複数の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0027】
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図6について説明する。図6は実施の形態3における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0028】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3R,3Sは油流混合部である。
【0029】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には油流連通部3Rが設けられ、油道(2)からなる通油路と油道(3)からなる通油路との間には油流連通部3Sが設けられる。
この油流連通部3R部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
また、油流連通部3S部分において、遮蔽板2からなる遮蔽部材が絶縁物3から油流連通部3Sに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、油流混合部3Rで油流の混合が行われる。
また、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)または油道(3)へ移動して上昇し、油道(3)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇することになって、油流混合部3R,3Sで油流の混合が行われる。
【0030】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路および油道(3)からなる第3の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0031】
このように、図6の通り、油道(2)と油道(3)の間にも油流混合部3Sを設け、コイル面1sを通った高温油の温度を更に低下させる。
【0032】
この実施の形態3では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0033】
この発明による実施の形態3によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路を介して並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(3)からなる第3の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する第1の油流連通部3Rと、前記油道(2)からなる第2の通油路と油道(3)からなる第3の通油路とを連通する第2の油流連通部3Sと、前記第1の油流連通部3Rにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部3Sにおいて前記油道(3)からなる第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1および第2の油流連通部と第1および第2の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0034】
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図7について説明する。図7は実施の形態4における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態3における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0035】
図において、1は長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル、1sはコイル面、2は遮蔽板からなる複数の油流混合用遮蔽部材、3は矩形平板コイル1を包み込む絶縁物、3R,3Sはそれぞれ複数の油流混合部である。
【0036】
油道(1)からなる通油路と油道(2)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Rが設けられ、油道(2)からなる通油路と油道(3)からなる通油路との間には複数の油流連通部3Sが設けられる。
これら複数の油流連通部3R部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が矩形平板コイル1のコイル面1sから油流連通部3Rに向け水平に延在して設けられる。
また、複数の油流連通部3S部分のそれぞれにおいて、遮蔽板2からなる遮蔽部材が絶縁物3から油流連通部3Sに向け水平に延在して設けられる。
遮蔽板2からなる複数の遮蔽部材が設けられることにより、油道(1)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇し、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)へ移動して上昇することになって、複数の油流混合部3Rで油流の混合が繰り返し行われる。
また、油道(2)を上昇してきた油は油道(1)または油道(3)へ移動して上昇し、油道(3)を上昇してきた油は油道(2)へ移動して上昇することになって、油流混合部3R,3Sで油流の混合が繰り返し行われる。
【0037】
これにより、従来では直接冷却に寄与していなかった油道(2)からなる第2の通油路および油道(3)からなる第3の通油路における低温の油が油道(1)からなる第1の通油路の高温の油と繰り返し混ざり合い、コイル面1sに低温油が供給される。
【0038】
このように、図6の通り、油道(2)と油道(3)の間にも複数の油流混合部3Sを設け、コイル面1sを通った高温油の温度を更に低下させる。
【0039】
この実施の形態4では、油入り外鉄型変圧器について述べたが、油入り外鉄型リアクトルなどの油入り外鉄型静止誘導機器に適用することもできることは勿論である。
【0040】
この発明による実施の形態4によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイル1と、前記矩形平板コイル1を包み込む絶縁物3と、前記矩形平板コイル1に対する磁気回路を構成する鉄心4とを備え、前記矩形平板コイル1を自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイル1に面する前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(1)からなる第1の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路における矩形平板コイル1と反対側で前記油道(1)からなる第1の通油路と並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(2)からなる第2の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路を介して並行し前記絶縁物3に垂直方向に延在して設けられた油道(3)からなる第3の通油路と、前記油道(1)からなる第1の通油路と油道(2)からなる第2の通油路とを連通する複数構成からなる第1の油流連通部3Rと、前記油道(2)からなる第2の通油路と油道(3)からなる第3の通油路とを連通する複数構成からなる第2の油流連通部3Sと、前記複数構成からなる第1の油流連通部3Rのそれぞれにおいて前記油道(1)からなる第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第1の油流混合用遮蔽部材と、前記複数構成からなる第2の油流連通部3Sのそれぞれにおいて前記油道(3)からなる第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する遮蔽板2からなる第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1,第2および第2,第3の通油路を連通する垂直方向に間隔を置いて配設される複数の第1および第2の油流連通部と、前記第1および第2の油流連通部のそれぞれにおいて水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
第1の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に油流混合用遮蔽部材を設けたので、油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0042】
第2の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部と、前記油流連通部において前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたので、水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0043】
第3の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の油流混合用遮蔽部材を設けたので、複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0044】
第4の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する複数の油流連通部と、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたので、水平方向に延在する複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0045】
第5の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の通油路に設けた油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0046】
第6の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する第2の油流連通部と、前記第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の油流連通部と水平に延在する複数の油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0047】
第7の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、複数の通油路にそれぞれ配設された複数の油流混合用遮蔽部材により、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【0048】
第8の発明によれば、長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第2の油流連通部と、前記複数の第1の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部のそれぞれにおいて前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたので、第1,第2および第2,第3の通油路を連通する垂直方向に間隔を置いて配設される複数の第1および第2の油流連通部と、前記第1および第2の油流連通部のそれぞれにおいて水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とにより、垂直に配設された矩形平板コイル上部の冷却効率を適切に改善できる静止誘導機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の全体構造を示す斜視図である。
【図2】この発明による実施の形態1で構成される油入り外鉄形変圧器における油の自然対流状況を示す側面図である。
【図3】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の矩形平板コイルを示す斜視図である。
【図4】この発明による実施の形態1における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図5】この発明による実施の形態2における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図6】この発明による実施の形態3における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図7】この発明による実施の形態4における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【図8】従来技術における油入り外鉄形変圧器の冷却構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 コイル、1−a 高圧コイル、1−b 低圧コイル、2 遮蔽板、3 絶縁物、3−a 高圧絶縁物、3−b 低圧絶縁物、4 鉄心、5 中部タンク、6 下部タンク、7 油流。
Claims (8)
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に油流混合用遮蔽部材を設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する油流連通部と、前記油流連通部において前記第1の通油路に設けられた水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた通油路に互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の油流混合用遮蔽部材を設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、互いに垂直方向に間隔を置いて配設され前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する複数の油流連通部と、前記複数の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する第2の油流連通部と、前記第1の油流連通部において前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部において前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第1の通油路と連通する第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられ前記第2の通油路と連通する第3の通油路と、前記第1の通油路に配設された複数の第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第3の通油路に配設された複数の第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
- 長手方向を上下にして垂直に配設された矩形平板コイルと、前記矩形平板コイルを包み込む絶縁物と、前記矩形平板コイルに対する磁気回路を構成する鉄心とを備え、前記矩形平板コイルを自然対流によって冷却する油入り外鉄形静止誘導機器において、前記矩形平板コイルに面する前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第1の通油路と、前記第1の通油路における矩形平板コイルと反対側で前記第1の通油路と並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第2の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路を介して並行し前記絶縁物に垂直方向に延在して設けられた第3の通油路と、前記第1の通油路と第2の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第1の油流連通部と、前記第2の通油路と第3の通油路とを連通する互いに垂直方向に間隔を置いて配設された複数の第2の油流連通部と、前記複数の第1の油流連通部のそれぞれにおいて前記第1の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第1の油流混合用遮蔽部材と、前記第2の油流連通部のそれぞれにおいて前記第3の通油路に突出して配設された水平方向に延在する第2の油流混合用遮蔽部材とを設けたことを特徴とする静止誘導機器。
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