JP2004012362A - 到来方向推定装置、到来方向推定方法及び障害物推定装置 - Google Patents

到来方向推定装置、到来方向推定方法及び障害物推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】予期しない障害物によってアンテナパタ−ンが変化してしまった場合にキャリブレ−ションを行い、高精度に到来方向を推定する。
【解決手段】到来方向が既知の電波を受信し、これら受信信号を用いて前記既知の電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出し、この算出した補正値をもとに前記補正値を算出した前記複数の既知の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出し、これら補間補正値、前記算出した補正値及び前記受信信号用いて、電波の到来方向推定を行うものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は移動体通信用基地局、電波監視装置、レ−ダ装置などで用いられる到来波方向推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信用基地局、電波監視装置、レ−ダ装置においては、到来してくる電波の方向を精度良く推定する到来方向推定装置が望まれている。
【0003】
高精度に到来方向を推定する方法として、複数のアンテナ素子の受信信号を用いるMUSIC(MultipleSignalClassification)(R。O。Schmit、“MultpleEmitterLocationandSignalParameterEstimation”、IEEETrans。AntennasandPropagation、vol。AP−34、no。3、pp。276−280、March、1986。)が存在する。
【0004】
このMUSICを用いた到来方向推定装置は、複数のアンテナ、複数のアンテナにそれぞれ接続された複数の受信器、複数の受信器に接続された到来方向推定手段とから構成される。到来方向推定手段は、すべてのアンテナからの受信信号と使用しているアンテナパタ−ン(振幅と位相)を用いて到来方向推定を行う。
【0005】
MUSICを用いて精度良く到来方向推定を行うためには、アンテナおよび受信器のキャリブレ−ションが重要である。キャリブレ−ションが不完全であると到来方向の推定誤差が大きくなり精度が大幅に劣化してしまう。
【0006】
アンテナおよび受信器のキャリブレ−ション方法は、特開2001−217760号公報の「アダプティブアンテナの校正方法」に示されている。アダプティブアンテナでは到来方向を推定し、その方向にビ−ムを向けたりする機能も有しているので、到来方向推定装置を含んでいるものである。
【0007】
このキャリブレ−ション方法は、既知の方向に送信装置を設置し、送信装置からの送信波を到来方向推定装置に設けられた複数のアンテナで受信する。この受信信号は到来方向推定装置に設けられたアナログ受信器及びA/D変換器を通過して、デジタル信号に変換される。到来方向推定装置からみた送信装置の方向と複数のアンテナの配置が既知であり、また、到来方向推定装置の複数のアナログ受信器の特性が同一であれば、デジタル信号の位相差は所定の値となり、また、振幅も所定の値となる。
【0008】
ところが、一般的にアンテナおよびアナログ受信器はばらつきを有しているために、振幅と位相は所定の値とならない。そこで、振幅と位相を所望の値とする為の校正値を計算する。これをデジタル受信信号へ乗算することで、キャリブレ−ションすることが可能となる。
【0009】
ところが、上述の方法は、設計段階では予期していない看板、柱などの電波の散乱、吸収をする障害物がアンテナ近傍に存在し、アンテナパタ−ンが角度によって異なる変化をした場合には、キャリブレ−ションすることが不可能となる。何故ならば、送信装置は特定の方向にしかないために、その方向のみの校正値しか求めることができない。特に、地震などの災害時に到来方向推定装置の近傍に障害物が存在してしまった場合には、大きな問題となる可能性がある。
【0010】
また、MUSICを用いて到来方向推定を行う場合には、アンテナの振幅と位相パタ−ンを用いて到来方向推定を行うので、アンテナパタ−ンのキャリブレ−ションができない場合には推定精度が劣化する大きな問題となる。
【0011】
このような場合の解決方法としては、全ての方向に送信装置を配置し、全ての方向の校正値を求めれば良い。ところが、全ての方向に送信装置を置くことはコスト的に大きな問題があり、現実的でない。
【0012】
他の方法として、看板、柱等の影響を数値シミュレ−ションなどで明確にする方法がある。ところがこの場合にも、到来方向推定装置を設置した後に、看板の形が変わったり、位置が変わったり、あるいは、電気的な媒質定数が変化する可能性がある。
また、障害物が複雑な形状となった場合には、数値シミュレ−ションを実行できない場合もある。
【0013】
以上説明したように、従来の到来方向推定装置におけるキャリブレ−ション方法は、アンテナパタ−ンそのものが、障害物の影響で変化してしまった場合には、適用することができない問題点があった。また、障害物の影響を数値シミュレ−ションで定量評価することも可能だが、簡易な構造の障害物であり、かつ、時間的に変化しない場合のみに適用できる方法であるために、適用できる場合が極めて限定されてしまう問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の到来方向推定装置におけるキャリブレ−ション方法では、角度特性のないキャリブレ−ションは可能であったが、角度特性を有するアンテナパタ−ンのキャリブレ−ションを行うことができない問題点があった。
【0015】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、アンテナパタ−ンのキャリブレ−ションを可能とし、高精度に到来方向の推定が可能な到来方向推定装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の到来方向推定装置及び到来方向推定方法は、
到来方向が既知の電波を受信し、これら受信信号を用いて前記既知の電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出し、この算出した補正値をもとに前記補正値を算出した前記複数の既知の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出し、これら補間補正値、前記算出した補正値及び前記受信信号用いて、電波の到来方向推定を行うことを特徴とするものである。
【0017】
また、到来方向が未知の電波を複数のアンテナにより受信し、これら受信信号の中から前記近傍に存在する障害物から順番に遠い位置にある所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択し、これら選択された受信信号を用いて前記電波の到来方向推定を行い、この推定した電波を受信し、これら受信信号を用いて推定した電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出し、この算出した補正値をもとに前記補正値を算出した前記複数の推定した電波の2方向の角度差があらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出し、これら補間補正値、前記算出した補正値及び前記受信信号用いて、さらに、電波の到来方向推定を行うことを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の障害物推定装置は、到来方向が既知の電波を受信し、これら受信信号の中から所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択し、この選択された受信信号を用いてそれぞれの組み合わせにおける推定誤差からパタ−ン変化の大きいアンテナ素子を推定し、パターン変化の大きいアンテナ素子の方向に障害物が存在することを推定することを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係わる到来方向推定装置の構成図である。到来方向推定装置は、到来してくる電波を受信する複数のアンテナ素子(1−1〜1−3)と、アンテナ素子(1−1〜1−3)にそれぞれ接続する複数の受信器(2−1〜2−3)と、到来方向が既知の電波の受信信号を用いて、その方向の、アンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値を算出する補正値算出手段4と、補正値を保存する補正値保存器5と、補正値の算出されている2方向の角度差があらかじめ設定した値よりも小さい場合には、2方向間の補正値を補間計算で算出する補正値補間器6と受信器の受信信号と補正値保存器で保存されている補正値を用いて電波の到来方向推定を行う到来方向推定器3とから構成されている。また、これら到来方向推定器3、補正値算出手段4、補正値保存器5、補正値補間器6は制御部10からの制御信号により動作している。
【0020】
本実施の形態における到来方向推定装置は、到来方向推定装置の近傍に存在する設計段階では予想できない障害物の影響によるアンテナパタ−ンの変化量を補正することが可能であることを特徴とする。以下、本実施の形態の詳細について説明する。なお、ここでの説明は理解を容易にするためにアンテナ素子を3素子にしている。
アンテナ素子(1−1〜1−3)は到来してくる電波を受信できる様に設計されていれば、どのようなアンテナを用いても良い。ビ−ム幅の広いダイポ−ルアンテナでも良いし、ビ−ム幅の狭い八木・宇田アンテナでも良い。また、複数のアンテナ配置はいかなる配置でも構わない。リニアアレイでも、円形アレイでも、矩形アレイでも構わない。
【0021】
受信器(2−1〜2−3)はアンテナで受信した信号を後段の到来方向推定器で到来方向が推定できるような受信信号へ変換することを行う。例えば、増幅器、周波数変換器、フィルタ−、A/D変換器などで構成されている。
【0022】
そして、受信器(1−2〜2−3)の出力である受信信号を用いて、到来方向推定器3で到来方向を推定するものである。
【0023】
ここで、アンテナ素子(1−1〜1−3)の付近に看板、柱などの設計段階では予想できない障害物が存在してしまう場合がある。この場合には、アンテナの振幅パタ−ンとアンテナの位相パタ−ンが角度ごとに異なった変化をしてしまう。その結果、到来方向推定精度は大幅に劣化するものとなる。そこで、以下の手順によって、アンテナパタ−ンの補正値を算出する。
【0024】
ここでは、既知の方向から到来してくる電波の受信信号を用いて補正値を算出する方法を用いる。既知の方向からの電波の送信源としては、移動体通信基地局、放送波送信局、など、固定の場所であり、かつ、電波の送信を行っている装置であればどのようなものでも良い。または、適当な場所に送信装置を設置して、そこから送信しても良い。つまり、方向が特定できる到来波であればどのような電波を用いても構わない。
【0025】
このような既知の方向からの到来波を用いて補正値算出器4で補正値を求める。以下に補正値の求め方を説明する。電波の到来方向が既知である場合の受信信号間の振幅差と位相差は、アンテナの振幅と位相パタ−ンによって決まってくる。ここでの位相パタ−ンとは、アンテナそのものの絶対値の位相パタ−ンとアンテナの配置場所による違いで生じる相対的な位相差を両方含めたものである。また、振幅と位相パタ−ンはアンテナ間の相互結合も含んでいるものとする。設計段階であらかじめアンテナの振幅と位相パタ−ンは求めることができるので、到来方向が既知であれば受信信号間の振幅差と位相差はある値となる。
【0026】
ところが、アンテナパタ−ンが障害物の影響で変化してしまった場合には、受信信号は設計値の放射パタ−ンを用いて計算した値から変化する。そのために、受信信号間の振幅差と位相差は設計値から変化する。ここで、設計値からの変化量はアンテナの振幅と位相の変化量に対応するものとなる。したがって、これを補正値として用いることができる。
【0027】
以上説明した様に、既知の到来方向の受信信号を用いることで、その方向のアンテナパタ−ンの振幅と位相の補正値を求めることができる。そして、この補正値を補正値保存器6で保存する。
【0028】
ところが、この補正値は方向既知の電波送信源方向しか求めることができない。そこで、補正値補間器6で補正値の補間を行い、広い角度における補正値を計算することができる。以下に図2を用いて説明する。
【0029】
図2(a)は本発明の到来方向推定装置と既知方向の2つの送信源の配置をX−Y平面に示したもので、到来方向推定装置をO点、2つの送信源をP1及びP2に示しており、P1は角度θ1、P2は角度θ2の地点に示している。
【0030】
補正値補間器6では補正値の算出されている隣り合う2方向の角度差(θ2−θ1)が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合には、2方向間の補正値を補間計算で算出する。アンテナパタ−ンは、障害物で変化してしまうが、一般的に、角度に対して滑らかな変化をする。したがって、補正値の求まっている角度の値を利用して、補正値の求まっていない角度の値を補間計算で予測することが有効である。補間の方法は、1次補間で求めることができる。
【0031】
補間計算で求めた補正値は図2(b)に示す様に真値とはならない。ところが、補正値の算出されている隣り合う2方向の角度差(θ2−θ1)があらかじめ設定した値よりも小さい場合にのみに補間を行うようにすることに限定させている。そのために、補間計算によって悪い補正値を算出する確率を大幅に減らすことができる。ここで、隣り合う2方向の角度差に対して設定する値は用いるアンテナの種類、配置方法、使用周波数、障害物の種類によってそれぞれ異なる。そこで、前もって、シミュレ−ションや実験を行い決めれば良い。
【0032】
以上説明したように、方向既知の到来電波の受信信号を用いてアンテナパタ−ンの補正値を算出することが可能となる。そして、到来方向推定器3では、補正値保存器5に保存されている補正値を用いて到来方向を推定する。到来方向推定に算出された補正値を用いることで、角度ごとのキャリブレ−ションが可能となるので、精度の良い到来方向推定が可能となる。
【0033】
また、補間計算を用いて補正値を算出しているので、方向既知の到来電波の数が少なくても広い角度にわたって補正値を算出できる利点を有している。
なお、補間の方法は1次補間で求めることができるが、複数の補正値を使用して2次補間で求めることもできるし、他のいかなる方法で求めても良い。また、外挿法を用いて2つの角度間以外の角度の補正値を算出しても良い。
【0034】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図3は本発明に係わる到来方向推定装置の構成図である。到来方向推定装置は到来してくる電波を受信する複数のアンテナ素子(1−1〜1−3)と、複数の受信器(2−1〜2−3)と、複数の受信器(2−1〜2−3)の受信信号の中から複数のアンテナ(1−1〜1−3)の近傍に存在する障害物から遠い位置にある複数のアンテナに対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択器7と、受信信号選択器7で選択された受信信号を用いて電波の到来方向推定を行う第1の到来方向推定器8−1と、複数の受信器(2−1〜2−3)の受信信号と第1の到来方向推定器8−1で推定された到来方向を用いてその方向のアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値を算出する補正値算出器4と、補正値を保存する補正値保存器5と、補正値保存器で保存された補正値の算出されている2方向の角度差があらかじめ設定した値よりも小さい場合には、2方向間の補正値を補間計算で算出する補正値補間器6と、複数の受信器の受信信号と補正値保存器で保存されている補正値を用いて、電波の到来方向推定を行う第2の到来方向推定器8−2とから構成される。また、これら補正値算出手段4、補正値保存器5、補正値補間器6、受信信号選択器7、第1の到来方向推定器8−1、第2の到来方向推定器8−2は制御部10からの制御信号により動作している。
【0035】
本実施の形態における到来方向推定装置は、到来方向推定装置の近傍に存在する障害物の影響によるアンテナパタ−ンの変化量を補正することが可能であることを特徴とする。また、第1の実施の形態との違いは、到来方向が未知の電波の受信信号を用いて補正することである。
【0036】
以下、本実施の形態の詳細について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分に関しては、説明を簡略する。
【0037】
到来方向が未知の電波の発信源としては、到来方向推定装置が推定したい電波そのものを用いることができる。したがって、他の送信源を一切必要としないので、どのような到来方向推定装置へも適用することが可能である。
【0038】
本実施の形態においては、到来方向が未知の電波を利用して補正値を算出するが、はじめにその方向を推定してから補正値を算出することを特徴とする。以下に詳細に説明する。
到来方向が未知の電波をアンテナ(1−1〜1−3)が受信し、受信器(2−1〜2−3)から受信信号が出力される。そして、受信信号選択器7によって、そのなかからいくつかの受信信号のみを選択する。
【0039】
ここでは、アンテナ素子(1−1〜1−3)近傍に存在する障害物から物理的な距離が遠い複数のアンテナに対応する受信信号を選択する。例えば、アンテナ素子(1−1〜1−3)の中でアンテナ素子1−1が障害物にもっとも近い位置にある場合には受信器(2−2〜2−3)の受信信号を選択する。
【0040】
アンテナパタ−ンの変化は、障害物からの物理的な距離が小さいほど大きな変化をする。したがって、受信信号選択器で選択される受信信号はアンテナパタ−ンの変化の小さい受信信号のみとなる。
【0041】
そして、第1の到来方向推定器8−1で選択された受信信号を用いて到来方向推定をする。アンテナパタ−ンの変化のアンテナ小さい素子のみを使用して到来方向推定しているので、精度良く推定することができる。
【0042】
このように、到来方向が未知の電波の到来方向を受信信号選択器7により選択された受信信号と第1の到来方向推定器8−1で精度良く推定することが可能である。そうすると、到来方向が既知となるので、第1の実施の形態と同様に補正値算出器4で補正値を算出し、補正値保存器5で補正値を保存し補正値補間器6で補正値の補間を行う。
そして、第2の到来方向推定器8−2では受信器(2−1〜2−3)からの受信信号と補正値保存器5で保存されている補正値を用いて到来方向を精度良く推定することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態においては、方向未知の電波の受信信号を用いてアンテナパタ−ンをキャリブレ−ションすることが可能となるので、どのような到来方向推定装置へも適用することが可能である。
【0043】
なお、本実施の形態における第1の到来方向推定器で精度の良い到来方向推定が可能となるが、受信信号の選択を行っているので同時に扱える波数が制限される。したがって、補正値を求めて、全ての受信信号を用いて到来方向推定することで同時に扱える波数が増える。したがって、補正値を求めてから到来方向推定を行うことは非常に有効な方法である。
【0044】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態においては、図1に示された到来方向推定装置において補正値保存器5に保存された補正値を用いて障害物の方向を推定する障害物方向推定器を有する到来方向推定装置を提供するものである。
【0045】
アンテナを設置した段階で障害物の方向が分かっていれば問題ないが、地震などの災害によって障害物の方向が変化する場合がある。この場合には、障害物の方向を改めて推定しなおす必要がある。以下、詳細に説明する。
障害物によるアンテナパタ−ンの変化量は、アンテナとの距離と角度によって大小関係が決まる。図4に示すようなアンテナと障害物の関係を用いて説明する。この場合、アンテナ#1が障害物Xから最も大きな影響を受ける。また、アンテナ#1の補正値としては、障害物Xの方向からの電波を用いて到来方向推定を行うと大きな補正値となり、また、障害物Xと反対方向からの電波を用いて到来方向推定を行うと小さな補正値となる。
【0046】
一方、アンテナ#1以外のアンテナ#2#3#4は、小さな補正値となる。したがって、補正値の角度特性を考えると、障害物Xの方向では、素子ごとの補正値に差が大きい。一方、障害物Xとは反対方向では、素子ごとの補正値の差は小さい。
補正値保存器5に保存されている補正値は角度ごとの特性であり、また、相対的な補正値を算出している。したがって、補正値の大きな角度を求めればその方向が概略障害物の方向となる。
【0047】
以上説明したように、補正値保存器5に保存されている補正値の大きな角度から障害物の方向を推定することができる。その結果、障害物の方向が未知の場合でもアンテナパタ−ンを補正することが可能となり、また、精度の良い到来方向推定が可能となる。
【0048】
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態においては、方向既知の到来電波の受信信号を用いて、障害物の方向を推定する障害物推定を提供するものである。以下に詳細に説明する。
【0049】
本実施の形態における構成図を図5に示す。この障害物推定装置は到来してくる電波を受信する複数のアンテナ素子(1−1〜1−3)と、複数の受信器(2−1〜2−3)と、この複数の受信器(2−1〜2−3)の受信信号の中から複数のアンテナ(1−1〜1−3)の近傍に存在する障害物から遠い位置にある複数のアンテナに対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択器7と、受信信号選択器7で選択された受信信号を用いて電波の到来方向推定を行う到来方向推定器3、到来方向推定器3からの信号が入力され、この値から障害物方向を推定する障害物方向推定器9から構成される。また、これら到来方向推定器3、受信信号選択器7、障害物方向推定器9は制御部10からの制御信号により動作している。
【0050】
本実施の形態においては、複数の受信器(2−1〜2−3)からの受信信号の中から任意の複数の受信信号を選択し、その選択された受信信号のみを用いて到来方向推定し、このときの値を障害物方向推定器9に保持をする。さらに、受信信号の選択をかえて複数回到来方向を推定し、それぞれの推定値を障害物方向推定器9に保持する。なお、このときには、補正値を用いないで推定する。
【0051】
到来方向推定を行う場合に、障害物によってアンテナパタ−ンが大きく変化したアンテナの受信信号が含まれている場合、推定誤差が大きくなる。一方、アンテナパタ−ンの変化の小さなアンテナの受信信号のみの場合には、推定誤差は小さい。ここでは、到来方向が既知の電波の受信信号を用いているので、推定誤差の大小を判断することが可能となる。
【0052】
したがって、障害物方向推定器9に保持した推定値を比較検討することにより、パターンが大きく変化しているアンテナを判断することが可能となる。例えば、3素子の場合には、3通りの組み合わせを行い、パタ−ンが大きく変化しているアンテナを判断することが可能となる。ここで、パタ−ンが大きく変化しているアンテナの近傍には障害物があると判断することができる。
【0053】
以上説明したように、到来方向が既知の電波の受信信号を用いた場合には、障害物によって大きなアンテナパタ−ンの変化をしているアンテナを推定することが可能となる。つまり、障害物の方向が推定できることとなる。
【0054】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態は到来方向推定方法に関するが、補正値の算出されている角度は補正値を用いて到来方向推定を行い、また、補正値の算出されていない角度は、障害物から遠い複数の素子を用いて到来方向推定を行うことを特徴とする。以下に、詳細に説明する。
【0055】
図1に示した到来方向推定装置において到来方向推定装置の設置場所によっては、ある方向からの既知の電波がほとんど存在しない場合がある。このような場合には、その方向の付近の角度で補正値を算出することができないこととなる。このような場合に、どのようにして到来方向推定を行うかが問題となる。
【0056】
これを解決する方法として、まず、補正値の求まっている角度では、補正値を用いて到来方向推定すれば良い。補正値を用いることで、精度の良い推定が可能となる。
【0057】
また、補正値の求まっていない角度は、障害物から遠くにある複数のアンテナを用いて到来方向推定をすることとする。補正値が求まっていないので、障害物に近い素子を用いて到来方向推定すると精度が大幅に劣化してしまう。したがって、アンテナパタ−ンの変化の小さいアンテナのみを用いて到来方向推定を行った方が、精度の良い推定が可能となる。
【0058】
ここでは、アンテナ素子数を減らしているので、同時に推定可能な到来波の数が減ってしまう。到来波数が非常に多い場合には、推定精度は劣化してしまうもののすべての素子を用いて推定することとなる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態によれば補正値が算出されていない角度においても、精度良く到来方向推定が可能な到来方向推定装置を提供することが可能となる。
【0060】
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態においては、到来方向が既知または未知の電波を用いて、また、障害物の方向が既知または未知の場合に、補正値を算出することが可能な到来方向推定装置である。
図6に本実施の形態における到来方向推定装置を示す。また、図7に、補正値を算出するための処理の流れを示すフロ−チャ−トを示す。
【0061】
図6に示すように、本発明の到来方向推定装置は到来してくる電波を受信する複数のアンテナ素子(1−1〜1−3)と、複数の受信器(2−1〜2−3)と、複数の受信器(2−1〜2−3)の受信信号の中から、複数のアンテナ(1−1〜1−3)の近傍に存在する障害物から遠い位置にある複数のアンテナに対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択器7と、受信信号選択器7で選択された受信信号を用いて電波の到来方向推定を行う第1の到来方向推定器8−1と、複数の受信器(2−1〜2−3)の受信信号と第1の到来方向推定器8−1で推定された到来方向を用いて、その方向のアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値を算出する補正値算出器4と、補正値を保存する補正値保存器5と、補正値保存器で保存された補正値の算出されている2方向の角度差があらかじめ設定した値よりも小さい場合には、2方向間の補正値を補間計算で算出する補正値補間器6と、複数の受信器の受信信号と補正値保存器で保存されている補正値を用いて、電波の到来方向推定を行う第2の到来方向推定器8−2とから構成される。また、第1の到来方向推定器8−1からの出力は障害物方向推定器9に供給される。さらに、これら補正値算出手段4、補正値保存器5、補正値補間器6、受信信号選択器7、第1の到来方向推定器8−1、第2の到来方向推定器8−2及び障害物方向推定器は制御部10からの制御信号により動作している。
【0062】
次に、図7に示すフロ−チャ−トをもとに本発明の到来方向推定装置の動作を説明する。
【0063】
はじめに到来してくる電波を複数のアンテナ素子(1−1〜1−3)で受信し(STEP1)、この到来電波が既知かどうかを判定する(STEP2)。
【0064】
到来電波が既知の場合は既知の方向からの到来波を用いて、補正値算出器4で補正値を計算する(STEP3)。さらに補間値補間器6で補正値の補間を計算した後(STEP4)、補間値補間器で補間した補正値を保管する(STEP5)。そして、この補間値を用いて第2の到来方向推定器8−2でキャリブレ−ションを行った到来方向推定を行うことができる。
【0065】
また、STEP2において到来電波の方向が未知の場合は、障害物の方向が既知かどうかを判断(STEP6)し、障害物の方向が既知の場合は、受信選択器7によりこの障害物に遠い複数のアンテナで受信信号された信号を用い第1の到来方向推定器8−1により到来電波の到来方向を推定する(STEP7)。到来方向が推定されたなら、STEP3〜STEP5の動作により補正値を保管し、この補間値を用いて第2の到来方向推定器8−2でキャリブレ−ションを行った到来方向推定を行うことができる。
【0066】
また、STEP2において到来電波の方向が未知で、STEP6において障害物の方向も未知の場合にははじめに障害物方向推定器9により障害物方向を推定し(STEP8)、次に到来電波の方向を推定した(STEP7)後、STEP3〜STEP5の動作により補正値を保管し、この補間値を用いて第2の到来方向推定器8−2でキャリブレ−ションを行った到来方向推定を行うことができる。
【0067】
ここで、実際に数値シミュレ−ションを用いて、本発明の効果を定量的に評価した結果を以下に示す。図8(a)に評価する上で用いたアンテナ及び障害物の配置関係をX−Y座標で示す。8素子の円形アレイアンテナを用い、その近傍に立方体の障害物がある場合で検討を行った。アンテナはモノポ−ルアンテナを用い、障害物は金属製で、アンテナと同じ高さとしている。この障害物の影響で、アンテナパタ−ンが変化することを想定した。なお、障害物の影響を含めたアンテナ特性は電磁界解析シミュレ−ションのひとつであるモ−メント法を用いて計算している。
【0068】
到来方向は水平面内のみとし、また、周波数は単一周波数で実施している。ここで、方向既知の到来波として、(5、15、35、45、65、75、95、185、215、245、275°)の合計11方向からの到来波を用い、方向未知の到来波として、(125、155°)の合計2方向からの到来波を用いた。また、補間を行う場合の2方向の最小角度差を35°と設定している。
その結果、5°〜275°の範囲に補正値を算出することが可能となった。つまり、5〜275°の範囲は補正値を用いて到来方向推定を行い、275〜360°の範囲は、障害物から遠い位置にあるアンテナ素子の受信信号を用いて到来方向推定を行う。今回は、アンテナ#3#4#5#6の4素子を用いた。
【0069】
図8(b)は、方向推定アルゴリズムにMUSICを用いた場合の推定精度を示す。図8(b)の横軸は到来波の到来角度、縦軸は、そのときの推定誤差の絶対値である。×印が、本発明を用いないで通常のMUSIC法で推定した場合の結果、●が本発明で行った場合の結果である。
【0070】
図8(b)より、本発明によって、推定精度が大幅に改善していることが分かる。特に、障害物のある方向では推定精度の改善が大きく本発明が極めて有効であるといえる。
【0071】
以上説明したように本発明によれば、障害物の影響によって到来方向推定精度が大幅に劣化した場合でも、補正値を広い角度範囲にわたり算出することが可能であり、また、精度の良い推定が可能であることが分かる。
【0072】
以上の説明では、到来波の周波数に関して述べていなかったが、周波数帯域幅の非常に広い場合には以下のように取り扱えば良い。まず、周波数帯域幅が広いと周波数によって、障害物からの影響の受け方が異なる。したがって、周波数を複数に分割しそれぞれの周波数に対して補正値を算出すれば良い。
【0073】
また、補正値の補間はある周波数に対して2つの角度の間で計算することとある角度に対して2つの周波数の間で計算することが有効である。なぜならば、一般に、角度と周波数に対し滑らかに特性が変化するからである。このようにすると、補正値を算出するための到来波の数が少ない場合でも、広い角度範囲、そして、広い周波数範囲において補正値を算出することが可能となる。
【0074】
さらに、2次元(Az、El)の方向推定を行う場合がある。この場合にも、2方向間の補間計算を行うことで広い角度範囲で補正値を算出することが可能となる。
【0075】
さらに、2次元(Az、El)の方向推定で周波数帯域幅が広い場合がある。この場合には、周波数帯域幅を複数に分割し、また、方向と周波数の両方で補間計算を行うことで、広い角度範囲、そして、広い周波数範囲で補正値を計算することが可能となる。
【0076】
また、本発明の補正値補間器6では、補正値が算出される毎に、補間計算を再び行い、補正値を再計算することで精度の良い補正値が得られる。なぜならば、補正値の得られる角度の数が増えるにつれて2つの方向の角度差が小さくなり、補間精度の向上が期待できるからである。したがって、装置の運用を長い間行うことで補正値の精度は向上していく。つまり、本発明を用いることで、長い間同じ装置を使用することが可能になり、低コストで装置を維持することが可能となる。
【0077】
また、本発明の補正値算出器4、および、到来方向推定器(3,8−1,8−2)をデジタル信号処理で実施することで、これを一つの処理装置で実行することもできる。この場合には、機器の小型化や、省電力化も可能となり、また、アルゴリズムの変更もソフトウエアの入れ替えだけで済むので、簡易となり有効な方法であるといえる。
【0078】
また、本発明をアダプティブアンテナへ適用することも可能である。通信に用いるアダプティブアンテナでは、通信相手へパタ−ンのビ−ムを向けたり、逆に、通信相手以外へパタ−ンのヌルを向けたりする。このときに、アンテナパタ−ンが付近の障害物によって変化してしまった場合には、精確にビ−ムを向けたり、ヌルを向けたりすることができなくなる。そこで、本発明を用いて、アンテナパタ−ンのキャリブレ−ションを行うことで、アダプティブアンテナの性能を大幅に向上することが可能となる。
【0079】
【発明の効果】
本発明の到来方向推定装置では、アンテナの放射パタ−ンが、アンテナ近傍の障害物によって変化してしまった場合でも、到来方向が既知または未知の電波の受信信号を用いて、補正値を算出し、あるいは、補間計算により補正値を算出しキャリブレ−ションすることが可能となり、高精度な到来方向推定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る到来方向推定装置
【図2】本発明の補間計算の求め方を表わす図
【図3】本発明の他の実施の形態に係る到来方向推定装置
【図4】障害物によるアンテナパタ−ンの変化量を説明するための図
【図5】本発明の他の実施の形態に係る到来方向推定装置
【図6】本発明の他の実施の形態に係る到来方向推定装置
【図7】本発明の他の実施の形態に係る到来方向推定装置の動作を示すフロ−チャ−ト
【図8】本発明の実施の形態に係る到来方向推定装置の到来方向推定精度を表わす図
【符号の説明】
1−1〜1−3・・・・・アンテナ
2−1〜2−3・・・・・受信器
3・・・・・・・・・到来方向推定器
4・・・・・・・・・補正値算出器
5・・・・・・・・・補正値保存器
6・・・・・・・・・補正値補間器
7・・・・・・・・・受信信号選択器
8−1・・・・・・・・第1の到来方向推定器
8−2・・・・・・・・第2の到来方向推定器
9・・・・・・・・・障害物方向推定器
10・・・・・・・・制御器

Claims (10)

  1. 到来電波を受信する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに対応して接続した複数の受信器と、
    到来方向が既知の電波を受信し、前記複数の受信器からの受信信号を用いて、前記既知の電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出する補正値算出手段と、
    前記複数の補正値を保存する補正値保存手段と、
    前記補正値保存手段で保存された補正値を算出した前記複数の既知の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出するとともに、これら補間補正値を前記補正値保存手段に供給する補正値補間手段と、
    前記複数の受信器の受信信号と前記補正値保存手段で保存されている補正値を用いて、電波の到来方向推定を行う到来方向推定手段と
    を具備することを特徴とする到来方向推定装置。
  2. 到来電波を受信する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに対応して接続した複数の受信器と、
    前記複数の受信器の受信信号の中から、前記複数のアンテナの近傍に存在する障害物から順番に遠い位置にある所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択手段と、
    前記受信信号選択手段で選択された受信信号を用いて電波の到来方向推定を行う第1の到来方向推定手段と、
    前記電波を受信し、前記複数の受信器の受信信号と前記第1の到来方向推定手段で推定された前記電波の到来方向を用いて、前記電波に対する方向の前記複数のアンテナ振幅パタ−ンの補正値と前記複数のアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出する補正値算出手段と、
    前記補正値を保存する補正値保存手段と、
    前記補正値保存手段で保存された補正値を算出した前記複数の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出するとともに、これら補間補正値を前記補正値保存手段に供給する補正値補間手段と、
    前記複数の受信器の受信信号と前記補正値保存手段で保存されている補正値を用いて、電波の到来方向推定を行う第2の到来方向推定手段とから構成される到来方向推定装置。
  3. アンテナパタ−ンの振幅と位相の角度ごとの補正値を保存する補正値保存手段に保存された補正値を用いて、その補正値の値の大きな角度方向に障害物があると推定をする障害物方向推定手段を有することを特徴と請求項1又は請求項2記載の到来方向推定装置。
  4. 到来電波を受信する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに対応して接続した複数の受信器と、
    前記複数の受信器の受信信号の中から、前記複数のアンテナの近傍に存在する障害物から順番に遠い位置にある所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択手段と、
    前記受信信号選択手段で選択された受信信号を用いて電波の到来方向推定を行う第1の到来方向推定手段と、
    前記電波を受信し、前記複数の受信器の受信信号と前記第1の到来方向推定手段で推定された前記電波の到来方向を用いて、前記電波に対する方向の前記複数のアンテナ振幅パタ−ンの補正値と前記複数のアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出する補正値算出手段と、
    前記補正値を保存する補正値保存手段と、
    この補正値保存手段に保存された補正値を用いて、その補正値の値の大きな角度方向に障害物があると推定をする障害物方向推定手段と、
    前記補正値保存手段で保存された補正値を算出した前記複数の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出するとともに、これら補間補正値を前記補正値保存手段に供給する補正値補間手段と、
    前記複数の受信器の受信信号と前記補正値保存手段で保存されている補正値を用いて、電波の到来方向推定を行う第2の到来方向推定手段とを具備し、
    前記到来電波の到来方向が既知の場合には、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに対応して接続した複数の受信器の受信信号により前記補正値を算出し、
    前記到来電波の到来方向が未知であり、かつ、前記障害物の方向が既知である場合には、前記第1の到来方向推定手段により前記到来電波の到来方向を推定した後、前記補正値を算出し、
    前記到来電波の到来方向が未知であり、かつ、前記障害物の方向が未知である場合には、前障害物推定した後、前記第1の到来方向推定手段により前記到来電波の到来方向を推定して前記補正値を算出することを特徴とする到来方向推定装置。
  5. 前記補正値が算出されている角度は、前記補正値を用いて到来方向推定を行い、前記補正値が算出されていない角度は、前記複数のアンテナの近傍に存在する障害物から順番に遠い位置にある所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択し、この選択された受信信号を用いて到来方向推定することを特徴とする請求項1乃至5記載の到来方向推定装置。
  6. 前記到来方向推定手段はMUSIC法を用いた到来方向推定手段であること特徴とする請求項1記載の到来方向推定装置。
  7. 前記第1の到来方向推定手段又は前記第2の到来方向推定手段はそれぞれMUSIC法を用いた到来方向推定手段であること特徴とする請求項2又は請求項4記載の到来方向推定装置。
  8. 到来してくる到来方向が既知の電波を受信する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに対応して接続した複数の受信器と、
    前記複数の受信器の受信信号の中から所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択する受信信号選択手段と、
    前記受信信号選択手段で選択された受信信号を用いて前記到来してくる電波の到来方向推定を行う到来方向推定手段と、
    前記受信選択手段により複数の受信信号の組み合わせを行い、それぞれの組み合わせにおける推定誤差からパタ−ン変化の大きいアンテナ素子を推定する手段とを具備することを特徴とする障害物推定装置。
  9. 到来方向が既知の電波を受信し、これら受信信号を用いて前記既知の複数の電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出し、この算出した補正値をもとに前記補正値を算出した前記複数の既知の電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出し、これら補間補正値、前記算出した補正値及び前記受信信号用いて、電波の到来方向推定を行うことを特徴とする到来方向推定方法。
  10. 到来方向が未知の電波を複数のアンテナにより受信し、これら受信信号の中から前記近傍に存在する障害物から順番に遠い位置にある所定の数のアンテナ素子に対応する複数の受信信号を選択し、これら選択された受信信号を用いて前記電波の到来方向推定を行う第1の到来方向ステップと、
    前記到来方向ステップにより推定した電波を受信し、これら受信信号を用いて推定した電波に対するアンテナ振幅パタ−ンの補正値とアンテナ位相パタ−ンの補正値をそれぞれ算出し、この算出した補正値をもとに前記補正値を算出した前記複数の推定した電波の2方向の角度差が、あらかじめ設定した値よりも小さい場合に2方向間の補間補正値を補間計算で算出し、これら補間補正値、前記算出した補正値及び前記受信信号用いて、電波の到来方向推定を行う第2の到来方向ステップとを有することを特徴とする到来方向推定方法。
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