JP2004011170A - 自由断面掘削機 - Google Patents

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Kazumi Oishi
大石 一美
Kiyoto Orihara
折原 清人
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OISHI INTERNAT SISUKOMU KK
OISHI INTERNATIONAL SISUKOMU KK
Mitsui Miike Machinery Co Ltd
Mitsui Miike Engineering Corp
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OISHI INTERNAT SISUKOMU KK
OISHI INTERNATIONAL SISUKOMU KK
Mitsui Miike Machinery Co Ltd
Mitsui Miike Engineering Corp
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Abstract

【課題】硬岩地盤を刃物の激しい摩耗を伴わずに能率よく掘削できる自由断面掘削機とする。
【解決手段】二つの円板形の刃物17A,17Cを互いにほぼ直角に配した対の多数を電動機駆動のカッタヘッド15の前面に設け、刃物17A,17Cを地盤に交互に食い込ませて剥離掘削を行なう。また、カッタヘッド15を上下左右および前後に移動させるシリンダ9,10,11,12の作動油供給流量を電動機の負荷に応じてシリンダ動作速度切換手段41A,41Bにより変更して高速または微速移動を行なわせ、且つ前後動用シリンダ12のロッド側シリンダ室12Bからの排出作動油をカッタヘッド微速前進手段43により制限して刃物17A,17Cの過度の食い込みを防止するようにした。
【選択図】   図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアームの先端に装備したカッタヘッドを上下左右に移動させながら掘削を行なう掘削機、即ち自由断面掘削機であって殊に硬岩地盤の掘削に適する自由断面掘削機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
機体の前方にアームを突出させてこのアームをシリンダを用いて鉛直面上および水平面上で旋回させることによりアームの先端に装備したカッタヘッドを上下左右に移動させ、更にカッタヘッドをシリンダを用いてアームに対し前後に移動させて主にトンネルの切羽の掘削を行なう自由断面掘削機は、例えば特開平4−38399号公報、特開平8−145673号公報に見られるように周知である。
【0003】
カッタヘッドは円筒形または截頭円錐形の本体の主として前面に円錐形ビットからなる刃物の多数個をそれぞれ回転自由に植設配置してなるものが多く用いられており、電動機で回転駆動される。そして、刃物を掘削面に露出している地盤に押込んでカッタヘッドを回転させながら上下左右に移動させることにより、所定の掘削面に対して自由に掘削を行なうものである。
【0004】
前記のカッタヘッドをアームの先端に装備して回転させながら上下左右に移動させることにより掘削を行なう場所の多くは、砂岩や断層などの軟岩地盤から花崗岩のような高硬度の硬岩地盤に至るさまざまな硬さの地盤が混在しており、カッタヘッドが受ける抵抗は地盤の硬軟によって大幅に異なる。
【0005】
一般に、前記のカッタヘッドを具えた自由断面掘削機は適用限界である一軸圧縮強度が低い軟岩地盤に適する掘削機として知られており、中硬度の地盤に対してはカッタヘッドの上下左右への移動速度を低下させるように油圧ポンプの吐出量を制御することによって対応させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の押込み掘削を行なうカッタヘッドは、地盤の硬度が高くなるに従い押込み深さが浅くなって掘削能力を低下させるばかりか、上下左右への移動に伴う刃物の摩耗が激しく頻繁に交換しなければならない、という問題を生じる。その対策として、ポンプの吐出量を減少させ、シリンダによる上下左右方向の移動速度を大幅に低下させることが考えられるが、掘削能率の著しい低下を招くばかりか、吐出量の減少に伴って作動油の圧力が低下するためシリンダの操作に必要な圧力を確保できなくなり、そのために上下左右方向の移動速度を充分低下させることができず、刃物の激しい摩耗を低減させるには限度がある。
【0007】
本発明はこのように、従来の自由断面掘削機では硬度の高い地盤に充分対応できない、という問題を解決するためになされたものであって、高硬度の地盤を能率よく掘削することができ、従って殊に硬岩地盤の掘削に適したものとすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
カッタヘッドを先端に装備したアームが機体の前方へ突出しており、上下動用シリンダと左右動用シリンダとによってカッタヘッドを機体に対して上下左右に移動させるとともに、前後動用シリンダによってカッタヘッドをアームに対して前後に移動させて掘削を行なう自由断面掘削機がもっている前記課題を、本発明ではカッタヘッドと油圧回路とを次のようにすることによって解決した。
【0009】
先ず、カッタヘッドは電動機駆動の本体の前面に多数個の刃物を配置したものであって、これらの刃物は本体の回転中心軸線とほぼ平行の中心軸線上で回転自由とされた円板形の第一刃物およびほぼ直角の中心軸線上で回転自由とされた円板形の第二刃物の複数個ずつからなり、第一刃物と第二刃物とが協働して掘削を行なうものとした。
【0010】
次に、各シリンダのヘッド側シリンダ室とピストン側シリンダ室に対する作動油の供給・排出を行なう油圧回路は、カッタヘッドを駆動する電動機の負荷に応じて各シリンダへの作動油供給流量を変えるシリンダ動作速度切換手段と、前後動用シリンダのロッド側シリンダ室からの作動油排出流量を制限するカッタヘッド微速前進手段とを具えたもの、またはこれらの手段に加えて各シリンダの作動油排出側の室に背圧を発生させる背圧発生手段を具えたものとした。
【0011】
第一刃物の外側周縁部を掘削面に斜めに食い込ませて地盤を剥離し、次に第二刃物の外側周縁部を掘削面にほぼ直角に食い込ませて第一刃物が先に剥離した個所に隣接する部分の地盤を剥離する。この動作を上下または左右に移動させながら繰返すことにより、各刃物は本体の回転中心の移動に伴いサイクロイド曲線状の公転軌跡上を自転しながら移動して掘削を行なう。そして、第二刃物の地盤への押込み深さとカッタヘッドの上下左右への移動速度とを適正に設定することにより、高い一軸圧縮強度の硬岩地盤に浅い押込み深さで食い込ませて激しい摩耗を生じさせることなく高能率で掘削を行なうことが可能となる。
【0012】
また、カッタヘッドを上下左右および前後に移動させる油圧回路にシリンダ動作速度切換手段を設け、カッタヘッド駆動電動機の負荷に応じてカッタヘッドの移動速度を変更させることにより、掘削時は微速移動させて刃物の激しい摩耗或いは損傷や過負荷を伴うことなく掘削を行なわせ、非掘削時は高速移動させて能率向上を図ることができる。更に、カッタヘッド微速前進手段を設けて前方への移動を常に微速度で行なわせることにより、負荷の変動による刃物の急激且つ過度の押込みがなくなり、常にほぼ一定量ずつの安定した掘削を行なうことができる。
【0013】
更にまた、背圧発生手段を設けたことにより、カッタヘッドが掘削面から受ける掘削反力により振動することが抑制され、カッタヘッドを安定した姿勢で移動させながら掘削を行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明すると、先ず図1,図2を参照して、機体1は左右にクローラ3を配備した台車2に、運転席、エンジン、油圧ユニットなどを搭載した車体4を旋回可能に乗せた自走式作業車両であり、車体4は前端部に基端縦軸6により基端アーム体5Aを水平面上で旋回可能に前方へ突出させて結合している。基端アーム体5Aは先端に中間横軸7により中間アーム体5Bを鉛直面上で旋回可能に前方へ突出させて結合しており、中間アーム体5Bは先端部に先端アーム体5Cを前後可動に前方へ突出させて嵌装支持している。
【0015】
基端アーム体5Aの基端縦軸6を挟んだ両側方には、車体4に基端を回動自由に取り付けたシリンダ筒9a,10aから突出したピストンロッド9b,10bの先端が結合されており、これらは互いに交互に伸縮して基端縦軸6を中心に基端アーム体5Aを左右方向に回動させる左右動用シリンダ9,10を構成している。また、基端アーム体5Aの先端部に基端を回動自由に取り付けたシリンダ筒11aから突出したピストンロッド11bの先端が中間アーム体5Bに結合されており、このシリンダ筒11a,ピストンロッド11bは中間横軸7を中心に中間アーム体5B,先端アーム体5Cを上下方向に回動させる上下動用シリンダ11を構成している。更に、中間アーム体5Bに基端を取り付けたシリンダ筒12aから突出したピストンロッド12bの先端が先端アーム体5Cに結合されており、このシリンダ筒12a,ピストンロッド12bは先端アーム体5Cを前後方向に移動させる前後動用シリンダ12を構成している。
【0016】
先端アーム体5Cは先端にカッタヘッド15を回転可能に装備しており、その駆動用電動機14を内蔵している。三つのアーム体5A,5B,5Cはカッタヘッド15を機体1の前方に保持して移動させるアーム5を構成しており、上下動用シリンダ11と左右動用シリンダ9,10とによってカッタヘッド15を上下左右に移動させ、前後動用シリンダ12によってカッタヘッド15を前後に移動させる基本動作は従来のものと同じである。
【0017】
次に、図3,図4,図5を参照して、カッタヘッド15は電動機14の駆動軸に結合された本体16の前面に多数個の刃物17A,17B,17C,17Dを配置したものであって、各刃物17A,17B,17C,17Dは本体16に固定した円筒状の取付台18に回転自由且つ取り外し交換可能に支持された円板形の刃物である。
【0018】
そして、これらの刃物17A,17B,17C,17Dは、本体16の回転中心軸線N−Nとほぼ平行であるが前方へ向かって回転中心軸線N−Nに次第に近づく小さな傾き角度の中心軸線Aおよび次第に遠ざかる小さな傾き角度の中心軸線Bをそれぞれ回転中心とする二組の各複数個の第一刃物17A,17Bと、回転中心軸線N−Nとほぼ直角であるが回転中心軸線N−Nに向かって前方となる方向に小さな角度で傾いた中心軸線Cおよび後方となる方向に小さな角度で傾いた中心軸線Dをそれぞれ回転中心とする二組の各複数個の第二刃物17C,17Dとからなるものとされている。
【0019】
二組の第一刃物17A,17Bは円周方向ほぼ等間隔且つ交互に配置されているが、第一刃物17Aの組はもう一組の第一刃物17Bよりも少し外側方に位置させられている。また、二組の第二刃物17C,17Dの内で一組の第二刃物17Cは外側方第一刃物17Aの公転外周円Fから少し内側方に位置させられており、もう一組の第二刃物17Dは内側方第一刃物17Bの公転内周円Fから少し外側方に位置させられている。
【0020】
前記の外側方第一刃物17Aと第二刃物17C,内側方第一刃物17Bと第二刃物17Dはそれぞれ互いに協働して掘削面を剥離掘削するものであり、本実施の形態ではその三対ずつが円周方向交互に配置されている。そして、本体16は図3反時計方向Rへ回転駆動され、第一刃物17A,17Bが掘削面に斜めに食い込んで掘削を行なった後に第二刃物17C,17Dが掘削面にほぼ直角に食い込んで掘削を行なうことを繰返す。
【0021】
図6(A)は前記の外側方第一刃物17Aと第二刃物17Cの対と、内側方第一刃物17Bと第二刃物17Dの対とが掘削を行なう状況を概略的に示した図である。最初に第二刃物17C,17Dを掘削面Sに露出している地盤に少し押込んでR方向へ公転させるとともに図の右方向へで示したように順次食い込むとともに、第二刃物17Cの前方端の公転円F移動させると、外側方第一刃物17Aの公転外周円Fに位置する部分が地盤にSAC(図4参照)に位置する部分がSで示したように順次食い込む。一方、内側方第一刃物17Bの公転内周円Fに位置する部分がSで示したように順次食い込むとともに、第二刃物17Dの前方端の公転円F(図5参照)に位置する部分がSで示したように順次食い込む。
【0022】
図6(B),(C),(D)は外側方第一刃物17Aと第二刃物17Cの掘削動作を示した図であって、先行する対の第二刃物17Cによって作られた剥離面Tから地盤Gに後続の対の第一刃物17Aが掘削面Sとほぼ平行に食い込んで、(B)に示すように刃先縁から掘削面Sに向かう斜めの剥離面Tに沿って地盤Gから小片Gを剥離する。この小片Gが剥離して剥離面Tが露出した直後に同じ対の第二刃物17Cが剥離面Tから地盤Gに掘削面Sとほぼ直角に食い込んで、(C)に示すように刃先縁から掘削面Sに向かうほぼ直角の剥離面Tに沿って地盤Gから小片Gを剥離する。更に後続の対の第一刃物17Aは剥離面Tにほぼ直角であるため、剥離面に沿って逃げることなく(D)に示すように食い込んでTと同様の剥離面Tに沿って地盤Gから小片Gを剥離させる。
【0023】
本実施の形態では、第二刃物17Cが地盤Gに食い込んで切削しているとき、第一刃物17Aが斜めの剥離面T,Tに接触して曲げられることがないようにこれらから離れた位置に配置しているが、二つの刃物の対の多数を本体16の前面に配置することにより、常時多数の刃物が掘削個所に接触し或いは地盤Gに食い込んで衝撃による振動を抑制することができる。加えて、各刃物はカッタヘッド15の回転と上下左右方向への移動とによってサイクロイド曲線状の公転軌跡上を自転しながら移動するので、その設置数を多くすることによって掘削能率を大幅に向上することができる。
【0024】
尚、図6に示した右方向への移動を終って左方向へ移動させながら掘削を行なうときの掘削面は、第二刃物17Dの食い込み深さ位置Sとなる。また、移動方向を逆転させるとき、各刃物と掘削面との関係によっては作業開始前と同様の状態、即ち刃物が掘削面から離れているかまたは単に接しているかのいずれかの状態となり、押込みを必要とする場合がある。図6に示した例では、右から左へ逆転するときは食い込んだ状態であるためそのまま左方向へ移動を開始できるが、その次に左から右へ逆転するときは食い込んでいないため押込みが必要である。
【0025】
尚また、本実施の形態におけるカッタヘッド15の本体16に各刃物17A,17B,17C,17Dへ向けて水を噴射するノズルを設け、高圧水を刃物17A,17B,17C,17Dの附近に吹き付けて冷却と粉塵飛散防止とを図ることができる。
【0026】
前記の掘削を行なわせるために各シリンダ9,10,11,12を作動させる油圧回路は、左右動用シリンダ9,10,上下動用シリンダ11および前後動用シリンダ12のそれぞれに対して各一台のポンプを使用し、それぞれが互いに独立した油圧回路とすることが、ポンプの負担軽減、各シリンダの制御性向上の面で好適である。しかし、前後動用シリンダ12は微速、小ストロークであるので上下動用シリンダ11と共通のポンプを使用しても負担増加を招くことは少なく、また回路構成が簡単化されるという利点がある。
【0027】
図7は上下動用シリンダ11と前後動用シリンダ12とを一台のポンプ、左右動用シリンダ9,10を別の一台のポンプでそれぞれ作動させる油圧回路の実施の形態を示す回路図である。
【0028】
この互いに独立した二つの油圧回路は、可変容量形のポンプ21A,21Bと、それらの吐出口から延びる供給主管路22A,22Bおよびそれらの途中に設けた供給第一副管路23A,23B,供給第二副管路25A,25Bと、各シリンダ9,10,11,12が排出した作動油を油槽に戻す排出主管路24A,24Bと、各シリンダ筒9a,10a,11a,12aのヘッド側シリンダ室9A,10A,11A,12Aおよびロッド側シリンダ室9B,10B,11B,12Bのそれぞれに接続されたヘッド側管路26B,28B,30A,32Aおよびロッド側管路27B,29B,31A,33Aとを具えている。
【0029】
また、これらの油圧回路は供給主管路22A,排出主管路24Aとヘッド側管路30A,32A,ロッド側管路31A,33Aとの接続を切換える4ポート3位置の方向制御弁36A,37A,および供給主管路22B,排出主管路24Bとヘッド側管路26B,28B,ロッド側管路27B,29Bとの接続を切換える4ポート3位置の方向制御弁34B,35Bを具えている。
【0030】
供給主管路22A,22Bは4ポート2位置の方向切換弁38A,38Bおよびポンプ21A,21Bに向かって閉じる逆止弁39A,39Bをそれぞれ有している。方向切換弁38A,38Bはカッタヘッドを駆動する電動機14の負荷が予め定めた設定値よりも小さいときはポンプ21A,21Bの吐出作動油を供給主管路22A,22Bにより方向制御弁34B,35B,36A,37Aに送るが、設定値以上となったときは吐出作動油を供給第一副管路23A,23Bに流すように流れ方向を切換えるものである。電動機14の負荷は例えば電流値を検出することによって知ることができる。
【0031】
供給第一副管路23A,23Bは分流器40A,40Bの集流側に接続されており、この分流器40A,40Bの分流側の一方が排出主管路24A,24Bに排出副管路20A,20Bによって接続されている。分流側のもう一方は分流器40A,40Bに向かって閉じる逆止弁19A,19Bを有する供給第二副管路25A,25Bによって供給主管路22A,22Bの逆止弁39A,39B下流側に接続されている。また、供給主管路22A,22Bおよび排出主管路24A,24Bは方向制御弁34B,35B,36A,37AのPポート側で分岐およびRポート側で合流し、ポンプ21Aの作動油が上下動用シリンダ11と前後動用シリンダ12とを動作するように分けられ、ポンプ21Bの作動油が左右動用シリンダ9,10を動作するように分けられる。
【0032】
電動機14の負荷が設定値以下のときはポンプ21A,21Bの吐出作動油の全部が供給主管路22A,22Bを通って各シリンダ9,10,11,12に送られ、これらを高速動作させてカッタヘッド15を殊に上下左右へ高速移動させることができる。そして、これらからの排出作動油は排出主管路24A,24Bを通り一部が排出副管路20A,20B,供給第一副管路23A,23Bを通って油槽に戻される。
【0033】
電動機14の負荷が設定値以上になるとポンプ21A,21Bの吐出作動油の全部が方向切換弁38A,38Bによって供給第一副管路23A,23Bを流れ分流器40A,40Bに入る。吐出作動油は予め設定された割合で比例配分的に分流され、一部が供給第二副管路25A,25Bを通って供給主管路22A,22Bに戻り、一部が排出副管路20A,20Bを通って排出主管路24A,24Bに合流し油槽に戻される。このとき、各シリンダ9,10,11,12からの排出作動油は排出主管路24A,24Bを通って油槽に戻される。
【0034】
即ち、方向切換弁38A,38Bと分流器40A,40Bとは電動機14の負荷、即ちカッタヘッド15が掘削によって受ける抵抗が設定値以上となったとき各シリンダ9,10,11,12に供給される作動油の流量を減少させてそれらの動作速度を低下させるように働くシリンダ動作速度制御手段41A,41Bを構成する。
【0035】
シリンダ動作速度制御手段41A,41Bは、例えば供給主管路22A,22Bから逃し管路を分岐させて排出主管路24A,24Bまたは油槽に接続し、ヘッド側シリンダ室9A,10A,11A,12A,の圧力、或いは電動機14の負荷が設定値以上となったとき開弁して吐出作動油の一部を放出する逃し弁を逃し管路に設けたものとすることもできる。しかし、圧力補償機能を有し負荷の変動による圧力差を生じても、シリンダ9,10,11,12に供給する吐出作動油を所定比率に減少させる分流器40A,40Bを用いた本実施の形態によると、ポンプ21A,21Bの吐出量を広範囲で制御する必要がなくなるとともに、シリンダ9,10,11,12の操作に必要な圧力を確保してシリンダヘッド15を充分な低速度で移動させることができ、その結果刃物17A,17B,17C,17Dの激しい摩耗を防止できる、という利点がある。
【0036】
一方、刃物17C,17Dを掘削面に押込むように働く前後動用シリンダ12は、負荷が変動しても常に微速度で前進して刃物17C,17Dの過度の押込みや掘削面への衝突を防止するようにしているため、ピストンロッド12bの押込み速度を確保させることが必要である。
【0037】
そのために、本実施の形態では逆止弁付き絞り弁42を前後動用シリンダ12のロッド側管路33Aに設けた。この弁42はロッド側シリンダ室12Bからの作動油の流れを絞り弁が制限することによってヘッド側シリンダ室12Aの作動油の圧力に対抗させて微速前進を行なわせ、ロッド側シリンダ室12Bへの作動油の流れは逆止弁が開いて自由とすることによって引込み速度を確保させるように働き、従ってロッド側シリンダ室12Bからの作動油排出流量を制限するカッタヘッド微速前進手段43を構成する。
【0038】
前記の逆止弁付き絞り弁42をシリンダ出口側に設置してピストンロッドの飛び出しを防ぐとともに引込み速度を確保させるようにした油圧回路は、周知のメータアウト回路であって目新しいものではないが、本発明を実施するうえで重要な回路である。
【0039】
また、カッタヘッド15は掘削時に刃物17A,17B,17C,17Dがさまざまな方向の掘削反力により振動することを避けられない。
【0040】
そのために、本実施の形態では逆止弁付き逃し弁44B,45B,46B,47B,48A,49A,50A,51Aを各シリンダ9,10,11,12のヘッド側管路26B,28B,30A,32Aおよびロッド側管路27B,29B,31A,33Aのそれぞれに設けた。これらの逆止弁付き逃し弁44B,45B,46B,47B,48A,49A,50A,51Aはシリンダ9,10,11,12への作動油の流れは逆止弁が開いて自由とするが、シリンダ9,10,11,12からの作動油の流れは逆止弁が閉じ且つ設定圧力以上で逃し弁が開くまでは遮断することによって、シリンダ9,10,11,12の作動油排出側の室に設定圧力の背圧を発生させるように働き、従って一個のシリンダについて二個設けられた逆止弁付き逃し弁44Bと45B,46Bと47B,48Aと49A,50Aと51Aの各対は常に作動油排出側に背圧を加えてカッタヘッド15の振動を抑制する背圧発生手段52B,53B,54A,55Aを構成する。
【0041】
前記の逆止弁付き逃し弁44B,45B,46B,47B,48A,49A,50A,51Aは一方向の流れに対しては設定された背圧を発生させ、反対方向の流れは自由とする周知のカウンタバランス弁であって、それ自体は目新しいものではないが、本発明を実施するうえで有用である。
【0042】
尚、上下動用シリンダ11と前後動用シリンダ12とは、方向制御弁36A,37Aを個別に切換え動作させることによって互いに任意に動作させるが、左右動用シリンダ9,10は方向制御弁34B,35Bを同時に切換え動作して作動油の流れが常に反対であるようにすることが必要である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、二つの円板形の刃物を互いにほぼ直角方向に配置した対の多数を前面に配置したカッタヘッドを、上下左右および前後に移動させるシリンダの動作速度を負荷に応じて切換えることにより高速移動また微速移動を行なわせるとともに、前方への移動については常時微速送りを行なわせるようにした油圧回路で移動させながら掘削動作させるものとした本発明によると、殊に硬岩地盤を刃物の激しい摩耗を招くことなく能率よく掘削することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す側面概略図。
【図2】図1の平面概略図。
【図3】カッタヘッドの実施の形態を示す正面図。
【図4】図3のX−X線に沿う断面図。
【図5】図3のY−Y線に沿う断面図。
【図6】(A)は図3に示したカッタヘッドの刃物による掘削状況の説明図、(B),(C),(D)は掘削動作の説明図。
【図7】油圧回路の実施の形態を示す回路図。
【符号の説明】
1 機体,5 アーム,9,10 左右動用シリンダ,11 上下動用シリンダ,12 前後動用シリンダ,14 電動機,15 カッタヘッド,16 本体,17A,17B 第一刃物,17C,17D 第二刃物,20A,20B 排出副管路,21A,21B ポンプ,22A,22B 供給主管路,23A,23B 供給第一副管路,24A,24B 排出主管路,25A,25B 供給第二副管路,34B,35B,36A,37A 方向制御弁,38A,38B 方向切換弁,40A,40B 分流器,41A,41B シリンダ動作速度制御手段,43 カッタヘッド微速前進手段,52B,53B,54A,55A 背圧発生手段,

Claims (7)

  1. カッタヘッドを先端に装備したアームが機体の前方へ突出しており、上下動用シリンダと左右動用シリンダとによって前記カッタヘッドを前記機体に対して上下左右に移動させるとともに、前後動用シリンダによって前記カッタヘッドを前記アームに対して前後に移動させて掘削を行なう自由断面掘削機において、
    前記カッタヘッドは電動機駆動の本体の前面に多数個の刃物を配置したものであって、前記刃物は前記本体の回転中心軸線とほぼ平行の中心軸線上で回転自由とされた円板形の第一刃物およびほぼ直角の中心軸線上で回転自由とされた円板形の第二刃物の複数個ずつからなり、前記第一刃物と第二刃物とが協働して掘削を行なうものであり、
    前記各シリンダのヘッド側シリンダ室とロッド側シリンダ室に対する作動油の供給・排出を行なう油圧回路は前記電動機の負荷に応じて前記各シリンダへの作動油供給流量を変えるシリンダ動作速度切換手段と、前記前後動用シリンダのロッド側シリンダ室からの作動油排出流量を制限するカッタヘッド微速前進手段とを具えたものである、
    ことを特徴とする自由断面掘削機。
  2. 請求項1に記載した自由断面掘削機であって、
    前記油圧回路は前記シリンダ動作速度切換手段およびカッタヘッド微速前進手段に加えて、前記各シリンダの作動油排出側の室に背圧を発生させる背圧発生手段を具えたものである、
    ことを特徴とする自由断面掘削機。
  3. 前記油圧回路が互いに独立した三つの油圧回路からなり、前記上下動用シリンダ、左右動用シリンダおよび前後動用シリンダのそれぞれに個別のものとされている請求項1または2に記載した自由断面掘削機。
  4. 前記油圧回路が互いに独立した二つの油圧回路からなり、その一つが前記上下動用シリンダおよび前後動用シリンダに対する作動油の供給・排出を行ない、もう一つが前記左右動用シリンダに対する作動油の供給・排出を行なうものとされている請求項1または2に記載した自由断面掘削機。
  5. 前記シリンダ動作速度制御手段は方向切換弁と分流器とを具え、前記方向切換弁は前記電動機の負荷が設定値以上となったときポンプから延びる供給主管路を前記各シリンダに向かって流れる作動油を前記分流器に向かうように流れ方向を切換えるものであり、前記分流器で分流されて流量を減少した作動油が前記供給主管路に戻り前記各シリンダに向かって流れるものとされている請求項1または2に記載した自由断面掘削機。
  6. 前記カッタヘッド微速前進手段が前記前後動用シリンダのロッド側シリンダ室から排出された作動油の流れを遮断する逆止弁と、作動油の流れを制限する絞りとを並列に配置したものとされている請求項1または2に記載した自由断面掘削機。
  7. 前記背圧発生手段が前記各シリンダから排出された作動油の流れを遮断する逆止弁と、前記排出作動油が設定圧力以上となったとき開弁して排出作動油を通過させる逃し弁とを並列に配置したものとされている請求項2に記載した自由断面切削機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100756637B1 (ko) * 2006-08-21 2007-09-07 현대자동차주식회사 대차용 슬라이딩 장치
CN110486027A (zh) * 2019-09-06 2019-11-22 盾构及掘进技术国家重点实验室 一种采用冗余控制的盾构机液压推进系统

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