JP2004011072A

JP2004011072A - Artificial rush and fabric by using the same

Info

Publication number: JP2004011072A
Application number: JP2002168032A
Authority: JP
Inventors: Hiroaki Hase; 長谷　浩明; Tomio Yamazawa; 山澤　富雄; Toshiyuki Tagami; 田上　敏行
Original assignee: Chisso Corp
Current assignee: JNC Corp
Priority date: 2002-06-10
Filing date: 2002-06-10
Publication date: 2004-01-15
Anticipated expiration: 2022-06-10
Also published as: JP3982332B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an artificial rush having an excellent abrasion resistance, enduring a long period of use, capable of preparing a variety of color tones, having a touch and feeling of natural rush on using it as a surface of a tatami mat and suitable as a raw material of a floor material or carpet, and a fabric by using the same. <P>SOLUTION: This artificial rush having 2,500-10,000 dtex fineness is obtained by converging a multiple number of tape yarns of a polyolefin resin composition consisting of a copolymer of ≥2 monomers of propylene and other monomers, consisting mainly of propylene, into one bundle and heating for melting the surface of the bundle, and the fabric by using the same is also provided. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン樹脂のテープヤーンを熱融着させて得られる人造イグサ及びそれを用いた製織物に関する。詳しくは、優れた耐摩耗性を有し長期の使用に耐える、畳等の床材や敷物の素材として好適な人造イグサ及びそれを用いた製織物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
日本の住宅では古くから床材として畳が用いられその畳表として天然のイグサが用いられてきた。このイグサは腰があり、独特の香気を有し、通気性に優れるため床材や敷物の材料として優れているが、天然品であるため日光によって変色したり品質がばらつく等の問題があった。その結果、天然品のイグサに代わりポリオレフィン樹脂を原料とする人造イグサが注目されるようになり、更に、住宅の洋風化に伴い部屋の気密性が向上し空調設備が普及するにつれて、カビ、ダニ、埃等に起因するアレルギー疾患の問題等が顕在化し、社会問題となった事もあって、人造イグサが広く用いられるようになった。
【０００３】
ポリオレフィン樹脂を原料とする人造イグサとしては、当初プラスチックの筒状体が用いられたが、感触や風合が悪くて天然イグサの代替としては使用できなかった。これを改善するため、特公昭５１−５０９７号公報には延伸方向に凸条を有する延伸ポリオレフィンフィルムを線条状に集斂し、加熱ダイを通して線条状集斂物の表面を融着する畳表用線条の製造方法が開示されている。また、特開昭６３−２７４５３３号公報には多数の凹凸皺を有する熱可塑性樹脂筒状体を狭い空隙させ不規則に収束形成し、表面に融着皮膜を形成させた模造イグサが開示され、特開平６−４１８０９号公報には熱可塑性樹脂からなる線状発泡構造体である人工イ草が開示されている。これら人造イグサの感触や風合は、当初の物に比べて格段に向上した。
【０００４】
しかし、従来のポリオレフィン樹脂を原料とする人造イグサは、耐摩耗性が十分でないため長期の使用に耐えず、擦り切れて粉塵を発生する等の問題があった。近年、ゴミ処理問題が深刻になりゴミ発生量の低減が求められるようになり、人造イグサを使用した畳表や花筵等の床材についても長期の使用に耐える耐摩耗性に優れたものが要求されるようになった。更に、住宅の洋風化に伴う床材や敷物の色調の多様化も求められるようになった。
【０００５】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた耐摩耗性を有し長期の使用に耐える、色調の多様化が可能で、畳表として用いた場合には天然イグサの感触や風合を有する、床材や敷物の素材として好適な人造イグサ及びそれを用いた製織物を提供する事を課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、プロピレンを主成分とするプロピレンとプロピレン以外の単量体との二元以上のブロック共重合体からなるポリオレフィン樹脂組成物のテープヤーン複数本を１本の束に収束し、かつその束の表面を熱融着させて得られる繊度２５００〜１００００ｄｔｅｘの人造イグサ及びそれを用いた製織物が本課題を解決できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【０００７】
本発明は以下によって構成される。
（１）ポリオレフィン樹脂組成物からなるテープヤーン複数本を１本の束に収束し、かつその束の表面を熱融着させて得られる繊度２５００〜１００００ｄｔｅｘの人造イグサであって、該ポリオレフィン樹脂組成物がプロピレンを主成分とするプロピレンとプロピレン以外の単量体との二元以上のブロック共重合体（Ａ）を含有することを特徴とする人造イグサ。
【０００８】
（２）ブロック共重合体（Ａ）が、プロピレン−エチレンブロック共重合体であり、該ブロック共重合体中のランダム共重合体セグメントの含有量が３〜６０重量％、該ランダム共重合体セグメント中のエチレンの含有量が３０〜７０重量％であることを特徴とする前記（１）項記載の人造イグサ。
【０００９】
（３）該ポリオレフィン樹脂組成物がブロック共重合体（Ａ）と結晶性プロピレン単独重合体（Ｂ）とを含有し、かつ（Ａ）と（Ｂ）との合計量に対する（Ａ）の重量比率が少なくとも５重量％であることを特徴とする前記（１）もしくは（２）項記載の人造イグサ。
【００１０】
（４）ポリオレフィン樹脂組成物が、平均粒子径が２０μｍ以下であり、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウムから選ばれる少なくとも１種の無機フィラーを１〜４０重量％含有することを特徴とする前記（１）〜（３）項のいずれか１項記載の人造イグサ。
【００１１】
（５）前記（１）〜（４）項のいずれか１項記載の人造イグサを経糸、緯糸の何れか一方または両方に用いて得られる製織物。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明の人造イグサの製造には、プロピレンを主成分とするプロピレンとプロピレン以外の単量体との二元以上のブロック共重合体（Ａ）からなるポリオレフィン樹脂組成物が用いられる。この樹脂組成物を用いることによって、本発明の人造イグサは、優れた耐摩耗性を発現する。なお、本発明において主成分とは最も多い成分をいう。
【００１３】
ブロック共重合体（Ａ）は、結晶性ポリプロピレンセグメント、及びプロピレンとプロピレン以外の単量体との二元以上のランダム共重合体セグメントからなる。プロピレン以外の単量体としては、エチレン及び炭素数４以上のα−オレフィンが例示でき、α−オレフィンとしては、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン等の炭素数４〜１２のα−オレフィン等が例示できる。中でもエチレンは比較的安価であり好ましい。
【００１４】
ブロック共重合体（Ａ）がプロピレン−エチレンブロック共重合体である場合、プロピレン−エチレンブロック共重合体中のランダム共重合体セグメントの含有量は、好ましくは３〜６０重量％、より好ましくは５〜４０重量％であり、ランダム共重合体セグメント中のエチレンの含有量は、好ましくは２０〜７０重量％、より好ましくは３０〜６５重量％であると、得られる人造イグサは耐摩耗性に優れるため好ましい。
【００１５】
ブロック共重合体（Ａ）のメルトフローレート（ＪＩＳ　Ｋ　７２１０−１９７６「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」（表１の条件１４、試験温度２３０℃、試験荷重２１．１８Ｎ）により測定、以下ＭＦＲという）は、好ましくは０．１〜１０ｇ／１０分、より好ましくは１．０〜８ｇ／１０分であれば、ポリオレフィン樹脂組成物の押出成形性が良好で得られるテープヤーンの強度も十分である。
【００１６】
本発明において、ポリオレフィン樹脂組成物にはブロック共重合体（Ａ）以外の樹脂を、必要に応じて添加することができる。例えば、ブロック共重合体（Ａ）に、結晶性プロピレン単独重合体（Ｂ）を添加したポリオレフィン樹脂組成物から得られる人造イグサは、耐久性に優れ、油汚れしにくくかつ経済的に有利である。ポリオレフィン樹脂組成物にブロック共重合体（Ａ）と結晶性プロピレン単独重合体（Ｂ）とを併用する場合は、（Ａ）と（Ｂ）との合計量に対する（Ａ）の重量比率が少なくとも５重量％、より好ましくは５０重量％以上であると耐摩耗性、耐汚染性の点で好ましい。
【００１７】
結晶性プロピレン単独重合体（Ｂ）のメルトフローレート（ＪＩＳ　Ｋ　７２１０−１９７６「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」（表１の条件１４、試験温度２３０℃、試験荷重２１．１８Ｎ）により測定、以下ＭＦＲという）は、０．１〜１０ｇ／１０分、好ましくは１．０〜８ｇ／１０分であれば、ポリオレフィン樹脂組成物の押出成形性が良好で得られるテープヤーンの強度も十分であり好ましい。
【００１８】
ポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じてポリオレフィン樹脂に一般的に用いられる各種添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、フィラー、帯電防止剤、中和剤、滑剤、ブロッキング防止剤、難燃化剤、抗菌剤、顔料（無機顔料、有機顔料、パール顔料等）、発泡剤等を配合することができる。尚、前記のフィラーの中で、無機フィラーは、ポリオレフィン樹脂組成物から得られるテープヤーンや加工糸の剛性を高め、人造イグサに硬い風合いを付与するために好適に用いられる。無機フィラーとしては、平均粒子径が２０μｍ以下の炭酸カルシウム、タルク、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウムが例示でき、これらは単独使用でも２種以上の併用でもよい。ポリオレフィン樹脂組成物における無機フィラーの含有量としては１〜４０重量％が好ましい。
【００１９】
本発明において、ポリオレフィン樹脂組成物は、ブロック共重合体（Ａ）及び必要に応じて配合される結晶性プロピレン単独重合体（Ｂ）や他の添加剤を公知、公用のタンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー（商品名）、スーパーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー等により均一に分散混合して得ることができる。また、その後、ミキシングロール、押出機等を用いて所望により加熱溶融混練され、更に粒状に切断されたペレットとしても得られる。
【００２０】
本発明において、ポリオレフィン樹脂組成物は押出成形等によりフィルムに成形され、得られたフィルムは更にスリットされ延伸され、または延伸された後スリットされてテープヤーンとなる。ポリオレフィン樹脂組成物をフィルムに成形する方法としてはＴダイ法やインフレーション法のような押出成形法、カレンダー加工法等が挙げられるが、フィルムからテープヤーン迄連続的に生産しやすい押出成形法が好ましい。尚、フィルムをスリットした後の延伸はタテ方向（ＭＤ）の一軸延伸であり、延伸時のフィルムの加熱方法としては熱風や熱水中を通過させる方法もしくは熱板や加熱ロールに接触させる方法があり、いずれも使用可能である。延伸倍率は３〜１２倍が好ましい。
【００２１】
得られるテープヤーンの繊度は、３００〜３０００ｄｔｅｘ、好ましくは４００〜１５００ｄｔｅｘ、更に好ましくは４５０〜１０００ｄｔｅｘである。また、テープヤーンの幅は１〜２０ｍｍ、中でも３〜１５ｍｍが望ましい。テープヤーンの厚さは５〜８０μｍ、好ましくは７〜４０μｍが望ましい。テープヤーンの繊度、幅、及び厚さが上記の範囲であると、感触のよい人造イグサが得られる。
テープヤーンの引張強さ、伸び率（ＪＩＳ　Ｌ　１０１３「化学繊維フィラメント糸試験方法」）は、引張強さ３ｃＮ／ｄｔｅｘ以上、伸び率５０％以下、好ましくは４０％以下であることが望ましく、それによって得られる人造イグサから得られる製織物は十分な強度を有し寸法安定性が良好である。
【００２２】
本発明の人造イグサは、ポリオレフィン樹脂組成物のテープヤーン複数本、通常３〜３０本を１本の束にしその表面を熱融着させてなり、２５００〜１００００ｄｔｅｘの繊度を有する。繊度を２５００〜１００００ｄｔｅｘとすることによって、本発明の人造イグサは天然のイグサに似た感触と外観を呈する。また、本発明の人造イグサは、テープヤーン複数本を１本の束にしその束の表面を熱融着することによって、テープヤーンの繊度等のバラツキによる影響が抑制された均一な繊度を有する人造イグサとなる。また、本発明の人造イグサの太さは、特に限定されないが０．７〜１．４ｍｍであると天然のイグサに似た感触と外観を呈するため好ましい。
【００２３】
テープヤーン複数本を１本の束にしその表面を熱融着させて人造イグサを製造する方法としては、複数本のテープヤーンをガイド装置等を通して１本のほぼ円形断面を有する束にし、その束を、テープヤーンを構成するブロック共重合体（Ａ）の融点以上に加熱されたヒートブロックの孔を通過させ束の表面を熱融着させる方法が例示できる。ヒートブロックの温度は通常２００〜４４０℃である。
【００２４】
本発明の人造イグサを素材とする床材や敷物用の製織物は、前記の人造イグサを経糸及び／または緯糸に用い製織して得られる。製織物が畳表である場合には、人造イグサを緯糸に用い経糸としてポリエステル・綿混紡糸を用いてスルザー織機で平織りに製織される。また、人造イグサを経糸及び緯糸に用い、かつ経糸として１本以上の地糸と１本以上、好ましくは２本のパイル糸とを交互に配して力織機で製織して得られる製織物は、この織パターンによってサイザル麻に似た硬い風合いを呈するようになる。なお、製織物の端部は人造イグサのほつれを防止するため熱融着や縫製等の処理が望ましい。
【００２５】
本発明の人造イグサを製織して得られる製織物は、更に他の布帛、フィルム、板状体等と積層して使用することができる。特にクッション性を有する板状体物との積層体はそのままでカーペット代替材として使用できる。
【００２６】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。尚、実施例及び比較例において用いられた評価方法を以下に示す。
【００２７】
（ａ）耐摩耗性試験
幅１０ｃｍ×長さ４０ｃｍの長方形でイグサが幅方向に沿って並んだ畳表サンプルを直方体の固定台（幅１０ｃｍ×長さ１７ｃｍ×高さ２ｃｍ）上面に敷いて長さ方向の両端を固定し、畳表サンプルの上面に、幅６ｃｍ×長さ１０ｃｍ×厚さ２ｃｍの直方体の橇を摩擦布（帆布１０号）で覆って幅６ｃｍ×長さ１０ｃｍの面で接触するように、かつ長手方向が人造イグサの長さ方向と直角になるように乗せる。更に、橇に荷重を乗せて畳表サンプルに２４．５ｋＰａ（０．２５ｋｇｆ／ｃｍ^２）の力を加える。橇を人造イグサの長さ方向と直角の方向に５ｃｍのストロークで２８回／分往復させ、所定回数往復後の摩耗状況を観察し、下記基準に従って評価した。
◎：表面に割れ、毛羽立ちの発生が全く見られない。
○：表面にわずかに割れが見られる。
△：表面にわずかに毛羽立ちが見られる。
×：摩耗面が白化して細かな毛羽立ちが見られ粉塵が発生している。
【００２８】
（ｂ）耐汚染性
１０×１０ｃｍの人造イグサ畳表サンプル中央部分に、油脂としてはサラダオイルを、水性としてはコーヒーを５ミリリットルをスポイトで滴下する。２０分後乾燥布及び湿布にて拭き取り表面の変色状態を非滴下部分と比較し、下記基準に従って評価した。
○：乾布・湿布で清掃すると汚れが全く見られない。
△：乾布・湿布で清掃しても僅かに滴下の跡が残る
×：乾布・湿布で清掃しても滴下の跡が残る。
【００２９】
実施例１
プロピレン−エチレンブロック共重合体（ランダム共重合体（ＲＣ）セグメント含有量１５．６重量％、ＲＣセグメント中のエチレン含有量４３重量％、ＭＦＲ；２．５ｇ／１０分）１００重量部に、緑色マスターバッチ（濃度４０重量％）３重量部、炭酸カルシウムマスターバッチ（濃度７０重量％、平均粒子径５μｍ）２０重量部を加え、タンブラーミキサーを用いて混合しポリオレフィン樹脂組成物を作製した。この組成物を用いインフレーション押出装置を使用して円形ダイ温度２３０℃で製膜したフィルムをスリットした後、１１０℃でタテ方向（ＭＤ）に５倍延伸し、１３０℃でアニールして繊度７００ｄｔｅｘ、幅６．５ｍｍ、引張強さ２．７ｃＮ／ｄｔｅｘ、伸び率２５％のテープヤーンを得た。
得られたテープヤーン７本をガイドロールを通して断面がほぼ円形の１本の束にし、表面温度３００℃のヒートブロックの孔を通過させて束の表面を溶融させて繊度４９００ｄｔｅｘの人造イグサを得た。
【００３０】
前記人造イグサを緯糸に用い、かつ経糸として綿・ポリエステル混合糸を用い、加工糸打ち込み本数４０本／２．５４ｃｍ、経糸本数８本／２．５４ｃｍとして平織りに製織し畳表を作製した。製織にはスルザー織機を使用した。得られた畳表を評価試験に供した。結果を表１に示した。
【００３１】
実施例２
プロピレン−エチレンブロック共重合体（ランダム共重合体（ＲＣ）セグメント含有量１５．６重量％、ＲＣセグメント中のエチレン含有量４３重量％、ＭＦＲ；２．５ｇ／１０分）５０重量部、結晶性プロピレン単独重合体（ＭＦＲ；１．８ｇ／１０分）５０重量部に、緑色マスターバッチ（濃度４０重量％）３重量部、炭酸カルシウムマスターバッチ（濃度７０重量％、平均粒子径５μｍ）２０重量部を加え、タンブラーミキサーを用いて混合しポリオレフィン樹脂組成物を作製した。この組成物を用い実施例１の記載と同様にして畳表を作製し、得られた畳表を評価試験に供した。結果を表１に示した。
【００３２】
比較例
結晶性プロピレン単独重合体（ＭＦＲ；１．８ｇ／１０分）３０重量部、緑色マスターバッチ（濃度４０重量％）３重量部、炭酸カルシウムマスターバッチ（濃度７０重量％、平均粒子径５μｍ）１２重量部を加え、タンブラーミキサーを用いて混合しポリオレフィン樹脂組成物を作製した。この組成物を用い実施例１の記載と同様にして畳表を作製し、得られた畳表を評価試験に供した。結果を表１に示した。
【００３３】
参考例
人造イグサ畳表サンプルに代えて、天然イグサを用いた市販の畳表からサンプルを切出し評価試験に供した。結果を表１に示した。尚、摩耗試験では毛羽立ちは発生しなかった。これはイグサ表面が削れてしまい、毛羽立ちがすぐ粉塵になったためと考えられる。
【００３４】
【表１】

【００３５】
【発明の効果】
本発明の人造イグサは、優れた耐摩耗性を有し、長期の使用に耐え、油汚れしにくくかつ色調の多様化が可能で、畳表として用いた場合には天然イグサの感触や風合を有する、畳等の床材や敷物の素材として好適な人造イグサである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an artificial rush obtained by heat-sealing a tape yarn of a polyolefin resin and a woven fabric using the same. More specifically, the present invention relates to an artificial rush that is excellent as a material for flooring and rugs, such as tatami mats, that has excellent wear resistance and that can withstand long-term use, and a woven fabric using the same.
[0002]
[Prior art]
Traditional Japanese tatami mats have been used as flooring and natural rush has been used as the tatami mat. This rush has a waist, has a unique aroma, and is excellent as a material for flooring and rugs because of its excellent breathability, but because it is a natural product, it has problems such as discoloration and uneven quality due to sunlight. . As a result, artificial rushes using polyolefin resin as a raw material instead of natural rushes have been attracting attention, and furthermore, as the airtightness of rooms has been improved and air-conditioning equipment has become more popular with the westernization of houses, molds and mites have become more popular. Due to the fact that problems such as allergic diseases caused by dust and the like have become apparent and have become a social problem, artificial artificial rush has come to be widely used.
[0003]
As a synthetic rush made from a polyolefin resin, a plastic cylindrical body was used at first, but it could not be used as a substitute for natural rush due to poor feel and feeling. In order to improve this, Japanese Patent Publication No. 51-5097 discloses a tatami mat in which a stretched polyolefin film having a ridge in a stretching direction is converged in a linear shape, and the surface of the linear conglomerate is fused through a heating die. A method of manufacturing a utility wire is disclosed. JP-A-63-274533 discloses an imitation rusher in which a thermoplastic resin tubular body having a large number of uneven wrinkles is formed into a narrow gap, irregularly convergently formed, and a fused film is formed on the surface. JP-A-6-41809 discloses an artificial rush that is a linear foam structure made of a thermoplastic resin. The feel and feel of these artificial rushes have been significantly improved compared to the original ones.
[0004]
However, a conventional artificial rush made from a polyolefin resin has a problem in that it does not withstand long-term use due to insufficient abrasion resistance and is frayed to generate dust. In recent years, the problem of garbage disposal has become serious, and it has become necessary to reduce the amount of garbage generated. It became so. Furthermore, diversification of the color tone of flooring and rugs accompanying the westernization of houses has been required.
[0005]
[Problems to be solved by the present invention]
The present invention has excellent abrasion resistance and withstands long-term use, is capable of diversifying colors, and has the feel and feel of natural rush when used as a tatami mat, as a material for flooring and rugs. An object of the present invention is to provide a suitable artificial rush and a woven fabric using the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies and found that a plurality of tape yarns of a polyolefin resin composition comprising a binary or more block copolymer of propylene containing propylene as a main component and a monomer other than propylene are used as one piece. It has been found that an artificial rush having a fineness of 2500 to 10000 dtex obtained by converging into a bundle and heat-sealing the surface of the bundle and a woven fabric using the same can solve this problem, and the present invention has been completed based on this finding. did.
[0007]
The present invention is constituted by the following.
(1) An artificial rush having a fineness of 2500 to 10000 dtex obtained by converging a plurality of tape yarns made of a polyolefin resin composition into one bundle and heat-sealing the surface of the bundle, wherein the polyolefin resin composition An artificial rush, wherein the product contains a binary block copolymer (A) of propylene having propylene as a main component and a monomer other than propylene.
[0008]
(2) The block copolymer (A) is a propylene-ethylene block copolymer, and the content of the random copolymer segment in the block copolymer is 3 to 60% by weight, and the random copolymer segment is The artificial rush according to the above (1), wherein the content of ethylene in the content is 30 to 70% by weight.
[0009]
(3) The polyolefin resin composition contains a block copolymer (A) and a crystalline propylene homopolymer (B), and the weight ratio of (A) to the total amount of (A) and (B) Is at least 5% by weight of the artificial rush according to the above (1) or (2).
[0010]
(4) The polyolefin resin composition has an average particle diameter of 20 μm or less and contains 1 to 40% by weight of at least one inorganic filler selected from calcium carbonate, talc, silica, titanium oxide, and barium sulfate. The artificial rush according to any one of the above (1) to (3).
[0011]
(5) A woven fabric obtained by using the artificial rush according to any one of the above (1) to (4) for one or both of a warp and a weft.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
In the production of the artificial rush of the present invention, a polyolefin resin composition comprising a binary or more block copolymer (A) of propylene containing propylene as a main component and a monomer other than propylene is used. By using this resin composition, the artificial rush of the present invention exhibits excellent wear resistance. In the present invention, the main component refers to a component that is the largest.
[0013]
The block copolymer (A) comprises a crystalline polypropylene segment and a binary or more random copolymer segment of propylene and a monomer other than propylene. Examples of monomers other than propylene include ethylene and α-olefins having 4 or more carbon atoms. Examples of α-olefins include 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, and 1-octene. And 12 α-olefins. Among them, ethylene is preferable because it is relatively inexpensive.
[0014]
When the block copolymer (A) is a propylene-ethylene block copolymer, the content of the random copolymer segment in the propylene-ethylene block copolymer is preferably 3 to 60% by weight, more preferably 5% by weight. When the content of ethylene in the random copolymer segment is preferably 20 to 70% by weight, and more preferably 30 to 65% by weight, the resulting artificial rush is excellent in abrasion resistance. Therefore, it is preferable.
[0015]
Measured according to the melt flow rate of the block copolymer (A) (JIS K 7210-1976 “Testing method for flow of thermoplastics” (condition 14 in Table 1, test temperature 230 ° C., test load 21.18N), hereinafter referred to as MFR. ) Is preferably from 0.1 to 10 g / 10 min, more preferably from 1.0 to 8 g / 10 min, and the extrudability of the polyolefin resin composition is good and the strength of the obtained tape yarn is sufficient. .
[0016]
In the present invention, a resin other than the block copolymer (A) can be added to the polyolefin resin composition as needed. For example, an artificial rush obtained from a polyolefin resin composition obtained by adding a crystalline propylene homopolymer (B) to a block copolymer (A) has excellent durability, is less likely to be oily, and is economically advantageous. . When the block copolymer (A) and the crystalline propylene homopolymer (B) are used in combination in the polyolefin resin composition, the weight ratio of (A) to the total amount of (A) and (B) is at least 5%. If it is at least 50% by weight, more preferably at least 50% by weight is preferred in terms of abrasion resistance and stain resistance.
[0017]
Measured by melt flow rate of crystalline propylene homopolymer (B) (JIS K 7210-1976 "Method for testing flow of thermoplastics" (condition 14 in Table 1, test temperature 230 ° C, test load 21.18N); MFR) is from 0.1 to 10 g / 10 min, preferably from 1.0 to 8 g / 10 min, so that the extrudability of the polyolefin resin composition is good and the strength of the obtained tape yarn is also sufficient. .
[0018]
In the polyolefin resin composition, if necessary, various additives generally used for the polyolefin resin, for example, antioxidants, light stabilizers, ultraviolet absorbers, fillers, antistatic agents, neutralizing agents, lubricants, blocking Inhibitors, flame retardants, antibacterial agents, pigments (inorganic pigments, organic pigments, pearl pigments, etc.), foaming agents and the like can be blended. Among the fillers, inorganic fillers are suitably used to increase the rigidity of tape yarns and processed yarns obtained from the polyolefin resin composition, and to impart a hard feel to artificial rush. Examples of the inorganic filler include calcium carbonate, talc, silica, titanium oxide, and barium sulfate having an average particle diameter of 20 μm or less, and these may be used alone or in combination of two or more. The content of the inorganic filler in the polyolefin resin composition is preferably from 1 to 40% by weight.
[0019]
In the present invention, the polyolefin resin composition comprises a block copolymer (A), a crystalline propylene homopolymer (B) to be blended as required, and other additives. (Trade name), a super mixer, a ribbon blender, a Banbury mixer and the like. Thereafter, the mixture is heated and melt-kneaded as desired using a mixing roll, an extruder, or the like, and further obtained as pellets cut into granules.
[0020]
In the present invention, the polyolefin resin composition is formed into a film by extrusion or the like, and the obtained film is further slit and stretched, or is stretched and then slit to form a tape yarn. Examples of the method for forming the polyolefin resin composition into a film include an extrusion method such as a T-die method and an inflation method, and a calendering method. However, an extrusion method that allows easy production from a film to a tape yarn is preferable. . The stretching after slitting the film is uniaxial stretching in the vertical direction (MD), and the method of heating the film at the time of stretching includes a method of passing hot air or hot water or a method of contacting with a hot plate or a heating roll. Yes, any of them can be used. The stretching ratio is preferably 3 to 12 times.
[0021]
The fineness of the resulting tape yarn is 300 to 3000 dtex, preferably 400 to 1500 dtex, and more preferably 450 to 1000 dtex. The width of the tape yarn is preferably 1 to 20 mm, and more preferably 3 to 15 mm. The thickness of the tape yarn is desirably 5 to 80 µm, preferably 7 to 40 µm. When the fineness, width, and thickness of the tape yarn are in the above ranges, an artificial rush having a good touch can be obtained.
The tensile strength and elongation (JIS L 1013 "Test method for chemical fiber filament yarn") of the tape yarn are desirably not less than 3 cN / dtex and not more than 50%, preferably not more than 40%, elongation. The woven fabric obtained from the artificial rush obtained by the method described above has sufficient strength and good dimensional stability.
[0022]
The artificial rush of the present invention is formed by bundling a plurality of tape yarns of the polyolefin resin composition, usually 3 to 30 into a single bundle, and heat-sealing the surface of the bundle to have a fineness of 2500 to 10000 dtex. By setting the fineness to 2500 to 10000 dtex, the artificial rush of the present invention has a feel and appearance similar to natural rush. Further, the artificial rush of the present invention is a synthetic rush having uniform fineness in which a plurality of tape yarns are formed into a single bundle and the surface of the bundle is heat-sealed to suppress the influence of variations in the fineness of the tape yarn. It becomes rush. The thickness of the artificial rush of the present invention is not particularly limited, but is preferably from 0.7 to 1.4 mm, because the artificial rush has a feel and appearance similar to that of natural rush.
[0023]
As a method for manufacturing artificial rushes by forming a plurality of tape yarns into one bundle and heat-sealing the surface thereof, a plurality of tape yarns are formed into a bundle having a substantially circular cross section through a guide device or the like, and the bundle is formed. Through a hole of a heat block heated to a melting point of the block copolymer (A) or more constituting the tape yarn to thermally fuse the surface of the bundle. The temperature of the heat block is usually from 200 to 440C.
[0024]
The woven fabric for flooring and rugs using the artificial rush of the present invention as a raw material is obtained by weaving the artificial rush to the warp and / or weft. When the woven fabric is a tatami mat, the artificial rush is used as the weft and plain weave by a Sulzer loom using polyester / cotton blended yarn as the warp. Also, a woven fabric obtained by using artificial rushes for warp and weft, and weaving with a power loom by alternately arranging one or more ground yarns and one or more, preferably two pile yarns as warp yarns is This weave pattern gives a hard texture similar to sisal hemp. The end of the fabric is desirably subjected to a process such as heat fusion or sewing to prevent the artificial rush from fraying.
[0025]
The woven fabric obtained by weaving the artificial rush of the present invention can be used by further laminating it with another cloth, film, plate-like body or the like. In particular, a laminate with a plate-like object having cushioning properties can be used as it is as a carpet substitute.
[0026]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited thereto. The evaluation methods used in Examples and Comparative Examples are shown below.
[0027]
(A) Abrasion resistance test A tatami mat sample with a rectangle of width 10 cm x length 40 cm and rushes arranged along the width direction is laid on the upper surface of a rectangular parallelepiped fixed base (width 10 cm x length 17 cm x height 2 cm) to length. Both ends in the direction are fixed, and a rectangular parallelepiped sled having a width of 6 cm x a length of 10 cm x a thickness of 2 cm is covered with a friction cloth (canvas No. 10) on the upper surface of the tatami mat sample so as to make contact with the surface of a width of 6 cm x a length of 10 cm. And the longitudinal direction is perpendicular to the length direction of the artificial rush. Further, a load of 24.5 kPa (0.25 kgf / cm ² ) is applied to the tatami surface sample by applying a load to the sled. The sled was reciprocated 28 times / min with a 5 cm stroke in the direction perpendicular to the length direction of the artificial rush, and the abrasion state after a predetermined number of reciprocations was observed and evaluated according to the following criteria.
：: No cracking or fluffing was observed on the surface.
：: The surface is slightly cracked.
Δ: Slight fluff is observed on the surface.
×: The wear surface is whitened and fine fluff is seen, and dust is generated.
[0028]
(B) Contamination resistance 5 ml of salad oil and 5 ml of aqueous coffee are dropped with a dropper at the center of a 10 × 10 cm artificial rushed tatami surface sample. Twenty minutes later, the discolored state of the surface wiped off with a dry cloth and a compress was compared with the non-dropped part, and evaluated according to the following criteria.
：: No dirt is seen when cleaning with a dry cloth or compress.
Δ: Slight traces of dripping remain even after cleaning with a dry cloth or compress. X: Traces of dripping remain even after cleaning with a dry cloth or compress.
[0029]
Example 1
100 parts by weight of a propylene-ethylene block copolymer (random copolymer (RC) segment content: 15.6% by weight, ethylene content in RC segment: 43% by weight, MFR: 2.5 g / 10 minutes), green 3 parts by weight of a master batch (concentration: 40% by weight) and 20 parts by weight of a calcium carbonate master batch (concentration: 70% by weight, average particle size: 5 μm) were added and mixed using a tumbler mixer to prepare a polyolefin resin composition. After slitting a film formed at 230 ° C. in a circular die using an inflation extruder using this composition, the film is stretched 5 times in the vertical direction (MD) at 110 ° C., and annealed at 130 ° C. to a fineness of 700 dtex. A tape yarn having a width of 6.5 mm, a tensile strength of 2.7 cN / dtex and an elongation of 25% was obtained.
The seven tape yarns obtained were passed through a guide roll into a bundle having a substantially circular cross section, and passed through a hole of a heat block having a surface temperature of 300 ° C. to melt the surface of the bundle to obtain an artificial rush having a fineness of 4900 dtex. .
[0030]
The artificial rush was used for the weft, and a cotton / polyester mixed yarn was used as the warp. The number of processed yarns was 40 / 2.54 cm, and the number of warps was 8 / 2.54 cm. Sulzer loom was used for weaving. The obtained tatami mat was subjected to an evaluation test. The results are shown in Table 1.
[0031]
Example 2
50 parts by weight of a propylene-ethylene block copolymer (random copolymer (RC) segment content: 15.6% by weight, ethylene content in RC segment: 43% by weight, MFR: 2.5 g / 10 min), crystallinity 50 parts by weight of a propylene homopolymer (MFR; 1.8 g / 10 min), 3 parts by weight of a green masterbatch (concentration: 40% by weight), and 20 parts by weight of a calcium carbonate masterbatch (concentration: 70% by weight, average particle size: 5 μm) Was added and mixed using a tumbler mixer to prepare a polyolefin resin composition. Using this composition, a tatami mat was prepared in the same manner as described in Example 1, and the obtained tatami mat was subjected to an evaluation test. The results are shown in Table 1.
[0032]
Comparative Example 30 parts by weight of a crystalline propylene homopolymer (MFR; 1.8 g / 10 minutes), 3 parts by weight of a green masterbatch (concentration: 40% by weight), and calcium carbonate masterbatch (concentration: 70% by weight, average particle diameter: 5 μm) 12 parts by weight were added and mixed using a tumbler mixer to prepare a polyolefin resin composition. Using this composition, a tatami mat was prepared in the same manner as described in Example 1, and the obtained tatami mat was subjected to an evaluation test. The results are shown in Table 1.
[0033]
Reference Example In place of the artificial rush table sample, a sample was cut out from a commercially available tatami table using natural rush and subjected to an evaluation test. The results are shown in Table 1. No fuzzing occurred in the abrasion test. This is probably because the surface of the rush was shaved and the fluff was immediately turned into dust.
[0034]
[Table 1]

[0035]
【The invention's effect】
The artificial rush of the present invention has excellent abrasion resistance, withstands long-term use, is less likely to be stained with oil, and can be diversified in color tone. It is an artificial rush that is suitable as a material for flooring or rugs such as tatami mats.

Claims

A synthetic rush having a fineness of 2,500 to 10,000 dtex obtained by converging a plurality of tape yarns made of a polyolefin resin composition into one bundle and heat-sealing the surface of the bundle, wherein the polyolefin resin composition is propylene. An artificial rush containing two or more binary block copolymers (A) of propylene and a monomer other than propylene whose main component is propylene.

The block copolymer (A) is a propylene-ethylene block copolymer, and the content of the random copolymer segment in the block copolymer is 3 to 60% by weight, and the ethylene in the random copolymer segment is 2. The artificial rush according to claim 1, wherein the content of is from 20 to 70% by weight.

The polyolefin resin composition contains a block copolymer (A) and a crystalline propylene homopolymer (B), and the weight ratio of (A) to the total amount of (A) and (B) is at least 5 The artificial rush according to claim 1 or 2, wherein the weight is% by weight.

The polyolefin resin composition has an average particle diameter of 20 μm or less and contains 1 to 40% by weight of at least one inorganic filler selected from calcium carbonate, talc, silica, titanium oxide, and barium sulfate. Item 4. The artificial rush according to any one of Items 1 to 3.

A woven fabric obtained by using the artificial rush according to any one of claims 1 to 4 for one or both of a warp and a weft.