JP2004009281A - 関節アクチュエータ - Google Patents
関節アクチュエータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004009281A JP2004009281A JP2002170554A JP2002170554A JP2004009281A JP 2004009281 A JP2004009281 A JP 2004009281A JP 2002170554 A JP2002170554 A JP 2002170554A JP 2002170554 A JP2002170554 A JP 2002170554A JP 2004009281 A JP2004009281 A JP 2004009281A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint
- axis
- motor
- main
- stator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
- Manipulator (AREA)
- Linear Motors (AREA)
Abstract
【課題】コンパクトで省スペース構造でありながら半球面動作が可能な関節アクチュエータを提供すること。
【解決手段】第1関節軸1と第2関節軸7との間に、主関節部4を介して互いに直交する2軸方向周りの旋回動作を可能とする関節アクチュエータであって、第1関節軸1と主関節部4との間の、第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータ2と、第2関節軸7と主関節部4との間で当該第2関節軸7と主関節部4の、第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータ20と、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】第1関節軸1と第2関節軸7との間に、主関節部4を介して互いに直交する2軸方向周りの旋回動作を可能とする関節アクチュエータであって、第1関節軸1と主関節部4との間の、第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータ2と、第2関節軸7と主関節部4との間で当該第2関節軸7と主関節部4の、第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータ20と、を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1関節軸と第2関節軸との間で、主関節部を介して2自由度の旋回動作が可能な関節アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置あるいは産業用ロボット等に用いられる、従来の関節アクチュエータは、図9に示すように、円筒型の2個の電磁モータ60,61を直交した形で積み重ねたような構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記関節アクチュエータは、2個の電磁モータ60,61を重ねているため、コンパクト性に欠けるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述した従来例の有する不都合を改善し、コンパクトで省スペース構造でありながら半球面動作が可能な関節アクチュエータを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明では、第1関節軸と第2関節軸との間に、主関節部を介して互いに交差する2軸方向周りの旋回動作を可能とする関節アクチュエータにおいて、前記第1関節軸と前記主関節部との間に設けられ、当該第1関節軸と主関節部の第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータと、前記第2関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第2関節軸と主関節部の、前記第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータと、を備え、前記第2モータは、円弧形状のステータ及びこれに対向するロータから成っていることをことを特徴としている。
【0006】
また、前記第1モータあるいは前記第2モータの一方、又はその両方が超音波モータであることを特徴としている。
さらに、前記第1関節軸と前記主関節部の相対的な旋回動作を可能とする軸受が、前記第1関節軸軸方向と交差する軸よりも前記第2関節軸側の位置に設けられていることを特徴としている。
【0007】
以上のように構成されたことで、第2モータは円弧形状であるため、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部の中心軸方向のサイズが小さくなる。超音波モータを採用しているため、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができ、全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。また、第1関節軸の軸受をさらに第2関節軸側の位置に近付けて配置することにより、主関節部の中心軸方向のサイズがさらに小さくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図2は図1の関節アクチュエータを示す斜視図、図3は超音波モータの動作原理を示す説明図、図4はリニアモータの動作原理を示す説明図、図5は第2の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図6は図5の関節アクチュエータを示す斜視図、図7は第3の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図8は図7の関節アクチュエータを示す斜視図である。
【0009】
先ず、第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。本発明の関節アクチュエータは、図示しない装置本体側に固定された第1関節軸1、この第1関節軸1に外嵌する主関節部4、第1関節軸1と主関節部4との間に設けられ、この第1関節軸1と主関節部4の第1関節軸1軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータである回転型超音波モータ2、第1関節軸1と主関節部4との間に介装された第1関節軸軸受3、主関節部4の外周部に第2関節軸軸受6により回動自在に軸支された円弧形状の第2関節可動部5、第2関節可動部5に取り付けられた第2関節軸7、等から構成されている。
【0010】
第1関節軸軸受3は、第1関節軸1に外嵌・固定された内輪31、主関節部4に内嵌・固定された外輪32、外輪32と内輪31間に転動自在に配置された複数の転動体34から成っている。
【0011】
回転型超音波モータ2は、金属体であるステータ22、ステータ22に圧接するように配置されたロータ23、主関節部4と結合したロータ連結体24、ステータ22の片面に接着されていて、第1関節軸1と一体的に形成された圧電セラミック21から成っている。ロータ23のステータ22への圧力は第1関節軸軸受3の予圧によって与えられる。ロータ23に接するステータ22表面には櫛歯のように細かい溝が多数形成されている。これにより、ロータ23とステータ22との摩擦を大きくして、ロータ23がステータ22の櫛歯に対してスリップしないで回転するようになっている。圧電セラミック21は特定の高周波電圧を印加すると電歪効果によって伸縮し、超音波振動を発生する。
【0012】
主関節部4の先端部には、その回転中心軸方向に突出する所定厚みの半円形部40が形成されている。この半円形部40は、その外周面の前記回転中心軸方向に直交する方向に設けられたステータ突出歯列41と、側端面42とから成っている。一方、第2関節可動部5の内周面の中央部にはロータ突出歯列51が形成されている。このロータ突出歯列51がステータ突出歯列41に近接・対向するように、第2関節可動部5が第2関節軸軸受6にて軸支されることにより、リニアステップモータ20が構成されている。即ち、このリニアステップモータ20は、第2関節軸7と主関節部4との間に設けられ、この第2関節軸7と主関節部4の、第1関節軸軸方向と直交する第2関節軸軸受6の軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータとしての機能を有している。
【0013】
このように、第2モータ(リニアステップモータ20)は円弧状であるため、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部4の中心軸方向のサイズをコンパクト化することができる。そして、回転型超音波モータ2を採用しているため、ステータ22とロータ23の対向する方向の厚さを小さくすることができるので、結果としてアクチュエータの全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。
【0014】
上記構成における回転型超音波モータ2の駆動原理について、図3を参照して説明する。ステータ22に超音波振動(矢印Aで示す)を伝達させると、ステータ22に形成した多数の溝の凸部22aも振動によって微小な楕円運動(矢印Bで示す)を起こし、進行波として矢印C方向に進む。ロータ23はステータ22の凸部22aに対して所定の圧力Pで当接しているため、ステータ22の振動が摩擦によりロータ23に伝達されて、ロータ23はステータ22の進行波の進行方向とは逆方向(矢印D方向)に送り出される。
【0015】
また、上記リニアステップモータ20の原理については、図4に示すように、2相のロータ突出歯列51側に巻かれたそれぞれのコイル52に周期的に変化する電圧を位相を90°異らせて付与することより当該突出歯列51の各歯毎の磁界を順次変化させ、この磁界により、最も強く引き付け合うロータ突出歯列51側の歯とステータ突出歯列41側の歯との組合せを次々に切換えることにより、ロータ突出歯列51側がステータ突出歯列41に沿って移動する。
【0016】
このような動作原理に基づく関節アクチュエータの動作について説明する。所定の高周波電圧を圧電セラミック21に印加することにより発生した超音波振動はステータ22に伝達される。ステータ22に伝達された振動はステータ22を撓ませながら進行波として連続的に一方向に進む。回転型超音波モータ2において、ロータ23はステータ22の進行波の進行方向とは逆の方向に回転する。ロータ23の回転に伴い、主関節部4は、ロータ連結体24及び外輪32と共に、内輪31(第1関節軸1)に対して回転動作をする。
【0017】
このように、主関節部4の回転動作と第2関節可動部5の半円にわたる回転動作により、第2関節軸7は第1関節軸1に対して半球面上を走査運動することができる。
【0018】
次に、第2の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。この実施形態は上記実施形態と略同様であって、同一部材には同一番号を付している。異なっているのは、主関節部4に一体的に形成した半円形部40の側端面42にもステータ突出歯列43を形成し、この歯列43に対向する第2関節可動部5の部分にロータ突出歯列部52を設けている点である。
この構成により、第2関節軸7の第2関節可動部5の回動方向の駆動力が補強され、アクチュエータの駆動性を向上させることができる。
【0019】
また、第3の実施形態について図7及び図8を参照して説明する。この実施形態は第1の実施形態と略同様であって、同一部材には同一番号を付している。異なっているのは、主関節部4の半円形部40を半球形状の半球部45とし、この半球部45の内部に上記実施形態と同様の第1関節軸軸受3と回転型超音波モータ2を配設して、第2関節可動部5の第2関節軸軸受6の軸位置を第1関節軸軸受3よりも第1関節軸1側に配置している点である。言い替えると、第1関節軸軸受3を第2関節軸軸受6の軸位置よりも第2関節軸7側に配置している。
【0020】
この構成により、主関節部4の部分をその軸方向で大幅に小さくできるので、上記第1,第2の実施形態よりもさらなるコンパクト化が達成された関節アクチュエータを実現することができる。
【0021】
尚、上記各実施形態では、第1モータとして回転型超音波モータ、第2モータとしてリニアステップモータを採用したが、これに限らず、第1モータに回転型ステップモータ、第2モータにリニア型超音波モータを、また、それぞれ回転型超音波モータとリニア型超音波モータ採用しても良い。何れにしても、少なくとも一方のモータに超音波モータを採用すれば、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができるので、全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。
【0022】
加えて、上記各実施形態においては、リニアステップモータ、超音波モータを採用したが、これに限らず、他の種類のモータも使用することができる。又、第1関節軸1を固定軸としたが、第2関節軸7を固定軸としても良い。又、2つの旋回軸が直交する構成としたが、必ずしも直交でなくても良い。又、採用した軸受の種類や構成も上記各実施形態のものに限定されない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第1関節軸と主関節部の第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータと、第2関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第2関節軸と主関節部の、第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回運動を付与する第2モータと、を備え、第2モータは、円弧形状のステータ及びこれに対向するロータから成っているので、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部の中心軸方向のサイズをコンパクト化することができる。したがって、コンパクトでありながら半球面動作が可能な関節アクチェータを実現することができる。
【0024】
また、超音波モータを採用しているので、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができ、全体としてのコンパクト化に寄与することができる。
さらに、第1関節軸の軸受を第2関節軸側の位置により近付けて配置することにより、主関節部の中心軸方向のサイズを大幅にコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図2】図1の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図3】超音波モータの動作原理を示す説明図。
【図4】リニアステップモータの動作原理を示す説明図。
【図5】第2の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図6】図5の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図7】第3の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図8】図7の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図9】従来の関節アクチュエータを示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 第1関節軸
2 第1モータ(超音波モータ)
3 第1関節軸軸受
4 主関節部
5 第2関節可動部
6 第2関節軸軸受
7 第2関節軸
20 第2モータ(リニアステップモータ)
22 ステータ
23 ロータ
24 ロータ連結体
21 圧電セラミック
40 半円形部
41 ステータ突出歯列
51 ロータ突出歯列
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1関節軸と第2関節軸との間で、主関節部を介して2自由度の旋回動作が可能な関節アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置あるいは産業用ロボット等に用いられる、従来の関節アクチュエータは、図9に示すように、円筒型の2個の電磁モータ60,61を直交した形で積み重ねたような構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記関節アクチュエータは、2個の電磁モータ60,61を重ねているため、コンパクト性に欠けるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述した従来例の有する不都合を改善し、コンパクトで省スペース構造でありながら半球面動作が可能な関節アクチュエータを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明では、第1関節軸と第2関節軸との間に、主関節部を介して互いに交差する2軸方向周りの旋回動作を可能とする関節アクチュエータにおいて、前記第1関節軸と前記主関節部との間に設けられ、当該第1関節軸と主関節部の第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータと、前記第2関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第2関節軸と主関節部の、前記第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータと、を備え、前記第2モータは、円弧形状のステータ及びこれに対向するロータから成っていることをことを特徴としている。
【0006】
また、前記第1モータあるいは前記第2モータの一方、又はその両方が超音波モータであることを特徴としている。
さらに、前記第1関節軸と前記主関節部の相対的な旋回動作を可能とする軸受が、前記第1関節軸軸方向と交差する軸よりも前記第2関節軸側の位置に設けられていることを特徴としている。
【0007】
以上のように構成されたことで、第2モータは円弧形状であるため、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部の中心軸方向のサイズが小さくなる。超音波モータを採用しているため、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができ、全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。また、第1関節軸の軸受をさらに第2関節軸側の位置に近付けて配置することにより、主関節部の中心軸方向のサイズがさらに小さくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図2は図1の関節アクチュエータを示す斜視図、図3は超音波モータの動作原理を示す説明図、図4はリニアモータの動作原理を示す説明図、図5は第2の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図6は図5の関節アクチュエータを示す斜視図、図7は第3の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図、図8は図7の関節アクチュエータを示す斜視図である。
【0009】
先ず、第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。本発明の関節アクチュエータは、図示しない装置本体側に固定された第1関節軸1、この第1関節軸1に外嵌する主関節部4、第1関節軸1と主関節部4との間に設けられ、この第1関節軸1と主関節部4の第1関節軸1軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータである回転型超音波モータ2、第1関節軸1と主関節部4との間に介装された第1関節軸軸受3、主関節部4の外周部に第2関節軸軸受6により回動自在に軸支された円弧形状の第2関節可動部5、第2関節可動部5に取り付けられた第2関節軸7、等から構成されている。
【0010】
第1関節軸軸受3は、第1関節軸1に外嵌・固定された内輪31、主関節部4に内嵌・固定された外輪32、外輪32と内輪31間に転動自在に配置された複数の転動体34から成っている。
【0011】
回転型超音波モータ2は、金属体であるステータ22、ステータ22に圧接するように配置されたロータ23、主関節部4と結合したロータ連結体24、ステータ22の片面に接着されていて、第1関節軸1と一体的に形成された圧電セラミック21から成っている。ロータ23のステータ22への圧力は第1関節軸軸受3の予圧によって与えられる。ロータ23に接するステータ22表面には櫛歯のように細かい溝が多数形成されている。これにより、ロータ23とステータ22との摩擦を大きくして、ロータ23がステータ22の櫛歯に対してスリップしないで回転するようになっている。圧電セラミック21は特定の高周波電圧を印加すると電歪効果によって伸縮し、超音波振動を発生する。
【0012】
主関節部4の先端部には、その回転中心軸方向に突出する所定厚みの半円形部40が形成されている。この半円形部40は、その外周面の前記回転中心軸方向に直交する方向に設けられたステータ突出歯列41と、側端面42とから成っている。一方、第2関節可動部5の内周面の中央部にはロータ突出歯列51が形成されている。このロータ突出歯列51がステータ突出歯列41に近接・対向するように、第2関節可動部5が第2関節軸軸受6にて軸支されることにより、リニアステップモータ20が構成されている。即ち、このリニアステップモータ20は、第2関節軸7と主関節部4との間に設けられ、この第2関節軸7と主関節部4の、第1関節軸軸方向と直交する第2関節軸軸受6の軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータとしての機能を有している。
【0013】
このように、第2モータ(リニアステップモータ20)は円弧状であるため、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部4の中心軸方向のサイズをコンパクト化することができる。そして、回転型超音波モータ2を採用しているため、ステータ22とロータ23の対向する方向の厚さを小さくすることができるので、結果としてアクチュエータの全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。
【0014】
上記構成における回転型超音波モータ2の駆動原理について、図3を参照して説明する。ステータ22に超音波振動(矢印Aで示す)を伝達させると、ステータ22に形成した多数の溝の凸部22aも振動によって微小な楕円運動(矢印Bで示す)を起こし、進行波として矢印C方向に進む。ロータ23はステータ22の凸部22aに対して所定の圧力Pで当接しているため、ステータ22の振動が摩擦によりロータ23に伝達されて、ロータ23はステータ22の進行波の進行方向とは逆方向(矢印D方向)に送り出される。
【0015】
また、上記リニアステップモータ20の原理については、図4に示すように、2相のロータ突出歯列51側に巻かれたそれぞれのコイル52に周期的に変化する電圧を位相を90°異らせて付与することより当該突出歯列51の各歯毎の磁界を順次変化させ、この磁界により、最も強く引き付け合うロータ突出歯列51側の歯とステータ突出歯列41側の歯との組合せを次々に切換えることにより、ロータ突出歯列51側がステータ突出歯列41に沿って移動する。
【0016】
このような動作原理に基づく関節アクチュエータの動作について説明する。所定の高周波電圧を圧電セラミック21に印加することにより発生した超音波振動はステータ22に伝達される。ステータ22に伝達された振動はステータ22を撓ませながら進行波として連続的に一方向に進む。回転型超音波モータ2において、ロータ23はステータ22の進行波の進行方向とは逆の方向に回転する。ロータ23の回転に伴い、主関節部4は、ロータ連結体24及び外輪32と共に、内輪31(第1関節軸1)に対して回転動作をする。
【0017】
このように、主関節部4の回転動作と第2関節可動部5の半円にわたる回転動作により、第2関節軸7は第1関節軸1に対して半球面上を走査運動することができる。
【0018】
次に、第2の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。この実施形態は上記実施形態と略同様であって、同一部材には同一番号を付している。異なっているのは、主関節部4に一体的に形成した半円形部40の側端面42にもステータ突出歯列43を形成し、この歯列43に対向する第2関節可動部5の部分にロータ突出歯列部52を設けている点である。
この構成により、第2関節軸7の第2関節可動部5の回動方向の駆動力が補強され、アクチュエータの駆動性を向上させることができる。
【0019】
また、第3の実施形態について図7及び図8を参照して説明する。この実施形態は第1の実施形態と略同様であって、同一部材には同一番号を付している。異なっているのは、主関節部4の半円形部40を半球形状の半球部45とし、この半球部45の内部に上記実施形態と同様の第1関節軸軸受3と回転型超音波モータ2を配設して、第2関節可動部5の第2関節軸軸受6の軸位置を第1関節軸軸受3よりも第1関節軸1側に配置している点である。言い替えると、第1関節軸軸受3を第2関節軸軸受6の軸位置よりも第2関節軸7側に配置している。
【0020】
この構成により、主関節部4の部分をその軸方向で大幅に小さくできるので、上記第1,第2の実施形態よりもさらなるコンパクト化が達成された関節アクチュエータを実現することができる。
【0021】
尚、上記各実施形態では、第1モータとして回転型超音波モータ、第2モータとしてリニアステップモータを採用したが、これに限らず、第1モータに回転型ステップモータ、第2モータにリニア型超音波モータを、また、それぞれ回転型超音波モータとリニア型超音波モータ採用しても良い。何れにしても、少なくとも一方のモータに超音波モータを採用すれば、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができるので、全体としてのコンパクト化に寄与するものとなる。
【0022】
加えて、上記各実施形態においては、リニアステップモータ、超音波モータを採用したが、これに限らず、他の種類のモータも使用することができる。又、第1関節軸1を固定軸としたが、第2関節軸7を固定軸としても良い。又、2つの旋回軸が直交する構成としたが、必ずしも直交でなくても良い。又、採用した軸受の種類や構成も上記各実施形態のものに限定されない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第1関節軸と主関節部の第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータと、第2関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第2関節軸と主関節部の、第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回運動を付与する第2モータと、を備え、第2モータは、円弧形状のステータ及びこれに対向するロータから成っているので、必要な旋回角に応じて円弧の長さを設定することができ、主関節部の中心軸方向のサイズをコンパクト化することができる。したがって、コンパクトでありながら半球面動作が可能な関節アクチェータを実現することができる。
【0024】
また、超音波モータを採用しているので、ステータとロータの対向する方向の厚さを小さくすることができ、全体としてのコンパクト化に寄与することができる。
さらに、第1関節軸の軸受を第2関節軸側の位置により近付けて配置することにより、主関節部の中心軸方向のサイズを大幅にコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図2】図1の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図3】超音波モータの動作原理を示す説明図。
【図4】リニアステップモータの動作原理を示す説明図。
【図5】第2の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図6】図5の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図7】第3の実施形態を示す関節アクチュエータの部分断面図。
【図8】図7の関節アクチュエータを示す斜視図。
【図9】従来の関節アクチュエータを示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 第1関節軸
2 第1モータ(超音波モータ)
3 第1関節軸軸受
4 主関節部
5 第2関節可動部
6 第2関節軸軸受
7 第2関節軸
20 第2モータ(リニアステップモータ)
22 ステータ
23 ロータ
24 ロータ連結体
21 圧電セラミック
40 半円形部
41 ステータ突出歯列
51 ロータ突出歯列
Claims (4)
- 第1関節軸と第2関節軸との間に、主関節部を介して互いに交差する2軸方向周りの旋回動作を可能とする関節アクチュエータにおいて、
前記第1関節軸と前記主関節部との間に設けられ、当該第1関節軸と主関節部の第1関節軸軸周りの相対的な旋回動作を付与する第1モータと、
前記第2関節軸と主関節部との間に設けられ、当該第2関節軸と主関節部の、前記第1関節軸軸方向と交差する軸周りの相対的な旋回動作を付与する第2モータと、
を備えたことを特徴とする関節アクチュエータ。 - 前記第2モータは、円弧形状のステータ及びこれに対向するロータから成っていることを特徴とする請求項1記載の関節アクチュエータ。
- 前記第1モータあるいは前記第2モータの一方、又はその両方が超音波モータであることを特徴とする請求項1、又は2記載の関節アクチュエータ。
- 前記第1関節軸と前記主関節部の相対的な旋回動作を可能とする軸受が、前記第1関節軸軸方向と交差する軸よりも前記第2関節軸側の位置に設けられていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の関節アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170554A JP2004009281A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 関節アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170554A JP2004009281A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 関節アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004009281A true JP2004009281A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30436774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002170554A Withdrawn JP2004009281A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 関節アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004009281A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100360288C (zh) * | 2004-10-28 | 2008-01-09 | 浙江工业大学 | 机器人多自由度关节 |
JP5304788B2 (ja) * | 2008-07-17 | 2013-10-02 | 株式会社豊田自動織機 | 振動アクチュエータ |
CN104070530A (zh) * | 2013-03-25 | 2014-10-01 | 精工爱普生株式会社 | 机器人手以及机器人 |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002170554A patent/JP2004009281A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100360288C (zh) * | 2004-10-28 | 2008-01-09 | 浙江工业大学 | 机器人多自由度关节 |
JP5304788B2 (ja) * | 2008-07-17 | 2013-10-02 | 株式会社豊田自動織機 | 振動アクチュエータ |
CN104070530A (zh) * | 2013-03-25 | 2014-10-01 | 精工爱普生株式会社 | 机器人手以及机器人 |
US9248575B2 (en) | 2013-03-25 | 2016-02-02 | Seiko Epson Corporation | Robot hand and robot |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100643974B1 (ko) | 회전/이동 변환 액추에이터 | |
JP5304788B2 (ja) | 振動アクチュエータ | |
JPH0117353B2 (ja) | ||
JPH0556113B2 (ja) | ||
JP2009278702A (ja) | 超音波モータ | |
JPS59230473A (ja) | 駆動装置 | |
JP2004009281A (ja) | 関節アクチュエータ | |
TWI330929B (en) | Vibration actuator | |
CN112405604B (zh) | 压电驱动装置及机器人 | |
JP2009219281A (ja) | 圧電アクチュエータ | |
JP3872521B2 (ja) | 圧電ステッピング・モータ | |
JP2004239408A (ja) | 回転運動変換装置 | |
JPH11511955A (ja) | 圧電ステップ・モータ | |
JP2004023907A (ja) | 関節アクチュエータ | |
WO2007058467A1 (en) | Omni-directional ultrasonic piezoelectric actuator system | |
JP2009219280A (ja) | 圧電アクチュエータ | |
US20130038172A1 (en) | Motor apparatus, method of driving rotor, and robot apparatus | |
JP3830028B2 (ja) | ワイヤーアクチュエータ | |
JP2014075955A (ja) | 駆動装置、ロボット装置及び露光装置 | |
JP4477915B2 (ja) | 超音波モータ | |
JP2012100513A (ja) | アクチュエータ | |
KR101716424B1 (ko) | 초음파모터 원리를 이용한 스피리컬 모터 | |
JP3872520B2 (ja) | 圧電ステップ・モータ | |
JPH08132382A (ja) | 球面アクチュエータ | |
JP2008068367A (ja) | ロボットの関節機構 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |