JP2004007466A - 被試験システムにおいてデータパケット転送障害を診断する方法 - Google Patents

被試験システムにおいてデータパケット転送障害を診断する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な商業用途に適用可能で、間欠的障害を診断するための障害シミュレーションを提供すること。
【解決手段】データパケットが転送されるデータ伝送経路を定義する被試験システム(SUT)(110)においてデータパケット転送障害を診断する方法であって、データパケットの転送においてエラーを起こす可能性のある前記SUTの前記データ伝送経路のうち、少なくともいくつかの部分を識別するステップと、前記識別されたデータ転送経路部分のうち、少なくともいくつかについてのデータパケット転送関係を定義する制約条件を与えるステップと、前記制約条件に関して前記SUTを診断するステップとを含む。
【選択図】図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、システム障害診断に関するものである。とりわけ、本発明は、システムの部分間における多重離散的データ転送障害の診断が組み込まれたシステム及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被試験システム(SUT)が示す障害を診断するために、さまざまなシステム及び方法が用いられてきた。例えば、手動診断、テスト・モデルをベースにしたテクノロジに基づく自動化診断、カスタム・ソフトウェア、及び、障害シミュレーションが利用された。しかし、これらの技法には、その適用性に制限を加えることになりがちな恐れのある、1つ以上の知覚される欠点を示す傾向がある。
【0003】
手動診断に関して、この技法は、一般に、高レベルのSUTとテスト・スーツの知識を必要とする知識集約型技法である。オペレータがこうした知識を獲得するには、時間がかかり、従って、コストが高くつく可能性がある。さらに、診断中に得られる結果は、オペレータ毎に及び/または場所毎に異なる可能性があるので、一般に、再現性がない。こうした技法は、不適切に適用されると、不正確な障害診断を下すことになる可能性があるので、多少エラーを生じやすい可能性がある。
【0004】
テスト・モデルに基づく診断の形態の多くは、静的障害の診断にうってつけとみなされるが、間欠的障害の診断に用いるには効果がない。静的障害は、テスト全体に生じ、一般に、テスト中の全てのデータ転送に影響を及ぼす障害であるが、間欠的障害は、一般に、データ転送の一部に影響するだけである。テスト・モデルをベースにした技法は、テスト経路の特定部分及び/またはコンポーネントの告発に比べて、テスト経路に関して、障害を診断する場合は、そのテスト経路全体を告発することになりがちである。さらに、テスト・モデルに基づく診断には、一般に、システムに関するテストの詳細モデルを開発することが必要になる。先行技術の中には、テスト・モデルをベースにしたシステムを取り扱ったものもある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、本明細書開示の発明と共にAgilent Technologies,Inc.に譲渡されており、その開示は参照により本明細書に含まれる。
【0005】
システムの診断には、カスタム・ソフトウェアも利用されてきた。あいにく、カスタム・ソフトウェアは、一般に、特定システムの診断のためだけに書かれたものである。このアプローチは、面倒なことになりがちであり、従って、実施コストが高くつく。
【0006】
やはり既知のように、システム診断には、障害シミュレータの利用が可能である。障害シミュレータは、一般に、障害辞書を作成することによって機能する。しかし、とりわけ、SUTによって複雑な回路が用いられる場合には、障害シミュレーションは、一般に、大量のモデル化時間と、比較的長い実行時間を必要とする。これは、シミュレーションには、一般に、SUTの動作をビット単位で分析する必要があるためである。このため、一般に、複雑な商業用途に障害シミュレーションを利用するのが実用的であるとは考えられない。さらに、間欠的障害を診断するための障害シミュレーションは、存在しないか、さもなければ、非実用的とみなされている。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第5,808,919号明細書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑みて、本発明の目的は、先行技術に関する前述の及び/または他の知覚される欠点に対処する、改良されたシステム及び方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被試験システム(SUT)のデータ・パケット転送における障害診断に関するものである。一般に、本発明では、SUTの個々の部分間におけるデータ・パケット転送の関係を規定する制約条件が用いられる。従って、SUTから得られるテスト結果に関連して、これらの制約条件を評価することが可能である。
【0010】
実施態様によっては、データフロー・モデルを利用して、データ・パケット転送エラーが起こる可能性のあるSUTの部分を識別するものもある。従って、識別される部分間におけるデータ・パケット転送の関係を規定する制約条件が開発される。これにより、SUTに対応するテスト結果を受信し、データ・パケット転送エラーが検出されると、データフロー・モデルを用いて、テスト結果に関連して制約条件の評価を行い、データ・パケット転送エラーを生じさせた可能性のあるSUTのコンポーネント及び/またはサブコンポーネントを識別するか、または、その容疑を晴らすか、あるいは、その両方を行うことが潜在的に可能になる。
【0011】
さまざまな技法を用いて、診断を下すことが可能である。例えば、整数計画法、ルール・ベースの辺分類、及び/または、流れイベントベースの辺分類といった線形計画法を利用することが可能である。
【0012】
実施態様によっては、例えば、データ・パケットのようなデータをカウントすることが可能な、及び/または、データに関連した操作を実施することが可能なSUTの部分を識別することも可能である。例えば、こうした操作には、データの複製(バッシング)、分割、組み合わせ、削除、及び/または、経路指定(スイッチング)を含むことが可能である。
【0013】
これに関して、本発明の実施態様は、SUTにおけるデータ・パケット転送障害を診断するための方法として構成することが可能である。すなわち、こうした方法の1つには、データ・パケット転送においてエラーを起こす可能性のあるSUTのデータ伝送経路のうち少なくともいくつかの部分を識別するステップと、データ伝送経路のそれらの部分の少なくともいくつかについてデータ・パケット転送関係を規定する制約条件を設けるステップと、その制約条件に関連してSUTを診断するステップが含まれている。
【0014】
本発明の実施態様は、被試験システム(SUT)におけるデータ・パケット転送障害を診断するためのシステムとして構成することも可能である。こうしたシステムの1つには、データフロー・モデルと、推論エンジンが含まれている。データフロー・モデルは、SUTのデータ転送機能を表している。推論エンジンは、データフロー・モデルに関して、SUTに対応するテスト結果を評価するようになっている。
【0015】
もう1つの障害診断システムには、SUTのデータ伝送経路の少なくともいくつかの部分を介して、データ・パケットの転送に対応するテスト結果を受信するための手段と、SUTのデータ伝送経路の少なくともいくつかの部分についてデータ・パケット転送関係を規定する制約条件に関して、SUTの診断を行うための手段が組み込まれている。
【0016】
本発明のさらにもう1つの実施態様は、その少なくとも一部がコンピュータ可読媒体に記憶可能な診断システムとみなすことが可能である。こうした診断システムの1つには、データ・パケット転送においてエラーを起こす可能性のあるSUTのデータ伝送経路のうち少なくともいくつかの部分を識別するように構成された論理と、データ伝送経路のそれらの部分の少なくともいくつかについてデータ・パケット転送関係を規定する制約条件を設けるように構成された論理と、その制約条件に関連してSUTを診断するように構成された論理が含まれている。
【0017】
本発明の実施態様が、上述のもの以外の、あるいは、その代わりとなる、特徴及び/または利点を示すことができるのは明らかである。さらに、当業者には、付属の図面及び以下の詳細な説明を検討すれば、本発明の他のシステム、方法、特徴、及び/または、利点が多分明らかになるか、または、明らかになるといって差し支えない。こうした追加システム、方法、特徴、及び/または、利点は、全て、本説明内に含まれ、本発明の範囲内であり、付属の請求項によって保護されるものとする。
【0018】
【発明の実施の形態】
本明細書においてさらに詳述するように、本発明のシステム及び方法によれば、データの転送に関連した被試験システム(SUT)の障害診断が潜在的に可能になる。すなわち、SUTのデータ伝送経路の個々の部分間における関係を表した制約条件を利用して、検出される障害の原因である可能性があるSUTの候補または部分を推測するか、または、その容疑を晴らすか、あるいは、その両方を行うことが可能である。SUTのデータフロー機能を規定する制約条件を利用して、例えば、SUTにデータを流すべき方法を記述するルール及び/または方程式を導き出すことが可能である。一般に、SUTのエラーのないデータ・パケット転送挙動を表したデータフロー・モデルが利用される。こうした実施態様の場合、データフロー・モデル及び関連する推論エンジンを利用して、SUTの診断を行うことが可能である。実施態様によっては、診断される障害が、SUTにおいて迅速に生じるか、または、間欠的か、あるいは、その両方の可能性がある。
【0019】
次に図面を参照すると、いくつかの図に共通して、参照番号は対応する要素を表しており、図1は、本発明のシステム10の実施態様の1つを表した概略図である。すなわち、システム10には、SUT110と通信する診断システム100が含まれている。診断システム100には、データフロー・モデル120と推論エンジン130が組み込まれている。データフロー・モデル120は、SUTに関連したデータの流れを記述し、推論エンジン130は、さらに詳細に後述するように、データフロー・モデルに関連したテスト結果の解釈を行う。診断システム100の出力診断には、その故障が観測テスト結果を生じさせた可能性のある、コンポーネント及び/またはサブコンポーネントの表示が含まれるのが望ましい。
【0020】
実施態様によっては、診断システムが、SUTと間接的に通信可能なものもある。例えば、SUTは、テスト結果のような情報を別のシステムまたはプログラムに提供することが可能であり、その情報が、さらに、診断システムに提供されて、分析が行われることになる。
【0021】
図2には、本発明のシステム10の実施態様に関する機能を表したフローチャートが描かれている。図2に示すように、システムまたは方法10は、ブロック210から開始されるものと解釈することが可能であり、このブロックにおいて、SUTのデータ伝送経路の少なくともいくつかの部分が、識別される。すなわち、SUTの識別された部分は、データ転送においてエラーを起こしかねない可能性がある。ブロック220では、データ伝送経路のそれらの部分のうち少なくともいくつかについて、データ・パケット転送関係を規定する制約条件が設けられる。その後、ブロック230に示すように、この制約条件に関連して、SUTの診断が行われる。
【0022】
診断システム100は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、または、それらの組み合わせによって実施可能である。ハードウェアで実施される場合、診断システム100は、さまざまなテクノロジの任意のものまたは組み合わせによって実施することが可能である。例えば、それぞれ、当該技術において周知のところである、下記のテクノロジを利用することが可能である:データ信号に論理機能を実施するための論理ゲートを備えた個別論理回路、適合する組み合わせ論理ゲートを備えた専用集積回路(ASIC)、プログラマブル・ゲート・アレイ(PGA)、及び、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)。
【0023】
ソフトウェアで実施される場合、診断システム100は、コンピュータまたはプロセッサ・ベースの装置によって実行可能なプログラムとすることが可能である。次に、図3の概略図を参照して、こうしたコンピュータまたはプロセッサ・ベースの装置について説明を行うことにする。
【0024】
一般に、ハードウェア・アーキテクチャに関して、図3のコンピュータ300には、ローカルインターフェイス308を介して通信可能に結合されたプロセッサ302、メモリ304、及び、1つ以上の入力及び/または出力(I/O)装置306(または周辺装置)が含まれている。ローカルインターフェイス308は、例えば、当該技術において既知のように、1つ以上のバス、あるいは、他の有線または無線接続とすることが可能である。ローカルインターフェイス308には、説明を容易にするために省略された、別の構成要素を含むことが可能である。これらの別の構成要素は、例えば、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、中継器、及び/または、受信器とすることが可能である。さらに、ローカルインターフェイスには、コンピュータ300のコンポーネント間における適切な通信を可能にするアドレス、制御、及び/または、データ接続を含むことが可能である。
【0025】
プロセッサ302は、メモリ304に記憶することが可能なソフトウェアを実行するように構成されたハードウェア装置とすることが可能である。プロセッサ302は、任意の特注または市販のプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、または、いくつかのプロセッサ間における補助プロセッサとすることが可能である。さらに、プロセッサは、例えば、半導体ベースのマイクロプロセッサ(マイクロチップの形態をとる)とすることが可能である。
【0026】
メモリ304には、揮発性メモリ素子(例えば、ランダム・アクセス・メモリ(DRAM、SRAM等のようなRAM)、及び/または、不揮発性メモリ素子(例えば、ROM、ハード・ドライブ、テープ、CDROM等)の任意の組み合わせを含むことが可能である。さらに、メモリ304には、電子、磁気、光学、及び/または、他のタイプの記憶媒体を組み込むことが可能である。メモリ304は、各種コンポーネントが互いに遠隔配置されるが、プロセッサ302によってアクセスすることが可能な、分散型アーキテクチャを備えることが可能であるという点に留意されたい。
【0027】
メモリ304内のソフトウェアには、それぞれ、論理機能を実施するための実行可能命令の順序つきリストが含まれている、1つ以上の独立したプログラムを含むことが可能である。メモリ304内のソフトウェアには、診断システム100と、適合するオペレーティング・システム(O/S)310が含まれている。診断システムは、後述することになる、テスト100A、モデル化100B、及び、推論100Cといった1つ以上のさまざまな機能を発揮することが可能である。実施態様によっては、これらの機能の1つ以上を独立したプログラムとしてて供することが可能なものもある。オペレーティング・システム310は、診断システム100のような他のコンピュータ・プログラムの実行を制御する。オペレーティング・システム310は、スケジューリング、入力・出力制御、、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、及び、通信制御及び関連サービスを施すことも可能にする。
【0028】
I/O装置306には、例えば、キーパッドのような入力装置を含むことが可能である。I/O装置306には、例えば、ディスプレイ装置のような出力装置を含むことも可能である。I/O装置306には、さらに、例えば、通信ポートのような入力及び出力の両方と通信するように構成された装置を含むことも可能である。
【0029】
コンピュータ300が動作中、プロセッサ302は、メモリ304内に記憶されているソフトウェアを実行し、メモリ304とデータのやりとりを行い、コンピュータの動作を全般的に制御するように構成されている。診断システム100及びO/S310は、全体が、または、部分的に、プロセッサ302によって読み取られ、おそらく、プロセッサ302内に緩衝記憶され、さらに、実行される。
【0030】
診断システム100がソフトウェアによって実施される場合、留意すべきは、診断システムは、任意のコンピュータ関連システムまたは方法によって、または、それらに関連して利用される、任意のコンピュータ可読媒体に記憶することができるという点である。本明細書に関して、コンピュータ可読媒体は、任意のコンピュータ関連システムまたは方法によって、または、それらに関連して利用されるコンピュータ・プログラムを納める、すなわち、記憶することが可能な電子、磁気、光学、または、他の物理的装置または手段である。診断システム100は、命令実行システム、装置、または、デバイスから命令を取り出して、その命令を実行することが可能なコンピュータ・ベース・システム、プロセッサを含むシステム、または、他のシステムのように、命令実行システム、装置、または、デバイスによって、または、それらに関連して利用される、任意のコンピュータ可読媒体によって実施することが可能である。
【0031】
本明細書において用いられる限りにおいて、コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、または、デバイスによって、または、それらに関連して利用されるプログラムを記憶し、伝達し、伝搬し、あるいは、転送することが可能な任意の手段とすることが可能である。従って、コンピュータ可読媒体は、制限するわけではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または、半導体システム、装置、または、デバイス、あるいは、伝搬媒体とすることが可能である。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、次の通りである:1つ以上の配線を備えた電気接続(電子)、携帯用コンピュータ・ディスケット(磁気)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)(電子)、読み取り専用メモリ(ROM)(電子)、消去可能PROM(EPROM、EEPROM、または、フラッシュ・メモリ)、(電子)、光ファイバ(光学)、及び、携帯用コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CDROM)(光学)。プログラムは、用紙または他の媒体を光学的に走査して、電子的に捕捉し、さらに、コンパイルし、解釈するか、必要があれば、適切なやり方で別様の処理を施し、さらに、コンピュータ・メモリに記憶することができるので、コンピュータ可読媒体は、プログラムが印刷される用紙または別の適合する媒体とすることさえ可能であるという点に留意されたい。
【0032】
次に、診断システム100の典型的な実施態様の機能を表した、図4のフローチャートを参照することにする。これに関して、フローチャートの各ブロックは、1つ以上の実行可能な命令を含むコードのモジュール・セグメントまたは部分、または、指定の論理機能を実施するための論理を表している。やはり留意すべきは、代替実施例によっては、図4、または、添付のフローチャートの他の全てにおける個々のブロックが、描かれている順序どおりには行われない可能性もあるという点である。例えば、図4において連続して示された2つのブロックが、実際には、ほぼ同時に実行される可能性がある。他の実施態様には、必要とされる機能に応じて、時々、逆の順序でブロックを実行することが可能なものもある。
【0033】
図4に示すように、診断システムまたは方法100は、ブロック410から開始されるものと解釈することができ、このブロックにおいて、SUTを表したデータフロー・モデルが生成される。データフロー・モデルには、SUTの少なくとも一部に関連したデータ・パケット転送関係に対応する情報を含むのが望ましい。ブロック420では、データフロー・モデルに関連して、SUTの診断が実施される。一般に、これには、例えば、テスト論理(図3のテスト100A参照)、を利用したテスト結果の入手と、推論エンジン(図3の推論100C参照)によるテスト結果の分析が含まれている。前述のように、テスト結果は、診断システムにテスト結果を提供する独立したシステムによって入手可能である。
【0034】
一般に、データフロー・モデルによって実施されるデータフロー・セマンティックス(記号論)は、本質的に汎用であり、さまざまなシステムに適用することが可能である。一般に、特定のSUTのデータフロー・モデルは、頂点と辺を含む有向グラフである。頂点は、辺の終端部を表す、すなわち、頂点を用いて、辺の終端が規定される。さらに、頂点は、データを処理することが可能な、データ伝送経路の位置または部分に対応することが可能である。例えば、頂点は、間違って伝送されたデータを廃棄するデータ伝送経路の一部に対応することが可能である、すなわち、頂点は、データ・パケットを削除し、データを複数部分に分割し、データを組み合わせ、データの経路指定を施し、及び/または、データを複製する。もう1つの例を挙げると、頂点は、例えば、データのカウントといった測定が行われる位置、及び/または、例えば、巡回冗長検査(CRC)を実施することが可能といった、データの優良または不良を判定することが可能な位置に対応することが可能である。データの追跡には、優良及び不良以外に、データのタイプの追跡を含むことが可能である点に留意されたい。従って、本発明の実施態様は、特定の用途に応じて、他のデータ特性を考慮するように改変することが可能である。
【0035】
辺は、1つの頂点からもう1つの頂点までの、SUTのデータ伝送経路またはその一部を表している。すなわち、辺は、データ転送エラーを起こす要因とみなされる方向性のある成分である。例えば、辺(A、B)は、例えば、頂点Aから頂点Bまでのデータ・パケットの転送といった、優良または不良データの条件付き転送を表している。自己ループ(A、A)は、一般に許されない。
【0036】
SUTに関して、エラー検出機能は、生成、記憶、送信、及び、受信といった操作中及び/または後におけるデータの完全性を判定するための検査の実施に適したコンポーネントと関連している。こうした検査には、巡回冗長検査(CRC)、及び、MD5のようなメッセージ・ダイジェスト法が含まれている。パケット・ベース・アーキテクチャを組み込んだSUTにこれを適用できるのは明白である。例えば、こうしたSUTの場合、SUTのある位置でCRCコードを生成し、別の位置でCRCコードを再計算し、さらに、2つのCRCコードを比較することによって、データ伝送の完全性を確保することが可能である。
【0037】
エラー検出機能を用いて、データを追跡することによって、SUTの一部またはコンポーネントは、例えば、不良データ・パケットといったエラーを含むデータを受信したか、送信したか、または、送信しようとしているかに関する情報、及び/または、不良データを削除したか、または、下流に伝搬したかに関する情報を得ることが可能である。さらに、実施態様によっては、エラー検出に関連したコンポーネントの状態及び/または時間を確認できるものもある。
【0038】
実施態様によっては、SUTのエラー記録機能が、完全であると想定されているものもある。すなわち、SUTは、一般に、あらゆる条件下において、全ての辺における入力データの正しい状況を記録することが可能であるものと想定される。もちろん、これは、一般的な応用例においては誤っているが、より効率的で、より高度な分析による診断を実施できるようにする可能性がある。実施態様によっては、不完全なエラー記録を考慮するといった、補足的変数を利用することが可能なものもあるのは明らかである。
【0039】
前述のように、本発明の診断システムは、制約条件を利用して、SUTの障害候補を診断する。すなわち、診断システムの実施態様は、SUTを通るデータパケットの流れが、SUTの機能性によって制約を受けるという原理を利用している。これは、一般に、特定のテスト経路のデータフロー・グラフとして表される。SUT及びデータフロー・グラフは、やはり、装置状況、カウンタ状況等を捕捉する。一方、さまざまな推論エンジンの機能性を利用することも可能であるが、後述することにする。
【0040】
特定の機能性に関係なく、推論エンジンの実施態様では、診断、すなわち、推論エンジンの出力に関する同じ定義が利用される。さらに、推論エンジンは、装置状況、パケット・カウント等を含むテスト結果、及び、テスト経路及び関連装置の機能性を記述したデータフロー・グラフを入力として利用する。推論方法によって、疑わしい辺、及び、各辺に関連した障害タイプ/量を含むことが可能な診断が出力として得られる。例えば、ある辺における障害がテスト結果と呼応する場合、その辺は、疑わしいとみなすことが可能である。対照的に、ある辺における障害がテスト結果と呼応しない場合、その辺は、疑わしいとみなすことはできない、すなわち、優良である。従って、所望に応じて、SUTの物理的コンポーネントに優良の辺と疑わしい辺を写像することが可能である。
【0041】
これに関して、本発明の推論エンジンの実施態様では、線形計画法、ルール・ベース、及び、流れイベントベースによる障害シミュレーションといった1つ以上の技法を用いて、制約条件を適用することが可能である。線形計画法を用いて、SUTを評価する診断システムの実施態様では、一般に、それぞれの例については後述する、制約等式及び/または不等式を用いて、診断を下す。
【0042】
一例を挙げると、例えば、データ・パケットのようなデータの伝送が試みられる合計回数といったテストに関連するSUT機能性の制約条件、及び/または、観測された挙動(テスト結果)に関連する制約条件が与えられると、線形計画法を利用して、実現可能な診断を見出すことが可能である。すなわち、実施態様によっては、線形計画法を利用して、各辺毎に不良になるデータ・パケット数を最適化/最大化することが可能なものもある。
【0043】
例えば、データ・パケットのようなデータの許容可能な流れをモデル化した有向グラフG=(V,E)が作成されるものと仮定する。Gの頂点v ∈ Vは、例えば、測定が行われ、例えば、CRCコードの検査によって、パケットの優良または不良がテストされ、さらに、不良パケットが削除されるか、または、そのいずれかが行われる可能性のある位置である。
【0044】
頂点には、頂点の所定の挙動特性に関する情報のタグを付けることが可能である。例えば、「prop」頂点は、不良パケットを伝搬する頂点であり、「noprop」頂点は、検出された不良パケットを削除する頂点である。さらに、「bus」頂点は、物理的バスを表す、すなわち、受信した全ての優良パケットが、こうした頂点の全ての「出辺」によって送信される。「unconstrained(制約されない)」頂点が利用されることもある。このタイプの頂点による受信パケット数と送信パケット数との関係に関して、役に立つ知識はない。こうした頂点は、例えば、頂点に流入/から流出する多量の優良及び不良パケットについて説明するのが困難な、SUTの複雑なデータ依存動作を表すために利用することが可能である。
【0045】
∧={prop,noprop,bus,unconstrained}を可能性のある頂点タグの集合とする。各頂点v prop ε Vは、関数T:V→2によって得られる関連タグ集合を備えている。指示辺、E⊆V×Vは頂点間の伝達経路である。一般性を損なうことなく、単一方向のみの辺、すなわち、矢印が1つだけの辺が一般に用いられる。別のやり方では、1つの双方向の辺を2つの単一方向の辺に置き換えることが可能である。辺(j,i)∈Eは、iの「入辺」と呼ばれ、辺(i,j)∈Eは、iの「出辺」と呼ばれることを想起されたい。
【0046】
辺に関して下記のセマンティックスが想定されている。入辺のどれかから頂点vに流入するパケットは、出辺のどれかから流出することができる。あるシステムまたはテストで、パケットが特定の1つまたは複数の辺から頂点vに入り、他の特定の1つまたは複数の辺から出て行くという流れを制限することが分っている場合、頂点vを2つ以上の頂点に分割することが望ましい。さらに、ある頂点に入辺がない場合、その頂点は「ソース」と呼ばれる。ある頂点に出辺がない場合、その頂点は「シンク」と呼ばれる。
【0047】
グラフG以外に、カウンタ集合Ψ及び写像Mが存在するものと仮定する:Ex{t,r}x{good,bad}→Ψ。写像Mによって、カウンタのセマンティックスが得られる。写像Mは、次のように解釈すべきである。
【0048】
M((i,j),t,good)=ψと仮定すると、ψは、優良パケットが頂点iから辺(i、j)に送り出される毎にインクリメントする。
【0049】
M((i,j),t,bad)=ψと仮定すると、ψは、不良パケットが頂点iから辺(i,j)に送り出される毎にインクリメントする。
【0050】
M((i,j),r,good)=ψと仮定すると、ψは、頂点jが辺(i,j)を介して優良パケットを受信する毎にインクリメントする。
【0051】
M((i,j),r,bad)=ψと仮定すると、ψは、頂点jから辺(i,j)を介して不良パケットを受信する毎にインクリメントする。
【0052】
写像Mは、1対1が望ましいが、1対1ではない場合もある点に留意されたい。例えば、頂点vが3つの入辺(x,v)(y,v)及び(z,v)を備えるものと仮定する。ψにvに届く全ての優良パケットをカウントさせるのが望ましい。従って、次のように設定される。
【0053】
M(((x,v),r,good))=M(((y,v),r,good))=M(((z,v),r,good))=ψ
同様に、単一カウンタを用いて、それぞれの辺で生じる多種多様な異なるイベントをカウントすることが可能である。各カウンタの特定測定値の集合は、シンドロームと呼ばれる。
【0054】
線形計画法を用いたSUT診断の一般的な前提は、例えば、パケットの制約方法、カウンタ・セマンティックス、及び、測定カウンタ値に関する情報といった、入手可能な情報を、その最適解によって、特定の辺に障害の可能性があるか否かが判定される、最適化問題にコード化することである。
【0055】
これに関して、線形計画法を用いる診断システムの推論エンジンの実施態様は、一般に、3つのサブセクション、すなわち、(1)制約条件の抽出、(2)シンドローム制約条件の追加、及び、(3)制約条件及びシンドロームが与えられた場合の、可能性のある障害候補の判定を組み込んだものと説明することができる。一般に、第1のサブセクションは、ある特定のSUTに関して再計算することが可能である。さらに、第2と第3のサブセクションは、一般に、各シンドローム毎に再実行する必要がある。
【0056】
制約条件の抽出に関して、変数集合U(i,j)∈E{g(i,j),b(i,j),mb(i,j),gd(i,j),bd(i,j)}が生成される。変数g(i,j)は、辺(i、j)に送り出される優良パケット数を表している。変数b(i、j)は、頂点iによって辺(i、j)に送り出される不良パケット数を表している。変数mb(i、j)は、辺(i、j)において不良になるパケット、すなわち、その辺に優良パケットとして送り出されるが、不良として受信されるパケットの数を表している。変数gd(i、j)は、辺(i、j)に送り出された優良パケットの消失した数を表している。パケットは、受信装置がそのパケットをパケットとして認識できないほどに破損すると、消失する可能性がある点に留意されたい。変数bd(i、j)は、辺(i、j)に送り出された不良パケットの消失した数を表している。
【0057】
以下$という表記を行うが、これは次式を意味する。
【0058】
【数1】
Figure 2004007466
【0059】
一般に、当初は空の制約条件集合Cが生成される。少なくとも1つの入辺及び少なくとも1つの出辺を備えた、各unconstrainedの頂点i$T(i)毎に、下記に定義の制約条件からCに追加する。
【0060】
・bus$T(i)の場合、制約条件KG(i)
・bus∈T(i)の場合、iの各出辺毎に制約条件KGB(i、j)
少なくとも1つの出辺を備えた、各unconstrainedの頂点i$T(i)毎に、Cに付加する
・prop∈T(i)及びbus$T(i)の場合、制約条件KBP(i)
・prop∈T(i)及びbus∈T(i)の場合、iの各出辺毎に制約条件KBPB(i、j)
・prop$T(i)の場合、KBNP制約条件
各辺(i、j)∈E毎に、制約条件EDGECONSERVE(i、j)を追加する。
【0061】
各カウンタψ∈Ψ毎に、制約条件COUNTER(Ψ)を追加する。
【0062】
上述の制約条件は、下記のように定義される。
【0063】
KG(i)
(優良パケットに対するキルヒホッフと同様の制約条件、頂点はバスではない)
【数2】
Figure 2004007466
【0064】
制約条件KGは、頂点iに送られた優良パケット数引く、iの入辺で消失したパケット数引く、iの入辺内で不良になったパケット数が、iから流出する優良パケット数に等しくなければならないということを説明している。
【0065】
KGB(i、j)
(優良パケットに対するキルヒホッフと同様の制約条件、頂点はバスである)
【数3】
Figure 2004007466
【0066】
制約条件KGBに述べられているのは、頂点iに送られた優良パケット数引く、iの入辺で消失したパケット数引く、iの入辺内で不良になったパケット数が、iのjへの出辺から流出する優良パケット数に等しくなければならないということである。
【0067】
KBP(i)
(不良パケットに対するキルヒホッフと同様の制約条件、prop頂点、頂点はバスではない)
【数4】
Figure 2004007466
【0068】
制約条件KBPに述べられているのは、prop頂点iにおいて、iに送られた不良パケット数足す、iの入辺で消失したパケット数足す、iの入辺内で不良になったパケット数が、iから流出する不良パケット数に等しくなければならないということである。
【0069】
KBPB(i,j)
(不良パケットに対するキルヒホッフと同様の制約条件、prop頂点、頂点はバスである)
【数5】
Figure 2004007466
【0070】
制約条件KBPに述べられているのは、prop頂点iにおいて、iに送られた不良パケット数引く、iの入辺で消失したパケット数足す、iの入辺内で不良になったパケット数が、iのjへの各出辺から流出する不良パケット数に等しくなければならないということである。
【0071】
KBNP(i)
(不良パケットに対するキルヒホッフと同様の制約条件、nonprop頂点)
【数6】
Figure 2004007466
【0072】
制約条件KBNPに述べられているのは、nonprop頂点からは、不良パケットが送り出されないということである。
【0073】
EDGECONSERVE(i,j)
(辺におけるパケットの保存)
【数7】
Figure 2004007466
【0074】
これらの不等式に述べられているのは、辺で送られる以上には、パケットが辺で消失するあるいは不良になることはないということである。通常EDGECONSERVE制約条件は必要である。この制約条件がなければ、送られたパケットより多くのパケットが消失する解が求められる可能性がある。
【0075】
COUNTER(ψ)(ψがカウントするイベントを指定する)
【数8】
Figure 2004007466
【0076】
また通常、全ての変数が負でないよう、すなわち負のパケット・フローが生じないよう制約する必要があるという点に留意されたい。さらに、状況によっては、変数の全てまたは一部が整数であるよう制約するのが望ましい場合もある。
【0077】
シンドローム制約条件の追加に進むと、シンドロームは通常、それぞれのカウンタに関連した値、または、他の観測されたSUT装置のステータスを含み、これらはテストの終了後に収集されるものである。こうした各カウンタ毎に、カウンタの値を指定する等式をCに追加する。例えば、ψ11に関連したカウンタの測定値が、値127を示し、ψ17に関連したカウンタの測定値が、値1001を示す場合、制約条件counter_value(ψ11)=127及びcounter_value(ψ17)=1001が追加される。これらのシンドロームは、Sと呼ばれる。
【0078】
可能性のある障害候補の判定に関して、このタスクでは、どの障害候補が、検出された不良パケットの要因となったのか、例えば、どの障害候補が、カウンタ値など観測されたテスト結果をきちんと説明するものなのかを判定しなければならない。各障害候補は、例えば、mb、gd、bd等のような障害タイプ、及び、障害タイプの量を含んでおり、関連する辺(i,j)∈Eに対応することが望ましい。
【0079】
例えば、nのパケットが、特定の辺で特定のやり方によって間違って送信された可能性があり、2つ以上の障害候補が、各辺に関連している可能性がある。この障害候補集合は、FC(i,j)と呼ばれる。さらに、SUTが、2つ以上の障害辺を備えている可能性があり、2つ以上の障害候補が、ある特定の観測されたテスト結果に関連している可能性がある。
【0080】
この実施態様の場合、関連する障害変数の少なくとも1つ以上が0を超える、制約条件の等式の系に対する解が得られる場合に限って、ある特定の障害候補に障害のある可能性がある。制約条件C及びSは、全て、線形である。一般に、変数値は、やはり、全て整数であるので、制約条件の等式は、整数計画法問題(IP)として解くことが可能である。
【0081】
IP問題を解くには、さまざまなルーチンを利用することが可能である。例えば、IP問題を解くのに利用可能なlp_solveといった多くのライブラリ・ルーチンが存在する。参考までに、本明細書にはlp_solveのソース・コードが示されている。lp_solveにおいて、変数はデフォルトで負ではないので、変数は、負ではないと明示的に制約する必要はない。さらに、lp_solveでは、「分岐限定」法を用いてIP問題を解く。
【0082】
目的関数を選択し、さまざまな制約条件を利用した複数のIP公式化を繰り返すことによって、可能性のある各障害辺毎に、全ての障害タイプを効率よく列挙することが可能になる。すなわち、目的関数は、一般に次の通りである。
【0083】
【数9】
Figure 2004007466
すなわち、Eの全ての辺で不良になるパケット合計を最大にすることになる。この関数によって、全ての空でないFC(i,j)に少なくとも1つの障害候補が含まれるようになる解が、全ての障害変数に強制される。単一最適化では、全てのFC(i,j)の全ての要素が生成されることはなく、同時に満たされるFC(i,j)のおそらくは大きい集合が生成されるだけであるという点に留意されたい。この目的関数によれば、障害変数に対して、2つ以上の辺に障害のある可能性があるとする解が与えられる。
【0084】
追加障害候補を生成するため、下記のように、IPをさらに制約し、追加最適化を実行することが可能である。例えば、UFC1=U(i,j)∈EFC(i,j)、かつUFC=UFC1とする。
【0085】
全てのfc∈UFC1について、
1.その障害変数を0に設定する、すなわち、今後の解からその障害タイプを除去する制約条件をCに追加する。これによって、事実上、新しい障害タイプが解として浮上せざるを得なくなる。
【0086】
2.この新しいIPを最適化する。
【0087】
3.実現可能な解が存在する場合、1つ以上の結果生じる固有の障害候補をUFCに追加する。
【0088】
4.実現可能な解が存在しない場合、ステップ1で追加された制約条件をCから除去する。
【0089】
ここでUFCには、全ての可能性のある障害辺に関して全ての実現可能タイプの障害候補が含まれているはずである。IPソルバによっては、ステップ1で、制約条件の全てにおいて、0に設定される変数に対する全ての参照を削除することによって問題からその変数を除去するほうが、その変数がゼロであることを要求する制約条件を追加するよりも効率的である可能性があるという点に留意されたい。
【0090】
適用例によっては、同時に障害を同時に発生させるのが望ましい場合もあり得る。例えば、演繹的知識または顧客の選好により、いくつかの辺で同時に障害を起こすことが可能である。あるいはまた、オッカムのかみそりの原理に従って、最少数の障害のある辺によって診断に達するのが望ましいものと仮定する。こうした診断は、まず、利用可能なデータを説明する単一の障害のある辺を見つけようと試みることによって下すことが可能である。次に、見つからなければ、さらに、利用可能なデータを説明する1対の有効な辺を見つけようと試みる。このプロセスは、シンドロームを説明する複数欠陥のある仮説が見つかるまで続行可能である。
【0091】
(事例1)
次に、図5のデータフロー・モデルを参照することにする。例えば、頂点1、頂点2、及び、頂点3といった各頂点は、所定の挙動特性を示す。すなわち、頂点1は、送信される優良パケット数をカウントすることが可能であり、頂点2は、受信する不良パケット数をカウントすることが可能であり、頂点3は、受信する優良パケット数をカウントすることが可能である。さらに、頂点1及び3は、両方とも、受信した不良パケットを伝搬せず、頂点2は、受信した不良パケットを伝搬する。
【0092】
データフロー・モデル500に基づき、3つのカウンタを利用することが可能である:Ψ={ψ,ψ,ψ}。写像Mは、次のようになる。
【0093】
【数10】
Figure 2004007466
【0094】
データフロー・モデル500から生じる制約条件Cは、
【数11】
Figure 2004007466
【0095】
得られたテスト結果に基づき、頂点1で、20の優良パケットがカウントされ、頂点2で、1つのCRCエラーがカウントされ、頂点3で、19の優良パケットがカウントされると仮定する。このシンドロームから生じる制約条件Sは、
psi_1=20
psi_2=1
psi_3=19
整数プログラムは、max{mb_1_2+mb_2_3|C,S}である。障害変数mb(1,2)、gd(1,2)、bd(1,2)、mb(2,3)、gd(2,3)、bd(2,3)は、対応する辺に障害の可能性がある場合に限って、1以上である。
【0096】
上述のようなIP問題を解いた後、mb(1,2)=1になり、他の全ての障害変数は0になる。従って、辺(1,2)は、障害があり、1つのパケットが不良になった。
【0097】
(事例2)
次に、典型的なSUTのブロック図を描いた図6を参照することにする。図6に示すように、SUT600には、5つのコンポーネント、すなわち、START、N2PB、PBIF、BUF、及び、CBOCが含まれている。各コンポーネントは、所定の挙動特性を示す。すなわち、SUT600の図示コンポーネントは、それぞれ、例えば、データ・パケットのような受信データをカウントし、CRC検査を実施することが可能である。さらに、留意すべきは、コンポーネントのうちのいくつかは、不良データの受信時に実施する内容が互いに異なるという点である。すなわち、N2PBとBUFは、両方とも、受信した不良データを伝搬し、STARTとPBIFは、両方とも、受信した不良データを伝搬しない。また、2つの異なる種類のBUFF単位も存在する。「smart buff」は、受信する優良パケットをカウントし、「dumb buff」はカウントしない。
【0098】
「dumb buff」の場合、4つのカウンタを利用することが可能である:Ψ={ψ、ψ、ψ、ψ}。写像Mは、次のようになる。
【0099】
【数12】
Figure 2004007466
【0100】
Mに対する2つの異なる引数がψに写像される点に留意されたい。従って、ψは、所望に応じて、その入辺のいずれかでpbifが優良パケットを受信するたびに、インクリメントされる。smart buffの場合、一般に、追加カウンタψが必要とされ、M(pbif,buff),r,good)=ψになる。
【0101】
図7のデータフロー・モデル700は、図6のSUT600に関して提供される情報に基づいて構成することが可能である。図6のブロック図及び図7のデータフロー・モデル700が、データフローの曖昧さを示す点に留意されたい。すなわち、ブロック図及びデータフロー・モデル700のそれぞれは、データが実際にはPBIFからCBOCにいかに流れるかについて明らかにしていない。特に、PBIFに届くデータが、最初にBUFに流れて、CBOCに転送される前に戻されるのか、すなわちBUFが何らかの方法で迂回されるのかどうかが曖昧である。この曖昧さのため、図6のブロック図の5つのコンポーネントのために直接的類似物を与えるデータフロー・モデル700は、こうした曖昧さを取り入れていない他のデータフロー・モデルに比べると役に立たない。例えば、PBIFからCBOCへの実際のデータの流れに関する情報が得られると、SUTによるデータ転送を表した明白なデータフロー・モデルを構成することが可能になる。次に、図8に関連して、こうしたデータフロー・モデルの実施態様について述べることにする。
【0102】
もう一度図7のデータフロー・モデルを参照すると、5つのシンドロームが生成されたが、各シンドロームは、データフロー・モデルにおける5つの辺の1つにおける間欠的障害から生じる可能性のあるシンドロームである。表1には、これらのシンドロームが示されている。
【0103】
【表1】
Figure 2004007466
【0104】
表2及び表3には、線形計画法の問題を解いた結果が示されている。非ゼロの項目は、対応する障害仮説が可能性のある障害の原因であることを意味している。その値は、その障害原因によるものと考えられる不良パケット数である。
【0105】
【表2】
Figure 2004007466
【0106】
【表3】
Figure 2004007466
【0107】
(事例3)
この例において、事例2に関連して前述の仮定に、もう1つの仮定が追加される。すなわち、追加制約条件が既知のものである、言い換えると、パケットは、n2pbからpbif、buff、pbif、cbocへと流れて行かなければならないものと仮定する。従って、SUTに関するより正確なデータフロー・モデルを構成することが可能になる。図8には、こうしたデータ・フロー・モデルが描かれている。
【0108】
図8に示すように、データフロー・モデル800には、頂点START、N2PB、PBIF1、BUF、PBIF2、及び、CBOCが含まれている。辺START→N2PB、N2PB→PBIF1、PBIF1→BUF、BUF→PBIF2、及び、PBIF2→CBOCは、頂点によって規定される。従って、図6のコンポーネントIFは、データフロー・モデル800の目的のために、2つの別個の頂点、すなわち、PBIF1及びPBIF2として再規定されており、その結果、データフローの曖昧さが払拭されている。
【0109】
事例2と同様、4つのカウンタを利用することが可能である:Ψ={ψ,ψ,ψ,ψ}。写像Mは次のようになる。
【0110】
【数13】
Figure 2004007466
【0111】
smart buffの場合、追加カウンタψが必要とされ、M((pbif1,buff)r,good)=ψになる。ψ3は、pbif1またはpbif2が優良パケットを受信するとインクリメントされるという点に留意されたい。これは、図7のもとのデータフロー・モデルにおいて、pbifが、いずれかの辺で届けられる全ての到着優良パケットをカウントするためである。
【0112】
制約条件Cは、
【数14】
Figure 2004007466
【0113】
表4及び5には、IP問題を解いた結果が示されている。この場合、変数は、さらに整数であるという制約が加えられる。
【0114】
【表4】
Figure 2004007466
【0115】
【表5】
Figure 2004007466
【0116】
前述のように、診断システムの実施態様には、障害を診断するためのさまざまな技法を利用する推論エンジンを含むことが可能である。例えば、アルゴリズムまたはルール・ベースの辺分類及びイベントベースの障害シミュレーションによる辺分類を利用することが可能である。
【0117】
ルール・ベースの辺分類に関して、最適化のため、グラフ及びテスト制約条件、及び、データフロー・モデルを処理して、等式集合にする(前述のように)代わりに、同じ情報をルールを用いて評価することが可能である。これらのルールは、データフロー・モデルの辺を優良辺と疑わしい辺として分類するように適応させることが可能である。すなわち、ルール・ベースの辺分類は、CまたはPrologのようなプログラミング言語によるアルゴリズムとして実施可能である。もう1つの例として、ルール・ベースの辺分類は、CLPのような制約条件ベースのテクノロジによって実施することも可能である。
【0118】
一般に、制約条件は、グラフG(V,E)及び集合Mに従って関連している。例えば、bus頂点は、上述のような所定の流れ制約条件に従い、nonprop頂点は、所定の制約条件に従い、全ての辺は、EDGECONSERVE制約条件に従い、等々。制約条件は、データフロー・グラフの意味の正確な定義として役立ち、診断の生成に用いられる実施態様に左右されない。
【0119】
頂点、辺、及び、カウンタに関連した制約条件は、診断を下すために試験される。一般に、各頂点は、ラムダによって決まる流れ制約条件の関連集合を備えている。さらに、各辺には、一般に、例えば、EDGECONSERVEといった、その辺におけるデータ・パケットの保存を記述する制約条件の関連集合が含まれている。さらに、各カウンタには、一般に、G、写像M、及び、SUTからの測定テスト結果によって規定される制約条件の集合が含まれている。
【0120】
ルール・ベースの実施態様の場合、一般制約条件からの線形計画は、一般には用いられず、代わりに、グラフ独立アルゴリズムを利用して、Gが詳細に検討され、SUT及びテスト結果と整合性のとれる診断を下すため、必要とされる制約条件が適用される。
【0121】
一般制約条件は、G及び写像Mと共に、ルール処理エンジンに対する入力として、ルールとして表現することも可能である。こうしたルール処理エンジンは、従って、Gを詳細に検討し、制約条件を適用し、G、M、及び、テスト結果と整合性のとれる診断を下す。
【0122】
もう一度、図8のデータフロー・モデル800及び表5のシンドローム1の結果を参照し、典型的なルール・ベースの辺分類技法を用いて、データフロー・モデル800及びシンドローム1に関連した情報を分析することにする。
【0123】
smart bufferの場合には、5つのカウンタを利用できる点を想起されたい:Ψ={ψ,ψ、ψ、ψ、ψ}。写像Mは、次のようになる。
【0124】
【数15】
Figure 2004007466
【0125】
カウンタ値は:ψ=10、ψ=9、ψ=18、ψ=9、ψ=9。
【0126】
辺start→n2pbの分析から始めると、カウンタ1及び2には、この辺に対応する情報が含まれていると判断することができる。すなわち、カウンタ1には、この辺に送り出された優良パケット数に関する情報が含まれており、カウンタ2には、この辺から受信した優良パケット数に関する情報が含まれている。どの辺についても、そのエッジに送り出された優良パケット数が、その辺から受信した優良パケット数に等しい場合、その辺は疑わしくはないという点に留意されたい。しかし、辺start→n2pbについては、その辺から受信した優良パケット数が、その辺に送り出された優良パケット数と等しくはない、すなわち、カウンタ1−カウンタ2=1。ある辺から受信する優良パケット数は、その辺に送り出された優良パケット数引く、消失した、その辺で送られた優良パケット数引く、その辺で不良になった優良パケット数に等しいことを想起されたい。従って、2−gd−mb=1、または、整数だけしか用いられないので、mb(start,n2pb)またはgd(start、n2pb)は1に等しくなる。
【0127】
辺n2pb−pbif1に関して、カウンタ2及び3は関連している。カウンタ3は、障害のない動作中、pbif1及びpbif2において受信した全ての優良パケットをカウントするという点を想起すると、カウンタ3には、カウンタ2のカウンタ値の2倍の値が含まれているはずである。このルールを適用すると、カウンタ3の値は、カウンタ2の値の2倍であり、従って、辺n2pb−pbif1は疑わしくないはずであるということが明らかになる。これは、ある辺から受信する優良パケット数は、その辺に送り出された優良パケット数引く、その辺で消失する優良パケット数引く、その辺で不良になる優良パケット数に等しいということを表したカウンタ・ルールのもう1つの適用例である。すなわち、カウンタ3において18のパケットを受信したことが分っており、カウンタ3は、カウンタ2の値の2倍にしかなり得ないので、辺n2pb−pbif1の働きにはエラーがなかったはずである。当業者には明らかなように、残りの辺も同様に分類することが可能であるという点に留意されたい。
【0128】
前述のように、流れイベントベースの障害シミュレーションによる辺の分類を利用して、診断を下すことも可能である。すなわち、データフロー・グラフ、関連する制約条件、及び、障害モデルを利用して、挙動モデルを構成することが可能である。この挙動モデルの流れイベントベースの障害シミュレーションは、間欠的障害モデルに関して実施することが可能であり、その結果は、障害辞書に記憶される。この障害辞書によって、パケット装置における間欠的障害に関するテスト結果と関連診断との間における写像が可能になる。
【0129】
いくつかのアナログ及びディジタル回路のために、挙動モデル及び関連シミュレータ及び障害シミュレータが存在するが、これらを実際に利用して、ルータのような複雑なパケット・アーキテクチャ装置の間欠的障害の診断を下すことはできない。これは、こうした挙動モデル及びシミュレータでは、数百万のパケットを操作する複雑なSUTに対して、ビット単位の記述によるテスト刺激が用いられており、従って、商業的に実用的ではないためである。
【0130】
流れイベントベースの障害シミュレーションを利用する推論エンジンの実施態様では、例えば、辺及び頂点といった、データフロー・グラフの構成要素を操作的に表した挙動モデルが用いられる。結果として得られる部品、基板、または、システム・レベルのモデルを実用的に開発して、障害シミュレーションを実施することにより、パケット装置における間欠的障害に関する障害辞書を作成し、従って、診断を下すことが可能になる。
【0131】
一般に、障害シミュレーションの論理プロセスは、挿入される障害をシミュレートし、テスト刺激の記述を装置に供給し、挿入された障害条件下における装置の応答を観測することである。次に、障害辞書によって、挿入された障害と観測できる結果との対応が記録される。このプロセスは、障害モデルの各障害タイプごとに繰り返される。
【0132】
従来の障害シミュレーションとは対照的に、推論エンジンの実施態様によって加えられるテスト刺激は、1及び0の形をとる、装置に対する実際の入力を表すものではない。すなわち、用いられるテスト刺激は、例えば、パケット数及びそのタイプといった、入力のモデルまたは抽象化したものである。さらに、SUTの働きに対応するイベントがシミュレートされる。もう1つの相違点として、推論エンジンの実施態様では、間欠的障害に関する障害モデルを利用することが可能である。
【0133】
関心があるのは、例えば、パケット数、パケット・タイプ、内部カウンタの内容、または、他の状態といった、流れの有意結果であるので、システムのビット・レベルのアクティビティを追跡するのに資源を割り当てなくても済むようにすれば、効率を高めることが可能になる。与えられた流れの有意テスト結果は、シミュレートされたテスト結果と比較することができる。結果が一致すれば、障害辞書を調べることによって、シミュレートされたテスト結果に対応するシミュレートされた障害を確認することが可能である。
【0134】
以下は、イベントベースの障害シミュレーションを利用した推論エンジンの実施態様に関する概要説明である。まず、挙動モデルの実施態様について述べることにする。例えば、bus頂点の対応する挙動モデルは、その入辺の任意の1つにおいて全てのパケット受信イベントを実行し、全ての出辺にパケット送信イベントを生じさせる。この反復には、各出辺にパケットが送り出されたことを示すイベントの再生が含まれる。bus頂点が不良パケット(nonprop要素T(i))の削除を必要とする場合、任意の入力不良パケットの到着イベントが廃棄されることになる。
【0135】
複数の出辺を備えた、バスではないprop頂点に関して、全てのパケット到着イベントが、ある辺で再生されるが、必ずしも全ての辺である必要はない。関連挙動モデルが、ただ1つだけの出辺でパケット送信イベントを非決定論的に生じさせることによってこれを実施する。同様に、頂点及びその特性に関連した制約条件に従って機能する関連挙動モデルに対して、全ての頂点タイプとT(i)間で写像が行われる。
【0136】
さらに、各テスト毎に、各source頂点は、所定の数の所定のタイプのパケットを生成することが可能である。これは、その出辺に対する対応する数のパケット送信イベントを生じさせる挙動モデルとして実現される。sinkに関しては、どのsink頂点も、出辺がないので、新しいイベントが生じない。
【0137】
辺制約条件は、挙動モデルにも写像される。辺モデルでは、パケット送信イベントが宛先頂点または関連カウンタ・モデルのためのパケット到着イベントに変換される。障害シミュレーション条件下において、辺モデルでは、障害モデルに応じて、パケット送信イベントを不良パケット到着イベントまたは優良パケット消失イベント等に変換することが可能である。
【0138】
カウンタ制約条件は、挙動モデルとしても表される。写像Mによって、カウンタとパケット・タイプ(優良/不良)が関連づけられ、イベント(パケットtx、パケットrx)と辺が関連づけられるという点を想起されたい。パケットtxは、送信パケットと同じであり、パケットrxは、受信パケットと同じである。ある特定のカウンタが、関連イベントについてその関連する辺をモニタする。関連イベントが生じると、カウンタはインクリメントされる。
【0139】
イベントベースの障害シミュレーション−例1(単一の優良パケット・シミュレーション)
このテスト設計によれば、start頂点は、テストの間に、10の優良パケット送信イベントを辺(start、n2pb)に送り出すことになる。1つのパケットのシミュレーション全体にわたる連鎖イベントは、次の通りである。
【0140】
1.start信号パケット1を(start,n2pb)に送り出す。
【0141】
2.カウンタψがその関連イベント((start,n2pb)への優良パケットの送り出し)を確認し、それ自体をインクリメントする。
【0142】
3.辺(start,n2pb)は、パケット送信イベントを確認し、辺(start,n2pb)に関するパケット受信イベントに変換する。
【0143】
4.カウンタψが、その関連イベント((start,n2pb)からの優良パケット受信)を確認し、それ自体をインクリメントする。
【0144】
5.頂点n2pbは、(start,n2pb)からの優良パケットの受信を確認し、(n2pb,pbif)に優良パケットを送り出す。
【0145】
6.辺((n2pb,pbif)は、優良パケット送り出しイベントを確認し、優良パケット受信イベントに変換する。
【0146】
7.カウンタψが、関連イベントを確認し、自身をインクリメントする。
【0147】
8.ノードpbifが、優良パケット受信イベントを確認し、(pbif,cboc)への優良パケット送り出しイベントを生じさせる。後続パケットに関して、pbifは、代わりに、(pbif、buff)で信号を送る選択をすることが可能であるが、定義により、両方の辺にイベントを送り出すことはできない。
【0148】
9.次に、辺(pbif,cboc)が、優良パケット送信イベントを確認し、優良パケット受信イベントに変換する。
【0149】
10.次に、カウンタψが、優良パケット受信イベントを確認し、それ自体をインクリメントする。
【0150】
11.この結果、このパケットの寿命が尽きるので、シンク・ノードcbocによってそれ以上のイベントが生じることはない。
【0151】
送り出された10のパケット全ての優良SUTシミュレーションが終了すると、ψ=10、ψ=10、ψ=20、ψ=10になる。
【0152】
イベントベースの障害シミュレーション−例2(単一不良パケット障害シミュレーション)
前述の例と同様、10のパケットが送り出される。しかし、10のパケットのうちの1つが(n2pb、pbif)において破損する。流れイベントベースの障害シミュレーションの繰り返しは、次の通りである。障害シミュレータによって、優良パケットの1つが辺(n2pb、pbif)で不良になるという、障害イベントの挿入が決定される。
【0153】
1.start信号パケット1を(start,n2pb)に送り出す。
【0154】
2.カウンタψがその関連イベント((start,n2pb)への優良パケットの送り出し)を確認し、それ自体をインクリメントする。
【0155】
3.辺(n2pb,pbif)は、「優良パケットの1つが不良になる」その関連障害イベントを認識し、パケット送り出しイベントを、(n2pb、pbif)に関する不良パケット受信イベントに変換する。
【0156】
4.カウンタψは、関連イベント((start,n2pb)からの優良パケットの受信)を確認しないので、従って、自身をインクリメントしない。
【0157】
5.次に、頂点n2pbが、(n2pb、pbif)からの不良パケットの受信を確認し、モデルの定義により、pbifは不良パケットを伝搬しないので、そのイベントを廃棄する。
【0158】
6.障害シミュレーションは、別の障害イベントを含んでいない、残り9つの優良パケットの伝送をシミュレートする。
【0159】
結果生じるカウントは、ψ=10、ψ=10、ψ=18、ψ=9になる。関連する障害辞書項目には、この情報と、それに生じた障害イベントが含まれている。SUTからのテスト結果が、障害辞書のこの項目と一致すると、診断は、(n2pb、pbif)において良好なパケットが不良になったということになる。(buff、pbif)における「パケットの1つが不良になる」イベントの後続シミュレーションによって、同じシミュレーション結果が得られるのは、注目に値することである。この場合、診断には、両方の障害イベントが含まれることになる。というのも、両方とも、その結果の合理的な説明と思われるためである。
【0160】
上記プロセスは、辺のそれぞれにおける障害タイプのそれぞれについて繰り返すことが可能である。適用例の必要に応じて、辺当りの障害イベントの量は、変動する可能性があり、同時辺障害の数が変動する可能性もある。障害シミュレータの繰り返し数は、頂点の定義によって示される、パケット・フローにおける非決定論を補償するため、調整することが可能である。この結果、SUTが実施する可能性のあるさまざまな方法に関する障害辞書項目が得られることになる。
【0161】
以上の説明は、例証及び解説を目的として提示されたものである。本発明を余すところなく説明しようとか、あるいは、開示の形態にそっくりそのまま制限しようと意図したものではない。以上の教示に鑑みて、修正及び/または変更を加えることが可能である。一方、上述の実施態様は、本発明の原理及びその応用例を例示することによって、通常の当業者が、企図する特定の用途に適合する、さまざまな実施態様において、さまざまな修正を加えて、本発明を利用できるようにするために選択され、解説されている。こうした修正及び変更は、全て、付属の請求項によって定められた本発明の範囲内に含まれる。この発明は例として、次の実施形態を含む。
【0162】
(1)データパケットが転送されるデータ伝送経路を定義する被試験システム(SUT)(110)においてデータパケット転送障害を診断する方法であって、データパケットの転送においてエラーを起こす可能性のある前記SUTの前記データ伝送経路のうち、少なくともいくつかの部分を識別するステップと、
前記識別されたデータ転送経路部分のうち、少なくともいくつかについてのデータパケット転送関係を定義する制約条件を与えるステップと、
前記制約条件に関して前記SUTを診断するステップと、を含む方法。
【0163】
(2)前記識別ステップは、前記SUTに対応するデータフローモデル(120)を用意するステップを含み、前記データフローモデルは、辺と頂点を含み、前記辺のそれぞれは、データ転送においてエラーを起こす可能性のある前記SUTの前記データ転送経路の1つの一部に対応し、前記辺のそれぞれは、前記頂点のうちの2頂点間に形成され、前記頂点のそれぞれは、1つの辺の終端の少なくとも1つであってデータパケットに関する処理が発生する場所を表す、(1)に記載の方法。
【0164】
(3)1つの頂点に対応する処理は、データの削除、データの分割、データの経路指定、データの複製、データの組み合わせ、データのカウント、及び、データタイプの識別の少なくとも1つを含む、(2)に記載の方法。
【0165】
(4)前記SUTに対応するテスト結果を受信するステップをさらに含み、前記診断ステップは、前記データフローモデルに関する前記テスト結果を分析するステップを含む、(2)に記載の方法。
【0166】
(5)前記テスト結果の分析ステップは、不合格のデータ転送に関連した障害タイプを識別するステップを含む、(4)に記載の方法。
【0167】
(6)前記テスト結果の分析ステップは、
不合格のデータ転送に対応する情報を受信するステップと、
前記不合格のデータ転送に潜在的に関連する可能性のある前記SUTの部分を識別するステップを含む、(4)に記載の方法。
【0168】
(7)識別ステップは、グラフ独立アルゴリズムを利用して、制約条件を慎重に検討し、前記制約条件の少なくともいくつかを適用して、診断を下すルールベースの辺分類技法を用いて、前記不合格のデータ転送を識別するステップを含む、(6)に記載の方法。
【0169】
(8)前記識別ステップは、前記SUTの部分を表す挙動モデルを利用した流れイベントベースの障害シミュレーション技法を用いて、障害辞書を作成するように前記不合格のデータ転送を識別するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【0170】
(9)被試験システム(SUT)(110)におけるデータ・パケット転送障害を診断するためのシステム(100)であって、
前記SUTのデータ伝送経路の少なくともいくつかの部分を表したデータフローモデル(120)と、
前記データフローモデルに関連しており、前記データフローモデルに関して、前記SUTに対応するテスト結果を評価するようになっている推論エンジン(130)と、を含むシステム。
【0171】
(10)前記データフローモデルが、辺と頂点を含む有向グラフ(500、700、800)であり、前記辺のそれぞれが、エラーが起こる可能性のある前記SUTのデータ伝送経路の少なくとも一部に対応し、前記辺のそれぞれが、前記頂点のうちの2頂点によって形成される、(9)に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【図1】被試験システムのテストに用いられる診断システムの実施態様を含む、本発明のシステムの実施態様を表した概略図である。
【図2】本発明の診断システムの実施態様に関する機能を表したフローチャートである。
【図3】本発明の診断システムの実施態様を実施するために利用可能なコンピュータまたはプロセッサ・ベースのシステムを示す図である。
【図4】図3の診断システムの実施態様に関する機能を表したフローチャートである。
【図5】本発明の診断システムによる利用が可能なデータフロー・モデルの実施態様を表した有向グラフである。
【図6】典型的な被試験システム(SUT)を表したブロック図である。
【図7】図6のSUTを診断するため、本発明の診断システムによって利用可能なデータフロー・モデルの実施態様を表した有向グラフである。
【図8】図6のSUTを診断するため、本発明の診断システムによって利用可能なデータフロー・モデルの実施態様を表したもう1つの有向グラフである。
【符号の説明】
100 診断システム
110 被試験システム
120 データフローモデル
130 推論エンジン
500,700,800 有向グラフ

Claims (1)

  1. データパケットが転送されるデータ伝送経路を定義する被試験システム(SUT)においてデータパケット転送障害を診断する方法であって、
    データパケットの転送においてエラーを起こす可能性のある前記SUTの前記データ伝送経路のうち、少なくともいくつかの部分を識別するステップと、
    前記識別されたデータ転送経路部分のうち、少なくともいくつかについてのデータパケット転送関係を定義する制約条件を与えるステップと、
    前記制約条件に関して前記SUTを診断するステップと、を含む方法。
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