JP2004006159A - 非水電解質二次電池の電池パック - Google Patents

非水電解質二次電池の電池パック Download PDF

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Abstract

【課題】全体を簡単な構造としながら、落下したときなどの信頼性を著しく向上する。
【解決手段】非水電解質二次電池の電池パックは、本体部1Aの缶底を底蓋1Bで気密に閉塞しているケースに、電極体2と非水電解液とを収納しており、かつその外形を、電気機器20の装着部21に脱着自在に装着される立体形状に成形している。電池パックは、少なくとも内面と表面をプラスチックとするプラスチックケース1に電極体2を入れている。このプラスチックケース1は、外形を電気機器20の装着部21に脱着できるようにセットされる立体形状として、内形を電極体2を入れる形状としている。このプラスチックケース1は、電極体2と電解液を入れる電池の外装缶と電池パックの外形を特定する外ケースとを一体構造とし、かつ、底蓋1Bを本体部1Aよりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材で成形している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池を内蔵する電池パックに関し、とくに、携帯電話等の電気機器のように、電池パックを電気機器のケースの一部として使用するのに最適な非水電解質二次電池の電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
非水電解質二次電池は、ステンレス製の外装缶を使用していた。ただ、非水電解質二次電池(特に正極活物質にコバルト酸リチウム等を用い、負極活物質に黒鉛等を用いた、いわゆるリチウムイオン電池)は、満充電すると電池電圧が3.5V以上となるので、長期間保存すると腐食孔があいて液漏れする問題がある。外装缶の腐食は、正極外装缶に用いられているステンレス中の鉄成分が、鉄イオンとなって溶解するからである。ステンレス外装缶の腐食による液漏れは、外装缶を負極として解決できる。ただ、この構造の非水電解質二次電池は、正極に接続して電流を外部に取り出す端子材料には、アルミニウムやアルミニウム合金を使用する必要があって、ステンレスを使用できない。端子材料にステンレスを使用すると、鉄が溶解されるからである。しかしながら、アルミニウム製の端子材料は、正極のアルミニウム芯材に接続するのが難しくて、製品の歩留が悪くなる。アルミニウムどうしの溶接となるからである。小型の非水電解質二次電池は、端子部品が小さいので、アルミニウム製端子材料を確実に接続するのが難しく、電池の歩留を低下させてしまう。この弊害を避けるために、外装缶をアルミニウム製とするリチウム電池が開発されている。アルミニウムは、溶解電圧が高いので腐食による液漏れを防止できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外装缶を、アルミニウムやステンレス等の金属製とする非水電解質二次電池は、電極体表面(特に電極体上下の端部になる電極、リチウムイオン電池の場合、通常は負極)の極性が外装缶と異なる場合、電極体と外装缶との間を絶縁する必要がある。このことを実現するために、電極体の表面を絶縁材で被覆して外装缶に挿入している。この構造は、電極体を外装缶に挿入するときに、絶縁材が変形して充分に絶縁できなくなることがある。とくに、充放電の容量を大きくするために、大きい電極体を挿入するとこの弊害は甚だしくなる。
【0004】
さらに、外装缶を金属製とする非水電解質二次電池は、金属板を深絞り加工して底の閉塞された筒状の外装缶を製作し、この外装缶に電極体と非水電解液を入れた後、開口部を封口板で閉塞して製作される。この構造の非水電解質二次電池は、外形を所定の規格寸法と規格形状とするので、電気機器の装着部に装着するために、プラスチックケースに収納して電池パックに加工される。電池パックのプラスチックケースは、電気機器の装着部に脱着自在に装着できる外形に成形される。この構造の電池パックは、非水電解質二次電池を完成品として所定の外形に製作した後、さらに、電池パックのケースに入れて、種々の電気機器に合わせた外形としている。
【0005】
この電池パックは、非水電解質二次電池の外装缶と電池パックのケースからなる二重構造のケースであるため、製作に手間がかかるばかりでなく、製造コストも高くなる。電池パック全体の製造コストから換算すると、二重パッケージングの経費は、全体のトータルコストの約1/3にもなっているのが実状である。電池パックのコストを低減するために、電池の外装缶と電池パックのケースからなるパッケージングコストを安くする技術が切望されているが、電池の外装缶と、電池パックのケースからなる二重構造のパッケージングでは、大幅にコストを低減するのが極めて難しい。
【0006】
さらに、二重のパッケージング構造である従来の電池パックは、外形を小さくしながら大容量に設計すること、すなわち単位容積に対する容量を大きくするのが難しい。それは、パッケージングの実質的な厚さを薄くするのが極めて難しいからである。非水電解質二次電池単体では、容積に対する容量を大きくできても、これを電池パックのケースに収納すると、電池パックの容量に対する容積が大きくなり、現実に使用する状態では外形を小さくしながら大容量にできない弊害がある。
【0007】
一方、電気機器から取り替え可能な電池パックは、ユーザーが電池パックを取り替えるときなど、電池パックを落下させることがある。このとき、落下の衝撃で電池パック内部で電極体が移動し、電極体の上下端部の電極が変形してセパレータを突き破り、ショートすることがあったり、電極体から電流を取り出す集電体が切断されて電池が使用不可能になることがある。
【0008】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、金属腐食による液漏れを防止しながら、パッケージング構造を著しく簡単な構造として、安価に多量生産でき、しかも電池パック全体の容積に対する容量を大きくでき、そして、全体を簡単な構造としながら、落下したときなどの耐衝撃信頼性を著しく向上できる非水電解質二次電池の電池パックを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解質二次電池の電池パックは、本体部1Aの缶底を底蓋1Bで気密に閉塞しているケースに、正極と負極とセパレータとからなる電極体2と非水電解液とを収納しており、かつその外形を、電気機器20の装着部21に脱着自在に装着される立体形状に成形している。電池パックは、少なくとも内面と表面をプラスチックとするプラスチックケース1に電極体2を入れている。このプラスチックケース1は、外形を電気機器20の装着部21に脱着できるようにセットされる立体形状として、内形を電極体2を入れる形状としている。このプラスチックケース1は、電極体2と電解液を入れる電池の外装缶と電池パックの外形を特定する外ケースとを一体構造とし、かつ、底蓋1Bを本体部1Aよりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材または/およびゴム材で成形している。
【0010】
底蓋1Bは、異なる材質である複数のプラスチック層を積層してなるプラスチックの複合材で成形することができる。プラスチックケース1は、非水電解質二次電池の電極体2と電解液を入れることができる。さらに、プラスチックケース1は、本体部1Aに、あるいは本体部1Aと底蓋1Bの両方に、水分や気体の透過を阻止する遮断層1cをプラスチック層に積層して設けることができる。さらに、プラスチックケース1は、異なる材質である複数のプラスチックを積層してなるプラスチックの複合材とすることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電池パックを例示するものであって、本発明は電池パックを以下のものに特定しない。
【0012】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0013】
図1ないし図3は、非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池を内蔵する電池パックを示す。この電池パックは、非水電解質二次電池をリチウムイオン二次電池としているが、電池パックは、リチウムイオン二次電池以外の非水電解質二次電池であって、満充電電圧を3.5〜5Vとする電池も使用できる。図の電池パックは、電極体2をプラスチックケース1に収納して、封口板3で気密に密閉している。
【0014】
非水電解質二次電池は、正極と負極とセパレータとからなる電極体2と非水電解液とを収納して、満充電電圧を3.5V以上で5.0V以下とするものである。なお、1つの電池パック内で2個以上の電極体を直列で持つとき、電池パックより出力される電圧はそれぞれの電極体の電圧の合計となるが、ここでいう満充電電圧は、電極体1個あたりの電圧を示す。電極体2は、正極と負極とをセパレータで絶縁して積層している。正極と負極はセパレータを挟んで互いに積層し、これを渦巻状に巻いて多層の積層構造としている。巻かれた電極体2は、両面から加圧して所定の厚さに加工される。ただし、電極体2は、所定の形状に裁断された複数枚の正極と負極とをセパレータを介して積層して製作することもできる。
【0015】
正極は、以下のようにして製作される。活物質としてのコバルト酸リチウムと、導電剤としての黒鉛、及び結着剤としてのポリフッ化ビニデンを、それぞれ固形分質量比で90:6:4の比率でN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で混練して正極合剤スラリーとする。次いで、この正極合剤スラリーを芯体としてのアルミニウム箔(厚さ15μm)に規定量塗布後、加熱してNMPを蒸発させ、加圧ローラーにて規定厚さに調整後、所定の寸法に切断して正極を製作する。
【0016】
負極は、以下のようにして製作される。グラファイト粉末と、結着剤としてのゴム系結着剤を水に分散させたディスパージョンとをそれぞれ固形分質量比で95:5の比率で混合して、負極合剤スラリーとする。次いで、この負極合剤スラリーを銅箔(厚さ12μm)に規定量塗布後、加熱して水分を蒸発させ、加圧ローラーにて規定厚さに調整後、所定の寸法に切断して負極を製作する。
【0017】
以上のようにして製作される正極と負極とを、ポリエチレン製微孔性薄膜のセパレータを間に挟んで巻回して渦巻電極体を作製し、これを両面から加圧して所定の厚さの電極体2とする。
【0018】
電極体2を入れるプラスチックケース1は、本体部1Aと底蓋1Bからなる。本体部1Aと底蓋1Bは、内面と表面をプラスチックとし、あるいは全体をプラスチックとする。底蓋1Bは、本体部1Aよりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材やゴム材で成形している。衝撃吸収性に優れたプラスチック材やゴム材とは、本体部1Aよりも柔らかくて、弾性変形できると共に、変形したときのエネルギーを速やかに吸収できる部材である。衝撃吸収性に優れた底蓋1Bのプラスチック材やゴム材は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素樹脂等のプラスチック材料や、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴムなどのゴム材のように、一般的に衝撃吸収材料と呼ばれる材料を用いることができる。
【0019】
さらに、底蓋1Bと本体部1Aとを異なるプラスチックで成形して、底蓋1Bの衝撃吸収性を本体部1Aよりも強くすることもできる。このプラスチックケース1は、底蓋1BをABS樹脂やフッ素樹脂等のように緩衝作用があって衝撃吸収性に優れるプラスチックで成形し、本体部1Aをポリエチレン、ポリプロピレン、結晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエーテルエーテルケイン(PEEK)等の電解液に用いる有機溶媒に対して溶解や膨潤しにくいプラスチックで成形する。さらに、プラスチックケース1は、異なる材質である複数のプラスチック層を積層してなるプラスチックの複合材で底蓋1Bを成形して、本体部1Aよりも衝撃吸収性に優れたプラスチック材とすることもできる。この底蓋1Bは、たとえば、外側表面部分をABS樹脂やフッ素樹脂、あるいは合成ゴム等のゴム状弾性体である緩衝作用に優れるプラスチックで成形し、内側部分を、水分透過の少ない合成樹脂で成形する。この底蓋1Bは、耐衝撃性に優れて水分透過を少なくできる。
【0020】
底蓋1Bは、本体部1Aの缶底に溶着、または接着して気密に固定され、あるいは本体部1Aを成形するときにインサートして本体部1Aに固定される。底蓋1Bと本体部1Aは、超音波溶着して簡単かつ確実に溶着できる。本体部1Aにインサートして固定される底蓋1Bは、少なくとも本体部1Aとの接触面を熱可塑性のプラスチックで成形し、あるいは接触面の表面にホットメルト接着剤を塗布する。底蓋1Bの熱可塑性プラスチックやホットメルト接着剤は、底蓋1Bを本体部1Aにインサート成形するときに、本体部1Aを成形する溶融状態でプラスチックで溶融されて、本体部1Aのプラスチックに隙間なく一体的に連結される。
【0021】
プラスチックケース1は、図3に示すように、その外形を電気機器20の装着部21に脱着自在にセットされる立体形状に成形し、その内形を電極体2と非水電解液を入れる形状に成形している。プラスチックケース1は、電極体2と非水電解液を入れる非水電解質二次電池の外装缶と、電池パックの外形を特定する外ケースとを一体構造としたもので、非水電解質二次電池の外装缶と電池パックのケースの両方に併用される。加圧して所定の厚さにしてなる渦巻電極体2を入れるプラスチックケース1は、図4に示すように、両端部を半円形とする細長い形状の筒状に成形する。多数枚の電極を積層してなる電極体を入れるプラスチックケースは、図示しないが、内形の断面形状を長方形とする筒状に加工する。
【0022】
プラスチックケース1の外形は、電気機器20に脱着自在に装着される形状、図の電池パックは、両側に鍔部4を突出させる形状に成形している。電気機器20の装着部21に係止して外れないように連結される電池パックは、プラスチックケース1の外側表面に係止部5を一体的に成形する。図1に示す電池パックは、電気機器の装着部に設けている凹部(図示せず)に挿入される凸部5Aを下端に設けて係止部5とし、さらに封口板3の上面には、電気機器の装着部にあって弾性的に突出している弾性凸部(図示せず)を案内する凹部5Bを係止部5として設けている。
【0023】
ただ、図示しないが、本発明の電池パックは、電気機器の電池ホルダーに内蔵することもできる。この場合、電池パックは、鍔部を設けることなく、プラスチックケースの外形を電気機器の電池ホルダーの形状に合わせた形状とする。電池ホルダーに蓋をつけることで、電池パックの脱落を防止できる。このような電池パックは、電気機器の外観が異なっても、電池ホルダーの形状を電池パックに合わせておけば、電池パックの共通化が可能になる利点がある。
【0024】
さらに、図4と図5のプラスチックケース1は、水分やガスの透過性を少なくするために、内部に水分や気体の透過を阻止する遮断層1cを積層している。遮断層1cは、プラスチックケース1の全体、すなわち本体部1Aと底蓋1Bの全体に積層して設けられ、あるいは本体部1Aの全体に積層して設けられる。この遮断層1cは、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属層、あるいはシリカやアルミナ等の無機質層である。遮断層1cを金属層とするプラスチックケース1は、金属薄膜をインサート成形して製作され、あるいは金属をプレス加工してなる金属成形体をインサート成形して製作される。
【0025】
また、遮断層1cを金属層や無機質層とするプラスチックケース1は、内側に位置する内側ケース部1aと、外側に位置する外側ケース部1bを以下のように成形して製作される。プラスチックで内側ケース部1aを成形する。内側ケース部1aの本体部は、内側形状を電極体2を入れるのに最適な形状とする筒状に成形される。内側ケース部1aは、底蓋で缶底を閉塞する形状に成形し、あるいは缶底を開いた筒状に成形して、別に成形している底蓋で閉塞する。底蓋で底を閉塞する形状に成形する内側ケース部1aは、底蓋と本体部とを別のプラスチックで成形するので、別に成形した底蓋を本体部にインサート成形して固定し、あるいは、金型の成形室に底蓋を成形するプラスチックと、本体部を成形するプラスチックとを注入して成形される。筒状の内側ケース部1aの外側表面に、金属や無機質材を蒸着して、内側ケース部1aの外側表面の全体を遮断層1cで被覆する。その後、外側ケース部1bを成形する金型の成形室に内側ケース部1aを仮止めし、外側ケース部1bの成形室に溶融プラスチックを注入して、外側ケース部1bに内側ケース部1aをインサート成形する。
【0026】
以上のように、内部に遮断層1cを積層しているプラスチックケース1は、水分や気体の透過を遮断層1cで阻止できる。このため、プラスチックケース1を水分や気体を透過させるプラスチックで成形できる。したがって、この構造のプラスチックケース1は、ほとんどのプラスチック、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン、ABS、EVA、塩化ビニル、ポリエステル等が使用できる。一方、電解液と接触する内側ケース1aには、電解液に用いる有機溶媒に対して溶解や膨潤しないプラスチックを用いることが好ましく、結晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエーテルエーテルケイン(PEEK)等が使用できる。
【0027】
プラスチックケース1は、図6に示すように、異なる種類のプラスチックを積層してなるプラスチックの複合材料で成形することもできる。このプラスチックケース1は、水分や気体の透過を阻止できる気密性プラスチック1dを内部に積層している。気密性プラスチック1dにはフッ素樹脂やポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体などが使用できる。このプラスチックケース1は、以下のようにして製作される。内側ケース部1aを成形し、この内側ケース部1aを金型の成形室に仮止めして、内側ケース部1aの外側表面に気密性プラスチック1dを成形して、気密性プラスチック1dに内側ケース部1aをインサートする。さらに、この内側ケース部1aを外側ケース部1bを成形する金型の成形室に仮り止めし、外側ケース部1bを成形するときに内側ケース部1aをインサートする。図6のプラスチックケース1は、内側ケース部1aと外側ケース部1bの間に気密性プラスチック1dを設けて、3層構造としているが、プラスチックケースは、内側ケース部を気密性プラスチックで成形して、その外側に外側ケース部を成形してなる2層構造とすることもできる。この構造のプラスチックケースも、気密性プラスチックで水分や気体の透過を阻止するので、他のプラスチックを、図5のプラスチックケース1と同じように、ほとんどのプラスチックで成形できる。
【0028】
プラスチックケース1は、電極体2を入れた状態で、開口部に封口板3を固定する。封口板3は、プラスチックケース1に溶着して、確実に固定されるので、プラスチックケース1は、熱可塑性のプラスチックで成形される。ただ、プラスチックケース1を熱硬化性のプラスチックで成形して、封口板3を接着して固定することもできる。
【0029】
熱可塑性のプラスチックで成形しているプラスチックケース1は、超音波溶着して封口板3を簡単に固定できる。プラスチックケース1に溶着される封口板3も、封口板3との溶着面を熱可塑性のプラスチックで成形している。図5と図6のプラスチックケース1と封口板3は、確実に溶着するために、一方に凸条6を設け、他方には凸条6を案内する連結溝7を設けている。凸条6を連結溝7に入れる状態で、超音波溶着してプラスチックケース1と封口板3はしっかりと気密に溶着される。
【0030】
封口板3は、図1と図7に示すように、全体をプラスチックで成形して、表面に表出するように正極端子8Aと負極端子8Bからなる電極端子8をインサートして固定している。封口板3は、その下面であるプラスチックケース1内に表出するように、正極集電板9Aと負極集電板(図示せず)からなる集電板9をインサートして固定している。この封口板3は、正極端子8Aと負極端子8Bである電極端子8に集電基材10を接続している。この集電基材10は、封口板3に埋設されて、正極端子8Aを正極集電板9Aに、負極端子8Bを負極集電板(図示せず)に電気接続している。さらに図の集電基材10は、過電流が流れると溶断されるように、一部を細くして溶断部11としている。この集電基材10は、過電流が流れると溶断部11が電流で溶断されて電池パックに流れる電流を遮断する。さらに、図の封口板3は、非水電解液を注入する注入穴12を設けており、この注入穴12を封止栓13で気密に閉塞している。この電池パックは、プラスチックケース1に電極体2を入れて封口板3を固定し、封口板3の注入穴12から非水電解液を注入した後、注入穴12を封止栓13で閉塞する。電池パックは、封口板3をプラスチックケース1に固定する前であって、電極体2を入れた後に非水電解液を入れて、封口板3でプラスチックケース1の開口部を気密に閉塞することもできる。この電池パックは、封口板3に非水電解液の注入穴12を設ける必要がない。また、図の封口板3は、一部を薄く成形して安全弁14を設けている。安全弁14は、プラスチックケース1内の圧力が設定圧力よりも高くなると開弁して、プラスチックケース1の圧力破壊を防止する。
【0031】
【発明の効果】
本発明の非水電解質二次電池の電池パックは、金属腐食による液漏れを防止しながら、パッケージング構造を著しく簡単な構造として、安価に多量生産できると共に、落下したときなどの信頼性を著しく向上できる特長がある。それは、本発明の非水電解質二次電池の電池パックが、電極体と非水電解液とを収納するケースを、本体部の缶底を底蓋で気密に閉塞しているプラスチックケースとして、外形を電気機器の装着部に脱着できる立体形状とすると共に、内形を電極体を入れる形状としており、さらに、底蓋を本体部よりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材で成形しているからである。
【0032】
この構造の電池パックは、非水電解質二次電池の外装缶と電池パックのケースとを一体構造としてなるプラスチックケースに電極体と非水電解液とを収納するので、従来のように、電池の外装缶と電池パックのケースとからなる二重構造としないので、パッケージング構造を著しく簡単にできる。したがって、製造コストを低減して安価に多量生産できると共に、パッケージングの実質的な厚さを薄くして、電池パック全体の容積に対する容量を大きくできる。しかも、プラスチックケースである外装缶は、金属製の外装缶のように腐食することがないので、金属腐食による液漏れが発生する心配もない。しかも、本発明の電池パックは、底蓋を本体部よりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材で成形しているので、全体を簡単な構造としながら、落下したときなどの信頼性を著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる電池パックの一部断面斜視図
【図2】図1に示す電池パックの正面図
【図3】図1に示す電池パックを電気機器に装着した状態を示す横断面図
【図4】図1に示す電池パックのプラスチックケースの拡大水平断面図
【図5】図1に示す電池パックのプラスチックケースの拡大垂直断面図
【図6】プラスチックケースの他の一例を示す拡大垂直断面図
【図7】図1に示す電池パックの拡大断面斜視図
【符号の説明】
1…プラスチックケース 1A…本体部       1B…底蓋
1a…内側ケース部    1b…外側ケース
1c…遮断層
1d…気密性プラスチック
2…電極体
3…封口板
4…鍔部
5…係止部       5A…凸部        5B…凹部
6…凸条
7…連結溝
8…電極端子      8A…正極端子      8B…負極端子
9…集電板       9A…正極集電板
10…集電基材
11…溶断部
12…注入穴
13…封止栓
14…安全弁
20…電気機器
21…装着部

Claims (5)

  1. 本体部(1A)の缶底を底蓋(1B)で気密に閉塞しているケースに、正極と負極とセパレータとからなる電極体(2)と非水電解質とを収納しており、かつその外形を、電気機器(20)の装着部(21)に脱着自在に装着される立体形状に成形してなる非水電解質二次電池の電池パックであって、
    少なくとも内面と表面をプラスチックとするプラスチックケース(1)に電極体(2)を入れており、このプラスチックケース(1)は、外形を電気機器(20)の装着部(21)に脱着できるようにセットされる立体形状として、内形を電極体(2)を入れる形状としており、このプラスチックケース(1)は、電極体(2)と電解液を入れる電池の外装缶と電池パックの外形を特定する外ケースとを一体構造とし、かつ、底蓋(1B)を本体部(1A)よりも衝撃吸収性の優れたプラスチック材または/およびゴム材で成形してなることを特徴とする非水電解質二次電池の電池パック。
  2. 底蓋(1B)を、異なる材質である複数のプラスチック層を積層してなるプラスチックの複合材で成形している請求項1に記載される非水電解質二次電池の電池パック。
  3. プラスチックケース(1)に、非水電解質二次電池の電極体(2)と電解液を入れている請求項1に記載される非水電解質二次電池の電池パック。
  4. プラスチックケース(1)の本体部(1A)に、あるいは本体部(1A)と底蓋(1B)の両方に、水分や気体の透過を阻止する遮断層(1c)をプラスチック層に積層している請求項1に記載される非水電解質二次電池の電池パック。
  5. プラスチックケース(1)が、異なる材質である複数のプラスチックを積層してなるプラスチックの複合材である請求項1に記載される非水電解質二次電池の電池パック。
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