JP2004004539A - 調整可能な光結晶、および、バンドギャップ内の伝達を可逆的にチューニングするために光結晶の屈折率を調整する方法 - Google Patents

調整可能な光結晶、および、バンドギャップ内の伝達を可逆的にチューニングするために光結晶の屈折率を調整する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光結晶の屈折率を一時的に調整することによって不連続な光の波長の流れを制御するスイッチを製造する装置および方法を提供すること
【解決手段】光結晶は、材料からなる導波路であって、導波路は、周期的な穴のセットを有する、導波路を含み、周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料は、周期的な穴のセットの他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示す。少なくとも1つの穴に近接する一時的に修正された材料は、穴のうちの1つの周りに輪を含み、導波路の材料は、第1の分子構造を一時的に示し、一時的な輪を形成する材料は、第1の分子構造と異なる第2の分子構造を一時的に示し、一時的な輪の直径は、穴の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内であって、輪の分子構造は、一時的に、非結晶構造であって、輪の分子構造は、一時的に、金属構造である。
【選択図】 図2A

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願は、米国特許法の119条(e)項に基づいて、2002年5月31日に出願された米国仮出願第60/384,576号の利点を主張する。本明細書中、同出願の内容を参考として援用する。
【0002】
本発明は、光結晶に関する。より具体的には、本発明は、弱め合う干渉を用いて特定の波長の光の伝搬を制限する光結晶、強め合う干渉を用いて特定の波長の光の伝搬を可能にする光結晶、および、強め合う干渉が生じる波長に波長を可逆的に調整するために光結晶をチューニングする方法に関する。本発明は、さらに、波長分割多重化(WDM)および時分割多重化(TDM)においてこのような光結晶を用いることに関する。
【0003】
【従来の技術】
技術が進歩するに従って、世界中のデータの量は、指数関数的に増加している。世界的な情報ネットワーク(例えば、インターネット)の使用の増加からテレビ会議および携帯電話までのすべてのものが、効率的なデータ転送に依拠する。構成要素内および構成要素間の電子の移動距離を削減することによって、デバイス速度が劇的に増加した。1980年代および1990年代における電子デバイスの速度の増加の多くは、ミクロ電子工学の構成要素の大きさを縮小した結果として生じた。しかし、ミクロ電子工学の通信ネットワークは、転送され得るデータの量を効率的に制限する物理的制限を有する。デバイスによって構成要素の密度および複雑性の物理的制限が侵害されるため、デバイスの信頼性および新しいデバイスによる速度の進歩は減少する。
【0004】
データの光通信(例えば、ワイヤを介して電子を伝達するのではなく、光ファイバーを介してフォトンを伝達する)は、特定の接続および通信に関して、すでに、広範に実施されている。光コネクタ、光スイッチ、および全ての光回路は、電子回路内を移動する電子に代わって、フォトンを移動かつルーティングする方法を提供する。波長分割多重化(WDM)は、同じファイバー内で異なる周波数の光を混合することによって、光構成要素(ファイバーなど)を介してより多くのデータを伝達する方法を提供する。デマルチプレクサは、特定の波長の光をファイバーから分離させる。
【0005】
光デバイスおよびマイクロフォトニクスは、ミクロ電子工学によって歴史的に提供された技術的デバイスの進歩を促進するための重要な可能性を提供する。なぜならば、光デバイスおよびマイクロフォトニクスも、大量のデータが、光ファイバーに沿って移動し、かつ、最終移動先にルーティングされることを可能にするからである。全ての光回路がまだ実施されていない主な理由は、光デバイス製造に関する製造上の問題(例えば、屈折率の基準を満たす)があるからである。光デバイスに必要とされる小さい形状、光デバイスの物理的基準である小さい耐性によって、これらのデバイスの大量生産技術の発見および使用を遅延させた。
【0006】
光結晶は、弱め合う干渉を用いて特定の波長の伝搬を制限する構造であり、非常に複雑な光のルーティングのために設計され得る。光ファイバーは、鋭い90度の曲げまたは複雑な3次元のデバイスによって、光を効率的にルーティングすることが出来ないが、光結晶は、これらの目的のために用いられ得る。一般的な光デバイスおよび特定の光結晶は、レーザ、フィルタ、および発光ダイオードに適用可能であり、さらに、WDM(波長分割多重化)用途に適用可能である。WDMにおいて、多くの異なる波長の光が光ファイバーに沿って移動し、異なる波長の光は、異なる移動先を有する。時分割多重化(TDM)によって、光構成要素を介してデータを伝達する別の方法が提供される。TDMは、転送時間がセグメントに分割される多重化の形態であり、各セグメントは、1つの信号の1つの要素を有する。デマルチプレクサは、特定のセグメントの光をファイバーから分離させる。
【0007】
光結晶は、「禁制帯」(構造を通過しない)波長のバンドギャップ、および/または、「禁制帯」範囲内の波長が伝達される狭帯域の設計上の制御を必要とする特定の用途に用いられ得る。
【0008】
光結晶は、1D(1次元)、2D(2次元)、または3D(3次元)の周期的な構造であり得る。このような周期的な構造は、周期的な穴、周期的な柱、または特定の屈折率の周期的な発生を含み得る。周期性は、周期的な光結晶を他の光デバイスから区別する。格子定数(ピッチ)および屈折率の積が、構造内を移動する光の波長のオーダである場合、光結晶は、通例、いくつかのユニークな特性を実証する。例えば、いくつかの波長は強く増強され、いくつかの波長は強く抑制される。これらの特性は、光を操作するために用いられ得る。
【0009】
光結晶の1つの例は、特定の「禁制帯」波長(光バンドギャップ内の波長)の光が光結晶によって拒絶される光バンドギャップ結晶である。光バンドギャップ結晶に欠陥を導入することによって、伝達のピークは狭くなり、バンドギャップ範囲内の特定の狭帯域の波長の光が伝搬可能となり、光バンドギャップ内の他の全ての波長が伝搬不能となる。光が光バンドギャップ結晶内を移動すると、所望の波長帯域内にある光は、光結晶によって伝達され、その伝達先にルーティングされる。光バンドギャップ結晶を通過しない波長の範囲は、比較的広くあり得、例えば1300nm〜1700nmである。通過する波長の帯域は、比較的狭くあり得、例えば1625nm〜1650nmである。
【0010】
光デバイスは、X線または光リソグラフィの公知の方法を用いて製造される。X線および光リソグラフィは、これらのデバイスの製造者が非常に小さい形状を生成することを可能にする。現在、光結晶は、通例、GaAsおよびGaAlAsまたは層状のSiおよびSiOを用いて製造される。あるいは、その中を移動する波長の吸収率が低い限り、任意の固体材料が光結晶として用いられ得る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光結晶の屈折率を一時的に調整することによって不連続な光の波長の流れを制御するスイッチを製造する装置および方法を提供し、この手順によって、特定の波長の光を一時的にフィルタリングかつルーティングすることである。さらに、光結晶は、波長間の分離を改善するため、および、ルーティング基準に対する光バンドギャップ欠陥を一時的に生成または修正するために、正確にチューニングされる必要があり、一時的な欠陥によってもたらされる強め合う干渉を利用して、所望の波長のみを、このような光結晶に一時的に通過させることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による光結晶は、材料からなる導波路であって、該導波路は、周期的な穴のセットを有する、導波路を含み、該周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料は、該周期的な穴のセットの他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示すことにより、上記目的が達成される。
【0013】
前記少なくとも1つの穴に近接する一時的に修正された材料は、該穴のうちの1つの周りに輪を含んでもよい。
【0014】
前記導波路の材料は、第1の分子構造を一時的に示し、前記一時的な輪を形成する材料は、該第1の分子構造と異なる第2の分子構造を一時的に示してもよい。
【0015】
前記一時的な輪の直径は、前記穴の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内であってもよい。
【0016】
前記輪の前記分子構造は、一時的に、非結晶構造であってもよい。
【0017】
前記輪の前記分子構造は、一時的に、金属構造であってもよい。
【0018】
本発明による光結晶は、材料からなる線形の導波路であって、該導波路は、第1の線形の周期的な穴のセット、第2の線形の周期的な穴のセット、該第1の線形の周期的な穴のセットの最後の穴と該第2の線形の周期的な穴のセットの最初の穴との間に線形の領域を有する、導波路を含み、該第1および第2の周期的な穴のセットのうちの1つの少なくとも1つの穴に近接する材料は、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を一時的に示し、それにより上記目的が達成される。
【0019】
本発明による光結晶は、材料からなる導波路であって、該導波路は、複数の列の周期的な穴のセットを有する、導波路を含み、該複数の列の少なくとも1つの列の少なくとも1つの穴に近接する材料は、該少なくとも1つの列の他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示し、それにより上記目的が達成される。
【0020】
前記複数の穴の列の各列の1つ穴に近接する材料は、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を一時的に示してもよい。
【0021】
本発明による屈折率を示す材料からなる導波路を含む光結晶を形成する方法であって、該導波路に周期的な穴のセットを形成する工程と、該周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料にレーザエネルギーを加えることによって、該少なくとも1つの穴に近接する材料の屈折率を一時的に修正する工程と、を含み、それにより上記目的が達成される。
【0022】
前記屈折率を一時的に修正する工程は、前記少なくとも1つの穴を取り囲む材料の輪の屈折率を一時的に修正する工程を含んでもよい。
【0023】
前記材料の屈折率を一時的に修正する工程は、光破壊閾値レベルより少ない量のレーザエネルギーを加える工程を含んでもよい。
【0024】
前記少なくとも1つの穴の周りに輪を一時的に形成する工程をさらに含み、該一時的な輪の直径は、前記周期的な穴のセットの任意の穴の直径より大きくてもよい。
【0025】
前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記破壊閾値レベルの約0.6〜0.8の範囲内であってもよい。
【0026】
前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記破壊閾値レベルの約0.8〜1.0の範囲内であってもよい。
【0027】
本発明による前記材料のレーザエネルギーの光破壊閾値レベルより下のレーザエネルギーを加えることによって可逆的に変化する屈折率を示す該材料からなる導波路を含むスイッチを形成する方法は、周期的な穴のセットを有する導波路を形成する工程と、該穴の少なくとも1つに近接する材料にレーザエネルギーを加える工程であって、該加えられるレーザエネルギーの量は、該光破壊閾値レベルより下である、工程と、を含み、それにより上記目的が達成される。
【0028】
前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記光破壊閾値レベルの約0.6〜0.8の範囲内であってもよい。
【0029】
前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記光破壊閾値レベルの約0.8〜1.0の範囲内であってもよい。
【0030】
本発明による少なくとも1つの波長の光を所定の期間伝達する方法は、光結晶に入射されるように光線を伝達する工程であって、該光線は、該少なくとも1つの波長を有する、工程と、該光結晶に所定の量のレーザエネルギーを所定の間隔で加える工程であって、該光結晶は、該少なくとも1つの波長の該光を該所定の間隔で伝達する、工程と、を含み、それにより上記目的が達成される。
【0031】
本発明による複数の波長を有する多重化された光線を多重分離するデマルチプレクサは、該多重化された光線を、複数の個別の多重化された光線に分割するスプリッタと、複数の光結晶であって、各光結晶は、各該個別の多重化された光線を受信するように結合される、複数の光結晶と、該複数の波長の少なくとも1つの波長を伝達し、該複数の波長の他の波長の伝達を遮断するように、各該光結晶をチューニングする手段と、を含み、それにより上記目的が達成される。
【0032】
本発明による多重化された光線を生成するデバイスは、それぞれ異なる波長の光を伝達する複数のトランスミッタと、該異なる波長の光のそれぞれを受信する複数の光結晶であって、各該複数の光結晶は、該異なる波長の光の少なくとも1つを伝達するようにチューニング可能である、複数の光結晶と、各該異なる波長の光を伝達するように該光結晶を一時的にチューニングする手段と、該光結晶によって伝達される該異なる波長の光を結合するコンバイナと、を含み、それにより上記目的が達成される。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明は、材料からなる導波路を含む光結晶において実施される。導波路は、周期的な穴のセットを有する。周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料は、他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示す。
【0034】
本発明は、添付の図面を参考にして下記の詳細な説明を読むことによって最も良く理解される。図面の種々のフィーチャが、通例、一律の縮尺に従わないことが強調される。これに反して、種々のフィーチャの寸法は、理解しやすいように、任意で拡張または縮小される。図面には、下記の図が含まれる。
【0035】
本発明は、本明細書中、特定の実施形態を参考にして図示かつ説明されるが、本発明は、これらの詳細に制限されることを意図しない。むしろ、特許請求の範囲の均等物の目的および範囲内で、本発明から逸脱することなく、詳細の種々の改変例が可能である。
【0036】
本発明は、光結晶の屈折率を一時的に調整することによって不連続な光の波長の流れを制御するスイッチを製造する装置および方法を提供する。この手順によって、特定の波長の光を一時的にフィルタリングかつルーティングすることが可能である。光結晶は、波長間の分離を改善するため、および、ルーティング基準に対する光バンドギャップ欠陥を一時的に生成または修正するために、正確にチューニングされ得る。一時的な欠陥によってもたらされる強め合う干渉が原因となり、所望の波長のみが、このような光結晶を一時的に通過する。
【0037】
光結晶は、対象となる波長帯域において光が伝達可能な材料からなり得る。光が伝達可能な材料は、結晶材料または非結晶材料であり得る。屈折率は、材料の電子構造または格子構造に関連し、従って、その材料の中の光の挙動を指向し得る。従って、光結晶の材料特性の調整によって、その屈折率も調整され、結果として、光結晶における光の動きが影響される。
【0038】
光結晶の屈折率は、選択された1つの波長または複数の波長が禁止または伝達されるように、正確にチューニングされ得る。下記のように、光結晶を形成する材料の屈折率は、正確かつ精密に調整され得る。さらに、光結晶の物理的寸法の変動は、バンドギャップおよび/または欠陥状態(単数または複数)を変えるために用いられ得、構造を介する伝達を変える。欠陥は、例えば、光結晶の穴の周期性の中断(例えば、穴の欠損)であり得る。このような調整が一時的に実施され得るため、光結晶は、1つ以上の特定の波長の光の伝達を一時的に可能にするスイッチとして機能し得る。あるいは、TDMにおいて、結晶は、特定の所定の期間において、特定の波長の光の伝達を可能にし得る。
【0039】
光結晶のレーザチューニングは、1.55ミクロンの電気通信波長に関する光結晶の形状が非常に小さく、通常、ナノメートルの単位で測定されるため好適である。しかし、従来のMEMS技術を用いて、光結晶の設計基準を達成することは困難である。レーザのチューニング能力は、これらの基準を満たすことが望ましい。本発明は、所定の基準を有する光結晶を大量生産する製造方法を提供する。本発明は、さらに、対象の波長において強め合う干渉を一時的に生成するために、光結晶の屈折率を正確かつ一時的に調整する方法を提供する。
【0040】
図1は、光の導波路として用いられる従来技術の光結晶105のブロック図である。光結晶105は、レーザ光の流れを操作する従来の構造である。光結晶は、Si−on−SiOの1次元の構造である。本明細書中、本発明の例示的な実施形態が図示かつ説明されるが、このような実施形態は、例示のみを目的として提供されることが理解される。本発明から逸脱することなく、多数の変形例、変更例、および代用例が当業者によって見出される。光は、図1の矢印Lによって示されるように、左から右に、光結晶導波路を横断し得る。光が光結晶を右から左に横断し得ることも理解される。光結晶105は、第1の線形の周期的な穴のセット130および第2の線形の周期的な穴のセット150を有する。第1の線形の周期的な穴のセット130は、4つの穴132、134、136、および138を有する。第2の線形の周期的な穴のセット150は、4つの穴152、154、156、および158を有する。第1の周期的な穴のセット130の最後の穴138と、第2の周期的な穴のセット150の最初の穴152との間は、周期的な性質の2つの穴のセットの切れ目である。この切れ目は、線形の欠陥領域140を構成する。
【0041】
この従来技術の光結晶において、各周期的な穴のセットの各穴は、775nmの波長を有するフェムト秒レーザパルスを用いて形成され得る。別の従来技術の実施形態において、各穴は、387nmの波長を有するフェムト秒レーザパルスを用いて形成され得る。387nmのレーザ光が用いられる場合、直径が160nmほどの小さい穴が形成され得、ピッチ(隣接する穴の中心間の距離)は420nmであり得る。
【0042】
動作中、光結晶105の一端に光が導入される。光結晶105を通って光が伝搬すると、欠陥領域140は、特定の帯域の波長が光結晶105を通過することを可能にし、光バンドギャップ内の他の波長が通過することを禁止する。例示的な実施形態において、光結晶105は、さらに、1.650μmの波長を中心とする狭帯域の光が通過することを可能にし得る。弱め合う干渉は、バンドギャップ内の他の波長が光結晶105を通過することを阻止する。各穴は、散乱の中心である。特定の波長を中心とする狭帯域のみが穴から散乱し得、出力において強め合う干渉を有し得る。例示的な実施形態において、中心波長は、1.650μmであり得、狭帯域は、約1.640μm〜約1.660μmまたは約1.645μm〜約1.655μmであり得る。
【0043】
図2Aは、本発明による光結晶110の例示的な実施形態のブロック図である。本実施形態は、第1の穴132が修正された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する。修正された穴132は、レーザエネルギーを加えることによって修正され得る。修正された穴132を光結晶110に配置することによって、伝達効率および光結晶110を通過する光の波長の両方が影響を受ける。修正された穴を配置することによって、伝達効率および光結晶110を通過する光の波長(ナノメートルの単位)に測定可能な変化が生じる。測定可能な変化は、修正された穴が光結晶110を通過する光波の干渉に影響を及ぼすため生じる。
【0044】
光結晶110内の穴132は、2つの異なる方法によって修正され得る。これらの方法を説明する前に、まず、種々の量のレーザエネルギーを光結晶に加えることと、レーザエネルギーを加えることによって影響を受ける光結晶の領域の性質の変化との関係について説明する。
【0045】
発明者は、光結晶の屈折率を調整するために、レーザエネルギーが用いられ得ることを明らかにした。強烈なフェムト秒レーザパルスは、材料内の高密度の電子孔プラズマ(electron−hole plasma)を励起し、その結果、帯域構造が変化し、構造が遷移し得る。Si、Ge、および種々のIII/V族材料などの標準の半導体材料であり得る材料は、種々のレベルのレーザエネルギーに曝され得る。用いられ得る例示的なIII/V族材料は、GaAs、AlGaAs、InSb、InGaAsP、およびInPを含む。ガラス、石英、SiN、Al、石英ガラス、またはプラスチックなどの他の材料も用いられ得る。材料の主要因は、1)フィルタリングされる光をさほど吸収しないこと、および、2)その屈折率が光結晶の全体にわたって比較的一定であることである。GaAsに対する種々のレベルのレーザエネルギーの影響に関する研究は、GaAsに対する永久的な損傷に関する流束量の閾値(Fth)が約1.0kJ/mであることを示す。すなわち、閾値レベルFth以上のレーザエネルギーがGaAsに加えられると、永久的な損傷がGaAsにもたらされる。他のレベルのレーザエネルギーは、異なる影響をGaAsにもたらす。例えば、Fthより実質的に上のレーザエネルギーは、材料を気化させ、その結果、気化された材料の代わりに穴が残る。各他の材料も、各材料に関してユニークなFthを有する。
【0046】
th未満のレーザエネルギーが材料に加えられる場合、動作の3つの異なるレジーム(regime)が存在し、結果として、構造の3つの異なる状態が存在する。材料が結晶質である場合、第1の状態は、0.5Fth未満のレーザエネルギーが結晶材料に加えられる場合に行われる格子加熱である。第2のレジームは、0.6〜0.8Fthの範囲内のレーザエネルギーを材料に加えることである。このレベルのレーザエネルギーにおいて、格子不規則化が生じる。このレベルのレーザエネルギーを加えることによって、結晶材料の格子構造は、構造格子構成(structured lattice makeup)を有する材料から非構造格子構成(unstructured lattice configuration)(すなわち、ガラス構造)に効率的に変化する。第3のレジームは、0.8〜1.0Fthのレーザエネルギーを結晶材料に加えることである。このレベルのレーザエネルギーにおいて、結晶材料は、半導体から金属に遷移する。
【0047】
レーザエネルギーが、ガラスなどの非結晶材料に加えられる場合、第3のレジームのみが、その構造に変化をもたらし得る。すなわち、0.8〜1.0Fthのレーザエネルギーを加えることによって、材料は、ガラスから金属に遷移し得る。
【0048】
th未満のレーザエネルギーを加えることによって、可逆的な変化しかもたらされない。従って、0.6〜0.8Fthの範囲内のレーザエネルギーを材料に加えることによって、光結晶がガラス相に変化し、結晶の屈折率がガラス相の屈折率に短期間変化する。その期間が終了すると、結晶は、以前の格子構造および以前の屈折率に戻る。同様に、0.8〜1.0Fthの範囲内のレーザエネルギーを材料に加えることによって、光結晶が金属相に変化し、結晶の屈折率が金属相の屈折率に短期間変化する。その期間が終了すると、結晶は、以前の屈折率および格子構造に戻る。
【0049】
ガラスまたは他の非結晶材料が用いられる場合、0.8〜1.0Fthのレーザエネルギーを材料に加えることによって、光結晶が一時的に変化し、その屈折率が金属相の屈折率に一時的に変化する。
【0050】
th未満のレベルのレーザエネルギーが加えられる場合、光結晶は、ピコ秒のオーダの時間間隔の後で、許可された波長の伝達を開始し得る。Fth未満のレーザエネルギーを加えることが止められると、選択された波長の伝達は、ピコ秒のオーダの時間間隔の後で停止し得る。選択された波長の伝達の開始および停止をこのように短い時間間隔において行うことによって、光結晶を光スイッチとして用いることが可能になる。
【0051】
図2Aを再び参照して、穴132は、光結晶110の穴132および穴132に近接する光結晶110の領域に直接的にレーザエネルギーを加えることによって、一時的に修正され得る。第1のタイプの修正は、光結晶を形成する材料に0.6〜0.8Fthの範囲内のレーザエネルギーを加えることによって達成され得る。0.6〜0.8Fthのレベルのレーザエネルギーを加えることによって、穴132に近接する材料が一時的に修正される。このレベルのエネルギーを穴132に加えることによって、穴132の外周に、一時的に修正された材料の輪(annulus)が一時的に形成される。一時的な輪は、穴132の外周に形成されるため、一時的な輪の直径は、穴132の直径より大きい。例示的な実施形態において、一時的な輪の直径は、穴132の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内である。
【0052】
0.6〜0.8Fthのレベルのエネルギーが穴132に加えられる前の穴132に近接する屈折率は、光結晶を形成する材料の屈折率である。0.6〜0.8Fthのレベルのエネルギーを加えた結果として、輪の分子構造が一時的に変化し、その結果、一時的な輪の屈折率も変化する。従って、一時的な輪以外の材料は、第1の格子構造(例えば、結晶)および第1の屈折率を示し、一時的な輪の材料は、第2の格子構造(例えば、ガラス)および第2の屈折率を一時的に示す。例示的な実施形態において、0.6〜0.8Fthのレーザエネルギーを穴132に加えた結果として、一時的な輪を含む例示的な材料は、非結晶ガラス相に一時的に変化し得る。
【0053】
穴132に加えられ得る第2のタイプの修正は、0.8〜1.0Fthの範囲内のレーザエネルギーを加えることである。このようなレベルのレーザエネルギーが穴132に加えられると、穴132が一時的に修正されて、穴132の周りに一時的な金属相の輪が形成される。例示的な実施形態において、一時的に修正された材料の直径は、穴132の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内である。
【0054】
従って、穴132に対するこのタイプの修正も、レーザエネルギーを加えることによってもたらされ、かつ、伝達される光の波長を変化させる。さらに、このタイプの修正は、穴132に近接する環状領域の屈折率も修正する。レーザエネルギーを加える前の穴132に近接する材料の屈折率は、第1の屈折率を示す。0.8〜1.0Fthの範囲内のレーザエネルギーを加えた後で、一時的に修正された部分の屈折率は、材料の屈折率から金属相材料の屈折率に変化する。
【0055】
穴132を拡大する方法に関わらず、光結晶110を通過し得る特定の狭波長帯域は、光結晶105を通過し得る狭波長帯域と異なる。
【0056】
図2B、2C、および2Dは、一時的にその構造が修正され得る光結晶の他の実施形態を示す。各一時的修正によって、各光結晶は、他の実施形態によって伝達される狭波長帯域と異なる狭波長帯域の伝達を一時的に可能にするようにチューニングされる。例えば、図2Bに示されるように、穴134は、穴132が一時的に修正され得る方法と同じ1つまたは両方の方法によってレーザ光を加えることによって、一時的に修正され得る。光結晶110の穴132は、周期的な穴のセット130の最も左側の穴であり得、穴134は、周期的な穴のセット130において、左側から数えて2番目の穴であり得る。穴134および穴134に近接する材料は、0.6〜0.8Fthの量のレーザ光を加えることによって一時的に修正され得る。このレベルのレーザ光を加えた後で、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された分子構造および屈折率を有する一時的な輪が穴134の周りに形成される。例示的な実施形態において、一時的な輪の直径は、穴134の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内であり得る。あるいは、0.8〜1.0Fthの範囲内のレーザ光が穴134に加えられ得る。この量のレーザエネルギーが加えられる場合、穴134に近接する材料およびその周りにある材料の一部分が一時的に修正され、この場合も、屈折率が金属の屈折率に変化する。その結果、光の狭波長帯域は、光結晶によって一時的に伝達され得る。
【0057】
図2Cおよび2Dは、穴136および138が、それぞれ、図2Aおよび2Bに関して上記した方法のいずれかの方法によってレーザ光を加えることによって修正され得る実施形態を示す。上記のように、これらの修正は、分子構造および/または屈折率、従って、伝達される光の狭波長帯域を一時的に変化させる。
【0058】
穴を修正する際に、光結晶において伝達される光の波長を変化させることに加えて、修正された穴の配置は、伝達効率に影響を及ぼし、その結果として、デバイスによって実施されるフィルタリングの質またはQ(quality or Q)に比例するデバイスの精巧さに比例する。光結晶の修正された穴の配置を変更した結果が図3に示される。図3は、光結晶の修正された穴の配置を変更することによって、伝達される光の伝達効率および波長が一時的に測定可能に変化することを示す。図3のグラフ105は、光結晶105が、1.650μmの波長を有する光を1.0の効率で一時的に伝達し得ることを示す。グラフ110は、修正された穴132を有する光結晶110が、約1.642μmの波長を有する光を0.8未満の効率で一時的に伝達し得ることを示す。グラフ115は、修正された穴134を有する光結晶115が、約1.640μmの波長を有する光を0.6未満の効率で一時的に伝達し得ることを示す。グラフ120は、修正された穴136を有する光結晶120が、約1.632μmの波長を有する光を約0.5の効率で一時的に伝達し得ることを示す。グラフ125は、修正された穴138を有する光結晶125が、約1.616μmの波長を有する光を0.4未満の効率で一時的に伝達し得ることを示す。
【0059】
光結晶が最初にチューニングされる方法および場所によって、任意の一時的な修正が行われる前に、一時的な変更に加えて、永久的な変更を行うことが望ましい。以下で説明される図2A〜2Dおよび図2E〜2Iは、一時的な修正が実施される前に光結晶に永久的な変更を行うために実施され得る実施形態である。
【0060】
図2Eは、本発明のさらに別の実施形態のブロック図である。この図は、2つの線形の周期的な穴のセットを有する光結晶160を示す。1つの周期的な穴のセットは4つの穴を有し、第2のセットの周期的な穴のセットは第5の穴162を有する。さらなる穴を追加することによって、光結晶105によって伝達される光の屈折率および波長に比べて、光結晶160の屈折率および光結晶160によって伝達される光の波長に第1の変化が生じる。修正された実施形態において、光結晶の各端に1つ穴が追加され得る。この修正された実施形態は、図2Hに示される。この図において、光結晶165は、光結晶の端に追加されるさらなる穴162および164を有する2つの周期的な穴のセットを有する。次いで、レーザエネルギーを加えることによって、穴の1つが一時的に修正されて、分子構造、屈折率、および結晶によって伝達される波長が一時的に変化する。
【0061】
一端に穴を追加すること、または、両端に穴を追加することによって、劇的な変化が生じる。さらなる穴が、光結晶の各端に、他の穴と同じピッチで、対称的に追加される場合、追加される穴によって光の閉じ込めが良くなり、従って、光結晶の効率が良くなり、バンドギャップ内を伝達される波長の範囲が狭くなる。すなわち、光結晶の各端のさらなる穴は、構造によって実施されるフィルタリングのQ(質および選択度)を増加させる。例えば、図3のグラフ125を参照して、光結晶の各端にさらなる穴を追加することによって、伝達される周波数の範囲が狭くなって、伝達される波長の帯域のグラフの伝達ピークの形状は、ピーク伝達波長を実質的に変えない限り、グラフ125よりも、グラフ110、115、または120に近い形状である。
【0062】
図2Fは、本発明の別の実施形態のブロック図である。この図は、2つの線形の周期的な穴のセットを有する光結晶180を示す。周期的な穴のセット130は4つの穴を有し、周期的な穴のセット152は3つの穴を有する。従って、光結晶180は、穴が除去された光結晶180を示す。図1に示される光結晶105から穴を除去することによって、光結晶105の屈折率および光結晶105によって伝達される光の波長に比べて、光結晶180の屈折率および光結晶180によって伝達される光の波長が変化する。上記のように、レーザエネルギーを加えることによって穴の1つが一時的に変化し得、その結果、同じような一時的な変化が生じる。
【0063】
図2Gは、本発明の別の実施形態のブロック図である。この図は、2つの線形の周期的な穴のセットを有する光結晶170を示す。本実施形態において、1つの周期的な穴のセットに近接する欠陥領域140の表面に、ノッチ172を形成することによって、欠陥領域140が修正される。ノッチは、光結晶170の表面の一部分にレーザエネルギーを加えることによって形成される。ノッチ172を形成するためにレーザエネルギーを加えることによって、ノッチの領域の屈折率が変化し、従って、光結晶105の屈折率および光結晶105によって伝達される光の波長に比べて、光結晶170の屈折率および光結晶170によって伝達される光の波長が変化する。この場合も、レーザエネルギーを加えることによって、穴の1つが一時的に修正され得、結果として、同じような一時的な変化が生じる。
【0064】
図2Iは、修正された光結晶の別の実施形態を示す。図2Iを参照して、図2Gに示されるようにノッチを生成するだけでなく、光結晶の全体の幅が切り取られ得る。例えば、図2Iに示される光結晶166において、結晶の幅は、166aと示される。幅166aを横切る点線167、および、端169と点線167との間の領域168は、切り取られる領域にレーザエネルギーを加えることによって切り取られ得る領域を示す。この領域を切り取ることによって、切り取られる領域の屈折率が修正され得、従って、伝達される波長も修正され得る。
【0065】
別の実施形態において、光結晶全体の構造および屈折率は、結晶全体にレーザ光を通過させることによって、一時的に変化し得、その結果、波長が一時的にシフトする(高Qフィルタリング)。結晶全体にレーザ光を通過させる方法は、任意の上記の光結晶(図1、2A〜2Iに示される光結晶)に適用され得る。この方法は、以下で説明される図4および5に示される光結晶にも適用され得る。例えば、十分に大量のレーザエネルギーを加えることによって、光結晶全体の分子構造は、一実施形態においてガラスに変化し得、別の実施形態において金属に変化し得る。光結晶全体にレーザ光が加えられた後で、光結晶によって伝達される波長の狭帯域は、他の実施形態の教示によってさらに修正され得る。例えば、1つ以上の穴が、上記のように一時的に修正され得る。
【0066】
図4は、本発明の別の実施形態である。図4は、列A、B、Cに配置される複数の穴を有する2次元の光結晶400を示す。図4に示される例示的な実施形態は、3つの穴の列を示す。2次元の光結晶の他の実施形態が、より少ない列またはより多い列を有し得ることが理解される。各穴の列は、2つの線形の周期的な穴のセットを有し、各列の2つのセットの間に欠陥領域を有する。列Aは、欠陥領域408Aを有する。列Bは、欠陥領域408Bを有する。列Cは、欠陥領域408Cを有する。光結晶400の屈折率を一時的に変化させるため、および、光結晶400によって伝達される光の狭波長帯域を一時的に変化させるために、レーザエネルギーを加えることによって、任意の穴402、404、および406が修正され得る。さらに別の実施形態において、任意の2つの穴402、404、または406が修正され得る。さらに別の実施形態において、3つ全ての穴が修正され得る。それぞれの場合において、光結晶400の屈折率は、光結晶400に比べて、一時的に変化し得る。他の実施形態において、さらなる穴を修正することによって、伝達される光の波長が変化し得る。
【0067】
穴402を修正することによって、列Aのみ伝達される狭波長帯域が一時的に修正され得、穴404を修正することによって、列Bのみ伝達される狭波長帯域が一時的に修正され得、穴406を修正することによって、列Cのみ伝達される狭波長帯域が一時的に修正され得ることが理解される。
【0068】
図5Aは、本発明のさらに別の実施形態を示す。本実施形態は、複数の線形の周期的な穴の列を有し、かつ、修正された欠陥領域508を有する2次元の光結晶を示す。本実施形態において、1つの列のみが、欠陥領域に穴を形成しないことによって生成された欠陥領域508を有する。本実施形態において、他のどの穴の列も欠陥領域を有さない。図5Aに示される実施形態が、さらに、上記の実施形態によってレーザエネルギーを加えることによって、一時的に修正され得ることが理解される。例えば、1つ以上の穴の周りに、輪が形成され得る。
【0069】
任意または全ての実施形態は、光の波長を組み合わせて多重化された光線を形成するため、または、多重化された光線から光の波長を取り除くために、マルチプレクサまたはデマルチプレクサにおいてスイッチとして用いられ得る。デマルチプレクサの場合、多重化された光線は、例えば、光結晶110を介して指向され得る。所定の時間において、0.6〜0.8Fthの範囲内のレーザエネルギーが穴132に加えられて、穴132の周りにガラスの輪が一時的に形成され得る。輪が存在する間、輪の格子構造および屈折率が修正されて、光の波長の特定の狭帯域を通過させることが可能になる。輪が元の構造および屈折率に戻るとすぐに、光結晶110は、特定の狭帯域の光をバンドギャップにおいて伝達するのを停止する。なぜならば、伝達帯域がより長い波長にシフトしたからである。従って、光結晶110は、輪が存在する短期間において、特定の波長の光が通過することを可能にするスイッチとして機能する。
【0070】
図5Bは、本発明のさらに別の実施形態を示す。本実施形態は、複数の線形の周期的な穴の列551、552、553を有する2次元の光結晶の別の例を示す。本実施形態において、穴555が、種々の周期的な穴の列の間に概して存在する欠陥領域565に追加され得る。しかし、穴555は、任意の周期的な穴の列551、552、553の任意の穴と整列しないように配置され得る。図5Bは、穴555が、欠陥領域565によって規定される領域ならびに列551および552の間の空間に配置され得る実施形態を示す。別の実施形態において、穴は、欠陥領域565によって規定される領域ならびに列552および553の間の空間に配置され得る。このような穴は、点線の穴553によって示される。さらに別の実施形態において、穴555および560の両方は、欠陥領域内に配置され得る。さらに、上記のように、図5Bに示される実施形態の任意または全ての穴に、任意の上記の修正が行われ得る。
【0071】
図2〜5Bに示される任意または全ての実施形態は、異なる波長の光を組み合わせて多重化された光線を形成するため、または、多重化された光線から異なる波長の光を取り除くために、マルチプレクサまたはデマルチプレクサにおいて1つ以上のスイッチとして用いられ得る。
【0072】
図6は、光結晶をオン−オフスイッチとして用いる光伝達システムの例示的な実施形態のブロック図である。図6において、光のトランスミッタ600は、光線620を光のレシーバ680に指向して伝達する。光線620は、単一の波長を含み得る、または、多くの異なる波長を含む多重化された光線であり得る。光結晶640は、所望の波長の光線がレシーバ680によって受信される時と期間を制御するために、トランスミッタ600とレシーバ680との間に配置される。光結晶640は、図2〜5Bに関連して上記した任意の光結晶であり得る。光線620を制御するために、光結晶640は、最初にかつ永久的に、所望の波長より下の波長にチューニングされる。所望の波長を伝達することが望ましい場合、Fth未満の所定の量のチューニングレーザ光641が光結晶に指向されて、光結晶の分子構造が一時的に修正されて、所望の波長の光(光線620A)が光結晶を通過し得る。
【0073】
適切な量のチューニングレーザ光641が光結晶640に入射される限り、所望の波長の光線620Aが光結晶640を通過し得る。チューニングレーザ光641が光結晶640から取り除かれると、光結晶640は所望の波長を伝達しなくなり、光線620からの任意の光がレシーバ680に伝達されることを遮断し、従って、防止する。光結晶640が所望の波長を伝達する時間の長さは、適切な量のチューニングレーザ光641が光結晶640に入射される時間の長さによって制御され得る。
【0074】
図6の実施形態は、さらに、特定の所定の時間における種々の個別の期間に関して、光結晶640に適切な量のレーザエネルギーを加えることによって、TDMに用いられ得る。このような目的に用いられる場合、トランスミッタ600は、多重化された信号620を光結晶640に供給し得る。例えば、光結晶640は、チューニングレーザ光641を用いて、多重化された信号620のチャネル1の伝達を可能にするためにチューニングされ得る。チューニングレーザ光641は、多重化された信号のチャネル1に同期したクロックパルスであり得る。チャネル1は、信号620Aとして光結晶640を出て、レシーバ680によって受信され得る。クロックパルスのチューニングレーザ光641を遅延させることによって、光結晶640は、多重化された信号のチャネル2に同期して、チャネル2をレシーバ680に伝達し得る。チューニングレーザ光641のさらなる遅延によって、光結晶640は、多重化された信号のチャネル3と同期して、チャネル3をレシーバ680に伝達し得る。図6に示されるシステムが、3つ以上のチャネルを多重化かつ伝達するために用いられ得ることが理解される。
【0075】
図7は、光伝達スイッチシステムの別の実施形態のブロック図である。光線720は、光のトランスミッタ700によって伝達され得る。光線720は、単一の波長の光を含み得る、または、複数の波長を含む多重化された光線であり得る。光線720は、光のスプリッタ740に入射され得る。光のスプリッタ740の実施形態は、スプライスファイバー(spliced fiber)またはスタースプリッタ(star splitter)のいずれかを用い得る。光のスプリッタ740は、光線720を2つの個別の光線720Aおよび722に分割し得る。
【0076】
光線720が単一の波長の光を含む実施形態において、光線722および720Aは、同じ単一の波長であり得る。スプリッタ740から出力される1つの光線は光線722であり得、スプリッタ740から出力される別の光線は光線720Aであり得る。光線722の電力は、望ましくは、光線720Aに含まれる電力より少ない。光線720の電力の残りは、メイントランク(main trunk)に沿って、光線720Aとして、別の伝達先(図示せず)に伝達され得る。減少された電力を有する光線722は、適切な量のレーザエネルギーが入射されるとオン−オフスイッチとして機能し得る光結晶760に入射され得る。適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶760に入射されると、光結晶760は、光線722Aをレシーバ780に指向して伝達する。光線722Aは、光線722と同じ波長であり、光線722の伝達と同じレベルのエネルギーで伝達され得る。本実施形態において、光線720が単一の波長の光線であり得るため、本実施形態は、光結晶760を介して、単一の波長の光線722Aをレシーバ780に伝達し得、光線720の残りの電力は、メイントランクの光線720Aを介して、別の目的に用いられる。
【0077】
適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶740に入射される限り、所望の波長の光線722が光結晶740を通過し得る。チューニングレーザ光761が光結晶740から取り除かれると、光結晶740は所望の波長を伝達しなくなり、光線720からの任意の光がレシーバ780に伝達されることを遮断し、従って、防止する。光結晶740が所望の波長を伝達する時間の長さは、適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶740に入射される時間の長さによって制限され得る。
【0078】
別の実施形態において、図7に示される実施形態は、光線720が複数の波長の光を含む多重化された光線である場合に用いられ得る。本実施形態において、スプリッタ740は、光線720を2つの光線に分割し得る。第1の光線722は、特定の波長の光であり得る。第2の光線720Aは、メイントランクの光線であり得る。光線722は、光結晶760に入射され得る。適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶760に入射されると、光結晶は所定の波長の光線722Aをレシーバ780に伝達し得る。チューニングレーザ光761が光結晶760に入射されなくなると、選択された波長の光線722Aは、レシーバ780によって受信されなくなる。
【0079】
適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶760に入射されない場合、スプリッタ740は、完全な多重化された光線720の全てのエネルギーを、メイントランクの光線720Aとして通過させる。適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶760に入射され、かつ、光結晶が所定の波長の光を伝達する場合、光線720Aは、光線722Aとして伝達されるエネルギーを除いて、メイントランクの多重化された光線を伝達し得る。適切な量のチューニングレーザ光761が光結晶760に入射されなくなると、光結晶は、所望の波長の光線722Aを伝達しなくなり得る。結果として、レシーバ780は、所定の波長の光線722Aを受信しなくなり得、メイントランクの多重化された光線720Aは、以前に分割された光のエネルギーを再び含む。さらに、上記のように、この別の実施形態は、TDMトランスミッタとしても用いられ得る。
【0080】
図7に示されるシステムのさらに別の実施形態において、レシーバ780は、異なる波長で伝達される光を用いることが可能なデバイスであり得る。例えば、第1の期間において、レシーバ780は、第1の波長で伝達される光を用いることが可能であり得る。第2の期間において、レシーバ780は、第2の波長で伝達される光を用いることが可能であり得る。第3の期間において、レシーバ780は、第3の波長で伝達される光を用いることが可能であり得る。図2〜5Bに関連して示すように、光結晶760は、光結晶760に入射され得るチューニングレーザ光の量によって、かつ、入射されたレーザ光によって光結晶760が修正される方法によって、種々の波長の光を伝達するために用いられ得る。
【0081】
従って、光結晶760に入射されるチューニングレーザ光の量を変えることによって、および/または、光結晶760の分子構造を変えることによって、光結晶は、異なる波長の光を伝達するために用いられ得る。従って、光線720が多重化された光線である場合、光結晶760は、第1の期間において、第1の波長の光線722Aをレシーバ780に反らすために用いられ得る。別の時間から、光結晶760は、第2の期間において、第2の波長の光線722Aをレシーバ780に反らすために用いられ得る。さらに別の時間から、光結晶760は、第3の期間において、第3の波長の光線722Bをレシーバ780に反らすために用いられ得る。図7の実施形態に示される単一の光結晶は、従って、デマルチプレクサとして用いられ得る。
【0082】
別の実施形態において、図8は、スプリッタ840に入射されるメイントランクの多重化された光線820を示し、スプリッタは、多重化された光線を4つの光線822,824、826、828に分割し得、それぞれの光線は、多重化された光線を含み得る。しかし、スプリッタ840が、4つの光線より多いまたは少ない光線を生成し得ることが理解される。第1の分割された光線822は、光結晶860に入射され得る。第2の分割された光線824は、光結晶862に入射され得る。第3の分割された光線826は、光結晶864に入射され得る。第4の分割された光線828は、どの光結晶にも入射され得ない。光結晶860がオンになると、光結晶860は、単一の波長の光線822Aを第1の波長でレシーバ880に伝達し得る。第1の波長の光線822Aは、多重化されたメイントランクの光線820の一部分である波長の1つであり得る。光結晶862がオンになると、光結晶862は、単一の波長の光線824Aを第2の波長でレシーバ882に伝達し得る。第2の波長の光線824Aは、多重化されたメイントランクの光線820の一部分である波長の1つであり得る。光結晶864がオンになると、光結晶864は、単一の波長の光線826Aを第3の波長でレシーバ884に伝達し得る。光線828は、光結晶に入射されることなく別の伝達先(例えば、図示しない別のデマルチプレクサ)に指向される多重化された光線であり得る。
【0083】
図8に示されるシステムの一実施形態において、光線822A、824A、および826Aは、全て同じ波長であり得る。図8に示されるシステムの別の実施形態において、光線822Aは、ある波長であり得、光線824Aおよび826Aは、波長822Aと異なる同じ波長であり得る。図8に示されるシステムのさらに別の実施形態において、光線822A、824A、および826Aは、全て異なる波長であり得る。
【0084】
図8に示されるシステムのさらに別の実施形態において、1つ以上の光結晶860、862、864は、それぞれ、任意の時間に任意の光結晶に加えられるチューニングレーザ光の量によって、かつ、1つ以上の光結晶の構造に生じ得る変化によって、1つより多い波長にチューニングされ得る。従って、種々の実施形態において、光結晶860は、異なる期間において、種々の時間に、複数の異なる波長を伝達するために用いられ得る。光結晶862は、異なる期間において、種々の時間に、複数の異なる波長を伝達するために用いられ得る。光結晶864は、異なる期間において、種々の時間に、複数の異なる波長を伝達するために用いられ得る。これらの光結晶によって伝達される波長は、全て同じであり得る、いくつかの波長が同じであり得、いくつかの波長が異なり得る、かつ、伝達される全ての波長が異なり得る。図8に示されるシステムに関連して説明された全ての実施形態は、デマルチプレクサシステムの一部分であり得る。図8に関連して説明された実施形態は、WDMおよびTDMに用いられ得る。
【0085】
スプリッタ840がスタースプリッタである場合、多重化された光線820は、スプリッタ840のそれぞれの出力ポートから、実質的に同時に、分割された多重化光線822、826、828を形成し得る。なぜならば、多重化された光線820が、スプリッタ840の中心に指向され、同じ位相の種々の出力パスに沿って同時に分散され得るからである。しかし、スプリッタ840がケーブルスプライスデバイス(cable spliced device)である場合、多重化された光線820は、異なる位相および振幅において、スプリッタ840のそれぞれの出力ポートから出て行き得る。例えば、多重化された光線822が最初に出て行き得る。次いで、短い遅延の後、多重化された光線824が出て行き得る。さらに短い遅延の後、多重化された光線826が出て行き得る。多重化された光線828のために、さらなる遅延が存在し得る。従って、ケーブルスプライスデバイスがスプリッタ840に用いられる場合、光結晶860、862、864のそれぞれのチューニングは、スプリッタ840によって引き起こされるそれぞれの遅延を補償するように調整され得る。従って、光結晶860は、最長の遅延を提供するように調整され得、光結晶862は、光結晶860により短い遅延を提供するように調整され得、光結晶864は、光結晶862より短い遅延を提供するように調整され得る。
【0086】
例示的な実施形態において、多重化された光線820、822、824、826、および828の光線の周波数は、ギガヘルツの周波数であり得、例えば、伝搬される信号群の間は6ピコ秒であり得る。光結晶860、862、および864は、適切な量のチューニングレーザ光861がこれらの光結晶に入射されるとチューニングされ得る。レーザチューニング光861は、光結晶860、862、および864に同時に入射される単一パルスの光である。ケーブルスプライススプリッタに起因する位相の遅延を補償するために、光結晶の遅延を精巧にチューニングすることによって、光結晶のそれぞれの出力ポートから提供される多重化された光線が所定のTDMシーケンスに従うことを可能にするために、チューニングレーザ光861のパルスは、光線822、824、および826と調整され得る。本実施形態によるTDMを達成するために、光結晶が遅延をシフトさせた場合に、スプリッタ840から受信される信号が通過帯域内にとどまり得るように、光結晶860、862、および864は、広い通過帯域を有し得る。例えば、光結晶860が光線822の遅延をシフトさせた場合に、光線822が光結晶860の通過帯域内にとどまり得るように、光結晶860は、広い通過帯域を有し得る。
【0087】
図9は、マルチプレクサの実施形態である。図9は、光線902、904、および906をそれぞれ伝達する第1のトランスミッタ900、第2のトランスミッタ910、および第3のトランスミッタ920を示す。光線902、904、および906のいくつかまたは全部は、単一の波長の光であり得る。あるいは、光線902、904、および906のいくつかまたは全部は、異なる波長の光であり得る。当業者が理解するように、より多いまたはより少ない数のトランスミッタが用いられ得る。光線902、904、および906は、それぞれ、光結晶930、940、および950に入射される。それぞれの光結晶は、光線902A、904A、および906Aとして、1つ以上の波長の光を伝達するためにオンにされ得る。光結晶がオンにされると、光結晶は、さらに、不要な調和および不要なモードを伝達される光線から取り除く。光結晶930、940、950は、周波数分割マルチプレクサを実施するために同じ時間にオンにされ得、または、時分割マルチプレクサを実施するために異なる時間にオンにされ得る。1つ以上の光結晶が同時にオンにされると、これらの光結晶が出力する光がコンバイナ960に入射されて、多重化されたメイントランクの光線908が生成され得る。
【0088】
本発明について、例示的な実施形態の観点から説明したが、本発明は、上記のように、特許請求の範囲内の変形例によって実施され得ることが意図される。
【0089】
材料からなる導波路を含む光結晶。導波路は、周期的な穴のセットを有する。周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料は、周期的な穴のセットの他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって修正された屈折率を示す。光結晶は、特定の波長のオン−オフスイッチを生成するために、特定の波長の光を一時的に伝達するようにチューニングされる。複数の光結晶を用いて、マルチプレクサおよびデマルチプレクサが形成される。
【0090】
【発明の効果】
本発明により、光結晶の屈折率を一時的に調整することによって不連続な光の波長の流れを制御するスイッチを製造する装置および方法を提供することができる。この手順によって、特定の波長の光を一時的にフィルタリングかつルーティングし、光結晶は波長間の分離を改善するため、および、ルーティング基準に対する光バンドギャップ欠陥を一時的に生成または修正するために、正確にチューニングされる必要があり、一時的な欠陥によってもたらされる強め合う干渉を利用して、所望の波長のみを、このような光結晶に一時的に通過させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する従来技術の光結晶のブロック図である。
【図2A】図2Aは、第1の穴が一時的に修正された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2B】図2Bは、第2の穴が一時的に修正された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2C】図2Cは、第3の穴が一時的に修正された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2D】図2Dは、第4の穴が一時的に修正された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2E】図2Eは、周期的な穴のセットの1つが他の周期的な穴のセットより多くの穴を有する、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2F】図2Fは、周期的なセットの1つが他のセットより少ない数の穴を有する、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2G】図2Gは、ノッチを有する欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2H】図2Hは、結晶の各端にさらなる穴が追加された、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図2I】図2Iは、結晶の一部分がその全体の幅に沿って切り取られた、欠陥領域によって分離される2つの周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図3】図3は、図2A、2B、2C、および2Dに示される異なる修正された穴を有することによってもたらされる、伝達される光の波長に対する効果を示すグラフである。
【図4】図4は、複数の列の周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図5A】図5Aは、複数の列の周期的な穴のセットおよび修正された欠陥領域を有する光結晶のブロック図である。
【図5B】図5Bは、任意の複数の列の周期的な穴のセットと整列しない領域に1つ以上のさらなる穴が追加される、複数の列の周期的な穴のセットを有する光結晶のブロック図である。
【図6】図6は、オン−オフスイッチとして光結晶を用いる光伝達システムの例示的な実施形態のブロック図である。
【図7】図7は、オン−オフスイッチとして光結晶を用いる光伝達システムの別の実施形態のブロック図である。
【図8】図8は、オン−オフスイッチとして複数の光結晶を用いる光伝達システムの別の実施形態のブロック図である。
【図9】図9は、複数の光結晶を用いるマルチプレクサのブロック図である。
【符号の説明】
105 光結晶
130 第1の線形の周期的な穴のセット
150 第2の線形の周期的な穴のセット
110 光結晶
132 穴
140 線形の欠陥領域
641 チューニングレーザ光
761 チューニングレーザ光
860 光結晶
861 チューニングレーザ光
862 光結晶
864 光結晶
880 レシーバ
882 レシーバ
884 レシーバ

Claims (21)

  1. 光結晶であって、
    材料からなる導波路であって、該導波路は、周期的な穴のセットを有する、導波路を含み、
    該周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料は、該周期的な穴のセットの他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示す、
    光結晶。
  2. 前記少なくとも1つの穴に近接する一時的に修正された材料は、該穴のうちの1つの周りに輪を含む、請求項1に記載の光結晶。
  3. 前記導波路の材料は、第1の分子構造を一時的に示し、前記一時的な輪を形成する材料は、該第1の分子構造と異なる第2の分子構造を一時的に示す、請求項2に記載の光結晶。
  4. 前記一時的な輪の直径は、前記穴の直径より約1%〜約5%大きい直径の範囲内である、請求項2に記載の光結晶。
  5. 前記輪の前記分子構造は、一時的に、非結晶構造である、請求項3に記載の光結晶。
  6. 前記輪の前記分子構造は、一時的に、金属構造である、請求項3に記載の光結晶。
  7. 光結晶であって、
    材料からなる線形の導波路であって、該導波路は、第1の線形の周期的な穴のセット、第2の線形の周期的な穴のセット、該第1の線形の周期的な穴のセットの最後の穴と該第2の線形の周期的な穴のセットの最初の穴との間に線形の領域を有する、導波路を含み、
    該第1および第2の周期的な穴のセットのうちの1つの少なくとも1つの穴に近接する材料は、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を一時的に示す、
    光結晶。
  8. 光結晶であって、
    材料からなる導波路であって、該導波路は、複数の列の周期的な穴のセットを有する、導波路を含み、
    該複数の列の少なくとも1つの列の少なくとも1つの穴に近接する材料は、該少なくとも1つの列の他の穴に近接する材料に比べて、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を示す、
    光結晶。
  9. 前記複数の穴の列の各列の1つ穴に近接する材料は、レーザエネルギーを加えることによって一時的に修正された屈折率を一時的に示す、請求項8に記載の光結晶。
  10. 屈折率を示す材料からなる導波路を含む光結晶を形成する方法であって、
    該導波路に周期的な穴のセットを形成する工程と、
    該周期的な穴のセットの少なくとも1つの穴に近接する材料にレーザエネルギーを加えることによって、該少なくとも1つの穴に近接する材料の屈折率を一時的に修正する工程と、
    を含む、方法。
  11. 前記屈折率を一時的に修正する工程は、前記少なくとも1つの穴を取り囲む材料の輪の屈折率を一時的に修正する工程を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記材料の屈折率を一時的に修正する工程は、光破壊閾値レベルより少ない量のレーザエネルギーを加える工程を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つの穴の周りに輪を一時的に形成する工程をさらに含み、該一時的な輪の直径は、前記周期的な穴のセットの任意の穴の直径より大きい、請求項10に記載の方法。
  14. 前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記破壊閾値レベルの約0.6〜0.8の範囲内である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記破壊閾値レベルの約0.8〜1.0の範囲内である、請求項12に記載の方法。
  16. 前記材料のレーザエネルギーの光破壊閾値レベルより下のレーザエネルギーを加えることによって可逆的に変化する屈折率を示す該材料からなる導波路を含むスイッチを形成する方法であって、
    周期的な穴のセットを有する導波路を形成する工程と、
    該穴の少なくとも1つに近接する材料にレーザエネルギーを加える工程であって、該加えられるレーザエネルギーの量は、該光破壊閾値レベルより下である、工程と、
    を含む、方法。
  17. 前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記光破壊閾値レベルの約0.6〜0.8の範囲内である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記加えられるレーザエネルギーの量は、前記光破壊閾値レベルの約0.8〜1.0の範囲内である、請求項16に記載の方法。
  19. 少なくとも1つの波長の光を所定の期間伝達する方法であって、
    光結晶に入射されるように光線を伝達する工程であって、該光線は、該少なくとも1つの波長を有する、工程と、
    該光結晶に所定の量のレーザエネルギーを所定の間隔で加える工程であって、該光結晶は、該少なくとも1つの波長の該光を該所定の間隔で伝達する、工程と、
    を含む、方法。
  20. 複数の波長を有する多重化された光線を多重分離するデマルチプレクサであって、
    該多重化された光線を、複数の個別の多重化された光線に分割するスプリッタと、
    複数の光結晶であって、各光結晶は、各該個別の多重化された光線を受信するように結合される、複数の光結晶と、
    該複数の波長の少なくとも1つの波長を伝達し、該複数の波長の他の波長の伝達を遮断するように、各該光結晶をチューニングする手段と、
    を含む、デマルチプレクサ。
  21. 多重化された光線を生成するデバイスであって、
    それぞれ異なる波長の光を伝達する複数のトランスミッタと、
    該異なる波長の光のそれぞれを受信する複数の光結晶であって、各該複数の光結晶は、該異なる波長の光の少なくとも1つを伝達するようにチューニング可能である、複数の光結晶と、
    各該異なる波長の光を伝達するように該光結晶を一時的にチューニングする手段と、
    該光結晶によって伝達される該異なる波長の光を結合するコンバイナと、
    を含む、デバイス。
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