JP2004003408A - 流体の吸引吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】余分な工程を必要とせず、しかもフロワースペースも少なくて済むようにして吐出量を一定とした流体の吸引吐出装置を提供する。
【解決手段】シリンダー内を往復運動するピストンと、該ピストンを一定速度で往復動させるリニアシャフトと、前記ピストンを隔てて形成されるシリンダー室のそれぞれに形成した流体を吸引・吐出する孔とを具備し、前記一方のシリンダー室の孔から流体を吸引するときは他方のシリンダー室の孔から流体を吐出するように形成し、前記リニアシャフトは、ピストンを移動させる軸の軸方向に永久磁石を内蔵し、該永久磁石を筒形コイル本体に嵌合させることによって形成した。
【選択図】図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、脈動を引き起こすことなく連続して流体を吸引し連続して吐出し得る流体の吸引吐出装置に係り、詳記すれば、ピストン本体を一定速度で往復動させることによって実質的に脈動が生じないようにした流体の吸引吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、装置内を排気して減圧にする真空ポンプは、ピストン本体が往復運動する時に、押す時に圧力がでて、引く時には圧力がでないから、脈動が激しく生じる欠点があった。そればかりか、従来のプランジャー式ピストンポンプの往復運動機構は、図1に示すように、クランク又はカム機構によって行われているが、この方式は、左右端でピストン本体(プランジャー)速度が変化するため、流体の吐出量が変化する問題があった。これをプランジャーの位置と速度の曲線図で表現すると、図2に示すように、正弦波曲線(サインカーブ)となる。このことが脈動を生じさせる原因となっている。吐出量を一定にするためには、図2の曲線を直線になるように改善する必要がある。
【0003】
従来は、次の(1)及び(2)のようにして、吐出量を一定としている。(1)吐出した後工程にバッファータンク若しくはサージタンクを設け、吐出流体を一旦これらタンクに入れてから、定量吐出になるように流量をコントロールして吐出させる。(2)プランジャーポンプを2台並列に連結して、それぞれの持つ正弦波曲線の位相を90°ずらして吐出させることにより、極力直線に近づけ、結果として吐出量が一定となるように補正する。
【0004】
しかしながら、上記(1)及び(2)の方法は、いずれも余分な工程を必要とするので、経済的にコスト高になることと、余分の装置を必要とするので、フロワースペースが大型化する欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような欠点を解消しようとするものであり、余分な工程を必要とせず、しかもフロワースペースも少なくて済むようにして吐出量を一定とした流体の吸引吐出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、シリンダー内を往復運動するピストン本体(プランジャー)と、該ピストン本体を一定速度で往復動させるリニアシャフトと、前記ピストンを隔てて形成されるシリンダー室のそれぞれに形成した流体を吸引・吐出する孔とを具備し、前記一方のシリンダー室の孔から流体を吸引するときは他方のシリンダー室の孔から流体を吐出するように形成し、前記リニアシャフトは、ピストン本体を移動させる軸の軸方向に永久磁石を内蔵し、該永久磁石内蔵軸を筒形コイル本体に嵌合させることによって形成したことを特徴とする。尚、「吸引・吐出する孔」は、シリンダーを回転させない場合は、別々に形成した吸引孔と吐出孔であり、シリンダーを回転させる場合は、単一の孔(切換弁口)が外側の吸引孔と吐出孔とにそれぞれ連通するようにしている。
【0007】
要するに本願発明は、ピストン本体(プランジヤー)をリニアシャフトによって一定速度で往復動させることによって、流体の吐出量を一定とし、その結果脈動が生じないか生じ難くしたことを要旨とするものである。
【0008】
互いに対向する面で且つシリンダーの摺動方向に離間した位置に長孔を有するシリンダーを、吸引孔と吐出孔とを有する装置本体の嵌合孔に回動自在に嵌合させ、前記シリンダーの一方の長孔が前記装置本体の吸引孔と連通すると、前記シリンダーの他方の長孔が前記装置本体の吐出孔と連通し、前記連通した吸引孔から流体を吸引するときは、前記連通した吐出孔から流体を吐出するように構成し、前記シリンダーが1回転すると前記ピストン本体は1往復するように前記シリンダーの回転とピストン本体の往復動とを同期させると良い(請求項2)。
【0009】
ピストン本体をリニアシャフトによって一定速度で往復動させる手段は、リニアシャフトモーターをピストンロッドに連結するか、本発明の装置をリニアシャフトモーターと一体化させれば良い。しかして、ポンプとモータとを一体化させた装置は全く知られていないし、このような発想も全く知られていない。
【0010】
シリンダーを回転させない場合は、シリンダー室のそれぞれに吸引孔と吐出孔とを形成し、一方のシリンダー室の吸引孔から流体を吸引するときは、他方のシリンダー室の吸引孔は吐出する流体の圧力によって閉じられ、前記一方の吐出孔から流体を吐出するときは、他方の吐出孔は吐出する流体の圧力によって閉じられるように構成すると良い(請求項3)。
【0011】
上記場合は、両シリンダー室の吸引孔は、流体を吸引する圧力によって開き、流体を吐出する圧力によって閉じる逆止弁で形成し、両吸引孔は単一の吸引口に連結させると良い(請求項4)。
【0012】
上記場合は、両シリンダー室の吐出孔は、液体を吐出する圧力によって開き、単一の吐出口に連結し、一方の吐出孔から流体を吐出するときは、他方の吐出孔は吐出する圧力によって閉じられるように、前記吐出口に切替弁を設けると良い(請求項5)。
【0013】
シリンダーを回転させる場合は、ピストン本体の往復動とシリンダーの回転とを、マグネスケールを使用して同期させると良い(請求項6)。
【0014】
シリンダーを回転させる場合は、シリンダーに形成された長孔と装置本体の吸引孔と吐出孔とを、円周方向に長い90°の長孔とする(請求項7)。
【0015】
脈動を完全に防止するには、ピストン本体が両方の壁に接することによって形成される室の容積が一定となるようにして、吸引・吐出する流体量を一定となるように構成すると良い(請求項8)。
【0016】
上記場合は、ピストンロッドをピストン本体よりも突出するように形成し、該突出ピストンロッドをシリンダー側壁に摺動自在に支持することによって、吸引・吐出する流体量を一定となるように構成すると良い(請求項9)。
【0017】
本発明の流体の吸引吐出装置は、好ましくは圧縮機、薬品注入機、燃料電池用定量ポンプ又は食品定量圧送ポンプ等として使用される。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図3は、本発明の実施例を示すもので、円筒状シリンダー3には、ピストン本体4が摺動自在に嵌合され、ピストンロッド5は、カップリング6によって、リニアシャフトモーター7に連結され、ピストン本体4は直線動作で往復運動するようになっている。
【0020】
ピストン本体4のピストンロッド5は、ピストン本体4よりも突出するように形成され(両ロッド式プランジャー)、該突出ピストンロッド5´をシリンダー側壁に形成した長孔の凹部8に摺動自在に支持している。このように形成することによって、ピストン本体4が両方の壁に接することによって形成される室の容積が一定となるので、吸引・吐出する流体量を一定とすることができる。尚、突出ピストンロッド5´と長孔の凹部8との接触部には、例えば溝を設けるなどして空気が抜けるように構成する。
【0021】
シリンダー3の両側壁には、吸引孔9,9´と吐出孔10,10´が形成され、両吸引孔9,9´及び両吐出孔10,10´は、それぞれ単一の吸引口12及び吐出口13に連通している。
【0022】
リニアシャフトモーター7がピストン本体4を図3において、右から左に動作させると、図4に示すように、吸引側の逆止弁Aは吸引力で開となり、吐出側の逆止弁Bは吐出圧力により閉となる。吐出側の二方切替弁11は、吐出圧力により、2から1に切り替わり、吸引側の吐出口10を閉とする。
【0023】
リニアシャフトモーター7がピストン本体4を図3において、左から右に動作させると、図5に示すように、吸引側の逆止弁Bは吸引力で開となり、吐出側の逆止弁Aは吐出圧力により閉となる。吐出側の二方切替弁11は、吐出圧力により、1から2に切り替わり、吸引側の吐出口10´を閉とする。
【0024】
上記動作を休み無く連続的に行うと、図6に示すように、吸引側の圧力波形線と吐出側の圧力波形線は、直線性(リニア)を示し、無脈動波形であることを示している。ピストン本体のストロークは、リニアシャフトモーターの電気信号を変化させることによって自由に変化させることができ、それによって吐出圧力及び流量を自由に変化させることができる。
【0025】
図7は、本発明に使用するリニアシャフトモーターの一例を示すものである。リニアシャフトモーター7自体は公知であり、株式会社ジイエムシーヒルストン(神奈川県川崎市多摩区東生田1−13−1)から市販されているので、市販品を使用すれば良い。
【0026】
図8は、本発明のリニアシャフトポンプの具体例を示すものであり、ベース14上に本発明の装置本体とリニアシャフトモーター7が固定されている。リニアシャフトモーター7は、長さ方向に永久磁石を埋設したロッド24を、コイル本体25に遊嵌させることにより構成している。永久磁石は、N極同士及びS極同士が当接するように埋設されている。コイル本体31に電流(プラスマイナスを切りかえる)を流すと、フレミング左手の法則によって、ロッド24は前進・後進を繰り返す。電流のプラスマイナスを切りかえる速度を変化させることによって、ピストン本体4の移動速度を変化させることができる。
【0027】
上記実施例では、ピストンロッド5と永久磁石を埋設したロッド24とは別体としているが、これを一体化し、本発明の吸引吐出装置とリニアシャフトモーター7とを一体化しても勿論差し支えない。尚、一体化というのは、リニアシャフトモータ内蔵装置の意味であり、内蔵したリニアシャフトモータ及びその部品は、分離できてもできなくとも差し支えないのは勿論である。
【0028】
円筒状シリンダー3には、ピストン本体4が摺動自在に嵌合され、同ピストン本体4に連結したピストンロッド5は、カップリング6によって、カップリング締付けボルト15でリニアシャフトモーター7に連結されている。尚、図中23は、ピストンシールである。
【0029】
シリンダー3の前端と後端(両側壁)はフランジに形成され、両フランジには、それぞれリヤカバー16とフロントカバー17が、シール18,18´を介して、ボルトによって締付け固定されている。尚、図中19,19´は、それぞれリヤカバー締付けボルト穴とフロントカバー締付けボルト穴である。
【0030】
リヤカバー16とフロントカバー17には、それぞれ吸気孔(吸引孔)9,9´と排気孔(吐出孔)10,10´が形成されている。図示していないが、両吸気孔9,9´及び両排気孔10,10´は、図3に示すように、それぞれ単一の吸気口及び排気口に連通している。
【0031】
リヤカバー16には、突出部が形成され、同突出部には、長孔の凹部8が形成され、同凹部8に突出ピストンロッド5´が摺動自在に嵌合している。
【0032】
フロントカバー17のピストンロッド嵌挿部には、シール装着用の間隙が形成され、同間隙にピストンロッドシール20が嵌合装着され、同ピストンロッドシール20後方からシール押え21を嵌合させて、シール押え21をボルトでフロントカバー17に固定している。図中22は、シール押え締付けボルト穴である。尚、シール20及びシール押え21は、ピストンロッドに嵌挿されている。
【0033】
図9は、本発明の他の実施例を示すものであり、ピストン本体4´のピストンロッド5a内には、円柱状の中空部が形成され、該中空部には、ロッド26に短円筒状の多数の永久磁石27が、N極同士、S極同士が隣接するように多数嵌合している。ロッド26の先端は、中空部と連通する貫通孔に螺合し、後部はナット28で締付け、先端は、他端の貫通孔から螺合された締付けボルト41に当接している。
【0034】
ピストンロッド5aの後端にはカバー29が固定され、ロッド26の後部は、カバー29から突出し、ロッドの突出部には、リニヤーエンコーダー(直線式マグネスケール)30が形成されている。
【0035】
永久磁石を内蔵したピストンロッド5aは、円筒状コイル(コイル本体)31´に遊嵌して、本発明の吸引・吐出装置と一体化したリニアシャフトモータを形成している。円筒状コイル31´は、リニヤーモータケース32に内装され、本発明の吸引・吐出装置のリヤシリンダーカバー33に、取付フランジ34を介して固定されている。リニヤーモータケース32の他端には、他端が閉鎖した円筒形のカバー35が連設され、リニヤーエンコーダー30は、このカバー35に内装されている。
【0036】
吸引口37,37´と吐出口38,38´が形成されている装置本体(外弁)36には、内弁(シリンダー)39が回動自在に嵌合している。シリンダー39には、互いに対向する面で且つシリンダーの摺動方向に離間した位置に、切換弁口(長孔)40,40´が形成されている。長孔40,40´、吸引口37,37´及び吐出口38,38´は、回転方向に長い90°の長孔に形成されている。
【0037】
吸引口37と吐出口38及び吸引口37´と吐出口38´とは、それぞれ対向位置(180°回転位置)に形成されている。従って、シリンダーの一方の長孔40´が前記装置本体の吸引孔37´と連通すると、前記シリンダーの他方の長孔40が前記装置本体の吐出孔38と連通し、前記連通した吸引孔から流体を吸引するときは、前記連通した吐出孔から流体を吐出するようになっている。
【0038】
シリンダー39には、フロントピストンロッド受け42を介してスパーギャー43が固定され、同スパーギャー43と歯合し、減速機44を介してモータ45により回転するスパーギャー46には、ロータリーエンコーダー(ロータリー型マグネスケール)47が固定されている。フロントピストンロッド受け42と同スパーギャー43の中央貫通孔に、突出ピストンロッド5a´が摺動自在に嵌合している。
【0039】
前記リニヤーエンコーダー30とロータリーエンコーダー(ロータリー型マグネスケール)47とを、公知の手段によって、前記シリンダー39が1回転すると前記ピストン4´は1往復するように、前記シリンダー39の回転とピストン4´の往復動とを電気的に同期制御している。リニヤーエンコーダー(直線式マグネスケール)30は、ピストンロッド若しくはピストンロッドと一緒に直線運動する部材に固定し、ロータリーエンコーダー(ロータリー型マグネスケール)47は、シリンダー39若しくはシリンダーと一緒に回転する部材に固定する。
【0040】
長孔40,40´を回転方向に長く且つ傾斜した長孔に形成し、該長孔と接する装置本体の吸引口37,37´と吐出口38,38´とを、それぞれ前記長孔40,40´と交差し得る長孔に形成するのが好ましい。このように形成すると、交差した連通孔の大きさを常に同じとすることができるので、常に一定量を吸引し一定量を吐出することができるから、脈動を実質的に防止することができる。
【0041】
図10は、本発明の他の実施例を示すものであり、シリンダー3´内をピストン本体4´が摺動する両ロッド式ピストン本体4´のピストンロッド5a,5a´内に永久磁石17を多数内装し、ピストンロッド5a,5a´は、コイルフレーム32に内装した円筒状コイル31a,31a´に遊嵌させた例を示す。
【0042】
短円筒状永久磁石17は、締付ネジ棒27´に嵌合し、ピストンロッド5a,5a´の両端には、締付ナット28´が螺合している。尚、ピストンロッド5a,5a´の両端には、キャップ48が装着されている。
【0043】
シリンダー3´の両端には、フロントカバー17´とリヤカバー16´とが嵌合固定され、両カバー17´,16´の中央の孔には、それぞれピストンロッド5a,5a´が、シール49と軸受メタル50を介して摺動自在に嵌合している。
【0044】
リヤカバー16´とフロントカバー17´には、それぞれ吸気孔(吸引孔)A,Bと排気孔(吐出孔)C,Dが形成されている。、両吸気孔A,Bは、それぞれA吸気チェツキ弁a,B吸気チェツキ弁bを介して吸気管に、両排気孔C,Dは、それぞれC排気チェツキ弁c,D排気チェツキ弁dを介して排気管に連通している。
上記実施例においては、ピストンロッド5a,5a´の両方をリニアシャフトモータに形成している。これらは、いずれか一方であっても勿論差し支えない。
【0045】
本発明の装置は、ピストンを隔てて形成される一方の室から流体を吸引し、他方の室から流体を吐出するので、確実に吸い込みを行い、吸い込み量と同一の量を確実に吐き出すことができるから、激しい脈動を引き起こすことなく、しかもエネルギーのロスがなく高精度である。
【0046】
また、吐出圧力は、ピストンで機械的に押し込む原理が作用するので、高圧となるから、コンプレッサーとしても利用できる。真空ポンプとコンプレッサーの役割を一台でできる装置は、従来全く無かったものである。
【0047】
本発明の装置は、ポンプと一体若しくは別体のリニアシャフトモーターのプラスマイナス電気信号を切りかえる速度を変えることによって、流体を速く吐出することもゆっくり吐出することもでき、吐出流体の圧力も流量も一定にできる。
【0048】
本発明の装置は、真空ポンプとしても、高圧ポンプとしても、定量移送ポンプとしても、圧縮機としても利用できる。このように多目的に利用できる装置は、従来全くなかったものである。また、本発明の装置は、主として気体の吸引・吐出に使用されるが、液体の吸引・吐出に使用することもできる。
【0049】
本発明の装置は、ポンプと一体若しくは別体のリニアシャフトモータを使用することによって、ピストンを直線動作で移動させることができるから、脈動を完全若しくはほぼ完全に無くすことができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、リニアシャフトを使用することによって、ピストンを従来のような正弦波動作ではなく、一一定速度の直線(リニア)動作で往復動できるから、ピストンを隔てて形成される一方の室から一定量の流体を吸引し、他方の室から一定量の流体を吐出できる。その結果、吐出圧力及び流量が安定し、脈動を完全若しくはほぼ完全になくすことができる。また、本発明によれば、従来のような余分な工程や余分の装置を必要としないので、フロワースペースの大型化を避けることができ、コストも低減する。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のピストンポンプを示す断面図である。
【図2】従来のポンプによる流体の吸引・吐出量の波形を示す線図である。
【図3】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の装置でピストンを後進させている状態を示す断面図である。
【図5】本発明の装置でピストンを前進させている状態を示す断面図である。
【図6】本発明の装置による吸引・吐出する流体の波形を示す線図である。
【図7】本発明に使用するリニアシャフトモータの一例を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施例を示す一部詳細断面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
3,3´         シリンダー
4,4´         ピストン
5,5´,5a,5a´   ピストンロッド
7             リニアシャフトモーター
8                 シリンダー側壁に形成した長孔の凹部
9,9´         吸引孔(吸気孔)
10,10´        吐出孔(吐気孔)
11            二方切替弁
17            永久磁石
24            永久磁石を埋設したロッド
30            リニヤーエンコーダー(直線式マグネスケール)31 ,31´       円筒状コイル(コイル本体)
37,37´        装置本体の吸引口
38,38´        装置本体の吐出口
39            シリンダー(内弁)
40,40´        シリンダーに形成された長孔
47        ロータリーエンコーダー(ロータリー型マグネスケール)

Claims (9)

  1. シリンダー内を往復運動するピストン本体と、該ピストン本体を一定速度で往復動させるリニアシャフトと、前記ピストン本体を隔てて形成されるシリンダー室のそれぞれに形成した流体を吸引・吐出する孔とを具備し、前記一方のシリンダー室の孔から流体を吸引するときは他方のシリンダー室の孔から流体を吐出するように形成し、前記リニアシャフトは、ピストン本体を移動させる軸の軸方向に永久磁石を内蔵し、該永久磁石内蔵軸を筒形コイル本体に嵌合させることによって形成したことを特徴とする流体の吸引吐出装置。
  2. 互いに対向する面で且つシリンダーの摺動方向に離間した位置に長孔を有するシリンダーを、吸引孔と吐出孔とを有する装置本体の嵌合孔に回動自在に嵌合させ、前記シリンダーの一方の長孔が前記装置本体の吸引孔と連通すると、前記シリンダーの他方の長孔が前記装置本体の吐出孔と連通し、前記連通した吸引孔から流体を吸引するときは、前記連通した吐出孔から流体を吐出するように構成し、前記シリンダーが1回転すると前記ピストン本体は1往復するように前記シリンダーの回転とピストン本体の往復動とを同期させてなる請求項1記載の装置。
  3. 前記シリンダー室のそれぞれに吸引孔と吐出孔とを形成し、一方のシリンダー室の吸引孔から流体を吸引するときは、他方のシリンダー室の吸引孔は吐出する流体の圧力によって閉じられ、前記一方の吐出孔から流体を吐出するときは、他方の吐出孔は吐出する流体の圧力によって閉じられるように構成されている請求項1記載の装置。
  4. 前記両シリンダー室の吸引孔は、流体を吸引する圧力によって開き、流体を吐出する圧力によって閉じる逆止弁で形成され、両吸引孔は単一の吸引口に連結されている請求項3記載の装置。
  5. 前記両シリンダー室の吐出孔は、液体を吐出する圧力によって開き、単一の吐出口に連結し、一方の吐出孔から流体を吐出するときは、他方の吐出孔は吐出する圧力によって閉じられるように、前記吐出口に切替弁を設けている請求項3又は4記載の装置。
  6. 前記ピストン本体の往復動と前記シリンダーの回転とを、マグネスケールを使用して同期させる請求項2記載の装置。
  7. 前記シリンダーに形成された長孔と前記装置本体の吸引孔と吐出孔とは、円周方向に長い90°の長孔である請求項2又は6記載の装置。
  8. 前記ピストン本体が両方の壁に接することによって形成される室の容積が一定となるようにして、吸引・吐出する流体量を一定となるように構成してなる請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
  9. 前記ピストン本体のピストンロッドをピストンよりも突出するように形成し、該突出ピストンロッドをシリンダー側壁に摺動自在に支持することによって、吸引・吐出する流体量を一定となるように構成してなる請求項8記載の装置。
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