JP2004002390A - Microbial material and production method of material - Google Patents
Microbial material and production method of material Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004002390A JP2004002390A JP2003113051A JP2003113051A JP2004002390A JP 2004002390 A JP2004002390 A JP 2004002390A JP 2003113051 A JP2003113051 A JP 2003113051A JP 2003113051 A JP2003113051 A JP 2003113051A JP 2004002390 A JP2004002390 A JP 2004002390A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microorganism
- antagonistic
- microbial material
- antibacterial
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物資材、及び該微生物資材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、植物の病原菌に対して拮抗作用を有する微生物(拮抗微生物、以下、拮抗菌と呼ぶ)を積極的に病害の抑制に使用する微生物資材の研究は多くされているが、どれも試験管レベルでの成功例で、実際の農場での成功例は極めて少ない。ここで、拮抗菌とは、特定菌の増殖や活動を抑制する微生物のことであり、病原菌の増殖や活動を抑制することで、結果的に植物に対する病害の軽減を可能とできるもののことである。特に、安全性や環境破壊が懸念される農薬の使用量を軽減する有機農業や、減農薬或いは無農薬農業といった生態系活用型(環境保全型)農業への移行が叫ばれている現状においては、かかる拮抗菌を使用して農薬としての機能を果たす微生物資材の技術は夢の技術といっても過言ではなく、その開発が切望されている。
【0003】
しかしながら、上記したように、種々の検討が行なわれてはいるものの、実際の農場での成功例は少ないのが現状である。その理由としては、農場土壌中には多種多様のおびただしい数の土壌細菌が存在しており、このような農場に、拮抗菌培養液の状態や(例えば、特許文献1参照)、培養材料中に多量の拮抗菌を繁殖させた状態の拮抗菌(例えば、特許文献2参照)を一時期に多量に蒔いたとしても、他の微生物(従来よりその土壌中に住み着いているもの)との競合に負けてしまい、その土壌中に拮抗菌が根付くことかできないことが多いためであると考えられる。
【0004】
従って、なんらかの方法で拮抗菌を固定化できれば、これを散布することで土壌中に拮抗菌が常に棲息している状態を形成することが可能となり、拮抗作用による植物の病害軽減効果の継続が期待できる。従来より知られている拮抗菌の固定化方法としては、例えば、ポリビニルアルコール等に拮抗菌を固定化する方法や、その他に、カプセル化することで拮抗菌の活性を維持させようとする試みが知られている。しかしながら、これらの方法は、コストが高く、実用的ではない。
【0005】
更に、生ゴミ、大豆カス、油カス、フスマ、汚泥等の有機性廃棄物を減容化し、しかも肥料としての利用をも目的とする技術に、有機性廃棄物を発酵腐熟させて肥料とするコンポスト化があるが、この技術を利用することも考えられる。即ち、コンポスト化の際に、拮抗菌を主微生物として使用すれば、拮抗菌を培養するための培地にかかるコストを低減でき、しかも、得られた製品を施肥した場合に、拮抗菌による植物に対する病害の軽減が期待できる。
【0006】
しかしながら、本発明者らの検討によれば、有機性廃棄物のコンポスト化により得られた製品中には窒素やリン分が豊富に含まれているため、肥料としては有用であるが、肝心の拮抗作用については、単に拮抗菌が多いコンポストと言うだけであり、コンポスト製品に、純粋培養した拮抗菌を混合した状態のものと何ら変わりがなかった。これは、コンポスト化を利用した方法によって得られたものは、拮抗菌が何らかの担体に固定化された状態のものであるわけではないので、その効果は、拮抗菌を直接蒔いた場合と何ら変わりがない状態となるためと思われる。また、有機性廃棄物をコンポスト化する際には40℃よりも高い温度を長時間に渡って受けるため、熱に弱い拮抗菌、具体的には、胞子形成能がない拮抗菌は使用できないという問題もある。更に、有機性廃棄物をコンポスト化するには20〜40日程度と長期間かかるため、製造に時間がかかるという経済上の問題もある。
【0007】
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明者が開発した乾燥固定化微生物を得る技術(例えば、特許文献3及び4参照)を利用することが有効であり、活性汚泥施設から排出される余剰汚泥を担体として利用し、拮抗菌を特定条件下で担体に固定して微生物資材を製造することで、余剰汚泥の有効利用を達成すると同時に、実際に農場で使用した場合に、土壌中の水分によって膨潤して拮抗菌の生命活動が回復し、微生物資材として充分に機能し、その効果の持続が可能な製品が得られることを見出した。
【0008】
【特許文献1】
特公平7−101815号公報
【特許文献2】
特公平6−192028号公報
【特許文献3】
特公平4−48436号公報
【特許文献4】
特公平6−73451号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らは、上記で得られたものについて更に詳細な検討を重ねた結果、余剰汚泥を担体とし、拮抗菌を特定条件下で担体に固定した微生物資材は、上記したコンポスト製品に拮抗菌を混合した状態のものに比べて、格段に高い拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が得られるものの、実際に農場土壌中に蒔いて使用した場合に、より長期間に渡って拮抗菌の効果が持続し、農薬としてより有効に機能するものにするためには、更なる改良が必要であることがわかった。
【0010】
従って、本発明の目的は、土壌中の水分で膨潤させることによって拮抗菌の生命活動が回復できるように、活性を維持した状態で容易に且つ経済的に拮抗菌を固定することができ、しかも、実際に農場土壌中に蒔いて使用した場合において、いわゆる農薬としての機能を充分に発揮するものとなるだけでなく、より長期間にわたって効果を持続できる微生物資材、及び該微生物資材の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、拮抗微生物を培養した固体培地、固体栄養培地、及び活性汚泥を少なくとも含む混合物を固形化してなる微生物資材であって、上記固体栄養培地が、有機性植物残渣であることを特徴とする微生物資材である。又、上記微生物資材の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。上記有機性植物残渣が、フスマ、米ヌカ、オカラ及び小豆カスのいずれかを含む上記構成の微生物資材。前記活性汚泥が、食品工場又は下水処理場から排出された余剰汚泥である上記いずれかの構成の微生物資材の製造方法。
【0012】
又、本願発明の別の実施形態は、上記した微生物資材を製造するための製造方法であって、少なくとも、拮抗微生物を培養した固体培地、有機性植物残渣、及び活性汚泥を混合する原料混合工程と、得られた原料混合物を常温で除湿及び乾燥する乾燥工程とを有することを特徴とする微生物資材の製造方法である。又、本願発明の別の実施形態は、上記構成に加えて更に、前記原料混合工程後に、原料混合物を成形してペレット状にするペレット化工程を有する微生物資材の製造方法である。
【0013】
又、上記に挙げた各微生物資材の製造方法の好ましい形態としては、下記のものが列挙できる。前記乾燥工程において、乾燥温度を40℃以下として、被乾燥物の水分含有量が最終的に20%以下となるように調整する上記いずれかの構成の微生物資材の製造方法。前記乾燥工程において、乾燥機内の湿度を50%以下に保持する上記いずれかの構成の微生物資材の製造方法。前記原料混合工程において、拮抗微生物を培養した固体培地と、有機性植物残渣と、含水率80〜85%の余剰汚泥とを、容積比で、拮抗菌が培養されている固体培地(比重0.3〜1.0):有機性植物残渣(比重0.3〜1.0):余剰汚泥=1:1〜100:1〜50の割合で混合する上記いずれかの構成の微生物資材の製造方法。前記拮抗微生物の培養に、食品工場から排出される有機性植物残渣を使用した固体培養方法を使用する上記いずれかの構成の微生物資材の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、先に挙げた乾燥固定化微生物を得る方法(前記特許文献3及び4参照)を利用し、更なる工夫をすれば、拮抗菌の生命活動を損なうことなく、容易に且つ経済的に拮抗菌を固定することができ、しかも、使い勝手に優れ、実際に農場に蒔いて使用した場合に、農薬としての機能を充分に発揮するものとなるばかりでなく、特に、その機能が長期間に渡って持続される製品が得られることを知見して本発明に至った。
【0015】
本発明者らは、前記したコンポスト製品に、純粋培養した拮抗菌を混合した状態のものを土壌に蒔いた場合に、拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が十分に得られないことに着目して検討を重ねた。その結果、先ず、土壌は貧栄養価の状態にあるため、土壌に直接施された状態の拮抗菌は、成育できず死滅してしまうことがわかった。又、この場合に、窒素やリン分といった拮抗菌のエサとなる栄養成分が豊富に含まれているコンポスト製品を併存させたとしても、土壌中には病原菌を始めとする拮抗菌よりも菌量が多い微生物が多く存在しており、これらの在来菌は、既にその土壌環境に適合し、優先化しているため、拮抗菌は、それらの微生物との競合に勝てず死滅してしまうことがわかった。更に、この場合には、土壌中の病原菌を増加させてしまうこともあり、拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が得られないどころか、悪化させてしまう場合があることがわかった。
【0016】
これに対して、本発明にかかる微生物資材は、拮抗微生物を培養した固体培地、固体栄養培地である有機性植物残渣、及び活性汚泥を少なくとも含む混合物を固形化してなるため、活性汚泥がバインダーとして機能して、混合された各原料を互いに固定しているため、土壌に施した場合に形状が崩れることがなく、拮抗菌が直接土壌中に施されたような状態にはならない。又、上記の微生物資材では、拮抗菌は培養した固体培地とともに固形状にされているため、拮抗菌の近傍に、拮抗菌の基質(エサ)となる固体培地が確実に存在する状態になるので、土壌に施された場合にも、拮抗菌は、その土壌環境に適合した病原菌を始めとする土壌中に存在している菌量の多い他の微生物との競合に打ち勝つことができ、死滅することがない。更に、上記の微生物資材は、拮抗菌を培養した固体培地に加えて固体栄養培地である有機性植物残渣を含んで固形化にされているため、土壌中に蒔くと、拮抗菌の基質(エサ)が十分にある状態が保持されて拮抗菌の生育が保たれる。この結果、土壌に施した場合に、拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が長期間に渡って得られることになる。
【0017】
更に、本発明にかかる微生物資材は、活性汚泥施設から発生する余剰汚泥を利用したものであるので、その廃棄処理が問題となっていた余剰汚泥の有効活用をも同時に図ることができるという別の効果も得られる。又、本発明にかかる微生物資材は、原料混合物を常温で除湿及び乾燥して固形状にすることで容易に得られるため、熱に弱い拮抗菌を利用することもでき、多種多様な植物に対する病害の軽減効果が期待できる微生物資材の提供が可能になる。
【0018】
次に、上記した優れた効果を発揮し得る微生物資材が容易に得られる本発明にかかる微生物資材の製造方法について詳細に説明する。先に挙げた乾燥固定化微生物を得る方法(前記特許文献3及び4参照)では、培養若しくは自然界より採取された微生物を70℃以下の温度で脱水し、固定形状のまま乾燥処理して水分含有率を85%以下に調整することによって乾燥固定化微生物を得ている。かかる乾燥固定化微生物は、上記の方法によって細胞間隙の水分が実質的に排除される結果、菌体同士が固着結合した状態のものとなる。そして、このようにして得られた乾燥固定化微生物は、水と接触させると水分を吸収して膨潤するが、膨潤後の固着形態は崩れることなく、しかも微生物の活性が維持されたものとなる。
【0019】
本発明者らは、かかる技術を利用して拮抗菌の活性を維持した状態で固定し、更に土壌中に含有させた場合に拮抗菌が死滅することなく順調に生育できる微生物資材について種々検討した結果、図1に示したように、予め拮抗菌を培養した固体培地と、固体栄養培地である有機性植物残渣(図1の例では、いずれにも有機性植物残渣である小麦フスマを使用)と、活性汚泥とを混合し、更に、得られた原料混合物を常温で除湿及び乾燥すれば、拮抗菌の活性を維持した状態で容易に且つ経済的に、活性汚泥及び固体栄養培地に固定された微生物資材が得られ、しかも、該微生物資材を土壌中に含有させた場合に、拮抗菌が土壌中で良好に生育し、この結果、拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が長期間持続する有用な微生物資材が得られることを見出した。
【0020】
更に好ましくは、図2に示したように、原料混合物を得た後に、該原料混合物を成形してペレット状にし、このペレットを常温で除湿及び乾燥すれば、取り扱い性に優れ、該微生物資材を土壌中に含有させた場合に、より長期間に渡って拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が持続する有用な微生物資材が得られることがわかった。本発明にかかる微生物資材をペレット状とするか否かは、該微生物資材の病害の軽減効果が期待される植物の種類に応じて決定すればよい。例えば、各種の野菜のように、短期に収穫できる植物に対して使用するものの場合は、ペレット化する必要はないが、りんご等の樹木の場合には、より長期間に渡って拮抗菌による植物に対する病害の軽減効果が持続するペレット状の微生物資材を使用することが有効である。
【0021】
以下、本発明にかかる微生物資材の構成原料、及び、該原料の混合工程、その後に行なう構成原料の混合物をペレット状に成形するペレット化工程について詳細に説明する。先ず、本発明で使用する活性汚泥としては、活性汚泥施設から排出された余剰汚泥を使用することが好ましい。余剰汚泥とは、有機性廃水を好気性微生物により処理した結果生じる余剰分となる活性汚泥であるが、その内容は、増殖した細菌や各種原生動物等の微生物類と、細菌によって凝集させられたゼラチン質の無生物の有機物等からなっている。かかる余剰汚泥は、通常は、埋め立てられるか、脱水して焼却処分されているが、その処理コストの問題、これに加えて近年では、廃棄処理によって生じる環境破壊が重大な問題となっており、有効利用の方法について、種々検討されている。
【0022】
本発明は、上記したような余剰汚泥の有効利用の途を開くものでもある。余剰汚泥は、本発明にかかる微生物資材において、バインダー(結合剤)として機能する。余剰汚泥としては、何れの活性汚泥処理施設からのものも使用可能であるが、農場土壌に蒔いた場合に、肥料としても機能し、しかも、2次的な土壌汚染の問題を生じることがないようにするため、重金属等の物質が含有される恐れのないものを使用することが好ましい。このようなものとしては、例えば、下水処理場から排出される余剰汚泥や、食品加工や食品の調理を行う食品工場からの有機性廃水を処理した結果排出される余剰汚泥を使用することが好ましい。尚、本発明で使用する余剰汚泥は、活性汚泥施設の曝気槽や最終沈澱池から出されるものをそのまま使用してもよいが、フィルタープレス等で脱水処理された、いわゆる脱水ケーキを使用することが好ましい。
【0023】
本発明において使用する拮抗微生物を培養した固体培地は、特定の植物の病原菌に対し拮抗作用を有する拮抗菌を、後述するような固体培地を用いて培養して得られる、拮抗菌と固体培地とからなるものである。先ず、拮抗菌としては、従来公知のものを何れも使用できる。具体的には、例えば、細菌では、バチルス属、シュードモナス属、ロードコッカス属、キサントモナス属、カビでは、グリオクラジウム属、トリコデルマ属、ストレプトミセス属、ベルティシリウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、ヘテロコニウム属等から選択される拮抗菌であって、予め微生物学的に純粋培養された少なくとも1種の拮抗菌を使用することができる。
【0024】
これらの中でも、例えば、りんご、梨、ブドウ及びみかん等といった果実の白紋羽病や紫紋羽病の病原菌に有効な、バチルス属のKN−2株、トリコデルマ属のKKF−1株や、じゃがいものそうか病の病原菌に有効な、トリコデルマ属のKKF−6株、バチルス属のMK−1−1株等が挙げられる。しかしながら、本発明は、勿論、これらによっても何ら限定されない。
【0025】
上記に挙げたような拮抗菌を培養する方法としては、従来公知の微生物学的純粋培養方法を使用すればよいが、特に、食品工場から排出される有機性植物残渣を使用した固体培養方法を用いることが好ましい。この際に用いる固体培地としては、例えば、フスマ、米ヌカ、オカラ及び小豆カスといった有機性植物残渣からなる固体栄養培地を用いて培養させることが好ましい。
【0026】
本発明にかかる微生物資材は、上記した活性汚泥、及び拮抗微生物を培養した固体培地に、更に、固体栄養培地である有機性植物残渣を加えた混合物からなることを特徴とする。有機性植物残渣としては、拮抗菌の培養にも好適な、フスマ、米ヌカ、オカラ及び小豆カスから選択したものを用いることが好ましい。更に、本発明においては、拮抗菌の培養に使用する固体培地と、微生物資材に更に混合させる固体栄養培地とを同一のものとすることが好ましい。
【0027】
本発明にかかる微生物資材は、上記したような拮抗菌を培養した固体培地を、余剰汚泥及び固体栄養培地(有機性植物残渣)に混合した混合物として構成されるが、これらの配合比率としては、容積比で、例えば、拮抗菌が培養されている固体培地(比重0.3〜1.0):固体栄養培地(比重0.3〜1.0):含水率80〜85%の余剰汚泥=1:1〜100:1〜50程度の割合で混合されたものであることが好ましい。更には、拮抗菌が培養されている固体培地(比重0.3〜1.0):固体栄養培地(比重0.3〜1.0):含水率80〜85%の余剰汚泥=1:1〜50:1〜30、より好ましくは、1:5〜20:1〜20とするとよい。そして、最終的に得られる微生物資材1グラム当たりに、拮抗菌が104〜1010cells程度、更には、106〜109cellsの範囲で含まれるように調製することが好ましい。
【0028】
本発明にかかる微生物資材は、上記したように、拮抗菌とともに、例えば、フスマ、米ヌカ、オカラ及び小豆カス等から選択された有機性植物残渣からなる固体栄養培地が含まれているため、先に述べたように、この微生物資材を土壌中に施した場合に、拮抗菌の基質(エサ)がより十分にある拮抗菌が生育し易い状態になり、その効果がより長期間持続されるという効果を有するものとなる。更に、固体栄養培地を併存させると、ペレット状の微生物資材を製造する場合に、余剰汚泥に含まれる水分が、これらの固体栄養培地によって吸収されるため、混合物の水分量がペレット化に最適なものとなり、より容易にペレット状の微生物資材を製造することが可能となる。
【0029】
本発明にかかる微生物資材をペレット状のものとする場合には、微生物資材を製造する場合に、上記したような3種類の材料を、上記したような配合割合で加えて、よく混合した後、得られた混合物を下記のような方法でペレット化する。ペレット化の方法は、いずれの方法であってもよいが、例えば、スーパーミンサーA−950(商品名:愛工社製)のようなもので、混合物を撹拌混合させながら、装置に設けられている孔から混合物を押し出して、円柱状等の成形体を得、その後、得られた成形体を適宜な長さに切断することで、容易にペレット化することができる。又、例えば、ギアベレタイザ(ホソカワミクロン社製)を用い、2つのギアの間に設けられた所望形状を有する隙間から混合物を押し出すことで、容易にペレット化することもできる。
【0030】
本発明にかかる製造方法では、上記のようにして得た原料混合物、或いは原料混合物を成形してペレット状にしたものを、常温で除湿及び乾燥処理して、固形状の微生物資材製品を得る。以下、本発明の製造方法における除湿乾燥工程について説明する。上記したような拮抗菌を、その活性を維持した状態で、余剰汚泥及び固体栄養培地中に固定化処理する方法としては、これらの混合物をやや高めの常温で、例えば、40℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下の温度で脱水処理し、除湿及び乾燥処理する。かかる温度は、乾燥を促進させるためのものであって、その具体的な温度は、目的とする微生物の温度耐性に応じて適宜に決定すればよい。
【0031】
本発明の製造方法では、上記したような条件下で行なう乾燥工程において、菌体の固定化強度を高める目的で、処理された菌体の水分含有量を細胞間隙の水分がなくなるまで十分に乾燥させることが望ましい。具体的には、細胞間隙の水分を減少させ、微生物の細胞同士が、固着固定化するまで乾燥し、最終的に水分含有量が20%以下となるようにすることが好ましい。更には、最終的な水分含有量が10%以下程度となるようにすることが好ましい。上記のような水分含有量のものを容易に得るためには、拮抗菌と、余剰汚泥、及び固体栄養培地(有機性植物残渣)との混合物を乾燥する際に、乾燥機内の湿度を50%以下、好ましくは40%以下に保持して、除湿しながら乾燥することがより望ましい。
【0032】
細胞同士の固着固定は、微生物の水分含有量を固形形状のまま20%以下となるように調整することで、微生物が生育中に菌体外に産生した多種多様な物質、特に、多糖、蛋白、糖蛋白等の高分子物質が、脱水、乾燥されると共に変性される結果、細胞間の結合強度が増加することによって生じるものと考えられる。この際、混合させた拮抗菌も余剰汚泥に含まれる細菌と同様に、細胞同士の固着固定が行われる。上記した固定化処理にかかる処理時間は、約1日程度であり、先に述べたコンポストにおいては数十日かかっていたのに対して、格段に製造時間を短くすることができる。従って、コンポスト化する場合と比較して拮抗菌が長時間に渡って高い温度に曝されることがないので、使用できる拮抗菌の種類もコンポスト化の場合と比べて格段に広くなり、上記方法によれば多様な微生物資材の製造が可能となる。
【0033】
上記した方法で得られる本発明にかかる微生物資材は、拮抗菌が混合されている余剰汚泥及び固体栄養培地が乾燥されることで、菌体の水分含有量が低下し、その際に微生物の菌体外生成物が一種のバインダーとなって細胞同士が固着固定化されることで、固形状に形成される。従って、このような方法で得られる微生物資材は、余剰汚泥、固体栄養培地(有機性植物残渣)及び拮抗菌のみからなり、いかなるバインダーも存在するものではないにもかかわらず細胞同士が固着固定化された状態で形成される。上記のようにして乾燥することで一旦固定化された乾燥固定化拮抗菌は、農場に蒔かれた場合に、土壌中の水分と接触して膨潤する。そして、膨潤することで、余剰汚泥及び固体栄養培地中に固定されていた拮抗菌等が再び活性を取り戻すので、農場中で、植物に対する病原菌の増殖や活動抑制する拮抗作用を発揮して植物に対する病害の軽減に効果を示す。
【0034】
更に、本発明にかかる微生物資材は、拮抗菌が、主として乾燥汚泥の中に固定化された状態となっていて、土壌中の水で膨潤されることで初めて拮抗菌が活性を取り戻す状態となり、しかも、固体栄養培地である有機性植物残渣が併存しているため、拮抗菌の基質(エサ)が十分に存在する状態となるので、土壌中に既に存在している多量の病原菌等の微生物と競合した場合にも拮抗菌が死滅することなく良好に生育し、拮抗菌が土壌中に常に存在する状態を形成させることができる。この結果、拮抗菌の効果を長期間持続させることができる。特に、本発明にかかるペレット状の微生物資材は、十分な強度を有し、農場に蒔く場合の取扱性に優れるのみならず、土壌中の水分によって、表面から内部に向かって徐々に膨潤していくので、拮抗作用をより長期間に渡って維持できるものとなる。
【0035】
従って、本発明にかかる微生物資材は、使用する対象の植物によって、ペレット化するか否かを決定し、更には、ペレットの大きさを適宜に決定すればよい。例えば、野菜を対象とする微生物資材の場合には、ペレット化することなく、原料混合物を常温で除湿及び乾燥処理して、固形状の微生物資材製品を得ればよい。この場合に得られる微生物資材は、不定形であって、比較的脆いものとなる。一方、りんご等の果樹を対象とする微生物資材を製造する場合には、ペレット化することが好ましく、その大きさは、植物の種類、固定する拮抗菌の種類等によって、例えば、1〜20mmの範囲で適宜に決定すればよい。
【0036】
又、本発明にかかる微生物資材は、拮抗菌の固定化資材として、廃棄処分や埋立処分をする必要がある余剰汚泥を、主として使用するものであるため、製造コストを低く抑えることが可能である。更に、先に述べたように、余剰汚泥は、増殖した細菌や各種原生動物等の微生物類と、細菌によって凝集させられたゼラチン質の無生物の有機物等からなるため、拮抗菌の良好な固定材料となると共に、余剰汚泥をコンポスト化した場合と同様に、肥料としても機能するので、この点からも使用価値の高い微生物資材であると言える。更に、その処理が社会問題となっている余剰汚泥の有効活用を図ることができるといった別の効果もある。
【0037】
【実施例】
次に、本発明の実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
<実施例1、参考例1及び2>
先ず、リンゴの白紋羽病や紫紋羽病の病原菌である、Rosellina necatrix、Helicobasidium monpaに対して拮抗作用のあるトリコデルマ属のカビKKF−1株を、滅菌した10kgの小麦フスマを固体培地として103cells/gになるように植菌し、2週間培養した。次に、得られた培養物(比重0.5)と、上記した培養に使用したと同様の小麦フスマ(比重0.3)と、食品工場から排出された余剰汚泥(含水率85%の脱水ケーキ)とを、容積比で、それぞれが約1:5:5の配合割合となるように秤量し、これらを充分に混合した。尚、余剰汚泥は、滅菌せずにそのまま用いた。
【0038】
次に、上記で得られた混合物を型から押し出して、直径7mmの円柱状に成形した。引き続いて、この成形物を30mm間隔で切断してペレット化した。本実施例では、上記した混合、押し出し成形、切断の一連の処理を、スーパーミンサーA−950(商品名:愛工社製)にて行なった。次に、上記で得たペレットを、湿度20%及び30℃の除湿機内に入れて、含水率が10%になるまで乾燥させて、本実施例の円柱ペレット状の微生物資材を得た。
【0039】
上記で得られた円柱ペレット状の微生物資材について、実際に使用した場合の農薬としての効果を、下記の方法で調べた。上記で得られた本実施例の微生物資材を、白紋羽病、紫紋羽病に感染しているりんごの根本に1kg/1本ずつ入れ、全部で10本を試験区とし、2年後の状態を観察した。
【0040】
比較のために、ペレット化させずに、各原料を混合後、上記と同様の条件で乾燥させたものを参考例1とした。又、実施例1と同様にして得た円柱ペレット状の微生物資材を、オートクレーブで滅菌したものを参考例2とした。これらの参考例1及び2のものを実施例1と同様に、りんごの根本に1kg/1本ずつ入れ、10本ずつを、各試験区とした。
【0041】
(評価)
その結果、実施例1の微生物資材を根元に施したものは、全て健全であり、枯渇することはなかった。これに対して、参考例1のペレット化処理をしなかったものを根元に施した系では、10本中3本が枯渇し、実施例の場合よりも効果が劣った。参考例2のペレット化後、滅菌処理したものを根元に施した系では、全て枯渇した。この結果、先ず、拮抗菌を培養した小麦フスマと、小麦フスマと、余剰汚泥とを混合し、常温除湿で乾燥して得られる実施例1及び参考例1のものは、微生物資材として充分に機能することを確認できた。このことは、上記した方法によれば、土壌中の水分で膨潤することで拮抗菌の生命活動が回復し、その機能を発揮できる状態に拮抗菌が固定化され、しかもその効果は、長期間持続できたことを意味している。又、実施例1と参考例1との違いは、ペレット化処理の有無のみであるが、この違いと上記した効果の違いとの比較により、ペレット化することによって、上記した効果が、より長期間にわたって持続できることが確認された。このことは、ペレット化することによって、長期間にわたって土壌中に拮抗菌を残存させることができるようになることを示している。
【0042】
<実施例2、比較例1>
先ず、じゃがいものそうか病の病原菌である、Streptomyces Scabiesに対して拮抗作用のあるトリコデルマ属のKKF−6株を、滅菌した10kgの小麦フスマを固体培地として103cells/gになるように植菌し、2週間培養した。次に、得られた培養物(比重0.5)と、上記した培養に使用したと同様の小麦フスマ(比重0.3)と、食品工場から排出された余剰汚泥(含水率85%の脱水ケーキ)とを、容積比で、それぞれが約1:5:5の配合割合となるように秤量し、これらを充分に混合した。尚、余剰汚泥は、滅菌せずにそのまま用いた。次に、上記で得られた混合物を、湿度20%及び30℃の除湿機内に入れて、含水率が10%になるまで乾燥させて、本実施例の固形状の微生物資材を得た。得られた微生物資材は、不定形で、指で強く擦ると脆く崩れる状態のものであった。
【0043】
上記で得られた微生物資材について、実際に使用した場合の農薬としての効果を、下記の方法で調べた。上記で得られた本実施例の微生物資材を、じゃがいものそうか病が発生した畑の土壌に100L/1反(≒992m2)程度蒔いた試験区に、じゃがいもの苗を植えた。そして、4ケ月後に収穫したところ、収穫した全てのじゃがいもについて、そうか病の発生は認められなかった。
【0044】
比較のために、生ゴミを発酵腐熟させて肥料とするコンポスト化の際に、本実施例で使用したと同様の拮抗菌を初期に体積比で5%含有させて得たコンポスト製品を、本実施例と同様の条件で施した試験区に、じゃがいもの苗を植えた。そして、4ケ月後に収穫したところ、収穫した1/3のじゃがいもに、そうか病の発生が認められた。
【0045】
<実施例3>
先ず、じゃがいものそうか病の病原菌である、Streptomyces Scabiesに対して拮抗作用のあるバチラス属のMK−1−1株を、滅菌した10kgの小麦フスマを固体培地として103cells/gになるように植菌し、2週間培養した。次に、得られた培養物(比重0.5)と、上記した培養に使用したと同様の小麦フスマ(比重0.3)と、食品工場から排出された余剰汚泥(含水率85%の脱水ケーキ)とを、容積比で、それぞれが約1:5:5の配合割合となるように秤量し、これらを充分に混合した。尚、余剰汚泥は、滅菌せずにそのまま用いた。次に、上記で得られた混合物を、湿度20%及び30℃の除湿機内に入れて、含水率が10%になるまで乾燥させて、本実施例の固形状の微生物資材を得た。得られた微生物資材は、不定形で、指で強く擦ると脆く崩れる状態のものであった。
【0046】
上記で得られた微生物資材について、実際に使用した場合の農薬としての効果を、実施例2と同様の方法で調べたところ、実施例2と同様に良好な結果が得られた。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、拮抗菌の生命活動を損なうことなく、拮抗菌を容易に且つ経済的に固定することができ、実際に農場土壌中に施して使用した場合において、微生物資材として充分に機能し得、しかも効果の持続が著しい、実用価値の高い製品が得られる微生物資材、及び該微生物資材が簡易に得られる微生物資材の製造方法が提供される。更に、本発明によれば、従来は廃棄処分されていた余剰汚泥に有効利用の途を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる微生物資材の製造方法を説明するフロー図である。
【図2】本発明にかかる微生物資材の別の製造方法を説明するフロー図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a microorganism material and a method for producing the microorganism material.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there has been much research on microbial materials that actively use microorganisms having an antagonistic effect on plant pathogens (antagonistic microorganisms, hereinafter referred to as antagonistic antimicrobial agents) for disease control. There are very few successes at the level and very few on the real farm. Here, the antibacterial is a microorganism that suppresses the growth and activity of a specific bacterium, and by suppressing the growth and activity of a pathogenic bacterium, it is possible to reduce the disease on plants as a result. . In particular, the shift to organic agriculture, which reduces the use of pesticides, which are concerned about safety and environmental destruction, and ecosystem-based (environmental conservation) agriculture, such as reduced pesticides or pesticide-free agriculture, is being called for However, the technology of microbial materials using such antagonistic antimicrobial agents to fulfill the function of a pesticide is not an exaggeration to say that it is a dream technology.
[0003]
However, as described above, although various studies have been conducted, there are currently few successful cases on actual farms. The reason for this is that a great variety of soil bacteria are present in the farm soil, and in such farms, the state of the antibacterial culture solution (for example, see Patent Document 1) and the culture material Even if a large amount of antagonistic antibacterials in a state in which a large amount of antagonistic antibacterials are propagated (see, for example, Patent Document 2) are sown in large amounts at one time, they lose the competition with other microorganisms (those that have conventionally settled in the soil). It is considered that the antibacterial activity often does not take root in the soil.
[0004]
Therefore, if the antibacterial antibacterial can be immobilized by any method, it is possible to form a state where the antibacterial antibacterial always inhabits the soil by spraying it, and it is expected that the antagonism will continue the effect of reducing plant disease. it can. As a conventionally known method of immobilizing an antibacterial antibacterial agent, for example, a method of immobilizing the antibacterial antibacterial agent on polyvinyl alcohol or the like, and other attempts to maintain the activity of the antibacterial antibacterial agent by encapsulation have been made. Are known. However, these methods are costly and impractical.
[0005]
Furthermore, organic waste such as garbage, soybean refuse, oily refuse, bran, sludge, etc. is reduced in volume and used for fertilizer. There is composting, but this technology could be used. That is, when composting, if an antagonistic antibacterial is used as the main microorganism, the cost of a medium for culturing the antagonistic antibacterial can be reduced, and furthermore, when the obtained product is fertilized, the plant against the antagonistic antibacterial is used. Disease reduction can be expected.
[0006]
However, according to the study of the present inventors, since the product obtained by composting organic waste contains abundant nitrogen and phosphorus, it is useful as a fertilizer, but is important. The antagonism was simply referred to as compost having a large amount of antagonistic antibacterial activity, and was no different from that of a compost product mixed with a purely cultured antagonistic antibacterial agent. This is because the result obtained by the method using composting is not that the antagonist is immobilized on some carrier, so its effect is no different from the case where the antagonist is directly seeded. It seems that there is no state. In addition, when composting organic waste, it is subjected to a temperature higher than 40 ° C. for a long period of time, so that an antimicrobial that is weak against heat, specifically, an antimicrobial that does not have spore-forming ability cannot be used. There are also problems. Furthermore, since composting organic waste takes a long time, about 20 to 40 days, there is also an economic problem that it takes a long time to manufacture.
[0007]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-mentioned problems of the prior art, and as a result, it is effective to use the technology for obtaining a dried and immobilized microorganism developed by the present inventors (for example, see Patent Documents 3 and 4). The surplus sludge discharged from the activated sludge facility is used as a carrier, and the antimicrobial agent is immobilized on the carrier under specific conditions to produce microbial material, thereby achieving effective utilization of the surplus sludge, It has been found that when used on a farm, the product swells due to the moisture in the soil, restores the antibacterial life activity, functions sufficiently as a microbial material, and can maintain its effect.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 7-101815
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 6-192028
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 4-48436
[Patent Document 4]
Japanese Patent Publication No. 6-73451
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the present inventors have conducted further detailed studies on the above obtained material, and as a result, the microbial material in which the excess sludge is used as a carrier and the antibacterial agent is fixed to the carrier under specific conditions is used in the compost product described above. Compared to the state in which the antibacterial is mixed, the antibacterial effect is significantly higher than that of the state in which the antibacterial is mixed, but when it is actually sown in farm soil and used, it can be used for a longer period of time. It has been found that further improvement is necessary in order to maintain the effect of and to function more effectively as a pesticide.
[0010]
Therefore, an object of the present invention is to be able to easily and economically fix the antibacterial antibacterial while maintaining the activity so that the life activity of the antibacterial can be recovered by swelling with water in the soil, and A microbial material that not only fully exerts the function as a so-called pesticide when actually sowed and used in farm soil, but also has a long-lasting effect, and a method for producing the microbial material. To provide.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The above object is achieved by the present invention described below. That is, the present invention is a solid medium in which an antagonistic microorganism is cultured, a solid nutrient medium, and a microbial material obtained by solidifying a mixture containing at least activated sludge, wherein the solid nutrient medium is an organic plant residue. Characteristic microbial material. Preferred examples of the microorganism material include the following. The microorganism material having the above constitution, wherein the organic plant residue contains any of bran, rice bran, okara, and red bean scum. The method for producing a microbial material according to any one of the above constitutions, wherein the activated sludge is excess sludge discharged from a food factory or a sewage treatment plant.
[0012]
Another embodiment of the present invention is a production method for producing the above-mentioned microbial material, comprising: a raw material mixing step of mixing at least a solid medium in which an antagonistic microorganism is cultured, an organic plant residue, and activated sludge. And a drying step of dehumidifying and drying the obtained raw material mixture at room temperature. Another embodiment of the present invention is a method for producing a microbial material further comprising a pelletizing step of forming a raw material mixture into pellets after the raw material mixing step, in addition to the above configuration.
[0013]
Preferred embodiments of the method for producing each of the microorganism materials described above include the following. The method for producing a microbial material according to any one of the above constitutions, wherein in the drying step, the drying temperature is set to 40 ° C. or less, and the moisture content of the object to be dried is finally adjusted to 20% or less. The method for producing a microbial material according to any one of the above configurations, wherein the humidity in the dryer is maintained at 50% or less in the drying step. In the raw material mixing step, the solid medium in which the antagonistic microorganism is cultured (specific gravity of 0. 0) is prepared by mixing the solid medium in which the antagonistic microorganism is cultured, the organic plant residue, and the excess sludge having a water content of 80 to 85% by volume ratio. 3 to 1.0): Organic plant residue (specific gravity: 0.3 to 1.0): Excess sludge = 1: 1 to 100: A method for producing a microbial material having any of the above constitutions, which is mixed at a ratio of 1 to 50. . A method for producing a microorganism material having any one of the above constitutions, wherein a solid culture method using an organic plant residue discharged from a food factory is used for culturing the antagonistic microorganism.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, the present invention will be described in more detail with reference to preferred embodiments. The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems of the prior art, and as a result, using the above-mentioned method for obtaining a dried and immobilized microorganism (see Patent Literatures 3 and 4) and making further improvements. The antibacterial agent can be easily and economically fixed without impairing the life activity of the antibacterial agent, and it is easy to use. The present invention has been found not only to exert a function but also to obtain a product whose function can be maintained for a long period of time.
[0015]
The present inventors have paid attention to the fact that, when the compost product described above is mixed with a purely cultured antagonistic antibacterial agent and sown in soil, the effect of the antagonistic antibacterial agent on disease reduction on plants is not sufficiently obtained. We examined repeatedly. As a result, first, it was found that since the soil is in an oligotrophic state, the antibacterial activity applied directly to the soil cannot grow and die. Also, in this case, even if compost products that contain abundant nutrients such as nitrogen and phosphorus that serve as antagonistic antibacterial foods coexist, the amount of bacteria in soil is lower than that of antagonistic antibacterial agents such as pathogenic bacteria. Because there are many microorganisms with high levels, and these indigenous bacteria are already adapted to the soil environment and prioritized, antagonistic antibacterials can die rather than compete with those microorganisms. all right. Furthermore, in this case, it was found that the number of pathogenic bacteria in the soil may be increased, and that the effects of antagonistic antibacterial activity on the plants may not be reduced, but may be worsened.
[0016]
On the other hand, the microbial material according to the present invention is a solid medium in which antagonistic microorganisms are cultured, an organic plant residue that is a solid nutrient medium, and a mixture containing at least activated sludge, and the activated sludge is used as a binder. Functioning, the mixed raw materials are fixed to each other, so that when applied to the soil, the shape does not collapse, and the antibacterial activity does not become a state directly applied to the soil. In the above-mentioned microorganism material, the antagonistic antibacterial is solidified together with the cultured solid medium, so that a solid medium serving as a substrate (feed) of the antagonistic antibacterial is surely present near the antagonistic antibacterial. Even when applied to soil, the antibacterial agent can overcome competition with other microbial-rich microorganisms present in the soil, including pathogens compatible with the soil environment, and die Nothing. Furthermore, since the above-mentioned microbial material is solidified in addition to the solid medium in which the antibacterial agent has been cultured, it contains solid plant nutrient medium, which is an organic plant residue. ) Is maintained and the growth of the antagonist is maintained. As a result, when applied to the soil, the effect of reducing the disease on the plant by the antibacterial effect can be obtained over a long period of time.
[0017]
Furthermore, since the microbial material according to the present invention utilizes surplus sludge generated from the activated sludge facility, there is another problem that the effective use of surplus sludge whose disposal has been a problem can be achieved at the same time. The effect is also obtained. In addition, the microbial material according to the present invention can be easily obtained by dehumidifying and drying the raw material mixture at room temperature to obtain a solid, so that it is possible to utilize an antibacterial antimicrobial which is weak against heat and to use a variety of plant diseases. It is possible to provide a microbial material that can be expected to reduce the effect of microorganisms.
[0018]
Next, a method for producing a microbial material according to the present invention, which can easily obtain a microbial material capable of exhibiting the above-described excellent effects, will be described in detail. In the above-mentioned methods for obtaining dried and immobilized microorganisms (see Patent Documents 3 and 4), microorganisms collected from culture or from nature are dehydrated at a temperature of 70 ° C. or less, and dried in a fixed form to contain water. By adjusting the ratio to 85% or less, a dry immobilized microorganism is obtained. Such a dried and immobilized microorganism is substantially in a state where the cells are firmly bonded to each other as a result of substantially eliminating the water content in the intercellular space by the above-described method. The dried and immobilized microorganism thus obtained absorbs moisture when brought into contact with water and swells, but the fixed form after swelling does not collapse and the activity of the microorganism is maintained. .
[0019]
The present inventors have conducted various studies on microbial materials that can be successfully grown without dying when the antibacterial agent is fixed in a state where the activity of the antibacterial agent is maintained and further contained in soil using such a technique. As a result, as shown in FIG. 1, a solid medium in which antibacterial activity was previously cultured and an organic plant residue as a solid nutrient medium (in the example of FIG. 1, wheat bran, which is an organic plant residue, is used in each case) And activated sludge, and further, if the obtained raw material mixture is dehumidified and dried at room temperature, it is easily and economically fixed to the activated sludge and the solid nutrient medium while maintaining the antibacterial activity. Microbial material is obtained, and furthermore, when the microbial material is contained in soil, the antagonistic antibacterial grows well in the soil, and as a result, the effect of reducing the disease on plants by the antimicrobial agent lasts for a long time. Useful microbial materials are obtained It found Rukoto.
[0020]
More preferably, as shown in FIG. 2, after obtaining the raw material mixture, the raw material mixture is formed into pellets, and the pellets are dehumidified and dried at room temperature, so that the microbial material is excellent in handleability. It was found that when incorporated in soil, useful microbial materials that maintain the effect of reducing the disease on plants by antagonistic antimicrobial activity for a longer period of time can be obtained. Whether or not the microbial material according to the present invention is in the form of pellets may be determined according to the type of plant expected to reduce the disease of the microbial material. For example, in the case of plants that can be harvested in a short period of time, such as various vegetables, it is not necessary to pelletize them. It is effective to use a microbial material in the form of pellets, which maintains the effect of reducing the disease.
[0021]
Hereinafter, the constituent materials of the microbial material according to the present invention, the step of mixing the raw materials, and the pelletizing step of subsequently forming the mixture of the constituent materials into a pellet will be described in detail. First, as the activated sludge used in the present invention, it is preferable to use excess sludge discharged from an activated sludge facility. Surplus sludge is activated sludge that becomes excess as a result of treating organic wastewater with aerobic microorganisms, and its contents are aggregated by microorganisms such as grown bacteria and various protozoa, and bacteria. It is made of gelatinous inanimate organic matter. Such excess sludge is usually landfilled or dewatered and incinerated, but in addition to its disposal cost, in recent years, environmental destruction caused by disposal has become a serious problem. Various methods for effective use have been studied.
[0022]
The present invention also opens the way for the effective use of surplus sludge as described above. The surplus sludge functions as a binder (binder) in the microbial material according to the present invention. As the excess sludge, any activated sludge treatment facility can be used, but when sown on farm soil, it functions as a fertilizer and does not cause a problem of secondary soil contamination. For this purpose, it is preferable to use a material that does not contain a substance such as heavy metal. As such, it is preferable to use, for example, excess sludge discharged from a sewage treatment plant and excess sludge discharged as a result of treating organic wastewater from a food factory that performs food processing and food preparation. . In addition, the surplus sludge used in the present invention may be used as it is from the aeration tank or the final sedimentation basin of the activated sludge facility, but a so-called dewatered cake that has been dewatered by a filter press or the like may be used. Is preferred.
[0023]
The solid medium in which the antagonistic microorganism used in the present invention is cultured is an antibacterial agent having an antagonistic effect on a specific plant pathogenic bacterium, obtained by culturing using a solid medium as described below. It consists of First, any conventionally known antibacterial agents can be used. Specifically, for example, in bacteria, Bacillus, Pseudomonas, Rhodococcus, Xanthomonas, in mold, Gliocladium, Trichoderma, Streptomyces, Verticillium, Penicillium, Aspergillus, heteroconium At least one antimicrobial selected from the genus or the like, which has been microbiologically purely cultured in advance, can be used.
[0024]
Among these, for example, KN-2 strain of Bacillus genus, KKF-1 strain of Trichoderma genus, and potato which are effective against pathogens of white root rot and purple root rot of fruits such as apples, pears, grapes and mandarins. Trichoderma KKF-6 strain, Bacillus genus MK-1-1 strain, and the like, which are effective against the pathogens of Scab. However, the invention is of course not limited by these.
[0025]
As a method for culturing the antagonistic antibacterial as mentioned above, a conventionally known microbiologically pure culture method may be used.In particular, a solid culture method using an organic plant residue discharged from a food factory may be used. Preferably, it is used. As the solid medium used at this time, for example, it is preferable to culture using a solid nutrient medium consisting of organic plant residues such as bran, rice bran, okara, and red bean sprouts.
[0026]
The microbial material according to the present invention is characterized by comprising a mixture obtained by further adding an organic plant residue that is a solid nutrient medium to a solid medium in which the above-mentioned activated sludge and antagonistic microorganisms are cultured. As the organic plant residue, it is preferable to use one selected from bran, rice bran, okara, and red bean scab, which is also suitable for cultivation of antibacterial activity. Further, in the present invention, it is preferable that the solid medium used for antagonism antibacterial culture and the solid nutrient medium further mixed with the microbial material be the same.
[0027]
The microbial material according to the present invention is constituted as a mixture of a solid medium in which the above-described antibacterial activity is cultured, mixed with surplus sludge and a solid nutrient medium (organic plant residue). By volume ratio, for example, solid medium (specific gravity 0.3 to 1.0) in which the antibacterial agent is cultured: solid nutrient medium (specific gravity 0.3 to 1.0): excess sludge having a water content of 80 to 85% = It is preferable that they are mixed at a ratio of about 1: 1 to 100: 1 to 50. Furthermore, solid medium (specific gravity 0.3 to 1.0) in which the antibacterial is cultured: solid nutrient medium (specific gravity 0.3 to 1.0): excess sludge with a water content of 80 to 85% = 1: 1 50: 1-30, more preferably 1: 5-20: 1-20. And the antimicrobial activity is 10 per gram of the finally obtained microbial material. 4 -10 10 cells or about 10 6 -10 9 It is preferable to prepare so as to be included in the range of cells.
[0028]
As described above, the microbial material according to the present invention contains, as described above, a solid nutrient medium composed of organic plant residues selected from, for example, bran, rice bran, okara, and red bean sprouts, together with an antibacterial agent. As described in the above, when this microbial material is applied to soil, the antimicrobial substance with a sufficient substrate (feed) for the antimicrobial state is in a state in which it is easy to grow, and its effect is maintained for a long time. It has an effect. Furthermore, when a solid nutrient medium coexists, when producing microbial materials in the form of pellets, the water contained in excess sludge is absorbed by these solid nutrient media, so that the water content of the mixture is optimal for pelletization. Thus, it is possible to more easily produce a pellet-shaped microorganism material.
[0029]
When the microbial material according to the present invention is in the form of pellets, in the case of producing the microbial material, the three types of materials described above are added in the mixing ratio as described above, and after mixing well, The obtained mixture is pelletized by the following method. The pelletizing method may be any method. For example, a method such as Super Mincer A-950 (trade name: manufactured by Aiko Co., Ltd.) is provided in the apparatus while stirring and mixing the mixture. The mixture can be extruded from the holes to obtain a molded article having a columnar shape, and then the obtained molded article can be easily pelletized by cutting the molded article into an appropriate length. Further, for example, the mixture can be easily pelletized by extruding the mixture through a gap having a desired shape provided between two gears using a gear beretizer (manufactured by Hosokawa Micron Corporation).
[0030]
In the production method according to the present invention, the raw material mixture obtained as described above or the raw material mixture formed into a pellet is dehumidified and dried at room temperature to obtain a solid microbial material product. Hereinafter, the dehumidifying and drying step in the production method of the present invention will be described. As a method of immobilizing the above-mentioned antagonistic antimicrobial in an excess sludge and a solid nutrient medium while maintaining its activity, a mixture of these at a slightly higher room temperature, for example, 40 ° C. or lower, preferably Dehydration treatment is performed at a temperature of 30 ° C. or lower, more preferably 20 ° C. or lower, and dehumidification and drying are performed. Such a temperature is for accelerating the drying, and the specific temperature may be appropriately determined according to the temperature resistance of the target microorganism.
[0031]
In the production method of the present invention, in the drying step performed under the above conditions, in order to increase the immobilization strength of the cells, the water content of the treated cells is sufficiently dried until the water in the intercellular space disappears. It is desirable to make it. Specifically, it is preferable to reduce the water content in the intercellular space so that the cells of the microorganisms are dried until they are fixed and fixed, so that the water content finally becomes 20% or less. Further, it is preferable that the final moisture content is about 10% or less. In order to easily obtain a product having a water content as described above, when drying the mixture of the antibacterial agent, the excess sludge, and the solid nutrient medium (organic plant residue), the humidity in the dryer is reduced to 50%. It is more desirable to keep it at or below 40%, and to dry while dehumidifying.
[0032]
The cells are fixed and fixed by adjusting the water content of the microorganisms to 20% or less in a solid form, so that a wide variety of substances produced outside the cells during the growth of the microorganisms, in particular, polysaccharides and proteins. It is considered that high molecular substances such as glycoproteins are dehydrated, dried and denatured, resulting in an increase in the intercellular bond strength. At this time, in the mixed antibacterial activity, the cells are fixed and fixed in the same manner as the bacteria contained in the excess sludge. The processing time required for the above-described immobilization processing is about one day, and the production time can be remarkably shortened, compared to several tens of days in the above-described compost. Therefore, since the antibacterial antibacterial is not exposed to a high temperature for a long time as compared with composting, the types of antagonistic antibacterials that can be used are also significantly wider than in the case of composting, and the above method is used. According to this, various microbial materials can be manufactured.
[0033]
The microbial material according to the present invention obtained by the above-described method, the excess sludge mixed with the antibacterial and the solid nutrient medium are dried to reduce the water content of the cells, The extracorporeal product serves as a kind of binder to fix and fix the cells to each other, thereby forming a solid. Therefore, the microbial material obtained by such a method is composed of only excess sludge, solid nutrient medium (organic plant residue) and antagonistic antibacterial, and cells are fixed and immobilized even though no binder is present. It is formed in the state where it was done. The dried and immobilized antibacterial once immobilized by drying as described above, when sown on a farm, comes into contact with water in the soil and swells. Then, by swelling, the surplus sludge and the antagonistic antibacterial agent fixed in the solid nutrient medium regain their activity. Effective in reducing disease.
[0034]
Furthermore, the microbial material according to the present invention has the antibacterial property mainly immobilized in dry sludge, and the antibacterial property regains its activity only after being swollen by water in the soil, In addition, since organic plant residues, which are solid nutrient media, coexist, the substrate (feed) for antibacterial activity is sufficiently present, so that there is a large amount of microorganisms such as pathogens already existing in the soil. Even in the case of competition, the antimicrobial can grow well without dying, and can form a state where the antimicrobial is always present in the soil. As a result, the antibacterial effect can be maintained for a long time. In particular, the microbial material in the form of pellets according to the present invention has sufficient strength and is not only excellent in handleability when sown on a farm, but also swells gradually from the surface toward the inside due to moisture in the soil. Therefore, the antagonism can be maintained for a longer period of time.
[0035]
Therefore, the microbial material according to the present invention may be determined depending on the plant to be used, whether or not to be pelletized, and further, the size of the pellet may be appropriately determined. For example, in the case of a microbial material intended for vegetables, the raw material mixture may be dehumidified and dried at room temperature without pelletizing to obtain a solid microbial material product. The microbial material obtained in this case is amorphous and relatively brittle. On the other hand, when producing a microbial material for fruit trees such as apples, it is preferable to pelletize, the size is, for example, 1 to 20 mm, depending on the type of plant, the type of antibacterial agent to be fixed, and the like. What is necessary is just to determine suitably in a range.
[0036]
In addition, the microbial material according to the present invention mainly uses excess sludge that needs to be disposed of or landfilled as an immobilizing material for antibacterial activity, so that the production cost can be reduced. . Further, as described above, the surplus sludge is composed of microorganisms such as proliferating bacteria and various protozoa, and inanimate gelatinous substances that are aggregated by the bacteria. In addition, it also functions as a fertilizer in the same way as when composting excess sludge, so it can be said that it is a microbial material with high use value from this point as well. Further, there is another effect that the excess sludge which is a social problem in the treatment can be effectively used.
[0037]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples of the present invention.
<Example 1, Reference Examples 1 and 2>
First, a fungus KKF-1 strain of the genus Trichoderma having an antagonistic action against Rosellina necatrix and Helicobasidium monpa, which are pathogens of apple white stalk and purple scab, is sterilized using 10 kg of wheat bran as a solid medium. 10 3 The cells were inoculated to cells / g and cultured for 2 weeks. Next, the obtained culture (specific gravity 0.5), the same wheat bran (specific gravity 0.3) as used in the above-described culture, and excess sludge discharged from a food factory (dewatering with a water content of 85%) ) Were weighed so as to have a mixing ratio of about 1: 5: 5 in volume ratio, and these were thoroughly mixed. The excess sludge was used without sterilization.
[0038]
Next, the mixture obtained above was extruded from a mold and formed into a columnar shape having a diameter of 7 mm. Subsequently, the molded product was cut at an interval of 30 mm and pelletized. In this example, the above-described series of processes of mixing, extrusion, and cutting were performed using a Super Mincer A-950 (trade name, manufactured by Aikosha). Next, the pellets obtained above were placed in a dehumidifier at a humidity of 20% and a temperature of 30 ° C., and dried until the water content became 10%, to obtain a microbial material in the form of a cylindrical pellet of this example.
[0039]
The cylindrical pellet-like microbial material obtained above was examined for its effect as a pesticide when actually used by the following method. The microbial material of the present example obtained above was put into the roots of apples infected with white root rot and purple root vine disease at a rate of 1 kg / one each, and a total of 10 plants were set as a test plot, and two years later. Was observed.
[0040]
For comparison, each of the raw materials was mixed without being pelletized, and then dried under the same conditions as described above. A cylindrical pellet-shaped microorganism material obtained in the same manner as in Example 1 was sterilized by an autoclave and used as Reference Example 2. In the same manner as in Example 1, these Reference Examples 1 and 2 were put into the roots of apples at a rate of 1 kg / l, and 10 test pieces were set as each test plot.
[0041]
(Evaluation)
As a result, those applied with the microbial material of Example 1 at the root were all healthy and never depleted. On the other hand, in the system in which the pelletization treatment of Reference Example 1 which was not performed was applied to the base, 3 out of 10 plants were depleted, and the effect was inferior to that of the example. After the pelletization in Reference Example 2, the system that had been subjected to sterilization at the base was completely depleted. As a result, first, the wheat bran in which the antibacterial activity was cultured, the wheat bran, and the excess sludge were mixed and dried at room temperature and dehumidified. I was able to confirm. This means that, according to the method described above, the antimicrobial life activity is restored by swelling with moisture in the soil, and the antimicrobial is immobilized in a state where its function can be exhibited, and its effect is long-term. It means that it was sustainable. The difference between Example 1 and Reference Example 1 was only the presence or absence of the pelletizing treatment. By comparing this difference with the difference in the above-described effect, the effect was longer by pelletizing. It was confirmed that it could be sustained over a period. This indicates that pelleting allows the antimicrobial to remain in soil for a long period of time.
[0042]
<Example 2, Comparative Example 1>
First, a KKF-6 strain of the genus Trichoderma having an antagonistic effect on Streptomyces Scabies, which is a causal bacterium of potato scab, was sterilized using 10 kg of wheat bran as a solid medium. 3 The cells were inoculated to cells / g and cultured for 2 weeks. Next, the obtained culture (specific gravity 0.5), the same wheat bran (specific gravity 0.3) as used in the above-described culture, and excess sludge discharged from a food factory (dewatering with a water content of 85%) ) Were weighed so as to have a mixing ratio of about 1: 5: 5 in volume ratio, and these were thoroughly mixed. The excess sludge was used without sterilization. Next, the mixture obtained above was put into a dehumidifier at a humidity of 20% and a temperature of 30 ° C., and dried until the water content became 10%, to obtain a solid microorganism material of this example. The obtained microbial material was in an irregular shape and was in a state of being fragile and broken when strongly rubbed with a finger.
[0043]
With respect to the microbial material obtained above, the effect as a pesticide when actually used was examined by the following method. The microbial material of this example obtained above was applied to the soil of the field in which potato scab was generated at a rate of 100 L / 1 (# 992 m 2 ) Potato seedlings were planted in the sown test plots. After harvesting four months later, no potato sickness was observed in any of the harvested potatoes.
[0044]
For comparison, when composting fermentation of raw garbage to make fertilizer, a compost product obtained by initially containing the same antagonistic antibacterial agent as used in the present example at a volume ratio of 5% was obtained. Potato seedlings were planted in a test plot subjected to the same conditions as in the example. After harvesting four months later, scab disease was observed in one-third of the harvested potatoes.
[0045]
<Example 3>
First, an MK-1-1 strain of the genus Bacillus having an antagonistic effect on Streptomyces Scabies, which is a causal agent of potato scab, was sterilized with 10 kg of wheat bran as a solid medium. 3 The cells were inoculated to cells / g and cultured for 2 weeks. Next, the obtained culture (specific gravity 0.5), the same wheat bran (specific gravity 0.3) as used in the above-described culture, and excess sludge discharged from a food factory (dewatering with a water content of 85%) ) Were weighed so as to have a mixing ratio of about 1: 5: 5 in volume ratio, and these were thoroughly mixed. The excess sludge was used without sterilization. Next, the mixture obtained above was put into a dehumidifier at a humidity of 20% and a temperature of 30 ° C., and dried until the water content became 10%, to obtain a solid microorganism material of this example. The obtained microbial material was in an irregular shape and was in a state of being fragile and broken when strongly rubbed with a finger.
[0046]
The microbial material obtained above was examined for its effect as a pesticide when actually used, in the same manner as in Example 2. As a result, as in Example 2, good results were obtained.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the antagonistic antibacterial activity can be easily and economically fixed without impairing the life activity of the antagonistic antibacterial, and when actually applied to farm soil and used, A microbial material that can function sufficiently as a microbial material and has a remarkably long-lasting effect to obtain a product of high practical value, and a method for producing a microbial material that can easily obtain the microbial material are provided. Furthermore, according to the present invention, it becomes possible to give effective sludge to surplus sludge that has been conventionally disposed of.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart illustrating a method for producing a microorganism material according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart illustrating another method for producing a microorganism material according to the present invention.
Claims (9)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003113051A JP2004002390A (en) | 2002-04-18 | 2003-04-17 | Microbial material and production method of material |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002116607 | 2002-04-18 | ||
JP2003113051A JP2004002390A (en) | 2002-04-18 | 2003-04-17 | Microbial material and production method of material |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004002390A true JP2004002390A (en) | 2004-01-08 |
Family
ID=30447171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003113051A Pending JP2004002390A (en) | 2002-04-18 | 2003-04-17 | Microbial material and production method of material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004002390A (en) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016385A (en) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Showa Denko Kk | Microorganism-containing composition |
JP2006219387A (en) * | 2005-02-08 | 2006-08-24 | Kankyo Eng Co Ltd | Method for controlling injury by continuous cropping |
WO2007040131A1 (en) | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Suntory Limited | Composition for controlling common scab of agricultural crop containing surfactin |
WO2007055064A1 (en) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Agent for controlling soil disease |
-
2003
- 2003-04-17 JP JP2003113051A patent/JP2004002390A/en active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016385A (en) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Showa Denko Kk | Microorganism-containing composition |
JP2006219387A (en) * | 2005-02-08 | 2006-08-24 | Kankyo Eng Co Ltd | Method for controlling injury by continuous cropping |
WO2007040131A1 (en) | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Suntory Limited | Composition for controlling common scab of agricultural crop containing surfactin |
WO2007055064A1 (en) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Agent for controlling soil disease |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10543173B2 (en) | Biochars for use with animals | |
US10472297B2 (en) | Biochars for use in composting | |
US11866329B2 (en) | Biochars, biochar extracts and biochar extracts having soluble signaling compounds and method for capturing material extracted from biochar | |
KR101383445B1 (en) | A soil conditioner for salt damaged area and a method of manufacturing the same | |
CN101244955B (en) | Biological fertilizer and manufacture method thereof | |
US20180126349A1 (en) | Biochar extracts and method for capturing material extracted from biochar | |
KR101605542B1 (en) | manufacturing method for compost using livestocks' excrements and method for growing plant | |
JP2001314882A (en) | Biological cleaning material | |
KR102021771B1 (en) | Charcoal production or production for improving soil environmental using effective microorganisms and manufacturing method | |
CN106800466A (en) | Ecological rice field composite microbiological fertilizer and preparation method thereof | |
CN101468923A (en) | Bio-waste disposal method and apparatus | |
WO2017139510A1 (en) | Biochars for use in composting | |
CN108424280A (en) | A kind of cultivated soil renovation agent and preparation method thereof | |
CN107056409A (en) | Prevent and treat root rot functional biological carbon base nutrient matrix and preparation method | |
CN109179964B (en) | Recyclable sludge-water separation material and application thereof | |
US11097241B2 (en) | Biochars, biochar extracts and biochar extracts having soluble signaling compounds and method for capturing material extracted from biochar | |
JP4566757B2 (en) | Microbial materials | |
CN109797120B (en) | Preparation method and application of microecological preparation for removing nitrate in soil | |
JP2004002390A (en) | Microbial material and production method of material | |
CN117003598A (en) | Biological bacterial fertilizer and application thereof in repairing micro-plastic-heavy metal composite contaminated soil | |
US20220174985A1 (en) | Biochars, biochar extracts and biochar extracts having soluble signaling compounds and method for capturing material extracted from biochar | |
JP2002308714A (en) | Method for producing biological pesticide and biological pesticide | |
US20190375690A1 (en) | Biochars for use with animals | |
CN111135799A (en) | Application of persulfate composite medicament for improving water and oil absorption of straws | |
CN110790613A (en) | Contaminated soil remediation fertilizer and preparation method thereof |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060725 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060925 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061031 |