JP2003534081A - フック係合可能なループ - Google Patents

フック係合可能なループ

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JP2003534081A JP2001587614A JP2001587614A JP2003534081A JP 2003534081 A JP2003534081 A JP 2003534081A JP 2001587614 A JP2001587614 A JP 2001587614A JP 2001587614 A JP2001587614 A JP 2001587614A JP 2003534081 A JP2003534081 A JP 2003534081A
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yarns
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クルン,ウィリアム
シェパード,ウィリアム,エイチ.
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ベルクロ インダストリーズ ビー ヴィッ
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Abstract

(57)【要約】 ハイバルクヤーンを備えるフック係合可能なループ材を提供する。また、このループ材を用いたクロージャ帯、および、このループ材を製造する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景 本発明は、主に、タッチ締結具およびこのタッチ締結具用の係合可能なループ
部材に関し、特に、これらを、バッグ用クロージャ帯等の製品や軟質包装材に適
用し、またこれらを製造するための方法および装置に関する。
【0002】 数多くの使い捨てパッケージング(disposable packaging)用途向けに、低コス
トの可撓性クロージャが必要とされている。バッグやその同等物に使用される開
閉自在な商用クロージャの中には、内部係合式形状ジッパーシール技術(interen
gaged profile zipper seal technology)を特徴としているクロージャもあれば
、様々な接着剤、ツイストタイ(twist ties)、クリップ帯(clip strips)、また
は引き紐(drawstrings)を特徴とする使い捨ておよび開閉自在クロージャもある
。フックおよびループクロージャ技術もまた、可撓性バッグ等のパッケージング
用クロージャとして推奨されているが、今現在はまだ広く用いられていない。
【0003】 大容量用使い捨てパッケージングクロージャ(high volume, disposable packa
ging closures)の理想的な性質とは、低剛性、軽量性、低バルク性、および低コ
スト性を含んだ性質である。多くの場合はクロージャを繰り返し開閉することが
必要とされるが、数多くの使い捨て用途においては、予想される各製品の開閉の
反復回数は約二回〜十回のみである。
【0004】 概要 数多くのパッケージング適用例において、フックおよびループクロージャを実
際に使用するにはかさばりすぎるあるいは費用がかかりすぎると通常考えられて
きたが、フックおよびループ締結自体に主に剪断方向に負荷がかけられるように
してクロージャを配置することが可能であると分かった。この例としては、エン
ベロープ形および上部巻き式バッグ用クロージャ、ラップ・タイ、および、はく
離防止特性を備えるバッグ内面クロージャがある。さらに、これらの適用例の多
くは、バッグまたはパッケージの開口部を、予想される負荷に対して適切に閉じ
ておくために、最低限のクロージャ強度を必要とする。
【0005】 本発明が対象としかつ本発明が特に有用となる、いくつかのクロージャ構造お
よびパッケージング応用の例は、同時継続出願の米国特許出願第09/187,
389号、同第09/187,936号、同第09/133,991号、仮米国
特許出願第60/159,489号、およびPCT出願第US99/26261
号(いずれも米国指定出願)に記載されている。これらの出願の開示内容はすべ
て、本明細書中に参照として組み込まれる。
【0006】 フィッシャー氏が教示する連続成形方法(米国特許第4,794,028号に
記載され、あたかも完全に開示しているかのように本明細書中に組み込まれる)
等によって極小の成形雄型締結部材を低コストで生産するプロセスについて、長
年にわたって改良がなされる一方、数多くの適用例においては、タッチクロージ
ャのループ部品のコストが、タッチ締結具技術を適用する際の制限要因となって
しまっている。
【0007】 編み物や刺繍などの家庭用手芸向け、またはカーペットの製造向けに売られる
市販の大量生産型ヤーンの中には、特定のパラメータおよび形体を伴って、フッ
クおよびループ・クロージャ・システム用の安価で効果的なループ部品の基盤を
形成できるものがあることが分かった。特に、主に剪断方向に負荷がかかり、は
く離方向に小さな負荷がかかるように構成される種類のパッケージング構造にお
いて用いられるループクロージャは、数多くの使い捨てパッケージングニーズに
対して低コストの解決策を提供する。
【0008】 特に、本発明の一態様によれば、ハイバルクヤーン、例えば、各々が個別に捲
縮されるかあるいは他の方法によって加工されたファイバまたはフィラメントか
ら形成された、複数の連帯ツイストプライ(twisted-together plies)から成るヤ
ーンが、バッグかエンベロープ等の使い捨て軟質包装材用のフックおよびループ
締結具用として、低コストのフック係合可能な部品を提供することを発見した。
ヤーンに適用する「バルク」という言葉によって、ヤーンの断面におけるファイ
バの占めるエリアの割合を示す。言い換えれば、「バルク比」は、ツイストファ
イバの断面エリアとして定義され、この断面エリアは、ファイバエリアによって
分割された外側のファイバの自由端を無視し、ツイストプライ全体を測定した際
の直径によって決定される。ほぼ均一のファイバからなるヤーンにおいて、ファ
イバエリアとは、単一の代表的なファイバの断面エリアであり、その呼び径をヤ
ーン内のファイバの総数にかけて決定される。積層前の静止状態のバルク比は、
約15〜50の間であることが好ましいが、約18〜40の間であればより好ま
しく、約20〜25の間であれば最も好ましい。
【0009】 ヤーンが適用される担体の表面のエリアは実質的に平面であることが通常望ま
しい。「実質的に平面」とは、表面が完全に平らでなくてもよく、リブ等の連続
隆起構造体を含まないことを意味する。担体のその他のエリアは、ヤーンが適用
されるエリアから間隔をおいて配されており、フックまたはその他の隆起物を含
んでもよい。連続隆起構造体は締結材を硬くさせる傾向があり、また、締結材の
厚みを増加させるため、適用例によっては望ましくない。通常、担体シートは比
較的薄く、例えば0.010インチ未満、より好ましくは約0.005〜0.0
07インチの間であることが望ましい。さらに、相対的に厚みのあるクロージャ
帯のまわりにバッグサイドシール(bag side seal)を形成するのは困難であるた
め、連続隆起構造体があると、締結材をバッグ用クロージャとして適用すること
ができなくなってしまう。適用例によっては、例えば、極薄の締結材を必要とす
る場合、ヤーンが適用される表面に、ポスト等の不連続構造体を含む隆起構造体
がないことが望ましい。
【0010】 いくつかのクロージャでは、ヤーンは、成形雄型締結部材の列が一体に形成さ
れるクロージャ帯の表面樹脂の中に部分的に封入され、このクロージャが閉じら
れた際に、雄型締結部材が、封入されていないヤーンの個別ファイバまたはフィ
ラメントのロフト状のセグメントと係合し、これを保持する。このようなクロー
ジャでは、ヤーンを長手方向において連続的かつ永久的にクロージャ帯に封入し
て、負荷をかけている間または開口中に、封入樹脂から引き抜かれないようにし
っかり固定することが好ましい。このヤーンは、製造の流れ方向におけるクロー
ジャの長手方向にまっすぐに、または、クロージャに幅広のループ領域を形成す
るように往復する形態で、配置されてもよい。場合によっては、ヤーンは、流れ
方向、クロージャ帯の長さ、および成形された締結部材の列に対して横向きに、
クロージャのループ領域全体にわたって延在する。
【0011】 封入されたヤーンのファイバは、封入樹脂よりも高い融点を有する材料から成
ることが好ましく、これによってファイバは、ファイバとしての特性を失わずま
たベース樹脂に溶融することなく、樹脂に封入され得る。好適なベース樹脂材は
、これが適用されるパッケージングの樹脂と適合可能であり、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ナイロン、PVC、およびその他の熱可塑性物質を含む。好適な
ヤーン材としては、アクリルおよびナイロン(例えば、セーター等のための編み
糸)、ポリエステル、ポリプロピレン、綿またはウール等の天然繊維、およびカ
ーペット等に使用されるバルク連続ファイバヤーン(bulk continuous fiber yar
ns)を含む。
【0012】 このようなヤーンについては、樹脂ベースに近い側のファイバセグメントだけ
を樹脂によって封入し、これと反対側のロフト状のファイバセグメントを雄型締
結部材と係合するように露出させておくように選択された条件下で、効果的かつ
安価にヤーンを樹脂ベースに封入することが可能であることを発見した。また、
このヤーンファイバまたはベース樹脂(つまり、ファイバがベース樹脂に封入さ
れた状態である)に対してその後の処理を施さなくても、このようなループ製品
のヤーンは、適当な雄型締結部材と十分に係合し、数多くの使い捨てパッケージ
ング適用例において開閉自在クロージャとして機能し得ることを発見した。ファ
イバの封入は、例えば、好適にはカレンダ内において、ヤーンおよび樹脂を少な
くとも一つの成形面で受ける冷却ロールを用いておこなってもよい。
【0013】 さらに、樹脂を締結部材用キャビティに押し込むのに十分なロール間隙圧を加
えながら、フィッシャー氏が教示する装置の締結部材形成ニップ内へヤーンを直
接挿入し、その一方で、十分な数のヤーンファイバを封入せず露出させて、フッ
ク係合可能なループを画成するためにロフト状にしておくことによって、安価な
ハイロフトヤーンを、クロージャ帯のベース樹脂に適当に封入してもよい。ヤー
ンはクロージャのベースに構造強度または硬性を与えるためのものではないので
、長手方向のあらゆる点において予想される引き抜き力に対抗するのに十分なヤ
ーンのファイバだけを封入すればよい。例えば、ポリエチレンをベース樹脂とし
て、これを華氏400°F以上の温度の形成ステーション内へ押し出すと、ハイ
バルクツイスト複層アクリル編みヤーン(a high bulk, twisted, multi-ply, ac
rylic knitting yarn)は処理条件に耐え、一方の側のヤーンのみがもつれてベー
ス形成樹脂によって封入され、これと反対側にあるプロセス中に冷却ロールに隣
接して保持されるヤーンは、処理後も損傷を受けずハイバルク状態に戻ることが
分かった。プライは互いにねじれているため、かなりの数の露出ファイバセグメ
ントの長さは、せいぜい、一つのプライツイスト(ply twist)の不完全な回転(pa
rtial revolution)と同じ程度であり、各ファイバの端部はベース樹脂に固定さ
れていて、これによって、ベースに固定されたフック係合可能ファイバを効果的
に画成する。言い換えれば、フィラメントが非常に効果的にねじれているため、
長さが約1/4インチ未満のフック係合可能なループセグメントを設けることが
できる。
【0014】 形成スピード、樹脂温度、および圧力を適切に制御することによって(これら
の最適値は相互依存し、使用する樹脂の種類および製品の形状、大きさに依存す
ることが、当業者によって理解されるであろう)、ループの露出面を樹脂で完全
に浸してしまわないように、結果的に生じる基板樹脂のループ材への浸透を制御
してもよい。数多くの適用例においては、ヤーンを溶融樹脂に押し込むために適
切な輪郭を有するステーキングリングを使用することによって、その他のエリア
に比べて樹脂が浸透していないヤーンのロフト領域(lofted regions)のパターン
の形成を促す。このようなロフト領域には、締結部材による素早い係合のための
さらに多くのループを延在させることができる。
【0015】 さらに、このような部分封入ツイスト複層ファイバ(twisted multi-ply fiber
s)は、極小雄型締結部材を受けるための適切なファイバ密度(例えば、高さ0.
015インチ以下のフックを、平方インチ当たり500〜3000個の締結部材
の密度で、配列して配置する)を提供できることが分かった。各プライの露出セ
グメントのフィラメントとフィラメントの間には十分なオープンスペースが生じ
、ツイストプライとツイストプライの間には隙間が生じて、これによって締結部
材は効果的にヤーンに侵入でき、使い捨てパッケージングの適用において効果的
な開閉自在のフックおよびループ係合がなされることが分かった。
【0016】 本明細書中で使用する、ループに対して適用する「フック係合可能な」という
言葉は、J字形フック、ヤシの木形フック、およびマッシュルーム形フック等、
様々な使用可能な種類のうちいずれか一種類のフックによって係合され得るルー
プ、ということを意味する。
【0017】 本発明の一つ以上の実施態様の詳細は、添付の図面および以下の説明において
記載される。本発明のその他の特徴、目的、および利点は、下記の説明、図面、
および請求項から明確となるであろう。
【0018】 発明の詳細 図1によれば、バッグをシールするため等の長手方向に連続するクロージャ帯
100は、薄いシート状樹脂基板102からなり、この樹脂基板102は、その
表面(front face)108上に、ループおよび締結部材の長手方向に連続する平行
したバンド103および106を有する。バンド103および106はクロージ
ャ帯の中心「C」から等しい間隔をおいて配され、これによって表面108を覆
うために帯を「C」において縦方向に折りたたんだ際に、バンド106の締結部
材がバンド103のループと係合しこれを保持して、取外し可能な締結を形成す
る。バンド106の締結部材110は、表面108と一体に成形され、かつ表面
108から延在する。この実施態様では、これらの締結部材は、クロージャ帯の
長さに沿って列をなして延在するJ字形フックの形状をしている。このJ字形フ
ックの中には、クロージャ帯に沿って反対方向を向いているものもある。この他
に、基板102から横方向に突出するフックおよび締結部材等、他の形状の締結
部材を使用してもよい。適当な締結部材の形状としては、ニューハンプシャー州
マンチェスターにある米国ベルクロ社が販売する様々な製品において手に入る、
CFM29フック形(高さ約0.015インチ)が適当である。
【0019】 ループのバンド103は、互いにらせん状にねじれた四つのプライ(層)を有
するヤーン104の単一ストランドからなり、四つの各プライのファイバはベー
スの樹脂の内側と外側両方に向かって延在して係合可能なループを形成する。あ
るいは、バンド103は、クロージャ帯に沿って延在し、わずかな距離で隔てら
れた二本の平行するヤーンのストランド(図示されない)からなってもよい。そ
の他の配置は以下により詳しく説明する。本願のある例では、フックのバンド1
06の幅は約0.375インチであり、ループのバンド103の幅は約0.12
5インチで、このループバンドは互いに接触して配置される二本の平行するヤー
ンのストランドからなる。
【0020】 図1Aに図示し、図1Bに示すように、ヤーン104のファイバは、連続成形
プロセス(後述する)において基板が形成される際に、ヤーンの底面に沿って、
基板の樹脂内に直接封入される。その他の場合は、ヤーンは、超音波接合、溶接
、または接着剤のいずれかによって、形成された基板に連続的に接着される。図
1Bから分かるように、ヤーンのストランドは薄いベースと比べてかなり厚みが
あり、ベース樹脂は近接する部分のヤーンだけに浸透する。
【0021】 図1Cは、図1のクロージャに使用される、四つのプライを有するヤーンのス
トランドであり、この四つの個別プライは写真の左半分に表示されている。写真
に見られるように、各プライは、多数の個別ファイバまたはフィラメントからな
り、完全に直線で滑らかというよりは、ヤーンストランドに背の高いロフトを提
供するために、局所的に湾曲し、よじれている。この意味において、ヤーンファ
イバは、クリンプ加工(crimping)またはこの技術分野において周知の他の方法に
よって、「かさ高加工」されている。図示した例では、個別アクリルファイバま
たはフィラメントは、約0.00088インチの直径を有し、約2デニールであ
り、四つのプライのそれぞれに約200のフィラメントが存在する。プライが互
いにねじれていることは、写真の右半分に明確に現れている。各プライの中にも
ファイバのねじれがいつくかあり、図1Dが示すヤーンからほどいた単一プライ
の写真に見られるように、プライのねじれは、互いに、このねじれのパターンに
対応する各プライ内に「組み合わせ」を生じさせる。ツイストヤーン構造がフッ
ク係合可能なループとしてうまく機能することが分かった理由の一つは、個別フ
ァイバは通常前から後ろに(つまり、ヤーンストランドの周りを)非常に短い距
離にわたって回転し、ヤーンの、外面に沿う軸方向ピッチまたは隣接するプライ
間の距離が、約0.040インチのみであるということである。ヤーンの一方の
側面を、ベース担体に長手方向に連続的に固定させることによって、ヤーンの露
出された部分的に巻かれた両自由端を担体に固定する。これによって、フックが
これらのファイバにひっかかりつつ、担体からのファイバの引抜きに対して適度
な保持力を提供して、非常に良好に固定される。図示した例では、約0.040
インチのファイバのねじれにおける効果的なピッチは、ファイバに沿って約1/
16インチ毎にねじれるピッチである。このファイバのプライの両端は固定され
、これによって、均等に反復的な1/16インチの間隔をおいて、フックと係合
するように露出されるループが形成される。
【0022】 捲縮フィラメントのよじれおよび湾曲による機械的干渉の結果として生じるヤ
ーンのバルク性またはロフトは、所定のサイズおよび形状を有する、対になるフ
ックと首尾よく接触し係合するヤーンの性能に特に関係している。個別ファイバ
の捲縮特質またはかさ高特質は、例えば、図1Dおよび図1Eで見ることができ
る。雄型締結部材の列と繊維ループ域との全体的な係合性能は、統計的な考察を
必要とするが、係合の基本的構造は、単一のフック形締結部材に関連させて説明
することが可能であると思われる。凹形フック(例えば、先端がベースに引き返
すように曲がっているJ字形フック)がループ域に入る場合、フックの頭部が一
つ以上のループまたはファイバと接触しこれらをかき分けて、大量のフックがル
ープ材に侵入する。いくつかの場合においては、フックをループ材から真っ直ぐ
後ろに引き離せばファイバが係合されるように、フックがファイバ全体に十分侵
入した際に、ファイバがフックの湾曲部にひっかかる。ループまたはファイバが
フックの突出部分の下まで達したとき、フックおよびループはまだ「係合」はさ
れてないが「拘束」された、と言うことができる。係合可能なファイバがあまり
ピンと張っていないとすると、緩んだ状態で、拘束されたループにフック面がは
じめて接触する場合に、拘束されたフックをループ材から引き離した際に感知で
きる負荷を担持するのは不可能である。ループまたはファイバの自由丈(free le
ngth)をピンと張った状態に引っ張った後に、ようやく、個別ループおよびフッ
クが分離負荷に抵抗できるようになる。フックおよびループ形クロージャの性能
を向上させる技術の多くは、拘束可能性を向上させることであり、これは、フッ
クの頭部のエントランスフットプリント(entrance footprint)および形状(これ
は、フックが、近接するファイバよりも深くループ材に侵入する性能に影響する
)と、ファイバの弾力性と、フックの先端部の構造(これは、ファイバ間に潜り
込む性能に影響する)と、横方向における拘束性向上動作に対する傾向と、に影
響され得る。この拘束性向上動作は、フックおよびループ形の締結が、はく離ま
たは通常の負荷よりも剪断作用においてよりよい性能を果たすという結果に関連
すると考えられ、これは、剪断作用が、他の係合が解除されても新たな拘束およ
び後続の係合を発達させる、一定の横方向の動きを起こすためである。最良のツ
イスト複層ヤーンをループ部品として選択するのは、フックがヤーン全体に侵入
することが、フックの構造の性質機能であるのと同時に、ループファイバ域の性
質の機能でもあるからである。かねてから考えられてきたように、最小のループ
材が必ずしもループの密度が最も高いループ材であるとは限らない。フックの頭
部をファイバ全体に侵入させループを横方向にゆがめるのに十分な自由空間がル
ープマット内になければ、せいぜい弱度の締結が提供されるだけである。このよ
うな理由によって、優れたループ材候補となるヤーンには、ループ全体のバルク
またはロフトが必要となるのである。市販の複層ヤーン(捲縮またはかさ高加工
されたファイバを有するものもある)のいくつかは、かなりきつくねじれている
ので、適当なフック−ループ拘束を可能にするには密度が高すぎる。高密度であ
っても他の点ではループ部品として望ましい特性を有するツイストヤーンとして
は、クロージャ樹脂に取り付けられる際に少しほどけるヤーンであってもよい。
ヤーンの内部ファイバ密度を低下させてフックを侵入させるための付加的な空気
嵩を提供し、ヤーンの断面積を増加させてループファイバをクロージャ完成品の
幅より広く膨張させることと同様に、複層ヤーンをほどくことによっても、隣接
するプライの間に有用ならせん状の空隙を生じさせ、この空隙によって、係合用
のループを提供するヤーンの効果的な表面エリアを増加させることができること
が分かった。
【0023】 アクリル編み糸ファイバは、部分的にはヤーンのバルクのおかげで、ヤーンを
ベースに固定するために好適に用いられる圧力および温度に耐えると考えられ、
このようなヤーンは耐熱効果および耐流動効果を生じさせる。好適には、ヤーン
を直接係合させ溶融樹脂に対して押し付ける設備(好適には、成形ロール間隙の
ロール)の表面を積極的に冷却し、これによって完全な封入を妨げるようにして
もよい。
【0024】 異なる樹脂のベースとヤーンとを接合させるカレンダがけプロセスを使用する
好適例では、溶融プラスチックは、ロール間隙を通過して非常に薄い断面になる
まで押圧され、これによって、大部分の熱が消失し、冷却形成ロールの隣接部分
に接触する際に冷却されて、ベース樹脂に粘性が生じる。このことは、化学的不
適合性のためにヤーンファイバがベース樹脂で濡れることがないという事実と併
せて、ファイバ自体が、より遠くのファイバを樹脂に埋もれさせないようにする
流動バリヤを形成し、ファイバのロフトおよびフック係合可能な特性を保持する
ことを可能にする。ロール間隙に入る際のベース樹脂が非常に熱いにもかかわら
ず、初期接触をするヤーンの近傍だけが樹脂に埋め込まれる。ヤーン材の残存部
分には、ロール間隙を通過後に元に戻ってバルクを復活させるものもあり、少量
の残留張力を、封入された部分を有するファイバに提供するものもある。ベース
樹脂内にヤーンファイバを保持することは、樹脂の溶融温度がベースを形成する
プラスチックの溶融温度よりも高いことによって促進され、これによって、露出
および封入セグメントは、機械的、散発的にベース樹脂に固定される連続フィラ
メントを形成し続けることができる。ループヤーンを化学的に不適合なベース樹
脂に埋めるにあたっては、多くの場合、ヤーンの固定は厳密には機械的に行う。
例えば、アクリルファイバはポリエチレンと化学的に適合性がない。多くの軟質
包装の適用例においては、線低密度ポリエチレンが、標準ポリエチレンパッケー
ジングフィルムまたは複層フィルムのシーリング層に対する即時熱シーリング(r
eady heat sealing)用の担体ウェブとして選択される。
【0025】 編み物用に手芸品小売店で市販される種類のヤーンの他に、例えば、カーペッ
トの製造に用いられる捲縮バルク連続フィラメント(BCF)ヤーンがいくつか
の適用例において有用である。有用なカーペットヤーンは、例えば約5〜20の
高デニールであることが多く、個別ファイバの直径は約0.001〜0.002
インチの間であるが、その一方、編み糸の重量は、約2〜5デニールであり、そ
の直径は約0.0006〜0.001インチである。十分な弾力性および靭度(t
enacity)を伴って、より細かなファイバは、極小雄型締結部材(上述したCFM
−29形フックに類似したサイズの締結部材またはそれより更に小さい締結部材
等)と対になるよう、より簡単に適合される。通常、BCFヤーンは、典型的に
は熱を適用することによって、ループ材として使用する前に膨張させなくてはな
らない。このヤーンは、担体ウェブに適用する前に、ロール間隙で膨張させてよ
く、または、ヤーンを埋め込んだ後のプロセス段階において膨張させてもよい。
ヤーンをロール間隙で膨張させる場合は、ロール間隙の圧力を最小にすることが
必要である。
【0026】 図2は、上述のクロージャ帯を製造するための有利な方法および装置を説明し
た図である。この方法は、フィッシャー氏によって米国特許第4,794,02
8号に記載された、一体化されるシート状ベースに締結部材を成形する、連続押
出成形/ロール形成方法と、ケネディ氏らによって米国特許第5,260,01
5号に主に記載された、ロール間隙積層プロセスとを採用し、これら二つの全開
示内容は本明細書中に参照として組み込まれる。ロールおよびその他の構成要因
の相対的な位置およびサイズは、一定の縮尺に従うものではない。押出成形ヘッ
ド150は、冷却された回転モールドロール154とこれと反対方向に回転する
圧力ロール156との間のロール間隙152に、溶融樹脂の連続シートを供給す
る。モールドロール154は、締結部材を形成するために、その外周面(図式的
に示す)から内側に向かって延在する、小型の締結部材形キャビティの配列を有
する。ロール間隙152の圧力によって、樹脂が締結部材用キャビティに押し込
まれ、基板が形成される。形成された製品は、固化した締結部材(例えばフック
)が、取り付けられたキャビティからはく離ロール158によってはく離される
まで、モールドロール上で冷却される。ヤーン104の連続ストランドは、溶融
樹脂とともにロール間隙152に送り込まれ、このロール間隙152において、
樹脂が部分的にのみヤーンに染み込み、ヤーンは冷却された状態で基板の表面に
永久に接着され、ロール間隙から出てくる際に、ヤーンの外側のファイバが弾性
的にロフトを回復し、フック係合可能なループを画成する。このように、モール
ドロールからはく離された製品162は、締結部材と係合可能なループの両方を
備える。生産速度を速めるため、二倍以上の幅を有するクロージャ帯を、単一モ
ールドロール上で同時に生産し、その後分割して巻き取ってもよい。
【0027】 図2はまた、場合によっては有利に採用できる他の方法を示している。例えば
、ヤーン104をロール間隙152へ挿入し、こうすることで基板が形成される
際にヤーン104をこの基板に接合するのではなく、点線で表示したヤーンの走
路104′が示すように、基板が形成された後にヤーンを基板に接合してもよい
。場合によっては、アイドラ172と176との間のロール間隙に入る直前に、
形成された基板の表面を、ヤーンが適用される領域においてのみ加熱しても良い
。図のように、紙の帯を、圧力ロール側の樹脂上でロール間隙152を通過させ
るか、あるいは、はく離ロール158またはアイドラ176で、接着剤が塗布さ
れた紙を、形成された基板に接着することによって、基板の裏面に紙139を接
合してもよい。いくつかの適用例では、このような接着剤が塗布された紙はトラ
ンスファ・コーティングを含み、これによって、その紙の裏当てを製品の裏側の
接着剤から剥がし、完成品の裏側を支持面に固定してもよい。このような態様で
製品の裏側に適用される接着剤は、例えば、感圧性接着剤か、あるいは感圧性接
着剤のどちらかでよい。完成品の通気性または透湿性を減らすために、樹脂(溶
融樹脂または膜状樹脂、図示しない)を二次的に圧力ロール156のロール間隙
に加えて、完成品に裏当てを形成してもよい。例えば、ポリエチレンのクロージ
ャ帯の酸素透過性を減少させるために、ポリエステルの層を加えてもよい、およ
び/または、配向ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンを防湿層として加え
てもよい。これら追加層は、所定の食品を包装するためにしばしば使用される。
ヤーンと溶融樹脂との間にバリヤ材178の帯を加えることによって、ロール間
隙152において樹脂がヤーンに浸透するパターンが任意に制御される。バリヤ
材178は、場合によっては、選択された領域においては樹脂をヤーンに到達さ
せるが、他の領域においては樹脂がそこに流れ込むのを阻止する、有孔紙または
フィルムである。バリヤ材は、樹脂がヤーンに浸透するのを制限する、 高多孔性材料の均一シートであってもよい。
【0028】 図3は、ロール間隙152(図2)において、基板の樹脂にヤーン104を接
着させる図である。モールドロール154は「ガイド」リング180を備え、こ
のガイドリング180は、一組の小径リング182の両側にあって、ヤーンをロ
ール間隙に沿って横方向に配置しておく際の補助となる溝を形成する。リング1
82は、単一の小径リングであってもよく、あるいは、図示するように、先に組
み込まれた先行出願において教示されるステーキングリングのように、ヤーンと
樹脂との間に変化する積層圧力の領域を形成するために起伏を有する外径を有し
てもよい。複数のヤーンストランドを別々の経路に沿って樹脂に挿入する場合に
は、モールドロールに、適当な小径リングによって形成される、経路数に相当す
る数の溝を提供しておく。また、驚いたことに、ヤーン104は、図3Bに示す
ように、モールドロール上に対応する形状が備わっていなくても、通常のフック
成形ロール間隙圧力で、うまく樹脂に取り付けられる場合があることをも発見し
た。いずれにしても、ヤーンバルクは、成形/封入ロール間隙で大幅に圧縮され
たとしても、例えば図1Bに示すように、ロール間隙を出た際に相当なロフトお
よびバルクを素早く回復させることがわかった。冷却溝183は、ロール間隙に
最も近接するヤーン104側のモールドロールの表面近くに示され、高ロフトヤ
ーンの外側の温度を抑えて溶融樹脂が入り込んでいないヤーンの量を増やす際の
補助となる。冷却路を有するモールドロールは、米国特許第6.039,556
号により詳しく記載されており、同特許の開示内容は、参照として本明細書中に
組み込まれる。
【0029】 図2Aは、上述のクロージャ帯を形成するための他の方法および装置を示して
いる。押出成形ヘッド188(しばしば射出ヘッドと呼ばれる)の一定の輪郭を
有する表面は、モールドロール154(図2に関して上述したように、固定され
た締結部材成形キャビティを有する)に隣接して配置され、連続的な溶融樹脂の
流れが、加圧されながら、ヘッド188とモールドロール154との間に画成さ
れる空隙190内へ射出され、締結部材用キャビティを充填して、基板の表面お
よび裏面が形成される。モールドロール154の構造および構成は、図3Aまた
は図3Bに示したものと同様であり、下方の成形部は、隣接する押出ヘッドとし
て見做されてもよい。ヤーン104は空隙190の所定の領域を通って送り込ま
れ、空隙内の樹脂圧力によってモールドロール154の表面に押し付けられる。
このようにして、ループ材は部分的に基板樹脂に含浸され、永久的に基板の表面
に接着される。ヤーンを樹脂で完全に浸さなければ締結部材用キャビティを充填
することができない適用例においては、バリヤ材178の帯がヘッド188とル
ープ材160との間の空隙190を通って送り込まれる。バリヤ材178は、図
2に関してより詳細に説明されている。いくつかの適用例では、紙の帯またはそ
の他の適当な裏当て材139が基板の裏面に積層され、その一方で、成形製品が
、例えば圧力ロールが供給する圧力によって、モールドロール154上に保持さ
れる。あるいは、接着剤が塗布された紙の帯を、形成された基板に、はく離ロー
ル158またはアイドラ176によって接着してもよい。
【0030】 図4Aおよび図4Bによれば、ヤーン104は、クロージャのループバンド内
において、担体帯の面上に、波長「W」および振幅「A」を有する波状または振
動パターンで配されてよく、両パラメータWおよびAは、身近なクロージャ適用
例にとって適切な組み合わせが生まれるように、幅広い範囲にわたって変化する
。結果として生じるループバンドは、単一長手方向のヤーンストランドと比べて
、単位クロージャ一本当たり、より多くのループを備えたものとなる。これらの
ループはさらに幅広く広がって、係合を促進させるか、またはクロージャの位置
合わせの必要性を少なくさせることができる。加えて、ループバンドの縁部近く
にあるらせん巻きのヤーンストランドを湾曲させることによって、ねじれたらせ
んを局部的に開き、さらに大きなロフトとフック侵入のための隙間エリアを提供
することができる。この効果は、図4Bのパターンのように、パターンの波長を
短くし、ヤーンの局部的な曲がりを増やすことによってさらに顕著になる。ヤー
ンは通常クロージャの長手方向に延在するが、これらのパターンによって、ルー
プ帯の中心近くに、局部的に異なる方向へ延在するセグメントを生じさせること
ができる。図4Cに示すように、このパターンの振幅がかなり大きい場合もあり
、これによって、中心のセグメントが流れ方向に対して部分的に横向きになり、
ヤーンが広範のループ域を形成する。このパターンは、例えば、正弦波、方形波
、三角波、またはその他の波形に似ていてもよい。ヤーンをこのような構造で用
いる利点の一つは、大部分のヤーンの性質として、係合可能なファイバが、多く
の織物または針打ちループ部品のように単一の広い面からというよりは、ヤーン
のあらゆる方向から延在していているという点である。従って、このような指向
性部品を細い幅に分割し、波状パターンで配置できた場合、ヤーンは、ヤーンス
トランドの面を係合のために上向きに保持しておくことにとられなくてもよい。
この意味において、大部分のツイストヤーンは全方向ループ部であると言える。
【0031】 図5は、クロージャの雄型締結部材を成形しながらその一方で適用する、ヤー
ン104をパターニングする一つの方法を示す。この方法は、上述した構造と同
様の、モールドロール154、圧力ロール156、はく離ロール158、および
押出成形機150を使用するが、モールドロールおよび圧力ロールは隣り合わせ
に配置され、押出成形機はこの二つのロール間のロール間隙152の上に配置さ
れる。樹脂は、重力によってロール間隙に送り込まれるが、その他の点では、上
述したプロセスと同様のロール間隙圧および温度下におかれる。ヤーン104の
供給量は、ドライブロール184によって維持され、モールドロール154の速
度および意図するヤーンのパターンの振幅および周波数に従って選択される。ヤ
ーンは、所望パターンに対応する周波数および振幅で前後に動く振動アーム18
6の端部の目(穴)を通って送り込まれ、図6に示すように、完成品のループバ
ンドに関係するモールドロール154の領域上に置かれる。ヤーン104がモー
ルドロール154の表面と共にロール間隙152まで移動する際、このヤーンを
横たえた状態に保持するのを補助するために、モールドロールのループバンドの
部分は、粗面仕上げ、または極小ピンまたはもしくはその他突起物(図示されな
い)を備えてもよく、これによってヤーンがロールの表面を滑らないようにする
。また、複数のステーキングリングの起伏形状によっても、ヤーンを滑らないよ
うにすることができる。ヤーンの種類および重量によっては、あるいは、モール
ドロールのループバンド部分の表面が滑らかであることが望ましい場合には、モ
ールドロール154および圧力ロール156の配置は、図5Aに示すように設定
してもよく、樹脂は、図示するように、押出成形機150または図2Aと同様の
圧力ヘッドによって、ロール間隙152より先に、圧力ロール156へ挿入され
る。図5Aの構成では、ロール間隙において溶融樹脂に挿入される前に、モール
ドロール154上のヤーン104が接触する最大垂直傾斜角度が小さい。
【0032】 あるいは、図7および図8に示すように、成形ロール間隙の下流部分において
、ヤーン104をクロージャ基板に取り付けてもよい。この例では、基板および
フックは上述したようにロール間隙152内で形成されるが、図8に示すように
、モールドロール154は、垂直ステム188の列を形成するように構成された
モールドリングをさらに備える。成形品がロール158によってモールドロール
154からはく離され、ロール172と176との間を通過した後、ヤーン10
4は、流れ方向において直線的に、または、図4A〜図4Cに示すような幅方向
の要素を有するパターンにおいて、成形されたステム188上に繰り出される。
ステム188は、ステム188の端部が溶けて、ヤーン下部のステムにひっかか
っているフィアバを封入するまで、ヤーン104を定位置で一時的に固定する。
ステム樹脂の融点以上でかつヤーン樹脂の融点以下の表面温度を有する加熱ロー
ル190の下を、ヤーンおよびステムに通過させることによって、ステムの端部
を溶かしてもよい。火炎ヒータ192によって示すように、ステム先端部の火炎
軟化は、ステムとヤーン樹脂とのいくつかの組み合わせに対しては有用であるが
、係合するために露出しておくことが意図されるヤーンのフィラメントが溶けな
いように注意を払うことが必要である。あるいは、点線で示すように、ヤーンの
配置に先立って、火炎またはその他による軟化をおこなってもよい。また、ステ
ムの代わりに、J字形等の雄型締結部材の別のバンドを、ヤーンを担持する基板
の領域に沿って、ロール間隙152内で成形し、その後、ヤーンファイバを封入
するためにこれを溶かしてもよい。
【0033】 ヤーン104を取り付けるにあたって、成形基板の樹脂にヤーンを封入するこ
とは好適であるが、接着剤によってヤーンを固定するか、または、ヤーンが挿入
される前に成形基板に適用された樹脂、例えば、ホットメルトのりのビードにヤ
ーンをかしめることによって固定する等、他の手段も考慮される。取り付け手段
は、クロージャに用いるヤーンが受ける予想されるはく離および剪断負荷に耐え
るように、十分に固定されなければならい。しかし、既に述べたように、数多く
の使い捨てパッケージング適用例において、予想される負荷およびクロージャサ
イクルは比較的小さい。例えば、図9は、ヤーン104のストランドとヤーン1
94のストランドが、溶融ポリエチレンのビード192全体を覆うように正弦波
パターンで配されている状態を示す。ビード192およびヤーンストランドは、
その後、ビードが固化する前に接続点の部分においてヤーンファイバをビードの
樹脂に封入するために、必要に応じてロール間隙を通過する。ストランドは、間
隔をおいて配される接続点196においてのみ樹脂に取り付けられているので、
接続点と接続点との間に、封入されないかまたは接続点196に比べてわずかに
封入されているだけの弓形部分を画成する。
【0034】 クロージャの成形された樹脂ベースを、成形されたままの状態(つまり、取付
後の伸張(stretch)または方向付けをおこなわない状態)にしておく利点は、例
えば、封入されたヤーンのファイバのいずれかがベース樹脂から引っぱることに
よってヤーンの取付を弱めることを回避することができる点である。伸張させる
と、まず、最もピンと張ったファイバが損なわれるかまたは切り離されてしまい
、また、通常のベース樹脂の伸縮後弛緩により、所望の張りを備える封入ファイ
バが備わっていない完成品となってしまう。しかし、クロージャの流れ方向また
は形成方向に対してある角度をもって延在する部分を有し、かつ波状または正弦
波パターンで配されるヤーン104を伴う適用例においては、ヤーンの取付後に
、流れ方向において製品を伸張させることに利点があってもよい。このような伸
張は、ヤーンの角度がつけられた部分の幅を広げる際の補助となり、露出された
ファイバのいくつかをピンと張らせて、クロージャの許容荷重を向上させると考
えられる。このような伸張は、成形品を形成ラインの最終点で巻き取る前に、ヤ
ーンがロール間隙で取り付けられる場合には図5のはく離ロール158を通過す
ることによって、または、多段縦長伸張ステーション(図示されない)を下流に
配置することによって、行うことができる。このような熱缶下流伸張ステーショ
ン(hot can downstream stretching station)を使用する場合、加熱缶(heated c
ans)は、雄型締結部材に損傷を与えないようにするため、クロージャの作用面に
対して直接負荷を与えないように配置される。
【0035】 図10は、上述のクロージャを使用する使い捨てパッケージングの適用例であ
る。バッグ500は一片のポリエチレンバッグ材から成り、このバッグ材は、底
縁部502を形成するために一折され、バッグの上縁部505を形成するために
クロージャに接合され、バッグの表面の材料を裏面の材料に溶接することによっ
て、残りの二つの側面506および508に沿って永久にシールされる。図では
平らなバッグとして示してあるが、バッグ500はその他の形状であってもよく
、下縁部で直立するようにひだが形成された下端部を備えた小袋等であってもよ
い。
【0036】 図12によれば、シールされたバッグをはじめに開く際には、クロージャ10
0(図1も参照のこと)に沿って延在するように一体に成形された壊れやすい溝
110の両側にある上縁部502と表面について、一方の手510で上縁部50
2掴み、他方の手512で表面を掴んでバッグを開く。バッグの裏面ではなく表
面を手512で掴むまたはつまむだけで、バッグの表面が上縁部から引っぱられ
、高引張荷重が溝110全体に与えられて、バッグに開口部515を生じさせる
裂け目が溝110に沿って形成される。
【0037】 図11Aに示すように、バッグの裏面516のバッグ材は、518において、
開閉自在のクロージャ100の裏側(つまり非締結側)に溶接される。バッグの
表面520のバッグ材は、クロージャ100の表側(つまり締結側)の縁部領域
522に沿って、クロージャに溶接される。クロージャをこのようにバッグ材に
取り付け、バッグの側部に沿ってシーすることで(図10を参照)、クロージャ
は、バッグの一端部に、気密・水密シールを提供する。
【0038】 クロージャ100の表面は、クロージャのベース樹脂に部分的に埋め込まれた
ヤーン104と、ベースの樹脂から列をなして成形された、クロージャの長手方
向に延在するフック形締結部材の帯106と、を担持する。はじめに溝110に
沿ってクロージャを引き裂いてバッグを開いた後、クロージャを裂くことで生じ
た開口部において上縁部を折り畳み、ヤーン104をフックの帯106と取外し
可能に係合させることによって、このバッグを再び閉じてもよい(図11B)。
バッグが閉じられたこの状態では、図11Bから分かるように、例えば、クロー
ジャ端部まで詰め込んだバッグの内容物を動かすことで生じる矢印「B」に平行
する負荷は、通常の負荷あるいは分離負荷ではなく、主にクロージャの剪断作用
に対する負荷である。さらに、バッグフィルムとクロージャ基板の両方が非常に
高い可撓性を有しているとすると、バッグフィルムが結果的にたわんだ後に生じ
る、ほぼすべての負荷は、クロージャ全体にわたって剪断負荷となる。上述した
クロージャのヤーンループ構造は、付随的に起こるはく離および分離負荷が最小
であるこの種類の適用例に特に適している。
【0039】 図13および図13Aに、フックおよびループ形締結のループ部品として作用
するヤーン202の自由に延在するストランドを有する取外し可能なエンクロー
ジャ200を用いる、使い捨てパッケージング適用例の別の例を示す。この実施
態様のクロージャは、プルタブ204と、一体成形された雄型締結部材208の
配列を備えるフックタブ206、との間を延在するヤーン202の単一ストラン
ドからなる。フックタブ206の一端は、図示するようにサイドヒートシール2
12に組み込むことによってか、または、感圧接着剤を使用することによって、
使い捨てポリエチレンバッグ210の一側面に沿ってバッグ210に永久に取り
付けられる。このバッグは、例えば、食料品店の農作物コーナーで顧客が使用す
るためにディスプレイされる種類のものであってよい。数多くの適用例ではヤー
ンは一本で十分だが、必要に応じて、二〜四本のヤーン202を平行して提供し
てもよい。
【0040】 図14に、クロージャ200を包装タイとしてバッグ210の上部の周りで使
用する方法を示す。中に作物を入れたバッグを、上縁部領域(つまり、クロージ
ャ200の上部のエリア)から一方の手でぶら下げ、他方の手でプルタブ204
を掴んで、バッグのネック周りをヤーン202で巻き、このヤーン202をフッ
クタブ206の雄型締結部材に係合させて、バッグの上部を引っ張って閉じる。
好都合なことに、フックタブ206は、ヤーン202の長手方向のいずれの箇所
でも係合できる。クロージャが必要とする唯一の位置あわせは、ヤーン202の
一部分がフックタブ206全体に延在することである。バッグのつぶれたネック
またはヤーン202内に少しでも弾力性があると、これによって、巻きつけたヤ
ーンに張力が保持され、かつ係合されたフックとヤーンファイバとの間に効果的
な剪断負荷が保持される際に役立つ。理想的には、ヤーンの長さは、つぶれたバ
ッグネックの周りを多数回にわたって巻くことが可能な長さであり、従ってフッ
クタブと多数回にわたって交差することが望ましい。プルタブ204は、ヤーン
202の自由端を掴むための補助物として提供されるが、クロージャは、このよ
うなタブがなくてもバッグの開口部を閉じた状態に保つように適切に機能するも
のである。
【0041】 クロージャ200は、サイドシールに沿ってバッグ210に取り付けられた状
態で図示されているが、バッグの外表面上であればどこでも簡単に取り付けてよ
い。ただし、バッグの開口端部を閉じるためには、この開口端部近くに適切に取
り付けることが望ましい。必要であれば、フックタブ206の裏面の一端部だけ
ではなく裏面全体をバッグフィルムに接着してもよいが、適用例によっては、図
示するように、ヤーン202が取り付けられている端部の反対側にある端部さえ
固定されていれば、フックタブの作用面が、つぶれたバッグフィルムによって覆
われにくくなる。
【0042】 図15によれば、図13のクロージャ200のような包装タイクロージャを製
造するための連続プロセスは、フィッシャー式連続形成方法(CFM)機械21
4を使用する。この機械214は、原料樹脂を使用して連続帯形締結テープ(a c
ontinuous strip-form fastener tape)201を製造し、このテープ201は、
その一側面上にある個別バンド216(図15A)内に、一体成形されたフック
形締結部材の配列を備えている。この機械214から出た後、締結テープは、切
断ステーション218によって長手方向に分割され、締結部材を備えるフック部
分220と、これと間隔をおいて配される滑らかな樹脂の帯222とに分かれる
(図15B)。これら二本の連続テープはコンバイナ224に同時に送り込まれ
、このコンバイナ224において、この二本のテープの間に個別のヤーン202
が配される(図15C)。これらのヤーン長については、まず、テープに軽接着
剤(light adhesive)を適用することによってか、または、テープの裏面を火炎軟
化させ、テープを仕上げステーション226へ進ませる際にヤーンを所定の位置
に保持する軽粘着性を生じさせることによって、これらのヤーンをテープの上面
(つまり裏面)一時的に保持してもよい。ステーション226では、熱ステーキ
ングまたはその他の方法によって、ヤーンが二本の帯に永久に取り付けられ、こ
の二本の帯は打ち抜かれてされて、個別のフックタブ206と、引き裂きタブ2
04(図15D)と、後続処理のための牽引繰出し孔(tractor feed holes)23
0(例として一方の側のみに示す)等の他の所望の形体と、を画成する引き裂き
線228が提供され、タブおよびヤーンの外縁部が切り取られる。仕上げステー
ションは、個別の包装タイをパッケージに固定するために接着剤およびはく離紙
をフックタブ206の裏側に適用するため、または、適当な注意書きもしくは証
印をプルタブ204に印刷するために設置してもよい。成形されたプルタブ20
4の代わりとして、各ヤーンの一端部が取り付けられる紙の帯から紙プルタブを
形成してもよい。
【0043】 図16および図16Aに示すように、コンバイナ224は回転ホイール形機械
であってよく、この回転ホイール形機械は、例えば、複数(例えば十二個)のヤ
ーンボビン272をそれぞれ備える二つの斜めホイール270を用いて補強パッ
キングテープを生産する際に、ガラスファイバを感湿クラフト紙上に置くために
使用するものである。二つのボビンホイール270は、これらが一緒に回転する
際に、ヤーンを配し、クロージャに必要とされる適切な間隔「L」(例えば、0
.25インチ)をおいてヤーンを切断するように構成してもよい。ボビンホイー
ルが回転すると、ボビンから伸長するヤーンの端部276は、他方のホイールの
グリッパ274によって掴まれ、引っ張られて、ヤーンが伸長し、フックが成形
された側とは反対側のフック帯の側面に、予め形成された樹脂帯に対して配置さ
れる。完全に延長すると、ヤーンはカム駆動カッタによってボビンサプライから
切断される。
【0044】 あるいは、ヤーンを、幅広の中間領域全体に延長し何本かのたて糸によって縁
部に沿って繋がれている、横糸のみを有するスクリムの一部として供給してもよ
い。このようなスクリムは、例えば、ナシュア産業機械社(Nashua Industrial M
achine Corp.)が開発した「スクリマスター」プロセスによって製造してもよい
。このスクリムは同様に、よこ糸が間に延在する二本の樹脂帯の間に配され、残
りのプロセスは先に説明したものと同様である。
【0045】 また、コンバイナ224は、軟化された担体ウェブの表面にヤーンを適用し、
流れ方向に交差する方向で延在するヤーンを有するループテープを形成するため
に使用してもよい。
【0046】 図17を参照すると、ヤーンストランドをループ部として用いる他のクロージ
ャ帯は樹脂基板240からなり、この樹脂基板240は、その上面から延在しか
つこの上面全体にわたって延在する雄型締結部材242の配列を有するように成
形される。この基板の裏面には、各プルタブセグメント253(以下で説明する
)と対応する短いスパン248を除き、基板の全長にわたって感圧接着剤が担持
され、この接着剤の上には連続はく離紙252が担持される。接着剤およびはく
離紙は、基板に締結部材が成形された後に、簡単に適用することができる。単一
ヤーンストランド244は帯の長手方向に延在し、熱ステーキング等の方法によ
り、細いバンド246内にある所定の間隔をおいて、基板に永久に固定される。
ヤーン244は、締結部材上に捕らえられるほかは、バンド246間のスパンに
沿って取り付けられないまま残る。基板240(ヤーン244は除く)には、基
板の線250において幅方向に孔が開けられる。使用する際は、プルタブが、残
りの基板から引きちぎられかつ引っ張られて、ヤーン244の自由長が伸長され
、ヤーン244の他方の端部は、対応したバンド246によって基板に取り付け
られたままとなる。
【0047】 はく離紙252を取り除くことによって、クロージャ帯を、バッグフィルムか
ら形成された一連のバッグ(例えば、バッグの閉じた縁部の一つ)に対し垂直に
取り付けるために、接着剤が使用される。このフィルムおよびクロージャ帯は「
D」線に沿って徐々に切断され、個別バッグが形成されて、各バッグは一縁部に
沿って延在する一本のクロージャ帯を備えることになる。接着剤は各バッグの一
端部に隣接するスパン248には付けけられていないため、エンドユーザは簡単
にプルタブ252を掴み、残りのクロージャ帯から引きちぎることができ、ヤー
ン244を延長させてバッグのまわりにぴったりと巻いて、クロージャ基板の表
面のフック部材上で固定し、一度封が開けられたバッグを閉めなおすことができ
る。また、このヤーンをバッグの周りで何度も巻くことができ、ヤーンは、一巻
きするごとに垂直に延在するフック帯の選択された領域を通過する。このように
して、バッグをその全長に沿ってらせん状にきつく巻いていくことが可能になる
【0048】 図18は、二本のフック部材のバンドとこれに対応する二本のヤーン244の
ストランドとを適切に備えた単一の製品から、二本のクロージャ帯が生産される
ことを示す。加えて、この製品を打ち抜きして、完成品のバッグにおいて取っ手
として機能する孔256を提供することもでき、この時、クロージャ帯は打ち抜
き線258に沿って分離される。
【0049】 本発明について数多くの態様を説明してきたが、本発明の精神およびその範囲
から逸脱することなく、様々な変更が可能であることが理解されるであろう。従
って、その他の実施態様も、本発明の特許請求の範囲内であるとする。
【0050】 例えば、ヤーンの配置は、図示および上述した以外の様々な構造においても可
能である。他の配置の例を、図19〜図21に示す。
【0051】 図19に示す締結製品300は、担体シート306の第一表面304上に配置
された複数のフック302と、担体シート306の第一表面304の反対側の表
面310に配置された複数のヤーン308と、を備える。図19に示す実施態様
では、ヤーンは流れ方向に交差する方向で延在し、この締結製品を、例えば自己
係合タイ帯(self-engaging tie strap)として使用するために適した製品とする
。ヤーンは、上述したコンバイナを使用して、この態様において適用してもよい
。あるいは、必要であれば、ヤーンを流れ方向において延在させてもよい。
【0052】 図20に示す締結製品400は、第一方向を向いて列をなして配置される複数
のフックと、これと反対方向を向いて列をなして配置される複数のフック402
Aと、を備える。ヤーン404は、フックの各列の間に配される。フックおよび
ヤーンは両方とも、担体シート408の同一表面406上に配される。
【0053】 図21に示す締結製品450は、担体シート454上に、間隔をおいて平行に
配置される複数のヤーン452を備える。上述したように、ヤーン452は、部
分的に担体シート454に埋め込まれる(図21A、埋め込まれた領域456)
が、殆どのヤーン(図21A、部分458)は、ループと自由に係合する。ヤー
ンが部分的に埋め込まれた担体シートのエリア460は、実質的に平面である。
【0054】 適当なヤーンは、上述したものの他に、靴ひも素材に似た構造を有する平坦な
紐を備える。
【0055】 ヤーンのバルクおよびロフトを向上させるために、(例えば、担体フィルムに
埋め込んだ後に)ヤーンに後処理を施しても良い。これは、例えば、高ロール間
隙圧でヤーンが圧縮された場合に適切である。適切な後処理としては、ナッピン
グおよびブラッシング等がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クロージャ帯形式の複合タッチ締結具の斜視図である。
【図1A】 クロージャ帯のループ部品の構造を示す、図1のエリア1Aの拡大図である。
【図1B】 ループ部品の断面のマイクロ写真である。
【図1C】 部分的にねじれていない、四つのプライヤーンループ部品のマイクロ写真であ
る。
【図1D】 ストランドから抜き取った、図1Cのヤーンストランドのプライの一つのマイ
クロ写真である。
【図1E】 ヤーンループ部品の一プライを形成する、多数の個別フィラメントのマイクロ
写真である。
【図2】 図1のクロージャ帯を形成するためのいくつかの方法を説明する図である。
【図2A】 図1のクロージャ帯を形成するためのいくつかの方法を説明する図である。
【図3A】 図2の装置の形成ロール間隙の他の実施態様における拡大横断面であり、クロ
ージャ帯の樹脂に部分的に埋め込まれたヤーンループ部品を示している。
【図3B】 図2の装置の形成ロール間隙の他の実施態様における拡大横断面であり、クロ
ージャ帯の樹脂に部分的に埋め込まれたヤーンループ部品を示している。
【図4A】 ヤーンループ部品の波状パターンを示す図である。
【図4B】 ヤーンループ部品の波状パターンを示す図である。
【図4C】 ヤーンループ部品の波状パターンを示す図である。
【図5】 波状パターンを有しかつクロージャ基板が形成される際にこのクロージャ基板
に封入されるヤーンループ部品、を備えるクロージャ帯を形成する方法および装
置を示す図である。
【図5A】 図5の機械のロール間隙配置の変形例を示す図である。
【図6】 図5の線6−6についての断面図である。
【図7】 クロージャ帯締結部材およびベースが形成された後に、波状パターンのヤーン
ループ帯をクロージャ帯に適用する方法および装置を示す図である。
【図8】 図7の線8−8についての断面図である。
【図9】 ループ部品を形成するために、クロージャ帯上の溶融樹脂のビード全体にわた
って、ねじれ形正弦波パターンで撚られた、二つのヤーンストランドの図である
【図10】 図1のクロージャ帯が組み込まれた使い捨て可撓性バッグの図である。
【図11A】 バッグがシールされた初期状態にある、図10の線11A−11Aについての
断面図である。
【図11B】 バッグが再閉された状態にある、図10の線11A−11Aについての断面図
である。
【図12】 図10のバッグを開く方法を説明する図である。
【図13】 ヤーンループ部品が組み込まれた包装タイクロージャを説明する図である。
【図13A】 図13の線13A−13Aについての断面図である。
【図14】 図13のラップ・タイ・クロージャが取り付けられた使い捨てバッグを示す図
である。
【図15】 連続工程においてラップ・タイ・クロージャを製造するプロセスを説明する図
である。
【図15A】 図15の一ポイントで処理されている製品を示す図である。
【図15B】 図15の一ポイントで処理されている製品を示す図である。
【図15C】 図15の一ポイントで処理されている製品を示す図である。
【図15D】 図15の一ポイントで処理されている製品を示す図である。
【図16】 図15のコンバイナの機能および基本構造を示す、平面図である。
【図16A】 図15のコンバイナの機能および基本構造を示す、側面図である。
【図17】 バッグの端部に取り付けられるクロージャ帯を示す図である。
【図18】 双クロージャ帯構造を示す図である。
【図19】 一方の側にヤーンを有し、その反対側にフックを有する締結製品の側面図であ
る。
【図19A】 図19の製品の、線A―Aについての断面図である。
【図20】 ヤーンおよびフック列が交互に配置される締結製品の斜視図である。
【図21】 複数の実質的に平行なヤーンを備える締結製品の斜視図である。
【図21A】 図21の細部Aの高度拡大斜視図である。 図中、同様の参照番号および名称は、同様の要素を示すものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 プロヴォスト,ジョージ,エー. アメリカ合衆国,ニューハンプシャー州 03052, リッチフィールド,ブルック ロード 27 Fターム(参考) 3B100 DA02 DA03 DB00 DB05

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性材料のシートの形状をした担体と、当該担体に沿って
    延在しつつ、実質的に長手方向において当該担体の一部分に連続的かつ密接に固
    定される少なくとも一つのハイバルクヤーンとを備え、当該ハイバルクヤーンは
    非常に多くのかさ高加工されたファイバを備える構造を有する、フックおよびル
    ープ締結システム用のフック係合可能な締結材。
  2. 【請求項2】 前記ヤーンが取り付けられる前記担体の一部分は、実質的に
    平面である、請求項1に記載のフック係合可能な締結材。
  3. 【請求項3】 前記ヤーンが取り付けられる前記担体の一部分の厚さは、約
    0.010インチ未満である、請求項1に記載のフック係合可能な締結材。
  4. 【請求項4】 前記かさ高加工されたファイバは捲縮ファイバを備える、請
    求項1に記載のフック係合可能な締結材。
  5. 【請求項5】 前記ヤーンは約15〜50のバルク比を有する、請求項1に
    記載のフック係合可能な締結材。
  6. 【請求項6】 前記ヤーンは約18〜40のバルク比を有する、請求項5に
    記載のフック係合可能な締結材。
  7. 【請求項7】 前記ヤーンは、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリプ
    ロピレン、天然繊維およびそれらの混合物、および、バルク連続ファイバヤーン
    で形成されるヤーンからなるグループから選択される、請求項1に記載のフック
    係合可能な締結材。
  8. 【請求項8】 前記担体と一体に成形されかつそこから延在するフック部材
    の配列をさらに備える、請求項1に記載のフック係合可能な締結材。
  9. 【請求項9】 前記フック部材は、前記担体の、前記ヤーンが取り付けられ
    る表面から延在する、請求項8に記載のフック係合可能な締結材。
  10. 【請求項10】 前記フック部材は、前記担体の、前記ヤーンが取り付けら
    れる表面とは反対側の表面から延在する、請求項8に記載のフック係合可能な締
    結材。
  11. 【請求項11】 前記フック部材の高さは、0.015インチ以下である、
    請求項8に記載のフック係合可能な締結材。
  12. 【請求項12】 前記フック部材は、平方インチあたり約500〜3000
    個のフックの密度で列をなして配置される、請求項8または11に記載のフック
    係合可能な締結材。
  13. 【請求項13】 前記ヤーンは前記担体に沿って直線的に延在する、請求項
    1に記載のフック係合可能な締結材。
  14. 【請求項14】 前記ヤーンは前記担体上に往復パターンで配置される、請
    求項1に記載のフック係合可能な締結材。
  15. 【請求項15】 前記往復パターンは正弦波パターンを備える、請求項1に
    記載のフック係合可能な締結材。
  16. 【請求項16】 複数のヤーンを備える、請求項1に記載のフック係合可能
    な締結材。
  17. 【請求項17】 前記ヤーンは分離しており、前記担体に相互に取り付けら
    れることによってのみ結合される、請求項16に記載のフック係合可能な締結材
  18. 【請求項18】 前記担体は細長く、前記ヤーンは前記担体の長手方向に対
    して垂直に延在する、請求項16に記載のフック係合可能な締結材。
  19. 【請求項19】 前記ヤーンは実質的に互いに平行である、請求項16また
    は18に記載のフック係合可能な締結材。
  20. 【請求項20】 前記平行するヤーンの間に挟まれるフックの列をさらに備
    える、請求項19に記載のフック係合可能な締結材。
  21. 【請求項21】 溶融面を有する樹脂担体シートを提供するステップと、 当該溶融面に対してハイバルクヤーンを適用するステップであって、当該ヤー
    ンの、当該溶融面に隣接する側のファイバセグメントのみを樹脂によって封入し
    、これとは反対側の当該ヤーンのファイバを、雄型締結部材と係合するため、露
    出しておくように選択された条件下において適用するステップと を備える、フック係合可能な締結材を製造する方法。
  22. 【請求項22】 前記ハイバルクヤーンはカレンダ・スタックのロール間隙
    内で適用される、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記適用ステップ中に、前記ヤーンの前記反対側を冷却す
    るステップをさらに備える、請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 冷却は、カレンダ・スタック内で冷却ロールを用いること
    によって行われる、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記担体シートから一体に延在する雄型締結部材を形成す
    るステップをさらに備える、請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記形成ステップは、前記雄型締結部材を形成するための
    キャビティを有する締結部材形成装置のロール間隙に、前記担体シートを挿入す
    るステップを備える、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記適用ステップは、前記締結部材形成装置の前記ロール
    間隙に、前記ヤーンを挿入するステップを備える、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記溶融面は実質的に平面である、請求項21に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 前記ヤーンは流れ方向において適用される、請求項21に
    記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記ヤーンは往復パターンで適用される、請求項21に記
    載の方法。
  31. 【請求項31】 前記ヤーンはコンバイナを使用して適用される、請求項3
    0に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記溶融面は、ヤーンが熱ステーキングされる突起物を含
    む、請求項21に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記担体シートに取り付けられない前記ヤーンの縦長部分
    を提供するステップをさらに備える、請求項21に記載の方法。
  34. 【請求項34】 完成した締結材において、前記ヤーンの前記縦長部分は、
    当該ヤーンが固定された二箇所の間で延在する、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 シート状担体であって、当該シート状担体はこれと一体に
    成形されかつそこから延在するフックの配列を有し、当該担体はバッグの外部に
    少なくとも部分的に締結されるように構成された、シート状担体と、 一つの端部が当該担体に取り付けられ、別の端部が自由端となっている一本の
    ヤーン(a length of yarn)と を備えるバッグ用クロージャ。
  36. 【請求項36】 前記ヤーンの自由端に取り付けられたプルタブをさらに備
    える、請求項35に記載のバッグ用クロージャ。
  37. 【請求項37】 前記ヤーンはハイバルクヤーンである、請求項35に記載
    のバッグ用クロージャ。
  38. 【請求項38】 前記ヤーンはかさ高加工されたヤーンである、請求項35
    に記載のバッグ用クロージャ。
  39. 【請求項39】 前記担体はタブを備える、請求項35に記載のバッグ用ク
    ロージャ。
  40. 【請求項40】 前記担体は帯を備える、請求項35に記載のバッグ用クロ
    ージャ。
  41. 【請求項41】 使用する前に、前記一本のヤーンは、前記帯上のフックに
    よって取外し可能に係合される、請求項40に記載のバッグ用クロージャ。
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