JP2003532083A - 衛星による位置決め信号に基づく方位の瞬時測定のための方法及び装置 - Google Patents

衛星による位置決め信号に基づく方位の瞬時測定のための方法及び装置

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JP2003532083A JP2001578981A JP2001578981A JP2003532083A JP 2003532083 A JP2003532083 A JP 2003532083A JP 2001578981 A JP2001578981 A JP 2001578981A JP 2001578981 A JP2001578981 A JP 2001578981A JP 2003532083 A JP2003532083 A JP 2003532083A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は衛星位置決め無線信号の受信機を用いた空間中移動物体の方位(例えば船の向き)の測定に関する。極めて迅速に方位測定値を得るため、その方法は、間隔の距離Dが既知の2地点A及びBに設置した2つの受信アンテナを用い、次の処理で構成される。各アンテナとp個の衛星の間で計測された2p個の擬似距離の単一組から地点Bに関しての地点Aの位置の順次続くn回の計算(例えば距離Dが40センチメ-トルなら数十回続く計算)を実施する。n回の計算は計算用初期仮定に用いるn個の初期推定位置(Ae1〜Aen)に対応し、n個の推定位置は中心Bで半径Dの円上に位置し、計算位置(Ac1〜Acn)は地点Bから距離d1〜dnに位置する。地点Aの実際位置を表す位置Ackを当該位置が数ミリメ-トルの範囲内で中心Bで半径Dの円上にあるのを検証して選択し、(関与衛星が4つ以上の場合に)測定の一貫性の検証により選択を任意的に改良する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、空間における移動体の方位の精確かつ迅速な測定に関する。
【0002】 例えば、海洋の航法では、船が航行中、移動中若しくは停止中のいずれの場合
であっても、その船が進んで行く船首の向きを認識していることが必要とされる
。船首の向きの情報は、水平面における船の長手方向軸の方位に関する情報であ
る。本発明の説明は、主に、船の船首若しくは航空機の機首の向きを判断する測
定に関するものについて行うが、本発明は、移動体の方位に関する他の情報に対
しても適用することができる。本発明を適用することができる他の情報としては
、水平面の範囲外における情報も含まれ、例えば、横揺れのロールと縦揺れのピ
ッチに係る姿勢の情報も含まれる。横揺れのロールと縦揺れのピッチに係る姿勢
の情報は、一般に向きの情報よりは精度に対する要求が低いものの、海洋の航法
においても空中の航法においても同様に、別の重要な情報の構成要素となる例で
ある。また、陸上の乗物ないし運搬手段の向きないし方位に関する情報も重要で
ある。その他、代表的な適用例としては、例えばクレーンや兵器等の方位に関す
る情報を想定することもできる。
【0003】 向きの計測は、従来より、磁気コンパス、ジャイロスコープのコンパス又は慣
性ユニットを利用して行われている。
【0004】 磁気コンパスは、地理上の北と磁針が指す北との間に相違があり、また、コン
パスの周りで摂動を生じさせる磁気の塊があるという理由から、補正をすること
が必要とされる。
【0005】 電気的に保持されているジャイロスコープのコンパスは、磁気偏差による影響
を受けないものとなっており、船で広く一般的に利用されている。しかしながら
設置の困難性、高緯度地帯での精度の低下、機械的な整備及び高い精度が望まれ
る場合の費用が、かなりのハンディキャップになっている。慣性ユニットは、質
の高い計測を実現するが、高価である上に、定期的に他の計測手段を利用してセ
ットし直すことが必要なものとなっている。
【0006】 方位の測定をするためには、例えばGPS(Global Positioning System(全
地球測位システム))システムの衛星によって送信される無線信号を利用し、衛
星によって位置を測定する手段を利用することも想定できる。
【0007】 船(若しくは航空機)における異なる地点に設置したいくつかの受信アンテナ
を用いると共に、それらのアンテナの相対的な位置を差分の計測値によって測定
することにより、向き、ロール及びピッチに関しての姿勢を測定することが可能
である。良好な受信状態の下では、アンテナ間の距離の関数として、向きにおい
ては3ミリラジアンの精度を得ることもでき、ロールないしピッチにおいては6
ミリラジアンから8ミリラジアンの精度を得ることもできる。
【0008】 しかしながら今までのところ、望まれる精確な情報を得るために相当な時間(
数分)が必要とされている。このことは、船が海で方角を確認して進むのには支
障にならないが、他の状況下にあっては不自由なことにもなり得る。例えば、衛
星からの信号の受信が障害物(橋やクレーン等)によって頻繁に妨害ないし遮断
される港で船を操縦して移動させる場合にあっては、このことが障害となること
もある。
【0009】 以上のようなことから、本発明は、移動する乗物ないし運搬手段についての向
きの情報、すなわち、より一般的には、物体についての方位の情報を、極めて迅
速に得ることを可能にする、方法及び装置を提供することを重要な目的の一つと
している。
【0010】 本発明の他の目的は、衛星に基づく位置決めシステムの衛星により送信される
無線周波数帯域のうちのたった一つの単一周波数帯域だけを使用することによっ
て方位を測定する装置の複雑さを低減することである。従来より、それらのシス
テム(特にGPSシステム)の衛星は、一般にL1及びL2と表される2つの周
波数帯域上で送信を行っており、第2の周波数を利用することによって位置に関
する信頼できる情報の取得を速くすることができるのは知られているが、当然の
帰結として複雑さを増すという代償が生じることになり、本発明は、その複雑さ
の払拭を追求する。本発明は、それらの周波数帯域のうちの単一の周波数帯域を
使用することにより、現在において双方の周波数帯域を使用することによって取
得できるのよりも迅速な情報を取得することを可能にする。ただし、別の理由に
よって双方の周波数帯域を使用する必要がある場合には、本発明は、双方の周波
数帯域の使用と両立させることもできる。
【0011】 これらの目的を達成するため、本発明は、移動体における固定された2つの地
点A及びBに位置し、位置決め衛星から発せられる無線信号を受信する2つのア
ンテナを用いて、その移動体の方位を測定する方法であって、前記2つのアンテ
ナとp個の衛星との間の2p個の擬似距離の組を周期的に判断する測定と、位置
の計算をする機能部への前記2p個の擬似距離の供給と、この機能部により、一
方では前記擬似距離に基づき、かつ、他方では前記地点Bに対する前記地点Aの
推定された相対的な位置に基づき、前記地点Bに対する前記地点Aの相対的な位
置を計算する計算とを含み、前記地点Aの相対的な位置の計算は、前記計算をす
る機能部が受けた2p個の擬似距離の与えられた組について、 −それぞれ、すべて前記地点Bから同じ距離Dに位置するが前記地点Bの周りの
それぞれ異なるn個の方位に対応する、n個の初期推定位置AeないしAe を伴い、前記地点Aの相対的な位置を計算するn回の計算(n>1)であって、
前記地点Aのn個の計算した位置AcないしAcを生成する、n回の計算と
、 −それぞれの計算した位置と前記地点Bとの間の距離dないしdを計算する
計算と、 −対応する距離dと前記距離Dとの間の較差(d−D)が特定の閾値よりも
絶対値において小さいような、計算した位置Acをn個の計算した位置のうち
から選択する選択と、 −求められる方位の情報を表すベクトルBAcの方向と を含むことを特徴とする方法を、提供する。
【0012】 したがって、満足のゆく解答が得られるまで擬似距離の順次続く組を伴う非常
に長い(例えば反復演算の)手順によって地点Aの相対的な位置を探索するので
はなく、擬似距離の単一の組を用いてそれぞれ異なるn回の計算が実施されると
共に、地点Aと地点Bの間の実際の距離が分かっているという利用可能な事前の
認識を利用することによって最も適切な解答が選択される。この事前の認識によ
り、通常の有効性の規準を満たすことから正確であるように見えるが正確ではな
いすべての解答を排除することも可能になる。従来の技術では、新たな擬似距離
の組に対して実施される後続の計算によってのみ、それらを長い継続的な期間に
亘って漸進的に排除していくことが可能になっているに過ぎない。
【0013】 ここで、例えば、L1帯域上の擬似距離の組が100ミリ秒毎に供給され、位
置の計算が数ミリ秒続き、nがおおよそ12に等しく、そして、各距離の計算及
び比較の処理が数ミリ秒続くものと仮定した場合には、方位の情報は100ミリ
秒の期間内に得られ、かつ、それ故にそれぞれの新たな擬似距離の組に係る新た
な方位の情報を得ることが可能であるということが分かる。したがって、衛星の
(原理ないし方式L1における)単一の周波数帯域を要求する、準瞬時的な方位
計測という言葉を用いることも可能である。
【0014】 以下において説明するが、位置の計算(n回の計算における各回についての計
算)は、2つの過程で受け持つものとすることもでき、前記2p個の擬似距離の
うちのいくつか(推定位置における誤差による影響を最も受けない衛星に対応す
る擬似距離)だけを使用すると共に、前記n個の初期推定位置AeないしAe のうちの一つを用いて地点Aの近似位置ApないしApの一つを計算する
、粗い測定の過程と、前記2p個の擬似距離をすべて使用すると共に、第1の過
程において計算した近似位置ApないしApを推定位置として用いる、より
正確な計算の第2の過程とで、受け持つものとすることもできる。
【0015】 好ましくは、前記n個の初期推定位置は、前記衛星から発せられる信号の搬送
周波数の波長λよりも短いか若しくはこれに等しい距離を隔てて互いに離れてい
るものとするのがよい。
【0016】 向き(水平面のみにおける方位)の測定をするためには、少なくとも中心をB
とする半径Dの円の周囲に前記n個の初期推定位置を分布させる。この場合、順
次位置する推定位置間の各距離をλよりも小さくすることが望まれるときには、
前記nの数を少なくとも1+2πD/λの整数部分に等しくする。
【0017】 例えば、波長がおおよそ20cmであり、かつ、距離Dがおおよそ40cmで
あるときには、円周上にあるおおよそ12個ないし13個の初期推定位置を用い
ることになる。
【0018】 船が少なからぬロールないしピッチを呈するようなケースでは、n個の位置を
円上に亘るだけでなく球状の環形領域上に亘って分布させるという備えをするこ
とにしてもよい。この場合、40cmの距離Dと20cmの波長に対しては、す
べて地点Bから距離Dのところにあり、かつ、その球状の環形領域上に分布した
、初期推定位置の個数nとして、実際に25個から50個までの個数を採用する
ことも可能である。
【0019】 n個の位置のうちから計算した位置を選択するためには、まず第1に、その位
置が事実上地点Bから距離Dのところにあることを検証するが、他の規準を引用
して、正しい距離か若しくはほぼそのような距離のところにはあり得るがそれら
の他の規準を満たさない位置を排除するようにしてもよい。
【0020】 それらの他の規準のうちには、4つ以上の衛星がある場合におけるp個の衛星
を通じた位置の計測値の無矛盾性がある。衛星による位置の計算は、概して、そ
れぞれの衛星について計測された擬似距離間の無矛盾性の値を結果として終わる
「残差の計算」と呼ばれる計算を伴う。無矛盾性値が満足のゆくものでない位置
は、排除することになる。
【0021】 ロール若しくはピッチがある場合での船の向きを計測するケースにおいて適用
可能な他の規準としては、次のようなものが挙げられる。すなわち、地点Bに関
しての地点Aの計算した位置によって定まるロール若しくはピッチの角度を計算
すると共に、ありそうもなく若しくは疑わしく又は大き過ぎて、前記向きの良好
な計測ができないロール若しくはピッチの角度に対応する特定の閾値を、ロール
若しくはピッチの角度が超えているときには、計算した位置を排除する。
【0022】 最後に、本発明の主題としては、今ここで主な概要を述べた方位を測定する方
法があるだけでなく、その方法を実現することが可能な、移動体の方位を測定す
る装置もある。その本発明に基づく装置は、距離Dを隔てた2つの地点A及びB
において移動体に固定され、衛星に基づく位置決め信号を受信する少なくとも2
つのアンテナと、一方では前記地点Aとp個の衛星との間、他方では前記地点B
と前記p個の衛星との間の、2p個の擬似距離の組を周期的に測定する手段と、
位置の計算をする機能部に前記擬似距離を供給する手段と、すべて前記地点Bか
ら距離Dに位置するn個の初期推定位置と2p個の擬似距離の組とに基づき、前
記地点Bに対する前記地点Aの相対的な位置のn回の計算を実施する手段と、そ
れによって計算したn個の位置AないしAと前記地点Bとの間の距離d
いしdを計算する手段と、距離dと前記距離Dとの間の較差が特定の閾値よ
りも絶対値において小さいような、計算した位置Acをn個のうちから選択す
る手段と、ベクトルBAcの方向を計算する手段であって、その方向が需要の
ある方位に関する情報を表す手段とを有する。
【0023】 本発明の他の特徴及び本発明の他の利点ないし有利な効果は、添付図面を参照
しつつ行う以下の詳細な説明を読むことによって明らかとなるであろう。添付図
面において、 −図1は、本発明に基づく装置を船に設置したものを表した図であり、 −図2は、本発明に基づく装置を表した図であり、 −図3は、地点Bに対する地点Aの位置として可能性がある領域の球を表した図
であり、 −図4は、球状の環形領域上にある初期推定位置の分布を表した図であり、 −図5は、円周上におけるそれらの位置の分布を表した図であり、 −図6は、実施される計算のフローチャートを表した図である。
【0024】 方位を判断し測定する本装置は、例えば、船の上に動作可能な状態で設置され
る。本装置は、2つのアンテナ10及び12を有しており、位置A、Bにアンテ
ナ10、12の中心が位置している。これらのアンテナ10及び12の中心であ
る位置A及びBは、ベクトルBAの方向と船の方位との間に一対一の関係がある
ようにして船に対して固定される。ベクトルBAは、船の水平の長手方向軸に沿
って位置するものとすることもでき、その場合には、ベクトルBAの方向とボー
トが水平であるときの向きとの間に同一性がある。とはいえ、ベクトルBAは、
その方向が単独で向きの生成を可能にする水平成分を有することを条件として、
他の任意の方向を有するものとすることもできる。図示の例では、ベクトルBA
は、水平であって船の長手方向軸に対して垂直になっており、ロールの測定がで
きるようにもなっている。距離BAは、数十センチメートルないし数メートルに
してもよい。
【0025】 姿勢(向き、ロール及びピッチ)に関する完全な情報の取得を望む場合には、
BAと一直線上にない位置Cに第3のアンテナ(図示略)が必要であり、また、
地点Cの相対的な位置を厳密に地点Aの位置と同様の方法で計算する(地点Bを
それらの相対的な位置の基準として、その計算をする)。
【0026】 これらのアンテナは、船のマストに固定するものとしてもよい。
【0027】 位置決め衛星(GPS若しくは他のシステム)から発せられる無線信号は、こ
れらのアンテナによって受信され、そして、電子的な集成装置14によって利用
される。
【0028】 この電子的な集成装置14は、まず第1に、アンテナといくつかの衛星との間
の擬似距離の計測値を判断することが可能な、衛星に基づく位置決め受信機16
を有している(図2)。ここで、擬似距離という用語は、衛星とアンテナとの間
の無線の伝搬時間の計測値を意味する用語と解釈されるものとする。その伝搬時
間の計測値(すなわち擬似距離)は、クロック同期の誤差によって影響を受ける
可能性があり、通常では少なくとも4つの異なる衛星から信号を受信するという
条件の下でクロック同期の誤差を計算によって排除している。伝搬時間は、衛星
により送信される搬送周波数を変調する擬似ランダム符号の基準となる瞬間の時
点を参照することと、受信される搬送波の位相を参照することとの、双方によっ
て判断されて測定され、位相に係る計測値は、符号に係る計測値よりも雑音の影
響を受けず、各アンテナ同士が非常に近くにあることから本発明の枠組みにおい
て単独で意味のある計測値となる。
【0029】 受信機16は、p個の衛星が直接見通せる範囲にある場合に2p個の擬似距離
の組を周期的に(例えば100ミリ秒毎に)生成して供給する。これらの2p個
の擬似距離は、前記p個の衛星から第1のアンテナ(地点A)までのp個の擬似
距離と前記p個の衛星から第2のアンテナ(地点B)までのp個の擬似距離に対
応する。
【0030】 受信機16は、p個の擬似距離を生成するようにした第1のアンテナに対する
一方の専用部分と他のp個の擬似距離を同時に生成するようにした第2のアンテ
ナに対する他方の専用部分との、2つの部分によって構成することができる。た
だし、マルチプレクサを介して2つのアンテナへと接続された単一の部分を有す
るものとし、まず初めのp個の擬似距離を測定してそれから他のp個の擬似距離
を測定するようにすることも可能である。この場合、受信機は、当然のことなが
ら2p個の擬似距離の完全な組を生成して送る前に同一の測定時点に揃いの擬似
距離を2つ参照することになる。
【0031】 受信機16は、相対的な位置を計算するための装置ないし設備である計算機能
部18にそれらの2p個の擬似距離を送る。この計算機能部18の機能は、アン
テナ12(地点B)に対するアンテナ10(地点A)の精確な位置を判断すると
共に、それから望まれる方位の情報を推定することである。受信機及び計算機能
部は、同一のマイクロプロセッサを利用することもできるが、ここでは理解を容
易にするためにこれらの2つの構成要素を別個に示しているという点に留意され
たい。
【0032】 計算機能部18は、望まれる計算を実施するようにプログラムされており、か
つ、用途ないし適用の形態に応じて必要とされる周辺の装置ないし設備に接続さ
れている。その周辺の装置ないし設備としては、ディスプレイ20、キーボード
22、データ若しくはプログラムのリーダ/レコーダ24、ユーザに対する有線
若しくは無線の伝送手段、あるいは、前記計算の結果を伝えるための信号線への
出力をする簡易なインターフェースが挙げられる。
【0033】 計算機能部が備える計算手段は、受信機16によって所定の時点に供給される
2p個の擬似距離の組に基づき、以下に詳述する処理を実行できるものとなって
いる。
【0034】 位置の計算は差分ないし微分である。すなわち、地点Aの位置は、独立した地
球上の基準点との関係によって判断されるのではなく、地点Bとの関係によって
判断される。したがって、以下に述べる事項においては、地点Aで計測された擬
似距離と地点Bで計測された擬似距離との差を取ることにより、擬似距離の差分
の計測値に基づく地点Aの位置を計算することが位置の計算の本質的な部分を成
すものと考えてもよい。以下、この点について、擬似距離の二重差分(各ペアの
衛星間の差)の概念も引用することにより、さらに明らかにする。
【0035】 全般的には、以下においてさらに明らかにする通常の二重差分の概念の条件下
では、差分計算の原理は次の通りである。 −衛星の位置推算表に基づいて各衛星の計測時点tにおける位置を計算し、 −各擬似距離の差分の計測値に基づき、各衛星の照準軸に沿っての地点Aと地点
Bの間の差分距離を判断する。各距離は、全般的に、地点Aと地点Bの間の距離
の、それらの軸に沿った投影とみなし得るものとして取得して、それらを計測さ
れた距離とし、 −地点Bと推定された地点Aの推定位置(すなわち、以下においてさらに述べる
仮定の位置)との間のそれぞれの同じ軸に沿った距離を並列的に計算して、それ
らを推定された距離とし、 −それぞれの軸に沿って計測された距離と推定された距離との差を判断し、その
差がその軸に沿った較差の量又は「イノベーションズ」(“innovations”)と
呼ばれるものとなり、 −それらの較差の量に基づき、各衛星の照準軸の方向を表す方向余弦の行列を利
用して、地点Aの計測された位置と推定位置との間における経度、緯度及び高度
の較差を計算し、 −計算した較差を初期推定位置に加算し、そして、計算した地点Aの位置を最終
的な位置として得、あるいは、計算した地点Aの位置を(以下において見られる
ような)後続の計算過程に供する新たな推定位置として得、 −地点Aの最終的な位置の値を所望の方位(例えば向き、ロール等)に関する情
報に換算ないし変換する。
【0036】 上述のことから、この種の計算では推定された推定位置を伴うことが分かるで
あろう。本発明においては、様々な初期推定位置を用いることによって地点Aの
位置の計算を同じ擬似距離の組に基づいて幾度か継続して順次実行するというこ
とと、同じ擬似距離の組について実施したそれぞれ異なる計算の内から結果を選
択するということに、極めて重要な要素がある。
【0037】 そこで、本発明の好ましい代表的な実施形態における計算の実施方法に関して
さらなる詳細を述べる前に、まず、初期推定位置を選定する条件と結果を選択す
る条件についての説明を行う。
【0038】 図3は、Bを中心とした半径Dの球を表しており、この球上において、地球上
の基準点における移動体の方位に応じて地点Aが存在し得る。ここで、Dは、船
に固定された各アンテナの中心であるAとBの間の距離を表しており、この距離
は予め正確に分かっている。ただし、海洋での適用については、船が呈し得る最
大のロールによって定義される高さhを有する球状の環形領域上で地点Aが移動
し得ること(図4)を実際には考えることができる。
【0039】 この球状の環形領域に沿って分布するAeないしAeで示した地点Aのn
個の推定位置を選定する。これらの位置は、地点Aの実際の位置を計算するため
の最初の仮定とされるものである。
【0040】 説明を簡略化するため、船にロールないしピッチが極めて少量しかないか、あ
るいは、船の傾きが小さいときの局面でしか向きの計測値の有効性を判定しない
ものとして考える。
【0041】 この場合、推定位置は、中心をBとする半径Dの水平面における円の円周上に
分布している必要があるだけになる。その推定位置の配置を表したのが図5であ
る。
【0042】 各位置は、好ましくは衛星信号の搬送周波数の波長λを超えない距離を隔てて
順次配置する(GPSシステムの周波数L1に対してはおおよそ20cmであり
、さらに、望まれる高速な向きの測定を成し遂げるために使用する必要があるの
は周波数L1だけである)。ここで、推定位置の個数nは、少なくとも1+2π
D/λの整数部分に等しいものとして推定位置が円周の全体に亘るようにし、例
えば、典型的な値としてD=40cmである場合には少なくとも12個ないし1
3個の位置とする。仮に少なからぬ船の傾きがある場合でも向きの計測を行う必
要性を考慮するときには、図5の円周上ではなく図4の球状の環形領域上で、1
2個ないし13個ではなく、おおよそ25個ないし50個の初期推定位置を選定
することも可能である。これらの位置もやはりおおよそλないしそれ以下の間隔
を隔てて順次配置されるものとする。
【0043】 計算した計測地点の位置と(その計算に供する)推定位置との間の差が搬送周
波数の波長の半分よりも少ないときには、計算の品質は、計算した位置が確かな
見込みをもって実際の位置と一致するというのに十分であるとみなす。これは、
順次配置する各推定位置の間をおおよそλの間隔に選定していることによる。そ
れらの位置は、互いにより近付けることができ、単にそのことによっても前記確
かな見込みをもたらすことになるのは明らかであるが、このようにすると、それ
ぞれの擬似距離の計測値の組について実施する位置の計算の回数nを増やすこと
が必要になる。間隔としては、さらにλよりも大きな間隔を想定することもでき
、特に、各衛星の集まりがある種の好都合な配置をしているときにはλよりも大
きな間隔を想定することができる。波長にほぼ等しい間隔を選定することは、安
全性と計算時間を折衷した良好な折衷案である。
【0044】 これらのことから、第1の初期推定位置Aeを開始点として用い、先に全般
的な説明をした(詳細は後述する)計算の原理により、この推定位置に基づいて
地点Aの位置を計算し、その結果として計算した位置Acを得る。この位置A
は、必ずしも推定位置の円周上(ないし球上)にあるものではない。また、
地点Aの位置Acを計算するのと同時に、その計測値の有効性を判定する評価
についての計算も行う。この評価は、GPSの領域における通常のものである。
それは、概して残差の平均平方値を計算することに基づくものであって、計測値
のより高い若しくはより低い信頼性を表すより大きい若しくはより小さい無矛盾
性値を結果として導き出す(無矛盾性値は、極めて単純にその平方値の逆数ない
し反転であるものとすることもできる)。各残差は、未知数よりも多くの等式が
ある場合(4つ以上の衛星がある場合)において、計算した地点の位置と計算し
た地点の判断に供する各等式の線形方程式を表す直線との間の距離とする。
【0045】 位置の計算は、それぞれの推定位置Ae、Ae、…、Aeから開始する
Ac、Ac、…、Acについて、常に同じ擬似距離の組を用いて繰り返し
行う。また、その都度計測値の無矛盾性値も計算する。
【0046】 AcないしAcのそれぞれの位置について、地点Bに対しての対応する距
離dないしdを計算すると共に、地点Aとしての需要がある位置は当然中心
をBとする半径Dの球上にあるということが分かっているので、その距離をDと
比較する。
【0047】 Bまでの距離と既知の値Dとの間の較差d−Dないしd−Dが特定の閾値
(例えば、ABの距離が40センチメートルである場合に対しては1センチメー
トル等の閾値)を超えている位置は排除する。
【0048】 また、計測値の無矛盾性値が予め定めた閾値を下回っている位置も排除するの
が好ましい。
【0049】 さらに、適用ないし用途の形態と関連した一定の規準を満たさない位置を排除
することにしてもよい。例えば、船の向きの計測値については、その船において
、各アンテナを結ぶベクトルABが船の長手方向軸に対して垂直であり、かつ、
それ故に計測値がロールの影響を受け易い場合、 −ロールの傾きが予め定めた小さな値(例えば10°)よりも大きくなっている
間に得られた位置の計測値を完全に排除する(このときには、それは、垂直面に
投影されるABの距離を計算すると共にそれを閾値と比較するのに十分であり、
このことは船がほぼ水平であるときにだけ向きの計測を行うことを意味する)か
、あるいは、 −船が傾いているときに得られた計測値を(特に、向きとロールの双方の計測値
が関心のある測定対象とされるケースで)受け入れて採用するが、計測値が(計
測誤差によって)船にとって尤もらしいとは思えないロールの値を示していると
きの当該計測値は排除する(このときには、結果が極めて高い閾値(例えば30
°)よりも大きなロールを示すことになる計測値は受け入れられない)、 というようにすることも可能である。
【0050】 今ここでロールとの関係において述べたことは、ベクトルBAが船の長手方向
軸上にある場合にピッチとの関係に対して適用することもできるのは自明である
【0051】 あらゆる場合において、これらの閾値の値は、パラメータで表すこともでき、
かつ、船のタイプに適合させることもでき、あるいは、航法の条件に適合させる
こともでき、そして勿論、船を取り扱う場合以外の想定される用途ないし適用の
形態に対しても適合させることができる。
【0052】 擬似距離の組に対して実施するn回の計算は、非常に短い時間で実行され、例
えば、100ミリ秒よりも短い時間で実行される。このため、通常では、様々な
規準を満たす単一の計算した位置Acの値を選択することになる。
【0053】 様々な規準を満たす値がいくつか存在する場合、あるいは、逆にそれらの規準
を満たす値が全く存在しない場合には、別の異なる擬似距離の組に対して実施さ
れる新たな計測を待つ。ただし、本発明における別の形態としては、同じ擬似距
離の組を維持すると共に、先の位置AeないしAeにおける各位置間の途中
に規則的に介在させた位置A′eないしA′eを初期推定位置として採用し
て一連のn回の計算を別の形でやり直す形態を選択することにしてもよい。この
二番目の形態による試みでは、唯一の確かな計測値を得られる確率が非常に高く
なる。
【0054】 次に、それぞれ異なる様々な位置を得るために行うことのできる計算の詳細に
ついて、その計算への初期推定位置の取入れ方を明確に示した例を挙げて説明す
る。図6は、実施される計算の主要な段階を表した図である。
【0055】 n回の計算における各回の計算は、おおよその近似位置ApないしAp
得る段階に続いて計算した位置AcないしAcを得るための精確な再設定を
する段階、という2つの段階で行うのが好ましく、様々な規準を満たす計測値の
選択は、最後の計算した位置AcないしAcに関してのみ実行するとよい。
【0056】 近似位置ApないしApを得る段階では、初期推定位置AeないしAe を使用すると共に、2p個の擬似距離の組から選定した適切な2p′個の擬似
距離のサブセットだけを使用する。
【0057】 より厳密には、計測の時点におけるp個の衛星の目に見える幾何学的配置は位
置推算表から分かっており、各ペアの衛星は、それらの誤差に対する感度が増大
する順にランク付けすることができる。最も誤差による影響を受けないペアに相
当するp′個の衛星だけを採用し、好ましくは、計算を簡単にするために4個の
衛星を採用する(p′=4とする)のがよい。初期推定位置と実際の位置との間
の中間的な近似位置は、この手法によって得ることができる。
【0058】 位置の計算は、2p′個の擬似距離に対し、二重差分の処理によって実施する
【0059】 いわゆる「二重差分」の処理は、直接擬似距離に基づいて処理をするのではな
く、各擬似距離の間の差に基づいて処理をすることが本質的な部分を成す。
【0060】 より厳密には、DDij=(Dia−Dja)−(Dib−Djb)の形の二
重差分を計算する。ここで、 Diaは、地点Aからランクiの衛星までの擬似距離であり、 Djaは、地点Aからランクjの衛星までの擬似距離であり、 Dibは、地点Bからランクiの衛星までの擬似距離であり、 Djbは、地点Bからランクjの衛星までの擬似距離である。
【0061】 Dia−DjaないしDib−Djbの形の差をとることにより、各衛星に共
通している誤差を排除することが可能となる。そして、これらの差の間の差、す
なわち、二重差分DDijをとることにより、大気中ないし電離層中の伝搬に起
因する誤差を排除し、かつ、各衛星と受信機との間におけるクロックの差も排除
することが可能となる。
【0062】 これらの計測された差DDijを初期推定位置に基づいて計算した(計測され
たものではない)同様の差と比較する。この比較による結果として得られる差は
、推定値と計測値の較差を表すものとなり、これをINNOVijと呼ぶ。
【0063】 それらの較差は、次の形の等式により、推定位置(ここでは初期の位置Ae ないしAe)と計算した位置(ここでは計算した近似位置ApないしAp )との間の、経度の較差DL、緯度の較差DG及び高度の較差DAと関連付けら
れる。 INNOVij=DJ[cos(Evi)cos(Azi)−cos(Evj)cos(Azj)] +DG[cos(Evi)sin(Azi)−cos(Evj)sin(Azj)] +DA[sin(Evi)−sin(Evj)] ここで、Evi、Evjは衛星i、jの仰角であり、Azi、Azjはそれらの
方位角である。
【0064】 単純な計算により、あるいは、4つ以上の衛星がある場合には最小二乗法によ
る誤差の最小化を伴う行列の計算により、計測された位置と推定位置との間にお
ける較差を表すDL、DG及びDAを判断することが可能となる。それらの較差
を推定された地点(ここでは地点AeないしAeのうちの一つ)の経度、緯
度及び高度に加算し、計算した地点(ここではおおよその近似地点Apないし
Ap)を得る。
【0065】 それぞれの推定位置について近似位置が得られると、次に、その近似位置に基
づいて2度目の計算過程が実施される。その2度目の計算過程は、1度目の計算
過程とほぼ同様であるが、 −2度目の計算過程では、2p個の擬似距離をすべて使用し、 −2度目の計算過程では、推定位置として、初期推定位置AeないしAe
はなく、近似位置ApないしApを使用し、 −2度目の計算過程では、最終的な位置AcないしAcの計算をするために
、未知数の個数よりも多くの個数の等式(衛星の個数pが4よりも多いと仮定す
る)に係る行列の計算を利用する(このときには、推定位置と計算した位置の間
の較差DL、DG及びDAの判断を最小二乗法による通常の形態(計算により決
定される位置が残差の平均平方値を最小にする位置となる形態)で行うことがで
きる)。
【0066】 この最終的な位置の計算が行われている間には、n個の計算した位置のうちか
らの位置の計測値の選択を(間違いないと)確認することを目的として、計測値
の無矛盾性値(例えば残差の平均平方値の逆数)が判断される。
【0067】 その後、上に説明したように、地点Bまでの距離の計算、閾値との比較、無矛
盾性値の検証、ロールの最大値(あるいは、線ABが船の長手方向軸上にある場
合にはピッチの最大値)等の他の補足ないし追加の規準に関しての採用可能な選
択により、最も信頼性のある最終的な位置Acの選択を行う。
【0068】 ベクトルBAcの方向は、需要のある方位を明確に定める。それの水平面に
おける投影は、向きを明確に定める(ベクトルBAが船の長手方向軸上にない場
合には、初期のキャリブレーションによって分かっている回転の範囲内に対して
向きを明確に定める)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく装置を船に設置したものを表した図である。
【図2】 本発明に基づく装置を表した図である。
【図3】 地点Bに対する地点Aの位置として可能性がある領域の球を表し
た図である。
【図4】 球状の環形領域上にある初期推定位置の分布を表した図である。
【図5】 円周上におけるそれらの位置の分布を表した図である。
【図6】 実施される計算のフローチャートを表した図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体における固定された2つの地点A及びBに位置し、位
    置決め衛星から発せられる無線信号を受信する2つのアンテナ(10、12)を
    用いて、その移動体の方位を測定する方法であって、前記2つのアンテナとp個
    の衛星との間の2p個の擬似距離の組を周期的に判断する測定と、位置の計算を
    する機能部(18)への前記擬似距離の供給と、この機能部により、一方では前
    記擬似距離に基づき、かつ、他方では前記地点Bに対する前記地点Aの推定され
    た相対的な位置に基づき、前記地点Bに対する前記地点Aの相対的な位置を計算
    する計算とを含み、前記相対的な位置の計算は、前記計算をする機能部が受けた
    2p個の擬似距離の与えられた組について、 −それぞれ、すべて前記地点Bから同じ距離Dに位置するが前記地点Bの周りの
    それぞれ異なるn個の方位に対応する、n個の初期推定位置AeないしAe を伴い、前記地点Aの相対的な位置を計算するn回の計算(n>1)であって、
    前記地点Aのn個の計算した位置AcないしAcを生成する、n回の計算と
    、 −それぞれの計算した位置と前記地点Bとの間の距離dないしdを計算する
    計算と、 −対応する距離dと前記距離Dとの間の較差(d−D)が特定の閾値よりも
    小さいような、計算した位置Acを選択する選択と、 −求められる方位の情報を表すベクトルBAcの方向と を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記n回の計算における各回の計算をするための2つの過程
    により前記n回の計算を順次実施し、 −第1の過程において、前記n個の初期推定位置(AeないしAe)のうち
    の一つとp′個の衛星に対応する2p′個の擬似距離のサブセットとに基づき、
    おおよその近似位置(ApないしAp)の計算を実施し、ここで、p′はp
    よりも少ないものとし、かつ、前記p′個の衛星は、p個の衛星の集まりから選
    定する衛星であって、その集まりのその時点での幾何学的配置を与えられ、推定
    位置の誤差による影響を最も受けない衛星であるものとし、 −次に、第2の過程において、2p個の擬似距離の完全な組と前記第1の過程に
    おいて計算した近似位置(ApないしAp)である前記地点Aの推定位置と
    に基づき、前記地点Aの相対的な位置(AcないしAc)の計算を実施する
    、 ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記n個の初期推定位置(AeないしAe)が、前記衛
    星から発せられる信号の搬送周波数の波長λよりも短いか若しくはこれに等しい
    距離を隔てて互いに離れている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記地点Aの位置の前記n回の計算は、それぞれ、計測値の
    無矛盾性の数値的な評価を生成する残差の計算を伴うものとし、その無矛盾性を
    閾値と比較して、計算した位置を対応する無矛盾性が前記閾値よりも低ければ排
    除する、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記地点Bに関しての前記地点Aの計算した位置によって定
    まるロール若しくはピッチの角度を計算し、ロール若しくはピッチの角度が特定
    の閾値を超えるときには計算した位置を排除する、ことを特徴とする、ロール若
    しくはピッチがある場合での船の向きを計測するための請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 向きの測定をするために、少なくとも中心をBとする半径D
    の水平の円に沿って前記n個の初期推定位置(AeないしAe)を分布させ
    る、ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記衛星から発せられる信号の搬送周波数の波長がλである
    場合、前記nの数をおおよそ1+2πD/λの整数部分に等しくする、ことを特
    徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 位置の計算が二重の差の事前の計算を含み、それぞれの二重
    の差を(Dia−Dja)−(Dib−Djb)の形であるものとし、ここで、
    Dia及びDibは、ランクiの衛星からの前記地点A及び前記地点Bの擬似距
    離を表すものとし、かつ、Dja及びDjbは、ランクjの衛星からの前記地点
    A及び前記地点Bの擬似距離を表すものとし、それらの二重の差と推定位置とに
    基づいて位置の計算を実施する、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 選択の処理によってn個の計測値のうちに有効と判定される
    ものが一つもない場合には、最初の初期推定位置(AeないしAe)の間に
    介在させた別のn個の初期推定位置(A′eないしA′e)に基づいて別の
    n回の計算を実行する、ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 選択の処理によっていくつかの計測値が有効と判定される
    場合には、最初の初期推定位置(AeないしAe)の間に介在させた別のn
    個の初期推定位置(AeないしAe)に基づいて別のn回の計算を実行する
    、ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 距離Dを隔てた2つの地点A及びBにおいて移動体に固定
    され、衛星に基づく位置決め信号を受信する少なくとも2つのアンテナと、 一方では前記地点Aとp個の衛星との間、他方では前記地点Bと前記p個の衛
    星との間の、2p個の擬似距離の組を周期的に測定する手段と、 位置の計算をする機能部に前記擬似距離を供給する手段と、 すべて前記地点Bから距離Dに位置するn個の初期推定位置と2p個の擬似距
    離の組とに基づき、前記地点Bに対する前記地点Aの相対的な位置のn回の計算
    を実施する手段と、 それによって計算したn個の位置AないしAと前記地点Bとの間の距離d ないしdを計算する手段と、 距離dと前記距離Dとの間の較差が特定の閾値よりも小さいような、計算し
    た位置Acをn個のうちから選択する手段と、 需要のある方位に関する情報を表すベクトルBAcの方向を計算する手段と
    を有する、移動体の方位を測定する装置。
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