JP2003529557A - コクリエート製剤、その調製方法および生物学的関連分子投与のための用途 - Google Patents

コクリエート製剤、その調製方法および生物学的関連分子投与のための用途

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JP2003529557A
JP2003529557A JP2001552865A JP2001552865A JP2003529557A JP 2003529557 A JP2003529557 A JP 2003529557A JP 2001552865 A JP2001552865 A JP 2001552865A JP 2001552865 A JP2001552865 A JP 2001552865A JP 2003529557 A JP2003529557 A JP 2003529557A
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lipid
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レイラ ザリフ
ツオ ジン
イグナシオ セガッラ
ラファエル ジェイ. マンニーノ
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バイオデリバリー サイエンス インコーポレーテッド
ユニバーシティ オブ メディシン アンド デンティストリ オブ ニュージャージー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さなサイズの脂質主体コクリエートを製造する方法の提供。 【解決手段】 コクリエートは水溶性2相ポリマー溶液に懸濁されたリポソームから誘導され、相分離による極性分子主体構造の差動的分配を可能とする。Ca 2+またはZn2+などの正に帯電した分子で処理したリポソーム含有2相ポリマー溶液は、1ミクロン未満の小さな粒子サイズのコクリエート沈殿物を形成する。この方法は生物学的関連分子を含むコクリエートを製造するために使用してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な脂質主体コクリエート(渦巻形)送達システムの調製方法、薬
剤、炭水化物、ビタミン、ミネラル、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、脂質等
の脂質主体コクリエート送達システムから得られる製剤、およびこれらの製剤の
使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
経口経路にて投与される生物学的関連分子の性能は、いくつかの要因に依存す
る。生物学的関連分子は、該生物学的関連分子が活性輸送機構のための生物学的
膜を通って移送されるためには、消化液中に溶解しなければならないか、あるい
は小腸のパイエル板を通り、かつ、リンパ系を通って吸収され得る適当に小さな
粒子サイズでなければならない。粒子サイズは経口投与が達成されるべき場合に
は重要なパラメーターである(Couvreur P. et al, Adv. Drug Delivery Review
s 10:141-162, 1993) 。
【0003】 薬剤を経口にて投与する性能における第1の問題は、タンパク分解酵素から薬
剤を保護することである。理想的な手法とは、薬剤を疎水性物質中に組み入れて
、水溶性液体がこのシステムを通過できないようにすることである。脂質主体
コクリエートは、この目的を達成できる理想的なシステムである。
【0004】 コクリエートの利点は数多い。コクリエートは非水溶性構造を有し、したがっ
て、それらは: a)脂質が酸化されないから、より安定である; b)凍結乾燥して貯蔵され得る;それは室温で長期間、貯蔵される潜在性をもた
らし、全世界への輸送や投与までの貯蔵において長所となるであろう; c)凍結乾燥後ですら、その構造を維持する;一方、リポソーム構造は凍結乾燥
によって破壊される; d)コクリエート構造の脂質2相中への生物学的関連分子の有効な組み入れを示
す; e)コクリエートが解離するにつれて、インビボにて生物学的関連分子を低放出
する潜在性を有する; f)担体として作用する脂質2相を有し、かつ動物および植物細胞膜に見られる
単純脂質から構成される;そのため脂質は非毒性である; g)容易に、かつ安全に製造される; h)所定量および割合の薬剤または抗原から構成される一定の製剤として製造さ
れ得る。
【0005】 コクリエート構造は大単層状小胞の調製における中間物質として、D. Papahad
jopoulosによって最初に調製されている(米国特許第4,078,052 号参照) 。ワ
クチンとしてタンパクまたはペプチド分子を送達するコクリエートの使用は、米
国特許第5,840,707 号と5,643,574号に記載されている。また、薬剤、栄養剤、
調味料を送達するコンクエートの使用は、米国特許5,994,318号に記載されてい
る。しかし、小さなサイズでのコクリエートの使用上の利点は最近ようやく調査
されるようになったにすぎない。効果的なヒドロゲル単離コクリエートを媒介し
た薬剤経口送達は米国特許出願09/235,400に記載されている。しかしながら、効
果的なヒドロゲル単離コクリエートの送達の他生物学的関連分子である薬剤、ポ
リペプチド、ポリヌクレオチド、抗体、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、サッカ
ロイド、調味料オイルなどについては言及していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は1ミクロン未満の粒子サイズを有するヒドロゲル単離コクリエ
ートを得る方法を提供することにある。さらに、該方法は有効な量のヒドロゲル
単離コクリエート中で少なくとも1つの生物学的関連分子を渦巻形(encochleat
e)とすることを必要とする工程を含む。
【0007】 「生物学的関連分子」とは、生物の生命過程において役割を果たすものである
。この分子は有機物または無機物、モノマーまたはポリマー、宿主生物にとって
内因性またはそうでないもの、天然に産生またはインビトロ合成のものなどであ
ってもよい。すなわち、その例としては、ビタミン、ミネラル、調味料、アミノ
酸、毒素、殺菌剤、静菌剤、補因子、酵素、ポリペプチド、ポリペプチド凝集体
、ポリヌクレオチド、脂質、炭水化物、ヌクレオチド、澱粉、顔料、脂肪酸、ホ
ルモン、サイトカイン、ウイルス、オルガネラ、ステロイドおよび他の多環状構
造物、糖類、金属、代謝毒物、薬剤などが挙げられる。
【0008】 これらおよび他の目的は、渦巻形の生物学的関連分子を提供することによって
達成される。その際、生物学的関連分子-コクリエートは下記成分を含む; a)生物学的関連分子 b)負に帯電した脂質、および c)カチオン成分 その際、渦巻形の生物学的関連分子の粒子サイズは、1ミクロン未満である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は新規な方法を使用して1ミクロン未満の小さなサイズのコクリエート
を生産して、薬剤と他生体関連物質の有効な経口投与を達成する方法を提供する
。この新規な方法は、ともに水溶性である2種のポリマー溶液間の非相溶性に基
づく。ポリマーの水溶性2相系は、有機溶媒の必要性がないこと、マイルドな表
面張力、および水溶性ポリマーの生体適合性などの多くの利点を有することから
、タンパク精製においてよく使用されている(P.A. Albertsson in "Partition
of cell particles and macromolecules", 3rd edition, Wiley NY 1986;および
"Separation using aqueous Phase System" D. Fischer Eds, Plenum, NY, 1989
参照)。例えば、タンパクなどの大きな極性分子は、PEGのそれに似た物理的
特性をもつポリマー相中よりも、デキストランのそれに似た物理的特性をもつポ
リマー相中でより高い濃度に分配することが公知である(Forciniti, et al.,
Biotechnol. Bioeng. 38, 986, 1991参照 )。
【0010】 本発明では、小型脂質主体コクリエート粒子およびこれらから誘導した該粒子
中に組み込まれた生物学的関連分子を含む製剤の調製方法を提供する。コクリエ
ート粒子は脂質2相/カチオンの交互配列から形成されている。生物学的関連分
子は脂質2相または脂質2相間の空間のいずれかに組み込まれている。小サイズ
コクリエートの調製方法の1つは、1)小単層状リポソームまたは生物学的関連
分子負荷リポソームの懸濁液を調製し、2)該リポソーム懸濁液をポリマーAと
混合し、3)ポリマーAが非相溶性であって、ポリマーの水溶性2相系となる他
のポリマーB中へ、好ましくは注入によってリポソーム/ポリマーA懸濁液を添
加し、4)工程3の2相系へカチオン塩溶液を添加して、カチオンがポリマーB
中へ、次いで、リポソーム/ポリマーAからなる粒子中へ拡散し、小型コクリエ
ートを形成し、5)ポリマーを洗い出し、生理的緩衝液または適当な薬学的ビヒ
クル中へ空、薬剤または他生体関連物質負荷コクリエートを再懸濁することを含
む。
【0011】 小サイズコクリエートを調製する第2の方法は、界面活性剤と生物学的関連分
子とカチオンを含む。界面活性剤はリポソームの粉砕のために加えた。この方法
は下記工程を含む。 1)界面活性剤-脂質混合物を含む水溶性懸濁液を準備し、 2)該界面活性剤-脂質懸濁液をポリマーAと混合し、 3)ポリマーBを含む溶液中に該界面活性剤-脂質/ポリマーA懸濁液を添加
し、その際、ポリマーAとポリマーBは非相溶性であり、それによって2相ポリ
マー系を形成し、 4)該2相ポリマー系へカチオン成分の溶液を添加し、かつ、 5)該2相ポリマー系を洗浄して、ポリマーを除去する。
【0012】 凍結乾燥手法が適用されて、凍結乾燥した生物学的関連分子-コクリエート複
合体は、全身、皮膚または粘膜からの投与のために、柔らかいかあるいは固いゼ
ラチンカプセル、タブレットまたは他の用量形態中に充填され得る。
【0013】 前述の両方の方法は、生物学的関連分子の有効な経口投与を可能とする狭いサ
イズ範囲をもつ小さいサイズの粒子となる。生物学的関連分子は脂質2相および
その中間のいずれか、あるいは双方へ分配し、生物学的関連分子はインビボで粒
子の解離によってコクリエート粒子から放出される。投与の別な経路は、筋肉内
、皮下または静脈内などの全身性、または鼻内、眼内、膣内、肛門内、非経口ま
たは肺内などの粘膜からであってもよい。適当な用量は、例えば、実験室動物ま
たは臨床試験での用量反応実験から、および患者の体重、吸収率、半減期、疾患
の重症度などを考慮して決定され得る。用量回数、日々の用量および治療過程は
個々人により異なるであろう。他の投与経路は皮膚、経皮膚、また皮膚内である
【0014】 本発明の何れかの方法の第1工程は、小さなリポソームの調製であり、超音波
または微細流動化、または他の関連方法(例えば、Liposome Technology, Lipos
ome Preparation and Related Techniques, Edited by Gregory Gregoriadis,Vo
l. I, 2nd Edition, CRC Press, 1993) によって達成され得る。
【0015】 本発明の何れかの方法の第2工程は、好ましくは注入によるポリマーB中への
ポリマーA/リポソーム懸濁液の添加を、適当な制御速度、例えば、0.1ml
/分〜50ml/分、好ましくは1〜10ml/分の速度でシリンジポンプを使
用して機械的に行い得ることになる。
【0016】 ヒドロゲル単離コクリエートの生成(生物学的関連分子とともに、あるいは該
分子なしで)はリポソームを含む水溶性2相ポリマー溶液へ正に帯電した分子を
添加して達成される。正に帯電した分子は、多価カチオンであり、より具体的に
はコクリエート生成を誘導することができる2価カチオンである。好ましい態様
では、2価カチオンとしては、Ca++、Zn++、Ba++およびMg++
るいは2価イオンを生成可能な他の要素または負に帯電した脂質とキレートおよ
び架橋できる多数の正電荷を有する他の構造物が挙げられる。リポソーム含有溶
液への正に帯電した分子の添加もまた、水溶液からコクリエートを沈殿させるた
めに使用される。
【0017】 コクリエート構造物を単離し、ポリマー溶液を除去するために、コクリエート
沈殿物は正に帯電した分子、より具体的には2価カチオン、を含む緩衝液で繰返
して洗浄される。洗浄緩衝液への正に帯電した分子の添加は、コクリエート構造
が洗浄工程を通じて維持され、これらが沈殿物のままであることを確証する。
【0018】 最後に、コクリエートが懸濁される媒体は、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化コ
バルト、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、
硫酸マグネシウムおよび炭酸ナトリウムなどの塩を含むことができる。この媒体
はプルオレニックス(pluoronics)、ポリエチレングリコーゲンなどのポリマー
を含むことができる。生物学的関連分子-コクリエートは生物学的に許容される
適当なビヒクル(例、2価カチオン含有緩衝液)中に希釈して製造される。
【0019】 本発明の脂質は非毒性脂質であり、動物および植物細胞膜に見出される単純脂
質が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、脂質は負に帯電した脂
質、より好ましくは、負に帯電したホスホリピド、およびさらに好ましくは、ホ
スファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸およびホ
スファチジルグリセロールの群からの脂質である。この脂質もまた、少量の両性
イオン性脂質、カチオン性脂質、多価カチオン性脂質、またはPEG化した脂質
などの生物学的関連分子と水素結合を形成することが可能な中性脂質を含む。
【0020】 本発明のポリマーAおよびBは、水溶性2相系を形成することができる全ての
生物学的適合性ポリマーの群からなる。例えば、ポリマーAはデキストラン20
0,000〜500,000、ポリエチレングリコール(PEG)3,400〜
8,000で挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーBはポリビニルピ
ロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、フィコール30,00
0〜50,000、ポリビニルメチルエーテル(PVMB)60,000〜16
0,000、PEG3,400〜8,000が挙げられるが、これらに限定され
ない。ポリマーAの濃度は、ポリマーの性質に依存して最終濃度2〜20w/w
%の範囲である。ポリマーBにおいても同じ濃度が適用され得る。適当な2相系
の例としては、4〜10w/w%PEG3,400〜8,000中、5〜20w/
w% デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/PE
G、10〜20w/w%PVP10,400〜20,000中、10〜20w/w
%デキストラン200,000〜500,000であるデキストラン/PVP、
3〜15w/w%PVA10,000〜60,000中、3〜15w/w%デキス
トラン200,000〜500,000であるデキストラン/PVA、10〜2
0w/w%フィコール30,400〜50,000中、10〜20w/w%デキス
トラン200,000〜500,000であるデキストラン/フィコール、6〜
15w/w%PVME60,000〜160,000中、2〜10w/w%PEG
3,500〜35,000であるPEG/PVMEがある。
【0021】 生物学的関連分子は、生物の生命過程において役割を果たす分子である。この
分子は有機物または無機物、モノマーまたはポリマー、正または負の電荷を帯び
ているもの、水溶液で、親水性、両親媒性または疎水性、宿主生物にとって内因
性またはそうでないもの、天然に産生またはインビトロ合成のものなどであって
もよい。
【0022】 この生物学的関連分子は薬剤であってもよく、薬剤は抗ウイルス剤、麻酔薬、
抗炎症剤、抗菌剤、抗癌剤、免疫抑制剤、ステロイド系炎症剤、非ステロイド系
抗炎症剤、精神安定剤、または血管拡張剤であってもよい。その例としては、ア
ンホテリシンB、アシクロビル、アドリアマイシン、カバマゼピン、メルファラ
ン、ニフェジピン、インドメタシン、ナプロキセン、エストロゲン、テストステ
ロン、ステロイド、フェニトイン、エルゴタミン、カナビノイド、ラパマイシン
、プロパニジッド、プロポフォール、アルファジオン、エチノマイシン、硝酸ミ
コナゾール、テニポシド、タキソール、タキソテレ、ナイスタミン、リファピリ
ン、ビタミンA酸が挙げられる。
【0023】 生物学的関連分子はシクロスポリン、アンジオテンシンI、IIおよびIII 、エ
ンケファリンおよびその類似体、ACTH、抗炎症性ペプチドI、II、III 、ブ
ラジキニン、カルシトニン、beta−エンドルフィン、ジノルフィン、ロイコキ
ニン、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、インシュリン、ニューロキニ
ン、ソマトスタチン、サブスタンスP、チロイド分泌ホルモン(TRH)および
バソプレシンなどのペプチドであってもよい。
【0024】 生物学的関連分子は抗原であってもよいが、該抗原はタンパク抗原に限定され
ない。抗原はまた炭水化物またはDNAなどのポリヌクレオチドであってもよい
。抗原性タンパクの例としては、ウイルスからの外皮糖タンパク、動物細胞膜タ
ンパク、植物細胞膜タンパク、細菌性膜タンパクおよび寄生虫膜タンパクが挙げ
られる。ポリヌクレオチドの例としては、DNAまたはRNAが挙げられる。ポ
リヌクレオチドはプラスミドDNAの形であってもよい。ポリヌクレオチドは生
物活性ポリペプチド、例として酵素、構造または機能蛋白質を発現させる1つの
ものである。さらに、ポリヌクレオチドは発現される必要がないが、免疫源、リ
ボソーム、またはアンチセンス分子であってもよい。
【0025】 生物学的関連分子はビタミン、ミネラル、脂肪酸、アミノ酸および糖等の栄養
素であってもよい。具体例としてビタミンA,D,EまたはK、カルシウム、マグ
ネシウム、バリウム、鉄または亜鉛のようなミネラル類、ポリ不飽脂肪酸または
必須油、アミノ酸、グルコースまたはスクロースのような糖が挙げられる。
【0026】 生物学的関連分子は調味料物質であってもよい。例として一般的に必須油と結
合して扱われるシナモン油、およびハーブ、シトラス、香味料または種などの植
物源由来の抽出物が挙げられる。油/抽出物は酸化による分解に過敏であり、油/
抽出物の製法は通常多段階の操作を必要とするため、一般的に費用が高いと考え
られている。油/抽出物コクリエートの利点は他の揮発性または高価な風味物質
の安定化処理である。また調味料コクリエートは風味強化剤として消費食品剤中
に組込むことができる。
【0027】 生物学的関連分子は公知方法によって起源である粒子、細胞、組織または生体
から抽出される。生物学的関連分子の生物活性は維持される必要はない。しかし
、いくつかの例(例えば、タンパクが膜溶融またはリガンド結合活性または免疫
系によって認識される複合構成を有する場合)では、生物活性を維持することが
望ましい。これらの例では、膜タンパクの生物活性を破壊しない界面活性剤を含
む抽出緩衝液が使用される。適当な界面活性剤としては、コール酸塩、デオキシ
コール酸塩などのイオン性界面活性剤、またはツイーン(Tween) 、BRIGまた
はトリトン(Triton)などの異種ポリオキシエチレン界面活性剤が挙げられる。
【0028】 この方法を使用すると、生物活性を保持して抗原、より具体的にはタンパクの
リポソーム中への再構成、および終局的にはコクリエートとの有効な解離を可能
とする。これは、生物学的活性形において抗原の有効な再構成に悪影響を与える
有機溶媒、超音波、または極端なpH、温度、または圧力を避けることができる
【0029】 ヒドロゲル単離コクリエートは種々の生物学的関連分子の組み合わせを適当に
含んでいてもよい。
【0030】 コクリエート粒子は腸溶性である。コクリエート粒子はゼラチンカプセル内に
配置することができ、このカプセルは腸溶性被覆され得る。
【0031】 本発明の調製法では、ある種の疎水性物質が生物学的関連分子の経口投与にお
ける増大した吸収性能をもたらすために添加され得る。これらの物質は好ましく
は長鎖カルボン酸、長鎖カルボン酸エステル、長鎖カルボン酸アルコールおよび
これらの混合物からなる群から選択される。疎水性物質はリポソーム生成前に、
最初に、あるいは乳化液などの脂肪性ビヒクルの形態として、後の工程で脂質に
添加することができる。
【0032】 当業者は、本発明を実施して治療をなし遂げるために、最も有効な治療手段を
決定することができる。多くの権威ある文書や参考文献の全て、例えば、"Goodm
an & Gillman's, The Pharmaceutical Basis for Therapeutics", (6th Ed., Go
odman et al., eds., MacMillan Publ. Co., New York, 1980)を参照することが
できる。
【0033】 ここに実施例により本発明を説明するが、これらは本発明を限定するべきもの
ではない。実施例中、断りのないかぎり、全ての割合、パーセントおよび量は重
量によるものである。
【0034】
【実施例】
実施例1 カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンから
空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS, Avanti Polar Lipids, Alabaster,
AL, USA)のクロロホルム溶液(10mg/ml)を丸底フラスコに入れ、ブチ(B
uchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾燥して薄膜とした。この回転式蒸発
器は0.2μmのフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。次工程は無
菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で
水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封して、次いで冷却され、浴式超音波
発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.) 中で超音波処理した。超音波処置
は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可
視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から
数分間)続けた。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から平均直径
が35.7±49.7nmであることを示す。
【0035】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソ
ームの懸濁液中で、40w/w%デキストラン500,000(Sigma)と混合し
た。この混合物を、15w/w%PEG−8,000(Sigma )〔PEG800
0/(懸濁液A)〕中へ磁性攪拌しつつ、シリンジで注入して懸濁液Bを得た。
攪拌速度は800〜1,000rpmであった。 溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。
【0036】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClおよび150mM NaClを
含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。この懸濁液を攪拌し
(vortex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除
去した後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で
遠心分離した。コクリエートを得るこの新規な方法の概念は、図1に詳細に記載
される。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構成した。
レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から、コクリエートの平均直径
が407.2±85nmであることを示す(図2B)。
【0037】 実施例2 カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンと1
,2−ジステアロイル−sn−グリセロール−3−ホスホエタノールアミン−n
−〔ポリ(エチレングリコール)−5000、DSPE−PEG〕の混合物から
の空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:小単層状小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)と1,2−ジステアロイル−s
n−グリセロール−3−ホスホエタノールアミン−n−〔ポリ(エチレングリコ
ール)−5000〕、(DSPE−PEG、Avanti Polar Lipids, Alabaster,
AL, USA)のクロロホルム溶液(重量比、DOPS:DSPS−PEG=100:
1)を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾
燥して薄膜を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴
射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg脂質/
mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き 、窒素で封して
、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.) 中
で超音波処理した。超音波処置は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率100
0の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質
の量および性質により数秒から数分間)続けた。
【0038】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 次いで、工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソ
ームの懸濁液中で40w/w%デキストラン500,000と混合した。この混
合物は、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中
へシリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,000r
pmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1
mMを達成した。
【0039】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液を使用
して再構成した。位相差光学顕微鏡は均一で非常に小さい針状のコクリエートの
生成を示す。
【0040】 実施例3 カルシウムにより沈殿したジオレオイルホスファチジルセリンとn
−オクチル−β−D−グルコ−ピラノシドの混合物からの空ヒドロゲル単離コク
リエートの調製 工程1:小単層状小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液を丸底フラ
スコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃で乾燥して薄膜を得
た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌し
た。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜をn−オクチル−β−D−グル
コ−ピラノシド(OCG)溶液1mg/mlで、DOPS:OCGの重量比、1
0:1にて水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴
式超音波発生装置中で簡単に超音波処理した。
【0041】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得た懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸濁液中で4
0w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は、15w/w
%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、
シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,000rpm
であった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mM
を達成した。
【0042】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。位相差光学顕微鏡は均一で非常に小さい針状のコクリエートの生成を示
す。
【0043】 実施例4 カルシウムにより沈殿したアンホテリシンB負荷ヒドロゲル単離コ
クリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからのAmB負荷小単層状小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とAmBメタノール溶液(0.5mg/ml)をモル比、10:1にて
丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40℃で乾燥して
薄膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射し
て殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg/mlの濃
度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却
された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸濁液が明るい黄
色になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポ
ソームが存在しなくなるまで続けた。
【0044】 工程2:AmB−負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソームの
懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物
は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕
中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。攪拌速度は8
00〜1,000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添
加して、最終濃度1mMを達成した。
【0045】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)からAmB-コクリエー
トの平均直径は407.3±233.8nmであったことを示す(図2A)。
【0046】 実施例5 カルシウムにより沈殿したドキソルビシン(DXR)負荷ヒドロゲ
ル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状DXR負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)と(DXR)のメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比
、10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室
温で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガ
スを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を25mg
脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封
し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸
濁液が明るいピンクになり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らか
に可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒
から数分間)続けた。
【0047】 工程2:DXR負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液5mlは2/1v/vデキストラン/リポソー
ムの懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000(Sigma)と混合した
。この混合物は次いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(
懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。
攪拌速度は800〜1,000rpmであった。CaCl溶液(100mM)
を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。
【0048】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した(図1参照)。得られ
たペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構成した。レーザー光散乱
(重量分析、Coulter N4 Plus)から小サイズDXR・コクリエートの生成を確
認した。
【0049】 実施例6 カルシムにより沈殿したシクロスポリンA(CSPA)負荷ヒドロ
ゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状CSPA負荷小胞
の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とCSPAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温
で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガ
スを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg
脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封
し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸
濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視で
きるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分
間)続けた。
【0050】 工程2:CSPA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソームの
懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物
は、15w/w%PEG−8,000(Sigma )〔PEG8000/(懸濁液A
)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。攪拌速度
は800〜1,000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液
に添加して、最終濃度1mMを達成した。
【0051】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別な洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小サイズCSPA
−コクリエートの生成を確認した。
【0052】 実施例7 カルシウムにより沈殿したネルフィナビール(NVIR)負荷ヒド
ロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状NVIR負荷小胞
の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とNVIRのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温
で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガ
スを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg
脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封
し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸
濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視で
きるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分
間)続けた。
【0053】 工程2:NVIR負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソームの懸
濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は
、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気
攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,
000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最
終濃度1mMを達成した。
【0054】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別な洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小サイズNVIR
−コクリエートの生成を確認した。
【0055】 実施例8 カルシムにより沈殿したリファミピン(RIF)負荷ヒドロゲル単
離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状RIF負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とRIFのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
0:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、室温で
乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガス
を噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg脂
質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き 、窒素で封
し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸
濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視で
きるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分
間)続けた。
【0056】 工程2:RIF負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソーム(S
igma )懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この
混合物は、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕
中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。攪拌速度は8
00〜1,000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添
加して、最終濃度1mMを達成した。
【0057】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小サイズRIV−
コクリエートの生成を確認した。
【0058】 実施例9 カルシムにより沈殿したビタミンA酸負荷ヒドロゲル単離コクリエ
ートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状ビタミンA負荷小
胞の調製 ビタミンA酸(レチノール酸)は空気酸化に対して感受性を有し、紫外線によ
って不活性化される。ビタミンAは脂質2相内に包埋されると保護される。この
組み込みは下記のようにして達成される。 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とビタミンAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比
、10:1(脂質:ビタミンA)にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式
蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィ
ルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾
燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度の脱イオン水で水和した。水和懸濁液を
取り除き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理し
た。超音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微
鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質
により数秒から数分間)続けた。
【0059】 工程2:ビタミンA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液5mlは2/1 v/vデキストラン/リポソ
ーム懸濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混
合物は、1/2V/Vの懸濁A/PEGの割合15w/w%PEG−8,000〔PE
G8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁
液Bを得た。攪拌速度は800〜1,000rpmであった。CaCl溶液(
100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1mMを達成した。
【0060】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から、小サイズRIV
−コクリエートの生成を確認した。コクリエートに包入したビタミンAの量はU
V吸収(346nm )によって決定し、90%より多い初期ビタミンAがコクリ
エートに会合していることを確認した。
【0061】 実施例10 カルシムにより沈殿した多価不飽和脂肪酸(PFA)負荷ヒドロ
ゲル単離コクリエートの調製 PFAは血中のコレステロール濃度制御に関与する生物学的関連分子であり、
プログラスタンジンの前駆体である。PFAは酸化に対して感受性を有し、食品
への導入が制限される。PFAは酸素存在下に自動酸化と呼ばれる一連の反応を
受け、アルデヒドとなり、次いで魚のような不愉快な臭味や風味を有するケトン
となる。固く包まれた脂質2相にPFAを包埋すると、自動酸化のカスケードを
阻止することを助ける。PFA-コクリエートを調製する一般的な方法は下記の
通りである。
【0062】 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状PFA負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とPFAのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
0:1にて丸底フラスコに入れ、回転式蒸発器を使用して、室温で乾燥して薄膜
を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して殺菌
した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg脂質/mlの濃度
の脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封し、次いで冷却され
た浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸濁液が澄明になり(
懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存
在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。
【0063】 工程2:PFA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソーム懸
濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は
、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気
攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,
000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最
終濃度1mMを達成した。
【0064】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。
【0065】 実施例11 カルシムにより沈殿したバニリン負荷ヒドロゲル単離コクリエー
トの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状バニリン負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とバニリンのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
10:1(脂質/バニリン)にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器
を使用して、室温で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィルター
を通して窒素ガスを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質
薄膜を10mg脂質/mlの濃度の脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除
き、窒素で封し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超
音波処理は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明
らかに可視できるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により
数秒から数分間)続けた。
【0066】 工程2:バニリン負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソーム懸
濁液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は
、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気
攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,
000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最
終濃度1mMを達成した。
【0067】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。コクリエートに包入したバニリンの量はUV吸収(239nm )によっ
て決定した。
【0068】 実施例12 カルシムにより沈殿したシナモンオイル(CinO)負荷ヒドロ
ゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状CinO−負荷小
胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とCinOのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、
10:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40
℃で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器は0.2μmフィルターを通して窒素ガ
スを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg
脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封
し、次いで冷却された浴式超音波発生装置中で超音波処理した。超音波処理は懸
濁液が澄明になり(懸濁液A)、倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視で
きるリポソームが存在しなくなるまで(脂質の量および性質により数秒から数分
間)続けた。
【0069】 工程2:CinO−負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1v/vデキストラン/リポソーム懸濁
液中で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は次
いで、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ
磁気攪拌しつつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜
1,000rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して
、最終濃度1mMを達成した。
【0070】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構
成した。
【0071】 実施例13 カルシムにより沈殿したDNA負荷ヒドロゲル単離コクリエート
の調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状DNA負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリンのクロロホルム溶液(10mg/ml)を丸
底フラスコに入れ、ブチ(Buchi) 回転式蒸発器を使用して、40℃で乾燥して薄
膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガスを噴射して
殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜をpCMV−β−gal
−DNAのTE緩衝液の溶液(1mg/ml)で水和して、DOPS:DNAが
10:1であり、10mg脂質/mlの濃度に達した。水和懸濁液を取り除き、
窒素で封し、次いで数分間、攪拌した(vortex)。
【0072】 工程2:DNA負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 DNA/リポソーム混合物は2/1v/vデキストラン/リポソーム懸濁液中
で40w/w%デキストラン−500,000と混合した。この混合物は、15
w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁気攪拌し
つつ、シリンジを経て注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,000
rpmであった。CaCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度
1mMを達成した。
【0073】 攪拌を1時間続け、次いで1mM CaClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離した(
図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で再構成し
た。
【0074】 実施例14 亜鉛により沈殿した空ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状小胞の調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)を丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、35℃
で乾燥して薄膜とした。この回転式蒸発器は0.2μmのフィルターを通して窒
素ガスを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10
mg脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き 、窒
素で封して、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com.
, Inc.) 中で超音波処理した。超音波処置は懸濁液が澄明になり(懸濁液A)、
倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなる
まで(脂質の量および性質により数秒から数分間)続けた。
【0075】 工程2:ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソームは2/1 v/vデキシトラン/リポソームの懸濁液
中で、40w/w%デキストラン500,000と混合した。この混合物を、1
5w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁性攪拌
しつつ、シリンジで注入して懸濁液Bを得た。攪拌速度は800〜1,000r
pmであった。ZnCl溶液(100mM)を懸濁液に添加して、最終濃度1
mMを達成した。
【0076】 攪拌を1時間続け、次いで1mM ZnClおよび150mM NaClを
含む洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vor
tex)、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した
後、別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分
離した(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液で
再構成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)から小サイズコク
リエートの生成を確認した。
【0077】 実施例15 亜鉛により沈殿したアンホテオリシンB負荷ヒドロゲル単離コク
リエートの調製 工程1:ジオレオイルホスファチジルセリンからの小単層状AmB負荷小胞の
調製 ジオレオイルホスファジルセリン(DOPS)のクロロホルム溶液(10mg
/ml)とAmBのメタノール溶液(0.5mg/ml)の混合物をモル比、1
0:1にて丸底フラスコに入れ、ブチ(Buchi)回転式蒸発器を使用して、40℃
で乾燥して薄膜を得た。回転式蒸発器 は0.2μmフィルターを通して窒素ガ
スを噴射して殺菌した。次工程は無菌箱内で実施した。乾燥脂質薄膜を10mg
脂質/mlの濃度にて脱イオン水で水和した。水和懸濁液を取り除き、窒素で封
して、次いで冷却された浴式超音波発生装置(Laboratory Supplies Com., Inc.
) 中で超音波処理した。超音波処理は懸濁液が澄んだ黄色となり(懸濁液A)、
倍率1000の位相差顕微鏡で明らかに可視できるリポソームが存在しなくなる
まで(脂質の量および性質により数秒から数分間)、続けた。
【0078】 工程2:AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの調製 工程1で得たリポソーム懸濁液は2/1 v/vデキストラン/リポソームの
懸濁液中で40w/w%デキストラン500,000と混合した。この混合物は
、15w/w%PEG−8,000〔PEG8000/(懸濁液A)〕中へ磁性
攪拌しつつ、中へシリンジを経て注入して、懸濁液Bを得た。攪拌速度は800
〜1,000rpmであった。ZnCl溶液(100mM)を懸濁液に添加し
て、最終濃度1mMを達成した。
【0079】 攪拌を1時間続け、次いで1mM ZnClと150mM NaClを含む
洗浄緩衝液を容量比、1:1にて懸濁液Bに添加した。懸濁液を攪拌し(vortex)
、30分間、2〜4℃で3000rpmにて遠心分離した。上清を除去した後、
別の洗浄緩衝液を容量比、0.5:1にて添加し、続いて同じ条件で遠心分離し
た(図1参照)。得られたペレットは所望の濃度になるように同じ緩衝液を使用
して再構成した。レーザー光散乱(重量分析、Coulter N4 Plus)からAmB−
Zn−コクリエートの生成を確認した。
【0080】 実施例16 ヒドロゲル単離コクリエートの顕微鏡による観察 光学的顕微鏡の研究を、ヒドロゲル単離コクリエート生成の構造的作用の詳細
を得るために、調製手法を使用して段階的に実施した。 図3A、Bおよび4A〜Fに見られる顕微鏡による像は、Ca2+イオンによ
り沈殿したAmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの各調製段階における形態上
の変化を示す。AmB/リポソーム−デキストラン混合物がPEG溶液に分散さ
れると、相分離が図3Aによって示されるように生じた。リポソームの分配はA
mBの黄色によって示されるように、分散デキストラン相を好んだ。この分配は
各デキストラン粒子にリポソームが単離されることを確証する。連続相(PEG
)中へのカルシウムイオンの添加は、分散相の沈殿生成となった。最終産物とし
て、小さな針状コクリエートが形成され、顕微鏡下に観察され、これらのコクリ
エートはEDTAの添加およびカルシウムのキレートによって単層小胞中へ開い
た(図4A、B)。針状形態は、凍結破砕後、走査電子顕微鏡によって確認され
た(図5)。空およびAmB−Zn−沈殿ヒドロゲル単離コクリエート(図4C
、D)および空Zn−沈殿ヒドロゲル単離コクリエート(図4E、F)において
同様な顕微鏡像を得た。
【0081】 実施例17 アンホテリシンBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートのイン
ビトロ抗菌活性 カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の成長阻害 酵母のインビトロ感受性分析を行い、AmB−コクリエート、AmBisomes(
AmBのリポソーム生成)およびAmB/DMSOの阻害および致死効果を比較
した。新しく成長するカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の5つのコロ
ニーをYPD寒天プレートから(48時間培養物から)選択し、2mlの2xY
PDブロス、pH5.7へ添加した。この保存溶液のOD590を測定し、酵母
密度をOD590=0.1に調節し、この懸濁液0.1mlを96ウェルプレー
トのそれぞれのウェルへ添加した。
【0082】 AmB/コクリエート、AmB/DMSOおよびAmBisomesを96ウェルプ
レートへ添加して、AmB最終濃度を0.078、0.156、0.3125、
0.625、1.25および2.5μg/mlとした。96ウェルプレートを緩
やかに攪拌しながら、37℃に加熱し、細胞密度を0、2、4、6、24および
30時間に、96ウェルプレートリーダー(Molecular Devices Spectramax 340
)上で測定した。図6はAmB-コクリエートがAmBisomes(AmBのリポソ
ーム生成)よりも大きな成長阻害効果を有することを示す。
【0083】 アンホテリシンBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートの抗菌効果 酵母細胞の部分標本(50μl)を96ウェルプレートから取り出し、連続的
に希釈し(寒天培地上に置くために1:10000まで)、かつ、血算機(hemoc
ytometer) を使用して計数した。希釈酵母細胞50μlをYPD寒天プレート上
に置き、37℃で24時間、加熱した。黄色のコロニーをQuanitity One TMソフ
トウェアを装備したBioRad Fluor-S A Multi-Imager を使用して計数した。
【0084】 AmBisomes、AmB/DMSOおよびAmB/コクリエート(0.625μ
gAmB/ml)で処理した酵母細胞について、加熱30時間後に全細胞数に対
するコロニー形成単位の割合をテストした。その結果はAmB/コクリエートが
テストした他の抗菌剤に比べて、酵母細胞に対して最も大きな致死効果を有する
ことを示す。AmB-コクリエートによる処理後、酵母生存率はほぼ0%であり
、AmB/DMSOによる処理後、酵母生存率は12%であった。AmBisome
は効果的ではなく、酵母生存率52%であった(図7)。
【0085】 AmBコクリエートによるマクロファージ保護 マクロファージなどの粒子補足細胞は、多くの微生物感染に対する防御の第1
線である。しかしながら、重度のヒトへの臨床的感染を誘導する多くの微生物は
マクロファージに感染し、破壊を避けることが示されている。
【0086】 インビボにてマクロファージは細胞内取り込み機構によって、コクリエートの
摂取において重要な役割を果たすことが可能である。マクロファージはまた宿主
防御および真菌類および寄生虫のクリアランスにおいて重要な役割を果たすこと
から、マクロファージとコクリエート間の相互作用を検討することが重要である
【0087】 下記実施例はコクリエートがマクロファージによって摂取されることを示す。
マクロファージへ送達された大量のAmBは非毒性であると判断され、生物学的
活性形態にてマクロファージ内に残された。AmBコクリエートは真菌感染前ま
たは後に投与された場合、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)による感
染に対してマクロファージに保護をもたらした。
【0088】 予防的用量摂取:J774A.1マクロファージ(M)を96ウェルプレート
にて、DMEM+10%FBS中、1×10細胞/mlの濃度で継代培養した
。AmBコクリエート100μl(AmBc0.2、0.6、1.25、および
2.5μgAmB/ml)、フンギゾーン(Fungizone )、または空コクリエー
ト(2、6、12.5、および25μg脂質/mlのEC)を特定濃度で添加し
た。プレートを37℃で一夜、5%CO中でインキュベートした。24時間後
、培地を取り換えた。この工程を2回行なった。カンジダ・アルビカンス(CA
)を濃度2.5×10細胞/ml、マクロファージに比べて1:200の割合
でプレートに添加した。プレートを上記した条件下に一夜インキュベートした。
【0089】 24時間インキュベートした後、プレートを取り出し、観察した。培地を勢い
よくピペットで取り出し、細胞を破砕し、この懸濁的25μlをサブロー・デキ
ストロース寒天プレート上に置き、次いで、37℃で一夜、ドライインキュベー
ター中に置いた。Candida albicansのCFUを翌日、計数した。図8Aのデータ
はマクロファージを負荷したAmBコクリエートが真菌細胞の殺傷に非常に効果
的であることを示唆した。
【0090】 感染後用量摂取:J774A.1マクロファージ(M)を96ウェルプレート
で継代培養し、次いで一夜、インキュベートした。インキュベート後、マクロフ
ァージにCAを200:1の割合で感染させ、次いで、AmBc、フンギゾン(
Fungizone)またはECを続いて特定濃度で添加した。24時間後、細胞培養物
を上記したように観察し、CFUを測定した。
【0091】 MにCAを感染させ、続いてAmBコクリエートを投与したとき、CFU数は
再びほぼ零であった。これらの結果は、AmBコクリエートが洗い出された後、
マクロファージがCandida albicans感染に対して保護されたので、マクロファー
ジがAmBコクリエートを巻き込み、かつ濃縮していることを示す(図8B)。
【0092】 反対に、フンギゾーン(デオキシコール酸中のAmB)、AmBの最も一般的
な臨床形状は、インビトロでマクロファージに対して極めて毒性および致死性を
示した。投与後、5時間以内にペトリ皿に大量の細胞性残骸が見られ、生きたマ
クロファージの徴候は見られなかった。
【0093】 顕微鏡観察では、AmBコクリエートは検討した最高用量でもマクロファージ
に対して毒性を有しないことを明らかにする。AmBコクリエートは高濃度で集
積して、大きな膨張小胞となる。マクロファージを洗浄し、再び24時間インキ
ュベートした後、大抵の小胞は正常な形態および大きさにもどり、なお、わずか
なものは著しく大きくなっていた。わずかなマクロファージですら、拡大した小
胞とともに「移動」していることが認められた。AmBコクリエートは小胞内に
濃縮し、おそらくAmBは時間とともに徐々に放出される。
【0094】 実施例18 アンホテリシンBヒドロゲル単離コクリエートの静脈投与後のA
mBの組織透過評価 アンホテリシンBの組織透過性は静脈投与後に評価した。C57BL/6マウ
ス(20〜23g)群(n=5)にAmBコクリエート(0.05mg/20m
l)を18g1/2針サイズを有する1/2ccU100インシュリンシリンジで静脈
から(0.625mg/kg)与えた。予定された屠殺時間(2、5、10、2
0および40分、1、2、3、4、6、8、12、24、36および48時間)
に動物に麻酔薬を与え、心臓穿刺して採血し、次いで安楽死させ、解剖し、目的
の組織(脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、心臓、脂肪、胃、胃内容物、腸および腸内
容物)を取り出し、重量測定した。AmB分析後、試料を抽出溶媒(10%メタ
ノール、35%水、55%エタノール)と混合し、均質化し、超音波処理して、
遠心分離した。上清の部分標本90μlをマイクロバイアル中へ移送し、40℃
に保持したNova−Pak C−18カラム(3.9×150mm、粒子サイ
ズ4μm)のHPLCシステム中へ注入した。アンホテリシンBは29%メタノ
ール、30%アセトニトリルおよび41%2.5mM EDTAでもって流速0
.5ml/分にて溶出し、次に408nmにて検出した。AmB濃度は外部標準
曲線により計算した。
【0095】 図9に、AmBコクリエート1回静脈投与後の組織露出(exposure)を示す。
肝臓、脾臓および腎臓などの主要組織では大きな透過が見られた。
【0096】 実施例19 AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートによって仲介されたAm
Bの経口投与 一回用量摂取 AmB負荷ヒドロゲル単離コクリエートの経口投与は、一夜絶食したC57B
L6マウス(20〜23g)へ実施例4の処方剤を胃内投与して試験した。9匹
のマウスへ用量10mg/kgにて処方剤1/10mlを投与した。各群から3
匹のマウスを投与後、1、6および24時間後に屠殺し、続いて器官および組織
のAmB濃度を分析した。
【0097】 組織および血液試料を以下のように処理した。組織は抽出溶媒(HO35%
、メタノール10%、エタノール55%、w/w/w nv/v/v)を添加し
て1/20または1/10倍に希釈し、Ultra-TurrexR装置を使用して均質化し
た。部分標本0.5mlを取り出し、1分間超音波処理し、4℃で、12分間、
7260rpmにて遠心分離した。上清をHPLCマイクロバイアルへ移送し、
C−18、3.9×150mm、4μm粒子サイズの分析カラム上に40℃で流
速0.5mlにて、30μlを注入した。408nmで検出したAmB濃度は外
部標準曲線により計算した。
【0098】 図10は組織でのAmBの24時間、経時プロファイルを示す。3時点がプロ
ットされるにすぎないが、主要組織(肝臓、肺、脾臓および腎臓)での集積が見
られる。
【0099】 多数回用量摂取 マウスの他の2群は10日間に、10mg/kg/日を経口から多数回用量摂
取を受け、1群は最後の用量後、24時間で屠殺され、他の群は最後の用量を受
けた後20日に屠殺された。予定された時点で、マウスに麻酔をかけ、致死させ
て、組織採取のために解剖した。組織を1回用量摂取のように処理して、AmB
濃度をHPLCにて測定した。10回目の用量後、24時間で得た結果を図11
に示し、ヒドロゲル単離コクリエートは治療濃度で胃腸管からAmBの送達を可
能とすることを示す。
【0100】 実施例20.健康および感染マウスの生物分布と経口投与後の組織でのカンジ
ダ・アルビカンス濃度の相関関係 図12はアンホテリシンBの組織濃度(左スケールのμg/g組織)とAmB
-コクリエートの経口投与後のカンジダ・アルビカンス感染の減少としての効果
(右スケールのCFU/g)との関係を示す。
【0101】 健康なマウスへ10日間連続して、10mg/kg/日を経口投与した後、A
mBが腎臓、続いて肺、脾臓、肝臓および脳で高い濃度を示した。これは他の組
織よりもより低い濃度を示す。これは疾患状態が異なった濃度で薬剤の薬学動態
に影響することを示す。この現象はグラフから明らかに示される。組織中のAm
Bは5回以上、15日間、10mg/kg/日(同じ用量)を経口投与した後の
C.アルビカンス感染マウスでは健康群よりも低濃度に達する。これは肺が最低
濃度を示す標的組織である場合の分布パターンにおける変化を示す。
【0102】 AmBコクリエート処方剤の15日間、10mg/kg/日の経口投与は、高
い効果をもたらした。腎臓組織中のCFU/gの減少はコクリエート処方剤にお
いて約3.5logである。肺では、AmBコクリエート処方剤は完全にC.アル
ビカンスを皆無とし、真菌感染の肺をきれいにする。コクリエート送達システム
は感染動物に高濃度のAmBをもたらし、これはコクリエート処方剤に見られた
高効率と関連し、AmBコクリエートは、全身性カンジダ症の経口治療の適切な
ビヒクルであることを示す。
【0103】 さらに、経口投与したAmBコクリエートは最も高用量である50mg/kg
ですら(AmBコクリエート10、20および50mg/kgを与えられたマウ
スの腎臓、GI管および他の器官で損傷は見られなかった)、非毒性であった。
この高い濃度(50mg/kg)はカンジダ感染マウスモデルにおいて生存率1
00%を示した最低用量(0.5mg/kg)の100倍と均等である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のヒドロゲル単離コクリエートを生物関連物質とともに
、あるいは生物関連物質なしで得る方法の概念図である。
【図2】 図2Aおよび2Bは、レーザー光散乱によって測定したアンホテリシ
ンB(AmB)を負荷した(図2A)、あるいは空の(図2B)ヒドロゲル単離
コクリエート粒子サイズ分布(重量分析)を示す。
【図3】 図3Aおよび3Bは、PEGゲル溶液中に分散させたデキストランの
リポソーム混合物の顕微鏡像である。小さな黒点は、PEG相中にデキストラン
相を分散させて形成したデキストラン粒子である。大きなオープン円は小さなデ
キストラン粒子の溶融によって形成される。リポソーム分配は、AmBの黄色に
よって示されるようにデキストラン相を好む。図3bはCaCl溶液によって
処理した後の図3Aに示される試料の顕微鏡像である。矢印で示される円中の黒
色物は、Ca2+イオンの添加によって形成されたコクリエートである。
【図4】 図4A〜4Fは、1mM CaClおよび100mM NaClを
含む緩衝液で洗浄した後の図3Aおよび3Bに示される試料の顕微鏡像である。
凝集体はコクリエート粒子によって形成される。図4BはEDTAの添加後の図
4Aに示される懸濁液を示す。直径1〜2ミクロンのリポソームに対して開口し
、コクリエート粒子の固有サイズを示すコクリエート粒子は、ミクロン未満の範
囲内にある。図4Cは実施例4に記載される方法に従って亜鉛で沈殿させたAm
Bヒドロゲル単離コクリエートを示す。図4DはEDTAで処理した後の図4C
に示すコクリエートを示す。図4Eは実施例3に記載される方法に従って亜鉛で
沈殿させた空ヒドロゲル単離コクリエートを示す。図4FはEDTAで処理した
後のコクリエートを示す。
【図5】 図5は、凍結破壊後のヒドロゲル単離コクリエートの顕微鏡写真であ
る。
【図6】 図6は、0.625μgAmB/mlのAmBを負荷したヒドロゲル
単離コクリエートによるカンジタ・アルビカンス(Candida albicans)の成長阻害
を示す。DMSO中のAmBおよびAmBisome(登録商標)と対比する。
【図7】 図7は、30時間後のカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の
生存可能性へのヒドロゲル単離コクリエートの影響を示す。
【図8】 図8AまたはBは、アンホテリシンB-コクリエートとマクロファー
ジ培養物の効果を示す。
【図9】 図9は、アンホテリシンB-コクリエート投与後の組織でのアンホテ
リシンB濃度を示す。
【図10】 図10は、AmBを負荷したヒドロゲル単離コクリエートの1回投
与後の組織でのAmB濃度の時間的経過を示す。
【図11】 図11は、1回用量摂取後、24時間および多数回用量摂取後、2
4時間の組織でのAmB濃度を示す。
【図12】 図12は、アンホテリシンBコクリエート投与後のアンホテリシン
B濃度とカンジダ・アルビカンス濃度との間の相関関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/122 A61K 31/122 31/19 31/19 31/197 31/197 31/355 31/355 31/593 31/593 31/70 31/70 31/7004 31/7004 31/7016 31/7016 33/06 33/06 33/26 33/26 33/30 33/30 47/02 47/02 47/24 47/24 47/30 47/30 47/34 47/34 47/46 47/46 47/48 47/48 A61P 3/02 A61P 3/02 102 102 109 109 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),AU,C A,JP (72)発明者 ザリフ レイラ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08876 ブランチバーグ ヒューロン ト レイル 9 (72)発明者 ジン ツオ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08904 ハイランド パーク バレンチン ストリート 445 (72)発明者 セガッラ イグナシオ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07079 サウス オレンジ モントローズ アヴェニュー 170 (72)発明者 マンニーノ ラファエル ジェイ. アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08801 アンナダール ビクトリア ドラ イブ 22 Fターム(参考) 4B018 LB09 LE06 MD66 MF08 4C076 AA19 AA93 AA95 AA99 BB01 BB24 BB25 BB27 BB29 BB30 CC21 CC23 CC40 CC41 DD23 DD24 DD25 DD63 EE23 EE56 EE59 FF68 GG11 4C086 AA01 AA02 BA09 DA15 EA01 HA03 HA04 HA11 MA01 MA04 MA07 MA11 MA24 MA52 MA56 MA58 MA59 MA60 NA10 NA13 ZC21 ZC23 ZC29 ZC33 ZC35 4C206 AA01 AA02 CA10 DA01 FA53 MA01 MA02 MA04 MA05 MA11 MA44 MA72 MA76 MA78 MA79 MA80 NA10 NA13 ZC21 ZC23 ZC29 ZC33 ZC35

Claims (105)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)リポソームの水溶性懸濁液と栄養素と調味料物質からなる
    郡から選択される少なくとも1つの生物関連分子を準備し、 b)リポソーム/ポリマーA懸濁液を作り、該リポソーム懸濁液をポリマーA
    と混合して、 c)ポリマーBを含む溶液中に該リポソーム/ポリマーA懸濁液を添加し、そ
    の際、ポリマーAとポリマーBは非相溶性であり、それによって2相ポリマー系
    を形成し、 d)該2相ポリマー系へカチオン成分の溶液を添加し、かつ、 e)該2相ポリマー系を洗浄してポリマーを除去する を含む脂質主体コクリエートを製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記栄養素がビタミン、ミネラル、脂肪酸、アミノ酸および糖
    からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1の記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ビタミンがビタミンA、D、E、およびKからなる群から
    選択される少なくとも1つである、請求項2の記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ミネラルがカルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄およ
    び亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項2の記載の方法
  5. 【請求項5】 前記糖がグルコースおよびスクロースからなる群から選択され
    る少なくとも1つである、請求項2の記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記調味料物質が植物必須油および抽出物からなる群から選択
    される少なくとも1つである、請求項1の記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記調味料物質がシナモンオイルである、請求項2の記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記抽出物がハーブ、シトラス、香味料および種の抽出物から
    なる群から選択される少なくとも1つである、請求項6の記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記リポソーム水溶性懸濁液が超音波または微細流動化により
    作られる、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記リポソーム/ポリマーA懸濁液の添加が注入により行わ
    れる、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記リポソーム/ポリマーA懸濁液の添加を約0.1ml/
    分〜50ml/分の制御速度により行う、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記リポソーム/ポリマーA懸濁液の添加を約1ml/分〜
    10ml/分の制御速度により行う、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記リポソームが負に帯電した脂質を含む脂質で形成される
    、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記負に帯電した脂質が負に帯電したホスホリピドである
    、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記負に帯電したホスホリピドがホスファチジルセリン、ホ
    スファチジルイノシトール、ホスファチジン酸およびホスファチジルグリセロー
    ルからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項13または14記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 前記脂質が少量の他の脂質を含む、請求項13、14または
    15記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記他の脂質が1つ以上の両性イオン性脂質の群から選択さ
    れる、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記他の脂質が1つ以上のカチオン性脂質の群から選択され
    る、請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記他の脂質が1つ以上の多価カチオン性脂質の群から選択
    される、請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記他の脂質が生物学的に活性な分子と水素結合を形成する
    ことが可能である1つ以上の中性脂質の群から選択される、請求項16記載の方
    法。
  21. 【請求項21】 前記中性脂質が1つ以上のPEG化した脂質である、請求項
    20記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記コクリエートが小さな単層リポソームを使用して形成さ
    れる、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記リポソームの水溶性懸濁液が単層リポソームを使用して
    形成する、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記リポソームの水溶性懸濁液が生物関連分子を負荷した単
    層リポソームを使用して形成する、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記リポソームの水溶性懸濁液が生物学的関連分子を含み
    、それによって、該コクリエートもまた生物学的関連分子を含む、先の請求項の
    いずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記生物学的関連分子と脂質の混合物を含む薄膜を形成し
    、水溶性相と該薄膜を接触させて小さな単層リポソームの水溶性懸濁液を形成す
    ることにより、リポソーム懸濁液を形成する前処理工程を含む、請求項25記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 前記生物学的関連分子が水溶性相中に存在する、請求項26
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記脂質の薄膜を生物学的関連分子を含む水溶性相と接触さ
    せて、リポソームの水溶性懸濁液を形成するリポソーム形成前処理工程を含む、
    請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 空リポソームの懸濁液を生物学的関連分子と混合して、前記
    リポソーム懸濁液を形成する前処理工程を含む、請求項26記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記生物学的関連分子が電荷を有する、請求項27記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 前記生物学的関連分子が正に帯電されている、請求項30記
    載の方法。
  32. 【請求項32】 前記生物学的関連分子が負に帯電されている、請求項30記
    載の方法。
  33. 【請求項33】 前記生物学的関連分子が生物学的活性である、先の請求項の
    いずれかに記載の方法。
  34. 【請求項34】 a)界面活性剤-脂質混合物を含む水溶性懸濁液を準備し、 b)脂質/ポリマーA懸濁液作成し、該界面活性剤-脂質懸濁液をポリマーAと
    混合して、 c)該界面活性剤-脂質/ポリマーA懸濁液をポリマーBを含む溶液中に添加
    し、その際、ポリマーAおよびポリマーBは非相溶性であり、それによって、2
    相ポリマー系を形成し、 d)該2相ポリマー系にカチオン成分を添加し、 e)該2相ポリマー系を洗浄してポリマーを除去し、かつ、 f)工程aにおいて、栄養素と調味料物質からなる郡から選択される少なくと
    も1つの生物関連分子を準備し、 工程を含む脂質主体コクリエートを製造する方法。
  35. 【請求項35】 前記界面活性剤がオクチルグルコシドである、請求項34記
    載の脂質主体コクリエートの製造方法。
  36. 【請求項36】 前記脂質主体コクリエートは生物関連分子が生物学的活性で
    ある、請求項34記載の脂質主体コクリエートの製造方法。
  37. 【請求項37】 前記栄養素はビタミン、ミネラル、脂肪酸、アミノ酸および
    糖からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項34の記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記ビタミンがビタミンA、D、E、およびKからなる群か
    ら選択される少なくとも1つである、請求項34の記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記ミネラルがカルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄お
    よび亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項34の記載の
    方法。
  40. 【請求項40】 前記糖がグルコースおよびスクロースからなる群から選択さ
    れる少なくとも1つである、請求項34の記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記調味料物質が植物必須油および抽出物からなる群から選
    択される少なくとも1つである、請求項34の記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記調味料物質がシナモンオイルである、請求項41の記載
    の方法。
  43. 【請求項43】 前記抽出物がハーブ、シトラス、香味料および種の抽出物か
    らなる群から選択される少なくとも1つである、請求項41の記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記ポリマーAがデキストランおよびポリエチレングリコー
    ルからなる群から選択される少なくとも1つである、先の請求項のいずれかに記
    載の方法。
  45. 【請求項45】 前記2相ポリマー系中のポリマーAの濃度が、2〜20w/
    w%の濃度範囲である、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記ポリマーBがポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
    ール、フィコール、ポリビニルメチルエーテルおよびポリエチレングリコールか
    らなる群から選択される少なくとも1つである、先の請求項のいずれかに記載の
    方法。
  47. 【請求項47】 前記2相ポリマー系中のポリマーBの濃度が、2〜20w/
    w%の範囲である、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記2相ポリマー溶液はデキストラン/ポリエチレングリコ
    ール、デキストラン/ポリビニルピロリドン、デキストラン/ポリビニルアルコ
    ール、デキストラン/フィコールおよびポリエチレングリコール/ポリビニルメ
    チルエーテルからなる群から選択される少なくとも1つのである、先の請求項の
    いずれかに記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記カチオン成分が、2価イオン形成可能に不可欠な要素で
    ある、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記カチオン成分が、負帯電脂質をキレートあるいは架橋で
    きる構造である、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記カチオン成分が、多価カチオン脂質である、先の請求項
    のいずれかに記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記カチオン成分が、2価以上の多価イオンを含む、先の請
    求項のいずれかに記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記カチオン成分が、2価以上の多価金属イオンを含む、先
    の請求項のいずれかに記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記金属イオンが、無機酸の塩として添加され、好ましくは
    、その際、該塩は塩化カルシウム、塩化亜鉛または塩化コバルトである、請求項
    53記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記金属イオンが、Ca++、Zn++、Ba++およびM
    ++からなる群から選択される、請求項53または54記載の方法。
  56. 【請求項56】 前記コクリエートが、小サイズのコクリエートである、先の
    請求項のいずれかに記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記コクリエートのサイズが、1ミクロン未満である、先の
    請求項のいずれかに記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記洗浄工程が、2相ポリマー系を遠心分離してコクリエー
    ト沈殿物を分離し、ポリマーを含む上清を除去し、洗浄用緩衝液中に沈殿物を再
    懸濁し、洗浄沈殿物を遠心分離し、かつ、所望により再懸濁と遠心分離工程を1
    回以上に繰り返すことを含む、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記洗浄用緩衝液が溶解したカチオン成分を含む、請求項5
    8記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記カチオン成分が2価以上の多価イオンを含む、請求項5
    9記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記2価以上の多価イオンが金属イオンである、請求項60
    記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記金属イオンがカルシウムおよび亜鉛から選択される、請
    求項61記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記カチオン成分が洗浄用緩衝液中に少なくとも1mMの濃
    度で存在する、請求項59から62のいずれかに記載の方法。
  64. 【請求項64】 請求項1から63に記載の何れかの方法により調製された、
    生物学的関連分子を含むコクリエート。
  65. 【請求項65】 1ミクロン未満の平均粒子サイズを有する、請求項64記載
    の生物学的関連分子を含むコクリエート。
  66. 【請求項66】 前記コクリエートが、塩を含む媒体に懸濁される、先の請求
    項のいずれかに記載の方法。
  67. 【請求項67】 前記媒体が、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩
    化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムまたは炭酸ナトリウムからなる群
    の塩から選択されるものを含む、請求項66記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記コクリエートが、ポリマーを含む媒体に懸濁される、先
    の請求項のいずれかに記載の方法。
  69. 【請求項69】 前記媒体が、プルオロニックスまたはポリエチレングリコー
    ゲンからなる群のポリマーから選択されるものを含む、請求項68記載の方法。
  70. 【請求項70】 前記生物関連分子が有機体である、先の請求項のいずれかに
    記載の方法。
  71. 【請求項71】 前記生物関連分子が無機体である、先の請求項のいずれかに
    記載の方法。
  72. 【請求項72】 前記生物関連分子がモノマーである、先の請求項のいずれか
    に記載の方法。
  73. 【請求項73】 前記生物関連分子がポリマーである、先の請求項のいずれか
    に記載の方法。
  74. 【請求項74】 前記生物関連分子が親水性である、先の請求項のいずれかに
    記載の方法。
  75. 【請求項75】 前記生物関連分子が両親媒性である、先の請求項のいずれか
    に記載の方法。
  76. 【請求項76】 前記生物関連分子が疎水性である、先の請求項のいずれかに
    記載の方法。
  77. 【請求項77】 前記生物関連分子が宿主生物にとって内因性である、先の請
    求項のいずれかに記載の方法。
  78. 【請求項78】 前記生物関連分子が天然に産出である、先の請求項のいずれ
    かに記載の方法。
  79. 【請求項79】 前記生物関連分子がインビトロ合成である、先の請求項のい
    ずれかに記載の方法。
  80. 【請求項80】 コクリエートの粒径サイズが1ミクロン未満である、 a)生物関連分子、 b)負に荷電した第一脂質、かつ c)2価以上の多価カチオン、 を含むコクリエート組成。
  81. 【請求項81】 前記生物学的関連分子が電荷を有する、請求項80記載のコ
    クリエート組成。
  82. 【請求項82】 前記生物学的関連分子が正に帯電されている、請求項81記
    載のコクリエート組成。
  83. 【請求項83】 前記生物学的関連分子が負に帯電されている、請求項81記
    載のコクリエート組成。
  84. 【請求項84】 前記生物学的関連分子が栄養素と調味料物質からなる郡から
    選択される少なくとも1つである、請求項80記載のコクリエート組成。
  85. 【請求項85】 前記栄養素がビタミン、ミネラル、脂肪酸、アミノ酸および
    糖からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項84の記載のコクリ
    エート組成。
  86. 【請求項86】 前記ビタミンはビタミンA、D、E、およびKからなる群か
    ら選択される少なくとも1つである、請求項85の記載のコクリエート組成。
  87. 【請求項87】 前記ミネラルがカルシウム、マグネシウム、バリウム、鉄お
    よび亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項85の記載の
    コクリエート組成。
  88. 【請求項88】 前記脂肪酸がポリ不飽和脂肪酸および飽和脂肪酸からなる群
    から選択される少なくとも1つである、請求項85の記載のコクリエート組成。
  89. 【請求項89】 前記調味料物質が植物必須油および抽出物からなる群から選
    択される少なくとも1つである、請求項84の記載のコクリエート構成。
  90. 【請求項90】 前記抽出物がハーブ、シトラス、香味料および種の抽出物か
    らなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである、請求項89の記載の
    コクリエート組成。
  91. 【請求項91】 前記負に帯電した脂質がホスファチジルセリンを含む、請
    求項80記載のコクリエート組成。
  92. 【請求項92】 前記コクリエート構成がさらに少量の第二の脂質を含む、請
    求項80記載のコクリエート組成。
  93. 【請求項93】 前記第二の脂質が両極性脂質である、請求項92記載のコク
    リエート組成。
  94. 【請求項94】 前記第二の脂質がカチオン性脂質である、請求項92記載の
    コクリエート組成。
  95. 【請求項95】 前記第二の脂質が生物学的に活性な分子と水素結合を形成す
    ることが可能である脂質である、請求項92記載のコクリエート構成。
  96. 【請求項96】 前記第二の脂質がPEG化した脂質である、請求項92記載
    のコクリエート組成。
  97. 【請求項97】 前記2価以上の多価イオンが金属イオンである、請求項80
    記載のコクリエート組成。
  98. 【請求項98】 前記2価金属イオンがカルシウム、亜鉛、バリウムおよびマ
    グネシウムから選択される、請求項97記載の方法。
  99. 【請求項99】 請求項80から98のいずれかに記載のコクリエート組成物
    の効果的な量、および薬学的に許容される担体を含む栄養素または調味料物質。
  100. 【請求項100】 生物学関連分子が栄養素である人或いは動物宿主にコクリ
    エートの投与することを含む請求項80から98の何れかに記載の栄養素欠乏に
    対する処理方法。
  101. 【請求項101】 前記投与が粘膜または全身性経路である、請求項100記
    載の処理方法。
  102. 【請求項102】 前記投与が、経口、経鼻、眼内、肛門内、膣内、非経口ま
    たは肺内から選ばれる粘膜経路である、請求項101記載の処理方法。
  103. 【請求項103】 前記投与が、静脈内、筋肉内、皮下、経皮または皮内から
    選択される経路である、請求項102記載の処理方法。
  104. 【請求項104】 コクリエート化調味料を含む調味料物質を包装する方法
  105. 【請求項105】 生物学的関連分子が調味料物質である請求項80から98
    に記載の何れかの被覆または供給する組成の使用
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