JP2003515792A - 非線形光学体およびデバイス - Google Patents

非線形光学体およびデバイス

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JP2003515792A JP2001542267A JP2001542267A JP2003515792A JP 2003515792 A JP2003515792 A JP 2003515792A JP 2001542267 A JP2001542267 A JP 2001542267A JP 2001542267 A JP2001542267 A JP 2001542267A JP 2003515792 A JP2003515792 A JP 2003515792A
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Abstract

(57)【要約】 光リミッタ、光メモリ、およびビームカプラ等のデバイス用の、光屈折性の大きな単結晶に対する需要は、光屈折体(42)を提供することによって回避され、該光屈折体は、結合剤(43)、例えばガラスにより結合された、小さな光屈折性粒子(44)を含み、該結合剤は、該粒子と、屈折率に関して適合している。このような光学体は、繊維(42)またはバルク光学体(80)を含むことができる。多くの用途に対して、該光学体内で、該光屈折性粒子を整列させる必要があり、またこれは、流体流動を利用し、あるいは静電的に達成できる。該粒子の製法および光屈折性光学体の製法を開示する。また、粒子-結合剤マトリックス光学体を組み込んだデバイスをも開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、非-レーザー(non-laser)型光学体およびデバイス並びに限定するも
のではないが、特に光屈折(photorefractive)材料を含む、光屈折デバイスおよ
び方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
光屈折材料は、その屈折率が、該材料中の変動する光強度の勾配に応じて変動
する材料である。このような材料は、典型的には結晶であるが、ポリマーまたは
液晶であっても良い。 非線形の光学素子は、レーザーシステム乃至データ保存に及ぶ多くの用途にと
って、極めて重大である。これら用途の多くは、単結晶材料の非線形光学特性に
依っている。不幸なことに、これら材料の多くは、意図する用途にとって十分に
大きなサイズにまで、首尾よく成長させることは困難である。このことが、広範
囲に渡る非線形光学結晶の有用性を大きく制限している。
【0003】
【発明の開示】
本発明の目的の一つは、上記問題点を解決することである。 第一の局面によれば、本発明は、非線形光学特性を持つ光学体を含み、該光学
体は、結合材料によって光学的に結合された第一材料の領域または粒子を含み、
該第一材料は、非線形光学材料を含む。 従って、単一の大きな結晶は製造されておらず、その代わりに、結合されたよ
り小さな非線形の光学領域(または結晶)を持つ光学体が、製造されている。該結
合材料は、好ましくは線形光学材料である。 好ましくは、該第一材料の屈折率は、該結合材料の屈折率と、好ましくは少な
くとも1、2、3、4またはそれ以上の小数位まで一致する。これら屈折率は、波長
のある光学的な範囲に渡り一致し得るものである。これらは、400〜750 nmなる
範囲に渡り一致するものであり得る。
【0004】 好ましくは、該第一材料は、光屈折材料を含む。 該第一材料は、好ましくはドープされた、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、好まし
くは鉄でドープされたニオブ酸リチウム;または好ましくはドープされた、タン
タル酸リチウム、またはニオブ酸カリウムリチウム(ドープまたはアンドープ)、
または好ましくはドープされた、ニオブ酸カリウム、またはニオブ酸鉛マンガン
(ドープまたはアンドープ)、またはチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム
バリウム、またはニオブ酸ストロンチウムバリウム、またはニオブ酸カリウムナ
トリウムバリウム等を含むことができる。該第一材料は、好ましくは該材料の粒
子を横切って、有意の電位を発生する、光屈折材料を含む。該第一材料は、光起
電力発生、またはピエゾ電気発生(歪による電位)、または熱電気発生(熱による
電位)材料であり得る。
【0005】 好ましくは、第一材料の粒子が存在するが、固体以外の、例えば液状領域が、
その代用であり得る。該光学体は、好ましくは自立性であり、また好ましくは中
実であり、最も好ましくは剛性である。 好ましくは、該第一材料の領域または粒子各々は、好ましくは単結晶ドメイン
を持つ、単結晶を含む。粒子は、1を越えるドメインを持つことができ、この場
合少数の、好ましくは奇数のドメインを持つ粒子が好ましい。好ましくは、該領
域または粒子は、1軸型であるが、これらは2軸型結晶材料であっても良い。 好ましくは、該結合材料は、この光学体の使用波長において透明な、ガラスま
たはポリマーを含む。
【0006】 好ましくは、この光学体中に、数十、数百、数千、または数万、数十万もしく
はそれ以上の、第一材料の領域または粒子が存在する。好ましくは、該領域また
は粒子は、この光学体中に、実質的にランダムに分配されている(しかし、その
分布は、秩序付けることができる)。好ましくは、該領域または粒子は、実質的
に共通の方向に配向されており、または少なくとも有意数の隣接粒子または領域
は、実質的に共通の方向に配向されている(しかし、これらはランダムに配向す
ることができる)。
【0007】 該領域または粒子は、長い長さを持つことができる。該光学体は、長い長さを
持つことができる。該領域または粒子は、該光学体の長手方向に整列させること
ができ、あるいはこれらは該光学体の長手方向に対して、角度を持って傾斜した
方向に、横方向に整列させることができる(例えば、恐らく約45°または実質的
に直角に整列される)。この光学体は、繊維またはフィラメントを含むことがで
きる。あるいはまた、該光学体は、三次元形状、例えば幾何学的形状を含むこと
ができ、あるいはこれは層または被膜を含むことができる。これら粒子の長さ対
幅の比は、約1:1、4:3、3:2、2:1、4:1、8:1、16:1、32:1、100:1、20
0:1またはそれ以上、あるいは任意の上記境界間に規定される任意の範囲であり
得る。 該粒子または領域は、好ましくは、各粒子内に、異なる屈折率を持つ領域の、
回折パターンを生成するのに十分な長さを持つものである。 該粒子は、好ましくは、その上に生成された回転モーメントを持つことができ
る。この回転モーメントは、電磁気的な双極子を持つ、あるいはこのような双極
子を持つことのできる粒子によって、達成できる。
【0008】 該領域または粒子は、タバコ-形状(楕円)、または円筒、または球、または偏
菱形、または矩形、または一般的な立方体形であり得る。該粒子は、好ましくは
固体であり、また好ましくは結晶であるが、幾つかのポリマー粒子は、液晶「粒
子」または領域と同様に、適当な性質を持つことができる。 該領域または粒子は、ミクロンオーダーの最大の寸法を持つことができる。例
えば、該粒子は、0.5〜10μm、あるいは5μmまでの長さ、あるいはこれらは1-3
μmの長さ、1-5μmの長さ、あるいはそれ以下であり得る。該粒子は、好ましく
は、約0.1μmよりも大きい。次微粒子も含むものとする。該粒子は、0.05〜200
μmなる範囲、好ましくは0.1〜20μmなる範囲にあるサイズを持つことができる
。1粒子のサイズは、その最大の寸法である。
【0009】 1粒子内のドメイン数を、該粒子材料のキューリー温度を越える温度にて加熱
し、電場を印加し、かつ該粒子を冷却することにより、減じることが望ましい場
合がある。しかし、該粒子を、単一ドメイン粒子の形成が、エネルギー的に好ま
しくなるのに十分に、小さくすることが好ましい。非線形光学作用が観測される
ように、使用に際して(対象とする波長、典型的には光波長)、適当なフリンジ間
隔を得るのに十分に粒子を大きくすること、および好ましい単一ドメイン結晶を
得るべく、粒子を小さくすることとの間には、ウインドウ(window)があると考え
られる。該粒子が、1-3μm程度の大きさを持つ場合、該フリンジ間隔は、光波長
、例えば400 nmに対して、λ/2n(ここで、典型的なnは、約2である)であると考
えられ、これは約100 nmなるフリンジ間隔を与え、従って該粒子内には約10個の
フリンジが存在し得る。1-3、または1-5μm程度の粒子は、単一ドメイン結晶を
生成する傾向をもつと考えられる。
【0010】 該光学体は、1またはそれ以上の第一の整列した帯域および1またはそれ以上の
第二の帯域を持つことができ、該第一帯域中の該粒子または領域は、一般に全体
として相互に整列しており、また該第二帯域中の該粒子は、該第一帯域中の粒子
に対して、全体として整列されてはいない。好ましくは、該光学体は、複数の第
一帯域を有し、各第一帯域中の粒子は、全体として共通の配向で整列しており、
また好ましくは、複数の第二帯域が、該第一帯域間に挿入されており、該第二帯
域中の粒子は、全体として、該第一帯域の配向では整列されていない。該第一帯
域は、規則的な間隔を持つことができる。該第二帯域は、実質的に秩序だって整
列されてはいない粒子を含むことができ、あるいは該第二帯域は、特定の第二帯
域に対して、一般に共通の方向に整列された粒子を含むことができる。各第二帯
域の粒子は、共通の方向に整列できる。該光学体は、共通の第一の方向に整列し
た粒子を含む、周期的な第一帯域と、共通の第二の方向に整列した粒子を含む、
周期的な第二帯域とを持つことができ、該第一および第二帯域は、該光学体内で
交互に配置されている。
【0011】 本発明の第二の局面によれば、非線形光学特性を持つ、光学体の製法を含み、
該方法は、光学的結合材料で一緒に結合された、非線形の光学材料で作られた複
数の粒子または領域を形成する工程を含む。 この方法は、好ましくは光屈折性光学体の製法を含む。 好ましくは、この方法は、少なくとも一つの方向から光を入射させた際に、共
通の様式で動作するように、該光学体内の該粒子または領域を整列させる工程を
含む。 好ましくは、この方法は、結晶性粒子または領域に、結晶学的な軸を持たせ、
および該結晶性粒子の少なくとも一つの軸を、該光学体内で整列させる工程を含
む。 これら粒子の整列は、機械的な手段、例えば流体を流動させる作用によって達
成できる。例えば、該流体は、該粒子を、流路を通して搬送することができる。
該粒子は、これらが単一の配向で、またはある制限された範囲の配向で、該流路
に入るように、これらを束縛するような長さのものであり得る。
【0012】 この整列は、静電的に達成することができる。この方法は、該粒子上に双極子
モーメントを、好ましくは電気双極子を生成する工程を含む。この方法は、また
電磁場(例えば、電場)を印加して、該粒子の双極子を整列させ、結果として該粒
子を整列させる工程を含む。この双極子は、光起電力発生可能な粒子または領域
を光照射することにより、あるいはピエゾ電気発生可能な粒子または領域中に、
(例えば、超音波を印加することによって)歪を発生させることにより、あるいは
熱電気発生可能な粒子を加熱することにより生成できる。この双極子は、好まし
くは該粒子が、該結合媒体/材料に対して運動している際に生成される。好まし
くは、配向-誘導場を印加し、一方該粒子を帯電させ、かつ該結合材料に対して
運動状態に維持する。好ましくは、実質的な数の該粒子または領域、および最も
好ましくはその実質的全てが、この配向操作中に、あるいはまた好ましくは該配
向操作後に、ただ一つのドメインのみを持つ。好ましくは、実質的な数の隣接粒
子が、共通の方向に整列される。最も好ましくは、実質的に全ての、該配向操作
中に運動している粒子は、同一の共通の配向方向に向かって運動している。
【0013】 好ましくは、該結合剤は、該配向操作中液体であり、また最も好ましくは、該
配向操作後、該結合剤は固化される。これは、該結合剤を冷却するか、あるいは
化学反応、例えば重合によって行うことができる。 非線形の光学素子を含む光学体は、光リミッタおよび光アイソレータ(これら
を透過する光の強度を制限するための)、データを保存するための光メモリーデ
バイス、光ビームカプラ、および光子型(photonic)結晶および光子型バンドギャ
ップデバイス(これらに限定されない)を包含する、広範囲の用途を持つ。このデ
バイスは、ディスプレイスクリーン、または通信用部品を含むことができる。上
記デバイスの保護も、求められている。
【0014】 更なる局面によれば、本発明は、本発明の第一の局面による(あるいは本発明
の第二の局面に従って作成した)デバイスを含み、該デバイスは、好ましくは、
光リミッタまたはアイソレータ、光メモリー、光ビームカプラ、光子型結晶デバ
イス、光子型バンドギャップデバイスの内の1種を含む。 他の応用領域は、1方向においてのみ透明な「ガラス」を含むことができる。こ
のような「ガラス」の保護、およびこのような「ガラス」を含む物品も、求められて
いる。「ガラス」とは、重合成品をも含むものと理解されよう。 もう一つの局面によれば、本発明は、非線形光学特性を持つ光学体の製法を含
み、この光学体は、非線形光学特性を持つ粒子を、結合材料で結合して、粒子-
結合剤マトリックスを形成する工程を含む。
【0015】 他の局面によれば、本発明は、結合剤により、光学的かつ物理的に一緒に結合
された、非線形光学特性を持つ複数の粒子の、非線形光学特性を持つ光学体を製
造するための利用を包含する。 他の局面によれば、本発明は、非線形光学デバイスで使用するための、結合剤
-粒子マトリックス製造における、非線形光学特性を持つ粒子の利用を包含する
【0016】 我々は、初期の文献が幾つか存在することを認識している。US 5,963,360は、
ポリマーを主成分とする薄膜材料を記載している。この文献は、χ(3)非線形、
非-光屈折性媒体として、粒子を使用している。これは、半導体または金属の粒
子を含む。US 5,508,829は、光学記憶媒体に、第V族金属の粒子を含めることを
開示している。US 5,432,635は、ガラスマトリックス中に、金属および半導体粒
子両者を含む、χ(3)非線形デバイスを開示している。US 5,253,103は、ガラス
マトリックス中に、波長以下の大きさをもつ半導体粒子を開示している。US 5,7
26,796は、光学的制限を達成するために、誘導された内部屈折率変化の利用を開
示し、また粒子内に、熱的または光学的に屈折率変化を誘導することを開示して
いる。US 5,452,123は、光学的スイッチデバイスを得るために、ドープしたニオ
ブ酸リチウム結晶において、シリカコロイド球を使用することを開示している。
【0017】
【発明を実施するための最良の形態】
以下に、本発明の態様を、添付図を参照しつつ説明するが、これらは例示の目
的でのみ与えられるものである。 図1および2は、光屈折性非線形光学素子の主な原理を、基本的に記憶するた
めのものとして役立つ。第一ビーム10および第一ビームに対して傾斜している第
二ビーム12が、光屈折性材料15の結晶14内で合した場合、これらは、暗線18と明
線20とからなる、干渉パターン16を生じる。該光屈折性材料15は、明線20に関わ
る相から90°変えられた屈折率を持ち、従って異なる屈折率を持つ領域のバンド
のホログラムが、該結晶14内に書き込まれる。
【0018】 該回折パターン16により生成された該回折ホログラムは、1出力方向(方向の参
照番号22)において、構築的干渉を起こさせることによって、図3および4に模式
的に示されたように、2つのビームを結合するのに利用できる。図4に最もよく示
されているように、入射ビーム24は、ビームスプリッタ26によって分割されるよ
うに配置でき、また該分割ビーム27は、ミラー28に向けられ、該ミラーは、シグ
ナルビーム30を発生するように調節できる。該コヒーレント性のビーム24および
30は、該光屈折性結晶14内で相互作用し、また得られる干渉パターンは、出力の
構築的回折方向、即ち方向22を与えるように配置されている。図3において参照
番号32で示された、「他の」ビームは、実際には存在しない(あるいは極めて弱い)
。というのは、これが破壊的な干渉方向を表すからである。ビーム22は増幅され
たシグナルビームであり、またビーム32は、減衰した入射ビームである。該出力
シグナルの出力は、吸収性の低い、該入力シグナルの実質上の総和となるように
、配置できる。
【0019】 図5は、2つのビームを干渉的に結合する、もう一つの、逆に広がる様式を示
すものであり、ここで該光屈折性結晶のC-軸は、該入射ビーム24の方向と平行に
配向され、また該シグナルビーム30は、該入射ビームに対して180度にて入射す
る。この回折パターンを、該結合され/回折されたビーム出力の大部分が、出力
シグナルビーム34に存在し、一方「透過入射ビーム」36には、出力が殆どまたは実
質的に存在しないように、配置することが可能である。図5から、該180度結合の
干渉フリンジが、一緒により接近しており、かつ図3に見られるものよりも鮮鋭
であることに気付くであろう。 図7は、該結晶の一面からの反射36に、該シグナルビームを含ませることによ
って、参照番号35で示された屈折性材料の結晶を、どのようにして光リミッタと
することができるかを示している。このように、該結晶35は、そのC-軸方向に、
極めて僅かな光しか通さない(しかし、逆方向には光を通すであろう)。
【0020】 図8は、鉄をドープしたニオブ酸リチウム(Fe-LiNbO3)結晶に関する典型的な
応答速度を示し、また理解されるように、該透過光は、約15 ms以内に実質的に
なくなり、またその元の強度の1/eの強度まで減じるための速度は、約2 msであ
る。 大きな(例えば、1 cm、2 cmまたはそれ以上)結晶を含む光屈折性デバイスは、
良好に機能するが、これらの大きな単結晶は、高価であり、また成長させること
が困難なものである。 大きな光屈折性の単結晶を入手する必要性は、ないことが分かった。幾つかの
方法によって、即ちガラス、ポリマー、または他の結合性(通常は分割性の)物体
内に、光屈折性材料の粒子を配合することによって、同一の効果、および実際に
はより良好な効果を達成できる。
【0021】 該非線形の結晶材料と同一(または極めて類似する)屈折率を持つ、アモルファ
スガラスまたはプラスチックホスト媒体中に、結晶性材料の粒子を配合すること
によって、所定のサイズまで単結晶を成長させることなしに、大容量の該ガラス
-粒子マトリックス(GPM)を、「注型する」ことが可能である。このGPMの非線形光
学特性は、それ自体単結晶である個々の粒子に、および幾つかの用途においては
、該粒子相互に関する巨視的な配列に依存する。換言すれば、幾つかの用途にお
いては、該単結晶性粒子全てが、その結晶軸を同一の方向に向けるように、配列
している必要がある。これら粒子は、自動的に、十分に小さなサイズで整列させ
ることによって、単結晶とすることが可能である。このように単結晶化した場合
、該ドメイン境界エネルギーの、該粒子の全エネルギーに対する相対的な寄与は
、最早ドメインを生成するには、エネルギー的に好ましくない点にまで増大し、
単結晶粒子を与える。
【0022】 例えば、光リミッタとしての用途があり、そこでの該粒子の配列は、不要とな
る可能性がある。光メモリーデバイスも、これら粒子の整列を必要としない可能
性がある。 図9は、クラッド42によって取り巻かれたコア41を含む、光学ガラス繊維40を
示す図である。該クラッドは、該コアの屈折率よりも低い屈折率(例えば、約0.1
またはそれ以上)をもつ。この繊維は長さ数cm、例えば長さ2〜5 cmである。該コ
アは、図10に示されており、また多数の結晶粒子44を埋設する、ガラス結合マト
リックス43を含む。該粒子44は、非線形一軸強誘電性粒子である。各粒子は、単
一のドメインを含む。これら粒子は、一般に該コア全体に渡りランダムに分布し
ているが、これらは秩序だったパターンまたは様式で分布させることも可能であ
る。図9および10に示した例における該粒子は、各々同一の方向(該粒子のC-軸は
同一の方向に伸びている)に、配向されている。該C-軸は、一般に該繊維の長手
方向の軸に平行に配向することができ、あるいは該軸は異なる方向、例えば軸か
ら数度ずれた方向、あるいは該繊維の軸に対して垂直に、あるいは該繊維軸に対
して一般に45度の方向に配向できる。
【0023】 もう一つの態様において、該粒子のC-軸は、相互に対してランダムに配向させ
ることが可能である(あるいは少なくとも、該軸は全てが同一の方向に伸びてい
る必要はない)。 該ガラスマトリックス43の屈折率は、同一方向の結晶44の値と、好ましくは少
なくとも1小数位およびもっとも好ましくは少なくとも2小数位まで一致する。3
、4、5またはそれ以上の小数位までの屈折率の一致も達成可能であり、また望ま
しいことである。該ガラスおよび結晶粒子に関する典型的な屈折率は、約2であ
り得る。 該繊維/結合剤-粒子マトリックス本体の温度は、良好な屈折率の適合性を得る
ために調節できる(nは、温度に依存し、温度に伴う屈折率変化Δnは、多くの材
料対に対して異なっている)。
【0024】 図9および10に示した例において、図示された粒子は、1種/組成のみの粒子で
ある。第一種の粒子/結晶を含む結合剤-粒子本体を、第一の材料で作り、第二種
の粒子を、第二の異なる材料で作ることが望ましい。2種を越える粒子結晶組成
も存在し得る。粒子(同一材料製であれ、異種材料製であれ)は、粒子/結合剤マ
トリックスにおいて、1以上のサイズおよび/または形状を持つものであり得る。 図11は、ガラス/結晶粒子マトリックスを含む、他の光学繊維46を示す。ここ
で、該ガラスは、参照番号47で、また粒子は48で示されている。該粒子48は、偏
長楕円形またはタバコ-形状にある。 細長い粒子を、クラッド繊維を含むコアの径よりも長く、あるいは繊維/ボデ
ィー(body)の径よりも長くすることができる。粒子の長さは、10μmあるいはそ
れ以上であり得る。これら粒子は、使用する光の波長よりも長く、あるいは該波
長と同一のサイズとすることができる。該粒子は、4500μm、1 mm、数mmあるい
はより大きく/長くすることも可能である。
【0025】 図11から理解されるように、該粒子48は、一般に/実質的に該繊維46(またはボ
ディー)の長い主軸に沿って配列された、その長い軸を有する。しかし、粒子間
の配列には幾分かのずれがあり、幾つかの粒子は、軸から0、5、10、15または20
あるいはそれ以上の角度(あるいはこれら点の何れかによって画成される範囲)だ
けずれて、配列されていても良い。 図12は、図11と同様な配置を示す図であるが、参照番号50で示した粒子は、か
なりの程度まで整列されており、あるいは実質的に全ての粒子が、相互に対して
実質的に平行に(また、この例では、該繊維/ボディーの軸に対して平行に)整列
されている。更に、図12の粒子は、より角張っており、実質的に平坦な面、例え
ば平坦な側面51を持つ。これらは、同様に平坦な面52をもつことができ、これら
の面は、典型的には該側面に対して直交している(しかし、ある傾斜角をもつこ
とも可能である)。
【0026】 別の態様において、該粒子50は、円筒形状を持つことができ、その端部面は、
曲率のある側面に対して90度をなしていても、そうでなくても良い。 図13は、整列された円筒状の粒子を含む繊維の、断面図である。 図14Aおよび14Bは、クラッド繊維(クラッドは図示せず)のコア60を示し、ここ
で粒子62は、ガラス材料で結合されており、また該粒子は、該繊維と比較して、
実質的な径を有している。これら図14Aおよび14Bに示した例において、該粒子は
、該繊維/ボディーの径の、1/2を越える径を持つ。該繊維の長さに沿った殆どの
位置において、垂直断面内にはただ一つの粒子のみが存在する。
【0027】 図14Aの粒子62は、タバコ状の粒子である。図14Bに参照番号64で示された粒子
は、一般に平行六面体形状であり、矩形または正方形の断面および平坦な端面を
持つ。これらは、異なる断面、例えば3、4、5、6、7、8、またはそれ以上の側面
を持つことができる。該結晶の側面の数は、該結晶の自然の形状に依存する可能
性がある。図14Bでは、隣接結晶の、参照番号65で示される端面は、一般的に相
互に対面している。結晶間のギャップは、該結晶の長さよりも短いものであり得
る。 勿論、図9〜14は、クラッド繊維並びにクラッドを持たない繊維のコアを表す
ものであり得る。
【0028】 図15は、図14Aの繊維コア60を通る断面を示す。 図16は、コア67およびクラッド68を含む、光ファイバーの長い光学エレメント
66を模式的に示すものである。該コア67は、多数の整列した光屈折性結晶69を含
む。 図17A乃至17Eは、楕円形、円筒状、球状、レンガ状、平行六面体状、および立
方体形状を含む種々の形状を持つ、単一ドメインを持つ、強誘電性光屈折性結晶
を示すものである。他の形状も、勿論可能である。 該粒子の少なくとも大多数が、一般的に同一の形状および一般的に同一のサイ
ズを持つが、長さおよびサイズには幾分の変動がある。
【0029】 これら粒子は、大きな結晶体を破壊、例えば粉砕/破砕により、あるいは化学
的な破壊により、あるいは最初にこれらを小さな粒子として形成することによっ
て、製造できる。これら粒子は、該結合剤と組み合わせる前に製造でき、あるい
はこれらは該結合剤中で、その場で製造できる。例えば、これら粒子は、溶液か
ら結晶化することができる。一群の液状結合剤は、その中にあるいはそこに添加
された、適当な化学物質を含み、できれば該結合剤/物質混合物を塗布すること
によって、該結合剤中に結晶を形成することができる。ガラスまたはプラスチッ
ク内で、光屈折性の単一ドメイン型単結晶の、微細結晶の生成は、興味深いこと
である。 該結晶粒子、または該微小粒子を形成するための大きな結晶は、適合性のある
メルトから形成し得るが、幾つかの状況下においては、化学量論的または準適合
性(subcongruent)もしくは超適合性(supracongruent)メルトを使用することが可
能である。該光屈折性材料の酸化状態を変更することによって、その光屈折性、
光学的利得を変更でき、またそのビーム結合特性を変えることができる。
【0030】 添付図に示された粒子は、好ましい態様では、(後に記載されるであろう理由
のために)光屈折性であり、また双極子を誘発する回転モーメントを持つことが
できる。しかし、粒子上に誘導可能な回転モーメントを持たない粒子を含む、適
当な非線形光学体を製造することが可能であり、従って該材料に対するこのよう
な要件が、不要となる可能性がある。単一ドメインを持つ粒子が好ましいが、複
数のドメインを含む粒子を使用することも可能である。しかし、好ましくは、マ
ルチ-ドメイン粒子は、依然として回転モーメントを持つ双極子を含むことがで
きよう。
【0031】 該粒子を整列させる方法は、これらを整列させようとする場合、考察する価値
がある。第一の整列方法は、図18に実線で示されている。結合剤71および結晶粒
子72の移動可能な(例えば、溶融)ボリューム70が与えられ、またこれは例えばダ
イ76内の整列用の開口74を貫通する。この例における該ダイは、数個の結晶に相
当する長さで伸びた、制限された通路78を有する。これら結晶は、細長い形状を
持つ。該結合剤の流体および結晶が、該ダイを通る際に、該流体結合剤の表面張
力による剪断/粘性力は、該細長い粒子を、一般的に直線状に引っ張る傾向にあ
る。その上、図18の例では、該粒子は、該通路78、「脇道」とは適合しないであろ
う。該ダイは、孔を備えたプレートであり得、あるいは押出し方向において実質
的な長さを持つ。
【0032】 もう一つの態様において、該通路は、長い粒子が脇道に入ることができるのに
十分な幅を持つことができ、また長手方向に間隔のある領域における、一般に均
一な断面、あるいは種々の長い位置における、テーパーのある、段階的に小さく
なる断面を持つことができる。この通路は、該粒子を「真っ直ぐにする」ための、
流体流動の作用によるものであり得る。あるいはまた、この通路自体は、該粒子
が整列を生じるように、形成/成型することができる。上記の整列工程は、該粒
子上の如何なる双極子も必要としない。
【0033】 巨視的な整列も、機械的/流動的作用の代わりに、またはこれに加えて、電磁
作用を利用することによって達成することができる。多くの非-中心対称性結晶(
例えば、ドープしたニオブ酸リチウム)の特性は、これら結晶が、大きな光起電
力場を発生し得ることにある。これは、最初にグラス (Glass) 等 (Applied Phy
sics Letters, Vol. 25, p. 233) によって観測され、彼らは、光学的に照明し
たニオブ酸リチウムの結晶が、結晶の2つの対向する面を電気的に接続した際に
、電流を発生すると述べている。この光起電力効果は、これら材料内の電気の担
体が、非対称の電位ウエル内に存在するために起こる。従って、光励起された電
荷は、優先的に一方向に移動する。鉄をドープしたニオブ酸リチウム(Fe:LiNbO 3 )の電気的に孤立した結晶が照明(光照射)された場合、100 kV/cmを越える高電
位電場が発生する可能性がある。このことが、Fe:LiNbO3の微視的な単結晶粒子
内で発生した場合、該粒子各々は、電気的に分極されることとなる。これが、全
てのまたは実質的に全ての、結合剤/粒子マトリックス内の粒子の、巨視的な整
列の一方法のカギとなる。
【0034】 従って、該粒子を整列するための一つの簡単な方法は、該「ガラス」ホストが溶
融し、かつ該結晶粒子が自由に運動するまで、該結合剤/粒子マトリックス(例え
ば、ガラス/粒子)を加熱することである。次いで、該溶融マトリックスを、強力
な光源の光で照明することにより、該粒子を相互に対して十分に整列することが
できる。該溶融ガラス状態において、そこで浮遊する結晶粒子は、小さな双極子
として作用し、しかも寧ろ磁場における鉄充填物のように、正負を揃えて整列す
る傾向がある。プラスチックを主成分とする結合剤/粒子マトリックスについて
は(ガラス結合剤とは逆に)、重合前に該粒子を整列させて、加熱操作を不要にす
る(しかし、加熱してもしなくても良い)ことができる。一旦該粒子が整列された
ら、該ガラスを冷却し、または該プラスチックを重合し、しかも照明を維持する
と、該粒子はその整列した状態に「固定」される。これら粒子各々が経験する双極
子モーメントは、光起電力場の強度に依存し、該強度は更に光照射の強さに依存
し、また該結晶粒子の充填密度にも依存する。
【0035】 該双極子モーメントが、該液状ホスト内の、粘性力およびブラウン運動の作用を
克服するのに十分に強力であれば、このようにして該粒子を整列できる。整列は
、この方法によって確実なものとはならない。というのは、これは該粒子-結合
剤マトリックス内に、相変化を効果的に起こし、かつ該粒子の再配向は、最もエ
ネルギー的に好ましい状態にあるであろうからである。この状態は、一連の局在
化された「ポケット」または「セル」からなるものであり得、これらの中で、該粒子
全ては正確に整列されるが、隣接セルは、相互に関して異なる巨視的な整列方向
を取ることができる。しかし、対称性に基づく整列は、特に粒子-マトリックス
材料の全体積が、さほど大きくない場合には、該最もエネルギー的に好ましい状
態が、完全な整列状態であることを示唆する傾向がある。
【0036】 該マトリックス材料を光照射することによる、小さな双極子の生成に加えて、
該整列の確立を、外部電場の印加によって増大することができる。これは、該整
列をより確実なものとするばかりか、ランダムな方向ではなく、予め決められた
方向に沿って整列させると言う、利点を持つ。これは、非対称の物体、例えば平
坦なプレートまたはロッドを注型する際に有利である。 これら技術を部分的に適用し、一方で粒子-結合剤マトリックスを延伸または
引き伸ばして、光ファイバーを得ることも可能である。この技術は、光ファイバ
ー系を、有意な非線形光学的応答を持つように製造できると言う利点を持つ。光
屈折性材料から、光リミッタおよびメモリーデバイス用の、光ファイバー、特に
光ファイバーのコヒーレント性の束を製造できることは、興味深いことである。
注型、延伸、紡糸の前に、並びに(あるいは恐らくその代わりに)繊維または光学
体の形成中に、および/または該流体マトリックス材料の製造中に、多量に存在
する該流動粒子/結合剤マトリックス材料中で、該粒子を整列させることができ
る。
【0037】 付け加えた点線を含む、図18は、粒子を整列させるための、光屈折作用および
印加電場の利用法を示す。光源80が該結晶粒子72を照射し、一方で該粒子は依然
として該結合剤(例えば、ガラス)71中で運動している。一対の電気的にバイアス
したプレート82が設けられ、これが強力な電場84を発生する。この電場は、該粒
子が、対向端部において反対電荷に帯電した極を持つために、該電場の方向にこ
れら粒子を整列する傾向をもつ(図18A参照)。 図19は、金型(図示せず)内に保持された溶融ガラス-粒子マトリックス本体80
を示し、これを光照射する光源81も図示され、また強力な電場82が印加されてい
る。温度制御された環境(例えば、チャンバー)は、点線83で示されている。該粒
子は、該溶融ガラス内で運動でき、それ自体該電場によって整列される。次いで
、該電場が依然として印加された状態で、該粒子が不動化されるまで該ガラスを
冷却する。
【0038】 回転モーメント場(例えば、電場)を印加し、一方結晶を生成することが可能で
ある。例えば、該場は、該粒子を溶液から微結晶として析出する際に(例えば、
該粒子-結合剤マトリックス内で、その場にて)、あるいはこれらをメルトから引
き抜く際に印加できる。 図20は、物品92に適用された、光屈折性粒子/結合剤マトリックス材料の被膜
または層90を示す。これは、運動状態にある粒子および印加された電場を用いて
適用され、一方双極子が、該粒子を配向するように、該粒子内に生成される。該
電場は、該被膜に対して直角以外の角度で、例えば該被膜に対して平行に配向す
ることができる。該粒子は平坦である必要はなく、また該被覆された表面は、平
坦である必要はない。
【0039】 図21は、分極された被膜104を含む、光屈折性粒子/ガラスマトリックス体102
を有する、ウインドウまたはスクリーン100を模式的に示すものである。該マト
リックスの粒子は、一軸性または二軸性の結晶であり、また一般に該ウインドウ
/スクリーンの表面に対して平行に伸びたそのC-軸を持つ。該線形に分極された
被膜104の偏光方向は、該粒子の主屈折率軸(参照番号106で示された軸)の方向に
対して、一般的に平行な第一の方向105から、これに対して一般的に垂直な第二
の方向107まで変えることができる。偏光面105に対して平行な、該粒子の主屈折
率軸106によって、該ウインドウ/スクリーンは、光に対して透過性である。該結
晶の屈折率の主方向、即ち軸106に対して垂直な、偏光方向107によって、該ウイ
ンドウ/スクリーンは不透明となる。該層104の偏光方向の変更は、電気的に達成
することができる。この方法は、ディスプレイ/ウインドウ、例えばVDUディスプ
レイスクリーンを、動作不能/非-透過性とするのに利用できる。
【0040】 図22は、もう一つのウインドウ/スクリーンを示し、ここで該結晶112は、整列
され、該スクリーンの表面103に垂直な該結晶のC-軸に対する屈折率n1、およびn
1に対して90度をなす、第二の異なる屈折率n2を持つ。該ウインドウ/スクリーン
の該ガラスまたはポリマーマトリックス(参照番号114)は、実質的にn1に等しい
屈折率を持つ。該表面103に対して90度にて直接使用した場合、光は透過する。1
16に示すように、有意な角度で観測した場合、屈折率n2(結晶)とn1(結合剤)との
差異は、散乱を生じ、該ウインドウ/スクリーンは不透明となる。この現象は、
視覚的ディスプレイ装置用のプライバシースクリーンまたは他のディスプレイデ
バイスとして使用できる。 図21および22の配置にとって、該結晶は必ずしも光屈折性である必要はなく、
その複屈折性が、該所定の効果を達成するものであることが理解されよう。この
複屈折効果を利用した、選択的透過デバイスの保護が望ましい。
【0041】 図9に示された上記態様の改良的な変更は、ダイオード、例えばレーザーダイ
オードを、該長い光学体に組み込んで、一体化された装置を提供することである
。図23は、レーザーダイオードと光ファイバー120との組み合わせを示し、これ
は長さ数cm (例えば、2〜4 cm)クラッドガラス製の光屈折性粒子含有繊維122と
、その一端に取り付けられたレーザーダイオードとを含む。電源は、参照番号12
6で示されている。この装置120は、自由な端部128を有し、これは光ファイバー1
29(例えば、通常のガラス製の)と結合/付着することができる。レンズを、該ダ
イオード124と繊維122との間に挿入することができる。このレンズは、該ダイオ
ードおよび繊維と一体化できる。変更例として、該ダイオードは、該繊維122と
は別に設けることができ、また該レンズは別のエレメントまたは該繊維またはダ
イオードの一部として(あるいはこれら両者ともレンズを持つことができる)設け
ることができる。 本発明による光ファイバーは、通信工業における用途を持つことができる。
【0042】 本発明の用途の1領域は、光リミッタまたは光アイソレータにおけるものであ
る。これらは、光ファイバー通信ラインのために、該通信工業において利用され
る。公知の光アイソレータ130は、図6Aおよび6Bに示されており、これは電磁石1
32によって取り巻かれた、ファラデー旋光器シグナル結晶131を含み、該ファラ
デー旋光器の一方の側に第一線形偏光子133および該ファラデー旋光器の他方の
側に、該第一偏光子に対して90度で偏光する第二の線形偏光子134を有する。光
ファイバー135は、これら偏光子と該旋光器とを接続する。 該アイソレータは、光を一方向に通し、即ち左から右に通し、逆方向には光を
通さない。
【0043】 例えば、異なる波長のシグナルを通すことによって、光学ラインをシグナル多
重化することがしばしば望ましい。図6Aおよび6Bの該ファラデー旋光器配列を
多重化するために、該アイソレータを実時間で迅速に同調させて、該異なる多重
化された波長を蓄積する必要がある。このシステムは、一つの特定波長について
同調され、また波長変化に対して敏感であり、該波長が変化した場合、該旋光器
131に印加された磁場を変更する必要がある(あるいは、該偏光子133/134の一方
または両者の偏光、あるいは該ファイバーの長さを変える必要がある)。更に、
光ファイバーの大きな束(例えば、大西洋横断ケーブル)を用いることにより、数
十または数百個のアイソレータ130の占める体積が問題となる可能性がある。ま
た、磁石が破壊された場合、あるいはその電源が故障した場合、特定の光ファイ
バーラインが使用不能となる事態をもたらす可能性がある。広帯域アイソレータ
を利用できるが、これらは単一波長バージョンよりも効果が低い。
【0044】 図6Cに示されたもう一つのアイソレータでは、光屈折性粒子-ガラスマトリッ
クスを含む光ファイバーのインサート140が、通常の光ファイバー141に挿入され
ている。該粒子は1軸型であり、該光ファイバー141をシグナルが伝播する方向、
即ち前進する、許容された方向に対して180度をなすように配向された、そのC-
軸に沿って整列される。該許容された方向における任意の光の伝播は、該繊維イ
ンサート140を介して実質的に直線的に通過する。逆方向に通過しようとする光
は、幾分該インサート140の面142(あるいは、該インサートと通常の光ファイバ
ーとの界面)で反射され、またこの反射光は、前進ビームと干渉して、実時間で
、逆方向の光の射出に対して有害な干渉を生じ、かつ前進方向の光に対しては、
構築的な干渉を起こす、光屈折性ホログラムを生じる。かくして、該「逆」方向の
光は、該前進的なビームに組み込まれる。
【0045】 この作用は、界面143からの反射を分離できる。各シグナルは、その固有の干渉
ホログラムを生じるので、図6Cに示されたアイソレータは、図6Aおよび6Bのもの
よりもかなり波長依存性が低い(但し、該光屈折性粒子の屈折率が、作動中の多
重周波数において、該粒子からの散乱を許容可能なものとするのに必要な程度ま
で、一致している必要がある)。該光の干渉長さ(coherence length)は、フリン
ジが該粒子体積全体に存在するように、該粒子の長さに匹敵するか、あるいはそ
れよりも長いものである必要がある。この干渉長さは、少なくとも該粒子の長さ
程度である必要がある。好ましくは、これは最良の効果を得るためには、該繊維
程度の長さを持つべきである。これは、自動的に異なる波長に対して自己-同調
し、また電源を必要としない。更に、従来の光アイソレータは、全く減衰の激し
いものであり、またこの新規なアイソレータは、この点を改善することも可能と
する。
【0046】 本発明は、また光学メモリ/データ保存における用途をも有する。ポンピングレ
ーザービームと書込み/シグナルレーザービームとを相互作用させることによっ
て、光屈折性材料の本体内にホログラムを書込むことが可能である。該ホログラ
ム保存/媒体が、粒子結合剤マトリックスであり得ることも、本発明では意図し
ている。 メモリボリュームを効果的に利用したいと言う要望のために、観察/書込み角
度、あるいは波長、または同一のボリュームを占有する、異なるホログラム間の
偏波を変更することによって、保存媒体の同一ボリュームにおける、ホログラム
を多重化することが望ましい。狭いレーザービームを使用して、与えられた保存
媒体中に、より明確なホログラムサイトを持たせることが可能である。しかし、
保存位置間のクロストークが生じる可能性があり、またこれはイメージ/データ
量を減じる。クロストークを減じるためには、保存媒体のボリュームを明確な別
々のボリューム、例えばミニ-ボディー(mini-bodies)のアレイに分割することが
望ましい。該ミニ-ボディーは、一般に隣接側部表面間の界面と平行な側部を持
つことができる。ミニ-ボディーの集合は、より大きな光学メモリ保存ボディー
を含むことができる。
【0047】 図24Aは、ガラス光屈折性粒子マトリックス(またはプラスチックポリマー-粒
子(光屈折性領域)材料)製の、中実ブロック型光学メモリデバイス150を示すもの
であり、そのボリューム内に分配された、種々のホログラムメモリ領域151を含
む。該領域151が、極めて限定的である場合、イメージ/データ保存、または呼び
出しは、劣化する恐れがある。このデバイス150は、固体単結晶よりも、製造が
容易であり、しかも安価である。 図24Bは、もう一つのメモリ保存デバイス152を示すものであり、これは別々の
光屈折性材料(または結合剤/光屈折性材料マトリックス)製の光学体153を含み、
隣接光学体153間の界面154を持つ。該光学体153は、平坦な側部を有し、該側部
は該界面154において面対面接触している。これら界面は、異なる光学体153内に
保存されたホログラム間のクロストークを減じるのに役立つ。該光学体153は、
一緒に結合されている。適当な結合剤を、(恐らく異なる屈折率を持つ)隣接光学
体間に与えることができる。該光学体は、図示したように細長く、あるいは一般
に立方体形状であり得、あるいは更に曲率のある表面を持つことができる。これ
ら光学体は、フィラメントまたは繊維を含むことができる。
【0048】 光メモリ用途に対して、該粒子/結合剤マトリックスにおける光屈折性粒子を
、整列させる必要はないことが理解されよう。 光リミッタにおいて望まれる主な効果は、該粒子からの反射である。ランダム
に配向された光屈折性粒子のマトリックスを含むリミッタは、幾分反射に適した
配向を持ち、また光は結局のところ、逆反射するように配向された粒子に当たり
、該所定の効果が達成される。「透過性」配向で配向された粒子は、これら粒子の
反射に対する寄与を阻害せず、該粒子は、効果的な光リミッタ用途のために、適
切に配向されている。かくして、光屈折性粒子または領域、即ちランダムに配向
した(整列されていない)該粒子領域を含む結合剤マトリックスは、依然として有
用である。 該マトリックスに及ぼす、該粒子のファンニング(fanning)/発散作用は、繊維
/マトリックスボディーの壁/界面によって制限し得るものと理解される。
【0049】 例示の目的で、長さ約5μmの光屈折性材料の粒子2000個を含み、1μなる径を
有する1 cm の繊維が、該粒子の屈折率が、該結合剤の屈折率と、0.01まで一致
する場合に、光の98%を透過するように工夫する。透過率は、Δnが0.001である
場合には、99.98%まで高められる。透過率は、Δnが0.1の粒子が2000個存在す
る場合には、13.87%まで低下する。 「光学(optical)」および「光(light)」等の用語が使用され、また可視スペクトル
が、対象とする最も好ましい波長であるが、本発明は、原理的には赤外、紫外、
マイクロ波、およびX-線を含むあらゆる波にも適用でき、また「光学」および「光」
等の用語は、等価な広い意味で与えられるべきである。
【0050】 図26は、結合材料161の光学体160および光屈折性粒子162を示す。該光学体ボ
ディーは、繊維または他の光学体、例えばバルク光学体であり得、また細長いも
のであっても、そうでなくても良い。該粒子は、極めて小さい(<<使用する光の
λ)。例えば、波長λ=500 nm の光に対して、該粒子は長さ50 nm 以下である。
該粒子は、これらが主な散乱体とならない程度に十分小さい。該粒子162は、該
光学体内で周期的に整列され、該光学体の領域164は、相互に関して整列された
、参照番号162'で示される粒子を含む。該領域164は、該光学体の長さに沿って
、等間隔で隔置されている(本例において、但し他の例においては、該領域164は
、等しくない間隔で隔置されていてもよく、あるいはこれが望ましい場合もある
)。この周期的な配列は、該光学体の屈折率の周期的変化を与える。領域166が、
該整列された領域164間に存在する。該領域166内の粒子162は、実質的にランダ
ムに整列していても、あるいは該領域164とは異なる方向に、秩序だった配列を
有していても良い。
【0051】 図25Aおよび25Bは、この場合には繊維である光学体を示し、これは該光学体の
長い方向以外の方向に整列された、光屈折性の粒子を含む。図25Aは、該長い方
向に対して約45度(しかし、30度、60度またはその他の角度も可能である)で整列
した粒子を示し、図25Bは、該長い方向に対して約90度で整列した粒子を示す。
このような配列は、メモリデバイスで利用できる。 該結合剤161内の粒子162の濃度は、該光学体に沿って(領域164および166を横
切って)、実質的に均一であり得、あるいは該領域164は、該領域166とは異なる(
高いまたは低い)粒子密度を持つことができる。これは、また該光学体の屈折率
を変えることができる。事実、光学体の単位体積当たり種々の粒子密度を有する
周期的領域を持つことは、該粒子の配列を変更する必要なしに、周期的な屈折率
変化を達成するもう一つの方法であり得る(しかし、好ましい方法は、実質的に
均一な粒子密度を持つことであり、また周期的に整列された領域を持つことであ
る)。該光学体160は、例えば繊維用途に対してブラッグ反射器において、あるい
は新規なフィルタ(好ましくは、バルク光学体として)において使用できる。
【0052】 図26も、該光学体160を如何に製造するかを示す。この場合には正および負に
帯電したプレート169、170である、電場発生装置168のアレイには、適当な周期
性が与えられ、また該光学体は、液状結合剤-粒子マトリックス(あるいは粒子-
可動性マトリックス)および該粒子の可動状態において適用された電場(粒子配向
手段)によって製造される。該粒子は、それ自体配向可能であり、また該結合剤-
粒子マトリックスは、該粒子の配列を固定するために、硬化/固化される。次い
で、該光学体160は、その製造領域から取り出すことができる。
【0053】 該粒子用の材料がχ(2)、即ち非-中心対称性媒体である場合に、該材料が光屈
折性であることが理解されよう。これらデバイスは、データ保存だけでなく、広
範囲のものに利用でき、また必ずしも印加された電場が機能する必要はない。こ
のデバイスは、適用された2つのビームが必ずしも機能する必要はないが、ただ
一つのビームでも機能し得る。該マトリックス内の該粒子は、好ましくは光学波
長に匹敵するまたはそれを越える径を有する。本発明の幾つかの態様は、その効
果を達成するために、誘起された空間電荷を利用する。幾つかのデバイスは、そ
の効果による光学フリンジの発生に依っており、また適切に動作するために、コ
ヒーレント性の光を必要とする。本発明は、作動した際に、同時に、(ポンピン
グ波長以外の)あらゆる透過波長において、光デバイスを光透過 (「シースルー」
可能性) することを可能とする。該粒子は、該デバイスの最良の性能を得るため
には、少なくとも1フリンジ間隔を越える大きさのものであるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 交叉するビームによって照射された際に、光屈折性粒子が、その内部に、干渉
パターンを生成する原理を示す図である。
【図2】 交叉するビームによって照射された際に、光屈折性粒子が、その内部に、干渉
パターンを生成する原理を示す図である。
【図3】 図1および2に示した原理を利用して、ビームを結合する方法を示す図である
【図4】 図1および2に示した原理を利用して、ビームを結合する方法を示す図である
【図5】 光屈折性結晶を使用した、180度の2-ビーム結合を示す図である。
【図6】 図6のA、B、Cは夫々、公知の光アイソレータおよび本発明による光アイソレ
ータを示す図である。
【図7】 図5の概念の、光リミッタへの適用を示す図である。
【図8】 図5の概念の、光リミッタへの適用を示す図である。
【図9】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM)繊維を模式的
に示した図である。
【図10】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図11】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図12】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図13】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図14】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図15】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図16】 非線形光学特性を持つ、ガラス-粒子-結合剤マトリックス(GPM) 繊維を模式的
に示した図である。
【図17】 図17のA〜Eは、夫々本発明において使用できる種々の形状を持つ粒子を、模
式的に示す図である。
【図18】 GPM繊維の製造を、模式的に示したものであり、また図18Aは、双極電荷をも
つ粒子を示す図である。
【図19】 GPM材料のバルク光学体の製造を、模式的に示す図である。
【図20】 基板上でのGPM被膜の製造を、模式的に示す図である。
【図21】 2つの異なるディスプレイスクリーンを、模式的に示す図である。
【図22】 2つの異なるディスプレイスクリーンを、模式的に示す図である。
【図23】 繊維と一体化したレーザーダイオードを、模式的に示す図である。
【図24】 図24のAおよびBは、夫々2つの光メモリ保存デバイスを、模式的に示す図で
ある。
【図25】 図25のAおよびBは、夫々異なった方向に整列した、光屈折性粒子を含む、別
々の繊維を示す図である。
【図26】 もう一つの光屈折性光学体およびその製法を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光について使用するための光学体であって、該光学体は
    、該可視光波長における光に対して、非線形光学特性を有し、該光学体は、結合
    材料によって光学的に結合された、第一の材料の領域または粒子を含み、該第一
    の材料は、非線形光学材料を含み、かつ該領域または粒子は、該可視光波長のコ
    ヒーレント光が、該粒子内で干渉を生じる場合に、各粒子内に、屈折率の異なる
    領域の回折パターンを確立するのに十分に大きく、かつ該結合材料が、該可視光
    波長において実質的に透明であることを特徴とする、上記光学体。
  2. 【請求項2】 該領域または粒子が、μmオーダーの寸法を持つ、請求項1記
    載の光学体。
  3. 【請求項3】 該領域または粒子が、0.5〜5μmなる範囲の寸法を持つ、請
    求項2記載の光学体。
  4. 【請求項4】 該領域または粒子が、1〜3μmなる範囲の寸法を持つ、請求
    項2記載の光学体。
  5. 【請求項5】 該粒子が、少なくとも400 nmなる粒径を持つ、請求項2記載
    の光学体。
  6. 【請求項6】 該第一材料の該屈折率が、少なくとも1小数位まで、該結合
    材料の屈折率と一致している、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  7. 【請求項7】 該第一材料が、光屈折性材料を含む、上記請求項の何れか1
    項に記載の光学体。
  8. 【請求項8】 該第一材料が、該材料の粒子を横切って、有意な電位を発生
    し得る、光屈折材料を含む、請求項7記載の光学体。
  9. 【請求項9】 該第一材料の粒子または領域が、単結晶ドメインを含む、単
    結晶を含有する、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  10. 【請求項10】 該領域または粒子が、細長い形状を持ち、かつ実質的に共
    通の方向に配向しており、あるいは少なくとも有意数の隣接粒子または領域が、
    実質的に共通の方向に配向している、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  11. 【請求項11】 該光学体が、長い長さを持ち、かつ該領域または粒子が、
    長い長さを持ち、しかも該領域または粒子が、該光学体の長手方向に沿って配向
    している、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  12. 【請求項12】 該粒子が、それらの上に生成された回転モーメントを持つ
    ことができる、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  13. 【請求項13】 該回転モーメントが、電気双極子を有する、あるいは電気
    双極子を持つことのできる粒子によって確立し得る、請求項12記載の光学体。
  14. 【請求項14】 該光学体が、隔置された複数の第一帯域および該領域また
    は粒子の実質的な配列が存在しない、該第一帯域間に散在する第二帯域を含み、
    各第一帯域が、一般に該第一帯域にとって共通の方向に配向した、非線形光学材
    料の領域または粒子を含む、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  15. 【請求項15】 該第一材料が、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、
    ニオブ酸カリウムリチウム、ニオブ酸鉛マンガン、チタン酸バリウム、チタン酸
    ストロンチウムバリウム、ニオブ酸ストロンチウムバリウム、ニオブ酸カリウム
    ナトリウムバリウム、ニオブ酸塩、チタン酸塩、タンタル酸塩からなる群から選
    択される、上記請求項の何れか1項に記載の光学体。
  16. 【請求項16】 該領域または粒子が、ポンピング波長を有し、かつ該光学
    体が、該ポンピング波長以外の、透過光学波長の、同時の光学的透過を可能とす
    る、請求項1〜15の何れかに記載の光学体。
  17. 【請求項17】 コヒーレント性の可視光波長を使用した場合に、非線形光
    学特性を有する、光学体の製法であって、非線形光学材料の、複数の粒子または
    領域を製造する工程と、ここで該粒子または領域は、1粒子内に異なる屈折率を
    持つ領域の回折パターンを生成するのに十分に大きなサイズを有し、および可視
    光の波長において実質的に透明な、光学的結合材料で、該粒子を一緒に結合する
    工程とを含むことを特徴とする、上記方法。
  18. 【請求項18】 結晶性の粒子または領域に結晶学的な軸を持たせる工程、
    および該結晶性粒子の少なくとも一つの軸を、該光学体内に整列させる工程を含
    む、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 流動する流体の作用によって、該粒子を整列させる工程を
    含む、請求項17または18記載の方法。
  20. 【請求項20】 該流体が、流路に沿って該粒子を搬送し、かつ該粒子が、
    束縛されて、実質的に単一の配向または制限された配向で、該流路に流入するよ
    うな長さを持つものである、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 該粒子の配列を生じるように、該粒子上に双極子モーメン
    トを生成する工程を含む、請求項17〜20の何れか1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 該双極子が、光起電力発生粒子または領域を光照射するこ
    とにより、あるいはピエゾ電気発生粒子または領域に、歪を発生させることによ
    り、あるいは熱起電力発生粒子を加熱することにより生成する、請求項21記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 請求項1〜16の何れか1項に記載の光学体を含むデバイス、
    または請求項17〜22の何れか1項に記載の方法によって製造したデバイス。
  24. 【請求項24】 1またはそれ以上の、i) 光リミッタ、ii) 光アイソレータ
    、iii) 光メモリー、iv) ビームカプラ、v) フォトニック結晶デバイス、および
    vi) フォトニックバンドギャップデバイスを含む、請求項21記載のデバイス。
  25. 【請求項25】 意図した波長におけるコヒーレント性の電磁輻射について
    使用する光学体であって、該光学体は、該意図した波長における電磁輻射に対し
    て、非線形の光学特性を有し、該光学体は、結合材料によって光学的に結合され
    た第一材料の領域または粒子を含み、該第一材料は、非線形光学材料を含み、か
    つ該領域または粒子は、該意図した波長をもつコヒーレント性の光が該粒子と相
    互作用した場合に、使用に際して、光学的フリンジの生成を可能とするのに十分
    に大きなサイズを有し、かつ該結合材料が、該意図した波長における電磁輻射に
    対して、実質的に透明であることを特徴とする、上記光学体。
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