JP2003511060A - 天然鉱物のアルミナを用いた捕魚器具又は潜水装備用重り及びその製造方法 - Google Patents

天然鉱物のアルミナを用いた捕魚器具又は潜水装備用重り及びその製造方法

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JP2003511060A
JP2003511060A JP2001529991A JP2001529991A JP2003511060A JP 2003511060 A JP2003511060 A JP 2003511060A JP 2001529991 A JP2001529991 A JP 2001529991A JP 2001529991 A JP2001529991 A JP 2001529991A JP 2003511060 A JP2003511060 A JP 2003511060A
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Abstract

(57)【要約】 魚類を捕獲する捕魚器具又は水中潜水装備の浮力調節用重り及びその製造方法を提供する。 【解決手段】本発明による捕魚器具又は水中潜水装備の浮力用重りは、天然鉱物の土からアルミナを抽出して製造することにより、重りによる水産生態系はもとより、自然環境の破壊を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚類を捕獲する捕魚器具又は水中潜水装備の浮力調節用重り及びそ
の製造方法に関し、更に詳しくは、捕魚器具と水中潜水装備の浮力調節用重りを
天然鉱物である土からアルミナを抽出して製造することにより、重りによる水産
生態系はもとより、自然環境の破壊を防止することができる捕魚器具又は潜水装
備用重りに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、釣り、魚捕り用網、養殖場用網、筌のような捕魚器具及びスキンスキ
ューバのような水中潜水装備では重りを使用しているが、かかる重りは、釣りを
する時、釣り針に付けられている餌が遠く投げられるようにし、餌が付けられて
いる釣り針が水中に沈んで望む位置に留まっているようにし、また釣り針が水中
で浮いているようにする釣り浮きを利用する釣りの浮力調節用として使用する釣
り重り;魚を取り囲んで捕獲したり、魚を養殖する網が望む位置に留まっている
ようにする網用重り;及び水中探査時に水中装備に取付けられて浮力を調節でき
るようにするスキンスキューバ用重りとに区分され得る。
【0003】 従来、このような重りは、物性が脆くて形態変形が自由自在でかつ製作が簡便
であり、比重が高いという長所を有しているPbを使用して製造してきた。
【0004】 しかし、Pb材質の重りは、前記のような長所がある反面、魚貝類はもとより
動植物にまで致命的な被害を与える重金属であるため、水中に水葬にされ放置さ
れる場合、腐蝕酸化されながら水を汚染させ、更には生態系を破壊するという問
題点を抱えている。
【0005】 即ち、重りは、水草や石、岩盤の間にかかって捕魚器具又は潜水装備から分離
されて水中に放置されたり、人々によって水中に捨てられるが、水中の底面に堆
積しているPb重りは時間が経つにつれて腐蝕、酸化して海水、川水等をPbで
汚染させるようになる。従って、魚貝類がPbにより汚染されて水産生態系が破
壊され、これにより魚貝類を食べる鳥類や、魚貝類を食用として摂取する人々ま
でPbに汚染される被害をもたらす。それに、水と水の下層をなしている砂州中
の酸素量を急激に減少させて動物性プランクトンの異常繁殖により海水が赤褐色
に変色する赤潮現象を発生したりし、かかる赤潮現象により魚貝類を斃死させ、
養殖漁民に莫大な経済的損失をもたらしたりもする。
【0006】 しかし、Pb重りが上記のように水産生態系はもろより、環境全般にわたって
莫大な被害を被らせるにも拘わらず、Pb重りの使用量は日毎に増加しているの
みならず、使用されているPb重りのうちの相当数が捕魚器具から分離し、わが
国でも1年に48万トンのPb重りが水葬されている実情からすると、世界的に
水葬されているPb重りの量は莫大なものと推察され、これによる生態系の破壊
も深刻な実情であるということが分かる。
【0007】 更に、Pb重りは、捕魚器具を取り扱う時、重りの維持又は補修時に皮膚を損
傷し得り、皮膚組織に浸透されて本人はもとより後世に至るまでPb中毒による
障碍に苦しめられるようにするという問題点がある。
【0008】 従って、重りを製造するにおいてPbに代わり得る新しい成分に関する開発が
必要となってきている。
【0009】 一方、Pbのような重金属による汚染は捕魚器具及び潜水装備用重りにおいて
のみなるず、一般金属材の日用品、例えば焼肉用鉄板においても大きな問題点と
指摘されているが、最近は、かかる重金属による弊害を防止するために遠赤外線
を放出する天然鉱物である鉱石を加工処理したセラミック素材を用いて日用品を
製造している。
【0010】 即ち、天然状態の鉱物を採取して日用品の製造に適するメッシュに粉砕した後
、所望する形態に成形して日用品を製造することにより、環境汚染の問題を解決
しようとし、更には、セラミックから放出した遠赤外線により人体はもとより調
理された食べ物の味を良くしようとした。
【0011】 従って、重りを製造するにおいてPbに代わり得る新しい成分としてセラミッ
クを選び、該セラミックで重りを製造しようとしたが、セラミックの場合、比重
が小さいため、重りのように重さを必要とする製品を製造するには適していない
という問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、捕魚器具又は潜水装備用重りを製造するために比重が
高いセラミックを開発しようと研究を重ねた結果、天然鉱物である土からアルミ
ナを分離精製した後、精製されたアルミナを重り加工に適する粒子に粉砕し、魚
類に親和力のある顔料を添加して重り加工用セラミック粉末を製造した後、これ
を成形モールドに入れて成形し、加熱炉で熱処理して焼結させた後、表面研磨を
施して重りを製造すると、比重の高いセラミック重りを提供することができ、P
b重りに代わり得り、従って、Pb重りによる水質汚染、生態系の破壊等を防止
できるということを発見して、本発明を完成するに至った。
【0013】 従って、本発明の目的は、従来の捕魚器具及び潜水装備用重りとして使用され
るPb重りに代わり得る環親和的な重りを提供することである。
【0014】 本発明の他の目的は前記重りの製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による重りの製造方法は、 1)アルミナを50%以上含有する土を採取し、80〜120メッシュに粉砕
した後、熱風が供給される集塵機の熱風管に供給してアルミナを分離、精製する
工程と; 2)アルミナを320〜800メッシュに粉砕すると同時に魚類に親和力のあ
る色相の顔料を添加し、重り加工用セラミック粉末を製造する工程と; 3)製造されたセラミック粉末を成形モールドに投入してセラミック重り10
0を成形する工程と; 4)成形されたセラミック重りを1,300〜2,200℃で加熱する焼結工
程;及び 5)焼結されたセラミック重り100の表面を研磨する研磨工程と; を含むことを特徴とする。
【0016】
【実施例】
以下、本発明をより具体的に説明する。
【0017】 本発明の方法により製造されたセラミック重りは、第一に、天然鉱物である土
からなっており、捕魚器具又は潜水装備から分離されて水中に放置されても水を
汚染させないのみならず、水産生態系の保存はもとより植物連鎖による二次的生
態系の破壊を防止することができ;第二に、水が汚染されないことで重りを収去
しなくても済むのみならず、従来、重りの収去により発生していた労働力の損失
を防止することができ;第三に、セラミック重りから遠赤外線が放出されるため
、魚貝類の生育に役立つのみならず、水分子を小さい水分子に粉砕して水産生態
系を甦らす触媒の役割をし;第四に、物性が硬くて潮流による捕魚器具及び潜水
装備から重りが分離しないことで捕魚器具又は潜水装備のメンテナンスによる労
働力の損失を減少することができ;第五に、Pbに準ずる比重を有するアルミナ
を天然鉱物である土から分離、精製して製造されたものであるため、重りの体積
をPbのそれに相応する大きさに製造することが可能であり;第六に、捕魚器具
又は潜水装備のメンテナンス時Pb中毒により皮膚が損傷したり、Pbが皮膚に
浸透して本人はもとより後世にまでPb中毒による障碍に苦しめられるという問
題点を解決することができるため、Pb重りに代わり得る環境親和的な重りであ
る。
【0018】 本発明の重りの製造方法を、各段階別に具体的に説明すると、次の通りである
【0019】 1)アルミナを50%以上含有する土を採取し、80〜120メッシュに粉砕
した後、熱風が供給される集塵機の熱風管に供給してアルミナを分離、精製する
工程 捕魚器具又は潜水装備用重りを製造するためには、先ず、アルミナの含有量の
多い土、即ちアルミナを50%以上含有する土を選別して採取した後、粉砕機を
用いて80〜120メッシュに粉砕する。これは、土を、第2)工程の集塵機に
投入時、熱風圧により効果的に土が移送することができ、比重差によりアルミナ
が分離できるようにするためである。
【0020】 一方、本発明において、アルミナの含有量が多い土は韓国慶尚南道河東郡のあ
る地方で採取したものを使用したが、商業的にアルミナを利用できる程度にその
含有量の多い土であれば、即ちアルミナを50%以上含有すると、その採取場所
に拘らず使用できる。
【0021】 粉砕機にて粉砕した土を土の中に含有されている水分が除去できるように熱風
が供給される集塵機の熱風管に投入させる。熱風管に投入された土は熱風圧によ
り飛ばされて移送されるが、移送時に比重の高いアルミナは熱風管の下部に並ん
で設置されている多数個の集塵ホッパに落下し、比重が小さい他の物質は熱風圧
により熱風管の排出口に排出され、アルミナのみを分離、精製する。
【0022】 一方、前記の集塵機は、当業界で通常的に使用される集塵機の原理と同一の原
理で作動されるものでる。
【0023】 2)アルミナを320〜800メッシュに粉砕すると同時に魚類に親和力のあ
る色相の顔料を添加し、重り加工用セラミック粉末を製造する工程 第1)工程で分離されたアルミナを重りの成形に適し、大気中の空気含湿率を
最小化できる大きさ、即ち320〜800メッシュに粉砕した後、魚類に親和力
のある色相の顔料を添加してセラミック粉末を製造する。
【0024】 魚類に親和力のある色相の顔料は魚類に応じてその種類を選んで使用するが、
その具体的な例を挙げると、黒色顔料、青色顔料などを使用することができる。
【0025】 3)製造されたセラミック粉末を成形モールドに投入してセラミック重り10
0を成形する工程 セラミック粉末を釣り用重り、網用重り、スキューバ用重り等のように用途に
合わせて形状と比重を有することができるように、用途別成形モールドに投入し
た後、成形する。即ち、釣り用重りと網用重りは、それぞれ捕魚器具に設置でき
るように孔が形成されなければならなく、スキューバ重りは、潜水装備のベルト
を巻いて嵌めることができるように一定の厚さの設置孔が形成されなければなら
ないため、それぞれそれに適する成形モールドで成形する。
【0026】 4)成形されたセラミック重り100を1,300〜2,200℃で加熱する
焼結工程 成形されたセラミック重り100は、コンベヤベルトのような移送手段により
大気温度変化による温度変化を最小化して製品の不良率を減少し、燃料も節減で
きるように地下に設置された電気炉に移送した後、加熱する。
【0027】 前記電気炉の設置位置は地表から約24cmの深さに位置することが好ましい
【0028】 一方、セラミック重りの加熱温度は、1,300〜2,200℃が好ましいが
、これは、セラミック重りの中に含有されている金属成分を酸化させると同時に
凝縮させてその体積を小さくし、強度を増大させるためである。
【0029】 5)焼結されたセラミック重り100の表面を研磨する研磨工程; 焼結されたセラミック重り100を加熱炉から取り出して冷やした後、表面に
付いているスラッジ等を除去するために重りの表面を研磨してセラミック重り1
00を製造する。
【0030】 前記の方法により製造されたセラミック重りは、その用途に応じてそれに適す
る形状と比重を有するようになるが、釣り用重りの場合、外表面が長さ方向に適
当に膨らむように形成され、重りを釣り紐に連結できるように連結リング又は釣
り紐が嵌められる孔101が長さ方向に貫通されている形状を有する(図1)。
【0031】 又、網用重りの場合は円筒形であり、重りが網に設置できるように長さ方向に
孔101が貫通形成されている形状を有する(図2)。
【0032】 更に、スキューバ用重りの場合は四角面体であり、中央にベルトを巻いて嵌め
ることができる設置孔102が設けられている形状を有する(図3)。
【0033】 一方、本発明の方法により製造されたセラミック重りの使用方法を、図1の釣
り用重りを例に挙げて説明すると、次の通りである。
【0034】 セラミック重り100に形成された孔101に連結リングが両側に位置できる
ように連結リングを嵌めて設置した後、連結リングのいずれか1つに釣り竿に連
結された紐を連結し、他の連結リングには、釣り針が付いている紐を連結した後
、釣りを楽しめば良い。又、浮き釣りの場合も浮き釣りに適するように形成され
たセラミック重りの孔に釣り竿に連結された釣り紐を嵌めた後、釣り針が連結さ
れている連結リングを釣り紐の端部に連結し、釣りを楽しめば良い。
【0035】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明により製造されたセラミック重りは、従来の捕
魚器具又は潜水装備用重りとして多く使用されているPb重りに代わり得る環境
親和的重りであって、天然鉱物である土からなっており、捕魚器具又は潜水装備
から分離されて水中に放置されても水を汚染させないのみならず、水産生態系の
保存はもとより植物連鎖による二次的生態系の破壊を防止することができ;水が
汚染されないことで重りを収去しなくても済むのみならず、従来、重りの収去に
より発生していた労働力の損失を防止することができ;セラミック重りから遠赤
外線が放出されるため、魚貝類の生育に役立つのみならず、水分子を小さい水分
子に粉砕して水産生態系を甦らす触媒の役割をし;物性が硬くて潮流による捕魚
器具及び潜水装備から重りが分離しないことで捕魚器具又は潜水装備のメンテナ
ンスによる労働力の損失を減少することができ;Pbに準ずる比重を有するアル
ミナを天然鉱物である土から分離、精製して製造されたものであるため、重りの
体積をPbのそれに相応する大きさに製造することが可能であり;捕魚器具又は
潜水装備のメンテナンス時Pb中毒により皮膚が損傷したり、Pbが皮膚に浸透
して本人はもとより後世にまでPb中毒による障碍に苦しめられるという問題点
を解決することができる。
【0036】 更に、本発明の重りは、成形時、それぞれの用途適するように成形されるため
、設置が簡便であるのみならず、捕魚器具又は潜水装備に堅固に設置できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による方法にて製造されたセラミック釣り用重りを例示した斜
視構成図である。 図2は、本発明による方法にて製造されたセラミック釣り用重りの断面図であ
る。 図3は、本発明による方法にて製造されたセラミック網用重りを例示した斜視
構成図である。 図4は、本発明による方法にて製造されたセラミックスキューバ用重りを例示
した斜視構成図である。
【符号の説明】
100 重り 101 孔 102 設置孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/626 C04B 35/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA ,ZW

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)アルミナを50%以上含有する土を採取し、80〜120メッシュに粉砕
    した後、熱風が供給される集塵機の熱風管に供給してアルミナを分離、精製する
    工程と; 2)アルミナを320〜800メッシュに粉砕すると同時に魚類に親和力のあ
    る色相の顔料を添加し、重り加工用セラミック粉末を製造する工程と; 3)製造されたセラミック粉末を成形モールドに投入してセラミック重り10
    0を成形する工程と; 4)成形されたセラミック重りを1,300〜2,200℃で加熱する焼結工
    程;及び 5)焼結されたセラミック重り100の表面を研磨する研磨工程と; を含むことを特徴とする捕魚器具又は潜水装備用重りの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により製造された捕魚器具又は潜水装備用重り100。
  3. 【請求項3】 前記捕魚器具用重りが、釣り用重り100である場合、外表面が長さ方向に膨
    らむようになっており、重りを釣り紐に連結できるように連結リング又は釣り紐
    が嵌められる孔101が長さ方向に貫通されている形状を有することを特徴とす
    る請求項2に記載の重り。
  4. 【請求項4】 前記捕魚器具用重りが、網用重り100である場合、円筒形であり、重りが網
    に設置できるように長さ方向に孔101が貫通形成されている形状を有すること
    を特徴とする請求項2に記載の重り。
  5. 【請求項5】 前記潜水装備用重りが、スキューバ用重り100である場合、四角面体であり
    、中央にベルトを巻いて嵌めることができる設置孔102が設けられている形状
    を有することを特徴とする請求項2に記載の重り。
JP2001529991A 1999-10-13 1999-12-15 天然鉱物のアルミナを用いた捕魚器具又は潜水装備用重り及びその製造方法 Withdrawn JP2003511060A (ja)

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