JP2003505986A - 画面中の要素の個別化追跡装置及びこのような追跡を実施する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 要素を選び出し、空間座標と時間を割り当てることによってその移動を表示するための送信機によって、全追跡領域につき所定の時間間隔で表示を行う。再送信機が使用され、所定回数は時間基準の関数である。この方法は、移動した情報のみがあるフィルタとして用いられる画像の時間平均を行う過程、前記画像の時間平均を所定の時間間隔で更新する過程、人間の眼によって感知される異なるタイプの要素を分離する可視フィルタを備えたカメラによって得られる情報を使用する過程、各タイプの要素を分離する赤外線フィルタを備えたカメラによって最初に得られた情報を使用する過程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、その斬新な製造、構造及び設計の特徴により、特に考えられてきた
目的を最大の安全性と有効性をもって達成する、画面中の要素の個別化追跡装置
及びこのような追跡を実施する方法からなる。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】

本発明が注目する技術は、監視システム及び対象物追跡の技術である。より詳
細には、要素の個別化追跡についての装置と方法とが提供されている。要素とは
、例えば所定領域内で正しく識別される人間、動物または対象物（以後要素とい
う）のグループを指す。本発明は、要素の移動の表示、前記移動の処理、及び以
後の使用のために得られる情報の提供を考慮するものである。

【０００３】 追跡される要素は、如何なるタイプでも、またシナリオに関する如何なる静的
又は動的状況におけるものでもよい。このシナリオ内部に、これらの要素の追跡
と続いて起こる軌跡の記録とを行うことが可能である。それによって、同時に、
その後に、または一斉に前記軌跡を示し、表示し及び／又は放送することができ
る。

【０００４】 要素の自動追跡を行うように指図された手順を得ようとする現在の傾向により
、近年大きな進歩が遂げられた。ますます強力なデジタル化システムの使用によ
り、追跡及び認識システムは大きな恩恵を得た。 これまでのシステムは異なる二つのタイプに分類できる。すなわち、画面中の
要素を認識するための認識システムと、先に認識された画面中の或る要素を追跡
するための追跡システムとである。

【０００５】 本発明は両方の機能、すなわち認識と追跡とを行う。こうして同時に極めて多
くの異なる要素を追跡する新規な方法が提供される。本発明が意図するものであ
る、工業プロセス、安全システム、スポーツ等における多くの適用がある。

【０００６】 所定の時間間隔で実施される画面の処理から開始して、３つの空間座標（ｘ、
ｙ、ｚ）が、この画面内にあって適切に識別された各要素に割り当てられる。こ
れら３つの座標（ｘ、ｙ、ｚ）は時間（ｔ）と共に、大きな関心の持たれる更に
次なるデータ、運動学上の統計的データ又は何か他のタイプのデータをもたらす
。

【０００７】 識別は、可視スペクトル内、又は可視スペクトル外にある各要素固有の構造を
用いるものであるパターンによる方法か、又は各要素について符号化された送信
機又は再送信機を使用することにより行われる。両識別装置は、別々に、又は共
同して使用できる。

【０００８】 画面中の現要素の識別に関する追加情報の助けにより、実シナリオで得られる
表示に従い、要素がその中で移動する仮想シナリオを発生させることができる。
仮想シナリオは、使用者によって要求される明細な内容に従い、明白に変更でき
る。

【０００９】 異なる要素の表示は、使用されるべきパターンのタイプに従い、異なる電磁ス
ペクトル受信手段によって行われる。画面の要素は、得られた信号から識別され
る。この情報は、その領域の要素に関する先行の知識の助けにより、各要素の追
跡を行うことができる処理ユニットに伝達される。

【００１０】 本発明に特有な特徴の一つは、装置によって決定される画面内に、要素が人間
の眼によって知覚される場合と知覚されない場合と両方の場合において、個別化
された方法で一群の要素を追跡できることにある。 この場合、要素を選び出す装置には、熟練使用者からの視覚識別の補助を得て
、またはそれなしに、要素のそれぞれについてのあらゆる電磁スペクトル領域を
カバーする送信機又は再送信機を含むことができる。

【００１１】 本発明による装置として、ＣＣＤタイプカメラ及び／又は方向性アンテナが、
要素を識別するために使用されるパターンの種類に従って使用される。これらの
カメラ及び／又はアンテナは、全事象の間固定されたままであり、とにかく得ら
れた信号から、時間とともに参照システム（ｘ、ｙ、ｚ）として用いられる空間
座標の幾つかまたは全てにおいてその場所を変化した要素のみが、この特定の適
用において時間基準を用いて識別される。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

第１発明の画面中の要素の個別化追跡装置は、要素を選び出し、空間座標（ｘ
、ｙ、ｚ）と時間（ｔ）とを割り当てることで要素の移動を記録するための一群
の送信機によって、全追跡領域につき所定時間間隔で表示を行う画面中の要素の
個別化追跡用装置において、さらに、追跡領域及び時間基準の関数である所定回
数につき前記表示を行う再送信機を備えたことを特徴とする。

【００１３】 第２発明の画面中の要素の個別化追跡を実施する方法は、１分以上に亙って画
像の時間平均を求め、該平均画像を、移動した情報のみがあるフィルタとして用
い、前記時間平均した画像を所定時間間隔で更新する過程と、人間の眼によって
感知される異なるタイプの要素（ａ）及び（ｂ）を分離するための可視フィルタ
を備えたカメラによって得られる情報を使用し、各タイプの異なる要素を分離す
るための赤外線フィルタを備えたカメラによって最初に得られた情報を使用して
、 （ａ）及び（ｂ）のタイプに対応する可視スペクトルにおける分類と、赤外線ス
ペクトルにおける分類と二重の分類を得る（各タイプの数表現）過程とを含むこ
とを特徴とする。

【００１４】 第３発明の画面中の要素の個別化追跡を実施する方法は、第２発明において、
要素の識別は、熟練使用者による視覚上の支援を含み、赤外線パターン、他の電
磁スペクトル領域のパターンによって実施されることを特徴とする。

【００１５】 第４発明の画面中の要素の個別化追跡を実施する方法は、第２発明において、
識別され、空間及び時間座標を割り当てられて生じた情報は、作業領域から世界
中のあらゆる場所に置かれた仮想シナリオへ、あらゆる伝達手段を用いて伝達さ
れることを特徴とする。

【００１６】 本発明の方法は、以下のステップを含む。すなわち、 i) 追跡されるべき要素を選び出すこと、 ii) 送信機又は再送信機により固定され、又は移動する、符号化された要素のそ
れぞれの（電磁スペクトル）信号の受信、 iii) 受信信号、及び特定のソフトウェアの適用によるそれらの処理の記録又は
再送信、 iv) 静的及び動的データの発生又は再送信、 v) 仮想シナリオの発生又は再送信、 vi) 空間及び時間座標からの更なる情報又は一般的な表現の発生又は再送信。

【００１７】 装置は、そこに存在する画面中の要素のそれぞれから、動力学又は統計的デー
タ、又は他の一切のタイプのデータを発生させながら、前記要素のそれぞれに３
つの空間座標（ｘ、ｙ、ｚ）と時間（ｔ）とを割り当てることができるので、本
発明の装置と方法とにより、全追跡領域の同期記載により要素を識別し、追跡す
ることが可能である。

【００１８】 この装置は、望ましくない、従って領域内で選び出されない要素の存在には無
感応である。この装置は、実シナリオから得られた表示に従って要素が移動する
仮想シナリオを発生させる。使用者によって要求される明細に基づいて、随意的
にこの仮想シナリオを変更することが可能である。

【００１９】 本発明の装置及び方法の可能な適用の一つに、要素がプレーヤーであるところ
のサッカーゲームの追跡がある。一旦プレーヤーが一人づつ識別されると、彼等
の移動及び彼等の軌跡は追跡され、メモリーに記録される。適当な適用ソフトウ
ェアの助けにより、得られたデータは、プレーヤーがボールを競技する回数、各
プレーヤーによってなされるファール、レフリーによって示されるカード、オフ
サイド及び他のものに応じて、統計値として表される。

【００２０】 上述した全てのことは、その内容の中でスポーツに関連する特定のゲームルー
ル及び他の要素（ボール、ゴール等）を表現する適用ソフトウェアを単に変更す
ることにより、如何なるタイプのスポーツ事象にも拡張できる。情報はＣＤ−Ｒ
ＯＭに記録でき、インターネットを通して送られ、適当な手段でコンピュータス
クリーンに表される。

【００２１】

【発明の実施の形態】

本特許出願の更なる詳細とその特徴は、好ましい詳細を図式的に表す添付図面
を参照する下記の説明から、明らかとなる。実際の実施例の可能な場合を参照す
るこれらの詳細は、例示として与えられるものであり、本特許出願はここに開示
された詳細に限定されるものではない。従ってこの説明は図解する観点から、如
何なるタイプの限定もなしに考慮されなければならない。

【００２２】 図１は、２つのＣＣＤカメラ、すなわち可視フィルタを備えたＣＣＤカメラと
、赤外線フィルタを備えたＣＣＤカメラとを示す模式図である。 図２は、一群のカメラ（１）による可視スペクトルにおける分析、人間の眼に
よって感知される２つのタイプ（ａ）及び（ｂ）からなる要素（２）、並びに赤
外線によって感知される要素（３）を示す模式図である。

【００２３】 図３は、異なる要素の径路の図式描写である。 図４は、一群のカメラ（１）による赤外線スペクトルにおける分析領域、人間
の眼によって感知し得及び赤外線スペクトルについてのみ各タイプ内で感知し得
る２つのタイプ（ａ）及び（ｂ）からなる要素（２）、並びに人間の眼及び可視
スペクトルにおける画面中の要素（３）の識別を示す模式図である。

【００２４】 本発明の好ましい実施例、及び図１から理解されるように、ＣＣＤカメラの２
つのグループは、それぞれ２つのフィルタを持った状態で使用される。フィルタ
の一方はスペクトルの可視成分のみ、他方は赤外線成分のみを通過させる。印付
けによる要素の識別は、赤外線信号によって行われる。

【００２５】 ２つのカメラのそれぞれは、図２及び３に示されるように異なる遠近法の下で
同じ領域を見る。これらの２群のカメラのグループで提供される情報は、次の方
法で処理される。すなわち、最初に、画像の時間平均が、１分以上に亙って求め
られる。これらの平均画像は所定時間間隔で更新され、それらは後続の画像を抽
出し、こうして移動した情報のみが存在する表示を得るためのフィルタとして用
いられる。

【００２６】 可視フィルタを備えたカメラによって得られた情報は、次いで異なるタイプの
要素（ａ）及び（ｂ）を分離するために使用される。これらのタイプは、人間の
眼により感知される。図２を参照のこと。 最後に、赤外線フィルタを備えたカメラによって最初に得られた情報が、各タ
イプの異なる要素を分離するために使用される。図３を参照のこと。こうして、
可視スペクトルにおけるタイプ（ａ）及び（ｂ）と、赤外線スペクトルにおける
分類と二重の分類が得られる（各タイプの数表現）。

【００２７】 可視フィルタを有するカメラと赤外線フィルタを有するカメラ（１）の両方に
よって与えられる情報、並びにもし必要ならば本発明の方法による熟練使用者の
視覚上の支援は、カメラの２グループ間の三角測量により、座標（ｘ、ｙ、ｚ）
が各適用の特定の時間基準によって定まる間隔で得られるような方法で結合され
る。図２及び３を参照のこと。

【００２８】 上述の方法によって供給された情報は、本発明の装置が使用されている間、各
要素の径路のグラフを提供するために用いられる。図４を参照のこと。径路は、
選択された時間基準の関数である。

【００２９】 添付された図面に従って本特許出願が成り立つものについて十分に記述したの
で、如何なる細部の変更も、もし変化が添付特許請求の範囲に要約された本発明
の本質を変えないようであるならば、適正なものとして採り入れられることが理
解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 可視フィルタを備えたＣＣＤカメラと、赤外線フィルタを備えたＣＣＤカメラ
とを示す模式図である。

【図２】 一群のカメラ（１）による可視スペクトルにおける分析、人間の眼によって感
知される２つのタイプ（ａ）及び（ｂ）からなる要素（２）、並びに赤外線によ
って感知される要素（３）を示す模式図である。

【図３】 異なる要素の径路の図式描写である。

【図４】 一群のカメラ（１）による赤外線スペクトルにおける分析領域、人間の眼によ
って感知し得及び赤外線スペクトルについてのみ各タイプ内で感知し得る２つの
タイプ（ａ）及び（ｂ）からなる要素（２）、並びに人間の眼及び可視スペクト
ルにおける画面中の要素（３）の識別を示す模式図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＲ，Ｃ Ａ，ＪＰ，ＵＳ (72)発明者 ピエドラ デ ラ ラナ，ジャビエル スペイン エ−08034 バルセロナ，カレ ジョルディ ギロナ，31 Ｆターム(参考） 5B057 AA19 BA02 BA19 DA12 DA13 DA16 DC32 5C022 AA15 AB63 AC42 5C054 AA05 CA04 CA05 CE12 FC01 FC12 FC13 HA00 5L096 AA09 CA05 GA55 HA05

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 要素を選び出し、空間座標（ｘ、ｙ、ｚ）と時間（ｔ）とを
   割り当てることで要素の移動を記録するための一群の送信機によって、全追跡領
   域につき所定時間間隔で表示を行う画面中の要素の個別化追跡装置において、 さらに、追跡領域及び時間基準の関数である所定回数につき前記表示を行う再
   送信機を備えたことを特徴とする画面中の要素の個別化追跡装置。
2. 【請求項２】 １分以上に亙って画像の時間平均を求め、該平均画像を、移
   動した情報のみがあるフィルタとして用い、前記時間平均した画像を所定時間間
   隔で更新する過程と、 人間の眼によって感知される異なるタイプの要素（ａ）及び（ｂ）を分離する
   ための可視フィルタを備えたカメラによって得られる情報を使用し、 各タイプの異なる要素を分離するための赤外線フィルタを備えたカメラによっ
   て最初に得られた情報を使用して、 （ａ）及び（ｂ）のタイプに対応する可視スペクトルにおける分類と、赤外線
   スペクトルにおける分類と二重の分類を得る（各タイプの数表現）過程と を含むことを特徴とする画面中の要素の個別化追跡を実施する方法。
3. 【請求項３】 要素の識別は、熟練使用者による視覚上の支援を含み、赤外
   線パターン、他の電磁スペクトル領域のパターンによって実施されることを特徴
   とする請求項２記載の画面中の要素の個別化追跡を実施する方法。
4. 【請求項４】 識別され、空間及び時間座標を割り当てられて生じた情報は
   、作業領域から世界中のあらゆる場所に置かれた仮想シナリオへ、あらゆる伝達
   手段を用いて伝達されることを特徴とする請求項２記載の画面中の要素の個別化
   追跡を実施する方法。