JP2003502901A - 干渉推定を行う方法及び装置 - Google Patents

干渉推定を行う方法及び装置

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JP2003502901A
JP2003502901A JP2001504086A JP2001504086A JP2003502901A JP 2003502901 A JP2003502901 A JP 2003502901A JP 2001504086 A JP2001504086 A JP 2001504086A JP 2001504086 A JP2001504086 A JP 2001504086A JP 2003502901 A JP2003502901 A JP 2003502901A
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カリ パユコスキ
カリ ホルネマン
パシ キンヌネン
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Nokia Oyj
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/04TPC
    • H04W52/18TPC being performed according to specific parameters
    • H04W52/24TPC being performed according to specific parameters using SIR [Signal to Interference Ratio] or other wireless path parameters

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散スペクトルシステムにおいて干渉推定を実行する方法及び装置であって、上記複数の拡散コードが直交するところの所定のコード周期にわたって積分された拡散解除サンプルのバリアンス推定に基づいて干渉推定が得られる方法及び装置に係る。従って、コードの直交性を適切に考慮した高精度の偏りのない干渉推定を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用するWCDMAシ
ステムのような拡散スペクトルシステムにおいて干渉推定を実行するための方法
及び装置に係る。
【0002】
【背景技術】
WCDMAシステムのような拡散スペクトルシステムでは、スペクトル拡散(
SS)コードでの付加的な変調を導入することによりスペクトルが拡散される。
SSコードは、いわゆるチップより成るシーケンスである。直交コードシーケン
スがSSコードとして使用され、その特性は、システムの目的に基づいて変化す
る。PN(SS)コードにデータ信号を乗算すると、スペクトルは、SSコード
のスペクトル帯域巾に基づいて拡散する。時間ドメインにおいてPNコードで乗
算すると、周波数ドメインにおいてコンボリュション積分が生じる。各データ記
号に対してNチップの長さをもつSSコードが使用される場合には、SSコード
のチップレートがデータレートのN倍となる。その結果、スペクトル帯域巾は、
元のデータスペクトル帯域巾のN倍に増加(拡散)される。
【0003】 実際に、(移動)無線チャンネルは、多経路フェージングを受ける。このチャ
ンネルでは、狭帯域信号は、信号の全ての周波数成分が同時に同じ量だけ低下す
るフラットフェージングを経験する。その結果、信号レベルは、充分な通信のた
めのスレッシュホールド値よりも低下する。信号の帯域巾が多経路チャンネルの
コヒレンス帯域巾に匹敵するか又はそれより広くなると、信号は、周波数選択性
のフェージングを経験し、そして信号レベルがスレッシュホールド値より下がる
ことはほとんどなく、これは、広帯域信号に対する利点である。 SSシステムは、多経路フェージングを軽減するのに有効な簡単な技術を提供
する。この技術は、レーキ(RAKE)受信器と称され、チャンネル伝達特性に整合さ
れたフィルタを使用する。レーキ受信器のこの整合フィルタは、サンプリングの
瞬間に、多経路信号成分をコヒレントに合成することにより得られた信号を出力
する。多経路信号成分は、独立したフェージングを受けるので、合成信号はダイ
バーシティ利得を有する。高い時間分解能により、SSシステムは、整合フィル
タ(レーキ)受信器に必要なチャンネルインパルス応答を形成する。従って、S
Sレーキ受信器は、少ない努力で広帯域送信の利益を達成する。
【0004】 移動通信システムでは、受信アップリンクの信号対干渉比(SIR)を所与の
SIRターゲットに保持するように移動ステーションの送信電力を調整するため
に、アップリンク閉ループ電力制御が使用される。ベースステーションは、現在
周波数帯域において全アップリンク受信干渉を推定するように構成される。次い
で、ベースステーションは、推定されたSIRとターゲットSIRとの間の関係
に基づいてTPC(送信電力制御)コマンドを発生する。推定SIRがターゲッ
トSIRより大きい場合には、TPCコマンド「ダウン」が発生される。推定S
IRがターゲットSIRより小さい場合には、TPCコマンド「アップ」が発生
される。TPCコマンドを受信すると、移動ステーションは、その送信電力を所
与の方向にΔTPCdBのステップで調整する。このステップサイズΔTPCは、異な
るセル間で相違するパラメータである。
【0005】 WCDMAシステムでは、干渉推定方法を、レーキ受信器における干渉推定器
の位置に基づいて2つのクラスに分割することができる。 干渉推定器が、受信SS信号の拡散解除前に配置されている場合には、広帯域
電力測定をベースとする。この種の解決策では、信号+干渉の電力が広帯域信号
から測定され、そして測定された広帯域電力から信号電力を減算することにより
干渉推定が実行される。しかしながら、信号電力の減算は、WCDMAシステム
では問題である。というのは、データレートが分からず、信号電力を推定するの
が困難だからである。更に、この種の干渉推定は、拡散コードの直交性を適切に
考慮するものではない。
【0006】 或いは又、干渉推定器は、受信SS信号を拡散解除した後に配置することもで
きる。この場合には、記号レベルで行われるバリアンス推定に基づいて干渉推定
が行われる。バリアンスは、WCDMAチャンネルが測定周期中にほぼ一定であ
ると仮定して既知の記号に対して測定される。この種の推定では、直交性の変化
が正しく追跡される。しかしながら、既知の記号は少数であるために、この種の
推定器のバリアンスは高い。更に、この種の推定の問題は、高速フェージングで
ある。というのは、推定周期中のWCDMAチャンネルの変化が干渉推定の質を
下げるからである。
【0007】
【発明の開示】
それ故、本発明の目的は、干渉推定を行う方法及び装置であって、改善された
推定精度を与えると共に、コードの直交性を適切に考慮する方法及び装置を提供
することである。 この目的は、異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散スペク
トルシステムにおいて干渉推定を実行する方法であって、拡散スペクトル信号を
受信し、上記複数の拡散コードが直交する所定のコード周期にわたって平均化す
ることにより拡散解除サンプル信号を発生し、そして上記拡散解除サンプル信号
に基づいてバリアンス推定を計算するという段階を含む方法により達成される。
【0008】 更に、上記目的は、異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散
スペクトルシステムにおいて干渉推定を実行するための装置であって、拡散スペ
クトル信号を受信するための受信手段と、上記複数の拡散コードが直交する所定
のコード周期にわたって平均化することにより拡散解除サンプル信号を発生する
ためのサンプリング手段と、上記拡散解除サンプル信号に基づいてバリアンス推
定を得るための推定手段とを備えた装置によって達成される。 更に、干渉推定は、全ての拡散コードが直交するところの長さを有するコード
周期にわたって積分された拡散解除サンプルのバリアンス推定器に基づいて得る
ことができる。従って、WCDMAシステムの異なる信号が、異なる拡散ファク
タをもつ拡散コードによって拡散解除された場合でも、他の全てのコードが形成
されるところのコードセグメントに関連した直交するコード周期に基づいて干渉
推定が実行される。各拡散解除サンプルは直交コード周期に対応するので、干渉
推定は、直交性を適切に区別することができる。推定にはより多くのサンプルが
使用されるので、記号レベルに基づく推定に比して高い精度が得られる。更に、
推定の精度は、既知のパイロット記号の数には依存しない。というのは、本発明
による方法及び装置は、未知の記号にも使用できるからである。
【0009】 1つの制御記号の間に1つのバリアンス推定を実行できることから、1つのバ
リアンス推定が多数の記号の間に遂行される記号レベルベースの推定に比して、
対応する無線チャンネルが変化しても、その影響は少ない。更に、異なるコード
チャンネルの拡散ファクタ又は電力が未知であっても、干渉推定を行うことがで
き、これは、広帯域電力測定により干渉が推定された場合には考えられなかった
ことである。 バリアンス推定は、受信した拡散スペクトル信号の拡散コード長さの拡散解除
サンプル信号を平均化することによって計算されるのが好ましい。 所定のコード周期は、複数の拡散コードの最短コードの長さに対応するのが好
ましい。
【0010】 バリアンス推定は、次の式を使用することにより計算されたMVU(最小バリ
アンス非バイアス)である。
【数6】 バリアンス推定の予想値は、次の式により表わされる。
【数7】 但し、pは、推定に使用されるサンプルの数を表す。
【0011】 拡散解除サンプル信号は、次の式に基づいて発生することができる。
【数8】 但し、mは、所定のコード周期のチップ数を表わし、kは、上記受信したスペク
トル信号の拡散コードのチップインデックスを表わし、r(k)は、上記チップイ
ンデックスkにおいて上記受信された拡散スペクトル信号から上記拡散コードを
除去することにより得られる信号の値を表し、そしてX(n)は、サンプルインデ
ックスnにおける上記拡散解除サンプル信号の値を表す。 更に、予想値は、次の式に基づいて得られる。
【数9】 但し、cは、上記受信した拡散スペクトル信号の拡散コード長さを表わし、mは
、上記所定のコード周期のチップ数を表わし、nは、上記拡散解除サンプル信号
のサンプルインデックスを表わし、そしてX(n)は、サンプルインデックスnに
おける上記拡散解除サンプル信号の値を表す。
【0012】 更に、拡散解除サンプル信号の平均電力は、次の式に基づいて得ることができ
る。
【数10】 但し、cは、上記受信した拡散スペクトル信号の拡散コード長さを表わし、mは
、上記所定のコード周期のチップ数を表わし、nは、上記拡散解除サンプル信号
のサンプルインデックスを表わし、そしてX(n)は、サンプルインデックスnに
おける上記拡散解除サンプル信号の値を表す。 好ましくは、干渉推定は、次の式に基づいて得ることができる。
【数11】 干渉推定装置のサンプリング手段は、所定のコード周期にわたり、受信した拡
散スペクトル信号から拡散コードを除去することにより得られた信号を積分する
ための積分手段を含む。
【0013】 更に、上記干渉推定装置の推定手段は、受信した拡散スペクトル信号の拡散コ
ード長さにわたって拡散解除サンプル信号を積分するための第1積分手段と、上
記拡散コード長さにわたり拡散解除サンプル信号の電力に対応する信号を積分す
るための第2積分手段と、上記第1積分手段の出力信号を平方することにより得
られた信号を上記第2積分手段の出力信号から減算するための減算手段とを備え
ている。 更に、推定手段は、受信した拡散スペクトル信号の所定数の記号にわたり減算
手段の出力信号を平均化するための平均化手段を含む。この場合に、平均化手段
は、積分手段を含んでもよいし、或いはデジタルフィルタを含んでもよい。 干渉推定装置は、WCDMAトランシーバの電力制御を遂行するのに使用され
るSIR推定器である。
【0014】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。 本発明による方法及び装置の好ましい実施形態は、移動通信システムのベース
ステーションに使用されるWCDMAトランシーバに基づいて説明する。 図1は、WCDMAトランシーバの原理的ブロック図で、これは、拡散スペク
トルトランシーバ(SS−TRX)1を含み、このトランシーバは、同期ユニッ
ト2、レーキ(RAKE)フィルタ3、及び本発明によるSIR推定器5の各々に受信
したSS信号を供給する。同期ユニット2は、基本的に、送信ごとのベースで同
期するように使用される整合フィルタより成る。同期ユニット2は、レーキフィ
ルタ3へ供給されるレーキパラメータを発生し、そのフィルタ特性を、受信した
SS信号の送信チャンネルのチャンネル特性に適応させる。レーキフィルタ3の
出力信号は、例えば、WCDMA送信に使用されるスクランブルコードに対して
受信信号をデコードするのに使用されるデコーダ4に供給される。
【0015】 本発明によるSIR推定器5は、受信したSS信号に含まれた電力制御信号の
干渉のバリアンス推定を実行するように構成される。SIR推定器5で得られる
推定SIR値Iは、電力制御ユニット6に供給され、これは、各送信移動ステー
ションにおいて電力制御を遂行するのに使用される各TCPコマンドを発生する
ように構成される。発生されたTCPコマンドは、SS−TRX1により各移動
ステーションへ送信される。 好ましい実施形態によれば、複数の拡散コード(チャンネル化コード)がWC
DMA送信に使用されるマルチコード送信が実行される。チャンネル化コードは
、コードツリーを使用して定義できる直交可変拡散ファクタ(OVSF)コード
である。コードツリーの各レベルは、拡散コードの拡散ファクタに対応するコー
ド長さのチャンネル化コードを定義する。しかしながら、コードツリー内の全て
のコードを同時に使用することはできない。あるコードは、特定コードからコー
ドツリーのルートへ至る経路上又は特定コードより下のサブツリーにおいて他の
コードが使用されない場合及びその場合にのみ使用できる。これは、使用可能な
チャンネル化コードの数が固定ではなく、各物理的チャンネルのレート及び拡散
ファクタに依存することを意味する。
【0016】 従って、異なるデータレートをもつ信号は、異なる拡散ファクタをもつ拡散コ
ードにより拡散解除(デスプレッド(despread))される。コードツリーにおける
最も短いコードは既知であり、そして他の全てのコードは、それらから形成され
る。実際に、コード長さが受信器に分からないときには、最も短いコード(最小
拡散ファクタ)に基づいて拡散解除が最初に実行される。この状態では、最も短
いコード周期の長さにわたって全てのコードが直交しなければならない。従って
、干渉推定は、直交コード周期、例えば、最も短い既存のコード周期にわたって
平均化又は積分された拡散解除サンプルのバリアンス推定に基づいて実行するこ
とができる。 図2は、好ましい実施形態による干渉推定の基本的段階を示すフローチャート
である。ステップS100では、SS信号がSS−TRX1からSIR推定器5
によって受け取られる。次いで、ステップS101において、例えば、受信した
SS信号に電力制御チャンネルの拡散コードを乗算することにより、拡散コード
が除去される。
【0017】 その後、得られた信号は、最も短い拡散コードのコード長さ、即ちWCDMA
システムに使用される全ての拡散コードの直交コード周期にわたって平均化され
る。これにより、受信した信号成分の直交成分を適切に反映するサンプル信号X
(n)が得られる。平均化は、次の式(1)に基づいて得られる。
【数12】 但し、mは、最も短いコード周期の長さを表わし、kは、チップインデックスを
表わし、nは、最も短いコード長さにわたって積分されるサンプルのインデック
スを表わし、そしてX(n)は、サンプルインデックスnにおける得られた拡散解
除サンプル信号の値を表す。
【0018】 その後に、制御記号iに対する干渉推定I(i)が、拡散解除サンプル信号の
ノイズバリアンス推定に基づいて推定される(ステップS103)。送信チャン
ネルの干渉が「加算的ホワイトガウシアンノイズ(AWGN)」に対応すると仮
定すれば、干渉の最適な推定は、次の式(2)によって定義されるMVU(最小
バリアンス非バイアス)である。
【数13】 但し、E(X)は、値Xの予想値を表わす。 1993年、プレンティス・ホール、S.M.カイ著の「統計学的信号処理の
基礎:推定理論」によれば、上記式(2)は、次のように変換することができ、
【数14】 即ち、干渉推定は、サンプルXの予想値の平方を、Xのサンプルの平均電力の予
想値から減算することにより得ることができる。
【0019】 バリアンス推定の予想値は、次の式で表わされる。
【数15】 但し、Pは、推定に使用するサンプルの数を表す。 最終的に、上記式(3)に基づいて計算された干渉推定は、所定の制御インタ
ーバルにわたって平均化され(ステップS104)、電力制御ユニット6に供給
されるSIR推定として使用される最終的干渉推定を得る。特に、所定の制御イ
ンターバルは、所定数の平均化された制御記号に対応する。
【0020】 ステップS103で干渉推定を計算するのに使用されるサンプルXの予想値及
びXのサンプルの平均電力は、次の式(5)及び(6)から得ることができる。
【数16】 但し、cは、受信した制御信号即ち制御チャンネルの拡散コードの長さを表わす
。 更に、ステップS104で行われる平均化は、次の式(7)に基づいて得るこ
とができる。
【数17】 上記計算は、信号プロセッサ、平均化回路又は積分回路によって実行すること
ができる。式(7)に基づく最終的な平均化は、TPC制御インターバルにわた
って積分することにより実行できる。或いは又、平均化は、IIR(無限インパ
ルス応答)フィルタのようなデジタルフィルタにより実行することができる。
【0021】 図3は、図1に示すSIR推定器5の原理的ブロック図である。このブロック
図の特定の要素は、信号プロセッサにおける対応する信号処理機能又は個別のハ
ードウェア回路により得ることができる。 図3を参照すれば、電力制御記号を含む受信したSS信号は、乗算器M1に供
給され、この乗算器は、受信したSS信号に、電力制御チャンネルに使用される
拡散コードを乗算するよう構成される。これにより、受信したSS信号から拡散
コードが除去される。次いで、拡散コードが除去されて得られた信号は、第1の
積分器I1へ供給され、この積分器は、拡散コードの1チップの時間巾をτとす
れば、最も短いコード長さmτにわたって積分を実行する。積分器I1の出力に
は、スイッチが設けられ、これは、t+mτのタイミングで閉じ、積分周期の終
りに積分された出力信号のサンプル動作を実行する。得られた拡散解除(desprea
d)されたサンプル信号は、第2の積分器I2及び第1の平方ユニットQ1に供給
され、これは、サンプル信号の絶対値の平方を得る。従って、平方ユニットQ1
の出力はサンプル信号の平均電力に対応する。この平均電力信号は、第3積分器
I3へ供給される。
【0022】 第2及び第3の積分器I2及びI3は、制御チャンネルの拡散コードの長さに
対応する時間周期(c/m)τにわたってサンプル信号及び平均電力信号を各々
積分するように構成される。第2及び第3積分器I2及びI3の出力には、各々
スイッチが設けられ、このスイッチは、t+(c/m)τのタイミングで出力信
号のサンプルオペレーションを実行して、拡散コード長さにわたる積分に対応す
る出力値を得る。第2積分器I2の出力値は、拡散解除サンプル信号の予想値E
(X)に対応する。第1積分器I1及び第2積分器I2によって行われる全積分
は、制御チャンネルの全拡散コード長さにわたる積分に対応するので、積分器I
2の出力は、例えば、電力制御ユニット6により使用するための制御記号を得る
ところの制御記号出力として使用することができる。
【0023】 更に、第2積分器I2の出力値は、第2平方ユニットQ2に供給され、予想値
E(X)の絶対値の平方に対応する出力値が発生される。第2平方ユニットQ2
の出力値は、乗算器M2に供給され、これは、第2平方ユニットQ2の出力値に
値(−1)を乗算しそしてその乗算結果を加算ユニットA1に供給する。加算ユ
ニットA1は、第3積分器I3の出力値、即ち値E(|X|2)を、乗算器M2の
乗算結果に加算するように構成される。従って、加算ユニットA1の出力値は、
制御記号iに対する干渉推定I(i)に対応する。 最終的に、加算ユニットA1から得られる出力値は、第4積分器I4に供給さ
れ、これは、TPC制御インターバルの平均化された記号の数をNとすれば、T
PC制御インターバルに対応する時間周期Ncτにわたり積分を実行する。この
場合も、積分器I4の出力にはスイッチが設けられ、t+Ncτのタイミングで
サンプル動作を実行する。
【0024】 要約すれば、第1積分器I1により実行される処理は、上記式(1)に対応す
る。更に、第1及び第2積分器I2及びI3、第1及び第2方形ユニットQ1及
びQ2、乗算器M2、並びに加算ユニットA1により実行される処理は、上記式
(3)と上記式(4)及び(5)の組合せに対応する。 更に、乗算器M2及び加算ユニットA1により実行される処理は、減算動作に
対応し、これらユニットM2及びA1は、単一の減算ユニットに置き換えできる
ことに注意されたい。 最終的に、第4積分器I4によって実行される処理は、上記式(6)に対応す
る。
【0025】 好ましい実施形態による干渉推定は、直交するコード周期、例えば、全拡散コ
ードに設けられた最短のコード周期から導出される拡散解除サンプルをベースと
するので、記号レベルをベースとした推定に比して高い精度を得ることができる
。更に、直交性を適切に考慮するよう確保することができる。更に、チャンネル
が非常に迅速なフェージングを受ける場合でも、干渉推定は、偏りのないもので
ある。 要約すれば、本発明は、異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する
拡散スペクトルシステムにおいて干渉推定を実行する方法及び装置であって、上
記複数の拡散コードが直交するところの所定のコード周期にわたって積分された
拡散解除サンプルの偏りのない干渉推定に基づいて干渉推定が得られる方法及び
装置に係る。従って、コードの直交性を適切に考慮した高精度の干渉推定を得る
ことができる。
【0026】 好ましい実施形態で述べた上記干渉推定方法及び装置は、複数の拡散コードを
使用するいかなる通信ネットワークにも適用できることに注意されたい。好まし
い実施形態の上記説明及び添付図面は、単に本発明を例示するものに過ぎない。
ここに提案するMVU干渉推定は、拡散解除コードサンプルの干渉推定を導出す
るのに適した推定に置き換えることができる。従って、本発明の好ましい実施形
態は、特許請求の範囲内で種々変更し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施形態による干渉推定が適用されるWCDMAトランシー
バの原理的ブロック図である。
【図2】 好ましい実施形態による干渉推定方法の原理的段階を示すフローチャートであ
る。
【図3】 本発明の好ましい実施形態による干渉推定器の原理的ブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 キンヌネン パシ フィンランド エフイーエン−90560 オ ウル ピュルイェーティヤンティエ 10ベ ー24 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE21 EE31 5K067 AA03 BB04 EE02 EE10 GG08 HH21 LL11

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散ス
    ペクトルシステムにおいて干渉推定を実行する方法であって、 a)拡散スペクトル信号を受信し、 b)上記複数の拡散コードが直交する所定のコード周期にわたって平均化する
    ことにより拡散解除サンプル信号を発生し、そして c)上記拡散解除サンプル信号に基づいてバリアンス推定を計算する、 という段階を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 上記バリアンス推定は、上記受信した拡散スペクトル信号の
    拡散コード長さにわたって上記拡散解除サンプル信号を平均化することによって
    計算される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記所定のコード周期は、上記複数の拡散コードの最短コー
    ドの長さに対応する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記バリアンス推定は、次の式を用いて計算されたMVUで
    あり、 【数1】
  5. 【請求項5】 上記拡散解除サンプル信号は、次の式に基づいて発生され、 【数2】 但し、mは、上記所定のコード周期のチップ数を表わし、kは、上記受信した拡
    散スペクトル信号の拡散コードのチップインデックスを表わし、r(k)は、上記
    チップインデックスkにおいて上記受信された拡散スペクトル信号から上記拡散
    コードを除去することにより得られる信号の値を表し、そしてX(n)は、サンプ
    ルインデックスnにおける上記拡散解除サンプル信号の値を表す請求項4に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 上記予想値は、次の式に基づいて得られ、 【数3】 但し、cは、上記受信した拡散スペクトル信号の拡散コード長さを表わし、mは
    、上記所定のコード周期のチップ数を表わし、nは、上記拡散解除サンプル信号
    のサンプルインデックスを表わし、そしてX(n)は、サンプルインデックスnに
    おける上記拡散解除サンプル信号の値を表す請求項4又は5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記拡散解除サンプル信号の上記平均電力は、次の式に基づ
    いて得られ、 【数4】 但し、cは、上記受信した拡散スペクトル信号の拡散コード長さを表わし、mは
    、上記所定のコード周期のチップ数を表わし、nは、上記拡散解除サンプル信号
    のサンプルインデックスを表わし、そしてX(n)は、サンプルインデックスnに
    おける上記拡散解除サンプル信号の値を表す請求項4ないし6のいずれかに記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 上記干渉推定は、次の式に基づいて得られ、 【数5】
  9. 【請求項9】 上記拡散スペクトルシステムは、WCDMAシステムである
    請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散
    スペクトルシステムにおいて干渉推定を実行するための装置であって、 a)拡散スペクトル信号を受信するための受信手段(1)と、 b)上記複数の拡散コードが直交する所定のコード周期にわたって平均化する
    ことにより拡散解除サンプル信号を発生するためのサンプリング手段(I1)と、 c)上記拡散解除サンプル信号に基づいてバリアンス推定を得るための推定手
    段(I2,I3,I4,Q1,Q2,A1,M2)と、 を備えたことを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 上記所定のコード周期は、上記複数の拡散コードの最短拡
    散コードの長さに対応する請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 上記サンプリング手段は、上記所定のコード周期にわたり
    上記受信した拡散スペクトル信号から拡散コードを除去することにより得られた
    信号を積分するための積分手段(I1)を含む請求項10又は11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 上記推定手段は、上記受信した拡散スペクトル信号の拡散
    コード長さにわたって上記拡散解除サンプル信号を積分するための第1積分手段
    (I2)と、上記拡散コード長さにわたり上記拡散解除サンプル信号の電力に対応す
    る信号を積分するための第2積分手段(I3)と、上記第1積分手段(I2)の出力信号
    を平方することにより得られた信号を上記第2積分手段(I3)の出力信号から減算
    するための減算手段(A1,M2)とを備えている請求項10ないし12のいずれかに
    記載の装置。
  14. 【請求項14】 上記推定手段は、上記受信した拡散スペクトル信号の所定
    数の記号にわたって上記減算手段(A1,M2)の出力信号を平均化するための平均化
    手段(I4)を備えている請求項10ないし13のいずれかに記載の装置。
  15. 【請求項15】 上記平均化手段は、積分手段(I4)を含む請求項14に記載
    の装置。
  16. 【請求項16】 上記平均化手段は、デジタルフィルタを含む請求項14に
    記載の装置。
  17. 【請求項17】 上記干渉推定装置は、拡散スペクトルトランシーバの電力
    制御を実行するのに使用されるSIR推定装置(5)である請求項10ないし16
    のいずれかに記載の装置。
  18. 【請求項18】 上記拡散スペクトルシステムは、WCDMAシステムであ
    る請求項10ないし17のいずれかに記載の装置。
  19. 【請求項19】 異なるコード長さをもつ複数の拡散コードを使用する拡散
    スペクトルシステムのためのトランシーバにおいて、 a)拡散スペクトル信号を受信するための受信手段(1)と、 b)上記複数の拡散コードが直交する所定のコード周期にわたって平均化する
    ことにより拡散解除サンプル信号を発生するためのサンプリング手段(I1)と、 c)上記拡散解除サンプル信号に基づいてバリアンス推定を得るための推定手
    段(I2,I3,I4,Q1,Q2,A1,M2)と、 d)上記バリアンス推定に基づいて送信電力制御信号を発生するための電力制
    御手段(6)と、 を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  20. 【請求項20】 上記トランシーバは、WCDMA受信器である請求項19
    に記載のトランシーバ。
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