JP2003500653A - 微小規模拡散イムノアッセイ - Google Patents

微小規模拡散イムノアッセイ

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JP2003500653A
JP2003500653A JP2000620357A JP2000620357A JP2003500653A JP 2003500653 A JP2003500653 A JP 2003500653A JP 2000620357 A JP2000620357 A JP 2000620357A JP 2000620357 A JP2000620357 A JP 2000620357A JP 2003500653 A JP2003500653 A JP 2003500653A
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fluid
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ポール ヤガー,
アンドリュー カムホルツ,
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/558Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor using diffusion or migration of antigen or antibody
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/0005Field flow fractionation

Abstract

(57)【要約】 分子結合反応および示差的拡散速度を用い、分析物の存在、濃度を決定する方法、装置を提供する。分析物の粒子および結合粒子は、お互いに対して拡散され、これが出会えば、拡散前面の緩徐化を検出する。拡散前面の位置から分析物粒子の存在、濃度を決定する。微小流体の様式の競合的イムノアッセイも提供する。拡散イムノアッセイ(DIA)は、標識抗原を特定の抗体を含むエリアに短時間で拡散した後、マイクロチャネルの標識抗原濃度を測定する工程を含む。簡易な微小流体デバイス、T−SensorでDIAを行い、フェニトイン(低分子の薬物)の濃度を測定する。50〜1600nMを越える濃度の分析物が1分未満で測定する。このアッセイは、均質かつ迅速で、試薬とサンプルをμlしか必要とせず、広範な分析物(治療剤、分子生物学的マーカーおよび環境汚染物質)に適用できる。拡散セパレーター中で類似サイズの粒子を分離する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) イムアッセイは、分析的生化学の牽引者である。イムノアッセイにより、複合
サンプル中の低分子分析物および高分子分析物の選択的測定および鋭敏な測定に
おいて、特有の結合能の抗体が、広範に用いられることが可能になる。発達中の
新しい免疫学的アッセイの背後にある推進力は、複合サンプル混合物の組成物を
分析するための、より簡便で、より迅速で、そしてより安価な方法の必要性が継
続していることである。イムノアッセイの現在の用途としては、治療薬モニタリ
ング、分子マーカーを用いた疾患または感染のスクリーニング、毒性物質および
違法薬物のスクリーニング、ならびに環境汚染物質のモニタリングが挙げられる
【0002】 フロー注入(flow injection)イムノアッセイは、特定の流入
条件を利用する(U.de AlwisおよびG.S.Wilson,Anal
.Chem.59:2789〜9(1987))だけでなく、混合のために高い
レイノルド数効果を用いる。微細加工したキャピラリー電気泳動デバイス(本当
に微小流体性である)が、結合反応後の非常に少量の免疫反応試薬を迅速に分離
するために用いられてきた(N.ChiemおよびD.J.Harrison,
Anal.Chem.69,373〜8(1997))。イムノアッセイ開発の
ために利用されるべきであった微小流体性デバイスの特有の特徴の1つは、低レ
イノルド数条件下でのラミナーフロー(層流)の存在である。ラミナーフローに
より、細胞およびより大きいマイクロスフェアのような非拡散成分の相対的位置
を保持しながら、隣接フローイングストリーム間で、定量的な拡散輸送が可能に
なる。これらの条件は、いくつかの大容量の技術の適用には障害となるが、その
条件は、微小流量システム(例えば、溶質の抽出のためのH−Filter)に
特有に十分適合されている新しい型の分析の作製を可能にする(J.P.Bro
dy,P.Yager、R.E.Goldstein,R.H.Austin,
Biophysical Journal 71(6)、3430〜3441(
1996);米国特許第5,932,100号;J.P.BrodyおよびP.
Yager,Sensors and Actuators A(Physic
al)A58(1)、13〜18(1997);低量フローサイトメトリー用の
V−Grooveデバイス;米国特許第5,726,751号、拡散可能分析物
の検出用T−Sensor(A.E.Kamholz,B.H.Weigl、B
.A.Finlayson,P.Yager,[1999]Anal.Chem
.,71(23):5340〜5347;米国特許第5,716,852号;米
国特許第5,972,710号;B.H.WeiglおよびP.Yager,S
cience 283,346〜347[1999];R.B.Darling
,J.Kriebel,K.J.Mayes、B.H.Weigl,P.Yag
er,ストリーム内電気化学分析用エッチングマイクロチャネルを備える微小電
極の組み込み(Integration of microelectrode
s with etched microchannels for in−s
tream electrochemical analysis),μTAS
’98,Banff,Canada[1998];B.H.WeiglおよびP
.Yager,Sensors and Actuators B(Chemi
cal)B39(1〜3),452〜457[1996];B.H.Weigl
,M.A.Holl,D.Schutte,J.P.Brody,P.Yage
r,Anal.Methods&Instr.,174〜184[1996]B
.H.Weiglら、「微細加工フロー構造を用いる複合サンプル溶液中の同時
自己参照分析物決定」(T−Sensor)、μTAS’98,Banff,C
anada[1998])ならびに米国特許第5,922,210号;米国特許
第5,747,349号;米国特許第5,748,827号;米国特許第5,7
26,404号;米国特許第5,971,158号;米国特許第5,974,8
67号および米国特許第5,948,684号;1998年10月1日公開、W
O98/43066;1997年9月26日出願、米国出願番号08/938,
584;1999年4月8日公開WO99/17100号;1999年4月8日
公開、WO99/17119号;1998年11月19日出願、米国出願番号0
9/196,473号;1998年10月9日出願、米国出願番号09/169
,533号;1999年11月25日公開WO99/60397号;1999年
9月22日出願、米国出願番号09/404,454;および1999年12月
15日出願の出願番号09/464,379号(「Magnetically−
Actuated Fluid Handling Devices for
Microfluidic Application」)に記載の他の分析を参
照のこと)。
【0003】 本明細書において引用される全ての刊行物は、これと矛盾しない範囲で、その
全体が参考としてここに援用される。
【0004】 (発明の要旨) 本発明は、分析物粒子の存在を検出する方法を提供する。この方法は、この分
析物粒子に結合し得る結合粒子を提供する工程;少なくとも1つのこの結合粒子
およびこの分析物粒子が他へ拡散し得るシステムを提供する工程;任意のこの粒
子もしくはこれらの間の複合体、またはこのシステムにおけるこの結合粒子、こ
の分析物粒子、もしくはこの複合体の拡散前面を検出する手段を提供する工程、
ならびにこの粒子または複合体またはこの拡散前面を検出する工程、を包含する
。この分析物粒子およびこの結合粒子がお互いに出会い、そして結合する場合、
粒子または拡散前面の緩徐化が、この分析物粒子の存在の指標として検出され得
る。結合粒子、または分析物粒子、またはそれらの間の複合体は、例えば、光学
的検出手段もしくは電気的検出手段、または当該分野で公知の他の検出手段によ
って、可視的または検出可能でなければならない、あるいは可視的または検出可
能になるように標識されなければならない。
【0005】 本発明はまた、媒体中のサンプル分析物粒子の存在または濃度を決定するデバ
イスを提供する:このデバイスは、以下を備える:分析物粒子を含有する第1の
媒体を、この分析物粒子に結合し得る結合粒子を含有する第2の媒体と接触させ
る工程のための手段(ここで、少なくとも1つのこの分析物または結合粒子は、
この分析物または結合粒子以外を含有する媒体中に拡散し得る);および拡散粒
子の存在を検出するための手段。分析物および結合粒子の一方または両方が、標
識されてもよいし、標識されていなくてもよい。
【0006】 「拡散前面(diffusion front)」(本明細書において「拡散
プロフィール」とも呼ばれる)は、拡散する粒子によって作製される検出可能な
エッジ(端)または線(ライン)である。これは、システムのパラメーター(例
えば、分析物および結合粒子の相対量、両方の相対的拡散係数、標識の量、シス
テムの粘度、および当該分野で公知の他のパラメーター)に依存して、より鋭く
ても鈍くても拡散しても拡散しなくてもよい。拡散前面に関する用語、「緩徐化
(slowing)」とは、停止(stopping)および任意の検出可能な
量の緩徐化を含む。「拡散前面」は、粒子の拡散が標識された粒子の複合体化に
よりはじまり、より緩徐な拡散複合体を形成するポイントに近接した、検出可能
により強調されたエリアまたは線を含み得る(このエリアは、非複合体化標識粒
子により生じるこのポイントよりも相対的に強度の弱いエリアを伴う);または
「拡散前面」は、粒子が拡散したエリアの絶対的境界であり得る。
【0007】 お互いに対する分析物または結合粒子の拡散を可能にするシステムがシステム
化され得る。ここでは、分析物粒子を含む流体(本明細書においては分析物流体
と呼ばれる)は、結合粒子を含有する流体(本明細書においては「拡散流体」と
呼ばれる)、と接触して配置され、または分析物粒子を含有する流体は、分析物
流体中で拡散し得る結合粒子を含有する固体と接触して配置される。あるいは、
このシステムは、結合粒子を含有する流体が、拡散流体中で拡散し得る分析物粒
子を含有する固体と接触して配置されるシステムであり得る。このようなシステ
ムは、以下に記載のような、フローイングシステムまたは衛生システムであり得
るか、あるいは分析物および/または結合粒子の膜を通した拡散を可能にし得る
、膜により隔てられた流体を含み得るか、あるいは取り外し可能なバリア(障壁
)(これは、取り除かれ、拡散が生じることを可能にする)によりそれぞれ隔て
られた分析物および結合粒子を含有する2つの流体を含み得る。
【0008】 拡散前面の緩徐化は、観察または検出され得る;または所定の時間(粒子が拡
散し始める)後、拡散前面の位置は、観察され得るか、そうでなければ検出され
、類似の較正システムもしくは制御システムもしくは既知の量(例えば、0から
任意の代表的濃度まで)の分析物粒子を含有するシステムと比較され得る。この
方法で、分析物粒子の濃度および存在が決定され得る。
【0009】 濃度はまた、以下の実施例に記載の原理およびアルゴリズムに基づいて算出さ
れ得、そして当業者には過度の実験なしに決定可能である。
【0010】 本発明はまた、第1の流体中の少なくとも第1の分析物粒子および第2の分析
物粒子の存在を検出する方法を提供する。この方法は以下の工程を包含する:こ
の第1および第2の分析物粒子にそれぞれ対する第1および第2の結合粒子を含
有する第2の流体を提供する工程;ラミナーフローチャネル中の隣接するラミナ
ーフローにおいてこの第1および第2の流体を流す工程;この第1の分析物粒子
をこの第2の流体中に拡散させ、そしてこの第1の結合粒子と結合させて、第1
の複合体を形成する工程;ならびにこの第2の分析物粒子をこの第2の流体中に
拡散させて、この第2の結合粒子に結合させ、第2の複合体を形成する工程;な
らびにこの第1および第2の複合体の存在を検出する工程。この第1および第2
の複合体は、検出可能なほど異なる拡散係数を有し得、そして/または検出可能
なほど異なる拡散プロフィールを形成し得る。なぜなら、例えば、それぞれにつ
いての拡散前面は、異なる位置にあるからであり、または第1および第2の複合
体は異なって標識されているからである。この第1および第2の複合体は、検出
可能なほど異なる標識で標識されてもよいし、されなくてもよい。検出可能なほ
ど異なる標識を用いない場合、2つの複合体の異なる拡散係数により、複合体は
、別の外向きストリーム(それぞれは、より早く拡散する複合体または複合体の
混合物のいずれかを含む)中で、異なる点で、ラミナーフローチャネルの外側へ
引き出され得る。連続して接続された拡散セパレーターは、分離生成物の精製お
よび純化を継続し得る。次いで、当該分野で公知の手段により、別のストリーム
において、種々の複合体を検出し得る。
【0011】 第1の流体中の少なくとも第1および第2の分析物粒子の存在を検出するデバ
イスがまた提供される。このデバイスは以下を備える:ラミナーフローチャネル
中に前記第1および第2の分析物粒子を含有する第1の流体を導入するための第
1の入口手段;この第1および第2の分析物粒子にそれぞれ対する、第1および
第2の結合粒子を含有する第2の流体を、このラミナーフローチャネルに導入す
る第2の入口手段;この第1および第2の入口手段と流体連絡したラミナーフロ
ーチャネルであって、ラミナーフローに隣接したこの第1および第2の流体を含
み、このフローチャネルは、この第1の分析物粒子がこの第2の流体中に拡散し
、この第1の結合粒子に結合して、第1の複合体を形成するのを可能にするのに
十分な長さを有している(そして、この第2の分析物粒子がこの第2の流体中に
拡散し、この第2の結合粒子と結合して、第2の複合体を形成することを可能に
する)、ラミナーフロー;ならびにこの第1の複合体および第2の複合体の存在
を検出するための手段。この第1および第2の複合体は、検出可能なほど異なる
拡散係数および/または拡散プロフィールを有し得、そして検出可能に異なる標
識で標識されてもよいし、標識されなくても良い。このデバイスはまた、第1の
出口ストリームとして、このチャネルからこの第1の複合体を含むストリームを
導入するために前記ラミナーフローチャネルにそって間隔を空けられた出口手段
、および/または第2の出口ストリームとして、このチャネルからこの第1およ
び第2の複合体の混合物を含むストリームを導入するためにこのラミナーフロー
チャネルにそって間隔を空けられたさらなる出口手段、ならびにこの第2の出口
ストリーム中の第2の分析物粒子の存在を検出するための第1の出口ストリーム
および手段における第1の分析物粒子の存在を検出する手段を備える。
【0012】 本発明はまた、拡散セパレーター中で、第1の流体中に含まれる類似のサイズ
の第1および第2の粒子を分離するための方法を提供する。この方法は以下の工
程を包含する:前記第1および第2の分析物粒子にそれぞれ対する、少なくとも
第1および第2の結合粒子を含有する第2の流体を提供する工程であって、この
第1の結合粒子は、この第2の結合粒子よりも高い拡散係数を有する、工程;こ
の第1の流体を、この第2の流体を含有するチャネルに流す工程;この第1の分
析物粒子をこの第2の流体中に拡散させ、この第1の結合粒子と結合させて、第
1の複合体を形成する工程;ならびに、この第2の分析物粒子をこの第2の流体
中に拡散させ、この第2の結合粒子と結合させて、第2の複合体を形成する工程
;第1の出口を通して、このチャネルからこの第1の複合体を優先的に含有する
ストリームを導入する工程;ならびにこのチャネルにそってこの第1の出口の下
流に配置された第2の出口を通してこのチャネルから、この第1および第2の複
合体を含有するストリームを導入する工程。
【0013】 前述の方法は、第1の流体に含まれる類似のサイズの第1の粒子および第2の
粒子を分離するデバイスである、拡散セパレーター中で実施され得る。このデバ
イスは以下を備える:この第1および第2の分析物粒子にそれぞれ対する、少な
くとも第1および第2の結合粒子を含有する第2の流体を含有するフローチャネ
ルであって、この第1の結合粒子は、この第2の結合粒子よりも高い拡散係数を
有する、フローチャネル;このチャネルの第1の側上のこのチャネルへの第1の
入口であって、この第1の入口は、この第1の流体を含有する、入口;受容スト
リームを含むこのフローチャネルの第2の側上の第2の入口;上記第1の複合体
を優先的に含有するストリームを含むこの第2の入口の下流のこのフローチャネ
ルの第2の側上の第1の出口;ならびに上記第1および第2の複合体を含有する
ストリームを含むこの第1の出口の下流のこのフローチャネルの第2の側上の第
2の出口。このデバイスはまた、このフローチャネルの第1の側上の第三の出口
も備える。これを通して、未結合の第1および第2の粒子がこのシステムから除
去され得る。さらなる拡散セパレーター(例えば、米国特許第5,932,10
0号に記載のH−filter)が、第1の出口に接続され、そして未結合の粒
子から第1の複合体を分離するために用いられ得る。拡散セパレーターはまた、
第2の出口に接続され、そして第1の複合体および第2の複合体を分離するため
に用いられ得る。そして未結合粒子のさらなる分離が必要である場合、さらなる
拡散セパレーターが追加され得る。
【0014】 好ましくは、前述の分離方法およびデバイスについて、第1および第2の結合
粒子の拡散係数は、少なくとも2倍、そして好ましくは少なくとも約10倍異な
る。分離されるべき粒子は、理想的なサイズ(直径)の粒子である必要はないが
、例えば、同じ程度の大きさ内の類似のサイズの粒子である。
【0015】 本発明の分析的方法のいくつかの実施形態において、システム中の分析物粒子
は、標識された分析物粒子で補充され得、そして拡散前面が観察され、標識され
た分析物粒子のみを含有する(そして非標識の分析物粒子は含まない)システム
と比較され得る。分析物粒子と結合粒子の複合体化の結果として、結合粒子の濃
度が分析物粒子の濃度をより大きく超える場合、拡散前面のより早期かつより完
全な緩徐化または停止が、生じる。しかし、結合粒子の濃度が分析物粒子の濃度
を超えることは必須ではない。
【0016】 このシステムは、多数の特有に標識された結合粒子を含み得、その結果、検出
される特有の拡散前面は、どの分析物粒子が存在するかを示す。
【0017】 本発明の好ましい実施形態を含むフローイングシステムは、以下に記載されて
おり、そして定常拡散プロフィールを生じる。このような定常拡散プロフィール
の位置を用いて、分析物粒子の濃度を決定する。
【0018】 好ましい実施形態において、本発明は、分析物流体中のサンプル分析物粒子の
存在または濃度を決定するための方法を提供する。この方法は以下の工程を包含
する: 検出可能マーカーで標識したさらなる分析物粒子を分析物流体に添加し、この分
析物流体中の標識した分析物粒子の所定の濃度または量を提供する工程;このサ
ンプル分析物粒子およびこの標識された分析物粒子に結合し得る結合粒子を含有
する拡散流体を提供する工程;分析物ストリーム入口および拡散ストリーム入口
を備えるラミナーフローチャネルを提供する工程;分析物ストリームとして分析
物流体をこの分析物ストリーム入口に流し込む工程および拡散ストリームとして
拡散流体をこの拡散ストリーム入口に流し込む工程(ここで、このストリームフ
ローはラミナーフローに隣接する);サンプル分析物粒子のこのストリームと、
標識した分析物粒子と、結合粒子の間の拡散を可能にする工程;この標識された
分析物粒子により形成されたこのチャネル中の拡散プロフィールを検出する工程
;ならびにこの拡散プロフィールから、このサンプル分析物粒子の存在または濃
度を決定する工程。
【0019】 分析物粒子は、好ましくは、約100と約1,000,000との間の分子量
範囲、または対応するサイズの粒子を有する分子であり得る。本明細書中で使用
される場合、用語「サンプル抗原」または「SA」とは、分析物粒子をいう。分
析物粒子は、抗体であり得る。
【0020】 本発明が使用され得る分析物粒子としては、以下が挙げられるが、これらに限
定されない:濫用薬物(例えば、アンフェタミンおよびメタンフェタミン、バル
ビツレート、ベンゾジアゼピン、血清中のベンゾジアゼピン、カンナビノイド、
コカイン代謝産物、エタノール、メサドン、オピエート、フェンシクリジン、プ
ロポキフェン、サリチル酸、三環系抗うつ剤(tricyclic and a
ntidepressant);メトトレキセートのような抗癌剤(cance
r drug);遊離エストラジオール、選択されたプロラクチンおよび総エス
トラジオールのような授精および妊娠誘発剤(fertility and p
regnancy drug);心臓病のための医薬品;抗炎症剤;アミカシン
、カルバマゼピン、ジギトキシン、ジゴキシン、ジソピラミド、エトスクシミド
、遊離カルバマゼピン、遊離フェニトイン、遊離バルプロ酸、ゲンタマイシン、
リドカイン、N−アセチルプロカインアミド、ネチルマイシン、フェノバルビタ
ール、フェニトイン、プリミドン、プロカインアミド、キニジン、テオフィリン
、トブラマイシン、バルプロ酸、バンコマイシンのような治療モニタリングを必
要とする薬物;甲状腺のような内因性分子;T取り込み(T4を含む)のような
アッセイ系において検出される抗原;シクロスポリン、血清シクロスポリン、全
血におけるシクロスポリンおよびコルチゾールのアッセイを含む移植モニタリン
グに使用される抗原。
【0021】 分析物流体は、抗原、体液(例えば、全血、血清、唾液、尿または他の液体)
、汚染された飲料水、発酵ブロス、モニタリングを必要とする産業プロセスから
のサンプル、または分析が必要な他の任意の液体を含む水溶液であり得る。
【0022】 分析物粒子または結合粒子を標識するための検出可能なマーカーまたは標識薬
剤は、分析物粒子に結合もしくは接着し得るが、アッセイについて選択された結
合粒子の結合を妨げない任意の粒子を含む。標識薬剤としては、蛍光、燐光、化
学発光、酵素粒子、および当該分野で公知の他の標識薬剤が挙げられ得る。用語
「標識された抗原」および「LA」は、本明細書中で使用される場合、標識分析
物粒子をいう。標識薬剤は、標識分析物粒子の拡散係数が標識していない分析物
粒子の拡散係数とほぼ等しいように、標識していない分析物粒子と同様のサイズ
である(少なくともほぼ同じオーダーの大きさで)標識/分析物粒子複合体を提
供するに十分小さくなければならない。例えば、10,000の分子量を有する
分析物粒子は、約100〜1,000の分子量を有する分子で標識され得る。結
合粒子分析物複合体の拡散特性と比較した場合、標識粒子は、結合粒子/標識分
析物複合体の拡散特性を有意に変化させるほど大きくはない。この標識は、流体
中で可溶性であっても、不溶性であってもよい。そしてこの標識は、吸着、吸収
または化学的結合により分析物粒子に接着し得る。例えば、標識薬剤は、従来の
公知の色素、金属粒子、または当該分野で公知の任意の他の検出可能な粒子であ
り得る。
【0023】 用語「粒子」は、分子、細胞、タンパク質のような高分子、いくつかの原子か
ら構成される低分子、およびイオンを含む。粒子は、ストリーム中に懸濁され得
るか、または溶解され得る。用語「ストリーム」とは、水または他の液体、空気
または他の気体のような、粒子を溶解または懸濁するキャリア流体をいう。用語
「粒子」は、本明細書中で使用される場合、キャリアストリームの分子を含まな
い。
【0024】 結合粒子は、例えば、共有結合またはイオン結合、吸着、吸収または当該分野
で公知の他の手段により、分析物粒子に、および標識分析物粒子と、結合または
接着して、結合粒子および標識分析物粒子の拡散係数より大きな拡散係数を有す
る複合体を形成し得る任意の粒子であり得る。好ましくは、この複合体の拡散係
数は、標識分析物粒子の拡散係数より少なくとも約2〜5倍大きく、より好まし
くは、標識分析物粒子の拡散係数より少なくとも約10倍大きい。好ましくは、
結合粒子は、少なくとも分析物粒子と同程度の大きさである。結合粒子は、抗体
(モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体のいずれか)、またはコンビナ
トリアルプロセスを使用して、特異的結合部位を提供し得るように作製された合
成結合粒子、または標識分析物粒子に接着し得る活性炭のような物質の粒子であ
り得る。上記で規定される結合粒子はまた、分析物粒子として機能し得る。例え
ば、抗体は、本明細書中で分析物粒子として機能し得る。好ましくは、結合粒子
は、少なくとも約107-1〜約1010-1の分析物粒子に対する結合親和性を
有し、そしてより好ましくは、少なくとも約108-1の結合親和性を有する。
抗体は、本発明の結合粒子の好ましいクラスに分類されるので、用語「抗体」ま
たは「AB」は、本明細書中で使用される場合、「結合粒子」を言及する。
【0025】 拡散流体は、結合粒子についてのキャリア流体であり、そして分析物粒子を分
析ストリームに拡散させる粘性を有する任意のキャリア流体であり得る。いくつ
かの系において、拡散流体の粘性は、水の約1倍〜約4倍の間である。より粘性
の系は、アッセイを行うためにはより長い時間が必要である。分析物流体および
拡散流体の粘性は同じである必要はなく、そして分析物流体から拡散流体への拡
散が、測定を可能にするに有意に十分である限り、大きく異なり得る。拡散流体
は、ラミナーフローチャネルを通して拡散ストリームを流すために使用した流速
で結合粒子および分析物粒子を溶解または懸濁し得る。
【0026】 上記で議論されるように、分析物粒子および結合粒子は共に、流体中に存在す
る必要はない。1つの型の粒子は、他の型が流体中に含まれ、その中に第1の型
の粒子が拡散し得るかぎり、固体形態であり得る。
【0027】 本発明の1つの実施形態において、予め決定した(既知の)量の標識分析物粒
子を分析物流体に添加して、分析物流体中の予め決定した(既知の)濃度の標識
分析物粒子を達成する。好ましくは、トレーサー量の標識分析物粒子は、例えば
、標識されていない分析物粒子の予測された濃度より2〜3オーダー少ない規模
内で使用される。標識分析物粒子の濃度は、分析物粒子の測定と同じダイナミッ
クレンジの測定値にあるべきである。すなわち、結合粒子への接着について分析
物粒子と有意に競合するに十分であるが、結合していない標識分析物の存在が、
標識分析物粒子/結合粒子複合体により形成される拡散プロフィールを検出する
能力に必要以上の力を与えるほど大きくはない。
【0028】 2つのストリームの用語「ラミナーフロー」は、安定な、並行している、再循
環しない、混合がない2つのストリームのフローを意味する。再循環のゾーンは
存在せず、そして乱れはわずかである。「ラミナーフローチャネル」は、当該分
野で公知のように使用した流速下でそのような乱れのないフローを可能にする寸
法を有するチャネルである。
【0029】 当該分野で公知のように、拡散の効果および選択した検出手段のシグナル 対 ノイズ比を増強するために流体の拡散方向に場の力が発揮され得る。このよ
うな場の力としては、磁場、重力場、および電場が挙げられる。
【0030】 本発明の方法の特定の実施形態は、チャネル内のフローについてのレイノルズ
数が約1未満であるようなサイズのマイクロチャネルを含むデバイスにおいて実
施されるように設計される。レイノルズ数は、慣性 対 粘性の比である。低レ
イノルズ数は、慣性が本質的にわずかであり、乱れも本質的にわずかであり、そ
して2つの隣接するストリームのフローがラミナーであることを意味する。すな
わち、ストリームは、上記の粒子の拡散を除いて、混合しない。
【0031】 本出願において、チャネルの入口から検出領域までのラミナーフローチャネル
フロー方向の距離は、長さ(l)とよばれる。図2Aを参照すると、lは、分析
物ストリーム入口16の中央から検出ゾーン26までの寸法を採る。長さ(l)
に対して右の角度で粒子拡散の方向におけるこのチャネル寸法は、深さ(d)と
よばれる。長さおよび深さの両方に対して右の角度での第3のチャネル寸法は、
幅(w)とよばれる。従って、深さ(d)は、サンプルおよび抽出ストリームの
境界面に対して垂直である。
【0032】 ラミナーフローチャネルは、参照試薬または他の試薬のストリームを提供する
ために、または分析処理、廃棄処理もしくはさらなる処理のためにチャネルから
離れて別々のストリームを運ぶために、その長さにそって入口および出口を備え
る。本発明のデバイスはまた、米国特許第5,948,684号に記載されるよ
うに、参照ストリームおよび制御ストリームについての入口を備え得る。
【0033】 分析物ストリーム入口および拡散ストリーム入口は、並行なラミナーフローに
分析物ストリームおよび拡散ストリームを運ぶに十分な大きなサイズにされるこ
とのみが必要であり、例えば、長さが約5mm以下、深さが約100μm未満、
および幅が約5mm以下(好ましくは、幅が約1mm未満)のチャネルを含み得
る。これらの入口は、一部であるシステムにより必要とされる長さ、深さおよび
幅と同程度であり得るが、それらは、好ましくは、小さなサンプルサイズに適応
するように約2.5μl未満の容量を有する。
【0034】 ラミナーフローチャネルならびに入口および出口チャネルの幅および深さは、
粒子の通過を可能にするに十分に大きくなけれなならず、そして好ましくは、ス
トリームに存在する任意の粒子の直径の約3〜5倍の間であり、かつ5mm以下
である。幅は、好ましくは1mm以下である。
【0035】 粒子輸送方向が図2に示される「T」設計の角度から90°回転され得る第2
の実施形態において、ラミナーフローチャネルは、好ましくは、幅が最大サイズ
の粒子の直径の約3〜5倍の間であり、かつ5mm以下であり、深さが最大サイ
ズの粒子の直径の約2〜3倍の間であり、かつ約100μm未満であり、長さが
最大サイズの粒子の直径の約4〜約10倍の間であり、かつ5mm以下である。
【0036】 用語「たてよこ比(aspect ratio)」とは、本明細書中で使用さ
れる場合、チャネルの幅 対 深さの比をいう。本発明の抽出チャネルは、50
未満のたてよこ比を有し得、例えば、たてよこ比は、25未満、または1〜49
の任意の数であり得る。
【0037】 デバイスに分析物ストリームおよび拡散ストリームを注入するための方法が提
供され、そしてこれらの方法としては、標準的なシリンジおよびチューブが挙げ
られる。出口から流体を取り除く手段も提供され、これらの手段としては、毛細
管現象、圧力、重力、および上記のように当該分他で公知の他の手段によりフロ
ーを誘導する、流体のための容器(receptacle)が挙げられる。この
ような容器は、分析デバイス、またはストリームもしくはその一部をさらに処理
するための他のデバイスの一部であり得る。
【0038】 本発明のフロー(flowing)マイクロチャネル実施形態の検出可能な拡
散プロフィールは、参照領域内の標識分析物粒子の空間位置である。所定の濃度
の分析物粒子についての拡散プロフィールは、動的平衡に達した場合に流速が一
定である限り、これらの系において経時的に同じであるままである。拡散プロフ
ィールは、検出についてのシグナルを最適化するように、流速、分析物濃度、お
よび/または結合粒子濃度を変化させることにより変化され得る。
【0039】 検出領域は、拡散プロフィールが検出手段によりインターロゲートされるラミ
ナーフローチャネルの一部である。この検出領域は、結合粒子と分析物粒子との
間で生じる有意な反応についての2つのストリームの接合部から十分離れている
べきである。しかし、従来は、粒子がシグナル強度を有意に減少させるに十分離
れて拡がっているチャネルに沿っていなかった。検出領域(すなわち、分析物流
体および拡散流体の接合部から拡散プロフィールが検出される点までの長さl)
は、シグナル 対 ノイズ比を最適化するためにこれらの原理に従って最適化さ
れ得る。
【0040】 粒子を拡散させる工程は、分析物および拡散ストリームを検出領域で安定な拡
散プロフィールを形成するに十分な期間にわたり接触させる工程を包含する。
【0041】 ラミナーフローチャネルの長さは、小さな分析物粒子および標識分析物粒子を
分析物ストリームから拡散させ、かつ結合粒子に結合させるに十分な長さであり
、そして検出手段の感度およびサイズ、ポンプ能力および流速および容量、なら
びに粒子の拡散に依存して、数ミクロンから50mm以上まで変化し得る。流速
は、粒子が沈澱することを妨げるに充分速いように調節され得る。流速は、例え
ば、約5μm/秒〜約5000μm/秒の間で必要に応じて変化し得る。
【0042】 本発明の方法は、分析物ストリームおよび拡散ストリームを有するラミナーフ
ローチャネル中のラミナーフローにおいて、参照ストリームおよび/または制御
ストリームを用いて行われ得る。例えば、既知の濃度の分析物粒子および標識分
析物粒子を含む参照ストリームは、分析物ストリームの拡散ストリームへの拡散
プロフィールが、参照ストリームの拡散ストリームへの拡散プロフィールと直接
比較され得る。
【0043】 用語「微小製作された」とは、デバイスにおけるフローが実質的にラミナーで
あるような寸法を有するデバイスを言及する。好ましくは、チャネルの幅(拡散
方向およびフロー方向に対して直交する寸法)は、約1mm未満である。
【0044】 本発明のデバイスは、任意の成形可能な機械加工に適したまたはエッチング可
能な材料(例えば、ガラス、プラスチック、ケイ素ウエハ)から製作され得る。
所定の波長範囲について光学的に透過性の基材材料は、透過により、その波長範
囲での光学的検出(例えば、吸光度または蛍光測定)を可能にする。あるいは、
反射性の基材材料は、反射による光学的検出を可能にする。他の分野で公知の検
出方法もまた適切であるので、基材材料は光学的検出方法を可能にする必要はな
い。非光学的検出方法としては、電気化学的検出および導電性検出が挙げられる
【0045】 用語「機械加工(する)」は、本明細書中で使用される場合、プリンティング
、スタンピング、切断およびレーザー切除を含む。デバイスは、一枚のシート、
ともにサンドイッチ状態にされた1対のシート、またはともに積層された複数の
シートで形成され得る。用語「シート」とは、任意の固体基材、可撓性基材また
は他の基材をいう。チャネルは、ケイ素基板でエッチングされ得、そしてカバー
シート(透過性カバーシートであり得る)で覆われ得る。積層された実施形態に
おいて、チャネル壁は、第1のシートから材料を取り除くことによって規定され
、そしてチャネルの頂部および底部は、第1のシートのいずれかの側上に第2お
よび第3のシートを積層することにより規定される。任意の層が流体チャネルを
含み得る。いくつかの場合、チャネルは、次の流体積層に流体の経路を定めるた
めの、単なる孔(または流体ビア)である。任意の2つの隣り合う積層は、恒久
的にともに結合して、より複雑な単一の部分を形成し得る。しばしば、2つの別
個の層に示された流体構成要素は、単一層で形成され得る。
【0046】 積層センブリの各層は、ことなる材料で形成され得る。この層は、好ましくは
実質的に剛性な材料から製作される。実質的に剛性な材料は、非弾性であり、好
ましくは1,000,000psi未満の弾性のモジュールを有し、そしてより
好ましくは、600,000psi未満の弾性のモジュールを有する。実質的に
剛性な材料はなお、薄膜で製造された場合、劇的な可撓性を示し得る。実質的に
剛性なプラスチックの例としては、セルロースアセテート、ポリカーボネート、
メチルメタクリレートおよびポリエステルが挙げられる。金属および合金もまた
、実質的に剛性である。例としては、鋼、アルミニウム、銅などが挙げられる。
ガラス、ケイ素およびセラミックスもまた実質的に剛性である。
【0047】 シート中に流体エレメントを作製するために、所望の構造を規定するように材
料を取り除き得る。これらのシートは、チャネルから材料を削摩するように、レ
ーザーを使用して加工され得る。この材料は、従来のダイカット方法によって除
去され得る。いくつかの材料については、化学エッチングが使用され得る。ある
いは、所望の構造のネガを鋳型として製造し得、そしてその構造を、射出成形、
真空熱成形、圧力潤滑(pressure−assisted)熱成形または圧
印加工技術によって生成し得る。
【0048】 個々の層、層のアセンブリ、または成形等価物は、接着剤または溶接を使用し
て一緒に結合され得る。あるいは、これらの層は、自己密封またはネジ、リベッ
トおよびスナップ(これらのアセンブリを一緒に使用して、隣接する層を密封し
得る)のようなファスナーの使用を介する機械的コンプレッションであり得る。
層は、以下の方法で接着剤を使用してアセンブルされ得る。硬質接触接着剤(例
えば、3M1151)を使用して隣接する層を接合させ得る。溶媒放出接着剤を
使用して、2つの隣接する層を化学的に接合し得る。少なくとも1つの層が紫外
線を通す場合、紫外線硬化接着剤(例えば、Loctitte 3107)を使
用して隣接する層を接合させ得る。精密適用される(Precision ap
plied)エポキシ、熱硬化性接着剤および熱可塑性接着剤もまた使用され得
る。溶媒、熱または機械的コンプレッションを使用して結合するために活性化さ
れ得るドライコーティングもまた、一方の表面または両方の表面に適用され得る
。層は、一緒に溶接され得る。溶接のために、これらの層は、好ましくは、類似
のガラス転移温度を有し、そして同様の湿潤特性および可溶性特性を有する。層
は、高周波誘電加熱、超音波加熱または局所的加熱を使用して溶接され得る。
【0049】 ラミナーフローチャネルは、任意の多くの方法で真っ直ぐにされ得るか、回旋
され得る。1つの実施形態において、フローチャネルは、一連のターンを備え、
これらは、段階的形状または方形波形状を作製し得る。回旋状チャネルは、その
チャネルが形成される基板プレートのサイズを増加することなく、拡散を生じる
ためのより長い距離を提供する。
【0050】 本発明のデバイスは、チャネルに対して外部にある、拡散プロフィールを検出
するための検出手段を備え得る。検出および分析は、当該分野で公知の任意の手
段によって行われ、これらの手段には、光学的手段(例えば、光学分光法、光散
乱および他の手段(例えば、吸収分光法または蛍光))、電気的手段(例えば、
電極(このデバイスに挿入される))、または当該分野で公知の実質的に任意の
微小分析技術(磁気共鳴手段を含む)、あるいはこの拡散プロフィールを検出す
るための公知の他の手段が挙げられる。好ましくは、光学的手段、蛍光手段また
は化学発光手段が使用される。より好ましくは、分析物粒子に使用される標識は
、蛍光性であり、そして検出は、CCDカメラ、または光電子増倍管を備える走
査レーザーによってなされる。
【0051】 コンピュータープロセッサー手段は、検出された拡散プロフィールから分析物
粒子の存在または濃度を決定するために使用され得る。このプロセッサーは、こ
の拡散プロフィールを、種々の既知の濃度の分析物を使用して得られた拡散プロ
フィール(例えば、較正曲線または参照ストリーム中の拡散プロフィール)と比
較するように、または以下に記載のアルゴリズムを使用して分析物濃度を計算す
るようにプログラミングされ得る。
【0052】 本発明の拡散イムノアッセイ方法は、ストリーム中の分析物の存在および/ま
たは濃度を連続的にモニタリングする、連続的なフロープロセスとして実施され
得るか、または小さいサンプルのアリコートを使用するバッチ形態で実施され得
る。
【0053】 拡散流体中の結合粒子の濃度は、好ましくは、分析物流体中の分析物粒子の濃
度以上(例えば、少なくとも約1倍〜約10倍大きい)である。分析物粒子は、
好ましくは、必要とされる以上の結合粒子と衝突する。流速および/または濃度
を使用して、このことが生じるように調整され得る。高い流速の拡散流体は、よ
り狭い検出可能なバンドを生じ、そして必要とされる粒子は、より少ない。
【0054】 本発明の方法はまた、分析物物質中のサンプル分析物粒子の存在または濃度を
決定する非フローイング方法を包含し、この方法は、以下の工程を包含する:検
出可能なマーカーで標識したさならる分析物粒子を、分析物物質に添加して、こ
の分析物物質中に所定の濃度の標識した分析物粒子を提供する工程;このサンプ
ル分析物粒子および標識した分析物粒子に結合し得る結合粒子を含有する、拡散
物質を提供する工程;この分析物物質にこの拡散物質を接触させる工程;この分
析物物質と拡散物質との間で、サンプル分析物粒子と標識した分析物粒子を拡散
させる工程;この標識した分析物粒子によって形成された拡散プロフィールを検
出する工程;およびこの拡散プロフィールから、このサンプル分析物粒子の存在
または濃度を決定する工程。
【0055】 前述の方法は、非フローイングシステムであり、ここでは、分析物粒子および
結合粒子を含有する物質は、平行なラミナーフローにある必要はない。必要とさ
れることは、これらが、分析物粒子の濃度を示す拡散プロフィールを形成するに
十分な期間接触されることである。
【0056】 この分析物物質は、分析物粒子を含有しそしてこの物質内外への分析物粒子の
拡散を可能にする、流体、ゲルまたは他の材料であり得る。拡散物質は、同様に
、結合粒子を含有しそして上記物質の内外への分析物粒子の拡散を可能にする、
流体、ゲルまたは他の材料であり得る。上記で議論されたように、これらの物質
の一方のみが、拡散を可能にし得ることが必要である。他方は、固体であり得る
。分析物物質および拡散物質の動的粘度は、独立して、好ましくは水の動的粘度
の約1倍と約4倍との間であり、例えば、約0.01ポイズと0.04ポイズと
の間である。これらの物質は、任意の適切な容器(例えば、平面表面、サンプル
ウェル、チューブ、または材料の隣接する層の間に形成される空間)内または容
器上に並んで接触するように配置され得、CCDカメラのような検出装置による
呼び出し(interrogation)を可能にする。好ましい実施形態にお
いて、結合粒子は、ゲル中に分散され、このゲルは、その形状を維持しそして分
析物粒子がゲル中に分散するのを可能にし得る溶媒を含有する。液滴サイズの中
空がこのゲル中に形成され、そして分析物流体(例えば、血液)の液滴が、この
中空に適下される。標識した分析物粒子の拡散プロフィールは、この液滴を取り
囲むゲルの領域中に検出される。
【0057】 本発明はまた、分析物流体中のサンプル分析物粒子の存在または濃度を決定す
るための微小規模デバイスを提供し、このデバイスは、分析物ストリーム入口お
よび拡散ストリーム入口を備える、ラミナーフローチャネルを備え;このラミナ
ーフローチャネルは、隣接するラミナーフロー中に、以下:この分析物流体を含
有する分析物ストリームであって、この分析物ストリームには、検出可能なマー
カーで標識したさらなる分析物粒子が添加され、この分析物流体中に所定の濃度
の標識した分析物粒子を提供する、分析物ストリーム;および結合粒子を含有す
る拡散ストリームであって、この結合粒子は、このサンプル分析物粒子および標
識した分析物粒子に結合し得る、拡散ストリームを備え;このデバイスはさらに
、この標識した分析物粒子によって形成されるこのチャネル中の拡散プロフィー
ルを検出するための手段;およびこの拡散プロフィールからこのサンプル分析物
粒子の存在または濃度を決定するための手段をさらに備える。
【0058】 上記で議論されるように、当該分野で公知の任意の検出手段が、この拡散プロ
フィールを検出するために使用され得る。CCDカメラ、または光電子増倍管を
備えるレーザースキャナーは、好ましい検出手段である。後者において、レーザ
ーが、圧電駆動によってチャネルの前後にわたって走査される。光電子増倍管は
、レーザースポットの位置を検出するように配置され、そしてレーザーのシグナ
ルおよび位置から拡散プロフィールを算出するためのソフトウェアに連結される
【0059】 また上記で議論されるように、分析物粒子の存在または濃度を決定するための
好ましい手段としては、プロセス変量を利用するアルゴリズムに基づいて、分析
物粒子の存在または濃度を算出するようにプログラミングされたコンピューター
プロセッサーが挙げられる。このような変量としては、流体の流速、結合粒子、
分析物粒子、標識した分析物粒子および標識した分析物/結合粒子複合体の拡散
係数、結合粒子および標識した分析物粒子の濃度、デバイスの拡散次元、チャネ
ル入口から検出帯までのチャネルの長さ、ならびに分析物粒子および結合粒子の
結合速度からなる群より選択される変量が挙げられる。
【0060】 本発明のデバイスはまた、参照ストリーム入口を備え得、これは、参照ストリ
ームまたはコントロールストリームが、ラミナーフローチャネル中で拡散ストリ
ームおよび分析物ストリームと接触してラミナーフロー中を流れるのを可能にす
る。従って、このようなデバイスは、拡散ストリームと接触して参照ストリーム
がラミナーフロー中を流れ得るように構築および配置された、ラミナーフローチ
ャネル内への参照ストリーム入口を備え、そして参照ストリームは、既知の濃度
の標識した分析物粒子および既知の濃度の未標識分析物粒子を含有する。
【0061】 (発明の詳細な説明) 微小流体は、急速に、化学的診断における基礎の技術となっており、そして本
発明の微小流体性拡散イムノアッセイ(DIA)は、多くの診断適用のための有
用なツールである。微小流体性チャネル内において、流体は、通常、ラミナーの
挙動を示す。このことは、チャネル内で互いに隣接する異なる流体の層の移動を
、拡散による以外には混合することなく、可能にする。例えば、米国特許第5,
948,684号のデバイスおよび方法において、サンプル溶液(例えば、全血
)およびレセプター溶液(例えば、指示薬溶液)、および必要に応じて、参照溶
液(既知の分析物標準)が、共通のチャネル(T−SensorTM)に導入され
、そしてこれらがこの構造体を出るまで、互いに隣接して流れる。比較的小さな
粒子(例えば、イオンまたは小タンパク質)は、流体境界を横切って迅速に拡散
し、一方で比較的大きな分子は、よりゆっくりと拡散する。大きな粒子(例えば
、血球)は、2つのフローストリームが接触している時間内では、有意な拡散を
示さない。2つの界面ゾーンが、流体層間に形成される。2つの界面ゾーンの特
性(例えば、蛍光強度)の比は、分析物の濃度の関数であり、そして他のサンプ
ル成分および機器パラメータに対する交差感度は、ほとんどない。
【0062】 ずっと大きな分子に結合している低分子および結合していない低分子の拡散係
数の差異の平均をとることによって、本発明は、従来の形式より多くの利点を与
えるイムノアッセイ形式を提供する。この拡散イムノアッセイ(DIA)は、微
小流体性技術を使用する実施に非常に適しており、これは、小さな試薬およびサ
ンプルの容量、連続モニタリングの能力、デバイスの低費用の大量生産、ならび
に自動化に従順な統合された試験ネットワークの利点を与える。
【0063】 DIAは、T−Sensor(T−センサー)において作動するよう設計され
得るが、これらはT−Sensorが機能することを必要としない。これらはま
た、例えば、米国特許第5,932,100号および米国出願番号09/346
,852号に記載されるような、H拡散形式において、または単一のフローチャ
ネルのみを提供するデバイス(カバースリップのようなカバーなしのオープンチ
ャネル、多孔質プレート上のチャネル、またはチャネル壁なしの2つのプレート
に形成されたチャネルを含む)において、機能し得る。
【0064】 その最も簡単な形式において、DIAは、既知の濃度の抗体(Ab)を含む流
体(図1A)(本明細書中で「拡散流体」とも呼ばれる)と接触して配置される
、既知の(所定の)量の標識抗原(LA)(本明細書中で「標識分析物」とも呼
ばれる)を添加したサンプル抗原(SA)を含む流体(本明細書中で「分析物流
体」とも呼ばれる)を使用する。これらの流体の2つの容量は、相互拡散可能に
接触して配置される。拡散流体は、特異的抗体(Ab)のような、高分子量結合
粒子を含む。分析物流体は、少なくともモニタリングされる抗原の標識結合体(
LA)およびサンプル抗原(SA)を含む。これはまた、拡散妨害化合物および
非拡散妨害化合物を含み得る。図1Bは、(遊離(LA)、抗体結合(AbLA
)、および全蛍光(LA+AbLA))についての拡散の初期の段階における、
拡散次元を横切るLAの蛍光の検出により示される、濃度の概略表現である。L
AおよびSAは、Abよりずっと小さく、そしてより迅速に拡散する。ここで、
Abの初期濃度は、LA+SAよりずっと大きく、大部分のLAとSAとが結合
することを可能にする。結合した抗原分子はずっとゆっくりと拡散し、流体界面
の近くでのシグナルの蓄積を生じる。図1Cは、AbがLA+SAよりずっと少
ない場合の概略表現である。結合部位の飽和に起因して、抗原分子の小画分が結
合し得、自由な拡散のプロフィールにより類似した拡散プロフィールを生じる。
流体界面近くに蓄積するLAは、少ない。
【0065】 所定の時間間隔にわたって、SAおよびLAは、Ab溶液と「相互拡散する」
。小さな抗原分子(MW 10kD)は、大きなAb分子(MW 約150kD
)より約10倍速く拡散する。LAおよびSAがAb溶液に拡散するにつれて、
Abへの結合(AbSAまたはAbLAのいずれかを生成する)が、これらの拡
散を有意に緩徐化する。従って、全抗原の濃度に対するAb結合部位の数が、抗
原の分布、すなわち、「拡散プロフィール」を決定する。LAおよびSAの濃度
は有意に異なり得るが、LAおよびSAの同じ画分が、Abに結合する(これら
2つの種が類似の拡散係数および結合係数を有することを仮定する)。その結果
、LAの拡散プロフィール(観察されたプロフィール)は、全抗原のプロフィー
ルを表す。Abの量が全標識抗原および非標識抗原よりずっと大きい場合には、
LAの拡散は、図1Bに示すように、結合事象により最大に影響を受け、Ab溶
液への拡散の直後の、LAの蓄積を生じる。Abの量が、標識抗原および非標識
抗原よりずっと少ない場合には、LAの拡散プロフィールは、図1Cに示すよう
に、結合事象によってさほど影響を受けない。
【0066】 拡散プロフィールは、(SA濃度+LA濃度)=Ab濃度である場合に、抗原
濃度の変化に最も感受性であり、そしてLA濃度およびAb濃度が一定である場
合に、SA濃度は、LAの拡散プロフィールを決定する。
【0067】 入口が2つのT−Sensorを用いて達成される、ラミナーフロー条件およ
び拡散依存混合を使用して、DIAの概念を試験した。T−Sensor概念を
、図2Aに示す。低レイノルズ数(好ましくは、1未満)の条件において、サン
プル抗原(標識抗原と予め混合された)および抗原溶液のフローは、互いに平行
に流れ、そして拡散による以外には、混合しない。蛍光団のような標識の濃度が
、エントリー(入口)ポートから下流の任意の点において、一次元または二次元
の検出器アレイを使用して、モニタリングされ得る。このデバイス(w次元にお
いて)が比較的薄い場合には、全ての成分がこの軸に沿って迅速に平衡化し、そ
して一次元分析を使用して、問題が処理され得る。2より多いストリームがこの
デバイスに導入される場合には、参照またはコントロール材料を含んで、このデ
バイスの同時の一点較正を提供するよう構成され得る(J.W.Paxton、
F.J.Rowell、J.G.Ratcliffe、J.Immunol.M
ethods 10、317−27(1976))。
【0068】 図2Aは、拡散ストリームチャネル14内へと導く拡散ストリーム入口12、
および分析物ストリームチャネル18内へと導く分析物ストリーム16を有する
、Tセンサ10を示す。これらのチャネル14および18は、合流してラミナー
フローチャネル24を形成し、このラミナーフローチャネルは、ラミナーフロー
チャネル出口28で終結する。拡散ストリーム20および分析物ストリーム22
は、入口接合領域23において合流し、そしてラミナーフローとして、ラミナー
フローチャネル24内へと一緒に流れる。
【0069】 2つの溶液(一方はAbを含み、そして本明細書中において拡散ストリーム2
0と呼ばれ、そして他方はLAとSAとの両方を含み、本明細書中で分析物スト
リーム22と呼ばれる)は、入口12および16へと、等しい一定の流速で、ポ
ンピングされる。低いレイノルズ数の条件下では、フローストリームは、互いに
平行にラミナーフローチャネル24を流れ、そして拡散による以外には混合しな
い。ラミナーフローチャネル24の中線30を、点線で示す。中線30の各側の
相互拡散ゾーン32は、分析物粒子がラミナーフローチャネル24の左側へと拡
散し、そして結合粒子がラミナーフローチャネル24の右側へと拡散する、エリ
アである。
【0070】 拡散次元(d次元)を横切る拡散は、時間に依存し、これは、T−Senso
rにおいて、流速およびメインチャネルの横断長さ(l)により、制御される。
d次元(d寸法)に沿った拡散プロフィールは、流速を維持することによって、
任意の距離lにおいて定常状態に保持され得、一次元または二次元の検出器アレ
イを使用して、拡散プロフィールの連続的なモニタリングを可能にする。SAの
濃度を判断するために、メインチャネルのd次元を横切るLAの濃度プロフィー
ルを、ラミナーフローチャネル24に沿った適切な距離lにおいて、検出ゾーン
26において、測定する。2つのストリームの入口接合領域23において、フロ
ー発達領域が存在し、ここで、流速は、下流で完全に発達したフローの流速より
低い。本発明者らは、分析モデリングにおけるこの効果を無視する。なぜなら、
これは、測定が行われる位置の約1mmより下流において、有意ではないからで
ある。この図において、y座標は、長さ次元(l)を示し、z座標は、拡散次元
または深さ(d)を示し、そしてx座標は、幅次元(w)を示す。
【0071】 DIAの原理を試験するために使用されるT−Sensorを、図2Bに示す
。これは、本明細書の実施例において使用される微小流体性デバイスの図である
。これは、頂部ガラスカバースリップ44および底部ガラスカバースリップ46
を使用する。頂部ガラスカバースリップ44において、3つの丸い孔またはポー
トである、拡散ストリーム入口ポート11、分析物ストリーム入口ポート15、
および排液ポート34が、それぞれ拡散ストリームチャネル14、分析物ストリ
ームチャネル18、および排液チャネル36へのアクセスのために、穿孔される
。カバースリップ44と46との間は、両面に接着剤を被覆した、100μm厚
のMylarチップ48(Fraylock,Inc.、San Carlos
、CA)であり、これを通って、チャネルが、二酸化炭素レーザー切断システム
(Universal Laser Systems)を使用して、切り取られ
る。ラミナーフローチャネル24は、d次元において、750μm幅である(尺
度図=5mm)。
【0072】 図2Cは、本明細書の実施例に提示されるデータを得るために使用した装置の
ブロック図である。試薬を、流体ライン(ポリエーテルエーテルケトンチュービ
ング、Upchurch Scientific)に手動で装填し、次いでこの
デバイスを通して、Kloehnシリンジポンプ50を使用して、押した。サン
プル分析物導管52は、サンプル流体を含む。標識分析物導管54は、サンプル
抗原を含むサンプル流体と混合されるべき標識分析物を含み、そして分析物バル
ブ80を通って分析物導管56内へと流れる。T−Sensor 10のラミナ
ーフローチャネルを通って流れる標識分析物粒子(フルオレセイン標識抗原)を
、50Wのハロゲンランプ(Zeiss)60を使用して励起させ、そして発光
シグナルを、Zeiss顕微鏡68によって10倍に拡大し、そして積分型電荷
結合素子(CCD)カメラ(SBIG ST−7I)70を使用して、捕捉した
。ランプ60からの、二色性ミラー62により反射され得る波長の光は、顕微鏡
68を通過し、そしてT−Sensor 10から反射される。T−Senso
r 10内の標識分析物粒子により決定される波長を有する、この反射光は、今
度は二色性ミラー62を通過し、そしてミラー64からCCDカメラ70へと反
射される。50mM Tris−HCl(pH9.0)中の、蛍光性フェニトイ
ン(フルオレセイン標識した5,5−ジフェニルヒダントイン)薬剤の20%希
釈液を、LAに関して使用した(Perkin Elmer LS 50Bを使
用して測定した蛍光強度に基づいて、約50nM)。
【0073】 本発明の別の実施形態を、図6に示す。これは、第三の、参照ストリームを、
ラミナーフローチャネルにおいて使用する。このデバイスは、ラミナーフローチ
ャネル24、参照ストリーム入口17、拡散ストリーム入口12、および分析物
ストリーム入口16を必要とする。サンプル分析物粒子(三角形)に結合した標
識粒子(四角形)から作製される、既知の濃度の標識分析物粒子、および未知の
濃度のサンプル分析物粒子を、一緒に混合し、そして分析物ストリーム22とし
て、ラミナーフローチャネル24に入れる;分析物粒子に結合し得る結合粒子(
丸)を含む拡散ストリーム20は、拡散ストリーム入口12を通ってラミナーフ
ローチャネル24へと入る。既知の濃度の標識分析物粒子と、既知の濃度の非標
識分析物粒子との混合物は、参照ストリーム25として、参照ストリーム入口1
7を通ってラミナーフローチャネル24へと入る;分析物粒子(結合していない
、標識と非標識との両方)は、分析物ストリーム22から中央の拡散ストリーム
20へと迅速に拡散し、そして結合粒子と競合する。分析物粒子が結合するとす
ぐに、拡散が有意に緩徐化する。分析物濃度が高いほど、より多くの標識分析物
粒子が未結合のままであり、そして中央のストリーム内へとより速く拡散する。
ラミナーフローチャネル24内の拡散エリアのCCD画像は、分析物濃度が増加
する場合に、チャネルの中央での蛍光の増加、ならびに中央のストリームの隣の
サンプルストリームおよび参照ストリームの部分における蛍光の減少を示す。ラ
ミナーフローチャネル24の参照側においても、同じことが起こる。なぜなら、
標識分析物粒子および非標識分析物粒子が、参照ストリーム25から拡散ストリ
ーム20へと拡散するからである。中央のストリームの参照ストリーム側、およ
び中央のストリームの分析物側における、拡散プロフィール(蛍光のパターン)
を比較し、そしてこれらを使用して、分析物ストリーム22における分析物粒子
の濃度を決定する。
【0074】 図7は、結合粒子および分析物粒子のための、別個のキャリア物質を利用する
、本発明の別の実施形態を示す。サンプル分析物粒子および標識分析物粒子は、
流体またはゲルの拡散物質90と接触して配置された、流体またはゲルの分析物
物質92の中に、懸濁し得る。分析物粒子および標識分析物粒子は、拡散ゾーン
94に拡散する。
【0075】 例えば、サンプル分析物物質は、全血であり得、そして拡散物質は、所望の抗
原に対する抗体を含む、ゲルまたは粘性溶液であり得、この上に、1滴の全血が
置かれる。 あるいは、分析物物質は、より大きな量で使用され得、そして少量の拡散物質が
、その上に置かれ得る。 デキストラン、塩、糖または他の当該分野において公知のもののような、粘度改
質剤を使用して、容易に分析可能な拡散ゾーンおよび拡散プロフィールを生じる
粘度を提供し得る。
【0076】 図8は、類似の大きさの小さな粒子を分離するために使用される、拡散セパレ
ーターを示す。セパレーター100は、混合された結合粒子入口チャネル104
、混合された小粒子入口チャネル106、およびアクセプターストリーム入口チ
ャネル108を有するフローチャネル102を備える。入口から下流に、より小
さな複合体出口チャネル110があり、そしてこのチャネルから下流に、混合さ
れた複合体出口チャネル112、および必要に応じて、小粒子残渣出口チャネル
114がある。
【0077】 操作において、小さい方の結合粒子および大きい方の結合粒子を含むストリー
ムが、混合された結合粒子入口チャネル104を通ってフローチャネル102へ
と流れ込む。小さい方の結合粒子を四角形で表し、そして大きい方の結合粒子を
、より大きな円で表す。混合された小粒子を含む第1の流体(小さなxおよびo
で表される)もまた、混合された小粒子入口チャネル106を通ってフローチャ
ネル102へと流入する。小粒子は、結合粒子を含むストリームへと拡散し、こ
こで、これらは複合体を形成する。四角形で表される結合粒子は、xにより表さ
れる小粒子と複合体形成し得、そして円で表される結合粒子は、oにより表され
る小粒子と複合体形成し得る。複合体形成の後に、小さい方の複合体(xが付着
した四角形により表される)は、アクセプターストリームへとより迅速に拡散し
、そして小さい方の複合体を含んで大きい方の複合体をほとんどまたは全く含ま
ないストリーム内に残り得る。フローチャネル102から小さい方の複合体出口
チャネル110を通って流れる、このストリームはまた、いくらかの結合してい
ない小粒子を含み得る。大きい方の複合体は、小さい方の複合体より遅く拡散し
、残っている小さい方の複合体と一緒になって、チャネル102から、小さい方
の複合体出口チャネル110から下流の混合した複合体出口チャネル112を通
って流れる。残渣の小さい方の粒子は、小粒子残渣出口チャネル114を出得る
。さらなるHフィルターセパレーターが、必要に応じて、出口110および11
2に直列に取り付けられ得、出て行くストリーム内の粒子を大きさでさらに分離
し得る。検出器は、このシステムの任意の位置に(例えば、小さい方の複合体に
より形成される拡散前面、および大きい方の複合体により形成される拡散前面を
検出するために、フローチャネルにおいて、または出口チャネルのいずれかにお
いて)配置され得る。
【0078】 図9は、不活性な分離ストリームを利用する本発明の実施形態の模式図である
。分析物ストリーム20を含む分析物ストリーム入口16と流体連絡されたラミ
ナーフローチャネル24、参照ストリーム25を含む参照ストリーム入口17、
および拡散ストリーム20を含む拡散ストリーム入口12は、図6に関して上記
と同様である。さらに、第1の不活性な分離ストリーム122を含む第1の不活
性な分離ストリーム入り口120、および第2の不活性な分離ストリーム126
を含む第2の不活性な分離ストリーム入口124(ラミナーフローチャネル12
と流体連絡している)は、分析物ストリーム入口16および参照ストリーム入口
17の上流に配置され、その結果、不活性な分離ストリーム122は、分析物ス
トリーム22と拡散ストリーム20との間のラミナーフロー中で流れ、そして第
2の不活性な分離ストリーム126は、参照ストリーム25と拡散ストリーム2
0との間のラミナーフロー中で流れる。
【0079】 分離ストリームは、十分に狭く、その結果、分離ストリームは、分析物粒子の
拡散ストリーム20への拡散を実質的に妨害しない。すなわち、分離ストリーム
は、このシステムからの試験データを得ることおよび分析することを妨げない。
しかし、分離ストリームは、ストリームが並んで流れることによって、参照スト
リーム、拡散ストリームおよび分析物ストリーム中のより大きい分子がお互いに
接触することを妨げるのに十分幅広い。好ましくは、分離ストリーム122およ
び126は、約2μmと約20μmとの間である。
【0080】 このシステムにおいて、分析物ストリームおよび/または参照ストリームが、
より大きい粒子(拡散ストリーム中の色素のような、抗体または他の粒子などの
指標(インジケーター)と反応性である)を含み得る場合、ストリームの直接の
接触を防ぐことが所望される。例えば、フェニトインアッセイのようなシステム
において、分析物ストリーム中のアルブミンまたは他のタンパク質に対して蛍光
粒子が感受性であり得る。このようなタンパク質による妨害を防ぐために、分離
ストリームが効果的である。なぜなら、これらのより大きい分子は、分離ストリ
ームを越えて実質的に拡散し、拡散ストリーム中の指標(インジケーター)と接
触し反応することはないからである。
【0081】 このシステムにおいて分析物粒子または指標(インジケーター)と反応する粒
子を含まない任意の流体が、不活性な分離ストリームを形成するために用いられ
得る(例えば、水または緩衝液)。不活性な分離ストリームは、他のストリーム
と混和できても、または混和できなくてもよい。不活性な分離ストリームを用い
て、本明細書に記載の全ての実施形態において隣接するラミナーフローストリー
ムを分離し得る。
【0082】 (実施例) 本発明の拡散イムノアッセイを用いて、流体サンプル中の抗てんかん薬である
フェニトイン(ジフェニルヒダントイン)の濃度を決定する。狭い治療範囲で、
この薬物での処置に対する個体の反応をモニターすることが必要である(J.W
.Paxton,F.J.Rowell,J.G.Rateliffe,J.I
mmunol.Methods 10,317〜27(1976);A.R.M
cGregor,J.O.Crookall−Greening,J.Land
on,D.S.Smith,Clin.Chim.Acta 83,161〜6
(1978))。多くの試験形式(同種および異種の両方)が、フェニトイン濃
度の治療的モニタリングのために開発されてきた。これには、蛍光分極イムノア
ッセイ(fluorescence polarization immuno
assay)(FPLA)(A.R.McGregor,J.O.Crooka
ll−Greening,J.landon,D.S.Smith,Clin.
Chim.Acta.83,161〜6(1978))、スピン(spin)イ
ムノアッセイ(M.R.Montgomery,J.L.Holtzman,R
.K.Leute,J.S.Dewees,G.Bolz,Clin.Chem
.21,221〜6(1975))、ラジオイムノアッセイ(J.W.Paxt
on,F.J.Rowell,J.G.Ratcliffe,J.Immuno
l.Methods 10,317〜27(1976))、および酵素イムノア
ッセイ(H.E.BookerおよびB.A.Darcey,Clin Che
m 21,1766〜8(1975))が挙げられる。
【0083】 微小流体性イムノアッセイを開発するため、本発明者らは、フェニトイン濃度
の自動測定に用いられる独自のFPLAキットの内容に適合するように選択する
(Sigma Chemical Co.,St..Louis,MO)。キッ
ト由来の蛍光的に標識したフェニトインおよび特定の抗体を、それぞれLAおよ
びAbについての保存溶液として用いた。参照ストリームを用いる本発明のアッ
セイの特徴は、特徴付けされていない試薬でも、校正(補正)曲線が生成され得
る限り、定量アッセイに用いられ得るということである。冷却式CCDカメラを
用いて、図2Cに示されるフローセルのd−寸法(d−dimension)に
わたるLAの蛍光強度プロフィールの画像を捕えた。
【0084】 Abの非存在下におけるd−次元にわたるLAの適用可能な拡散に必要な時間
を実験的に決定するため、種々のフロー速度(流速)で、固定距離lで、LAの
拡散プロフィールを測定した(図3A)。入口接合部から下流の1つの位置での
d−次元にわたって、フェニトインLAの拡散プロフィールを画像化した。これ
は、チャネルを通した両方の溶液のポンピングの4つの異なる速度での拡散プロ
フィールを示す。デバイスの左側を通して緩衝液をポンピングし、そして右側を
通してLAをポンピングした。より遅いポンピング速度では、LAの拡散がデバ
イスの左側にさらに進行したことに注意のこと。これらのデータを用いて、フェ
ニトインのDIA測定のための効果的なフロー速度(流速)および距離lを決定
する。これらのデータに基いて、メイン(主な)チャネルを通した52nl/s
のフロー速度をDIA実験に用い、そして拡散プロフィールの測定をl=10m
mで行った。これは、この流速(フロー速度)で距離lを横断するためにバルク
液に必要な時間に基づく14.4秒の平均相互拡散(interdiffusi
on)に対応する(入口接合部でフロー領域を構築する短い滞留時間を無視する
)。
【0085】 SA=0でLAの拡散を変更するのに有効なAbの濃度を決定するため、Ab
の異なる濃度でのLAの相互拡散を図3Bに示すように測定した。フェニトイン
に特異的な種々の濃度のAbを、チャネルの左側を通してポンピングした。固定
濃度のLAを、チャネルの右側を通してポンピングした(SAは存在しない)。
十分な濃度のAbが存在した場合、LA分子の大きい画分が、Abに結合し得、
そしてLAは、予測されたように、流体の界面近くに蓄積した。低濃度のAbが
存在した場合、LAの小さい画分がAbに結合し、そしてLAの大部分が自由に
拡散した。溶液が別に特徴付けされていなくても、本方法を用いて、アッセイで
用いるためのAbの適切な濃度を決定し得る。LAの拡散プロフィールは、50
mM Tris HCl pH9.0中のフェニトイン抗体試薬の20%稀釈を
用いた場合、有意に影響される。Abのこの濃度を引き続くDIA測定に用いた
【0086】 異なる濃度のSAについてのフェニトインDIAの実験結果は、図4Aに示さ
れるような理論と一致している。図4では、50nM〜1.6μMの範囲のSA
濃度についてT−Sensorのd−次元にわたって測定した強度プロフィール
をプロットしている。予想通り、存在するSAがより低濃度である場合、より大
きいLA画分が利用可能なAb結合部位に結合する。結合の際のLAの緩徐な拡
散は、チャネルの中心に近いLAの蓄積を生じた。SA濃度が上昇した場合、よ
り小さい画分のLAが、利用可能なAb結合部位に結合し、そしてLAの強度プ
ロフィールは、Abが存在しない場合、自由拡散に対して観察されたプロフィー
ルに接近した(図3A)。なぜなら、Ab結合部位が飽和したからである。その
ため、50nM〜1.6μMの範囲にわたって試験されたそれぞれのSA濃度に
ついて異なる拡散プロフィールが観察された。
【0087】 データを解釈するため、d−次元にわたる距離に関する強度プロフィールの一
次導関数を算出した(図4B)。これにより、データを作成し、これからプロフ
ィールに効果を有するSAの実数値が算出する。SAの濃度が低下する場合、蓄
積領域における勾配が低下し、そして下降(drop−off)領域における勾
配が増大する。種々の濃度のSAについて勾配値における明白な傾きが観察され
た。チャネルの中心に近くでは、SA濃度の低下に伴い勾配の値が低下した。こ
れは、この領域中のLAの蓄積(自由拡散においてさもなければ観察される勾配
を平板化する)に起因する。相互拡散ゾーンの左側において、SA濃度の低下と
ともに勾配は増加した。これは、蓄積領域を越えるLA濃度のより激しい低下に
起因する。従って、焦点の領域は、拡散相互作用ゾーンの蓄積領域および下降領
域における勾配である。
【0088】 強度プロフィールの、蓄積領域からの最小の勾配の値、および下降領域からの
最大の勾配のプロットにより、図4Cに示されるように、SA濃度の測定につい
ての適切な校正曲線が提供される。これは、目的物対試験されるSAの濃度の領
域における最大勾配(黒丸)および最小勾配(黒四角)をプロットしている。最
大の値は、下降領域から得られ、そして最小の値は、蓄積領域から得られる。こ
れらの傾きのいずれかは、校正曲線として働き得るが、これらの2つの傾きの差
異(黒三角)は、より良好な感度を提供する。
【0089】 DIAは、以下の5つの偏微分方程式のセットにより記載され得る。
【0090】
【数1】 ここで、DNは、種Nについての拡散係数であり、k1およびk2は、それぞれ
、LA−Ab反応およびSA−Ab反応についての正反応速度定数であり、そし
てK1 eqおよびK2 eqは、同じ2つの反応についての平衡定数である。座標軸は図
2Aにおいて用いられる座標軸である。[Ab]は、個々のAb結合部位の濃度
であり、従って、Ab分子の濃度の2倍であることに注意のこと。同様のT−S
ensorに適用される分析モデルのより詳細な使用は、他に公開されている(
A.E.Kamholz,B.H.Weigl,B.A.Finlayson,
P.Yager(1999),Anal.Chem.71(23):5340〜
5347.)。
【0091】 任意の特定のDIAについての検出範囲を決定するために、数値モデルを用い
て、開始濃度および拡散時間の所定のセットについて、このシステムの式を解き
得る。代表的な抗原および抗体の分子量が、それぞれ1kDおよび150kDで
ある場合、DLA=DSA=3.19×10-6cm2/sおよびDAB=4.3
0×10-7cm2/sの拡散定数Dの値を用いた(C.BorFuh,S.Le
vin,J.C.Giddings,Anal.Biochem.208、80
〜7[1993])。また、両方の抗原が、抗体に対して小さいので、DAbL
A=DAbSA=DAbであると推定される。最低の検出可能濃度を予測するた
め、1×1012-1の平衡定数の上限を、LA結合事象およびSA結合事象の両
方について用いた(R.Ekins,Nuclear Medicine an
d Biology 21,495〜521[1994])。両方の反応につい
て、1×106-1-1の代表的な正反応速度定数を用いた(A.D.Grif
fithsら、Embo J.12,725〜34[1993])。
【0092】 SA濃度のような未知の値を決定するための、任意の所定のDIAストラテジ
ーの有効性を評価するために、分析モデルが、有用である。モデルおよび言及し
たパラメーターを用いて、無次元化差分解(non−dimensionali
zed finite−difference solution)のセットを
作成した。推定DIA拡散プロフィールをプロットした(図5A)。変数Cは、
無次元化パラメーターである。これを用いて、5つの関連パラメーターについて
の値を設定して、プロットされた拡散プロフィールのセットを作成し得る。5つ
のパラメーターとは、時間、SA、LA,Ab、濃度およびdである。これらの
拡散プロフィールは、分子量150kDのAbおよび分子量1kDの小さい分析
物についての推定の拡散係数に基く。10nM〜2.43μMの範囲を越えるS
Aを検出するために示されたプロフィールのセットを作成するために、C=1の
値を用いるべきである。次いで、d−次元の長さは500μmであり、Ab濃度
は、100nMであり、LA濃度は、10nMであり、そして相互拡散させられ
る時間は30秒である。より低い検出範囲が所望される場合、より長い拡散時間
が必要であり、dの長さはより長くなり、そしてAbおよびLAの濃度は低下す
る。異なるデバイス寸法、拡散係数、濃度、結合動態またはアッセイ時間が所望
される場合、分析モデルはこのような変化を作製し得る。
【0093】 図5Bは、実験状態に基く分析モデルにより推定されるフェニトインDIAの
シュミレーションを示す。この結果は、以下の5つのパラメーター間の直接の因
果関係である:測定時間(t)、最初のLA濃度、最初のAb濃度、SA濃度の
範囲、およびd−次元におけるチャンバーのサイズ。図5AにプロットされるS
A濃度の範囲を、選択し、関連パラメーターの所定のセットについてアッセイの
動的範囲を図示した。動的範囲限界は、最低の2つのSA濃度および最高の2つ
の濃度についてのプロフィールの相対的類似性から明白である。
【0094】 拡散プロフィールおよび拡散プロフィールの一次導関数は、実験結果に対して
非常に類似していた。これにより、このモデルを用いて、アッセイを実施するた
めの適切な実験的条件を予測し得ることが示される。このモデルを生成するため
に必要なパラメーターとしては、拡散係数、Ab、SAおよびLAの濃度、拡散
寸法長さ、チャネル長さ、ならびに結合動態が挙げられる。さらに、依存性パラ
メーターの値は、分析モデルに対して実験データを適合させることにより決定さ
れ得る。本発明の結合アッセイ方法は、分子結合反応の特性を研究するために有
用なツールである。例えば、変更された形態のタンパク質の結合動態は、タンパ
ク質のネイティブ形態および改変体形態の特徴的DIA拡散プロフィールを比較
することにより研究され得る。
【0095】 DIA、同種アッセイは、従来のエムノアッセイ形式を上回る多くの利点をも
たらすが、また可能な測定の範囲を広げる。その特性によって、異種アッセイは
、以下の直接的な欠点を有する:結合相互作用後の免疫試薬の分離の必要性。同
種アッセイはしばしば、実施が困難であり、通常、結合事象に起因して指標(イ
ンジケーター)分子のシグナル強度における変化を必要とする。例えば、蛍光分
極イムノアッセイは、分極光の放射レベルにおける変化に依存する(J.M.H
icks,Human Pathology 15,112〜6[1984])
;そして酵素(エンザイム)イムノアッセイは、結合事象によって生じる酵素活
性における変化を必要とする(T.PorstmannおよびS.T.Kies
sig,J.Immunol.Methods 150,5〜21(1992)
)。従って、これらのアッセイに用いられるシグナル分子は、その機能的要件に
より限定される。DIAは、d−次元にわたるシグナル分子の分布の測定しか必
要とせず、そして結合によるシグナル分子の強度の変化を必要としない。従って
、吸着、蛍光、燐光、化学発光および酵素標識を含む、ほとんどの従来の標識技
術は、DIA測定に有用である。本明細書において示された無次元数値分析によ
り、他のアッセイよりもかなり低い抗原濃度がDIAでは測定可能であることが
示される。実際的限界としては、検出器の感度、デバイスの大きさ、および相互
拡散時間が挙げられる。DIAの非フローイング実施を用いても、感度を増大し
得る。
【0096】 少量のサンプル容積および試験細胞の大量生産に加えて、微小流体性の利点が
また、DIAの利点である。T−Sensorは、反応ゾーンからの血液のよう
な複合サンプルのより大きい介在成分を分離し得る(B.H.Weiglら、「
Simulatenous self referencing analyt
e detrmination in complex sample sol
utions using microfabricated flow st
ructures(T−Sensor)」μTAS’98,Banff,Can
ada[1998];米国特許第5,948,684号)。これは、イムノアッ
セイを実施する前にしばしば必要である、サンプル調製工程の多くを排除する。
このような進歩したT−Sensorは、メインチャネルに対するさらなるフロ
ーストリームを追加することによって既知のサンプルの試験とサンプル試験との
同時比較を可能にすることで、DIAのリアルタイムの校正をもたらす(J.P
.BrodyおよびP.Yager,Sensors and Actuato
rs A(Physical)A58(1)、13〜18(1997))。単純
な設計なので自動化に適応可能であり、そして他の微小流体性試験プラットフォ
ームと組合せて、マルチ分析診断ユニットを形成し得る。この方法は、全血を用
いて直接作動し、この方法は、FPIAに比較して所定の道程についてより高い
シグナル強度を提供し、分極光を必要とせず、そして最も標準的なFPIA試薬
システムが、これらのシステムにおいて有用である(少なくとも20の診断キッ
トが利用可能である)。
【0097】 当業者に明白であるように、本明細書に開示された成分および工程に対して、
多くの置換がなされ得る。そして本発明は、考察された特定の実施例には限定さ
れないが、添付の特許請求の範囲の広範な範囲により解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、拡散イムノアッセイの略図である。図1Aは、相互拡散(inter
diffusion)競合アッセイの最初の状態を示す。2容量の流体が、相互
拡散接触下に配置される。一方の流体は、特異的抗体(Ab)のような高分子量
の結合分子を含む(左側)。他方の流体(右側)は、モニターされる抗原の少な
くとも標識された(標識を、正方形粒子で示す)結合体(LA)およびサンプル
抗原(SA)(不規則な粒子)を含む。図1Bは、拡散の初期段階の拡散次元を
横切るLAの濃度の略図である(遊離(LA)、抗体結合(AbLA)および総
数(LA+AbLA))。ここでは、Abの開始濃度は、LA+SAよりもはる
かに大きく、有意な割合のLAおよびSAが結合するのを可能にする。図1Cは
、AbがLA+SAよりもはるかに少ない場合の略図である。結合部位の飽和に
起因して、結合し得る抗原分子の割合が小さく、自由拡散のプロフィールとより
類似の拡散プロフィールを生じる。流体界面近辺のLAの蓄積はより少ない。
【図2】 図2は、T−センサーにおいて拡散イムノアッセイを行うための、T−センサ
ー装置を示す。図2Aは、抗体(AB)(左側)および標識した抗原(LA)(
右側)の拡散を示す略図である。図2Bは、このデバイスのさらなる局面を示し
;図2Cは、本明細書中の実施例において示されるデータを獲得するために使用
した装置のブロックダイヤグラムである。
【図3】 図3は、本明細書中の実施例に記載のフェニトインDIAについての適切な試
験パラメーターの決定のために使用したデータを示す。図3Aは、入口接合部か
ら下流の1つの位置でd次元を横切る、画像化されたフェニトインLAの拡散プ
ロフィールを示し、これは、チャネルを通る両方の溶液の4つの異なる速度のポ
ンピングでの拡散プロフィールを示す。図3Bは、チャネルの左側を通る、フェ
ニトインに特異的な異なる濃度のAbのポンピングからのデータを示す。固定濃
度のLAを、チャネルの右側を通してポンピングした(SAは存在しなかった)
【図4】 図4は、フェニトインDIAの実験結果を示す。図4Aは、50nM〜1.6
μMのサンプル抗原(SA)についての、T−センサーのd次元を横切る、測定
された強度プロフィールのプロット示す。図4Bは、d次元の距離に対する、強
度プロフィールの一次微分をプロットする。図4Cは、これらの領域における強
度 対 試験したSAの濃度の最大(丸)および最小(四角)の傾き値をプロッ
トし、この最大値は、下降(drop−off)領域から取り、そして最小値は
、集積領域からとり、較正曲線として使用した。
【図5】 図5は、DIA開発のための分析モデルの予測値を示す。図5Aは、一般的な
DIA設計に有用な分析モデルを用いて作成された拡散プロフィールを示す。変
量Cは、非次元化(non−dimensionalized)パラメーターで
あり、これは、プロットした拡散プロフィールのセットを作成するための5つの
関連するパラメーターについての値を設定するために使用され得る。これらの5
つのパラメーターは、時間、SA、LAおよびAb濃度およびdである。図5B
は、これらの実験条件に基づく分析モデルによって予測されるフェニトインDI
Aの結果を示す。
【図6】 図6は、ラミナーフローチャネルにおいて参照ストリームを利用する、本発明
の実施形態を示す。
【図7】 図7は、本発明の非フローイングの実施形態を示す。
【図8】 図8は、本発明の分離プロセスの実施における使用に適切な、微小製造した拡
散セパレーターを示す。□は、小さい結合粒子である。○は、大きい結合粒子で
ある。×およびoは、分離される小さい粒子を表す。
【図9】 図9は、不活性分離ストリームを利用する、本発明の実施形態の略図である。
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月16日(2002.4.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP (72)発明者 カムホルツ, アンドリュー アメリカ合衆国 ワシントン 98105, シアトル, 7ティーエイチ アベニュー エヌ.イー. ナンバー407 4233 (72)発明者 ハッチ, アンソン アメリカ合衆国 ワシントン 98125, シアトル, 32エヌディー アベニュー エヌ.イー. ナンバービー−119 13725

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析物粒子の存在を検出する方法であって、該方法は、以下
    : a)該分析物粒子と結合し得る結合粒子を提供する工程; b)該結合粒子および該分析物粒子の少なくとも一方が他方へ拡散し得るシステ
    ムを提供する工程; c)該システムにおいて、該結合粒子もしくは該分析物粒子、またはその複合体
    、あるいは該粒子のいずれかにより生成された拡散前面を検出するための手段を
    提供する工程;ならびに d)該粒子または拡散前面のいずれかの位置を、該分析物粒子の存在の指標とし
    て検出する工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記拡散表面が静止しているかまたは移動している、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 いくつかのまたは全ての分析物粒子または結合粒子を標識す
    る工程もまた包含する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記検出が、前記拡散前面の位置と較正システムにおける拡
    散前面の位置を比較する工程を包含する、請求項1〜3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記拡散前面の位置の関数として、前記分析物粒子の濃度を
    決定する工程を包含する、請求項1〜4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の方法であって、該方法はまた、既知の
    濃度の非標識分析物粒子を含有する参照流体、および既知の濃度の非標識分析物
    粒子を提供する工程、ならびに、前記拡散ストリームと接触したラミナーフロー
    中で参照ストリームとして該流体を流す工程、 を包含する、方法。
  7. 【請求項7】 前記分析物ストリームと前記拡散ストリームとの間の不活性
    な分離ストリームを提供する工程をまた包含する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記分析物物質が流体およびゲルからなる群より選択される
    、請求項1〜7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第1の流体中の少なくとも第1および第2の分析物粒子の存
    在を検出する方法であって、以下: (a)該第1の分析物粒子および第2の分析物粒子にそれぞれ対する第1の結合
    粒子および第2の結合粒子を含む第2の流体を提供する工程; (b)ラミナーフローチャネル中の隣接するラミナーフローにおいて該第1の流
    体および第2の流体を流す工程; (c)該第1の分析物粒子を該第2の流体中に拡散させ、そして該第1の結合粒
    子と結合させて、第1の複合体を形成する工程;および該第2の分析物粒子を該
    第2の流体中に拡散させて、該第2の結合粒子と結合させて、第2の複合体を形
    成する工程;ならびに (d)該第1および第2の複合体の存在を検出する工程、 を包含する,方法。
  10. 【請求項10】 分析物流体中のサンプル分析物粒子の存在または濃度を検
    出する微小規模デバイスであって、以下: a)分析物ストリーム入口および拡散ストリーム入口を備えるラミナーフローチ
    ャネル; b)該ラミナーフローチャネルは、隣接するラミナーフロー中に以下を備える: i)該分析物流体を含む分析物ストリームであり、検出可能マーカーで標識さ
    れたさらなる分析物粒子が該分析物ストリームに添加されており、該分析物流体
    中に所定の濃度の標識された分析物粒子を提供する、分析物ストリーム; ii)該分析物粒子および標識された分析物粒子に結合し得る結合粒子を含む
    拡散ストリーム; c)該標識された分析物粒子により形成された該チャネル中における拡散プロフ
    ィールを検出するための手段; d)該拡散プロフィールから、該サンプル分析物粒子の存在または濃度を決定す
    るための手段、 を備える、デバイス。
JP2000620357A 1999-05-21 2000-05-19 微小規模拡散イムノアッセイ Withdrawn JP2003500653A (ja)

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