JP2003345399A - 音声再生装置 - Google Patents

音声再生装置

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JP2003345399A
JP2003345399A JP2002149930A JP2002149930A JP2003345399A JP 2003345399 A JP2003345399 A JP 2003345399A JP 2002149930 A JP2002149930 A JP 2002149930A JP 2002149930 A JP2002149930 A JP 2002149930A JP 2003345399 A JP2003345399 A JP 2003345399A
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Masayuki Misaki
正之 三▲崎▼
Takeo Kanamori
丈郎 金森
Junichi Tagawa
潤一 田川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な環境騒音下において即座に最適な
聴覚補償パラメータを設定し、聴き取りやすい音声を得
ること。 【解決手段】 データ読み出し部11は、ユーザの音声
聴取条件を記録したプロファイルを記録媒体10から読
み出して聴力劣化のタイプとその度合いを得る。騒音推
定部12は、マイクロホンで収音した受信側の周囲騒音
信号から準定常的な騒音推定値を定期的に求める。マス
キング量推定部13は、騒音推定値をもとに受信音声信
号に対するマスキング推定値を求める。再生制御部15
は、聴力劣化のタイプと度合いを補償しながらマスキン
グ量推定部13で時々刻々求められるマスキング推定値
を定期的に更新して音声強調処理部14の制御を適応的
に行う。音声強調処理部14では、音声強調処理を適用
することで受信した音声信号をユーザが明瞭に聴取でき
るようにした音声を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外などのモバイ
ル環境下で、通信やネットワークを通じて得た音声情報
を再生する音声再生装置に係わり、様々な聴力特性を持
ったユーザに対して的確に、騒音環境によって聴き取り
難い音声を端末側で聴き取りやすくするための機能を備
える音声再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、音声を記録再生する携帯可能な音
声録再装置や、携帯電話などの音声通信サービス、ある
いは、ネットワークを利用した音声やオーディオの情報
を伝送するサービスなどが広く提供され、屋外において
も様々な形態で音声情報を聴取する機会がある。しかし
ながら、これらの装置、サービスは一般にユーザの聴力
特性および聴取環境を考慮した音声再生を行うものでは
ないので、特に聴力劣化の著しいユーザは、例えば、補
聴器などを装用して受聴明瞭度を改善して対応してい
る。補聴器の聴覚補償特性は、一般的にはフィッティン
グと呼ばれる特性決定過程を経て装着者に最適なパラメ
ータに決定されるが、このパラメータ値はフィッティン
グを実施した聴取環境と同等の場合には有効であるが、
それ以外の条件では最適な調整ができていない。
【0003】この課題に対する対処を実施した従来の音
声再生装置としては、特許第2638563号の履歴保
持型補聴器がある。その履歴保持型補聴器(音声再生装
置)を図7に示す。以下、図面を参照しながら、従来技
術について説明を行う。図7において、211はマイク
ロホン、212は聴覚補償部、213は増幅部、214
はイヤフォン、221は選択部、310は現行記録部、
320は履歴記録部、261は記憶媒体、262はコネ
クタ、263は記憶媒体検出部である。
【0004】現行記録部310は、現在の聴覚特性に関
する補聴特性を決定する現行のパラメータを記録する現
行パラメータ記録部231と、これに対応したフィッテ
ィングを記憶している現行フィッティング記録部241
とから構成されている。一方、履歴記録部320は、過
去において補聴特性を決定したパラメータ更新時のパラ
メータの記録を示す複数のパラメータ履歴記録部232
−1〜232−n、及びこれらに1対1で対応したフィ
ッティングの記録を示す複数のフィッティング履歴記録
部242−1〜242−nとから構成されている。選択
部221は、現行記録部310および履歴記録部320
に記録されているパラメータの中から1つのパラメータ
を選択する。この履歴記録部320は、着脱可能な記憶
媒体261上に構築されており、記憶媒体261から選
択部221へパラメータ履歴及びフィッティング履歴を
伝送するために、記憶媒体261と選択部221の間を
電気的に接続するコネクタ262が介在する。記憶媒体
検出部263はコネクタ262に記録媒体が装着されて
いるかどうかを判定して、装着されていない場合には履
歴記録部320上のデータ選択を禁止するように選択部
221へ指示を行う。選択部221は選択されたパラメ
ータ値を聴覚補償部212へ伝送する。聴覚補償部21
2は、マイクロホン211から入力される音声信号に対
して選択部221で選択されたパラメータを聴覚補償特
性として用い、聴覚補償処理を行う。増幅部213は、
聴覚補償部212の聴覚補償処理を施された信号に対し
て十分な音量が得られるまで増幅してイヤフォン214
へ出力する。イヤフォン214は、聴覚補償部212お
よび増幅部213で処理された音声信号を音声にして出
力する。
【0005】このような構成を有することによって、過
去にフィッティングした補聴器の聴覚補償パラメータを
複数所有し、そのフィッティングした状況に応じてユー
ザがパラメータを選択することで、聴覚補償特性を変更
して与えることが可能となり、固定の聴覚特性しか与え
られない場合に比べて聴覚補償能力が向上する可能性が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、利用する騒音環境においてフィッティ
ング実施後に聴覚補償パラメータを保存しておく必要が
あるが、予めフィッティングを多数の条件下で行うこと
には、多大な労力を必要とし事実上不可能であることが
多い。また、様々な条件の聴取環境においても必ずしも
常に同じ特性の騒音環境条件である保証はなく、使用す
る時間帯や外部的な要因など流動的な要素が多く、上記
構成では端末利用者の音声聴取条件と環境騒音の双方に
対してその場ですぐに最適な聴覚補償パラメータを設定
できないという本質的な課題を有している。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、ユーザの音声聴取条件と環境騒音の推定値をもと
に音声信号に対するマスキング量を推定して音声強調処
理した音声を聴取可能とする構成を有し、様々な環境騒
音下において即座に最適な聴覚補償パラメータを設定
し、聴き取りやすい音声を得るための音声再生装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ユーザの音声聴取条件を記録したプロファ
イル情報を利用してユーザの聴力特性や音質的な好みの
特性を利用すると同時に、環境騒音を推定してこの推定
値を元にして再生する音声信号に対するマスキング量を
推定し、これらの双方を考慮して音声強調処理を行うこ
とで、様々な条件下で即座に聴き取りやすい明瞭な音声
を再生する汎用的な音声再生装置を提供することが可能
となる。
【0009】この目的を達成するために本発明の音声再
生装置は、ユーザの音声聴取条件を記録したプロファイ
ルを記録媒体から読み込むデータ読み出し手段と、騒音
推定手段と、マスキング量推定手段と、騒音によるマス
キング効果を補償して音声信号を明瞭に強調する処理を
行う音声強調処理手段とを備えている。
【0010】また、この目的を達成するために本発明の
音声再生装置は、端末へ音声信号を送出する送信側にユ
ーザの音声聴取条件と環境騒音の推定値の情報を伝送す
る端末聴取条件送信手段と、端末聴取条件に応じて送信
側で求めたマスキング量推定値によって騒音によるマス
キング効果を補償して音声信号を明瞭に強調する処理を
行う音声強調処理手段とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0012】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る音声再生装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、10は記録媒体、11はデータ読み
出し部、12は騒音推定部、13はマスキング量推定
部、14は音声強調処理部、15は再生制御部である。
以下、その動作について説明する。
【0013】データ読み出し部11は、ユーザの音声聴
取条件を記録したプロファイルを記録媒体10から読み
出すことにより、聴力劣化のタイプとその度合いを得
る。騒音推定部12は、マイクロホンで収音した受信側
の周囲騒音信号から準定常的な騒音推定値を定期的に求
める。マスキング量推定部13は、騒音推定値をもとに
受信音声信号に対するマスキング推定値を求める。再生
制御部15は、聴力劣化のタイプと度合いを補償しなが
らマスキング量推定部13で時々刻々求められるマスキ
ング推定値を定期的に更新して音声強調処理部14の制
御を適応的に行う。音声強調処理部14では、音声強調
処理を適用することにより、受信した音声信号をユーザ
が明瞭に聴取できるようにした音声を出力する。
【0014】本実施の形態では、屋外で使用する音声通
信機や音声情報へアクセスできる携帯情報端末などを想
定した一実施の形態である。ここではユーザとして聴力
が劣化した高齢者や障害者などを想定しているが、聴力
劣化の度合いによって音声強調の度合いを調整すること
で、一般的な健聴者でも使用できる、いわゆるユニバー
サルデザインと考えてもよい。ユーザは受信した音声を
聴取するが、自らの聴力劣化の度合いや周囲の環境騒音
の大きさなどによって明瞭度が十分でなくなり、コミュ
ニケーションに支障をきたす。この原因は、ユーザの特
定の周波数帯域における感度低下やリクルートメント現
象という、いわゆる聴力劣化による場合と、騒音源によ
る受信音声のマスキングによる場合の2つが考えられ
る。ここで、単純にユーザがマニュアル操作で音声再生
装置の音量を上げることで解決を図ろうとすると、特定
の周波数帯域のみが感度不足のままとなり、あるいは、
リクルートメント現象により音の大きさの感度が非線形
に変形し、かえって耳障りになることが多い。また、騒
音源などの時間的な変化に応じて刻々と音量を自動的に
変化させる必要が生じるなど、いずれにせよ不都合な点
が多い。
【0015】そこで聴取者の聴力劣化や周囲の環境騒音
の状況に応じて、聞き取り困難な音声を明瞭に聴取する
ための信号処理方法を適応的に制御する。
【0016】まず、ユーザの音声聴取条件としては、典
型的な高齢難聴者のケースとして、高音急墜型のタイプ
であればオージオメータで求めた(表1)に示す気導聴
力特性を示すようなデータを使用することも考えられ
る。
【表1】
【0017】このような聴力損失を補うためには、通
常、損失分の1/2程度を補正するハーフゲインルール
を適用した補正量に留めることが多いが(「補聴器活用
ガイド」 P.111など 大沼直紀 著)、さらにユ
ーザの音質的な好みを反映する主観評価に基づいてフィ
ッティングを行う必要がある。よって、このユーザの音
質的な好みを反映するための仕組みとして図2のような
構成が考えられる。図2の構成は、図1の構成に音質調
整部16を加えたものである。ユーザの音質的な好み
は、音声聴取条件として既に記録媒体に登録されてお
り、音質調整部16は、この情報を読み取り、再生制御
部15の処理パラメータに補正をかけるように指示を行
う。典型的な例として、明瞭な音声よりも自然性重視で
柔らかな音を好むユーザは、強調処理の度合いをやや軽
めに設定し、逆に、はきはきした明瞭な音声を好むユー
ザは強調処理の度合いを強めに設定することが考えられ
る。このように、物理的な聴力補償に加えて、主観的な
好みを反映した音声強調処理を実現することが可能とな
る。
【0018】騒音の周波数成分の推定には、突発的な騒
音に追随した補償を行うとかえって音が不自然になるの
で、時間的にある程度長い時定数で積分した周波数包絡
を基に騒音推定値を求めることにより、音声強調処理後
の音声が急激に変化することなく自然な再生音を得るこ
とができる。
【0019】次に、マスキング量の推定方法を示す。ま
ず、音声信号と騒音推定値を各々フレーム単位で周波数
分析して特定の帯域幅毎に騒音のパワーを求めておく。
そして、所定の周波数帯域幅毎に音声と騒音とのパワー
を比較し、受信した音声が周囲の環境騒音により同時に
マスキングされるマスキング量を推定し、再生制御部1
5に出力する。これにより、再生制御部15は、各周波
数帯域幅毎に音声強調処理部14の強調パラメータを制
御する。音声強調処理部14は、強調処理パラメータを
調整して、再生する音声の強調度合いを変化させる。
【0020】次に、マスキング量推定部13の動作につ
いて説明する。音声信号と騒音推定値の周波数分析を行
い、各々の臨界帯域幅毎の平均エネルギーを求める。そ
して、マスキング量推定部13は、対応する臨界帯域幅
におけるマスキング量を推定する。この値は、例えば、
文献:村瀬、中村、飯田、“周囲騒音によるマスキング
を考慮した音質制御方式”(日本音響学会講演論文集、
平成9年3月、2・3・10)などに示されているよう
に、信号源と騒音源の双方の値をパラメータとして関数
の形で表される。ここで、同時マスキング効果に関して
は、例えばB.C.J.ムーア著、大串健吾 監訳“聴
覚心理学概論”、の第3章(誠信書房)などに詳しいの
で解説を省略する。このようにして求められた臨界帯域
毎のマスキング量推定値は、音声強調処理部14の強調
処理を行う度合いを決定するパラメータとして用いられ
る。
【0021】また、再生制御部15は、上記マスキング
量推定値と、ユーザの聴力劣化を考慮して音声強調処理
の処理パラメータを決定する。
【0022】次に、音声強調処理部14で実施される音
声信号処理について説明する。受信した音声信号は、聴
取者の周囲の環境騒音によってマスキングを受けて、聴
覚的に聞こえない成分を生じるため、そのマスキングさ
れる周波数帯域を補償するための処理を行う。まず、臨
界帯域幅毎に求められたマスキング量は、その帯域にお
ける一定値の利得調整を行うことで、マスキングの影響
を補償することが可能となる。しかし、周波数分解能を
高めるために分析フレームのポイント数が大きくなる
と、その区間における平均的な利得調整値としては有効
であるが、フレーム内で振幅が定常的でない過渡的な部
分の場合には大振幅部分での音声が過大増幅になり耳障
りになる可能性がある。そこで、補聴器などで使用され
ることが多いダイナミックレンジ圧縮処理を適用する。
【0023】ここで、図3に音声強調処理部14の内部
構成を示す。臨界帯域幅の周波数帯域に帯域分割し、そ
の帯域毎にダイナミックレンジ圧縮を施すことでマスキ
ング補償を行うこととする。帯域分割部131は臨界帯
域幅ごとに帯域分割を行い、ダイナミックレンジ圧縮処
理部132では帯域毎に与えられるマスキング量をもと
に、最小可聴レベル(HTL)を定め、不快閾値(UC
L)との間に音声信号を収めるダイナミックレンジの圧
縮処理を行うものである。この時のダイナミックレンジ
圧縮処理部132では、図4に示すような入出力特性を
示す。この図では、マスキング補償のために入力信号が
40dB(HL)時において20dBのゲインアップと
なる折れ線型の入出力特性を与えている。この特性で
は、入力信号が90dB(HL)をUCLと想定し、こ
の値以上に出力信号が増幅されない。また、このような
非線形な利得調整を実施することにより、所定の範囲へ
のダイナミックレンジの圧縮処理を行うことが可能とな
り、その結果、帯域毎にマスキング補償を行うことがで
きる。この入出力特性にユーザの聴力を考慮すること
で、同時に補償は可能となる。
【0024】また、記録媒体が着脱可能なリムーバブル
メディアであれば、使用するユーザごとに的確な音声聴
取条件に適合した処理が可能となり、公衆電話や公共の
設備に用いるには好都合である。このような汎用的な音
声再生装置の場合でも、ユーザプロファイルを読み込む
ので聴取する音声情報の種類(会話音声、音楽、ニュー
スなど)に応じて自分の好みの音質を加味した強調音声
を得ることができる。
【0025】なお、受信音声を明瞭にする手段としては
ダイナミックレンジ圧縮以外にも考えられる。例えば、
リミッター動作により上限値を制限する動作を行うグラ
フィックイコライザなども同等の動作が可能である。
【0026】(実施の形態2)図5は、本発明の実施の
形態2に係る音声再生装置の構成を示すブロック図であ
る。この図において、10は記録媒体、11はデータ読
み出し部、12は騒音推定部、14は音声強調処理部、
15は再生制御部、16は音質調整部、17は端末聴取
条件送信部である。図6は、音声再生装置に対応する音
声送出装置の構成を示すブロック図である。図6におい
て、13はマスキング量推定部、18は端末聴取条件受
信部である。以下、その動作について説明する。
【0027】まず、データ読み出し部11は、ユーザの
音声聴取条件を記録したプロファイルを記録媒体10か
ら読み出すことにより、聴力劣化のタイプとその度合い
を得る。騒音推定部12は、マイクロホンで収音した受
信側の周囲騒音信号から準定常的な騒音推定値を定期的
に求める。次に、端末聴取条件送信部17は、騒音推定
値や端末側の音響的な再生条件を音声送信側へ送出す
る。音質調整部16は、記録媒体10から音声聴取条件
として登録されているユーザの音質的な好みを読み出
す。再生制御部15は、聴力劣化のタイプと度合いを補
償しながら、音声送信側から送られてきたマスキング推
定値に基づいて音声強調処理部14の制御を適応的に行
う。音声強調処理部14では、音声強調処理を行うこと
で受信した音声信号をユーザが明瞭に聴取できるように
した音声を出力する。一方、図6に示す音声送出側であ
る音声送出装置では、端末聴取条件受信部18で受信し
た音声受信側の端末聴取条件から受信側の騒音推定値と
受信端末側の音響的な再生条件を得る。次に、マスキン
グ量推定部13では、得られた受信側の騒音推定値と端
末側の音響的な再生条件と送出する音声信号に基づきマ
スキング量を計算しさらに音声強調処理を行うパラメー
タを求める。
【0028】本実施の形態では、実施の形態1が受信側
に全ての構成を有して処理を行うのに対して、音声を送
信する音声送出側に構成の一部を分散させた構成処理を
行う。従って、最終的に得られる音声出力は、同じ効果
が得られるが、送信側への一部の処理を分散させること
により受信側の再生装置側での演算量は軽減されること
になる。一方では、受信側から送信側へ端末聴取条件を
送信する必要があるが、このデータ量は少ないため、通
信の負担は軽い。従って、例えば、携帯型情報端末など
の電池駆動型機器では、小型軽量化を達成する目的には
演算量を削減できる本構成は有益なものと考えられる。
【0029】なお、受信音声を明瞭にする手段としては
ダイナミックレンジ圧縮以外にも考えられる。例えば、
リミッター動作により上限値を制限する動作を行うグラ
フィックイコライザなども同等の動作が可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信した音声データに対する周囲騒音のマスキング補償
を行うと同時にユーザの聴力劣化を考慮した音声強調処
理を行うことによりマスキングの影響と聴力劣化の双方
を補った明瞭な音声が得られる音声再生装置を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る音声再生装置の構
成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る音声再生装置の構
成を示すブロック図
【図3】音声強調処理部の内部構成を示すブロック図
【図4】ダイナミックレンジ圧縮処理の入出力特性図
【図5】本発明の実施の形態2に係る音声再生装置の構
成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態2に係る音声送出装置の構
成を示すブロック図
【図7】従来の音声再生装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
10 記録媒体 11 データ読み出し部 12 騒音推定部 13 マスキング量推定部 14 音声強調処理部 15 再生制御部 16 音質調整部 17 端末聴取条件送信部 18 端末聴取条件受信部 131 帯域分割部 132 ダイナミックレンジ圧縮処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 潤一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザのプロファイルを記録した記録媒
    体と、 前記記録媒体からプロファイル情報を読み込むデータ読
    み出し手段と、 環境騒音を推定する騒音推定手段と、 入力音声に対して信号処理を行うことにより所定の強調
    処理を施す音声強調処理手段と、 環境騒音の推定値をもとに入力された音声信号に対する
    マスキング量を推定するマスキング量推定手段と、 マスキング推定値とユーザの音声聴取条件に基づいて前
    記音声強調処理手段を制御する再生制御手段と、 を具備することを特徴とする音声再生装置。
  2. 【請求項2】 ユーザのプロファイルを記録した記録媒
    体と、 前記記録媒体からプロファイル情報を読み込むデータ読
    み出し手段と、 環境騒音を推定する騒音推定手段と、 入力音声に対して信号処理を行うことにより所定の強調
    処理を施す音声強調処理手段と、 音声信号を送出する送信側にユーザの音声聴取条件と受
    信端末側の音響的な条件の情報を伝送する端末聴取条件
    送信手段と、 送信側で求めた音声強調処理パラメータによって音声強
    調処理手段を制御する再生制御手段と、 を具備することを特徴とする音声再生装置。
  3. 【請求項3】 前記端末聴取条件送信手段は、ユーザの
    聴力劣化のタイプと度合い、受信端末側の環境騒音推定
    値および受信端末における音声の再生に係わる音響的な
    条件の情報を音声送信側へ伝えることを特徴とする請求
    項2に記載の音声再生装置。
  4. 【請求項4】 前記再生制御手段は、マスキング推定値
    およびユーザの音声聴取条件に加えてユーザの音質的好
    みを反映した音質調整値の双方に基づき音声強調処理手
    段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の音声再生装置。
  5. 【請求項5】 前記記録媒体は、ユーザの音声聴取条件
    を含むプロファイル情報を所有することを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の音声再生装置。
  6. 【請求項6】 前記記録媒体は、音声再生装置から着脱
    可能なリムーバブルメディアであることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の音声再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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