JP2003339177A - 超音波モータ及び超音波モータつき電子機器 - Google Patents

超音波モータ及び超音波モータつき電子機器

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JP2003339177A
JP2003339177A JP2002144963A JP2002144963A JP2003339177A JP 2003339177 A JP2003339177 A JP 2003339177A JP 2002144963 A JP2002144963 A JP 2002144963A JP 2002144963 A JP2002144963 A JP 2002144963A JP 2003339177 A JP2003339177 A JP 2003339177A
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electrode
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Takayuki Kosaka
貴之 小坂
Kenji Suzuki
賢二 鈴木
Chikashi Motomura
京志 本村
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型超音波モータ及び、超音波モータを用い
た電子機器を提供すること。 【解決手段】 本発明の超音波モータは、振動体と、振
動体の一方の面に接合された圧電素子と、振動体を支持
する支持部材と、振動体の一方の面に設けられた突起
と、突起に当接するように配置された移動体と、移動体
と突起とを加圧接触させる加圧機構とを有し、圧電素子
に所定の交流電圧を印加することにより振動体を振動さ
せ、移動体を移動させる超音波モータにおいて、振動体
と移動体とは振動体の厚み方向に積み重ねられ、振動体
と移動体との間の一部に支持部材を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波モータに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、色々な超音波モータが提案されて
いる。超音波モータは駆動方式から定在波方式と進行波
方式とに大別されるが、どちらの方式も、交流電圧印加
による圧電素子の伸縮運動を振動体の振動源とし、振動
体に設けられた突起を移動体に接触させ、この摩擦力に
よって移動体を駆動させるものである。進行波方式超音
波モータは、位置的・時間的に位相が90°ずれた2つの
振動を印加することで、振動体に進行波を発生させ、そ
の振動体の表面の質点の楕円運動に移動体を摩擦接触さ
せ、その移動体を進行波の進行方向とは逆方向に駆動さ
せるものである。
【0003】一方、定在波方式超音波モータは、節を有
する振動を用い、その振動の一部を移動体に対し所定の
角度で摩擦接触させて駆動するものである。本発明はこ
れらの定在波方式および進行波方式の超音波モータに関
するものである。
【0004】図23に従来の超音波モータ5000の断
面図を示す。略円盤形状の振動体5010の一方の面に
圧電素子5020が接合され、他方の面には振動体中心
を同じくするように、突起5090が等間隔に複数個配
置されている。振動体5010の中心部を固定する中心
軸5030に対し、移動体5060が回転可能に案内さ
れると同時に、移動体は加圧ばね5070により、突起
に加圧接触している。
【0005】中心軸5030は支持板5100、振動体
5010と打ち込みにより固定されている。圧電素子5
020に所定の交流電圧を印加することにより、圧電素
子5020は伸縮振動を発生し、振動体5010を共振
振動させる。共振振動は突起5090と移動体5060
の摩擦力を介し、移動体5060の駆動力に変換され
る。
【0006】たとえば、特開昭63−96472号公報
にこのような構造の超音波モータが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の超音
波モータ(特開昭63−96472号公報)において
は、中心軸を中心として、移動体、突起、振動体、圧電
素子、支持板の順で積み重なった構造となっている。そ
のため、移動体と振動体との間、圧電素子と支持板の間
に空間が残されている。
【0008】本発明は、このような背景の下になされた
もので、薄型の超音波モータならびに、超音波モータを
用いた電子機器を提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決する手段】上記の目的を達成するために、
本発明は、振動体と、振動体の一方の面に接合された圧
電素子と、振動体を支持する支持部材と、振動体の一方
の面に設けられた突起と、突起に当接するように配置さ
れた移動体と、移動体と突起とを加圧接触させる加圧機
構とを有し、圧電素子に所定の交流電圧を印加すること
により振動体を振動させ、移動体を移動させる超音波モ
ータにおいて、振動体と移動体とは振動体の厚み方向に
積み重ねられ、振動体と移動体との間に支持部材を配置
することを特徴とする。
【0010】すなわち本発明によれば、支持板を振動体
と移動体の間に内挿することにより、支持板の厚みおよ
び、支持板と圧電素子の間の厚みを省略することがで
き、薄型な超音波モータ提供することができる。
【0011】また、本発明は、支持部材は中心軸を介し
て振動体を保持することを特徴とする。すなわち本発明
によれば、振動体は中心軸を介して保持部材により、振
動体を支持する。
【0012】また、本発明は、圧電素子と突起は、振動
体の同一面上に配置されることを特徴とする。すなわち
本発明によれば、圧電素子の厚み分を省略することがで
き、薄型な超音波モータ提供することができる。
【0013】また、本発明は、支持部材に孔部が設けら
れ、突起が孔部を貫通することを特徴とする。すなわち
本発明によれば、支持部材と突起は接触することがなく
なるため、安定した出力の超音波モータを提供すること
ができる。
【0014】また、本発明は、支持部材は、隣り合う突
起の間隔よりも細い梁部を有するとともに、隣り合う突
起の間の空間を通して外部へ固定されることを特徴とす
る。すなわち本発明によれば、支持部材を外部部材に固
定することが可能であり、超音波モータを固定すること
ができる。
【0015】また、本発明は、振動体と支持部材の間
に、振動体の振動振幅よりも厚みの厚いスペーサ部材を
有することを特徴とする。すなわち本発明によれば、振
動体の振動する部位に、支持部材が接触することを防ぐ
ことができる。
【0016】また、本発明は、スペーサ部材は振動体の
振動の節部に配置されていることを特徴とする。すなわ
ち本発明によれば、振動体の振動を阻害することなく、
振動体と支持部材とを固定することが可能であり、安定
した出力の超音波モータを提供することができる。
【0017】また、本発明は、振動体と、支持部材と、
中心軸のいずれか1つにスペーサ部材が一体的に設けら
れていることを特徴とする。すなわち本発明によれば、
一体的に成形することで、部品点数の削減による低コス
ト化が可能である。
【0018】また、本発明は、圧電素子に電力を供給す
るための導通手段が支持部材に設けられていることを特
徴とする。すなわち本発明によれば、圧電素子に電力を
供給する手段も、振動体と移動体の間の空間に内挿する
ことにより、薄型な超音波モータを提供することができ
る。
【0019】また、本発明は、支持部材は、移動体の位
置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする。
すなわち本発明によれば、移動体の位置検出が可能であ
り、制御回路を用い、位置決め制御が可能となる。
【0020】また、本発明によれば、超音波モータを薄
型化することができるので、本発明の超音波モータを搭
載する電子機器を薄型化することが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】{実施の形態1}図1は実施の形態
1による超音波モータ1000の断面図である。円盤形
状の振動体1010には、振動体1010の最外周に突
起1090が設けられており、突起1090は4個であ
り、互いに90°の角度を持って配置されている。ま
た、振動体1010の中心には、中心軸1030が打ち
込みにより固定されるために穴が空いている。この穴外
周には、スペーサ部材であるスペーサ部材1040が振
動体1010と一体で成形されている。振動体101
0、および突起1090は一体構造であり、本実施例で
はアルミ合金を用いているが、真鍮やステンレス、セラ
ミックスなどの材料でもよい。突起1090の内側に
は、土手状突起部1040によって案内され、円環薄肉
形状の圧電素子1020が接着されている。ここで、振
動体1010は円盤形状としたが、薄板状であって、矩
形形状や多角形状などでもよい。
【0022】図2に圧電素子1020の電極構造を示す
平面図を示す。圧電素子1020は、例えばチタン酸バ
リウムやチタン酸ジルコン酸鉛が薄肉円環状に成形され
ている。振動体1010と接着される面には、圧電素子
1020のほぼ全面に、クロム、ニッケル、金の薄膜を
重ね合わせて成形された全面電極1023が、例えば蒸
着やスパッタ、印刷により、形成されている。また、圧
電素子1020の全面電極1023と反対側の面には、
放射状に8等分割された分割電極1024がクロム、ニ
ッケル、金の薄膜を重ね合わせて成形され、例えば蒸着
やスパッタ、印刷により、成形されている。
【0023】この分割電極1024は、分割電極102
4から全面電極1023の方向を+とすると、+・+・
−・−・+・+・−・−というように分極されている。
分割電極1024の内周側では、分割電極1024をひ
とつおきに短絡し、第1電極1021を構成している。
また、外周側では、残りの分割電極1024を短絡し、
第2電極1022を構成している。このようにグループ
化することにより、第1電極1021、と第2電極10
22はともに、分極の方向が+・−・+・−と並ぶ。
【0024】図3に圧電素子1020と振動体1010
の接着後の平面図を示す。
【0025】振動体1010に設けられたスペーサ部材
1040に案内され、圧電素子1020と振動体101
0は中心を同じくして接着されている。また、圧電素子
1020の第1電極1021と第2電極1022の間の
分割部の延長上、振動体1010の外周部には、分割部
の1つおきに突起1090が配置されている。
【0026】ここで、図1の実施の形態1による超音波
モータ1000の断面図にもどり、ステンレスを段つき
形状に成形した中心軸1030と振動体1010は打ち
込みによって固定され、支持部材である支持部材105
0は振動体1010と一体で成形されたスペーサ部材1
040に突き当てられるように、これも打ち込みにより
固定されている。スペーサ部材1040と支持部材10
50をあわせた高さは、突起1090よりも低く設計さ
れており、突起1090の上には移動体1060が加圧
機構1070により、加圧接触している。
【0027】図4に支持部材1050及び振動体101
0と中心軸1030との平面図を示す。支持部材105
0はステンレスにより略短冊薄板形状に形成され、突起
1090と接触しないように突起逃げ形状1091を有
している。また、支持部材1050には、第1電極10
21および、第2電極1022に導通をとるためのリー
ド基板1080が固定されており、支持部材1050に
設けられた孔部であるリード窓1093を通し、リード
1081が第1電極1021へ、リード1082が第2
電極1022へ接合されている。また、リード1083
は支持部材1050と導通し、支持部材1050、中心
軸1030、振動体1010を介して、圧電素子102
0の全面電極1023へ短絡している。
【0028】ここで図1の実施の形態1による超音波モ
ータ1000の断面図に戻る。移動体1060は略円盤
形状であり、突起1090との接触部は、炭素繊維を含
んだ樹脂により成形されており、中心には、ベアリング
1061が接合されており、移動体1060はベアリン
グ1061により、中心軸1030を中心として回転可
能に案内され、中心軸1030とベアリング1061は
中心軸1030の高さ方向に移動可能なように案内され
ている。ここでは移動体1060の案内にベアリング1
061を用いたが、セラミック等の材料で成形された、
摩擦材料による案内も可能である。また、移動体106
0の中心付近には、ピボット1063が設けられてお
り、加圧機構1070により、圧力を加えられている。
【0029】また、加圧機構1070は支持部材105
0に固定されたばね座1071と、ばね座1071にネ
ジ止めにより固定された加圧ばね1072から構成され
ている。加圧ばね1072は矩形状の弾性部材である。
【0030】以上のように構成された超音波モータ10
00は、導通部材である、リード1081またはリード
1082と、リード1083の間に交流電圧を印加する
ことにより、圧電素子1020の伸縮運動は、振動体1
010の屈曲振動に変換され、突起1090と移動体1
060の摩擦力を介して、移動体1060を回転駆動さ
せる。
【0031】ここで、超音波モータ1000の駆動原理
について説明する。図5に超音波モータ1000を振動
体1010の円周方向に展開した時の概略図を示す。+
・―の記号は分極方向を示す。突起1090は第1電極
1021と第2電極1022の間のひとつ置きに設けら
れている。図では分極方向+と+、または―と―の間に
突起1090が位置しているが、+と―の間に位置して
もよい。図中の結線は第1電極1021と第2電極10
22のグループ分けを示す。
【0032】図6は第1電極1021と全面電極102
3の間に交流電圧を加えたときの振動体1010の振動
を示す概略図である。第1電極1021と全面電極10
23の間に交流電圧を加えることで、圧電素子1020
は伸縮運動を起こす。振動体1010が接合されている
ため、振動体1010と圧電素子1020は振動体10
10の高さ方向に屈曲定在波振動する。この屈曲定在波
振動にたいし、突起1090は節と腹の中央に位置する
ため、円弧上をなぞるような往復運動を行う。突起10
90に移動体1060を押し当てることにより、図中に
示す方向に移動体1060は移動する。
【0033】また、図7は第2電極1022と全面電極
1023の間に交流電圧を加えたときの振動体1010
の振動を示す概略図である。振動体1010は、第1電
極1021と全面電極1023の間に交流電圧を加えた
ときと同じように、屈曲振動を発生する。しかし、第2
電極1022と全面電極1023の間に交流電圧を加え
たときは、第1電極1021と全面電極1023の間に
交流電圧を加えたときと、節と腹の位置が入れ替わり、
突起1090の往復運動は、第1電極1021と全面電
極1023の間に交流電圧を加えたときと反対の向きの
往復運動となる。この往復運動に移動体1060を押し
当てることにより、図中に示す方向(第1電極1021
と全面電極1023の間に交流電圧を加えたときと反対
方向)に移動体1060は移動する。
【0034】なお、本実施の形態では、第1電極102
1と第2電極1022のどちらか一方に交流電圧を印加
し、定在波振動により駆動する方式であるが、第1電極
1021と第2電極1022に位相の90°異なる交流
電圧を印加し、位相差を90°もしくは―90°と切り
替えることで正逆転駆動する進行波振動を用いた駆動も
可能である。その場合、突起1090の数は波数と同数
もしくは、波数の2倍数である必要はなく、自由に設定
可能である。
【0035】図8の実施の形態1にかかわる超音波モー
タ1000の駆動回路を示す回路図である。ここでは、
駆動回路10を説明する。TRI-STインバータ11の出力
端子は、一方の端子をグランドに接続されたコンデンサ
14のもう一方の端子と、TRI-STバッファ12と13の
それぞれの入力端子と、抵抗16の一方の端子に接続さ
れている。また、抵抗16のもう一方の端子は、TRI-ST
インバータ11の入力端子と、一方の端子をグランドに
接続されたコンデンサ15のもう一方の端子と、超音波
モータ1000のリード1083に接続されている。ま
た、TRI-STバッファ12の出力端子はリード1082に
接続され、TRI-STバッファ13の出力端子はリード10
81に接続されている。この駆動回路10のTRI-STバッ
ファ12とTRI-STインバータ11を能動状態にすること
で第2電極1022によりの定在波を自励発振させるこ
とができ、また、TRI-STバッファ13とTRI-STインバー
タ11を能動状態にすることで第1電極1021により
定在波を自励発振させとができる。
【0036】ここで、図中では超音波モータ1000の
構造は省略して示している。この様に、TRI-STインバー
タ11が能動状態にあり、TRI-STバッファ12とTRI-ST
バッファ13のどちらか一方を選択して能動状態にする
ことで自励発振により交流電圧を発生し、超音波モータ
1000の正逆転を選択して駆動することができる。こ
の駆動回路10によれば、外部環境の温度変化、時系列
的な劣化などによって超音波モータ1000の共振周波
数がずれても、駆動周波数を自動的に追従させることが
できる。
【0037】以上、実施の形態1として、本発明の超音
波モータ1000とその駆動回路10について説明を記
述したが、支持部材、スペーサ部材については以下のよ
うにしても構成可能である。超音波モータ1100と同
様の部材を用いる場合、同じ符号を付し、その説明を省
略する。
【0038】図9に超音波モータ1100の断面図を示
す。スペーサ部材1140は中心軸1130と一体に成
形されており、スペーサ部材1140を挟み込むよう
に、振動体1010及び、支持部材1150が打ち込み
によって固定されている。図10に支持部材1150の
平面図を示す。支持部材1150は、外部へ固定するた
めの矩形部を有する略円盤形状である。突起1090と
重なり合う部位には、突起逃げ形状1191及び突起逃
げ形状1192が設けられている。図中では、方形の窓
であるが、突起1090と支持部材1150が接触しな
いように、突起1090の振動振幅よりも広い隙間の形
状であればよい。例えば、円形などでも構成できる。ま
た、圧電素子1020へリード1081及び1082を
接合するためのリード窓1193が設けてある。
【0039】また、図11に超音波モータ1200の断
面図を示す。スペーサ部材1240はリング状のステン
レスからなる。中心軸1230は、一端に段つき形状を
設けてある。その、中心軸1230に案内される、振動
体1010、スペーサ部材1240、支持部材1250
が順に積み重なり、中心軸1230と支持部材125
0、振動体1010は打ち込みにより固定されている。
【0040】図12に支持部材1250の平面図を示
す。支持部材1250は略薄板短冊形状であり、リード
1081および1082を圧電素子1020へ接合する
ためのリード窓1293が設けられている。支持部材1
250と突起1090は重なり合わないように、突起1
090と1090の間に配置されている。支持部材12
50の長手方向の長さは振動体1010の直径よりも大
きく、超音波モータ1200から2つの腕が張り出すよ
うな構造となっている。ここでは、支持部材1250は
略薄板短冊形状とすることで、超音波モータ1200か
らの張り出し部は2箇所だが、十字型にすることで、張
り出し部は4箇所となるような構造もとることができ
る。また、T字形状では張り出し部は3箇所となる。
【0041】また、図13に超音波モータ1300の断
面図を示す。スペーサ部材1340はリング形状であ
り、支持部材1350と一体で成形されている。支持部
材1350は中心軸1330に案内されるリング形状部
の外周に角柱が振動体1010の外側へ向かって伸びて
いる。中心軸1340は一端が段つき形状であり、振動
体1010と支持部材1350のリング形状部が、打ち
込みにより固定されている。
【0042】図14に支持部材1350の平面図を示
す。支持部材1350の角柱部は、突起1090と突起
1090との間を通過し、振動体1010の外側にまで
張り出しており、外部に固定可能である。図中では角柱
部は1つであるが、突起と接触しない範囲で追加可能で
ある。
【0043】超音波モータ1000の加圧機構は支持板
と一体で成形することが可能である。一体成形すること
で、部品数の削減や、アセンブルを簡単にし、製造コス
トを下げることが可能である。
【0044】図15に、超音波1400の断面図を示
す。加圧機構である板ばね部1472が支持部材145
0と一体で成形されている。実施の形態1と同様の部材
に関しては、同一の符号を振ることでその説明を省略す
る。
【0045】図16の支持部材1450の平面図に示す
ように、支持部材1450は加圧機構である板ばね部1
472を有した形状であり、ステンレスの平板を打ち抜
き加工、もしくは、ワイヤーカットにより平面的に成形
する。その後、板ばね部1472を所定の形状に曲げ加
工することにより、加圧機構とすることができる。図1
7に支持板1450の曲げ加工後の形状をしめす。アセ
ンブル時には、弾性変形範囲内で板ばね部1472を引
き上げ、移動体1060を挿入する。
【0046】{実施の形態2}実施の形態1において、支
持部材1050の形状を変えた支持板2050と、スリ
ットつき移動体2060を用いることで、位置検出手段
を設けることができる。本実施の形態による超音波モー
タを超音波モータ2000とする。実施の形態1と同様
の部材に関しては、同一の符号を振ることでその説明を
省略する。図18に実施の形態2による超音波モータ2
000の断面図を示す。
【0047】移動体2060には、ステンレス薄板状の
スリット板がインサート成形により内挿されており、支
持板2050には、フォトインタラプタ2066が設置
されている。図19に移動体2060の平面図を示す。
フォトインタラプタ2066の発光素子から発光した光
は、スリット板で反射し、フォトインタラプタ2066
の受光素子は明暗の信号を受ける。受光素子により明暗
信号は電気信号に変換され、矩形波の信号を出力する。
移動体2060が回転することで、スリット板2065
のスリットがフォトインタラプタ2066上を通過する
ため、受光素子の出力信号を移動体2060の回転量情
報として制御に用いることができる。
【0048】ここで、図20に支持板2050の平面図
を示す。支持板2050は実施の形態1と同様にステン
レスにより成形されている。支持板2050の移動体2
060側の面には基板2080が接合されており、リー
ド基板2080の一部にはフォトインタラプタ2066
が設けられている。また、フォトインタラプタ2066
の電源供給、信号出力用にリード2067が設けられて
いる。また、実施の形態1と同様に、リード1081、
リード1082、リード1083が設けられている。
【0049】ここでは、位置検出手段にフォトインタラ
プタを用いたが、磁化したスリット板を用いることで、
ホール素子などによっても位置検出が可能である。
【0050】{実施の形態3}加圧機構を備えた移動体3
060を用いることで、さらに超音波モータは薄型化が
可能である。本実施の形態の超音波モータを、超音波モ
ータ3000とする。
【0051】図21に実施の形態4による超音波モータ
3000の断面図を示す。実施の形態1と同様の部材に
関しては、同一の符号を振ることでその説明を省略す
る。炭素繊維の含む樹脂から成る略円環状の移動体30
60はその内側にはバネ部材である皿バネ3072が接
合されている。皿バネ3072はステンレスなどの弾性
部材からなり、中心部に孔をもつ略円盤状に成形されて
いる。
【0052】皿バネ3072の内週側はベアリング30
61の外周に接合されている。また、ベアリング306
1は中心軸3030に対し、高さ方向にスライド可能に
案内されており、中心軸3030に止められたネジ30
63のネジ頭により、高さ方向下向きに拘束されてい
る。そして、移動体3060を皿バネ3072の弾性力
により、突起1090に押し当てている。
【0053】以上のように移動体3060を突起109
0に加圧接触させることにより、実施の形態1と同様に
駆動可能である。この構造によれば、実施の形態1の超
音波モータ1000に比べ、ピボット1063の分薄型
化が可能である。
【0054】{実施の形態4}また、上述した実施の形態
1や2による超音波モータは電子機器の駆動源として適
用可能である。図22は実施の形態2による超音波モー
タ2000を腕時計のカレンダ駆動の駆動源として適用
した例であるカレンダ機構部4000の平面図である。
【0055】実施の形態1の超音波モータ2000を腕
時計のカレンダ機構部4000に組み込む。移動体20
60の外周部に一体に設けられた歯車4200によって
略円環薄肉形状の日車4100を回転させる。日車41
00の内周側は内歯車4300であり、歯車4200と
のかみ合いによって動力を伝達される。また、日車41
00の表面には1〜31までの数字が円周方向に印刷さ
れている。その数字のうち1つを表示する窓がカレンダ
機構部4000の図示しない文字盤ついており、日車4
100が回転することによって、表示する数字を変更す
る。このように、超音波モータ2000を所定の角度駆
動することで、日車4100を動かし、表示する数字
(日付)を変更するカレンダ機能を実現できる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、支持板
を振動体と移動体の間に内挿することにより、支持板の
厚みおよび、支持板と圧電素子の間の厚みを省略するこ
とができ、薄型な超音波モータ提供することができる。
【0057】また、本発明によれば、振動体と支持部材
は中心軸により固定されるとともに、移動体の案内が可
能であるため、部材省略が可能であり、低コストな超音
波モータを提供できる。
【0058】また、本発明によれば、圧電素子の厚み分
を省略することができ、薄型な超音波モータ提供するこ
とができる。
【0059】また、本発明によれば、支持部材と突起は
接触することがなくなるため、安定した出力の超音波モ
ータを提供することができる。
【0060】また、本発明によれば、支持部材を外部部
材に固定することが可能であり、超音波モータを固定す
ることができる。
【0061】また、本発明によれば、振動体の振動する
部位に、支持部材が接触することを防ぐことができる。
【0062】また、本発明によれば、振動体の振動を阻
害することなく、振動体と支持部材とを固定することが
可能であり、安定した出力の超音波モータを提供するこ
とができる。
【0063】また、本発明によれば、一体的に成形する
ことで、部品点数の削減による低コスト化が可能であ
る。
【0064】また、本発明によれば、圧電素子に電力を
供給する手段も、振動体と移動体の間の空間に内挿する
ことにより、薄型な超音波モータを提供することができ
る。また、本発明によれば、移動体の位置検出が可能で
あり、制御回路を用い、位置決め制御が可能となる。
【0065】また、本発明によれば、超音波モータを薄
型化することができるので、本発明の超音波モータを搭
載する電子機器を薄型化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による超音波モータ1000の断
面図である。
【図2】実施の形態1による圧電素子1020の電極構
造を示す平面図である。
【図3】実施の形態1による圧電素子1020と振動体
1010の接着後の平面図である。
【図4】実施の形態1による支持部材1050と振動体
1010とを中心軸1030との平面図である。
【図5】実施の形態1による超音波モータ1000を振
動体1010の円周方向に展開した時の概略図である。
【図6】実施の形態1による第1電極1021と全面電
極1023の間に交流電圧を加えたときの振動体101
0の振動を示す概略図である。
【図7】実施の形態1による第2電極1022と全面電
極1023の間に交流電圧を加えたときの振動体101
0の振動を示す概略図である。
【図8】実施の形態1による超音波モータ1000の駆
動回路を示す回路図である。
【図9】実施の形態1による超音波モータ1100の断
面図である。
【図10】実施の形態1による支持部材1150の断面
図である。
【図11】実施の形態1による超音波モータ1200の
断面図である。
【図12】実施の形態1による支持部材1250の断面
図である。
【図13】実施の形態1による超音波モータ1300の
断面図である。
【図14】実施の形態1による支持部材1350の断面
図である。
【図15】実施の形態1よる超音波1400の断面図で
ある。
【図16】実施の形態1による支持板1450の平面図
である。
【図17】実施の形態1による支持板1450の曲げ加
工後の形状を示す図である。
【図18】実施の形態2による超音波モータ2000の
断面図である。
【図19】実施の形態2による移動体2060の平面図
である。
【図20】実施の形態2による支持板2050の平面図
である。
【図21】実施の形態3による超音波モータ3000の
断面図である。
【図22】実施の形態4によるカレンダ機構部4000
の平面図である。
【図23】従来の超音波モータ5000の断面図であ
る。
【符号の説明】
10 駆動回路 11 TRI-STインバータ 12 13 TRI-STバッファ 14 15 コンデンサ 16 抵抗 1000 1100 1200 1300 1400
2000 3000 超音波モータ 1010 振動体 1020 圧電素子 1021 第1電極 1022 第2電極 1023 全面電極 1024 分割電極 1030 1130 1230 1330 3030
中心軸 1040 1140 1240 1340 スペーサ部
材 1472 板ばね部 1050 1150 1250 1350 1450
2050 支持部材 1060 2060 3060 移動体 1061 3061 ベアリング 1063 ピボット 2065 スリット板 2066 フォトインタラプタ 1070 加圧機構 1071 ばね座 1072 加圧ばね 1080 2080 リード基板 1081、1082、1083 2067 リード 1090 突起 1091 1191 1192 突起逃げ形状 1093 1193 1293 リード窓 3063 ネジ 3072 皿バネ 4000 カレンダ機構部 4100 日車 4200 歯車 4300 内歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本村 京志 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 Fターム(参考) 5H680 AA19 BB03 BB16 BC02 CC04 CC06 CC07 DD23 DD35 DD45 DD63 DD66 DD73 DD84 DD97 EE03 EE10 EE12 EE22 FF26 FF32 FF33 GG02 GG24 GG25 GG27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体と、 前記振動体の一方の面に接合された圧電素子と、 前記振動体を支持する支持部材と 前記振動体の一方の面に設けられた突起と、 前記突起に当接するように配置された移動体と、 前記移動体と前記突起とを加圧接触させる加圧機構と、 を有し、 前記圧電素子に所定の交流電圧を印加することにより前
    記振動体を振動させ、前記移動体を移動させる超音波モ
    ータにおいて、 前記振動体と前記移動体とは前記振動体の厚み方向に積
    み重ねられ、前記振動体と前記移動体との間に前記支持
    部材を配置することを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 前記支持部材は中心軸を介して前記振動
    体を保持することを特徴とする請求項1に記載の超音波
    モータ。
  3. 【請求項3】 前記圧電素子と前記突起は、前記振動体
    の同一面上に配置されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の超音波モータ。
  4. 【請求項4】 前記支持部材には孔部が設けられ、前記
    突起が前記孔部を貫通することを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1つに記載の超音波モータ。
  5. 【請求項5】 前記支持部材は、隣り合う前記突起の間
    隔よりも細い梁部を有するとともに、隣り合う前記突起
    の間の空間を通して、前記振動体を固定することを特徴
    とする請求項1から4のいずれか1つに記載の超音波モ
    ータ。
  6. 【請求項6】 前記振動体と支持部材の間に、前記振動
    体の振動振幅よりも厚みが厚いスペーサ部材を有するこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の
    超音波モータ。
  7. 【請求項7】 前記スペーサ部材は、前記振動体の振動
    の節部に配置されていることを特徴とする請求項6に記
    載の超音波モータ。
  8. 【請求項8】 前記振動体と、前記支持部材と、前記中
    心軸のいずれか1つに前記スペーサ部材が一体的に設け
    られていることを特徴とする請求項6または7に記載の
    超音波モータ。
  9. 【請求項9】 前記圧電素子に所定の交流電圧を印加す
    るための導通手段が前記支持部材に設けられていること
    を特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の超
    音波モータ。
  10. 【請求項10】 前記支持部材は、前記移動体の位置を
    検出する位置検出手段を有することを特徴とする請求項
    1から9のいずれかひとつに記載の超音波モータ。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれか1つに記
    載の超音波モータを搭載する電子機器。
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