JP2003338837A - パケット通信システムにおける通信品質保証方法及び転送遅延保証機能付きパケット通信装置 - Google Patents

パケット通信システムにおける通信品質保証方法及び転送遅延保証機能付きパケット通信装置

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JP2003338837A JP2002147484A JP2002147484A JP2003338837A JP 2003338837 A JP2003338837 A JP 2003338837A JP 2002147484 A JP2002147484 A JP 2002147484A JP 2002147484 A JP2002147484 A JP 2002147484A JP 2003338837 A JP2003338837 A JP 2003338837A
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packet communication
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繁 小田部
Takeshi Murata
雄志 村田
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勝巳 今村
Takeshi Miyaura
武士 宮浦
Hideyo Fukunaga
英世 福永
Koshu Yoshida
光州 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パケット通信システムにおいて、着信先のパ
ケット通信装置での受信パケットのバッファリング量を
最適化して必要な通信品質を安価に保証できるようにす
る。 【解決手段】 パケット通信装置を、タイマを用いて自
己が保証可能な遅延保証時間(Tdmax)内に必ず受信パ
ケットの送出を完了できるように構成し、上記遅延保証
時間(Tdmax)に関する情報を着信先のパケット通信装
置へ通知し、着信先のパケット通信装置が、通知された
情報に基づいて、発信元のパケット通信装置との間の通
信についての受信パケットのバッファリング量を決定す
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、インター
ネットプロトコル等を用いてデータの伝送を行なうパケ
ット通信装置に関し、特に、リアルタイム(実時間)性
の要求される通信サービス品質(QoS:Quality of S
ervice)を保証するのに好適な、パケット通信システム
における通信品質保証方法及び転送遅延保証機能付きパ
ケット通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、IP(Internet Protocol)ネ
ットワークにおいては、データ(パケットあるいはセ
ル)の伝送がいわゆるベストエフォートとなり、通信品
質(QoS)の保証は行なわれていない。しかし、近
年、IPネットワークに対してQoSを必要とするサー
ビスに対する要求が大きくなり、これらのアプリケーシ
ョンの開発が盛んである。
【0003】アプリケーションの一例としては、例え
ば、電話による音声通話,ビデオ(動画)配信等の実時
間通信や、ロボット遠隔操作,遠隔医療(手術)等のため
の実時間通信などがある。このようなアプリケーション
では、データが欠落、あるいは、想定した最大遅延時間
よりも遅れて受信側に到着した場合、1パケットであっ
ても、通話品質や再生品質に大きな影響を与え、品質劣
化が著しい。
【0004】このため、端末等の受信側(着信先)で
は、データの転送遅延及びその揺らぎの最悪ケースを想
定し、データが最も遅れて到着した場合でも、アプリケ
ーション動作が破綻しないよう、到着したアプリケーシ
ョンデータを最大遅延量相当分バッファリングすること
により破綻を回避している。しかし、転送遅延が大きく
なると通信品質自体が悪化するため、いかにQoSを保
証するかが課題となっている。そこで、これまでの品質
保証としては、伝送するデータの優先順位を「クラス」
と呼ばれる優先度の識別情報で判別し、優先度の高いク
ラスのデータから優先的に多重化して転送することが一
般に行なわれている。即ち、既存のIPルータ等の通信
装置(ノード)では,リアルタイム性の要求される通信
については、伝送データの「優先度」を高く設定し、優
先度の高いパケットから優先して送出するという手法を
採っている(図12参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高優先
に設定できるパケットは限られており、サービス料金も
高価である。また、優先度を高く設定できない場合もあ
る。さらに、優先度の高いパケットが優先して送信され
てしまうため、優先度が低く設定されたパケットについ
ては、その遅延量がまったく計算(予測)できないこと
になる。
【0006】したがって、これまでは、或る網内でリア
ルタイム通信を行なう場合、各ノードでのパケット送信
の優先度の設定により遅延を少なくする「ベストエフォ
ート」型の品質保証でしかなく、実際の転送遅延,揺ら
ぎについては実際には保証されていないという課題があ
る(図13参照)。また、端末間での遅延量について
は、ネットワークが大きくなればなるほど算出が困難と
なり、スケーラビリティが得られない。
【0007】一方で、各端末においては、前述したよう
に、実時間通信、例えば電話等の音声通信を行なう場
合、到着した音声パケットを或る一定量バッファリング
する必要がある。そのバッファリング量は、パケットの
到着時間に揺らぎが生じるため、一旦再生が始まった音
声が途切れてしまうことがないように、揺らぎ時間を十
分カバーするだけの量が必要である。
【0008】また、一旦再生を始めた音声を早送りする
ことは不可能なため、最初のバッファリング量は変える
ことができない。しかし、バッファリング時間が大きく
なると、自らの音声が相手の受話器を通して帰ってくる
エコー(漏話)が音声品質を下げてしまい、また遅延に
よって通話しにくくもなる。このため、このバッファリ
ング量を、通話が途切れることのない範囲で可能な限り
少なくするよう最適化することが重要である。また、動
画伝送においても、いかにしてバッファリング量を最適
化するかが課題になる。
【0009】ここで、一般的なルータで発生する転送遅
延について考える。図14に一般的なルータの構成、図
15にそのネットワークインタフェースの構成を示す。
図14に示すように、ルータは、スイッチファブリック
100と、このスイッチファブリック100に接続さ
れ、入出力ポート数に応じた数のネットワークインタフ
ェース200とをそなえており、各ネットワークインタ
フェース200は、さらに、入力側インタフェース20
1及び出力側インタフェース202をそなえて構成され
ている。
【0010】そして、図15に示すように、入力側イン
タフェース201には、受信パケットを一定量蓄積する
入力バッファ201aと、当該受信パケットのルーティ
ングテーブルに基づく宛先解決を行なう宛先解決部20
1bとがそなえられ、出力側インタフェース202に
は、受信パケットのクラスを識別してそのクラス毎に複
数のキュー(バッファ)202bに振り分けるエンキュ
ー制御部202aと、各キュー202bからパケットを
読み出して出力するデキュー制御部202cとがそなえ
られている。
【0011】かかるルータ構成において、受信パケット
が宛先解決部201bでの宛先解決のために入力バッフ
ァ201aで待たされることと、出力側インタフェース
202でのバッファリング(エンキュー及びデキュー処
理)が、上述した転送遅延の発生する主な要因となる。
しかし、宛先解決時に発生する遅延については既存装置
では考慮されていない。
【0012】また、出力側インタフェース202におい
て、デキュー制御部202cは、キュー202bや出力
回線毎に設定された優先度や帯域配分に応じて各キュー
202bからパケットを読み出して出力する。ここで、
デキュー制御部202cによるこれまでの帯域制御方式
には、主に、「固定帯域制御」や「WFQ(WeightedFa
ir Queuing)制御」などがある。
【0013】そして、優先制御で代表的なものが上記の
「WFQ制御」である。この「WFQ制御」は、IPパ
ケットの各種識別子を利用して、伝送待ちのパケットの
優先制御を行なうための技術である。原理的には、優先
度に応じてキュー202bに重みを付け、重みの大きい
キュー202bに格納されたパケットの送出頻度を高く
するというものである。
【0014】このWFQ技術をさらに発展させたもの
が、CBWFQ(Class Based Weighted Fair Queuin
g)である。このCBWFQは、CQ(Custom Queuin
g)の拡張版,8/64/100のクラス分けが可能,クラ
ス間でのWFQ制御,クラス内でのRED(Random Early D
etection),クラス毎のPolicing/Shaping,クラス
毎のSLA(Service Level Agreement)といった特徴をも
つ。
【0015】なお、このCBWFQでは、受信パケット
の発信/宛先IPアドレス,セッション(ポート,ソケ
ット),プロトコル等からクラス分けを行ない、そのク
ラスに応じてエンキューを行ない、各クラスの帯域配分
に応じて帯域を割り当てることが行なわれる。これらの
帯域制御方式を採用したノードでは、自ノードにパケッ
トが入力されてから出力されるまでの実際の遅延時間が
把握できなくなるため、端末間での総遅延時間が把握で
きず端末での受信バッファ量が決定できないことにな
る。また、SLAによる帯域割り当て保証の無いノード
が、経路上にいくつ存在するかが不明なため、大規模な
ネットワーク、特に、対外的な網に対しては事実上品質
保証されない(スケーラビリティが低い)ことになる。
【0016】本発明は、以上のような課題に鑑み創案さ
れたもので、パケット転送経路上に位置するパケット通
信装置が保証可能なパケット伝送の遅延時間に関する情
報を着信先のパケット通信装置に通知することで、着信
先のパケット通信装置での受信パケットのバッファリン
グ量を最適化して必要な通信品質を保証できるようにす
るとともに、かかる保証を実現する転送遅延保証機能を
もったパケット通信装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のパケット通信システムにおける通信品質
保証方法(請求項1)は、(1)或るパケット転送経路上
で通信を行なうにあたって、そのパケット転送経路上に
位置する1又は2以上のパケット通信装置が、或る受信
パケット量に対して自己が保証しうるパケット転送の遅
延時間情報を着信先のパケット通信装置へ通知し、(2)
着信先のパケット通信装置が、通知された遅延時間情報
に基づいて、発信元のパケット通信装置との間の該パケ
ット転送経路を用いた通信についての受信パケットのバ
ッファリング量を決定することを特徴としている。
【0018】これにより、本発明では、或るパケット通
信装置間(端末間あるいはパケット通信網のエッジノー
ド間など)の通信を行なうにあたって、着信先のパケッ
ト通信装置が、送信元のパケット通信装置から送られて
くるパケットのパケット転送経路上のパケット通信装置
でのパケット転送遅延時間を事前に知ることができるの
で、上記パケット転送経路を用いた通信に必要な通信品
質を満足するだけの受信パケットのバッファリング量を
適応的に確保して最適化することができる。
【0019】また、本発明の転送遅延保証機能付きパケ
ット通信装置(請求項2)は、以下の各部をそなえたこ
とを特徴としている。 (1)受信パケットをバッファリングする送信バッファ部 (2)受信パケットの到着時刻からその受信パケットの送
信処理を完了すべき遅延保証時刻までの残り時間を監視
する監視部 (3)この監視部による監視結果に基づいて、上記残り時
間の少ない受信パケットほど優先的に送信されるよう
に、上記送信バッファ部に対する該受信パケットのバッ
ファリングを制御するバッファリング制御部 上述のごとく構成された本発明のパケット通信装置で
は、受信パケットの到着時刻からその受信パケットの送
信(転送)処理を完了すべき遅延保証時間までの残り時
間を優先度として受信パケットのバッファリング制御
(送信制御)を行なうので、上記の遅延保証時間を尊守
して、受信パケットの送信を行なうことができる。
【0020】その結果、本パケット通信装置を用いるパ
ケット通信システムにおいては、或るパケット通信装置
間の通信に用いるパケット転送経路上のパケット転送の
遅延時間や揺らぎ等のパケット遅延量についての不確定
要素を削減して、当該パケット転送経路を用いた通信に
おいて保証可能な通信品質を特定することが可能とな
る。
【0021】ここで、上記の監視部には、着信先のパケ
ット通信装置から事前に通知された、送信元のパケット
通信装置の送信パケット量に関する情報に基づいて上記
の遅延保証時間を算出する遅延保証時間算出部をそなえ
るのが好ましい。このようにすれば、送信元のパケット
通信装置が送信する実際のパケット量に対して自己が保
証可能な遅延保証時間を算出することが可能となる(請
求項3)。
【0022】また、上記の送信バッファ部は、上記の監
視部で監視される残り時間が所定時間よりも少ない緊急
出力の必要な受信パケットを格納する緊急出力バッファ
をそなえ、上記のバッファリング制御部は、この緊急出
力バッファに受信パケットが存在する場合に、当該緊急
出力バッファの受信パケットを最優先に読み出す緊急出
力制御部をそなえて構成されていてもよい。このように
すれば、残り時間の非常に少ない受信パケットを最優先
に転送することができるので、上記の遅延保証時間を尊
守することが可能となる(請求項4)。
【0023】さらに、本パケット通信装置には、上記の
遅延保証時間を、該着信先のパケット通信装置へ通知す
る遅延保証時間通知部をそなえるのが好ましい。これに
より、着信先のパケット通信装置は、上述したごとく、
事前に、パケット転送経路上のパケット転送遅延時間を
知ることができるので、上記パケット転送経路を用いた
通信に必要な通信品質を満足するだけの受信パケットの
バッファリング量を適応的に確保して最適化することが
できる(請求項5)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
パケット通信システムの構成を示すブロック図で、この
図1に示すパケット通信システムは、複数のルータ(パ
ケット通信装置)11から成るIP網(パケット通信
網)1と、このIP網1を介して相互に通信を行ないう
るパーソナルコンピュータ等の端末(パケット通信装
置)2,3をそなえて構成されている。なお、ルータ
(以下、ノードともいう)11や端末2,3の台数は、
勿論、この図1に示す数に限定されるものではない。
【0025】そして、本実施形態では、或るノード11
において発生するパケット転送遅延量(時間)を最大遅
延量(時間)Tdmaxと定義し、或るノード11がこの最
大遅延時間Tdmax以内にパケットを転送することを保証
できれば、IP網1全体を伝送するのにかかる遅延時間
を、端末2,3間の通信に用いるパケット転送経路上に
位置する1又は2以上のノード11に問い合わせること
によって算出することが容易に可能となる。
【0026】これを実現するために、本実施形態では、
IP網1を構成する各ルータ11が、それぞれ、後述す
るように、タイマ機能を有し、受信パケットの到着から
その受信パケットについての送信(転送)処理を完了す
べき限度時間(最大遅延保証時間)内に、受信パケット
の転送を終えることができる転送遅延保証機能付きパケ
ット通信装置として設計されている。
【0027】そして、例えば、端末2,3間の通信にお
いて、事前に、送信元の端末2又は3が、着信先(受信
側)の端末3又は2へのパケット転送経路上に位置する
1又は2以上のルータ11に対して、着信先の端末3又
は2へ送信するパケット量に関する情報をクエリーパケ
ットと称するパケットにより通知することで、そのパケ
ット量に対して当該ルータ11が保証可能な最大遅延保
証時間を問い合わせて収集することができるようになっ
ている。
【0028】そして、送信元の端末2又は3が、収集し
た最大遅延保証時間(合計)を受信側の端末3又は2に
通知することで、受信端である端末2又は3は、送信元
の端末3又2からのパケットのパケット転送経路上に位
置するルータ11での最大遅延保証時間を事前に知るこ
とができる。その結果、通知された最大遅延保証時間に
基づいて自己の受信パケットのバッファリング量を適応
的に決定して最適化することができ、大規模なIP網1
内でも、端末2,3間の通信の遅延量や揺らぎによる通
信品質の劣化をカバーして、必要な通信品質(QoS)
を確保することが可能になる。
【0029】即ち、この図1の例では、5台のルータ1
1の最大遅延保証時間Tdmaxが、それぞれ、1ms,2ms,
0.5ms,1ms,1msであるから、パケットの受信端である
端末2又は3は、これらの最大遅延保証時間Tdmaxの合
計である5.5msの遅延時間を保証しうるバッファリング
量を最低限必要な受信バッファリング量として決定する
ことになる。
【0030】以下、このような機能(転送遅延保証機
能)を実現するルータ11の構成について詳述する。図
2は本発明の一実施形態としてのルータ11の構成を示
すブロック図で、この図2に示すルータ11は、スイッ
チ部(スイッチファブリック)12,入出力ポート数に
応じた数のネットワークインタフェース13−1〜13
−N,13−(N+1)〜13−X(N,Xはそれぞれ
N<Xを満足する自然数),タイマ14及びプロトコル
管理部15をそなえて構成され、ネットワークインタフ
ェース13−i(i=1〜X)は、それぞれ、さらに入
力側インタフェース131−i及び出力側インタフェー
ス132−iをそなえて構成されている。
【0031】ここで、タイマ14は、各インタフェース
13−i(131−i,132−i)に対して遅延なく
タイマ信号(同期信号)を送出して、自ノード11内で
統一された時刻情報を計時する(時刻同期をとる)ため
のものであり、プロトコル管理部15は、後述する自ノ
ード11での受信パケット量に応じた最大遅延保証時間
の交渉(ネゴシエーション)を行なうための機能を有す
るものである。
【0032】また、スイッチファブリック12は、ネッ
トワークインタフェース13−i(入力側インタフェー
ス131−i)から入力されるパケットの宛先ヘッダの
内容に従って当該入力パケットをスイッチングして所望
の出力ポートに対応するネットワークインタフェース1
3−i(出力側インタフェース132−i)へルーティ
ングするものである。
【0033】なお、本スイッチファブリック12は、受
信パケットを入力側インタフェース131−iでATM
(Asynchronous Transfer Mode)セルに変換することに
より、受信パケットをATMセルベースでスイッチング
するATMスイッチとして構成されることもある。さら
に、ネットワークインタフェース13−iの入力側イン
タフェース131−iは、主に、回線側からの受信パケ
ットについての受信処理(バッファリング及び所定のル
ーティングテーブルに基づく宛先解決等)を行なうもの
であり、ネットワークインタフェース13−iの出力側
インタフェース132−iは、スイッチファブリック1
2から入力されるパケットについての送信処理(バッフ
ァリング等)を行なうものである。
【0034】ただし、本実施形態の入力側インタフェー
ス131−iは、上記の基本機能に加えて、受信パケッ
トにその到着時刻及び宛先解決に要した時間(遅延時
間)に関する情報を付加することができるようになって
おり、このように受信パケットに付加された情報を基に
出力側インタフェース132−iにおいて、端末2又は
3との事前の交渉処理により求められている最大遅延補
償時間内に必ずパケットが送出されるようにバッファリ
ング(パケット書込及び読出処理)が制御されるように
なっている。
【0035】このため、入力側インタフェース131−
i及び出力側インタフェース132−iは、例えば図3
に示すように、入力バッファ21,宛先解決部22,計
測モジュール23,時刻情報付加部24及びプロトコル
処理部25をそなえて構成され、出力側インタフェース
132は、残時間判定部31,書込制御部32,読出制
御部36及びバッファ管理部37及びプロトコル処理部
38をそなえるとともに、複数の実時間バッファ33−
1〜33−n(キュー#1〜#n),緊急出力バッファ
(キュー)34及び非実時間バッファ(キュー)35か
ら成る送信バッファ部33をそなえて構成されている。
【0036】ここで、まず、入力側インタフェース13
1−iにおいて、入力バッファ21は、回線側からの受
信パケットを一時的に保持するためのものであり、宛先
解決部22は、入力バッファ21から出力される受信パ
ケットの宛先ヘッダ情報に基づいて所定の宛先解決処理
を行なうもので、その際、受信パケットが自己宛のクエ
リーパケット等の制御パケットであれば、プロトコル処
理部25へ転送されるようになっている。
【0037】また、計測モジュール23は、タイマ14
の計時時刻に基づいて、受信パケットの到着時刻(入力
バッファ21への書込時刻),上記の宛先解決部22で
の宛先解決に要する遅延時間(宛先解決時間),スイッ
チファブリック12でのスイッチングによる遅延時間
(スイッチング時間)等を監視することができるもので
ある。ただし、宛先解決時間及びスイッチング時間につ
いては、それぞれ、ルータ11固有の値として固定値と
考えてもよい。
【0038】さらに、時刻情報付加部24は、計測モジ
ュール23で得られた上記の情報(少なくとも到着時刻
情報)を受信パケットに付加するためのものであり、プ
ロトコル処理部25は、自己宛のクエリーパケット等の
制御パケットの内容をプロトコル管理部15に通知する
もので、これにより、プロトコル管理部15によって受
信制御パケットに応じたプロトコル処理が実施されるよ
うになっている。
【0039】具体的に、本実施形態では、このプロトコ
ル処理部25と、プロトコル管理部15及びプロトコル
処理部38とが協働して動作することにより、新規に品
質(遅延時間)保証が必要な実時間データトラフィック
の要求(クエリーパケット)が受信された場合、どの程
度の遅延量なら保証可能かを受信端である端末2又は3
との間で交渉(ネゴシエーション)する機能が実現され
ている。つまり、プロトコル管理部15は、自ノード1
1での遅延保証時間を、着信先の端末2又は3へ通知す
る遅延保証時間通知部としての機能を果たすものであ
る。
【0040】これに対して、出力側インタフェース13
2−iにおいて、残時間判定部31は、スイッチファブ
リック12から入力されるパケットに付加されている到
着時刻情報に基づいて、そのパケットを送信しなければ
ならない最大遅延保証時間までの残り時間を判定するも
のであり、書込制御部32は、この残時間判定部31で
の判定結果及び入力パケットのサービスタイプ等に応じ
て、入力パケットを送信バッファ部33の実時間バッフ
ァ33−1〜33−n,緊急出力バッファ34及び非実
時間バッファ35のいずれかに書き込む(エンキューす
る)ものである。
【0041】なお、実時間バッファ33−1〜33−n
には、音声通信や動画伝送などのリアルタイム性の要求
されるアプリケーションについてのデータトラフィック
(パケット)が保持され、ここに保持されたパケット
(以下、実時間パケットということがある)は、最大遅
延時間以内に送出(転送)が完了されるように読出制御
部36による読み出し(デキュー)が行なわれる。
【0042】これに対し、緊急出力バッファ34には、
実時間パケットの中でも、最大遅延保証時間までの残り
時間が非常に少なく緊急出力を要するパケットが保持さ
れ、ここにパケットが存在する場合には、そのパケット
が最優先に読出制御部36によって読み出される。非実
時間バッファ(非優先制御バッファ)35には、FTP(F
ile Transfer Protocol),HTTP(Hyper Text Transfer
Protocol),SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
等の、伝送データの遅延や揺らぎが比較的問題とならな
い(遅延時間について考慮する必要性の乏しい)データ
トラフィック(パケット)が保持され、ここに保持され
たパケット(以下、非実時間パケットということがあ
る)は、実時間バッファ33−1〜33−nにパケット
が存在する場合、その実時間パケットの転送が最大遅延
時間以内に転送できなくなってしまわない範囲で、順
次、読出制御部36によって読み出される。
【0043】そして、読出制御部36は、上記のような
優先読出制御をバッファ管理部37で管理されているス
ケジュールデータ(次にデキューすべきパケットのバッ
ファ33−1〜33−n,34,35の格納位置等の情
報)に基づいて実行するもので、例えば、次のような各
部としての機能を有している。 (1)緊急出力バッファ34に受信パケットが存在する場
合に、当該緊急出力バッファ34の受信パケットを最優
先に読み出す緊急出力制御部361 (2)非実時間バッファ35に格納された受信パケットの
パケットサイズ情報と実時間バッファ33−1〜33−
nに格納された受信パケットについての残り時間とに基
づいて、非実時間バッファ35に格納された受信パケッ
トを読み出しても、実時間バッファ33−1〜33−n
に格納された受信パケットを上記の残り時間満了前に読
み出すことができるか否かを判定するバッファ読出判定
部362 (3)バッファ読出判定部362において実時間バッファ
33−1〜33−nに格納された受信パケットを上記の
残り時間満了前に読み出すことができると判定された場
合に、非実時間バッファ35に格納された受信パケット
を読み出し対象に決定する決定部363 次に、バッファ管理部37は、CAM(Content Addres
sable Memory)によりバッファ33−j(j=1〜
n),34,35を管理するバッファ管理回路およびバ
ッファ管理テーブルとしての機能を果たすもので、パケ
ットが存在するバッファ33−j,34,35の中から
読み出すべきパケットを選択し、そのパケットについて
のデキュー指示を読出制御部36に与えるもので、パケ
ット読み出し毎に、次に読み出すパケットが存在するバ
ッファ33−j,34,35の検索およびバッファ管理
テーブルの内容更新が行なわれるようになっている。な
お、本バッファ管理部37の詳細動作については、図8
〜図10により後述する。
【0044】プロトコル処理部38は、プロトコル管理
部15と協働して、上記のネゴシエーションを実行する
とともに、それにより得られる通信条件に関する情報
(伝送パケット量等)に基づいて当該通信条件に対して
自ノード11が保証可能な遅延保証時間を求めることが
できるものである。つまり、本実施形態において、残時
間判定部31,バッファ管理部37及びプロトコル処理
部38は、タイマ14が計時する時刻情報に基づいて、
受信パケットの到着時刻からその受信パケットの送信処
理を完了すべき遅延保証時間までの残り時間を監視する
監視部としての機能を果たし、書込制御部32及び読出
制御部36は、この監視部による監視結果に基づいて、
上記残り時間の少ない受信パケットほど優先的に送信さ
れるように、バッファ33−1〜33−n,34,35
に対する受信パケットのバッファリングを制御するバッ
ファリング制御部としての機能を果たすのである。
【0045】以上の構成により、本実施形態のノード1
1は、或るネットワークインタフェース13−iの入力
側インタフェース131−iに入力されたパケットが他
の(あるいは同じ)ネットワークインタフェース13−
k(k=1〜X)の出力側インタフェース132−kへ
スイッチファブリック12を介して回線側へ出力される
までの時間を、最大遅延保証時間内に保証することが可
能となる。
【0046】以下、上述のごとく構成された本実施形態
のパケット通信システム(ノード11)の動作について
詳述する。 (1)最大遅延保証時間の交渉(ネゴシエーション)処
理 まず、ここでは、図1において、端末3から端末2にパ
ケットを送信する(つまり、端末3を送信元の端末、端
末2を受信側の端末とする)場合のネゴシエーション処
理について、図5を参照しながら説明する。なお、以下
のネゴシエーション処理は、プロトコル管理部5,プロ
トコル処理部25及び38が協働して実施する。
【0047】まず、受信側(着信先)の端末2(以下、
受信端末2と表記することがある)は、例えば、動画配
信サービスを送信側(発信元)の端末3(以下、送信端
末3と表記することがある)から受ける場合、送信端末
3に対して送信端末3宛のサービス要求パケットを送信
する。このサービス要求パケットには、受信端末2のI
Pアドレスが発信元アドレスとしてヘッダに格納されて
おり、送信端末3は、このサービス要求パケットを受信
すると、その発信元アドレスを宛先アドレスとする動画
データを送信することになる。
【0048】さて、この動画データ送信の前に、送信端
末3は、通信開始を表すトリガパケットを受信端末2に
対して送信し、受信端末2は、このトリガパケットを受
信すると、図4に示すように、送信端末3に対して、そ
の通信フローを識別するためのラベル(label),通信
条件〔伝送パケットサイズPsize(バイト)及びパケッ
ト頻度(パケット送信間隔)iTime(秒)〕等をパケッ
トにより通知する(ステップS1)。
【0049】なお、この場合の「ラベル」は、IPアド
レスの端末2,3の組及びプロトコル等の一般的なCB
WFQ等で用いられる「クラス」定義での要素でもよい
し、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)で用
いられるラベルでもよい。ただし、この場合は、LDP
(Label Distribution Protocol)等によるMPLSのラ
ベル配布が既に行なわれていることが前提である。
【0050】次に、送信端末3は、ルータ11を通過す
る毎に1ずつ減算されるTTL(Time To Live)の異な
る、受信端末2を宛先とする複数のクエリーパケットQ
x(x=1,2,3,…)を送信する(ステップS2〜
S6)。これらのクエリーパケットQxには、受信端末
2から送られたラベル(label),パケットサイズ(Psi
ze)及びパケット送信間隔(iTime)等の情報が含まれ
る。
【0051】これにより、各クエリーパケットQxは、
TTL=0となるまで各ルータ11(図4ではルータ
A,B,C,…,Xと表記している)を転送されてゆ
き、受信端末2に至るパケット転送経路上の異なる1又
は2以上のルータ11にそれぞれ到達することになる
(各ルータ11は、TTL=0のクエリーパケットQx
を自己宛と判断する)。
【0052】そして、各ルータ11が本プロトコルをサ
ポートしている場合、当該ルータ11は、その時点で自
己が保証しうる最大遅延時間(TdmaxA,TdmaxB,…)と
平均的な送出時間(出力目標時間:TdtypA,TdtypB,
…)とを返信パケットRxにより送信端末3に返信する
(ステップS7,S8,S10)。なお、本プロトコル
をサポートしていないルータ11については、かかる返
信はないことになる(ステップS9)。また、受信端末
2に到着したクエリーパケットQn+1に対しては、その
受信端末2からクエリーパケット受信を示すパケットが
返信パケットRn+1として送信端末3に返信される(ス
テップS11)。
【0053】そして、送信端末3は、受信端末2からの
返信パケットRn+1を受信することにより、ネゴシエー
ション処理の終了を認識し、返信のあった各ルータ11
の最大保証遅延時間を合算して、得られた合計保証遅延
時間を受信端末2に通知する(ステップS12)。これ
により、受信端末2は、自己の受信バッファリングサイ
ズと読出閾値とを最適化することができる。なお、逆方
向(端末2→端末3)についても、上記と同様のシーケ
ンスを実施することによって、双方向の品質保証が可能
である。
【0054】また、上述のようにパケット転送経路上に
プロトコル未サポートのルータ11が存在することが予
想されるが、受信端末2は、自己のバッファリングサイ
ズ及び読出閾値を算出する際の不確定要素である未知の
遅延時間を削減することができるので、通信時の再生品
質を向上させることができる。次に、上記のネゴシエー
ション処理について、ルータ11(例えば図4に示すル
ータB)内での処理に着目して説明する。
【0055】まず、ルータ11が、クエリーパケットQ
2をネットワークインタフェース13−1の入力側イン
タフェース131において受信したとする。このクエリ
ーパケットQ2は、プロトコル処理部25へ渡され、プ
ロトコル処理部25は、そのクエリーパケットQ2に設
定されている宛先アドレスを基に着信先である受信端末
3に対応する出力側インタフェース132−iを検索・
特定(例えば、出力側インタフェース132−X)し、
その情報をプロトコル管理部15に通知する。
【0056】プロトコル管理部15は、自ルータ11内
の全てのネットワークインタフェース13−i間のパケ
ット転送遅延時間を保証するフローのラベル(Labe
l),パケットサイズ,パケット頻度,バッファリング
時間(Tbuff),最大遅延保証時間(Tdmax),設定時刻
等の内容(エントリ)をもつ管理テーブルを有してお
り、この管理テーブルのエントリに基づいて、現在の出
力側インタフェース132−Xが保証可能な最大遅延保
証時間を算出し、クエリーパケットQ2に対する最大遅
延保証時間のエントリを登録する。
【0057】また、プロトコル管理部15は、クエリー
パケットQ2を受信したネットワークインタフェース1
3−1における出力側インタフェース132−1のプロ
トコル処理部38へ、送信端末3への返信パケットR2
として返答すべき内容を通知し、ネットワークインタフ
ェース13−Xの出力側インタフェース132−Xのプ
ロトコル処理部25に対してはラベルおよび最大遅延保
証時間を通知する。
【0058】これにより、出力側インタフェース132
−Xのプロトコル処理部25によって、バッファ管理部
37に対して、遅延時間保証対象のフローについてのラ
ベル及び最大遅延保証時間の設定(登録)が行なわれ、
以降、実際のフローに対して、設定された最大遅延保証
時間を保証したパケット転送処理が実行されることにな
る。
【0059】なお、送信端末3からの送信処理が終了
し、入力側インタフェース131−1のプロトコル管理
処理部25にて、通信終了通知が受信されると、当該通
知がプロトコル管理部15経由で出力側インタフェース
132−Xのプロトコル処理部25へ通知されて、バッ
ファ管理部37における該当フローのエントリが削除さ
れて遅延保証処理が解除された後、プロトコル管理部1
5のもつ管理テーブルから該当エントリが削除される。
【0060】(2)遅延保証時間の算出 次に、上記のプロトコル管理部15での遅延保証時間の
算出方法について説明する。IP網1内のリソースは限
られているため、品質保証するためには優先(遅延時間
保証)制御を行なうフローを制限する必要がある。遅延
保証時間は、その時点でどの程度の遅延保証トラフィッ
クが存在するかによって保証できる時間を変更する。こ
れはそもそも不可能な保証遅延時間を設定してしまうこ
とにより遅延保証機能が破綻しないようにするためであ
る。
【0061】遅延保証時間の概略と算出方法の一例を図
6に示す。この図6に示すように、ノード11にパケッ
トが到着(到着時刻T)してから出力されるまでの予
定時間(出力目標時間)をTdtypとし、現在m個のフロ
ーの品質保証を行なうフローがある場合に、m+1番目
のフローの遅延保証時間を求めるとする。新規パケット
頻度をTfreq(1/s)、装置の1ビット出力当たりの時間を
Tout(s)とすると、出力目標時間Tdtypは、次のように表
される。 Tdtyp=宛先解決時間+スイッチング時間+ΣTbuff(i)×Tout …(1) ただし、この式(1)において、i=1〜m+1であ
り、Σは1〜m+1の各フローについてのバッファリン
グ時間Tbuffの総和を表す。ここで、宛先解決時間及び
スイッチング時間を、ルータ11固有の固定値と考えれ
ば、出力目標時間Tdtypは、ΣTbuff(i)×Toutのみに依
存することになる。そして、 Tbuff(i)=〔パケットサイズ(i)×パケット頻度(/s)(i)〕/Tfreq …(2) と表すことができる。つまり、バッファリング時間Tbuf
fは、新規フローの出力間隔時間(パケット頻度の逆
数)当たりに出力される、既存フローのデータ量を出力
するのに必要な時間を表す。そして、最大遅延保証時間
Tdmaxは、例えば、品質保証するフローのパケットの2
倍とすると、 Tdmax=Tdtyp+2×ΣTbuff(i)×Tout …(3) と表すことができる。
【0062】このように、本プロトコル処理部38は、
着信先の端末2又は3から上述したネゴシエーションに
より事前に通知された、送信元の端末3又は2の送信パ
ケット量に関する情報に基づいて遅延保証時間を算出す
る遅延保証時間算出部381(図3参照)としての機能
も有している。そして、以上のようにして求められる出
力目標時間Tdtyp及び最大遅延保証時間Tdmaxが、出力側
インタフェース131−iのプロトコル処理部38に通
知されることで、バッファ管理部37において、パケッ
ト到着時刻(T)からの出力目標時刻Tt及び最大遅延
保証時刻Teが求められ、これらが後述するようにバッフ
ァ管理部37のキュー毎の管理テーブルに登録されるの
である。
【0063】これにより、ノード11では、そのノード
11が実際に受信するパケット量に見合った遅延保証時
間を求めることができ、遅延保証時間が単純に固定であ
る場合に比して、より確実な遅延保証を実現することが
可能となる。 (3)キューの選択 次に、受信パケットをバッファリングするキューの選択
処理について説明する。
【0064】このキュー選択は、残時間判定部31がバ
ッファ管理部37と協働して動作することによって行な
われる。即ち、残時間判定部31は、まず、新規受信パ
ケットが実時間パケットか非実時間パケット(FTP,HTT
P,SMTP等のパケット)か否かを判別し、非実時間パケ
ットであった場合、Tbuffの値を無限大として、非実時
間バッファ35を新規受信パケットの格納先として選択
する。
【0065】これに対し、新規受信パケットが実時間パ
ケットであった場合、残時間判定部31は、新規受信パ
ケットの到着時刻T+出力目標時間Tdtypにより出力目
標時刻Tt(new)を算出し、この出力目標時刻Tt(new)と各
キュー33−iの最後尾パケットの出力目標時刻Tt(en
d)とを比較し、「Tt(new)>Tt(end)(i)で、且つ、最後
尾パケットの出力目標時刻Tt(end)(i)が最大」(条件
)のキュー33−iを格納先として選択する。
【0066】一方、各キュー33−iについて上記の比
較を繰り返しても、全てのキュー33−iについて上記
の条件が満たせない場合、残時間判定部31は、新規
受信パケットの到着時刻T+最大遅延保証時間Tdmaxに
より最大遅延保証時刻Te(new)を算出し、この最大遅延
保証時刻Te(new)と各キュー33−iの最後尾パケット
の出力目標時刻Tt(end)とを比較し、「Te(new)>Tt(en
d)(i)で、且つ、最後尾パケットの出力目標時刻Tt(end)
(i)が最小」(条件)のキュー33−iを格納先とし
て選択する。
【0067】そして、上記の条件,をともに満たせ
ない場合、残時間判定部31は、緊急出力バッファ34
を新規受信パケットの格納先として選択する。以上の選
択結果が書込制御部32に通知されることで、新規受信
パケットは、書込制御部32によって該当バッファ33
−i,34又は35に書き込まれることになる。
【0068】一例として図7に示すような状態を考えて
みる。この図7に示す場合は、まず、新規受信パケット
「Fx1」の出力目標時刻「Tt(1)」と、各キュー33−i
の最後尾パケットの出力目標時刻「TtA」,「TtB」,
「TtC」とがそれぞれ比較され、条件(最後尾パケッ
トの出力目標時刻「Tt」が、新規受信パケット「Fx1」
の出力目標時刻「Tt(1)」よりも小さく、且つ、最大)
を満足するキュー33−iに新規受信パケット「Fx1」
が書込制御部32によって書き込まれることになる。
【0069】これに対し、条件を満足できなかった場
合は、新規パケットFx1の最大遅延保証時間「Te(1)」
と、各キュー33−iの最後尾パケットの「TtA」,「T
tB」,「TtC」とが比較され、条件(最後尾パケット
の出力目標時刻「Tt」が、新規受信パケット「F x1」の
最大遅延保証時刻「Te(1)」よりも小さく、且つ、最
小)を満足するキュー33−iに新規受信パケット「Fx
1」が書込制御部32によって書き込まれることにな
る。
【0070】そして、上記の条件,をともに満たせ
なかった場合、新規受信パケット「Fx1」は、書込制御
部32によって緊急出力バッファ35に書き込まれるこ
とになる。これにより、宛先解決に要する時間が大量に
発生した場合などに最大遅延保証時刻Teが守れなくなる
可能性がある場合であっても、緊急出力バッファ35の
保持されたパケットは最優先で出力することが可能とな
る。
【0071】(4)キュー管理方法 次に、上記のキュー選択条件に基づくバッファ管理部3
7でのキュー管理方法の一例について、図8〜図10を
用いて説明する。図8に示すように、バッファ管理部3
7は、例えば、各キュー#1〜#nについての管理テー
ブル371−1〜371−nを保持するメインCAM3
71と、各キュー#1〜#nについての書込用キュー最
後尾パケット管理テーブル372−1〜372−nを保
持する書込用キュー最後尾管理レジスタ372と、各キ
ュー#1〜#nについての読出用キュー先頭管理テーブ
ル373−1〜373−nを保持する読出用キュー先頭
管理レジスタ373とをそなえて構成される。
【0072】そして、管理テーブル371−1〜371
−nには、それぞれ、例えば図9に示すように、保持し
ているパケットについてのパケットサイズ,到着時刻,
出力目標時刻Tt,最大遅延保証時刻Te等の各情報が登録
される。また、書込用キュー最後尾パケット管理テーブ
ル372−1〜372−nには、例えば図10(B)に
示すように、キュー#jの最後尾に書き込まれたパケッ
トについてのラベル,パケットサイズ,到着時刻,出力
目標時刻Tt,最大遅延保証時刻Te,キュー番号等の各情
報が登録され、読出用キュー先頭パケット管理テーブル
373−1〜373−nには、図10(A)に示すよう
に、キュー#jの先頭パケットについてのラベル,パケ
ットサイズ,到着時刻,出力目標時刻Tt,最大遅延保証
時刻Te,キュー番号等の各情報が登録される。
【0073】これにより、各キュー#jのパケット送出
(読出)をいつまでに完了しなければならないかが、こ
れらの管理テーブル371−j,372−j,373−
jによって、バッファ管理部37にて一括管理されるこ
とになる。以下、本バッファ管理部37の動作について
説明する。なお、出力側インタフェース132−i(プ
ロトコル処理部38)では、プロトコル管理部15によ
る前述の交渉により得られた情報(ラベル,パケットサ
イズ,間隔等)を保持しているものとする。
【0074】まず、新規パケットが出力側インタフェー
ス132−iへ到着すると、残時間判定部31にて、そ
の新規パケットに入力側インタフェース131−iにて
付加された到着時刻Tが抽出されるとともに、プロト
コル処理部38及びプロトコル管理部15によって、タ
イマ14の現在時刻を基に出力目標時刻Tt及び最大遅延
保証時刻Teが算出される〔前記の式(2)及び式(3)
参照〕。
【0075】そして、上記新規パケットが書込制御部3
2によって前記のバッファ選択処理に従って書き込まれ
ると、これらの値が該当キュー#jの管理テーブル37
1−jに登録されるとともに、この登録に伴って該当キ
ュー#jの書込用最後尾パケット管理テーブル372−
jの内容が更新される。また、バッファ管理部37は、
各キュー#jからパケットが読み出される毎に、キュー
#jの先頭及び最後尾のパケットのエントリを管理テー
ブル371−jから読み出し、対応するレジスタ37
2,373(管理テーブル372−j,373−j)に
取り込み、キュー#j毎にキュー#jの先頭と最後尾の
パケットの出力目標時刻Tt,最大遅延保証時刻Teをタイ
マ14からの同期信号に従って単位時間毎に減算する。
これにより、出力目標時刻Ttが小さいパケットほどそれ
ぞれ出力目標時刻Ttまでの残り時間が少なく、最大遅延
保証時刻Teが小さいパケットほど最大遅延保証時刻Teま
での残り時間が少ないことになる。
【0076】なお、キュー#jにパケットが1つだけ保
持されている状態では、先頭パケット=最後尾パケット
であり、当該パケットについての情報が読出用先頭パケ
ット管理テーブル373−jに登録されていることにな
る。さて、読み出し処理については、読出制御部36
が、まず、緊急出力バッファ34にパケット〔つまり、
最大遅延保証遅延時刻Teまでの残り時間が非常に少ない
(図6に示す「緊急出力時間」にあるパケット)〕が存
在するかをチェックし、緊急出力バッファ34にパケッ
トが存在すれば、緊急出力制御部361(図3参照)と
しての機能により、当該緊急出力バッファ34に保持さ
れているパケットを最優先に読み出す。
【0077】緊急出力バッファ34にパケットが存在し
ない場合は、読出制御部36は、読出用先頭パケット管
理テーブル373−jを参照して、まず、各キュー(実
時間バッファ)#jの先頭パケットの最大遅延保証時刻
Teをチェックし、当該最大遅延保証時刻Teが最小のもの
から優先的に読み出しを行ない、次いで、出力目標時刻
Ttをチェックし、当該出力目標時刻Ttが最小のものから
優先的に読み出しを行なう。このように、実時間パケッ
トについては、最大遅延保証時間Teを超えないよう優先
的に読み出しが行なわれる。
【0078】なお、非実時間バッファ35に或るパケッ
トサイズのパケットが存在する場合、読出制御部36
は、その先頭パケットを送出したとしても、実時間バッ
ファ#j内で最大遅延保証時刻Te及び出力目標時刻Ttが
最小のパケットの送出を完了できるか否かをバッファ読
出判定部362としての機能により判定し、完了できれ
ば、決定部363としての機能により、その非実時間パ
ケットを読出対象パケットと決定して読み出しを行な
う。
【0079】かかる読出制御により、残り時間に基づく
優先読出制御を行なうトラフィック(パケット)のクラ
スと、残り時間に依存しない(優先読出制御を行なわな
い)クラスとで、パケットサイズと残り時間とに基づい
て読み出しの優先度が変更され、遅延時間の均等化を図
ることができる。例えば、図11(A)に模式的に示す
ように、実時間バッファA,B,C,Dにそれぞれ,パ
ケットA1,A2,A3,パケットB1,パケットC
1,パケットD1が保持され、非実時間バッファ35に
パケットNR1が保持されているとすると、各パケット
A1〜A3,B1,C1,D1,NRZ1は、図11
(B)に模式的に示すように、パケットA1→パケット
B1→パケットC1→パケットA2→パケットNRZ1
→パケットD1→パケットA3の順序で読み出されて送
出されることになる。
【0080】以上のように、本実施形態によれば、IP
網1を構成するノード11において、到着時刻Tから
最大遅延保証時刻Teまでの残り時間の少ない実時間パケ
ットほど優先的に転送されるので、ノード11で発生す
るパケット転送遅延の最大値を保証することができる。
その結果、端末2,3は、受信パケットのバッファリン
グ量を適応的に決定して最適化することができ、大規模
なIP網1内でも、端末2,3間の通信の遅延量や揺ら
ぎによる通信品質の劣化をカバーして、必要な通信品質
(QoS)を確保することが可能になり、特に、リアル
タイム性の要求される通信品質を向上させることができ
る。
【0081】・その他 なお、本発明は上述した限定されず、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例
えば、上述した実施形態では、ネゴシエーションの際、
受信端末2又は3に対して、出力目標時刻及び最大遅延
保証時刻の双方を通知しているが、これらのいずれか一
方のみを通知するようにしてもよい。
【0082】また、各ノード11において、最大遅延保
証時刻Teを算出する際、宛先解決時間及びスイッチング
時間は固定値としているが、勿論、これらの時間をリア
ルタイムに計測するようにしてもよい。さらに、上述し
た実施形態では、パケット通信装置として端末2,3間
の通信に本発明を適用した場合について説明したが、I
P網1内の任意のノード11間(例えば、エッジノード
間)の通信に適用することも可能である。
【0083】・付記 (付記1) 複数のパケット通信装置をそなえて成るパ
ケット通信システムにおいて、或るパケット転送経路上
で通信を行なうにあたって、該パケット転送経路上に位
置する1又は2以上のパケット通信装置が、或る受信パ
ケット量に対して自己が保証しうるパケット転送の遅延
時間情報を着信先であるパケット通信装置へ通知し、該
着信先であるパケット通信装置が、通知された該遅延時
間情報に基づいて、送信元のパケット通信装置との間の
該パケット転送経路を用いた通信についての受信パケッ
トのバッファリング量を決定することを特徴とする、パ
ケット通信システムにおける通信品質保証方法。
【0084】(付記2) パケット通信システムを構成
するパケット通信装置であって、時刻情報を計時するタ
イマと、該受信パケットをバッファリングする送信バッ
ファ部と、該タイマが計時する時刻情報に基づいて、該
受信パケットの到着時刻から当該受信パケットの送信処
理を完了すべき遅延保証時間までの残り時間を監視する
監視部と、該監視部による監視結果に基づいて、該残り
時間の少ない受信パケットほど優先的に送信されるよう
に、該送信バッファ部に対する該受信パケットのバッフ
ァリングを制御するバッファリング制御部とをそなえた
ことを特徴とする、転送遅延保証機能付きパケット通信
装置。
【0085】(付記3) 該監視部が、着信先のパケッ
ト通信装置から事前に通知された、送信元のパケット通
信装置の送信パケット量に関する情報に基づいて該遅延
保証時間を算出する遅延保証時間算出部をそなえたこと
を特徴とする、付記2記載の転送遅延保証機能付きパケ
ット通信装置。
【0086】(付記4) 該送信バッファ部が、該監視
部で監視される該残り時間に応じた優先送信制御を行な
う受信パケットを格納する優先制御バッファと、該監視
部で監視される該残り時間に依存しない送信制御を行な
う受信パケットを格納する非優先制御バッファとをそな
えるとともに、該バッファリング制御部が、該非優先制
御バッファに格納された受信パケットのパケットサイズ
情報と該優先制御バッファに格納された受信パケットに
ついての該残り時間とに基づいて、該非優先制御バッフ
ァに格納された受信パケットを読み出しても、該優先制
御バッファに格納された受信パケットを該残り時間満了
前に読み出すことができるか否かを判定するバッファ読
出判定部と、該バッファ読出判定部において該優先制御
バッファに格納された受信パケットを該残り時間満了前
に読み出すことができると判定された場合に、該非優先
制御バッファに格納された受信パケットを読み出し対象
に決定する決定部とをそなえて構成されたことを特徴と
する、付記2又は3に記載の転送遅延保証機能付きパケ
ット通信装置。
【0087】(付記5) 該送信バッファ部が、該監視
部で監視される該残り時間が所定時間よりも少ない緊急
出力の必要な受信パケットを格納する緊急出力バッファ
をそなえるとともに、該バッファリング制御部が、該緊
急出力バッファに受信パケットが存在する場合に、当該
緊急出力バッファの受信パケットを最優先に読み出す緊
急出力制御部をそなえて構成されたことを特徴とする、
付記2〜4のいずれか1項に記載の転送遅延保証機能付
きパケット通信装置。
【0088】(付記6) 該遅延保証時間を、該着信先
のパケット通信装置へ通知する遅延保証時間通知部をそ
なえたことを特徴とする、付記2〜5のいずれか1項に
記載の転送遅延保証機能付きパケット通信装置。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
次のような効果ないし利点が得られる。 (1)送信元の端末が、パケット通信装置に問い合わせて
収集した遅延保証時間を着信先に通知することで、着信
先は、パケット転送経路上で発生しうる遅延時間を事前
に知ることができるので、自己の受信パケットのバッフ
ァリング量を適応的に決定して最適化することができ、
大規模なネットワークにおいても、通信の遅延量や揺ら
ぎによる通信品質の劣化をカバーして、必要な通信品質
を確保することが可能になる。
【0090】(2)パケット通信装置では、パケットの到
着時刻から最大遅延保証時刻までの残り時間の少ない実
時間パケットほど優先的に転送することができるので、
パケット通信装置で発生するパケット転送遅延の最大値
を保証することができる。その結果、大規模なネットワ
ークにおいても、パケット通信装置間で必要な通信品質
(QoS)を容易に確保することが可能になり、安価に
実時間通信における通信品質を向上させることができ
る。
【0091】(3)着信先のパケット通信装置から事前に
通知された、送信元のパケット通信装置の送信パケット
量に関する情報に基づいて上記の遅延保証時間を算出す
ることができるので、パケット通信装置が実際に受信す
るパケット量に見合った遅延保証時間を求めることがで
き、遅延保証時間が単純に固定である場合に比して、よ
り確実な遅延保証を実現することができる。
【0092】(4)遅延保証時間の残り時間に基づく優先
読出制御を行なうトラフィック(パケット)のクラス
と、残り時間に依存しない(優先読出制御を行なわな
い)クラスとで、パケットサイズと残り時間とに基づい
て読み出しの優先度を変えることができるので、遅延時
間の均等化を図ることができる。 (5)遅延保証時間の残り時間が少ない受信パケットは緊
急出力バッファに保持させ、この緊急出力バッファに受
信パケットが存在する場合には、その受信パケットを最
優先に読み出すようにすることができるので、確実に、
遅延保証時間内にパケットの送信(転送)を完了するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパケット通信システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すルータの構成を示すブロック図であ
る。
【図3】図2に示すルータのネットワークインタフェー
スの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示すパケット通信システムの動作(ネゴ
シエーション)を説明するためのシーケンス図である。
【図5】図2に示すルータにおけるネゴシエーション時
の動作を説明するための図である。
【図6】本実施形態に係るルータでの最大遅延保証時間
の概念を説明するための図である。
【図7】図2及び図3に示すルータでの書込動作を説明
するための図である。
【図8】図3に示すバッファ管理部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】図8に示すメインCAMに保持されるキュー毎
の管理テーブルの一例を示す図である。
【図10】(A)は図8に示す読出用キュー先頭管理レ
ジスタに保持される読出用キュー先頭管理テーブルの一
例を示す図、(B)は図8に示す書込用キュー最後尾管
理レジスタに保持される書込用キュー最後尾管理テーブ
ルの一例を示す図である。
【図11】(A)及び(B)はいずれも図3に示す読出
制御部による読出動作を説明するための図である。
【図12】従来のパケット通信システムを示すブロック
図である。
【図13】従来のパケット通信システムの課題を説明す
るための図である。
【図14】図12及び図13に示すパケット通信システ
ムを構成するルータの構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示すネットワークインタフェースの
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 IP網(パケット通信網) 2,3 端末(パケット通信装置) 11 ルータ(パケット通信装置) 12 スイッチファブリック(スイッチ部) 13−1〜13−X ネットワークインタフェース 131−1〜131−X 入力側インタフェース 132−1〜132−X 出力側インタフェース 14 タイマ 15 プロトコル管理部(遅延保証時間通知部) 21 入力バッファ 22 宛先解決部 23 計測モジュール 24 時刻情報付加部 25 プロトコル処理部 31 残時間判定部(監視部) 32 書込制御部(バッファリング制御部) 33 送信バッファ部 33−1〜33−n 実時間バッファ 34 緊急出力バッファ 35 非実時間バッファ 36 読出制御部(バッファリング制御部) 361 緊急出力制御部 362 バッファ読出判定部 363 決定部 37 バッファ管理部(監視部) 371 メインCAM 371−1〜371−n 管理テーブル 372 書込用キュー最後尾管理レジスタ 372−1〜372−n 書込用キュー最後尾管理テー
ブル 373 読出用キュー先頭管理レジスタ 373−1〜373−n 読出用キュー先頭管理テーブ
ル 38 プロトコル処理部(監視部) 381 遅延保証時間算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 雄志 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番8 号 富士通九州ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 今村 勝巳 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番8 号 富士通九州ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 宮浦 武士 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番8 号 富士通九州ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 福永 英世 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番8 号 富士通九州ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 吉田 光州 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番8 号 富士通九州ディジタル・テクノロジ株 式会社内 Fターム(参考) 5K030 GA11 GA14 HA08 HB01 HB02 KA03 LC01 LC09 MA07 MA13 MB06 MC06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパケット通信装置をそなえて成る
    パケット通信システムにおいて、 或るパケット転送経路上で通信を行なうにあたって、該
    パケット転送経路上に位置する1又は2以上のパケット
    通信装置が、或る受信パケット量に対して自己が保証し
    うるパケット転送の遅延時間情報を着信先であるパケッ
    ト通信装置へ通知し、 該着信先であるパケット通信装置が、通知された該遅延
    時間情報に基づいて、送信元であるパケット通信装置と
    の間の該パケット転送経路を用いた通信についての受信
    パケットのバッファリング量を決定することを特徴とす
    る、パケット通信システムにおける通信品質保証方法。
  2. 【請求項2】 パケット通信システムを構成するパケッ
    ト通信装置であって、 時刻情報を計時するタイマと、 該受信パケットをバッファリングする送信バッファ部
    と、 該タイマが計時する時刻情報に基づいて、該受信パケッ
    トの到着時刻から当該受信パケットの送信処理を完了す
    べき遅延保証時間までの残り時間を監視する監視部と、 該監視部による監視結果に基づいて、該残り時間の少な
    い受信パケットほど優先的に送信されるように、該送信
    バッファ部に対する該受信パケットのバッファリングを
    制御するバッファリング制御部とをそなえたことを特徴
    とする、転送遅延保証機能付きパケット通信装置。
  3. 【請求項3】 該監視部が、 着信先のパケット通信装置から事前に通知された、送信
    元のパケット通信装置の送信パケット量に関する情報に
    基づいて該遅延保証時間を算出する遅延保証時間算出部
    をそなえたことを特徴とする、請求項2記載の転送遅延
    保証機能付きパケット通信装置。
  4. 【請求項4】 該送信バッファ部が、 該監視部で監視される該残り時間が所定時間よりも少な
    い緊急出力の必要な受信パケットを格納する緊急出力バ
    ッファをそなえるとともに、 該バッファリング制御部が、 該緊急出力バッファに受信パケットが存在する場合に、
    当該緊急出力バッファの受信パケットを最優先に読み出
    す緊急出力制御部をそなえて構成されたことを特徴とす
    る、請求項2又は3に記載の転送遅延保証機能付きパケ
    ット通信装置。
  5. 【請求項5】 該遅延保証時間を、該着信先のパケット
    通信装置へ通知する遅延保証時間通知部をそなえたこと
    を特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の転
    送遅延保証機能付きパケット通信装置。
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