JP2003334910A - 白色二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

白色二軸延伸ポリエステルフィルム

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JP2003334910A
JP2003334910A JP2002145147A JP2002145147A JP2003334910A JP 2003334910 A JP2003334910 A JP 2003334910A JP 2002145147 A JP2002145147 A JP 2002145147A JP 2002145147 A JP2002145147 A JP 2002145147A JP 2003334910 A JP2003334910 A JP 2003334910A
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Chang Ho Seo
ホ ソ,チアン
Gi Bong Seo
ボン ソ,キ
Sang Pil Kim
ピル キム,サン
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Toray Saehan Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色二軸延伸ポリエステルフィルムは、火災
の際に熱分解と共に燃焼しながら有毒ガスを放出する。
また、紫外線によって劣化し易い。 【解決手段】 表面特性に優れたプリンティング、イメ
ージング、広告、展示、ラミネートなどの用途で使用可
能な白色二軸延伸ポリエステルフィルムを提供するた
め、ポリエステル樹脂を基材樹脂とし、表面の60度光
沢度が100%以上の表面層を形成する有光層(A
層)、ポリエステルに無機粒子5〜30重量%及び蛍光
増白剤0.005〜0.5重量%が含有されている中間層
(B層)、表面の60度光沢度が50%以下の裏面層を
形成する無光層(C層)の3層(A層/B層/C層)積
層構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色二軸延伸ポリ
エステルフィルム(白色積層二軸延伸ポリエステルフィ
ルム)に関し、特に、高度の白色度及び隠蔽力を有し、
表面及び裏面にそれぞれ異なる表面特性を与えることに
より、プリンティング、イメージング、広告、展示など
の用途に広範囲に適用可能な白色二軸延伸ポリエステル
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリエステル(主に、ポリエチ
レンテレフタレート)は、優れた物理的、化学的性質を
持っているため、高分子加工製品として広く使用されて
いる。例えば、白色ポリエステルフィルムはラベル、カ
ード、白色プレート、写真用紙、イメージ用紙などの代
替物として広範囲に開発され、使用されている。このよ
うな白色フィルムの製造方法として、適当量の無機粒子
を高分子マトリックスに充填させて白色フィルムを作る
方法が広く知られている。この場合、無機粒子として使
用される無機材料としては、通常、二酸化チタン、炭酸
カルシウム、硫酸バリウムなどがある。
【0003】このような無機材料をポリエステル高分子
マトリックスに充填させて製造する白色フィルムの例と
して、英国特許第1,563,591号、同第1,563,
592号及び日本特開昭60−30930号には硫酸バ
リウムをポリエステルに充填させるか、或いは硫酸バリ
ウムとポリオレフィンをポリエステルに同時に充填させ
て製造する白色フィルムが開示されている。また、日本
特開昭43−12013号、同特開昭62−20733
7号、同特開昭63−137927号及び同特開昭63
−161029号では炭酸カルシウムを含有する白色ポ
リエステルフィルムが開示されている。また、日本特開
昭44−26752号及び同特開昭61−118746
号には二酸化チタンを含有する白色ポリエステルフィル
ムが開示されている。また、日本特開昭63−1939
34号には亜鉛化合物を含有する二酸化チタンを配合し
た二軸延伸ポリエステルフィルムが開示されている。ま
た、日本特開昭63−196632号には二酸化チタ
ン、シリカ及びアルミニウム化合物を含有する二軸延伸
ポリエステルフィルムが開示されている。また、日本特
開平2−185532号にはポリオレフィンを無機粒子
に被覆させた粒子を配合した白色ポリエステルフィルム
が開示されている。また、日本特開平3−50241号
には炭酸カルシウム、硫酸バリウム及びストロンチウム
を含有する白色ポリエステルフィルムが開示されてい
る。
【0004】ところが、上述した白色フィルムは全て単
層フィルムであって、より優れた機能及び特性を与える
には限界がある。これを改善するために、最近は共押出
技術を用いた積層白色フィルムが提案されている。例え
ば、日本特開平8−252857号にはポリエステルに
ポリオレフィン樹脂を添加してなる積層白色ポリエステ
ルフィルムの製造法が開示されており、同平9−523
35号には亜鉛化合物、アルミニウム化合物及びアナタ
ーゼ型二酸化チタンを含有してなる共押出積層二軸延伸
ポリエステルフィルムが開示されている。また、日本特
開平9−85918号にはアナターゼ型二酸化チタンと
ルチル型二酸化チタンを含有してなることを特徴とする
積層白色ポリエステルフィルムが開示されている。ま
た、日本特開平9−187904号には極限粘度の差が
0.001〜0.20であることを特徴とする白色積層ポ
リエステルフィルムが開示されている。また、日本特開
平11−123801号には透過濃度が0.2以上、色
相b値が2未満、表面の60度光沢度が60%以上であ
ることを特徴とする積層白色ポリエステルフィルムが開
示されている。また、日本特開平11−157038号
には酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子、蛍光増白剤を
含有してなる積層白色ポリエステルフィルムが開示され
ている。また、日本特開平11−170462号には酸
化チタン粒子、硫酸バリウム粒子及び蛍光増白剤を含有
し、見かけ密度が0.5〜1.3g/cm 3であることを
特徴とする積層白色ポリエステルフィルムが開示されて
いる。また、日本特開平11−254622号にはアナ
ターゼ型二酸化チタンと鉛原子濃度50ppm以下の白
色顔料を含有することを特徴とする積層白色ポリエステ
ルフィルムが開示されている。また、米国特許第6,1
43,408号には透過濃度が0.2以上、色相b値が2
未満である、プライマー層を有する積層白色ポリエステ
ルフィルムが開示されている。
【0005】このような積層白色フィルムがプリンティ
ング、イメージング、広告、展示などのグラフィック用
途で使用されるためには、表面の色相や光沢度などによ
って製品の選択度と高品質に大きい差を示すので、表面
特性が重要な要素として取り扱わなければならないが、
このような表面特性は基材の表面粗度を人為的に制御す
ることにより完成される。また、表面特性としての製品
の光沢度はフィルムの物性または基材の表面設計によっ
て異なるが、基材の光沢度は印刷などの後工程だけでな
く、製品の高級化にも影響を与える。
【0006】一方、ポリエステルを始めとした熱可塑性
樹脂が広範囲に使用されているが、素材の構造上、熱可
塑性樹脂は耐熱性、難燃性に乏しく、紫外線に対して安
定的ではない。即ち、ポリエステルのような熱可塑性樹
脂は、熱に対する抵抗性が劣り、引火しやすいので、火
災の際に熱分解と共に燃焼しながら有毒ガスを放出する
などの問題点があるため、難燃性または遅燃性を与える
ことが必要である。また、熱可塑性樹脂は紫外線によっ
て劣化し易い性質があるが、紫外線は200〜400n
mの短い波長を持っているので、高分子物質との接触に
よって高分子物質の分解に直接的な影響を及ぼす。紫外
線による高分子物質の分解を少なくするためには、一般
に、光安定剤を高分子素材に添加して使用する。光安定
剤は殆ど芳香族構造を有する化合物などが用いられてお
り、これらの構造によって紫外線による高分子物質の光
分解が遮断される。より詳細にいうと、プラスチックま
たはフィルム製品を屋外で使用する場合には劣化を起こ
す。この劣化の主原因は、太陽光線の紫外線であるが、
波長領域200〜400nmの紫外線エネルギーは、高
分子の化学結合を破壊して連鎖切断や架橋結合などを発
生させるフリーラジカルを生成し、究極的に変色、製品
表面の割れ、機械的物性の低下などを誘発させる。この
ような高分子物質の性質低下は、紫外線安定剤を高分子
加工品または高分子フィルムに添加することにより防止
することができる。即ち、紫外線安定剤とは光によって
引き起こされる物性低下の物理的、化学的過程を阻害、
停止させる化合物のことをいう。
【0007】紫外線による物性低下反応は、空気中の酸
素存在下で行なわれる反応であり、内容的には紫外線に
よって加速される酸化反応である。紫外線安定剤の作用
は紫外線吸収による方法、紫外線を遮断して内部分解を
防止する方法、反応ラジカル吸収による方法などがあ
る。一般には、酸化防止剤と紫外線安定剤の適切な組合
せが最も理想的である。
【0008】紫外線安定剤の安定化メカニズムは、次の
2つの方法がある。一つは、紫外線エネルギーを遮断す
るか、或いは紫外線エネルギーを選択的に吸収して、高
分子物質に害とならないよう他の形態のエネルギーとし
て放出させるか、或いは活性化された高分子物質のクロ
モフォアを抑えて光分解開始反応を阻害する方法であっ
て、光遮断剤、紫外線吸収剤などを使用することがこれ
に属する。他の一つは、紫外線安定剤が光分解の際にフ
リーラジカルまたは過酸化水素物と反応してフリーラジ
カル生成を阻止し、過酸化物を分解させることにより、
光分解成長反応を阻害する方法であって、ラジカスカバ
ンジャー、過酸化物分解剤、ヒンダードアミン安定剤な
どを使用することがこれに属する。
【0009】紫外線吸収の基本的な作用原理は、樹脂に
有害な紫外線波長を吸収して熱またはその他の安定な形
態にして放出させることである。高い紫外線吸収力を持
つためには、非常に安定した分子構造を有する化合物で
なければならない。その理由は光エネルギーを他の形態
にして放出させる際、高いエネルギー準位で自ら反応を
起こし易いからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
特性に優れたプリンティング、イメージング、広告、展
示、ラミネートなどの用途で使用可能な白色二軸延伸ポ
リエステルフィルムを提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、表面特性だけでな
く、難燃性及び/または紫外線安定性に優れた特性を有
する白色二軸延伸ポリエステルフィルムを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る白色二軸延軸ポリエステルフィルムは、
ポリエステル樹脂を基材樹脂とし、表面の60度光沢度
が100%以上の表面層を形成する有光層(A層)、ポ
リエステルに無機粒子5〜30重量%及び蛍光増白剤
0.005〜0.5重量%が含有されている中間層(B
層)、表面の60度光沢度が50%以下の裏面層を形成
する無光層(C層)の3層(A層/B層/C層)積層構
造からなる。
【0013】また、本発明は、前記3層の積層構造にお
いて、少なくとも1つの層に難燃剤及び/または紫外線
安定剤をそれぞれ0.01〜5重量%含有させた構造を
含む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に説明
する。本発明に係る白色二軸延伸ポリエステルフィルム
の製造は、単層白色ポリエステルフィルム工程技術と共
押出技術とを組合せることにより可能になる。
【0015】本発明に係る白色二軸延伸ポリエステルフ
ィルムの製造の際に考慮されるべきことは次の通りであ
る。即ち、本発明において中間層(B層)に用いられる
無機粒子としては、代表的に二酸化チタン、硫酸バリウ
ムなどがあるが、ポリエステルに多量充填された二酸化
チタンまたは硫酸バリウムは、ポリエステルマトリック
スの固有粘度を低下させるので、ポリエステルマトリッ
クスの固有粘度を適正水準に維持しなければならない。
粘度が低過ぎると、フィルム製造の際に破断が発生する
可能性が高い。また、多量含有された無機粒子は、キャ
スティング工程の際に高分子応用物の核剤として作用す
るので結晶化制御技術が要求される。
【0016】本発明に使用可能な二酸化チタンの平均粒
径は0.05〜5μm(より好ましくは0.1〜0.5μ
m)範囲が選好される。粒径が0.05μm未満であれ
ば、粒子凝集によってフィルム内の粒子分散性の低下を
もたらし、粒径が5μm超過であれば、粒子−粒子及び
粒子−マトリックス間の相互作用力が弱くなって延伸工
程の際に気泡生成が多いため、工程不安定の原因にな
る。一方、二酸化チタンの好ましい充填量は5〜30重
量%(さらに好ましくは10〜20重量%)範囲であっ
て、充填量が5重量%未満であれば、白色度が低くて隠
蔽力が適正要求値に至らず、充填量が30重量%を超え
ると、高分子の流動特性が変わり(例えば、溶融物のス
ウェリング(swelling)現象の低下、溶融物のサギング(s
agging)現象の増加)、延伸性が低下して製膜工程が難
しくなる。
【0017】しかも、本発明に使用可能な蛍光増白剤と
してはビスベンゾオキサゾール系、好ましくは2,2-(1,2
-ethenediyldi-4,1-phenylene)bisbenzoxazoleであり、
添加量は0.005〜0.5重量%(さらに好ましくは
0.05〜0.2重量%)範囲が選好される。添加量が
0.005重量%未満の場合は増白効果が微々であり、
添加量が0.5重量%超過の場合には過多な反射率によ
って白色度が減少する。
【0018】また、本発明で無光層(C層)の形成のた
めに使用される二酸化シリコンは、平均粒径1〜10μ
m(さらに好ましくは2〜5μm)、添加量0.1〜5
重量%(さらに好ましくは0.5〜1重量%)が好まし
い。添加量が多くても平均粒径が1μm未満であるか、
或いは平均粒径が大きくても添加量が0.1重量%未満
であれば、充分な消光性及び印刷性を得難い。逆に、比
較的粒度の大きい粒子(10μm以上)を多量(5重量
%超過)含有すると、製膜性が劣る。
【0019】一方、本発明においてフィルムの難燃性を
向上させるために使用される難燃剤としては、アルミナ
三水和物(alumina trihydrate)系、ハロゲン系、リン
系、ハロゲン化リン系などの添加型難燃剤及び反応型難
燃剤などがある。アルミナ三水和物系難燃剤は、可燃性
を充分抑えるためには多量添加が不可避である。アルミ
ナ三水和物系難燃剤は安くて不完全燃焼を起こさないの
で、煙や有毒性ガスをほとんど増加させないか或いは減
少させる効果がある。ハロゲン化合物が難燃性の付与に
効果的であることはよく知られており、その効果の順序
はI>Br>Cl>Fである。特に、ヨード化合物は、
最も効果的な遅燃剤であるが、高価で、樹脂への適用に
は熱安定性が足りないので、主にブロム化合物と塩素化
合物が用いられる。例えば、添加型難燃剤としては塩素
化パラフィン系、塩素化シクロ脂肪族系、ブロム化芳香
族系、ブロム化芳香族高分子系などがあり、反応型難燃
剤としてはクロレンド酸、無水クロレンド酸(chlorendi
c anhydride)、テトラブロモビスフェノール、テトラブ
ロモフタル酸無水物(tetrabromophthalic anhydride)な
どである。リン系難燃剤としてはリン酸、リン酸塩など
があり、具体的な例を挙げると、アンモニウムフォスフ
ェート(ammonium phosphate)系、アンモニウムフォスフ
ェート高分子系、アルキルフォスホネート(alkyl phosp
honate)系、アルキルフォスフェート(alkyl phosphate)
系、トリアリールフォスフェート系、ハロゲン化アルキ
ルフォスホネート(halogenated alkyl phosphonate)
系、ハロゲン化アルキルフォスフェート(halogenated a
lkyl phosphate)系、ホスホニウム塩系、ホスファゲン
(phosphagen)系などがある。この他にも使用される難燃
剤としては、三酸化アンチモニや五酸化アンチモニのよ
うな酸化アンチモニ化合物と、ボロン酸やボロン塩のよ
うなボロン化合物等のいろいろな化合物が粒子充填フィ
ルムの引火性を制御するために適用されることができ
る。本発明ではこのような難燃剤をA層/B層/C層構
造からなる層の少なくとも1つの層に0.01〜5重量
%範囲の量を含有させるが、この際、0.01重量%未
満含有の場合は難燃性の向上が微々であり、5重量%超
過含有の場合はフィルムの機械的物性が低下する。
【0020】一方、本発明で使用される紫外線安定剤と
して最も一般的なものとしては、ヒドロキシベンゾフェ
ノン系とヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系があ
る。ベンゾフェノン系紫外線安定剤は、樹脂に対する相
溶性に優れて様々に使用されているが、340nm以上
の紫外線吸収能力はベンゾトリアゾール系紫外線安定剤
より劣る。ベンゾトリアゾール系は広い領域にわたって
吸収能力があり、無色製品と高級製品に主に使用され
る。この他にも、レゾルシノールモノベンゾエート(res
orcinol monobenzoate)系、サリシレート系、ヒドロキ
シベンゾエート系、ホルムアミジン系などの紫外線吸収
剤などが使用可能である。そして、フリーラジカルを捕
捉する方式のフリーラジカル捕捉によって樹脂が紫外線
への安全性を持たせる方法は比較的遅く開発されたが、
おそらくフリーラジカルの活性抑制剤としてのフェノン
系酸化防止剤が紫外線酸化反応にはあまり効果がないこ
とが明らかになった後で検討されたものと見られる。フ
リーラジカル捕捉による代表的紫外線安定剤としてはヒ
ンダードアミン系(HALS)があるが、HALS(Hin
dered amine type light stabilizers)は容易に酸化し
てニトロキシラジカルに転換され、高分子ラジカルと反
応ヒドロキシアミンエーテルを生成する。HALSは紫
外線吸収剤とは異なり、表面保護作用に優れ、薄い断面
を有する製品にも適用可能であって特殊グレード開発と
共に次第に需要が増加しており、本発明にも適用可能で
ある。さらに、本発明にはUSP4,446,262に記
載の芳香族核とイミノエステル環の一部を成す2つの炭
素原子を有するサイクリックイミノエステル系化合物を
紫外線安定剤として使用することができる。このような
イミノエステル系紫外線安定剤は優れた熱安定性と酸化
に対する安定性が報告されている。本発明ではこのよう
な紫外線安定剤をA層/B層/C層からなる3層構造の
少なくとも1つの層に0.01〜5重量%含有させる
が、0.01重量%未満含有の場合は紫外線安定効果が
微々であり、5重量%超過含有の場合は紫外線安定効果
の向上が微々で、製造コストが高くなる。
【0021】以下、実施例及び比較例によって本発明を
さらに具体的に説明する。ここで測定される主要物性の
うち、60度光沢度はASTM D 523の方法で、濁
度(ヘイズ)はASTM D 1003の方法で、接着性
はASTM D 3359の方法で測定した。さらに、フ
ィルムの難燃性は14cm×6cm×50μmサイズの
試料をL01 Flammability Unitで測定したL01値から
評価したが、この際、L01は引火燃焼に必要な酸素の
最小濃度を体積%で示した数値である。そして、フィル
ムの紫外線安定性は紫外線スペクトロメーターを用いて
310〜380nmの波長範囲で紫外線遮断率を平均し
た値から評価し、下記の式で求めた。
【0022】平均紫外線遮断率=100−{(T1+T
2)×0.36+(T3+T4)×0.14} T1:310〜360nm波長領域における最大透過率 T2:310〜360nm波長領域における最小透過率 T3:波長360nmにおける透過率 T4:波長380nmにおける透過率
【0023】(実施例1〜実施例10)粒子を含有して
いない固有粘度0.65dl/gのポリエチレンテレフ
タレートを原料PM1とし、平均粒径0.3μmの二酸
化チタン50重量%及び蛍光増白剤(OB−1)0.1
5重量%を含有するポリエチレンテレフタレートを原料
PM2とし、平均粒度4μmの二酸化シリコンを5重量
%含有するポリエチレンテレフタレートを原料PM3と
し、平均粒径2μmの二酸化シリコンを5重量%含有す
るポリエチレンテレフタレートを原料PM4とし、リン
系難燃剤を0.7重量%含有するポリエチレンテレフタ
レートを原料PM5とし、ベンゾトリアゾール系紫外線
安定剤を0.7重量%含有するポリエチレンテレフタレ
ートを原料PM6とする。前記の原料PM1、PM2、
PM3、PM4、PM5、PM6を下記表1の重量%比
率で混合し乾燥させた後、フィードブロックで3層に積
層し且つ共押出ダイを通じて押出してキャスティングド
ラムで冷却させてシートを製造した。このシートを縦方
向に75〜130℃の温度範囲で3.0倍延伸した後、
横方向に90〜145℃の温度範囲で3.3倍延伸し、
215〜235℃の温度範囲で熱処理を行なって平均厚
さ50μmのフィルムを得た。各実施例で製造されたフ
ィルムの各層(A層/B層/C層)の厚さは表1に示
す。
【0024】(比較例1)粒子を含有していない固有粘
度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレートを原
料PM1とし、平均粒径0.3μmの二酸化チタン50
重量%及び蛍光増白剤(OB−1)0.15重量%を含
有するポリエチレンテレフタレートを原料PM2とす
る。前記の原料PM1、PM2を下記表1の重量%比率
で混合し乾燥させた後、単層に押出してキャスティング
ドラムで冷却させてシートを製造した。このシートを縦
方向に75〜130℃の温度範囲で3.0倍延伸した
後、横方向に90〜145℃の温度範囲で3.3倍延伸
し、215〜235℃の温度範囲で熱処理を行なって平
均厚さ50μmのフィルムを得た。
【0025】(比較例2)粒子を含有していない固有粘
度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレートを原
料PM1とし、平均粒径0.3μmの二酸化チタン50
重量%及び蛍光増白剤(OB−1)0.15重量%を含
有するポリエチレンテレフタレートを原料PM2とし、
平均粒度4μmの二酸化シリコンを5重量%含有するポ
リエチレンテレフタレートを原料PM3とする。前記の
原料PM1、PM2、PM3を下記表1の重量%比率で
混合し乾燥させた後、単層に押出してキャスティングド
ラムで冷却させてシートを製造した。このシートを縦方
向に75〜130℃の温度範囲で3.0倍延伸した後、
横方向に90〜145℃の温度範囲で3.3倍延伸し、
215〜235℃の温度範囲で熱処理を行なって平均厚
さ50μmのフィルムを得た。
【0026】
【表1】
【0027】一方、前記実施例及び比較例で使用された
粒子の種類、粒子量及び紫外線安定剤含量を下記表2に
示す。
【0028】
【表2】
【0029】前記実施例及び比較例から得られたフィル
ムの光沢度及び紫外線遮断率を測定して下記表3に示
す。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】前記実施例及び比較例からわかるよう
に、本発明によって得られた白色二軸延伸ポリエステル
フィルムは、表面特性に優れるうえ、選択的に難燃性及
び/または紫外線安定性に優れたフィルムを提供すると
共に、プリンティング、イメージング、広告、展示など
の用途で広範囲に適用することができるという利点があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キム,サン ピル 大韓民国、キョンサンブク−ド、クミ− シ、イムン−ドン 427−2 Fターム(参考) 4F100 AA00B AA07B AA20C AA21B AH07B AK41A AK41B AK41C AK42 BA03 BA10A BA10C BA16 CA07A CA07B CA07C CA08A CA08B CA08C CA13B DE01B EH20 EJ38 GB90 JD09 JJ07 JN21A JN21C JN26C YY00A YY00B YY00C 4F210 AA24 AB01 AB05 AB06 AB16 AG01 AG03 QC05 QC06 QG01 QG15 QG18 QW05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂を基材樹脂とした積層フ
    ィルムであって、表面の60度光沢度が100%以上の
    有光層(A層)、無機粒子5〜30重量%及び蛍光増白
    剤0.005〜0.5重量%が含有されている中間層(B
    層)、表面の60度光沢度が50%以下の無光層(C
    層)の3層(A層/B層/C層)構造からなることを特
    徴とする白色二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】A層、B層及びC層の少なくとも1つの層
    に難燃剤が0.01〜5重量%含有されていることを特
    徴とする請求項1記載の白色二軸延伸ポリエステルフィ
    ルム。
  3. 【請求項3】A層、B層及びC層の少なくとも1つの層
    に紫外線安定剤が0.01〜5重量%含有されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の白色二軸延伸ポリエステ
    ルフィルム。
  4. 【請求項4】A層、B層及びC層の少なくとも1つの層
    に難燃剤と紫外線安定剤がそれぞれ0.01〜5重量%
    含有されていることを特徴とする請求項1記載の白色二
    軸延伸ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】B層の無機粒子は平均粒径が0.05〜5
    μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の白色二軸延伸ポリエステルフィル
    ム。
  6. 【請求項6】B層の無機粒子は二酸化チタンと硫酸バリ
    ウムのいずれか一方又は両方であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の白色二軸延伸ポ
    リエステルフィルム。
  7. 【請求項7】蛍光増白剤はビスベンゾオキサゾール系で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載の白色二軸延伸ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】C層に平均粒径1〜10μmの二酸化シリ
    コンが0.1〜5重量%含有されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の白色二軸延
    伸ポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】難燃剤はアルミナ三水和物系、ハロゲン
    系、リン系、ハロゲン化リン系などの添加型難燃剤及び
    反応型難燃剤の中から選択されたものであることを特徴
    とする請求項2又は請求項4記載の白色二軸延伸ポリエ
    ステルフィルム。
  10. 【請求項10】紫外線安定剤はベンゾフェノン系、ベン
    ゾトリアゾール系、レゾルシノールモノベンゾエート(r
    esorcinol monobenzoate)系、サリシレート系、ヒドロ
    キシベンゾエート系、ホルムアミジン系などの紫外線吸
    収剤、ヒンダードアミン系紫外線安定剤及びイミドエス
    テル系紫外線安定剤の中から選択されたものであること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の白色二軸延伸
    ポリエステルフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101523277B1 (ko) * 2008-12-12 2015-05-28 에스케이씨 주식회사 백색 다공성 다층 폴리에스테르 필름 및 이의 제조방법

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