JP2003334569A - 水素による尿石分解・脱臭殺菌作用を有するペレット及びその製造方法 - Google Patents

水素による尿石分解・脱臭殺菌作用を有するペレット及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高還元性を有する水を生成して、その還元性
を利用して尿石分解及び脱消臭を行う。 【解決手段】 水と、ポリビニルアルコール、スクロー
ス、シュウ酸、カルバゾール、アスコルビン酸とを混合
させる第1の処理と、金属マグネシウムと、無水ホウ
酸、金属アルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウ
ム、メチオニン、シリカゲル、グルタミン酸ナトリウ
ム、尿素よりなる群から選ばれた1以上の化合物とを混
合させる第2の処理と、前記第1の処理による混合物と
前記第2の処理による混合物とを混合させることにより
酸化還元反応を開始させる第3の処理と、前記第3の処
理により酸化還元反応が開始した混合物を冷却すること
により前記酸化還元反応を停止させる第4の処理と、を
備えることを特徴とする混合物の製造方法によって製造
させた製造物は、常温・常圧下で水と反応して水素を発
生させ、高還元性を有する水を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を分解して還元性の
高い水素やイオン及びラジカルを発生させる混合物の製
造方法及び製造された混合物に関する。本発明は、水を
分解して得られた高活性の水素やイオン及びラジカルの
還元力を利用することによる、トイレの尿石分解及び脱
消臭、女性生理の悪臭分解消臭、殺菌、食品の防腐及び
乾燥防止、酸化防止などの分野で有効である。
【0002】
【従来の技術】汚物除去、異臭消臭、殺菌など行う場
合、地球環境の汚染防止の観点から洗剤、薬剤などの代
替として、水の電気分解により得られる酸化還元電位
(以下「ORP」という。)の高い水(以下「酸化水」
という。)、及びORPの低い水(以下「還元水」とい
う。)を利用することが多くなってきた。特に、還元水
については、飲料水として体内に取り込むと、体内に存
在する余剰の活性酸素と反応して、活性酸素を還元して
無害化させるということで注目されている。
【0003】従来、還元水を得るには、上述の通り、電
気エネルギーにより水を分解する方法が主に用いられて
きたが、常時、還元水を得る場合、電気料金が電気使用
量に対して金額が高くなるので、ランニングコストを軽
視することができなかった。また、電気分解装置の1台
当たりの価格も高額であり、更なるコストの削減が求め
られていた。また、この電気分解装置は携帯性に優れて
おらず、使用場所が限られていた。
【0004】また、電磁波により水を分解して還元水を
得る場合、エックス線など波長の短い高エネルギーの電
磁波の照射を必要とし、高エネルギーの電磁波を照射す
る装置を設ける必要があった。また、高コスト機材を用
いて発生させたエネルギーを使用しないで水の分解を行
う方法として、太陽光を利用した光触媒がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、地球環境の汚染
防止の観点から、洗剤、薬剤などの代替として、酸化
水、還元水を利用した汚物除去や異臭消臭、殺菌、浄水
などが注目を集めている。酸化水、還元水とは、水の分
解によって得られる水溶液であり、一般にORPが約+
200mV以上の水を酸化水、ORPが約+200mV以
下の水を還元水と呼んでいる。通常の水と比較して、酸
化水は酸素の含有量が高くかつ酸化力が強く、また還元
水は水素の含有量が高くかつ還元力が強い。還元水は、
従来、水の電気分解により得ていたが、この電気分解に
は、電解槽などを有する電気分解装置が必要であった。
しかし、この電解装置は、少量の還元水の得るのに使用
するには高コストであり、さらなるコストの削減が求め
られていた。また、電磁波により水を分解して還元水を
得る場合、エックス線など波長の短い高エネルギーの電
磁波の照射を必要としていた。そして、この高エネルギ
ーの電磁波を照射する装置に対するコストがかかり、さ
らなるコストの削減が求められていた。また、上述の電
解装置や電磁波を照射する装置は、携帯性を有しておら
ず、限られた場所以外では利用することができなかっ
た。また、限られた場所で上述の電解装置や電磁波を照
射する装置を利用する場合でも、これらの装置の設置場
所を考慮しなければならず、狭い場所での設置には困難
であった。
【0006】また、上述した装置などの機材を用いずに
水を分解して水素を発生させる物質として、ナトリウム
などのアルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類金
属があるが、これらの金属は禁水性及び自然発火物質と
して第3類危険物に指定されて取り扱いに困難であり、
一般家庭における実用性はなかった。
【0007】また、本発明の用途の1つには、トイレの
尿石除去があり、尿石除去後の水は下水道へ流れるの
で、地球環境に配慮して有害な物質が水に溶け出さない
ものでなければならない。近年、地球環境汚染防止の観
点よる水を分解する有力な方法の1つとして、光触媒が
挙げられる。光触媒は、太陽光などの光照射による光エ
ネルギーを利用した触媒であり、主に光励起した電荷の
移動により酸化還元反応を引き起こす。光触媒は、光エ
ネルギーを利用して酸化還元反応を引き起こすので、水
を分解する場合でも、クリーンで無尽蔵なエネルギーを
使用できる利点があり、また、触媒であるので、酸化還
元反応の前後で触媒自体は不変であり、有害な物質が溶
け出すことがない。
【0008】光触媒は、上述の通り、光触媒は太陽光な
どクリーンで無尽蔵な光エネルギーを利用して酸化還元
反応を引き起こすので、地球環境汚染の心配もない。光
触媒は光エネルギーにより水を分解して水素と水を発生
させ、この発生した水素は水素エネルギーとして、将来
的に化石燃料に変わる新しいエネルギーとして期待され
ている。そのため、今後光触媒に対する需要は増大する
と思われるが、現在、光触媒の原材料として二酸化チタ
ンなどの半導体を用いており、半導体以外の金属は用い
られることは少ない。今後、光触媒を始めとして、この
ような光エネルギーを利用したテクノロジーの需要に伴
い、原材料となる資源の多様化が求められ、さらにあり
ふれた鉱物資源の利用が求められる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題に鑑み、本発
明者は、マグネシウムを用いて水を分解する混合物を製
造した。マグネシウムは、地殻構成物質の中で8番目に
豊富な元素であり、マグネシウムを含む鉱物は地球上の
広範囲に存在し、また、海水にも含まれており、枯渇の
心配がない。光エネルギーを利用するに当たり、無尽蔵
に使用できるマグネシウムを用いることは、今後、需要
が増大する光エネルギーを用いた分野において、大変重
要なことである。それでは、以下に本発明を詳述する。
【0010】請求項1記載の発明は、第1の処理及至第
4の処理を備えることを特徴とする混合物である。第1
の処理は、水と、ポリビニルアルコール、スクロース、
シュウ酸、カルバゾール、アスコルビン酸とを混合させ
る。第2の処理は、金属マグネシウムと、無水ホウ酸、
金属アルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウム、メ
チオニン、シリカゲル、グルタミン酸ナトリウム、尿素
よりなる群から選ばれた1以上の化合物とを混合させ
る。第3の処理は、前記第1の処理による混合物と前記
第2の処理による混合物とを混合させることにより酸化
還元反応を開始させる。第4の処理は、前記第3の処理
により酸化還元反応が開始した混合物を冷却することに
より前記酸化還元反応を停止させる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記第4の
処理により前記酸化還元反応が停止した混合物を脱水処
理することを特徴とする請求項1に記載の混合物の製造
方法である。また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2の製造方法により製造された混合物である。この混
合物は、還元性を有する活性な水素を発生させる混合物
であり、上述した課題を解決するために、水と反応する
と、水の分解により活性水素やイオン、電子、ラジカル
などの高い還元力を有する活性の高い物質を発生させる
機能を有する。
【発明の実施の形態】
【0012】請求項1記載の製造方法によれば、まず、
水にポリビニルアルコール、スクロース、シュウ酸、カ
ルバゾール、アスコルビン酸を溶解させ、混合水溶液A
を製造する。ただし、ポリビニルアルコールはこの原料
の中で最も溶解しにくいので、最初に水に加えるのが好
ましい。また、金属マグネシウム粉末、無水ホウ酸、金
属アルミニウム粉末、硫酸アンモニウムアルミニウム、
メチオニン、シリカゲル、グルタミン酸ナトリウム、尿
素の原料群の中から、請求項3記載の混合物の利用環境
に応じて、必要な原料試薬を1つ以上選択(実施例参
照)し、この選択した原料を混合し、混合試薬Bを製造
する。このとき、混合水溶液Aの製造と混合試薬Bの製
造、すなわち請求項1記載の水と、ポリビニルアルコー
ル、スクロース、シュウ酸、カルバゾール、アスコルビ
ン酸とを混合させる第1の処理と、金属マグネシウム
と、無水ホウ酸、金属アルミニウム、硫酸アンモニウム
アルミニウム、メチオニン、シリカゲル、グルタミン酸
ナトリウム、尿素よりなる群から選ばれた1以上の化合
物とを混合させる第2の処理との2つの処理の順序は任
意であり、どちらを先に行ってもよく、並列で行っても
よい。混合水溶液Aと混合試薬Bを5:1の割合で容器に
入れ、攪拌する。攪拌すると徐々にゲル化しながら発
泡、発熱が始まり、混合溶液全体から激しく発泡し始め
たら、冷却して反応の進行を止める。当該反応は、常温
・常圧下、空気中で行うが、厳密には酸素嫌気下で行う
のが好ましい。冷却後、脱水して乾燥することにより水
分を完全に除去する(脱水手段の一例に遠心分離機の利
用があるが、特にこの方法に限定するものではない。ま
た、遠心分離機により脱水をする場合、長時間脱水を行
うと、樹脂に閉じ込められている水素も除去されてしま
うので、短時間脱水を行うのが好ましい。)。乾燥後、
請求項3記載の固い灰色の物質が得られる。
【0013】上記の混合水溶液Aは、請求項3記載の混
合物の樹脂成分を形成するために調製する。その樹脂で
あるポリマーの主鎖としてポリビニルアルコールを用い
ているが、このポリビニルアルコールを用いたのは、カ
ルバゾールを導入し易いからである。また、カルバゾー
ルを導入することでポリN−ビニルカルバゾールとな
り、このポリN−ビニルカルバゾールは導電性高分子で
あり、電子移動が生じ易く、請求項3記載の混合物と水
との酸化還元反応を促進する。スクロースは、グルコー
スとフルクトースとからなるニ糖の酸化糖であり、この
酸化糖をシュウ酸によって単糖の還元糖に変える。単糖
に分解されたグルコースとフルクトースは、それぞれア
ルデヒド基、ケトン基を有し、これらの官能基の紫外線
領域から赤外線領域までの広範囲の吸収スペクトルによ
って、水中での請求項3記載の混合物の作用を強化す
る。
【0014】混合試薬Bは、金属マグネシウム粉末と、
さらに、無水ホウ酸、金属アルミニウム粉末、硫酸アン
モニウムアルミニウム、メチオニン、シリカゲル、グル
タミン酸ナトリウム、尿素の原料試薬群の中から、請求
項3記載の混合物の利用環境に応じて必要な原料試薬を
1または2以上選択した化合物とからなる。請求項3記
載の混合物の利用環境に応じて、混合試薬Bの構成成分
を変えるのは、請求項3記載の混合物によって水が分解
された結果、水に含まれる水素分子や水素イオン、水素
ラジカル、水和電子などの量が異なる、つまりORPが
異なってくるからである。
【0015】請求項3記載の混合物の合成における請求
項1記載の製造方法で特徴的なことは、混合溶液Aと混
合試薬Bとの反応を途中で強制的に停止させていること
である。混合溶液Aと混合試薬Bとの反応は水が媒介する
ことで反応が進行するが、この反応媒体ある水を取り除
くことで、反応を一時停止させることができる。この水
を取り除いた反応系、つまり請求項3記載の混合物は、
再度水と接することで再び反応が始まる。ここで重要な
点は、請求項3記載の混合物は、反応未完了の混合溶液
Aと混合試薬Bとの混合物であるということである。混合
溶液A及び混合試薬Bの未反応試薬が多いほど、水に対す
る請求項3記載の混合物の効力はより持続する。すなわ
ち、混合溶液Aと混合試薬Bとを混ぜて反応を一時停止す
るまでの時間が短いほど、水に対する請求項3記載の混
合物の効力は持続する。しかし、前記の時間が短すぎれ
ば、混合溶液Aと混合試薬Bとの混合物は液状のままであ
り、取り扱いに不便である。そこで、取り扱いやすい固
形の樹脂混合物を得るために、混合溶液Aと混合試薬Bと
の混合物が発熱してゲル状になり、溶液全体が発泡し始
めるまで反応させる。発泡が始まったら、混合溶液Aと
混合試薬Bとの混合物を反応器より取り出し、氷水など
の冷水で冷却する。冷却後、混合溶液Aと混合試薬Bの混
合物から水を除去するために、混合溶液Aと混合試薬Bの
混合物を乾燥し、請求項3記載の混合物が得られる。
【0016】上述の通り、請求項3記載の混合物は、反
応を一時停止している状態のものであり、一部は反応が
起こり合成物が生成しているが、大半が未反応であり、
樹脂成分により未反応の原材料が包まれて外観として1
つの物質を形成しているものである。従って、本発明の
製造物は化合物とは言えず、混合物と表現している。
【0017】
【実施例】以下に請求項1及び請求項2記載の製造方
法、その製造方法により製造された請求項3記載の混合
物の有効性を確認した測定結果、及びその使用方法の一
例を詳述する。
【0018】[実施例1] 請求項3記載の混合物を上
水道で使用する場合の製造方法を以下に記載する。 (1)まずは、樹脂成分の調合をする。攪拌している水
にポリビニルアルコール(3重量%)を少量づつ加え、
スクロース(2.5重量%)、シュウ酸(0.01重量%)、カ
ルバゾール(1重量%)、アスコルビン酸(0.1重量
%)を入れる。5〜6時間攪拌後、これらの原料が溶解
する。ただし、攪拌を止めるとポリビニルアルコールが
沈殿、硬化するので注意を要する。 (2)次に、金属マグネシウム粉末(80メッシュ)、
無水ホウ酸、硫酸アンモニウムアルミニウムを、それぞ
れ45%:35%:20%の重量比率で混ぜる。 (3)上記(1)で調製した水溶液と上記(2)で調製
した混合原料を5:1の重量比率で反応器に入れ、攪拌
する(約250回転/分)。約30秒間攪拌すると、徐
々に発泡、発熱する。約5分で、反応前の体積に対して
約5倍程度発泡し、反応溶液の温度が約40℃まで上昇
すると、発泡物の表面から水が出てくる。発泡物の表面
から水が出てきたら、発泡物を反応器から取り出し(発
泡物の表面から水が出てくるのを待って発泡物を反応器
から取り出すのは、発泡物の表面から水が出ることで反
応器と発泡物の間に水の層ができ、反応器から発泡物を
取り出し易いためである。)、取り出した発泡物を氷水
に入れ、30分から40分間冷却する。冷却後、冷却し
た発泡物を遠心分離機で3分程度脱水を行った後、10
0℃で2時間乾燥する。乾燥後、固い灰色の混合物が得
られる。
【0019】[実施例2] 請求項3記載の混合物を中
水道で使用する場合の製造方法を以下に記載する。 (1)まずは、実施例1の(1)と同様の操作をする。 (2)次に、金属マグネシウム粉末(80メッシュ)、
無水ホウ酸、グルタミン酸ナトリウム、尿素、メチオニ
ンを、それぞれ70%:20%:4%:2%:4%の重
量比率で混ぜる。 (3)実施例1の(3)と同様の操作をする。
【0020】[実施例3] 請求項3記載の混合物を海
水中で使用する場合の製造方法を以下に記載する。 (1)まずは、実施例1の(1)と同様の操作をする。 (2)次に、金属マグネシウム粉末(100メッシュ)、
無水ホウ酸、硫酸アンモニウムアルミニウム、金属アル
ミニウムを、それぞれ45%:30%:20%:5%の
重量比率で混ぜる。 (3)実施例1の(3)と同様の操作をする。
【0021】[実施例4] 請求項3記載の混合物を飲
料水中で使用する場合の製造方法を以下に記載する。 (1)まずは、実施例1の(1)と同様の操作をする。 (2)次に、金属マグネシウム粉末(30メッシュ)、
粉砕したシリカゲルを、それぞれ30%:70%の重量
比率で混ぜる。 (3)実施例1の(3)と同様の操作をする。
【0022】[実施例5] 実施例1の製造物を直径5
mm程の大きさの粒子状にして、上水中で水を還元する
作用の強さ及び持続性の測定を行った。測定条件は、常
温・常圧下で、直射日光が当たらないが、反射光が入っ
てくる室内で行った。 (測定方法) 使用する水は上山市上水道より摂取した
上水を用いた。まず、この摂取した水のORPを測定
し、+604mVという結果が得られた。次にろ紙を袋
状にし、その中に直径5mm程に粒子状にした実施例1
の製造物を10g入れ、その袋の口を閉じた。500m
lの水に前記の袋を入れて、経過時間に対するORPの
変化を追跡した。測定1日目は、時間単位でのORPの
遷移を測定し、2日目以降は、毎日水を替えて、その水
を替えてから24時間後の水のORPを測定した。表1
はこの測定結果を示したものである。水を替えるとき以
外は、水は静止させていた。
【0023】
【表1】
【0024】(測定結果1) 図1は、表1の測定開始
時点から24時間以内のORPの遷移を抜粋し、グラフ
化したものである。測定開始時点では、ORPが+60
4mVであったが、30分経過後にはORPが−356
mVまで急激に降下し、1時間経過後は、さらにORP
が−684mVまで降下している。その後のORPの遷
移の経過を見てみると、急激な降下は見られないが徐々
に降下し続け、測定開始から4時間以上経過すると、O
RPが約−800mVで収束する傾向が見られる。還元
水を飲料水として用いる場合、適当なOPRは約−25
0mVであり、このORP以下の水は還元性が高く、殺菌
や消毒などの用途で使用される。このことを鑑みても−
800mVは非常に高い還元性を有しており、十分実用
に耐えうるものである。
【0025】(測定結果2) 図2は、表1の測定開始
時点から60日間における日付単位のORPの遷移を抜
粋し、グラフ化したものである。2日目以降も約−80
0mVという高い還元性を示し、この状態が15日経過
後頃まで続いている。16日以降は徐々にORPが上昇
するが、約45日経過後まで約−300mV以下を保っ
ており十分還元性を有している。その後はORPが−2
00mV付近まで上昇し、還元性が相当弱まるが、一般
の上水が約+600mVということを考慮すると、まだ
実施例1の製造物の効力は持続している。以上の測定結
果より、水500mlに対して、直径5mm程の粒子状
にした実施例1の製造物10gの効力は約60日持続す
る。この60日という持続期間は、実用的な面から見て
も十分な期間である。
【0026】[実施例6] 便器に付着している尿石の
除去及び消臭を目的とした請求項3記載混合物の使用の
一例を示す。実施例1の製造物を直径5mm程の大きさ
の粒子状にする。次にろ紙を袋状にし、その袋の中に粒
子状にした前記の製造物を10g入れ、その袋の口を閉
じる。水洗式便器の水洗用タンクの中の溜まっている水
に、前記の製造物の入った袋を入れる。水洗式便器の水
洗レバーを回して、水洗用タンクから便器内に水を導入
する。
【0027】
【発明の作用】請求項3記載の混合物を水と接触させる
と、原材料と、反応により生成した化合物とこれらの混
合物との相互作用により、水の分解が行なわれる。本発
明での水の分解機構は、マグネシウムと未反応物質、も
しくは反応生成物との間での酸化還元反応が主であり、
水素分子、水素イオン、電子、水酸化物イオンなどが発
生する。次に、これらの発生した物質がさらに他の原材
料または反応により生成した化合物と酸化還元反応を誘
発し、請求項3記載の混合物の還元性を高めている。さ
らに、これらの発生した物質が水と酸化還元反応を連鎖
的に繰り返すことで、還元性の高い水を生成している。
【0028】さらに、光照射下(特に紫外光が好ましい
が、自然光でもよい)で、請求項3記載の混合物を水と
接触させると、原材料や、反応により生成した化合物、
及びこれらの混合物が光により励起され、上記の酸化還
元反応が促進される。このとき、光の照射は、直射の方
が好ましいが、実施例5の測定結果より、反射光でも十
分に還元水は生成する。なお、請求項3記載の混合物に
は、反応で生じた多くの水素が含まれており、光がなく
てもこの含有水素を接触している水に対して放出するこ
とができ、還元水を生成することができる。
【0029】以上より、光照射下での請求項3記載の混
合物と水との酸化還元反応では、マグネシウムと、その
他の原材料と、及び反応により生成した化合物との相互
作用により水素イオン、水酸化物イオン、電子が発生
し、それぞれが水中において、電子は水を配位して水和
電子になり、水素イオンはヒドロニウムイオンになり、
水酸化物イオンは2量体を形成してヒドロペルオキシド
ラジカルになり、さらに、水素イオンは水和電子と結合
して水和水素等核二原子分子になる。
【0030】上記で発生した分子やイオンやラジカルは
活性が高く、不飽和化合物への水素付加や、分子間水素
移動などによる酸化還元反応によって、有機化合物や無
機化合物などの分解、菌類や細菌類などの微生物の殺
菌、食品などの防腐、脱消臭が可能となる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、水と反応すると水を高い還元
性を有する水に変化させる。そして、この高い還元力を
利用することで、トイレの尿石分解及び脱消臭、女性生
理の悪臭分解消臭、殺菌、食品の防腐及び乾燥防止、酸
化防止などに有効である。
【0032】また、本発明を利用する場合、粒子状にし
て用いるが、この粒子の大きさを調整することにより、
水を高い還元性を有する水に変化させる効力の持続期間
を調整することができる。なぜなら、この持続期間は、
請求項3記載の混合物に含まれるマグネシウムの残量に
依存するが、さらに、利用時における請求項3記載の混
合物と水との反応、つまり請求項3記載の混合物に含ま
れるマグネシウムがイオン化して水に溶け出す割合に依
存するからである。つまり、請求項3記載の混合物を砕
いて粒子の大きさを小さくするほど、水と接する割合が
大きくなり、マグネシウムが水に溶け出す量が増えるの
で、水を高い還元性を有する水に変化させる効力の持続
期間は短い。しかし、その代わりに短時間で高い還元性
を有する水を生成する。直径約5mmの粒子の大きさで
は、請求項3記載の混合物は約60日間持続する。
【0033】また、本発明は還元水を得るための電解槽
を用いた従来方法などと比べ、低コストで大量に製造で
き、常温・常圧下で湿気のない場所であれば、効力を失
活せず保存することが可能である。また、請求項3記載
の混合物は、物理的衝撃にも強く、取り扱いも簡単なの
で、輸送費も高コストになることはない。また、本発明
の製造物は、携帯性を有しているので電解槽などの機材
の設置場所を設ける必要がなく、使用場所が限定されな
い。
【0034】また、光照射下で、請求項3記載の混合物
を水と接触させると、本発明と水との酸化還元反応が促
進され、還元水を生成する効率を上昇させることができ
る。さらに、請求項3記載の混合物は、水に溶け出す成
分はマグネシウムのみであり、マグネシウムはミネラル
成分としてミネラル水に溶けている物質なので、地球環
境を汚染することはない。また、地球上に豊富に存在す
るマグネシウムを利用しているので、枯渇の心配をする
必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1の測定開始時点から24時間以内のORP
の遷移を抜粋し、グラフ化したものである。
【図2】表1の測定開始時点から60日間における日付
単位のORPの遷移を抜粋し、グラフ化したものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/68 540 C02F 1/68 540Z A01N 59/00 A01N 59/00 Z A61L 9/01 A61L 9/01 Z E03D 9/02 E03D 9/02 // A61L 2/18 A61L 2/18 (71)出願人 596121253 会田 光子 山形県東村山郡山辺町大字大塚513番地の 8 (71)出願人 599053540 岡崎 弘 山形県上山市軽井沢2丁目2番37−7号 (72)発明者 木村 光夫 山形県上山市長清水二丁目7−5 Fターム(参考) 2D038 AA02 BA01 4C058 BB07 JJ07 4C080 AA03 BB02 BB04 CC13 HH03 JJ01 KK06 MM02 MM06 MM07 MM14 MM17 MM18 QQ03 4H011 AA02 BA01 BB18 BC06 BC08 BC09 BC14 BC18 BC19 DA01 DC05 DD01 DE14 DG03 DH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と、ポリビニルアルコール、スクロー
    ス、シュウ酸、カルバゾール、アスコルビン酸とを混合
    させる第1の処理と、 金属マグネシウムと、無水ホウ酸、金属アルミニウム、
    硫酸アンモニウムアルミニウム、メチオニン、シリカゲ
    ル、グルタミン酸ナトリウム、尿素よりなる群から選ば
    れた1以上の化合物とを混合させる第2の処理と、 前記第1の処理による混合物と前記第2の処理による混
    合物とを混合させることにより酸化還元反応を開始させ
    る第3の処理と、 前記第3の処理により酸化還元反応が開始した混合物を
    冷却することにより前記酸化還元反応を停止させる第4
    の処理と、 を備えることを特徴とする混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第4の処理により前記酸化還元反応
    が停止した混合物を脱水処理することを特徴とする請求
    項1に記載の混合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の製造方法により製造さ
    れた混合物。
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