JP2003329423A - 3次元形状測定装置におけるカメラパラメータ校正方法 - Google Patents

3次元形状測定装置におけるカメラパラメータ校正方法

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JP2003329423A JP2002138284A JP2002138284A JP2003329423A JP 2003329423 A JP2003329423 A JP 2003329423A JP 2002138284 A JP2002138284 A JP 2002138284A JP 2002138284 A JP2002138284 A JP 2002138284A JP 2003329423 A JP2003329423 A JP 2003329423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、カメラの外部パラメータの校正
が容易となる3次元形状計測装置のカメラ校正方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 複数の平面部を備え、各平面部上にはそ
の平面部上の二次元座標が既知である少なくとも6点以
上の参照点が配置されている校正治具を、軌道の内側に
配置するステップ、ならびに軌道上の複数の測定位置に
おいて、校正治具の各平面部の参照点の画像をカメラに
よって取得し、取得した参照点の画像に基づいて、軌道
上の複数の測定位置におけるカメラの外部パラメータを
推定するステップを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道上の複数の測
定位置から被測定物をカメラで撮像することにより、被
測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定装置にお
けるカメラパラメータ校正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スポット光またはスリット光
を被測定物に照射し、被測定物の表面に観察される光像
の位置からその形状を復元する能動ステレオ型の形状測
定装置が知られている。この能動ステレオ型の形状測定
装置としては、測定台上に載置された被測定物の周囲か
らスリット光を回転ミラーによって走査させるものや、
回転ステージを使用して、被測定物を360度の全周囲
から測定するものが開発されている。しかしながら、被
測定物が複雑な形状である場合には、回転ステージを用
いても観察できない領域が存在するため、被測定物全体
の形状を測定できない。
【0003】そこで、本願出願人は、被測定物の形状が
複雑であっても、適切に測定を行うことができる形状測
定装置を開発した(例えば、特開2001−41723
号公報参照)。本出願人が既に開発している形状測定装
置(以下、従来装置という)について説明する。
【0004】〔1〕形状測定装置の説明
【0005】図1は、形状測定装置の概略構成を示して
いる。
【0006】測定台201には、楕円形状のガイドレー
ル(軌道)204が固定されており、そのガイドレール
204で囲まれる領域に被測定物としての足100が載
せられている。また、台201には、台201に対して
脱着可能な支柱202が取り付けられており、その上部
には、水平バー203が取り付けられている。
【0007】形状測定装置は、測定者によってガイドレ
ール204上を移動せしめられる測定ヘッド10と、水
平バー203の両端部に取り付けられたステレオカメラ
21、22と、それらの制御、各種演算等を行うパーソ
ナルコンピュータからなる制御装置30とを備えてい
る。各ステレオカメラ21、22の撮像レンズには、図
2に示す測定ヘッドマーカ14が放つ光の周波数帯を選
択的に透過するバンドパスフィルタ23が取り付けられ
ている。
【0008】図2は、測定ヘッド10の概略構成を示し
ている。
【0009】測定ヘッド10は、直方体状で前方開口の
ケーシング11と、ケーシング11内に収納された1台
のCCDカメラ12及びスリット光源13と、ケーシン
グ11の上面に設けられた6つのLED光源14a〜1
4fからなる測定ヘッドマーカ14とを備えている。ス
リット光源13としては、半導体レーザが用いられてい
る。
【0010】測定ヘッドマーカ14を構成する6つのL
ED光源14a〜14fは、測定ヘッド10の方向を特
定するために、点対称な配置とせず、測定ヘッド10の
中心線に対し線対称な配置となっている。ここでは、ケ
ーシング11の上面にLED光源11b、11c、11
d、11e、11fの5点が長方形をなすように配置さ
れ、それら5点の重心にLED光源11aが配置され
る。
【0011】なお、3次元空間中での測定ヘッド10の
位置及び方向を測定するためには、測定ヘッドマーカと
して少なくとも3個のLED光源があれば十分である
が、4個以上のLED光源を用いることにより、測定ヘ
ッド10の位置及び方向の測定精度が最小2乗的に向上
する。
【0012】測定ヘッド10は、図示しない支持機構に
よって、ガイドレール204に沿って移動可能に取り付
けられている。また、測定ヘッド10は、ガイドレール
204上における所定位置を基準とした測定ヘッド10
の位置を検出するためのエンコーダ16を備えている。
エンコーダ16の出力は、制御装置30に入力される。
【0013】〔2〕形状測定装置の測定原理の説明
【0014】図3は、形状測定装置の測定原理を示して
いる。
【0015】測定者によってガイドレール204上を移
動せしめられる測定ヘッド10を用いてある測定点Aの
座標を測定する。測定された座標を測定ヘッド中心の座
標系(以下、カメラ座標系という)における座標
(XC ,YC ,ZC )で表す。この座標系は、測定ヘッ
ド10の移動とともに移動する座標系である。
【0016】一方、被測定物100の形状は、固定した
座標系で表され、この座標系をワールド座標と呼ぶ。測
定ヘッド10によって測定された測定点のワールド座標
系における座標を(XW ,YW ,ZW )とする。被測定
物100の形状はワールド座標系で記述する必要がある
ため、測定ヘッド10によって測定された測定点Aの測
定ヘッド中心の座標系における座標(XC ,YC
C )を、ワールド座標系に変換する。この変換は、測
定ヘッド10の移動を表す回転行列*Rと並進ベクトル
*tとを用いて、次式(1)に基づいて行われる。な
お、*Aにおける記号*は、Aがベクトルであることを
表す記号として用いられている。
【0017】
【数1】
【0018】したがって、ワールド座標系における測定
ヘッド10の位置及び方向を、回転行列*Rと並進ベク
トル*tとして求めることで、測定ヘッド中心の座標系
における座標(XC ,YC ,ZC )を、ワールド座標系
の座標(XW ,YW ,ZW )に変換することができる。
【0019】〔3〕形状測定装置による形状測定処理手
順の説明
【0020】この形状測定装置による形状測定は、次の
ような処理手順によって実行される。
【0021】まず、実際の形状測定を行う前に、事前処
理を行う。
【0022】(1)第1ステップ(事前処理):ワール
ド座標系における測定ヘッド10の各測定位置に関する
情報を、測定ヘッド10の各測定位置におけるエンコー
ダ16の出力値と対応付けて、制御装置30に搭載され
たメモリ(図示省略)に格納する。
【0023】事前処理の後に以下の第2ステップおよび
第3ステップからなる形状測定処理を行なう。形状測定
処理は、ステレオカメラ21、22を支持する支柱20
2を測定台201から取り外して行なうことができる。
【0024】(2)第2ステップ:ステレオカメラ2
1、22を支持する支柱202を測定台201から取り
外した後、測定ヘッド10を用いて、カメラ座標系にお
ける被測定物100上の測定点の座標を求める。
【0025】(3)第3ステップ:ワールド座標系にお
ける測定ヘッド10の位置に関する情報に基づいて、カ
メラ座標系における被測定物上の測定点の座標を、ワー
ルド座標系における座標に変換する。
【0026】以下、これら各ステップについて説明す
る。
【0027】〔4〕第1ステップの説明
【0028】図4は、第1ステップの処理手順を説明す
るフローチャートである。
【0029】まず、測定ヘッド10をガイドレール20
4の基準位置に配置して(ステップ1)、その位置にお
けるエンコーダ16の出力値を制御装置30のメモリに
格納する(ステップ2)。
【0030】次に、測定ヘッド10に設けられたマーカ
14のワールド座標系における座標を、ステレオカメラ
21、22によって測定する。この位置測定方法は、ス
テレオ法としてよく知られているため、その説明を省略
する(ステップ3)。
【0031】次に、マーカ14を構成する各LED光源
14a〜14fのカメラ座標系の座標をそれぞれ
(XCi,YCi,ZCi)とし、また、ステレオカメラ2
1、22によって測定された各LED光源14a〜14
fのワールド座標系における座標をそれぞれ(XWi,Y
Wi,ZWi)とする。但し、iは、1、2…6である。各
LED光源14a〜14fのカメラ座標系での座標(X
Ci,YCi,ZCi)は、既知である。
【0032】測定ヘッド10の移動を表す回転行列*R
と並進ベクトル*tを、次式(2)を満足する行列*R
とベクトル*tとして求める(ステップ4)。そして、
求めた行列*Rとベクトル*tとを、先にメモリに格納
しておいたエンコーダ16の出力値と対応付けてメモリ
に格納する(ステップ5)。
【0033】
【数2】
【0034】そして、測定ヘッド10をガイドレール2
04に沿って移動させ、全ての測定位置について上述し
たステップ2〜5の処理を繰り返す(ステップ6、
7)。これにより、エンコーダ16の出力値とその位置
における回転行列R及び並進ベクトルtを対応付けたテ
ーブルデータが生成され、制御装置30のメモリに格納
される。
【0035】〔5〕第2ステップの説明
【0036】図5は測定ヘッド10による測定点の位置
測定方法を示している。
【0037】図5に示すように、カメラ座標系とは、C
CDカメラ12の光学中心を原点とし、光軸方向をZC
軸、CCDカメラ12の水平方向をXC 軸、CCDカメ
ラ12の垂直方向をYC 軸とする座標系である。CCD
カメラ12の画像面Sは、原点から焦点距離fの位置に
存在する。つまり、画像面Sは、XC −YC 平面に平行
でかつZC =fである平面である。
【0038】測定ヘッド10による位置計測方法自体
は、光切断法と呼ばれる公知の測定方法である。被測定
物100の表面上におけるスリット光源13からのスリ
ット光が照射されている線上の所定の点を測定点Aとす
る。
【0039】この測定点Aのカメラ座標系での座標を
(XC ,YC ,ZC )とし、画像面S上での測定点Aに
対応する観察点A´の座標を(Xs ,Ys ,f)とし、
スリット光を表す平面の方程式をAL c +BL c
L c +DL =0とする。観察点A´の座標(XS
S ,f)におけるfは、CCDカメラ12の焦点距離
として既知であり、(XS ,YS )は画像面で観察され
るスリット光の画素位置から求められる。
【0040】スリット光を表す平面の方程式は測定ヘッ
ド10の校正によって求められている。したがって、X
C ,YC ,ZC ,αを未知数とする次式(3)で表され
る連立方程式を解くことにより、(XC ,YC ,ZC
が求められる。
【0041】
【数3】
【0042】この処理は、CCDカメラ12の出力に基
づいて、制御装置30によって行われる。
【0043】〔6〕第3ステップの説明
【0044】第3ステップでは、まず、エンコーダ16
の出力に基づいて、制御装置30のメモリから対応する
回転行列*Rと並進ベクトル*tとが読み出される。
【0045】次に、得られた回転行列*Rと並進ベクト
ル*tとに基づいて、第2ステップで求めたカメラ座標
系における足100上の測定点の座標(XC ,YC ,Z
C )を、ワールド座標系の座標(XW ,YW ,ZW )に
変換する。
【0046】そして、測定ヘッド10をガイドレール2
04に沿って移動させながら、ガイドレール204上に
おける全ての観察位置について、第2ステップ及び第4
ステップの処理を繰り返すことにより、その都度得られ
る測定点のワールド座標系における座標(XW ,YW
W )の集合として、足100の形状が求められる。
【0047】なお、求められた足の3次元形状は、図6
に示すように、足の3次元形状に沿った複数の曲線によ
って制御装置30のモニタ上に表示される。上記形状測
定装置では、足の3次元形状を表す各曲線は、第2ステ
ップによってその曲線に対応するスリット光が検出され
た際の、当該スリット光の輝度に応じて色を変えてカラ
ー表示される。また、足の3次元形状を表す各曲線の幅
は、第2ステップによってその曲線に対応するスリット
光が検出された際の、当該スリット光の幅に応じた幅で
表示される。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置において
は、測定ヘッド内のカメラの内部パラメータの校正は、
図示しない高精度位置決めテーブルを用いて行われてい
た。また、測定ヘッド内のカメラの外部パラメータ(上
記式(1)の*R,*t)の校正は、上述したように、
ステレオカメラ21、22を用いて行われていた。
【0049】したがって、高精度位置決めテーブルが設
置されている場所でしか、カメラの内部パラメータを校
正することができない。また、カメラの外部パラメータ
を校正するためにはステレオカメラ21、22が必要で
ある。
【0050】この発明は、カメラの外部パラメータの校
正が容易となる3次元形状計測装置のカメラパラメータ
校正方法を提供することを目的とする。
【0051】また、この発明は、カメラの外部パラメー
タの他、カメラの内部パラメータおよびレンズ歪係数の
校正が容易となる3次元形状計測装置のカメラパラメー
タ校正方法を提供することを目的とする。
【0052】
【課題を解決するための手段】この発明は、軌道上の複
数の測定位置から被測定物をカメラで撮像することによ
り、被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定装
置におけるカメラパラメータ校正方法において、複数の
平面部を備え、各平面部上にはその平面部上の二次元座
標が既知である少なくとも6点以上の参照点が配置され
ている校正治具を、軌道の内側に配置するステップ、な
らびに軌道上の複数の測定位置において、校正治具の各
平面部の参照点の画像をカメラによって取得し、取得し
た参照点の画像に基づいて、軌道上の複数の測定位置に
おけるカメラの外部パラメータ(カメラの位置および姿
勢)を推定するステップを備えていることを特徴とす
る。
【0053】軌道上の複数の測定位置におけるカメラの
外部パラメータを推定するステップは、たとえば、軌道
上の複数の測定位置において、校正治具の各平面部の参
照点の画像をカメラによって取得する第1ステップ、取
得した参照点の画像および校正治具の平面部上の参照点
の2次元座標値に基づいて、カメラ内部パラメータおよ
びレンズ歪係数を推定する第2ステップ、ならびに取得
した参照点の画像、第2ステップによって推定されたカ
メラ内部パラメータおよびレンズ歪係数、校正治具の各
平面部上の参照点の2次元座標値ならびにワールド座標
系から校正治具の各平面部への回転行列および並進ベク
トルに基づいて、軌道上の複数の測定位置におけるカメ
ラの外部パラメータを推定する第3ステップを備えてい
る。
【0054】上記第3ステップは、たとえば、軌道上の
複数の測定位置のうち、校正治具の1平面部上の全ての
参照点を含む画像が取得された測定位置毎に、その測定
位置で取得した参照点の画像、第2ステップによって推
定されたカメラ内部パラメータおよびレンズ歪係数、校
正治具の各平面部上の参照点の2次元座標値ならびにワ
ールド座標系から校正治具の各平面部への回転行列およ
び並進ベクトルに基づいて、カメラの外部パラメータを
推定するステップ、ならびに軌道上の複数の測定位置の
うち、1平面部上の全ての参照点を含む画像が取得でき
なかった測定位置毎に、軌道上の複数の測定位置のう
ち、1平面部上の全ての参照点を含む画像が取得された
測定位置に対して推定されたカメラの外部パラメータを
線形補間することにより、カメラの外部パラメータを推
定するステップを備えている。
【0055】校正治具は、軌道が直線から曲線および曲
線から直線へと変化する部分において、カメラから1つ
の平面部上に配置された参照点が全て観察できるよう
に、配される。
【0056】
【発明の実施の形態】
【0057】〔1〕形状測定装置の概略構成の説明 図7は、形状測定装置の概略構成を示している。図7に
おいて、図1と対応するものには同じ符号を付してあ
る。
【0058】図7の形状測定装置では、支柱202、水
平バー203およびステレオカメラ21、22は、不要
である。また、測定ヘッド10は、ケーシング11と、
ケーシング11内に収納された1台のCCDカメラ12
およびスリット光源13を備えているが、LED光源1
4a〜14fは設けられていない。
【0059】なお、この実施の形態では、測定ヘッド1
0は図示しないステッピングモータによってレール20
4上を移動せしめられるようになっているものとする。
また、ステッピングモータの駆動制御は、制御装置30
によって行われるものとする。
【0060】従来装置における形状測定処理と、本実施
の形態による形状測定装置による形状測定処理とは、図
4に示された第1ステップ(事前処理)のみが異なって
おり、第2ステップ以降の処理は同じである。
【0061】〔2〕校正ボックスの説明
【0062】本実施の形態では、事前処理において校正
ボックス(校正治具)が用いられるので、校正ボックス
について説明する。
【0063】図8および図9は、校正ボックスを示して
いる。
【0064】校正ボックス300は、平板310上に平
面から見て横長六角形の筒体320が固定されてなる。
筒体320は、6枚の矩形板(平面部)321〜326
が平面から見て横長六角形となるように連結されてな
る。各矩形板321〜326には、6×6個の参照点
(点光源)が格子状に配置されている。点光源として
は、LEDが用いられている。なお、各矩形板321〜
326には、この例では、それぞれ36個の点光源が配
置されているが、1つの矩形板に最低6個の点光源があ
ればよい。
【0065】校正ボックス300は、図9に示すよう
に、楕円状のレール204の内側に配置される。この
際、レール204の直線から曲線および曲線から直線へ
と変化する部分において、測定ヘッド10から校正ボッ
クス300の1つの矩形板上の全ての点光源が観察でき
るように校正ボックス300が配置される。
【0066】校正ボックス300の各矩形板321〜3
26には、図10に示すような平面座標系(XP
P ,ZP )が設定されており、矩形板上の各点光源の
平面座標系(XP ,YP ,ZP )における2次元座標は
既知となっている。また、図9に示すように、校正ボッ
クス300上にワールド座標系(XW ,YW ,ZW )が
設定されており、ワールド座標系(XW ,YW ,ZW
から各矩形板321〜326の平面座標系への回転行列
*Rpwi (i=1,2,…,6)および並進ベクトル*
pwi が既知となっている。
【0067】〔3〕事前処理の全体的な説明
【0068】図11は、事前処理の手順を示している。
【0069】まず、レール204の全長に対するステッ
ピングモータのパルス数L[pulse]に対して、画像を抽
出する測定位置の数(分割数)Nを設定することによ
り、移動ステップパルス数ΔP=L/Nを算出する(ス
テップ11)。また、測定ヘッド10の移動回数を記憶
するための変数qを0に設定する。
【0070】次に、校正ボックス300をレール204
の内側に設置する(ステップ12)。なお、測定ヘッド
10は、図9に示すように、矩形板321に対向する基
準位置にあるものとする。
【0071】この後に行われるステップ13以降の処理
は、自動的に行われる処理である。測定ヘッド10内の
カメラ12から画像を入力する(ステップ13)。入力
された画像内に存在する各点光源を抽出する(ステップ
14)。図12(a)〜(d)は、入力画像の例を示し
ている。カメラ12の画像上の座標系(U,V)は、図
12に示す通りである。
【0072】抽出した点光源の総数が、1平面上の全点
光源数(36個)以上であるか否かを判別する(ステッ
プ15)。抽出した点光源の総数が、36個以上である
場合には、抽出点のソート処理を行う(ステップ1
6)。抽出点のソート処理とは、各抽出点の画像座標と
1平面上の各点光源の2次元座標とを対応付ける処理を
いう。この処理の詳細については、後述する。
【0073】抽出点のソート処理を行った場合には、抽
出点のソートが成功したか否かを判別する(ステップ1
7)。抽出点のソートが成功した場合には、図13に示
すように、測定ヘッド10の現在までの全移動パルス数
Pと、抽出点の画像座標(u,v)とをパルス数−画像
座標値テーブルに記憶した後(ステップ18)、ステッ
プ19に移行する。抽出点のソートが失敗した場合に
は、図13に示すように、ソート失敗(抽出失敗)をパ
ルス数−画像座標値テーブルに記憶した後、ステップ1
9に移行する。
【0074】なお、上記ステップ15において、抽出し
た点光源の総数が、36個未満である場合にも、抽出失
敗をパルス数−画像座標値テーブルに記憶した後、ステ
ップ19に移行する。
【0075】ステップ19では、測定ヘッド10の移動
回数を示す変数qを1だけインクリメント(+1)す
る。そして、qがNに達したか(q≧N)否かを判定す
る(ステップ20)。qがN未満である場合には、測定
ヘッド10を移動ステップパルス数ΔPだけ移動させる
(ステップ21)。そして、ステッ13に戻る。このよ
うにして、N個の測定位置において、ステップ13〜ス
テップ20の処理を行う。N個の測定位置において、ス
テップ13〜ステップ20の処理が行われると、ステッ
プ20においてYESとなり、ステップ22に進む。
【0076】ステップ22では、カメラ内部パラメータ
の推定処理を行う。カメラ内部パラメータの推定処理が
終了すると、カメラ外部パラメータの推定処理を行う
(ステップ23)。カメラ外部パラメータの推定処理が
終了すると、カメラ外部パラメータの補間処理を行う
(ステップ24)。
【0077】以下、ステップ16、ステップ22、2
3、24の処理について説明する。
【0078】〔4〕 抽出点のソート処理(上記ステッ
プ16)の説明
【0079】ソート処理の大まかな手順は、次の通りで
ある。
【0080】 画像上でu座標の小さい順に、ほぼ直
線上に並ぶ6つの候補点を探索する。 ほぼ直線上に並ぶ6つの候補点が見つかれば、その
6つの候補点を候補ラインとする。このようにして、候
補ラインを探索していく。 候補ラインが6ライン以上見つからなかった場合に
は、ソート失敗(抽出失敗)とする。 候補ラインが6ライン以上見つかった場合には、各
候補ライン上の6つの候補点を、v座標の昇順でソート
する。そして、各隣接候補ライン間の間隔が一定値以下
の連続した6ラインが存在していればソート成功(抽出
成功)とし、各隣接候補ライン間の間隔が一定値以下の
連続した6ラインが存在していない場合にはソート失敗
(抽出失敗)とする。
【0081】図14は、ソート処理の詳細な手順を示し
ている。
【0082】まず、u座標の最も小さい抽出点とその次
にu座標の小さい抽出点との2点を選択して候補点1,
2とするとともに、その2点を結ぶ直線の傾きaを求め
る(ステップ31)。入力画像が図15に示すような画
像である場合には、図15(a)に示すように、左上の
点が候補点1として選択され、その下側の点が候補点2
として選択される。
【0083】最後に選択された抽出点の次にu座標が小
さい抽出点を選択し、選択した抽出点と最終候補点とを
結ぶ直線の傾きa’を求める(ステップ32)。
【0084】傾きaとa’との差が0.1以下であれ
ば、ステップ32で選択した抽出点を候補点(最終候補
点)として加え、当該抽出点と当該抽出点が候補点とし
て加えられる前の最終候補点とを結ぶ直線との傾きa’
を傾きaとする(ステップ33)。傾きaとa’との差
が0.1を越えていれば、ステップ32で選択した抽出
点を候補点として加えない。
【0085】次に、候補点が6点見つかったか否かを判
定する(ステップ34)。候補点が6点見つかっていな
い場合には、次に選択すべき抽出点(最後に選択された
抽出点の次にu座標が小さい点)が存在するか否かを判
定する(ステップ35)。次に選択すべき点が存在する
場合には、ステップ32に戻り、ステップ32、33お
よび34の処理を再度行う。
【0086】ステップ32、33、34、35の処理が
繰り返されて行われることにより、候補点が6点見つか
った場合には(ステップ34でYES)、それらの6点
を候補ラインを構成する候補点であるとして記憶すると
ともに、抽出点から除く(ステップ36)。そして、ス
テップ38に移行する。入力画像が図15に示すような
画像である場合には、図15(a)に示すように、左端
の6点が候補ラインを構成する候補点であるとして記憶
される。
【0087】上記ステップ35において、次に選択すべ
き抽出点が存在しないと判定された場合には、ステップ
31において候補点とされたu座標の最も小さい抽出点
は、候補ラインを構成しない点であると判定し、その点
を抽出点から除く(ステップ37)。そして、ステップ
38に移行する。
【0088】ステップ38では、残りの抽出点が6点よ
り少ないか否かを判定する。残りの抽出点が6点以上存
在する場合には、ステップ1に戻って、同様な処理を行
う。
【0089】ステップ38において、残りの抽出点が6
点より少ないと判定された場合には、それまでに抽出さ
れた候補ライン数が6以上か否かを判定する(ステップ
39)。抽出された候補ライン数が6未満である場合に
は、ソート結果としてソート失敗(抽出失敗)を記憶す
る(ステップ44)。
【0090】抽出された候補ライン数が6以上である場
合には、それぞれの候補ラインにおいて、6つの候補点
をv座標の昇順でソートする(ステップ40)。そし
て、各候補ラインにおいて、最初と最後の候補点を結ぶ
直線を求め、右隣の候補ラインの最初の候補点との距離
を候補ライン間の距離として算出する(ステップ4
1)。
【0091】候補ライン間の距離が一定値以下の候補ラ
インが、連続して6ライン存在するか否かを判定する
(ステップ42)。候補ライン間の距離が一定値以下の
候補ラインが、連続して6ライン存在する場合には、そ
れらの6ライン上の各候補点の座標を、校正ボックス3
00の1矩形板上の点光源に対応する画像座標として記
憶するとともに、ソート結果としてソート成功(抽出成
功)を記憶する(ステップ43)。
【0092】入力画像が図15に示すような画像である
場合には、図15(b)に示すように、7本の候補ライ
ンが抽出されるが、最も右端の候補ラインは、その左隣
の候補ラインとの距離が大きいため、除外され、残りの
6つの候補ライン上の抽出点の座標が、校正ボックス3
00の1矩形板上の点光源に対応する画像座標として記
憶される。
【0093】候補ライン間の距離が一定値以下の候補ラ
インが、連続して6ライン存在しない場合には、ソート
結果としてソート失敗(抽出失敗)を記憶する(ステッ
プ44)。
【0094】例えば、入力画像が図12(a)〜(d)
である場合には、ソート処理の結果は、次のようにな
る。図12(a)では、抽出点が36未満であるので、
抽出失敗となる。図12(b)では、抽出点は36以上
てあるが、候補ライン間の距離が一定値以下の候補ライ
ンが、連続して6ライン存在しないため、ソート失敗
(抽出失敗)となる。図12(c)および図12(d)
の場合は、ソート成功となる。
【0095】ソート成功区間(抽出成功区間)は、図1
6に黒点を囲む白丸の連続部分で示すように、区間1〜
区間7となる。ただし、区間1と区間7とは、同じ矩形
板321に対応する区間であるので、1つの区間とみな
される。
【0096】〔5〕 カメラ内部パラメータの推定処理
(図11のステップ22)の説明
【0097】カメラ内部パラメータの推定処理において
は、図13のパルス数−画像座標値テーブルに基づい
て、カメラの内部パラメータ及びレンズ歪み係数の推定
が行なわれる。
【0098】カメラ内部パラメータの推定では、校正ボ
ックス300の矩形板321〜326に対して、カメラ
の回転移動がある場所で推定を行う必要があるため、2
番目の抽出成功区間2(図16参照)のデータを用いて
推定処理が行われる。
【0099】カメラ内部パラメータの推定処理の大まか
な手順は、次の通りである。以下、行列およびベクトル
表記の右上の添字Tは転置を表し、添字−Tは逆行列の
転置を表す。
【0100】まず、2番目の抽出成功区間2における全
測定位置での抽出点の画像座標値*m=[ u v]
T と、校正ボックス300の矩形板322上の全点光源
の2次元座標値*M=[ Xp p ] T とを用いて、線形
解の算出処理を行うことにより、カメラ内部パラメータ
と2番目の抽出成功区間2における各測定位置でのカメ
ラ外部パラメータとを求める。そして、最小二乗法によ
り最適化を行うことにより、カメラ内部パラメータとレ
ンズ歪係数とを算出する。なお、線形解法については、
Zhang の手法( 文献1参照)を用いた。
【0101】文献1:Zhengyou Zhang, "A Flexible Ne
w Technique for Camera Calibration", Technique Re
port MSR-TR-98-71, Microsoft Research, Microsoft C
orporation.
【0102】〔5−1〕基礎式 ワールド座標上の点*M=[ XW W W ] T と、
カメラ画像座標上の点*m=[ u v] T には、次式
(4)に示すような関係式が成り立つ。
【0103】
【数4】
【0104】〔5−2〕線形解の算出 ワールド座標系として、校正ボックス300の矩形板3
22上の座標系[ XPP P ] を用いることにす
る。矩形板322上では、ZP =0である。
【0105】矩形板322上の点光源の2次元座標と抽
出点の画像座標との関係は、上記式(4)において、X
W =XP ,YW =YP ,ZW =ZP =0となるため、回
転行列*Rの列ベクトル*R[ *r1 *r2
3 ] を用いると、次式(5)のようになる。
【0106】
【数5】
【0107】上記式(5)において、行列*Hは、ホモ
グラフィー行列であり、次式(6)で表される。
【0108】
【数6】
【0109】また、このとき、記号〜が上側に付けられ
た*Mは、次式(7)で表される。
【0110】
【数7】
【0111】次式(8)は、ホモグラフィー行列*Hの
行ベクトルを表している。
【0112】
【数8】
【0113】上記式(5)において、ホモグラフィー行
列*Hの行ベクトルを用いると、上記式(5)は次式
(9)のように変形できる。
【0114】
【数9】
【0115】ここで、1平面上の点光源数をmとしたと
き、それぞれの点光源について、上記式(9)が得ら
れ、このとき、上記式(9)は、2m行×9列の行列*
Lと、次式(10)で表されるベクトル*xとを用い
て、次式(11)のように表される。
【0116】
【数10】
【0117】
【数11】
【0118】この解ベクトル*xは、*LT *Lの最小
固有値に対応する固有ベクトルとして算出でき、ホモグ
ラフィー行列*Hを求めることができる。2番目の抽出
成功区間2での全ての取得画像について、上記式(1
1)を作成し、それぞれの取得画像に対してホモグラフ
ィー行列*Hを算出する。
【0119】次に、ホモグラフィー行列*Hの列ベクト
ル*H=[ *h1 *h2 *h3 ]と、次式(12)で
表される回転行列*Rの一般的な性質と、上記式(6)
とから、次式(13)が得られる。
【0120】
【数12】
【0121】
【数13】
【0122】ここで、対角行列*Bを次式(14)に示
すように定義する。
【0123】
【数14】
【0124】また、対角行列*Bの6つの要素B11,B
12,B22,B13,B23,B33を用いた列ベクトルを次式
(15)に示すように定義する。
【0125】
【数15】
【0126】上記式(13)、(14)、(15)か
ら、次式(16)の関係式が得られる。
【0127】
【数16】
【0128】したがって、上記式(13)は、上記式
(16)を用いて、次式(17)のように表される。
【0129】
【数17】
【0130】n枚の画像が観察されたとき、それぞれの
画像についてのホモグラフィー行列*Hを用いて上式
(17)が得られ、このとき上記式(17)は2n行×
6列の行列*Vを用いて、次式(18)のように表され
る。
【0131】
【数18】
【0132】この解ベクトル*bは、*VT *Vの最小
固有値に対応する固有ベクトルとして算出できる。解ベ
クトル*bから、カメラ内部パラメータは、次式(1
9)により、求められる。
【0133】
【数19】
【0134】さらに、上記式(4)でのカメラ内部パラ
メータの定義により、Py を任意の値として、θ, f,
x を次式(20)から求めることができる。
【0135】
【数20】
【0136】また、カメラ内部パラメータが算出される
と、2番目の抽出成功区間2の各取得画像(各測定位
置)毎に、カメラ外部パラメータは、次式(21)によ
り算出される。
【0137】
【数21】
【0138】ここで得られた回転行列*Rは計算誤差等
により一般的な回転行列の直交性を満足していない。そ
こで、次式(22)のように、特異値分解定理を用いる
ことで、一般的な回転行列*R’を求めることができ
る。
【0139】
【数22】
【0140】ここで、*U,*Vはユニタリ行列であ
り、*Sは負でない対角要素を降順する方向に持つ対角
行列である。
【0141】以上により、カメラ内部パラメータ及び2
番目の抽出成功区間2でのカメラ外部パラメータの線形
解が算出された。
【0142】〔5−3〕最適化 次に、正規化画像座標での誤差を最小にするように、次
式(23)で示す最小二乗法によりカメラ内部パラメー
タ及びレンズ歪係数の最適化を行う。ここで、初期値と
して、上記で求めた線形解を用い、レンズ歪係数の初期
値はk1 =k2=0とする。
【0143】
【数23】
【0144】ここで、添字iは2番目の抽出成功区間2
での画像の番号を示し、添字jは矩形板322上の点光
源の番号を示している。また、*Mu は画像座標から算
出される正規化画像座標であり、ハット(∧)付きの*
u (∧*Mu )は矩形板322上の点光源の二次元座
標から算出される正規化画像座標である。
【0145】画像座標からの正規化画像座標*Mu の算
出方法および点光源の二次元座標からの正規化画像座標
∧*Mu の算出方法について説明する。
【0146】(a) 画像座標からの正規化画像座標*
u の算出方法 まず、次式(24)のように、取得した各抽出点の画像
座標u,v(単位:pixel )を、画像中心を原点とする
座標Xd ,Yd (単位:mm)へと変換する。
【0147】
【数24】
【0148】次に、二次の項までのレンズ歪係数k1
2 を用いて、次式(25)によって、レンズ歪の無い
正規化画像座標*Mu =[ Xu u ] T へと変換す
る。
【0149】
【数25】
【0150】(b) 点光源の二次元座標からの正規化
画像座標∧*Mu の算出方法 まず、矩形板322上の点光源の2次元座標*M=[ X
p p ] T を、次式(26)のように、カメラ座標*
c =[ Xc c c ] T へと変換する。
【0151】
【数26】
【0152】次に、焦点距離fを用いて、次式(27)
によって、正規化画像座標∧*Mu=[ ∧Xu ∧Yu ]
T へと変換する。
【0153】
【数27】
【0154】〔6〕 カメラ外部パラメータの推定処理
(図11のステップ23)の説明
【0155】カメラ外部パラメータの推定処理において
は、上記〔5〕によって推定されたカメラ内部パラメー
タおよびレンズ歪係数を用いて、全抽出成功区間でのカ
メラ外部パラメータを線形解法により算出する。
【0156】使用されるデータは次の通りである。 ・カメラ内部パラメータ:u0 ,v0 ,Px ,Py
f,θ ・レンズ歪係数:k1 ,k2 ・全抽出成功区間における全抽出点の画像座標値:*m
=[ u v] T ・1平面上の全点光源の2次元座標値:*M=[ Xp
p ] T
【0157】これらのデータに基づいて、線形解法によ
って全抽出成功区間でのカメラ外部パラメータ*Rw
*Tw が推定される。
【0158】全抽出成功区間の各測定位置毎に、カメラ
外部パラメータ*Rw ,*Tw が推定されるが、ここで
は、任意の1つの測定位置に対するカメラ外部パラメー
タ*Rw ,*Tw を推定する方法について説明する。
【0159】まず、次式(28)のように、任意の1つ
の測定位置で取得された画像中の各抽出点の画像座標
u,vを、画像中心を原点とする座標Xd ,Yd へと変
換する。
【0160】
【数28】
【0161】次に、二次の項までのレンズ歪係数k1
2 を用いて、次式(29)によって、レンズ歪の無い
正規化画像座標へと変換する。
【0162】
【数29】
【0163】次式(30)は、正規化画像座標とカメラ
座標との関係式を表している。
【0164】
【数30】
【0165】次式(31)は、カメラ座標とワールド座
標(校正ボックスの矩形板の座標)との関係式を表して
いる。
【0166】
【数31】
【0167】上記式(30)と(31)から、次式(3
2)が与えられる。
【0168】
【数32】
【0169】ここで、行列*Jを次式(33)のように
定義すると、行列*Jの行ベクトルを用いて、上記式
(32)は次式(34)のように変形できる。
【0170】
【数33】
【0171】
【数34】
【0172】ここで、1平面上の点光源数がmの場合、
それぞれの点光源について上記式(34)が得られ、こ
のとき、2m行×9列の行列*Lと次式(35)で表さ
れるベクトル*xを用いて、上記式(34)は次式(3
6)のように表現される。
【0173】
【数35】
【0174】
【数36】
【0175】この解ベクトル*xは、*LT *Lの最小
固有値に対応する固有ベクトルとして算出でき、これに
より、行列*Jが求まり、上記式(33)から、カメラ
外部パラメータの*r1 ,*r2 ,*tが求まる。
【0176】ここで得られたカメラ外部パラメータは、
回転行列の一般的な性質を満たしていないため、次式
(37)により、一般的な回転行列:R’=[ *
1 ’,*r 2 ’,*r3 ’] および並進ベクトル*
t’へと変換する。
【0177】
【数37】
【0178】さらに、回転行列の直交性を満足させるた
め、特異値分解定理により、次式(38)のように変換
して、一般的な回転行列*R”を求める。
【0179】
【数38】
【0180】ここで、*U,*Vはユニタリ行列であ
り、*Sは負でない対角要素を降順する方向に持つ対角
行列である。
【0181】以上にようにして、矩形板上での平面座標
系(Xp P P )からの測定ヘッド10のカメラ
外部パラメータ*R”,*t’が推定された。
【0182】さらに、推定されたカメラ外部パラメータ
*R”,*t’を、校正ボックス300上に設定された
ワールド座標系(XW W W )での測定ヘッド1
0のカメラ外部パラメータに変換する。つまり、図9に
示すように、ワールド座標系(XW W W )から
各矩形板321〜326の座標系への回転行列*RPW i
および並進ベクトル*TPWi を用いて、ワールド座標系
(XW W W )での測定ヘッド10のカメラ外部
パラメータ*RW ,*TW を算出する。
【0183】*RPWi および*TPWi における添字iは
平面の番号を表しており、パルス数−画像座標値テーブ
ルの抽出成功区間の順序に基づいて、各抽出成功区間が
何番目の平面を参照していたかを判別することができ
る。
【0184】したがって、各抽出成功区間毎に、それぞ
れに対応した矩形板の回転行列*R PWi および並進ベク
トル*TPWi を用いて、次式(39)により、ワールド
座標系(XW W W )での測定ヘッド10のカメ
ラ外部パラメータ*RW ,*TW を算出することができ
る。
【0185】
【数39】
【0186】〔7〕 カメラ外部パラメータの補間処理
(図11のステップ24)の説明
【0187】抽出失敗区間では、カメラ外部パラメータ
は推定されていない。しかし、抽出失敗区間は、図16
に示すように、レール形状の単純なところであるので、
抽出失敗区間内の各位置でのカメラ外部パラメータは、
前後の抽出成功区間でのパルス数およびカメラ外部パラ
メータ*RW ,*TW を用いて、直線または円弧の線形
補間により推定することができる。
【0188】このようにして、抽出失敗区間内の各位置
でのカメラ外部パラメータを推定することにより、図1
7に示すような、パルス数−カメラ外部パラメータテー
ブルが生成される。つまり、事前処理が完了する。
【0189】事前処理が終了すると、校正ボックス30
0を台201上から除去した後、台201上に足を乗せ
る。そして、レール上の各測定位置で、測定ヘッド10
を用いて足上の測定点のカメラ座標系での座標を求め
る。そして、得られたカメラ座標系での測定点の座標
を、その座標が得られたときの測定ヘッド10の移動パ
ルス数と、バルス数−カメラ外部パラメータテーブルと
を用いて、ワールド座標系に変換する。
【0190】上記実施の形態では、ガイドレールとして
は、図9で示すような平面から見て楕円形状のものが用
いられているが、図18に示すような平面から見てU形
のガイドレール204Aまたは他の形状のレールを用い
てもよい。つまり、レール形状としては、どのような形
状であってもよい。
【0191】ガイドレールとして、図18に示すような
平面から見てU形のレール204Aが用いられた場合に
は、例えば、図18および図19に示すように、U形の
ガイドレール204Aに応じた校正ボックス300Aを
用いて、同様にカメラパラメータを校正することができ
る。図19に示す校正ボックス300Aは、平板330
と、平板330上に平面から見て略U形に配置された6
枚の矩形板(平面部)331〜336とから構成されて
いる。各矩形板331〜336には、6×6個の参照点
(点光源)が格子状に配置されている。
【0192】また、上記実施の形態では、校正ボックス
に備えられている矩形板(平面部)は6枚であるが、レ
ール形状等によって矩形板の枚数を任意に設定すること
ができる。
【0193】また、上記実施の形態では、カメラ内部パ
ラメータの推定処理時においては、2番目の抽出成功区
間2で得られたデータを用いているが、矩形板(平面
部)に対してカメラが回転移動している部分での抽出成
功区間2、3、5、6のいずれかまたはこれらの複数の
区間で得られたデータを用いてもよい。
【0194】また、上記実施の形態では、ステッピング
モータによってカメラのレール上の位置を把握している
が、エンコーダを用いてカメラのレール上の位置を把握
することも可能である。
【0195】
【発明の効果】この発明によれば、カメラの外部パラメ
ータの校正が容易となる。また、この発明によれば、カ
メラの外部パラメータの他、カメラの内部パラメータお
よびレンズ歪係数の校正が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願人が既に開発した形状測定装置(従来装
置)の構成を表す概略構成図である。
【図2】図1の形状測定装置における測定ヘッドの概略
構成を示す斜視図である。
【図3】図1の形状測定装置における測定原理を説明す
る説明図である。
【図4】第1ステップにおける処理手順を説明するフロ
ーチャートである。
【図5】図2の測定ヘッドを用いて測定点の位置測定を
行う測定方法を説明する説明図である。
【図6】第4ステップで得られる足の像を示す説明図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態における形状測定装置の構
成を表す概略構成図である。
【図8】校正ボックスを示す斜視図である。
【図9】校正ボックスを示す平面図である。
【図10】校正ボックスの1つの平面に対する平面座標
系を示す模式図である。
【図11】事前処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図12】入力画像の例を示す模式図である。
【図13】パルス数−画像座標値テーブルの内容を示す
模式図である。
【図14】抽出点のソート処理手順を示すフローチャー
トである。
【図15】ソート処理を説明するための模式図である。
【図16】抽出成功区間を示す模式図である。
【図17】事前処理によって最終的に生成されるパルス
数−カメラ外部パラメータテーブルを示す模式図であ
る。
【図18】ガイドレールの変形例および当該レール形状
に適した校正ボックスを示す平面図である。
【図19】図18のレール形状に適した校正ボックスを
示す斜視図である。
【符号の説明】 10 測定ヘッド 12 CCDカメラ 13 スリット光源 16 エンコーダ 201 測定台 204、204A ガイドレール 300、300A 校正ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 日出人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA53 BB05 DD06 FF04 FF61 FF67 GG07 GG15 JJ03 JJ26 PP02 QQ21 QQ28 QQ31 5B057 BA13 CA13 CA16 DA20 DB03 DC01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道上の複数の測定位置から被測定物を
    カメラで撮像することにより、被測定物の3次元形状を
    測定する3次元形状測定装置におけるカメラパラメータ
    校正方法において、 複数の平面部を備え、各平面部上にはその平面部上の二
    次元座標が既知である少なくとも6点以上の参照点が配
    置されている校正治具を、軌道の内側に配置するステッ
    プ、ならびに軌道上の複数の測定位置において、校正治
    具の各平面部の参照点の画像をカメラによって取得し、
    取得した参照点の画像に基づいて、軌道上の複数の測定
    位置におけるカメラの外部パラメータを推定するステッ
    プ、 を備えていることを特徴とする3次元形状測定装置にお
    けるカメラパラメータ校正方法。
  2. 【請求項2】 軌道上の複数の測定位置におけるカメラ
    の外部パラメータを推定するステップは、 軌道上の複数の測定位置において、校正治具の各平面部
    の参照点の画像をカメラによって取得する第1ステッ
    プ、 取得した参照点の画像および校正治具の平面部上の参照
    点の2次元座標値に基づいて、カメラ内部パラメータお
    よびレンズ歪係数を推定する第2ステップ、ならびに取
    得した参照点の画像、第2ステップによって推定された
    カメラ内部パラメータおよびレンズ歪係数、校正治具の
    各平面部上の参照点の2次元座標値ならびにワールド座
    標系から校正治具の各平面部への回転行列および並進ベ
    クトルに基づいて、軌道上の複数の測定位置におけるカ
    メラの外部パラメータを推定する第3ステップ、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元
    形状測定装置におけるカメラパラメータ校正方法。
  3. 【請求項3】 第3ステップは、 軌道上の複数の測定位置のうち、校正治具の1平面部上
    の全ての参照点を含む画像が取得された測定位置毎に、
    その測定位置で取得した参照点の画像、第2ステップに
    よって推定されたカメラ内部パラメータおよびレンズ歪
    係数、校正治具の各平面部上の参照点の2次元座標値な
    らびにワールド座標系から校正治具の各平面部への回転
    行列および並進ベクトルに基づいて、カメラの外部パラ
    メータを推定するステップ、ならびに軌道上の複数の測
    定位置のうち、1平面部上の全ての参照点を含む画像が
    取得できなかった測定位置毎に、軌道上の複数の測定位
    置のうち、1平面部上の全ての参照点を含む画像が取得
    された測定位置に対して推定されたカメラの外部パラメ
    ータを線形補間することにより、カメラの外部パラメー
    タを推定するステップ、 を備えていることを特徴とする請求項2に記載の3次元
    形状測定装置におけるカメラパラメータ校正方法。
  4. 【請求項4】 校正治具は、軌道が直線から曲線および
    曲線から直線へと変化する部分において、カメラから1
    つの平面部上に配置された参照点が全て観察できるよう
    に、配されていることを特徴とする請求項1、2および
    3のいずれかに記載の3次元形状測定装置におけるカメ
    ラパラメータ校正方法。
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