JP2003322296A - ガス供給方法および供給設備 - Google Patents

ガス供給方法および供給設備

Info

Publication number
JP2003322296A
JP2003322296A JP2002127238A JP2002127238A JP2003322296A JP 2003322296 A JP2003322296 A JP 2003322296A JP 2002127238 A JP2002127238 A JP 2002127238A JP 2002127238 A JP2002127238 A JP 2002127238A JP 2003322296 A JP2003322296 A JP 2003322296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
natural gas
gas
pressure
hydrate
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002127238A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Kimura
隆宏 木村
Shojiro Iwasaki
省二郎 岩崎
Hirotsugu Nagayasu
弘貢 長安
Masaharu Watabe
正治 渡部
Kozo Yoshikawa
孝三 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002127238A priority Critical patent/JP2003322296A/ja
Publication of JP2003322296A publication Critical patent/JP2003322296A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然ガス水和物を消費地に搬送するために必
要となる動力を確保し、無駄にエネルギーを消費しない
天然ガスの供給設備を実現する。 【解決手段】 天然ガス水和物に水を添加して加圧しな
がら分解容器2に供給し、分解容器2の内部で天然ガス
水和物を加熱して天然ガスと水とに分解し、発生した天
然ガスを高圧のまま分解容器2から取り出して外部の利
用設備に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスハイドレート
をガスと水とに分解し、消費地に搬送するガス供給設備
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、地球上の各地で原油採掘を目的と
したボーリングが実施されている。これらはいずれも地
盤の構造や地質学的な見地から原油の存在する可能性が
高いと認められた場所であるが、実際に原油採掘が可能
な層にあたるのはほんのひとにぎりでしかない。原油採
掘がかなわなかった採掘地のなかには天然ガスを埋蔵す
る層にあたるものも多いが、天然ガスを大気中に排出し
てしまう訳にはいかず、専ら採掘地に設けた処理塔で燃
やしてしまっているのが現状である。
【0003】近年、環境問題の意識の高まりとともにこ
ういった天然ガスの採掘地における天然ガスの処理の仕
方が問題となっている。天然ガスの燃焼により発生する
熱が地球温暖化の一因ともなり得るというのである。そ
こで、上記のような採掘地においても天然ガスを回収
し、エネルギー源として利用しようという試みがなされ
ている。
【0004】一般に、天然ガスは採掘地やその近辺に建
設された液化プラントにおいて液化され、専用の輸送船
で洋上を運ばれ、消費地に隣接する貯蔵基地に貯蔵さ
れ、順次ガス化消費される。しかしながら、液化プラン
トは採掘量が大きくなければ効率的に天然ガスを液化す
ることが難しく、埋蔵量の少ない採掘地に適用すること
は稀である。一方で、液化プラントを適用することの難
しい埋蔵量の少ない天然ガスの採掘地は数多く存在す
る。
【0005】そこで現在注目を集めているのが、天然ガ
スを水和物化して輸送する方法である。その概要につい
ては特開昭54−135708号公報に述べられている
が、水和物化された天然ガス、いわゆる天然ガス水和物
は、液化天然ガスと比べると単位体積当たりの容積減少
率は少ない(液化天然ガスが元の体積の1/600にな
るのに対し、天然ガス水和物は1/170)が、液化天
然ガスのように極低温の条件下でなくても生成が可能で
あり生成プラントにも極低温のための特殊な設備が必要
とならない。そのため、天然ガス水和物の生成プラント
は、液化プラントと比較すると、埋蔵量の少ない天然ガ
スの採掘地の開発に適していると考えられる。
【0006】また、輸送に際しても極低温に対応した貯
蔵設備を備える専用の輸送船は特に必要ではないので、
既存のコンテナ船を若干改良したものが利用できる等、
低コスト化が図れる。さらに、採掘地が洋上である場合
には生成プラントを移動可能なフロート施設として建設
し、ひとつの採掘地の天然ガスが尽きれば洋上を移動し
次の採掘地に移って新たに採掘を行うといった構想もあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、天然ガ
スを水和物化して輸送する技術は今後の天然ガス利用を
考えるうえで非常に有効な手だてではあるが、天然ガス
の安定的かつ安価な供給を実現するにはさらなる技術革
新が必要であることは否めない。例えば、天然ガス水和
物を海上輸送する場合、天然ガス水和物の受入基地、受
け入れた天然ガス水和物を加熱、分解して再ガス化する
施設等は沿岸部に建設されることになるが、こういった
施設を建設できる地域は、天然ガスの消費が見込める市
街地に遠くなるのが一般的である。そのため、再ガス化
した後の天然ガスをパイプラインを通じて消費地に搬送
するべく圧縮機等を使って非常に高い圧力にまで昇圧す
る必要があるが、天然ガスを昇圧するために必要な動力
を如何に確保するかといった点が問題となる。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、天然ガス水和物を消費地に搬送するために必要
となる動力を確保し、無駄にエネルギーを消費しない天
然ガスの供給設備を実現することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成のガスハイドレートの
回収方法および回収装置を採用する。すなわち本発明に
係る請求項1記載のガス供給方法は、圧力容器内のガス
ハイドレートを加熱してガスと水に分解し、発生したガ
スを高圧のまま、前記圧力容器から取り出すことを特徴
とする。
【0010】請求項2記載のガス供給方法は、ガスハイ
ドレートに水を添加し、該ガスハイドレートを加圧しな
がら圧力容器に供給し、該圧力容器の内部で前記ガスハ
イドレートを加熱してガスと水とに分解し、発生したガ
スを高圧のまま前記圧力容器から取り出して外部の利用
設備に供給することを特徴とする。
【0011】請求項3記載のガス供給方法は、請求項1
または2記載のガス供給方法において、前記圧力容器か
ら取り出した高圧のガスをさらに加圧することを特徴と
する。
【0012】請求項4記載のガス供給設備は、ガスハイ
ドレートを内部に保持する圧力容器と、該圧力容器の内
部で前記ガスハイドレートを加熱する加熱手段とを備え
ることを特徴とする。
【0013】請求項5記載のガス供給設備は、ガスハイ
ドレートに水を添加する水添加手段と、圧力容器と、該
圧力容器に前記水を添加されたガスハイドレートを押し
込む搬送手段と、前記圧力容器の内部で前記ガスハイド
レートを加熱する加熱手段とを備えることを特徴とす
る。
【0014】請求項6記載のガス供給設備は、請求項4
または5記載のガス供給設備において、前記圧力容器か
ら取り出した高圧のガスをさらに加圧する追加圧手段を
備えることを特徴とする。
【0015】請求項7記載のガス供給設備は、請求項5
または6記載のガス供給設備において、前記搬送手段が
ポンプであることを特徴とする。
【0016】請求項8記載のガス供給設備は、請求項5
または6記載のガス供給設備において、前記搬送手段が
スクリューフィーダであることを特徴とする。
【0017】ガスハイドレートを加熱してガスと水とに
分解すると、発生したガスが急激に容積を拡大するた
め、圧力容器の内部は高圧のガスと分解水(分解に至ら
なかったガスハイドレートも一部含まれる)で満たされ
た状態となる。そこで本発明においては、圧力容器内部
のガスを高圧のまま取り出すことにより、動力源を別個
に設けなくても、発生したガスを外部の利用設備(遠距
離の消費地)まで搬送することが可能になる。
【0018】本発明においては、圧力容器内部のガスの
圧力が十分でない場合、圧力容器から取り出した高圧の
ガスをさらに加圧することにより、所望のガス圧が得ら
れる。
【0019】高圧のガスで満たされた圧力容器にガスハ
イドレートを供給するには、圧力容器内部の圧力よりも
強い力でガスハイドレートを押し込む必要があるが、こ
のとき問題となるのが、ガスハイドレートの供給経路を
通じたガスのリークである。ガスハイドレートは、固化
した状態では粒子間に未水和のガスが存在しているた
め、そのままの状態で圧力容器に押し込もうとすれば、
粒子間の空隙を通じて圧力容器から高圧のガスが逆方向
にリークする。このようにガスハイドレートの供給経路
を通じてガスがリークすれば、圧力容器内部の高圧状態
を保てなくなり、外部の利用設備へのガスの安定供給が
行えなくなる可能性がある。
【0020】そこで本発明においては、圧力容器に供給
すべきガスハイドレートにあらかじめ水を添加して粒子
間の空隙を水で満たすことにより、ガスハイドレートを
押し込む際のガスのリーク経路が断たれるので、圧力容
器内部の高圧状態を保つことが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施形態を図
1および図2に示して説明する。図1は天然ガス水和物
(ガスハイドレート)を受け入れ、これをもとに各種燃
料としての天然ガスを生産し消費地に向け供給する設備
の構成を示している。図において、符号1は固化した状
態の天然ガス水和物をスラリー状に加工するスラリー加
工槽、2は天然ガス水和物の分解処理を行う分解容器
(圧力容器)、3はスラリー状に加工された天然ガス水
和物を分解容器2に搬送するポンプ(搬送手段)、4は
分解容器2の内部で天然ガス水和物を加熱する加熱器
(加熱手段)である。本発明に係る第1の実施形態を図
1および図2に示して説明する。図1は天然ガス水和物
(ガスハイドレート)を受け入れ、これをもとに各種燃
料としての天然ガスを生産し消費地に向け供給する設備
の構成を示している。図において、符号1は固化した状
態の天然ガス水和物をスラリー状に加工するスラリー加
工槽、2は天然ガス水和物の分解処理を行う分解容器
(圧力容器)、3はスラリー状に加工された天然ガス水
和物を分解容器2に搬送するポンプ(搬送手段)、4は
分解容器2の内部で天然ガス水和物を加熱する加熱器
(加熱手段)である。
【0022】スラリー加工槽1は、固化した状態の天然
ガス水和物に水を添加してスラリー状に加工する設備で
ある。スラリー加工槽1には、固形の天然ガス水和物の
供給を受けるための水和物供給路5と、水供給路6aを
介して槽内に水を供給する水供給部(水添加手段)6と
が接続されている。
【0023】分解容器2は、スラリー状に加工された天
然ガス水和物を加熱器4によって加熱して天然ガスと水
とに分解する設備であって、特に耐圧性を重視した構造
となっている。分解容器2には、分解処理によって発生
した天然ガスを外部の利用設備(例えば都市ガス供給網
等、遠隔地にあって天然ガスを燃料として熱を利用する
設備。)に供給するガス搬送路7と、分解処理によって
発生した水を排出する排水路8とが接続されている。
【0024】スラリー加工槽1と分解容器2との間に
は、スラリー状に加工された天然ガス水和物を搬送する
水和物搬送路9が配設されており、ポンプ3はこの水和
物搬送路9に設置されている。ポンプ3には、キャンド
ポンプ、渦巻ポンプ、スクリューポンプ等が採用され
る。
【0025】ガス搬送路7には、分解容器2から外部の
利用設備に向けて搬送されるガスに含まれる水分を除く
除湿器15と、分解容器2内部で発生した天然ガスの圧
力をさらに昇圧する圧縮機(追加圧手段)10が設けら
れている。
【0026】上記のように構成された天然ガス供給設備
の運転の仕方について説明する。まず、水和物供給路5
を通じてスラリー加工槽1に固形の天然ガス水和物を供
給するとともに、水供給部6から水を供給する。スラリ
ー加工槽1では、図示しない撹拌手段を使用して天然ガ
ス水和物と水とを混練し、天然ガス水和物を固形から水
分量が非常に多く流動性の高いスラリー状に加工する。
【0027】次に、ポンプ3を駆動して、スラリー状に
なった天然ガス水和物を分解容器2に搬送する。分解容
器2の内部は、天然ガス水和物が加熱、分解されること
で天然ガスが充満し、非常に高い圧力になっているの
で、ポンプ3は分解容器2の内圧を凌ぐ強い力でスラリ
ー状の天然ガス水和物を分解容器2に押し込む必要があ
る。このとき、分解容器2の内部に充満する天然ガス
が、天然ガス水和物の粒子間の空隙を通じて水和物供給
路9を逆方向に流れようとするが、天然ガス水和物には
水が添加されてスラリー状とされ、粒子間の空隙に水が
詰まった状態となっているので、上記のような天然ガス
のリークが起こらない。
【0028】分解容器2に導入された天然ガス水和物
は、加熱器3に加熱されて分解し、分解によって発生し
た水は分解容器2の底に溜まり、同じく分解によって発
生した天然ガスは分解容器2の内部に充満する。分解容
器2の内部に充満した天然ガスは、除湿器15において
含まれる水分を除かれた後、ガス搬送路7を通じて順次
払い出され、消費地に搬送される。このとき、天然ガス
の圧力が足らず、遠距離の消費地にまで供給が行えない
ようであれば、圧縮機10を駆動して天然ガスを追加圧
することにより不足分の圧力を補う。
【0029】上記のように構成された天然ガス生産設備
によれば、天然ガス水和物に水を添加し、スラリー状と
なった天然ガス水和物をポンプ3を駆動して分解容器2
に押し込むので、分解容器2からの天然ガスのリークを
防止して安定した分解処理を行うことができる。
【0030】また、天然ガス水和物を分解することで発
生する天然ガスを分解容器2の内部に閉じ込めて高圧に
し、この圧力を利用して遠距離の消費地に向けて天然ガ
スを搬送するので、圧縮機等の動力源がまったく必要と
ならない。さらに、分解作用によって作り出せるガス圧
が足らない場合も、圧縮機10に必要となる動力は非常
に小さくて済むので、エネルギーを無駄に消費すること
がない。
【0031】ここで、天然ガスの圧力と天然ガスを昇圧
するために必要となる動力との関係を図2に示す。図か
らわかるように、昇圧すべき天然ガスの圧力が低いほ
ど、昇圧に要する動力は大きく、天然ガスが高圧である
ほどさらなる昇圧に要する動力は小さい。例えば、大気
圧の天然ガスを圧力P1まで昇圧するために要する動力
は、圧力P1の天然ガスを圧力P2(=2×P1)にま
で昇圧する動力と同じではなく、3倍程度の動力が必要
となる。つまり、天然ガスが高圧であるほど、昇圧に要
する動力は小さくなるので、圧縮機10が天然ガスを追
加圧するために必要とするエネルギーは非常に小さくて
済むのである。
【0032】次に、本発明に係る第2の実施形態を図3
に示して説明する。なお、上記実施形態において既に説
明した構成要素には同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態においては、搬送手段としてスクリューフィ
ーダ11が採用されている。スクリューフィーダ11
は、円筒形の内部空間12aを有する容器体12と、側
面に螺旋状の突条部13aを有し内部空間12aに配設
された回転しながら天然ガス水和物を搬送する軸体13
と、軸体を駆動する駆動部14とを備えている。軸体1
3は、容器体12の後端に向かうほど径を拡大させた形
状となっており、軸体13の回転によって搬送される天
然ガス水和物は、容器体12の後端に向かうにつれて圧
縮されるようになっている。
【0033】容器体12の先端には、固形の天然ガス水
和物を取り入れる取入口12bが設けられ、この取入口
12bには、水和物供給路5と水供給部6とが接続され
ている。容器体12の後端には、軸体13の回転によっ
て搬送された天然ガス水和物を取り出す取出口12cが
設けられ、この取出口12cに水和物搬送路9が接続さ
れている。
【0034】上記のように構成された天然ガス供給設備
の運転の仕方は上記第1の実施形態と同じであるので、
以下ではスクリューフィーダ11による天然ガス水和物
の搬送について説明する。まず、水和物供給路5を通じ
て容器体12に固形の天然ガス水和物を供給するととも
に、水供給部6から水を供給する。容器体12の内部で
は、軸体13の回転によって天然ガス水和物と水とを後
方に搬送しながら混練し、天然ガス水和物の空隙を埋め
ながらも水分量の比較的少ない状態とする。
【0035】水を添加することにより流動性を与えた天
然ガス水和物を、容器体12の後方に搬送する過程で圧
縮し、取出口12cから水和物供給路9を通じて分解容
器2に搬送する。スクリューフィーダ11は分解容器2
の内圧を凌ぐ強い力で天然ガス水和物を分解容器2に押
し込む必要がある。このとき、分解容器2の内部に充満
する天然ガスが、天然ガス水和物の粒子間の空隙を通じ
て水和物供給路9を逆方向に流れようとするが、天然ガ
ス水和物には水が添加されて粒子間の空隙に水が詰ま
り、さらにスクリューフィーダ11の取出口12cの部
分で固く圧縮された状態となっているので、天然ガスの
リークが起こらない。
【0036】上記のように搬送手段としてスクリューフ
ィーダ11を採用すると、ポンプ3を採用する場合と比
較して天然ガス水和物への水の添加量が少なくて済む。
添加された水は分解容器2において分離、回収されてし
まうので、水の添加量が少なければ分解容器2や水の回
収に必要となる設備の小型化、省力化が図れる。
【0037】また、上記の各実施形態においては、天然
ガス水和物を分解して発生した天然ガスを消費地に供給
する設備について説明したが、本発明のガス供給設備
は、天然ガスに限らず可燃性を備えるあらゆる種類のガ
スの水和物を使用してエネルギー生産を行うことが可能
である。
【0038】次に、本発明に係る第3の実施形態を図4
に示して説明する。なお、上記実施形態において既に説
明した構成要素には同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態においては、分解容器2に、加熱器4、ガス
搬送路7、排水路8の他、ガス搬送路7と分解容器2内
の圧力を調節する圧力調節器16が取り付けられてい
る。圧力調整器16は、分解容器2内の圧力を検出する
圧力計17と、ガス搬送路7を搬送される天然ガスの流
量を調節する調節弁18とを備えており、調節弁18は
圧力計17の検出結果に基づいて分解容器2の内圧を一
定に保つように、つまり分解容器2から送り出されるガ
ス圧を一定に保つように開度を制御される。
【0039】上記のように構成された天然ガス供給設備
の運転の仕方を説明する。分解容器2は天然ガス水和物
の貯蔵容器を兼ねており、あらかじめ、該分解容器2内
に天然ガス水和物が入っている。該分解容器2に天然ガ
ス水和物が入っている状態から加熱器を用いて天然ガス
水和物を加熱すると、天然ガス水和物が天然ガスと水と
に分解する。分解して発生した天然ガスは膨張するが、
限られた容積を持つ分解容器2の中に閉じ込められ、圧
力が上昇するので、高圧を保ったままガス搬送路7を通
して送り出される。分解容器内2から送り出される天然
ガスの圧力は圧力調節器16によって調整される。分解
容器2内の天然ガス水和物がすべて分解した後は、分解
処理によって発生し、分解容器内に残った水を排出する
排水路8から水を抜き出す。
【0040】ところで、第1または2の実施形態におい
ては、分解容器2の内部での分解により自ら昇圧した天
然ガスを圧縮機10でさらに加圧する構成としたが、所
望のガス圧が分解容器2の内部で十分確保できる場合は
圧縮機10を省略しても構わず、替わりに圧力調節器1
6を取り付けても構わない。第3の実施形態において
は、所望のガス圧が分解装置2の内部で確保できるとき
の構成としたが、所望のガス圧が十分確保できない場合
は、圧縮機10を設けても構わない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガスハイドレートを圧力容器内部で分解することによっ
て得られるガス圧を利用することで、余計な動力を使う
ことなくガスを外部の利用設備まで搬送することがで
き、効率の良いエネルギー生産が可能である。
【0042】本発明によれば、ガスハイドレートにあら
かじめ水を添加して粒子間の空隙を水で満たすことによ
り、ガスハイドレートを圧力容器に押し込む際のガスの
リーク経路を断って圧力容器内部の高圧状態を保つこと
ができ、外部の利用設備に対してガスを安定して供給す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガス供給設備の第1の実施形態
を示す図であって、搬送手段にポンプを採用した概略構
成図である。
【図2】 天然ガスの圧力と天然ガスを昇圧するために
必要となる動力との関係を示すグラフである。
【図3】 本発明に係るガス供給設備の第2の実施形態
を示す図であって、搬送手段にスクリューフィーダを採
用した概略構成図である。
【図4】 本発明に係るガス供給設備の第3の実施形態
を示す図であって、搬送を行なわない場合の概略構成図
である。
【符号の説明】
1 スラリー加工槽 2 分解容器(圧力容器) 3 ポンプ(搬送手段) 4 加熱器(加熱手段) 6 水供給部(水添加手段) 10 圧縮機(追加圧手段) 11 スクリューフィーダ(搬送手段) 15 除湿器 16 圧力調節器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長安 弘貢 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 渡部 正治 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 吉川 孝三 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目8番19号 高菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3E072 AA03 DB03 EA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力容器内のガスハイドレートを加熱し
    てガスと水に分解し、発生したガスを高圧のまま、前記
    圧力容器から取り出すことを特徴とするガス供給方法。
  2. 【請求項2】 ガスハイドレートに水を添加し、該ガス
    ハイドレートを加圧しながら圧力容器に供給し、該圧力
    容器の内部で前記ガスハイドレートを加熱してガスと水
    とに分解し、発生したガスを高圧のまま前記圧力容器か
    ら取り出して外部の利用設備に供給することを特徴とす
    るガス供給方法。
  3. 【請求項3】 前記圧力容器から取り出した高圧のガス
    をさらに加圧することを特徴とする請求項1または2記
    載のガス供給方法。
  4. 【請求項4】 ガスハイドレートを内部に保持する圧力
    容器と、該圧力容器の内部で前記ガスハイドレートを加
    熱する加熱手段とを備えることを特徴とするガス供給設
    備。
  5. 【請求項5】 ガスハイドレートに水を添加する水添加
    手段と、圧力容器と、該圧力容器に前記水を添加された
    ガスハイドレートを押し込む搬送手段と、前記圧力容器
    の内部で前記ガスハイドレートを加熱する加熱手段とを
    備えることを特徴とするガス供給設備。
  6. 【請求項6】 前記圧力容器から取り出した高圧のガス
    をさらに加圧する追加圧手段を備えることを特徴とする
    請求項4または5記載のガス供給設備。
  7. 【請求項7】 前記搬送手段がポンプであることを特徴
    とする請求項5または6記載のガス供給設備。
  8. 【請求項8】 前記搬送手段がスクリューフィーダであ
    ることを特徴とする請求項5または6記載のガス供給設
    備。
JP2002127238A 2002-04-26 2002-04-26 ガス供給方法および供給設備 Withdrawn JP2003322296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002127238A JP2003322296A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 ガス供給方法および供給設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002127238A JP2003322296A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 ガス供給方法および供給設備

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003322296A true JP2003322296A (ja) 2003-11-14

Family

ID=29541405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002127238A Withdrawn JP2003322296A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 ガス供給方法および供給設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003322296A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231053A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ガスハイドレートの分解量推算方法および分解ガス利用システム
WO2008111130A1 (ja) * 2007-03-14 2008-09-18 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. 天然ガス水和物の移送方法とその装置
WO2008114794A1 (ja) * 2007-03-20 2008-09-25 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. ガスハイドレート再ガス化方法
US20100325955A1 (en) * 2008-03-28 2010-12-30 Shigeru Watanabe Apparatus and method for gasifying gas hydrate pellet
DE102011108065A1 (de) * 2011-07-21 2013-01-24 Rwe Ag Verfahren zur energetischen Nutzung von Brenngasen
JP2013536387A (ja) * 2010-08-23 2013-09-19 ドングク・ユニヴァーシティー・インダストリー−アカデミック・コーオペレーション・ファンデーション 天然ガスの再ガス化装置
KR101801481B1 (ko) * 2016-08-19 2017-11-27 한밭대학교 산학협력단 이산화탄소 이송 방법 및 장치
GB2590402A (en) * 2019-12-16 2021-06-30 Equinor Energy As Method and system for compressing gas

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231053A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ガスハイドレートの分解量推算方法および分解ガス利用システム
WO2008111130A1 (ja) * 2007-03-14 2008-09-18 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. 天然ガス水和物の移送方法とその装置
WO2008114794A1 (ja) * 2007-03-20 2008-09-25 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. ガスハイドレート再ガス化方法
US20100325955A1 (en) * 2008-03-28 2010-12-30 Shigeru Watanabe Apparatus and method for gasifying gas hydrate pellet
US8466331B2 (en) * 2008-03-28 2013-06-18 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. Apparatus and method for gasifying gas hydrate pellet
JP2013536387A (ja) * 2010-08-23 2013-09-19 ドングク・ユニヴァーシティー・インダストリー−アカデミック・コーオペレーション・ファンデーション 天然ガスの再ガス化装置
DE102011108065A1 (de) * 2011-07-21 2013-01-24 Rwe Ag Verfahren zur energetischen Nutzung von Brenngasen
KR101801481B1 (ko) * 2016-08-19 2017-11-27 한밭대학교 산학협력단 이산화탄소 이송 방법 및 장치
GB2590402A (en) * 2019-12-16 2021-06-30 Equinor Energy As Method and system for compressing gas
GB2590402B (en) * 2019-12-16 2022-06-22 Equinor Energy As Method and system for compressing gas

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100575771C (zh) 液态二氧化碳运输方法
CN101506466B (zh) 用于从海底下的储层生产石油和较重气体组分的系统、船和方法
US20040187385A1 (en) Method and apparatus for delivering natural gas to remote locations
US7571763B2 (en) Method and apparatus for recovering and transporting methane gas
US20040020123A1 (en) Dewatering device and method for gas hydrate slurrys
CN1247526A (zh) 由水合物中回收气体的方法
KR101384653B1 (ko) 부유식 구조물
EP2767704B1 (en) System for supplying liquefied natural gas fuel
JP2003322296A (ja) ガス供給方法および供給設備
GB2356619A (en) Transporting and storing a hydrate slurry
JP2003343798A (ja) 天然ガスの保管方法、輸送方法および輸送システム
KR101373155B1 (ko) 천연가스 재기화 장치
JP2001279281A (ja) 天然ガス水和物の分解装置および天然ガス供給基地
KR100503509B1 (ko) 근해상에서 액화 천연가스를 가스화하는 방법
US20110002759A1 (en) Method and apparatus for forcing gas-solid two-phase substance
RU2198285C2 (ru) Способ добычи и транспорта природного газа из газовых и газогидратных морских месторождений - "цветы и пчелы"
JP2005313800A (ja) ガスハイドレート海上輸送方法及びガスハイドレート海上輸送船
JP2005171050A (ja) ハイドレート再ガス化方法及びハイドレート再ガス化装置
RU2458283C1 (ru) Способ газоснабжения населенных пунктов
JP2007084619A (ja) 天然ガス水和物の移送方法とその装置
KR20230083996A (ko) 이산화탄소 처리를 위한 부유식 설비 및 이를 포함하는 이산화탄소 처리 시스템
JP2001316683A (ja) 天然ガス水和物の分解装置
JP2001280592A (ja) 天然ガスの輸送方法
JP2003254498A (ja) 天然ガスエコステーション
KR101744793B1 (ko) 증발가스를 이용한 발전시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050705