JP2003320020A - ダイアフラムポンプ - Google Patents

ダイアフラムポンプ

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JP2003320020A JP2002130596A JP2002130596A JP2003320020A JP 2003320020 A JP2003320020 A JP 2003320020A JP 2002130596 A JP2002130596 A JP 2002130596A JP 2002130596 A JP2002130596 A JP 2002130596A JP 2003320020 A JP2003320020 A JP 2003320020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の微量送液が可能であり、逆
流を防止することのできるダイアフラムポンプを提供す
ること。 【解決手段】 上流側ダイアフラムと下流側ダイ
アフラムとが協働して流体を一方向に送液するダイアフ
ラムポンプであって、前記上流側ダイアフラムにおける
吐出工程の開始区間が前記下流側ダイアフラムにおける
吐出工程の終結区間に重なり、前記上流側ダイアフラム
における吐出工程の終結区間が前記下流側ダイアフラム
における吐出工程の開始区間に重なり、その他の区間に
おいては、前記上流側ダイアフラムと前記下流側ダイア
フラムとが吸込工程及び吐出工程に関して逆位相であ
り、前記下流側ダイアフラムは、その瞬時吸込流量が、
その時点における前記上流側ダイアフラムの瞬時吐出流
量よりも小さいことを特徴とするダイアフラムポンプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイアフラムポ
ンプに関し、さらに詳しくは、逆流を確実に防止するこ
とのできるダイアフラムポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】医療分野においては、薬剤を患者の体内
にごく微量ずつ注入することが必要な場合がある。例え
ば血糖値を制御するために使用されるインスリンは、こ
れをポンプで患者体内に送液する場合、高濃度の原液を
直接用いるとすれば、食事の時間帯では3μl/分、そ
れ以外の基礎代謝時には0.5μl/分というような微
量注入を行うことが必要となる。
【0003】このような薬剤の微量送液に使用されるポ
ンプとしては、流量を正確に制御することができ、構造
が簡単で小型化が容易であり、軸シールが無く、液漏れ
が無いという理由等からダイアフラムポンプが一般的で
ある。
【0004】この目的に使用されるポンプにおいては、
インスリン注入部で流体の逆流が起こると、インスリン
が凝集する可能性があるとされているので、この流体の
逆流を確実に阻止する必要がある。
【0005】従来の前記ダイアフラムポンプにおいて
は、その逆流を防止する手段として逆止弁が使用されて
いた。
【0006】しかし超小型の前記ポンプにおいては、加
工精度等の問題により、逆止弁の作動に全幅の信頼を置
くことはできず、ポンプを長期間使用した場合などに、
逆止弁の作動が不完全になることが考えられる。そうな
ると前記ポンプにおいては、逆流を完全には阻止するこ
とができなくなり、前記の問題が発生するおそれがあ
る。またこのポンプにおいては、インスリンが変性し、
凝集することにより、逆止弁の塞止を妨げる可能性もあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来のダ
イアフラムポンプが有する前記欠点を解消することを目
的とする。すなわちこの発明の目的は、流体の微量送液
が可能であり、逆流を防止することのできるダイアフラ
ムポンプを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のこの発明は、仕切板の片側に設けられ、前記仕切板と
ともに吐出室を形成する下流側ダイアフラムと、前記仕
切板の反対側に設けられ、前記仕切板とともに吸込室を
形成し、前記下流側ダイアフラムと協働して流体を一方
向に送液する上流側ダイアフラムと、前記下流側ダイア
フラムを変形させて、前記吐出室への吸い込みと前記吐
出室からの吐出を可能にする下流側ダイアフラム変形手
段と、前記上流側ダイアフラムを変形させて、前記吸込
室への吸い込みと前記吐出室からの吐出を可能にする下
流側ダイアフラム変形手段とを有して成るダイアフラム
ポンプであって、前記上流側ダイアフラムにおける吐出
工程の開始区間が前記下流側ダイアフラムにおける吐出
工程の終結区間に重なり、前記上流側ダイアフラムにお
ける吐出工程の終結区間が前記下流側ダイアフラムにお
ける吐出工程の開始区間に重なり、その他の区間におい
ては、前記上流側ダイアフラムと前記下流側ダイアフラ
ムとが吸込工程及び吐出工程に関して逆位相であり、前
記下流側ダイアフラムは、その瞬時吸込流量が、その時
点における前記上流側ダイアフラムの瞬時吐出流量より
も小さいことを特徴とするダイアフラムポンプであり、
前記ダイアフラムポンプの好適な態様として、前記吐出
室と前記吸込室とは、前記仕切板の面方向に一部重なっ
て形成され、前記仕切板の、前記吸込室のみ設けられた
領域に、ポンプ外界から前記吸込室に流体を流入させる
ことのできる流体流入部が設けられ、前記吐出室及び前
記吸込室の両方が設けられた領域に、前記吸込室から前
記吐出室に流体を流通させることのできる流体流通部が
設けられ、前記吐出室のみ設けられた領域に、前記吐出
室からポンプ外界に流体を流出させることのできる流体
流出部が設けられ、前記流体流入部は、前記吸込室から
ポンプ外界への流体の流通を阻止する吸込側逆止弁を有
し、前記流体流通部は、前記吐出室から前記吸込室への
流体の流通を阻止する中間逆止弁を有し、前記下流側ダ
イアフラムは、その瞬時吸込流量が、その時点における
前記上流側ダイアフラムの瞬時吐出流量の0.2倍以上
1.0倍未満であり、前記上流側ダイアフラム変形手段
及び前記下流側ダイアフラム変形手段は、電磁気変形素
子によりダイアフラムを変形する手段であり、前記電磁
気変形素子は、圧電素子又は磁歪素子であり、また前記
ダイアフラムポンプは、人工臓器用である。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係るダイアフ
ラムポンプの一具体例であるダイアフラムポンプ1の概
略構成を示す縦断面図である。ダイアフラムポンプ1
は、仕切板2と、上流側ダイアフラム3と、下流側ダイ
アフラム4とを有して成る。
【0010】上流側ダイアフラム3は、ほぼ円形又は正
方形等であり、その周縁部を仕切板2に密着固定させ、
その周縁部以外を撓ませた状態で、仕切板2に設けられ
ている。したがって上流側ダイアフラム3と仕切板2と
は、それらの間に空間を形成する。この空間が、上流側
ダイアフラム3の吸込工程において吸込んだ流体を収容
する吸込室5である。
【0011】下流側ダイアフラム4は、ほぼ円形又は正
方形等であり、仕切板2の、上流側ダイアフラム3が設
けられた面とは反対側の面に設けられている。下流側ダ
イアフラム4は、上流側ダイアフラム3と同様に、その
周縁部を仕切板2に密着固定させ、その周縁部以外を撓
ませた状態で、仕切板2に設けられている。下流側ダイ
アフラム4と仕切板2とは、それらの間に空間を形成す
る。この空間が、下流側ダイアフラム4の吐出工程にお
いて吐出する流体を収容する吐出室6である。したがっ
て吸込室5と吐出室6とは、仕切板2を挟むような位置
関係になるように設けられている。
【0012】図1に示すように、上流側ダイアフラム3
と下流側ダイアフラム4とは、吸込室5と吐出室5とが
仕切板2の面方向にずれて配置されるように設けられて
いる。あるいは吸込室5と吐出室5とは、前記仕切板2
の面方向に一部重なって形成されているということもで
きる。
【0013】仕切板2は、ほぼ円形の部材である。仕切
板2は、その吸込室5のみ設けられた領域に、ダイアフ
ラムポンプ1の外界から吸込室5に流体を流入させる流
体流入部7を有し、その吐出室6及び吸込室5の両方が
設けられた領域に、吸込室5から吐出室6に流体を流通
させる流体流通部8を有し、その吐出室6のみ設けられ
た領域に、吐出室6からダイアフラムポンプ1の外界に
流体を流出させる流体流出部9を有する。前記仕切板2
における前記流体流入部7、流体流通部8及び流体流出
部9の位置関係を、上流側ダイアフラム3と下流側ダイ
アフラム4との位置と関係付けて、次のように言うこと
もできる。すなわち、仕切板2を一方から見たときに、
上流側ダイアフラム3の領域と下流側ダイアフラム4と
が重なり合う領域内にあるように流体流通部8が仕切板
2に設けられ、上流側ダイアフラム3の領域内であって
下流側ダイアフラム4の領域外となるように流体流入部
7が仕切板2に設けられ、また、下流側ダイアフラム4
の領域内であった上流側ダイアフラム3の領域外となる
ように流体流出部9が仕切板2に設けられる。
【0014】また流体流入部7は、吸込室5から流体流
入部7を通ってダイアフラムポンプ1の外界に流体が流
れるのを阻止する吸込側逆止弁10を有し、流体流通部
8は、吐出室6から流体流通部8を通って吸込室5に流
体が流れるのを阻止する中間逆止弁11を有する。
【0015】ダイアフラムポンプ1は、以上の構造を有
することにより、上流側ダイアフラム3と下流側ダイア
フラム4との協働によって流体を一方向に送液すること
が可能となる。すなわちダイアフラムポンプ1は、上流
側ダイアフラム3の吸込工程によりダイアフラムポンプ
1外の流体を流体流入部7から吸込室5内に吸引し、上
流側ダイアフラム3の吐出工程及び下流側ダイアフラム
4の吸込工程によりその吸引された流体を流体流通部8
から吐出室6に送り、下流側ダイアフラム4の吐出工程
によりその送られた流体を流体流出部9からダイアフラ
ムポンプ1外に吐出することができる。
【0016】上流側ダイアフラム3には、吸込室5を形
成する面とは反対側の面に、ピエゾ素子12が設けられ
ている。下流側ダイアフラム4には、吐出室6を形成す
る面とは反対側の面にピエゾ素子13が設けられてい
る。ピエゾ素子は、電圧を加えると、その電圧に応じて
変形する圧電素子である。すなわちピエゾ素子は、電磁
気力を加えると、その電磁気力に応じて変形する電磁気
変形素子の一種である。ピエゾ素子は、ある向きに電圧
が加えられると伸び、逆向きに電圧が加えられると縮む
性質がある。したがってピエゾ素子をダイアフラムに取
り付け、ピエゾ素子が伸びる向きに電圧を加えると、ピ
エゾ素子が伸びて、ダイアフラムは仕切板方向に押し付
けられ、その結果吐出室又は吸込室から流体が吐出され
る。次に電圧の向きを変えて、ピエゾ素子が縮む向きに
電圧を加えると、ピエゾ素子が縮んで、ダイアフラムが
膨らみ、その結果吐出室又は吸込室に流体が吸い込まれ
る。この操作を交互に繰り返すことにより、吐出及び吸
込が繰り返され、流体の連続的な送液が可能になる。ピ
エゾ素子は、直径10mm位の円板の場合で、その変位
幅が数μm程度であり、人工臓器用等の超小型ダイアフ
ラムポンプにおいて、好適に使用することができる。こ
のように、ピエゾ素子12は、その変形により上流側ダ
イアフラム3を変形させて、上流側ダイアフラム3の吸
込及び吐出を可能にし、ピエゾ素子13は、その変形に
より下流側ダイアフラム4を変形させて、下流側ダイア
フラム4の吸込及び吐出を可能にする。
【0017】図2は、上流側ダイアフラム3及び下流側
ダイアフラム4の吸込吐出曲線を示す図である。図2に
示された上流側ダイアフラム3及び下流側ダイアフラム
4の吸込吐出曲線において、それぞれの基準線Sの上側
が吐出工程を示し、下側が吸込工程を示す。また図2に
おいて、基準線S上の任意の時点から基準線Sに対して
直角方向に引いた直線の、吸込吐出曲線までの長さは、
その時点におけるダイアフラムの瞬時流量を表す。瞬時
流量は、その時点において瞬間的に吐出する流量、又は
吸い込む流量であり、吸込工程における瞬時流量は、瞬
時吸込流量であり、吐出工程における瞬時流量は、瞬時
吐出流量である。瞬間流量は、体積流速と呼ぶこともで
きる。
【0018】図2に示されるように、ピエゾ素子12及
びピエゾ素子13は、上流側ダイアフラム3における吐
出工程の開始区間及び終結区間がそれぞれ下流側ダイア
フラム4における吐出工程の終結区間及び開始区間に重
なり、その他の区間においては、上流側ダイアフラム3
と下流側ダイアフラム4とが、吸込工程及び吐出工程に
関して逆位相になるように作動する。
【0019】つまり、図2において、上流側ダイアフラ
ム3における吐出工程の開始区間Aは、下流側ダイアフ
ラム4における吐出工程の終結区間に対応し、上流側ダ
イアフラム3における吐出工程の終結区間Bは、下流側
ダイアフラム4における吐出工程の開始区間に対応す
る。また開始区間A及び終結区間B以外の区間において
は、下流側ダイアフラム4が吐出工程であるときには上
流側ダイアフラム3は吸込工程であり、下流側ダイアフ
ラム4が吸込工程であるときには上流側ダイアフラム3
は吐出工程である。
【0020】図2にも示されるように、上流側ダイアフ
ラム3と下流側ダイアフラム4との吸込工程及び吐出工
程を反転させることにより、上流側ダイアフラム3と下
流側ダイアフラム4との協働によって流体を一方向に送
液することを可能にする。また上流側ダイアフラム3の
吐出工程と下流側ダイアフラム4の吐出工程とに重なり
を持たせるのは、下流側ダイアフラム4の吐出量がゼロ
になる全区間において、上流側ダイアフラム3が吐出工
程にあるようにして、下流側ダイアフラム4が吐出動作
から吸引動作に変化する瞬間において吐出室内への流体
の逆流の可能性をなくするためであり、この下流側ダイ
アフラム4の吐出作用により流体を流体流出部9から吐
出させることができないときにおいても、上流側ダイア
フラム3の吐出作用により流体を流体流出部9から吐出
させることができるようにして、吐出室内への逆流を防
止している。
【0021】上流側ダイアフラム3の吸込吐出波形と下
流側ダイアフラム4の吸込吐出波形とがこのような関係
にあることにより、ダイアフラムポンプ1は、上流側ダ
イアフラム3と下流側ダイアフラム4との協働によって
流体を一方向に送液することができ、さらに下流側ダイ
アフラム4の非吐出時においても、上流側ダイアフラム
3の吐出作用により送液が停止することなく、送液を維
持することができるようになる。
【0022】前記開始区間Aは、吸込工程が終了した時
点を始点とし、吸込工程が開始された後、吸込流量が最
大になる時点に至る前における任意の時点を終点とする
区間である。前記開始区間Aの長さとしては、前述の吸
込吐出作動を行うことができれば特に制限はなく、所望
の流体吐出量及び流体の物理的性質等に応じて適宜決定
することができる。前記終結区間Bは、吸込工程におけ
る吸込流量が最大になる時点後、吸込工程が終了する時
点に至る前における任意の時点を始点とし、吸込工程が
終了した時点を終点とする区間である。前記終結区間B
の長さについても前記開始区間Aの長さと同様に、前述
の吸込吐出作動を行うことができれば特に制限はなく、
所望の流体吐出量及び流体の物理的性質等に応じて適宜
決定することができる。基本的には下流側ダイアフラム
4の吐出工程の開始時及び終結時において、上流側ダイ
アフラム3の吐出量がゼロでなければよいが、開始区間
A及び開始区間Bの長さが、それぞれ上流側ダイアフラ
ム3の吐出区間の長さの2〜10%であると、確実に全
区間における吐出を維持することができ、また吐出流量
の制御が容易になるので好ましい。
【0023】下流側ダイアフラム4は、その瞬時吸込流
速が、その時点における上流側ダイアフラム3の瞬時吐
出流量よりも小さい。つまり図2において、下流側ダイ
アフラム4の吸込工程における任意の時点tにおいて、
下流側ダイアフラム4の瞬時吸込流量Rは、上流側ダ
イアフラム3の瞬時吐出流量Rよりも小さい。このこ
とは、ピエゾ素子12が、上流側ダイアフラム3が流体
を吐出する瞬時流量を、その時点における下流側ダイア
フラム4が流体を吸込む瞬時流量よりも大きくすること
ができることを意味する。上流側ダイアフラム3及びピ
エゾ素子12がこのような機能を有することにより、下
流側ダイアフラム4の吸込工程において、下流側ダイア
フラム4が流体流出部9から吐出室6内に吸込む流体の
量よりも多くの量の流体を、上流側ダイアフラム3が吸
込室5から吐出室6内に送り込むことができ、その結
果、下流側ダイアフラム4の吸込工程であっても常に、
流体流出部9から流体を吸い込むことなく、流体流出部
9から流体を吐出させるようにすることができる。
【0024】下流側ダイアフラム4の瞬時吸込流量R
と上流側ダイアフラム3の瞬時吐出流量Rとの関係
は、下流側ダイアフラム4の吸込工程であっても、流体
流出部9から流体を吸込むことなく、流体流出部9から
流体を吐出させるようにすることができれば特に制限は
ないが、R/Rが0.2以上1.0未満であること
が好ましく、さらにR/R=0.2〜0.8である
こと、特にR/R=0.5程度であることが好まし
い。R/Rが前記範囲内であると、下流側ダイアフ
ラム4の吸込工程であっても、流体流出部9から適当量
の流体を吐出させることができ、特にR/R=0.
5程度であると、前記のように流体を吐出させるように
制御することが容易であるので好適である。
【0025】また下流側ダイアフラム4の吸込工程の全
区間において、下流側ダイアフラム4の瞬時吸込流量
が、その時点における上流側ダイアフラム3の瞬時吐出
流量よりも小さいということは、吸込室5は吐出室6よ
りも大きく形成されていることを意味する。より正確に
は、下流側ダイアフラム4の吸込工程の区間、つまり上
流側ダイアフラム3の吐出工程における開始区間A及び
終結区間B以外の区間における上流側ダイアフラム3の
全吐出流量が、その区間における下流側ダイアフラム4
の全吸込容量よりも大きくなるように、吸込室5及び吐
出室6が形成されている。したがってダイアフラムポン
プ1においては、そのような大きさの吸込室5及び吐出
室6が形成されるような上流側ダイアフラム3及び下流
側ダイアフラム4が使用されている。
【0026】吸込室5及び吐出室6の大きさについて
は、下流側ダイアフラム4の吸込工程の全区間において
下流側ダイアフラム4の瞬時吸込流量が上流側ダイアフ
ラム3の瞬時吐出流量よりも小さくすることができれば
特に制限はないが、下流側ダイアフラム4の吸込工程で
あっても安定的に流体流出部9から流体を吐出させるた
めに、吐出室6の大きさに対する吸込室5の大きさの比
率が1.5〜3、特に2程度であることが好ましい。
【0027】図3は、上流側ダイアフラム3の吸込吐出
曲線、下流側ダイアフラム4の吸込吐出曲線、ダイアフ
ラムポンプ1全体の吐出曲線、及びダイアフラムポンプ
1全体の吸込曲線を示す図である。以下、図3に従い、
ダイアフラムポンプ1の作用について説明する。
【0028】(1)時点から時点に至る区間 図3に示した時点におけるダイアフラムポンプ1の状
態を図4に示す。時点においては、上流側ダイアフラ
ム3の吸込吐出曲線は基準線S上にあり、上流側ダイア
フラム3は吸込及び吐出のいずれをも行っていない。時
点においては、上流側ダイアフラム3は、仕切板2に
実質的に密着した状態にあり、吸込室5の容積は実質的
にゼロである。下流側ダイアフラム4は、時点におい
ては吐出工程の初期にあり、膨らんだ状態にある。吐出
室6はこのとき一定の容積を有し、一定量の流体により
満たされている。時点においては、下流側ダイアフラ
ム4の吐出量がそのままダイアフラムポンプ1全体の吐
出量になる。又は下流側ダイアフラム4の吐出量と上流
側ダイアフラム3の吐出量との合計がダイアフラムポン
プ1全体の吐出量になると考えることもできる。
【0029】図3の時点を過ぎて時点に至る前の区
間におけるダイアフラムポンプ1の状態を図5に示す。
この区間においては、上流側ダイアフラム3は吸込工程
にあり、仕切板2に実質的に密着した状態から幾分膨ら
んだ状態に移行しており、流体流入部7から吸込室5内
に流体を吸い込んでいる。この区間においては、下流側
ダイアフラム4は吐出工程にあり、仕切板2の方向に移
行し、吐出室6内の流体を吐出室6外に吐出する。この
とき上流側ダイアフラム3は吐出工程にはないので、吸
込室5から吐出室6への流体の流入がなく、また中間逆
止弁11は、吐出室6から吸込室5への流体の流通を阻
止するので、下流側ダイアフラム4により吐出室6から
吐出された流体が吸込室5に流入することもない。この
区間においては、下流側ダイアフラム4により吐出室6
から吐出された流体がそのまま流体流出部9から吐出さ
れるので、下流側ダイアフラム4の吸込吐出曲線がその
まま前記吐出曲線となる。このことからダイアフラムポ
ンプ1は、この区間においては、ピエゾ素子13により
下流側ダイアフラム4の作動を調整することにより、所
望の吐出量を得ることができる。
【0030】また時点を過ぎて時点に至る前の区間
においては、前述のように、上流側ダイアフラム3は吸
込工程にあり、下流側ダイアフラム4は吐出工程にある
ので、中間逆止弁11の作用により吸込室5から吐出室
6への流体の流出がない。したがってこの区間において
は、上流側ダイアフラム3の吸込吐出曲線がそのままダ
イアフラムポンプ1全体の吸込曲線となる。
【0031】図3に示した時点におけるダイアフラム
ポンプ1の状態を図6に示す。時点においては、上流
側ダイアフラム3は、最も膨らんだ状態になり、吸込工
程が終了する。下流側ダイアフラム4は、吐出工程の末
期にあり、若干膨らんだ状態である。時点において
は、下流側ダイアフラム4の吐出量がそのままダイアフ
ラムポンプ1全体の吐出量になる。又は下流側ダイアフ
ラム4の吐出量と上流側ダイアフラム3の吐出量との合
計がダイアフラムポンプ1全体の吐出量になると考える
こともできる。
【0032】(2)時点から時点に至る区間 時点を過ぎて時点に至る前の区間においては、下流
側ダイアフラム4は、吐出工程の終結区間にあり、仕切
板2の方向に移行し、吐出室6内の流体を流体流出部9
からダイアフラムポンプ1外に押し出す。この区間にお
いては、上流側ダイアフラム3は、吐出工程の開始区間
にあり、仕切板2の方向に移行し、吸込室5内の流体を
流体流通部8から吐出室6外に押し出す。したがってこ
の区間においては、下流側ダイアフラム4は、吐出室6
内にある流体と吸込室5から吐出室6に供給された流体
とを流体流出部9から吐出することになる。この区間に
おいては、上流側ダイアフラム3の吸込吐出曲線に下流
側ダイアフラム4の吸込吐出曲線を重ね合わせて得られ
る曲線がダイアフラムポンプ1全体の吐出曲線となる。
このことからダイアフラムポンプ1は、この区間におい
ては、ピエゾ素子12により上流側ダイアフラム3の作
動を調整し、またピエゾ素子13により下流側ダイアフ
ラム4の作動を調整することにより、上流側ダイアフラ
ム3の吐出量と下流側ダイアフラム4の吐出量との合計
が所望の吐出量となるようにして、所望の吐出量を得る
ことができる。
【0033】また時点を過ぎて時点に至る前の区間
においては、前述のように、上流側ダイアフラム3は吐
出工程にあり、また吐出側逆止弁10は、吸込室5内の
流体が流体流入部7を通過して外部に流出するのを阻止
するので、ダイアフラムポンプ1の吸込量がゼロであ
る。したがってこの区間におけるダイアフラムポンプ1
全体の吸込曲線は、基準線S上にある。
【0034】図3に示した時点におけるダイアフラム
ポンプ1の状態を図7に示す。時点においては、上流
側ダイアフラム3は、吐出工程の初期にあり、最も膨ら
んだ状態から若干萎んだ状態に移行している。下流側ダ
イアフラム4は、吐出工程が終了した状態であり、吸込
及び吐出のいずれをも行っていない。このとき吐出室6
には吸込室5から流体が供給されているので、下流側ダ
イアフラム4は仕切板2に密着した状態にはなっていな
い。吸込室5から吐出室6に供給された流体は、そのま
ま吐出行から吐出される。したがって時点において
は、上流側ダイアフラム3の吐出量がそのままダイアフ
ラムポンプ1全体の吐出量になる。又は上流側ダイアフ
ラム3の吐出量と下流側ダイアフラム4の吐出量との合
計がダイアフラムポンプ1全体の吐出量になると考える
こともできる。
【0035】(3)時点から時点に至る区間 図3の時点を過ぎて時点に至る前の区間におけるダ
イアフラムポンプ1の状態を図8に示す。この区間にお
いては、上流側ダイアフラム3は、吐出工程にあり、仕
切板2の方向に移行し、吸込室5内の流体を吸込室5外
に吐出する。この区間においては、下流側ダイアフラム
4は、仕切板2に実質的に密着した状態から幾分膨らん
だ状態に移行しており、吸込室5内に流体を吸い込んで
いる。このとき前述のように、下流側ダイアフラム4の
吸込流速は、その時点における上流側ダイアフラム3の
吐出流速よりも小さいので、下流側ダイアフラム4の吸
込量、つまり吐出室6の容積の増加分より大きい体積の
流体が吸込室5から流体流通部8を通って吐出室6内に
流入する。その結果、吐出室6に流入した流体の体積と
吐出室6の容積の増加分との差の分だけ流体が吐出室6
から流体流出部9を通って外部に吐出される。したがっ
てこの区間においては、下流側ダイアフラム4が吸込工
程にあるにもかかわらず、ダイアフラムポンプ1は流体
を前記差の分だけ吐出し続ける。この区間においては、
上流側ダイアフラム3の吸込吐出曲線から下流側ダイア
フラム4の吸込吐出曲線を差し引いて得られる曲線がダ
イアフラムポンプ全体の吐出曲線となる。このことから
ダイアフラムポンプ1は、この区間においては、ピエゾ
素子12により上流側ダイアフラム3の作動を調整し、
またピエゾ素子13により下流側ダイアフラム4の作動
を調整することにより、上流側ダイアフラム3の吐出量
と下流側ダイアフラム4の吸込量との差が所望の吐出量
となるようにして、所望の吐出量を得ることができる。
【0036】また時点を過ぎて時点に至る前の区間
におけるダイアフラムポンプ1全体の吸込曲線について
は、時点から時点に至る区間の場合と同様である。
【0037】図3に示した時点におけるダイアフラム
ポンプ1の状態を図9に示す。時点においては、上流
側ダイアフラム3は、吐出工程の末期にあり、若干膨ら
んだ状態にある。下流側ダイアフラム4は、吸込工程が
終了し、仕切板2に最も膨らんだ状態にあり、吸込及び
吐出のいずれをも行っていない。吸込室5から吐出室6
に供給された流体は、そのまま流体流出部9から吐出さ
れる。したがって時点においては、上流側ダイアフラ
ム3の吐出量がそのままダイアフラムポンプ1全体の吐
出量になる。又は上流側ダイアフラム3の吐出量と下流
側ダイアフラム4の吐出量との合計がダイアフラムポン
プ1全体の吐出量になると考えることもできる。
【0038】(4)時点から時点に至る区間 時点を過ぎて時点に至る前の区間においては、下流
側ダイアフラム4は、吐出工程の開始区間にあり、仕切
板2の方向に移行し、吐出室6内の流体を流体流出部9
からダイアフラムポンプ1外に押し出す。この区間にお
いては、上流側ダイアフラム3も、吐出工程の終結区間
にあり、仕切板2の方向に移行し、吸込室5内の流体を
流体流通部8から吐出室6外に押し出す。したがってこ
の区間においては、下流側ダイアフラム4は、吐出室6
内にある流体と吸込室5から吐出室6に供給された流体
とを流体流出部9から吐出することになる。この区間に
おいては、上流側ダイアフラム3の吸込吐出曲線と下流
側ダイアフラム4の吸込吐出曲線との和がダイアフラム
ポンプ1全体の吐出曲線となる。このことからダイアフ
ラムポンプ1は、この区間においては、ピエゾ素子12
により上流側ダイアフラム3の作動を調整し、またピエ
ゾ素子13により下流側ダイアフラム4の作動を調整す
ることにより、上流側ダイアフラム3の吐出量と下流側
ダイアフラム4の吐出量との合計が所望の吐出量となる
ようにして、所望の吐出量を得ることができる。
【0039】また時点を過ぎて時点に至る前の区間
におけるダイアフラムポンプ1全体の吸込曲線について
は、時点を過ぎて時点に至る前の区間の場合と同様
である。
【0040】図3に示した時点におけるダイアフラム
ポンプ1の状態は、図4に示した、図3の時点におけ
るダイアフラムポンプ1の状態と同様である。
【0041】なお図4〜9に示したダイアフラムポンプ
1の断面図においては、ピエゾ素子は省略され、細矢印
は、流体の流れる方向を示し、白抜きの矢印は、上流側
ダイアフラム3又は下流側ダイアフラム4の移動方向を
示している。
【0042】以上時点〜の区間によりダイアフラム
ポンプ1の1サイクルが完了する。ダイアフラムポンプ
1は、時点〜の区間における作用を繰り返すことに
より、所定範囲の流量ずつ流体を吐出し続けることがで
きる。
【0043】ダイアフラムポンプ1においては、吐出量
を大きく変えることもできる。例えば吐出量を増加させ
るときには、図3の時点から時点に至る区間に示さ
れるように、ピエゾ素子12に加える電圧を変化させ、
上流側ダイアフラム3の変形量を大きくして、上流側ダ
イアフラム3の吸込量を増加させ、図3の時点から時
点に至る区間においてその吸い込んだ流体を吸込室5
から吐出室6に吐出させる。するとダイアフラムポンプ
1全体の吐出量は、図3の時点から時点に至る区間
におけるダイアフラムポンプ1全体の吐出曲線に示され
るように増大する。これらの区間における上流側ダイア
フラム3及び下流側ダイアフラム4の作動様式は、時点
〜において示した上流側ダイアフラム3及び下流側
ダイアフラム4の作動様式と同様である。
【0044】このようにダイアフラムポンプ1は、特定
の区間における吐出量を変化させることができる。また
ダイアフラムポンプ1は、図3の時点から時点に至
る区間における作動を繰り返すことにより、一定時間ご
とに吐出量の変化を繰り返すことができる。
【0045】ダイアフラムポンプ1は上記のように作用
することにより、図3のダイアフラムポンプ1全体の吐
出曲線に示されるように、吐出量がゼロになることがな
く、常に流体流出部9から流体を吐出し続けることがで
きる。したがってダイアフラムポンプ1においては、流
体流出部9に逆止弁が設けられていないにもかかわら
ず、流体流出部9からダイアフラムポンプ1内への流体
の流入を阻止すること、つまり流体の逆流を防止するこ
とができる。すなわちダイアフラムポンプ1では、従来
のダイアフラムポンプにおいて考えられた逆止弁の作動
の不良による流体の逆流が生じることがない。このこと
は、ダイアフラムポンプ1において、ダイアフラムポン
プ1の流体流出部9に、ダイアフラムポンプ1外から吐
出室6内への流体の流通を阻止する逆止弁を設けた場合
であっても同様である。
【0046】ダイアフラムポンプ1においては、前述の
ようにピエゾ素子12及びピエゾ素子13に与える電圧
を調整することにより、上流側ダイアフラム3及び下流
側ダイアフラム4の吐出量及び吸込量を調整して、その
ダイアフラムポンプ1全体の吐出量が所定の範囲内にな
るように制御することができ、さらに所定の時点におい
て吐出量を変化させることができる。
【0047】したがってダイアフラムポンプ1を人工膵
臓用ポンプに使用してインスリンの送液を行えば、所定
範囲の量のインスリンを常に供給し続けることができ、
さらに所定時刻において必要に応じてインスリンの供給
量を増加することもできる。
【0048】ダイアフラムポンプ1は、前述のようにこ
の発明に係るダイアフラムポンプの一具体例であり、こ
の発明に係るダイアフラムポンプの構造等は、ダイアフ
ラムポンプ1の構造等に制限されることはない。
【0049】このダイアフラムポンプの形状は、前記機
能が確保される限り特に制限はなく、例えば仕切板は円
形である必要はない。前記ダイアフラムポンプの大きさ
としては、目的に応じて適宜決定することができ、前記
ダイアフラムポンプを例えば人工臓器用ポンプに使用す
る場合には、μl単位又はそれ以下の流体の送液が可能
なような大きさにすることができる。
【0050】前記ダイアフラムポンプに使用されるダイ
アフラムの材料等については、前記機能が確保される限
り特に制限はなく、例えば公知のダイアフラムポンプに
使用されているダイアフラムの材料等と同様にすること
ができる。
【0051】流体流入部、流体流通部及び流体流出部の
数については、それぞれ1個に制限されることはなく、
この発明の目的に応じた流体の流通が可能であれば、複
数個にすることもできる。流体流入部、流体流通部及び
流体流出部の構造についても、前記作用が可能である限
り、適宜決定可能である。
【0052】前記流体流入部等に設けられる逆止弁とし
ては、前記ダイアフラムポンプに要求される流体の流通
の制御が可能であれば、どのような構造であってもよ
い。なおダイアフラムポンプ1には、流体流出部9には
逆止弁が設けられていないが、この発明に係るダイアフ
ラムポンプにおいては流体流出部にも逆止弁を設けるこ
とが可能である。
【0053】上流側ダイアフラム及び下流側ダイアフラ
ムの作動手段としては、前述のような作動が可能であれ
ば電磁気変形素子に限られることはない。ただし前記ダ
イアフラムポンプを例えば人工臓器用ポンプに使用する
場合には、装置の小型化及び微小吐出流量等が容易とな
る点で、電磁気変形素子、例えばピエゾ素子又は磁歪素
子を用いることが好ましい。
【0054】また図3に示した各曲線によって表される
ダイアフラムポンプ1の作動状態も、この発明に係るダ
イアフラムポンプにおける作動状態の一具体例であっ
て、この発明に係るダイアフラムポンプにおける作動状
態としては、これに制限されることはなく、上流側ダイ
アフラムにおける吐出工程の開始区間及び終結区間がそ
れぞれ下流側ダイアフラムにおける吐出工程の終結区間
及び開始区間に重なり、その他の区間においては、上流
側ダイアフラムと下流側ダイアフラムとでそれぞれの吸
込工程及び吐出工程が反転していれば、他の作動状態で
あってもかまわない。
【0055】この発明に係るダイアフラムポンプは、そ
の用途には特に制限はなく、高い逆流防止能が要求され
るダイアフラムポンプに広く使用することができる。特
にこの発明に係るダイアフラムポンプは、微小吐出流
量、連続送液及び小型化が可能であることから、人工膵
臓等の人工臓器用ポンプとして好適に使用することがで
きる。
【0056】
【発明の効果】この発明に係るダイアフラムポンプは、
常に流体を吐出し続けることが可能であるので、逆流を
効果的に防止することができる。したがってこの発明に
係るダイアフラムポンプにおいては、逆流に基づく汚染
の発生を防止することができ、またこのダイアフラムポ
ンプを人工臓器用ポンプに使用した場合には、逆流に基
づくカニューレの錆びの発生を防止することができる。
【0057】この発明に係るダイアフラムポンプは、微
小吐出流量及び小型化が容易である、また連続送液及び
送液量の調整が可能であるので、人工臓器用ポンプとし
て好適に使用することができ、例えば人工膵臓用ポンプ
に使用して、インスリンの供給を好適に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ダイアフラムポンプ1の概略構成を示
す縦断面図である。
【図2】図2は、上流側ダイアフラム3及び下流側ダイ
アフラム4の吸込吐出曲線を示す図である。
【図3】図3は、上流側ダイアフラム3の吸込吐出曲
線、下流側ダイアフラム4の吸込吐出曲線、ダイアフラ
ムポンプ1全体の吐出曲線、及びダイアフラムポンプ1
全体の吸込曲線を示す図である。
【図4】図4は、図3の時点におけるダイアフラムポ
ンプ1の状態を示す図である。
【図5】図5は、図3の時点を過ぎて時点に至る前
の区間におけるダイアフラムポンプ1の状態を示す図で
ある。
【図6】図6は、図3の時点におけるダイアフラムポ
ンプ1の状態を示す図である。
【図7】図7は、図3の時点におけるダイアフラムポ
ンプ1の状態を示す図である。
【図8】図8は、時点を過ぎて時点に至る前の区間
におけるダイアフラムポンプ1の状態を示す図である。
【図9】図9は、図3の時点におけるダイアフラムポ
ンプ1の状態を示す図である。
【符号の説明】
1・・ダイアフラムポンプ1、2・・仕切板、3・・上
流側ダイアフラム、4・・下流側ダイアフラム、5・・
吸込室、6・・吐出室、7・・流体流入部、8・・流体
流通部、9・・流体流出部、10・・吸込側逆止弁、1
1・・中間逆止弁、12・・ピエゾ素子、13・・ピエ
ゾ素子
フロントページの続き Fターム(参考) 3H077 AA01 CC02 CC07 CC18 DD06 EE01 EE16 EE24 EE31 FF03 FF04 FF12 FF14 FF36 4C066 AA09 BB01 CC01 DD11 EE12 EE14 FF05 GG20 4C077 AA04 DD02 KK30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕切板の片側に設けられ、前記仕切板と
    ともに吐出室を形成する下流側ダイアフラムと、 前記仕切板の反対側に設けられ、前記仕切板とともに吸
    込室を形成し、前記下流側ダイアフラムと協働して流体
    を一方向に送液する上流側ダイアフラムと、 前記下流側ダイアフラムを変形させて、前記吐出室への
    吸い込みと前記吐出室からの吐出を可能にする下流側ダ
    イアフラム変形手段と、 前記上流側ダイアフラムを変形させて、前記吸込室への
    吸い込みと前記吐出室からの吐出を可能にする下流側ダ
    イアフラム変形手段とを有して成るダイアフラムポンプ
    であって、 前記上流側ダイアフラムにおける吐出工程の開始区間が
    前記下流側ダイアフラムにおける吐出工程の終結区間に
    重なり、前記上流側ダイアフラムにおける吐出工程の終
    結区間が前記下流側ダイアフラムにおける吐出工程の開
    始区間に重なり、その他の区間においては、前記上流側
    ダイアフラムと前記下流側ダイアフラムとが吸込工程及
    び吐出工程に関して逆位相であり、 前記下流側ダイアフラムは、その瞬時吸込流量が、その
    時点における前記上流側ダイアフラムの瞬時吐出流量よ
    りも小さいことを特徴とするダイアフラムポンプ。
  2. 【請求項2】 前記吐出室と前記吸込室とは、前記仕切
    板の面方向に一部重なって形成され、前記仕切板の、前
    記吸込室のみ設けられた領域に、ポンプ外界から前記吸
    込室に流体を流入させることのできる流体流入部が設け
    られ、前記吐出室及び前記吸込室の両方が設けられた領
    域に、前記吸込室から前記吐出室に流体を流通させるこ
    とのできる流体流通部が設けられ、前記吐出室のみ設け
    られた領域に、前記吐出室からポンプ外界に流体を流出
    させることのできる流体流出部が設けられた請求項1に
    記載のダイアフラムポンプ。
  3. 【請求項3】 前記流体流入部は、前記吸込室からポン
    プ外界への流体の流通を阻止する吸込側逆止弁を有し、
    前記流体流通部は、前記吐出室から前記吸込室への流体
    の流通を阻止する中間逆止弁を有する請求項2に記載の
    ダイアフラムポンプ。
  4. 【請求項4】 前記下流側ダイアフラムは、その瞬時吸
    込流量が、その時点における前記上流側ダイアフラムの
    瞬時吐出流量の0.2倍以上1.0倍未満である請求項
    1〜3のいずれか1項に記載のダイアフラムポンプ。
  5. 【請求項5】 前記上流側ダイアフラム変形手段及び前
    記下流側ダイアフラム変形手段は、電磁気変形素子の作
    用によりダイアフラムを変形させる手段である請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のダイアフラムポンプ。
  6. 【請求項6】 前記電磁気変形素子は、圧電素子又は磁
    歪素子である請求項5に記載のダイアフラムポンプ。
  7. 【請求項7】 人工臓器用である請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載のダイアフラムポンプ。
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