JP2003319395A - 符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

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JP2003319395A
JP2003319395A JP2002125297A JP2002125297A JP2003319395A JP 2003319395 A JP2003319395 A JP 2003319395A JP 2002125297 A JP2002125297 A JP 2002125297A JP 2002125297 A JP2002125297 A JP 2002125297A JP 2003319395 A JP2003319395 A JP 2003319395A
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JP2002125297A
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Osamu Haruhara
修 春原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高効率な情報圧縮を実現する。 【解決手段】 画像情報符号化装置310の可逆符号化
部317に内蔵されるVLCテーブル選択符号化部317
Aは、Zig-zag scan内で最も低周波に位置するランレベ
ルシンボルに対して適用するVLCテーブルとして、予
め用意された複数のVLCテーブルの中から、変換係数の
ランレベルシンボルの発生頻度に応じた、最も効率よく
符号化を行えるVLCテーブルを選択し、VLCテーブル選択
推定部317Bは、Zig-zag scan内の2番目以降のラン
レベルシンボルの符号化に用いるVLCテーブルとして、
所定の規則に基づいて推定した、最も効率よく符号化を
行えるVLCテーブルを指定する。可逆符号化部317
は、これらのVLCテーブルを用いて、量子化された変換
係数を符号化する。本発明は、画像情報符号化装置およ
び画像情報復号装置に適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は符号化装置および方
法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関し、特に、量子化されたブロック直交変換係数を符
号化または復号する際に、複数のVLCテーブルの中から
適用するVLCテーブルを指定可能にすることにより、よ
り高効率な情報圧縮を実現することができるようにする
符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒
体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像情報をデジタルとして取り扱
い、その際、効率の高い情報の伝送、蓄積を目的とし、
画像情報特有の冗長性を利用して、離散コサイン変換等
の直交変換と動き補償により圧縮するMPEG(Moving Pic
ture Expert Group)などの方式に準拠した装置が、放
送局などの情報配信、および一般家庭における情報受信
の双方において普及しつつある。
【0003】特に、MPEG2(ISO/IEC 13818-2)は、汎
用画像圧縮方式として定義された規格であり、飛び越し
走査画像及び順次走査画像の双方、並びに標準解像度画
像及び高精細画像を網羅する標準として、例えばDVD(D
igital Versatile Disk)規格に代表されるように、プ
ロフェッショナル用途及びコンシューマー用途の広範な
アプリケーションに現在広く用いられている。
【0004】このMPEG2圧縮方式を用いることにより、
例えば、720×480画素を持つ標準解像度の飛び越
し走査画像に対しては4乃至8Mbps、1920×1
088画素を持つ高解像度の飛び越し走査画像に対して
は18乃至22Mbpsの符号量(ビットレート)を割
り当てることで、高い圧縮率と良好な画質の実現が可能
である。
【0005】MPEG2は主として放送用に適合する高画質
符号化を対象としていたが、より高い圧縮率の符号化方
式には対応していなかったので、MPEG4符号化方式の標
準化が行われた。画像符号化方式に関しては、1998
年12月にISO/IEC 14496-2としてその規格が国際標準
に承認された。
【0006】さらに、近年、テレビ会議用の画像符号化
を当初の目的として、国際電気連合の電気通信標準化部
門であるITU-T (International Telecommunication Uni
on− Telecommunication Standardization Sector)によ
るH.26L(ITU-T Q6/16VCEG)という標準の規格化が
進んでいる。H.26LはMPEG2やMPEG4といった従来
の符号化方式に比べ、その符号化、復号に、より多くの
演算量が要求されるものの、より高い符号化効率が実現
されることが知られている。また、現在、MPEG4の活動
の一環として、このH.26Lに基づいた、H.26L
ではサポートされない機能をも取り入れた、より高い符
号化効率を実現する符号化技術の標準化がITU-Tと共同
でJVT(Joint Video Team)として行われている。
【0007】ここで、離散コサイン変換若しくはカルー
ネン・レーベ変換等の直交変換と動き補償とによる画像
圧縮について説明する。図1は、従来の画像情報符号化
装置の構成例を示す図である。
【0008】図1において、入力端子11より入力され
たアナログ信号からなる画像情報は、A/D変換部12
により、デジタル信号に変換される。そして、画面並べ
替えバッファ13は、A/D変換部12より供給された
画像情報のGOP(Group ofPictures)構造に応じて、
フレームの並べ替えを行う。ここで、画面並べ替えバッ
ファ13は、イントラ(画像内)符号化が行われる画像
に対しては、フレーム全体の画像情報を直交変換部15
に供給する。直交変換部15は、画像情報に対して離散
コサイン変換若しくはカルーネン・レーベ変換等の直交
変換を施し、変換係数を量子化部16に供給する。量子
化部16は、直交変換部15から供給された変換係数に
対して量子化処理を施す。
【0009】可逆符号化部17は、量子化部16から供
給された量子化された変換係数や量子化スケール等から
符号化モードを決定し、この符号化モードに対して可変
長符号化、又は算術符号化等の可逆符号化を施し、画像
符号化単位のヘッダ部に挿入される情報を形成する。そ
して、可逆符号化部17は、符号化された符号化モード
を蓄積バッファ18に供給して蓄積させる。この符号化
された符号化モードは、画像圧縮情報として出力端子1
9より出力される。
【0010】また、可逆符号化部17は、量子化された
変換係数に対して可変長符号化、若しくは算術符号化等
の可逆符号化を施し、符号化された変換係数を蓄積バッ
ファ18に供給して蓄積させる。この符号化された変換
係数は、画像圧縮情報として出力端子19より出力され
る。
【0011】量子化部16の挙動は、蓄積バッファ18
に蓄積された変換係数のデータ量に基づいて、レート制
御部20によって制御される。また、量子化部16は、
量子化後の変換係数を逆量子化部21に供給し、逆量子
化部21は、その量子化後の変換係数を逆量子化する。
逆直交変換部22は、逆量子化された変換係数に対して
逆直交変換処理を施して復号画像情報を生成し、その情
報をフレームメモリ23に供給して蓄積させる。
【0012】また、画面並べ替えバッファ13は、イン
ター(画像間)符号化が行われる画像に関しては、画像
情報を動き予測・補償部24に供給する。動き予測・補
償部24は、同時に参照される画像情報をフレームメモ
リ23より取り出し、動き予測・補償処理を施して参照
画像情報を生成する。動き予測・補償部24は、生成し
た参照画像情報を加算器(減算器)14に供給し、加算
器(減算器)14は、参照画像情報を対応する画像情報
との差分信号に変換する。また、動き予測・補償部24
は、同時に、動きベクトル情報を可逆符号化部17に供
給する。
【0013】可逆符号化部17は、量子化部16から供
給された量子化された変換係数および量子化スケール、
並びに動き予測・補償部24から供給された動きベクト
ル情報等から符号化モードを決定し、その決定した符号
化モードに対して可変長符号化または算術符号化等の可
逆符号化を施し、画像符号化単位のヘッダ部に挿入され
る情報を生成する。そして、可逆符号化部17は、符号
化された符号化モードを蓄積バッファ18に供給して蓄
積させる。この符号化された符号化モードは、画像圧縮
情報として出力される。
【0014】また、可逆符号化部17は、その動きベク
トル情報に対して可変長符号化若しくは算術符号化等の
可逆符号化処理を施し、画像符号化単位のヘッダ部に挿
入される情報を生成する。
【0015】また、イントラ符号化と異なり、インター
符号化の場合、直交変換部15に入力される画像情報
は、加算器(減算器)14より得られた差分信号であ
る。なお、その他の処理については、イントラ符号化を
施される画像圧縮情報と同様であるため、その説明を省
略する。
【0016】次に、以上のような画像情報符号化装置1
0の可逆符号化部17において実行される、量子化され
た変換係数に対する符号化処理について説明する。
【0017】画像情報符号化装置10において、画像情
報は、階層構造として構成され、画像情報符号化装置1
0により管理されている。可逆符号化部17は、入力さ
れた変換係数を画像情報のマクロブロック毎に管理し、
符号化処理を行う。可逆符号化部17による従来のマク
ロブロック符号化処理を図2のフローチャートを参照し
て説明する。
【0018】最初に、ステップS1において、可逆符号
化部17は、画像情報のヘッダ部として構成される情報
を符号化する。そして、ステップS2において、可逆符
号化部17は、輝度画素の変換係数を符号化するか否か
を判定し、符号化すると判定した場合、ステップS3に
おいて、図3および図4に示すテーブルに基づいて、輝
度画素の変換係数を変換ブロック単位で符号化する。
【0019】図3は、従来のコード番号表の構成例を示
す図である。図3において、コード番号表31は、可逆
符号化部17に入力された変換係数に関する各値と、各
値に割り当てるコード番号(Code_number)との関係を
示している。可逆符号化部17は、このコード番号表3
1を用いて、取得した画像情報のランレベルシンボルに
対応するコード番号を取得する。
【0020】さらに、可逆符号化部17は、VLC(Varia
ble Length Codes)テーブルに基づいて、取得したコー
ド番号からランレベルシンボルに対応する可変長符号を
取得する。JVT(Joint Video Team)においては、このV
LCテーブルとして、UVLC(Universal VLC)テーブルが
適用される。図4は、UVLCテーブルの構成例を示す図で
ある。図4に示すようにUVLCテーブル41は、コード番
号(Code_number)42およびVLCコード43の2つの欄
で構成されており、互いに関連付けられている。
【0021】すなわち、可逆符号化部17は、図3のテ
ーブルよりコード番号を取得し、その取得したコード番
号に基づいて、図4に示すUVLCテーブルよりランレベル
シンボルに対応するVLCコードを取得し、その取得したV
LCコードを用いてランレベルシンボルを符号化する。以
上の処理を繰り返し、可逆符号化部17は、変換ブロッ
クに含まれる全てのランレベルシンボルを符号化する。
【0022】図2に戻り、可逆符号化部17は、ステッ
プS4において、全ての変換ブロックについて符号化を
行ったか否かを判定し、行ったと判定するまで、ステッ
プS3の処理を繰り返し、全ての変換ブロックについて
符号化を行う。
【0023】そして、全ての変換ブロックについて符号
化したと判定した場合、可逆符号化部17は、ステップ
S5に処理を進める。また、ステップS2において、輝
度画素の変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆
符号化部17は、ステップS3およびステップS4の処
理を省略し、ステップS5に進む。
【0024】可逆符号化部17は、輝度画素における場
合と同様に、ステップS5乃至ステップS7において色
差画素の直流成分に対して符号化処理を行い、ステップ
S8乃至ステップS10において色差画素の交流成分に
対して符号化処理を行う。
【0025】そして、ステップS10の処理を終了した
可逆符号化部17は、ステップS11において、全ての
マクロブロックについて符号化したか否かを判定し、し
ていないと判定した場合、ステップS1に戻り、それ以
降の処理を繰り返し行い、符号化したと判定した場合、
マクロブロック符号化処理を終了する。
【0026】以上のようにして符号化されたマクロブロ
ックの画像圧縮情報は、図5に示すようなシンタックス
要素で構成される。すなわち、マクロブロックの符号化
データ50は、コードブロックパターン51A(CBP(C
oded Block Pattern))を含むマクロブロックヘッダ5
1、符号化された輝度信号の変換係数52(Tcoeff_lum
a)、符号化された色差信号の直流成分の変換係数53
(Tcoeff_chroma_DC)、および、符号化された色差信号
の交流成分の変換係数54(Tcoeff_chroma_AC)により
構成されている。
【0027】次に、上述した画像情報符号化装置10に
対応する画像情報復号装置の主な構成例を図6に示す。
図6において、画像情報復号装置70の入力端子71よ
り入力された画像圧縮情報は、蓄積バッファ72におい
て一時的に格納された後、可逆復号部73に転送され
る。可逆復号部73は、定められた画像圧縮情報のフォ
ーマットに基づき、画像圧縮情報に対して可変長復号若
しくは算術復号等の処理を施し、ヘッダ部に格納された
符号化モード情報を取得し、逆量子化部74等に供給す
る。また同様に、可逆復号部73は、量子化された変換
係数を取得し、逆量子化部74に供給する。さらに、可
逆復号部73は、復号するフレームがインター符号化さ
れたものである場合には、画像圧縮情報のヘッダ部に格
納された動きベクトル情報についても復号し、その情報
を動き予測・補償部81に供給する。
【0028】逆量子化部74は、可逆復号部73から供
給された量子化後の変換係数を逆量子化し、変換係数を
逆直交変換部75に供給する。逆直交変換部75は、定
められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、変換係
数に対して逆離散コサイン変換若しくは逆カルーネン・
レーベ変換等の逆直交変換を施す。
【0029】ここで、対象となるフレームがイントラ符
号化されたものである場合には、逆直交変換処理が施さ
れた画像情報は、画面並べ替えバッファ77に格納さ
れ、D/A変換部78におけるD/A変換処理の後に出
力端子79より出力される。
【0030】また、対象となるフレームがインター符号
化されたものである場合、動き予測・補償部81は、可
逆復号処理が施された動きベクトル情報とフレームメモ
リ80に格納された画像情報とに基づいて参照画像を生
成し、加算器76に供給する。加算器76は、この参照
画像と逆直交変換部75の出力とを合成する。なお、そ
の他の処理については、イントラ符号化されたフレーム
と同様であるため、説明を省略する。
【0031】次に、可逆復号部73において実行される
マクロブロック復号処理について、図7のフローチャー
トを参照して説明する。
【0032】可逆復号部73は、最初に、ステップS3
1において、蓄積バッファ72より供給されたヘッダ部
を復号する。
【0033】そして、ステップS32に進み、可逆復号
部73は、輝度画素の変換係数を復号するか否かを判定
する。復号すると判定した場合、ステップS33に進
み、可逆復号部73は、輝度画素の変換係数を復号す
る。
【0034】可逆復号部73は、図1に示す画像情報符
号化装置10において可逆符号化部17が、図3に示す
コード番号表31および図4に示すUVLCテーブル41を
用いて、変換係数を符号化したのに対応して、図4に示
すUVLCテーブル41および図3に示すコード番号表31
を用いて、符号化された変換係数を復号する。
【0035】そして、ステップS34において、可逆復
号部73は、全ての変換ブロックについて復号したか否
かを判定し、復号していないと判定した場合、ステップ
S33に戻り、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、
可逆復号部73は、ステップS73およびステップS7
4の処理を繰り返して、全ての変換ブロックについて、
輝度画素の変換係数を復号する。
【0036】ステップS34において、全ての変換ブロ
ックについて復号したと判定した場合、可逆復号部73
は、処理をステップS35に進める。また、ステップS
32において、輝度画素の変換係数を復号しないと判定
した場合、可逆復号部73は、ステップS33およびス
テップS34を省略し、ステップS35に処理を進め
る。
【0037】輝度画素における場合と同様に、可逆復号
部73は、ステップS35乃至ステップS37において
色差画素の直流成分に対して復号処理を行い、ステップ
S38乃至ステップS40において色差画素の交流成分
に対して復号処理を行う。
【0038】そして、ステップS40の処理を終了した
可逆復号部73は、ステップS41において、全てのマ
クロブロックについて復号したか否かを判定し、してい
ないと判定した場合、ステップS31に戻り、それ以降
の処理を繰り返し行い、復号したと判定した場合、マク
ロブロック復号処理を終了する。
【0039】以上のようにして、符号化処理および復号
処理が行われる。すなわち、JVTではシンタックス要
素(輝度画素、色差画素の直流成分および色差画素の交
流成分)によらず、単一のVLCテーブルが用いられ
る。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、効率的
に情報源圧縮を行うためには、圧縮の対象となる情報の
発生頻度に応じて平均符号長ができるだけ短くなるよう
なVLCを用いることが好ましいが、上述したように、UVL
Cという単一のVLCをすべてのシンタックス要素にを適用
することは、情報源圧縮の観点において、効率的ではな
いという課題があった。
【0041】例えば、量子化部16で量子化され、可逆
符号化部17でランレベル符号化された変換係数の符号
量はビットレートにも依存するが、一般的に画像圧縮に
おける総ビット量の70乃至95%程度を占めることが
知られている。
【0042】このランレベルシンボル(JVTではTcoeff_
luma、Tcoeff_chroma_DC、Tcoeff_chroma_AC)の発生頻
度は、イントラ符号化とインター符号化による違いや、
ビットレート、量子化スケールによって大きく変わって
くる。また、発生頻度は符号化対象画像の絵柄によって
も変わり、1枚の画像面内でも領域によってランレベル
シンボルの発生頻度は変化する。また、単一の直交変換
ブロック内でも低周波領域ではあまりゼロランは発生せ
ず、高周波領域ではゼロランが発生しやすいといった発
生頻度の傾向の違いがある。
【0043】従って、単一の画像や単一の動画像シーケ
ンスに対して、UVLCという唯一のVLCテーブルを用いた
全てのランレベルシンボルの符号化では、非効率的な符
号化が行われてしまう場合がある。
【0044】また、MPEG2では、シンタックス要素毎に
異なるVLCテーブルを用いて符号化を行っているが、量
子化されたDCT(Discrete Cosine Transform)係数のラ
ンレベル符号化に際し、イントラマクロブロックとイン
ターマクロブロックに異なるVLCテーブルを適用してい
るに過ぎず、充分高効率な圧縮は行われていない。
【0045】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、より高効率な情報圧縮を実現することがで
きるようにするものである。
【0046】
【課題を解決するための手段】本発明の符号化装置は、
入力信号を所定の単位でブロック化するブロック化手段
と、ブロック化手段によりブロック化された入力信号を
直交変換する直交変換手段と、直交変換手段により直交
変換して得られた変換係数を量子化する量子化手段と、
複数の可変長符号化テーブルの中から、量子化された変
換係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度に基
づいて、符号化処理に適用する可変長符号化テーブルを
選択する選択手段と、選択手段により選択された可変長
符号化テーブルを適用して、変換係数を符号化する符号
化手段とを備えることを特徴とする。
【0047】前記符号化手段は、量子化された変換係数
を、ラン長とレベル値を組み合わせたランレベルシンボ
ルとして符号化するようにすることができる。
【0048】前記複数の可変長符号化テーブルは、最も
効率の良い符号化を行うことができるランレベルシンボ
ルのラン長の長さが互いに異なるテーブルであるように
することができる。
【0049】前記選択手段は、符号化手段が符号化する
ランレベルシンボルの数に応じて、符号化手段が最も効
率よく符号化を行うことが可能な可変長符号化テーブル
を選択するようにすることができる。
【0050】1つのブロックに対応する量子化された変
換係数が符号化手段により全て符号化される毎に、選択
手段は新たに適用される可変長符号化テーブルを選択す
るようにすることができる。
【0051】複数のブロックで構成される1つのマクロ
ブロックに対応する量子化された変換係数が符号化手段
により全て符号化される毎に、選択手段は新たに適用さ
れる可変長符号化テーブルを選択するようにすることが
できる。
【0052】所定の単位でグループ化された、1組の量
子化された変換係数群が符号化手段により符号化される
毎に、選択手段は新たに適用される可変長符号化テーブ
ルを選択するようにすることができる。
【0053】前記符号化手段により符号化され、出力さ
れる出力信号に、符号化に適用した可変長符号化テーブ
ルに関する情報を付加する付加手段をさらに備えるよう
にすることができる。
【0054】前記付加手段は、出力信号に含まれるブロ
ックのヘッダ部に、対応する可変長符号化テーブルに関
する情報を付加するようにすることができる。
【0055】前記付加手段は、可変長符号化テーブルに
関する情報を、対応する符号化された変換係数の直前に
付加するようにすることができる。
【0056】前記選択手段は、符号化手段が符号化する
ブロックに隣接し、既に符号化されている隣接ブロック
に関する情報に応じて、符号化手段がブロックの最初の
ランレベルシンボルに対して最も効率よく符号化を行う
ことが可能な可変長符号化テーブルを選択するようにす
ることができる。
【0057】前記選択手段は、符号化手段が符号化する
ブロックのランレベルシンボルの値に応じて、符号化手
段がブロックの2番目以降のランレベルシンボルに対し
て最も効率よく符号化を行うことが可能な可変長符号化
テーブルを選択するようにすることができる。
【0058】前記選択手段は、符号化手段が符号化する
ランレベルシンボルの数に応じて、符号化手段がブロッ
クの最初のランレベルシンボルに対して最も効率よく符
号化を行うことが可能な可変長符号化テーブルを選択
し、符号化手段が符号化するブロックのランレベルシン
ボルの値に応じて、符号化手段がブロックの2番目以降
のランレベルシンボルに対して最も効率よく符号化を行
うことが可能な可変長符号化テーブルを選択するように
することができる。
【0059】本発明の符号化方法は、入力信号を所定の
単位でブロック化するブロック化ステップと、ブロック
化ステップの処理によりブロック化された入力信号を直
交変換する直交変換ステップと、直交変換ステップの処
理により直交変換して得られた変換係数を量子化する量
子化ステップと、複数の可変長符号化テーブルの中か
ら、量子化された変換係数のラン長とレベル値の組み合
わせの発生頻度に基づいて、符号化処理に適用する可変
長符号化テーブルを選択する選択ステップと、選択ステ
ップの処理により選択された可変長符号化テーブルを適
用して、量子化ステップの処理により量子化された変換
係数を符号化する符号化ステップとを含むことを特徴と
する。
【0060】本発明の第1の記録媒体のプログラムは、
入力信号を所定の単位でブロック化するブロック化ステ
ップと、ブロック化ステップの処理によりブロック化さ
れた入力信号を直交変換する直交変換ステップと、直交
変換ステップの処理により直交変換して得られた変換係
数を量子化する量子化ステップと、複数の可変長符号化
テーブルの中から、量子化された変換係数のラン長とレ
ベル値の組み合わせの発生頻度に基づいて、符号化処理
に適用する可変長符号化テーブルを選択する選択ステッ
プと、選択ステップの処理により選択された可変長符号
化テーブルを適用して、量子化ステップの処理により量
子化された変換係数を符号化する符号化ステップとを含
むことを特徴とする。
【0061】本発明の第1のプログラムは、入力信号を
所定の単位でブロック化するブロック化ステップと、ブ
ロック化ステップの処理によりブロック化された入力信
号を直交変換する直交変換ステップと、直交変換ステッ
プの処理により直交変換して得られた変換係数を量子化
する量子化ステップと、複数の可変長符号化テーブルの
中から、量子化された変換係数のラン長とレベル値の組
み合わせの発生頻度に基づいて、符号化処理に適用する
可変長符号化テーブルを選択する選択ステップと、選択
ステップの処理により選択された可変長符号化テーブル
を適用して、量子化ステップの処理により量子化された
変換係数を符号化する符号化ステップとをコンピュータ
に実現させる。
【0062】本発明の復号装置は、符号化装置による符
号化に適用された可変長符号化テーブルを選択する選択
手段と、符号化装置により符号化された入力信号を復号
して得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値
の組み合わせの発生頻度に基づいて、選択手段により選
択された可変長符号化テーブルを適用して、入力信号を
復号する復号手段と、復号手段により復号された入力信
号を逆量子化する逆量子化手段と、逆量子化手段により
逆量子化して得られた変換係数群を逆直交変換する逆直
交変換手段とを備えることを特徴とする。
【0063】前記選択手段は、入力信号に付加された符
号化に適用された可変長符号化テーブルに関する情報に
基づいて、可変長符号化テーブルを選択するようにする
ことができる。
【0064】前記選択手段は、入力信号を構成するブロ
ック毎に、既に復号されている隣接ブロックに関する情
報に応じて、復号手段が復号するブロックの最初の符号
に対して適用する可変長符号化テーブルを選択するよう
にすることができる。
【0065】前記選択手段は、復号手段による復号処理
により得られたランレベルシンボルの値に基づいて、復
号手段が次に復号する符号に対して適用する可変長符号
化テーブルを選択するようにすることができる。
【0066】前記選択手段は、入力信号を構成するブロ
ック毎に、入力信号に付加された符号化に適用された可
変長符号化テーブルに関する情報に基づいて、復号手段
が復号するブロックの最初の符号に対して適用する可変
長符号化テーブルを選択し、復号手段による復号処理に
より得られたランレベルシンボルの値に基づいて、復号
手段がブロックの2番目以降に復号する符号に対して適
用する可変長符号化テーブルを選択するようにすること
ができる。
【0067】本発明の復号方法は、符号化装置による符
号化に適用された可変長符号化テーブルを選択する選択
ステップと、符号化装置により符号化された入力信号を
復号して得られる量子化された変換係数のラン長とレベ
ル値の組み合わせの発生頻度に基づいて、選択ステップ
の処理により選択された可変長符号化テーブルを適用し
て、入力信号を復号する復号ステップと、復号ステップ
の処理により復号された入力信号を逆量子化する逆量子
化ステップと、逆量子化ステップの処理により逆量子化
して得られた変換係数群を逆直交変換する逆直交変換ス
テップとを含むことを特徴とする。
【0068】本発明の第2の記録媒体のプログラムは、
符号化装置による符号化に適用された可変長符号化テー
ブルを選択する選択ステップと、符号化装置により符号
化された入力信号を復号して得られる量子化された変換
係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度に基づ
いて、選択ステップの処理により選択された可変長符号
化テーブルを適用して、入力信号を復号する復号ステッ
プと、復号ステップの処理により復号された入力信号を
逆量子化する逆量子化ステップと、逆量子化ステップの
処理により逆量子化して得られた変換係数群を逆直交変
換する逆直交変換ステップとを含むことを特徴とする。
【0069】本発明の第2のプログラムは、符号化装置
による符号化に適用された可変長符号化テーブルを選択
する選択ステップと、符号化装置により符号化された入
力信号を復号して得られる量子化された変換係数のラン
長とレベル値の組み合わせの発生頻度に基づいて、選択
ステップの処理により選択された可変長符号化テーブル
を適用して、入力信号を復号する復号ステップと、復号
ステップの処理により復号された入力信号を逆量子化す
る逆量子化ステップと、逆量子化ステップの処理により
逆量子化して得られた変換係数群を逆直交変換する逆直
交変換ステップとをコンピュータに実現させる。
【0070】本発明の符号化装置および方法、第1の記
録媒体、並びに第1のプログラムにおいては、入力信号
が所定の単位でブロック化され、ブロック化された入力
信号に直交変換が行われ、直交変換された入力信号の変
換係数が量子化され、複数の可変長符号化テーブルの中
から、量子化された変換係数のラン長とレベル値の組み
合わせの発生頻度に基づいて、符号化処理に適用する可
変長符号化テーブルが選択され、その選択された可変長
符号化テーブルを適用して、量子化された前変換係数が
符号化される。
【0071】本発明の復号装置および方法、第2の記録
媒体、並びに第2のプログラムにおいては、符号化装置
による符号化に適用された可変長符号化テーブルが選択
され、符号化装置により符号化された入力信号を復号し
て得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値の
組み合わせの発生頻度に基づいて、その選択された可変
長符号化テーブルを適用して、圧縮情報である入力信号
が復号され、復号された入力信号が逆量子化され、その
逆量子化された入力信号である変換係数群に逆直交変換
が行われる。
【0072】符号化装置および復号装置は、互いに独立
した装置であっても良いし、信号処理装置の符号化処理
および復号処理を行うブロックであっても良い。
【0073】
【発明の実施の形態】図8は、本発明を適用した画像情
報符号化装置の内部の構成例を示す図である。
【0074】図8において、画像情報符号化装置110
は、入力端子111より入力された画像情報を圧縮し、
出力端子119より画像圧縮情報として出力する。画像
情報符号化装置110のA/D変換部112は、入力端子
111より入力された、アナログ信号で構成される画像
情報をデジタル信号に変換し、画面並べ替えバッファ1
13に供給する。
【0075】画面並べ替えバッファ113は、A/D変換
部112より供給されたデジタル信号で構成される画像
情報を、GOP(Group of Pictures)構造に応じて、
フレームの並べ替えを行う。そして、画面並べ替えバッ
ファ113は、取得した画像情報がイントラ(画像内)
符号化が行われる画像である場合、フレーム全体の画像
情報を、加算器(減算器)114を介して直交変換部1
15に供給する。
【0076】直交変換部115は、取得した画像情報に
対して離散コサイン変換(DCT)、またはカルーネン・
レーベ変換等に代表される直交変換処理を施し、算出さ
れた変換係数を量子化部116に供給する。そして、量
子化部116は、後述するようにレート制御部120に
量子化スケール等を制御され、直交変換部115から供
給された変換係数に対して量子化処理を施し、量子化さ
れた変換係数を可逆符号化部117に供給する。
【0077】可逆符号化部117は、量子化部116か
ら供給された量子化された変換係数や量子化スケール等
から符号化モードを決定し、この符号化モードに対して
可変長符号化、または算術符号化等の可逆符号化を施
し、画像符号化単位のヘッダ部に挿入される情報を生成
し、符号化された符号化モードを蓄積バッファ118に
供給して蓄積させる。この符号化された符号化モード
は、画像圧縮情報として出力端子119より出力され
る。
【0078】また、可逆符号化部117は、量子化され
た変換係数に対して可変長符号化、若しくは算術符号化
等の可逆符号化を施し、符号化された変換係数を蓄積バ
ッファ118に供給して蓄積させる。
【0079】可逆符号化部117は、VLCテーブル選択
符号化部117Aを有している。そのVLCテーブル選択
符号化部117Aは、後述するように、画像情報のスラ
イス、若しくはマクロブロック、若しくはn×n変換ブ
ロック単位で(ランとレベル値の組み合わせを単位とし
て)、変換係数のランレベル符号化に適用するVLCテー
ブルを選択し、その選択情報も符号化して蓄積バッファ
118に供給して蓄積させる。この符号化された変換係
数、およびVLCテーブル選択情報は、画像圧縮情報とし
て出力端子119より出力される。
【0080】レート制御部120は、蓄積バッファ11
8に蓄積されているデータ量を監視し、そのデータ残量
が許容上限値まで増量すると、量子化制御信号を出力
し、量子化部116の量子化スケールを大きくすること
により、量子化データのデータ量を低下させる。また、
これとは逆に、蓄積バッファ118に蓄積されているデ
ータ残量が許容下限値まで減少すると、レート制御部1
20は、量子化制御信号によって量子化部116の量子
化スケールを小さくすることにより、量子化データのデ
ータ量を増大させる。このようにして、レート制御部1
20は、蓄積バッファ118のオーバフローまたはアン
ダフローを防止する。
【0081】また、量子化部116は量子化後の変換係
数を逆量子化部121に供給し、逆量子化部121はそ
の変換係数を逆量子化する。そして、逆直交変換部12
2は、その逆量子化された変換係数に対して逆直交変換
処理を施して復号画像情報を生成し、その情報をフレー
ムメモリ123に供給して蓄積させる。
【0082】また、画面並べ替えバッファ113は、イ
ンター(画像間)符号化が行われる画像の場合、画像情
報を動き予測・補償部124に供給する。動き予測・補
償部124は、同時に参照される画像情報をフレームメ
モリ123より取り出し、動き予測・補償処理を施し
て、参照画像情報を生成する。動き予測・補償部124
は、この参照画像情報を加算器(減算器)114に供給
し、加算器(減算器)114は、参照画像情報を対応す
る画像情報との差分信号に変換する。また、動き予測・
補償部124は、同時に動きベクトル情報を可逆符号化
部117に供給する。
【0083】可逆符号化部117は、その動きベクトル
情報に対して可変長符号化または算術符号化等の可逆符
号化処理を施し、画像圧縮情報のヘッダ部に挿入される
情報を生成する。なお、その他の処理については、イン
トラ符号化を施される画像圧縮情報と同様であるため、
それらの説明は省略する。
【0084】次に、図8に示す画像情報符号化装置11
0の動作について説明する。
【0085】入力端子111より入力された画像情報
は、A/D変換部112によりアナログ信号からデジタ
ル信号に変換され、画面並べ替えバッファ113に供給
され、フレームの並べ替えが行われる。
【0086】画面並べ替えバッファ113において並べ
替えられた1フレーム分の画像情報は、図9に示される
ように、対応する画像の16画素×16ラインの画像領
域であるマクロブロックごとに出力される。すなわち、
フレーム130の画像情報は、フレーム130の、最も
左上に位置する16画素×16ラインのマクロブロック
131に対応する画像情報より出力される。その後、画
像情報は、矢印の方向(左上から右下方向)にマクロブ
ロック毎に出力され、最後はフレーム130の、最も右
下のマクロブロックが出力される。イントラ符号化処理
される画像情報は、このような順番で、加算器114を
介して画像直交変換部115、または、動き予測・補償
部124に出力される。
【0087】直交変換部115は、入力されたマクロブ
ロック単位の画像情報を、更に4×4の画像ブロックに
分割して管理し、処理を行う。図10は、1個のマクロ
ブロックの構成例を示す図である。図10に示されるよ
うに、マクロブロック131は、輝度信号の16画素×
16ラインの輝度画像マクロブロック131A、並び
に、U成分およびV成分の色差信号の8画素×8ライン
の色差画像マクロブロック131Bおよび131Cによ
り構成されている。そして、直交変換部115は、輝度
画像マクロブロック131Aを、4画素×4ラインの画
像サイズの16個の輝度画像ブロックに分割し、色差画
像マクロブロック131Bおよび131Cを、4画素×
4ラインの画像サイズの8個の色差画像ブロックに分割
する。直交変換部115は、これらの4画素×4ブロッ
クそれぞれに対して、以下の連立方程式で表される整数
直交変換を施す。
【0088】
【数1】
【0089】式(1)乃至(4)において、変数a,b,
c、およびdは、入力画素値を表し、変数A,B,C、およびD
は、出力される直交変換係数値を表す。
【0090】また、図10に示されるように、直交変換
部115は、U成分の色差信号で構成される色差画像マ
クロブロック131Bの、4個の4画素×4ライン変換
係数の直流成分を分離し、色差画像直流成分マクロブロ
ック131Dとして管理する。同様に、直交変換部11
5は、V成分の色差信号で構成される色差画像マクロブ
ロック131Cの、4個の4画素×4ライン変換係数の
直流成分を分離し、色差画像直流成分マクロブロック1
31Eとして管理する。そして、直交変換部114は、
それらの直流成分マクロブロックに対して、以下の連立
方程式で表される直交変換を施す。
【0091】
【数2】
【0092】式(5)乃至(8)において、DC0,DC
1,DC2、およびDC3は、式(1)乃至(4)によって
得られた変換係数の直流成分であり、DCC(0,0),D
CC(1,0),DCC(0,1)、およびDCC(1,1)
は、変換後の係数値である。
【0093】直交変換部115より出力された変換係数
は、量子化部116に供給され、量子化される。このと
き、量子化部116は、後述するように、レート制御部
120の制御に基づいた量子化ステップ(量子化スケー
ル)を用いて変換係数を量子化する。
【0094】量子化部116において量子化された変換
係数は、量子化スケール等の情報とともに、可逆符号化
部117に供給される。量子化部116から可逆符号化
部117へは、マクロブロック毎に送られ、1マクロブ
ロックの画像情報として、量子化された16個の4画素
×4ラインの輝度画素の変換係数、8個の4画素×4ラ
インの色差画素の直流成分を除いた変換係数、並びに、
2個の2画素×2ラインの色差直流成分の変換係数の合
計26個の変換ブロックが送られる。これらの変換ブロ
ックが可逆符号化部117に供給される順番は、図10
に、「0」乃至「25」の番号で示されるようになる。
【0095】すなわち、輝度画素の変換係数が左上の変
換ブロック(番号「0」の変換ブロック)から順に右下
のブロック(番号「15」の変換ブロック)まで供給さ
れ、その後、色差直流成分の変換ブロックがU成分(番
号「16」の変換ブロック)、V成分(番号「17」の
変換ブロック)の順に供給される。そして、色差画素の
直流成分を除いた変換係数のU成分が、左上の変換ブロ
ック(番号「18」の変換ブロック)から順に右下のブ
ロック(番号「21」の変換ブロック)まで供給され、
最後に、色差画素の直流成分を除いた変換係数のV成分
が、左上の変換ブロック(番号「22」の変換ブロッ
ク)から順に右下のブロック(番号「25」の変換ブロ
ック)まで供給される。
【0096】可逆符号化部117は、取得した、量子化
された変換係数や、量子化スケール等の情報から符号化
モードを決定し、この符号化モードに対して可変長符号
化、または算術符号化等の可逆符号化を施し、画像符号
化単位のヘッダ部の情報を生成する。また、可逆符号化
部117は、取得した、量子化された変換係数に対して
可変長符号化若しくは算術符号化を施す。
【0097】このとき、可逆符号化部117は、取得し
た変換係数に対して、1つでも「0」でない変換係数を
有するブロックである有意ブロックを検出し、この有意
ブロックの存在パターンを示すCBP(Coded Block Patte
rn)の情報を生成する。
【0098】具体的には、輝度成分の変換係数に関し
て、可逆符号化部117は、図11に示されるように、
図10に示される4個の4画素×4ラインの変換ブロッ
クをまとめて1つの8画素×8ラインのブロックとして
扱い、それぞれに図11に示されるような番号付けを
し、これらの4つの8画素×8ラインのブロックに対し
て、有意ブロックを検出し、この有意ブロックの存在パ
ターンを示すCBPYを生成する。
【0099】まず、図11に示される輝度成分の8画素
×8ラインの4個のブロックのうちの、所定のブロック
内に存在する変換係数の値が全て「0」である場合、そ
の8画素×8ラインのブロックは変換係数を実質的に保
有していないということであり、逆に1つでも値が
「0」でない変換係数が存在する場合、変換係数を実質
的に保有しているということになる。この8画素×8ラ
インのブロックが、変換係数を実質的に保有していない
場合を「0」、保有している場合を「1」とすると、図
11に示される4個の8画素×8ラインの輝度ブロック
に対するCBPであるCBPYは、4ビットで表され、「0」
乃至「15」の値を取り得ることになる。
【0100】色差に関してはncという変数が定義され、
色差画素の直流成分である2個の2画素×2ラインのブ
ロック(図10に示される番号16および17のブロッ
ク)に含まれる直流変換係数と、直流成分を除いた色差
画素の8個の4画素×4ラインのブロック(図10に示
される番号18乃至25のブロック)に含まれる変換係
数の値が全て「0」であれば、変数ncの値をは「0」と
される。
【0101】また、2個の2画素×2ラインのブロック
(図10に示される番号16および17のブロック)に
含まれる直流変換係数の内、値が「0」でない変換係数
が1個以上存在し、かつ、8個の4画素×4ラインのブ
ロック(図10に示される番号18乃至25のブロッ
ク)に含まれる変換係数の値が全て「0」である場合、
変数ncの値は「1」とされる。
【0102】さらに、2個の2画素×2ラインのブロッ
ク(図10に示される番号16および17のブロック)
に含まれる直流変換係数の内、値が「0」でない変換係
数1個以上が存在し、かつ、8個の4画素×4ラインの
ブロック(図10に示される番号18乃至25のブロッ
ク)に含まれる変換係数の内、「0」でない係数が1個
以上存在する場合、変数ncの値は「2」とされる。
【0103】このようにして定義された変数CBPYおよび
ncの値を加算してCBPが算出される。すなわちCBPは以下
の式のように表される。
【0104】CBP=CBPY+nc ・・・(9)
【0105】次に、可逆符号化部117は、量子化され
た変換係数を符号化し、Tcoeff_luma,Tcoeff_chroma_D
C,Tcoeff_chroma_ACを生成する。ちなみにこれらは、C
BPの値から、「0」でない量子化された変換係数が存在
しないと判断される4画素×4ラインのブロックに対し
ては求められない。
【0106】なお、ここではTcoeff_lumaの求め方のみ
を示すが、Tcoeff_chroma_DC,Tcoeff_chroma_ACに関し
てもほぼ同様の方法で求めることができる。
【0107】まず、2次元配列である量子化された輝度
画素の4画素×4ラインのブロックの変換係数を、図1
2に示すように、左上の低周波成分から右下の高周波成
分に向かってZig-zag scan(ジクサグスキャン)の順番
にせいれつするちでで、16個の1次元数列に変換す
る。
【0108】可逆符号化部117は、この1次元数列に
対して、MPEG2でも用いられているラン長とレベル値の
組み合わせの列への変換を施す。具体的な例を示すと、
(18,8,3,1,0,2,0,0,1,0,0,
0,0,0,0,0)という係数列は(レベル値,ラン
長)に変換すると(18,0),(8,0),(3,
0)、(1,0)、(2,1)、(1,2)、(EO
B)(End Of Block)のランレベルの組み合わせの列と
なり、このランレベルの組み合わせの列を、Tcoeff_lum
aとして符号化する。なお、(EOB)は、それ以降、
「0」以外の値の変換係数が存在しないことを示してお
り、上述した例の場合、10番目以降の係数の値が全て
「0」であることを示す。
【0109】なお、Tcoeff_chroma_ACは色差成分の4画
素×4ラインのブロックの直流成分を除いた変換係数を
Zig-zag scanして求められる。直流成分については2画
素×2ラインのブロックの変換係数に対応するTcoeff_c
hroma_DCとして求められる。
【0110】可逆符号化部117は、上述した変換係数
を図3に示す変換コード表31および図4に示すVLCテ
ーブル41と同様のランレベルの2次元VLCテーブルを
用いて符号化を行う。
【0111】ランレベルの2次元VLCでは、ラン長とレ
ベル値の組み合わせに対して、その発生頻度に準じたコ
ード長のVLCコードを割り当てる。すなわち、変換コー
ド表31(図3)で表されるランとレベルの組み合わせ
に対応するコード番号に対して、VLCテーブルを用いる
ことにより、VLCコードを割り当てることにより、ラン
レベルに対して多数のパターンのVLCテーブルを形成す
ることができる。
【0112】可逆符号化部117は、VLCテーブル選択
符号化部117Aを有しており、符号化に使用するVLC
テーブルをVLCテーブル選択符号化部117Aに選択さ
せる。
【0113】VLCテーブル選択符号化部117Aが、複
数のVLCテーブルの中から、どのVLCテーブル群を選択
し、用いるかは、あらかじめ全ての動画像シーケンス用
にデフォルトで規定しておくか、動画像シーケンス単位
でヘッダ情報としてVLCテーブル群を符号化しておく
か、フレーム単位でヘッダ情報としてVLCテーブル群を
符号化しておくかして、用意しておく。
【0114】図13乃至図15は、用意されたVLCテー
ブルの例を示す図である。なお、図13乃至図15にお
いては、ラン長とレベル値の組み合わせより直接VLCコ
ードを求めることができるように、ランレベルシンボル
とVLCコードで構成されるVLCテーブルの例が示されてい
る。しかしながら、図3に示す変換コード表31を用い
て、ランレベルシンボルに対応するコード番号を求め、
そのコード番号に対応するVLCコードを求めることがで
きるように、図4に示されるVLCテーブルと同様の、コ
ード番号とVLCコードで構成されるVLCテーブルを用意す
るようにしてもよい。
【0115】図13に示されるVLCテーブル135(VLC
2)は、ラン長の発生頻度が低い場合のためのテーブル
であり、他のテーブルと比べて、レベル値の大きいシン
ボルが短い符号に割り当てられているテーブルである。
【0116】図15に示されるVLCテーブル137(VLC
0)は、ラン長の発生頻度が高い場合のためのテーブル
であり、他のテーブルと比べて、レベル値の小さいシン
ボルが短い符号に割り当てられているテーブルである。
【0117】図14に示されるVLCテーブル136(VLC
1)は、ラン長の発生頻度が、VLCテーブル135(VLC
2)の場合と、VLCテーブル137(VLC0)の場合との
中間程度の場合のためのテーブルであり、他のテーブル
と比較して、レベル値が中間程度のシンボルが短い符号
に割り当てられているテーブルである。
【0118】なお、これらのVLCテーブルは、可逆符号
化部117に内蔵されるROM(Read Only Memory)また
はRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)
などに予め記憶されているようにしてもよい。また、用
意するVLCテーブルの数はいくつであってもよい。
【0119】ちなみに、用意するVLCテーブルの内容に
ついて制限は無く、どのようなVLCテーブルであっても
良いが、最適なVLCテーブルを適用できるようにVLCテー
ブルを用意する場合、通常、入力画像の性質やビットレ
ート等に依存して、VLCテーブルが用意される。
【0120】VLCテーブル選択符号化部117Aは、選
択されたVLCが適用される範囲である単一マクロブロッ
ク全体のランレベルシンボルの発生頻度を計算し、あら
かじめ用意しておいた3つのVLCテーブルの中から、そ
の発生頻度に最も近い、すなわち、その符号化単位を最
も効率よく圧縮できるVLCテーブルを選択する。可逆符
号化部117は、その選択されたVLCテーブルを用い
て、量子化された変換係数をランレベル符号化する。
【0121】また、VLCテーブル選択符号化部117A
で選択され、ランレベルシンボルに適用されたVLCテー
ブルには予め番号が付けられており、3つのVLC(VLC
2,VLC1、およびVLC0)が用意されている場合、2進
数表現では2ビットで指定することができるので、可逆
符号化部117は、このVLCテーブル指定のためのビッ
トを、指定されたVLCテーブルが適用される符号化単位
のヘッダ情報として画像圧縮情報に埋め込む。このVLC
テーブル指定のためのシンタックス要素を、ここではad
apted_vlc_indexと呼ぶこととする。なお、マクロブロ
ックのヘッダ情報に埋め込まれるadapted_vlc_indexをa
dapted_vlc_index_mbとする。
【0122】次に、可逆符号化部117によるマクロブ
ロック符号化処理について、図16および図17のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0123】最初に、可逆符号化部117は、図16の
ステップS101において、符号化された変換係数のヘ
ッダ部となるシンタックスを生成し、符号化を行う。
【0124】そして、ステップS102において、可逆
符号化部117は、内蔵するVLCテーブル選択符号化部
117Aに、上述したように変換係数のランレベルシン
ボルの発生頻度を計算させ、変換係数の符号化に最適な
VLCテーブルを、予め用意されたVLCテーブル群(VLC
2,VLC1、およびVLC0)より選択させる。そして、ス
テップS103において、可逆符号化部117は、最初
に輝度画素について、変換係数を符号化するか否かを判
定し、符号化すると判定した場合、ステップS104に
処理を進める。
【0125】可逆符号化部117は、ステップS104
において、ステップS102において選択されたVLCテ
ーブルを用いて、上述したように輝度画素の変換係数を
符号化する。そして、ステップS105に進み、可逆符
号化部117は、全ての変換ブロックについて符号化し
たか否かを判定し、符号化していないと判定した場合、
ステップS104に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS105において、全ての変換ブロック
について符号化したと判定した場合、可逆符号化部11
7は、図17のステップS106に処理を進める。
【0126】また、ステップS103において、輝度画
素の変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆符号
化部117は、ステップS104およびステップS10
5の処理を省略し、図17のステップS106に処理を
進める。
【0127】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS103において、輝度画素の変換係数を符号化する
か否かを判定し、符号化する場合、ステップS104お
よびステップS105の処理を繰り返し、輝度画素の全
ての変換ブロックについて符号化を行い、図17のステ
ップS106に処理を進める。また、ステップS103
において、輝度画素の変換係数を符号化しないと判定し
た場合、可逆符号化部117は、輝度画素の符号化処理
を省略し、直接、図17のステップS106に処理を進
める。
【0128】図17のステップS106において、可逆
符号化部117は、輝度画素における場合と同様に、色
差画素の直流成分を符号化するか否かを判定し、符号化
すると判定した場合、ステップS107において、色差
画素の直流成分の変換係数を符号化し、ステップS10
8において、全ての変換ブロックについて符号化したか
否かを判定する。まだ、全ての変換ブロックについて符
号化していないと判定した場合、可逆符号化部117
は、ステップS107に処理を戻し、それ以降の処理を
繰り返す。
【0129】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S109に処理を進める。なお、ステップS106にお
いて、色差画素の直流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS10
7およびステップS108の処理を省略し、ステップS
109に処理を進める。
【0130】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS106において、色差画素の直流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S107およびステップS108の処理を繰り返し、色
差画素の直流成分の全ての変換ブロックについて符号化
を行い、ステップS109に処理を進める。また、ステ
ップS106において、色差画素の直流成分の変換係数
を符号化しないと判定した場合、可逆符号化部117
は、色差画素の直流成分の符号化処理を省略し、直接、
ステップS109に処理を進める。
【0131】ステップS109において、可逆符号化部
117は、輝度画素における場合と同様に、色差画素の
交流成分を符号化するか否かを判定し、符号化すると判
定した場合、ステップS110において、色差画素の交
流成分の変換係数を符号化し、ステップS111におい
て、全ての変換ブロックについて符号化したか否かを判
定する。また、全ての変換ブロックについて符号化して
いないと判定した場合、可逆符号化部117は、ステッ
プS110に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0132】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S112に処理を進める。なお、ステップS109にお
いて、色差画素の交流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS11
0およびステップS111の処理を省略し、ステップS
112に処理を進める。
【0133】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS109において、色差画素の交流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S110およびステップS111の処理を繰り返し、色
差画素の交流成分の全ての変換ブロックについて符号化
を行い、ステップS112に処理を進める。また、ステ
ップS109において、色差画素の交流成分の変換係数
を符号化しないと判定した場合、可逆符号化部117
は、色差画素の交流成分の符号化処理を省略し、直接、
ステップS112に処理を進める。
【0134】ステップS112において、可逆符号化部
117は、全てのマクロブロックについて符号化を行っ
たか否かを判定し、符号化していないと判定した場合、
図16のステップS101に処理を戻し、それ以降の処
理を繰り返す。また、ステップS112において、全て
のマクロブロックについて符号化を行ったと判定した場
合、可逆符号化部117は、マクロブロック符号化処理
を終了する。
【0135】すなわち、可逆符号化部117は、マクロ
ブロック毎に、ステップS101乃至ステップS112
の処理を繰り返し、全てのマクロブロックについて変換
係数を符号化する。
【0136】以上のように処理することにより、可逆符
号化部117は、変換係数の符号化に最適なVLCテーブ
ルを、マクロブロック毎に選択することができるので、
より効率的に情報圧縮を行うことができる。
【0137】図18は、上述した処理により変換係数を
符号化した、マクロブロック単位のシンタックスの例を
示す図である。
【0138】図18において、マクロブロックの符号化
データ140は、ヘッダ部を形成するマクロブロックヘ
ッダ141、符号化された輝度画素の変換係数142
(Tcoeff_luma)、符号化された色差画素の直流成分の
変換係数143(Tcoeff_chroma_DC)、および、符号化
された色差画素の交流成分の変換係数144(Tcoeff_c
hroma_AC)により構成される。
【0139】マクロブロックヘッダ141には、有意ブ
ロックの配置パターンを示すコードブロックパターン1
41A(CBP)、および上述した符号化処理に用いられ
るVLCテーブルに関する情報141B(adaptive_vlc_in
dex_mb)等を含む、このマクロブロックの符号化に関す
る情報で構成されている。
【0140】以上のように、可逆符号化部117のVLC
テーブル選択符号化部117Aが、マクロブロック単位
で変換係数の符号化に用いるVLCテーブルを選択する場
合、VLCテーブルに関する情報141B(adaptive_vlc_
index_mb)は、マクロブロックヘッダ141に含めて構
成される。
【0141】以上において、可逆符号化部117のVLC
テーブル選択符号化部117Aは、変換係数を符号化す
るのに用いるVLCテーブル(VLC2,VLC1、またはVLC
0)を、マクロブロック単位で選択するように説明した
が、これに限らず、例えば、マクロブロックの輝度画素
と色差画素の各成分に対してそれぞれ異なるVLCテーブ
ルを用いるようにしてもよい。
【0142】可逆符号化部117のVLCテーブル選択符
号化部117Aがマクロブロックの輝度画素と色差画素
の各成分に対してそれぞれ異なるVLCテーブルを選択す
る場合のマクロブロック符号化処理について、図19お
よび図20のフローチャートを参照して説明する。
【0143】最初に、可逆符号化部117は、図19の
ステップS131において、符号化された変換係数のヘ
ッダ部となるシンタックスを生成し、符号化を行う。
【0144】そして、ステップS132において、可逆
符号化部117は、輝度画素について、変換係数を符号
化するか否かを判定し、符号化すると判定した場合、ス
テップS133に処理を進める。
【0145】可逆符号化部117は、ステップS133
において、内蔵するVLCテーブル選択符号化部117A
に、上述したように変換係数のランレベルシンボルの発
生頻度を計算させ、変換係数の符号化に最適なVLCテー
ブルを、予め用意されたVLCテーブル群(VLC2,VLC
1、およびVLC0)より選択させる。そして、可逆符号
化部117は、ステップS134において、ステップS
133において選択されたVLCテーブルを用いて、上述
したように輝度画素の変換係数を符号化する。そして、
ステップS135に進み、可逆符号化部117は、全て
の変換ブロックについて符号化したか否かを判定し、全
ての変換ブロックについて符号化していないと判定した
場合、ステップS134に戻り、それ以降の処理を繰り
返す。また、ステップS135において、全ての変換ブ
ロックについて符号化したと判定した場合、可逆符号化
部117は、図20のステップS136に処理を進め
る。
【0146】また、ステップS132において、輝度画
素の変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆符号
化部117は、ステップS133乃至ステップS135
の処理を省略し、図20のステップS136に処理を進
める。
【0147】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS132において、輝度画素の変換係数を符号化する
か否かを判定し、符号化する場合、ステップS133に
おいて、VLCテーブル選択符号化部117Aに輝度画素
の変換係数用のVLCテーブルを選択させ、ステップS1
34およびステップS135の処理を繰り返し、輝度画
素の全ての変換ブロックについて符号化を行い、図20
のステップS136に処理を進める。また、ステップS
132において、輝度画素の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、輝度画素の符号
化処理を省略し、直接、図20のステップS136に処
理を進める。
【0148】図20のステップS136において、可逆
符号化部117は、輝度画素における場合と同様に、色
差画素の直流成分を符号化するか否かを判定し、符号化
すると判定した場合、ステップS137において、VLC
テーブル選択符号化部117Aに色差画素の直流成分の
変換係数用のVLCテーブルを選択させ、ステップS13
8において、色差画素の直流成分の変換係数を符号化
し、ステップS139において、全ての変換ブロックに
ついて符号化したか否かを判定する。全ての変換ブロッ
クについて符号化していないと判定した場合、可逆符号
化部117は、ステップS138に処理を戻し、それ以
降の処理を繰り返す。
【0149】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S140に処理を進める。なお、ステップS136にお
いて、色差画素の直流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS13
7乃至ステップS139の処理を省略し、ステップS1
40に処理を進める。
【0150】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS136において、色差画素の直流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S137において、内蔵するVLCテーブル選択符号化部
117Aに符号化に用いるVLCテーブルを選択させ、ス
テップS138およびステップS139の処理を繰り返
し、色差画素の直流成分の全ての変換ブロックについて
符号化を行い、ステップS140に処理を進める。ま
た、ステップS136において、色差画素の直流成分の
変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆符号化部
117は、色差画素の直流成分の符号化処理を省略し、
直接、ステップS140に処理を進める。
【0151】ステップS140において、輝度画素にお
ける場合と同様に、可逆符号化部117は、色差画素の
交流成分を符号化するか否かを判定し、符号化すると判
定した場合、ステップS141において、VLCテーブル
選択符号化部117Aに色差画素の直流成分の変換係数
用のVLCテーブルを選択させ、ステップS142におい
て、色差画素の交流成分の変換係数を符号化し、ステッ
プS143において、全ての変換ブロックについて符号
化したか否かを判定する。全ての変換ブロックについて
符号化していないと判定した場合、可逆符号化部117
は、ステップS142に処理を戻し、それ以降の処理を
繰り返す。
【0152】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S144に処理を進める。なお、ステップS140にお
いて、色差画素の交流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS14
1乃至ステップS143の処理を省略し、ステップS1
44に処理を進める。
【0153】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS140において、色差画素の交流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S141において、内蔵するVLCテーブル選択符号化部
117Aに符号化に用いるVLCテーブルを選択させ、ス
テップS142およびステップS143の処理を繰り返
し、色差画素の交流成分の全ての変換ブロックについて
符号化を行い、ステップS144に処理を進める。ま
た、ステップS140において、色差画素の交流成分の
変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆符号化部
117は、色差画素の交流成分の符号化処理を省略し、
直接、ステップS144に処理を進める。
【0154】ステップS144において、可逆符号化部
117は、全てのマクロブロックについて符号化を行っ
たか否かを判定し、全てのマクロブロックについて符号
化していないと判定した場合、図19のステップS13
1に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ス
テップS144において、全てのマクロブロックについ
て符号化を行ったと判定した場合、可逆符号化部117
は、マクロブロック符号化処理を終了する。
【0155】すなわち、可逆符号化部117は、マクロ
ブロック毎に、ステップS131乃至ステップS144
の処理を繰り返し、全てのマクロブロックについて変換
係数を符号化する。
【0156】以上のように処理することにより、可逆符
号化部117は、マクロブロックの輝度画素と色差画素
の各成分に対してそれぞれ最適なVLCテーブルを選択す
ることができるので、より効率的に情報圧縮を行うこと
ができる。
【0157】図21は、上述した処理により変換係数を
符号化した、マクロブロック単位のシンタックスの例を
示す図である。
【0158】図21において、マクロブロックの符号化
データ150は、ヘッダ部を形成するマクロブロックヘ
ッダ151、符号化された輝度画素の変換係数153
(Tcoeff_luma)、符号化された色差画素の直流成分の
変換係数155(Tcoeff_chroma_DC)、符号化された色
差画素の交流成分の変換係数157(Tcoeff_chroma_A
C)により構成される。
【0159】マクロブロックヘッダ151には、有意ブ
ロックの配置パターンを示すコードブロックパターン1
51A(CBP)を含む、このマクロブロックの符号化に
関する情報で構成されている。また、符号化された輝度
画素の変換係数153(Tcoeff_luma)の前には、その
符号化に使用されたVLCテーブルに関する情報152(a
daptive_vlc_index_luma)が挿入され、符号化された色
差画素の直流成分の変換係数155(Tcoeff_chroma_D
C)の前には、その符号化に使用されたVLCテーブルに関
する情報154(adaptive_vlc_index_chroma_dc)が挿
入され、符号化された色差画素の交流成分の変換係数1
57(Tcoeff_chroma_AC)の前には、その符号化に使用
されたVLCテーブルに関する情報156(adaptive_vlc_
index_chroma_ac)が挿入される。
【0160】以上のように、可逆符号化部117のVLC
テーブル選択符号化部117Aが、画素の種類毎の変換
係数の符号化に用いるVLCテーブルを選択する場合、輝
度画素の変換係数の符号化に使用されたVLCテーブルに
関する情報152(adaptive_vlc_index_luma)、色差
画素の直流成分の符号化に使用されたVLCテーブルに関
する情報154(adaptive_vlc_index_chroma_dc)、お
よび色差画素の交流成分の符号化に使用されたVLCテー
ブルに関する情報156(adaptive_vlc_index_chroma_
ac)は、それぞれ、符号化された輝度画素の変換係数1
53(Tcoeff_luma)、符号化された色差画素の直流成
分の変換係数155(Tcoeff_chroma_DC)、および符号
化された色差画素の交流成分の変換係数156(adapti
ve_vlc_index_chroma_ac)の前に挿入される。
【0161】また、可逆符号化部117は、上述した以
外にも、例えば、各変換ブロックに対してそれぞれ異な
るVLCテーブル(VLC2,VLC1、またはVLC0)を用いる
ようにしてもよい。
【0162】可逆符号化部117のVLCテーブル選択符
号化部117Aが各変換ブロックに対してそれぞれ異な
るVLCテーブルを選択する場合のマクロブロック符号化
処理について、図22および図23のフローチャートを
参照して説明する。
【0163】最初に、可逆符号化部117は、図22の
ステップS161において、符号化された変換係数のヘ
ッダ部となるシンタックスを生成し、符号化を行う。
【0164】そして、ステップS162において、可逆
符号化部117は、輝度画素について、変換係数を符号
化するか否かを判定し、符号化すると判定した場合、ス
テップS163に処理を進める。
【0165】可逆符号化部117は、ステップS163
において、内蔵するVLCテーブル選択符号化部117A
に、変換ブロック内の変換係数の符号化に最適なVLCテ
ーブルを、予め用意されたVLCテーブル群(VLC2,VLC
1、およびVLC0)より選択させる。そして、可逆符号
化部117は、ステップS164において、ステップS
163において選択されたVLCテーブルを用いて輝度画
素の変換係数を符号化する。そして、ステップS165
に進み、可逆符号化部117は、全ての変換ブロックに
ついて符号化したか否かを判定し、全ての変換ブロック
について符号化していないと判定した場合、ステップS
163に戻り、それ以降の処理を繰り返す。また、ステ
ップS165において、全ての変換ブロックについて符
号化したと判定した場合、可逆符号化部117は、図2
3のステップS166に処理を進める。
【0166】また、ステップS162において、輝度画
素の変換係数を符号化しないと判定した場合、可逆符号
化部117は、ステップS163乃至ステップS165
の処理を省略し、図23のステップS166に処理を進
める。
【0167】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS162において、輝度画素の変換係数を符号化する
か否かを判定し、符号化する場合、ステップS163乃
至ステップS135の処理を繰り返し、輝度画素の全て
の変換ブロックについて、変換テーブルを選択して符号
化を行い、図23のステップS166に処理を進める。
また、ステップS162において、輝度画素の変換係数
を符号化しないと判定した場合、可逆符号化部117
は、輝度画素の符号化処理を省略し、直接、図23のス
テップS166に処理を進める。
【0168】図23のステップS166において、可逆
符号化部117は、輝度画素の場合と同様に、色差画素
の直流成分を符号化するか否かを判定し、符号化すると
判定した場合、ステップS167において、VLCテーブ
ル選択符号化部117Aに変換テーブル毎に最適なVLC
テーブルを選択させ、ステップS168において、変換
係数を符号化し、ステップS169において、全ての変
換ブロックについて符号化したか否かを判定する。全て
の変換ブロックについて符号化していないと判定した場
合、可逆符号化部117は、ステップS167に処理を
戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0169】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S170に処理を進める。なお、ステップS166にお
いて、色差画素の直流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS16
7乃至ステップS169の処理を省略し、ステップS1
70に処理を進める。
【0170】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS166において、色差画素の直流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S167乃至ステップS169の処理を繰り返し、色差
画素の直流成分の全ての変換ブロックについて、VLCテ
ーブルを選択して符号化を行い、ステップS170に処
理を進める。また、ステップS166において、色差画
素の直流成分の変換係数を符号化しないと判定した場
合、可逆符号化部117は、色差画素の直流成分の符号
化処理を省略し、直接、ステップS170に処理を進め
る。
【0171】同様に、ステップS170において、可逆
符号化部117は、色差画素の交流成分を符号化するか
否かを判定し、符号化すると判定した場合、ステップS
171において、VLCテーブル選択符号化部117Aに
変換ブロック毎に最適なVLCテーブルを選択させ、ステ
ップS172において、色差画素の交流成分の変換係数
を符号化し、ステップS173において、全ての変換ブ
ロックについて符号化したか否かを判定する。全ての変
換ブロックについて符号化していないと判定した場合、
可逆符号化部117は、ステップS171に処理を戻
し、それ以降の処理を繰り返す。
【0172】また、全ての変換ブロックについて符号化
したと判定した場合、可逆符号化部117は、ステップ
S174に処理を進める。なお、ステップS170にお
いて、色差画素の交流成分の変換係数を符号化しないと
判定した場合、可逆符号化部117は、ステップS17
1乃至ステップS173の処理を省略し、ステップS1
74に処理を進める。
【0173】すなわち、可逆符号化部117は、ステッ
プS170において、色差画素の交流成分の変換係数を
符号化するか否かを判定し、符号化する場合、ステップ
S171乃至ステップS173の処理を繰り返し、色差
画素の交流成分の全ての変換ブロックについて、VLCテ
ーブルを選択して符号化を行い、ステップS174に処
理を進める。また、ステップS170において、色差画
素の交流成分の変換係数を符号化しないと判定した場
合、可逆符号化部117は、色差画素の交流成分の符号
化処理を省略し、直接、ステップS174に処理を進め
る。
【0174】ステップS174において、可逆符号化部
117は、全てのマクロブロックについて符号化を行っ
たか否かを判定し、全てのマクロブロックについて符号
化していないと判定した場合、図22のステップS16
1に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ス
テップS174において、全てのマクロブロックについ
て符号化を行ったと判定した場合、可逆符号化部117
は、マクロブロック符号化処理を終了する。
【0175】すなわち、可逆符号化部117は、マクロ
ブロック毎に、ステップS161乃至ステップS174
の処理を繰り返し、全てのマクロブロックについて変換
係数を符号化する。
【0176】以上のように処理することにより、可逆符
号化部117は、各変換ブロックに対してそれぞれ最適
なVLCテーブルを選択することができるので、より効率
的に情報圧縮を行うことができる。
【0177】図24は、上述した処理により変換係数を
符号化した、マクロブロック単位のシンタックスの構成
例を示す図である。
【0178】図24において、マクロブロックの符号化
データ160は、ヘッダ部を形成するマクロブロックヘ
ッダ161、符号化された輝度画素の変換ブロック毎の
変換係数163−1乃至163−16(Tcoeff_lum
a)、符号化された色差画素の変換ブロック毎の直流成
分の変換係数164−1および164−2(Tcoeff_chr
oma_DC)、並びに、符号化された色差画素の交流成分の
変換ブロック毎の変換係数165−1乃至165−8
(Tcoeff_chroma_AC)により構成される。
【0179】マクロブロックヘッダ161は、有意ブロ
ックの配置パターンを示すコードブロックパターン16
1A(CBP)を含む、このマクロブロックの符号化に関
する情報で構成されている。また、符号化された輝度画
素の変換ブロック毎の変換係数163−1乃至163−
16(Tcoeff_luma)、符号化された色差画素の変換ブ
ロック毎の直流成分の変換係数164−1および164
−2(Tcoeff_chroma_DC)、並びに、符号化された色差
画素の交流成分の変換ブロック毎の変換係数165−1
乃至165−8(Tcoeff_chroma_AC)のそれぞれの前に
は、各変換ブロックの変換係数の符号化に使用したVLC
テーブルに関する情報162−1乃至162−26(ad
aptive_vlc_index_block)が挿入される。
【0180】以上のように、可逆符号化部117のVLC
テーブル選択符号化部117Aが、変換ブロック毎に変
換係数の符号化に用いるVLCテーブル(VLC2,VLC1、
およびVLC0)を選択する場合、各変換ブロックの変換
係数の符号化に使用したVLCテーブルに関する情報(ada
ptive_vlc_index_block)162−1乃至162−26
は、それぞれ、符号化された輝度画素の変換ブロック毎
の変換係数163−1乃至163−16(Tcoeff_lum
a)、符号化された色差画素の変換ブロック毎の直流成
分の変換係数164−1および164−2(Tcoeff_chr
oma_DC)、並びに、符号化された色差画素の交流成分の
変換ブロック毎の変換係数165−1乃至165−8
(Tcoeff_chroma_AC)の前に挿入される。
【0181】以上のようにして符号化された変換係数
は、可逆符号化部117より蓄積バッファ118に供給
され、蓄積された後、画像圧縮情報として出力端子11
9より出力される。
【0182】また、蓄積バッファ118は、蓄積された
データ量に関する情報をレート制御部120に供給す
る。レート制御部120は、その情報に基づいて量子化
部116を制御し、蓄積バッファ118に蓄積されてい
るデータ残量が許容上限値まで増量すると、量子化スケ
ールを大きくすることにより、量子化データのデータ量
を低下させる。また、これとは逆に、蓄積バッファ11
8に蓄積されているデータ残量が許容下限値まで減少す
ると、レート制御部120は、量子化部116の量子化
スケールを小さくすることにより、量子化データのデー
タ量を増大させる。このようにして、レート制御部12
0は、蓄積バッファ118のオーバフローまたはアンダ
フローを防止する。
【0183】また、量子化部116は量子化後の変換係
数を逆量子化部121に供給し、逆量子化部121はそ
の変換係数を逆量子化し、逆直交変換部122は逆量子
化された変換係数に対して逆直交変換処理を施して復号
画像情報を生成し、その情報をフレームメモリ123に
供給して蓄積させる。
【0184】このとき、逆直交変換部122は、入力さ
れた輝度画素の変換係数に対して、以下の連立方程式で
表される直交変換処理を施す。
【0185】
【数3】
【0186】式(10)乃至(13)において変数A,B,
C、およびDは、直交変換部115より出力され、量子化
部116、逆量子化部121を介して逆直交変換部12
2に入力された画像情報の直交変換係数値であり、変数
a’,b’,c’、およびd’は復元される画素値である。
【0187】なお、式(1)乃至(4)、並びに、式
(10)乃至(13)で表される直交変換には正規化が
含まれていない。すなわち、順直交変換前の画素値aと
逆直交変換後の画素値a'の関係はa'=676aとなる。JVTで
はこの正規化処理は量子化部116と逆量子化部121
で実施されることになっている。
【0188】また逆直交変換部122は、画像情報の色
差成分に対して、式(5)乃至(8)で表される直交変
換に対応する、以下の連立方程式で表される逆直交変換
処理を行う。
【0189】
【数4】
【0190】さらに、画面並べ替えバッファ113は、
インター(画像間)符号化が行われる画像の場合、画像
情報を動き予測・補償部124に供給する。動き予測・
補償部124は、同時に参照される画像情報をフレーム
メモリ123より取り出し、動き予測・補償処理を施し
て参照画像情報を生成する。動き予測・補償部124
は、この参照画像情報を加算器(減算器)114に供給
し、加算器(減算器)114は、参照画像情報を当該画
像情報との差分信号に変換する。また、動き予測・補償
部124は、同時に動きベクトル情報を可逆符号化部1
17に供給する。
【0191】可逆符号化部117は、その動きベクトル
情報に対して可変長符号化または算術符号化等の可逆符
号化処理を施し、画像圧縮情報のヘッダ部に挿入される
情報を生成する。なお、その他の処理については、イン
トラ符号化を施される画像圧縮情報と同様であるため、
それらの説明は省略する。
【0192】以上のようにして、画像情報符号化装置1
10は、入力端子111より入力された画像情報を最適
なVLCテーブルを用いて符号化し、出力端子119より
画像圧縮情報として出力する。
【0193】次に、上述した画像情報符号化装置110
に対応する画像情報復号装置の主な構成例を図25に示
す。図25において、画像情報復号装置170は、入力
端子171より入力された画像情報を圧縮し、出力端子
179より画像圧縮情報として出力する。画像情報復号
装置170の蓄積バッファ172は、入力端子111よ
り入力された画像圧縮情報を一時的に蓄積した後、可逆
復号部173に供給する。
【0194】可逆復号部173は、定められた画像圧縮
情報のフォーマットに基づき、画像圧縮情報に対して可
変長復号若しくは算術復号等の処理を施し、ヘッダ部に
格納された符号化モード情報を取得し逆量子化部174
等に供給する。また同様に、可逆復号部173は、量子
化された変換係数を取得し逆量子化部174に供給す
る。さらに、可逆復号部173は、復号するフレームが
インター符号化されたものである場合には、画像圧縮情
報のヘッダ部に格納された動きベクトル情報についても
復号し、その情報を動き予測・補償部181に供給す
る。
【0195】可逆復号部173に内蔵されているVLCテ
ーブル選択復号部173Aは、可逆復号部173が取得
した画像圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関する情報
に基づいて、マクロブロック毎に、復号処理に使用する
VLCテーブル(VLC2,VLC1、またはVLC0)を選択す
る。可逆復号部173は、VLCテーブル選択復号部17
3Aが選択したVLCテーブルを用いて画像圧縮情報の復
号処理を行う。
【0196】逆量子化部174は、可逆復号部173か
ら供給された量子化後の変換係数を、可逆復号部173
より取得した符号化モード情報に含まれる量子化スケー
ル等の情報に基づいて逆量子化し、逆量子化した変換係
数を逆直交変換部175に供給する。
【0197】逆直交変換部175は、定められた画像圧
縮情報のフォーマットに基づき、変換係数に対して逆離
散コサイン変換若しくは逆カルーネン・レーベ変換等の
逆直交変換を施し、画面並べ替えバッファ177に供給
する。
【0198】画面並べ替えバッファ177は、取得した
画像情報を所定の順番に並べ替え、D/A変換部178
に供給する。D/A変換部178は、取得した画像情報
をアナログ信号に変換し、出力端子179を介して、画
像情報として出力させる。
【0199】また、フレームメモリ180は、逆直交変
換部175より出力された画像情報を取得し、一時的に
保持する。動き予測・補償部181は、可逆復号処理が
施された動きベクトル情報とフレームメモリ180に格
納された画像情報とに基づいて参照画像を生成し、加算
器176に供給する。加算器176は、この参照画像と
逆直交変換部175の出力とを合成する。
【0200】次に、図25に示す画像情報復号装置17
0の動作について説明する。
【0201】入力端子171より入力された画像圧縮情
報は、蓄積バッファ172において一時的に格納された
後、可逆復号部173に転送される。可逆復号部173
は、定められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、
画像圧縮情報に対して可変長復号若しくは算術復号等の
処理を施し、ヘッダ部に格納された符号化モード情報を
取得し逆量子化部174等に供給する。また同様に、可
逆復号部173は、量子化された変換係数を取得し逆量
子化部174に供給する。さらに、可逆復号部173
は、復号するフレームがインター符号化されたものであ
る場合には、画像圧縮情報のヘッダ部に格納された動き
ベクトル情報についても復号し、その情報を動き予測・
補償部181に供給する。
【0202】このとき、可逆復号部173において実行
されるマクロブロック復号処理について、図26および
図27のフローチャートを参照して説明する。
【0203】最初に、可逆復号部173は、図26のス
テップS191において、供給された画像圧縮情報のヘ
ッダ部を復号する。
【0204】そして、ステップS192において、可逆
復号部173は、内蔵するVLCテーブル選択復号部17
3Aに、復号したヘッダ部に含まれるVLCテーブルに関
する情報に基づいて、変換係数の復号に使用するVLCテ
ーブルを指定させる。そして、ステップS193におい
て、可逆復号部173は、最初に輝度画素について、変
換係数を復号するか否かを判定し、復号可能な変換係数
が存在し、復号すると判定した場合、ステップS194
に処理を進める。
【0205】可逆復号部173は、ステップS194に
おいて、ステップS192において指定されたVLCテー
ブル、すなわち、図8に示す画像情報符号化装置110
の可逆符号化部117において使用されたVLCテーブル
(VLC2,VLC1、またはVLC0)を用いて、輝度画素の
変換係数を復号する。そして、ステップS195に進
み、可逆復号部173は、全ての変換ブロックについて
復号したか否かを判定し、全ての変換ブロックについて
復号していないと判定した場合、ステップS194に戻
り、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS19
5において、全ての変換ブロックについて復号したと判
定した場合、可逆復号部173は、図27のステップS
196に処理を進める。
【0206】また、ステップS193において、輝度画
素の変換係数を復号しないと判定した場合、可逆復号部
173は、ステップS194およびステップS195の
処理を省略し、図27のステップS196に処理を進め
る。
【0207】すなわち、可逆復号部173は、ステップ
S193において、符号化された輝度画素の変換係数を
復号するか否かを判定し、復号する場合、ステップS1
94およびステップS195の処理を繰り返し、輝度画
素の全ての変換ブロックについて復号処理を行い、図2
7のステップS196に処理を進める。また、ステップ
S193において、符号化された輝度画素の変換係数を
復号しないと判定した場合、可逆復号部173は、輝度
画素の復号処理を省略し、直接、図27のステップS1
96に処理を進める。
【0208】図27のステップS196において、可逆
復号部173は、輝度画素における場合と同様に、色差
画素の直流成分を復号するか否かを判定し、復号すると
判定した場合、ステップS197において、ステップS
192において指定されたVLCテーブルを用いて、符号
化された色差画素の直流成分の変換係数を復号し、ステ
ップS198において、全ての変換ブロックについて復
号したか否かを判定する。全ての変換ブロックについて
復号していないと判定した場合、可逆復号部173は、
ステップS197に処理を戻し、それ以降の処理を繰り
返す。
【0209】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS1
99に処理を進める。なお、ステップS196におい
て、符号化された色差画素の直流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S197およびステップS198の処理を省略し、ステ
ップS199に処理を進める。
【0210】すなわち、可逆復号部173は、ステップ
S196において、符号化された色差画素の直流成分の
変換係数を復号するか否かを判定し、復号する場合、ス
テップS197およびステップS198の処理を繰り返
し、色差画素の直流成分の全ての変換ブロックについて
符号化を行い、ステップS199に処理を進める。ま
た、ステップS196において、符号化された色差画素
の直流成分の変換係数を復号しないと判定した場合、可
逆復号部173は、色差画素の直流成分の復号処理を省
略し、直接、ステップS199に処理を進める。
【0211】ステップS199において、可逆復号部1
73は、輝度画素における場合と同様に、符号化された
色差画素の交流成分を復号するか否かを判定し、復号す
ると判定した場合、ステップS200において、ステッ
プS192において指定されたVLCテーブルを用いて色
差画素の交流成分の変換係数を復号し、ステップS20
1において、全ての変換ブロックについて復号したか否
かを判定する。全ての変換ブロックについて復号してい
ないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS
200に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0212】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS2
02に処理を進める。なお、ステップS199におい
て、符号化された色差画素の交流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S200およびステップS201の処理を省略し、ステ
ップS202に処理を進める。
【0213】すなわち、可逆復号部173は、ステップ
S199において、符号化された色差画素の交流成分の
変換係数を復号するか否かを判定し、復号する場合、ス
テップS200およびステップS201の処理を繰り返
し、色差画素の交流成分の全ての変換ブロックについて
復号処理を行い、ステップS202に処理を進める。ま
た、ステップS199において、符号化された色差画素
の交流成分の変換係数を復号しないと判定した場合、可
逆復号部173は、色差画素の交流成分の復号処理を省
略し、直接、ステップS202に処理を進める。
【0214】ステップS202において、可逆復号部1
73は、全てのマクロブロックについて復号処理を行っ
たか否かを判定し、全てのマクロブロックについて復号
していないと判定した場合、図23のステップS191
に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステ
ップS202において、全てのマクロブロックについて
復号処理を行ったと判定した場合、可逆復号部173
は、マクロブロック復号処理を終了する。
【0215】すなわち、可逆復号部173は、マクロブ
ロック毎に、ステップS191乃至ステップS202の
処理を繰り返し、復号可能な全てのマクロブロックにつ
いて符号化された変換係数を復号する。
【0216】以上のように処理することにより、可逆復
号部173は、最適なVLCテーブル(VLC2,VLC1、ま
たはVLC0)により符号化された変換係数を復号するこ
とができるので、より効率的に行われた情報圧縮に対応
することができる。
【0217】以上において、マクロブロック単位でVLC
テーブルが選択され、符号化された変換係数に対応する
処理について説明したが、これに限らず、可逆復号部1
73は、例えば、マクロブロックの輝度画素と色差画素
の各成分に対してそれぞれ異なるVLCテーブルが用いら
れて符号化された変換係数に対応するようにしてもよ
い。
【0218】上述したような場合における、可逆復号部
173によるマクロブロック復号処理について、図28
および図29のフローチャートを参照して説明する。
【0219】最初に、可逆復号部173は、図28のス
テップS221において、符号化された変換係数のヘッ
ダ部を復号する。
【0220】そして、ステップS222において、可逆
復号部173は、輝度画素について、符号化された変換
係数を復号するか否かを判定し、復号可能な変換係数が
存在し、復号すると判定した場合、ステップS223に
処理を進める。
【0221】可逆復号部173は、ステップS223に
おいて、内蔵するVLCテーブル選択復号部173Aに、
供給された画像圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関す
る情報に基づいて、変換係数の復号に使用するVLCテー
ブルを指定させる。そして、ステップS224におい
て、可逆復号部173は、ステップS223において指
定されたVLCテーブル、すなわち、図8に示す画像情報
符号化装置110の可逆符号化部117において使用さ
れたVLCテーブルを用いて、輝度画素の変換係数を復号
する。そして、ステップS225に進み、可逆復号部1
73は、全ての変換ブロックについて復号したか否かを
判定し、復号していないと判定した場合、ステップS2
24に戻り、それ以降の処理を繰り返す。また、ステッ
プS225において、全ての変換ブロックについて復号
したと判定した場合、可逆復号部173は、図25のス
テップS226に処理を進める。
【0222】また、ステップS222において、輝度画
素の変換係数を復号しないと判定した場合、可逆復号部
173は、ステップS223乃至ステップS225の処
理を省略し、図24のステップS226に処理を進め
る。
【0223】図26のステップS226において、可逆
復号部173は、輝度画素における場合と同様に、符号
化された色差画素の直流成分を復号するか否かを判定
し、復号すると判定した場合、ステップS227におい
て、内蔵するVLCテーブル選択復号部173Aに、供給
された画像圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関する情
報に基づいて、変換係数の復号に使用するVLCテーブル
を指定させる。
【0224】そして、可逆復号部173は、ステップS
228において、ステップS227において指定された
VLCテーブルを用いて、符号化された色差画素の直流成
分の変換係数を復号し、ステップS229において、全
ての変換ブロックについて復号したか否かを判定する。
全ての変換ブロックについて復号していないと判定した
場合、可逆復号部173は、ステップS228に処理を
戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0225】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS2
30に処理を進める。なお、ステップS226におい
て、符号化された色差画素の直流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S227乃至ステップS229の処理を省略し、ステッ
プS230に処理を進める。
【0226】ステップS230において、可逆復号部1
73は、輝度画素における場合と同様に、符号化された
色差画素の交流成分を復号するか否かを判定し、復号す
ると判定した場合、ステップS231において、内蔵す
るVLCテーブル選択復号部173Aに、供給された画像
圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関する情報に基づい
て、変換係数の復号に使用するVLCテーブルを指定さ
せ、ステップS232において、ステップS231にお
いて指定されたVLCテーブルを用いて色差画素の交流成
分の変換係数を復号し、ステップS233において、全
ての変換ブロックについて復号したか否かを判定する。
全ての変換ブロックについて復号していないと判定した
場合、可逆復号部173は、ステップS232に処理を
戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0227】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS2
34に処理を進める。なお、ステップS230におい
て、符号化された色差画素の交流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S231乃至ステップS233の処理を省略し、ステッ
プS234に処理を進める。
【0228】ステップS234において、可逆復号部1
73は、全てのマクロブロックについて復号処理を行っ
たか否かを判定し、全てのマクロブロックについて復号
していないと判定した場合、図28のステップS221
に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステ
ップS234において、全てのマクロブロックについて
復号処理を行ったと判定した場合、可逆復号部173
は、マクロブロック復号処理を終了する。
【0229】すなわち、可逆復号部173は、マクロブ
ロック毎に、ステップS221乃至ステップS234の
処理を繰り返し、復号可能な全てのマクロブロックにつ
いて符号化された変換係数を復号する。
【0230】以上のように処理することにより、可逆復
号部173は、最適なVLCテーブルにより符号化された
変換係数を復号することができるので、より効率的に行
われた情報圧縮に対応することができる。
【0231】以上において、画素の種類によりVLCテー
ブルが選択され、符号化された変換係数に対応する処理
について説明したが、これに限らず、可逆復号部173
は、例えば、各変換ブロックに対してそれぞれ異なるVL
Cテーブルが用いられて符号化された変換係数に対応す
るようにしてもよい。
【0232】上述したような場合における、可逆復号部
173によるマクロブロック復号処理について、図30
および図31のフローチャートを参照して説明する。
【0233】最初に、可逆復号部173は、図30のス
テップS251において、符号化された変換係数のヘッ
ダ部を復号する。
【0234】そして、ステップS252において、可逆
復号部173は、輝度画素について、符号化された変換
係数を復号するか否かを判定し、復号可能な変換係数が
存在し、復号すると判定した場合、ステップS253に
処理を進める。
【0235】可逆復号部173は、ステップS253に
おいて、内蔵するVLCテーブル選択復号部173Aに、
供給された画像圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関す
る情報に基づいて、変換ブロック内の変換係数の復号に
使用するVLCテーブルを指定させる。そして、ステップ
S254において、可逆復号部173は、ステップS2
53において指定されたVLCテーブル、すなわち、図8
に示す画像情報符号化装置110の可逆符号化部117
において使用されたVLCテーブルを用いて、輝度画素の
変換係数を復号する。そして、ステップS255に進
み、可逆復号部173は、全ての変換ブロックについて
復号したか否かを判定し、全ての変換ブロックについて
復号していないと判定した場合、ステップS253に戻
り、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS25
5において、全ての変換ブロックについて復号したと判
定した場合、可逆復号部173は、図28のステップS
256に処理を進める。
【0236】また、ステップS253において、輝度画
素の変換係数を復号しないと判定した場合、可逆復号部
173は、ステップS253乃至ステップS255の処
理を省略し、図24のステップS256に処理を進め
る。
【0237】図28のステップS256において、可逆
復号部173は、輝度画素の場合と同様に、符号化され
た色差画素の直流成分を復号するか否かを判定し、復号
すると判定した場合、ステップS257において、内蔵
するVLCテーブル選択復号部173Aに、供給された画
像圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関する情報に基づ
いて、変換ブロック内の変換係数の復号に使用するVLC
テーブルを指定させる。
【0238】そして、可逆復号部173は、ステップS
258において、ステップS257において指定された
VLCテーブルを用いて、符号化された色差画素の直流成
分の変換係数を復号し、ステップS259において、全
ての変換ブロックについて復号したか否かを判定する。
復号していないと判定した場合、可逆復号部173は、
ステップS257に処理を戻し、それ以降の処理を繰り
返す。
【0239】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS2
60に処理を進める。なお、ステップS256におい
て、符号化された色差画素の直流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S257乃至ステップS259の処理を省略し、ステッ
プS260に処理を進める。
【0240】ステップS260において、可逆復号部1
73は、輝度画素における場合と同様に、符号化された
色差画素の交流成分を復号するか否かを判定し、復号す
ると判定した場合、ステップS261において、内蔵す
るVLCテーブル選択復号部173Aに、供給された画像
圧縮情報に含まれるVLCテーブルに関する情報に基づい
て、変換ブロック内の変換係数の復号に使用するVLCテ
ーブルを指定させ、ステップS262において、ステッ
プS261において指定されたVLCテーブルを用いて色
差画素の交流成分の変換係数を復号し、ステップS26
3において、全ての変換ブロックについて復号したか否
かを判定する。全ての変換ブロックについて復号してい
ないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS
262に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0241】また、全ての変換ブロックについて復号し
たと判定した場合、可逆復号部173は、ステップS2
64に処理を進める。なお、ステップS260におい
て、符号化された色差画素の交流成分の変換係数を復号
しないと判定した場合、可逆復号部173は、ステップ
S261乃至ステップS263の処理を省略し、ステッ
プS264に処理を進める。
【0242】ステップS264において、可逆復号部1
73は、全てのマクロブロックについて復号処理を行っ
たか否かを判定し、全てのマクロブロックについて復号
していないと判定した場合、図27のステップS251
に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステ
ップS264において、全てのマクロブロックについて
復号処理を行ったと判定した場合、可逆復号部173
は、マクロブロック復号処理を終了する。
【0243】すなわち、可逆復号部173は、マクロブ
ロック毎に、ステップS251乃至ステップS264の
処理を繰り返し、復号可能な全てのマクロブロックにつ
いて符号化された変換係数を復号する。
【0244】以上のように処理することにより、可逆復
号部173は、最適なVLCテーブルにより符号化された
変換係数を復号することができるので、より効率的に行
われた情報圧縮に対応することができる。
【0245】図25に戻り、逆量子化部174は、可逆
復号部173から供給された量子化後の変換係数を逆量
子化し、変換係数を逆直交変換部175に供給する。逆
直交変換部175は、定められた画像圧縮情報のフォー
マットに基づき、変換係数に対して逆離散コサイン変換
若しくは逆カルーネン・レーベ変換等の逆直交変換を施
す。
【0246】ここで、対象となるフレームがイントラ符
号化されたものである場合には、逆直交変換処理が施さ
れた画像情報は、画面並べ替えバッファ177に格納さ
れ、D/A変換部178におけるD/A変換処理の後に
出力端子179より出力される。
【0247】また、対象となるフレームがインター符号
化されたものである場合には、動き予測・補償部181
は、可逆復号処理が施された動きベクトル情報とフレー
ムメモリ180に格納された画像情報とに基づいて参照
画像を生成し、加算器176に供給する。加算器176
は、この参照画像と逆直交変換部175の出力とを合成
する。なお、その他の処理については、イントラ符号化
されたフレームと同様であるため、説明を省略する。
【0248】以上のようにして、画像情報復号装置17
0は、入力端子171より入力された、最適なVLCテー
ブルを用いて符号化された画像圧縮情報を復号し、出力
端子179より画像情報として出力する。
【0249】以上において、画像情報符号化装置110
は、所定の規則に基づいて複数のVLCテーブルの中から
符号化する画像情報に最適なVLCテーブルを選択し、そ
のVLCテーブルを用いて画像情報を符号化し、符号化し
圧縮された画像圧縮情報に、使用したVLCテーブルに関
する情報を付加して出力するようにし、また、画像情報
復号装置170は、取得した画像圧縮情報に含まれるVL
Cテーブルに関する情報に基づいて画像圧縮情報を復号
するように説明したが、これに限らず、例えば、画像情
報符号化装置110は、画像情報を符号化するのに最適
なVLCテーブルを推定し、そのVLCテーブルを用いて符号
化した画像圧縮情報を出力するようにし、画像情報復号
装置170は、取得した画像圧縮情報を復号するのに最
適なVLCテーブルを推定し、そのVLCテーブルを用いて画
像圧縮情報を復号するようにしてもよい。
【0250】図32は、本発明を適用した画像情報符号
化装置の他の例を示す図である。
【0251】図32において、画像情報符号化装置21
0の可逆符号化部217は、図8に示す画像情報符号化
装置110の可逆符号化部117と同様に、量子化部1
16から供給された量子化された変換係数や量子化スケ
ール等から符号化モードを決定し、この符号化モードに
対して可変長符号化、または算術符号化等の可逆符号化
を施し、画像符号化単位のヘッダ部に挿入される情報を
生成し、符号化された符号化モードを蓄積バッファ11
8に供給して蓄積させる。この符号化された符号化モー
ドは、画像圧縮情報として出力端子119より出力され
る。
【0252】また、可逆符号化部217は、量子化され
た変換係数に対して可変長符号化、若しくは算術符号化
等の可逆符号化を施し、符号化された変換係数を蓄積バ
ッファ118に供給して蓄積させる。
【0253】可逆符号化部217は、VLCテーブル選択
推定部217Aを有している。そのVLCテーブル選択推
定部217Aは、後述するように、画像情報のスライ
ス、若しくはマクロブロック、若しくはn×n変換ブロ
ック単位で(ランとレベル値の組み合わせを単位とし
て)、変換係数のランレベル符号化に適用する最適なVL
Cテーブルを推定し、蓄積バッファ118に供給して蓄
積させる。この符号化された変換係数は、画像圧縮情報
として出力端子119より出力される。
【0254】可逆符号化部217は、さらに、供給され
た動きベクトル情報に対して可変長符号化または算術符
号化等の可逆符号化処理を施し、画像圧縮情報のヘッダ
部に挿入される情報を生成する。
【0255】次に、VLCテーブル選択推定部217Aが
符号化に最適なVLCテーブルを推定する動作について説
明する。なお、ランレベルシンボルを符号化する際に、
VLCテーブル選択符号化部117Aの場合と同様に、上
述した3つのVLCテーブルと同様の特徴を有する、VLC
0、VLC1、VLC2の3つのVLCテーブルが予め用意され
ている。
【0256】まず、図33のように、現在符号化対象の
4画素×4ラインの変換ブロックを4×4変換ブロック
221とし、4×4変換ブロック221に隣接していて
既に符号化されている4画素×4ラインのブロックを第
1隣接ブロック222および第2隣接ブロック223と
する。
【0257】第1隣接ブロック222および第2隣接ブ
ロック223は、既に符号化されているため、その内部
のランレベルシンボルや量子化された変換係数の値は、
画像情報符号化装置210では既知である。
【0258】ここで、4×4変換ブロック221、第1
隣接ブロック222、および第2隣接ブロック223に
おける量子化された変換係数の内、値が「0」でない係
数の個数を、それぞれnz0、nz1、nz2とする。
4画素×4ラインのブロックの場合、nz0乃至nz2
のとりえる値は0乃至16である。
【0259】ここで、n×n変換符号化理論の観点から
考えると、4×4変換ブロック221、第1隣接ブロッ
ク222、および第2隣接ブロック223は、互いに異
なる変換ブロックではあるが、位置的に隣接しているた
め、変換前の画像の絵柄は似ている可能性が高く、ま
た、直交変換係数の値の傾向も似ている可能性が高い。
また、4×4変換ブロック221、第1隣接ブロック2
22、および第2隣接ブロック223が単一マクロブロ
ック内に存在するなら、4×4変換ブロック221、第
1隣接ブロック222、および第2隣接ブロック223
に適用される量子化スケールも同じであるし、異なるマ
クロブロックに存在しているとしても、位置的にも近い
ということから近い値の量子化スケールが選ばれる可能
性が高いので、4×4変換ブロック221、第1隣接ブ
ロック222、および第2隣接ブロック223の量子化
された変換係数の値の傾向も似ている可能性が高いと予
測される。
【0260】すなわち、このことから、nz0乃至nz
2は近い値を取る可能性が高いことが予測される。これ
は例えば、nz1、nz2が小さい値ならば、nz0も
小さい値をとる可能性が高く、逆にnz1、nz2が大
きい値ならば、nz0も大きい値をとる可能性が高いと
いうことである。言い方を変えれば、nz1、nz2が
小さい値の場合に、nz0が大きい値をとる可能性は低
いということが予測されるということである。
【0261】ここで、nz1およびnz2の値より、n
z0が小さい値の可能性が高いと予測されたなら、n×
nブロック直交変換の性質から、4×4変換ブロック2
21の量子化された変換係数の傾向としては、低周波に
位置する係数にはあまり大きい値の係数が発生せず、ゼ
ロランが発生する可能性が比較的高いと予測され、高周
波領域ではかなりのゼロラン及びEOB(End Of Bloc
k)が発生する可能性が高いと予測される。
【0262】逆にnz1およびnz2の値より、nz0
が大きい値の可能性が高いと予測されたなら、n×nブ
ロック直交変換の性質から、4×4変換ブロック221
の量子化された変換係数の傾向としては、低周波に位置
する係数には大きい値の係数が発生し、ゼロランはあま
り発生しない可能性が高いと予測される。
【0263】そこで、第1隣接ブロック222および第
2隣接ブロック223の非ゼロ係数の個数nz1、nz
2を閾値として、まず、4×4変換ブロック221のZi
g-zag scan内で最初のランレベルシンボル(最低周波に
位置するシンボル)に対して適用するVLCテーブルが
自動的に選択されるようにする。
【0264】図34は、VLCテーブルを決定する規則
の例を示す図である。
【0265】図34の規則に従って、VLCテーブル選択
推定部217Aは、nz1とnz2の平均の値が10よ
り大きい場合、レベルの値が大きいもの(ゼロランが短
いもの)に短いVLCコードを割り当てる低周波用のVLCテ
ーブルであるVLC2を指定し、nz1とnz2の平均の
値が4以下である場合、レベルの値が小さいもの(ゼロ
ランが長いもの)に短いVLCコードを割り当てる高周波
用のVLCテーブルであるVLC0を指定し、nz1とnz2
の平均の値が10以下で、かつ、4より大きい場合、主
な対象となる周波数帯がVLC2およびVLC0の対象とする
周波数の中間に位置するVLCテーブルであるVLC1を指定
する。
【0266】但し、図34の規則において、nz1がス
ライスなどの画像符号化単位の外側に位置し、参照が不
可能な場合にはnz1にnz2の値が代入されて処理が
行われる。逆に、nz2がスライスなどの画像符号化単
位の外側に位置し、参照が不可能な場合にはnz2にn
z1の値が代入されて処理が行われる。
【0267】また、図34の規則において、nz1およ
びnz2の両方がスライスなどの画像符号化単位の外側
に位置し、参照が不可能な場合、使用するVLCテーブル
は、予めデフォルトVLCテーブルとして決められてい
るか、シーケンスやフレーム、あるいはスライスのヘッ
ダにデータとして埋め込まれた情報に基づいて決定され
るようにする。
【0268】なお、図34においては、VLCテーブル
を選択する閾値としてnz1とnz2の平均値が10と
4の場合を採用しているが、当然、システムによっては
他の値を適用した方が、効率が高くなる場合もあるの
で、VLCテーブル選択推定部217Aと後述する画像
情報復号装置270のVLCテーブル選択推定部273A
との間で同期さえ取れていれば、どのような値を取るよ
うにしてもよい。
【0269】以上のようにして、VLCテーブル選択推定
部217Aは、Zig-zag scan内で最も低周波に位置する
ランレベルシンボルに対して適用するVLCテーブルを
適応的に決定する。
【0270】次に、Zig-zag scan内のそれ以降のランレ
ベルシンボルを符号化するVLCテーブルを自動的に選択
する規則を図35に示す。
【0271】図35に示す規則は、量子化された変換係
数の値をZig-zag scanの順番に(低周波から高周波成分
に向かって)ランレベルシンボルとして符号化した場
合、低周波成分ほどラン長が短くレベル値が大きい傾向
があり、逆に高周波成分に向かうほどラン長が長くなり
レベル値が小さくなる傾向があるというn×nブロック
変換符号化の一般性から導き出された規則である。
【0272】図35に示す規則においては、例えば、図
34に示す規則に基づいて決定された最低周波シンボル
用VLCテーブルがVLC2であった場合、Zig-zag scan順で
ランレベルシンボルがVLC2を用いて符号化されてい
き、あるシンボルでゼロランが0でないシンボルが発生
したなら、その後のシンボルに対してはVLC1を用いた
符号化が行われる。そして、ゼロランが2以上のシンボ
ルが発生したなら、その後のシンボルに対してはVLC0
を用いた符号化が行われる。
【0273】また、例えば、図34に示す規則に基づい
て決定された最低周波シンボル用VLCテーブルがVLC1で
あった場合、Zig-zag scan順でランレベルシンボルに対
してVLC1を用いた符号化が行われ、あるシンボルでゼ
ロランが2以上のシンボルが発生したなら、その後のシ
ンボルに対してはVLC0を用いた符号化が行われる。
【0274】また、図34に示す規則に基づいて決定さ
れた最低周波シンボル用VLCテーブルがVLC0であ
った場合、そのシンボルが存在するn×nブロック内の
全てのランレベルシンボルに対して、VLC0を用いた
符号化が行われる。
【0275】以上のようにして、VLCテーブル選択推定
部217Aは、使用するVLCテーブルを推定し指定す
る。
【0276】次に、VLCテーブル選択推定部217Aを
内蔵する可逆符号化部217によるマクロブロック符号
化処理について、図36および図37のフローチャート
を参照して説明する。また、必要に応じて図38のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0277】可逆符号化部217は、最初に、ステップ
S301において、符号化された変換係数のヘッダ部と
なるシンタックスを生成し、符号化を行う。
【0278】そして、ステップS302において、可逆
符号化部217は、符号化に用いるVLCテーブルをVLCテ
ーブル選択推定部217Aに推定させるVLCテーブル推
定処理を実行する。VLCテーブル推定処理の詳細は、図
35のフローチャートを参照して説明する。
【0279】ステップS302の処理により使用するVL
Cテーブルを推定し指定した可逆符号化部217は、ス
テップS303において、使用するVLCテーブルが上述
した高周波用のVLCテーブルであるVLC2か否かを判定す
る。使用するVLCテーブルがVLC2であると判定した場
合、可逆符号化部217は、ステップS304におい
て、VLC2を用いて、ランレベルシンボルを符号化す
る。
【0280】そして、ステップS305に進み、可逆符
号化部217は、ゼロランの値が0でないシンボルが発
生したか否かを判定する。値が0の変換係数が発生して
おらず、ゼロランの値が0のランレベルシンボルしか符
号化していないと判定すると、可逆符号化部217は、
ステップS306に処理を進め、変換ブロック内の全て
のシンボルを符号化したか否かを判定する。そして、符
号化した変換ブロック内に符号化していないシンボルが
存在し、全シンボルの符号化が終了していないと判定し
た場合、可逆符号化部217は、処理をステップS30
4に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0281】そして、ステップS306において、変換
ブロック内に全てのシンボルを符号化したと判定した場
合、可逆符号化部217は、処理をステップS307に
進める。
【0282】すなわち、可逆符号化部217は、ステッ
プS304乃至ステップS306の処理を繰り返し、変
換ブロック内のシンボルを符号化していき、全シンボル
を符号化した場合、処理をステップS307に進める。
なお、後述するように、符号化する変換係数に値が0の
係数が発生した場合、使用するVLCテーブルをVLC1に交
換する。
【0283】ステップS307において、可逆符号化部
217は、符号化しているマクロブロック内について、
全ての変換ブロックを符号化したか否かを判定する。符
号化していない変換ブロックが存在し、マクロブロック
内の全変換ブロックの符号化が終了していないと判定し
た場合、可逆符号化部217は、処理をステップS30
2に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0284】また、ステップS307において、マクロ
ブロック内の全変換ブロックを符号化したと判定した場
合、可逆符号化部217は、処理をステップS308に
進める。ステップS308において、可逆符号化部21
7は、全てのマクロブロックについて符号化を行ったか
否かを判定し、未処理のマクロブロックが存在し、全て
のマクロブロックの符号化が終了していないと判定した
場合、可逆符号化部217は、処理をステップS301
に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0285】また、全マクロブロックの符号化が終了し
たと判定した場合、可逆符号化部217は、マクロブロ
ック符号化処理を終了する。
【0286】なお、図36のステップS303におい
て、ステップS302のVLCテーブル推定処理の結果、
符号化に使用するVLCテーブルが高周波用のVLC2ではな
いと判定された場合、可逆符号化部217は、図37の
ステップS310に処理を進める。
【0287】また、図36のステップS305におい
て、符号化する変換係数の値が「0」であり、ゼロラン
の値が0でないシンボルが発生したと判定した場合、可
逆符号化部217は、処理をステップS309に進め、
符号化に使用するVLCテーブルを、中間の周波数に対応
したVLCテーブルであるVLC1に変更し、処理を図37の
ステップS310に進める。
【0288】図37のステップS310において、可逆
符号化部217は、符号化に使用するVLCテーブルがVLC
1であるか否かを判定し、VLC1であると判定した場
合、ステップS311において、VLC1を用いてランレ
ベルシンボルを符号化する。
【0289】そして、ステップS312に進み、可逆符
号化部217は、ゼロランの値が「2」以上のシンボル
が発生したか否かを判定する。この判定において、符号
化する変換係数の値が2つ連続で「0」とならず、ゼロ
ランの値が「2」以上のシンボルが発生していないと判
定した場合、可逆符号化部217は、処理をステップS
313に進め、ステップS311において符号化したラ
ンレベルシンボルと同じ変換ブロックの全てのシンボル
を符号化したか否かを判定する。
【0290】未処理のシンボルが存在し、同じ変換ブロ
ック内の全てのシンボルについて符号化処理が終了して
いないと判定した場合、可逆符号化部217は、処理を
ステップS311に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0291】逆に、変換ブロック内の全シンボルの符号
化処理が終了したと判定した場合、可逆符号化部217
は、処理を図36のステップS307に戻し、それ以降
の処理を繰り返す。
【0292】ステップS312において、符号化する変
換係数の値が連続で2つ以上「0」となり、ゼロランの
値が2以上のシンボルが発生したと判定した場合、可逆
符号化部217は、ステップS314に処理を進め、使
用するVLCテーブルを、低周波用VLCテーブルであるVLC
0に変更した後、ステップS315に処理を進める。
【0293】また、ステップS310において、符号化
に使用するVLCテーブルがVLC1ではないと判定した場
合、符号化に使用するVLCテーブルはVLC0となるので、
可逆符号化部217は、処理をステップS315に進め
る。
【0294】可逆符号化部217は、ステップS315
において、VLC0を用いてランレベルシンボルを符号化
し、ステップS316において、符号化したランレベル
シンボルと同じ変換ブロックの全てのシンボルを符号化
したか否かを判定する。
【0295】未処理のシンボルが存在し、同じ変換ブロ
ック内の全てのシンボルについて符号化処理が終了して
いないと判定した場合、可逆符号化部217は、処理を
ステップS315に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0296】逆に、変換ブロック内の全シンボルの符号
化処理が終了したと判定した場合、可逆符号化部217
は、処理を図36のステップS307に戻し、それ以降
の処理を繰り返す。
【0297】すなわち、可逆符号化部217には、量子
化された変換係数が、マクロブロック毎に、かつ、1つ
のマクロブロックに対しては、変換ブロック毎に供給さ
れるので、可逆符号化部217は、このように階層的に
供給される量子化された変換係数のランレベルシンボル
に対して、供給された順番に符号化処理を行う。
【0298】従って、可逆符号化部217は、図35に
示す規則に基づいて決められた、符号化に使用するVLC
テーブルに合わせて、図36のステップS304乃至ス
テップS306の処理、図37のステップS311乃至
ステップS313の処理、または、ステップS315お
よびステップS316の処理を繰り返すことで、1つの
変換ブロックについて、全シンボルを符号化する。
【0299】そして、可逆符号化部217は、符号化に
使用するVLCテーブルに合わせて上述した処理を含む、
ステップS302乃至ステップS307の処理を繰り返
すことで、1つのマクロブロックについて、全シンボル
を符号化し、さらに同様に、ステップS301乃至ステ
ップS308の処理を繰り返すことで、全マクロブロッ
クについて、全シンボルを符号化し、全シンボルが符号
化されるとマクロブロック符号化処理を終了する。
【0300】以上において説明したように、可逆符号化
部217による、図34および図35に示す規則に基づ
いたVLCテーブルの推定処理は変換ブロック毎に行われ
る。
【0301】次に、図36のステップS302において
実行されるVLCテーブル推定処理の詳細について、図3
8のフローチャートを参照して説明する。
【0302】可逆符号化部217に内蔵されるVLCテー
ブル選択推定部217Aは、最初に、ステップS331
において、参照可能な符号化済み変換ブロックである第
1隣接ブロック222が存在するか否かを判定する。
【0303】第1隣接ブロック222が、符号化対象で
ある4×4変換ブロック221と同じマクロブロックや
スライス等の画像符号化単位に存在し、参照可能である
と判定した場合、VLCテーブル選択推定部217Aは、
処理をステップS332に進める。
【0304】ステップS332において、VLCテーブル
選択推定部217Aは、参照可能な符号化済み変換ブロ
ックである第2隣接ブロック223が存在するか否かを
判定する。
【0305】そして、第2隣接ブロック223が、符号
化対象である4×4変換ブロック221と同じマクロブ
ロックやスライス等の画像符号化単位に存在し、参照可
能であると判定した場合、VLCテーブル選択推定部21
7Aは、処理をステップS333に進め、使用するVLC
テーブルを図34に示す規則に基づいて決定し、図36
のステップS303に処理を進める。
【0306】また、ステップS332において、第2隣
接ブロック223が、符号化対象である4×4変換ブロ
ック221と異なるマクロブロックやスライス等の画像
符号化単位に存在し、参照可能でないと判定した場合、
VLCテーブル選択推定部217Aは、処理をステップS
334に進める。
【0307】この場合、VLCテーブル選択推定部217
Aは、第1隣接ブロック222が参照可能であり、第2
隣接ブロック223が参照可能でないので、ステップS
334において、変数nz2に変数nz1の値を代入
し、ステップS333に処理を進め、図34に示す規則
に基づいて、符号化に使用するVLCテーブルを決定し、
図36のステップS303に処理を進める。
【0308】また、ステップS331において、第1隣
接ブロック222が、符号化対象である4×4変換ブロ
ック221と異なるマクロブロックやスライス等の画像
符号化単位に存在し、参照可能でないと判定した場合、
VLCテーブル選択推定部217Aは、処理をステップS
335に進める。
【0309】ステップS335において、VLCテーブル
選択推定部217Aは、参照可能な符号化済み変換ブロ
ックである第2隣接ブロック223が存在するか否かを
判定する。
【0310】第2隣接ブロック223が、符号化対象で
ある4×4変換ブロック221と同じマクロブロックや
スライス等の画像符号化単位に存在し、参照可能である
と判定した場合、VLCテーブル選択推定部217Aは、
処理をステップS336に進め、この場合、第1隣接ブ
ロック222が参照不可能であり、第2隣接ブロック2
23が参照可能であるので、変数nz1に変数nz2の
値を代入する。
【0311】そして、VLCテーブル選択推定部217A
は、ステップS333において、図34に示す規則に基
づいて、符号化に使用するVLCテーブルを決定し、図3
6のステップS303に処理を進める。
【0312】また、ステップS335において、第2隣
接ブロック223が、符号化対象である4×4変換ブロ
ック221と異なるマクロブロックやスライス等の画像
符号化単位に存在し、参照可能でないと判定した場合、
VLCテーブル選択推定部217Aは、処理をステップS
337に進める。
【0313】この場合、VLCテーブル選択推定部217
Aは、第1隣接ブロック222および第2隣接ブロック
223がともに参照不可能であるので、ステップS33
7において、予め定められた所定のVLCテーブルを符号
化処理に使用することを決定し、図36のステップS3
03に処理を進める。
【0314】以上のようにして、可逆符号化部217
は、符号化に使用するVLCテーブルを推定し、そのVLCテ
ーブルを用いてランレベルシンボルを符号化することが
できる。
【0315】図39は、上述した処理により変換係数を
符号化した、マクロブロック単位のシンタックスの例を
示す図である。
【0316】図39において、マクロブロックの符号化
データ230は、ヘッダ部を形成するマクロブロックヘ
ッダ231、符号化された輝度画素の変換ブロック単位
の変換係数232−1乃至232−16(Tcoeff_lum
a)、符号化された色差画素の直流成分の変換ブロック
単位の変換係数233−1および233−2(Tcoeff_c
hroma_DC)、並びに、符号化された色差画素の変換ブロ
ック単位の交流成分の変換係数234−1乃至234−
8(Tcoeff_chroma_AC)により構成される。
【0317】マクロブロックヘッダ231には、有意ブ
ロックの配置パターンを示すコードブロックパターン2
31A(CBP)等を含む、このマクロブロックの符号化
に関する情報で構成されている。
【0318】符号化された輝度画素の変換ブロック単位
の変換係数232−1乃至232−16(Tcoeff_lum
a)、符号化された色差画素の直流成分の変換ブロック
単位の変換係数233−1および233−2(Tcoeff_c
hroma_DC)、並びに、符号化された色差画素の変換ブロ
ック単位の交流成分の変換係数234−1乃至234−
8(Tcoeff_chroma_AC)は、それぞれ、VLCテーブル推
定処理により推定されたVLCテーブルを用いて符号化処
理が開始されており、その後図35に示す規則に基づい
て選択されたVLCテーブルを用いて符号化処理が行われ
ている。
【0319】以上のように、可逆符号化部217のVLC
テーブル選択推定部217Aが、変換ブロック単位で変
換係数の符号化に用いるVLCテーブルを推定する場合、V
LCテーブルに関する情報は、画像圧縮情報として画像情
報符号化装置210より出力されるマクロブロックの符
号化データ230には含まれない。
【0320】以上のようにして、図32に示される画像
情報符号化装置210は、入力端子111より入力され
た画像情報を最適なVLCテーブルを推定し、そのVLCテー
ブルを用いて符号化し、出力端子119より画像圧縮情
報として出力する。
【0321】次に、上述した画像情報符号化装置210
に対応する画像情報復号装置の主な構成例を図40に示
す。
【0322】図40において、画像情報復号装置270
の可逆復号部273は、図25に示す画像情報復号装置
170の可逆復号部173と同様に、定められた画像圧
縮情報のフォーマットに基づき、蓄積バッファ172よ
り供給された画像圧縮情報に対して可変長復号若しくは
算術復号等の処理を施し、ヘッダ部に格納された符号化
モード情報を取得し逆量子化部174等に供給する。
【0323】また同様に、可逆復号部273は、量子化
された変換係数を取得し逆量子化部174に供給する。
さらに、可逆復号部273は、復号するフレームがイン
ター符号化されたものである場合には、画像圧縮情報の
ヘッダ部に格納された動きベクトル情報についても復号
し、その情報を動き予測・補償部181に供給する。
【0324】可逆復号部273に内蔵されているVLCテ
ーブル選択推定部273Aは、後述するように、可逆復
号部273が取得した画像圧縮情報の復号処理に使用す
る最適なVLCテーブルを推定する。可逆復号部273
は、VLCテーブル選択推定部273Aが推定したVLCテー
ブルを用いて画像圧縮情報の復号処理を行う。
【0325】次に、VLCテーブル選択推定部273Aが
復号処理に最適なVLCテーブルを推定する動作について
説明する。なお、符号化されたランレベルシンボルを復
号する際に、図32に示されるVLCテーブル選択推定部
217Aが符号化する場合と同様に、VLCテーブル選択
推定部273Aには、上述した3つのVLCテーブルと同
様の特徴を有する、VLC0、VLC1、VLC2の3つのVLCテ
ーブルが予め用意されている。
【0326】まず、図33で説明した場合と同様に、復
号対象の画像圧縮情報について、復号後ランレベルシン
ボルが構成する4画素×4ラインの変換ブロックを4×
4変換ブロック221とし、4×4変換ブロック221
に隣接していて既に復号されたランレベルシンボルが構
成する4画素×4ラインのブロックを第1隣接ブロック
222および第2隣接ブロック223とする。
【0327】第1隣接ブロック222および第2隣接ブ
ロック223は、既に復号されているため、その内部の
ランレベルシンボルや量子化された変換係数の値は、画
像情報復号装置270では既知である。
【0328】すなわち、VLCテーブル選択推定部273
Aは、画像情報符号化装置210において、VLCテーブ
ル選択推定部217AがVLCテーブルを推定した場合と
同様の方法で、復号処理に最適なVLCテーブル(可逆符
号化部217が符号化に使用したVLCテーブル)を推定
することができる。
【0329】具体的には、VLCテーブル選択推定部27
3Aは、VLCテーブル選択推定部217Aの場合と同様
に、4×4変換ブロック221、第1隣接ブロック22
2、および第2隣接ブロック223の復号された変換係
数の内、値が「0」でない係数の個数を、それぞれnz
0、nz1、nz2とし、図34の規則に基づいて、復
号処理を行う4×4変換ブロック221のZig-zag scan
内で最も低周波に位置するランレベルシンボルに対して
適用するVLCテーブルを適応的に決定する。
【0330】そして、VLCテーブル選択推定部273A
は、Zig-zag scan内のそれ以降のランレベルシンボルを
符号化するVLCテーブルを、図41に示す規則に基づい
て推定する。
【0331】図41に示す規則は、図35に示す規則と
基本的に同様の規則であり、図35に示す規則における
符号化処理(encode)を復号処理(decode)に置き換え
たものである。
【0332】すなわち、例えば、図34に示す規則に基
づいて決定された最低周波シンボル用VLCテーブルがVLC
2である場合、Zig-zag scan順にランレベルシンボルが
VLC2を用いて復号されていき、復号されたシンボルに
ゼロランが0でないシンボルが発生した場合、その後の
シンボルに対してはVLC1を用いた復号が行われる。そ
して、復号されたシンボルにゼロランが2以上のシンボ
ルが発生した場合、その後のシンボルに対してはVLC0
を用いた復号処理が行われる。
【0333】また、例えば、図34に示す規則に基づい
て決定された最低周波シンボル用VLCテーブルがVLC1で
あった場合、ランレベルシンボルに対してZig-zag scan
順にVLC1を用いた復号処理が行われ、復号されたある
シンボルにゼロランが2以上のシンボルが発生したな
ら、その後のシンボルに対してはVLC0を用いた復号処
理が行われる。
【0334】また、図34に示す規則に基づいて決定さ
れた最低周波シンボル用VLCテーブルがVLC0であった場
合、そのシンボルが存在するn×nブロック内の全ての
ランレベルシンボルに対して、VLC0を用いた復号処理
が行われる。
【0335】以上のようにして、VLCテーブル選択推定
部273Aは、使用するVLCテーブルを推定し指定す
る。
【0336】次に、VLCテーブル選択推定部273Aを
内蔵する可逆復号部273によるマクロブロック復号処
理について、図42および図43のフローチャートを参
照して説明する。また、必要に応じて図44のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0337】なお、VLCテーブル選択推定部273Aを
内蔵する可逆復号部273によるマクロブロック復号処
理は、図36および図37のフローチャートを参照して
説明したVLCテーブル選択推定部217Aを内蔵する可
逆符号化部217によるマクロブロック符号化処理にお
ける符号化処理を復号処理に置き換えたものであり、基
本的に同様の処理で実行される。
【0338】すなわち、図41のステップS351乃至
ステップS359の処理は、図36のステップS301
乃至ステップS309の処理にそれぞれ対応し、図43
のステップS360乃至ステップS366の処理は、図
37のステップS310乃至ステップS316の処理に
それぞれ対応している。
【0339】具体的には、可逆復号部273は、最初
に、ステップS351において、符号化された変換係数
のヘッダ部を復号し、ステップS302において、復号
に用いるVLCテーブルをVLCテーブル選択推定部273A
に推定させるVLCテーブル推定処理を実行する。VLCテー
ブル推定処理の詳細は、図44のフローチャートを参照
して後述する。
【0340】そして、可逆復号部273は、図42のス
テップS353およびステップS355、並びに、図4
3のステップS360およびステップS362の処理に
おける判定により、図41に示す規則に基づいて決めら
れた復号に使用するVLCテーブルに合わせて、図42の
ステップS354乃至ステップS356の処理、図43
のステップS361乃至ステップS363の処理、また
は、ステップS365およびステップS366の処理を
繰り返すことで、1つの変換ブロックについて、符号化
された全シンボルを復号する。
【0341】そして、可逆復号部273は、復号に使用
するVLCテーブルに合わせて上述した各処理を含む、図
42のステップS352乃至ステップS357の処理を
繰り返すことで、1つのマクロブロックについて、符号
化された全シンボルを復号し、さらに同様に、図42の
ステップS351乃至ステップS358の処理を繰り返
すことで、全マクロブロックについて、符号化された全
シンボルを復号し、全シンボルが復号されるとマクロブ
ロック復号処理を終了する。
【0342】以上において説明したように、可逆復号部
273による、図34および図41に示す規則に基づい
たVLCテーブルの推定処理は変換ブロック毎に行われ
る。
【0343】次に、図42のステップS352において
実行されるVLCテーブル推定処理の詳細について、図4
4のフローチャートを参照して説明する。
【0344】VLCテーブル選択推定部273Aによるマ
クロブロック復号処理は、図38のフローチャートを参
照して説明したVLCテーブル選択推定部217Aによる
マクロブロック符号化処理における符号化処理を復号処
理に置き換えたものであり、基本的に同様の処理で実行
される。
【0345】すなわち、図41のステップS381乃至
ステップS387の処理は、図35のステップS331
乃至ステップS337の処理にそれぞれ対応している。
【0346】具体的には、VLCテーブル選択推定部27
3Aは、ステップS381、ステップS382、および
ステップS385において、復号対象である4×4変換
ブロック221の隣接ブロックである第1隣接ブロック
222および第2隣接ブロック223が参照可能である
かどうかを判定し、それぞれの判定結果に対応して、図
34に示す規則に基づいた、ステップS383、ステッ
プS384、ステップS386、およびステップS38
7の処理を行い、復号処理に使用するVLCテーブルを推
定する。
【0347】以上のようにして、可逆復号部273は、
復号に使用するVLCテーブルを推定し、そのVLCテーブル
を用いて符号化されたランレベルシンボルを復号するこ
とができる。
【0348】以上のように、画像情報復号装置270
は、画像情報符号化装置210より供給される画像圧縮
情報に、画像情報符号化装置210が符号化した際に使
用したVLCテーブルに関する情報が付加されていなくて
も、画像情報符号化装置210が符号化した際に使用し
たVLCテーブルと同じVLCテーブルを推定することができ
る。
【0349】従って、上述した画像情報復号装置270
および画像情報符号化装置210を用いることにより、
画像圧縮情報にVLCテーブルに関する情報を付加せず
に、画像情報に対して最適なVLCテーブルで符号化処理
および復号処理を行うことができ、より効率的な画像圧
縮を行うことができる。
【0350】以上においては、画像情報符号化装置の可
逆符号化部は、VLCテーブル選択符号化部またはVLCテー
ブル選択推定部のいずれかを内蔵するように説明した
が、これに限らず、例えば、図45に示すように、VLC
テーブル選択符号化部およびVLCテーブル選択推定部の
両方を内蔵するようにしてもよい。
【0351】図45は、本発明を適用した画像情報符号
化装置の他の構成例を示す図である。
【0352】図45において、画像情報符号化装置31
0は、量子化された変換係数を符号化する可逆符号化部
317を有している。可逆符号化部317は、図8に示
すVLCテーブル選択符号化部117Aと同様のVLCテーブ
ル選択符号化部317A、および、図32に示すVLCテ
ーブル選択推定部217Aと同様のVLCテーブル選択推
定部317Bを内蔵している。
【0353】図45に示す可逆符号化部317は、内蔵
するVLCテーブル選択符号化部317AおよびVLCテーブ
ル選択推定部317Bを用いて、図36乃至図38のフ
ローチャートを参照して説明したように処理を行い、量
子化された変換係数の符号化を行う。ただし、図36の
ステップS302において、Zig-zag scan内で最も低周
波に位置するランレベルシンボルに対して適用するVL
Cテーブルを適応的に決定する際に、図34に示す規則
を用いずに、図9乃至図12を用いて説明したように、
VLCテーブル選択符号化部317Aを用いて決定する。
【0354】すなわち、Zig-zag scan内で最も低周波に
位置するランレベルシンボルに対して適用するVLCテ
ーブルは、予め用意された複数のVLCテーブルの中か
ら、変換係数のランレベルシンボルの発生頻度に応じ
た、最も効率よく符号化を行えるVLCテーブルが選択さ
れる。
【0355】そして、可逆符号化部317は、その選択
されたVLCテーブルを使用して、符号化を開始し、その
後は、図35に示す規則に基づいて使用するVLCテーブ
ルを、必要に応じて交換しながら符号化を進める。
【0356】なお、以上のような符号化処理により作成
された画像圧縮情報には、変換ブロックのZig-zag scan
内で最も低周波に位置するランレベルシンボルに対して
適用するVLCテーブルに関する情報が付加されてい
る。
【0357】また、以上に説明した画像情報符号化装置
310より出力された画像圧縮情報は、画像情報符号化
装置310に対応する、図46に示すような画像情報復
号装置により復号され、圧縮前の画像情報が取得され
る。
【0358】図46は、本発明を適用した画像情報復号
装置の他の構成例を示す図である。
【0359】図46において、画像情報復号装置370
は、符号化された変換係数を復号する可逆復号部373
を有している。可逆復号部373は、図25に示すVLC
テーブル選択復号部173Aと同様のVLCテーブル選択
復号部373A、および、図40に示すVLCテーブル選
択推定部273Aと同様のVLCテーブル選択推定部37
3Bを内蔵している。
【0360】図46に示す可逆復号部373は、内蔵す
るVLCテーブル選択復号部373AおよびVLCテーブル選
択推定部373Bを用いて、図42乃至図44のフロー
チャートを参照して説明したように処理を行い、符号化
された変換係数の復号処理を行う。ただし、図42のス
テップS352において、Zig-zag scan内で最も低周波
に位置するランレベルシンボルに対して適用するVLCテ
ーブルを適応的に決定する際に、図34に示す規則を用
いずにVLCテーブル選択復号部373Aを用いて、VLCテ
ーブル選択復号部173Aと同様の処理を行い決定す
る。
【0361】すなわち、Zig-zag scan内で最も低周波に
位置するランレベルシンボルに対して適用するVLCテ
ーブルは、供給された画像圧縮情報に含まれるVLCテー
ブルに関する情報に基づいて選択される。
【0362】そして、可逆復号部373は、その選択さ
れたVLCテーブルを使用して、復号処理を開始し、その
後は、図41に示す規則に基づいて使用するVLCテーブ
ルを、必要に応じて交換しながら復号処理を進める。
【0363】以上のような画像情報復号装置370を用
いることにより、画像情報符号化装置310により、よ
り効率的に符号化された画像情報である画像圧縮情報を
復号し、元の画像情報を得ることができる。
【0364】以上においては、画像情報を符号化する画
像情報符号化装置および画像情報を復号する画像情報復
号装置について説明したが、符号化および復号する情報
は画像情報に限らず、例えば、音声情報や文字情報等の
その他の情報であってもよい。
【0365】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより
実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプロ
グラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコン
ピュータ、または、各種のプログラムをインストールす
ることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば
汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや
記録媒体からインストールされる。
【0366】図47は、上記処理を実行するパーソナル
コンピュータの構成例を表している。パーソナルコンピ
ュータ400のCPU(Central Processing Unit)411
は、ROM412に記憶されているプログラム、または記
憶部423からRAM413にロードされたプログラムに
従って各種の処理を実行する。RAM413にはまた、CPU
411が各種の処理を実行する上において必要なデータ
なども適宜記憶される。
【0367】CPU411、ROM412、およびRAM413
は、バス414を介して相互に接続されている。このバ
ス414にはまた、入出力インタフェース420も接続
されている。
【0368】入出力インタフェース420には、キーボ
ード、マウスなどよりなる入力部421、CRT、LCDなど
よりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出
力部422、ハードディスクなどより構成される記憶部
423、モデム、ターミナルアダプタなどより構成され
る通信部424が接続されている。通信部424は、ネ
ットワークを介しての通信処理を行う。
【0369】入出力インタフェース420にはまた、必
要に応じてドライブ430が接続され、磁気ディスク4
41、光ディスク442、光磁気ディスク443、或い
は半導体メモリ444などが適宜装着され、それらから
読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて
記憶部423にインストールされる。
【0370】プログラムが記録されている記録媒体は、
コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供する
ために配布される、プログラムが記録されている磁気デ
ィスク441(フレキシブルディスクを含む)、光ディ
スク442(CD-ROM(CompactDisk - Read Only Memor
y),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディ
スク443(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、も
しくは半導体メモリ444などよりなるパッケージメデ
ィアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み
込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録
されているROM412や、記憶部423に含まれるハー
ドディスクなどで構成される。
【0371】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0372】
【発明の効果】以上のように、本発明の符号化装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムによれば、符号化
する入力信号の内容に応じて、複数のVLCテーブルより
最も効率の良い符号化を行うことができるVLCテーブル
を選択するようにしたので、より高効率な情報圧縮を実
現することができる。
【0373】本発明の復号装置および方法、記録媒体、
並びにプログラムによれば、符号化された信号である入
力信号に付加されたVLCテーブルに関する情報または入
力信号の内容に基づいて、符号化に適用されたVLCテー
ブルを選択するようにしたので、より高効率な情報圧縮
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像情報符号化装置の構成例を示す図で
ある。
【図2】図1の可逆符号化部による従来のマクロブロッ
ク符号化処理を説明するフローチャートである。
【図3】従来のコード番号表の構成例を示す図である。
【図4】UVLCテーブルの構成例を示す図である。
【図5】図1の画像情報符号化装置より出力された画像
圧縮情報のシンタックスの構成例を示す図である。
【図6】図1の画像情報符号化装置に対応する従来の画
像情報復号装置の主な構成例を示す図である。
【図7】図6の可逆復号部において実行されるマクロブ
ロック復号処理について説明するフローチャートであ
る。
【図8】本発明を適用した画像情報符号化装置の主な構
成例を示す図である。
【図9】図8の画面並べ替えバッファより出力される画
像情報の様子を示す図である。
【図10】マクロブロックの構成例を示す図である。
【図11】1フレーム分の輝度画素の変換係数の構成例
を示す図である。
【図12】Zig-zag scanの様子を示す図である。
【図13】VLCテーブルの構成例を示す図である。
【図14】VLCテーブルの他の構成例を示す図である。
【図15】VLCテーブルの、さらに他の構成例を示す図
である。
【図16】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理について説明するフローチャートである。
【図17】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理について説明する、図16に続くフローチャー
トである。
【図18】マクロブロック単位のシンタックスの例を示
す図である。
【図19】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理の他の例について説明するフローチャートであ
る。
【図20】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理の他の例について説明する、図19に続くフロ
ーチャートである。
【図21】マクロブロック単位のシンタックスの他の例
を示す図である。
【図22】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理の、さらに他の例について説明するフローチャ
ートである。
【図23】図8の可逆符号化部によるマクロブロック符
号化処理の、さらに他の例について説明する、図22に
続くフローチャートである。
【図24】マクロブロック単位のシンタックスの、さら
に他の例を示す図である。
【図25】本発明を適用した、図8の画像情報符号化装
置に対応する画像情報復号装置の主な構成例を示す図で
ある。
【図26】図22の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理について説明するフローチャートである。
【図27】図25の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理について説明する、図26に続くフローチャート
である。
【図28】図25の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理の他の例について説明するフローチャートであ
る。
【図29】図25の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理の他の例について説明する、図28に続くフロー
チャートである。
【図30】図25の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理の、さらに他の例について説明するフローチャー
トである。
【図31】図25の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理の、さらに他の例について説明する、図30に続
くフローチャートである。
【図32】本発明を適用した画像情報符号化装置の他の
例を示す図である。
【図33】図32のVLCテーブル推定処理が使用するVLC
テーブルを推定する様子を示す図である。
【図34】Zig-zag scan内の最初のVLCテーブルを決定
する規則の例を示す図である。
【図35】Zig-zag scan内の2つ目以降のランレベルシ
ンボルを符号化するVLCテーブルを選択する規則の例を
示す図である。
【図36】図32の可逆符号化部によるマクロブロック
符号化処理について説明するフローチャートである。
【図37】図32の可逆符号化部によるマクロブロック
符号化処理について説明する、図36に続くフローチャ
ートである。
【図38】図36のステップS302において実行され
るVLCテーブル推定処理の詳細について説明するフロー
チャートである。
【図39】マクロブロック単位のシンタックスの例を示
す図である。
【図40】本発明を適用した、図32の画像情報符号化
装置に対応する画像情報復号装置の主な構成例を示す図
である。
【図41】Zig-zag scan内の2つ目以降の、符号化され
たランレベルシンボルを復号するVLCテーブルを選択す
る規則の例を示す図である。
【図42】図40の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理について説明するフローチャートである。
【図43】図40の可逆復号部によるマクロブロック復
号処理について説明する、図42に続くフローチャート
である。
【図44】図42のステップS352において実行され
るVLCテーブル推定処理の詳細について説明するフロー
チャートである。
【図45】本発明を適用した画像情報符号化装置のさら
に他の構成例を示す図である。
【図46】本発明を適用した、図45の画像情報符号化
装置に対応する画像情報復号装置の主な構成例を示す図
である。
【図47】本発明を適用した、符号化処理および復号処
理を実行するパーソナルコンピュータの構成例を表して
いる。
【符号の説明】
110 画像情報符号化装置, 117 可逆符号化
部, 117A VLCテーブル選択符号化部, 135
乃至137 VLCテーブル, 140 マクロブロック
の符号化データ, 150 マクロブロックの符号化デ
ータ, 160マクロブロックの符号化データ, 17
0 画像情報復号装置, 173 可逆復号部, 17
3A VLCテーブル選択復号部, 210 画像情報符
号化装置, 217 可逆符号化部, 217A VLC
テーブル選択推定部, 230マクロブロックの符号化
データ, 270 画像情報復号装置, 273 可逆
復号部, 273A VLC選択推定部, 310 画像
情報符号化装置, 317 可逆符号化部, 317A
VLCテーブル選択符号化部, 317B VLCテーブル
選択推定部, 370 画像情報復号装置, 373
可逆復号部, 373A VLCテーブル選択復号部,
373B VLCテーブル選択推定部, 400 パーソ
ナルコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 LA01 MA00 MA04 MA05 MA23 MC11 MC38 ME01 ME17 PP04 PP16 SS07 TA58 TB07 TC04 TD10 UA02 UA05 UA38 5J064 AA02 BA04 BA09 BA16 BB03 BB05 BC01 BC06 BC08 BC14 BC16 BC29 BD02 BD03

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を所定の単位でブロック化する
    ブロック化手段と、 前記ブロック化手段によりブロック化された前記入力信
    号を直交変換する直交変換手段と、 前記直交変換手段により直交変換して得られた変換係数
    を量子化する量子化手段と、 複数の可変長符号化テーブルの中から、量子化された前
    記変換係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度
    に基づいて、符号化処理に適用する可変長符号化テーブ
    ルを選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された前記可変長符号化テーブ
    ルを適用して、前記変換係数を符号化する符号化手段と
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記符号化手段は、量子化された前記変
    換係数を、ラン長とレベル値を組み合わせたランレベル
    シンボルとして符号化することを特徴とする請求項1に
    記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の可変長符号化テーブルは、最
    も効率の良い符号化を行うことができる前記ランレベル
    シンボルの前記ラン長の長さが互いに異なるテーブルで
    あることを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、前記符号化手段が符号
    化する前記ランレベルシンボルの数に応じて、前記符号
    化手段が最も効率よく符号化を行うことが可能な前記可
    変長符号化テーブルを選択することを特徴とする請求項
    3に記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 1つの前記ブロックに対応する量子化さ
    れた前記変換係数が前記符号化手段により全て符号化さ
    れる毎に、前記選択手段は新たに適用される前記可変長
    符号化テーブルを選択することを特徴とする請求項4に
    記載の符号化装置。
  6. 【請求項6】 複数の前記ブロックで構成される1つの
    マクロブロックに対応する量子化された前記変換係数が
    前記符号化手段により全て符号化される毎に、前記選択
    手段は新たに適用される前記可変長符号化テーブルを選
    択することを特徴とする請求項4に記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】 所定の単位でグループ化された、1組の
    量子化された前記変換係数群が前記符号化手段により符
    号化される毎に、前記選択手段は新たに適用される前記
    可変長符号化テーブルを選択することを特徴とする請求
    項4に記載の符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記符号化手段により符号化され、出力
    される出力信号に、前記符号化に適用した前記可変長符
    号化テーブルに関する情報を付加する付加手段をさらに
    備えることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  9. 【請求項9】 前記付加手段は、前記出力信号に含まれ
    る前記ブロックのヘッダ部に、対応する前記可変長符号
    化テーブルに関する情報を付加することを特徴とする請
    求項8に記載の符号化装置。
  10. 【請求項10】 前記付加手段は、前記可変長符号化テ
    ーブルに関する情報を、対応する符号化された前記変換
    係数の直前に付加することを特徴とする請求項8に記載
    の符号化装置。
  11. 【請求項11】 前記選択手段は、前記符号化手段が符
    号化する前記ブロックに隣接し、既に符号化されている
    隣接ブロックに関する情報に応じて、前記符号化手段が
    前記ブロックの最初のランレベルシンボルに対して最も
    効率よく符号化を行うことが可能な前記可変長符号化テ
    ーブルを選択することを特徴とする請求項3に記載の符
    号化装置。
  12. 【請求項12】 前記選択手段は、前記符号化手段が符
    号化する前記ブロックの前記ランレベルシンボルの値に
    応じて、前記符号化手段が前記ブロックの2番目以降の
    前記ランレベルシンボルに対して最も効率よく符号化を
    行うことが可能な前記可変長符号化テーブルを選択する
    ことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  13. 【請求項13】 前記選択手段は、前記符号化手段が符
    号化する前記ランレベルシンボルの数に応じて、前記符
    号化手段が前記ブロックの最初の前記ランレベルシンボ
    ルに対して最も効率よく符号化を行うことが可能な前記
    可変長符号化テーブルを選択し、前記符号化手段が符号
    化する前記ブロックの前記ランレベルシンボルの値に応
    じて、前記符号化手段が前記ブロックの2番目以降の前
    記ランレベルシンボルに対して最も効率よく符号化を行
    うことが可能な前記可変長符号化テーブルを選択するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  14. 【請求項14】 入力信号を所定の単位でブロック化す
    るブロック化ステップと、 前記ブロック化ステップの処理によりブロック化された
    前記入力信号を直交変換する直交変換ステップと、 前記直交変換ステップの処理により直交変換して得られ
    た変換係数を量子化する量子化ステップと、 複数の可変長符号化テーブルの中から、量子化された前
    記変換係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度
    に基づいて、符号化処理に適用する可変長符号化テーブ
    ルを選択する選択ステップと、 前記選択ステップの処理により選択された前記可変長符
    号化テーブルを適用して、前記量子化ステップの処理に
    より量子化された前記変換係数を符号化する符号化ステ
    ップとを含むことを特徴とする符号化方法。
  15. 【請求項15】 入力信号を所定の単位でブロック化す
    るブロック化ステップと、 前記ブロック化ステップの処理によりブロック化された
    前記入力信号を直交変換する直交変換ステップと、 前記直交変換ステップの処理により直交変換して得られ
    た変換係数を量子化する量子化ステップと、 複数の可変長符号化テーブルの中から、量子化された前
    記変換係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度
    に基づいて、符号化処理に適用する可変長符号化テーブ
    ルを選択する選択ステップと、 前記選択ステップの処理により選択された前記可変長符
    号化テーブルを適用して、前記量子化ステップの処理に
    より量子化された前記変換係数を符号化する符号化ステ
    ップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取り
    可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  16. 【請求項16】 入力信号を所定の単位でブロック化す
    るブロック化ステップと、 前記ブロック化ステップの処理によりブロック化された
    前記入力信号を直交変換する直交変換ステップと、 前記直交変換ステップの処理により直交変換して得られ
    た変換係数を量子化する量子化ステップと、 複数の可変長符号化テーブルの中から、量子化された前
    記変換係数のラン長とレベル値の組み合わせの発生頻度
    に基づいて、符号化処理に適用する可変長符号化テーブ
    ルを選択する選択ステップと、 前記選択ステップの処理により選択された前記可変長符
    号化テーブルを適用して、前記量子化ステップの処理に
    より量子化された前記変換係数を符号化する符号化ステ
    ップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプ
    ログラム。
  17. 【請求項17】 符号化装置による符号化に適用された
    可変長符号化テーブルを選択する選択手段と、 前記符号化装置により符号化された入力信号を復号して
    得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値の組
    み合わせの発生頻度に基づいて、前記選択手段により選
    択された前記可変長符号化テーブルを適用して、前記入
    力信号を復号する復号手段と、 前記復号手段により復号された前記入力信号を逆量子化
    する逆量子化手段と、 前記逆量子化手段により逆量子化して得られた変換係数
    群を逆直交変換する逆直交変換手段とを備えることを特
    徴とする復号装置。
  18. 【請求項18】 前記選択手段は、前記入力信号に付加
    された前記符号化に適用された可変長符号化テーブルに
    関する情報に基づいて、前記可変長符号化テーブルを選
    択することを特徴とする請求項17に記載の復号装置。
  19. 【請求項19】 前記選択手段は、前記入力信号を構成
    するブロック毎に、既に復号されている隣接ブロックに
    関する情報に応じて、前記復号手段が復号する前記ブロ
    ックの最初の符号に対して適用する前記可変長符号化テ
    ーブルを選択することを特徴とする請求項17に記載の
    復号装置。
  20. 【請求項20】 前記選択手段は、前記復号手段による
    復号処理により得られた前記ランレベルシンボルの値に
    基づいて、前記復号手段が次に復号する符号に対して適
    用する前記可変長符号化テーブルを選択することを特徴
    とする請求項17に記載の復号装置。
  21. 【請求項21】 前記選択手段は、前記入力信号を構成
    するブロック毎に、前記入力信号に付加された前記符号
    化に適用された可変長符号化テーブルに関する情報に基
    づいて、前記復号手段が復号する前記ブロックの最初の
    符号に対して適用する前記可変長符号化テーブルを選択
    し、前記復号手段による復号処理により得られた前記ラ
    ンレベルシンボルの値に基づいて、前記復号手段が前記
    ブロックの2番目以降に復号する符号に対して適用する
    前記可変長符号化テーブルを選択することを特徴とする
    請求項17に記載の復号装置。
  22. 【請求項22】 符号化装置による符号化に適用された
    可変長符号化テーブルを選択する選択ステップと、 前記符号化装置により符号化された入力信号を復号して
    得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値の組
    み合わせの発生頻度に基づいて、前記選択ステップの処
    理により選択された前記可変長符号化テーブルを適用し
    て、前記入力信号を復号する復号ステップと、 前記復号ステップの処理により復号された前記入力信号
    を逆量子化する逆量子化ステップと、 前記逆量子化ステップの処理により逆量子化して得られ
    た変換係数群を逆直交変換する逆直交変換ステップとを
    含むことを特徴とする復号方法。
  23. 【請求項23】 符号化装置による符号化に適用された
    可変長符号化テーブルを選択する選択ステップと、 前記符号化装置により符号化された入力信号を復号して
    得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値の組
    み合わせの発生頻度に基づいて、前記選択ステップの処
    理により選択された前記可変長符号化テーブルを適用し
    て、前記入力信号を復号する復号ステップと、 前記復号ステップの処理により復号された前記入力信号
    を逆量子化する逆量子化ステップと、 前記逆量子化ステップの処理により逆量子化して得られ
    た変換係数群を逆直交変換する逆直交変換ステップとを
    含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプ
    ログラムが記録されている記録媒体。
  24. 【請求項24】 符号化装置による符号化に適用された
    可変長符号化テーブルを選択する選択ステップと、 前記符号化装置により符号化された入力信号を復号して
    得られる量子化された変換係数のラン長とレベル値の組
    み合わせの発生頻度に基づいて、前記選択ステップの処
    理により選択された前記可変長符号化テーブルを適用し
    て、前記入力信号を復号する復号ステップと、 前記復号ステップの処理により復号された前記入力信号
    を逆量子化する逆量子化ステップと、 前記逆量子化ステップの処理により逆量子化して得られ
    た変換係数群を逆直交変換する逆直交変換ステップとを
    コンピュータに実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006011197A1 (ja) * 2004-07-27 2006-02-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 符号化データ再符号化装置及びその復号装置並びにプログラム
CN100428634C (zh) * 2005-03-09 2008-10-22 浙江大学 数字信号处理中联合变长编解码的方法和装置
JP2010538575A (ja) * 2007-09-03 2010-12-09 タンドベルク・テレコム・エイ・エス 代替え的エントロピー符号化方法
CN107197286A (zh) * 2017-05-15 2017-09-22 华中科技大学 一种基于可逆变长码的图像无损压缩方法和系统

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