JP2003318237A - 表面光起電力測定方法及び表面光起電力測定装置 - Google Patents

表面光起電力測定方法及び表面光起電力測定装置

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JP2003318237A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンエピタキシャルウェーハの厚さが異
なっても、p型シリコンエピタキシャル層の表面におい
て、表面光起電力を精度よく測定することができる方法
を提供する。 【解決手段】 光起電力を測定する前に、p型シリコン
エピタキシャル層16の表面を、ハロゲンランプ3で輻
射加熱する。これにより、p型シリコンエピタキシャル
層16の表面部に空乏層を形成する。このとき、p型シ
リコンエピタキシャル層16の表面と対向する位置に温
度センサ4を配置しておき、p型シリコンエピタキシャ
ル層16の表面温度が直接測定できるようにする。これ
により、シリコンエピタキシャルウェーハWの厚さが異
なる試料間で、バラツキの殆どない空乏層を形成するこ
とができ、ひいては精度のよい表面光起電力測定が行な
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンエピタキ
シャルウェーハにおける表面光起電力の測定方法及び測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶基板上に形成されるシリ
コンエピタキシャル層の電気的特性、例えば、抵抗率や
キャリアライフタイム等の評価方法として、表面光起電
力(SPV:Surface Photovoltage)測定法が用いられ
ることがある。SPV測定法は、シリコンエピタキシャ
ル層に励起光を照射し、生じる電子と正孔に基づく光起
電力を測定するものである。ところで、SPV測定を行
うためには、測定前にシリコンエピタキシャル層の表面
部に、空乏層を形成する必要がある。空乏層を形成する
ことにより、励起光の照射により生じた電子と正孔と
が、空乏層の両端にそれぞれ移動し、このときの表面電
位の変化を測定することで、光起電力の測定が可能とな
る。
【0003】例えば、p型シリコンエピタキシャル層の
表面部に空乏層を形成する方法及び装置として、米国特
許公報US−6325078号に開示されているものが
ある。この方法及び装置は、p型シリコンエピタキシャ
ル層表面に、ハロゲンランプに基づく光を空気中にて照
射することで、p型シリコンエピタキシャル層に空乏層
を形成するものである。具体的には、ハロゲンランプに
基づく熱線により、p型シリコンエピタキシャル層表面
の温度を300℃程度に加熱し、その温度に保った状態
で30秒間保持する。以下、このように加熱することに
よりp型シリコンエピタキシャル層の表面部に空乏層を
形成する工程を加熱工程という。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
熱工程に基づいて空乏層を形成し、その後SPV測定を
行う場合、p型シリコンエピタキシャル層における電気
的特性、例えば抵抗率が同一でも、シリコン単結晶基板
上にシリコンエピタキシャル層を形成して製造されるシ
リコンエピタキシャルウェーハの厚さが互いに異なる試
料間では、光起電力の測定結果にバラツキが生じ、精度
のよい抵抗率測定ができない場合がある。また、シリコ
ンエピタキシャルウェーハの面内に厚さバラツキがある
と、抵抗率の面内分布を精度よく測定することができな
い場合がある。
【0005】本発明の課題は、シリコンエピタキシャル
ウェーハの厚さが異なっても、p型シリコンエピタキシ
ャル層の表面光起電力を精度よく測定することができる
方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の光起電力測定方法の第一
は、基板表面上に形成されたp型シリコンエピタキシャ
ル層の表面を輻射加熱して、該p型シリコンエピタキシ
ャル層に空乏層を形成する加熱工程を有し、該加熱工程
後にp型シリコンエピタキシャル層の前記表面に励起光
を照射し、該表面に生じる光起電力を測定する方法にお
いて、前記加熱工程で、p型シリコンエピタキシャル層
の表面を加熱する際に、該p型シリコンエピタキシャル
層の表面の温度を測定することを特徴とする。
【0007】本発明者は、p型シリコンエピタキシャル
層の抵抗率が同一であって、シリコンエピタキシャルウ
ェーハ(以下、単にウェーハとも記載する)全体の厚さ
が異なるものにおいて、米国特許公報US−63250
78号に開示されているように、ハロゲンランプを用い
てエピタキシャル層表面を輻射加熱して当該表面部に空
乏層を形成した後、表面光起電力測定を行ってp型シリ
コンエピタキシャル層の抵抗率を測定した。具体的に
は、加熱工程として、厚さ740μmと838μmの2
種類のシリコンエピタキシャルウェーハについてその温
度を測定しつつ、ハロゲンランプに基づく近赤外の範囲
の波長を有する光を照射し、ウェーハ温度が略300℃
となる状態で30秒間保持する加熱工程を複数回行い、
その都度、表面光起電力(SPV)測定によりシリコン
エピタキシャル層の抵抗率を測定した。すると、図6の
ように、実際の抵抗率が同一の試料であるにもかかわら
ず、厚さの異なるシリコンエピタキシャルウェーハで
は、異なる値の抵抗率が測定された。また、加熱工程を
行う度に抵抗率の値が減少した。さらに、最終的に到達
する抵抗率の値はウェーハの厚さにかかわらず略同一と
なる。
【0008】このことから、p型シリコンエピタキシャ
ル層の表面における上記加熱工程により形成される空乏
層は、過渡状態に過ぎないことがわかる。一方、前述の
加熱工程を繰り返し行って最終状態の空乏層を形成する
のでは時間がかかりすぎるので、加熱工程の時間を短縮
しつつ、表面光起電力の測定を安定して行えることが望
ましい。
【0009】本発明者は、図6のようにウェーハ厚さに
より抵抗率にバラツキが生じるのは、p型シリコンエピ
タキシャル層の表面部に空乏層を形成するために加熱す
る際に、シリコンエピタキシャルウェーハの温度を、p
型シリコンエピタキシャル層とは反対側、つまり、p型
シリコンエピタキシャル層が形成されている基板の裏面
側から測定しているためであるとの見解に至った。シリ
コンエピタキシャルウェーハの厚さが厚くなるほど、p
型シリコンエピタキシャル層の表面の熱が基板の裏面に
至るまでの時間が長くなるので、基板の裏面側にて測定
される温度が同一(例えば、300℃)でも、p型シリ
コンエピタキシャル層表面の実際の温度は、ウェーハの
厚さが厚いほど高くなる。したがって、シリコンエピタ
キシャルウェーハの裏面の温度を測定し、その温度を目
安として前述の加熱工程を行うと、ウェーハの厚さが厚
いほど、p型シリコンエピタキシャル層の表面に対し
て、より高温で長時間の加熱工程が行なわれることにな
る。その結果、ウェーハの厚さが厚いものと薄いもので
は、空乏層の形成状態が異なるため、SPV測定を行っ
ても、同じ値が得られないのである。
【0010】そこで本発明においては、p型シリコンエ
ピタキシャル層の表面を加熱する際、その表面の温度を
直接測定する。これにより、シリコンエピタキシャルウ
ェーハの厚さに関係なく、p型シリコンエピタキシャル
層表面の実際の温度を目安にして、加熱工程が行なわれ
るので、ウェーハの厚さが異なる場合にも形成される空
乏層の状態にバラツキが生じず、SPV測定において、
精度のよい測定結果を得ることが可能となる。
【0011】なお、シリコンエピタキシャルウェーハ
は、基板上にシリコンエピタキシャル層が形成されたも
のであり、本発明においては、シリコンエピタキシャル
層の表面は、シリコンエピタキシャルウェーハの主表面
と同一の面(以下、単に主表面とする)とされ、基板の
裏面は、シリコンエピタキシャルウェーハの裏面と同一
の面(以下、単に裏面とする)とされる。
【0012】また、本発明の表面光起電力測定方法の第
二は、基板表面上に形成されたp型シリコンエピタキシ
ャル層の表面を輻射加熱して、該p型シリコンエピタキ
シャル層に空乏層を形成する加熱工程を有し、該加熱工
程後にp型シリコンエピタキシャル層の表面に励起光を
照射し、該表面に生じる光起電力を測定する方法におい
て、前記加熱工程で、p型シリコンエピタキシャル層の
表面を加熱する際に、基板の裏面の温度を測定するとと
もに、該裏面の温度をp型シリコンエピタキシャル層の
表面の温度と対応する温度に補正する温度補正処理を行
うことを特徴とする。
【0013】本発明の第二によれば、基板の裏面側の温
度を測定しても、その裏面における温度を実際の主表面
温度と対応する温度に補正する温度補正処理を行い、そ
の補正されて得られる温度を目安とすることで、あたか
も実際に主表面の温度を直接測定するがごとく、加熱工
程を行うことができる。例えば、厚さの異なる複数のシ
リコンエピタキシャルウェーハに対し同一条件で輻射加
熱して、シリコンエピタキシャルウェーハの主表面温度
と裏面温度との関係を、ウェーハの厚さ毎に予め決定し
ておいて、その関係に基づき上記温度補正処理を行うこ
とができる。
【0014】さらに、本発明の表面光起電力測定装置
は、基板表面上に形成されたp型シリコンエピタキシャ
ル層の表面を輻射加熱する輻射体と、p型シリコンエピ
タキシャル層の表面と対向するように配置され、該p型
シリコンエピタキシャル層表面の温度を測定する温度セ
ンサと、を有する加熱処理部と、輻射加熱後のp型シリ
コンエピタキシャル層に対して、励起光を照射し表面光
起電力の測定を行う測定部とを有し、加熱処理部と測定
部との間は、p型シリコンエピタキシャル層が外部雰囲
気に晒されることなく搬送されるように連結されている
ことを特徴とする。
【0015】本発明にかかる表面光起電力測定装置は、
表面処理部と、測定部とが連結されており、これらの間
で測定対象となるシリコンエピタキシャルウェーハが、
装置の外部に晒されることなく搬送されるようになって
いる。そのため、表面処理部において、p型シリコンエ
ピタキシャル層を加熱して、表面部に空乏層が形成され
たそのままの状態で、測定部に搬送され易くなる。した
がって、p型シリコンエピタキシャル層の表面部の性質
が変化しにくいので、測定部における表面光起電力の測
定がより一層精度よく行なわれる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
の実施の形態について述べる。図1は、p型シリコンエ
ピタキシャル層16の表面部に空乏層を形成するために
加熱を行う表面処理装置1を示すものである。図1を用
いて、本発明にかかる加熱工程について説明する。p型
シリコン単結晶基板15上にp型シリコンエピタキシャ
ル層16が形成されたシリコンエピタキシャルウェーハ
W(以下、単にウェーハWとする)を、断熱体にてなる
ピン5により、p型シリコンエピタキシャル層16を上
側に向けるかたちで、チャンバー19内に保持する。チ
ャンバー19内には、該ウェーハWのp型シリコンエピ
タキシャル層16表面に対向するように、輻射加熱のた
めの輻射体として、複数のランプ3が配置されている。
そして、ランプ3の隙間に、p型シリコンエピタキシャ
ル層16の表面温度を測定するための温度センサ4が配
置されている。なお、チャンバ19内は、ランプ3から
の光を反射させるための反射材2、17、18により覆
われており、ランプ3は上部反射材2に固定されてい
る。これら反射材2、17、18は、ランプ3の輻射加
熱を、チャンバー19内において均一にするために配置
される。
【0017】ランプ3は、波長が500〜1500nm
の光を主に発するハロゲンランプ3であり、該ハロゲン
ランプ3からの輻射により、p型シリコンエピタキシャ
ル層16の表面を加熱する。このとき、温度センサ4に
より、p型シリコンエピタキシャル層16の表面温度を
直接測定する。なお、該温度センサ4は、ランプ3の隙
間に設けられているので、ランプ3からの、p型シリコ
ンエピタキシャル層16に対する光の照射を妨げない。
さらに具体的には、該温度センサ4は、上部反射材2に
形成されている貫通孔2’に挿入され、ランプ3の下端
から、該温度センサ4の先端が突出しないように配置さ
れる。温度センサ4は、ランプパワーコントローラーと
接続されており、p型シリコンエピタキシャル層16の
表面温度の測定結果に基づいて、ランプ3からの輻射強
度が調整される。これにより、シリコンエピタキシャル
ウェーハWの厚さが異なる試料であっても、p型シリコ
ンエピタキシャル層16の表面の温度に基づいて加熱工
程が行なわれるので、p型シリコンエピタキシャル層1
6に形成される空乏層の状態を、ウェーハWの厚さに拘
わらず略同一とすることが可能となる。
【0018】具体的には、温度センサ4により検出され
るp型シリコンエピタキシャル層16の表面の温度が1
00〜600℃、特に300℃程度となるように、輻射
強度を調節し、その状態で1〜300秒、特に30秒程
度保持する。この加熱工程により、表面光起電力(SP
V)測定を行うのに十分な空乏層をp型シリコンエピタ
キシャル層16の表面部(表面近傍)に形成することが
できる。
【0019】温度センサ4としては、p型シリコンエピ
タキシャル層16の表面側から放射される赤外線を検出
する赤外線(IR)センサとすることができる。このよ
うな温度センサ4により、p型シリコンエピタキシャル
層16の表面温度を精度よく測定するためには、ランプ
3から照射される光(特に、赤外線)を、温度センサ4
にて検出しないようにする必要がある。そのためには、
赤外線センサとして、ランプ3からの光を検出しないよ
うに、検出感度に波長依存性のあるものを使用するのが
よい。具体的には、ランプ3としてハロゲンランプ3を
使用する場合、500〜1500nmの波長の光を検出
しない赤外線センサを使用する。また、波長依存性のな
い赤外線センサを使用する場合には、ランプ3からの光
を遮断し、かつ、p型シリコンエピタキシャル層16か
ら放射される赤外線は透過させるフィルタを、温度セン
サ4を覆う形で配置するようにしてもよい。
【0020】また、本発明にかかる加熱工程は、図2に
示す表面処理装置20によっても行うことができる。該
表面処理装置20においては、シリコンエピタキシャル
ウェーハWの裏面側に、該ウェーハWの裏面温度を測定
する温度センサ4’が配置されている。そして、該温度
センサ4’は、温度補正機構21を介してランプコント
ローラーに電気的に接続されている。温度センサ4’に
より測定されたシリコンエピタキシャルウェーハWの裏
面温度は、温度補正機構21により、シリコンエピタキ
シャルウェーハWの主表面、つまり、p型シリコンエピ
タキシャル層16の表面の温度と対応する温度に補正さ
れる。このとき、シリコンエピタキシャルウェーハWの
厚さに応じて、ある条件(例えば300℃、30秒)で
輻射加熱したときのシリコンエピタキシャルウェーハW
の裏面温度と表面温度との関係を予め求めておき、温度
センサ4’の測定結果とシリコンエピタキシャルウェー
ハWの厚さから、シリコンエピタキシャルウェーハWの
表面温度を推定する。そして、裏面温度の測定結果を、
推定された表面温度に補正する。温度補正機構21によ
る補正後の温度に基づく信号が、温度補正機構21から
ランプパワーコントローラーに送られ、推定された表面
温度を目安として、ランプ3における輻射強度が調整さ
れることになる。なお、温度補正機構21は、ランプパ
ワーコントローラに含まれる形としてもよい。
【0021】なお、温度センサ4’は、シリコンエピタ
キシャルウェーハWを、ピン5を介して保持する下方側
の反射材(下部反射材)18に囲まれる形態で配置され
る。より具体的には、下部反射材18に形成される貫通
孔18’に、温度センサ4’を挿入する形態で配置する
ことができる。また、温度センサ4’としては、図1の
表面処理装置1に使用される温度センサ4と、同様のも
のを使用することができる。
【0022】上記のような加熱工程の後、公知の方法に
よりp型シリコンエピタキシャル層16において表面光
起電力(SPV)測定を行う。図3及び図4を用いて、
該SPV測定について簡単に説明する。前述の加熱工程
により空乏層が形成されたp型シリコンエピタキシャル
層16に、励起光Lを照射した状態でのバンド構造を図
3に示す。加熱工程により、p型シリコンエピタキシャ
ル層16の表面が正に帯電し、表面近傍において、ある
障壁高さでバンドが実線で示すように曲がる。この状態
で、光起電力を測定するための励起光Lをp型シリコン
エピタキシャル層16に照射すると、該励起光Lにより
電子eと正孔hとが形成される。このとき、発生した電
子eがp型シリコンエピタキシャル層16の表面側に移
動し、p型シリコンエピタキシャル層16の表面の電位
が、点線で示すようにΔVだけ変位する。このΔVの値
を測定する。測定されたΔVにより、p型シリコンエピ
タキシャル層16の抵抗率やキャリアのライフタイム等
の評価を行うことができる。
【0023】より具体的には、図4のように行なわれ
る。例えば、光源9からの励起光Lを光導管7により、
p型シリコンエピタキシャル層16表面に照射する。光
導管7の直径は約2mmであり、p型シリコンエピタキ
シャル層16の表面部の微小領域において光起電力の測
定が行われる。励起光Lは、チョッパーによりチョッピ
ングされた断続光であり、そのチョッピング周波数は1
Hz〜50kHzとされる。そして、励起光Lに求めら
れる作用から、励起光Lとして、Siのバンドギャップ
以上のエネルギーを有するものを使用する必要があり、
また、抵抗率を簡便に測定するためには、励起光Lによ
って発生する過剰キャリアを空乏層内に発生する内部電
界によってのみ移動させる必要がある。このためには、
空乏層内において、電子と正孔とを形成しなければなら
ないので、励起光の侵入深さは、空乏層の幅よりも小さ
くする必要がある。そのため、励起光Lの波長を200
〜700nm、例えば450nmとするのがよい。シリ
コンエピタキシャルウェーハWは、例えば断熱体にて構
成されるピンによりグランド電極10上に配置され、p
型シリコンエピタキシャル層16と光導管7との間に
は、透明電極6が配置されている。この透明電極6によ
り、p型シリコンエピタキシャル層16の表面電位が電
位差計により測定され、励起光Lの照射に基づく表面電
位の差(ΔV)を測定する。なお、光導管7はシリコン
エピタキシャルウェーハWの表面内を面内方向に走査す
ることが可能であって、ΔVの面内分布、ひいては抵抗
率の面内分布が測定可能である。
【0024】さらに、前記したような加熱工程は、図5
に示す表面光起電力測定装置25に取り付けられた表面
処理装置1又は20にて行うことができる、具体的に
は、表面光起電力測定装置25は、表面光起電力を測定
するための表面光起電力測定部(測定部)23と、加熱
工程を行うための表面処理装置1又は20にて構成され
る表面処理部1’、20’とを有する。光起電力測定部
23内には、図4に示すように、表面光起電力測定に必
要な励起光Lの光源9や、断続的な励起光Lを得るため
のチョッパー8、励起光Lを導通する光導管7、シリコ
ンエピタキシャルウェーハWの表面電位を測定するグラ
ンド電極10及び透明電極6等がそれぞれ所定位置に配
置される。表面処理部1’、20’は、図1及び図2に
示すものと同様の構造を有する。これらの表面光起電力
測定部23及び表面処理部1’、20’は、連結部24
を介して連結されており、表面処理部1’、20’にシ
リコンエピタキシャルウェーハWが搬入され、加熱工程
が終了すると、シリコンエピタキシャルウェーハWは、
表面光起電力測定装置25の外部に取り出されることな
く、連結部24を介して表面光起電力測定部(測定部)
23に搬送される。これによれば、p型シリコンエピタ
キシャル層16に形成される空乏層の状態が、表面光起
電力測定を行うまでの間に変動しにくいので、表面光起
電力を測定する前に、空乏層の状態にバラツキが生じに
くくなり、ひいては、光起電力の測定結果のバラツキを
抑制できる。そして、表面光起電力測定部23における
表面光起電力測定が終了すると、該表面光起電力測定部
23から搬出される。
【0025】以上、本発明にかかる加熱工程において、
p型シリコンエピタキシャル層の表面温度に基づいて測
定されたΔV、ひいては抵抗率は、p型シリコンエピタ
キシャル層16の電気的特性が同一であれば、シリコン
エピタキシャルウェーハW間の厚さにバラツキがあって
も、略同一の測定結果が得られる。さらに、面内に厚さ
のバラツキがあるシリコンエピタキシャルウェーハWで
あっても、電気的特性の面内分布を精度よく得ることが
できる。さらに、図5に示すような本発明にかかる表面
光起電力測定装置25によれば、厚さの異なるシリコン
エピタキシャルウェーハ間での測定結果のバラツキを抑
えるとともに、加熱工程の後から表面光起電力の測定ま
でに、空乏層の形成状態が変化しにくいので、より一層
精度のよい測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる加熱工程を行う表面処理装置の
一例を説明する図。
【図2】本発明にかかる加熱工程を行う表面処理装置の
他の一例を説明する図。
【図3】表面光起電力測定の原理説明図。
【図4】表面光起電力測定方法の概略を説明する図。
【図5】表面光起電力測定装置の概略を示す図。
【図6】シリコンエピタキシャルウェーハの厚さの相違
による抵抗率測定結果のバラツキを示すグラフ。
【符号の説明】 1、20 表面処理装置 1’、20’ 表面処理部 2、17、18 反射板 3 ランプ(輻射体) 4、4’ 温度センサ 5 ピン 15 シリコン単結晶基板(基板) 16 p型シリコンエピタキシャル層 23 表面光起電力測定部(測定部) 25 表面光起電力測定装置 W シリコンエピタキシャルウェーハ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面上に形成されたp型シリコンエ
    ピタキシャル層の表面を輻射加熱して、該p型シリコン
    エピタキシャル層に空乏層を形成する加熱工程を有し、
    該加熱工程後に、前記p型シリコンエピタキシャル層の
    前記表面に励起光を照射し、該表面に生じる光起電力を
    測定する方法において、 前記加熱工程で、前記p型シリコンエピタキシャル層の
    表面を加熱する際に、該p型シリコンエピタキシャル層
    の表面の温度を測定することを特徴とする表面光起電力
    測定方法。
  2. 【請求項2】 前記輻射加熱のための輻射体を、前記p
    型シリコンエピタキシャル層の表面に対向するように複
    数配置して、前記輻射体の隙間に、前記p型シリコンエ
    ピタキシャル層の表面温度を測定するための温度センサ
    を設けることを特徴とする請求項1に記載の表面光起電
    力測定方法。
  3. 【請求項3】 基板表面上に形成されたp型シリコンエ
    ピタキシャル層の表面を輻射加熱して、該p型シリコン
    エピタキシャル層に空乏層を形成する加熱工程を有し、
    該加熱工程後に、前記p型シリコンエピタキシャル層の
    表面に励起光を照射し、該表面に生じる光起電力を測定
    する方法において、 前記加熱工程で前記p型シリコンエピタキシャル層の表
    面を加熱する際に、前記基板の裏面の温度を測定すると
    ともに、該裏面の温度をp型シリコンエピタキシャル層
    の表面の温度と対応する温度に補正する温度補正処理を
    行うことを特徴とする表面光起電力測定方法。
  4. 【請求項4】 基板表面上に形成されたp型シリコンエ
    ピタキシャル層の表面を輻射加熱する輻射体と、前記p
    型シリコンエピタキシャル層の表面と対向するように配
    置され、該p型シリコンエピタキシャル層表面の温度を
    測定する温度センサと、を有する加熱処理部と、 前記輻射加熱後の前記p型シリコンエピタキシャル層に
    対して、励起光を照射し表面光起電力の測定を行う測定
    部とを有し、 前記加熱処理部と前記測定部との間は、前記p型シリコ
    ンエピタキシャル層が外部雰囲気に晒されることなく搬
    送されるように連結されていることを特徴とする表面光
    起電力測定装置。
JP2002122150A 2002-04-24 2002-04-24 表面光起電力測定方法 Expired - Fee Related JP3788606B2 (ja)

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