JP2003315451A - 目標追尾装置及び方法 - Google Patents

目標追尾装置及び方法

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JP2003315451A
JP2003315451A JP2002117734A JP2002117734A JP2003315451A JP 2003315451 A JP2003315451 A JP 2003315451A JP 2002117734 A JP2002117734 A JP 2002117734A JP 2002117734 A JP2002117734 A JP 2002117734A JP 2003315451 A JP2003315451 A JP 2003315451A
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隆光 岡田
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貴彦 藤坂
Yoshio Kosuge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 追尾した航跡が実際の目標の順序と入れ替わ
りにくい目標追尾装置及び方法を得る。 【解決手段】 目標の位置を観測する観測手段(レーダ
装置1)と、目標の状態の予測値を演算する予測器11
と、目標の状態の平滑値を演算する平滑器6を備えた目
標追尾装置において、演算された平滑値を用いて所望の
方向に対する航跡の位置の並びの順序を判定する航跡順
序判定器12と、航跡順序判定結果に基づいて平滑位置
の近い航跡同士をグループとして認識するグループ判定
器13と、グループ判定結果に基づいて所望の方向に対
する予測範囲内の観測データの位置の並びの順序を判定
する観測データ順序判定器3と、航跡と観測データの相
関を判定する順序による相関器4とを備え、平滑器6
は、相関器4と予測器11の出力に基づいて目標の状態
の平滑値を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダ、レー
ザ、カメラ等にて観測した、人、自転車、車両、航空機
等の移動目標の残差、俯角(仰角)、方位角、位置、ま
たはこれらの時間変化率等の運動諸元を推定する目標追
尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば、Multiple-Target Trac
king with Radar Application, ARTECK HOUSE, 1986, p
p299-302に示された従来の目標追尾装置を示す構成図で
ある。図9において、1は目標の位置を観測するレーダ
装置、2はレーダ装置1により観測された観測ベクトル
のうち、追尾目標と相関のある観測ベクトルを残差をも
とに選択する相関ゲート判定器、17は相関ゲート判定
器2で選択された観測データの信頼度を算出する信頼度
算出器、5は予測誤差評価器10により算出された予測
誤差共分散行列と予め設定されたレーダ装置1の観測誤
差共分散行列からゲイン行列を算出するゲイン行列算出
器、18は、信頼度算出器17により算出された観測ベ
クトルの信頼度と、予測器11で算出された予測ベクト
ルと、ゲイン行列算出器5により算出されたゲイン行列
とを用いて、目標の位置及び速度の平滑ベクトルを算出
する信頼度による平滑器、7は信頼度による平滑器18
により算出された平滑ベクトルを1サンプリング時間だ
け遅延する第1の遅延回路である。
【0003】8は、信頼度による平滑器18で算出され
た残差ベクトル及び信頼度による重み付き残差ベクトル
と、ゲイン行列算出器5により算出されたゲイン行列
と、予測誤差評価器10により算出された予測誤差共分
散行列とを用いて、平滑誤差共分散行列を算出する平滑
誤差評価器、9は平滑誤差評価器8により算出された平
滑誤差共分散行列を1サンプリング時間だけ遅延する第
2の遅延回路、10は平滑誤差評価器8により算出され
た平滑誤差共分散行列から現時刻より1サンプリング後
の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差評価器、11
は、信頼度による平滑器18から出力される目標の位置
及び速度から成る平滑ベクトルを第1の遅延回路7を介
して入力し、これと予め設定された目標の運動モデルを
用いて現時刻より1サンプリング後の目標の予測位置及
び予測速度から成る予測ベクトルを算出する予測器であ
る。
【0004】次に動作について説明する。相関ゲート判
定器2は、レーダ装置1から観測ベクトルを受け取る
と、その観測ベクトルが目標に係る観測ベクトルである
可能性が高い場合にのみ有効なデータとして採用するた
め、予測誤差評価器10から出力される予測誤差共分散
行列と予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共分散行
列とから目標の予測存在確率分布を算出し、この分布の
所望の等確率範囲内に存在する観測ベクトルを追尾目標
と相関があるとみなし、信頼度算出器17に出力する。
【0005】信頼度算出器17は、相関ゲート判定器2
から出力された目標と相関のある観測ベクトルを受け取
ると、予測器11の出力する予測ベクトルを入力し、こ
れらと予め設定されたレーダ装置1の検出確率及び不要
信号発生頻度とから上記観測ベクトルの信頼度を算出す
る。
【0006】ゲイン行列算出器5は、予測誤差評価器1
0から出力された予測誤差共分散行列と、予め設定され
たレーダ装置1の観測誤差共分散行列とからゲイン行列
を算出する。
【0007】信頼度による平滑器18は、信頼度算出器
17により算出された観測ベクトルの信頼度と、予測器
11により算出された予測ベクトルとから信頼度による
重み付き残差ベクトルを算出し、これとゲイン行列算出
器5により算出されたゲイン行列とを用いて、目標の位
置及び速度から成る平滑ベクトルを算出する。
【0008】平滑誤差評価器8は、信頼度による平滑器
18により算出された残差ベクトル及び信頼度による重
み付き残差ベクトルと、ゲイン行列算出器5により算出
されたゲイン行列と、予測誤差評価器10により算出さ
れた予測誤差共分散行列とを用いて、平滑誤差を評価す
る平滑誤差共分散行列を算出する。
【0009】そして、予測誤差評価器10は、平滑誤差
評価器8から出力された平滑誤差共分散行列から予測誤
差を評価する予測誤差共分散行列を算出する。
【0010】上記のようにして、信頼度による平滑器1
8が目標の位置及び速度から成る平滑ベクトルを算出す
ると、予測器11は、予め設定された目標の運動モデル
を用いて、現時刻より1サンプリング後の目標の予測ベ
クトルを算出する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の目標追尾装置は
以上のように構成されており、追尾目標と観測データの
相関は、追尾目標の予測位置に近い観測データほど相関
が高いと判定されて平滑処理が行われるため、複数の目
標が接近している場合に、目標観測装置の観測誤差の影
響で生じる偽りの加減速運動により、複数の目標に対す
る予測位置が隣り合う目標間で入れ替わる現象が生じ、
実際の目標の位置関係と異なる場合が発生する。
【0012】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、追い越しや追い抜きができないま
たは運行上ありえない状況において、追尾した航跡が実
際の目標の順序に対して入れ替わりにくい目標追尾装置
及び方法を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る目標追尾
装置は、目標の位置を観測する観測手段と、目標の状態
の予測値を演算する予測手段と、目標の状態の平滑値を
演算する平滑手段とを備えた目標追尾装置において、前
記平滑手段により演算された平滑値を用いて所望の方向
に対する航跡の位置の並びの順序を判定する航跡順序判
定手段と、前記航跡順序判定手段の判定結果に基づいて
平滑位置の近い航跡同士をグループとして認識するグル
ープ判定手段と、前記グループ判定手段の判定結果に基
づいて所望の方向に対する予測範囲内の観測データの位
置の並びの順序を判定する観測データ順序判定手段と、
前記グループ判定手段と前記観測データ順序判定手段の
判定結果に基づいて航跡と観測データの相関を判定する
順序による相関手段とを備え、前記平滑手段は、前記相
関手段と前記予測手段の出力に基づいて目標の状態の平
滑値を演算することを特徴とするものである。
【0014】また、前記相関手段は、航跡と観測データ
の位置の並びの順序と残差をもとに航跡と観測データの
相関を判定することを特徴とするものである。
【0015】また、前記相関手段において相関する観測
データのない航跡の平滑を補間する擬似的な観測データ
を生成する擬似データ生成手段をさらに備えたことを特
徴とするものである。
【0016】また、前記相関手段として、航跡と観測デ
ータの位置の並びの順序をもとに航跡と観測データの相
関を判定する第1の相関手段と、航跡と観測データの位
置の並びの順序と残差をもとに航跡と観測データの相関
を判定する第2の相関手段とを備えると共に、航跡数と
観測データ数の大小関係により前記第1の相関手段と順
序と前記第2の相関手段とを切り換える相関処理切り換
え手段と、前記第1の相関手段もしくは前記第2の相関
手段において相関する観測データのない航跡の平滑を補
間する擬似的な観測データを生成する擬似データ生成手
段とをさらに備えたことを特徴とするものである。
【0017】また、この発明に係る目標追尾方法は、目
標の位置を観測する観測ステップと、目標の状態の予測
値を演算する予測ステップと、目標の状態の平滑値を演
算する平滑ステップとを備えた目標追尾方法において、
前記平滑ステップにより演算された平滑値を用いて所望
の方向に対する航跡の位置の並びの順序を判定する航跡
順序判定ステップと、前記航跡順序判定ステップの判定
結果に基づいて平滑位置の近い航跡同士をグループとし
て認識するグループ判定ステップと、前記グループ判定
ステップの判定結果に基づいて所望の方向に対する予測
範囲内の観測データの位置の並びの順序を判定する観測
データ順序判定ステップと、前記グループ判定ステップ
と前記観測データ順序判定ステップの判定結果に基づい
て航跡と観測データの相関を判定する相関ステップとを
備え、前記平滑ステップは、前記相関ステップと前記予
測ステップの出力に基づいて目標の状態の平滑値を演算
することを特徴とするものである。
【0018】また、前記相関ステップは、航跡と観測デ
ータの位置の並びの順序と残差をもとに航跡と観測デー
タの相関を判定することを特徴とするものである。
【0019】また、前記相関ステップにおいて相関する
観測データのない航跡の平滑を補間する擬似観測データ
を生成する擬似データ生成ステップをさらに備えたこと
を特徴とするものである。
【0020】さらに、前記相関ステップとして、航跡と
観測データの位置の並びの順序をもとに航跡と観測デー
タの相関を判定する第1の相関ステップと、航跡と観測
データの位置の並びの順序と残差をもとに航跡と観測デ
ータの相関を判定する第2の相関ステップとを備えると
共に、航跡数と観測データ数の大小関係により前記第1
の相関ステップと前記第2の相関ステップを切り換える
相関処理切り換えステップと、前記第1の相関ステップ
もしくは前記第2の相関ステップにおいて相関する観測
データのない航跡の平滑を補間する擬似観測データを生
成する擬似データ生成ステップとをさらに備えたことを
特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図であ
る。図において、1は目標の存在する領域に電波を放射
し、その反射信号から目標を検出してその位置を出力す
る観測手段としてのレーダ装置、2はレーダ装置1によ
り観測された観測ベクトルのうち、追尾目標と相関のあ
る観測ベクトルを残差をもとに選択する相関ゲート判定
器、3は、グループ判定器13で判定した追尾目標のグ
ループ情報と、相関ゲート判定器2で選択された追尾目
標と観測データの相関結果と、予め設定された目標進行
方向ベクトルとを用いて、各グループに対応する観測デ
ータの順序を判定する観測データの順序判定器、4は、
相関ゲート判定器2で判定された追尾目標の相関ゲート
内の観測データと、観測データの順序判定器3で判定さ
れた各グループに対応する観測データの順序情報と、グ
ループ判定器13で判定した追尾目標のグループ情報を
用いて、追尾目標と観測データの相関を判定する順序に
よる相関判定器である。
【0022】5は予測誤差評価器10により算出された
予測誤差共分散行列と予め設定されたレーダ装置1の観
測誤差共分散行列とからゲイン行列を算出するゲイン行
列算出器、6は、順序による相関判定器4で判定された
追尾目標と観測データの相関結果と、予測器11で算出
された予測ベクトルと、ゲイン行列算出器4で算出され
たゲイン行列を用いて、目標の位置及び速度の平滑ベク
トルを算出する平滑器、7は平滑器6で算出された平滑
ベクトルを1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延
回路である。
【0023】8は、平滑器6で算出された残差ベクトル
及び信頼度による重み付き残差ベクトルと、ゲイン行列
算出器5により算出されたゲイン行列と、予測誤差評価
器10により算出された予測誤差共分散行列とを用いて
平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差評価器、9は平
滑誤差評価器8により算出された平滑誤差共分散行列を
1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路、10
は平滑誤差評価器8で算出された平滑誤差共分散行列か
ら現時刻より1サンプリング後の予測誤差共分散行列を
算出する予測誤差評価器、11は、平滑器6で算出され
た平滑ベクトルを第1の遅延回路7を介して入力し、こ
れと予め設定された目標の運動モデルを用いて現時刻よ
り1サンプリング後の目標の予測位置及び予測速度から
成る予測ベクトルを算出する予測器である。
【0024】12は、平滑器6で算出された平滑ベクト
ルを第1の遅延回路7を介して入力し、これと予め設定
された目標進行方向ベクトルとを用いて、追尾目標の順
序を判定する航跡の順序判定器、13は航跡の順序判定
器12で判定された追尾目標の順序に従い、平滑位置の
近い追尾目標同士をグループ化するグループ判定器であ
る。
【0025】次に動作について説明する。最初に、この
実施の形態1による目標追尾装置の動作原理を説明す
る。図2に示すように、レーダ装置1が地上から高さz
の位置に設置され、直線道路上を一定方向に走行する
車両を追尾する場合を仮定する。レーダ装置1のアンテ
ナ取り付け位置の鉛直線と地上面との交点を原点とし、
道路交差方向をx軸、道路に沿った方向をy軸、 鉛直
上向きをz軸の正とするo−xyz座標を基準座標にと
る。基準座標におけるレーダ装置1のアンテナ取り付け
位置は(0,0,z)とする。
【0026】レーダ装置1はアンテナ取り付け位置に対
する目標の距離R及び方位角Az(y軸正の方向より反
時計回りを正とする)を観測する。この極座標(R,A
z)をレーダ観測座標とする。図1より、xy座標とレ
ーダ座標の間には式(1)及び式(2)の関係がある。
【0027】
【数1】
【0028】次に、目標の運動モデルを式(3)に示
す。ただし、アンダバーxはサンプリング時刻におけ
る目標運動諸元の真値を表す状態ベクトルであり、xy
座標における目標位置ベクトルを式(4)、速度ベクト
ルを式(5)とすると、目標の状態ベクトルは式(6)
で表される。なお、アンダバーAはベクトルアンダバ
ーAの転置ベクトルを表す。
【0029】
【数2】
【0030】ここで、Φk−1はサンプリング時刻t
k−1よりtへの状態ベクトルの推移行列であり、式
(7)で表される。また、アンダバーwはサンプリン
グ時刻tにおける駆動雑音ベクトルであり、Γ
(k)はサンプリング時刻tにおける駆動雑音ベク
トルの変換行列である。例えば、目標の運動モデルを等
速直線運動と仮定したことによる打ち切り誤差項をΓ
(k−1)アンダバーwk−1とみれば、アンダバーw
は加速度ベクトル相当であり、Γ(k−1)は式
(8)で表される。なお、Tはレーダ装置1のサンプリ
ング間隔、Iは2行2列の単位行列である。
【0031】
【数3】
【0032】また、平均を表す記号としてEを用いる
と、アンダバーwは平均の2次元正規分布白色雑音で
あり、式(7)及び(8)とする。ただし、アンダバー
0は零ベクトルであり、Qはサンプリング時刻t
おける駆動雑音共分散行列である。
【0033】
【数4】
【0034】次に目標の距離R及び方位角Azがサンプ
リング時刻tにレーダ装置1より観測される場合のx
y座標におけるレーダ装置1の観測モデルを式(11)
とする。ここで、距離R及び方位角Azは式(1)及び
式(2)によりxy座標に変換される。また、アンダバ
ーzはサンプリング時刻tにおけるレーダ観測装置
1の観測ベクトル、Hは観測行列で、式(12)で表さ
れる。
【0035】また、アンダバーνはサンプリング時刻
におけるレーダ装置1の観測雑音ベクトルであり、
平均アンダバー0の2次元正規分布白色雑音で、式(1
3)及び(14)で表される。なお、Rはサンプリン
グ時刻tにおけるレーダ装置1の観測誤差共分散行列
である。Γ(k)は極座標よりxy座標への観測雑音
ベクトルの変換行列で、式(15)で表される。サンプ
リング時刻tまでに目標の追尾に用いたレーダ装置1
の観測ベクトル全体をZとする(式(16)を参
照)。
【0036】
【数5】
【0037】次に、サンプリング時刻tk−1までのレ
ーダ装置1の観測ベクトルZk−1が得られているとき
の予測処理について述べる。目標が等速直線運動をして
いると仮定した場合のサンプリング時刻tにおける追
尾目標の状態ベクトルアンダバーxの予測ベクトルを
アンダバーxハット(−)、予測誤差共分散行列をP
(−)とすると、それぞれ条件付平均ベクトル、条件
付共分散行列で定義され、式(17)及び式(18)で
表される。ここで、アンダバーxハット(+)及びP
k−1(+)はそれぞれ前サンプリング時刻tk−1
平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列である。これらの
算出方法については後で述べる。
【0038】
【数6】
【0039】次に、相関ゲート判定処理について述べ
る。追尾目標の観測ベクトルの予測ベクトルは式(1
9)で表される。サンプリング時刻tにおいてレーダ
装置1より観測されたm個の観測ベクトルをアンダバー
k,i(i=1,2,・・・,m)とすると、当該追
尾目標との残差εk,iが予め設定されたゲートサイズ
パラメータρに対して式(20)を満たすとき、その観
測ベクトルの全てを相関ゲート内の観測ベクトルとし、
当該追尾目標と相関があるとみなす。この相関ゲート判
定は全ての追尾目標について行う。
【0040】
【数7】
【0041】次に、追尾の対象となる道路領域における
追尾車両の走行順序を判定する方法について述べる。サ
ンプリング時刻tにおいて、1サンプリング前に算出
されたj番目の追尾目標の平滑ベクトルの位置ベクトル
アンダバーξk−1 を式(21)とおく。一方、車両
の進行方向であるy軸正方向の単位ベクトルをアンダバ
ーeとおくと、式(22)で表されるこれらのベクト
ルの内積Ψk−1 は車両の位置ベクトルの車両進行方
向の成分となるので、車両の前後関係は内積Ψ k−1
の大小関係を見ればよい。すなわち、内積Ψk−1
大きい順序に車両jを並べた結果が車両の走行順序とな
る。
【0042】
【数8】
【0043】次に、追尾車両のグループを判定する方法
について述べる。前述の処理により判定された追尾車両
の走行順序に対応して、改めて追尾車両の平滑ベクトル
の位置ベクトルの順序を先頭から順に、アンダバーξ
k−1 ,アンダバーξk−1 ,アンダバーξk−1
,・・・と記述し直す。先頭から順に、隣り合う平滑
ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定されたパラ
メータrminに対して式(23)を満たすか否かを調
べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グループと判定
する。
【0044】
【数9】
【0045】次に、追尾の対象となる道路領域における
観測ベクトルの存在順序を判定する方法について述べ
る。観測ベクトルの存在順序は、追尾車両の走行順序を
判定する方法と同様に、式(24)で表される観測ベク
トルと車両進行方向の単位ベクトルアンダバーeとの
内積λk−1 の大小関係を見ればよい。すなわち、内
積λk−1 が大きい順序に観測ベクトルを並べた結果
が観測ベクトルの存在順序となる。
【0046】
【数10】
【0047】次に、追尾目標と観測ベクトルの順序情報
を利用した相関判定方法について述べる。本処理では追
尾車両の追い越しがないように、追尾目標の順序と観測
ベクトルの順序を逆転させないように相関判定を行う。
相関判定は前述の追尾車両のグループ判定において分類
されたグループ毎に以下の処理を行う。
【0048】先頭の追尾車両から順番に、その追尾車両
の相関ゲート内の観測ベクトルのうち存在順序が先頭側
の観測ベクトルを当該追尾車両と相関があるものとして
その組み合わせを記憶する。このとき、相関があると判
定された観測ベクトルは以後の追尾車両の相関対象から
除く。例えば、図3に示すように、3つの追尾車両が同
一グループと判定され、これらの追尾車両の相関ゲート
内と判定された観測ベクトルが4つあるとする。
【0049】ここで、追尾車両の走行順序は先頭から、
アンダバーξk−1 ,アンダバーξk−1 ,アンダ
バーξk−1 であり、観測ベクトルの存在順序は先頭
側から、アンダバーzk,1,アンダバーzk,2,ア
ンダバーzk,3,アンダバーzk,4,とする。図3
は、これらの相関ゲート内外関係を示しており、相関ゲ
ート内と判定された場合は○、相関ゲート外と判定され
た場合は×で表している。まず、先頭車両であるアンダ
バーξk−1 に着目する。
【0050】この車両の相関ゲート内に存在する観測ベ
クトルのうち存在順序が先頭側なのはアンダバーz
k,1であるから、アンダバーξk−1 はアンダバー
k,1と相関があると判定する。次に、アンダバーz
k,1を消去し、後続の走行車両であるアンダバーξ
k−1 に着目する。この車両の相関ゲート内に存在す
る観測ベクトルのうち、存在順序が先頭側なのはアンダ
バーzk,2であるから、アンダバーξk−1 はアン
ダバーzk,2と相関があると判定する。同様にしてア
ンダバーξk−1 はアンダバーzk,3と相関がある
と判定する。
【0051】次に、平滑処理について述べる。前述の相
関処理により、追尾目標と相関があると判定された観測
ベクトルをアンダバーzと置き直すと、ゲイン行列K
、平滑ベクトルアンダバーxハット(+)及び平滑
誤差共分散行列P(+)は通常のカルマンフィルタの
理論により、式(25)〜式(27)で与えられる。こ
こで、Rは式(17)で表される、サンプリング時刻
におけるレーダ装置1の観測誤差共分散行列であ
り、アンダバーνは式(28)で与えられる残差ベク
トルである。
【0052】
【数11】
【0053】次に、この実施の形態1による目標追尾装
置の動作を具体的に説明する。なお、カルマンフィルタ
を目標追尾装置に通常適用する場合と同様にして状態ベ
クトルの初期値は別途定まっているものとする。
【0054】レーダ装置1では、図2に示すように目標
の距離R及び方位角Azを観測し、式(1)及び式
(2)に従いxy座標に変換する(ステップST1)。
相関ゲート判定器2では、予測器11から追尾対象の予
測ベクトルアンダバーxハット(−)を入力して観測
ベクトルのベクトルアンダバーzハット(−)を式
(19)に従い算出し、レーダ装置1から入力した観測
ベクトルのうち、予め設定されたゲートサイズパラメー
タρに対して式(20)を満たす観測ベクトルの全てを
当該追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルとして選択
する。これを全ての追尾目標に対して行う(ステップS
T2)。
【0055】観測データの順序判定器3では、グループ
判定器13により判定されたグループ毎に、そのグルー
プに所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルに
対し、予め設定された車両の進行方向の単位ベクトルア
ンダバーeとの内積λk− を式(24)に従い算
出する。そして、内積λk−1 の大きい順番を観測ベ
クトルの存在順序として記憶する(ステップST3)。
【0056】順序による相関判定器4では、グループ判
定器13において判定されたグループ毎に、観測データ
の順序判定器3により判定されたそのグループに所属す
る追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存在順序の
情報と、航跡の順序判定器12で判定されたそのグルー
プに所属する追尾車両の走行順序の情報を入力し、走行
順序の順番に、その追尾車両の相関ゲート内の観測ベク
トルのうち存在順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾
車両と相関があると判定してその組み合わせを記憶す
る。このとき、相関があると判定された観測ベクトルは
後に続く追尾車両の相関対象から除く。そして、全ての
グループに対して同様の処理を行う。(ステップST
4)。
【0057】ゲイン行列算出器5では、追尾目標毎に、
予測誤差評価器10から入力した予測誤差共分散行列P
(−)と、予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共
分散行列Rとから式(25)に従いゲイン行列K
算出する(ステップST5)。平滑器6では、追尾目標
毎に、順序による相関判定器4で判定した相関結果と、
予測器11の出力した予測ベクトルアンダバーxハッ
ト(−)と、ゲイン行列算出器5からゲイン行列K
をそれぞれ入力し、式(26)に従い平滑ベクトルアン
ダバーxハット(+)を算出する(ステップST
6)。
【0058】一方、平滑誤差評価器8では、予測誤差評
価器10から予測誤差共分散行列P (−)を、ゲイン
行列算出器5からゲイン行列Kをそれぞれ入力し、式
(27)に従い平滑誤差共分散行列P(+)を算出す
る(ステップST7)。予測誤差評価器10では、第2
の遅延回路9から1サンプリング前の平滑誤差共分散行
列Pk−1(+)を、予め設定された駆動雑音共分散行
列Qk−1をそれぞれ入力し、予測誤差共分散行列P
(−)を式(18)に従い算出する(ステップST
8)。予測器11では、1サンプリング前の平滑ベクト
ルアンダバーxk− ハット(+)を第1の遅延回路7
を介して入力し、式(17)に従い予測ベクトルアンダ
バーxハット(−)を算出する(ステップST9)。
【0059】航跡の順序判定器12では、平滑器6にお
いて1サンプリング前に算出された追尾目標の平滑ベク
トルを第1の遅延回路7を介して入力し、その位置ベク
トルアンダバーξk−1 と、予め設定された車両の進
行方向の単位ベクトルアンダバーeとの内積Ψk−1
を式(22)に従い算出する。そして、内積Ψk−
の大きい順番を航跡の走行順序として記憶する(ステ
ップST10)。グループ判定機13では、航跡の順序
判定機12で判定された追尾車両の走行順序の順番に隣
り合う平滑ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定
されたパラメータrminに対して式(23)を満たす
か否かを調べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グル
ープと判定する(ステップST11)。
【0060】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、観測データの順序判定器3により、車両の進
行方向に対する観測ベクトルの存在順序を、予め設定さ
れた車両の進行方向の単位ベクトルと観測ベクトルの内
積の大きさから判定し、一方、航跡の順序判定器12に
より、車両の走行順序を、上記単位ベクトルと追尾車両
の平滑ベクトルの位置ベクトルの内積の大きさから判定
し、順序による相関判定器4において、走行順序の順番
に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルのうち存在
順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾車両と相関があ
るものと判定する構成としているので、追尾車両の航跡
の順序が入れ替わりにくい効果を奏する。
【0061】実施の形態2.図4は、この実施の形態2
による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、
図1と同一符号である1〜3及び5〜13は実施の形態
1と同一または相当部分を示すので、その説明を省略す
る。
【0062】14は相関ゲート判定器2で判定された追
尾目標の相関ゲート内の観測データと、その残差を入力
し、これらと、観測データの順序判定器3で判定された
各グループに対応する観測データの順序情報と、グルー
プ判定器13で判定した追尾目標のグループ情報を用い
て、追尾目標と観測データの相関を判定する順序と残差
による相関判定器である。
【0063】次に動作について説明する。最初に、この
実施の形態2による目標追尾装置の動作原理を説明す
る。レーダ装置1による車両の観測方法、目標の運動モ
デル、レーダ装置1の観測モデルは、実施の形態1にお
ける式(1)〜式(16)までの原理と同じであるので
省略する。
【0064】また、予測処理及び相関ゲート判定処理
は、実施の形態1における式(17)〜式(20)まで
の原理と同じであるので省略する。また、追尾車両の走
行順序を判定する方法、追尾車両のグループを判定する
方法、そして、観測ベクトルの存在順序を判定する方法
も、実施の形態1における式(21)〜式(24)まで
の原理と同じであるので省略する。
【0065】次に、追尾目標と観測ベクトルの順序情報
を利用した相関判定方法について述べる。本処理では追
尾車両の追い越しがないように、追尾目標の順序と観測
ベクトルの順序を逆転させないように相関判定を行う。
相関判定は前述の追尾車両のグループ判定において分類
されたグループ毎に以下の処理を行う。
【0066】先頭の追尾車両から順番に、その追尾車両
の相関ゲート内の観測ベクトルのうち式(20)で表さ
れる残差εk,iが最も小さい観測ベクトルを当該追尾
車両と相関があるものと判定してその組み合わせを記憶
する。このとき、相関があると判定された観測ベクトル
とそれよりも存在順序が前の観測ベクトルは以後の追尾
車両の相関対象から除く。
【0067】例えば、図5に示すように、3つの追尾車
両が同一グループと判定され、これらの追尾車両の相関
ゲート内と判定された観測ベクトルが4つあるとする。
ここで、追尾車両の走行順序は先頭から、アンダバーξ
k−1 ,アンダバーξk− ,アンダバーξk−1
であり、観測ベクトルの存在順序は先頭側から、アン
ダバーzk,1,アンダバーzk,2,アンダバーz
k,3,アンダバーz ,4とする。図5は、これらの
相関ゲート内外関係及び残差を示しており、相関ゲート
内と判定された場合は残差を、相関ゲート外と判定され
た場合は×で表している。
【0068】まず、先頭車両であるアンダバーξk−1
に着目する。この車両の相関ゲート内に存在する観測
ベクトルのうち残差が最も小さい観測ベクトルはアンダ
バーzk,2であるから、アンダバーξk−1 はアン
ダバーzk,2と相関があると判定する。次に、アンダ
バーzk,2とこれより前方に存在するアンダバーz
k,1を消去し、後続の走行車両であるアンダバーξ
k−1 に着目する。この車両の相関ゲート内に存在す
る観測ベクトルのうち、残差が最も小さいのはアンダバ
ーzk,3であるから、アンダバーξk−1 はアンダ
バーzk,3と相関があると判定する。同様にしてアン
ダバーξk−1 はアンダバーzk,4と相関があると
判定する。
【0069】次に、平滑処理について述べる。前述の相
関処理により、追尾目標と相関があると判定された観測
ベクトルをアンダバーzと置き直すと、ゲイン行列K
、平滑ベクトルアンダバーxハット(+)及び平滑
誤差共分散行列P(+)は通常のカルマンフィルタの
理論により、式(25)〜式(27)で与えられる。こ
こで、Rは式(17)で表される、サンプリング時刻
におけるレーダ装置1の観測誤差共分散行列であ
り、アンダバーνは式(28)で与えられる残差ベク
トルである。
【0070】次に、この実施の形態2による目標追尾装
置の動作を具体的に説明する。なお、カルマンフィルタ
を目標追尾装置に通常適用する場合と同様にして状態ベ
クトルの初期値は別途定まっているものとする。
【0071】レーダ装置1では、図2に示すように目標
の距離R及び方位角Azを観測し、式(1)及び式
(2)に従いxy座標に変換する(ステップST1)。
相関ゲート判定器2では、予測器11から追尾対象の予
測ベクトルアンダバーxハット(−)を入力して観測
ベクトルのベクトルアンダバーz(−)を式(19)
に従い算出し、レーダ装置1から入力した観測ベクトル
のうち、予め設定されたゲートサイズパラメータρに対
して式(20)を満たす観測ベクトルの全てを当該追尾
目標の相関ゲート内の観測ベクトルとして選択する。こ
れを全ての追尾目標に対して行う(ステップST2)。
【0072】観測データの順序判定器3では、グループ
判定器13により判定されたグループ毎に、そのグルー
プに所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルに
対し、予め設定された車両の進行方向の単位ベクトルア
ンダバーeとの内積λk− を式(24)に従い算
出する。そして、内積λk−1 の大きい順番を観測ベ
クトルの存在順序として記憶する(ステップST3)。
【0073】順序と残差による相関判定器14では、グ
ループ判定器13において判定されたグループ毎に、観
測データの順序判定器3により判定されたそのグループ
に所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存
在順序の情報及び残差と、航跡の順序判定器12で判定
されたそのグループに所属する追尾車両の走行順序の情
報を入力し、走行順序の順番に、その追尾車両の相関ゲ
ート内の観測ベクトルのうち残差が最も小さい観測ベク
トルを当該追尾車両と相関があると判定してその組み合
わせを記憶する。このとき、相関があると判定された観
測ベクトルは後に続く追尾車両の相関対象から除く。そ
して、全てのグループに対して同様の処理を行う(ステ
ップST4)。
【0074】ゲイン行列算出器5では、追尾目標毎に、
予測誤差評価器10から入力した予測誤差共分散行列P
(−)と、予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共
分散行列Rとから式(25)に従いゲイン行列K
算出する(ステップST5)。平滑器6では、追尾目標
毎に、順序と残差による相関判定器14で判定した相関
結果と、予測器11の出力した予測ベクトルアンダバー
ハット(−)と、ゲイン行列算出器5からゲイン行
列Kとをそれぞれ入力し、式(26)に従い平滑ベク
トルアンダバーxハット(+)を算出する(ステップ
ST6)。
【0075】一方、平滑誤差評価器8では、予測誤差評
価器10から予測誤差共分散行列P (−)を、ゲイン
行列算出器5からゲイン行列Kをそれぞれ入力し、式
(27)に従い平滑誤差共分散行列P(+)を算出す
る(ステップST7)。予測誤差評価器10では、第2
の遅延回路9から1サンプリング前の平滑誤差共分散行
列Pk−1(+)を、予め設定された駆動雑音Qk−1
をそれぞれ入力し、予測誤差共分散行列P(−)を式
(18)に従い算出する(ステップST8)。予測器1
1では、1サンプリング前の平滑ベクトルアンダバーx
k−1ハット(+)を第1の遅延回路7を介して入力
し、式(17)に従い予測ベクトルアンダバーxハッ
ト(−)を算出する(ステップST9)。
【0076】航跡の順序判定器12では、平滑器6にお
いて1サンプリング前に算出された追尾目標の平滑ベク
トルを第1の遅延回路7を介して入力し、その位置ベク
トルアンダバーξk−1 と、予め設定された車両の進
行方向の単位ベクトルアンダバーeとの内積Ψk−1
を式(22)に従い算出する。そして、内積Ψk−
の大きい順番を航跡の走行順序として記憶する(ステ
ップST10)。グループ判定機13では、航跡の順序
判定機12で判定された追尾車両の走行順序の順番に隣
り合う平滑ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定
されたパラメータrminに対して式(23)を満たす
か否かを調べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グル
ープと判定する(ステップST11)。
【0077】以上で明らかなように、この実施の形態2
によれば、観測データの順序判定器3により、車両の進
行方向に対する観測ベクトルの存在順序を、予め設定さ
れた車両の進行方向の単位ベクトルと観測ベクトルの内
積の大きさから判定し、一方、航跡の順序判定器12に
より、車両の走行順序を、上記単位ベクトルと追尾車両
の平滑ベクトルの位置ベクトルの内積の大きさから判定
し、順序と残差による相関判定器14において、走行順
序の順番に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルの
うち残差が最も小さい観測ベクトルを当該追尾車両と相
関があるものと判定し、それより前方に存在する観測ベ
クトルを以降の追尾目標の相関対象から除く構成として
いるので、追尾車両の航跡の順序が入れ替わりにくく、
かつ、レーダ装置1により誤検出が検出される場合にお
いても誤った相関結果となりにくい効果を奏する。
【0078】実施の形態3.図6は、この実施の形態3
による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、
図1と同一符号である1〜13は実施の形態1と同一ま
たは相当部分を示すので、その説明を省略する。15は
順序による相関判定器4で判定された追尾目標と観測デ
ータの相関結果において、相関する観測データのない追
尾目標に対して、擬似的な観測データを生成する擬似デ
ータ生成器である。
【0079】次に動作について説明する。最初に、この
実施の形態3による目標追尾装置の動作原理を説明す
る。レーダ装置1による車両の観測方法、目標の運動モ
デル、レーダ装置1の観測モデルは、実施の形態1にお
ける式(1)〜式(16)までの原理と同じであるので
省略する。
【0080】また、相関判定方法は実施の形態1と同じ
原理であるので省略する。また、予測処理及び相関ゲー
ト判定処理は、実施の形態1における式(17)〜式
(20)までの原理と同じであるので省略する。また、
追尾車両の走行順序を判定する方法、追尾車両のグルー
プを判定する方法、そして、観測ベクトルの存在順序を
判定する方法も、実施の形態1における式(21)〜式
(24)までの原理と同じであるので省略する。
【0081】次に相関する観測データのない追尾目標が
存在する場合の擬似的な観測データの生成方法について
述べる。相関判定器4において、どの観測ベクトルとも
相関の得られない追尾目標がある場合、通常のメモリー
トラック(予測位置をそのまま平滑位置とする方法)を
行うと、その前後の車両が加減速を行っている場合に前
方の車両を追い越す、あるいは後方の車両に追い抜かれ
る等の可能性が高くなる。
【0082】そこで、相関の得られない追尾目標は、同
一グループ内で相関の得られた前後の車両の1サンプル
前の平滑位置の間隔と同じ比率で、前後車両と相関の得
られた観測ベクトルを内分した位置を用いて平滑を行
う。相関の得られない追尾目標の1サンプリング前の平
滑ベクトルの位置ベクトルをアンダバーξk−1 とす
る。そして、そのa台前の車両とb台前の車両の1サン
プリング前の平滑ベクトルの位置ベクトルをそれぞれア
ンダバーξk−1 j−aおよびアンダバーξk−
j+bとし、これらと相関の得られた現時刻の観測ベク
トルをそれぞれアンダバーzk,a及びアンダバーz
k,bとすると、1サンプル前の平滑位置の間隔と同じ
比率で、前後車両と相関の得られた観測ベクトルを内分
した位置アンダバーzk,jは式(29)で表すことが
できる。但し、相関の得られない追尾目標の前後の何れ
かにしか相関の得られた追尾目標がない場合は、その追
尾目標の1サンプリング前の平滑ベクトルの位置ベクト
ルをアンダバーξk−1 とすると、式(30)で表さ
れる平滑ベクトルの差ベクトルの位置で外挿した位置を
用いる。
【0083】
【数12】
【0084】次に、平滑処理について述べる。前述の相
関処理により、相関対象が存在する追尾目標はその相関
対象となる観測ベクトルをアンダバーzと置き直し、
相関対象が存在しない追尾目標は、前述の擬似的な観測
データの生成方法で得られた位置ベクトルをアンダバー
と置き直すと、ゲイン行列K、平滑ベクトルアン
ダバーxハット(+)及び平滑誤差共分散行列P
(+)は通常のカルマンフィルタの理論により、式
(25)〜式(27)で与えられる。ここで、Rは式
(17)で表される、サンプリング時刻tにおけるレ
ーダ装置1の観測誤差共分散行列であり、アンダバーν
は式(28)で与えられる残差ベクトルである。
【0085】次に、この実施の形態3による目標追尾装
置の動作を具体的に説明する。なお、カルマンフィルタ
を目標追尾装置に通常適用する場合と同様にして平滑ベ
クトルの初期値は別途定まっているものとする。
【0086】レーダ装置1では、図2に示すように目標
の距離R及び方位角Azを観測し、式(1)及び式
(2)に従いxy座標に変換する(ステップST1)。
相関ゲート判定器2では、予測器11から追尾対象の予
測ベクトルアンダバーxハット(−)を入力して観測
ベクトルのベクトルアンダバーz(−)を式(19)
に従い算出し、レーダ装置1から入力した観測ベクトル
のうち、予め設定されたゲートサイズパラメータρに対
して式(20)を満たす観測ベクトルの全てを当該追尾
目標の相関ゲート内の観測ベクトルとして選択する。こ
れを全ての追尾目標に対して行う(ステップST2)。
【0087】観測データの順序判定器3では、グループ
判定器13により判定されたグループ毎に、そのグルー
プに所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルに
対し、予め設定された車両の進行方向の単位ベクトルア
ンダバーeとの内積λk− を式(24)に従い算
出する。そして、内積λk−1 の大きい順番を観測ベ
クトルの存在順序として記憶する(ステップST3)。
【0088】順序による相関判定器4では、グループ判
定器13において判定されたグループ毎に、観測データ
の順序判定器3により判定されたそのグループに所属す
る追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存在順序の
情報と、航跡の順序判定器12で判定されたそのグルー
プに所属する追尾車両の走行順序の情報を入力し、走行
順序の順番に、その追尾車両の相関ゲート内の観測ベク
トルのうち存在順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾
車両と相関があると判定してその組み合わせを記憶す
る。このとき、相関があると判定された観測ベクトルは
後に続く追尾車両の相関対象から除く。そして、全ての
グループに対して同様の処理を行う。(ステップST
4)。
【0089】擬似データ生成器15では、順序による相
関判定器4で判定された追尾目標と観測データの相関結
果と、原時刻より1サンプリング前に平滑器6で算出さ
れた平滑ベクトルを第1の遅延回路を介して入力し、グ
ループ毎に、相関する観測データのない追尾目標に対し
て、その前後に相関の取れた追尾目標がある場合には式
(29)に従い、前後のどちらか1方に追尾目標がある
場合には式(30)に従い擬似的な観測ベクトルを生成
する(ステップST5)。
【0090】ゲイン行列算出器5では、追尾目標毎に、
予測誤差評価器10から入力した予測誤差共分散行列P
(−)と、予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共
分散行列Rとから式(25)に従いゲイン行列K
算出する(ステップST6)。平滑器6では、追尾目標
毎に、順序による相関判定器4で判定した相関結果と、
擬似データ生成器15で生成した擬似的な観測ベクトル
と、予測器11の出力した予測ベクトルアンダバーx
ハット(−)と、ゲイン行列算出器5からゲイン行列K
をそれぞれ入力し、式(26)に従い平滑ベクトルア
ンダバーxハット(+)を算出する(ステップST
7)。
【0091】一方、平滑誤差評価器8では、予測誤差評
価器10から予測誤差共分散行列P (−)を、ゲイン
行列算出器5からゲイン行列Kをそれぞれ入力し、式
(27)に従い平滑誤差共分散行列P(+)を算出す
る(ステップST8)。予測誤差評価器10では、第2
の遅延回路9から1サンプリング前の平滑誤差共分散行
列Pk−1(+)を、予め設定された駆動雑音Qk−1
をそれぞれ入力し、予測誤差共分散行列P(−)を式
(18)に従い算出する(ステップST9)。予測器1
1では、1サンプリング前の平滑ベクトルアンダバーx
k−1ハット(+)を第1の遅延回路7を介して入力
し、式(17)に従い予測ベクトルアンダバーxハッ
ト(−)を算出する(ステップST10)。
【0092】航跡の順序判定器12では、平滑器6にお
いて1サンプリング前に算出された追尾目標の平滑ベク
トルを第1の遅延回路7を介して入力し、その位置ベク
トルアンダバーξk−1 と、予め設定された車両の進
行方向の単位ベクトルアンダバーeとの内積Ψk−1
を式(22)に従い算出する。そして、内積Ψk−
の大きい順番を航跡の走行順序として記憶する(ステ
ップST11)。グループ判定機13では、航跡の順序
判定機12で判定された追尾車両の走行順序の順番に隣
り合う平滑ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定
されたパラメータrminに対して式(23)を満たす
か否かを調べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グル
ープと判定する(ステップST12)。
【0093】以上で明らかなように、この実施の形態3
によれば、観測データの順序判定器3により、車両の進
行方向に対する観測ベクトルの存在順序を、予め設定さ
れた車両の進行方向の単位ベクトルと観測ベクトルの内
積の大きさから判定し、一方、航跡の順序判定器12に
より、車両の走行順序を、上記単位ベクトルと追尾車両
の平滑ベクトルの位置ベクトルの内積の大きさから判定
し、順序による相関判定器4において、走行順序の順番
に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルのうち存在
順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾車両と相関があ
るものと判定する構成としているので、追尾車両の航跡
の順序が入れ替わりにくい効果を奏する。更に、擬似デ
ータ生成器15において、相関する観測データのない追
尾目標に対して、その前後もしくはどちらか一方の相関
の取れた追尾目標の1サンプリング前の平滑位置と現時
刻に相関の取れた観測ベクトルを用いて擬似的な観測ベ
クトルを生成して平滑する構成としているので、レーダ
装置1が失検出した場合においても追尾車両の航跡の順
序が入れ替わりにくい効果を奏する。
【0094】実施の形態4.図7は、この実施の形態4
による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、
図4と同一符号である1〜3及び5〜14は実施の形態
2と同一または相当部分を示すので、その説明を省略す
る。15は順序と残差による相関判定器14で判定され
た追尾目標と観測データの相関結果において、相関する
観測データのない追尾目標に対して、擬似的な観測デー
タを生成する擬似データ生成器である。
【0095】次に動作について説明する。最初に、この
実施の形態4による目標追尾装置の動作原理を説明す
る。レーダ装置1による車両の観測方法、目標の運動モ
デル、レーダ装置1の観測モデルは、実施の形態1にお
ける式(1)〜式(16)までの原理と同じであるので
省略する。
【0096】また、相関判定方法は実施の形態2と同じ
原理であるので省略する。また、予測処理及び相関ゲー
ト判定処理は、実施の形態1における式(17)〜式
(20)までの原理と同じであるので省略する。また、
追尾車両の走行順序を判定する方法、追尾車両のグルー
プを判定する方法、そして、観測ベクトルの存在順序を
判定する方法も、実施の形態1における式(21)〜式
(24)までの原理と同じであるので省略する。
【0097】相関する観測データのない追尾目標が存在
する場合の擬似的な観測データの生成方法は実施の形態
3における式(29)〜式(30)までの原理と同じで
あるので省略する。
【0098】次に、この実施の形態4による目標追尾装
置の動作を具体的に説明する。なお、カルマンフィルタ
を目標追尾装置に通常適用する場合と同様にして状態ベ
クトルの初期値は別途定まっているものとする。
【0099】レーダ装置1では、図2に示すように目標
の距離R及び方位角Azを観測し、式(1)及び式
(2)に従いxy座標に変換する(ステップST1)。
相関ゲート判定器2では、予測器11から追尾対象の予
測ベクトルアンダバーxハット(−)を入力して観測
ベクトルのベクトルアンダバーz(−)を式(19)
に従い算出し、レーダ装置1から入力した観測ベクトル
のうち、予め設定されたゲートサイズパラメータρに対
して式(20)を満たす観測ベクトルの全てを当該追尾
目標の相関ゲート内の観測ベクトルとして選択する。こ
れを全ての追尾目標に対して行う(ステップST2)。
観測データの順序判定器3では、グループ判定器13に
より判定されたグループ毎に、そのグループに所属する
追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルに対し、予め設
定された車両の進行方向の単位ベクトルアンダバーe
との内積λk−1 を式(24)に従い算出する。そし
て、内積λk−1 の大きい順番を観測ベクトルの存在
順序として記憶する(ステップST3)。
【0100】順序と残差による相関判定器14では、グ
ループ判定器13において判定されたグループ毎に、観
測データの順序判定器3により判定されたそのグループ
に所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存
在順序の情報及び残差と、航跡の順序判定器12で判定
されたそのグループに所属する追尾車両の走行順序の情
報を入力し、走行順序の順番に、その追尾車両の相関ゲ
ート内の観測ベクトルのうち残差が最も小さい観測ベク
トルを当該追尾車両と相関があると判定してその組み合
わせを記憶する。このとき、相関があると判定された観
測ベクトルは後に続く追尾車両の相関対象から除く。そ
して、全てのグループに対して同様の処理を行う。(ス
テップST4)。
【0101】擬似データ生成器15では、順序と残差に
よる相関判定器14で判定された追尾目標と観測データ
の相関結果と、現在時刻より1サンプリング前に平滑器
6で算出された平滑ベクトルを第1の遅延回路を介して
入力し、グループ毎に、相関する観測データのない追尾
目標に対して、その前後に相関の取れた追尾目標がある
場合には式(29)に従い、前後のどちらか一方に追尾
目標がある場合には式(30)に従い擬似的な観測ベク
トルを生成する(ステップST5)。
【0102】ゲイン行列算出器5では、追尾目標毎に、
予測誤差評価器10から入力した予測誤差共分散行列P
(−)と、予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共
分散行列Rとから式(25)に従いゲイン行列K
算出する(ステップST6)。平滑器6では、追尾目標
毎に、順序による相関判定器4で判定した相関結果と、
擬似データ生成器15で生成した擬似的な観測ベクトル
と、予測器11の出力した予測ベクトルアンダバーx
ハット(−)と、ゲイン行列算出器5からゲイン行列K
をそれぞれ入力し、式(26)に従い平滑ベクトルア
ンダバーxハット(+)を算出する(ステップST
7)。
【0103】一方、平滑誤差評価器8では、予測誤差評
価器10から予測誤差共分散行列P (−)を、ゲイン
行列算出器5からゲイン行列Kをそれぞれ入力し、式
(27)に従い平滑誤差共分散行列P(+)を算出す
る(ステップST8)。予測誤差評価器10では、第2
の遅延回路9から1サンプリング前の平滑誤差共分散行
列Pk−1(+)を、予め設定された駆動雑音Qk−1
をそれぞれ入力し、予測誤差共分散行列P(−)を式
(18)に従い算出する(ステップST9)。予測器1
1では、1サンプリング前の平滑ベクトルアンダバーx
k−1ハット(+)を第1の遅延回路7を介して入力
し、式(17)に従い予測ベクトルアンダバーxハッ
ト(−)を算出する(ステップST10)。
【0104】航跡の順序判定器12では、平滑器6にお
いて1サンプリング前に算出された追尾目標の平滑ベク
トルを第1の遅延回路7を介して入力し、その位置ベク
トルアンダバーξk−1 と、予め設定された車両の進
行方向の単位ベクトルアンダバーeとの内積Ψk−1
を式(22)に従い算出する。そして、内積Ψk−
の大きい順番を航跡の走行順序として記憶する(ステ
ップST11)。グループ判定機13では、航跡の順序
判定機12で判定された追尾車両の走行順序の順番に隣
り合う平滑ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定
されたパラメータrminに対して式(23)を満たす
か否かを調べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グル
ープと判定する(ステップST12)。
【0105】以上で明らかなように、この実施の形態4
によれば、観測データの順序判定器3により、車両の進
行方向に対する観測ベクトルの存在順序を、予め設定さ
れた車両の進行方向の単位ベクトルと観測ベクトルの内
積の大きさから判定し、一方、航跡の順序判定器12に
より、車両の走行順序を、上記単位ベクトルと追尾車両
の平滑ベクトルの位置ベクトルの内積の大きさから判定
し、順序と残差による相関判定器14において、走行順
序の順番に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルの
うち残差が最も小さい観測ベクトルを当該追尾車両と相
関があるものと判定し、それより前方に存在する観測ベ
クトルを以降の追尾目標の相関対象から除く構成として
いるので、追尾車両の航跡の順序が入れ替わりにくく、
かつ、レーダ装置1により誤検出が検出される場合にお
いても誤った相関結果となりにくい効果を奏する。更
に、擬似データ生成器15において、相関する観測デー
タのない追尾目標に対して、その前後もしくはどちらか
一方の相関の取れた追尾目標の1サンプリング前の平滑
位置と現時刻に相関の取れた観測ベクトルを用いて擬似
的な観測ベクトルを生成して平滑する構成としているの
で、レーダ装置1が失検出した場合においても追尾車両
の航跡の順序が入れ替わりにくい効果を奏する。
【0106】実施の形態5.図8はこの実施の形態5に
よる目標追尾装置を示す構成図であり、図において、図
6と同一符号である1〜13、15は実施の形態3と同
一または相当部分を示すので、その説明を省略する。ま
た、図4と同一符号である14は実施の形態2と同一ま
たは相当部分を示すので、その説明を省略する。
【0107】16はグループ判定器13で判定された追
尾目標のグループと、相関ゲート判定器2で判定したそ
のグループに属する追尾目標の相関ゲート内の観測デー
タを観測データの順序判定器3を介して入力し、同一グ
ループ内の追尾目標数と、その追尾目標の相関ゲート内
に存在する観測データ数に応じて、相関判定処理を順序
による相関判定器15あるいは順序と残差による相関判
定器14の何れかに切り換える相関処理切り換え器16
である。
【0108】次に動作について説明する。最初に、この
実施の形態5による目標追尾装置の動作原理を説明す
る。レーダ装置1による車両の観測方法、目標の運動モ
デル、レーダ装置1の観測モデルは、実施の形態1にお
ける式(1)〜式(16)までの原理と同じであるので
省略する。
【0109】また、相関判定方法は実施の形態2と同じ
原理であるので省略する。また、予測処理及び相関ゲー
ト判定処理は、実施の形態1における式(17)〜式
(20)までの原理と同じであるので省略する。また、
追尾車両の走行順序を判定する方法、追尾車両のグルー
プを判定する方法、そして、観測ベクトルの存在順序を
判定する方法も、実施の形態1における式(21)〜式
(24)までの原理と同じであるので省略する。
【0110】相関する観測データのない追尾目標が存在
する場合の擬似的な観測データの生成方法は実施の形態
3における式(29)〜式(30)までの原理と同じで
あるので省略する。
【0111】次に、相関処理の切り換え方法について説
明する。各グループにおいて、追尾車両数と観測データ
数が等しい場合には、レーダ装置1の検出状態がよいと
考えられる。この場合は、追尾車両と観測データの残差
の情報を用いた相関判定を行うよりも、追尾目標と観測
データの順序を合わせて1対1対応をとる方が簡単かつ
相関ミスがないと考えられる。一方、追尾車両より観測
データ数が多い場合にはレーダ装置1が誤検出をしてい
ると考えられるので、順序と残差の情報を用いて相関判
定を行う方法がよいと考えられる。逆に追尾車両より観
測データ数が少ない場合にはレーダ装置1が失検出して
いると考えられるので、順序と残差の情報を用いて相関
判定を行い、更に、相関の取れない追尾目標に対する擬
似観測データを生成して平滑する方法がよいと考えられ
る。
【0112】次に、この実施の形態5による目標追尾装
置の動作を具体的に説明する。なお、カルマンフィルタ
を目標追尾装置に通常適用する場合と同様にして状態ベ
クトルの初期値は別途定まっているものとする。
【0113】レーダ装置1では、図2に示すように目標
の距離R及び方位角Azを観測し、式(1)及び式
(2)に従いxy座標に変換する(ステップST1)。
相関ゲート判定器2では、予測器11から追尾対象の予
測ベクトルアンダバーxハット(−)を入力して観測
ベクトルのベクトルアンダバーz(−)を式(19)
に従い算出し、レーダ装置1から入力した観測ベクトル
のうち、予め設定されたゲートサイズパラメータρに対
して式(20)を満たす観測ベクトルの全てを当該追尾
目標の相関ゲート内の観測ベクトルとして選択する。こ
れを全ての追尾目標に対して行う(ステップST2)。
観測データの順序判定器3では、グループ判定器13に
より判定されたグループ毎に、そのグループに所属する
追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルに対し、予め設
定された車両の進行方向の単位ベクトルアンダバーe
との内積λk−1 を式(24)に従い算出する。そし
て、内積λk−1 の大きい順番を観測ベクトルの存在
順序として記憶する(ステップST3)。
【0114】相関処理切り換え器16では、グループ判
定器13で判定された追尾目標のグループと、相関ゲー
ト判定器2で判定したそのグループに属する追尾目標の
相関ゲート内の観測データを観測データの順序判定器3
を介して入力し、各グループ毎に、グループの属する追
尾目標数と、その追尾目標の相関ゲート内に存在する観
測データ数に応じて次の処理分岐を行う。追尾車両数と
観測データ数が等しい場合には、順序による相関判定器
4の処理に移る。追尾車両と観測データ数が異なる場合
には順序と残差による相関判定器14の処理に移る(ス
テップST4)。
【0115】順序による相関判定器4では、グループ判
定器13において判定されたグループ毎に、観測データ
の順序判定器3により判定されたそのグループに所属す
る追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存在順序の
情報を相関処理切り換え器16を介して入力し、また、
航跡の順序判定器12で判定されたそのグループに所属
する追尾車両の走行順序の情報を入力し、走行順序の順
番に、その追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルのう
ち存在順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾車両と相
関があると判定してその組み合わせを記憶する。このと
き、相関があると判定された観測ベクトルは後に続く追
尾車両の相関対象から除く。そして、全てのグループに
対して同様の処理を行う。(ステップST5)。
【0116】順序と残差による相関判定器14では、グ
ループ判定器13において判定されたグループ毎に、観
測データの順序判定器3により判定されたそのグループ
に所属する追尾目標の相関ゲート内の観測ベクトルの存
在順序の情報及び残差を相関処理切り換え器16を介し
て入力し、また、航跡の順序判定器12で判定されたそ
のグループに所属する追尾車両の走行順序の情報を入力
し、走行順序の順番に、その追尾車両の相関ゲート内の
観測ベクトルのうち残差が最も小さい観測ベクトルを当
該追尾車両と相関があると判定してその組み合わせを記
憶する。このとき、相関があると判定された観測ベクト
ルは後に続く追尾車両の相関対象から除く。そして、全
てのグループに対して同様の処理を行う。(ステップS
T6)。
【0117】擬似データ生成器15では、順序と残差に
よる相関判定器14で判定された追尾目標と観測データ
の相関結果と、原時刻より1サンプリング前に平滑器6
で算出された平滑ベクトルを第1の遅延回路を介して入
力し、グループ毎に、相関する観測データのない追尾目
標に対して、その前後に相関の取れた追尾目標がある場
合には式(29)に従い、前後のどちらか1方に追尾目
標がある場合には式(30)に従い擬似的な観測ベクト
ルを生成する(ステップST7)。
【0118】ゲイン行列算出器5では、追尾目標毎に、
予測誤差評価器10から入力した予測誤差共分散行列P
(−)と、予め設定されたレーダ装置1の観測誤差共
分散行列Rとから式(25)に従いゲイン行列K
算出する(ステップST8)。平滑器6では、追尾目標
毎に、順序による相関判定器4で判定した相関結果と、
擬似データ生成器15で生成した擬似的な観測ベクトル
と、予測器11の出力した予測ベクトルアンダバーx
ハット(−)と、ゲイン行列算出器5からゲイン行列K
をそれぞれ入力し、式(26)に従い平滑ベクトルア
ンダバーxハット(+)を算出する(ステップST
9)。
【0119】一方、平滑誤差評価器8では、予測誤差評
価器10から予測誤差共分散行列P (−)を、ゲイン
行列算出器5からゲイン行列Kをそれぞれ入力し、式
(27)に従い平滑誤差共分散行列P(+)を算出す
る(ステップST10)。予測誤差評価器10では、第
2の遅延回路9から1サンプリング前の平滑誤差共分散
行列Pk−1(+)を、予め設定された駆動雑音Q
k−1をそれぞれ入力し、予測誤差共分散行列P
(−)を式(18)に従い算出する(ステップST1
1)。予測器11では、1サンプリング前の平滑ベクト
ルアンダバーxk−1ハット(+)を第1の遅延回路7
を介して入力し、式(17)に従い予測ベクトルアンダ
バーxハット(−)を算出する(ステップST1
2)。
【0120】航跡の順序判定器12では、平滑器6にお
いて1サンプリング前に算出された追尾目標の平滑ベク
トルを第1の遅延回路7を介して入力し、その位置ベク
トルアンダバーξk−1 と、予め設定された車両の進
行方向の単位ベクトルアンダバーeとの内積Ψk−1
を式(22)に従い算出する。そして、内積Ψk−
の大きい順番を航跡の走行順序として記憶する(ステ
ップST13)。グループ判定機13では、航跡の順序
判定機12で判定された追尾車両の走行順序の順番に隣
り合う平滑ベクトルの位置ベクトルの距離rが予め設定
されたパラメータrminに対して式(23)を満たす
か否かを調べ、式(23)を満たす航跡同士を同一グル
ープと判定する(ステップST14)。
【0121】以上で明らかなように、この実施の形態5
によれば、観測データの順序判定器3により、車両の進
行方向に対する観測ベクトルの存在順序を、予め設定さ
れた車両の進行方向の単位ベクトルと観測ベクトルの内
積の大きさから判定し、一方、航跡の順序判定器12に
より、車両の走行順序を、上記単位ベクトルと追尾車両
の平滑ベクトルの位置ベクトルの内積の大きさから判定
し、相関処理切り換え器16により、追尾車両と観測デ
ータ数が等しく、レーダ装置1の検出状態が良い場合に
は、順序による相関判定器4において、走行順序の順番
に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクトルのうち存在
順序が先頭側の観測ベクトルを当該追尾車両と相関があ
るものと判定し、追尾車両と観測データが等しくない場
合には、順序と残差による相関判定器14において、走
行順序の順番に、追尾車両の相関ゲート内の観測ベクト
ルのうち残差が最も小さい観測ベクトルを当該追尾車両
と相関があるものと判定し、それより前方に存在する観
測ベクトルを以降の追尾目標の相関対象から除く構成と
しているので、レーダ装置1により誤検出がある場合
や、失検出がある場合においても誤った相関結果となり
にくい効果を奏する。
【0122】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、例え
ば、空港面の誘導路や滑走路を走行する航空機や、車線
幅の狭い一方通行路を走行する車両のように、追尾対象
となる複数の目標の運動がレールの上を走る電車のよう
にあるコース上に限定され、追い越しや追い抜きができ
ないまたは運行上ありえない状況において追尾した航跡
が実際の目標の順序と入れ替わりにくい目標追尾装置及
び方法を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による目標追尾装置
を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による目標追尾装置
の動作原理を説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による目標追尾装置
における追尾目標と観測ベクトルの順序情報を利用した
相関判定方法の説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による目標追尾装置
を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による目標追尾装置
における追尾目標と観測ベクトルの順序情報を利用した
相関判定方法の説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による目標追尾装置
を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による目標追尾装置
を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による目標追尾装置
を示す構成図である。
【図9】 Multiple-Target Tracking with Radar Appl
ication, ARTECK HOUSE, 1986, pp299-302に示された従
来の目標追尾装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置、2 相関ゲート判定器、3 観測デー
タ順序判定器、4 順序による相関器、5 ゲイン行列
算出器、6 平滑器、7 第1の遅延器、8平滑誤差評
価器、9 第2の遅延器、10 予測誤差評価器、11
予測器、12 航跡順序判定器、13 グループ判定
器、14 順序と残差による相関器、15 疑似データ
生成器、16 相関処理切り換え器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小菅 義夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AC01 AC02 AC13 AD01 AE01 AE04 AE09 AH04 BB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標の位置を観測する観測手段と、 目標の状態の予測値を演算する予測手段と、 目標の状態の平滑値を演算する平滑手段と を備えた目標追尾装置において、 前記平滑手段により演算された平滑値を用いて所望の方
    向に対する航跡の位置の並びの順序を判定する航跡順序
    判定手段と、 前記航跡順序判定手段の判定結果に基づいて平滑位置の
    近い航跡同士をグループとして認識するグループ判定手
    段と、 前記グループ判定手段の判定結果に基づいて所望の方向
    に対する予測範囲内の観測データの位置の並びの順序を
    判定する観測データ順序判定手段と、 前記グループ判定手段と前記観測データ順序判定手段の
    判定結果に基づいて航跡と観測データの相関を判定する
    順序による相関手段とを備え、 前記平滑手段は、前記相関手段と前記予測手段の出力に
    基づいて目標の状態の平滑値を演算することを特徴とす
    る目標追尾装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の目標追尾装置におい
    て、 前記相関手段は、航跡と観測データの位置の並びの順序
    と残差をもとに航跡と観測データの相関を判定すること
    を特徴とする目標追尾装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の目標追尾装置
    において、 前記相関手段において相関する観測データのない航跡の
    平滑を補間する擬似的な観測データを生成する擬似デー
    タ生成手段をさらに備えたことを特徴とする目標追尾装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の目標追尾装置におい
    て、 前記相関手段として、航跡と観測データの位置の並びの
    順序をもとに航跡と観測データの相関を判定する第1の
    相関手段と、航跡と観測データの位置の並びの順序と残
    差をもとに航跡と観測データの相関を判定する第2の相
    関手段とを備えると共に、 航跡数と観測データ数の大小関係により前記第1の相関
    手段と順序と前記第2の相関手段とを切り換える相関処
    理切り換え手段と、 前記第1の相関手段もしくは前記第2の相関手段におい
    て相関する観測データのない航跡の平滑を補間する擬似
    的な観測データを生成する擬似データ生成手段とをさら
    に備えたことを特徴とする目標追尾装置。
  5. 【請求項5】 目標の位置を観測する観測ステップと、 目標の状態の予測値を演算する予測ステップと、 目標の状態の平滑値を演算する平滑ステップとを備えた
    目標追尾方法において、 前記平滑ステップにより演算された平滑値を用いて所望
    の方向に対する航跡の位置の並びの順序を判定する航跡
    順序判定ステップと、 前記航跡順序判定ステップの判定結果に基づいて平滑位
    置の近い航跡同士をグループとして認識するグループ判
    定ステップと、 前記グループ判定ステップの判定結果に基づいて所望の
    方向に対する予測範囲内の観測データの位置の並びの順
    序を判定する観測データ順序判定ステップと、 前記グループ判定ステップと前記観測データ順序判定ス
    テップの判定結果に基づいて航跡と観測データの相関を
    判定する相関ステップとを備え、 前記平滑ステップは、前記相関ステップと前記予測ステ
    ップの出力に基づいて目標の状態の平滑値を演算するこ
    とを特徴とする目標追尾方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の目標追尾方法におい
    て、 前記相関ステップは、航跡と観測データの位置の並びの
    順序と残差をもとに航跡と観測データの相関を判定する
    ことを特徴とする目標追尾方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の目標追尾方法
    において、 前記相関ステップにおいて相関する観測データのない航
    跡の平滑を補間する擬似観測データを生成する擬似デー
    タ生成ステップをさらに備えたことを特徴とする目標追
    尾方法。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の目標追尾方法におい
    て、 前記相関ステップとして、航跡と観測データの位置の並
    びの順序をもとに航跡と観測データの相関を判定する第
    1の相関ステップと、航跡と観測データの位置の並びの
    順序と残差をもとに航跡と観測データの相関を判定する
    第2の相関ステップとを備えると共に、 航跡数と観測データ数の大小関係により前記第1の相関
    ステップと前記第2の相関ステップを切り換える相関処
    理切り換えステップと、 前記第1の相関ステップもしくは前記第2の相関ステッ
    プにおいて相関する観測データのない航跡の平滑を補間
    する擬似観測データを生成する擬似データ生成ステップ
    とをさらに備えたことを特徴とする目標追尾方法。
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