JP2003312593A - ヘリコプタ補助翼 - Google Patents

ヘリコプタ補助翼

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JP2003312593A
JP2003312593A JP2002119363A JP2002119363A JP2003312593A JP 2003312593 A JP2003312593 A JP 2003312593A JP 2002119363 A JP2002119363 A JP 2002119363A JP 2002119363 A JP2002119363 A JP 2002119363A JP 2003312593 A JP2003312593 A JP 2003312593A
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flight
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Koji Mizutani
孝治 水谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、揚力を発生させるヘリコプタ補助
翼に関する。従来の補助翼はホバーリング時及び高速飛
行時の両飛行状態を考慮して翼面積が決めているため
に、両飛行状態で機能を充分発揮できない不具合があっ
た。本発明は両飛行状態で充分に機能を発揮できるヘリ
コプタ補助翼の提供を課題とする。 【解決手段】 本発明のヘリコプタ補助翼は、主要ミッ
ションがヘリコプタに正対する対向気流速度の小さいと
きには、予め小翼面積の補助翼を取付け、対向気流速度
の大きいときには、予め大翼面積の補助翼を取付けるも
のとした。これにより、ホバーリング飛行状態等ではダ
ウンウォシュによる押し下げ力を低減してメインロータ
駆動力を軽減できメインロータ作動効率を向上でき、高
速飛行状態等では、大きい揚力を発生できメインロータ
の余剰揚力を推進力に転用し、高速飛行等ができ飛行性
能の向上及び燃費の軽減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メインロータで発
生させた揚力により飛行するヘリコプタに装備され、メ
インロータで発生する揚力に加え対向気流によっても揚
力を発生させ、高速飛行できるようにしたヘリコプタ補
助翼に係わり、特に、翼面積を飛行状態に応じて変え、
若しくは予め変えておくことにより、ホバーリング飛行
及び高速飛行状態において飛行性能を向上させ、作動効
率を向上させることができるようにしたヘリコプタ補助
翼に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリコプタは一方向に回転するメインロ
ータで発生させた揚力を利用して、空中の定点で浮揚さ
せることができるとともに、この揚力を推進力としても
利用し水平方向等の飛行ができるようにしている。ま
た、ペイロードが大きく、しかも高速飛行を必要とする
ヘリコプタでは、メインロータで発生する揚力に加え
て、飛行時に機体軸方向に発生する気流(以下、対向気
流という)により揚力を発生させ、この対向気流で発生
する分だけメインロータで発生させている揚力を、推進
力発生に振り向けて、高速化できるように補助翼を設け
るようにしたものがある。
【0003】図6は、このような補助翼を設けるように
したヘリコプタを示す図で、図6(a)は側面図、図6
(b)は正面図である。図に示すように、胴体01の上
端にはメインロータ02が設けられており、エンジン0
3の駆動力がギア,シャフトを介して伝達され、略水平
面をなして一方向に回転し、機体を空中に保持できると
共に、機体を上下,左右及び前後方向に飛行させること
のできる揚力を発生させる。
【0004】また、図に示すような、ブレードを2〜4
枚具えるメインロータ02を一組だけ設けるようにし
た、所謂シングルロータタイプのヘリコプタでは、一方
向に回転するメインロータ02の反力により発生する、
ロータ回転面と平行な面内で起る機体の回転を止めるた
めに、胴体01の後端部に機体の回転方向と逆方向の推
力を発生させるためのテイルロータ04を設けるように
している。
【0005】さらに、高重量物を搭載して高速飛行し、
ミッションを達成するようにしているヘリコプタでは、
機体軸方向の重心位置近傍の胴体01の両側面から補助
翼05を外方へ突出させて設け、これにミッション達成
のための装置又は増槽タンク等の搭載物06を吊下でき
るようにすると共に、高速飛行時には対向気流により揚
力を発生させて、ヘリコプタを空中に浮揚させるための
メインロータ02の揚力負担分を軽減し、軽減された分
のメインロータ02の揚力を、推進力に余分に変換して
高速化を図ることができるようにしている。
【0006】即ち、ヘリコプタで揚力を発生させるため
に設けるようにしている補助翼05は、断面形状が流線
形の翼型にされ、翼根部が胴体01両側面の構造部材に
固着、連結され、しかも機体軸方向に対して大きな迎角
を設けて胴体01両側面から突出させて設けられてお
り、図7に示すように、高速飛行時には対向気流Fによ
って大きな揚力Lを発生させることができ、ヘリコプタ
を空中に浮揚させることができるようにするために、メ
インロータ02で発生させる必要のある揚力L′の鉛直
上方向成分Nを小さくすることができるので、図に示す
ように、機体01の前傾姿勢を大きくし、及び/又はメ
インロータ02の回転面角度等を変えるために設けてい
る図示省略したスオッシュプレートを操作することによ
り、メインロータ02の回転面の前傾姿勢を大きくする
ことにより、揚力L′の水平方向成分Hを大きくし、ヘ
リコプタの高速化を図るようにすることができる。
【0007】しかしながら、ヘリコプタが空中で静止し
ている、いわゆるホバーリング状態又は上昇時、特に鉛
直上方への上昇時においては、補助翼05には対向気流
Fによる揚力発生がないばかりでなく、図8に示すよう
に、メインロータ02からのダウンウォッシュwを補助
翼05が受けるために、補助翼05を介して機体01は
押し下げられることになり、そのためにメインロータ0
2は、このような飛行状態では余分の上昇力を発生させ
る必要が生じ、メインロータ02の作動効率は悪いもの
となる。
【0008】即ち、大きな翼面積の補助翼05を設ける
ようにすれば、ヘリコプタが高速飛行している状態にお
いては、補助翼で大きな揚力が得られ、飛行時の性能が
良くなり、さらには燃費が低減する反面、ホバーリング
状態等においては、ダウンウォッシュのためにメインロ
ータ02の効率が悪くなり、また、小さい翼面積の補助
翼05を設けるようにすれば、ホバーリング時にメイン
ロータ02の働きを妨げ、作動効率を悪くすることはな
くなるが、高速飛行時等においては発生する揚力が少な
くなり、ヘリコプタの高速化が思うように図れず、さら
には、燃費の低減は期待できなくなる。このように、従
来の補助翼05では、大翼面積、小翼面積の何れの形状
においても短所があり、ヘリコプタの飛行状態によりあ
る程度犠牲を伴って運用せざるを得ないのが現状であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したヘ
リコプタに採用され、飛行状態に応じてはヘリコプタの
性能を向上させてはいるが、不具合もある、従来のヘリ
コプタ補助翼の不具合を解消することを目的として、対
向気流によって揚力を発生できる高速飛行時、若しくは
高速飛行を主要ミッションとするときには、翼幅(スパ
ン)を長くする等により翼面積を大きくし、又は予め翼
面積を大きくした補助翼を取付けて飛行し、翼面積の増
大分に比例した大きな揚力を補助翼に発生させ、補助翼
で発生する揚力に相当するメインロータで発生している
揚力を、高速飛行に振り向けるようにして、ヘリコプタ
の飛行性能を向上させることができ、また、対向気流に
より揚力が発生しないホバーリング状態等の飛行時、若
しくはホバーリング状態等の飛行を主要ミッションとす
るときには、翼幅(スパン)を短くして翼面積を小さく
し、又は予め翼面積を小さくした補助翼を取付けて飛行
し、メインロータから吹き下ろされるダウンウオッシュ
を受ける面積を小さくして、ダウンウオッシュにより機
体が押し下げられることを少なくし、メインロータの作
動効率を上げ、ヘリコプタの飛行性能の向上及び燃費低
減を図れるようにしたヘリコプタ補助翼の提供を課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明のヘリコプタ補助翼は、次の手段とした。
【0011】(1)ヘリコプタの胴体側面から外方に突
出して設けられ、飛行時に発生する対向気流で揚力を発
生させるヘリコプタ補助翼において、長時間のホバーリ
ング飛行状態等が予想される、ヘリコプタに正対する対
向気流の速度が小さい飛行状態を主要ミッションとする
ときには、予め翼スパンを短くする等により、小翼面積
にされた補助翼を胴体側面に取付けて飛行し、高速飛行
状態等が予想される、対向気流の速度が大きい飛行状態
を主要ミッションとするときは、予め翼スパンを長くす
る等により、大翼面積にされた補助翼を胴体側面に取付
けて飛行するものとした。
【0012】なお、一体形に形成されている小翼面積の
補助翼又は大翼面積の補助翼の胴体側面への取付けは、
ヘリコプタの主要ミッションに対応して、随時翼面積の
異なる補助翼に短時間で変更できるよう、着脱自在にで
きるものを採用することが好ましい。また、大翼面積の
補助翼の形成は、胴体側面に翼根を取付けた小翼面積の
補助翼の翼端に、延長部材を継ぎ足して行い、又は小翼
面積の補助翼から延長部材を吊下して形成するようにし
てもよい。
【0013】(a)これにより、ホバーリング飛行状態
等のダウンウォシュが飛行状態に大きく影響する対向気
流速度が小さい飛行状態では、翼面積の小さい補助翼が
予め取付けて飛行することにより、ダウンウォシュを受
ける面積を少なくでき、補助翼を介してヘリコプタに作
用するダウンウォシュ押し下げ力を低減でき、ヘリコプ
タを空中の定点に保持するため等に必要とするメインロ
ータの駆動力を軽減でき、メインロータ作動効率を向上
させることができる。
【0014】また、対向気流速度が大きい高速飛行状態
では、翼面積の大きい補助翼を予め取付けて飛行するこ
とにより、ダウンウォシュの影響を考量して翼面積が決
定されている補助翼を取付けた場合に比較して、大きい
揚力を発生させることができ、この補助翼に発生する揚
力により、ヘリコプタを空中に保持するためのメインロ
ータで発生させる必要のある揚力を小さくできるので、
メインロータで発生する揚力のうち、余剰の揚力を推進
力に転用でき、ヘリコプタの高速飛行が可能になり飛行
性能の向上が図れ、さらには飛行に必要な燃料を軽減す
ることができる。
【0015】また、第2番目の本発明のヘリコプタ補助
翼は、次の手段とした。
【0016】(2)ヘリコプタの胴体側面から外方に突
出させて設けられ、飛行時に発生する対向気流で揚力を
発生させるヘリコプタ補助翼において、対向気流の速度
が小さいホバーリング飛行状態等では、補助翼のうち可
動にされている部分が胴体に連結された補助翼の固定部
内に収納されて小翼面積にされて飛行し、また、対向気
流の速度が大きい高速飛行状態等では、可動部がモータ
で駆動される回転軸の作動により固定部と平行面をなし
て固定部内から外方へ展開され、大翼面積にされて飛行
できるものにした。
【0017】なお、補助翼を小翼面積と大翼面積とにす
る操作は、操縦席から指令信号によりモータを作動させ
て行えるようにすることが好ましく、さらには、モータ
等にステッピング機構等を設けて、小翼面積から大翼面
積又は大翼面積から小翼面積に翼面積が変更されている
補助翼可動部を、作動の途中で停止させその状態を保持
できるようにすることが好ましい。
【0018】(b)これにより、ダウンウォシュが大き
く影響する対向気流速度が小さい飛行状態では、補助翼
の翼面積を小さくしてダウンウォシュを受ける面を少な
くし、ダウンウォシュによる押し下げ力を低減して空中
の定点保持等に必要なメインロータの駆動力を軽減し、
メインロータの作動効率が向上できる。また、高速飛行
状態の対向気流速度が大きい飛行状態では、翼面積を大
きくして、大きい揚力を補助翼に発生させ、この揚力に
よりヘリコプタを空中に保持するためのメインロータの
揚力を小さくでき、メインロータの余剰揚力で推進力に
増大させて高速飛行を可能にし飛行性能の向上及び燃料
を軽減が図れる。
【0019】また、補助翼を小翼面積又は大翼面積にす
る操作は、操縦席から指令信号によりモータを作動させ
て行えるようにすれば、飛行状態に応じてパイロットの
判断により補助翼の翼面積の設定が任意にでき、飛行状
態に応じたより好適な翼面積にして、より飛行性能の向
上及び燃料を軽減が図れるものにできる。さらには、モ
ータ等にステッピング機構等を設け、補助翼可動部を小
翼面積と大翼面積との途中に設定し、その状態を保持で
きるようにすれば、強風時等において機体姿勢を安定さ
せるためのモーメントを発生させることができ、より安
全な飛行ができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のヘリコプタ補助翼
の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1は、本発
明のヘリコプタ補助翼の実施の第1形態を示す正面図、
及び補助翼の平面図である。本実施の形態のヘリコプタ
補助翼は、補助翼を翼根より着脱可能にしておき、飛行
前にヘリコプタの主要任務に応じて、補助翼をスパン
(翼幅)の異なるものに変え翼面積を変更できるように
したものである。
【0021】即ち、ホバーリングミッションの多い飛行
時には、飛行前に予め補助翼3のうち翼面積の小さい、
より好ましくは、ダウンウォシュが大きくなる範囲には
展開されない、又はダウンウォシュが大きくなる範囲へ
の展開面積を少なくできる、小さいスパンの補助翼31
(以下小スパン補助翼という)を取付けて、ホバーリン
グ状態におけるダウンウォシュの影響を極力小さくし
て、ダウンウォシュによる機体の降下を少なくして、メ
インロータ2の作動効率を上げるようにしている。
【0022】また、高速飛行ミッションの多い飛行時に
は、飛行前に予め補助翼3のうち翼面積の大きい、より
好ましくは、気流の乱れが多い胴体1近傍から離れた位
置で、揚力を効果的に発生できるよう、大きいスパンの
補助翼32(以下大スパン補助翼という)を取付けて大
きな揚力を発生させ、より高速の飛行ができるようにし
ている。
【0023】このような小スパン補助翼31、大スパン
補助翼32等の補助翼3の胴体1への取付けは、図3に
示すように、翼根からスパン方向に突出させて設けられ
ているピン4を、胴体1に穿設されている穴11に挿入
し、固定して行うようにしている。即ち、小スパン補助
翼31又は大スパン補助翼32の翼根には、ロック用穴
41を軸方向に間隔をおいてあけた2本のピン4が、ス
パン方向に突出して設けられており、このピン4を胴体
1に穿設されているピン4径と略同径の穴11に挿入し
た後、ロック用穴41にピンロック装置5の先端に取り
付けたボスを、嵌合、固定することにより取付けるよう
にしている。
【0024】また、このピンロック装置5には、ボスを
ロック用穴41に嵌合させ、又は嵌合を解除するため
に、胴体1外に向けてレバーが突設されており、このレ
バーを外部から作動することにより、補助翼3と胴体1
との結合、離脱を行うことができるようにしている。
【0025】なお、大スパン補助翼32は、図1(c)
に示すように一体形成されたものを、使用するようにし
てもよいが、図1(a)に示すように、小スパン補助翼
31の翼端に延長部材33を継ぎ足して、図1(d)に
示すように、大スパン補助翼32と同等のスパン(翼面
積)のものにすることもできる。このようにすれば、小
スパン補助翼31は胴体1に着脱自在にする必要がなく
固着することができ、前述したピン4により胴体1と結
合するようにしたものに比べ、結合部の構造強度を大き
くできるとともに、小スパン補助翼31の翼端への延長
部材33の継ぎ足し、又は取外しにより、大スパン補助
翼又は小スパン補助翼への変更ができ、変更作業が容易
になる。
【0026】さらに、小スパン補助翼31の下面には、
通常ミッション達成のための部材、若しくは飛行時間を
延長するための増槽タンク等の搭載物6を吊下できるよ
う、パイロンを設けるようにしているが、図2に示すよ
うに、パイロンからこれらの搭載物6を取り外した後、
搭載物6の吊り下げ位置に、延長部材34を取り付ける
ことにより、大スパン補助翼32と同等の揚力を発生さ
せるようにすることもできる。このようにした場合、延
長部材34は、搭載物6を吊下するようにしている複数
のパイロンを利用して取り付けることができ、大スパン
補助翼32にするための小スパン補助翼31の改造を最
小限のものにでき、既存のヘリコプタに容易に適用でき
るようになる。
【0027】本実施の形態のヘリコプタ補助翼は、上述
のように構成され、1機体当たり異なるスパンの補助翼
3を準備しておき、高速飛行を主要ミッションとすると
きは、予め、翼幅(スパン)を長くし翼面積を大きくし
た大スパン補助翼32を飛行前に取付けておき、飛行時
には大きな揚力を発生させ、メインロータで発生する揚
力の多くを推進力に振り向けることができ、ヘリコプタ
を高速化して飛行性能を向上させ、燃費を低減すること
ができ、また、ホバーリング状態等の飛行を主要ミッシ
ョンとするときには、予め、翼幅(スパン)を短くして
翼面積を小さくした小スパン補助翼31を飛行前に取付
けておき、飛行時にはメインロータからのダウンウォシ
ュを受ける面積を小さくして、ダウンウォシュによる機
体の降下を少なくでき、メインロータの作動効率を上
げ、同様にヘリコプタの飛行性能を向上させることがで
きる。
【0028】次に、図4は、本発明のヘリコプタ補助翼
の実施の第2形態を示す正面図、及び補助翼の平面図
で、本実施の形態のヘリコプタ補助翼は主要任務時に応
じて、飛行中に補助翼を折り畳み又は展開することによ
り、スパンを変え翼面積を変更できるようにしたもので
ある。
【0029】この実施の形態の補助翼3では、小スパン
補助翼31の翼端部に可動部としての回転部材35を回
転軸7により連結し、モータ等により回転軸7を回転さ
せ、回転部材35を小スパン補助翼31の翼面と平行面
をなして、矢視で示すように回転させ、翼面積を変える
ようにしている。即ち、ホバーリング時には、操縦席か
らの指令信号により回転部材35を回転軸7とともに回
転させ、図4(b)、図5に示すように、小スパン補助
翼31の内部に収納された状態にして翼面積を小さく
し、ホバーリング状態におけるダウンウォシュの影響を
極力小さくして、メインロータ2の作動効率を高めるよ
うにしている。
【0030】また、高速飛行時には、図4(c)に示す
ように、同様に操縦席からの指令信号により、回転部材
35を回転軸7とともに回転させることにより、小スパ
ン補助翼31の翼端から展開させて、この回転部材35
と小スパン補助翼31とにより翼面積の大きい補助翼を
形成し、より大きな揚力を発生させて高速飛行ができ機
動性向上、燃費節減が可能になる。
【0031】また、本実施の形態のヘリコプタ補助翼で
は、回転軸7を回転させるモータにステッピング機構を
備えておくことにより、操縦席からの指令で、強風等の
悪天候時には回転部材35の展開を、例えば、図4
(c)の点線で示すように途中で止め、その状態を保持
することにより、機体姿勢を安定させるために必要なモ
ーメントを発生させることもできるようになる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヘリコプ
タ補助翼は、主要ミッションがヘリコプタに正対する対
向気流速度の小さい飛行状態になるときは、予め小翼面
積の補助翼を胴体側面に取付け、対向気流速度の大きい
飛行状態になるときは、予め大翼面積の補助翼を胴体側
面に取付けて飛行するものとした。
【0033】これにより、ホバーリング飛行状態等では
ダウンウォシュによる押し下げ力を低減でき、ヘリコプ
タの空中定点保持等に要するメインロータ駆動力を軽減
でき、メインロータ作動効率を向上でき、高速飛行状態
等では大きい揚力を発生させ、メインロータの余剰揚力
を推進力に転用でき、ヘリコプタの高速飛行等飛行性能
の向上が図れ、また、燃費を軽減できる。
【0034】また、本発明のヘリコプタ補助翼は、ホバ
ーリング飛行状態等では、補助翼のうち可動部分が固定
部内に収納され小翼面積にされ、高速飛行状態等では可
動部がモータ駆動の回転軸により固定部と平行面をなし
て作動し、固定部内から展開され、大翼面積にされるも
のにした。
【0035】これにより、ダウンウォシュが大きく影響
する飛行状態でも、ダウンウォシュによる押し下げ力を
低減して、空中の定点保持等に必要なメインロータの駆
動力を軽減し、作動効率が向上でき、また、高速飛行状
態では大きい揚力を発生させ、空中保持するメインロー
タの揚力を小さくでき、余剰揚力で推進力を増大させて
高速飛行ができ、飛行性能の向上及び燃料を軽減が図
れ、また、補助翼の翼面積変更が操縦席から指令信号に
より行えるようにでき、さらには、モータ等にステッピ
ング機構等の設置により補助翼可動部で機体姿勢を安定
させるモーメントの発生ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘリコプタ補助翼の実施の第1形態を
示す図で、図1(a)は補助翼の取付状態を示すヘリコ
プタの正面図、図1(b)は小スパン補助翼の平面図、
図1(c)は大スパン補助翼の平面図、図1(d)は小
スパン補助翼の翼端部に延長部材を継ぎ足して形成され
た大スパン補助翼の平面図、
【図2】搭載物吊下位置に延長部材を取り付けて形成さ
れた大スパン補助翼の取付状態を示すヘリコプタの正面
図、
【図3】図1に示した補助翼の胴体への取付け方を説明
するための図、
【図4】本発明のヘリコプタ補助翼の実施の第2形態を
示す図で、図4(a)は補助翼の取付状態を示すヘリコ
プタの正面図、図4(b)は小スパン補助翼の平面図、
図4(c)は回転部材が小スパン補助翼から展開された
ときの平面図、
【図5】図4に示す回転部材が小スパン補助翼に収容さ
れた状態及び展開されたときの状態を示す透視斜視図、
【図6】補助翼を備えたヘリコプタを示す図で、図6
(a)は側面図、図6(b)は正面図、
【図7】高速飛行状態のヘリコプタを示す側面図、
【図8】ホバーリング飛行状態のヘリコプタを示す正面
図及びダウンウォシュを示す図である。
【符号の説明】
01 胴体 02 メインロータ 03 エンジン 04 テイルロータ 05 補助翼 06 搭載物 07 水平尾翼 1 胴体 11 穴 2 メインロータ 3 補助翼 31 小スパン補助翼 32 大スパン補助翼 33 延長部材 34 延長部材 35 回転部材 4 ピン 41 ロック用穴 5 ピンロック装置 6 搭載物 7 回転軸 8 水平尾翼 F 対向気流 L,L′ 揚力 w ダウンウォシュ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコプタの胴体側面から外方に突出し
    て設けられ、飛行時に発生する対向気流で揚力を発生さ
    せるヘリコプタ補助翼において、前記対向気流の速度が
    小さい飛行状態を主要ミッションとするときは、予め小
    翼面積にされた補助翼を、また、前記対向気流の速度が
    大きい飛行状態を主要ミッションとするときは、予め大
    翼面積にされた補助翼をそれぞれ設けるようにしたこと
    を特徴とするヘリコプタ補助翼。
  2. 【請求項2】 ヘリコプタの胴体側面から外方に突出し
    て設けられ、飛行時に発生する対向気流で揚力を発生さ
    せるヘリコプタ補助翼において、前記対向気流の速度が
    小さい飛行状態では、補助翼の可動部が固定部内に収納
    されて小翼面積にされ、また、前記対向気流の速度が大
    きい飛行状態では、前記可動部がモータで駆動される回
    転軸の作動により前記固定部内から展開されて大翼面積
    にされるようにしていることを特徴とするヘリコプタ補
    助翼。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016170476A (ja) * 2015-03-11 2016-09-23 富士重工業株式会社 装備品懸架部材の設計方法
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