JP2003305569A - 車輪肉盛り溶接方法及び装置 - Google Patents

車輪肉盛り溶接方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪を組立状態でそのロール面に肉盛り溶接
できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 車輪1を軸101等と一体化したトラッ
クローラー100を車輪の表面11の一部分11aが水
面Fの上に出るように水中Wで支持し、これを回転装置
5により1時間に2〜3回転の微速で回転させ、溶接ロ
ボット6でトーチ63を車輪の幅X方向に往復動させて
溶接し、1回転毎にトーチをZ方向に上げて多層肉盛り
し、このとき水位調整機構43で水面Fを肉盛り高さ分
だけ上昇させ、溶接部が一定時間に水面Fの中に入るよ
うにする。 【効果】 軸受部分等が確実に冷却されて保護されつ
つ、溶接部がそのまま急冷されて焼入れされる。簡単な
方法で安全に再使用可能なように車輪のロール面を修復
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製の車輪の表面
を肉盛り補修する車輪肉盛り溶接方法及び装置に関し、
例えばパワーショベルやブルドーザーのような無限軌道
帯を有する土木作業用の車両の走行部を構成するトラッ
クローラーやアイドラーの磨耗した表面を肉盛溶接して
補修する技術として好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】例えば上記のトラックローラーやアイド
ラーは、無限軌道帯の回転を支えており使用によってそ
の表面が減耗し、一定期間使用するとその減耗量が使用
限界に近い20〜30mmになる。このように磨耗した
車輪は、肉盛り溶接によって補修され再使用されること
が多い。その肉盛り溶接方法としては、従来、車輪構造
体であるトラックローラーやアイドラーを、車輪と軸と
が一体になった状態で車体フレームから取り外し、これ
らを分解し、軸及びオイルシール等の耐熱性の低い材料
を車輪部分から分離すると共に潤滑油も抜き取って車輪
部分だけの状態にして、これを余熱した後その表面を溶
接によって肉盛りし、その後焼鈍及び焼入れによる表面
硬化処理を行うという方法が一般的であった。
【0003】しかしながら、このような方法では、焼鈍
や焼入れを肉盛り溶接とは別工程で行うことになるの
で、処理工程が多くなり、肉盛り溶接の全体の施工時間
が長くなると共に、施工費用も高くなるという問題があ
った。又、部品の分解と再組立に多大の時間がかかると
供に、車輪だけにして余熱及び焼鈍をしても、トラック
ローラー等が円筒状部品であるため、全体を高温にして
溶接するときに熱応力を伴う不等変形が発生し、それに
よって軸挿入部等に歪が生じ、この歪修正のための機械
加工が必要であった。更に、Oリングやフローティング
シールなどの部品の交換や潤滑油の新替え等でも余分の
費用が発生するという問題があった。
【0004】このような従来の方法に対して、トラック
ローラー及びアイドラーを一体にした組立状態で肉盛り
溶接する方法も提案されている。そのうちの特開昭48
−79147号公報では、軸心部分に形成された通油穴
から供給され封入された潤滑油で潤滑される軸受で車輪
部分を軸に対して回転自在に支持した構造になっている
トラックローラーやアイドラーをそのままの組立状態に
して、封入されている潤滑油を抜き取り、この部分に冷
却水の供給と排出を可能にする治具を装着し、これを介
して潤滑部分に冷却水を給排水し、Oリングやフローテ
ィングシールを含む軸受部分を冷却し、これらの部分へ
の熱影響を緩和しつつ車輪表面を肉盛り溶接できるよう
にしたトラックローラー肉盛溶接機に於ける冷却装置が
示されている。
【0005】しかしながら、この装置を使用した肉盛り
溶接方法では、1つの小さい通油穴で給排水の両方を行
うため冷却水量が少ないと共に、容積の限られた既存の
給油部分だけで冷却するため、除熱量が小さく、それに
よって溶接速度が制限されて施工能率が上がらないこ
と、潤滑油の十分な排出や再注入に相当の時間を要する
こと、構成部品内のデッドスペースに潤滑油や水が滞留
して完全に抜き取れず、それらが新たに注入した潤滑油
に混入してその性状を低下させること、溶接肉盛り部を
加熱・急冷する焼入れが難しいと共に、焼入れするとし
ても少なくとも別工程が必要になり、工程増になったり
焼入れ不足で肉盛り部の硬度が低くなり、肉盛り部の減
耗速度が速くなること、等の諸問題がある。
【0006】又、特開昭49−37332号公報では、
車輪部分と軸部分とからなる転輪を一体の組立状態に
し、その両軸端間を回転自在に支持し、これを回転させ
ると共に車輪部分のフランジの端近くの位置に冷却液を
噴射し、軸受部分を冷却しつつ、車輪部分の表面を回転
方向に溶接して肉盛りして行く転輪の肉盛溶接方法が示
されている。しかしながら、この方法でも、焼入れがや
り難く、仮に可能であるとしても追加の別工程が必要に
なるという問題がある。
【0007】なお、従来技術として、トラックローラー
やアイドラーを組立状態でその半分位の位置まで水中に
沈めて、これらを回転させつつその回転方向に溶接して
行き、溶接部分を順次水没させて焼入れするようにした
肉盛溶接方法は知られている。しかしながら、この方法
では、溶接部を回転方向に溶接直後から線状に焼入れし
て行くので、車輪の幅方向にピッチを代えてその全表面
に一層の肉盛り溶接をする間に、加熱と冷却とが過度に
繰り返されることになり、その熱履歴によって溶接割れ
の欠陥が生じ易いことや、溶接の速度と同じ線速度で車
輪を回転させるため、回転が速く回転駆動装置の動力が
大きくなること等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
ける上記問題を解決し、トラックローラーやアイドラー
等の車輪を、極めて簡単な工程で能率良く低コストで肉
盛り溶接できると共に、支持軸と一体で着脱可能な車輪
に対しては、その支持軸と一体に組み立てた状態で、潤
滑油もそのままの状態に保持し、追加の焼入れ工程を設
けることなく目的とする硬度を維持でき、溶接肉盛り部
に欠陥の発生がなく、機械加工が不要で生産性の高い車
輪肉盛り溶接方法及びその装置を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、請求項1の発明は、鋼製の車輪の表面を
肉盛りする車輪肉盛り溶接方法において、前記表面の一
部分が水面上に出るように前記車輪を水中で該車輪の回
転中心の回りに回転が可能なように支持する支持工程
と、前記車輪を微速回転させる回転工程と、該回転工程
中に前記表面の溶接による肉盛りの厚みが目的とする厚
みになるまで前記表面を前記車輪の幅方向に繰り返し溶
接して前記肉盛りをする溶接工程と、を有することを特
徴とする。
【0010】請求項2の発明は、鋼製の車輪の表面を肉
盛りする車輪肉盛り溶接装置において、前記表面の一部
分が水面上に出るように前記車輪を水中で該車輪の回転
中心の回りに回転が可能なように支持可能にする支持手
段と、前記車輪を微速回転可能にする回転手段と、該回
転手段が前記車輪を前記微速回転させているときに前記
表面の溶接による肉盛りの厚みが目的とする厚みになる
まで前記表面を前記車輪の幅方向に繰り返し溶接して前
記肉盛りを可能にする溶接手段と、を有することを特徴
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の車輪肉盛り溶接方
法を示す工程図で、図2はこの方法を実施可能な車輪肉
盛り溶接装置の構成例を示す。又、図3はこの方法及び
装置で肉盛り溶接される車輪の一例であるトラックロー
ラーの組立状態を示す。
【0012】車輪肉盛り溶接方法は、鋼製の車輪として
本例ではトラックローラー100の車輪1の表面11を
肉盛りする方法であり、支持工程A、回転工程B、溶接
工程Cを有する。1個の車輪の肉盛り溶接はこれらの工
程で終了するが、続いて2個目の車輪の肉盛り溶接をす
るときには、本例では、回転工程B及び溶接工程Cの次
に一部水抜き工程D及び車輪取外し工程Eを設け、それ
から支持工程A以下を繰り返すようにしている。
【0013】支持工程Aは、表面11の一部分11aが
水面Fの上に出るように車輪1を水中Wで車輪1の回転
中心である中心軸Oの回りに矢印の如く回転可能なよう
に支持する工程であり、本例では、取付A1 及び水張り
2 で構成されている。取付及び取外しを可能にする支
持手段としては、本例では支持装置2を設けている。
又、車輪1を水中で支持するために支持手段も兼ねた水
槽3及び注排水装置4が設けられている。
【0014】トラックローラー100は、図3に示す如
く、パワーショベルやブルドーザーのような土木作業用
の作業車等においてこれを走行させるようにリンク結合
された無限軌道帯上に乗せられる車輪1、作業車のフレ
ームに固定取付されその重量を支持して車輪1に伝達す
る軸101、車輪1と軸101との間に介在し通油穴1
02から潤滑油が供給され封入されていて軸上でローラ
を回転自在に支持する軸受構造部103、これと軸10
1とに取り付けられたOリングを含むフローティングシ
ール104、軸101に取り付けられたカバー105、
等によって構成されている。
【0015】本発明の方法及び装置では、車輪1として
このように各部品が取り付けられトラックローラー10
0として組み立てられた状態になっている車輪を取り扱
うことができる。そのため、前記通油穴102はプラグ
106で閉鎖される。なお、このような組立状態のもの
でなく、軸や軸受と分離された車輪1だけに対しても本
発明を適用することができ、その場合でも、肉盛り溶接
工程の大幅な簡略化等の効果を得ることができる。
【0016】この車輪1の支持装置2は、車輪1を水槽
3に回転可能に装着するための通常のものであり、車輪
1の中心軸Oを心押し状態で支持するための両側のロッ
ド21、22、これらを水槽3に取り付けるための取付
部材23、心押し支持のために必要となる押し力を発生
させる押圧機構24、等によって構成されている。詳細
図示を省略しているが、押圧機構24としては、バネや
ねじやエアーシリンダや油圧シリンダ等の適当な機構が
使用される。
【0017】水面Fの上に残る表面11の一部分11a
の範囲は、後述するように溶接の作業性及び溶接肉盛り
部の焼入れ効果が良くなるように定められる。このよう
な条件は、車輪1のロール部分の直径や車輪1を回転さ
せる速度や溶接部分の水面上の高さ等に関連して定めら
れる。
【0018】水槽3は、車輪1の大部分を水中に沈めて
支持できるように、上記の支持装置2に加えて、同様に
支持手段を構成する注排水装置4として、水道水配管に
接続される注水系41及び排水配管に接続される排水系
42を備えると共に、本例では、水面高さを細かく調整
できるようにする水位調整機構43を備えている。又、
水の低温熱量を十分利用できるようにゆるやかな水流を
形成させる攪拌機44が設けられている。
【0019】本例の水位調整機構43は、図4に示す如
く、立ち上がり管431、水排出用の切欠き堰432が
開口した内管433、この内管を回転させることによっ
てこれを昇降移動可能にするねじ部434、このねじ部
が形成され内外管の間をシールしつつ内管を昇降可能に
する中間筒435、内外管の間にオーバーフローした水
を排水する排水短管436、等によって構成されてい
る。なお、このように機構に代えて、注水系41に電磁
弁等の自動開閉弁を設け、水槽3にレベルスイッチを設
けて、制御信号によって目的とするレベルまで水を追加
注水するような自動化対応を容易にする水位調整機構を
用いることも可能である。
【0020】この支持工程Aでは、車輪1が水中Wで支
持されるようにするが、通常、取付A1 によって水槽3
内がドライな状態でロッド21、22間に車輪1を取り
付け、その後水張りA2 によって一部分11aが水上に
出るように水を張り込むことになる。この支持工程で
は、通常簡易な形式のクレーンが使用される。
【0021】回転工程Bでは、車輪1を微速回転させ
る。そのため本例では、このような回転を可能にする回
転手段としての回転装置5が設けられている。回転装置
5は、減速機付きモータ51、プーリー52、ベルト5
3、支持装置2の構成部品でもある前記ロッド22、こ
の回転を車輪1の軸101に伝達するチャック部材54
等で構成されていて、モータ51の回転を例えば1時間
に2〜3回転という微速回転にして軸101を介して車
輪1に伝達する。
【0022】この回転速度は、車輪1の大きさ等に対応
して、モータの回転速度を可変にしたり減速機を変速可
能なものにする等の方法で調整可能になっている。な
お、軸101と車輪1との間には軸受構造部103が介
在し両者間が回転可能になっているが、微速回転である
ため水中における回転抵抗トルクが殆ど発生しないの
で、軸受構造部103の回転抵抗によって車輪1を確実
に回転させることができる。その結果、軸101と車輪
1との間を特別の固縛治具等によって固定する必要がな
く、作業を容易、迅速且つ能率的にすることができる。
【0023】溶接工程Cは、回転工程B中に表面11の
溶接による肉盛りの厚みが目的とする厚みとして例えば
25mm程度になるまで表面11を車輪1の幅方向である
X方向に繰り返し溶接して肉盛りをする。この溶接工程
Cは、適当な溶接機を用いて手動で行われてもよいが、
通常、溶接手段としての溶接ロボット6を使用して行わ
れる。
【0024】溶接ロボット6は、図2(b)に概略構造
を示す如く、線状の溶接材やシールドガスを供給可能な
本体部61、回転や伸縮の可能なアーム部62、トーチ
63、制御装置64、等によって構成されていて、トー
チ63をXYZの三次元方向に動かして溶接位置を目的
とする位置に設定できると共に、その位置からX方向及
びZ方向に動かして肉盛り溶接できるように構成されて
いる。なおトーチ63は、1個だけでもよいが、通常並
列又は直列に複数個使用される。
【0025】図5は溶接ロボット6によって車輪1を微
速回転させつつその幅X方向に溶接を進めるときの状態
を示す。同図(a)に示す如く、図において丸で示すト
ーチ63を仮に時間tの間に幅X方向にP1 位置からQ
1 ’位置まで車輪1の幅Bだけ動かすとすれば、P1
対応する車輪1上の位置は、溶接後t時間経過する間に
車輪1の回転によってY方向に距離yだけ送られてWP
1 になり、一方、Q1 ’に対応する車輪1上の位置WQ
1 ’は,t時間経過しても溶接された直後であるためY
方向への送り距離が0でQ1 ’と同じ位置になり’、
又、yに対応するP1 −Q1 ’の間の溶接後のY方向へ
の送り距離は、矢印で示す如くP1 からのX方向への距
離に比例して減少する。
【0026】その結果、実際の溶接線L1 ’は、WP1
からQ1 ’=WQ1 ’までの傾斜した線になる。なおこ
の図では、このような動きを分かりやすくするために、
yを実際の値よりも大きくして示している。この場合、
車輪1を微速回転させているので、このような方法で幅
方向に溶接幅のできるように溶接することにより、回転
方向にも連続した溶接面にすることができる。この場
合、トーチ63を2本又はそれ以上並列に配置し、溶接
幅を広くするようにすれば、溶接面の連続性が一層良く
なる。
【0027】上記(a)のようにトーチ63を丁度幅X
方向に動かしてもよいが、同図(b)の如く、トーチ6
3の移動完了位置を送り距離yだけ進めたQ1 位置にす
れば、一層良好な溶接状態が得られる。即ち、時間tが
経過してトーチがQ1 位置に到達したときにも、その車
輪上の溶接位置WQ1 がP1 の車輪上の位置WP1 と同
じyだけ進んだ位置になっているので、結局、実際の溶
接線L1 は、WP1 からQ1 =WQ1 まで幅X方向に平
行な線として形成される。
【0028】このようにして1回の幅方向へのトーチの
移動が終了すると、アークを止めることなく、短時間Δ
tの間にトーチ63をQ1 位置からP1 位置に復動させ
る。この動作によって、幅方向への1ピッチの溶接が終
了する。この1ピッチの溶接時間はt+Δtである。こ
のΔtの間にも車輪1はY方向に回転しているので、そ
の送り距離をΔyとすると、1ピッチの送り距離はy+
Δy=ピッチpである。そして、1ピッチの溶接では、
結局車輪1上にP1 位置からy+Δy=pだけ送られた
WP1の位置にXに平行なWQ1までの溶接線L1が形
成される。
【0029】溶接ロボット6ではこのような溶接が連続
して施工され、溶接線L1以下ピッチp毎にL2以下の
溶接線が形成される。このような溶接線Lは、溶接線材
の直径に対応した溶接幅Wb=pをもって形成される。
このピッチpは送り速度によって定まるが、溶接線材に
よって定まる溶接幅との関係で、ピッチ毎の溶接幅が適
当にオーバーラップするように定められている。
【0030】この状態を図5(c)及び(d)に示して
いる。このとき車輪1の表面に形成される溶接による肉
盛り高さhも、同様に溶接線材の直径等によって定ま
る。又、肉盛り高さhは、ピッチ毎に溶接幅が形成され
るためΔhで示すように多少波打った状態になるが、こ
のΔhは僅かな値である。
【0031】なお、前記の如く、図5(a)のようにト
ーチ63を幅X方向にP1 位置からQ1 ’位置まで動か
し、溶接線がL1 ’のようにWP1 からQ1 ’までの傾
斜した線になるようにすることも可能である。このとき
には、溶接線L1 ’は同図(e)のようにY方向に少し
傾斜した線になる。本発明の方法において幅方向に溶接
するとは、このように幅方向にトーチを動かして溶接線
を少し傾斜した形状に形成させたり、同図(b)及び
(c)のように、トーチ63の方を幅方向から少し傾斜
させて往復動させ、溶接線を正確に幅方向に形成させる
ことなどを含んだ概念である。
【0032】図6はこのような幅方向への溶接部がY方
向に進んで順次水面Fから水中Wに入るときの状態を示
す。図示の如く、溶接位置Pでは、溶接熱によって車輪
1の表面11のP部分が高温Thとして1500〜15
50℃程度になる。又、表面11の溶接による肉盛り部
分11bでは、溶接位置Pから離れて行くに従って温度
が下がるが、水面Fの上に出ている時間が比較的短いた
め、高温Thからの温度降下ΔTがそれほど大きくなら
ない間に水面Fに到達して水中に入って行くことにな
る。その結果、図中の表面温度を表した表面温度曲線C
1 に示す如く、肉盛り部分11bは水中に入って急激に
温度降下し、焼入れ効果が生じてその部分の硬度が十分
高くなる。
【0033】このような作用効果は、従来のように車輪
の半分位を水没させて回転方向に溶接して行く方法やそ
の他の方法では得られない。即ち、従来の方法では、入
熱量である溶接電流を大きくすると、それに対応して回
転速度を速くする必要があり、冷却温度即ち焼き入れ温
度の調整が困難になると共に、高入熱高速下で幅方向に
は部分溶接になっているため、部分的焼き入れ状態が顕
著になってひずみや欠陥の発生回避が困難になる。これ
に対して本発明の適用によって微速回転の下に幅方向に
溶接すれば、入熱量や回転速度に対応する冷却量や焼入
れ温度を極めて細かく調整することができる。そして、
車輪の回転速度を最適なように選択することにより、冷
却カーブを調整し、ひずみや欠陥の発生を確実に防止
し、焼入れ効果が最も大きくなるようにすることができ
る。
【0034】一方、車輪1の大部分は水中にあると共
に、車輪が微速回転していて水面下の大部分が常に水と
接触し時間をかけて冷却された状態になっているので、
図中の水温Tw線及びこれより多少高い低温TL 線のよ
うに、表面の肉盛り部分11bから車輪の内部に入った
所では温度の低い状態になっている。従って、図3に示
すように表面11から十分離れた内部に存在する車輪1
の軸受構造部103、フローティングシール104、こ
れらの部分に存在する潤滑油等はほぼ水温状態に維持さ
れる。
【0035】その結果、軸部分と車輪部分とを一体組立
状態で肉盛り溶接をしても、軸受構造部等を完全に保護
することができる。なお、従来技術のように、空気中で
溶接して軸受部分に小量の冷却水を給排水したり、車輪
の半分を水没させたり、車輪の表面に水をかけるような
方法では、本発明のように溶接入熱に対する完全な保護
を達成することは不可能である。
【0036】更に、車輪1の大部分が水温程度の均一的
な温度分布になっていて、高温部分は溶接位置P近傍の
表面だけであり車輪の局部的な範囲に限られているた
め、車輪全体としての熱応力の発生がなく、従って例え
ば車輪が楕円状に変形するなどの熱変形及びそれに伴う
残留熱歪みが生じない。又、車輪を回転させながら幅方
向に溶接するため、溶接肉盛り高さも一定になる。その
結果、車輪の直径が正しく同じ寸法に維持されることに
なり、従来の方法で必要であった外径寸法の歪み取りの
ための機械加工が、本発明では不要になる。
【0037】以上のような方法によって車輪1を回転さ
せつつその幅方向に肉盛り溶接をして車輪が1回転する
と、その1回転で形成された肉盛り高さhだけトーチ6
3を上方であるZ方向に上げて同様の溶接を繰り返し、
車輪を何回か回転させて最終的に目的とする肉盛り厚さ
Hにする。
【0038】この場合、1回転の溶接で2〜3mm程度肉
盛りされるため、それだけ車輪の半径が大きくなり、従
って水面Fの位置が同じであれば、溶接位置Pが水面か
ら離れて、溶接後水中に入るまでの時間、即ち焼き入れ
までの時間が多少長くなり、焼き入れ効果が変わってく
る可能性があるので、1回転の溶接を完了する毎に水面
Fを肉盛り分だけ高くすることが望ましい。
【0039】そのため、本例の装置では図4に示す水位
調整機構43を設けているのでこれを使用することも可
能になる。即ち、その内管443の上端を持ってこれを
回転させて上昇させ、切欠き堰442を1回の肉盛り高
さhだけ上昇させ、その位置から水をオーバーフローさ
せるようにして水面をhだけ上がった位置にする。この
ような操作を1回転毎に行うことにより、どの層に対し
ても溶接後の焼き入れ時間を同じにし、多層肉盛りにお
けるすべての層の肉盛り部の硬度をほぼ一定値にするこ
とができる。
【0040】図7はこのような多層肉盛り溶接を完了し
たときの表面の一部分を示す。図5でも示したように、
表面11には全体的に僅かに波状に溶接表面が形成され
るが、トラックローラ等の車輪としては、これを乗せる
無限軌道帯との間ですぐに適当な当たりが付くので、こ
のままの状態で全く問題なく使用することができる。従
って、この点においても、溶接肉盛り後の機械加工は不
要である。なお、最後の回転における溶接開始位置であ
り終了位置である溶接位置Pでは、図示のように前回転
における溶接肉盛り部11bと重なって少し盛り上がる
肉盛り端11cができるので、この部分はハンドグライ
ンダー等で削り落とすことになる。但しこの作業は簡単
なものである。
【0041】又、以上のような溶接工程において、図3
に示す車輪1のように溶接される表面11の端にフラン
ジ12があり、図8に示すようにフランジの角度等によ
ってトーチ63の先端の幅部分がフランジ12に当た
り、幅方向に溶接するときの最終端でのフランジの付け
根部12aの溶接が制限され隙間11dができる場合に
は、1回転又は数回転の幅方向の溶接が終了したとき
に、隙間11dの部分を円周方向に溶接することにな
る。このときには、車輪1を微速回転より速い数分間に
1回転程度の低速で回転させる。
【0042】発明者等は、本発明を適用した車輪肉盛り
溶接方法を用いて実際のトラックローラで溶接肉盛り実
験を行い、以下のような結果を得た: 諸条件 対象車輪 ; トラックローラ 寸法 ; 肉盛り溶接前直径−300mm,X方向幅−100mm 車輪回転速度 ; 2.5 回転/hr (車輪表面線速度で約0.65mm/sec) 溶接線材直径 ; 1.2 mm 幅方向溶接速度 ; 5〜8mm/sec トーチ往復角度 ; 幅X方向に対して90°(80〜100 °の範囲) 1ピッチ溶接幅 ; 4〜5mm 1ピッチ溶接時間 ; 10秒 1回転1層盛り時間; 20分 1回転肉盛り厚さ ; 3mm 肉盛り層数 ; 8 全肉盛り厚さ ; 2.4cm 水面位置 ; 車輪の全表面のうちの水上部分が約10%の位置 (水上部分の高さ約20mm、長さ約94mm) 溶接後入水時間 ; 72秒 実験結果 各層溶接面の仕上がり ; 良好 肉盛り部分の硬度 ; 溶接肉盛り部分を切断して各部の硬度を測定し た結果は表1のとおり
【0043】
【表1】 溶接肉盛り部の硬度としては、車輪表面として十分な強
靱性を有するようにHRCで30前後以上の値を目的と
しており、実験結果によればほぼ目的を達成することが
できた。この場合、溶接条件等を最適なように種々調整
することにより、より高い硬度を得ることが可能であ
る。又、加工硬度の得られるショットピーニング等の表
面硬化処理をすることにより、更に硬度を高めるようし
てもよい。なお、溶接肉盛り部分でない車輪の原材料の
部分の硬度は40〜50HRCであった。
【0044】以上の如く、本発明の方法による溶接肉盛
りによれば、車輪構造体を一体組立状態で簡単に短時間
で溶接欠陥なく車輪の肉盛りをして、実用に耐えられる
だけの十分な硬度を得ることができた。
【0045】1回の作業で1台のトラックローラー10
0の2個の車輪の溶接肉盛りを完了すると、通常ブルド
ーザー等が10個以上の複数個装備しているトラックロ
ーラーを順次溶接肉盛りすることになる。又、溶接肉盛
り工場として、受け入れた多数の車輪を順次溶接してい
くことになる。その場合には、図1において、回転工程
B及び溶接工程Cの終了後、一部水抜き工程D及び車輪
取外し工程Eを介在させた後、支持工程A以下を繰り返
すことになる。
【0046】一部水抜き工程Dでは、車輪1の支持位置
である中心軸Oの位置が水面上に露出する程度まで水を
抜く。これによって水張り作業が容易になり、車輪取外
し工程Eで溶接肉盛りの完了したトラックローラーを支
持装置2から取り外す。そして、2回目の支持工程Aで
は、一部水抜きされ作業が容易化された状態で次のトラ
ックローラーの支持装置への取付A1 を行うことにな
る。又、水張りA2 では、相当程度水の残った状態か
ら、最初のときと同様に一部分11aを残して水を張る
ことになる。このときの注水量は僅かであるから、短時
間で水張りをすることができる。
【0047】このような工程により、能率良く順次複数
のトラックローラーの溶接肉盛り補修を施工することが
できる。なお、このような車輪1の支持方法は、作業の
便宜性のためのものであり、支持工程Aでは、例えば一
部水抜きをすることなく車輪の支持作業をしてもよく、
車輪の一部分11aを水面上に出して車輪1を支持でき
る適当な他の支持方法を採用可能である。
【0048】図9は本発明を適用した車輪溶接肉盛り装
置の全体構成の他の例を示す。本例の装置では、水槽3
を大きくし、1台の溶接ロボット6によって仕様の異な
る2個のトラックローラー100−1及び100−2を
順番に溶接できるようにしている。100−2は、車輪
のロールの両側にフランジ12が設けられている構造の
ものである。但し、同じ構造のトラックローラー100
−1だけを2個セットするようにしてもよい。このよう
な装置によれば、2個のトラックローラーを並行して同
時期にに着脱することができ、溶接の段取り作業の能率
化を図ることができる。その結果、複数の車輪を溶接す
るときの全体しての補修作業期間が短縮され、その分だ
け溶接ロボットの稼働率を上げることができる。
【0049】図10は車輪溶接肉盛り装置の全体構成の
更に他の例を示す。本例の装置は、図9と同じ水槽3を
水槽3−1及び3−2として2基備えていて、これらに
対して1台の溶接ロボット6を配設している。このよう
にすれば、更に能率良く連続溶接肉盛り補修を進めるこ
とができる。
【0050】図11は車輪溶接肉盛り装置の全体構成の
更に他の例を示す。本例の装置は、図9と同じ水槽3を
水槽3−1及び車輪としてガイドローラーであるアイド
ラー200の車輪を入れられるアイドラー用水槽3−3
からなる2基の水槽を備えていて、これらに対して1台
の溶接ロボット6を配設している。アイドラー200
は、詳細図示を省略しているが、パワーショベルやブル
ドーザー等の無限軌道帯の前後端に位置しその周回動を
案内するように設けられていてトラックローラーより相
当直径の大きくなった車輪である。このアイドラーも溶
接肉盛りによってその軌道面を補修することができる。
【0051】この場合、アイドラーは大径であるため水
深を深くする必要があるので、これに対して別の水槽を
設けることにより、トラックローラー用の水槽3−1を
適当な水深にして処理能率の良い装置にすることができ
る。又、アイドラーでは、直径が大きいため、中心の軸
受部分に対する外周の溶接熱の影響が小さくなるが、本
発明の適用により、一層安全に溶接肉盛り補修ができる
ことになる。更に、溶接と並行して焼き入れすることに
より、簡単に効率良く且つ精度よく溶接肉盛り部分の必
要硬度を確保することができる。
【0052】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、車輪の肉盛り溶接の支持工程では、車
輪の表面の一部分が水面上に出るように車輪を水中で支
持するので、表面の一部分以外の部分は水で冷却される
ため、車輪の軸のある中心部近傍を含み車輪の大部分が
水温に近い低い温度に維持される。
【0053】その結果、車輪の表面のうち水面上に出た
一部分が溶接によって加熱されても、車輪全体にはその
熱影響が及ばない。従って、車輪に熱応力が発生せず、
熱歪みが生じないため焼鈍する必要がなくなる。又、車
輪をその支持軸と一体とした組み立てた状態で車輪の肉
盛り溶接をしたときには、車輪の軸受部分に封入されて
いる潤滑油やオイルシール等の耐熱性のない部品の異常
な昇温を防止し、その劣化や損傷を確実に防止すること
ができる。
【0054】そして、車輪がその回転中心回りに回転が
可能なようにこれを水中で支持するので、車輪のうち水
面上に出た表面で肉盛り溶接することにより、車輪の表
面近傍を除く大部分の過度な昇温を防止しつつ、車輪の
表面の全体を溶接し肉盛りすることが可能になる。この
場合、車輪を回転中心回りに回転可能に支持するので、
車輪が常に心出しのできた状態で回転するため、表面を
肉盛り溶接するときにその部分を含めた全体の円筒形成
を維持することができる。その結果、真円度の保持され
た肉盛り溶接をすることができる。
【0055】回転工程では、車輪を微速回転させので、
一部分の水面上に出た表面が水に漬かるまでに適度な時
間が得られるため、車輪の幅方向に溶接を進行させるこ
とが可能になる。そしてこの場合、車輪の大部分が水面
下にあっても、流体摩擦による回転抵抗トルクが殆ど発
生しない。その結果、車輪を精度良く確実に一定速度で
水中で回転させることができる。又、回転のための動力
を十分小さくすることができる。
【0056】溶接工程では、車輪を微速の回転工程中に
その幅方向に溶接するので、水面上に出た表面の一部分
において、車輪をその円周方向ではなくこれに直角な幅
方向の同じ位置で適当な速度で肉盛り溶接を繰り返すこ
とにより、幅方向から円周方向に向かって溶接を進行さ
せ、回転の進行によって回転方向に溶接面積を増やして
行くことができる。その結果、微速回転であっても、一
定時間で完了できる肉盛り溶接の面積が十分広くなり、
能率良く溶接することができる。
【0057】又、一定時間に一定の範囲の面積の溶接が
完了すれば、水面上には車輪のうちの一部分が出ている
だけであるから、溶接後の十分温度の高くなった状態を
維持しつつ、溶接完了部分が回転しつつゆるやかな速度
で順次水中に入って行くので、十分且つ適度な焼入れ効
果が生じて、肉盛り溶接として要求される車輪表面の硬
度を得ることができる。この場合、幅方向溶接と微速回
転との組合せにより、入熱量と回転速度を微細に調整す
ることができ、又、それよって幅広い範囲の溶接溶材の
選択も可能になる。その結果、低コストで容易な作業の
下に、再使用において耐久性の良い車輪の肉盛溶接をす
ることができる。
【0058】そして、このような溶接による肉盛りの厚
みが目的とする厚みになるまで表面を繰り返し溶接する
ので、車輪が製造時と同じ程度の直径になるだけの必要
とされる肉盛り厚みが得られると共に、複数層からなる
溶接肉盛りの各層毎に必要な表面硬度を確保できる。そ
の結果、肉盛りした厚みの全ての層において良好な使用
状態を確保することができる。
【0059】以上のような車輪肉盛り溶接方法によれ
ば、車輪を例えば簡単な構造の水槽内で水中支持して車
輪の幅方向に溶接を繰り返すだけであるから、特別な余
熱工程や焼鈍工程がなく溶接肉盛りの全工程が極めて簡
単であり、能率良く且つ低コストで肉盛り溶接すること
ができる。そして、支持部に車輪を着脱するだけの操作
により、自動溶接が可能になるため、肉盛り溶接工事の
生産性を高くすることができる。
【0060】又、例えば土木作業車のトラックローラー
やアイドラーのように支持軸と一体で着脱可能な車輪に
対しては、車輪の大部分における十分な水中冷却効果に
より、その支持軸と一体に組み立てた状態で、潤滑油も
そのままの状態に保持して溶接できるので、肉盛り溶接
の生産性を一層高くすることができる。そして、潤滑油
やオイルシール関係の部品の交換を不要にし、一層のコ
スト低減を図ることができる。
【0061】又、溶接表面だけの適度な焼入れ効果によ
り、溶接肉盛り部に欠陥が生じないと共に、別の焼入れ
と焼鈍工程が不要になるため、溶接肉盛り後の機械加工
が不要になり、この点でも更に生産性を良くすることが
できる。
【0062】請求項2の発明においては、車輪肉盛り溶
接装置を所定の構成を備えた支持手段と回転手段と溶接
手段とを有する構造にするので、上記のような諸作用効
果を発生させる方法を実施するのに適した装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車輪肉盛り溶接方法の構成例
を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した車輪肉盛り溶接装置の概略構
成の一例を示す説明図で、(a)及び(b)はそれぞれ
正面及び側面の断面状態を示す。
【図3】本発明の方法が適用される車輪構造体の一例で
あるトラックローラーの断面を含む正面図である。
【図4】(a)は上記装置に適用される水位調整機構の
縦断面図で(b)及び(c)はその内筒の側面図であ
る。
【図5】(a)乃至(e)は溶接線の状態を示す説明図
である。
【図6】溶接肉盛り部を含む車輪各部の温度分布を示す
説明図である。
【図7】多層盛りの最後の部分の形状を示す断面図であ
る。
【図8】フランジ部分の溶接状態を示す説明図である。
【図9】本発明を適用した車輪肉盛り溶接装置の他の構
成例を示し、(a)は平面図で(b)は側面図である。
【図10】本発明を適用した車輪肉盛り溶接装置の更に
他の例を示す平面図である。
【図11】本発明を適用した車輪肉盛り溶接装置の更に
他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 車輪 2 支持装置(支持手段) 3 水槽(支持手段) 4 注排水装置(支持手段) 5 回転装置(回転手段) 6 溶接ロボット(溶接手段) 11 表面 11a 一部分 A 支持工程 A1 取付(支持工程) A2 水張り(支持工程) B 回転工程 C 溶接工程C F 水面 W 水中 O 中心軸(回転中心) X 幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金築 一郎 島根県出雲市江田町276−1 有限会社出 雲技研内 (72)発明者 奥井 清治 島根県出雲市江田町276−1 有限会社出 雲技研内 Fターム(参考) 4E081 YX05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製の車輪の表面を肉盛りする車輪肉盛
    り溶接方法において、 前記表面の一部分が水面上に出るように前記車輪を水中
    で該車輪の回転中心の回りに回転が可能なように支持す
    る支持工程と、前記車輪を微速回転させる回転工程と、
    該回転工程中に前記表面の溶接による肉盛りの厚みが目
    的とする厚みになるまで前記表面を前記車輪の幅方向に
    繰り返し溶接して前記肉盛りをする溶接工程と、を有す
    ることを特徴とする車輪肉盛り溶接方法。
  2. 【請求項2】 鋼製の車輪の表面を肉盛りする車輪肉盛
    り溶接装置において、 前記表面の一部分が水面上に出るように前記車輪を水中
    で該車輪の回転中心の回りに回転が可能なように支持可
    能にする支持手段と、前記車輪を微速回転可能にする回
    転手段と、該回転手段が前記車輪を前記微速回転させて
    いるときに前記表面の溶接による肉盛りの厚みが目的と
    する厚みになるまで前記表面を前記車輪の幅方向に繰り
    返し溶接して前記肉盛りを可能にする溶接手段と、を有
    することを特徴とする車輪肉盛り溶接装置。
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