JP2003305419A - 超音波洗浄装置と圧電振動子の配置方法 - Google Patents

超音波洗浄装置と圧電振動子の配置方法

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JP2003305419A
JP2003305419A JP2002112198A JP2002112198A JP2003305419A JP 2003305419 A JP2003305419 A JP 2003305419A JP 2002112198 A JP2002112198 A JP 2002112198A JP 2002112198 A JP2002112198 A JP 2002112198A JP 2003305419 A JP2003305419 A JP 2003305419A
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JP2002112198A
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Takamichi Kushigeta
孝通 櫛桁
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Tokin Corp
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NEC Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄ムラの生じない超音波洗浄装置を提供す
ることと、多種類の形状の圧電振動子を用いることな
く、円形の放射面を形成して均一な振動を発生する圧電
振動子の配置方法を提供すること。 【解決手段】 円筒状洗浄槽の円形状の底面部に複数個
の圧電振動子を配置して円形状の超音波の放射面を形成
した超音波洗浄装置において、前記底面部の中央部に第
1の形状の圧電振動子が配置され、前記第1の形状の圧
電振動子の外周部に合わせて、第2の形状の圧電振動子
がいくつか配置され、全体として円形の形状を有する圧
電振動子群が形成されている。また、前記第1の形状は
円板形であり、前記第2の形状はドーナツ形状の板をそ
の中心を通るいくつかの直線により等しく分割した形状
とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波洗浄装置と圧
電振動子の配置方法に係り、特に半導体基板などの洗浄
に好適な超音波洗浄装置と圧電振動子の配置方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の産業用の超音波洗浄装置には、い
くつかの構成方法があり箱形の洗浄槽の中に水などの洗
浄液を入れ、この中に独立した圧電振動子ユニットを沈
めた通称投げ込み型洗浄装置や洗浄槽の底面裏側に圧電
振動子を接着した構成が主に用いられている。
【0003】本発明に係る超音波洗浄装置は半導体製造
プロセスで用いられるシリコンウェハーの洗浄を目的に
したもので、1MHz近傍の周波数で10Gレベルの
加速度を発生させシリコンウェハー面のサブミクロンク
ラスのパーティクルを除去できるようにしたものであ
る。
【0004】円筒状洗浄槽は円形のウェハーに合わせて
円筒形となっている。圧電振動子は厚み振動モードを用
い底面全体が超音波の放射面になるように底面の裏側全
面に圧電振動子が貼り付けられる構成になっている。
【0005】均一な超音波の放射を要求されるために圧
電振動子の形状は放射面に合わせて円形である必要があ
るが、圧電振動子を一体で構成すると成形−焼成−加工
などのプロセスコストが高くなり現実的でない。
【0006】それに対し、振動モードが厚み振動モード
を利用している場合には、圧電振動子をいくつかに分割
しても原理的には目的を達成できる。
【0007】この方法として、従来、図14、図15に
示すように、円弧と中心点を結んだ扇形圧電振動子5を
複数枚組み合わせて円形とした圧電振動子を円筒状洗浄
槽3の底面裏側に接着した構成としていた。なお、図1
4は扇形圧電振動子を配置した従来の超音波洗浄装置を
示す図であり、図14(a)はその正面図、図14
(b)はその底面図、そして図15はその斜視図であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来方法では圧
電振動子は一種類の形状のみの組み合わせで円形が構成
でき、圧電振動子を成型する金型などの初期投資を押さ
えられるため、製造コストの面で有利である。
【0009】しかし、中心点と円弧を結ぶ扇形状の圧電
振動子の組み合わせで放射面を構成した場合、放射面の
中央部の超音波エネルギーが強くなりウェハー面内での
洗浄ムラが発生するという問題があった。
【0010】このように、中心点と円弧を結ぶ扇形状で
圧電振動子を駆動する場合、厚み方向の振動速度をレー
ザー変位計で測定したところ、円弧の中心部にあたる先
端の尖った部分の振動速度が他の部分よりも大きくな
り、その結果、洗浄装置を構成した場合に超音波のエネ
ルギー分布が不均一になる傾向があることが確認でき
た。
【0011】図16は従来の扇形圧電振動子の振動速度
分布を示す図であり、扇形圧電振動子5の上側に示され
た矢印の大きさが振動速度を表し、円弧の中心部にあた
る先端の尖った部分の振動速度が他の部分よりも大きく
なる様子が示されている。
【0012】また、圧電振動子は接着剤を用い、洗浄槽
底面に接着するが、接着剤の逃げ・圧電振動子同士の絶
縁のため、図14(b)に示した圧電振動子の中心部の
拡大図である図17に示すように圧電振動子同士は通常
1mm程度の隙間6を設ける。このため中央間隙部7が
超音波発生の空隙部を形成し超音波放射の不均一性を引
き起こして洗浄ムラ発生の原因になるという問題があっ
た。
【0013】この改善策として図18に示すような圧電
振動子群の貼り合わせの例がある。すなわち、図18は
台形状の圧電振動子を配置した従来の超音波洗浄装置と
圧電振動子の配置を示す図であり、図18(a)は、そ
の正面図、図18(b)は、その底面図である。
【0014】この場合、超音波の放射面は全面均一に厚
み振動を行うものの、圧電振動子を組み合わせて円形を
得るためには8、9、10及び11の圧電振動子のよう
な形状が4種類以上は必要となり、圧電振動子を成型す
る金型などの初期投資が高くなるという問題がある。
【0015】以上をまとめると、本発明の課題は、洗浄
ムラの生じない超音波洗浄装置を提供することと、多種
類の形状の圧電振動子を用いることなく、円形の放射面
を形成して、均一な振動を発生させる圧電振動子の配置
方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
を解決するために、洗浄槽底面の中心部に円形の圧電振
動子を配置し、外径は円形状の底面外周部に合わせ、内
径は中心部の円形圧電振動子の直径にあわせたドーナツ
形状の板の中心を通る直線で等分に分割した形状の圧電
振動子を複数個、中心の円形の圧電振動子に接するよう
に配置して円形の放射面を形成する。
【0017】もしくは、洗浄槽底面の中心部に正多角形
の圧電振動子を配置し、洗浄槽の底面外周部に沿った円
弧と中心部の正多角形の一辺の長さに合わせた形状、も
しくはそれを対称な線で2分割した形状の圧電振動子を
中心部の正多角形の圧電振動子の周辺に複数個配置して
円形の放射面を形成する。
【0018】詳しくは、本発明の超音波洗浄装置は、円
筒状洗浄槽の円形状の底面部に複数個の圧電振動子を配
置して円形状の超音波の放射面を形成した超音波洗浄装
置であって、前記底面部の中心に第1の形状の圧電振動
子が配置され、前記第1の形状の圧電振動子の外周部に
合わせて、第2の形状の圧電振動子がいくつか配置さ
れ、全体として円形の形状を有する圧電振動子群が形成
されている。
【0019】また、前記第1の形状は円板形であり、前
記第2の形状はドーナツ形状の板をその中心を通るいく
つかの直線により等しく分割した形状とすることができ
る。
【0020】また、前記第1の形状は正多角形であり、
前記第2の形状の圧電振動子の形状は1つの円弧と3つ
の直線の辺を有する板の形状とすることもできる。
【0021】また、前記第2の形状の圧電振動子はその
形状を対称に2分割した形状を有する2つの圧電振動子
からなる圧電振動子群とすることができる。
【0022】また、本発明の圧電振動子の配置方法よれ
ば、半径の異なる2つの同心円における半径の小さい円
の内部を占める1つの圧電振動子と、半径の小さい円の
外側であって半径の大きな円の内側の部分を覆うように
いくつかの同一形状の圧電振動子を配置することによ
り、円形の超音波の放射面を形成して、均一な音圧を発
生することができる。
【0023】また、本発明の圧電振動子の配置方法よれ
ば、正多角形と、それを内部に含み、それと同心の円に
対して、前記正多角形の内部を占めるように1つの圧電
振動子を配置して、さらに前記正多角形の1辺に近接
し、前記円の弧に近接する同一形状のいくつかの圧電振
動子を、前記正多角形の外側と前記円の内側の部分を覆
うように配置することにより、円形の超音波の放射面を
形成して、均一な音圧を発生することができる。
【0024】また、本発明の圧電振動子の配置方法よれ
ば、正多角形と、それを内部に含み、それと同心の円に
対して、前記正多角形の内部を占めるように1つの圧電
振動子を配置して、さらに180°の回転である裏返し
の操作により互いに重なり合う2種類の形状の圧電振動
子を複数組、前記正多角形の外側と前記円の内側の部分
を覆うように配置することにより、円形の超音波の放射
面を形成して、均一な音圧を発生することができる。
【0025】
【実施例】以下本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。
【0026】(実施例1)図1は本実施例1の超音波洗
浄装置を示す二面図である。図1(a)は、その正面
図、図1(b)は、その底面図である。図2は図1の斜
視図を示す。
【0027】図1(b)において、1は円筒状洗浄槽の
底面中央部に配置された第1の形状である円形の圧電振
動子、2は外径を円形状の底面外周部に合わせ、内径を
底面中央部の円形の圧電振動子の直径に合わせたドーナ
ツ形状の板をその中心を通る直線で等しく分割した形状
の圧電振動子、3は洗浄槽、4は洗浄液を示す。
【0028】洗浄槽3には1個の圧電振動子1と8個の
圧電振動子2を図の如く配置し接着する。
【0029】洗浄液4を満たした洗浄槽3に被洗浄物を
入れ、圧電振動子1及び2を駆動する。駆動された圧電
振動子から洗浄槽を通し洗浄液に超音波が伝播され被洗
浄物が洗浄される。
【0030】比較のために、まず従来例について、図1
9に示すように扇形圧電振動子5を洗浄槽3の底面裏側
へ貼り付け、洗浄液を満たして扇形圧電振動子5を駆動
し、洗浄槽内の音圧を、水中マイクロホンを使用して測
定した。
【0031】なお、図19は扇形圧電振動子を配置した
従来の超音波洗浄装置の洗浄槽内での音圧の測定位置を
示す図であり、洗浄槽3の手前側が取り除かれた部分断
面図で示されている。また扇形圧電振動子5は破線で示
されている。
【0032】また、音圧の測定は、洗浄液の深さ400
mmに対して、底面から200mmの高さで、底面の直
径方向に10mm間隔で、31点測定した。
【0033】次に、図3に示すように本発明による場合
の音圧も同じ31点において測定した。なお、図3は本
実施例1による圧電振動子を配置した洗浄槽内での音圧
の測定位置を示す図である。また、洗浄槽3の底面裏側
に配置された圧電振動子2は破線で示されている。
【0034】結果は図4、図5、図6、図7及び表1に
示すとおりである。
【0035】
【表1】
【0036】ここで、図4は開き角22.5°の扇形圧
電振動子を配置した洗浄槽内と本発明による圧電振動子
を配置した洗浄槽内の音圧の測定結果を示す図である。
【0037】また、図5は開き角45°の扇形圧電振動
子を配置した洗浄槽内と本発明による圧電振動子を配置
した洗浄槽内の音圧の測定結果を示す図である。
【0038】また、図6は開き角60°扇形圧電振動子
を配置した洗浄槽内と本発明による圧電振動子を配置し
た洗浄槽内の音圧の測定結果を示す図である。
【0039】また、図7は開き角90°の扇形圧電振動
子を配置した洗浄槽内と本発明による圧電振動子を配置
した洗浄槽内の音圧の測定結果を示す図である。
【0040】なお、音圧の測定結果は本発明の洗浄槽内
の中心部(洗浄液の中心部)での音圧、言い換えると前
記31点の測定点の16番目の測定点における音圧を0
dBとし、相対値で示した。
【0041】表1にまとめて示したように、従来の扇形
圧電振動子では、扇形の開き角を22.5°、45°、
60°、90°と変化させても、変位量の最大値と最小
値の差が2.5〜1.3dB発生しているのに対し、本発
明の圧電振動子形状と圧電振動子の配置を用いた場合に
は、0.7dBと従来の扇形圧電振動子を配列した場合
に比べ、音圧のバラツキが小さいことが分かる。
【0042】以上の如く本発明によれば、洗浄槽内全体
で均一な音圧分布を得ることが出来る。
【0043】(実施例2)本実施例2は、実施例1にお
いて円筒状洗浄槽の底面中央部に配置した円形の圧電振
動子に換えて、正多角形の圧電振動子を配置した例であ
る。
【0044】まず図面の説明を行う。図8は円筒状洗浄
槽の底面中央部に正三角形の圧電振動子を配置し、その
正三角形の辺の長さに合わせた線分と洗浄槽の底面外周
部に沿った円弧と他に底面の半径方向の2つの線分から
なる形状の圧電振動子を3個配置して円形の放射面を形
成した圧電振動子の配置を示す図であり、図8(a)は
超音波洗浄装置としての正面図であり、図8(b)は超
音波洗浄装置としての底面図である。
【0045】図8において12は円筒状洗浄槽の底面中
央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、この
場合には正三角形の圧電振動子を示し、13は正多角形
(正三角形)の外側と底面外周部の間に配置される1つ
の円弧と3つの線分からなる形状の圧電振動子を示す。
【0046】次に、図9は円筒状洗浄槽の底面中心部に
正方形の圧電振動子を配置し、その正方形の辺の長さに
合わせた線分と洗浄槽の底面外周部に沿った円弧と他に
底面の半径方向の2つの線分からなる形状の圧電振動子
を4個配置して円形の放射面を形成した圧電振動子の配
置を示す図であり、図9(a)は超音波洗浄装置として
の正面図であり、図9(b)は超音波洗浄装置としての
底面図である。
【0047】図9において、12は円筒状洗浄槽の底面
中央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、こ
の場合には正方形の圧電振動子を示し、13は正多角形
(正方形)の外側と底面外周部の間に配置される1つの
円弧と3つの線分からなる形状の圧電振動子を示す。
【0048】引き続き、図10は円筒状洗浄槽の底面中
心部に正八角形の圧電振動子を配置し、その正八角形の
辺の長さに合わせた線分と洗浄槽の底面外周部に沿った
円弧と他に底面の半径方向の2つの線分からなる形状の
圧電振動子を8個配置して円形の放射面を形成した圧電
振動子の配置を示す図であり、図10(a)は超音波洗
浄装置としての正面図であり、図10(b)は超音波洗
浄装置としての底面図である。
【0049】図10において、12は円筒状洗浄槽の底
面中央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、
この場合には正八角形の圧電振動子を示し、13は正多
角形(正八角形)の外側と底面外周部の間に配置される
1つの円弧と3つの線分からなる形状の圧電振動子を示
す。
【0050】また、図11は円筒状洗浄槽の底面中心部
に正三角形の圧電振動子を配置し、その正三角形の辺の
長さに合わせた線分と洗浄槽の底面外周部に沿った円弧
と他に底面の半径方向の2つの線分からなる形状を3個
形成して、この3個の形状のそれぞれを底面の半径方向
の直線で対称に2分割した形状の圧電振動子を3組配置
して円形の放射面を形成した圧電振動子の配置を示す図
であり、図11(a)は超音波洗浄装置としての正面図
であり、図11(b)は超音波洗浄装置としての底面図
である。
【0051】図11において、12は円筒状洗浄槽の底
面中央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、
この場合には正三角形の圧電振動子を示し、14は正多
角形(正三角形)の外側と底面外周部の間に配置される
1つの円弧と3つの線分からなる2種類の形状の圧電振
動子を示し、180°の回転である裏返しの操作によっ
て重ね合わせることができる2種類の形状の圧電振動子
からなる。
【0052】また、図12は円筒状洗浄槽の底面中心部
に正方形の圧電振動子を配置し、その正方形の辺の長さ
に合わせた線分と洗浄槽の底面外周部に沿った円弧と他
に底面の半径方向の2つの線分からなる形状を4個形成
して、この4個の形状のそれぞれを底面の半径方向の直
線で対称に2分割した形状の圧電振動子を4組配置して
円形の放射面を形成した圧電振動子の配置を示す図であ
り、図12(a)は超音波洗浄装置としての正面図であ
り、図12(b)は超音波装置としての底面図である。
【0053】図12において、12は円筒状洗浄槽の底
面中央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、
この場合には正方形の圧電振動子を示し、14は正多角
形(正方形)の外側と底面外周部の間に配置される1つ
の円弧と3つの線分からなる2種類の形状の圧電振動子
を示し、180°の回転である裏返しの操作によって重
ね合わせることができる2種類の形状の圧電振動子から
なる。
【0054】また、図13は円筒状洗浄槽の底面中心部
に正八角形の圧電振動子を配置し、その正八角形の辺の
長さに合わせた線分と洗浄槽の底面外周部に沿った円弧
と他に底面の半径方向の2つの線分からなる形状を8個
形成して、この8個の形状のそれぞれを底面の半径方向
の直線で対称に2分割した形状の圧電振動子を8組配置
して円形の放射面を形成した圧電振動子の配置を示す図
であり、図13(a)は超音波洗浄装置としての正面図
であり、図13(b)は超音波装置としての底面図であ
る。
【0055】図13において、12は円筒状洗浄槽の底
面中央部に配置された正多角形の圧電振動子としての、
この場合には正八角形の圧電振動子を示し、14は正多
角形の外側と底面外周部の間に配置される1つの円弧と
3つの線分からなる2種類の形状の圧電振動子を示し、
180°の回転である裏返しの操作によって重ね合わせ
ることができる2種類の形状の圧電振動子からなる。
【0056】実施例1で説明したように、円筒状洗浄槽
の底面中央部に円形の圧電振動子を配置し、この圧電振
動子に近接して、外縁は円形状の底面外周部に合わせ、
内縁は底面中央部の円形圧電振動子の円周に合わせたド
ーナツ形状の板をその中心を通る直線で等分に分割した
形状の圧電振動子を複数個、配置して円形の放射面を形
成した場合、洗浄槽全体で均一な音圧分布が得られた。
【0057】このような効果は、図8、図9及び図10
に示すように、中央部に正多角形の圧電振動子を配置
し、さらに、その正多角形と洗浄槽の底面外周部との間
を3つの線分と1つの円弧からなる形状の圧電振動子で
覆うように配置して、円形の放射面を形成した場合にも
得られる。その理由は超音波振動の厚み振動モードを利
用したことに起因している。
【0058】もしくは、図11、12及び13に示すよ
うに、中央部に正多角形の圧電振動子を配置し、その正
多角形と洗浄槽の底面外周部との間を3つの線分と1つ
の円弧からなる形状で覆い、この形状をさらに対称に2
分割した形状の圧電振動子を中央部の正多角形と洗浄槽
の底面外周部との間に配置して、円形の放射面を形成し
た場合にも、洗浄槽全体で均一な音圧分布が得らる。
【0059】ところで、図11、図12及び図13の例
では、中心部に配置された正多角形の圧電振動子の外側
には、2種類の形状の圧電振動子が配置されているが、
この形状は180°の回転である裏返しの操作によって
重ね合わせることができる形状であるために、圧電振動
子を作製する金型としては1種類でよい。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多種類
の形状の圧電振動子を用いることなく、洗浄ムラの生じ
ない超音波洗浄装置を提供することができる。
【0061】また、本発明によれば、多種類の形状の圧
電振動子を用いることなく、円形の放射面を形成して均
一な振動を発生する圧電振動子の配置方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の超音波洗浄装置を示す二面図。図1
(a)は、その正面図、図1(b)は、その底面図。
【図2】図1の斜視図。
【図3】実施例1における洗浄槽内での音圧の測定位置
を示す図。
【図4】実施例1における洗浄槽内の音圧の測定結果を
従来型の開き角22.5°の扇形圧電振動子を配置した
洗浄槽内の場合と比較して示す図。
【図5】実施例1における洗浄槽内の音圧の測定結果を
従来型の開き角45°の扇形圧電振動子を配置した洗浄
槽内の場合と比較して示す図。
【図6】実施例1における洗浄槽内の音圧の測定結果を
従来型の開き角60°の扇形圧電振動子を配置した洗浄
槽内の場合と比較して示す図。
【図7】実施例1における洗浄槽内の音圧の測定結果を
従来型の開き角90°の扇形圧電振動子を配置した洗浄
槽内の場合と比較して示す図。
【図8】中心部に正三角形の圧電振動子を配置し、その
周囲に1つの円弧と3つの線分からなる形状の圧電振動
子を3個配置した状況を示す図。図8(a)は超音波洗
浄装置としての正面図。図8(b)は超音波洗浄装置と
しての底面図。
【図9】中心部に正方形の圧電振動子を配置し、その周
囲に1つの円弧と3つの線分からなる形状の圧電振動子
を4個配置した状況を示す図。図9(a)は超音波洗浄
装置としての正面図。図9(b)は超音波洗浄装置とし
ての底面図。
【図10】中心部に正八角形の圧電振動子を配置し、そ
の周囲に1つの円弧と3つの線分からなる形状の圧電振
動子を8個配置した状況を示す図。図10(a)は超音
波洗浄装置としての正面図。図10(b)は超音波洗浄
装置としての底面図。
【図11】中心部に正三角形の圧電振動子を配置し、そ
の周囲に1つの円弧と3つの線分からなる形状を3個形
成して、この3個の形状のそれぞれを対称に2分割した
形状の圧電振動子を3組配置した状況を示す図。図11
(a)は超音波洗浄装置としての正面図。図11(b)
は超音波洗浄装置としての底面図。
【図12】中心部に正方形の圧電振動子を配置し、その
周囲に1つの円弧と3つの線分からなる形状を4個形成
して、この4個の形状のそれぞれを対称に2分割した形
状の圧電振動子を4組配置した状況を示す図。図12
(a)は超音波洗浄装置としての正面図。図12(b)
は超音波装置としての底面図。
【図13】中心部に正八角形の圧電振動子を配置し、そ
の周囲に1つの円弧と他に底面の半径方向の2つの線分
からなる形状を8個形成して、この8個の形状のそれぞ
れを対称に2分割した形状の圧電振動子を8組配置した
状況を示す図。図13(a)は超音波洗浄装置としての
正面図。図13(b)は超音波装置としての底面図。
【図14】従来の扇形圧電振動子を配置した超音波洗浄
装置。図14(a)はその正面図、図14(b)はその
底面図。
【図15】図14の斜視図。
【図16】従来の扇形圧電振動子の振動速度分布図。
【図17】図14に示した扇形圧電振動子群の中心部の
拡大図。
【図18】従来の台形状の圧電振動子を配置した超音波
洗浄装置と圧電振動子の配置を示す図。図18(a)は
その正面図、図18(b)はその底面図。
【図19】従来の扇形圧電振動子を配置した超音波洗浄
装置の洗浄槽内での音圧の測定位置を示す図。
【符号の説明】
1 円形の圧電振動子 2 ドーナツ形状の板をその中心を通る直線で等分し
た形状の圧電振動子 3 洗浄槽 4 洗浄液 5 扇形圧電振動子 6 隙間 7 中央間隙部 8〜11 圧電振動子 12 正多角形の圧電振動子 13 1つの円弧と3つの線分からなる形状の圧電振
動子 14 1つの円弧と3つの線分からなる2種類の形状
の圧電振動子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状洗浄槽の円形状の底面部に複数個
    の圧電振動子を配置して円形状の超音波の放射面を形成
    した超音波洗浄装置において、前記底面部の中心に第1
    の形状の圧電振動子が配置され、前記第1の形状の圧電
    振動子の外周部に合わせて、第2の形状の圧電振動子が
    いくつか配置され、全体として円形の形状を有する圧電
    振動子群が形成されていることを特徴とする超音波洗浄
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の形状は円板形であり、前記第
    2の形状はドーナツ形状の板をその中心を通るいくつか
    の直線により等しく分割した形状であることを特徴とす
    る請求項1に記載の超音波洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の形状は正多角形であり、前記
    第2の形状の圧電振動子の形状は1つの円弧と3つの直
    線の辺を有する板の形状であることを特徴とする請求項
    1に記載の超音波洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の形状の圧電振動子はその形状
    を対称に2分割した形状を有する2つの圧電振動子から
    なる圧電振動子群であることを特徴とする請求項3に記
    載の超音波洗浄装置。
  5. 【請求項5】 半径の異なる2つの同心円における半径
    の小さい円の内部を占める1つの圧電振動子と、半径の
    小さい円の外側であって、半径の大きな円の内側の部分
    を覆うようにいくつかの同一形状の圧電振動子を配置す
    ることにより、円形の超音波の放射面を形成することを
    特徴とする圧電振動子の配置方法。
  6. 【請求項6】 正多角形と、それを内部に含み、それと
    同心の円に対して、前記正多角形の内部を占めるように
    1つの圧電振動子を配置して、さらに前記正多角形の1
    辺に近接し、前記円の弧に近接する同一形状のいくつか
    の圧電振動子を、前記正多角形の外側と前記円の内側を
    覆うように配置することにより、円形の超音波の放射面
    を形成することを特徴とする圧電振動子の配置方法。
  7. 【請求項7】 正多角形と、それを内部に含み、それと
    同心の円に対して、前記正多角形の内部を占めるように
    1つの圧電振動子を配置して、さらに180°の回転で
    ある裏返しの操作により互いに重なり合う2種類の形状
    の圧電振動子を複数組、前記正多角形の外側と前記円の
    内側を覆うように配置することにより、円形の超音波の
    放射面を形成することを特徴とする圧電振動子の配置方
    法。
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