JP2003289429A - プログラム - Google Patents

プログラム

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JP2003289429A
JP2003289429A JP2002091687A JP2002091687A JP2003289429A JP 2003289429 A JP2003289429 A JP 2003289429A JP 2002091687 A JP2002091687 A JP 2002091687A JP 2002091687 A JP2002091687 A JP 2002091687A JP 2003289429 A JP2003289429 A JP 2003289429A
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focus position
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Application number
JP2002091687A
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English (en)
Inventor
Hiroki Yoshida
宏樹 吉田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画像が希望位置に焦点が合っていない場
合であっても、その希望位置に焦点を合わせて撮影した
ときに得られるであろう画像に近い画像を擬似的に生成
できる処理を実行するプログラムを提供すること。 【解決手段】 短焦点位置で撮影した画像51、中間焦
点位置で撮影した画像52、長焦点位置で撮影した画像
のそれぞれについて、高周波の画像領域を特定する。撮
影画像を、特定した領域(エリアA、B、C)とそれ以
外の背景エリアに分け、エリア毎に所定の演算式に基づ
いて希望焦点位置における画像(生成しようとする画
像)55を生成する。例えば、エリアAについては、画
像551の画素の輝度=α1・(b/(a+b))・
(画像311の画素の輝度)+α2・(a/(a+
b))・(画像312の画素の輝度)−(オフセット
値)となる。ここで、α1は強調フィルタ、α2はぼか
しフィルタである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカメラで
撮影等された画像を処理する画像処理装置が実行するプ
ログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラで撮影する場合、ユーザ
は、写したいところに焦点が合うようにしてからシャッ
タを押すのが普通であるが、場合によっては希望の位置
から焦点がずれていることに気づかずにシャッタを押し
てしまうことがある。そうなると写したかった部分はピ
ントがぼけ、ぼけていてもよい部分にピントが合った画
像ができることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような場合、写
したかった部分に焦点が合った画像を例えばPC(パー
ソナルコンピュータ)上において擬似的であっても作り
出せればユーザにとっては便利であり、そのような要望
も多い。本発明は、このような問題点に鑑みてなされた
ものであって、写したかった部分に焦点を合わせて撮影
したときに得られるであろう画像に近い画像を画像処理
によって擬似的に生成する処理をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、コンピュータに実行させるためのプログ
ラムであって、第1と第2の焦点位置で撮影された第1
と第2の撮影画像を取得する取得ステップと、少なくと
も一方の撮影画像について所定の尖鋭度以上のエッジ部
に囲まれた画像エリアを特定するエリア特定ステップ
と、特定されたエリア毎に、第1と第2の撮影画像の当
該エリアに対応する各画像部分から第1と第2の焦点位
置と異なる第3の位置に対応する画像の各画素の画素値
を演算する演算ステップと、エリア毎に求められた画像
を1枚の画像に合成する合成ステップと、をコンピュー
タに実行させることを特徴としている。
【0005】これにより、写したかった部分に焦点を合
わせて撮影したときに得られるであろう画像に近い画像
を画像処理によって擬似的に生成することが可能になる
と共に、エリア単位で画像を生成することにより、例え
ばピントが合っているべきエリアについてはピントが合
うように、ぼけているべきエリアについてはぼかすよう
に処理することが可能になって、上記撮影したときに得
られるであろう画像とピントについて見れば同様の状態
となり、見たときに違和感の少ない画像を生成すること
ができる。
【0006】また、前記第3の位置は、第1と第2の位
置の間にあり、前記演算ステップは、前記各画像部分の
内、エッジ部に囲まれた方の画像部分にエッジ強調処理
を、他方の画像部分にぼかし処理を施し、それらに、第
1の焦点位置から第3の位置までの距離と、第3の位置
から第2の焦点位置までの距離との比率に応じた重み付
けをし、それらを足し合わせるステップを含むことを特
徴とする。
【0007】エッジ強調量とぼかし量を調整すれば、よ
り上記撮影したときに得られるであろう画像に近い画像
を生成することができる。さらに、前記取得ステップ
は、複数の異なる焦点位置で撮影された撮影画像の内か
ら、前記第3の位置と焦点位置が最も近い2枚の撮影画
像を前記第1と第2の撮影画像として取得することを特
徴とする。
【0008】これにより、より違和感の少ない画像を生
成することが可能になる。また、前記エリア特定ステッ
プは、前記エッジ部に囲まれた画像エリア以外の部分に
ついては背景のエリアとして特定することを特徴とす
る。そして、前記取得ステップは、さらに、複数の異な
る焦点位置で撮影された撮影画像の内から、最近焦点位
置および最遠焦点位置において撮影された2枚の撮影画
像を取得し、前記演算ステップは、背景のエリアについ
ては、最近焦点位置と最遠焦点位置における各撮影画像
の当該エリアに対応する各画像部分から第3の位置に対
応する画像の各画素の画素値を求めることを特徴とす
る。
【0009】これにより、背景エリアについては、他の
画像エリアとは別の生成方法が用いられることになり、
背景としてより良好な画像を生成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る、画像処理装
置の機能を実行させるためのプログラムの実施の形態
を、図面を参照しながら説明する。図1は、上記画像処
理装置としてのPC10の構成を示す図である。同図に
示すように、このPC10は、PC本体11、ディスプ
レイ12、キーボード13、マウス14を備え、デジタ
ルカメラ(以下、単に「カメラ」という。)1による撮
影画像を取り込んで、その撮影画像からユーザ希望の位
置(希望焦点位置)に焦点を合わせて撮影したときに得
られるであろう画像に近い画像を擬似的に生成すること
ができる。この処理(画像生成処理)の詳細について
は、後述する。
【0011】PC本体11は、I/F(インターフェー
ス)部111、CPU112等からなる。I/F部11
1は、カメラ1と接続するためのインターフェースであ
る。表示制御部115は、CPU112からの指示によ
りディスプレイ12の表示制御を行う。入力制御部11
6は、キーボード13、マウス14からの信号の入力を
受け付けて、その情報をCPU112に送出する。
【0012】ROM113には、画像編集等のアプリケ
ーションプログラム、画像生成処理のプログラムなどが
格納されており、CPU112はそのプログラム等を実
行する。RAM114は、画像生成処理時に画像データ
を一時的に保存する。図2は、RAM114内のメモリ
領域の構成を示す図である。同図に示すようにRAM1
14内には、複数のメモリ領域が設けられており、それ
ぞれが同じ容量であり、1枚の撮影画像の画像データを
格納できるようになっている。本実施の形態では、後述
のように4つのメモリ領域131〜134が使用され
る。
【0013】図1に戻って、画像メモリ117は、カメ
ラ1から送られて来る画像データ等を保存する。テーブ
ル118は、図3に示す構成になっており、このテーブ
ル118には、画像生成処理において用いられる強調量
(α1等)とぼかし量のデータ(α2等)が書き込まれ
ている。
【0014】一方、テーブル119は、図4に示す構成
になっており、このテーブル119には、画像生成処理
において画像エリアが特定されると、その特定されたエ
リアの位置情報が順次書き込まれるようになっている。
一方、カメラ1は、図5に示すように、制御部2、I/
F部3、操作部4、撮像部5および画像メモリ6を備え
る。
【0015】I/F部3は、PC10等の外部機器と接
続するためのインターフェースである。操作部4には、
撮影画像のモニタ表示等を行うためのLCDや撮影モー
ド設定のためのボタン等が設けられている。撮像部5
は、CCDセンサ、レンズ等を備え、被写体の光学像を
レンズの後方に設けたCCDにより光電変換して画像信
号とするものである。そして、撮影時に異なる焦点位置
で撮影を行うことができるように構成されている。具体
的には、シャッタボタン(不図示)が押されると、予め
決められた位置、ここでは4つの位置(カメラ1を基準
にカメラ1から0.5m離れた位置、1m離れた位置、
1.5m離れた位置、無限遠(例えば50m))に焦点
が合うようにレンズを順次移動させながら画像を撮影し
ていく。これにより、1回のシャッタ操作で4枚の画像
を得ることができる。以下、本実施の形態では、上記焦
点が合う各位置を「焦点位置」という。
【0016】制御部2は、操作部4から入力された内容
を検出し、撮像部5の各部の動作を制御して、カメラ1
の動作を統括制御する。また、撮像部5において撮影さ
れた4枚の画像を画像データとして画像メモリ6に保存
させる。その際、図6に示すように、各画像データ20
1〜204に、どの焦点位置に焦点が合うようにして撮
影したものかを示す焦点位置情報211〜214をヘッ
ダとして付加したファイル221〜224をまとめて一
の画像ファイル220として画像メモリ6に保存させ
る。
【0017】カメラ1のユーザは、操作部4から、画像
メモリ6に保存されている画像ファイル220をPC1
0等の外部機器に送出させる指示を行うことができる。
画像ファイル220がPC10に送出される場合には、
その画像ファイル220は、PC本体11のI/F部1
11(図1)を介して画像メモリ117に格納されるこ
とになる。
【0018】図7は、本実施の形態において、カメラ1
で撮影しようとする被写体の構成例を示した図である。
同図に示すように、被写体31〜34は表面が白色の平
面台35上に載置されており、図に示す範囲が撮影範囲
である。ここでは、被写体31の正面310がカメラ1
から0.5mのところに位置し、被写体33の正面33
0が1mのところに位置し、被写体34の側面340が
1.5mのところに位置しているものとする。そして図
示はしていないが、被写体31の正面310、被写体3
2〜34の周面にはそれぞれ文字が描かれているものと
する。
【0019】図8は、カメラ1と被写体31等の位置関
係を示した模式図である。このような位置関係において
カメラ1のシャッタが押されると、まず、焦点位置を
0.5m離れたところに設定した場合の撮影(短焦点で
の撮影)により、被写体31にピントが合った撮影画像
が得られる。その場合、被写体32、33、34は、ピ
ントがぼけた画像になり、そのぼけかたは、被写体31
から離れるに連れて大きくなっていく。
【0020】次に、焦点位置を1mのところに設定した
場合の撮影(中間焦点での撮影)により、被写体33の
正面330にピントが合った撮影画像が得られる。短焦
点での撮影の場合と同様に被写体31、被写体32、3
4は、ピントがぼけることになる。続いて、焦点位置を
1.5mのところにした場合の撮影(長焦点での撮影)
により、被写体34の側面340にピントが合った撮影
画像が得られる。上記同様に、被写体31、被写体3
2、33は、ピントがぼける。
【0021】さらに、焦点位置を無限遠とした場合にお
ける撮影による画像が得られる。この場合も被写体3
1、被写体32、33、34は、ピントがぼけることに
なる。以下、このような4枚の撮影画像が一の画像ファ
イル220(図6)としてPC10に取り込まれ、その
画像ファイル220がPC10の画像メモリ117に保
存されている状態において画像生成処理が実行される場
合の内容を説明する。
【0022】図9は、画像生成処理の内容を示すフロー
チャートである。同図に示す画像生成処理は、PC本体
11のCPU112が実行するものであり、ここではデ
ィスプレイ12に表示された画像生成処理の実行のため
のアイコン(不図示)がユーザのマウス14による操作
でクリックされると開始されるとする。
【0023】同図に示すように、まずCPU112は、
画像メモリ117に保存されている画像ファイル220
から表示すべき1枚の撮影画像を読み出し、それを表示
制御部115に指示してディスプレイ12に表示させる
(ステップS1)。ここでは、画像ファイル220の各
画像データのヘッダに格納されている焦点位置情報21
1〜214を参照し、カメラ1から最も近い位置に焦点
を合わせたときの撮影画像、すなわち短焦点での撮影画
像を読み出し表示するものとする。
【0024】図10は、当該画像生成処理が開始された
ときにディスプレイ12に表示される画面20の例を示
す図である。同図に示すように、画面20には、読み出
した画像が表示される表示ボックス21の下に、ユーザ
からの希望焦点位置の入力を受け付ける入力受付バー2
2が表示される。
【0025】入力受付バー22には、つまみ23が表示
されており、ユーザはこのつまみ23を希望の位置にマ
ウス14によりドラッグして移動させることにより、当
該位置を指定することができる。なお、入力受付バー2
2の「0.5」「1.0」等の表示は、カメラ1から各
焦点位置までの距離を示す。CPU112は、上記焦点
位置情報を参照し、カメラ1から各焦点位置までの距離
を判断して、その距離に対応する数値を入力受付バー2
2に表示させる。なお、希望焦点位置の入力方法として
は、このようなつまみ23を移動させる方法に限られ
ず、例えばカメラ1からの距離(0.5m等)を希望焦
点位置を示す情報として数値でキーボード13から入力
する方法も考えられる。
【0026】図9に戻って、CPU112は、ステップ
S2において、希望焦点位置が入力されたか否かを判断
する。この判断は、上記つまみ23の位置が表示されて
いた位置から移動したか否かにより行われる。ここで
は、被写体32の正面に焦点を合わせたときの擬似画像
を得る場合として、ユーザがつまみ23をその正面の位
置に相当する距離のところに移動させたものとする。
【0027】希望焦点位置が入力されたと判断すると
(ステップS2で「Y」)、短焦点での撮影画像(短焦
点画像)の画像データを画像メモリ117から読み出し
てそれを画素毎にRAM114内のメモリ領域131に
展開する(ステップS3)。そして、短焦点画像につい
てエッジ部で閉じられた部分を高周波の画像エリアとし
て特定する(ステップS4)。この処理は、公知の方
法、例えば次の方法を用いて実行される。すなわち、画
素毎に、その画素を対象画素としてその対象画素を中心
とした所定の大きさのウィンドウを設定し、そのウイン
ドウに含まれる各画素の輝度データから、1次微分又は
2次微分によりエッジ量を算出する。そして、算出され
たエッジ量を予め設定されている所定の閾値と比較し、
エッジ量がその閾値より大きければ、当該対象画素をエ
ッジ部を構成する画素(エッジ画素)と判断し、各エッ
ジ画素で閉じられた部分を高周波の画像エリアと特定す
るものである。
【0028】なお、上記所定の閾値は、予め設定されて
いてもよいし、ユーザが任意に設定できるように構成す
ることもできる。通常、ピントが合った画像は、被写体
の輪郭がはっきりと現れるが、ピントがぼけるに連れて
その輪郭もぼけていく、すなわち輪郭と回りの部分の輝
度の差が少なくなっていく。そのため、ピントが合った
画像の輪郭部分は、エッジ画素として判断され易く、逆
にピントがぼけた部分は、エッジ画素として判断されに
くくなる。ここでは、焦点位置から比較的近い例えば前
後20cm程度であればぼけていても、その輪郭がエッ
ジ画素として判断されるように前記所定の閾値が予め設
定されていることとする。
【0029】短焦点画像の場合、上記したように被写体
31にピントが合っており、他の被写体32等はぼけて
いる。したがって、図11(a)に示すように、短焦点
画像51では、被写体31の輪郭を構成する各画素がエ
ッジ画素として判断され、斜線の領域3111が高周波
の画像エリアとして特定されることになる。そして、そ
のエリアが未登録であれば(ステップS5で「Y」)、
そのエリアを登録する(ステップS6)。具体的には、
領域3111に対応する画像311の各画素の上記メモ
リ領域上のアドレスを、短焦点画像について特定された
エリアのアドレスであるとして、テーブル119のエリ
ア位置情報欄121(図4)に登録する。これにより、
短焦点画像における高周波の画像エリアの登録が終了す
る。
【0030】次に、中間焦点での撮影画像(中間焦点画
像)について高周波の画像エリアを登録済みか否かを判
断する(ステップS7)。この判断は、テーブル119
のエリア位置情報欄122に中間焦点位置に対応するエ
リアのアドレスが登録されているか否かにより行われ
る。ここでは、未登録であると判断して(ステップS7
で「N」)、ステップS8に移り、画像メモリ117か
ら、中間焦点画像の画像データを読み出してそれを画素
毎にRAM114内のメモリ領域132に展開する。
【0031】そして、ステップS4に戻って、ステップ
S4、S5の処理を実行して中間焦点画像の高周波の画
像エリアを特定する。中間焦点画像の場合、上記したよ
うに被写体33の正面330にピントが合っており、そ
のため他の被写体31等はぼけている。なお、被写体3
2については、被写体33と隣接しており、そのためピ
ントが少しぼけている程度となる。したがって、図11
(b)に示すように、中間焦点画像52では、被写体3
2、33の輪郭を構成する各画素がエッジ画素として判
断され、その輪郭に囲まれる斜線の領域3321が高周
波の画像エリアとして特定されることになる。
【0032】高周波の画像エリアを特定すると、そのエ
リアが未登録であれば、そのエリアを登録する(ステッ
プS5、S6)。具体的には、領域3321に対応する
画像332の各画素の上記メモリ領域上のアドレスを、
中間焦点画像について特定されたエリアのアドレスであ
るとして、テーブル119のエリア位置情報欄122に
登録する。これにより、中間焦点画像の高周波の画像エ
リアの登録が終了する。
【0033】中間焦点画像の高周波の画像エリアが登録
済みであることを判断すると(ステップS7で
「Y」)、ステップS9に移り、長焦点での撮影画像
(長焦点画像)の高周波の画像エリアが登録済みか否か
を判断する。この判断は、テーブル119のエリア位置
情報欄123に長焦点位置に対応するエリアのアドレス
が登録されているか否かにより行われる。
【0034】未登録であると判断すると(ステップS9
で「N」)、ステップS10に移り、画像メモリ117
から、長焦点画像の画像データを読み出してそれを画素
毎にRAM114内のメモリ領域133に展開する。そ
して、ステップS4に戻って、ステップS4〜S9の処
理を実行して長焦点画像の高周波の画像エリアを特定す
る。
【0035】長焦点画像の場合、被写体34の側面34
0にピントが合っており、他の被写体31等はぼけてい
る。そのため、図11(c)に示すように、長焦点画像
53では、被写体34の輪郭を構成する各画素がエッジ
画素として判断され、その輪郭に囲まれる斜線の領域3
431が高周波の画像エリアとして特定されることにな
る。
【0036】高周波の画像エリアを特定すると、上記同
様に、そのエリアが未登録であれば、そのエリアを登録
する(ステップS5、S6)。具体的には、領域343
1に対応する画像343の各画素の上記メモリ領域上の
アドレスを、長焦点画像について特定されたエリアのア
ドレスであるとして、テーブル119のエリア位置情報
欄123に登録する。これにより、長焦点画像の高周波
の画像エリアの登録が終了する。
【0037】ステップS9において、長焦点画像の高周
波の画像エリアが登録済みであることを判断すると、ス
テップS11に移る。ステップS11では、画像メモリ
117から、無限遠焦点での撮影画像(無限遠焦点画
像)の画像データを読み出してそれを画素毎にRAM1
14内のメモリ領域134に展開する。
【0038】続いて、ステップS12では、これまでに
画像エリアとして登録されていない部分を背景エリアと
して特定する処理を行う。この処理は、テーブル119
のエリア位置情報欄121〜123に書き込まれている
アドレス(短焦点、中間焦点、長焦点の高周波の画像エ
リアの各画素のアドレス)以外の各画素のアドレスを特
定することで行われる。
【0039】無限遠画像で見れば、図11(d)に示す
斜線の領域が背景エリアとして特定されることになる。
CPU112は、上記特定したアドレスを、背景エリア
のアドレスであるとして、テーブル119のエリア位置
情報欄124に登録する(ステップS13)。これによ
り、撮影画像の領域が、図12に示すように短焦点画像
により特定された画像エリアA、中間焦点画像により特
定された画像エリアB、長焦点画像により特定された画
像エリアC、そして背景エリアの4つのエリアに特定さ
れたことになる。
【0040】このようにエリアを特定するのは、エリア
毎に、そのエリアに対応する撮影画像に所定の画像処理
を行って、最終的にそれらを合成するという方法で、希
望焦点位置における画像を擬似的に生成するようにして
いるからである。画像エリアAについてはステップS1
4、画像エリアBについてはステップS15、画像エリ
アCについてはステップS16、背景エリアについては
ステップS17において、それぞれ各エリアに対応する
画像を生成する。
【0041】以下、ステップS14〜S17の各処理
を、図13におけるモデル例を参照しながら説明する。
なお、図13に示す画像51は、短焦点画像(図11
(a))、画像52は、中間焦点画像(図11
(b))、画像55は、希望焦点位置における画像(生
成すべき画像)を示す。(画像エリアAについて)ステ
ップS14では、テーブル119に登録されている画像
エリアAの各画素のアドレスを参照し、短焦点画像51
の中から画像エリアAに対応する画像部分(すなわち、
画像311)の各画素の輝度データをメモリ領域131
から抽出する。
【0042】ここで、画素の輝度を用いるのは、上記し
たように人の目には輪郭部分と背景部分の輝度の差が大
きいとピントが合っているように見え、小さいと区別が
付きにくくなってぼけて見える傾向が大変強いからであ
る。続いて、中間焦点画像52の中から、画像エリアA
に対応する画像部分(すなわち画像312)の各画素の
輝度データをメモリ領域132から抽出する。
【0043】このように画像51と52を用いるのは、
これらが希望焦点位置を挟んで最も近い2つの焦点位置
における撮影画像であり、画像のぼけが焦点位置から離
れるに連れて大きくなっていくことから考えると、画像
55を生成するには画像51、52を用いるのが最適と
なるからである。そして、抽出した2つの画像311、
312から、画像55の画像エリアAに対応する画像部
分(画像551)の各画素の輝度を次の式(1)を用い
て求める。
【0044】 画像551の画素の輝度=α1・K1・(画像311の画素の輝度)+α2・ K2・(画像312の画素の輝度)−(オフセット値)・・・・・(1) ここで、K1=b/(a+b) K2=a/(a+b) aは、短焦点位置から希望焦点位置までの距離、bは、
希望焦点位置から中間焦点位置までの距離である。
【0045】また、上記「画素」は、画像311、31
2、551の、画像エリアA内において同位置に位置す
る画素を示す。α1は、強調フィルタを、α2は、ぼか
しフィルタを示す。強調フィルタは、公知のいわゆる尖
鋭化フィルタであり、ぼかしフィルタは、公知のいわゆ
る平均化フィルタである。強調フィルタは、対象画素
と、その対象画素に隣接する各画素との輝度の差分をよ
り大きくし、ぼかしフィルタは、その差分をより小さく
する。
【0046】オフセット値は、式(1)に適用される一
の画素について、その一の画素を含む所定範囲に属する
各画素の内、輝度が最大のものと最小のもののその輝度
の差分の数%、例えば5%に相当する値を示す。仮にそ
の差分が「256」であれば「12」となる。このオフ
セット値については、以下の各式についても同様であ
る。
【0047】式(1)では、高周波の画像311に強調
フィルタα1と重み係数K1を掛け、ピントがぼけてい
る画像312にぼかしフィルタα2と重み係数K2を掛
け、それらを足し合わせている。このようにしたのは、
高周波の画像311を強調してその画像の特徴をよりは
っきりとさせ、一方でピントがぼけた画像312をさら
にぼかして、強調によりコントラストが大きくなりとげ
とげしくなる画像を和らげるようにし、それら処理を施
した各画像に重み係数K1、K2を掛けるようにすれ
ば、画像311に掛かる強調量と、画像312に掛かる
ぼかし量が距離aとbの比率に応じた値に配分(重み付
け)されることになり、実際に希望焦点位置に焦点を合
わせて撮影したときの画像に近い画像を作り出すことが
できるからである。
【0048】例えば、希望焦点位置が短焦点位置に近い
場合には、K1が大となって画像311が強調されると
共にコントラストもある程度補正された画像を生成で
き、逆に中間焦点位置に近い場合には、K1が小、K2
が大となりぼかし量の方が強くなってぼけが激しいもの
となる。このように画像311、312に掛かる重み付
け量が距離aとbの比率に応じた値に配分されるように
なっているため、強調フィルタα1、ぼかしフィルタα
2の大きさが生成画像に大きく影響を与えることにな
り、これらの値を予め十分に考慮しておく必要がある。
特に、高周波の画像311に対する強調量は影響が大き
く、ここでは希望焦点位置が短焦点位置に近い場合に
は、画像311が強調され(すなわち、重み係数K1
(0<K1<1)が「1」に近ければ画像311内の隣
接する各画素間の輝度の差が実質的に元の差分よりも大
きくなり)、中間焦点位置に近い場合には、画像311
がぼける(すなわち、K1が「0」に近ければ前記隣接
する各画素間の輝度の差が実質的に元の差分よりも小さ
くなる)ように強調フィルタα1の大きさが決められ
る。これにより、人の目には希望焦点位置が短焦点に近
い場合に生成画像がよりはっきりと映り、中間焦点に近
い場合にはよりぼけて映るようになってより良好な画像
に見えるようになる。
【0049】なお、画像312をさらにぼかしたものを
コントラストの調整用として用いたのは、画像312に
は、ぼけているといっても被写体31が写っていること
には変わりなくその画像の特徴を保持しているものであ
るから、そのような画像を用いた方が単に固定値を画像
311に足し合わせるよりも良好な画像を生成できるこ
とになるからである。
【0050】さらに、式(1)において、オフセット値
を差し引いているのは、画像311の画素の輝度と、画
像312の画素の輝度とを足し合わせると全体的に輝度
が高くなりすぎるので、それを全体的に適当な値まで下
げるためである。したがって、このオフセット値には、
K1やα1等の係数が掛からない。CPU112は、各
画素について、その輝度データを式(1)により演算
し、それによって得られた輝度値を示すデータを短焦点
画像エリアAに対応する画像としてRAM114に一時
的に保存する。
【0051】(画像エリアBについて)ステップS15
では、テーブル119に格納されている画像エリアBの
各画素のアドレスを参照し、短焦点画像51の中から画
像エリアBに対応する画像部分(すなわち、画像33
1)の画像データを画素単位でメモリ領域131から抽
出する。
【0052】続いて、中間焦点画像52の中から、画像
エリアBに対応する画像部分(すなわち、画像332)
の画像データを画素単位でメモリ領域132から抽出す
る。そして、抽出した2つの画像から、画像55の画像
エリアBに対応する画像部分(画像552)の各画素の
輝度を次の式(2)により求める。 画像552の画素の輝度=α2・K1・(画像331の画素の輝度)+α1・ K2・(画像332の画素の輝度)−(オフセット値)・・・・・(2) 式(2)では、画像331にぼかしフィルタα2を掛
け、画像332に強調フィルタα1を掛けている。これ
は、上記したように、本実施の形態では、高周波画像エ
リアの画像を強調してその特徴をよりはっきりさせ、ピ
ントがぼけている方の画像をよりぼかすようにしてお
り、画像エリアBでは、画像331がピントがぼけた画
像であり、画像332が高周波画像となるからである。
【0053】上記の例では、係数K2の値が大きく、そ
のため画像332が強調されて、結果的に画像332で
はぼけていた被写体32の正面の部分も画像552では
それよりもはっきりと見えるようになり、その正面に描
かれている文字もよりはっきりとし、画像エリアBにつ
いて良好な画像が得られることになる。CPU112
は、式(2)から求めた画像552の各画素の輝度値を
示すデータをRAM114に一時的に保存する。
【0054】(画像エリアCについて)ステップS16
では、テーブル119に格納されている画像エリアCの
各画素のアドレスを参照し、短焦点画像51の中から、
画像エリアCに対応する画像部分(すなわち、画像34
1)の画像データを画素単位でメモリ領域131から抽
出する。
【0055】続いて、中間焦点画像52の中から、画像
エリアCに対応する画像部分(すなわち、画像342)
の画像データを画素単位でメモリ領域132から抽出す
る。そして、抽出した2つの画像から、画像55の画像
エリアCに対応する画像部分(画像553)の各画素の
輝度を次の式(3)により求める。 画像553の画素の輝度=α2・K1・(画像341の画素の輝度)+α1・ K2・(画像342の画素の輝度)−(オフセット値)・・・・・(3) 式(3)では、画像341にぼかしフィルタを掛け、画
像342に強調フィルタを掛けている。これは、画像エ
リアCでは、画像342の方が画像341よりもぼけか
たが少ないからである。
【0056】画像341と342は、双方ぼけている画
像であり、そのためぼけかたの少ない方の画像342を
強調しても、その強調量が画像エリアBと同じであるこ
とから画像エリアBの画像552ほどには尖鋭化され
ず、結果的に希望焦点位置に焦点を合わせて撮影したと
きの被写体34の撮影画像(ぼけた画像)に近いぼけ画
像を生成でき、画像エリアCについて良好な画像が得ら
れることになる。
【0057】CPU112は、式(3)から求めた画像
553の各画素の輝度値を示すデータをRAM114に
一時的に保存する。 (背景エリアについて)ステップS17では、テーブル
119に格納されている背景エリアの各画素のアドレス
を参照し、短焦点画像51の中から、背景エリアに対応
する画像部分(すなわち、画像351)の画像データを
画素単位でメモリ領域131から抽出する。
【0058】続いて、無限遠焦点画像54の中から、背
景エリアに対応する画像部分(画像354、図11
(d)の斜線部分)の画像データを画素単位でメモリ領
域134から抽出する。そして、抽出した2つの画像か
ら、画像55の背景エリアに対応する画像部分(画像5
54)の各画素の輝度を次の式(4)により求める。
【0059】 画像554の画素の輝度=α2・K3・(画像351の画素の輝度)+α1・ K4・(画像354の画素の輝度)−(オフセット値)・・・・・(4) ここで、K3=c/(a+c) K4=a/(a+c) aは、短焦点位置から希望焦点位置までの距離、cは、
希望焦点位置から無限遠焦点(ここでは、50m)まで
の距離を示す。
【0060】背景エリアの画像は、被写体31〜34よ
りもカメラ1から遥かに遠いところにある物の画像とな
るのが普通なので、ここでは無限遠焦点における画像3
54と、背景の画像が最もぼけている画像、すなわち短
焦点画像51の画像351とを用いるようにしている。
式(4)によれば、入力焦点位置がカメラ1から近い位
置にある場合には、K4が「0」に大変近い大きさにな
り、そのため無限遠焦点の画像354への強調量が大変
小さく、そのため画像354に対し、画像エリアAの画
像311と同じ強調フィルタα1を掛けても、画像エリ
アAの場合よりも、さらに隣接する各画素間の輝度の差
が実質的に元の差分よりも小さくなってしまい、これに
より画像354は画像エリアAの画像311よりも大き
くぼけることになる。このぼけた画像354に、ぼかし
フィルタによりさらにぼけた画像351がコントラスト
調整のために足し合わされると画像エリアAの画像55
1よりもさらにぼけた画像554が背景画像として得ら
れることになる。実際に上記希望焦点位置を焦点位置と
して撮影されたときの画像エリアAと背景エリアの各画
像は、画像エリアAに対し背景エリアの画像の方がぼけ
ているはずであり、このことは画像551と554の間
にも同じことがいえ、そのため上記のように生成された
画像551と554を人の目で見たときにはその焦点位
置で撮影されたときの画像のように映ることになり、結
果的に背景エリアとして良好な画像を得ることが可能に
なる。なお、本実施の形態では、台35が背景画像とな
っており、この台35については上記したように白色の
平面台であるから、当該処理が施されてもその輝度はほ
とんど変化しない。当該背景エリアに対する処理は、例
えば被写体の後方に広がる風景等が背景画像となった場
合に特に効果を奏する。
【0061】CPU112は、式(4)から求めた画像
554の各画素の輝度値を示すデータをRAM114に
一時的に保存する。そして、ステップS18において、
画像エリア毎に生成した画像55を合成する。具体的に
は、ステップS14〜S17において画像エリア毎にそ
れぞれ生成した画像の輝度値を示すデータを読み出し、
それらをRAM114内の1枚の撮影画像に相当するメ
モリ領域内の、各画像エリアに対応する位置にそれぞれ
展開していくことにより合成する。この画像55は、被
写体31、34についてはぼけており、被写体31、3
2については共にはっきりとしたものとなり、希望焦点
位置に焦点が合ったときの撮影画像に近い(類似した)
ものとなる。
【0062】CPU112は、表示制御部115に指示
して、合成画像をディスプレイ12に表示させ(ステッ
プS19)、ステップS2に戻る。CPU112は、ス
テップS2において、新たにつまみ23の移動を判断す
ると、そのつまみ23の位置を焦点位置とした場合の画
像を上記した処理により擬似的に生成して表示させる。
【0063】以上説明したように、希望焦点位置を挟む
2箇所の焦点位置で撮影された撮影画像について高周波
成分を持つ画像の画像エリアを特定し、画像エリア毎
に、2枚の撮影画像の中からその画像エリアに対応する
画像部分を抽出し、その各画像部分を用いてその希望焦
点位置における画像を生成する、いいかえればカメラ1
からの各被写体の距離に応じてその各被写体の画像に対
し施すべき画像処理の方法を変えるようにしている。こ
れにより、画像エリア単位で最適な画像処理が施される
ことになり、ピントが合っているべき部分(画像エリア
B)は、希望焦点位置に応じた強調量で強調されてピン
トが合うようになり、ぼけているべき部分(画像エリア
A、C、背景エリア)は各画像エリアに対するぼかし量
に応じた量で平均化されてぼけるように処理されること
になって、実際の希望焦点位置に焦点を合わせたときの
撮影画像とピントについて見れば同様の状態となるの
で、見たときに違和感の少ない画像を生成することが可
能になる。また、背景エリアについては、他の画像エリ
アの生成方法を用いずに、短焦点での撮影画像と無限遠
焦点での撮影画像を用いて生成しており、背景としてよ
り良好な画像を作り出すことができる。
【0064】なお、これまでは希望焦点位置が短焦点位
置と中間焦点位置の間にある場合の例を説明したが、中
間焦点位置と長焦点位置の間の場合には、次の式(5)
〜(7)が適用される。この場合、中間焦点画像52
(図11(b))と長焦点画像53(図11(c))が
用いられる。なお、以下の式については、上記「画像の
画素の輝度」を単に「画像」と省略して表わすことにす
る。
【0065】 画像エリアAの画像=β1・K5・(画像312)+β2・K6・(画像31 3)−オフセット値・・・・・(5) ここで、K5=e/(d+e) K6=d/(d+e) dは、中間焦点位置から希望焦点位置までの距離、e
は、希望焦点位置から長焦点位置までの距離である。
【0066】そして、β1は、強調フィルタを、β2
は、ぼかしフィルタを示す。ここで、強調量は、β1<
α1としている。これは、通常、焦点位置がカメラ1か
ら近い方が遠い場合よりも撮影画像のぼけ方が大きくな
るため、画像52、53を用いる場合には、画像51、
52を用いる場合よりも強調量を抑えた方が生成すべき
画像がより良好になるからである。また、ぼかし量は、
β2<α2となる。これは、強調フィルタの大小関係に
合わせたものである。
【0067】式(5)では、画像312に強調フィルタ
を、画像313にぼかしフィルタを掛けている。これ
は、画像エリアAでは、画像312の方が画像313よ
りもぼけかたが少なく、画像312を強調してその特徴
をよりはっきりとさせた方がより良好な画像を生成でき
るからである。 画像エリアBの画像=β1・K5・(画像332)+β2・K6・(画像33 3)−オフセット値・・・・・(6) 画像エリアBでは、画像332が高周波の画像となるた
め、これに強調フィルタが掛けられる。
【0068】 画像エリアCの画像=β2・K5・(画像342)+β1・K6・(画像34 3)−オフセット値・・・・・(7) 画像エリアCでは、画像343が高周波の画像となるた
め、画像343に強調フィルタが掛けられる。なお、背
景エリアについては、上記式(4)と同じである。
【0069】一方、長焦点位置と無限遠焦点の間の場合
には、次の式(8)〜(10)が適用される。なお、こ
の場合、長焦点画像53(図11(c))と無限遠焦点
画像54(図11(d))が用いられる。 画像エリアAの画像=γ1・K7・(画像313)+γ2・K8・(画像31 4)−オフセット値・・・・・(8) ここで、K7=h/(g+h) K8=g/(g+h) ここで、gは、長焦点位置から希望焦点位置までの距
離、hは、希望焦点位置から無限遠焦点までの距離であ
る。
【0070】そして、γ1は、強調フィルタを、γ2
は、ぼかしフィルタを示す。なお、強調量は、γ1<β
1<α1となる。一方、ぼかし量は、γ2<β2<α2
となる。このようにしているのは、上記と同じ理由によ
る。式(9)では、画像313に強調フィルタを掛け、
画像314にぼかしフィルタを掛けている。これは、画
像エリアAでは、画像313の方が画像314に比べる
とはっきりと写っており、画像313を強調した方がよ
り良好な画像を生成できるからである。
【0071】 画像エリアBの画像=γ1・K7・(画像333)+γ2・K8・(画像33 4)−オフセット値・・・・・(9) 画像エリアBでは、画像333の方が画像334に比べ
るとはっきりと写っており、画像333を強調した方が
より良好な画像を生成できるからである。 画像エリアCの画像=γ1・K7・(画像343)+γ2・K8・(画像34 4)−オフセット値・・・・・(10) 画像エリアCでは、画像343が高周波画像エリアとな
るため、画像343に強調フィルタが掛けられる。な
お、背景エリアについては、上記式(4)と同じであ
る。
【0072】これにより、希望焦点位置として入力され
た位置に焦点を合わせたときに得られるであろう撮影画
像に近い画像を擬似的に生成し、ディスプレイ12に表
示することができるようになり、ユーザにとって便利と
なる。また、本発明は上記画像生成処理における方法で
あってもよく、またそれらの方法をコンピュータが実行
するプログラムであるとしてもよい。
【0073】また、本発明のプログラムは、例えば磁気
テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DV
D、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録
媒体、Smart Media(登録商標)、COMP
ACTFLASH(登録商標)などのフラッシュメモリ
系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒
体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で
生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形
態で、インターネットを含む有線、無線の各種ネットワ
ーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、
供給される場合もある。また、本発明のプログラムは、
上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための
全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信
プログラムや、オペレーティングシステム(OS)に含
まれるプログラムなど、別途にインストールすることが
できる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各
処理をコンピュータに実行させるようにしてもよい。ま
た、一部の処理については、専用回路等を利用してハー
ドウェア的に処理を行うようにしてもよい。したがっ
て、上記した本発明の記録媒体に必ずしも前記全てのモ
ジュールを記録している必要はないし、また、プログラ
ムとしても、必ずしも全てのモジュールを伝送する必要
もない。
【0074】(変形例)以上、本発明を実施の形態に基
づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に
限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考
えられる。 (1)上記実施の形態では、希望焦点位置を挟み、焦点
位置が希望焦点位置に最も近い位置の2枚の撮影画像を
用いて画像生成処理を行ったが、これに限られない。希
望焦点位置を挟む2枚の撮影画像があれば上記方法によ
りその希望焦点位置における画像を生成できるので、例
えば希望焦点位置が短焦点位置と中間焦点位置間にある
場合に、短焦点画像51と長焦点画像53を用いてその
希望焦点位置における画像を生成するとしてもよい。そ
の場合、もちろん強調フィルタ、ぼかしフィルタの大き
さをその2枚の撮影画像における各焦点位置の位置関係
に応じて適当な値に調整される必要がある。また、希望
焦点位置を挟む場合に限られず、例えばカメラ1と希望
焦点位置の間の第1と第2の焦点位置で撮影された2枚
の撮影画像からその希望焦点位置における画像を生成す
ることも強調フィルタ等の大きさの調整により可能であ
ろう。また、上記各式に限定されず、エリア毎に適当と
考えられる処理に応じた式を実験等から求め、それを用
いるようにすれば上記同様の効果を得ることが可能であ
る。
【0075】(2)強調フィルタ、ぼかしフィルタは、
用いるべき2枚の撮影画像の焦点位置に応じて変えてい
くことが望まれる。その場合、例えば短焦点位置がカメ
ラ1からX(m)のところにあり、中間焦点位置がY
(m)のところにあれば強調フィルタをZ1、ぼかしフ
ィルタをZ2のものを使用するというふうに、複数の焦
点位置に対応するフィルタの対応表をテーブルとして持
っておき、カメラ1からの撮影画像データに含まれる焦
点位置情報を参照して、用いるべき強調フィルタ、ぼか
しフィルタを選択するという方法が考えられる。
【0076】(3)上記では強調フィルタ、ぼかしフィ
ルタが任意に変更可能な構成になっていなかったが、例
えばユーザがPC10上においてそれらフィルタの値を
変更、もしくは複数のものの中から選択等して用いるべ
きフィルタを変更可能な構成にすることもできる。この
ようにすれば、生成画像をユーザの好みに応じて変える
ことが可能になる。また、上記では、式(1)等におい
て、画素値として輝度を用いたが、これに限られず、例
えば色差を示す値を用いることもできる。
【0077】(4)上記実施の形態では、特定した各画
像エリアについてそれぞれ画像生成処理を行ったが、こ
れに限定されない。例えば背景エリアの画像は、希望焦
点位置がカメラ1から近い場合にはかなりぼけているは
ずであり、そうであれば背景エリアについては、短焦点
画像と無限遠焦点画像を用いずに、他の画像エリアと同
様に希望焦点位置を挟む2枚の撮影画像の背景エリアの
画像(双方ともぼけている画像)を用いたり、また短焦
点画像の背景エリアの画像をそのまま(何も処理せず
に)使用するという方法を取ることもできる。それによ
って、生成画像が極端に劣悪になることはないと考えら
れるからである。このように背景エリアについて上記画
像生成処理を行わないようにすれば、その分実行すべき
処理が簡素化され、CPU112にとってその画像生成
処理の実行による負荷を軽減できることになる。
【0078】(5)上記のカメラ1は、シャッタが押さ
れると、予め決められた4つの焦点位置に焦点が合うよ
うに自動的にレンズを移動させて4枚の画像を撮影する
としたが、この構成に限られることはない。異なる2つ
の焦点位置における撮影画像が少なくとも2枚あれば良
く、また焦点位置も任意の位置でよい。その場合、撮影
画像にその焦点位置を示す情報(カメラ1からの距離
等)を付加するように構成すれば、PC10側で焦点位
置を判断することができる。
【0079】また、例えばオートフォーカスを用いてあ
る一点に焦点が合った画像を撮影した後、その前後、例
えば1(m)の各位置に焦点が合うようにレンズを自動
的に順次移動させて撮影することにより合計3枚の撮影
画像を得る構成とすることもできる。 (6)上記実施の形態では、CPU112は、第1の焦
点位置と第2の焦点位置に挟まれる希望焦点位置として
の第3の位置をユーザからの入力により取得して、その
第3の位置における擬似画像を生成したが、例えばユー
ザにより予め指定されていた位置に基づいて画像を生成
する構成とすることもできる。この場合、その指定位置
を示す情報はRAM等のメモリに保存されており、CP
U112はそのメモリから当該指定位置を第3の位置と
して読み出してそれを取得することになる。
【0080】(7)上記実施の形態では、上記画像生成
処理をPC10側で行うようにしたが、同処理をデジタ
ルカメラ1側で行う構成とすることもできる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプログラ
ムは、少なくとも一方の撮影画像について所定の尖鋭度
以上のエッジ部に囲まれた画像エリアを特定するエリア
特定ステップと、特定されたエリア毎に、第1と第2の
撮影画像の当該エリアに対応する各画像部分から第1と
第2の焦点位置と異なる第3の位置に対応する画像の各
画素の画素値を演算する演算ステップと、エリア毎に求
められた画像を1枚の画像に合成する合成ステップと、
をコンピュータに実行させる。これにより、第3の位置
をユーザの希望焦点位置とすれば、その位置に焦点を合
わせたときの撮影画像に近い画像を擬似的に生成するこ
とが可能になり利便性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における画像処理装置としてのP
C10の構成を示す図である。
【図2】RAM114内のメモリ領域の構成を示す図で
ある。
【図3】テーブル118の構成を示す図である。
【図4】テーブル119の構成を示す図である。
【図5】カメラ1の構成を示す図である。
【図6】画像データ201〜204の構成を示す図であ
る。
【図7】カメラ1で撮影しようとする被写体の構成例を
示した図である。
【図8】カメラ1と被写体31等の位置関係を示した模
式図である。
【図9】画像生成処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図10】画像生成処理が開始されたときにディスプレ
イ12に表示される画面20の例を示す図である。
【図11】(a)は、短焦点位置における撮影画像5
1、(b)は、中間焦点位置における撮影画像52
(c)は、長焦点位置における撮影画像53 (d)
は、無限遠焦点における撮影画像54の例を示す図であ
る。
【図12】特定された画像エリアA〜C、背景エリアの
位置を示す図である。
【図13】画像生成処理の説明に用いるための短焦点画
像と中間焦点画像のモデル例を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ 10 PC 20 画面 22 入力受付バー 31、32、33、34 被写体 51 短焦点画像 52 中間焦点画像 53 長焦点画像 54 無限遠焦点画像 55 生成しようとする画像 112 CPU 117 画像メモリ 118、119 テーブル 201〜204 画像データ 211〜214 焦点位置情報 221〜224 ファイル 311〜314、551 画像エリアAに対応する画像
部分 331〜334、552 画像エリアBに対応する画像
部分 341〜344、553 画像エリアCに対応する画像
部分 351、354、554 背景エリアに対応する画像部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/232 H04N 5/262 5/262 101:00 // H04N 101:00 1/40 101D Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 BA19 CC03 CE03 CE04 CE06 CE08 CE09 CH08 DA08 DC16 5C022 AA13 AB21 AB68 AC42 5C023 AA07 AA08 AA37 BA11 DA04 5C076 AA02 AA13 AA31 AA32 BA06 5C077 LL01 MP01 MP07 PP02 PP03 PP47 PP68 PQ08 PQ12 PQ23 PQ25 TT09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2の焦点位置で撮影された第1
    と第2の撮影画像を取得する取得ステップと、 少なくとも一方の撮影画像について所定の尖鋭度以上の
    エッジ部に囲まれた画像エリアを特定するエリア特定ス
    テップと、 特定されたエリア毎に、第1と第2の撮影画像の当該エ
    リアに対応する各画像部分から第1と第2の焦点位置と
    異なる第3の位置に対応する画像の各画素の画素値を演
    算する演算ステップと、 エリア毎に求められた画像を1枚の画像に合成する合成
    ステップと、 をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  2. 【請求項2】前記第3の位置は、第1と第2の位置の間
    にあり、 前記演算ステップは、 前記各画像部分の内、エッジ部に囲まれた方の画像部分
    にエッジ強調処理を、他方の画像部分にぼかし処理を施
    し、それらに、第1の焦点位置から第3の位置までの距
    離と、第3の位置から第2の焦点位置までの距離との比
    率に応じた重み付けをし、それらを足し合わせるステッ
    プを含むことを特徴とする請求項1に記載のプログラ
    ム。
  3. 【請求項3】前記取得ステップは、 複数の異なる焦点位置で撮影された撮影画像の内から、
    前記第3の位置と焦点位置が最も近い2枚の撮影画像を
    前記第1と第2の撮影画像として取得することを特徴と
    する請求項1もしくは2に記載のプログラム。
  4. 【請求項4】前記エリア特定ステップは、前記エッジ部
    に囲まれた画像エリア以外の部分については背景のエリ
    アとして特定することを特徴とする請求項1に記載のプ
    ログラム。
  5. 【請求項5】前記取得ステップは、さらに、 複数の異なる焦点位置で撮影された撮影画像の内から、
    最近焦点位置および最遠焦点位置において撮影された2
    枚の撮影画像を取得し、 前記演算ステップは、 背景のエリアについては、最近焦点位置と最遠焦点位置
    における各撮影画像の当該エリアに対応する各画像部分
    から第3の位置に対応する画像の各画素の画素値を求め
    ることを特徴とする請求項4に記載のプログラム。
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